説明

膝カバーばね部材。

【課題】
従来の伸縮可能な膝サポーターの欠点である締付代がゼロになるとツボの押圧力がゼロになる問題を解決して、膝カバー部材を脚部に取付ける拘束部材の締着力が減少しても、加圧用ばね作動部材のばね力を利用して、表面押圧部、裏面押圧部、側面押圧部で当接する脚部周囲の窪み部(ツボ)に押圧力を繰り返し増減して加える。
【解決手段】
押圧部を立設した押圧部材を内面に取付けた複数の拘束部材を、膝を伸ばした状態、又は、膝を曲げた状態のいずれかを形状記憶し、押圧部を立設した押圧部材を内面に取付けた表面側加圧用ばね作動部材、又は、裏面側加圧用ばね作動部材のいずれかに取り付け、膝の屈伸動作で生ずる表面側加圧用ばね作動部材、又は、裏面側加圧用ばね作動部材のいずれかの撓みで生ずる拘束部材の引張力で、脚部表面、裏面、側面に存在する各ツボに押圧部で繰り返し増減する押圧力を加える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、膝蓋部周辺の靭帯や筋肉の柔軟性を向上して足の障害を予防する脚部健康具に関する。
【背景技術】
【0002】
超弾性合金、形状記憶合金、形状記憶複合材料、汎用樹脂、汎用エンプラ、汎用ゴム材料のばね材料を使用し、脚部の形状を形状記憶した筒状弾性部材を脚部に嵌着して、締付代がゼロになっても、脚部のツボに押圧力を加えることのできる発明がある。(例えば特許文献1参照)。
【0003】
形状記憶した膝カバー部材を拘束部材で脚部に締着して、膝の屈伸動作で撓む変形を利用して、拘束部材の締め代が緩んでも、形状記憶合金の復元力を利用して、脚部にあるツボに押圧力を加える発明がある。(例えば特許文献2参照)。
【0004】
伸縮可能な膝用サポーターとして、着用者の膝蓋部に対応する位置に開口を備えた膝用サポーターがある。(例えば特許文献3参照)。
【0005】
関節の周囲に装着され、関節の曲がりの外側、内側の一方又は両方に、関節の曲げを容易化する孔部を有し、関節の側面の一方又は両方に、転倒時の衝撃を緩和する保護部材を配置して運動性を阻害することが少ない伸縮可能な膝、肘用サポーターがある。(例えば特許文献4参照)。
【0006】
膝装着用サポーターの上部固定部、下部固定部及び第1〜第3補助部材を、伸縮可能にした発明がある。(例えば特許文献5参照)。
【0007】
体型あるいは患部の位置に応じて異なるツボ位置へ磁石等の健康促進部材を任意に取着でき、また関節等の屈伸に影響を与えず、装着状態もスマートとなるサポーターとして、磁石等の健康促進部材を固定した単一又は複数の面ファスナー雄片を脱着自在に重着した考案がある。(例えば特許文献6参照)。
【0008】
腹帯として常に巻着・締着ができ、着脱が簡単であり巻着・締着した儘で寝返りをしても、駒器具は壷(急所)から、はずれて移動することがない伸縮可能な腹帯・駒器具の発明がある。(例えば特許文献7参照)。
【0009】
健康保護具として、強力な磁力線を腰等の患部に放射でき、身体への着用性の改善を図ることのできる磁気ベルトに締付弾性バンド部を備えたことを特徴とする磁気ベルトがある。(例えば特許文献8参照)。
【0010】
また、身体の腰部の背中側に位置する硬性の背面部と、この背面部の両側に伸縮自在に連結される調整部と、これら調整部の各端部に接続されて互いを連結する一対の止着部とにより、身体の腰部に巻き掛けて装着する腰ベルトがある。(例えば特許文献9参照)。
【0011】
組合せ応力や平面ひずみについて詳説され、平等強さの梁、真直ばりのたわみ、断面二次モーメント、連続ばり、長方形板の曲げ、静定トラス、骨組構造の静定と不静定について記載されてある。(例えば非特許文献1参照。)
【0012】
最近の新材料である非金属ばね用材料、超弾性ばね、形状記憶合金の超弾性特性について記載されてある。(例えば非特許文献2参照。)
【0013】
超弾性合金、形状記憶合金、形状記憶複合材料の特性について詳細に記載されてある。(例えば非特許文献3参照。)
【0014】
形状記憶樹脂、形状記憶繊維について詳細に記載されてある。(例えば非特許文献4参照。)
【0015】
ツボ療法で、最もよく用いられる200の(経穴)を中心に症状・病気別のツボ療法について解説され、ツボの位置、効果をWHO(世界保健機関)の統一基準に基づき記載され、、公知の指圧効果や、ツボの位置について明らかにしてある。(例えば非特許文献5参照)
【0016】
日本語公式版として、窪み部(ツボ)の位置、経穴と経路の位置について、WHO(世界保健機関)の統一基準について図面入りで詳細に記載されてある。(例えば非特許文献6参照)
【0017】
効果的なツボの指圧時間と効果について、詳細に記載されてある。(例えば非特許文献7参照)
【0018】
各ツボの位置について詳細に記載されてある。(例えば非特許文献8参照。)
【0019】
足の関節の働きについて述べてある。(例えば非特許文献9参照。)
【0020】
膝痛に関係する膝関節の機構が述べてある。(例えば非特許文献10参照。)
【0021】
膝痛に関係する大腿骨と脛骨が接する断端の機構について述べてある。(例えば非特許文献11参照。)
【0022】
各種接着剤や粘接着剤の働きについて述べてある。(例えば非特許文献12参照。)
【0023】
各種粘着剤や粘接着剤について詳説され、剥離紙についても章が設けられてある。(例えば非特許文献13参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】特願2008−295468号
【特許文献2】特願2009−10727号
【特許文献3】特開2002−88534号公報
【特許文献4】特開平11−192333号公報
【特許文献5】特開2002−191629号公報
【特許文献6】実開平6−038947号公報
【特許文献7】特開平11−276546号公報
【特許文献8】特開2002−136609号公報
【特許文献9】実開62−92827号公報
【非特許文献】
【0025】
【非特許文献1】黒木 剛司郎著、「材料力学第3版」、森北出版株式会社、2008年3月10日、p56、p62−p64、p76、p128−p132、p187−p190、p205−p208
【非特許文献2】日本ばね学会編「[ばね]第4版」丸善株式会社p115、p509〜599
【非特許文献3】戸伏 壽昭、外3名共著、「形状記憶材料とその応用」、コロナ社、2004年6月28日、p120〜p122、p171〜p176
【非特許文献4】桑原 幹、外2名共著、「プラスチックの仕組みとはたらき」、秀和システム、2008年2月11日、p89〜p92
【非特許文献5】尾崎 昭弘著、「最新版よくわかるツボ健康百科」、主婦と生活社、2009年10月5日、p232−p249
【非特許文献6】WHO西太平洋地域事務局原著、第二次日本経穴委員会監修、医道の日本社、2009年3月25日 p61〜p75、p99、p118〜p119、p127〜p128、p135、p140、p171、p187〜p189、p195、p199〜p200、
【非特許文献7】竹之内 三志著、「ツボ・マッサージ百科」、主婦の友社、2004年3月10日、p20−p23、p70
【非特許文献8】星 虎男著、「完全図解・ツボ療法」、主婦の友社、2007年5月31日、p13、p71〜p83,p208~p211
【非特許文献9】三井 弘著、「ひざ・腰・肩の痛み」、主婦の友社、2007年11月30日、p26〜p27
【非特許文献10】黒田 栄史著、「ひざが痛くてつらいとき」、小学館、2006年12月22日、p34〜p34
【非特許文献11】星川 吉光著、「ひざの痛み」、高橋書店、2008年2月5日、p20〜p23
【非特許文献12】前田 勝啓著「高性能を生む 接着剤選び」、技術評論社、1994年6月25日、p138〜p150
【非特許文献13】福沢 敬司著「粘着技術」高分子刊行会、1987年3月20日、p44〜p51、
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
引用文献1は,従来の膝カバーサポーターの欠点を解決して、締付代がゼロになっても指圧効果を奏することができる機能と作用効果を発揮するものであるものの、筒状弾性部材の内面に取り付けられた押圧部材に立設した押圧部によって、脚部に着装する際に円滑な装着が不便であり、特に、ズボンの上から着用する場合に押圧部が、ズボンに引っ掛かり着装が困難である。
【0027】
引用文献2は、膝を曲げた脚部の表面を形状記憶した脚部表面側膝カバー弾性部材と、膝を伸ばした脚部の裏面を形状記憶した脚部裏面側膝カバー弾性部材の効果はあるが、脚部に締着する拘束部材は、脚部に締着するだけの効果を有するものであり、脚部側面のツボに押圧力を加えるものではなかった。
【0028】
引用文献3〜9を利用した膝サポーターは、脚部の関節軟骨の老化防止に効果のあるものではなかった。
【0029】
従来の膝サポーターは、膝関節部位の靭帯や筋肉を複合的に強化するものではなく、足の健康保護具としては、脚部にある窪み部(ツボ)を同時に繰り返し押し圧して指圧効果を相互作用することが望ましいが、従来の膝サポーターは、伸縮可能な材料で単調な圧縮作用をツボに加え続ける機能を有するだけのものであることから、脚部の表面側、裏面側、側面側の複数のツボに繰り返し強弱する押圧力を加えることは至難な問題であった。
【0030】
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、不特定多数の着用者が使用しても、それぞれ異なる病状や好みに対応して、脚部の経絡(けいらく)を通る経路(けいろ)上の経穴(ツボ)を的確に押圧してツボ指圧効果を奏することを目的にして、形状記憶した加圧用ばね作動部材と、拘束部材と、押圧部を立設した押圧部材を複数使用することを構成要件とする。
【課題を解決するための手段】
【0031】
そして、本発明は、複数の拘束部材(85)を仮締めして筒状弾性部材を作り、該筒状弾性部材を脚部に挿入して後に、各拘束部材(85)をます締めして押圧部(29)にて脚部のツボに圧縮力を加えるために、ばね材を使用した加圧用ばね作動部材(3)と、前記加圧用ばね作動部材(3)と交差して複数の汎用ゴム材料、汎用エンプラ、汎用樹脂のすくなくとも一種以上からなる拘束部材(85)を固着し、該拘束部材(85)はその長手方向の任意の位置で前記加圧用ばね作動部材(3)と交差させて膝カバー部材(2)とし、前記複数の拘束部材(85)の一方の端面に面フアスナー雄片(鍵)(39)を設け、更に、拘束部材(85)の他方の端に前記面フアスナー雄片(鍵)(39)と逆の面に面フアスナー雌片(輪)(38)を設け、前記膝カバー部材(2)の拘束部材(85)と固着していない加圧用ばね作動部材(3)の面を脚部対面側とし、この脚部対面側の加圧用ばね作動部材(3)と複数の拘束部材(85)のそれぞれの面に複数の押圧部(29)を設けたことを特徴とする膝カバーばね部材(1)である。
【0032】
上記解決手段による作用は次の通りである。すなわち、複数の拘束部材(85)を仮締めして筒状弾性部材を作り、該筒状弾性部材を脚部に挿入して、膝カバー部材(2)を脚部に外から当接して後に、拘束部材(85)を再度引き締めて面フアスナー雄片(鍵)材(39)と面フアスナー雌片(輪)材(38)を固着し、使用に際して、膝の屈伸動作で膝カバー部材(2)のばね力を利用して押圧部の当接するツボに繰り返し増減する押圧力を加えることができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明の膝カバーばね部材は、複数の拘束部材(85)を仮締めして筒状弾性部材を作り、該筒状弾性部材を脚部に挿入して後に、各拘束部材(85)をます締めして押圧部(29)にて脚部のツボに圧縮力を加えるので装着が極めて便利である。
【0034】
脚力にて膝を曲げる角度を自由に調整して、最初の装着時に、脚部表面、脚部裏面、脚部側面の各ツボに加えた押圧力(第1の圧縮力)を、使用に際して、脚力による膝の屈伸動作により、脚部の表面と側面と裏面に存在する窪み部(ツボ)に増減する押圧力を繰り返し加えることにより、着用者の窪み部周辺の靭帯や筋肉を柔軟にするので関節軟骨の老化を防止することができる。
【0035】
総ての着用者の年齢、性別、身体の大小、肥満度などにより異なる位置のツボに押圧部を的確に当接でき、また、複数の拘束弾性部材を個別に締着力の強弱と弛緩を任意自由に調節して、拘束弾性部材の押圧部が当接するツボを選択して押し圧できる
【0036】
ガゼットプレートは、拘束部材をどのような角度でも固着可能であるため、膝カバー部材を的確に保持して、経穴(ツボ)に押圧部を正確に当接して、着用者自身が脚力で脚部に並んでいる経絡(けいらく)を通る経路(けいろ)の経穴(ツボ)に有益な押圧力を加えることができる。使用中に過度の力が各部材に作用しても対処能力が発揮できる。
【0037】
本発明は、作用効果が大きいので、1回の使用時間は、2分〜5分の短時間でもよく、したがって、使用する姿勢はどのようでもよく、例えば、腰かけて使用し、又は、入浴中や仰向けに寝て使用してもよいので便利である。
【0038】
本発明は、脚力と膝の曲げ角度を調節した拘束部材の引張力で、加圧用ばね作動部材の
たわみ(δ)の大きさを増減して生ずる脚部表面のツボ、脚部裏面のツボ、脚部の左右側面のツボを押圧する押圧部の力を調整して、着用者の膝痛を和らげる機能により足の老化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】7本の拘束部材を脚部表面側加圧用ばね作動部材の脚軸に直角に取り付けた脚部表面側膝カバー部材の展開図である。
【図2】脚部対面側に、押圧部を立設した押圧部材を取付けた7本の拘束部材の中央部を脚部裏面側加圧用ばね作動部材の脚軸に直角に取付けた脚部裏面側膝カバー部材の展開図である。
【図3】7本の拘束部材に面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部を取付け、脚部表面側加圧用ばね作動部材と脚部裏面側加圧用ばね作動部材を取付けた膝カバーばね部材の側面図である。
【図4】6本の拘束部材に面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部を取付けた膝カバーばね部材の側面図である。
【図5】脚部対面側に面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材を係止した面フアスナー雌片(輪)材を取付けた菱型脚部表面側加圧用ばね部材の平面図である。
【図6】図5の縦断面図である。
【図7】脚部対面側に面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材を係止した裏面フアスナー雌片(輪)材と、外面に面フアスナー雄片(鍵)材を取付けた菱型脚部表面側加圧用ばね作動部材の平面図である。
【図8】図7の縦断面図である。
【図9】面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材を係止した面フアスナー雌片(輪)材を脚部対面側に取付け、外面に面フアスナー雄片(鍵)材を取付けた矩形脚部表面側加圧用ばね作動部材の平面図である。
【図10】図9の縦断面図である。
【図11】面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部を取付けた押圧部材付き矩形型脚部裏面側加圧用ばね作動部材の平面図である。
【図12】図11の縦断面図である。
【図13】面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部を取付けた面フアスナー雌片(輪)材付き脚部裏面側加圧用重ね板ばね作動部材の平面図である。
【図14】面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材を取付けた脚部裏面側加圧用重ね板ばね作動部材の縦断面図である。
【図15】面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材を取付けた脚部裏面側加圧用平等強さばり作動部材の縦断面図である。
【図16】脚部に対面する側に面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材を係止した面フアスナー雌片(輪)材を取付け、外面に面フアスナー雄片(鍵)材を取付けた脚部裏面側加圧用2枚重ねばね作動部材の平面図である。
【図17】図16の縦断面図である。
【図18】伸縮可能な弾性部材で包含した1枚板状の長方形加圧用ばね作動部材の平面図である。
【図19】伸縮可能な弾性部材で包含した1枚板状の菱形加圧用ばね作動部材の平面図である。
【図20】図19の縦断面図である。
【図21】形状記憶合金ワイヤーで網状に形成された長方形状に伸長可能な弾性部材で包含した加圧用金網状ばね作動部材の平面図である。
【図22】図21の縦断面図である。
【図23】複数の形状記憶合金の線材を並べて伸縮可能な弾性部材で長方形状に包含した加圧用線状ばね作動部材の平面図である。
【図24】図23のA−A断面図である。
【図25】図23の縦断面図である。
