説明

胃石および毛髪胃石を処置するための組成物および方法

本発明は一般に、ほ乳類において胃石または毛髪胃石の形成を防止または低減するのに有用な方法および組成物(食品、補給剤、トリート、玩具などを含む)を対象とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願に対する優先権の主張
本特許は、米国仮特許出願第60/504644号(2003年9月19出願)に対する優先権を主張するものである。米国仮特許出願第60/504644号の原文全体を本明細書中で参考として援用する。
【0002】
本発明は、ヒトおよび非ヒト動物(non-human animals.p)において消化管胃石(gastrointestinal bezoar)の形成を防止し、消化管胃石のサイズを小さくするための組成物および方法に関する。
【発明の背景】
【0003】
胃石は、ヒトおよび多くの動物、例えばウシ、ネコ、ラット、ウサギおよび非霊長類の胃に見いだされる何種類かの消化できない固形または半固形物質の塊のいずれかである。胃石は一般に“毛球”とよばれており、これらの用語を本出願の全体にわたって同義的に用いる。毛髪胃石は、経口摂取された毛髪のメッシュを含有する。毛髪胃石は、毛髪メッシュ中の未消化の食品脂肪を取り込む(entrap)ことが知られている。ヒトにおける胃石の発生率は一般に非常に低いが、精神的発育遅延児または情動障害児、とりわけ習慣的に毛髪をむしる(抜毛狂)および/または毛髪を食べる(食毛症(tricopagia))ヒトでは、いくぶん高いリスクが存在する。
【0004】
絶えず身繕いする動物、例えばネコおよびウサギは、恒常的に大量の毛髪を経口摂取する。通常、経口摂取された毛髪は動物の消化管を通過し、糞便中に排泄される。しかしながら、大量の毛髪を経口摂取すると、毛髪が胃に蓄積し、毛球または毛髪胃石が形成する可能性がある。毛球は典型的に、毛髪、粘液、水、食物粒子および無機塩類で構成される。毛球は、幽門を詰まらせて消化管を下る消化物(digesta)の通過を妨げることにより通常の消化過程を遅らせる場合、動物に有害である可能性がある。さらに頻繁に、毛球は動物およびその飼い主にとって邪魔なものに過ぎない。例えば、ネコは嘔吐反射により胃から毛球を排除しようと試みる。毛球は、胃を通過して腸下部でつかえるようになると、便秘および排便困難を引き起こす可能性がある。
【発明の開示】
【0005】
本発明は、ほ乳類において消化管胃石の形成を防止し、消化管胃石のサイズを小さくするための方法および組成物を対象とする。そのような方法および組成物は、ヒトおよび非ヒト動物での使用に適していることができると考えられる。
【0006】
したがって、簡潔に述べると、本発明は部分的に、例えば食物、栄養補給剤、トリート(treat)または玩具などの組成物を対象とする。該組成物は、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも約0.005重量%の生体高分子を含む。
【0007】
意図している一態様において、該組成物は、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される約0.35重量%〜約1.0重量%の生体高分子を含む。
【0008】
他の意図している態様において、該組成物は、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される生体高分子;および約0重量%〜約5重量%の制酸剤または他のアルカリ化剤を含む。
【0009】
他の意図している態様において、該組成物はキチンを生体高分子として含む。
【0010】
他の意図している態様において、該組成物はキトサンを生体高分子として含む。
【0011】
さらに他の意図している態様において、該組成物はキチンとキトサンの混合物を含む。
【0012】
本発明はまた、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される生体高分子を含む動物用トリートを対象とする。
【0013】
本発明はまた、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される生体高分子を含む栄養補給剤を対象とする。栄養補給剤は、ネコ、イヌおよびウサギからなる群より選択される動物用飼料ために製造されることが好ましい。
【0014】
本発明はまた、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される生体高分子を含む動物用玩具を対象とする。
【0015】
本発明はまた、そのような組成物、栄養補給剤、トリートおよび玩具を用いてほ乳類における胃石または毛髪胃石の形成の防止または低減を補助するための方法を対象とする。
【0016】
本発明はまた、そのような組成物、栄養補給剤、トリートおよび玩具を用いて、ネコおよびイヌからなる群より選択される動物における体重減少を補助するか体重増加を低減するための方法を対象とする。
【0017】
出願人らの発明のさらなる利点は、本特許を読むことにより当業者に明らかになるであろう。
