説明

背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステム

【課題】楽曲演奏時に背景映像を表示させるカラオケシステムにおいて、歌唱者に観客の実感性を向上させて歌唱できるようにする。
【解決手段】表示手段32のフレームサイズより大でスクロール表示可能な背景映像データを画像DB54に記憶しておき、顔写真データを利用者IDを関連付けて利用者DBに格納しておく。予約待ち行列52に利用者IDが関連付けられた楽曲の演奏の際に、歌唱者認識手段48が当該利用者IDから歌唱者として取得した顔写真データより生成した顔データから歌唱者を楽曲演奏中に随時認識し、視野変化量算出手段49が認識された顔データから歌唱者の顔部分の移動、向きを解析し、解析データから歌唱者の顔部分の移動量ないし角度変化量を特定し、映像表示制御手段46がスクロールテーブル55から背景映像データのスクロール量を追従させて表示させる構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽曲演奏時に背景映像を表示させるカラオケシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケシステムの背景映像とは、演奏される楽曲のジャンルに合わせて適宜に選択された映像を再生するものである。しかしながらこのような背景映像は、同一ジャンルの楽曲が連続的に演奏されたりすると、同じような映像が何度も再生される場合があり利用者は歌唱意欲を失ったりする。このような背景映像のマンネリ化に対して、利用者に対する利用喚起や利用満足性の向上を図る種々の機能を提供してきている中で、背景映像への工夫は必要不可欠なものになっている。カラオケ利用者は、歌唱力が向上すると観客の前で歌唱することを望むことが多く、カラオケの利用喚起、歌唱喚起のために背景映像に観客を表示させて擬似的にステージ等で歌唱しているように演出するサービスを提供することも行われているが、利用者にさらなる興味を惹くサービスの提供が望まれる。
【0003】
そして、従来、カラオケシステムにおいて背景映像を用いてステージ歌唱を疑似体験させる技術として、以下の特許文献等で提案されている。特許文献1は、歌手等がステージで歌ったときの歌手等や観客の反応を記録したソフトウェアを用いて、スピーカーより再生すると共に、ディスプレイ装置上で再生することで、当該ディスプレイ装置で再生される歌手等や観客の反応を見ながら歌唱させることが提案されている。この特許文献1は、一方で、歌手等や観客の反応を見ながら歌唱することは当該ソフトウェアの歌唱楽曲と同じ楽曲を歌唱しなければ反応等の内容に不自然さが生じてしまうこととなり、ソフトウェアの歌唱楽曲に制限されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−287362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1は予め記録しておいたソフトウェアを再生するのみで、歌唱者の動きや顔の向きに伴う視野の変化とは無関係に表示されるものであり、歌唱者による観客の擬似的な見え方で臨場感に欠け、ステージ等上での歌唱による疑似体験の実感性が削がれるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、実際の歌唱者の動きや顔の向きに対応した、歌唱者から見た観客席への視野をリアリティに再現することで臨場感を与えて歌唱可能とする背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、歌唱者に観客の前で歌唱させることを疑似体験させる背景映像可変表示機能を備え、背景映像データ記憶手段、歌唱者撮像手段、歌唱者認識手段、視野変化量算出手段及び表示制御手段を有してなるカラオケシステムであって、上記背景映像データ記憶手段は、歌唱時に表示させる背景映像データを、スクロール表示可能に前記表示手段のフレームサイズより大として記憶し、上記歌唱者撮像手段は、単一の又は連設した複数の撮像カメラを備え、少なくとも顔部分を含む歌唱者を撮像し、上記歌唱者認識手段は、所定の前記撮像カメラから撮像データを取得し、任意の楽曲の演奏開始時に顔データを生成して当該歌唱者を特定し、当該楽曲の演奏中にて当該歌唱者の顔データを随時認識し、上記視野変化量算出手段は、前記歌唱者認識手段による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、該歌唱者の顔部分の位置、顔部分の向きの少なくとも何れかを解析し、当該顔部分の移動量ないし角度変化量を算出し、上記表示制御手段は、予め設定された、前記記憶されている表示すべき背景映像データのスクロール量と顔部分の移動量ないし角度変化量との関連付けに基づき、前記算出された顔部分の移動量ないし角度変化量にスクロール量を追従させて当該背景映像データを前記表示手段で表示させる、構成とする。
【0008】
