説明

脆弱ラベル及び脆弱ラベルの使用方法

【課題】ラベルを破談させることなく容易に貼付でき、かつ、不正な剥離や改ざんを検知できる脆弱ラベル及びその脆弱ラベルの使用方法を提供する。
【解決手段】ICタグラベル10は、ラベル基材111及びラベル基材111の片面に形成されるラベル接合層112を備え、ミシン目m、切り込み、隙間の少なくとも1つが形成されたラベル部11と、ラベル部11のラベル接合層112とは反対側に設けられ、支持基材121と支持基材121の片面に形成された支持基材接合層122とを有する支持シート12と、ラベル接合層112のラベル基材111とは反対側に剥離可能に積層された剥離紙13とを備え、支持シート12は、ラベル部11に剥離可能に接合されているものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脆弱性を有し、不正に剥離された場合に少なくとも一部が破断することにより不正な剥離の痕跡を残すことができる脆弱ラベルと、その脆弱ラベルの使用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、ICチップを備えたタグ(ラベル式情報媒体)を商品等の貼付対象物に貼付することにより、貼付対象物の在庫の管理等を効率よく、正確に行う技術が提案、実現されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のデータキャリアは、ICチップのアンテナの外周に切り欠きやミシン目等が設けられた導体からなる易破断性の回路を有しており、商品等にデータキャリアが貼付された後にデータキャリアが剥離されると、その導体が破断する。これにより、特許文献1のデータキャリアはデータキャリアの不正な貼り替えを検知できるという機能を有している。
【特許文献1】特開2006−39643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に示すデータキャリアのように、ミシン目や切り込み等が設けられた脆弱性を有するラベルでは、貼付対象物に貼付する作業中に、ミシン目や切り込み等によりラベルが破断し、使用できなくなるという問題があった。
そのため、破断させないように慎重にラベルを貼付する必要があり、貼付作業が困難であり、作業効率が低下するという問題があった。
【0004】
本発明の課題は、ラベルを破断させることなく容易に貼付でき、かつ、不正な剥離や改ざんを検知できる脆弱ラベル及びその脆弱ラベルの使用方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、ラベル基材(111)及び前記ラベル基材の片面に形成される第1の接合層(112)を備え、ミシン目(m)、切り込み(C1)、隙間(S1)の少なくとも1つが形成されたラベル部(11,41)と、前記第1の接合層の前記ラベル基材とは反対側に剥離可能に積層された剥離部(13)と、前記ラベル部の前記剥離部とは反対側に設けられ、支持基材(121,221,321)と、前記支持基材の前記ラベル部側の面に設けられ、前記支持基材を前記ラベル部に接合する第2の接合層(122,222,322)とを有する支持部(12,22,32)と、を備え、前記支持部は、前記ラベル部に剥離可能に接合されていること、を特徴とする脆弱ラベル(10,20,30,40)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の脆弱ラベルにおいて、請求項1に記載の脆弱ラベルにおいて、前記第2の接合層(122,222,322)の接着強度は、前記第1の接合層(112)の接着強度に比べて小さいこと、を特徴とする脆弱ラベル(10,20,30,40)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の脆弱ラベルにおいて、前記支持部(12,22,32)は、前記ラベル基材(111)に形成された前記ミシン目(m)、前記切り込み(C1)、前記隙間(S2)に対応するミシン目、切り込み、隙間が形成されていないこと、を特徴とする脆弱ラベル(10,20,30,40)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の脆弱ラベルにおいて、前記支持部(12,32)は、少なくとも一部が前記ラベル部(11)の外周より外側に突出していること、を特徴とする脆弱ラベル(10,30,40)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の脆弱ラベルにおいて、前記支持部(22)と前記ラベル部(11)とは同じ大きさであり、該脆弱ラベルの厚み方向から見て、前記支持部の外周と前記ラベル部の外周とは一致していること、を特徴とする脆弱ラベル(20)である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の脆弱ラベルにおいて、前記ラベル基材(111)の一方の面には、外部機器と非接触で通信可能なアンテナ部(116)と、前記アンテナ部に接続され、前記アンテナ部を介して通信する情報を管理するICチップ(115)とが設けられていること、を特徴とする脆弱ラベル(10,20,30,40)である。
請求項7の発明は、請求項6に記載の脆弱ラベルにおいて、前記ICチップ(115)に接続された導体であって電圧が印加されることにより破断を検知可能とする破断検知回路部(23)を備えること、を特徴とする脆弱ラベル(10,20,30,40)である。