好ましい態様の詳細な説明
【0018】
図1は、実施例1で試験したキトサン1Aの平均ゲル化能力を示すグラフである。
【0019】
図2は、実施例1で試験したキトサン1Bの平均ゲル化能力を示すグラフである。
【0020】
図3は、実施例1で試験したキトサン1Cの平均ゲル化能力を示すグラフである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
この好ましい態様の詳細な説明は、他の当業者が本発明をその非常に多くの形で、その形が特定の使用の要件にもっとも適することができるように、適合させ施用することができるように、他の当業者に出願人らの発明、その原理、およびその実際の施用を熟知させることを意図したものに過ぎない。この詳細な説明およびその具体的実施例は、本発明の好ましい態様を示しているが、例示を目的としているに過ぎない。したがって、本発明は、本明細書に記載する好ましい態様に限定されず、さまざまに改変することができる。
【0022】
本発明に従って、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される生体高分子は、ほ乳類、詳細にはネコにおいて胃石の発生を防止または低減するのに有用であることができることが見いだされた。特定の理論にとらわれるものではないが、出願人らは、本発明の有益な効果は、消化管での生体高分子のゲル化に起因することができると考える。具体的には、胃の酸性条件下で溶液中に存在する溶解した生体高分子が、腸でのより高いpH条件を通過するときにゲル化を受けると考えられる。したがって、ゲル化した生体高分子は、腸において毛球を取り込むおよび/または潤滑化するのに役立ち、これにより、封入された毛球が消化管を通過することが可能になる。
【0023】
出願人らはさらに、本発明に従って、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される生体高分子が、動物、詳細にはネコおよびイヌにおいて脂肪を結合または捕捉するのに有用であることができることも発見した。特定の理論にとらわれるものではないが、出願人らは、上記のように腸で形成した生体高分子ゲルはまた、脂肪の吸収および/または封入に有効であると考える。したがって、ゲル化した生体高分子は腸で脂肪を吸収および/または封入して、吸収された脂肪が消化管を通過するのを可能にし、これにより体重減少または低減した重量増加を補助する。
【0024】
本発明での使用に適した生体高分子は一般に、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物などの線状多糖類を含む。キチンは、甲殻類(カニおよび小エビ)の外骨格ならびに菌類および昆虫の細胞壁に見いだされる豊富な生体高分子である。キチンは(1−4)−連結2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノースからなるカチオン性アミノ多糖類である。キトサンは、脱アセチル化したキチンのファミリーに関する集合名である。したがって、キトサンは、キチンのモノマーとキトサンのモノマー(すなわち2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピラノース)の両方からなる。キチン、キトサンおよびキチン誘導体についてはさらに、Tharanathan et al.,Crit.Reviews in Food Sci.& Nutrition,43(1),pp.61−87(2003)に記載されており、これを本明細書中で参考として援用する。
【0025】
キトサンおよびキチン誘導体は、多糖類内での脱アセチル化の程度に準じて記載されることが多い。これに沿って、出願人らは、すべてのキトサンが十分なゲル化特性を示し、このため本発明の方法および組成物はあらゆる程度の脱アセチル化を有するキトサンで実行可能であることを見いだした。しかしながら、特定の理論にとらわれるものではないが、これまでの結果はさらに、より高度の脱アセチル化(すなわち少なくとも約50%、少なくとも約70%または少なくとも約90%の脱アセチル化)を伴うキトサンが、いくつかの用途で好ましいことができるより堅いゲルをもたらすと示唆している。
【0026】
本発明での使用に適した市販のキトサンまたはキチン誘導体の例としては、Premix(アイスランド)から市販されているChitosan−Tasteless/Odorless、High Deacetylation Chitosan、LipoSan UltraおよびChitoClear(登録商標);ならびにデラウェア州WilmingtonのArkion Life Sciences,LLCから市販されている“Ground Chitosan”またはBETASANNを挙げることができる。
【0027】
本発明の組成物および方法は、ヒトおよび非ヒトほ乳類、例えば、非ヒト霊長類(例えば、サル、チンパンジーなど)、コンパニオン動物(例えば、イヌ、ネコ、ウサギ、ウマなど)、家畜(例えば、ヤギ、ヒツジ、ブタ、ウシなど)、実験動物(例えば、マウス、ラットなど)ならびに野生および動物園の動物(例えば、オオカミ、クマ、シカなど)を含むさまざまなほ乳類に有用であることができると考えられる。