請求項2の発明では、利用者情報データベース、利用者ID取得手段、利用者情報管理手段及び選曲楽曲登録手段を備え、上記利用者情報データベースは、利用者毎に予め撮像した顔写真データを利用者IDを関連付けて格納し、上記利用者ID取得手段は、利用者より利用者IDを取得し、上記利用者情報管理手段は、前記利用者ID取得手段が取得した利用者IDに基づいて、前記利用者情報データベースより顔写真データを取得して利用者情報として管理し、上記選曲楽曲登録手段は、前記利用者IDが取得された任意の利用者が選曲した楽曲を予約待ち行列に当該利用者IDを関連付けて登録し、前記歌唱者認識手段が、前記登録楽曲の演奏開始時に、前記予約待ち行列で当該演奏楽曲に関連付けられた利用者IDから前記利用者情報の顔写真データを歌唱者として取得して顔データを生成し、当該顔データに基づき利用者のうちの歌唱者を特定し、当該楽曲の演奏中にて当該歌唱者の顔データを随時認識する、構成である。
【0009】
請求項3〜5の発明では、「請求項1又は2記載の背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステムであって、前記顔部分の移動量ないし角度変化量を歌唱者水平位置の変化量としてスクロール量に関連付け、上記視野変化量算出手段は、前記歌唱者認識手段による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、該歌唱者の顔部分の移動を解析し、当該顔部分の移動量を算出する」構成であり、
「請求項1又は2記載の背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステムであって、前記顔部分の移動量ないし角度変化量を歌唱者前後位置の変化量としてズームスクロール量に関連付け、前記視野変化量算出手段が、前記歌唱者認識手段による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、縮小拡大の変化量を演算し、当該演算した縮小拡大の変化量から顔部分の前後の移動量を算出する」構成であり、
「請求項1に記載の背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステムであって、前記歌唱者撮像手段は、所定の角度毎に撮像方向を設定して連設した複数の撮像カメラを備え、前記顔部分の移動量ないし角度変化量を歌唱者の顔角度の変化量としてスクロール量に関連付け、前記視野変化量算出手段が、前記何れかの撮像カメラが所定の顔部分の向きを捉えているかを特定し、特定された撮像カメラの撮像方向に基づいて、当該歌唱者の顔部分の向きを解析し、当該解析データから当該歌唱者の顔部分の角度変化量を算出する」構成である。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、利用者に観客の前で歌唱させることを疑似体験させる背景映像のデータを、スクロール表示可能に表示手段のフレームサイズより大として記憶しておき、少なくとも顔部分を含む歌唱者を撮像し、楽曲演奏開始時に撮像データから任意の楽曲の演奏開始時に顔データを生成して当該歌唱者を特定し、当該楽曲の演奏中にて当該歌唱者の顔データを随時認識し、認識された顔データに基づき当該歌唱者の顔部分の位置、顔部分の向きの少なくとも何れかを解析し、当該顔部分の移動量ないし角度変化量を算出し、表示すべき背景映像データのスクロール量を予め顔部分の移動量ないし角度変化量に関連付けておき、上記算出された顔部分の移動量ないし角度変化量にスクロール量を追従させて当該背景映像データを表示させる構成とすることにより、歌唱者の動きによる視野に関係させて背景映像を変化させて表示させることから、歌唱者に観客前で歌唱していることの実感性を向上させて歌唱させることができるものである。具体的には、スナックやバーのようなナイト店舗やカラオケボックスのパーティルーム等のようなステージが設置された部屋にて歌唱者が歌唱する場合において、コンサートホールのようにステージから観客席を前にして歌唱しているような擬似的な体験をさせることができると共に、よりコンサートホールにて歌唱しているような緊張感や観客の声援及び応援を体験することが可能となり、歌唱者に対して実感性や歌唱意欲を向上させることができるものである。
【0011】
請求項2の発明によれば、利用者毎に予め撮像した顔写真データを利用者IDを関連付けて格納しておき、利用者情報データベースより顔写真データを取得して利用者情報として管理し、また、利用者IDが取得された任意の利用者が選曲した楽曲を予約待ち行列に当該利用者IDを関連付けて登録し、登録楽曲の演奏開始時に予約待ち行列で関連付けられた利用者IDから利用者情報の顔写真データを歌唱者として取得して顔データを生成し、当該顔データに基づき利用者のうちの歌唱者を特定し、当該楽曲の演奏中にて当該歌唱者の顔データを随時認識させる構成とすることにより、上記同様の効果の他に、利用者IDで関連付けられた顔データから利用者のうちの歌唱者を容易に特定させることができるものである。あるいは、カラオケボックスの部屋のように特別な歌唱者用のステージや歌唱スペースがなく、複数人が1つの部屋の中で歌唱する場合でも、歌唱者を特定することができ、コンサートホールのようにステージから観客席を前にして歌唱するような疑似的な体験をさせることができると共に、歌唱者の顔部分の位置、顔部分の向きによって背景映像がスクロールすることにより、よりコンサートホールにて歌唱しているような緊張感や観客の声援及び応援を体験させることが可能となり、歌唱者に対して実感性や歌唱意欲を向上させることができるものである。
【0012】