請求項8の発明は、請求項7に記載の脆弱ラベルにおいて、前記破断検知回路部(23)は、該脆弱ラベルの厚み方向から見たときに、前記アンテナ部(116)の外周側に前記アンテナ部を囲むように形成されていること、を特徴とする脆弱ラベル(10,20,30,40)である。
請求項9の発明は、ミシン目(m)、切り込み(C1)、隙間(S1)の少なくとも1つが形成されたラベル基材(111)及び前記ラベル基材の片面に形成される第1の接合層(112)を備えるラベル部(11,41)と、前記ラベル接合層の前記ラベル基材とは反対側に剥離可能に積層された剥離部(13)と、前記ラベル部の前記剥離部とは反対側に設けられ、支持基材(121,221,321)と、前記支持基材の前記ラベル部側の面に設けられ、前記支持基材を前記ラベル部に剥離可能に接合する第2の接合層(122,222,322)とを有する支持部(12,22,32)と、を備える脆弱ラベル(10,20,30,40)の使用方法であって、前記剥離部を剥離したのちに、前記ラベル接合層により前記脆弱ラベルを貼付対象物(80)に貼付する貼付工程と、前記貼付工程の後に、前記支持部を剥離する支持部剥離工程と、を備えること、を特徴とする脆弱ラベルの使用方法である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明による脆弱ラベルは、ラベル部の剥離部とは反対側に設けられ、支持基材と、支持基材のラベル部側の面に設けられて支持基材を前記ラベル部に接合する第2の接合層とを有する支持部を備え、支持部は、ラベル部に剥離可能に接合されている。従って、ラベル部に支持部が接合された状態で脆弱ラベルを貼付対象物に貼付できるので、脆弱ラベルを貼付対象物に貼付する作業中に、ラベル部に形成されたミシン目、切り込み、隙間によって、ラベル部が破壊、破断されることがなく、容易にラベル部を貼付対象物に貼付でき、作業効率も向上させることができる。また、脆弱ラベルを貼付対象物に貼付した後に、支持部をラベル部から剥離し、ミシン目等による脆弱性を有するラベル部のみを貼付対象物に貼付することができる。
【0007】
(2)第2の接合層の接着強度は、第1の接合層の接着強度に比べて小さいので、脆弱ラベルを貼付対象物に貼付した後に、糊残りしたり、ラベル部を破壊したりすることなく、支持部をラベル部から剥離することができる。
【0008】
(3)支持部は、ラベル基材に形成されたミシン目、切り込み、隙間に対応するミシン目、切り込み、隙間が形成されていないので、支持部とラベル部とが積層された状態で剥離部から剥離した場合にも、ラベル部が破壊、破断されることがなく、ラベル部を容易に貼付対象物に貼付できる。
【0009】
(4)支持部は、少なくとも一部がラベル部の外周より外側に突出しているので、突出した部分を摘みやすく、支持部を剥離しやすい。
【0010】
(5)支持部とラベル部とは同じ大きさであり、脆弱ラベルの厚み方向から見て、支持部の外周とラベル部の外周とは一致しているので、型抜きにより、容易に脆弱ラベルを形成することができ、生産性が向上する。
【0011】
(6)ラベル基材の一方の面には、外部機器と非接触で通信可能なアンテナ部と、アンテナ部に接続され、アンテナ部を介して通信する情報を記憶したり読み出したりして管理するICチップとが設けられているので、ICタグラベルとして、ICチップに貼付対象物の固有情報等を記憶させ、貼付対象物の管理等を効率よく、正確に行うことができる。
【0012】
(7)ICチップに接続された導体であって電圧が印加されることにより破断を検知可能とする破断検知回路部を備えるので、ラベル部が剥離されると破断検知回路部が破断され、その破断された状態をICチップで検知して、アンテナ部を介して外部機器で読み出すことができ、不正に剥離されたか否かを検知、判別することができる。
【0013】
(8)破断検知回路部は、脆弱ラベルの厚み方向から見たときに、アンテナ部の外周側にアンテナ部を囲むように形成されているので、脆弱ラベルの外周のあらゆる方向からの剥離を検知することができる。
【0014】
(9)脆弱ラベルの使用方法は、剥離部を剥離したのちに、第1の接合層により脆弱ラベルを貼付対象物に貼付する貼付工程と、貼付工程の後に、支持部を剥離する支持部剥離工程とを備える。従って、脆弱ラベルを貼付対象物に貼付するときには、ラベル部に支持部が接合された状態であるので、貼付作業中にラベル部がミシン目、切り込み、隙間によって破壊されることなく、容易に貼付できる。しかも、ラベル部及び支持部を貼付対象物に貼付した後に、支持部のみを剥離するので、ミシン目等が形成された脆弱性を有するラベル部のみが貼付対象物に貼付された状態となり、不正な剥離によって容易に破壊、破断される脆弱ラベルとしての特性を発揮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面等を用いて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
以下の実施形態では、本発明の脆弱ラベルの実施形態として、ICチップやアンテナ部を有するICタグラベルを例に挙げて説明する。