【0028】
本発明のいくつかの態様において、動物はネコである。
【0029】
本発明のいくつかの態様において、動物はイヌである。
【0030】
本発明のいくつかの態様において、動物はウサギである。
【0031】
本発明は、生体高分子を含有するさまざまな組成物を意図するものである。意図している組成物としては、例えば、食品、補給剤、トリート、スナックおよび玩具(典型的には噛むことができ消費可能な玩具)が挙げられる。これに加えて、キチン、キトサンまたはキチン誘導体を、錠剤、カプセル剤、丸剤などの経口単位剤形で投与することができる。
【0032】
用途に応じて、生体高分子は、(a)ほ乳類において胃石または毛髪胃石を防止または処置するか、あるいは(b)ほ乳類において体重減少を補助するか体重増加を低減するのに治療的に有効な量で、組成物中に存在することが好ましい。例えば、本発明の組成物中の生体高分子の濃度は、該組成物の少なくとも約0.005重量%(または該組成物の重量に基づき約0.1%〜約30%、もしくは約0.1%〜約10%、もしくは約0.2%〜約5%、もしくは約0.35%〜約1.0%)である。組成物が食品である場合、生体高分子は該組成物の最高約10重量%を構成することができると考えられることに留意することが重要である。しかしながら、組成物がトリート、玩具または栄養補給剤である場合、生体高分子は該組成物の約30重量%程度を構成することができると考えられる。
【0033】
他の態様において、該組成物は、生体高分子および制酸剤またはアルカリ化剤を含む。例えば、特定の理論にとらわれるものではないが、出願人らは、生体高分子を投与するときに局所的胃環境のpHを高くすると、生体高分子のゲル形成がさらに増強されることを発見した。詳細には、胃環境の局所的pHを上昇させると、胃における生体高分子ゲルの早期形成が促進され、これにより、毛球または吸収された脂肪の小腸への通過がさらに容易になることができる。胃で形成したゲルは腸の条件で存続するので、毛球または吸収された脂肪の消化管の通過はさらに容易になる。
【0034】
本発明の組成物での使用に適した制酸剤またはアルカリ化剤としては、食品成分または食品添加物として用いることができる当業者に公知のあらゆる制酸剤を挙げることができる。とりわけ意図している制酸剤としては、リン酸塩(例えば、リン酸ナトリウム一塩基(sodium phosphate monobasic)、リン酸ナトリウム二塩基(sodium phosphate dibasic)、ナトリウム酸ピロリン酸塩(sodium acid pyrophosphate)、四ピロリン酸ナトリウム(sodium tetrapyrophosphate))、酢酸亜鉛、またはそれらの混合物が挙げられる。制酸剤またはアルカリ化剤は、組成物をほ乳類に投与したときに局所的胃環境のpHを高くするのに治療的に有効な量で組成物中に存在することが好ましい。例えば、本発明の組成物中で投与される場合、制酸剤またはアルカリ化剤の濃度は、該組成物の約0重量%〜約5重量%(または該組成物の重量に基づき約0.1%〜約1%、もしくは約0.2%〜約0.75%、もしくは約0.5%)である。
【0035】
典型的には、生体高分子および該組成物の他の成分は、組み合わせたときに、意図している動物が該組成物を消費に許容できないものであると認めるような臭気または香味を付与しない濃度で存在する。多くの場合、望ましい臭気および香味は、香料または調味料を用いて達成することができる。
【0036】
生体高分子および他の成分は、意図している動物の健康に有害でない濃度で存在することが好ましい。したがって、例えば、生体高分子および他の成分は、消化に対する望ましくない効果、詳細には消化に対する長期間の望ましくない効果、例えば数日以上持続する望ましくない効果を引き起こさない濃度で存在することが好ましい。消化に対する望ましくない効果としては、例えば、便秘または下痢を挙げることができる。
【0037】
一態様において、該組成物は、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される生体高分子を含む食品補給剤である。補給剤としては、例えば、飼料またはペットフードであって、全体の栄養的なバランスまたは性能を改善するために他の飼料またはペットフードと一緒に用いられるものが挙げられる。意図している補給剤としては、他の飼料またはペットフードへの補給剤として希釈せずに給餌され、別個に入手可能な動物の糧食の他の部分に関しては自由な選択が提供される組成物か、希釈されて動物の通常の飼料またはペットフードと混ぜ合わされて完全な飼料またはペットフードをもたらす組成物が挙げられる。AAFCOは、例えば、American Feed Control Officials,Incorp.Official Publication,p.220(2003)に補給剤に関する論考を提供している。補給剤は、例えば、粉末、液体、シロップ、丸剤、封入された組成物などを含むさまざまな形であることができる。