請求項3〜5の発明によれば、顔部分の移動量ないし角度変化量を歌唱者水平位置の変化量、歌唱者前後位置の変化量及び歌唱者の顔角度の変化量の少なくとも何れかとして対応するスクロール量、ズームスクロール量、角度スクロール量に関連付け、随時認識された当該歌唱者の顔データに基づいて、当該歌唱者の歌唱者水平位置、歌唱者前後位置及び歌唱者の顔角度の少なくとも何れかの変化量を特定する構成とすることにより、請求項1又は2の歌唱者の顔部分の位置、顔部分の向きを具体的に特定することができ、上記効果を具体的に実現することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係るカラオケシステムの系統構成図である。
【図2】本発明のカラオケシステムにおけるカラオケ演奏端末に係るブロック構成図である。
【図3】図2のスクロールテーブルの第1実施形態の説明図である。
【図4】図3の予約待ち行列の説明図である。
【図5】図2における歌唱者位置特定の説明図である。
【図6】図2における背景映像のスクロール表示の説明図である。
【図7】本発明におけるカラオケシステムの第2実施形態のスクロール表示の説明図である。
【図8】本発明におけるカラオケシステムの第3実施形態のスクロール表示に係る利用者DBの説明図である。
【図9】図8のスクロール表示に係るスクロールテーブルの説明図である。
【図10】図8及び図9におけるスクロール表示の説明図である。
【図11】本発明におけるカラオケシステムの第4実施形態のスクロール表示の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図により説明する。
図1に、本発明に係るカラオケシステムの系統構成図を示す。図1(A)は通信ネットワークを使用して本システムを構成させた場合のネットワーク模式図、図1(B)はホスト装置の概要ブロック構成図、図1(C)は利用者データベース(利用者DB)の説明図である。
【0015】
図1(A)において、ホスト装置11はカラオケシステムの一部を構成するものとして、通信ネットワーク12を介して所定数のカラオケ演奏端末13(13A〜13N)を管理するものであり、相互にデータ授受自在に接続されたものである。上記通信ネットワーク12としては、例えば、一般公衆電話回線やこれを用いたADSLや光通信回線或いはインターネット、さらにはLANがあるが、インターネット上に構築されるVPNが好ましい。
【0016】
ホスト装置11は、図1(B)に示すように、少なくとも送受信手段21、制御手段22及び利用者情報データベース(利用者DB)23を備える。上記送受信手段21は、各カラオケ演奏端末13(13A〜13N)との通信(データ授受)を行うために、通信ネットワーク12の通信方式と整合性をとるための例えば物理的な通信用回路やプラットフォーム等のソフトウエアにより構成される。
【0017】
上記制御手段22は、当該ホスト装置11を統括的に制御するもので、例えば物理的なCPUであり、図示しないROMに格納されているプログラムのアルゴリズム処理を行う。上記利用者DB23は、図1(C)に示すように、予め登録された利用者に利用者IDを付し、少なくとも当該利用者の顔写真データを取得して当該利用者IDに関連付けられて管理されるものである。この顔写真データは、ここでは、一例として利用者の正面の顔部分を撮像したビットマップデータである。
【0018】
次に、図2に本発明のカラオケシステムにおけるカラオケ演奏端末に係るブロック構成図を示すと共に、図3に図2のスクロールテーブルの第1実施形態の説明図を示し、図4に図3の予約待ち行列の説明図を示す。
【0019】
図2において、カラオケ演奏端末13は、主要装置としてのカラオケ本体31に有線又は無線で外部接続されるものとして、表示手段である表示部32、ミキシングアンプ33、マイク34、スピーカ35及び歌唱者撮像手段である撮像部36を備える。また、有線又は無線で遠隔入出力端末37が接続される。
【0020】
上記表示部32は、通常の楽曲選曲表示やカラオケ演奏時の背景映像等をを表示するもので、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、その他種々のディスプレイを採用することができる。上記ミキシングアンプ33は、カラオケ本体31より送られてくる演奏データに、マイク34からの音声信号をミキシングし、増幅してスピーカ35より出力する。
【0021】
上記撮像部36は、後述の図5に示すように、歌唱者の歌唱位置(例えば、図5に示すように7位置)に応じて連設した7台の撮像カメラ36A〜36Gを備え、当該7台の撮像カメラ36A〜36Gはその撮像範囲の歌唱位置を常に撮像し、撮像データをカラオケ本体31の歌唱者認識手段(48)に出力するもので、何れかによって少なくとも顔部分を含む歌唱者を随時撮像することとなる。
【0022】
遠隔入出力端末37は、図示しない端末送受信部により、カラオケ本体31に対して有線方式ないし無線方式(IR方式やブルートゥース(登録商標)機構のピコネット接続方式など)を利用してデータ授受を行うためのもので、少なくとも利用者ID取得手段38及び選曲楽曲登録手段39を適宜備える。
【0023】
上記利用者ID取得手段38は、利用者より利用者IDを取得する読み取り装置である。取得した利用者IDは、後述の利用者管理手段(50)の送出される。利用者IDの取得(ログイン者情報)は、例えば、利用者の所持するICカードから行う。