図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の明細書中では、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、一般的に、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、板、シート、フィルムの文言は、特に断りがある場合を除いて適宜置き換えることができるものとする。例えば、シート状の部材は、フィルム状の部材としてもよいし、板状の部材としてもよい。
さらに、本明細書中に記載する各部材の材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜最適なものを選択して使用してよい。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のICタグラベル10を示す図である。図1(a)は、ICタグラベル10の平面図であり、図1(b)は、図1(a)に示す矢印A−A断面でのICタグラベル10の断面図である。
第1実施形態のICタグラベル10は、ラベル部11、支持シート12、剥離紙13等を備え、略矩形形状のシート状の脆弱ラベルである。
ICタグラベル10は、書類や商品等を梱包、保管する箱80の一対の開閉蓋81(81a,81b)に、開閉蓋81の合わせ目をまたぐように貼付されることにより(図2(e),(f)参照)、商品等の在庫管理等を行うと共に、箱80を封印してその封印状態を管理することができる。
【0017】
ラベル部11は、ラベル基材111、ラベル接合層112、保護基材113、保護基材接合層114等を備えている。
ラベル基材111は、ラベル部11(ICタグラベル10)のベースとなるシート状の部材である。本実施形態のラベル基材111は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製のシート状の部材を用いているが、ポリイミドや、ポリプロピレン等の樹脂製の部材を適宜選択して用いてもよいし、紙を用いてもよい。
このラベル基材111には、ICチップ115、アンテナ部116、破断検知回路部117等が設けられている。
本実施形態のラベル基材111は、図1(b)に示すように、一方の面にICチップ115と破断検知回路部117が設けられ、他方の面にアンテナ部116が形成されているが、これに限らず、例えば、アンテナ部116及びICチップ115を、ラベル基材111の同じ面に設け、他方の面に破断検知回路部117を設けてもよい。
【0018】
ICチップ115は、その内部に不図示のCPU(中央処理装置)やメモリを備え、アンテナ部116及び破断検知回路部117が接続されている。ICチップ115は、アンテナ部116を介して、不図示の外部装置(リーダライタ等)と情報を送受信したり、破断検知回路部117の状態を判断したりする機能を有する。また、ICチップ115は、その内部に備えたメモリに、ICタグラベル10が貼付される対象物(本実施形態では、箱80内に梱包される商品)に関する固有情報が記憶されている。
このICチップ115は、それ自体で電源を備えておらず、リーダライタ等の外部機器からアンテナ部116を介して受信する電波に基づいて生成されるによって、動作可能となる。
【0019】
アンテナ部116は、ラベル基材111の片面に、略環状に形成されたアンテナコイルであり、ICチップ115に接続されている。本実施形態のアンテナ部116は、端部116aがラベル基材111を貫通してラベル基材111の他方の面に配置されたICチップ115に接続されている。
アンテナ部116は、ICタグラベル10(ラベル基材111)の厚み方向から見たときにICチップ115がアンテナ部116の内側に位置するように、ICチップ115を囲むように配置されている。このアンテナ部116は、アルミニウムや銅等の金属箔をエッチングやメッキすることにより形成されている。
アンテナ部116は、リーダライタからICチップ115に電源電力やコマンドの基となる電波を受信したり、受信したコマンドに基づいて箱80の内容物に関する固有情報等をリーダライタ側へ電波にのせて送信したりする非接触通信に使用される。
また、アンテナ部116は、ICチップ115が判断した破断検知回路部117の破断の有無、すなわち、ICタグラベル10が剥離されたか否かについての情報をリーダライタへ送信する非接触通信にも使用される。
【0020】
破断検知回路部117は、ICタグラベル10(ラベル基材111)の厚み方向から見たときにアンテナ部116の外周側となる位置に、アンテナ部116を囲むように形成され、ICチップ115に接続された導体である。このような形状の破断検知回路部117とすることにより、ICタグラベル10(ラベル部11)の外周側のあらゆる方向から剥離された場合にも、その剥離を検知することができる。
本実施形態の破断検知回路部117は、図1(b)に示すように、ラベル基材111のアンテナ部116が形成された面とは反対側の面に形成されており、アンテナ部116の外周側及び内周側に設けられている。本実施形態の破断検知回路部117は、アンテナ部116と同じ材料を用いて、エッチング等により形成されている。
【0021】
ここで、ICタグラベル10が不正な剥離を検知する際の動作について説明する。
ICチップ115は、リーダライタから受信した電波に基づいて生成された電力により、起動する。そして、ICチップ115は、破断検知回路部117に電圧を印加し、破断検知回路部117の電圧値と印加した電圧値とが一致しているか否かを検知する。