【0038】
他の態様において、該組成物は、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される生体高分子を含むトリートである。トリートとしては、例えば、動物に与えると該動物が食事時間外に食べるようにそそのかされる組成物が挙げられる。犬用に意図しているトリートとしては、例えば、イヌ用の骨が挙げられる。トリートは栄養的なものであることができ、ここにおいて、該組成物は、1種以上の栄養素を含み、例えば食品に関する上記組成物を有することができる。栄養的でないトリートは非毒性である他のあらゆるトリートを包含する。生体高分子は、トリート上にコーティングするか、トリート中に組み込むか、またはその両方であることができる。本発明の組成物がトリートである場合、トリート中の生体高分子の濃度は30重量%程度であってもよいことに留意することが重要である。
【0039】
他の態様において、該組成物は、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される生体高分子を含む玩具である。玩具としては、例えば、噛むことができる玩具が挙げられる。イヌ用に意図している玩具としては、例えば、人工骨が挙げられる。生体高分子は、玩具の表面上または玩具の部品の表面上のコーティングを形成することができ、玩具の全体にわたり部分的にもしくは完全にまたはその両方で組み込むことができる。意図している態様において、生体高分子は、意図している使用者により経口的に利用しやすいものである。適切な玩具が現在幅広く市販されている。例えば、米国特許第5339771号(および米国特許第5339771号に開示されている参考文献)参照。米国特許第5419283号(および米国特許第5419283号に開示されている参考文献)も参照のこと。本発明は、部分的に消費可能な玩具(例えばプラスチック部品を含む玩具)および完全に消費可能な玩具(例えば生皮およびさまざまな人工骨)の両方を意図していることを認識すべきである。さらに、本発明は、ヒトおよび非ヒトの両方での使用、詳細にはコンパニオン動物、家畜および動物園の動物での使用、詳細にはイヌ、ネコまたはウサギでの使用のための玩具を意図していることを、認識すべきである。
【0040】
本発明の組成物の調製では、該組成物の成分を、生体高分子が該組成物中に該組成物の乾燥含量に基づき少なくとも約0.005%(または約0.1%〜約30%、または約0.1%〜約10%、または0.2%〜約5%、または約0.35%〜約1%)の濃度で存在するように調整する。生体高分子は、例えば、配合物の加工中、例えば該組成物の他の成分の混合中および/または混合後に、該組成物に組み込むことができる。これらの成分の該組成物中への分配は、従来の手順により成し遂げることができる。組成物が食品である場合、生体高分子は該組成物の最高約10重量%を構成することができると考えられることに留意することが重要である。しかしながら、組成物がトリート、玩具または栄養補給剤である場合、生体高分子は該組成物の約30重量%程度を構成することができると考えられる。
【0041】
本発明の組成物(とりわけ食品)は、ペットフードの従来法を用いて缶詰の形または湿潤した形で調製することができる。意図している一態様において、地上に棲む動物(ground animal)(例えば、ほ乳類、家禽および/または魚類)のタンパク性組織を、他の成分、例えば動物性脂肪および植物油、穀物、他の栄養的にバランスをとるための成分、特殊な目的のための添加物(例えば、ビタミンとミネラルの混合物、無機塩、セルロースおよびビートパルプ、充填剤など)と混合し;加工に十分な水も加える。これらの成分を、好ましくは、加熱に適した容器内で該成分をブレンドしつつ混合する。混合物の加熱は、あらゆる適切な方法、例えば蒸気噴射によるか熱交換器を取り付けた容器を用いることにより、達成することができる。最後の成分の添加後、混合物を約50°F〜約212°Fの温度範囲に加熱する。この範囲外の温度は、許容可能であるが、他の加工助剤を使用しなければ商業的に実用的でない可能性がある。適切な温度に加熱すると、材料は典型的には濃い液体の形になる。この濃い液体を適切な容器、例えば缶、広口瓶、パウチなどに詰める。蓋をし、容器を気密封止する。その後、封止した容器を、内容物を滅菌するために設計された従来の装置に入れる。これは通常、適切な時間にわたり約230°Fを超える温度に加熱することにより成し遂げられ、この時間は、例えば用いる温度および組成に依存する。製品はまた、内容物を商業的滅菌に加熱した後で滅菌済み容器に詰める無菌法により調製してもよい。
【0042】