【図26】形状記憶合金の短冊状板材を複数並べて、長方形状に伸長可能な弾性部材で包含した加圧用短冊状ばね作動部材の平面図である。
【図27】図26のB―B断面図である。
【図28】図26の縦断面図である。
【図29】裏面側に面フアスナー雄片(鍵)材を取付け、押圧部を表面に立設した接縁型単数押圧部付き楕円形押圧部材の平面図である。
【図30】図29の側面図である。
【図31】図29の正面図である。
【図32】裏面側に面フアスナー雄片(鍵)材を取付け、押圧部を表面に立設した接縁型単数押圧部付き円形押圧部材の平面図である。
【図33】図32の側面図である。
【図34】図32の正面図である。
【図35】裏面側に面フアスナー雄片(鍵)材を取付け、押圧部を表面に立設した中央型単数押圧部付き円形押圧部材の平面図である。
【図36】図35の側面図である。
【図37】図35の正面図である。
【図38】裏面側に面フアスナー雄片(鍵)材を取付け、押圧部を表面に立設した中央型単数押圧部付き楕円形押圧部材の平面図である。
【図39】図38の側面図である。
【図40】図38の正面図である。
【図41】裏面側に粘着剤&接着剤を塗布し剥離紙を取付け、押圧部を表面に立設し、縫着用小孔を穿設した接縁型単数押圧部付き楕円形押圧部材の平面図である。
【図42】図41の側面図である。
【図43】図41の正面図である。
【図44】裏面側に粘着剤&接着剤を塗布し剥離紙を取付け、縫着用小孔を設けた表面に押圧部を立設した接縁型単数押圧部付き円形押圧部材の平面図である。
【図45】図44の側面図である。
【図46】図20の正面図である。
【図47】裏面側に粘着剤&接着剤を塗布し剥離紙を取付け、押圧部を表面に立設し、縫着用小孔を穿設した中央型単数押圧部付き円形押圧部材の平面図である。
【図48】図47の側面図である。
【図49】図47の正面図である。
【図50】裏面側に粘着剤&接着剤を塗布し剥離紙を取付け、押圧部を表面に立設し、縫着用小孔を穿設した中央型単数押圧部付き楕円形押圧部材の平面図である。
【図51】図50の側面図である。
【図52】図50の正面図である。
【図53】裏面側に粘着剤&接着剤を塗布し剥離紙を取付け、押圧部を表面に立設し、縫着用小孔を穿設した楕円形型単数押圧部付き楕円形押圧部材の平面図である。
【図54】図53の側面図である。
【図55】図53の正面図である。
【図56】膝を伸ばした状態を形状記憶した場合の表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)の押圧力(第1の圧縮力)の負荷状況を示す実施例6の断面説明図である。
【図57】膝を伸ばした状態を形状記憶した場合の押圧力(第2の圧縮力)、(第3の圧縮力)の負荷状況を示す実施例6の断面説明図である。
【図58】膝を曲げた状態を形状記憶した場合の押圧力(第1の圧縮力)の負荷状況を示す実施例6の断面説明図である。
【図59】膝を曲げた状態を形状記憶した場合の押圧力(第2の圧縮力)、(第3の圧縮力)の負荷状況を示す実施例5の断面説明図である。
【図60】膝を伸ばした脚部の状態を形状記憶して脚部に押圧部材付き拘束部材で締着した当初に第1の圧縮力を当接する窪み部(ツボ)に加えている膝カバーばね部材の加圧状態を示す実施例5の説明断面図である。
【図61】特に断面係数の大きな脚部表面側加圧用ばね作動部材を使用し、膝を伸ばした脚部の状態を形状記憶して脚部に押圧部材付き拘束部材で締着して、膝を曲げた際に発生する第2の圧縮力を当接する窪み部(ツボ)に拡大して加えている膝カバーばね部材の加圧状態を示す実施例6の説明断面図である。
【図62】膝を曲げた脚部の状態を形状記憶して脚部に押圧部材付き拘束部材で締着した当初に第1の圧縮力を当接する窪み部(ツボ)に加えている膝カバーばね部材の加圧状態を示す実施例6の説明断面図である。
【図63】膝を曲げた脚部の状態を形状記憶して脚部に押圧部材付き拘束部材で締着して、膝を伸ばした際に発生する第2の圧縮力を当接する窪み部(ツボ)に加えている膝カバーばね部材の加圧状態を示す実施例6の説明断面図である。
【図64】押圧部材付き拘束部材を6本設けて大腿部を中心とする実施例6−1の片持ばり型膝カバーばね部材(65)を脚部に締着した状態を示す表面図である。
【図65】図64の裏面図である。
【図66】図64の外側の側面図である。
【図67】押圧部材付き拘束部材を5本設けて大腿部を中心とする実施例6−2の片持ばり型膝カバーばね部材(66)を脚部に締着した状態を示す表面図である。
【図68】押圧部材付き拘束部材を4本設けて大腿部を中心とする片持ばり型膝カバーばね部材(67)を脚部に締着した状態を示す実施例6−3の表面図である。
【図69】押圧部材付き拘束部材を4本設けて膝蓋部を中心とする実施例6−4の両端支持ばり型膝カバーばね部材(67)を脚部に締着した状態を示す外側の側面図である。
【図70】図69の表面図である。
【図71】図69の裏面図である。
【図72】実施例6−5の5本拘束部材付き両端支持ばり式膝かばーばね部材(1)の側面図である。
【図73】押圧部材付き拘束部材を3本設けて膝蓋部を中心とする実施例6−6の両端支持ばり型膝カバーばね部材(68)を脚部に締着した状態を示す外側の側面図である。
【図74】図73の表面図である。
【図75】図73の裏面図である。
【図76】図73の内側の側面図である。
【図77】脚部表面側加圧用ばね作動部材に押圧部材付き拘束部材を4本設けて図79の3本設けた拘束部材と組み合わせて、合成体を形成して脚部を包んで押圧力を加える実施例7の分割型膝カバーばね部材の展開図である。
【図78】図77のC―C断面図である。
【図79】脚部裏面側加圧用ばね作動部材に押圧部材付き拘束部材を3本設けて図77の4本設けた拘束部材と組み合わせて脚部を包んで、合成体を形成して押圧力を加える実施例7の分割型膝カバーばね部材の展開図である。
【図80】ガゼットプレートとして、脚部表面側加圧用ばね作動部材を挿入したばね収納部材を取付けた脚部表面側膝カバー部材の両側に、押圧部材付き拘束部材4組の基端部をそれぞれ取付けて、図82の押圧部材付き拘束部材3組の拘束部材と組み合わせて脚部を包んで、合成体を形成して押圧力を加える実施例8のばね収納部材付き分割型脚部表面側膝カバーばね部材の展開図である。
【図81】図80のD―D断面図である。
【図82】ガゼットプレートとして、脚部裏面側加圧用ばね作動部材を挿入したばね収納部材を取付けた脚部裏面側膝カバー部材の両側に、押圧部材付き拘束部材3組の基端部をそれぞれ取付けて、図80の押圧部材付き拘束部材4組の拘束部材と組み合わせて脚部を包んで、合成体を形成して押圧力を加える実施例8のばね収納部材付き分割型脚部裏面側膝カバーばね部材の展開図である。
【図83】脚部表面側加圧用ばね作動部材を挿入したばね収納部材を取付けた脚部表面側膝カバー部材と、押圧部材付き拘束部材4組を一体に形成して、図85の押圧部材付き拘束部材3組の拘束部材と組み合わせて、脚部表面側膝カバー部材と脚部裏面側膝カバー部材とで脚部を包んで、合成体を形成して押圧力を加える実施例9のばね収納部材付き分割型脚部表面側膝カバーばね部材の展開図である。
【図84】図83のE―E断面図である。
【図85】脚部裏面側加圧用ばね作動部材を挿入したばね収納部材を取付けた脚部裏面側膝カバー部材と、押圧部材付き拘束部材3組を一体に形成して、図83の押圧部材付き拘束部材4組の拘束部材と組み合わせて、脚部表面側膝カバー部材と脚部裏面側膝カバー部材とで脚部を包んで、合成体を形成して押圧力を加える実施例9のばね収納部材付き分割型脚部裏面側膝カバーばね部材の展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図85に基づいて説明する。
【0041】
本発明は、ばね材を使用した加圧用ばね作動部材(3)と、前記加圧用ばね作動部材(3)と交差して複数の汎用ゴム材料、汎用エンプラ、汎用樹脂のすくなくとも一種以上からなる拘束部材(85)を固着し、該拘束部材(85)はその長手方向の任意の位置で前記加圧用ばね作動部材(3)と交差させて膝カバー部材(2)とし、前記複数の拘束部材(85)の一方の端面に面フアスナー雄片(鍵)(39)を設け、更に、拘束部材(85)の他方の端に前記面フアスナー雄片(鍵)(39)と逆の面に面フアスナー雌片(輪)(38)を設け、前記膝カバー部材(2)の拘束部材(85)と固着していない加圧用ばね作動部材(3)の面を脚部対面側とし、この脚部対面側の加圧用ばね作動部材(3)と複数の拘束部材(85)のそれぞれの面に複数の押圧部(29)を設けたことを特徴とする膝カバーばね部材(1)である。
【0042】
実施例1は、図1の7本の拘束部材(85)を脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の脚軸に直角に取り付けた脚部表面側膝カバー部材(2)の展開図に示す構成で、脚部の経絡(けいらく)を通る経路(けいろ)上の経穴(ツボ)を的確に押圧してツボ指圧効果を奏することを目的にして、形状記憶合金、又は非金属ばね用材料を使用した加圧用ばね作動部材(3)と、非金属ばね用材料を使用した複数の拘束部材(85)と、非金属ばね用材料を使用した押圧部(29)を立設した押圧部材(30)を複数使用したことを特徴とし、使用に際しては、複数の拘束部材(85)を仮締めして筒状弾性部材を作り、該筒状弾性部材を脚部に挿入して後に、各拘束部材(85)をます締めして押圧部(29)にて脚部のツボに圧縮力を加えるものである。
【0043】
加圧用ばね作動部材(3)に使用されるばね材料には、形状記憶合金と非金属ばね材が使用される。形状記憶合金は、応力によってマルテンサイトが誘起されて応力を緩和する方向に結晶界面が移動するため見かけの降伏を起こすが、すべり変形を伴わないため除荷するだけで母相へ逆変換してひずみがゼロとなる。このときの変形ひずみは7%程度に及ぶ超弾性であることから、加圧用ばね作動部材(3)でツボの押圧力を小さな体積で大きな力がでるので多く使用する。
【0044】
非金属ばね用材料は、着用者の年齢、体力に基づいて、加圧用ばね作動部材(3)に選択的に使用する。該非金属ばね用材として、汎用ゴム材料、汎用樹脂、汎用エンプラが使用される。汎用ゴム材料は、天然ゴムと合成ゴムに大別でき、要求される特性、使用目的、或は加工性の難易により、各種原料ゴムの選定・使い分けがおこなわれる。プラスチック材料は、汎用樹脂とエンジニアリング・プラスチックがあり、エンジニアリング・プラスチックには、更に、汎用エンプラと特殊エンプラに分かれるが、その優れた弾性によって、脚部を締着してツボに押圧力を加える拘束部材(85)と押圧部(29)を立設した押圧部材(30)に使用する。
【0045】
本発明は、膝カバー部材(2)を脚部に当接して拘束部材(85)で、捲着して面フアスナー雄片(鍵)材(39)と外面に面フアスナー雌片(輪)材(38)とを固着し、膝の屈伸動作で、膝カバー部材(2)のばね力を利用して押圧部(29)の当接するツボに押圧力を加えるものであるから、本発明の着眼点とツボの特性について説明する。
【0046】
本発明は、脚部表面側膝カバー部材又は、脚部裏面側膝カバー部材のいずれかの脚部対面側に取付けた表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)は、脚部に並んで存在する経絡(けいらく)上の経穴(ツボ)を押圧して相互効果を奏するものである。
【0047】
本発明は、脚部の経絡(けいらく)を通る経路(けいろ)上のツボの押圧を表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)に分担して行う。表面押圧部(31)の押すツボ群として、「足の太陰脾経(たいいんひけい)」、「足の陽明胃経(ようめいいけい)」とし、裏面押圧部(32)の押すツボ群として、「足の太陽膀胱経(ぼうこうけい)」とし、また、側面押圧部(33)の押圧するツボ群として、「足の少陽胆経(しょうようたんけい)」と、「足の厥陰肝経(けついんかんけい)」とする。
【0048】
本発明の表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)と加圧用ばね作動部材(3)と拘束部材(85)は、脚部の経絡(けいらく)を通る経路(けいろ)上の経穴(ツボ)を的確に押圧して効果を奏することを目的にしていることから、経穴(ツボ)の位置と、ツボ指圧による公知の治療効果を先ず説明する。
【0049】
表面押圧部(31)の押圧する脚部表面のツボには、「足の太陰脾経(だいいんひけい)」の箕門、血海、内膝眼、陰陵泉,地機がある。
【0050】
それらの位置と治療の効果として、
ツボ箕門(さもん)は、大腿部内側、膝の皿の内側(膝蓋骨底内側)の上へりと、下肢のつけ根(鼠径溝)のほぼ中央にある衝門(しょうもん)を結んだ線上で、衝門(しょうもん)から三分の一だけ下がったところにある。治療の効果は、大腿部の痛みや婦人科系疾患全般の治療によく用いれられるツボで、男性の場合は、精巣炎の治療にも使われる。
ツボ血海(けつかい)は、大腿下部の前面内側で、膝の皿の上端の内へりから親指の幅2本分上にあり、治療の効果は、血液の循環を良くすることで月経不順、月経痛、不正出血、むくみ、めまい、耳鳴り、顔面紅潮、肩こり、発汗、興奮、不眠、脱力などの女性特有の血の道症を改善する。膝の周囲にあるので変形性膝関節症による膝痛に特効があり、貧血や湿疹、皮膚炎にも有効といわれる。
ツボ内膝眼(うちしつがん)は、膝の皿をはさんで、反対側にある外膝眼(そとしつがん)と対になっており、膝蓋骨の直下で膝蓋靭帯の内側にできる窪み部にある。治療の効果は、膝の痛みにたいへん効果があるので、関節リウマチや変形性膝関節症などの治療に用いられる。また、痛みを和らげるだけでなく、膝の関節に水がたまっている場合にもよく効くといわれ、運動で膝の外側の痛むことが多いので、このツボに刺激を与えるとたいへん効果があり、腰痛の治療にも効果がある。
ツボ陰陵泉(いんりょうせん)は、膝骨の後へりの角の窪みにあり、治療の効果は、足、膝、腰の疾患、胃腸障害、或は泌尿器や生殖器の病気で、手足の冷えや膝の痛み、腹痛、下痢、食欲不振、わき腹の重苦しさ、遺尿症、尿量の減少、のぼせ等に優れた効果を発揮するといわれ、また、婦人病や糖尿病や腰痛、湿疹、息切れ等にも効果がある。
ツボ地機(ちき)は、内くるぶしの最も高いところと膝の皿の下端を結ぶ線上で膝蓋骨先から3分の一の脛骨の内へりにあり、陰陵泉からは、親指の幅三本分下がったところにある。治療の効果は、精力減退、大腿部の神経痛、下肢のまひ、脚気、下腿のむくみ、膝の関節炎などの治療に用いられて効果がある。また、食欲不振、尿が出ない、腰痛,脇腹のはれ、心身症、女性の腹部にできる硬いしこり、股から膝にかけての痛みなどの症状にも効果がある。
【0051】
次に、表面押圧部(31)の押圧する脚部表面の他のツボには、脚部表面の「足の陽明胃経(ようめいいけい)」として、伏兎、陰市、梁丘、外膝眼、足三里、上巨虚がある。
【0052】
それらの位置と治療の効果として、
ツボ伏兎(ふくと)は、大腿部正面の外側、膝蓋骨底から親指の幅6本分上にある。治療の効果は、足の痛みをとるツボとして知られ、肉離れや、大腿部の筋肉痛、足のだるさなどによく用いられ、太ももの血行をよくして筋肉の柔軟性を高める働きがある。肉離れなどを起こした場合に、症状を改善するだけでなく、その後の再発予防にも役立ち、その他、大腿部以外の足の症状としては、冷えによる膝の痛み、神経痛、むくみなどにも効果的である。また、不妊症を含む婦人科系の病気全般にも広く用いられ、その他に、このツボは、胃経に属しているので、胃の働きが低下したときにも用いられ、更に排尿のトラブル、痔、中風(脳卒中後遺症)による片まひの改善にも役立つという。
ツボ陰市(いんし)は、伏兎と膝蓋骨外端を結ぶ線上の中点にあり、治療の効果は、足、腰、膝の冷えに効用がある。
ツボ梁丘(りょうきゅう)は、大腿下部の前面外側で、膝の皿の上端の外へりから親指の幅2本分上、大腿直筋腱の外へりにあり、治療の効果は、膝の近くにあるので、膝の関節痛やはれなどにたいへんよい効果がある。腰や大腿部の痛みにも用いる。また、このツボは胃系に属するので胃痛、胃けいれん、下痢といった消化器症状にも有効で、その他、中風(脳卒中後遺症)による片まひに使われることもあるという。
ツボ外膝眼(そとしつがん)は、膝の皿をはさんで、反対側にある内膝眼(うちしつがん)と対になっており、膝蓋骨の直下で膝蓋靭帯の外側にできる窪み部にある。治療の効果は、膝の痛みにたいへん効果があるので、関節リウマチや変形性膝関節症などの治療に用いられる。また、痛みを和らげるだけでなく、膝の関節に水がたまっている場合にもよく効くといわれ、運動で膝の外側の痛むことが多いので、このツボに刺激を与えるとたいへん効果があり、腰痛の治療にも効果がある。
ツボ足三里(あしさんり)は、膝の皿(膝蓋骨)の下の外側の外膝眼から、親指の幅3本分下にあり、治療の効果は、昔から無病長寿のツボとして知られ非常に広範囲の効果が期待されているツボで、胃腸などの内臓機能を整え、体力を回復、向上させる効果がある。慢性胃炎、食欲不振、吐き気、二日酔い、乗り物酔い、太りすぎ、痩せすぎ、のぼせ、冷え、尿もれ、しみ、そばかす等の治療に効果を発揮し、また、全身の調和を整えて活力をつけるツボでもあるため、だるい、疲れやすいといった全身症状の改善には特に効果的で、老化によって起こる疲れ易さなどを改善したい場合に有効とされている。