【0024】
上記選曲楽曲登録手段39は、カラオケ装置として公知のユーザインタフェース機能により利用者IDに基づいて、楽曲を検索させ、選曲させるテーブルを備えるプログラムである。これら選曲された楽曲は、後述のカラオケ本体31における予約待ち行列(52)に選曲者の利用者IDが付帯されて登録される(図4で説明する)。
【0025】
上記カラオケ本体31は、バス41、中央制御部42、ROM43、RAM44、記憶部45、表示制御手段である映像再生制御手段46、音楽演奏制御部47、歌唱者認識手段48、視野変化量算出手段49、利用者管理手段50及び送受信部50A,50Bを適宜備える。また、上記RAM44には、利用者情報51及び予約待ち行列52の記憶領域が形成され、記憶部45には、楽曲DB53、背景映像データ記憶手段である映像DB54及びスクロールテーブル55が記憶される。なお、上記各構成について、本発明の要旨と直接関連しない要素部分であっても、従前のカラオケ装置においても大部分が適用可能であることを示すために、装置全体を説明する。
【0026】
上記中央制御部42は、このシステムを統括的に処理制御する物理的なCPUであり、ROM43に記憶されているプログラムに基づくアルゴリズム処理を行う。上記RAM44は、利用者情報51及び予約待ち行列52の記憶領域が形成される他に、上記種々のプログラムを展開、実行させるための作業領域としての役割をなすもので、例えば半導体メモリで構成され、仮想的にハードディスク上に構築される場合をも含む概念である。
【0027】
上記映像再生制御手段46は、演奏時に、映像DB54より抽出された背景映像を表示部32に出力するものであり、表示すべき背景映像データを、スクロールテーブル55を参照して、後述の視野変化量算出手段49で算出された顔部分の移動量ないし角度変化量にスクロール量を追従させて表示部32上でスクロール表示させるプログラム乃至電子回路である。詳細は、図5、図6で説明する。スクロール表示は、コンピュータ上の表示やコンピュータゲーム(テレビゲーム)の表示で使用されている公知のスクロール技術が使用される。
【0028】
上記音楽演奏制御部47は、楽曲コードで楽曲DB53より抽出された音符データをデジタル出力し、アナログ変換してミキシングアンプ33に出力する電子回路である。
【0029】
上記歌唱者認識手段48は、上記撮像部36の所定の撮像カメラから撮像データを取得し、登録楽曲の演奏開始時に、予約待ち行列51で当該演奏楽曲に関連付けられた利用者IDから利用者情報51の顔デ写真ータを歌唱者として取得し、当該歌唱者心データから顔データを生成し、当該顔データに基づき利用者のうちの歌唱者を特定し、当該楽曲の演奏中にて当該歌唱者の顔データを随時認識するプログラムである。なお、顔データの解析、認識は、例えばデジタルカメラなどで使用されている公知の顔認識技術を使用することができる。
【0030】
上記視野変化量算出手段49は、歌唱者認識手段による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、当該歌唱者の顔部分の位置、顔部分の向きの少なくとも何れかを解析し、当該顔部分の移動量ないし角度変化量を算出するプログラムである。
【0031】
上記利用者情報管理手段50は、利用者ID取得手段が取得した利用者IDに基づいて、送受信部50Bを介してホスト装置11にアクセスし、利用者DB23より顔写真データを取得して後述の利用者情報(51)として記憶するプログラムである。
【0032】
上記送受信部50Aは、遠隔入出力端末37との間で有線方式ないし無線方式(IR方式やブルートゥース(登録商標)機構のピコネット接続方式など)を利用してデータ授受を行うためのもので、そのための電子回路及びプログラムである。上記送受信部50Bは、上記ホスト装置11と上記通信ネットワーク12を介してデータ授受を行うためのもので、通信方式と整合性をとるための例えば物理的な通信用回路やプラットフォーム等のソフトウエアにより構成されるものである。
【0033】
上記記憶部45に記憶されている楽曲DB53は、楽曲毎に、音符データ及び歌詞データを格納する。演奏に関して、具体的には、楽曲ID、曲名及びアーチストID(アーチスト名)が関連付けられた楽曲テーブルを有し、楽曲毎に、楽曲IDで管理される所定データ形式のカラオケ楽曲の音符データ(例えば、MIDI(登録商標)形式の音符データ)等で構成される楽曲データ(ファイル)について楽曲コードをファイル名としてそれぞれ格納したデータベースである。
【0034】
上記記憶部45に記憶されている映像DB54は、背景映像表示のための所定数の背景映像データを所定数格納するデータベースである。背景映像データは、利用者に観客の前で歌唱させることを疑似体験させるための観客(及びその周辺)を、例えばコンピュータグラフィックス(CG)で2D又は3D(好ましくは3D)で静止画映像、動画映像を問わずに作成されたもので、歌唱時に表示させる背景映像データを、スクロール表示可能に上記表示部32のフレームサイズより大としたものである。なお、上記楽曲DB53及び映像DB54を、カラオケ本体31ではなく、上記ホスト装置11に備えさせることとしてもよい。
【0035】
