脱穀処理装置
【課題】 排塵処理室内の濾過部材に送り抵抗を付与する仕切抵抗体を設けることによって処理能力を高め、脱粒処理性能の向上並びに濾過効率の向上を図る。
【解決手段】 扱室(3)からの排塵処理物を引き継いで軸芯方向に移送しながら処理する排塵処理胴(17)を排塵処理室(18)に内装し、該排塵処理室(18)における排塵処理胴(17)の周囲に被処理物を濾過可能な濾過部材(22)を設け、該濾過部材(22)に、排塵処理胴(17)による被処理物の軸芯方向への移送に対して抵抗を付与する仕切抵抗体(26)を設ける。
【解決手段】 扱室(3)からの排塵処理物を引き継いで軸芯方向に移送しながら処理する排塵処理胴(17)を排塵処理室(18)に内装し、該排塵処理室(18)における排塵処理胴(17)の周囲に被処理物を濾過可能な濾過部材(22)を設け、該濾過部材(22)に、排塵処理胴(17)による被処理物の軸芯方向への移送に対して抵抗を付与する仕切抵抗体(26)を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排塵処理胴を備えた脱穀処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コンバイン等に備えられる脱穀処理装置は、扱室からの排塵処理物を引き継いで軸芯方向に移送しながら処理する排塵処理胴を排塵処理室に内装し、該排塵処理室における排塵処理胴の周囲に被処理物を濾過可能な濾過部材を設けて構成している。そして、排塵処理室のケーシング内面に送塵案内板を設置して被処理物を後方へ送り案内しなら処理する技術は、例えば、特許文献1によっても知られている。
【特許文献1】特開2006−34152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
排塵処理室内で処理する排塵処理物を送塵案内板によって送り案内するだけでは、充分な処理抵抗が得られず、脱粒処理性能の低下並びに受網からの濾過効率の悪化を招く問題があった。
【0004】
本発明の課題は、排塵処理室内の濾過部材に送り抵抗を付与する仕切抵抗体を設けることによって処理能力を高め、脱粒処理性能の向上並びに濾過効率の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するために、次の如き技術手段を講じた。すなわち、請求項1記載の本発明は、扱室(3)からの排塵処理物を引き継いで軸芯方向に移送しながら処理する排塵処理胴(17)を排塵処理室(18)に内装し、該排塵処理室(18)における排塵処理胴(17)の周囲に被処理物を濾過可能な濾過部材(22)を設け、該濾過部材(22)に、排塵処理胴(17)による被処理物の軸芯方向への移送に対して抵抗を付与する仕切抵抗体(26)を設けたことを特徴とする脱穀処理装置とする。
【0006】
扱室3から排塵処理室18内に引き継がれた排塵処理物は、排塵処理胴17と濾過部材22との間で後方に移送されながら処理され、更に、濾過部材22に設けた仕切抵抗体26による送り抵抗を受けながら確実に処理されることになり、被処理物が良くこなされて、処理性能、濾過効率の向上が図れる。
【0007】
請求項2記載の本発明は、前記排塵処理胴(17)の軸芯方向に沿う軸芯方向板体(24a)と排塵処理胴(17)の回転方向に沿う回転方向板体(24b)とによって濾過孔(23)を有する格子状の濾過部材(22)を構成すると共に、前記仕切抵抗体(26)を、回転方向板体(24b)の内面から突設させるか若しくは該仕切抵抗体(26)によって回転方向板体(24b)を兼用するようにして構成したことを特徴とする請求項1記載の脱穀処理装置とする。
【0008】
仕切抵抗体26を濾過部材22の回転方向板体24bの内面から突設させた場合には、濾過部材22の濾過面積を縮小することなく、濾過部材22の剛性を高めることができる。また、濾過部材22の回転方向板体24bを仕切抵抗体26で形成するものにあっても、濾過面積を拡大しながら仕切抵抗体26としての機能を達成でき、濾過部材22の強度も充分確保することができる。
【0009】
請求項3記載の本発明は、前記排塵処理室(18)において仕切抵抗体(26)と対向する側の処理室ケーシング(28)の内面に、被処理物を後方に向けて送り案内する送塵案内板(29)を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の脱穀処理装置とする。
【0010】
処理室のケーシング28側で送塵案内板29によって送塵作用を促進しながら、濾過部材22の濾過孔23側では仕切抵抗体26によって適度の送り抵抗を加えることで濾過作用が促進されることになり、3番ロスの低減が行える。