【0053】
また、裏面押圧部(32)の押圧する脚部裏面のツボには、公知の「足の太陽膀胱経(ぼうこうけい)の殷門、浮げき、委中、委陽、合陽、承筋がある。また、足の少陰腎経(しょういんじんけい)には陰谷がある。
【0054】
それらの位置と治療の効果として、
ツボ殷門(いんもん)は、大腿部の後ろ側中央にあり、治療の効果は、坐骨神経痛の特効ツボとして知られ,太もものつけ根から大腿部にかけて、痛みやしびれだるさを感じたときに効果がある。また、こむら返りや腰の痛み、背中のこわばりなどにも、このツボは有効である。
ツボ浮げきは、ツボ委陽から親指の幅1本分上がったところにあり、治療の効果は、便秘、膀胱炎、こむら返りに効用がある。
ツボ委中(いちゅう)は、膝の曲がり目の中央、膝の関節の後ろ側にできる横じわ(膝窩横紋)のちょうど中央にあり、治療の効果は、足の痛みをとり除く効果が高いツボで、足の痛みや、しびれ、こむら返りなどに著効を示し、腰痛や坐骨神経痛などで、足腰から臀部にかけて痛みや疲れがある場合などにも症状を和らげるのに効果がある。
ツボ委陽(いよう)は、膝の関節の後ろ側にできる横じわ(膝窩横紋)の外側の端にあり、委中から指の幅3本分外側、この部分には、大腿部の筋肉につながる腱(大腿二頭筋腱)があり、その内へりに位置する。治療の効果は、背中や腰が痛い、膝の後ろ側が痛む、尿がでにくいといったときに効き、また、大腿部の肉離れ、けいれん性の痛み、坐骨神経痛、膀胱炎などにも、優れた効果がある。特に中高年者に多く、膝の関節の老化からくる変形性膝関節症には、このツボがよく用いられる。
ツボ陰谷(いんこく)は、前記委陽の位置する膝の関節の後ろ側にできる横じわ(膝窩横紋)の内側の端、足の親指側の側面にある。治療の効果は、おりものが多い場合や、インポテンツなど、男女の性器の疾患に有効である。また、大腿部の肉離れ、膝の関節炎、関節リウマチ、腎機能の低下、精力減退などの治療によく使用され、その他に、鼠径ヘルニア、男性の下腹部や陰嚢・陰部のはれ、女性の下腹部の張り、月経不振、不正出血などの症状に効果があるとされる。
ツボ合陽(ごうよう)は、脛上部の裏側、膝裏の中央に存在するツボ委中(いちゅう)から指の幅4本分下にあり、治療の効果は、腰痛、背痛、下腿の痛みに効果がある。
ツボ承筋(しょうきん)は、膝の横じわの中央(ツボ委中)指の幅7本分下で、ふくらはぎの最も高いところにある。治療の効果は、こむら返りのツボとして有名で、その他に、腰から背中にかけての痛みやこり、足のだるさ、吐き気、下痢、便秘、痔などに効用がある。
【0055】
次に、側面押圧部(33)の押圧する脚部側面のツボには、足の外側面に、公知の「足の少陽胆経(しょうようたんけい)」として、風市(ふうし)、中とく、膝陽関(しつようかん)、陽陵泉(ようりょうせん)がある。
【0056】
それらの位置と治療の効果として、
ツボ風市(ふうし)は、手のひらを大腿部の外側につけたとき、中指の先端が当たるところ、靭帯(腸脛靭帯)と筋肉(大腿二頭筋)の間のくぼみにあり、治療の効果は、半身まひ、とりわけ下肢のまひに効果がある。その他、股関節痛や大腿部痛、坐骨神経痛などの、下肢のさまざまな疾患にも効果があり、全身のかゆみ、じんま疹にも用いられ、また、耳鳴り、難聴の特効ツボとしても知られている。
ツボ中とくは、大腿部の外側で、腸脛靭帯と大腿二頭筋の間にできる溝(くぼみ)の中にあり、膝の後ろの横じわ(膝窩横紋)から、親指の幅7本分上にあり、治療の効果は、一般的な筋肉痛をはじめ、坐骨神経痛、腓骨神経痛など、足の病気全般に用いられ、優れた効果がある。その他の症状としては、高血圧症や脚気、中風(脳卒中後遺症)による片まひ、小児まひ、みぞおちの痛み、腰痛、湿疹などに用いられる。
ツボ膝陽関(しつようかん)は、ツボ陽陵泉から指の幅4本分上で、膝の外側の下にある突き出た骨のすぐ下にあり、治療の効果は、膝痛、慢性関節リウマチ、足の冷えに効用がある。
ツボ陽陵泉(ようりょうせん)は、外くるぶしから膝に向かって真上になで上げていくと、膝の下に突き出た骨の隆起があり、その骨の下方の窪み部にある。治療の効果は、膝の関節の機能を整え、膝の周辺の血行を促進し、膝痛を和らげ筋肉の引きつりを緩和し、こむら返りに効果がある。その他、足の症状全般によく効き、坐骨神経痛、高血圧症、小児まひ、湿疹などにも効用がある。
【0057】
また、側面押圧部(33)の押圧する脚部側面のツボには、足の内側面に、公知の「足の厥陰肝経(けついんかんけい)」として、陰包、曲線、膝関がある。
【0058】
それらの位置と治療の効果として、
ツボ陰包(いんぽう)は、大腿部の内側にあり、膝頭の真横から指の幅6本分上にある。治療の効果は、生理異常、インポテンツ、精力減退に効果がある。
ツボ曲線(きょくせん)は、膝の曲がり目の窪み、膝関節の内側の中央の窪みにある。治療の効果は、水分や血液など、体液に関連した症状に優れた効果を発揮し、下痢によく効き、また、変形性膝関節症、慢性関節リウマチ、しみに効くなどが押し圧される。
ツボ膝関(しつかん)は、膝の内側にあり、ツボ曲線から指の幅3本分下にある。治療の効果は、体力増強、膝の痛み、膝のリウマチに効用がある。
【0059】
本発明の加圧用ばね作動部材(5)は、図5〜図28に示すよう構成されるが、使用材料は、金属ばねとしてTi-Ni合金の形状記憶合金を主に使用し、その他に非金属ばねとして汎用ゴム材料、汎用エンプラ、汎用樹脂を使用する。
【0060】
単体と複数のいずれかの加圧用ばね作動部材(5)は、非金属ばね材を使用した複数の拘束部材によって脚部に締着されるが、内面(脚部対面側)に取付けられた押圧部(29)は、脚力によって膝屈伸動作にて生ずる加圧用ばね作動部材(5)のたわみで、表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)にて、ツボに着用者の満足する押圧力が加わるように、各種の形態の加圧用ばね作動部材(5)使用されるのである。
【0061】
本発明の1回の使用時間は、2分乃至5分程度で、使用方法としては、膝の屈伸角度を調節して脚力を増減してばねの機能(復元力)を繰り返して利用し、拘束部材の引張力を強弱して、表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、左右側面押圧部(33)が、当接するツボに押圧力を加えるものである。
【0062】
本発明の加圧用ばね作動部材(5)は、一般人と運動選手のような体力と脚力が大きな着用者に使用される場合に、ばね材料として形状記憶合金を使用する。
形状記憶合金は、マルテンサイト変態とその逆変態にともなう合金の結晶構造の変化によって起こる形状記憶効果と超弾性効果という二つの性質を持っている。
形状記憶効果は、一般の金属材料では到底元に戻らないほどの大きな変形を加えても、お湯に浸けるなどして加熱するだけで元の形状に戻る性質である。もうひとつの超弾性効果は、別名ゴム弾性ともいわれるように、大きな変形を与えてもゴム紐のように元の形状に戻る柔軟な性質のことで、最近は、Ni過剰のNi−Ti二元合金や1%以下の第3元素を添加した合金がよく使用される。該形状記憶合金を使用した本発明の膝カバーばね部材(1)を構成する加圧用ばね作動部材(5)に、長期間の使用中において何らかの原因で永久ひずみが残って作用効果が減少した場合には、お湯に浸けて当初の形状に復帰できるので品質保証の面からも極めて有益である。
【0063】
また、膝痛の症状が重い着用者、或は、幼少年、高齢な着用者が使用する膝カバーばね部材(1)、又は、小さな押圧力の膝カバーばね部材(1)には、ばね材料として、非金属ばね用材料の汎用エンプラ、汎用ゴム材料、汎用樹脂を使用する。これらの内容として、
汎用エンプラは、ポリアミド、ポリアセタール、ポリプチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、熱可塑性エラマトマー、ポリカーポネートを使用する。
汎用ゴム材料としては、天然ゴム、イソブレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴムを使用する。
また、汎用樹脂は、ポリプロピレン、ポリエチレンを使用する。
【0064】
以上の非金属ばね用材料の汎用エンプラ、汎用ゴム材料、汎用樹脂を使用した加圧用ばね作動部材は、ばね力は弱いが、本発明の独特の構成による膝の屈伸動作による効果でツボの押圧力を柔軟にできる特性がある。該特性を利用し、病弱者が膝の屈伸角度を調節して脚力による拘束部材の引張力を小さく増減し、病弱者自身で満足するツボの押圧力を調節して使用することができる。
【0065】
次に、本発明に使用する加圧用ばね作動部材(3)は、請求項1に、ばね材料を使用した加圧用ばね作動部材(3)と記載するように、単数で使用しても良いし、又は、複数を脚軸に平行に配列し、又は細線にして金網を形成して使用するものである。以下、図面を参照して説明する。
【0066】
図5は、面フアスナー雄片(鍵)材(39)付き押圧部材(37)を係止した面フアスナー雌片(輪)材(38)付き脚部表面側加圧用ばね作動部材(5)の平面図、図6は、図5の縦断面図である。なお、図5では、面フアスナー雄片(鍵)材付き接縁型単数円形押圧部付き円形押圧部材(57)、面フアスナー雄片(鍵)材付き中央型単数円形押圧部付き円形押圧部材(58)が使用されているが、ツボの位置と加圧方法によっては、次に示す押圧部(29)の立設された押圧部材(30)が使用される。
【0067】
図5では、加圧用ばね作動部材(5)は、一枚の菱形状に記載されているが、長方形状、短冊状板材、線材などの形状の脚部表面側加圧用ばね作動部材(5)を単数のみならず複数配列して使用する。
【0068】
図7は、脚部対面側に、面フアスナー雄片(鍵)材付き接縁型単数円形押圧部付き円形押圧部材(57)と、面フアスナー雄片(鍵)材付き中央型単数円形押圧部付き円形押圧部材(58)を係止した面フアスナー雌片(輪)材付き脚部表面側加圧用ばね作動部材(5)の外面に、面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付けた脚部加圧用ばね作動部材(6)の平面図、図8は、図7の縦断面図である。
【0069】
図7の脚部加圧用ばね作動部材(6)の利点は、本発明にて使用される膝カバー部材(2)が、加圧用ばね作動部材(3)の脚軸に直角に複数の拘束部材(85)を取付けて、脚部対面側に取付けた押圧部材(30)に立設した押圧部(29)で、脚軸に平行して並ぶツボを押し圧する表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)を、7本拘束部材の膝カバー部材(2)の7−1拘束部材(89)、7−2拘束部材(90)、7―3拘束部材(91)、7−4拘束部材(92)、7−5拘束部材(93)、7−6拘束部材(94)、7−7拘束部材(95)、又は、6本拘束部材の膝カバー部材(2)の6−1拘束部材(96)、6−2拘束部材(97)、6―3拘束部材(98)、6−4拘束部材(99)、6−5拘束部材(100)、6−6拘束部材(101)の脚部対面側に直接取付ける構成において、前記複数の脚部加圧用ばね作動部材(6)を使用する方法がある。
【0070】
すなわち、前記脚部加圧用ばね作動部材(6)の面フアスナー雄片(鍵)材(39)を、複数の拘束部材の脚部対面側に取付けた面フアスナー雌片(輪)材(38)と係止してツボを押圧する固着方法にすると、膝の屈伸動作で足の表面側と裏面側に、脚部表面側加圧用ばね作動部材(6)と脚部裏面側加圧用ばね作動部材(6)の両ばね力を有効に作用させることができる。
【0071】
図9は、面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材(37)の取付位置を任意自由に設定できる機能を利用して係止した面フアスナー雌片(輪)材(38)を脚部対面側に取付け、外面に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付けた長方形脚部表面側加圧用ばね作動部材(7)の平面図、図10は、図9の縦断面図である。これは脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の外面に、面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付けた長方形脚部表面側加圧用ばね作動部材(7)にすることにより、複数の着用者が使用する場合に、それぞれの人の脚部の異なるツボの位置に合わせた長方形脚部表面側加圧用ばね作動部材(7)を用意して使用できる便宜性は極めて大きい。なお、図9は、脚部表面側に使用した例であるが、この形状は、裏面押圧部(32)を取付けた長方形の脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)、又は、側面押圧部(33)を取付けた長方形の脚部側面側加圧用ばね作動部材(7)として使用してもよい。
【0072】
また、内面に面フアスナー雌片(輪)材(38)と、外面に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け長方形脚部加圧用ばね作動部材(7)は、複数の拘束部材(85)の内面に取付けられた面フアスナー雌片(輪)材(38)と容易に係止して使用できるので、脚部の表面側、裏面側、左右側面側に存在する経絡(けいらく)の通る経路(けいろ)上のツボに圧縮力を加える表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)を容易に複数配列して取付けて使用することができる。
【0073】
図11は、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の面フアスナー雌片(輪)材(38)に、面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材(37)を係合した面フアスナー雌片(輪)付き脚部加圧用ばね作動部材(5)の平面図、図12は、図11の縦断面図で、実施例2で膝カバーばね部材(1)に多用される。その際には、脚部裏面のツボは肌面が柔らかく深い処にあるので、面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材(37)の押圧部の高さを、図12に示すように高く形成して使用する。この押圧部(29)を高く形成して押圧するという概念は、本発明が目的とする脚部側面のツボを加圧することに極めて有効である。
【0074】
図13は、面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材(37)を内側に取付けた面フアスナー雌片(輪)材付き脚部加圧用重ね板ばね作動部材(18)の平面図である。
【0075】
図14は、図13の面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材(37)を取付けた脚部裏面側加圧用重ね板ばね作動部材(18)の縦断面図で、押圧部の形状は、図示するように高く形成して脚部裏面のツボ委中(いちゅう)、ツボ合陽(ごうよう)、ツボ承筋(しょうきん)のような肌面が柔らかで深い位置にあるツボや、作動部材(18)自体が曲げ強度を大きくできるので、体力の強い着用者用にも多用できる。
【0076】
図14の場合は、部材が第1リーフ作動部材(19)、第2リーフ作動部材(20)、第3リーフ作動部材(21)、第4リーフ作動部材(22)と、4枚重なって右側が片持ばりの支点になり、先端部に大きなたわみができるものである。また、中央部にリーフ作動部材を4枚重ねて、左右にリーフ部材を段階的に少なくして両端では1枚になるようにした両端支持ばり方式にして使用することもできる。
【0077】
脚部加圧用重ね板ばね作動部材(18)の特徴は、着用者の体力が異なる場合や、大きなツボの押圧力を必要とする場合に、リーフ部材の数を増減して製作して、押圧力の比較が容易であるので、多人数の要望に正確に応える製品を提供することが容易である。
【0078】
図15は、面フアスナー雌片(輪)材付き平等強さばり材(24)に、面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材(37)を取付けた脚部裏面側加圧用平等強さばり作動部材(23)の縦断面図で、断面係数と、断面二次モーメントから合理的に設計できるので、経済的に形状記憶合金を使用することができる。
【0079】
図16は、脚部に対面する側に面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材(37)を係止する面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付け、外面に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付けた脚部裏面側加圧用2枚重ねばね作動部材(25)の平面図、図17は、図16の縦断面図で、この方法は、両端支持ばり方式に最適で、押圧力を倍増する場合に、1枚の時の実績を基にして容易に2枚以上使用できるので、薄板の形状記憶合金材を規格化して、多人数の要望に対応して確実な品質保証が容易にできる。