また、記憶部45に記憶されているスクロールテーブル55は、表示すべき背景映像データのスクロール量を予め顔部分の移動量ないし角度変化量に関連付けたものである。一例として、図3に示すように、顔部分の位置を歌唱者水平位置(歌唱者が水平方向に移動したときの位置)として、水平スクロール位置に関連付けたもので、例えば歌唱者水平位置1〜7に対して水平スクロール位置を、例えば中央位置(歌唱者位置4)をL0とした場合に対してL3〜−L3とさせたものである。上記歌唱者水平位置の変化分が顔部分の移動量ないし角度変化量となり、水平スクロール位置の差分が水平位置のスクロール量となる。なお、スクロールテーブル55において、スクロール位置を予め定めた距離(位置)Lとする場合の他に、このスクロール位置を、顔部分の水平位置をパラメータとして、所定のアルゴリズムによる演算にて求める構成としてもよい。このことは、以下の実施形態においても同様である。
【0036】
一方、上記RAM44に記憶される利用者情報51は、上記遠隔入出力端末37の利用者ID取得手段38によって利用者DB23より取得した顔写真データが利用者IDと関連付けられて少なくとも記憶されるものであるが、そのほかに利用者DB23に適宜登録されている利用者の氏名、ニックネーム、年齢、性別などをも適宜記憶される。RAM44に記憶される予約待ち行列52は、図4に示すように、演奏する楽曲が予約順の楽曲IDに、その選曲者の利用者IDが付帯されて登録される。
【0037】
なお、カラオケ演奏端末13をスタンドアローンのカラオケシステムとして適用させる場合には上記ホスト装置11の利用者DB23を当該カラオケ本体31に備えさせる構成とすることにより実現することができる。
【0038】
そこで、図5に図2における歌唱者位置特定の説明図を示すと共に、図6に図2における背景映像のスクロール表示の説明図を示す。まず、前提として、複数の利用者のグループ等がカラオケ演奏端末13を利用するものとして、利用時に各利用者による利用者IDをカード等で遠隔入出力端末37の利用者ID取得手段38により利用者IDを取得させる。当該利用者ID取得手段38は、取得した利用者IDをカラオケ本体の送受信部50Aを介して利用者管理手段50に送出する。当該利用者管理手段50は、送受信部50Bよりコンピュータネットワーク12を介してホスト装置11にアクセスし、利用者IDに基づいて利用者DB23より当該利用者IDの顔写真データ等を取得し、RAM44の利用者情報51に当該利用者IDに関連付けて記憶する。
【0039】
また、所定の利用者が、遠隔入出力端末37を使用して選曲楽曲登録手段39で利用者IDに基づいて選曲登録した場合、RAM44の予約待ち行列52には、図4に示すように、少なくもと楽曲IDに利用者IDが関連付けられて登録される。そして、予約待ち行列52に登録された順に演奏されるもので、その楽曲演奏時に、歌唱者認識手段48が、当該演奏楽曲に関連付けられた利用者IDに基づいて、利用者情報51より当該利用者の顔写真データを歌唱者として取得して顔データを生成し、当該顔データに基づき当該グループ中の利用者のうちの歌唱者を特定し、当該楽曲の演奏中にて当該歌唱者の顔データを随時認識する。
【0040】
そして、視野変化量算出手段49は、歌唱者認識手段48による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、歌唱者の顔部分の移動を解析し、当該顔部分の移動量を算出していく。例えば、歌唱者の顔部分の水平方向の移動が、図5に示すように、撮像カメラ36Dで撮像された歌唱者水平位置「4」から、撮像カメラ36Gで撮像された歌唱者水平位置「6」に変化した変化量を当該利用者の顔部分の移動量として特定する。
【0041】
一方、映像表示制御手段46は、図6(A)に示すように、上記視野変化量算出手段49で算出した歌唱者61の水平位置での変化(移動)量に追従させて背景映像データ54Aの表示部42上での表示フレーム32Aを、スクロールテーブル55を参照して、水平方向のスクロール量を算出してスクロールさせる。図5の例では、図6(B)に示すように、上記視野変化量算出手段49が算出した撮像カメラ36Dで撮像された歌唱者水平位置「4」から、撮像カメラ36Gで撮像された歌唱者水平位置「6」への変化量からスクロールテーブル55を参照し、スクロール位置「L0」からスクロール位置「−L2]へのスクロール量を算出して表示部32上の背景映像54Aをスクロール表示させる制御を行うものである。そして、視野変化量算出手段49で算出された顔部分の移動量(歌唱者の水平位置変化量)に当該スクロール量を追従させて背景映像データ54Aを表示部32で表示させるものである。なお、表示部42上で表示される映像には、当該歌唱楽曲の歌詞テロップが当該楽曲に同期して表示される。
【0042】
このように、実際の歌唱者の動きや顔の向きに対応して、歌唱者から見た観客席への視野をリアリティに再現することで歌唱者に臨場感を与えることができる。例えば、カラオケボックスの部屋のように特別な歌唱者用のステージや歌唱スペースがなく、複数人が1つの部屋の中で歌唱する場合でも、歌唱者を特定することができ、コンサートホールのようにステージから観客席を前に歌唱するように疑似的な体験をさせることができると共に、歌唱者の顔部分の位置、顔部分の向きによって背景映像がスクロールすることにより、よりコンサートホールにて歌唱しているような緊張感や観客の声援及び応援を体験させることができ、歌唱者に対して実感性や歌唱意欲を向上させることができるものである。