【発明の効果】
【0011】
要するに、請求項1記載の発明によれば、排塵処理室18の濾過部材22に被処理物の軸芯方向への移送に対して抵抗を付与する仕切抵抗体26を設けたので、濾過部材22上での送り抵抗によって処理物が確実に脱粒処理されるものでありながら、処理能力を高め、処理性能並びに濾過効率の向上を図ることができ、脱穀処理作業を能率良く行なうことができる。
【0012】
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果を奏するものでありながら、仕切抵抗体26を濾過部材22の回転方向板体24bの内面から突設させることで、濾過部材22の濾過面積を縮小することなく、濾過部材22の剛性を高めることができるし、濾過部材22の回転方向板体24bを仕切抵抗体26で形成するものにあっては、濾過面積を拡大しながら仕切抵抗体26としての機能を充分に達成でき、濾過部材22の強度においても充分に確保することができ、脱穀作業の能率を向上させるじとができる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、排塵処理室18の処理室ケーシング28側では送塵案内板29による送塵作用が促進され、濾過部材22の濾過孔23側では仕切抵抗体26による送り抵抗を加えることで濾過作用がより促進されることになり、3番ロスの大幅な低減が可能となって脱穀処理作業を効率良く行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
図1及び図2は、コンバインに搭載する脱穀装置を示すもので、まず、この構成につき説明する。
【0015】
扱歯1付扱胴2を内装軸架した扱室3の下半周部に沿って受網4を張設している。5は扱室3の上方部を覆う扱胴カバ−であって、扱胴軸方向に平行な軸芯回りに揺動開閉可能に構成している。
【0016】
扱室3の扱口側には穀稈を挟持搬送するフイ−ドチェン6とこの上側に対設する挟持レ−ル7を配設している。この挟持レ−ル7は扱胴カバ−5側に装着して該カバ−と共に揺動開閉する構成である。8は脱穀後の排ワラを搬出処理する排ワラ搬送装置、9は搬出後の排ワラを受け入れて切断処理する排ワラカッターを示す。扱室3の終端側には多量のわら屑や未処理物を含む排塵処理物を下方に落下させる排塵口10が設けらている。
【0017】
前記扱室3のフイ−ドチェン6側とは反対側一側には2番処理胴14を内装軸架した2番処理室15を並設している。また、前記2番処理胴14の後方にはこれと同一軸芯上において外周に処理歯16を備えた排塵処理胴17を内装軸架した排塵処理胴室18を構成して設けている。前記扱室終端の排塵口10に対応する部位から排塵処理室18始端への連通口部11には、排塵処理胴17の始端部に固着されたスパイラ−形状の取込羽根19が介入するように設けて、排塵処理室18内への排塵物の取込みが容易に行なえるようにしている。排塵処理胴17の終端には排出羽根20が設けられ、処理室終端にまで送られてきた排塵物を前記排出羽根20によって処理室終端のわら屑排出口21から後記する揺動選別装置(揺動選別棚)40の選別棚終端及び機外に排出する構成としている。
【0018】
前記排塵処理室18には処理された処理物を下方の揺動選別棚40上に直接導く受網(濾過部材)22が張設されている。この受網22は、排塵処理胴17の側面部に対応する部位において処理胴軸芯方向に沿う横壁(軸芯方向板体)24aと処理胴回転方向に沿う縦壁(回転方向板体)24bとによって格子状の濾過孔23を形成する構成であり、濾過孔23から濾過する処理物を斜め下方向きに突設するガイドフィン25を介して下方の揺動選別棚40上に直接導くようにしている。
【0019】
また、前記受網22には、処理胴軸芯方向後方に向けての送り抵抗を付与する複数個の仕切抵抗体26,26…を所定間隔おきに配置して設けている。この仕切抵抗体26,26…は、受網22の濾過孔部の中間部位から後方部にかけて設けてあり、しかも、これは受網22の縦壁24b上に沿わせて設けたり、この仕切抵抗体26が縦壁24bを兼用するように各横壁24a,24a…を一体的に連結する構成とすることもできる。受網の前方部位では仕切抵抗体を設けないので、排塵処理胴前方部のワラ塵と穀粒の分離が充分でない部位での過度の濾過がなく、揺動選別棚のチャフシーブ部に粗大なワラ塵が多量に濾過しない。また、処理室への連通口部近傍部で仕切抵抗体による付加が増大し連通口部で詰まりが発生するなどの不具合がなくなる。また、この各仕切抵抗体26,26…は、処理胴軸と直交(処理胴回転方向と平行)する構成であってもよく、図10に示すように、送り方向への若干の傾斜角θを設けることもできる。つまり、上下方向の仕切抵抗体26が下方に向かうほど前方に向けて傾斜するようにしておくと、濾過物が揺動選別棚の前方側に落下するようになって効率よく処理物中の穀粒を回収することができ、送塵しながら抵抗をかけるので濾過効率も良くなる。また、図11に示すように、仕切抵抗体26の幅を大きくするため、受網22の内面より下方の選別室側へ突出代Hをもって突出させておくよい。抵抗体の幅を処理胴側及び選別室側への突出で大きくすることにより、処理物に対する適度の脱粒抵抗を加えながら選別室への濾過促進を図ることができる。