【0080】
図18は、伸縮可能な弾性部材を使用した外包材(12)で包含した1枚板の長方形加圧用ばね作動部材(4)の平面図である。この部材の特徴は、図81に示す脚部表面側拘束部材取付型膝カバー部材(74)や、図82に示す脚部裏面側拘束部材取付型膝カバー部材(75)や、図84に示す脚部表面側拘束部材一体型膝カバー部材(81)や、図85に示す脚部裏面側拘束部材一体型膝カバー部材(82)のばね収納材(83)に挿入して便利に使用されるが、取扱いも安全で便利である。必然的に、接着・粘着剤(41)と縫着用小孔(43)付き押圧部材(30)や面フアスナー雄片(鍵)材(39)付き押圧部材(30)を取付けるのに極めて便利である。(以下、外包材(12)を使用した部材の効果についての説明は重複するので省く。)
【0081】
図19は、菱形加圧用ばね作動部材(4)を伸縮可能な弾性部材を使用した外包材(12)で包含した外包菱形加圧用ばね作動部材(9)の平面図、図20は、図19の縦断面図である。
【0082】
図21は、細い形状記憶合金ワイヤーで網状に形成された金網状部材(11)を伸縮可能な弾性部材を使用した外包材(12)で包含した外包脚部加圧用金網状ばね作動部材(10)の平面図、図22は、図21の縦断面図である。
【0083】
外包加圧用金網状ばね作動部材(10)の利点は、脚部表面の仰角20度から160度の範囲を囲んで脚部に当接するように、内包型加圧用金網状ばね作動部材(10)の脚軸に直角な断面を円弧状に形成して、その内面(脚部対面側)に取付けた面フアスナー雌片(輪)材(38)に脚部のツボに当接する押圧部(29)を立設した押圧部材(37)の面フアスナー雄片(鍵)材(39)を係止して、膝の屈伸動作において、形状記憶合金の金網状部材(11)のたわみにて、生ずる表面引張力によって当接するツボに脚軸に直角方向や斜め方向の押圧力が生じて、あたかも指で押しもみするような指圧効果を発揮することができる。
【0084】
線径を小さくした形状記憶合金の金網を配置した内包型脚部加圧用金網状ばね作動部材(10)は、柔軟性に富み、女性や、膝痛の症状の重い人の使用に最適である。また、脚部に捲着する複数の拘束部材に、幅の狭い外包脚部加圧用金網状ばね作動部材(10)を複数枚脚軸方向に配列して膝カバーばね材(1)を使用すると、膝の屈伸動作を有効に利用することができる。
【0085】
図23は、複数の形状記憶合金線材(14)を、脚軸に直角な断面が円弧状の外包材(12)や、布材、汎用エンプラ、汎用ゴム材料、汎用樹脂を使用したガゼットプレート(40)で包含した外包脚部加圧用線状ばね作動部材(13)の平面図、図24は、図23のA−A断面図、図25は、図23の縦断面図である。
【0086】
この外包脚部加圧用線状ばね作動部材(13)の利点は、脚部左右の側面加圧用ばね作動部材(5)として、新しい効果を発揮することができる。また、外包脚部加圧用線状ばね作動部材(13)が、脚軸に平行に配列した形状記憶合金線材(14)の曲げによるたわみによって、外包脚部加圧用線状ばね作動部材(13)を使用した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)と脚部側面側加圧ばね作動部材(13)の円滑なたわみは、相互作用して脚部のツボに押圧力を円滑に加えることができる。
【0087】
図26は、形状記憶合金短冊材(16)を脚軸に平行に複数並べて拘束部材に取付けた膝カバー部材(2)を使用する場合に、予め、弾性部材を使用した外包材(12)で包んで使用するものである。図26は、形状記憶合金短冊材を配列して包含した内包型脚部加圧用短冊ばね作動部材(15)の平面図、図27は、図26のB―B断面図、図28は、図26の縦断面図である。
【0088】
この形状記憶合金短冊材(16)は、長方形状に複数並べて包含した外包脚部加圧用短冊ばね作動部材(15)は、本発明の作用効果を拡大するものであり、複数の拘束部材(85)に直交して多数並べて固着して使用すると、脚部に並んで存在する経絡(けいらく)上の経穴(ツボ)を有効に押圧することができる。
【0089】
形状記憶合金を使用した外包脚部加圧用短冊ばね作動部材(15)は、脚部加圧用ばね作動部材(5)の内外面いずれでも取付けられるガゼットプレート(40)として、脚部表面や脚部裏面のツボをカバーして使用されるが、その他に構成の特徴を利用して、中央部に、形状記憶合金のばね作動部材を配置し、両側には汎用樹脂、汎用エンプラ、汎用ゴム材料のばね作動部材を配置すると加圧作用のバランスがよい。
【0090】
以上の脚部加圧用ばね作動部材(5)は、脚部に並んで存在する経絡(けいらく)上の経穴(ツボ)を、計画的に押圧して本発明の目的を有効に達成することができる。
【0091】
日本人は、亡くなる前の6〜7年間の日常生活に支援や介護が必要な状態で過ごすとされている。この要支援・要介護の主な原因として挙げられるのが、脳卒中、老衰、そして「関節疾患」である。関節疾患で一番多くみられるものに「変形性膝関節症」がある。変形性膝関節症は、進行すれば日常生活に支障をきたすほどの痛みが生じ、思うようにうごけない心理的ストレスからうつ状態に堕ちるなど、決して侮ることができない。平成20年度の「変形性膝関節症」の国内での患者数は2400万人、このうち痛みを伴う人は、820万人と推定されており、今後も高齢化がさらに進む中、ますます増加が予想されるが、本発明は、これを改善するのに有効である。
【0092】
本発明のばね材を使用した加圧用ばね作動部材(3)は、膝の屈伸動作における脚力によって、押圧部材(37)に立設した押圧部(29)で、各ツボに繰り返し増減する押圧力を加えるので、前記「変形性膝関節症防止」には極めて有効である。
【0093】
すなわち、本発明の加圧範囲には、図60、図61に示すように、大腿骨(53)、脛骨(54),緋骨、膝蓋骨(51)の4つの骨がある。これら骨どうしが向かい合うところは関節軟骨(55)で覆われており、前記骨にはそれぞれ筋肉や靭帯が繋がっている。
【0094】
本発明は、膝の屈伸動作を繰り返し行うことにより、脚部の筋肉と軟骨に刺激を与える結果、関節液が関節軟骨(55)に浸み込んで関節軟骨(55)を生き返らせるので、変形性膝関節症を防止することができる。
【0095】
本発明の押圧部の当接するツボの周辺において、下肢の前面の筋肉には、大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)、大腿四頭筋(だいとうしとうきん)、膝蓋靭帯(しつがいじんたい)、前脛骨筋(ぜんけいこつきん)、長指伸筋(ちょうししんきん)、大腿筋膜(だいたいきんまく)膝蓋骨(しつがいこつ)、脛骨(けいこつ)、下腿筋膜(かたいきんまく)がある。
【0096】
また、下肢の後面の筋肉には、大腿筋膜(だいたいきんまく)、腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)、膝窩(しっか)、下腿筋膜(かたいきんまく)、大腿二頭筋(だいたいにとうきん)、半腱様筋(はんけんようきん)、半膜様筋(はんまくようきん)、腓腹筋(ひふくきん)、ヒラメ筋(ひらめきん)がある。本発明はこれらを対象として繰り返し増減する押圧力を加えて関節軟骨(55)と前記筋肉の老化防止を図るものである。
【0097】
実施例1の構成は、先端部の内面に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、外面に面フアスナー雌片(輪)材(38)を拘束部材(85)に取付けて、膝カバーばね部材(1)を脚部に当接した後で、前記拘束部材(85)を捲付けて捲着力で締め付けて、面フアスナー雄片(鍵)材(39)と面フアスナー雌片(輪)材(38)とを係止してツボに押圧力(第1の圧縮力)を加えて脚部に固着し、次に、膝の屈伸動作で脚部加圧用ばね作動部材(5)のばね力と、膝の屈伸動作に伴う引張力とで生ずる脚部加圧用ばね作動部材(5)のたわみでツボに押圧力(第2の圧縮力)を更に増減して加えるものである。
【0098】
加圧用ばね作動部材(5)に取付ける拘束部材(85)は、汎用エンプラ、汎用ゴム材料、汎用樹脂を使用し、拘束部材(85)を加圧用ばね作動部材(5)の脚軸に横方向に固着するには、非金属ばね材の汎用エンプラ、汎用ゴム材料、汎用樹脂を使用して、先端部の内面に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、外面に面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた拘束部材(85)、又は、前記加圧用ばね作動部材(3)の脚軸に横方向に基端部を取付けて、先端部の内面に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、外面に先端部の一周目から二周目の間に面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた基端部取付型拘束部材(28)のいずれかにして使用される。該拘束部材(85)の取付けには、次の二つの方法を使用する。
【0099】
第一の方法は、加圧用ばね作動部材(5)の脚軸に横方向に中央部を固着し、脚軸を基準にして一方の先端部内面(脚部対面側)に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付けた右側拘束部材(26)と、他方の外面に面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた左側拘束部材(27)とで、前記加圧用ばね作動部材(5)に取付けられた押圧部(29)を経て脚部のツボに、使用部材の弾力で圧力を加えて捲着し、例えば、前記左側拘束部材(27)の面フアスナー雌片(輪)材(38)と右側拘束部材(26)の面フアスナー雄片(鍵)材(39)と係合して脚部に固着して使用する第1の取付方法がある。
【0100】
第二は、加圧用ばね作動部材(5)の脚軸に横方向に、基端部を固着し、先端部の内面に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、その先端部の一周目から二周目の外面に、面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた基端部取付型拘束部材(28)と、前記基端部取付型拘束部材(28)で脚部に一方捲きして、先端部の面フアスナー雄片(鍵)材(39)と、前記先端部より一周目から中間部までのいずれかの面フアスナー雌片(輪)材(38)とを係合して、脚部に固着する第2の実施方法がある。なお、面フアスナー雌片(輪)材(38)を、先端部より一周目から中間部までに取付ける理由は、先端部の面フアスナー雄片(鍵)材(39)の係止位置を、一周目から中間部までの間に移動して固着することによって、拘束部材の締着力を増減することができる。
【0101】
この第二の取付方法は、多重捲き方式の利点を利用するもので、拘束部材(85)の締着力を倍増できると共に、前記のように、一周目から中間部までの間を移動して、基端部取付型拘束部材(28)の引張力の微調整ができるので、本発明の目的を有効に達成することができる。
【0102】
本発明の構成要件として押圧部(29)の対象とするツボの位置と指圧効果について説明する。そして、本発明で使用する押圧部(29)を立設した押圧部材(30)について、図29〜図55を参照して説明する。
【0103】
本発明は、総ての人の膝の健康管理と膝痛の緩和処置として、脚力の強大な運動選手や格闘家や一般の人に広く使用され、脚力の強大と弱小に関わらず有効な加圧範囲で押し圧するフールプルーフ的機能を有するものである。図29〜図40に示す縫着用小孔(38)を穿設した面ファスナー雄片(鍵)材(39)付き押圧部材(37)の(56)、(57)、(58)、(59)と、図17〜図31に示す縫着用小孔(38)を穿設した接着・粘着剤(41)付き押圧部材(37)の(60)、(61)、(62)、(63)、(64)を使用して、総ての着用者が年齢、性別、身体の大小、肥満度によって異なる位置に存在する脚部の表面、裏面、側面に存在する経穴(ツボ)に、正確に押圧部(29)を当接して押圧力を加えることができる。
【0104】
本発明の押圧部材の特徴は、縫着用小孔を穿設して、面ファスナー雄片(鍵)材(39)
と、接着・粘着剤(41)の固着後に、ダメ押しの取付けを行うものであり、本発明の確実な作用効果を保証するものである。
【0105】
本発明の構成部品として、脚部の表面側の経絡(けいらく)に並ぶツボを押圧する表面押圧部(31)と、脚部の裏面側の経絡(けいらく)に並ぶツボを押圧する裏面押圧部(32)と、脚部の側面側(外側面と内側面)の経絡(けいらく)に並ぶツボを押圧する側面押圧部(33)は、本発明においては、押圧するツボの位置が骨に近い場合は、接縁型の押圧部材を使用し、骨より離れた位置にある場合は、中央型の押圧部材を使用する。
【0106】
面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材(37)は、押圧部(29)を立設した押圧部材(30)の裏側に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付けて、脚部表面側膝カバー部材(2)と脚部裏面側膝カバー部材(3)の脚部対面側に取付けた面フアスナー雌片(輪)材(38)と係合することにより、着用者によってツボの位置が異なる問題を、面フアスナーを利用して解決するのである。すなわち、
【0107】
図29は、裏面側に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、楕円形押圧部材(35)の周縁部に縫着用小孔(43)を穿孔した表面に、押圧部(29)を立設した接縁型単数押圧部付き楕円形押圧部材(56)の平面図、図30は、図29の側面図、図31は、図29の正面図である。
【0108】
接縁型単数押圧部付き楕円形押圧部材(56)の利点は、幅の狭い拘束部材(85)に使用する場合に、楕円形押圧部材(35)に締付圧力を収集して押圧部(29)で、当接するツボに圧縮力を加え、楕円形押圧部材(35)の周縁部に縫着用小孔(43)にて確実に縫着するので、使用中に押圧部材(30)が脱落することがない。
【0109】
図32は、裏面側に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、円形押圧部材(36)の周縁部に縫着用小孔(43)を穿孔した表面に、押圧部(29)を立設した接縁型単数押圧部付き円形押圧部材(57)の平面図、図33は、図32の側面図、図34は、図32の正面図である。
【0110】
図35は、裏面側に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、円形押圧部材(36)の周縁部に縫着用小孔(43)を穿孔した表面に、押圧部(29)を立設した中央型単数押圧部付き円形押圧部材(58)の平面図、図36は、図35の側面図、図37は、図35の正面図である。
【0111】
図38は、裏面側に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、楕円形押圧部材(35)の周縁部に縫着用小孔(43)を穿孔した表面に、押圧部(29)を立設した中央型単数押圧部付き楕円形押圧部材(59)の平面図、図39は、図38の側面図、図40は、図38の正面図である。
【0112】
図41は、裏面側に粘着剤&接着剤(41)を塗布し剥離紙(42)を取付け、押圧部(29)を表面に立設し、楕円形押圧部材(35)の周縁部に縫着用小孔(43)を穿設した接縁型単数押圧部付き楕円形押圧部材(60)の平面図で、図42は、図41の側面図、図43は、図41の正面図である。
【0113】
図44は、裏面側に粘着剤&接着剤(41)を塗布し剥離紙(42)を取付け、押圧部(29)を表面に立設し、円形押圧部材(36)の周縁部に縫着用小孔(43)を穿設した接縁型単数押圧部付き円形押圧部材(61)の平面図、図45は、図44の側面図、図46は、図44の正面図である。
【0114】
図47は、裏面側に粘着剤&接着剤(41)を塗布し剥離紙(42)を取付け、押圧部(29)を表面に立設し、円形押圧部材(36)の周縁部に縫着用小孔(43)を穿設した中央型単数押圧部付き円形押圧部材(62)の平面図、図48は、図47の側面図、図49は、図47の正面図である。
【0115】
図50は、裏面側に粘着剤&接着剤(41)を塗布し剥離紙(42)を取付け、押圧部(29)を表面に立設し、楕円形押圧部材(35)の周縁部に縫着用小孔(43)を穿設した中央型単数押圧部付き楕円形押圧部材(63)の平面図、図51は、図50の側面図、図52は、図50の正面図である。
【0116】
図53は、裏面側に粘着剤&接着剤(41)を塗布し剥離紙(42)を取付け、押圧部(29)を表面に立設し、楕円形押圧部材(35)の周縁部に縫着用小孔(43)を穿設した楕円形型単数押圧部付き楕円形押圧部材(64)の平面図、図54は、図53の側面図、図55は、図53の正面図である。
【0117】