【0043】
なお、上記実施形態では、撮像部36を複数の撮像カメラ36A〜36Gで構成させた場合を示したが、単一の撮像カメラで構成してもよい。この場合、図5に示す歌唱者水平位置「1」〜歌唱者水平位置「7」が撮像範囲となる。歌唱者認識手段48は、一の撮像データ中の各歌唱水平位置で歌唱者の顔データを随時認識するものであり、視野変化量算出手段49が歌唱者認識手段48による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、当該歌唱者の顔部分の位置を解析し、当該歌唱者の顔部分の移動量を算出するものである。このことは、以下の実施形態においても同様である。
【0044】
ところで、上記実施形態では、歌唱者認識手段48が歌唱者を特定するに際し、利用者IDに基づいて利用者DB32、予約待ち行列52からの顔写真データによって歌唱者を特定する場合を示したが、利用者IDを用いずに行うこともできる。
【0045】
すなわち、歌唱者認識手段48が所定の撮像カメラ36から撮像データを取得し、任意の楽曲の演奏開始時に顔データを生成して当該歌唱者を特定し、当該楽曲の演奏中にて当該歌唱者の顔データを随時認識し、上記視野変化量算出手段49が、歌唱者認識手段48による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、当該歌唱者の顔部分の位置を解析し、当該顔部分の移動量を算出する。そして、映像表示制御手段46が、図3に示すようなスクロールテーブル55を参照して顔部分の移動量に応じたスクロール量で表示すべき背景映像データ54Aを表示部42で表示させることで実現することができるものである。
【0046】
このように利用者IDを使用しない場合であっても、歌唱者の動きによる視野に関係させて背景映像を変化させて表示させることができ、歌唱者に観客前で歌唱していることの実感性を向上させて歌唱させることができるものである。例えば、スナックやバーのようなナイト店舗やカラオケボックスのパーティルーム等のようなステージが設置された部屋にて歌唱者が歌唱する場合において、コンサートホールのようにステージから観客席を前にして歌唱しているような擬似的な体験をさせることができると共に、よりコンサートホールにて歌唱しているような緊張感や観客の声援及び応援を体験させて、歌唱者に対して実感性や歌唱意欲を向上させることができるものである。このことは、以下の実施形態においても同様である。
【0047】
次に、図7に、本発明におけるカラオケシステムの第2実施形態のスクロール表示の説明図を示す。この実施形態は、歌唱者の前後の移動に応じてスクロール表示をズーミングする場合を示している。すなわち、スクロールテーブル55を、図7(A)に示すように、顔部分の位置を歌唱者前後としてズームスクロール位置と関連付けたものである。すなわち、上記歌唱者前後位置の変化分が顔部分の移動量となり、ズームスクロール位置の差分がスクロール量となる。
【0048】
この場合、視野変化量算出手段49では、歌唱者認識手段48による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、図7(B)に示すように、縮小拡大の変化量を演算し、当該演算した縮小拡大の変化量から歌唱者の前後位置「1」〜「7」に基づく前後の移動量を算出する。例えば、歌唱者が歌唱者前後位置「4」から歌唱者前後位置「6」に前方に移動して変化した場合、視野変化量算出手段49が歌唱者の前後の移動量を算出し、当該移動量に基づき図7(A)に示すスクロールテーブル55を参照してズームスクロール位置の変化量を算出し、図7(C)に示すように、映像表示制御手段46が、背景映像54Aをフレーム32A内でズーミングし多様に縮小拡大させて表示部42上に表示させるものである。
【0049】
このように、歌唱者の顔部分の位置を歌唱者前後位置によっても顔部分の前後の移動量を具体的に算出することができ、ズーミング表示を行わせることもできるものである。
【0050】
次に、図8に本発明におけるカラオケシステムの第3実施形態のスクロール表示に係る利用者DBの説明図を示すと共に、図9に図8のスクロール表示に係るスクロールテーブルの説明図を示し、図10に図8及び図9におけるスクロール表示の説明図を示す。この実施形態は、歌唱者が顔を水平方向に廻した場合に応じてスクロール表示する場合を示している。この場合、歌唱者を撮像する撮像部36を構成する単一の撮像カメラを歌唱者に向かって配置させている。
【0051】
まず、ホスト装置11の利用者DB23では、図8(A)、(B)に示すように、利用者毎に所定数の水平顔角度「θ」(例えば、+−75度)毎の顔写真データを、利用者IDを関連付けて格納しておく。また、カラオケ本体31における記憶部46のスクロールテーブル55を、図9に示すように、顔部分の向きを上記利用者DB23に格納した水平顔角度「θ」に対応した歌唱者の水平顔角度「θ」としてスクロール位置(水平スクロール角度「θ」)と関連付けたものである。すなわち、上記歌唱者の水平顔角度の変化分が顔部分の移動量ないし角度変化量となり、水平スクロール角度の差分がスクロール量となる。