【0020】
なお、仕切抵抗体26は、図12に示すように、丸棒などの棒体26aによって構成してもよい。棒体26aによると、板体に比べ抵抗力は若干劣るが、変形やワラ塵の引っ掛かりなどがなくなる。
【0021】
仕切抵抗体26に対向する側の処理室ケーシング28内面には、処理室内を持ち回りされる処理物を軸芯方向後方に向けて送り案内する数枚の送塵案内板29,29…を所定間隔おきに傾斜させて設けている。受網の濾過孔側で仕切抵抗体による送り抵抗を加えながら、排塵処理室のケーシング側では送塵案内板によって送塵作用を促進することで、3番ロスの大幅な低減を可能にしている。
【0022】
排塵処理胴17の上方に位置し、仕切抵抗体26の送塵方向上手側で、且つ、送塵案内板29の送塵方向下手側に切刃30を設けて長わらや団子状になったわら屑などを切断分離するように構成している。
【0023】
扱室終端より排塵処理室18内に取り込まれた排塵処理物は、排塵処理胴17の処理歯16によってこなされ、受網22側では仕切抵抗体26による送り抵抗を受けながら受網22の濾過穴23より濾過される。処理室ケーシング側では送塵案内板29による送塵作用及び切刃30による切断分離作用を受けながら処理される。濾過孔23からの濾過物はガイドフィン25を介して直接下方の揺動選別棚上に落下され、排塵処理室終端では、排出すべきわら屑などの排塵物が処理胴終端の排出羽根20によりわら屑排出口21から揺動選別棚終端上へ、また、機外後方へ排出されることになる。
【0024】
扱室3の下側には揺動可能に架設した揺動選別装置(揺動選別棚)40を設け、更に、その下方には選別方向の上手側から順に、唐箕41と、1番移送螺旋42と、2番移送螺旋43と、その上方に片側吸引方式の吸引排塵フアン44を設けて選別室を構成している。なお、1番揚穀装置45は1番移送螺旋42で回収された穀物を揚送してグレンタンク内に収容する。また、2番揚穀装置46は2番移送螺旋43で回収された2番物を2番処理胴14の2番処理室15内へ還元するようになっている。
【0025】
そして、揺動選別棚40は、扱室からの脱穀処理後の処理物及び排塵処理室からの処理物を受け入れて揺動移送しながらふるい選別する構成であり、選別方向上手側から移送棚47、チャフシーブ48、ストローラック49の順に配置し、且つ、前記チャフシーブ48の下方にグレンシーブ50を配置して設け、前記唐箕41及び吸引排塵フアン44による選別風と揺動との共同作用によって扱室3及び排塵処理室18から漏下してきた処理物を受け入れて揺動移送しながらふるい選別処理するように構成している。なお、前記チャフシーブ48は、複数枚の帯板状のシーブ板43aを等間隔に配置して上部を枢着43bし、下部が円弧状の長孔43cに沿って揺動開閉するようにして相互の選別間隔の開度調節ができる構成としている。
【0026】
扱室3内に供給される穀稈は、株元がフィ−ドチェン6に挾持されて搬送されながら穂先部分が扱室3内に供給されて、回転している扱胴2により脱穀作用を受ける。このようにして処理された脱穀処理物は、回転している扱胴2によって持ち回りされて、更に、脱粒処理作用を受け、受網4から漏下して選別室の揺動選別装置40に達し揺動選別作用を受ける。
【0027】
この場合、扱室の始端側で脱穀処理された処理物は、移送棚47上に落下して後方へ揺動移送されてチャフシ−ブ48に達する。また、扱室終端に至った排塵処理物は、排塵口10から下方のチャフシーブ48上に落下するものと、連通口部11を経て排塵処理室18内へ送られて排塵処理胴17により処理されるものとに分かれる。そして、チャフシーブ48上での排塵処理物は、チャフシ−ブ48を構成している複数枚のシ−ブ板48a…相互間にある選別間隔を漏下しながら風選作用を受ける。
【0028】
チャフシ−ブ48から漏下するものはグレンシーブ50上に落下しここでふるい選別されながら風選作用を受ける。このとき、唐箕41は、起風した選別風を選別室内に吹き込みながら選別し、吸引排塵ファン44による吸引作用によって選別される。