本発明の組成物(とりわけ食品)は、従来法を用いて乾燥した形で調製することができる。意図している一態様において、乾燥成分、例えば動物性タンパク源、植物性タンパク源、穀類などを、一緒に粉砕し混合する。その後、湿った成分または液状成分、例えば、脂肪、油、動物性タンパク源、水などを、該乾燥調合物に加えて混合する。その後、混合物をキブル(kibble)または同様の乾燥品に加工する。キブルは、乾燥成分と湿潤成分の混合物を高圧および高温で機械的加工に付し、小さな開口部に押し込んで回転ナイフによりキブルに切断する、押出法を用いて成形することが多い。その後、湿ったキブルを乾燥し、フレーバー、脂肪、油、粉末などを包含することができる1種以上の局部的コーティングでコーティングしてもよい。キブルは、押出ではなくベーキング法(baking process)を用いてドウから作成することもでき、該方法では、乾燥加熱加工の前にドウを金型に入れる。キブルはまた、ペレット化を受ける食品マトリックスから作成することができる。生体高分子は、該生体高分子を上記混合物に加えた後で押し出すことによるか、または押し出されたキブルもしくはペレットに局部的コーティングとして該生体高分子をコーティングすることにより、食品組成物に組み込むことができることに留意することが重要である。
【0043】
本発明のトリートは、例えば、乾燥食品に関し上記したものと同様の押出法またはベーキング法により調製することができる。他の方法を用いて、現行のトリート形の外側に生体高分子をコーティングするか、現行のトリート形に射出することもできる。
【0044】
本発明の動物用玩具は典型的に、任意の現行の玩具を生体高分子でコーティングすることにより調製する。
実施例
【0045】
以下の実施例は例示に過ぎず、決して本開示を限定するものではない。
実施例1
【0046】
この実験は、さまざまなキトサン溶液によるゲル形成の特性を決定するために実施した。実験は、3種類の市販のキトサンから調製した1.0%キトサン溶液を用いて実施した。市販のキトサンは、
キトサン1A−Premix(アイスランド)からの“Chitosan Tasteless/Odorless”
キトサン1B−Premix(アイスランド)からの“High Deacetylation Chitosan”(78%以上の脱アセチル化を有すると示されている)
キトサン1C−Premix(アイスランド)からのChitoClear(登録商標)(90%を超える脱アセチル化を有すると示されている)
を包含していた。
【0047】
1.0%キトサン溶液を、キトサン(1.0g)を0.16N HCl(75mL)と15分間混合することにより調製した。追加的量の0.16N HClを加えて100mLの溶液を作成し、該溶液をさらに2時間45分間混合した。混合時間の後、pHを測定し、キトサン溶液を冷蔵下で貯蔵した。
【0048】
9種のキトサン溶液試料(各10g)を遠心管に入れることによりゲル化を測定した。1Nもしくは0.1N NaOHまたは1Nもしくは0.1N HClを各管に加えて、pHを以下のように調整した:
管1−pH 2.0
管2−pH 3.0
管3−pH 4.0
管4−pH 5.0
管5−pH 5.5
管6−pH 5.75
管7−pH 6.0
管8−pH 7.0
管9−pH 8.0
【0049】
その後、各管を室温において3200rpmで20分間遠心分離した。ゲル形成を、濾過系を用いて予め秤量してあるWhatman紙上にあらゆる沈殿物を捕捉してゲル(沈殿物)を分離することにより定量した。その後、沈殿物を、一晩乾燥した後で秤量した。
【0050】
図1〜3は、実験に関するゲル重量対pHの結果を示している。結果は、キトサン1ではpH 6.0未満においてほとんどゲル化が起こらず、pH 7.0および8.0で最大のゲル化が起こることを示した(図1参照)。キトサン1Bの場合、ゲル化はpH 5.5程度で起こり、pHが上昇するとゲル形成は増加した(図2参照)。キトサン1CはpH 5.5および5.75ではわずかなゲル化を示したが、pH 6.0以上では著しいゲル化を示した(図3参照)。
実施例2
【0051】
この実験は、毛球形成に対するキトサンの効果のin vitro試験を含んでいた。該実験は、pH 1.0の1.0%キトサン溶液を用いて実施した。
【0052】
1.0%キトサン溶液を、キトサン(1.0g)を0.16N HCl(75mL)と15分間混合することにより調製した。追加的量の0.16N HClを加えて100mLの溶液を作成し、該溶液をさらに2時間45分間混合した。混合時間の後、pHを測定し、キトサン溶液を冷蔵下で貯蔵した。
【0053】
該混合物を、キトサン溶液(10g)を遠心管に加えpHを約1.0に調整することにより評価した。ネコの毛球(1〜3g)を各遠心管に加え、pHを測定した。管を閉じ、上下を1分間逆さにした後、37℃の水浴に50〜120rpmで2時間入れた。
【0054】
つぎに、各管にpH 10.5の炭酸塩/重炭酸塩緩衝液(8.5mL)を加えることにより、毛球を腸の条件下で評価した。管を閉じ、上下を1分間逆さにした後、静置した。1時間後、pHを測定し、管をpH 5.7、6.0、6.5、7.0、7.5および8.0に調整した後、37℃の水浴に振とうすることなく2時間入れた。
【0055】
結果は、キトサンが毛球と相互作用し、炭酸塩/重炭酸塩緩衝液の添加中にゲルが毛球の周囲に形成し、毛球が分散することを示した。
実施例3
【0056】