【0052】
そこで、視野変化量算出手段49では、歌唱者認識手段48による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、歌唱者の顔部分の水平方向の向きを解析し、当該顔部分の角度変化量を算出しいく。また、映像表示制御手段46は、図10(A)に示すように、歌唱者61の水平角度「−θ5」〜「θ5」での変化(回転)で算出された顔部分の角度変化量に追従させて背景映像データ54Aを表示部42のフレーム32A内で、図9に示すスクロールテーブル55を参照し、水平スクロール角度の変化量を算出したスクロール量でスクロール表示させるものである。
【0053】
例えば、図10(B)に示すように、上記視野変化量算出手段49は、歌唱者の水平顔角度「θ0」から水平顔角度「θ3」への変化分に応じた顔部分の角度変化量を算出し、図9に示すスクロールテーブル55から水平スクロール角度「θ0」から「θ3]の変化量を算出して得たスクロール量で表示部32上におけるフレーム32A内の背景映像54Aをスクロール表示させる制御を行うものである。これが、視野変化量算出手段49で算出された水平顔角度の変化毎に当該水平スクロール角度の変化量を追従させて表示部32で表示させるものである。
【0054】
このように、歌唱者の顔部分の向きを水平顔角度によっても顔部分の水平角度変化量を具体的に算出することができ、スクロール角度に応じたスクロール表示を行わせることもできるものである。
【0055】
ところで、撮像部36における撮像カメラを、予め定めた水平角度「−θ5」〜「θ5」毎に、かつ歌唱者を正面視する向きであり、同距離で配置してもよい。この場合、ホスト装置11の利用者DB23には、図1(C)に示すような、利用者毎に正面の顔写真データを格納しておけばよい。この場合の、各撮像カメラでの撮像は、図5に示すような状態となるものである。このことは、以下の第4実施形態においても同様である。
【0056】
図11に、本発明におけるカラオケシステムの第4実施形態のスクロール表示の説明図を示す。この実施形態は、歌唱者が顔を垂直方向に廻した場合に応じてスクロール表示する場合を示している。この場合のおいても、歌唱者を撮像する撮像部36を上記同様に単一の撮像カメラを配置してもよく、また、上記のように各角度毎に配置させてもよい。ここでは、撮像カメラを単一で配置させた場合として示している。
【0057】
まず、ホスト装置11の利用者DB23では、図8と同様な形態で、利用者毎に所定数の垂直顔角度「θ」(例えば、+−75度)の顔写真データを、利用者IDを関連付けて格納しておく。また、カラオケ本体31における記憶部46のスクロールテーブル55を、図11(B)に示すように、顔部分の向きを上記利用者DB23に格納した水平顔角度「θ」に対応した歌唱者の垂直顔角度「Vθ」としてスクロール位置(垂直スクロール角度「Vθ」)と関連付けたものである。すなわち、上記歌唱者の垂直顔角度の変化分が顔部分の角度変化量となり、垂直スクロール角度の差分がスクロール量となる。
【0058】
そこで、視野変化量算出手段49では、歌唱者認識手段48による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、歌唱者の顔部分の垂直方向の向きを解析し、当該顔部分の角度変化量を算出しいく。また、映像表示制御手段46は、歌唱者61の垂直角度「−Vθ5」〜「Vθ5」での変化(回転)で算出された顔部分の角度変化量に追従させて背景映像データ54Aを表示部42のフレーム32A内で、図11(B)に示すスクロールテーブル55を参照し、垂直スクロール角度の変化量を算出したスクロール量でスクロール表示させるものである。
【0059】
このように、歌唱者の顔部分の向きを垂直顔角度によっても顔部分の垂直角度変化量を具体的に算出することができ、スクロール角度に応じたスクロール表示を行わせることもできるものである。
【0060】
ところで、上記第1実施形態〜第4実施形態を、各単独で、又は、適宜の組合せで実施することが可能である。すなわち、スクロールテーブル55において、歌唱者水平位置、歌唱者前後位置及び歌唱者の水平顔角度、垂直角度の少なくとも何れかとしてその変化量を算出可能とし、これに対応する水平スクロール位置、ズームスクロール量、水平角度スクロール量、垂直角度スクロールに関連付けてスクロール量を算出可能とすることにより、随時認識された当該歌唱者の顔データに基づいて、当該歌唱者の歌唱者水平位置、歌唱者前後位置及び歌唱者の水平顔角度、垂直顔角度の少なくとも何れかの変化に対する顔部分の移動量ないし角度変化量を特定する構成とすることができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステムは、カラオケの基本的機能を備えるカラオケ機器製造の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0062】
11 ホスト装置
13 カラオケ演奏端末
23 利用者DB
31 カラオケ本体
32 表示部
36 撮像部
38 利用者ID取得手段
46 映像表示制御手段
48 歌唱者認識手段
49 視野変化量算出手段
50 利用者情報管理手段
51 利用者情報
52 予約待ち行列