【0029】
このようにして、処理物は、揺動選別作用と選別風による風選作用との共同作用を受けながら選別されて、1番物(精粒)、2番物、排塵物とに選別分離され、1番物はグレンシ−ブ50にてふるい選別された後、1番移送螺旋42の受樋内に落下して収集されて機外に取り出されグレンタンク内に収容される。2番物は2番移送螺旋43から2番揚穀装置46によって揚穀されて2番処理室15内に還元され再処理される。そして、排塵物は吸引排塵ファン44によって吸塵され機外に排出されると共に、ストロ−ラック49に達したわら屑は棚先から機外に排出される。
【0030】
一方、扱室終端より排塵処理室18内に取り込まれた排塵処理物は、後方に移送されながら処理胴17外周の処理歯16によってこなされ、受網22の濾過穴23より漏下しチャフシーブ48上に還元される。排塵処理室18の終端に至っては、排塵物が処理胴17終端の排出羽根20によりストローラック49上及び機外に排出処理される。
【0031】
図13〜図15に示す実施例は、扱室受網4のクリンプネットを保持するホルダー32の構成例を示したもので、このホルダー32は、板厚を厚く設けて受網4の内面より扱胴2側へ突出させている。ホルダー32の扱胴側への突出部は扱歯1と干渉しないように扱歯と扱歯の間にくるように設けている。ホルダーの板厚を厚くすることで受網を強固に保持することができる。また、受網上で扱歯間に突出部があるため、これが脱粒抵抗となり枝梗が減少する効果がある。
【0032】
図16及び図17に示す実施例は、排塵処理室の受網の目合を扱室内に供給される穀稈量に応じて自動調節するようにしたもので、次のような構成になっている。フィードチェン6の上側に対設する挟持レール7の上方位置に穀稈量を検出する穀稈層厚検出スイッチ33を設け(図13参照)、穀稈量が所定量を越えると検出スイッチ33がONになりモータ34を駆動して受網22における濾過穴23の目合調節装置を作動させる構成としている。この目合調節装置は、円弧状に形成されたスライド可能な支持板35の内側面に2本の丸棒36,36を溶着し、支持板35を上下にスライドさせることにより、この移動側の2本の丸棒36,36と固定側の丸棒37との間隔(目合)が変化するように構成している。なお、支持板35はモータ34の駆動及び操作ワイヤ38の押し引き操作でスライドする。
【0033】
わら屑量が少ない時には、濾過穴23の目合を図16のように小さくしてわら屑をこなしてロスを減らし、多い時は目合を(図17参照)大きくしてわら屑の流れを促進する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】脱穀装置の一部破断せる右側面図
【図2】脱穀装置の一部破断せる平面図
【図3】脱穀装置の一部破断せる左側面図
【図4】脱穀装置の切断正面図
【図5】同上要部の切断正面図
【図6】同上要部の切断正面図
【図7】同上要部の背面図
【図8】同上要部の切断側面図
【図9】同上要部の切断正面図
【図10】排塵処理装置の要部の側断面図
【図11】同上要部の切断正面図
【図12】同上要部の側断面図
【図13】脱穀装置の切断正面図
【図14】同上要部の切断正面図
【図15】扱胴及び受網の平面図
【図16】排塵処理装置の要部の側面図及び切断正面図
【図17】同上要部の側面図及び切断正面図
【符号の説明】
【0035】
3 扱室 17 排塵処理胴
18 排塵処理室 22 処理室受網(濾過部材)
23 濾過孔 24a 横壁(軸芯方向板体)
24b 縦壁(回転方向板体) 26 仕切抵抗体
28 処理室ケーシング 29 送塵案内板
【技術分野】
【0001】
本発明は、排塵処理胴を備えた脱穀処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コンバイン等に備えられる脱穀処理装置は、扱室からの排塵処理物を引き継いで軸芯方向に移送しながら処理する排塵処理胴を排塵処理室に内装し、該排塵処理室における排塵処理胴の周囲に被処理物を濾過可能な濾過部材を設けて構成している。そして、排塵処理室のケーシング内面に送塵案内板を設置して被処理物を後方へ送り案内しなら処理する技術は、例えば、特許文献1によっても知られている。
【特許文献1】特開2006−34152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
排塵処理室内で処理する排塵処理物を送塵案内板によって送り案内するだけでは、充分な処理抵抗が得られず、脱粒処理性能の低下並びに受網からの濾過効率の悪化を招く問題があった。
【0004】