この実験は、キトサンおよびリン酸ナトリウム二塩基をさまざまな量の酢酸亜鉛と組み合わせたもののpH 3.0における毛球に対する効果のin vitro試験を含んでいた。この試験の目的は、キトサンのゲル化に対するリン酸ナトリウム二塩基および/または酢酸亜鉛の添加の効果を決定することであった。該実験は、pH 3の0.5%キトサン溶液を用いて実施した。
【0057】
0.5%キトサン溶液を、キトサン(0.5g)を0.16N HCl(75mL)と15分間混合することにより調製した。追加的量の0.16N HClを加えて100mLの溶液を作成し、該溶液をさらに2時間45分間混合した。混合時間の後、pHを測定し、キトサンを冷蔵下で貯蔵した。
【0058】
混合物を、水酸化ナトリウムでキトサン溶液をpH 3.0に調整することにより胃の条件下で評価した。その後、キトサン溶液(10g)を12本の遠心管のそれぞれに加えた。その後、さまざまな管に、追加的量のリン酸ナトリウム二塩基および/または酢酸亜鉛を以下のように入れた:
管1および1A−塩を加えない
管2および2A−リン酸ナトリウム二塩基(0.5%)
管3および3A−酢酸亜鉛(0.1%)
管4および4A−リン酸ナトリウム二塩基(0.5%)および酢酸亜鉛(0.10%)
管5および5A−リン酸ナトリウム二塩基(0.5%)および酢酸亜鉛(0.075%)
管6および6A−リン酸ナトリウム二塩基(0.5%)および酢酸亜鉛(0.05%)。
【0059】
塩の添加前後にpHを測定した。管を、Roto Shake Ginnie(Scientific Industries,Inc)を用いて高速で5分間混合した。ネコの毛球(1〜3g)を各遠心管に加え、pHを再び測定した。管を閉じ、上下を1分間逆さにした後、37℃の水浴に120rpmで2時間入れた。
【0060】
つぎに、各管にpH 10.5の炭酸塩/重炭酸塩緩衝液(8.5mL)を加えることにより、毛球を腸の条件下で評価した。管を閉じ、上下を1分間逆さにした後、静置した。1時間後、管を37℃の水浴に振とうすることなく2時間入れ、その後で最終的なpHを測定した。
【0061】
結果を以下の表1に示す。結果は、0.5%リン酸ナトリウム二塩基を加えていない対照試料では毛球の周囲にゲルが形成しないことを示した。特定の理論にとらわれるものではないが、溶液のpHが同じであり続けたためゲルが形成しないと考えられる。しかしながら、0.5%リン酸ナトリウム二塩基を加えると、pHが3から6.7に変化した。このpHの上昇は、毛球を包囲するゲルの発現を促進した。このような発現は、リン酸塩の添加により胃の条件下でのゲル形成が可能になり、これにより毛球が胃から腸に通過するのが容易になりうるので、重要である。
【0062】
炭酸塩/重炭酸塩緩衝液pH 10.5の添加後、対照試料(腸の条件)は、毛球を包囲する軟質ゲルと液体中のゲル様沈殿の形成を示した。該溶液のpHが中性pHを超えて上昇したので、ゲルが形成した。リン酸ナトリウム二塩基の添加を伴う試料(腸の条件)は、胃の条件の場合と同様にゲルを保持した。試料のpHは約10であった。胃の条件におけるリン酸塩の添加によるゲル形成および腸の条件におけるゲルの保存は、毛球が消化管を通過するのを容易にすることができる。
【0063】
0.1%酢酸亜鉛を添加すると、表1で観察することができるように溶液のpHが4.5まで上昇したが、添加により毛球を包囲するゲルは生じず、液体はゲル様沈殿を示さなかった。0.5%リン酸ナトリウム二塩基と0.1%酢酸亜鉛を組み合わせたものを加えると、pHは3から6.4に上昇し、毛球上でのゲル形成および液体中のゲル様沈殿を示した。しかしながら、該ゲルは、0.5%リン酸ナトリウム二塩基のみの添加で形成したものほど視覚的には強くなかった。同様の6.6へのpH上昇が、0.5%リン酸ナトリウム二塩基と0.75%酢酸亜鉛の添加および0.5%リン酸ナトリウム二塩基と0.50%酢酸亜鉛の添加で観察された(表1)。しかしながら、これらの処理で観察されたのは、より少ないゲルであった。炭酸塩/重炭酸塩のpH 10.5緩衝液(腸の条件)の添加後、試料のpHは約10に上昇した(表1)。0.1%酢酸亜鉛の添加は、毛球周囲に白色膜を示し、これは軟質ゲルであると考えられた。0.5%リン酸ナトリウム二塩基と0.1、0.75および0.5%酢酸亜鉛を加えた試料はそれぞれ、ゲル様沈殿の形成およびゲルのない状態を示した。
【0064】
実施した観察に基づき、リン酸ナトリウム二塩基を加えると、キトサン溶液のpHが上昇し、緩衝液を加える前の第1段階(胃の条件)で非常に強いゲルが毛球の周囲に形成したと結論する。したがって、制酸剤またはリン酸塩のようなアルカリ化剤の添加は、局所的な胃環境においてpHを十分に上昇させることができ、生体高分子が毛球の周囲でゲル化するのを可能にする。したがって、胃における早期のゲル形成は、毛球の小腸への通過をさらに容易にすることができる。また、胃の条件で形成したゲルは腸内の条件下で保存されると考えられ、これにより毛球が消化管を通過するがをさらに容易になる。このように、胃で毛球を捕捉および/または封入するためには、有効な制酸剤または局所的な胃環境のpHを上昇させるのに有効な他の適したアルカリ化剤の送達が、有益でありうる。
【表1】