一致していないと検知した場合には、破断検知回路部117が破断された状態である、すなわち、ICタグラベル10が剥離されたと判断し、その情報をリーダライタに送信する。一方、一致していると検知した場合には、破断検知回路部117が破断されていない状態である、すなわち、ICタグラベル10には異常が発生していないと判断し、その情報をリーダライタに送信する。
なお、本実施形態では、上述のように、ICタグラベル10は、ICチップ115が破断検知回路部117の電圧値を検知して破断検知回路部117の破断の有無を判断する例を示したが、これに限らず、例えば、破断検知回路部117の抵抗値等を検知して破断検知回路部117の破断の有無を判断するものとしてもよい。
【0022】
ラベル接合層112は、ラベル基材111の片面側に形成され、ICタグラベル10を箱80等の貼付対象物に貼付する機能を有する第1の接合層である。ラベル接合層112の剥離紙13側の面112aは、貼付対象物に接する接合面である。
本実施形態のラベル接合層112は、ラベル基材111の一方の面(支持シート12側とは反対側の面)の略全面に、接着剤を塗布して形成されている。
剥離紙13は、ラベル接合層112のラベル基材111とは反対側に、剥離可能に積層された剥離部であり、易剥離性を有している。剥離紙13は、ICタグラベル10が箱80等に貼付される前のラベル接合層112の接合面112aを保護する機能を有する。
本実施形態では、表面にシリコン樹脂等がコーティングされた剥離紙13を用いているが、これに限らず、例えば、易剥離性を有する樹脂製のフィルム等を用いてもよい。
ICタグラベル10は、図1に示すように、この剥離紙13が積層された状態で使用者に提供される。
【0023】
保護基材113は、ラベル基材111のラベル接合層112とは反対側に保護基材接合層114を介して設けられている。本実施形態の保護基材113は、ラベル部11の最も支持シート12側に位置している。
保護基材113は、ラベル基材111に設けられたICチップ115等を保護するために設けられている。本実施形態の保護基材113は、略透明な樹脂製のフィルム状の部材を用いている。
保護基材接合層114は、ラベル基材111のラベル接合層112とは反対側にの面に接着剤を塗布することにより形成されている。保護基材接合層114は、保護基材113をラベル基材111に接合する機能を有し、厚み方向においてラベル基材111と保護基材113との間に位置している。
【0024】
ミシン目mは、ラベル部11に設けられ、ラベル部11が貼付対象物から剥離されたときに、ラベル部11を容易に破断する機能を有する部分である。
このミシン目mは、微細なミシン目(マイクロミシン目)であり、図1(b)に示すように、ラベル部11を貫通するように形成されているが、支持シート12には形成されていない。
本実施形態のミシン目mは、図1(a)に示すように、ICタグラベル10の厚み方向から見たときに、ラベル部11の外周に接する位置に、ラベル部11の外周に沿って形成されている。また、ミシン目mは、アンテナ部116の外周側に位置する破断検知回路部117が設けられた領域には形成されているが、アンテナ部116及びICチップ115が形成されたICタグラベル10の内側の領域には形成されていない。
本実施形態では、ミシン目mが、図1(a)に示すように、網目状に形成されているが、これに限らず、格子状や縞状等に形成してもよい。
【0025】
支持シート12は、ラベル部11の剥離紙13とは反対側に、ラベル部11に対して剥離可能に接合されている。支持シート12は、その大きさがラベル部11よりも大きく、支持基材121及び支持基材接合層122を有している。この支持シート12は、ICタグラベル10から剥離紙13を剥離して貼付対象物に貼付する作業中に、ラベル部11がミシン目mによって破断したり、ラベル部11が折り曲がったりしないように、ラベル部11を保護及び支持する機能を有する。
支持基材121は、支持シート12のベースとなるシート状の部材であり、ICタグラベル10の最も表面側に配置されている。本実施形態の支持基材121は、略透明な樹脂製のシート状の部材を用いている。
支持基材接合層122は、支持基材121のラベル部11側の面の略全面に、再剥離再貼付可能な粘着剤を塗布して形成された第2の接合層である。この支持基材接合層122は、その接着強度が、ラベル接合層112及び保護基材接合層114に比べて弱い。
本実施形態のICタグラベル10は、ラベル部11を形成した後に、所定の大きさに形成された支持シート12をラベル部11に接合する等により、作製することができる。
【0026】
ここで、支持基材接合層122について説明する。
ラベル接合層112及び保護基材接合層114は、接着強度の強い、いわゆる強接着剤を塗布して形成されている。本実施形態のラベル接合層112、保護基材接合層114の接着強度(接着力)は、それぞれ約10N/25mm、約15N/25mmである。この接着強度は、ポリカーボネート樹脂板を被着材とする180度剥離試験(JIS K 6854−2(ISO 8510−2))によって求めたものである。
これに対して、本実施形態の支持基材接合層122は、同様の180度剥離試験(JIS K 6854−2(ISO 8510−2))によって求めた接着強度(接着力)が約0.3N/25mmである。