本発明の課題は、排塵処理室内の濾過部材に送り抵抗を付与する仕切抵抗体を設けることによって処理能力を高め、脱粒処理性能の向上並びに濾過効率の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するために、次の如き技術手段を講じた。すなわち、請求項1記載の本発明は、扱室(3)からの排塵処理物を引き継いで軸芯方向に移送しながら処理する排塵処理胴(17)を排塵処理室(18)に内装し、該排塵処理室(18)における排塵処理胴(17)の周囲に被処理物を濾過可能な濾過部材(22)を設け、該濾過部材(22)に、排塵処理胴(17)による被処理物の軸芯方向への移送に対して抵抗を付与する仕切抵抗体(26)を設けたことを特徴とする脱穀処理装置とする。
【0006】
扱室3から排塵処理室18内に引き継がれた排塵処理物は、排塵処理胴17と濾過部材22との間で後方に移送されながら処理され、更に、濾過部材22に設けた仕切抵抗体26による送り抵抗を受けながら確実に処理されることになり、被処理物が良くこなされて、処理性能、濾過効率の向上が図れる。
【0007】
請求項2記載の本発明は、前記排塵処理胴(17)の軸芯方向に沿う軸芯方向板体(24a)と排塵処理胴(17)の回転方向に沿う回転方向板体(24b)とによって濾過孔(23)を有する格子状の濾過部材(22)を構成すると共に、前記仕切抵抗体(26)を、回転方向板体(24b)の内面から突設させるか若しくは該仕切抵抗体(26)によって回転方向板体(24b)を兼用するようにして構成したことを特徴とする請求項1記載の脱穀処理装置とする。
【0008】
仕切抵抗体26を濾過部材22の回転方向板体24bの内面から突設させた場合には、濾過部材22の濾過面積を縮小することなく、濾過部材22の剛性を高めることができる。また、濾過部材22の回転方向板体24bを仕切抵抗体26で形成するものにあっても、濾過面積を拡大しながら仕切抵抗体26としての機能を達成でき、濾過部材22の強度も充分確保することができる。
【0009】
請求項3記載の本発明は、前記排塵処理室(18)において仕切抵抗体(26)と対向する側の処理室ケーシング(28)の内面に、被処理物を後方に向けて送り案内する送塵案内板(29)を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の脱穀処理装置とする。
【0010】
処理室のケーシング28側で送塵案内板29によって送塵作用を促進しながら、濾過部材22の濾過孔23側では仕切抵抗体26によって適度の送り抵抗を加えることで濾過作用が促進されることになり、3番ロスの低減が行える。
【発明の効果】
【0011】
要するに、請求項1記載の発明によれば、排塵処理室18の濾過部材22に被処理物の軸芯方向への移送に対して抵抗を付与する仕切抵抗体26を設けたので、濾過部材22上での送り抵抗によって処理物が確実に脱粒処理されるものでありながら、処理能力を高め、処理性能並びに濾過効率の向上を図ることができ、脱穀処理作業を能率良く行なうことができる。
【0012】
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果を奏するものでありながら、仕切抵抗体26を濾過部材22の回転方向板体24bの内面から突設させることで、濾過部材22の濾過面積を縮小することなく、濾過部材22の剛性を高めることができるし、濾過部材22の回転方向板体24bを仕切抵抗体26で形成するものにあっては、濾過面積を拡大しながら仕切抵抗体26としての機能を充分に達成でき、濾過部材22の強度においても充分に確保することができ、脱穀作業の能率を向上させるじとができる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、排塵処理室18の処理室ケーシング28側では送塵案内板29による送塵作用が促進され、濾過部材22の濾過孔23側では仕切抵抗体26による送り抵抗を加えることで濾過作用がより促進されることになり、3番ロスの大幅な低減が可能となって脱穀処理作業を効率良く行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
図1及び図2は、コンバインに搭載する脱穀装置を示すもので、まず、この構成につき説明する。
【0015】
扱歯1付扱胴2を内装軸架した扱室3の下半周部に沿って受網4を張設している。5は扱室3の上方部を覆う扱胴カバ−であって、扱胴軸方向に平行な軸芯回りに揺動開閉可能に構成している。
【0016】