実施例4
【0065】
この実験では、さまざまな市販のキトサンの油吸収特性を試験した。実験は、以下のような6種類の市販のキトサンで実施した:
キトサン4A−Premix(アイスランド)からの“Chitosan Tasteless/Odorless”
キトサン4B−Premix(アイスランド)からの“High Deacetylation Chitosan”
キトサン4C−Premix(アイスランド)からの“LipoSan Ultra”
キトサン4D−Premix(アイスランド)からのChitoClear(登録商標)
キトサン4E−Arkion Life Sciences,LLCからの“Ground Chitosan”
キトサン4F−Arkion Life Sciences,LLCからのBETASANN
【0066】
実験は、各キトサンの溶液を調製することにより実施した。溶液を、各キトサン(2g)を0.16N HCl(150mL)と混合し、混合物を15分間撹拌することにより調製した。追加的量の0.16N HClを加えて200mLの1%キトサン溶液を作成した。100mLの溶液を分離して15分間水和試料として貯蔵し、残りの100mLの溶液をさらに2時間45分間撹拌した。その後、溶液のpHを測定し、その後で該溶液を冷蔵下で貯蔵した。
【0067】
各キトサン溶液(10g)を遠心管に入れた(二重で)。動物性脂肪と植物油の混合物(10g)を、対照を除く各遠心管に加えた。遠心管を閉じ、ボルテックスを用いて混合した。管の上下を1分間逆さにした後、37℃の水浴に120rpmで20分間入れた。20分後、炭酸塩/重炭酸塩緩衝液(5mL、pH 10.5)を加えた。管を閉じ、上下を1分間逆さにした後、pHを測定した。その後、管を37℃の水浴に120rpmで入れた。水浴に入れて2時間後、管を取り出した。過剰な油の上澄みを秤量し、記録した。表2に結果を示す。
【表2】

【0068】
実験の目標は、試験した6種の商業的キトサンのどれがより良好な脂肪吸収能力を有するかを決定し、キトサン溶液調製中の水和時間が脂肪吸収に影響を及ぼしたかを決定することであった。結果は、3時間水和した試料が15分間だけ水和した試料より良好に油を保持することを示した。これらの結果は、キトサン4Fを除くすべてのキトサンに関し15分間試料と3時間試料の間に有意な差異が存在することを示す統計解析により裏付けられた。各キトサンが油吸収能力を示し、キトサン4B、4D、4Aおよび4Eがもっとも良好なゲル構造および油吸収能力を有していた。
【0069】
上記で引用したすべての参考文献を、本特許で参考として援用する。
【0070】
“含む”、“含む(3人称単数)”および“含んでいる”という語は、排他的ではなく包含的に解釈すべきである。
【0071】
上記の好ましい態様の詳細な説明は、他の当業者が本発明をその非常に多くの形で、その形が特定の使用の要件にもっとも適することができるように、適合させ施用することができるように、他の当業者に本発明、その原理、およびその実際の施用を熟知させることを意図したものに過ぎない。したがって、本発明は、上記態様に限定されず、さまざまに改変することができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】実施例1で試験したキトサン1Aの平均ゲル化能力を示すグラフである。
【0073】
【図2】実施例1で試験したキトサン1Bの平均ゲル化能力を示すグラフである。
【0074】
【図3】実施例1で試験したキトサン1Cの平均ゲル化能力を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ほ乳類において胃石または毛髪胃石を処置または防止するための方法であって、該方法が、ほ乳類に、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される治療的に有効な量の生体高分子を投与することを含む、前記方法。
【請求項2】
該方法が、ほ乳類に、少なくとも約0.005重量%の生体高分子を含む組成物を投与することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該方法が、ほ乳類に、約0.1重量%〜約10重量%の生体高分子を含む組成物を投与することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
該方法が、ほ乳類に、約0.35重量%〜約1.0重量%の生体高分子を含む組成物を投与することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
該方法がさらに、アルカリ化剤をほ乳類に投与することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
該アルカリ化剤を、ほ乳類に、局所的胃環境のpHを上昇させるのに治療的に有効な量で投与する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