上述のように、支持基材接合層122の接着強度を、ラベル接合層112及び保護基材接合層114よりも小さくすることにより、支持シート12をラベル部11に剥離可能に接合することができ、支持シート12を剥離する際に、ラベル部11(本実施形態では、保護基材113)の表面に糊残りが生じたり、ラベル部11が破壊されたりすることを防止できる。
なお、支持基材接合層122の接着強度は、約0.02〜約2N/25mmの範囲内が好ましく、ラベル接合層112及び保護基材接合層114の接着強度は、約5〜約20N/25mmの範囲内であることが好ましい。
【0027】
ICタグラベル10の使用方法について説明する。
図2は、ICタグラベル10の使用方法について説明する図である。図2では、理解を容易にするために、ICタグラベル10は、ラベル部11、支持シート12、剥離紙13が積層された形態として模式的に示している。
図2(a)は、ICタグラベルの使用前の状態(提供時の状態)を示す図である。この状態で、使用者は、ICチップ115に商品等の固有情報を記憶させる。
次に、使用者は、図2(b)に示すように、ICタグラベル10から剥離紙13を剥離し、図2(c)に示すように、貼付対象物である箱80に貼付する(貼付工程)。
そして、図2(d)に示すように、支持シート12を剥離し(支持部剥離工程)、ICタグラベル10としてラベル部11のみが箱80に貼付される(図2(e)及び(f)参照)。
【0028】
よって本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)ICタグラベル10は、ミシン目mが形成されたラベル部11に支持シート12が剥離可能に接合されているので、ICタグラベル10から剥離紙13を剥離して箱80に貼付した後に、支持シート12を剥離して脆弱性を有するラベル部11のみが貼付された状態とすることができる。従って、使用者が貼付作業中に、誤ってミシン目mによってICタグラベル10(ラベル部11)を破断、破壊することがない。よって、ICタグラベル10を容易に貼付でき、貼付作業の効率を向上できる。
(2)支持シート12は、ラベル部11に形成されたミシン目mに対応するミシン目や切り込み、隙間等が形成されていないので、ラベル部11のミシン目mが形成されている領域を保護し、貼付作業中にラベル部11が破壊、破断することを防止でき、ラベル部11を容易に箱80に貼付できる。
【0029】
(3)支持シート12は、ラベル部11に比べてその大きさが大きく、図1(a)に示すように、支持シート12の外周は、ラベル部11の外周よりも外側に突出している。従って、支持シート12を剥離しやすい。
また、支持シート12は、ラベル部11より大きいので、支持シート12をラベル部11上に容易に配置することができ、貼付対象物への貼付作業中の取り扱いが容易となり、作業効率を向上できる。
【0030】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態のICタグラベル20を示す図である。図3(a)は、ICタグラベル20の平面図であり、図3(b)は、図3(a)に示す矢印B−B断面でのICタグラベル20の断面である。
第2実施形態のICタグラベル20は、支持シート22の大きさがラベル部11と等しい点が異なる以外は、前述の第1実施形態に示したICタグラベル10と略同様の形態である。従って、前述の第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態のICタグラベル20は、ラベル部11、支持シート22、剥離紙13を備えている。
【0031】
支持シート22は、支持基材221、支持基材接合層222を備えたシート状の部材であり、ラベル部11の剥離紙13とは反対側に剥離可能に接合されている。支持シート22の大きさは、ラベル部11に等しい。
支持基材221及び支持基材接合層222は、第1実施形態に示した支持基材121及び支持基材接合層122と大きさが異なる点以外は、略同様の形態である。
本実施形態によれば、ICタグラベル20の製造工程において、例えば、ロール状のラベル基材111に等間隔にICチップ115等が配置された状態のラベル部11上に、ロール状の支持シート22を積層し、型を用いて、ラベル部11及び支持シート22を同時に抜くことにより、ICタグラベル20を容易に製造することができる。
【0032】
(第3実施形態)
図4は、第3実施形態のICタグラベル30を示す図である。図4(a)は、ICタグラベル30の平面図であり、図4(b)は、図4(a)中に示す矢印C−C断面でのICタグラベル30の断面図である。
第3実施形態のICタグラベル30は、ICタグラベル30の厚み方向から見たときに、図4(a)に示すように支持シート32の一部が、ラベル部11よりも外側に突出している点が異なる以外は、前述の第1実施形態に示したICタグラベル10と略同様の形態である。従って、前述の第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第3実施形態のICタグラベル30は、支持シート32、ラベル部11、剥離紙13等を備えている。
【0033】
支持シート32は、支持基材321、支持基材接合層322を備えたシート状の部材であり、ラベル部11の剥離紙13とは反対側に剥離可能に接合されている。支持基材321及び支持基材接合層322は、第1実施形態に示した支持基材121及び支持基材接合層122と大きさが異なる点以外は、略同様の形態である。