扱室3の扱口側には穀稈を挟持搬送するフイ−ドチェン6とこの上側に対設する挟持レ−ル7を配設している。この挟持レ−ル7は扱胴カバ−5側に装着して該カバ−と共に揺動開閉する構成である。8は脱穀後の排ワラを搬出処理する排ワラ搬送装置、9は搬出後の排ワラを受け入れて切断処理する排ワラカッターを示す。扱室3の終端側には多量のわら屑や未処理物を含む排塵処理物を下方に落下させる排塵口10が設けらている。
【0017】
前記扱室3のフイ−ドチェン6側とは反対側一側には2番処理胴14を内装軸架した2番処理室15を並設している。また、前記2番処理胴14の後方にはこれと同一軸芯上において外周に処理歯16を備えた排塵処理胴17を内装軸架した排塵処理胴室18を構成して設けている。前記扱室終端の排塵口10に対応する部位から排塵処理室18始端への連通口部11には、排塵処理胴17の始端部に固着されたスパイラ−形状の取込羽根19が介入するように設けて、排塵処理室18内への排塵物の取込みが容易に行なえるようにしている。排塵処理胴17の終端には排出羽根20が設けられ、処理室終端にまで送られてきた排塵物を前記排出羽根20によって処理室終端のわら屑排出口21から後記する揺動選別装置(揺動選別棚)40の選別棚終端及び機外に排出する構成としている。
【0018】
前記排塵処理室18には処理された処理物を下方の揺動選別棚40上に直接導く受網(濾過部材)22が張設されている。この受網22は、排塵処理胴17の側面部に対応する部位において処理胴軸芯方向に沿う横壁(軸芯方向板体)24aと処理胴回転方向に沿う縦壁(回転方向板体)24bとによって格子状の濾過孔23を形成する構成であり、濾過孔23から濾過する処理物を斜め下方向きに突設するガイドフィン25を介して下方の揺動選別棚40上に直接導くようにしている。
【0019】
また、前記受網22には、処理胴軸芯方向後方に向けての送り抵抗を付与する複数個の仕切抵抗体26,26…を所定間隔おきに配置して設けている。この仕切抵抗体26,26…は、受網22の濾過孔部の中間部位から後方部にかけて設けてあり、しかも、これは受網22の縦壁24b上に沿わせて設けたり、この仕切抵抗体26が縦壁24bを兼用するように各横壁24a,24a…を一体的に連結する構成とすることもできる。受網の前方部位では仕切抵抗体を設けないので、排塵処理胴前方部のワラ塵と穀粒の分離が充分でない部位での過度の濾過がなく、揺動選別棚のチャフシーブ部に粗大なワラ塵が多量に濾過しない。また、処理室への連通口部近傍部で仕切抵抗体による付加が増大し連通口部で詰まりが発生するなどの不具合がなくなる。また、この各仕切抵抗体26,26…は、処理胴軸と直交(処理胴回転方向と平行)する構成であってもよく、図10に示すように、送り方向への若干の傾斜角θを設けることもできる。つまり、上下方向の仕切抵抗体26が下方に向かうほど前方に向けて傾斜するようにしておくと、濾過物が揺動選別棚の前方側に落下するようになって効率よく処理物中の穀粒を回収することができ、送塵しながら抵抗をかけるので濾過効率も良くなる。また、図11に示すように、仕切抵抗体26の幅を大きくするため、受網22の内面より下方の選別室側へ突出代Hをもって突出させておくよい。抵抗体の幅を処理胴側及び選別室側への突出で大きくすることにより、処理物に対する適度の脱粒抵抗を加えながら選別室への濾過促進を図ることができる。
【0020】
なお、仕切抵抗体26は、図12に示すように、丸棒などの棒体26aによって構成してもよい。棒体26aによると、板体に比べ抵抗力は若干劣るが、変形やワラ塵の引っ掛かりなどがなくなる。
【0021】
仕切抵抗体26に対向する側の処理室ケーシング28内面には、処理室内を持ち回りされる処理物を軸芯方向後方に向けて送り案内する数枚の送塵案内板29,29…を所定間隔おきに傾斜させて設けている。受網の濾過孔側で仕切抵抗体による送り抵抗を加えながら、排塵処理室のケーシング側では送塵案内板によって送塵作用を促進することで、3番ロスの大幅な低減を可能にしている。
【0022】
排塵処理胴17の上方に位置し、仕切抵抗体26の送塵方向上手側で、且つ、送塵案内板29の送塵方向下手側に切刃30を設けて長わらや団子状になったわら屑などを切断分離するように構成している。
【0023】
扱室終端より排塵処理室18内に取り込まれた排塵処理物は、排塵処理胴17の処理歯16によってこなされ、受網22側では仕切抵抗体26による送り抵抗を受けながら受網22の濾過穴23より濾過される。処理室ケーシング側では送塵案内板29による送塵作用及び切刃30による切断分離作用を受けながら処理される。濾過孔23からの濾過物はガイドフィン25を介して直接下方の揺動選別棚上に落下され、排塵処理室終端では、排出すべきわら屑などの排塵物が処理胴終端の排出羽根20によりわら屑排出口21から揺動選別棚終端上へ、また、機外後方へ排出されることになる。