この楕円形型単数押圧部(64)の利点は、一本の指でなく人差し指、中指、薬指の3本の指で押すように、ツボの位置が探し難いとき、広めの範囲を刺激したいとき、力が一点に集中しないように刺激したいときなどに有益である。なお、図54では、楕円形型単数押圧部の上面が直線状に書かれているが、長軸に直角方向に前記人差し指、中指、薬指を並べて嵌るような窪みを形成して使用してもよい。
【0118】
以上の接着・粘着剤(41)と縫着用小孔(43)付き押圧部材(以下に示す)と、面フアスナー雄片(鍵)材(39)付き押圧部材(37)は、脚力が大きくして押圧力を大きくする場合や、使用頻度が大きい場合などに、前記押圧部材(35)、(36)が取付位置から脱落しないように、縫着用小孔(43)で縫着してダメ押しすれば、安定した押圧機能の品質保証を確立するのに好適である。
【0119】
それは、先ず、脚部表面側膝カバー部材(2)と脚部裏面側膝カバー部材(3)の脚部対面側に、接着・粘着剤(41)と縫着用小孔(43)付き押圧部材(37)、又は、面フアスナー雄片(鍵)材(39)付き押圧部材(37)にて位置決めして仮付けし、その上に接着力を増大するために、縫着用小孔(43)を利用して縫着するものである。この二重の取付けによって、使用中の脱落が防止できる。また、予備品として持ち運びに便利なように接着・粘着剤(41)に剥離紙(42)を貼る。
【0120】
次に、実施例1〜実施例9について、図面を参照して各実施態様を説明する。
【実施例1】
【0121】
実施例1は、ばね材料を使用して、予め、膝を曲げた状態、又は、膝を伸ばした状態で、脚部表面側を形状記憶した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と、前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の外面に、非金属ばね材を使用した拘束部材(85)の中央部を、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の脚軸に直角方向に取り付け、片方の先端部の内面に、面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、他方の先端部の外面に、面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた脚部表面側膝カバー部材(2)と、前記脚部表面側膝カバー部材(2)の脚部対面側に取り付ける押圧部(29)を立設した押圧部材(30)と、を備えた膝カバーばね部材(1)である。
【0122】
実施例1は、図1に示すように、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の外面に、非金属ばね材を使用した拘束部材(85)の7−1拘束部材(89)、7−2拘束部材(90)、7−3拘束部材(91)、7−4拘束部材(92)、7−5拘束部材(93)、7−6拘束部材(94)、7−7拘束部材(95)の中央部を、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の脚軸に直角方向に取り付けた7本拘束部材付き脚部表面側膝カバーばね部材(1)の展開図である。
【0123】
前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の内面には、脚部表面側のツボを押圧する表面押圧部(31)を立設した押圧部(30)を取付ける。また、前記7−1拘束部材(89)、7−2拘束部材(90)、7−3拘束部材(91)、7−4拘束部材(92)、7−5拘束部材(93)、7−6拘束部材(94)、7−7拘束部材(95)の内面には、脚部側面側(右側面と左側面)のツボを押圧する側面押圧部(33)を立設した押圧部材(30)を取付ける。また、脚部裏面側のツボを押圧する裏面押圧部(32)を立設した押圧部材(30)が取付ける。
【0124】
図1に示す非金属ばね材を使用した拘束部材(85)の取付方法は、段落番号0097に記載する第1方法を使用する。前記拘束部材(85)は、脚軸を基準にした右側拘束部材(26)の先端部外面に面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付け、左側拘束部材(27)の先端部内面(脚部対面側)に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付ける。前記右側拘束部材(26)と左側拘束部材(27)で、前記前記拘束部材(85)の先端部内面に取付けられた裏面押圧部(32)を経て脚部裏面のツボに圧力を加えて捲着して、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の外面側で、面フアスナー雌片(輪)材(38)と面フアスナー雄片(鍵)材(39)と係合して、表面押圧部(31)と裏面押圧部(32)と側面押圧部(33)とで当接する脚部表面と脚部裏面と脚部側面のツボに押圧力を加える膝カバー部材(2)である。
【0125】
なお、図1、図2、図3においては、7本拘束部材付き片持ばり式膝カバーばね部材(88)を使用して説明したが、本発明は、その他に、6本拘束部材付き片持ばり式膝カバーばね部材(65)、5本拘束部材付き片持ばり式膝カバーばね部材(66)、4本拘束部材付き両端支持ばり式膝カバーばね部材(67)、3本拘束部材付き両端支持ばり式膝カバーばね部材(68)を使用する。
【0126】
なお、図1と図2では、面フアスナー雄片(鍵)材付き接縁型単数円形押圧部付き円形押圧部材(57)と、面フアスナー雄片(鍵)材付き中央型単数円形押圧部付き円形押圧部材(58)がを図示してあるが、面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材(37)や、接着・粘着剤付き押圧部材(30)のいずれでもよい。
【0127】
実施例1の7本拘束部材付き膝カバーばね部材(1)は、7−1拘束部材(89)で大腿部(44)を強く締着して使用すると、片持ちばり式膝カバーばね部材(1)となり、脚部表面側加圧用ばね作動部材のたわみを大きくして、表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)が、脚部表面、脚部裏面、脚部側面の各ツボに加える押圧力を増大する。また、7−1拘束部材(89)で大腿部(44)を弱く締着すると、両端支持の膝カバーばね部材(1)となり、膝蓋部(46)周辺のツボに加える押圧力を弱くして、膝蓋部(46)を中心にした脚部表面側加圧用ばね作動部材と脚裏表面側加圧用ばね作動部材の撓みを小さくした押圧力を利用することができる。
【0128】
請求項1の特徴は、形状記憶した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)に、拘束部材(85)を、図1、図2、図3に示すように、7−1作動部材(89)、7−1作動部材(89)、7−2作動部材(90)、7−3作動部材(91)、7−4作動部材(92)、7−5作動部材(93)、7−6作動部材(94)、7−7作動部材(95)や、図4に示すように、6−1作動部材(96)、6−2作動部材(97)、6−3作動部材(98)、6−4作動部材(99)、6−5作動部材(100)、6−6作動部材(101)と多く取付けるが、その利点は、各拘束部材(85)の締着を取捨選択して、加圧するツボと加圧しないツボを選択して押圧できるので極めて便利である。また、面フアスナー雄片(鍵)材(39)の係止位置を変更することにより、締着力を各作動部材毎に調整して強弱した押圧力をツボに加えることができる。
【0129】
以上のように、実施例1は、加圧用ばね作動部材(4)、(17)の全長に亘って隣接する非金属ばね材を使用した拘束部材(85)の脚部対面側に取付けた表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)にて、当接する脚部の窪み部(ツボ)に押圧力を脚力で加えるものであるが、その構成を利用して、6−1作動部材(96)、6−2作動部材(97)、6−3作動部材(98)、6−4作動部材(99)、6−5作動部材(100)、6−6作動部材(101)の中から、着用者が加圧の強弱を必要とするツボを選択して調整できるので極めて便利である。
【0130】
また、主桁材とする加圧作動部材(4)、(17)は、使用中に塑性変形しても、お湯に浸けて形状記憶機能を復元して使用できる。
【0131】
本発明における超弾性特性と形状記憶効果を有する形状記憶合金を使用した表面側加圧作動部材(4)は、板幅(B)が膝蓋骨の幅に掛かる板状、線状、金網状、短冊状に形成して、着用者が、力の強い運動選手から子供に至る範囲に使用されるように、金網の目の粗さを自由に設定して復元力を増減して設定できる形状記憶合金の金網状部材(11)や、線径や本数を増減して配置して復元力を増減して設定できる形状記憶合金線状部材(14)や、幅や厚さを小さくして複数枚を並べて配置して、それずれの復元力を増減して繰り返し押圧できる形状記憶合金短冊部材(16)や、断面二次モーメントを調節した面フアスナー雌片(輪)材付き脚部加圧用板ばね作動部材(18)や、面フアスナー雌片(輪)材を取付けた脚部加圧用平等強さばり作動部材(23)が使用される。
【実施例2】
【0132】
実施例2は、図2に示す拘束部材(85)の取付方法は、段落番号0051に記載する第1方法を使用する。脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)を主体にした膝カバーばね部材(1)である。その構成は、ばね材料を使用して、予め、膝を曲げた状態、又は、膝を伸ばした状態で、脚部裏面側を形状記憶した脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)と、前記脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の外面に、非金属ばね材を使用した拘束部材(85)の中央部を、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の脚軸に直角方向に取り付け、片方の先端部の内面に、面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、他方の先端部の外面に面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた拘束部材(85)と、前記脚裏面側膝カバー部材(17)に前記拘束部材(85)を取付けた脚部裏面側膝カバー部材(2)と、前記脚部裏面側膝カバー部材(2)の脚部対面側に取り付けた押圧部(29)を立設した押圧部材(30)と、を備えた膝カバーばね部材(1)である。
【0133】
実施例2は、図2に示すように、拘束部材(85)の取付方法は、段落番号0097に記載する第1方法を使用する。脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の外面に、7−1拘束部材(89)、7−2拘束部材(90)、7−3拘束部材(91)、7−4拘束部材(92)、7−5拘束部材(93)、7−6拘束部材(94)、7−7拘束部材(95)の拘束部材(85)の中央部を、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(4)の脚軸に直角方向に取り付けた7本拘束部材付き脚部裏面側膝カバーばね部材(1)の展開図である。
【0134】
図2に示すように、前記脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の内面(脚部対面側)には、裏面押圧部(32)を立設した押圧部(30)を取付ける。また、非金属ばね材を使用した前記7−1拘束部材(89)、7−2拘束部材(90)、7−3拘束部材(91)、7−4拘束部材(92)、7−5拘束部材(93)、7−6拘束部材(94)、7−7拘束部材(95)には、脚部側面側(右側と左側)のツボに当接する側面押圧部(33)を立設した押圧部材(30)と、脚部表面側のツボに当接する表面押圧部(31)を立設した表面押圧部材(31)を取付ける。
【0135】
実施例2は、脚軸を基準にした右側拘束部材(26)の先端部内面(脚部対面側)には面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、また左側拘束部材(27)の先端部外面には面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けて、右側拘束部材(26)と左側拘束部材(27)で、前記拘束部材(85)の先端部内面に取付けられた表面押圧部(31)を経て脚部表面のツボに圧力を加えて捲着して、前記拘束部材の(4)の外面で、前記面フアスナー雌片(輪)材(38)と前記面フアスナー雄片(鍵)材(39)を係合して、表面押圧部(31)と裏面押圧部(32)と側面押圧部(33)とで当接する脚部表面と脚部裏面と脚部側面のツボに押圧力を加える7本拘束部材付き脚部裏面側膝カバーばね部材(1)である。
【0136】
図3は、実施例1と、実施例2との両方の側面図を合体した構成である。図1に示す実施例1の7本拘束部材付き脚部裏面側膝カバーばね部材(1)は、図3に示す脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)が無く、裏面押圧部(32)は、拘束部材(85)の裏面側に直接取付けて使用する。また、図2に示す実施例2の7本拘束部材付き脚部裏面側膝カバーばね部材(1)は、図3に示す脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)が無く、表面押圧部(31)は、拘束部材(85)の表面側に直接取付けて使用する。
【0137】
図1と図2に共通するものとして、図3は、7−1拘束部材(89)、7−2拘束部材(90)、7−3拘束部材(91)、7−4拘束部材(92)、7−5拘束部材(93)、7−6拘束部材(94)、7−7拘束部材(95)が使用されている。7本の拘束部材(85)は、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のいずれかの脚軸に直角方向に固着して、使用に際して、それぞれ脚部に捲着して、脚部表面のツボに当接した表面押圧部(31)、脚部裏面のツボに当接した裏面押圧部(32)、脚部側面(右側と左側)のツボに当接した側面押圧部(33)とで、それぞれが当接するツボに押圧力(第1の圧縮力)をかけて固着し、使用に際しては、膝の屈伸動作で生ずる加圧用ばね作動部材(3)のたわみで、当接する脚部表面と脚部裏面と脚部側面のツボに繰り返し増減する押圧力(第2の圧縮力、第3の圧縮力)とを加える膝カバーばね部材(1)の側面図で、本発明の各種実施例の根幹をなすものである。
【実施例3】
【0138】
実施例3は、実施例1の別例で、拘束部材(85)の取付方法は、段落番号0100に記載する第2方法を使用する。実施例3の構成としては、ばね材料を使用して、予め、膝を曲げた状態、又は、膝を伸ばした状態で、脚部表面側を形状記憶した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と、前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の外面に、基端部を固着し、先端部の内部に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、先端部の一周目から二周目の外面に、面フスナー雌片(輪)材(38)を取付けた複数の基端部取付型拘束部材(28)と、前記基端部取付型拘束部材(28)で脚部に一方捲きして先端部の面フアスナー雄片(鍵)材(39)と前記面フアスナー雌片(輪)材(38)とを係合して脚部に固着することを特徴とする膝カバーばね部材(1)である。
【実施例4】
【0139】
実施例4は、実施例2の別例で、拘束部材(85)の取付方法は、段落番号0100に記載する第2方法を使用する。実施例4の構成としては、ばね材料を使用して、予め、膝を曲げた状態、又は、膝を伸ばした状態で、脚部裏面側を形状記憶した脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)と、前記脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の外面に、基端部を固着し、先端部の内部に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、先端部の一周目から二周目の外面に、面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた複数の基端部取付型拘束部材(28)と、前記基端部取付型拘束部材(28)で脚部に一方捲きして先端部の面フアスナー雄片(鍵)材(39)と前記面フアスナー雌片(輪)材(38)とを係合して脚部に固着することを特徴とする膝カバーばね部材(1)である。
【0140】