本実施形態の支持シート32は、図4に示すように、ICタグラベル30の厚み方向から見たときに、支持シート32の長手方向の一方の端部が、ラベル部11の外周より外側に突出するように形成されている。
【0034】
本実施形態によれば、支持シート32は、一部がラベル部11の外周より外側に突出しているので、支持シート32を剥離しやすく、かつ、支持シート12の面積を抑えることが出来るので生産コストを抑えることができる。
なお、本実施形態では、支持シート32は、長手方向の一方の端部がラベル部11の外周より外側に突出している形態としたが、これに限らず、ICタグラベル30の厚み方向から見たときに、少なくとも一部がラベル部11の外周より外側に突出していればよく、突出している箇所の位置や形状は、適宜自由に選択してよい。
【0035】
(第4実施形態)
図5は、第4実施形態のICタグラベル40を示す図である。図5(a)は、ICタグラベル40の平面図を示し、図5(b)は、ICタグラベル40(ラベル部41)を箱80に貼付した状態での隙間S1が形成された領域の断面を模式的に示している。
第4実施形態のICタグラベル40は、ラベル部41に切り込みC1及び隙間S1が形成されている点以外は、第1実施形態のICタグラベル10と略同様の形態である。従って、第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第4実施形態のICタグラベル40は、ラベル部41、支持シート12、剥離紙13を備えている。ラベル部41は、切り込みC1及び隙間S1が形成されている点以外は、第1実施形態に示したラベル部11と略同様の形態であり、保護基材、保護基材接合層、ラベル基材、ラベル接合層等を備えている。
切り込みC1は、図5(a)に示すように、ICタグラベル10の厚み方向から見たときに、その一端がラベル部41の外周に接し、ラベル部41の内側へ向かって形成されている。また、切り込みC1は、ラベル部41の保護基材、保護基材接合層、ラベル基材、ラベル接合層を部分的に切断しているが、ラベル基材の片面に設けられた破断検知回路部117やアンテナ部116には形成されていない。
このような切り込みC1を形成することにより、ICタグラベル40(ラベル部41)が剥離された場合に、切り込みC1がきっかけとなって、破断検知回路部117が破断されるので、不正な剥離を検知することができる。
【0036】
隙間S1は、ラベル部41に形成されており、保護基材接合層、ラベル基材、ラベル接合層を貫通する開口である。本実施形態の隙間S1は、図5(a)に示すように、ICタグラベル10の厚み方向から見たときに、アンテナ部116とアンテナ部116の外周側に形成された破断検知回路部117との間に形成されている。
このような隙間S1を形成することにより、へら等の工具を用いてICタグラベル40(ラベル部41)が貼付対象物から不正に剥離された場合に、工具の先端等が隙間S1によって形成されたラベル部41の断面41a(図5(b)参照)に当たる等して、不正な剥離を困難とすることができる。また、へら等の工具により隙間S1より外周側の破断検知回路部117が形成された領域のみが持ち上げられる等して破断検知回路部117が破断されるので、不正な剥離を困難とし、かつ、そのような不正な剥離を検知することができる。
【0037】
ミシン目m、上述の切り込みC1、隙間S1は、図5に示すように、ラベル部41にすべて組み合わせて形成してもよいし、いずれか1つ、又は、いずれか2つを組み合わせて形成してもよい。
また、支持シート12には、ラベル部41に形成されたミシン目m、切り込みC1、隙間S1に対応するミシン目、切り込み、隙間は形成されていない。
【0038】
仮に、支持シート12を設けなかった場合、このような切り込みC1や隙間S1により、貼付作業中に破断検知回路部117を破断したり、ラベル部41自体を破壊したりしてしまう場合がある。
しかし、本実施形態によれば、ICタグラベル40は、ラベル部41に支持シート12が剥離可能に接合されているので、このように破断しやすい脆弱性の高いラベル部41であっても、破断することなく、容易に貼付対象物に貼付できる。
また、支持シート12により、ラベル部41を破断することなく容易に貼付できるので、切り込みC1や隙間S1の長さや幅を自由に設定することができ、脆弱性を向上させたり、デザイン性を高めたりすることも可能である。
【0039】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態において、脆弱ラベルとして、ICチップ115、アンテナ部116、破断検知回路部117を備えるICタグラベル10,20,30,40を示したが、これに限らず、例えば、共振タグラベルや、値札ラベル等としてもよい。
図6は、本発明による脆弱ラベルの変形形態を示す図である。図6(a)は、共振タグラベル50を示す図であり、図6(b)は、値札ラベル60を示す図である。
共振タグラベル50は、図6(a)に示すように、支持シート52、ラベル部51、剥離紙53を備えた脆弱ラベルであり、支持シート52は、ラベル部51に剥離可能に接合されている。
ラベル部51は、その厚み方向において剥離紙53側から、ラベル接合層、ラベル基材、保護基材接合層、保護基材を備えている。ラベル基材の片面には、アンテナ部512が形成され、アンテナ部512は、コンデンサ513に接続されている。また、ラベル部51には、ミシン目mが網目状に形成されており、このミシン目mにより、脆弱性が付与されている。