【0024】
扱室3の下側には揺動可能に架設した揺動選別装置(揺動選別棚)40を設け、更に、その下方には選別方向の上手側から順に、唐箕41と、1番移送螺旋42と、2番移送螺旋43と、その上方に片側吸引方式の吸引排塵フアン44を設けて選別室を構成している。なお、1番揚穀装置45は1番移送螺旋42で回収された穀物を揚送してグレンタンク内に収容する。また、2番揚穀装置46は2番移送螺旋43で回収された2番物を2番処理胴14の2番処理室15内へ還元するようになっている。
【0025】
そして、揺動選別棚40は、扱室からの脱穀処理後の処理物及び排塵処理室からの処理物を受け入れて揺動移送しながらふるい選別する構成であり、選別方向上手側から移送棚47、チャフシーブ48、ストローラック49の順に配置し、且つ、前記チャフシーブ48の下方にグレンシーブ50を配置して設け、前記唐箕41及び吸引排塵フアン44による選別風と揺動との共同作用によって扱室3及び排塵処理室18から漏下してきた処理物を受け入れて揺動移送しながらふるい選別処理するように構成している。なお、前記チャフシーブ48は、複数枚の帯板状のシーブ板43aを等間隔に配置して上部を枢着43bし、下部が円弧状の長孔43cに沿って揺動開閉するようにして相互の選別間隔の開度調節ができる構成としている。
【0026】
扱室3内に供給される穀稈は、株元がフィ−ドチェン6に挾持されて搬送されながら穂先部分が扱室3内に供給されて、回転している扱胴2により脱穀作用を受ける。このようにして処理された脱穀処理物は、回転している扱胴2によって持ち回りされて、更に、脱粒処理作用を受け、受網4から漏下して選別室の揺動選別装置40に達し揺動選別作用を受ける。
【0027】
この場合、扱室の始端側で脱穀処理された処理物は、移送棚47上に落下して後方へ揺動移送されてチャフシ−ブ48に達する。また、扱室終端に至った排塵処理物は、排塵口10から下方のチャフシーブ48上に落下するものと、連通口部11を経て排塵処理室18内へ送られて排塵処理胴17により処理されるものとに分かれる。そして、チャフシーブ48上での排塵処理物は、チャフシ−ブ48を構成している複数枚のシ−ブ板48a…相互間にある選別間隔を漏下しながら風選作用を受ける。
【0028】
チャフシ−ブ48から漏下するものはグレンシーブ50上に落下しここでふるい選別されながら風選作用を受ける。このとき、唐箕41は、起風した選別風を選別室内に吹き込みながら選別し、吸引排塵ファン44による吸引作用によって選別される。
【0029】
このようにして、処理物は、揺動選別作用と選別風による風選作用との共同作用を受けながら選別されて、1番物(精粒)、2番物、排塵物とに選別分離され、1番物はグレンシ−ブ50にてふるい選別された後、1番移送螺旋42の受樋内に落下して収集されて機外に取り出されグレンタンク内に収容される。2番物は2番移送螺旋43から2番揚穀装置46によって揚穀されて2番処理室15内に還元され再処理される。そして、排塵物は吸引排塵ファン44によって吸塵され機外に排出されると共に、ストロ−ラック49に達したわら屑は棚先から機外に排出される。
【0030】
一方、扱室終端より排塵処理室18内に取り込まれた排塵処理物は、後方に移送されながら処理胴17外周の処理歯16によってこなされ、受網22の濾過穴23より漏下しチャフシーブ48上に還元される。排塵処理室18の終端に至っては、排塵物が処理胴17終端の排出羽根20によりストローラック49上及び機外に排出処理される。
【0031】
図13〜図15に示す実施例は、扱室受網4のクリンプネットを保持するホルダー32の構成例を示したもので、このホルダー32は、板厚を厚く設けて受網4の内面より扱胴2側へ突出させている。ホルダー32の扱胴側への突出部は扱歯1と干渉しないように扱歯と扱歯の間にくるように設けている。ホルダーの板厚を厚くすることで受網を強固に保持することができる。また、受網上で扱歯間に突出部があるため、これが脱粒抵抗となり枝梗が減少する効果がある。
【0032】
図16及び図17に示す実施例は、排塵処理室の受網の目合を扱室内に供給される穀稈量に応じて自動調節するようにしたもので、次のような構成になっている。フィードチェン6の上側に対設する挟持レール7の上方位置に穀稈量を検出する穀稈層厚検出スイッチ33を設け(図13参照)、穀稈量が所定量を越えると検出スイッチ33がONになりモータ34を駆動して受網22における濾過穴23の目合調節装置を作動させる構成としている。この目合調節装置は、円弧状に形成されたスライド可能な支持板35の内側面に2本の丸棒36,36を溶着し、支持板35を上下にスライドさせることにより、この移動側の2本の丸棒36,36と固定側の丸棒37との間隔(目合)が変化するように構成している。なお、支持板35はモータ34の駆動及び操作ワイヤ38の押し引き操作でスライドする。