55 スクロールテーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歌唱者に観客の前で歌唱させることを疑似体験させる背景映像可変表示機能を備え、背景映像データ記憶手段、歌唱者撮像手段、歌唱者認識手段、視野変化量算出手段及び表示制御手段を有してなるカラオケシステムであって、
上記背景映像データ記憶手段は、歌唱時に表示させる背景映像データを、スクロール表示可能に前記表示手段のフレームサイズより大として記憶し、
上記歌唱者撮像手段は、単一の又は連設した複数の撮像カメラを備え、少なくとも顔部分を含む歌唱者を撮像し、
上記歌唱者認識手段は、所定の前記撮像カメラから撮像データを取得し、任意の楽曲の演奏開始時に顔データを生成して当該歌唱者を特定し、当該楽曲の演奏中にて当該歌唱者の顔データを随時認識し、
上記視野変化量算出手段は、前記歌唱者認識手段による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、当該歌唱者の顔部分の位置、顔部分の向きの少なくとも何れかを解析し、当該顔部分の移動量ないし角度変化量を算出し、
上記表示制御手段は、予め設定された、前記記憶されている表示すべき背景映像データのスクロール量と顔部分の移動量ないし角度変化量との関連付けに基づき、前記算出された顔部分の移動量ないし角度変化量にスクロール量を追従させて当該背景映像データを前記表示手段で表示させる、
ことを特徴とする背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステム。
【請求項2】
請求項1記載の背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステムであって、
利用者情報データベース、利用者ID取得手段、利用者情報管理手段及び選曲楽曲登録手段を備え、
上記利用者情報データベースは、利用者毎に予め撮像した顔写真データを利用者IDを関連付けて格納し、
上記利用者ID取得手段は、利用者より利用者IDを取得し、
上記利用者情報管理手段は、前記利用者ID取得手段が取得した利用者IDに基づいて、前記利用者情報データベースより顔写真データを取得して利用者情報として管理し、
上記選曲楽曲登録手段は、前記利用者IDが取得された任意の利用者が選曲した楽曲を予約待ち行列に当該利用者IDを関連付けて登録し、
前記歌唱者認識手段が、前記登録楽曲の演奏開始時に、前記予約待ち行列で当該演奏楽曲に関連付けられた利用者IDから前記利用者情報の顔写真データを歌唱者として取得して顔データを生成し、当該顔データに基づき利用者のうちの歌唱者を特定し、当該楽曲の演奏中にて当該歌唱者の顔データを随時認識する、
ことを特徴とする背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステム。
【請求項3】
請求項1又は2記載の背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステムであって、
前記顔部分の移動量を歌唱者水平位置の変化量としてスクロール量に関連付け、
上記視野変化量算出手段は、前記歌唱者認識手段による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、当該歌唱者の顔部分の移動を解析し、当該顔部分の移動量を算出する、
ことを特徴とする背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステム。
【請求項4】
請求項1〜3の少なくとも何れかに記載の背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステムであって、
前記顔部分の移動量を歌唱者前後位置の変化量としてズームスクロール量に関連付け、
前記視野変化量算出手段が、前記歌唱者認識手段による随時認識した当該歌唱者の顔データに基づいて、縮小拡大の変化量を演算し、当該演算した縮小拡大の変化量から顔部分の前後の移動量を算出する、
ことを特徴とする背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステム。
【請求項5】
請求項1〜4の少なくとも何れかに記載の背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステムであって、
前記歌唱者撮像手段は、所定の角度毎に撮像方向を設定して連設した複数の撮像カメラを備え、
前記視野変化量算出手段が、前記何れかの撮像カメラが所定の顔部分の向きを捉えているかを特定し、特定された撮像カメラの撮像方向に基づいて、当該歌唱者の顔部分の向きを解析し、当該解析データから当該歌唱者の顔部分の角度変化量を算出する、
ことを特徴とする背景映像可変表示機能を備えるカラオケシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−53276(P2011−53276A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199681(P2009−199681)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(390004710)株式会社第一興商 (537)
【Fターム(参考)】