使用者は、共振タグラベル50から剥離紙53を剥離して貼付対象物に貼付し、その後に、支持シート52を剥離することにより、ラベル部51を破断、破壊することなく、容易に貼付できる。
【0040】
値札ラベル60は、図6(b)に示すように、支持シート62、ラベル部61、剥離紙63を備えた脆弱ラベルであり、支持シート62は、ラベル部61に剥離可能に接合されている。
ラベル部61は、その厚み方向において剥離紙63側から、ラベル接合層、ラベル基材を備えており、ラベル基材の支持シート62側の表面には、価格等の情報が印刷されている。なお、第1実施形態に示すICタグラベル10等と同様に、ラベル基材と支持シート52との間に保護基材及び保護基材接合層を設けてもよい。
ラベル部61には、切り込みC2と、隙間S2とが形成され、脆弱性が付与されている。切り込みC2は、値札ラベル60の厚み方向から見たときに、交差するように形成されているが、これに限らず、第4実施形態のICタグラベル40のように、ラベル部61の外周に切り込みの一端が接する形態として形成してもよい。
使用者は、値札ラベル60から剥離紙63を剥離して商品等の貼付対象物に貼付し、支持シート62を剥離することにより、ラベル部61を破断、破壊することなく、容易に貼付できる。
このような共振タグラベルや値札ラベル等の脆弱性を有するラベルに本発明を適用することも可能であり、また、適用することにより、貼付作業を容易に行うことができる。
【0041】
(2)各実施形態において、支持シートには、ミシン目や切り込み、隙間が形成されていない例を示したが、これに限らず、ラベル部に形成されたミシン目、切り込み、隙間に対応するものでなければ、ミシン目、切り込み、隙間等を形成してもよい。
図7は、本発明による脆弱ラベルの変形形態を示す図である。図7(a)は、脆弱ラベルであるICタグラベル70の平面図であり、図7(a)中に示す矢印D−D断面での断面図である。
ICタグラベル70は、支持シート72に切り込みが形成されている点以外は、第1実施形態のICタグラベル10と略同様の形態である。
支持シート72は、支持基材721と支持基材接合層722とを備え、その中央に切り込みC3が形成されている。支持基材721及び支持基材接合層722は、第1実施形態の支持基材121及び支持基材接合層122と略同様の形態である。
この切り込みC3は、ラベル部11に形成されたミシン目mには対応していない。このような切り込みC3を形成することにより、支持シート72の剥離作業を容易に行うことができる。なお、切り込みC3に限らず、ミシン目や隙間を形成してもよい。
【0042】
(3)各実施形態において、保護基材113には、印字等が施されていない例を示したが、これに限らず、例えば、保護基材113の表面等に、「封印」等の文字や絵柄、模様等を印刷してデザイン性や視認性を高めてもよい。また、保護基材113のいずれかの面に、箱に梱包された商品等の固有情報に関する情報に関連付けられたバーコード等を印刷により設けた場合には、管理の利便性を向上させることができる。
【0043】
(4)各実施形態において、ミシン目mは、ラベル部11,41の外周に沿って形成され、ラベル部11,41の内側には形成されていない例を示したが、これに限らず、例えば、ラベル部の略全面に形成してもよい。ただし、ICチップ115の破壊を防ぐために、ICチップ115が設けられている領域及びその近傍にはミシン目を形成しないほうが好ましい。
【0044】
(5)各実施形態において、ラベル接合層112の接合面112aにはインキ層等が形成されていない例を示したが、これに限らず、例えば、ラベル接合層112の接合面112aの一部に、溶剤等に対して溶けやすい可溶性インキや所定の温度を超えると不可逆に変色する示温性インキ等を用いて「封印」等の文字を形成した情報インキ層を設けてもよい。これにより、溶剤や温風等を用いて不正にICタグラベルを剥離しようとした場合に、情報インキ層が溶解して文字が判読不能となったり、情報インキ層が不可逆に変色したりするので、不正な剥離の痕跡を残すことができる。
【0045】
(6)各実施形態において、剥離紙13が積層されたICタグラベル10,20,30,40が単体で使用者に提供される形態を示したが、これに限らず、例えば、ロール状の剥離紙の長手方向に沿って、複数のICタグラベルが連続して等間隔に剥離可能に積層された形態で使用者に提供してもよい。
【0046】
(7)各実施形態において、ラベル接合層112及び保護基材接合層114は、接着剤を塗布して形成される例を示したが、これに限らず、例えば、粘着剤を塗布して形成してもよいし、粘着性又は接着性を有するシート状等の部材を用いて形成してもよい。
【0047】
(8)各実施形態において、保護基材113と保護基材接合層114とは別体である例を示したが、これに限らず、例えば、保護基材及び保護基材接合層として、例えば片面に粘着剤や接着剤が塗布された樹脂製のシート状の部材等を用いてもよい。
【0048】
(9)各実施形態において、支持基材接合層122,222,322は、ラベル接合層112に比べ接着強度が小さい例を示したが、これに限らず、支持シート12,22,32がラベル部11に対して剥離可能に接合されるのであれば、ラベル接合層112より接着強度が大きくともよい。
【0049】