アルカリ化剤の投与が、ほ乳類の局所的胃環境のpHを中性より高くまで上昇させるのに有効である、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
アルカリ化剤がリン酸塩である、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
生体高分子がキチンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
生体高分子がキトサンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
生体高分子がキチンとキトサンの混合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ほ乳類がヒトである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ほ乳類がイヌである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
ほ乳類がネコである、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
ほ乳類がウサギである、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの組合わせの群より選択される少なくとも約0.005重量%の生体高分子を含む、動物用飼料組成物。
【請求項17】
生体高分子がキチンを含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
生体高分子がキチンとキトサンの混合物を含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
生体高分子がキトサンを含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項20】
該組成物が約0.1重量%〜約10重量%のキトサンを含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
該組成物が約0.35重量%〜約1.0重量%のキトサンを含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項22】
該組成物が約0重量%〜約5重量%のアルカリ化剤をさらに含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項23】
アルカリ化剤がリン酸塩である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
動物用トリートであって、該トリートが、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される生体高分子を含む、前記動物用トリート。
【請求項25】
請求項24に記載の動物用トリートであって、
該トリートが、約0.1%〜約30%の生体高分子(トリートの乾燥重量に基づき)を含み、そして
該トリートが、ネコ、イヌおよびウサギからなる群より選択される動物の飼料のために製造される、
前記動物用トリート。
【請求項26】
動物用玩具であって、該玩具が、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される生体高分子を含む、前記動物用玩具。
【請求項27】
該玩具が、ネコ、イヌおよびウサギからなる群より選択される動物による使用のために製造される、請求項26に記載の動物用玩具。
【請求項28】
栄養補給剤であって、
該補給剤が、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される生体高分子を含み;そして
該補給剤が、ネコ、イヌおよびウサギからなる群より選択される動物用飼料のために製造される、
前記栄養補給剤。
【請求項29】
ネコおよびイヌからなる群より選択される動物において体重減少を補助するか体重増加を低減するための方法であって、該方法が、
該動物に、キチン、キトサン、キチン誘導体およびそれらの混合物からなる群より選択される治療的に有効な量の生体高分子を投与すること
を含む、前記方法。
【請求項30】
該生体高分子を、該動物に、請求項16の組成物を該動物に給餌することにより投与する、請求項29に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−518695(P2007−518695A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527063(P2006−527063)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/030525
【国際公開番号】WO2005/027885
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(502329223)ヒルズ・ペット・ニュートリシャン・インコーポレーテッド (138)
【Fターム(参考)】