なお、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(4)の外面に、基端部取付型拘束部材(28)の基端部を固着する基端部取付型拘束部材(28)の方向を左右交互にする。例えば、基端部取付型拘束部材(28)の7−1拘束部材(89)、7−3拘束部材(91)、7−5拘束部材(93)、7−7拘束部材(95)の基端部を右方向に一方捲きできるように固着し、基端部取付型拘束部材(28)の7−2拘束部材(90)、7−4拘束部材(92)、7−6拘束部材(94)の基端部を左方向に一方捲きできるように固着すると、取付けがバランスよくできて使用中のずれを防止することができる。
【0141】
なお、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(4)の外面に、基端部取付型拘束部材(28)の基端部を固着する基端部取付型拘束部材(28)の方向を左右交互にして、例えば、基端部取付型拘束部材(28)の7−1拘束部材(89)、7−3拘束部材(91)、7−5拘束部材(93)、7−7拘束部材(95)を右方向に一方捲きできるように固着したら、基端部取付型拘束部材(28)の7−2拘束部材(90)、7−4拘束部材(92)、7−6拘束部材(94)を左方向に一方捲きできるように固着すると、取付けがバランスよくできて使用中のずれを防止することができる。
【実施例5】
【0142】
実施例5は、ばね材料を使用して、予め、膝を曲げた状態、又は、膝を伸ばした状態で、脚部表面側と脚部裏面側をそれぞれ形状記憶して、脚部対面側に表面押圧部(31)を立設した押圧部材(30)を取付けた脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)、又は、裏面押圧部(32)を立設した押圧部材(30)を取付けた脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のいずれかと、前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と前記脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のいずれかの外面に取付けた布材、汎用樹脂、汎用エンプラ, 汎用ゴム材料を使用し、脚部対面側に側面押圧部(33)を立設した押圧部材(30)を取付けたガゼットプレート(40)と、前記ガゼットプレート(40)の片側に基端部を取付け、先端部の一周目から二周目のの外面に面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付け、又は、先端部の内面に面フアスナー雄片(鍵)材(38)を取付けて、更に、脚部対面側に押圧部(29)を立設した押圧部材(30)を取付けた非金属ばね材を使用した基端部取付型拘束部材(28)と、を備えた膝カバーばね部材(1)である。
【0143】
実施例5の前記膝カバーばね部材(1)は、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)のばね力、又は、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のばね力のいずれかと、基端部の取付ける方向を任意自由にできるガゼットプレート(40)に基端部を取付けて、一方捲きした基端部取付型拘束部材(28)の引張力を利用して、膝の屈伸動作にて、脚部対面側に取付けた表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)にて、脚部の表面、裏面、側面の各窪み部(ツボ)に押圧力を加えることを特徴とする。
【0144】
実施例5は、脚部対面側に表面押圧部(31)を取付けた加圧用ばね作動部材(4)に取付けたガゼットプレート(40)の片側の外面に、複数の基端部取付用拘束部材(28)を脚軸に直角に横方向に取付けて、脚部対面側に、側面押圧部(33)と、裏面押圧部(32)を立設した押圧部材(30)を取付け、前記基端部取付用拘束部材(28)の一方の先端部の脚部対面側に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、先端部の一周目から二周目の外面に面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けて、前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の先端部に取付けた面フアスナー雄片(鍵)材(39)と、外面の面フアスナー雌片(輪)材(38)を係止して固着して、前記表側面押圧部(31)、側面押圧部(33)、裏面押圧部(32)にて、当接するツボに押圧力を加えるものである。
【0145】
実施例5の脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)のばね力、又は、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のばね力のいずれかによる作用効果について図面を参照して説明する。
【0146】
図56は、膝を伸ばした状態の脚部の表面側の形状を記憶した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)を取付けた両端支持ばり式膝カバーばね材(1)の使用に際して、両端の押圧部(30)がツボに当接している状態を示している。すなわち、基端部取付型拘束部材(28)は、一方捲きで脚部に捲着して右側上部で先端部内面の面フアスナー雄片(鍵)材(39)と、外面の面フアスナー雌片(輪)材(38)が係止して、表面押圧部(31)、側面押圧部(33)、裏面押圧部(32)が、それぞれ脚部のツボに押圧力(第1の圧縮力)を加えたまま固着した状態を示す図である。
【0147】
図57は、両端支持ばり式膝カバーばね部材(1)の使用に際して、両端の押圧部(30)がツボに当接している状態から、膝を曲げた状態の表面押圧部(31)と、左右の側面押圧部(33)と、裏面押圧部(32)の挙動を示している。図示するように、表面押圧部(31)は、図56の際の当初締着したときの押圧力(第1の圧縮力)がゼロになった状態で、表面押圧部(31)はツボから浮き上がっている。一方、左右の側面押圧部(33)は、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の復元力で引張力が生じて脚部(34)は引き絞められて当接しているツボに押圧力(第3の圧縮力)を加えているのが見られ、また裏面押圧部(32)には、基端部取付型拘束部材(28)が上方に引き上げられることによって押圧力(第2の圧縮力)が加わり、裏面押圧部(32)はツボに深く圧入している状態が分かる。
【0148】
したがって、膝を屈伸すると、表面押圧部(31)の脚部表面側のツボの押圧力は、当初の押圧力(第1の圧縮力)とゼロとの間を繰り返し、側面押圧部(33)は、当初の押圧力(第1の圧縮力)と合成押圧力(第1の圧縮力+第3の圧縮力)の間で繰り返し、裏面押圧部(32)は、当初の押圧力(第1の圧縮力)と合成押圧力(第1の圧縮力+第2の圧縮力)の間で繰り返しすことになる。本発明では1回の使用時間を2分〜5分と予定しているから、膝をその間、屈伸してツボに所定の押し圧力を加えるのである。
【0149】
図58は、膝を曲げた脚部の表面側の形状を記憶させておいた脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)を取付けた両端支持ばり式膝カバーばね材(1)の使用に際して、両端の押圧部(30)がツボに当接している状態を示している。すなわち、基端部取付型拘束部材(28)は、一方捲きで脚部に捲着して右側上部で先端部内面の面フアスナー雄片(鍵)材(39)と、外面の面フアスナー雌片(輪)材(38)が係止して、表面押圧部(31)、側面押圧部(33)、裏面押圧部(32)が、それぞれ脚部のツボに押圧力(第1の圧縮力)を加えたまま固着した状態を示す図である。
【0150】
図59は、両端支持ばり式膝カバーばね部材(1)の使用に際して、両端の押圧部(30)がツボに当接している状態に、膝を伸ばした状態の表面押圧部(31)と、左右の側面押圧部(33)と、裏面押圧部(32)の挙動を示している。図示するように、表面押圧部(31)は、図56の際の当初締着したときの押圧力(第1の圧縮力)に脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の復元力により押圧力(第2の圧縮力)が加わり合成圧縮力(第1の圧縮力+第2の圧縮力)が加わり、一方、左右の側面押圧部(33)は、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の復元力に抗して膝が伸びるので引張力が生じて脚部(34)は引き絞められて当接しているツボに押圧力(第3の圧縮力)を加えているのが見られ、また裏面押圧部(32)には、基端部取付型拘束部材(28)が上方に引き上げられることによって表面押圧部(31)画、脚部表面側のツボに圧入した分だけ緩むので第1の圧縮力は小さくなるだけになる。
【0151】
したがて、膝を曲げた脚部の状態を形状記憶した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)は、表面押圧部(31)が当接するツボの押圧力を、非金属ばね材を使用した拘束部材の引張力が強くても弱くても当初締着時の押圧力(第1の圧縮力)と合成圧縮力(第1の圧縮力+第2の圧縮力)の間を、膝を屈伸する度ごとに強弱することができる。この効果は、膝カバー部材に形状記憶合金や形状記憶複合材料を使用しただけで優れた効果を奏するものである。
【0152】
一方、左右の側面押圧部(33)は、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の復元力に抗して膝が伸びるので引張力が生じて脚部(34)は引き絞められて当接しているツボに押圧力(第3の圧縮力)を加えているのが見られ、また裏面押圧部(32)には、基端部取付型拘束部材(28)が上方に引き上げられるが、それだけ緩むので第1の圧縮力が小さくなる。
【0153】
以上から、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)のばね力と、非金属ばね材を使用した拘束部材の引張力の強弱によって、押圧部(30)がツボに加える押圧力は強弱するが、実施例7は、基端部取付型拘束部材(28)を使用して、一方捲きで脚部に捲着できるので、極めて優れている。
【0154】
実施例5に使用する基端部取付型拘束部材(28)は、前記拘束部材(28)の一重捲きの脚部対面側に、特に、面ファスナー雌片(輪)材(38)を取付けて、前記面ファスナー雄片(鍵)材(39)付き押圧部材(37)の面ファスナー雄片(鍵)材(39)を係止して、前記基端部取付型拘束部材(28)を脚部に一重巻きしてツボに押圧力を加えて後に、二重捲きして係止した状況の断面図である。なお、基端部取付型拘束部材(28)は、更に大きな押圧力をツボに加える場合は、三重捲きして基端部取付型拘束部材(28)の面ファスナー雌片(輪)材(38)に係止して締付力を増加することができる。
【0155】
本発明に使用したガゼットプレート(40)は、着用する人の病状や性別と年齢に応じて使用する材料の布材、汎用樹脂、汎用エンプラ、汎用ゴム材料の弾力を設定し、使用中に基端部取付型拘束部材(28)に過度の力が加わった場合に、基端部取付型拘束部材(28)と共に、緩衝機能を発揮して、直接身体に衝撃を及ぼさないので、着用者の心身を防御する効果がある。
【0156】
本発明に使用されるガゼットプレート(40)は、前記のように脚部を安全に包含する機能を有し、脚部対面側に面フアスナー雌片(輪)材(28)を取り付けて面フアスナー雄片(鍵)材(39)付き押圧部材(37)を係止し、使用者の膝痛の症状や好みに応じて、予め、用意した高さや硬度や材質の選定された面フアスナー雄片(鍵)材(39)付き押圧部材(37)を取換えて使用し、脚力強化用や、一般人よりも体力の大きい着用者の場合には、図17の脚部裏面側加圧用複数ばね作動部材(25)、図14に示す脚部裏面側加圧用重ね板ばね作動部材(18)、図15に示す脚部裏面側加圧用平等強さばり作動部材(23)を使用して数倍の押圧力を加えてもよい。
【0157】
実施例5のガゼットプレート(40)の利点は、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)を上桁材とし、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)を下桁材とすれば、上桁材と下桁材を垂直材と斜め材とで結合する部材として使用できる。
【0158】
例えば、膝蓋部(46)に当接する脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の上桁材ガゼットプレート(40)が、大腿部(44)と脛部(48)の裏面に当接する脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の下桁材ガゼットプレート(40)を結ぶ斜め方向の拘束部材(85)は、膝の屈伸動作において伸縮して、引張力を増減して脚部側面に圧力を及ぼすので、側面押圧部(33)にて、脚部側面のツボに圧縮力を加えることができる。
【0159】
また、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の大腿部(44)と脛部(48)の脚軸に、直角方向に捲着する拘束部材と接合する上桁材ガゼットプレート(40)と下桁材ガゼットプレート(40)は、形状記憶した前記両作動部材(4)、(17)の撓みによる引張作用を、前記斜め方向の拘束部材(85)と垂直方向の拘束部材(85)に負荷するので、脚部側面のツボに側面押圧部(33)の圧縮力を的確に加えることができる。
【0160】
また、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の外面に取付けた上桁材ガゼットプレート(40)と下桁材ガゼットプレート(40)の左右の両側に基端部を固着した非金属ばね材を使用した拘束部材を交互に使用して、隣接する拘束部材の捲着方向を互いに反対方向にして捲着できるので、加圧用ばね作動部材(4)、(17)を脚部にバランスよく装着できる。例えば、7−1拘束部材(89)を右捲き、7−2拘束部材(90)を左捲き、7−3拘束部材(91)を右捲き、7−4拘束部材(92)を左捲き、7−5拘束部材(93)を右捲き、7−6拘束部材(94)を左捲き、7−7拘束部材(95)を右捲きと、交互に捲着することで、膝カバーばね部材(1)の取付作業を容易にすることができる。
【実施例6】
【0161】
実施例6は、ばね材料を使用して、予め、膝を曲げた状態、又は、膝を伸ばした状態のいずれかの脚部表面側と脚部裏面側を形状記憶した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)を両方使用した合成体(84)と、非金属ばね材の汎用ゴム材料、汎用エンプラ、汎用樹脂を使用し、拘束部材取付方法の第1の方法として、前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の脚軸に、直角方向に中央部を取付け、片方の先端部の内面に、面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、他方の先端部の外面に、面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた複数の拘束部材(85)、又は、拘束部材取付方法の第2の方法として、汎用ゴム材料、汎用エンプラ、汎用樹脂を使用し、前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の脚軸に、直角方向に基端部を取付け、先端部の内面に、面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、先端部外面の一周目から二周目の間に、面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた複数の基端部取付型拘束部材(18)のいずれかと、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の拘束部材(85)に取付けた脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)、又は、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の拘束部材(85)に取付けた脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)のいずれかと、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の基端部取付型拘束部材(18)に取付けた脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)、又は、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の基端部取付型拘束部材(18)に取付けた脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)のいずれかと、前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)、前記脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)、前記拘束部材(85)、前記基端部取付型拘束部材(18)のいずれかにてなる膝カバー部材(2)と、前記膝カバー部材(2)の脚部対面側に取付けた押圧部(29)を立設した押圧部材(30)と、を備えた膝カバーばね部材(1)である。