【0033】
わら屑量が少ない時には、濾過穴23の目合を図16のように小さくしてわら屑をこなしてロスを減らし、多い時は目合を(図17参照)大きくしてわら屑の流れを促進する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】脱穀装置の一部破断せる右側面図
【図2】脱穀装置の一部破断せる平面図
【図3】脱穀装置の一部破断せる左側面図
【図4】脱穀装置の切断正面図
【図5】同上要部の切断正面図
【図6】同上要部の切断正面図
【図7】同上要部の背面図
【図8】同上要部の切断側面図
【図9】同上要部の切断正面図
【図10】排塵処理装置の要部の側断面図
【図11】同上要部の切断正面図
【図12】同上要部の側断面図
【図13】脱穀装置の切断正面図
【図14】同上要部の切断正面図
【図15】扱胴及び受網の平面図
【図16】排塵処理装置の要部の側面図及び切断正面図
【図17】同上要部の側面図及び切断正面図
【符号の説明】
【0035】
3 扱室 17 排塵処理胴
18 排塵処理室 22 処理室受網(濾過部材)
23 濾過孔 24a 横壁(軸芯方向板体)
24b 縦壁(回転方向板体) 26 仕切抵抗体
28 処理室ケーシング 29 送塵案内板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
扱室(3)からの排塵処理物を引き継いで軸芯方向に移送しながら処理する排塵処理胴(17)を排塵処理室(18)に内装し、該排塵処理室(18)における排塵処理胴(17)の周囲に被処理物を濾過可能な濾過部材(22)を設け、該濾過部材(22)に、排塵処理胴(17)による被処理物の軸芯方向への移送に対して抵抗を付与する仕切抵抗体(26)を設けたことを特徴とする脱穀処理装置。
【請求項2】
前記排塵処理胴(17)の軸芯方向に沿う軸芯方向板体(24a)と排塵処理胴(17)の回転方向に沿う回転方向板体(24b)とによって濾過孔(23)を有する格子状の濾過部材(22)を構成すると共に、前記仕切抵抗体(26)を、回転方向板体(24b)の内面から突設させるか若しくは該仕切抵抗体(26)によって回転方向板体(24b)を兼用するようにして構成したことを特徴とする請求項1記載の脱穀処理装置。
【請求項3】
前記排塵処理室(18)において仕切抵抗体(26)と対向する側の処理室ケーシング(28)の内面に、被処理物を後方に向けて送り案内する送塵案内板(29)を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の脱穀処理装置。
【請求項1】
扱室(3)からの排塵処理物を引き継いで軸芯方向に移送しながら処理する排塵処理胴(17)を排塵処理室(18)に内装し、該排塵処理室(18)における排塵処理胴(17)の周囲に被処理物を濾過可能な濾過部材(22)を設け、該濾過部材(22)に、排塵処理胴(17)による被処理物の軸芯方向への移送に対して抵抗を付与する仕切抵抗体(26)を設けたことを特徴とする脱穀処理装置。
【請求項2】
前記排塵処理胴(17)の軸芯方向に沿う軸芯方向板体(24a)と排塵処理胴(17)の回転方向に沿う回転方向板体(24b)とによって濾過孔(23)を有する格子状の濾過部材(22)を構成すると共に、前記仕切抵抗体(26)を、回転方向板体(24b)の内面から突設させるか若しくは該仕切抵抗体(26)によって回転方向板体(24b)を兼用するようにして構成したことを特徴とする請求項1記載の脱穀処理装置。
【請求項3】
前記排塵処理室(18)において仕切抵抗体(26)と対向する側の処理室ケーシング(28)の内面に、被処理物を後方に向けて送り案内する送塵案内板(29)を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の脱穀処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2008−182955(P2008−182955A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−19232(P2007−19232)
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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