(10)各実施形態において、破断検知回路部117が、脆弱ラベルの厚み方向から見たときに、アンテナ部116より外周側にアンテナ部116を囲むように形成される例を示したが、これに限らず、破断検知回路部の形状は、使用環境や脆弱ラベルの形状等に合わせて適宜自由に選択してよい。
【0050】
(11)第1及び第3実施形態において、支持シート12、32は、その大きさがラベル部11より大きい例を示したが、これに限らず、ミシン目mによる不用意な破断を防止できるならば、ラベル部より小さい支持シートとしてもよい。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】第1実施形態のICタグラベル10を示す図である。
【図2−1】ICタグラベル10の使用方法について説明する図である。
【図2−2】ICタグラベル10の使用方法について説明する図である。
【図3】第2実施形態のICタグラベル20を示す図である。
【図4】第3実施形態のICタグラベル30を示す図である。
【図5】第4実施形態のICタグラベル40を示す図である。
【図6】本発明による脆弱ラベルの変形形態を示す図である。
【図7】本発明による脆弱ラベルの変形形態を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
10,20,30,40 ICタグラベル
11,41 ラベル部
111 ラベル基材
112 ラベル接合層
113 保護基材
114 保護基材接合層
12,22,32 支持シート
121,221,321 支持基材
122,222,322 支持基材接合層
m ミシン目
C1 切り込み
S1 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベル基材及び前記ラベル基材の片面に形成される第1の接合層を備え、ミシン目、切り込み、隙間の少なくとも1つが形成されたラベル部と、
前記第1の接合層の前記ラベル基材とは反対側に剥離可能に積層された剥離部と、
前記ラベル部の前記剥離部とは反対側に設けられ、支持基材と、前記支持基材の前記ラベル部側の面に設けられ、前記支持基材を前記ラベル部に接合する第2の接合層とを有する支持部と、
を備え、
前記支持部は、前記ラベル部に剥離可能に接合されていること、
を特徴とする脆弱ラベル。
【請求項2】
請求項1に記載の脆弱ラベルにおいて、
前記第2の接合層の接着強度は、前記第1の接合層の接着強度に比べて小さいこと、
を特徴とする脆弱ラベル。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の脆弱ラベルにおいて、
前記支持部は、前記ラベル基材に形成された前記ミシン目、前記切り込み、前記隙間に対応するミシン目、切り込み、隙間が形成されていないこと、
を特徴とする脆弱ラベル。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の脆弱ラベルにおいて、
前記支持部は、少なくとも一部が前記ラベル部の外周より外側に突出していること、
を特徴とする脆弱ラベル。
【請求項5】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の脆弱ラベルにおいて、
前記支持部と前記ラベル部とは同じ大きさであり、
該脆弱ラベルの厚み方向から見て、前記支持部の外周と前記ラベル部の外周とは一致していること、
を特徴とする脆弱ラベル。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の脆弱ラベルにおいて、
前記ラベル基材の一方の面には、外部機器と非接触で通信可能なアンテナ部と、前記アンテナ部に接続され、前記アンテナ部を介して通信する情報を管理するICチップとが設けられていること、
を特徴とする脆弱ラベル。
【請求項7】
請求項6に記載の脆弱ラベルにおいて、
前記ICチップに接続された導体であって電圧が印加されることにより破断を検知可能とする破断検知回路部を備えること、
を特徴とする脆弱ラベル。
【請求項8】
請求項7に記載の脆弱ラベルにおいて、
前記破断検知回路部は、該脆弱ラベルの厚み方向から見たときに、前記アンテナ部の外周側に前記アンテナ部を囲むように形成されていること、
を特徴とする脆弱ラベル。
【請求項9】
ミシン目、切り込み、隙間の少なくとも1つが形成されたラベル基材及び前記ラベル基材の片面に形成される第1の接合層を備えるラベル部と、
前記第1の接合層の前記ラベル基材とは反対側に剥離可能に積層された剥離部と、
前記ラベル部の前記剥離部とは反対側に設けられ、支持基材と、前記支持基材の前記ラベル部側の面に設けられ、前記支持基材を前記ラベル部に剥離可能に接合する第2の接合層とを有する支持部と、
を備える脆弱ラベルの使用方法であって、
前記剥離部を剥離した後に、前記第1の接合層により前記脆弱ラベルを貼付対象物に貼付する貼付工程と、
前記貼付工程の後に、前記支持部を剥離する支持部剥離工程と、
を備えること
を特徴とする脆弱ラベルの使用方法。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−217175(P2009−217175A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−63142(P2008−63142)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】