【0162】
実施例6は、図3にて設明したように実施例1〜実施例4の機能をいずれかを組み合わせて合成体(84)にしたものである。実施例3の前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の両方のばね力と、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の脚軸に、直角方向に中央部を取付け、片方の先端部の内面に、面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、他方の先端部の外面に、面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた複数の拘束部材(85)の引張力と、又は、拘束部材(85)の取付方法を変えて、前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の脚軸に、直角方向に基端部を取付け、先端部の内面に、面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、先端部外面の一周目から二周目の間に、面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた複数の基端部取付型拘束部材(18)の引張力のいずれかを利用した実施例6の構成は、膝を伸ばした脚部を形状記憶した場合は、膝の屈伸動作に際して、ツボに加えられる圧縮力は、裏面側は大きく、表面側は弱くなるという特徴があり、また、膝を曲げた脚部を形状記憶した場合は、膝の屈伸動作に際して、ツボに加えられる圧縮力は、表面側は大きく、裏面側は弱くなるという特徴を複合して利用する利点がある。
【0163】
なお、形状記憶した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)で、どちらか一方の使用材料を汎用エンプラ、汎用ゴム材料、汎用樹脂とし、他方を超弾性合金、形状記憶合金、形状記憶複合材料とした構成の膝カバーばね部材(1)を市場に提供してもよい。
【0164】
本発明は、ツボの押圧力を、肌面の硬軟に応じて押圧部(29)の高さを増減し、脚部の裏側のツボの場合は高く、大腿部の表面のツボの場合は低く形成した押圧部(29)を使用し、また、膝を屈伸する脚力による加圧用ばね作動部材(3)の撓みと、それによる拘束部材(85)の引張力が、有効な圧縮力をツボに加えるように、実施例3のように、拘束部材の取付方法を第2の方法として、基端部取付型拘束部材(18)の取付方法を多重捲きができるようにし、或は、実施例1のように、拘束部材の取付方法を第1の方法として、一重捲きで指圧効果を奏するように拘束部材(85)を中央部取付けとして、ツボに押圧力をフールプルーフ的に繰り返して加えるものである。
【0165】
実施例6は、着用者の病状や好みに応じて、実施例6―1、実施例6―2、実施例6―3、実施例6―4、実施例6―5、実施例6―6の膝カバーばね部材(1)を提供できる。
【0166】
実施例6―1から実施例6―6の共通の作用効果としては、膝を伸ばした状態を形状記憶した表面側膝カバーばね部材(1)は、例えば、膝を中心とする両端支持ばり型では、膝を伸ばして形状記憶した脚部表面側加圧ばね作動部材を使用した場合は、膝の屈伸動作に際して、脚部の表面側の脚軸方向で膝蓋部(46)の上方向のツボ(血海、梁丘)と、膝蓋部(46)の下方向のツボ(内膝眼、外膝眼)を押している表面押圧部(31)の圧縮力は、着装時の押圧力(第1の圧縮力)と(ゼロ)の間を繰り返し増減し、裏面のツボ(委中,委陽、合陽)を押している裏面押圧部(32)の圧縮力は、着装時の押圧力(第1の圧縮力)と合成圧縮力(第1の圧縮力+第2の圧縮力)の間を繰り返し増減するような作用効果があるので、使用目的を考えた機種選定が重要である。
【0167】
実施例6―1は、6本拘束部材付き片持ばり式膝カバーばね保護具(65)である。図64は、面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材(37)を係止した拘束部材(85)を表面側から見て、6−1拘束部材(96)、6−2拘束部材(97)、6−3拘束部材(98)、 6−4拘束部材(99)、6−5拘束部材(100)、 6−6拘束部材(101)の6本設けた大腿部を中心とする片持ばり型膝カバー健康保護具(65)を脚部に締着した状態を示す表面図、図65は、足の裏面図、図66は、足の外側から見た側面図である。
【0168】
前記6本拘束部材付き片持ばり式膝カバーばね部材(65)については、図64に示すように、脚部表面のツボに押圧力を加える表面押圧部(31)を内面に取付けた脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の脚軸方向の外面に、直角に取付けた非金属ばね材を使用した6本の拘束部材(85)を、大腿部(44)側から、6−1拘束部材(96)、6−2拘束部材(97)、6−3拘束部材(98)、6−4拘束部材(99)、6−5拘束部材(100)、6−6拘束部材(101)の順に取り付け、その内面に、側面押圧部(32)を取付けて脚部側面のツボに押圧力を加えており(裏面押圧部についての説明は次に)、図64は、膝カバーばね部材(1)を右足に取付けて使用している表面図で、表面押圧部(32)を内面に取付けた脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の外面を囲んで締着した6本の基端部取付型拘束部材(28)の6−1拘束部材(96)〜6−6拘束部材(101の脚部対面側に取付けた側面押圧部(33)にて脚部側面のツボに押圧力が加えている状況を示している。図65は、膝カバーばね部材(1)を右足に取付けて使用している裏面図、図66は、、膝カバーばね部材(1)を左足の装着した外方の側面図である。
【0169】
実施例6―2は、5本拘束部材付き片持ばり式膝カバーばね部材(66)として、図67は、足を表面から見て、押圧部材付き拘束部材(85)を、6−1拘束部材(96)、6−2拘束部材(97)、6−3拘束部材(98)、 6−4拘束部材(99)、6−5拘束部材(100)の5本設けて大腿部を中心とする片持ばり型膝カバーばね部材を脚部に締着した状態を示す表面図で、この5本拘束部材付き片持ちばり式膝カバーばね部材(66)は、前記6−1拘束部材(96)の締着力を緩めて使用すると、両端支持式としての効用がある。
【0170】
実施例6―3は、4本拘束部材付き片持ばり式膝カバーばね部材(67)として、図68は、足を外側から見て、押圧部材付き拘束部材(85)を、6−1拘束部材(96)、6−2拘束部材(97)、 6−3拘束部材(98)、6−5拘束部材(99)の4本設けて大腿部(44)にて支持する4本拘束部材付き片持ばり式膝カバーばね部材(1)を脚部に締着した状態を示す足の外側面図である。
【0171】
実施例6―4は、4本拘束部材付き両端支持ばり式膝カバーばね部材(67)として、図69は、足を外側から見て、押圧部材付き拘束部材(85)を、6−2拘束部材(97)、6−3拘束部材(98)、 6−4拘束部材(99)、6−5拘束部材(100)の4本設けて大腿下部(45)と脛上部(47)に亘って支持する4本拘束部材付き両端支持ばり式膝カバーばね部材(67)を脚部に締着した状態を示す足の表側面図で、図69は、その側面図、図70は、図68の足の裏側面図、図71は、足の内側面図である。
【0172】
実施例6−5において、図72は、5本拘束部材付き両端支持ばり式膝かばーばね部材(1)の側面図である。
実施例6―5は、図1、図2、図3に示す7本拘束部材付き片持ばり式膝カバー部材(88)の部材を使用して、両端の7−1拘束部材(89)と7−7拘束部材(75)を外した膝カバーばね部材(1)で、7−2作動部材(90)、7−3作動部材(91)、7−4作動部材(92)、7−5作動部材(93)、7−6作動部材(94)を使用したもので、本発明は、このように部品を規格化することによって多機種を市場に供給することができる。
【0173】
実施例6―6は、3本拘束部材付き両端支持ばり式膝カバーばね部材(68)として、図73は、押圧部材(30)付き拘束部材(85)を、6−2拘束部材(97)、6−3拘束部材(98)、 6−4拘束部材(99)の3本設けて大腿下部(45)と脛上部(47)にて支持する3本拘束部材付き両端支持ばり式膝カバーばね部材(68)を脚部に締着した状態を示す足の外側面図である。図74は、図73の足の表面図、図75は、足の裏面図で、脚部裏側加圧用ばね作動部材17に裏面押圧部32が取付けられてツボに押し圧力を加えている。図76は、足の内側を向かって見た図である。3本拘束部材付き両端支持ばり式膝カバーばね部材(68)は、簡便に足の健康を促進するのに便利である。
【実施例7】
【0174】
実施例7は、超弾性合金、形状記憶合金、形状記憶複合材料、汎用エンプラ、汎用ゴム材料、汎用樹脂のばね材料を使用して、予め、膝を曲げた状態、又は、膝を伸ばした状態で、脚部表面側と脚部裏面側を、それぞれ形状記憶した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)、又は、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のいずれかと、汎用エンプラ, 汎用ゴム材料、汎用樹脂を使用して、片方の先端部の内面に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、他方の先端部と中間部の外面に面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた拘束部材(85)と、前記拘束部材(85)の中央部を前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の脚軸に直角方向に取付けた脚部表面側拘束部材(86)と、前記拘束部材(85)の中央部を前記脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の脚軸に直角方向に取付けた脚部裏面側拘束部材(87)と、前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)、脚部表面側拘束部材(86)、脚部裏面側拘束部材(87)の脚部対面側に取付けた押圧部(29)を立設した押圧部材(30)と、前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の脚部表面側拘束部材(86)を、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の脚部裏面側拘束部材8)を組み合わせて形成される合成体(84)と、を備え、合成体(84)を脚部に装着して、合成体(84)の内側に取付けた押圧部材(37)に立設した押圧部(29)で、膝を屈伸して発生する脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)のばね力と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のばね力を利用して、各窪み部(ツボ)に押圧力を加えることを特徴とする膝カバーばね部材(1)である。
【0175】
図77は、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)に押圧部材(29)付き拘束部材(85)を4本設けて図79の3本設けた拘束部材と組み合わせて合成体を形成して脚部を包んで押圧力を加える実施例7の「ばね作動部材(4)に非金属ばね材を使用した拘束部材(85)の7−1拘束部材(89)、7−3拘束部材(91)、7−5拘束部材(93)、7−7拘束部材(95)の中央部を直結した脚部表面側分割膝カバーばね部材(69)」の展開図で、図78は、図77のC―C断面図である。
【0176】
図79は、脚部裏面側加圧用ばね作動部材に押圧部材付き拘束部材を3本設けて図77の4本設けた拘束部材と組み合わせた合成体にして、脚部を包んで押圧力を加える実施例7の「ばね作動部材(17)に拘束部材(85)の7−2拘束部材(90)、7−4拘束部材(92)、7−6拘束部材(94)の中央部を直結した脚部裏面側分割膝カバーばね部材(70)」の展開図である。
【0177】
実施例7は、前記合成体(84)のいずれかを脚部に装着して、合成体(84)の内側に取付けた押圧部材(37)に立設した表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)で、膝を屈伸して発生する脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)のばね力と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のばね力を利用して、各窪み部(ツボ)に押圧力を加えることができる。
【0178】
実施例7は、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の拘束部材(89)、(91)、(93)、(95)と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の拘束部材(90)、(92)、(94)を交互に挿入して形成した合成体(84)は、恰も、両手の指を組み合わせて脚部を包んだかのようにして、表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)で、経路でつながる経穴(ツボ)に有効な圧縮力を加えて、各ツボの指圧効果を相互作用させて大きな効果を奏することができる。なお、この際、両作動部材(4)、(17)の(89)、(91)、(93)、(95)と、(90)、(92)、(94)のそれぞれ隣接する側面には丸みを付けて、角をとり接触した場合に滑動するようにすることが好ましい。
【0179】
実施例7は、ばね材を使用した脚部加圧用ばね作動部材と、非金属ばね材を使用した拘束部材を利用して、第1の圧縮力、第2の圧縮力、第3の圧縮力を、脚部に存在する各ツボを同時に押圧する機能を備えたものである。また、本発明で構成されるばね材を使用した合成体(84)は、締付力が緩んでも、前記図60〜図63から明らかなように、第2の圧縮力、第3の圧縮力で指圧効果を奏する利点がある。(以下、実施例8、実施例9も同様な効果がある。)
【0180】
実施例7の形状記憶効果を、図60、図61、図62、図63を参照して説明する。
【0181】
図60〜図63は、実施例7の6本拘束部材付き両端支持ばり式膝カバーばね部材の使用状態を示す説明用側部断面である。
図60は、膝を伸ばした脚部の状態を形状記憶して脚部に押圧部材付き拘束部材で締着した時の押圧力(第1の圧縮力)を窪み部(ツボ)に加えている加圧状態を示す側部断面図である。この時、各ツボにはそれぞれ当接する表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)により押圧力(第1の圧縮力)が負荷されている。
【0182】
図60は、大腿部(44)と脛部(48)を包含する脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の脚軸方向を6分割して締着する拘束部材(85)を6−1拘束部材(96)、6−2拘束部材(97)、6−3拘束部材(98)、6−4拘束部材(99)、6−5拘束部材(100)、6−6拘束部材(101)と6本備えて、大腿部(44)を中心とする膝カバーばね部材(1)の外側から見た合成体(84)の一部欠截断面図である。その機能は、膝を伸ばした脚部の表面の状態を形状記憶した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と、膝を伸ばした脚部の裏面の状態を形状記憶した脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)と拘束部材(85)の6−1拘束部材(96)、6−2拘束部材(97)、6−3拘束部材(98)、6−4拘束部材(99)、6−5拘束部材(100)、6−6拘束部材(101)にて形成する合成体(84)の脚部対面側に取り付けた表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)を、表面と、裏面と、側面の経路上に存在する各ツボに当接し、脚部に前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と前記脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)を、拘束部材(85)の締着により押圧力(第1の圧縮力)を加えている状態を示す断面図である。
【0183】
図61は、特に断面係数の大きくした脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)を使用し、膝を伸ばした脚部の状態を形状記憶して脚部に押圧部材付き拘束部材で締着して、膝を曲げた際に発生する第2の圧縮力を当接する窪み部(ツボ)に拡大して加えている膝カバーばね部材の加圧状態を示す実施例7の説明用断面図で、裏面のツボに当接している裏面押圧部(32)は、当初の第1の圧縮力に第2の圧縮力が加わって裏面のツボに深く押し込んで合成圧縮力(第1の圧縮力+第2の圧縮力)が負荷されている。また、脚部側面のツボに当接する側面押圧部(33)は、拘束部材(85)の引張り力より脚部側面に圧入して第3の圧縮力を加えて合成圧縮力(第1の圧縮力+第3の圧縮力)が側面のツボに作用している。しかしながら、図面から明らかなように脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の内面(脚部対面側)に取付けられていた表面押圧部(31)は、ツボの中から浮き出て当初の第1の圧縮力はゼロになっている。次に、膝を元の姿に戻すと、表面押圧部(31)は、ツボの中に第1の圧縮力を負荷して元の負荷状態に戻るのである。また、裏面押圧部(32)と側面押圧部(33)も合成圧縮力から当初の第1の圧縮力に戻るのである。
【0184】
図62は、膝を曲げた脚部の状態を形状記憶して脚部に押圧部材付き拘束部材で締着した当初に、表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)を、表面と、裏面と、側面の経路上に存在する各ツボに当接し、押圧力(第1の圧縮力)を窪み部(ツボ)に加えている膝カバーばね部材(2)の加圧状態を示す実施例7の説明用断面図である。
【0185】
図63は、膝を伸ばした際に発生する第2の圧縮力を当接する窪み部(ツボ)に加えている膝カバーばね部材の加圧状態を示す実施例7の説明用断面図である。図63から明らかなように、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と脚部裏面がわ加圧用ばね作動部材(17)の復元力で両面には第2の圧縮力が加わっている。従って、本発明は、加圧用ばね作動部材(3)の特性を利用して、表面押圧部(31)と裏面押圧部(32)は、合成圧縮力(第1の圧縮力+第2の圧縮力)と第1の圧縮力の間を往復加圧することができる。なお、側面押圧部(33)は、いずれにしても、第1の圧縮力と合成圧縮力(第1の圧縮力+第3の圧縮力)の間を往復加圧して側面のツボを柔軟化することができる。
【0186】
本発明が対象とする膝は、大腿骨(53)、脛骨(54)、腓骨、膝蓋骨(54)の四つの骨から成り、膝蓋骨(54)に大腿四頭筋(49)、膝屈筋群(50)、膝蓋靭帯(52)が膝蓋骨(54)に繋がって、膝を伸ばすときは、太ももの前面にある大腿四頭筋(49)が収縮することで、膝を伸ばすことができ、膝を曲げるときは、太ももの裏面にあるハムストリングス膝屈筋群(50)が収縮することで、膝を曲げることができる。なお、骨同士が向かい合っているところが軟骨で覆われおり、それぞれ筋肉や靭帯によって繋がっており、大腿骨(53)と膝蓋骨(54)が接する面も関節軟骨(54)で覆われている。この軟骨は血管からではなく関節液から栄養をもらって生きており、無意識で日常何百回となく膝を動かしているうちに多くの関節液が軟骨にしみ込んでいるが、動かないと関節液がしみ込まず栄養不足になり、その結果に軟骨は硬くなってしまうのである。本発明は、この問題を解決するものであり、毎回2分ないし5分程度装着して、椅子に腰かけたままや、仰向けに寝たままで使用することにより、図60に示すように、表面押圧部(31)、裏面押圧部(32)、側面押圧部(33)にて、先ず、当接する各ツボに押圧力(第1の圧縮力)を加えるのである。
【0187】
このようにして、膝の屈伸動作によって、脚部の関節軟骨(54)は、繰り返し加圧されて動かされることから、関節液が十分にしみ込んで膝痛を緩和し防止することができる。以上、本発明は、膝の屈伸動作によって膝の老化を防止することができる。
【0188】
着用者の総てが年齢、性別、身体の大小、肥満度により異なる位置に存在する脚部の表面側と裏面側に存在するツボに、前記裏面側膝カバーばね部材と拘束部材の複合作用により、同時に圧縮力を的確に加える押圧部(29)を取り付け、膝の屈伸動作で繰り返し押圧する力(P)を2kg乃至7kgの範囲とし、形状記憶機能で長期間にわたり繰り返し安定して使用できる超弾性と形状記憶効果を有する形状記憶合金を活用した脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)として、幅(B)が膝裏の横じわ(膝窩横紋)の横幅と同等で、板状、多孔状、網状、線状に形成されたヤング率(E)の形状記憶合金材を主体に使用し、身体の中で一番大きな力がでる脚力にて、膝の屈伸動作で生ずる前記脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の撓み(δ)を利用して、膝の曲げ角度を調節して屈伸するだけで、簡単に所望の押し圧力(P)が、フールプルーフ的にツボに負荷される。
【0189】
本発明は、断面二次モーメント(厚みの3乗×幅÷12)から前記脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の幅(B)と厚さ(T)を設定した裏面側加圧用ばね作動部材(17)の最大曲げモーメント(M)を生ずる膝蓋部裏面の中心を作動基点とし、短いリーフを膝蓋中心部の裏面側に第1リーフ作動部材(19)として配置し、次に、第1リーフ作動部材(19)の外面に、大腿下部(45)の下端裏面側から脛上部(47)の上端裏面側に至るスパンの第2リーフ作動部材(20)を重ね、最後に第2リーフ作動部材(20)の外面に大腿下部(45)の上端裏面側から脛上部(47)の下端裏面側に至る長いスパンの第3リーフ作動部材(21)を重ね、断面係数を調整するために、各リーフの間に両面の接着用インサートリーフをサンドウィチ状に挟んで重ね板ばね状に積層して接着手段、又は、縫着手段のいずれかで取付けた両端支持ばり方式の重ね板ばね型裏面側加圧用ばね作動部材(18)、又は、前記作動基点の膝蓋部(46)の裏面側の断面二次モーメント(高さの3乗×幅÷12)を最大に形成し、両端の大腿下部(45)の上側端部裏面側と脛上部(47)の下側端部の裏面側の断面二次モーメントを最小にして形成した両端支持ばり方式の脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)に、面フアスナー雌片(輪)材(38)付き脚部加圧用重ね板ばね作動部材(18)、面フアスナー雌片(輪)材(38)付き脚部加圧用平等強さばり作動部材(23)を設計して、容易に製作することができる。
【0190】
前記両端ばり方式の脚部加工用重ね板ばね作動部材(18)、又は、両端支持ばり方式の脚部加圧用平等強さばね作動部材(23)のいずれかの外面に、脚部裏面側を抱え込むように、前記脚部裏面側膝カバー部材(3)を被せて、接着手段、又は、縫着手段のいずれかで取付けて、形状記憶した前記両端支持ばり方式の脚部加工用重ね板ばね作動部材(18)、又は、両端支持ばり方式の脚部加圧用平等強さばね作動部材(23)のいずれかの外面に、脚軸に直角で、捲き付け方向を交互に反対方向に配設して、基端部を取付けた複数の拘束部材(85)を捲締して、面ファスナー雌(輪)片(38)と面ファスナー雄(鍵)片(39)で係合して、前記裏面側膝カバーばね部材(3)を脚部に保持して使用する。
【実施例8】
【0191】
実施例8は、ばね材料を使用して、予め、膝を曲げた状態、又は、膝を伸ばした状態で、脚部表面側と脚部裏面側をそれぞれ形状記憶した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)、又は、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のいずれかと、汎用エンプラ, 汎用ゴム材料、汎用樹脂を使用して、片方の先端部の内面に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、他方の先端部と中間部の外面に面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた拘束部材(85)と、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)を挿入したばね収納材(83)を取付けた脚部表面側膝カバー部材(2)の右側に基端部を取付けた右側拘束部材(26)の先端部の内面に面フアスナー雄片(鍵)材(29)を取付け、前記脚部表面側膝カバー部材(2)の左側に左側拘束部材(27)の基端部を取付け、先端部の外面に面フアスナー雌片(輪)材(28)を取付けた脚部表面側拘束部材(86)と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)を挿入したばね収納材(83)を取付けた脚部裏面側膝カバー部材(2)の右側に右側拘束部材(26)の基端部を取付け、先端部の外面に面フアスナー雄片(鍵)材(29)を取付け、前記脚部裏面側膝カバー部材(2)の左側に左側拘束部材(27)の基端部を取付け、先端部の外面に面フアスナー雌片(輪)材(28)を取付けた脚部裏面側拘束部材(87)と、前記脚部表面側膝カバー部材(2)、脚部裏面側膝カバー部材(2)、脚部表面側拘束部材(86)、脚部裏面側拘束部材(87)の脚部対面側に取付けた押圧部(29)を立設した押圧部材(30)と、前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)の右側拘束部材(26)と左側拘束部材(27)に、前記脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の右側拘束部材(26)と左側拘束部材(27)を組み合わせて一体にした合成体(84)と、を備えた膝カバーばね部材(1)である。
【0192】
実施例8において、図80は、ガゼットプレートとして、脚部表面側加圧用ばね作動部材を挿入したばね収納部材を取付けた脚部表面側膝カバー部材の両側に、押圧部材付き拘束部材4組の基端部をそれぞれ取付けて、図82の押圧部材付き拘束部材3組の拘束部材と組み合わせて脚部を包んで、合成体を形成して押圧力を加える実施例8のばね収納部材付き分割型脚部表面側膝カバーばね部材の展開図である。図81は、図80のD―D断面図である。
【0193】
図82は、ガゼットプレートとして、脚部裏面側加圧用ばね作動部材を挿入したばね収納部材を取付けた脚部裏面側膝カバー部材の両側に、押圧部材付き拘束部材3組の基端部をそれぞれ取付けて、図80の押圧部材付き拘束部材4組の拘束部材と組み合わせて脚部を包んで、合成体を形成して押圧力を加える実施例8のばね収納部材付き分割型脚部裏面側膝カバーばね部材の展開図である。
【0194】
実施例8は、合成体(84)を脚部に装着して、合成体(84)の内側に取付けた押圧部材(37)に立設した押圧部(29)で、膝を屈伸して発生する脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)のばね力と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のばね力を利用して、各窪み部(ツボ)に押圧力を加えるが、片方の拘束部材と他方の拘束部材を係合する面フアスナー雌片(雌)材(38)と、面フアスナー雄片(鍵)材(39)の取付けは、過度の使用で剥落しないように、図16のように、接着剤と縫着を二重にして取付けると過酷な使用に対応性がよい。
【0195】
実施例8の特色は、形状記憶した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)の復元力の大小と、拘束部材(85)の引張強度を利用するものである。したがって、拘束部材(85)による脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)を脚部に取付ける方法は、前記第1の方法(段落番号0051に記載)ではなく、片方の拘束部材(例えば、右側に取付けられた部材)を短く形成し、他端の拘束部材(例えば、左側に取付けられた部材)を長く形成して、短い拘束部材の上から二重捲きや3重捲きにして引張力を増大して、指圧効果を調整することができる。
【0196】
また、実施例8の形態は、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)を挿入したばね収納材(83)を取付けた脚部表面側膝カバー部材(2)と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)を挿入したばね収納材(83)を取付けた脚部裏面側膝カバー部材(3)は、拘束部材(85)の7−1拘束部材(89)、7−3拘束部材(91)、7−5拘束部材(93)、7−7拘束部材(95)と、7−2拘束部材(90)、7−4拘束部材(92)、7−6拘束部材(94)の基端部を取付けるガゼットプレート(40)であるから、脚部表面側膝カバー部材(2)と脚部裏面側膝カバー部材(3)の脚軸に斜め方向に、前記拘束部材(85)を取付けて、合成体(84)を円滑に支持できる。なお、合成体(84)は、拘束部材(85)を組み合わせるので、隣接する拘束部材(85)の端部に丸みを付けると、接触によるこすれ合いがよい。
【0197】
本発明は、脚部の表面側、側面側、裏面側に散在する窪み部(ツボ)に、脚力にて膝の屈伸角度を任意自由に調節して押圧力を加えることを特徴として、前記加圧用ばね作動部材(3)を組み込んだ膝カバー部材(2)を、脚部に拘束部材(85)で締着して、それぞれの脚部対面側に予め取り付けた面フアスナー雌片(輪)(38)に係合する面フアスナー雄片(鍵)材(39)付き押圧部材(37)にて、当接するツボに加えた当初の押圧力(第1の圧縮力)に、着用者の好みに応じて膝の曲げ角度を任意自由に調節して、加圧用ばね作動部材(3)が変形する「たわみ」の大小により、膝カバー部材(2)が接触する側における面フアスナー雄片(鍵(39))付き押圧部材(37)の表面押圧部(31)が当接する脚部表面側の窪み部(ツボ)と、前記膝カバー部材(2)の脚部対面側に捲着している拘束部材(85)に取り付けた面フアスナー雄片(鍵)材(39)付き押圧部材(37)の側面押圧部(33)が当接する脚部側面の窪み部(ツボ)と、脚部裏面側に接触する側における面フアスナー雄片(鍵)(39)付き押圧部材(37)の裏面押圧部(32)が当接する脚部裏面の窪み部(ツボ)とに、同時に、各押圧部(31)、(32)、(33)にて同時に押圧力を加えて、指圧効果を相互作用させることができる
【実施例9】
【0198】
実施例9は、ばね材料を使用して、予め、膝を曲げた状態、又は、膝を伸ばした状態で、脚部表面側と脚部裏面側をそれぞれ形状記憶した脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)、又は、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のいずれかと、汎用エンプラ, 汎用ゴム材料、汎用樹脂を使用して、片方の先端部の内面に面フアスナー雄片(鍵)材(39)を取付け、他方の先端部の外面に面フアスナー雌片(輪)材(38)を取付けた拘束部材(85)と、前記脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)を挿入したばね収納材(83)を取付けた脚部表面側膝カバー部材(2)の右側に右側拘束部材(26)の基端部を一体に形成し、前記脚部表面側膝カバー部材(2)の左側に左側拘束部材(27)の基端部を一体に形成した脚部表面側拘束部材(86)と、前記脚部裏面側加圧用ばね作動部材(4)を挿入したばね収納材(83)を取付けた脚部裏面側膝カバー部材(3)の右側に右側拘束部材(26)の基端部を一体に形成し、前記脚部裏面側加圧用ばね作動部材(4)の左側に左側拘束部材(27)の基端部を一体に形成した脚部裏面側拘束部材(87)と、前記脚部表面側膝カバー部材(2)の脚部表面側拘束部材(86)と、前記裏面側膝カバー部材(3)の脚部裏面側拘束部材(87)を組み合わせた合成体(84)と、を備えたる膝カバーばね部材(1)である。
【0199】
実施例9において、図83は、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)を挿入したばね収納部材(83)を取付けた脚部表面側膝カバー部材(2)と、押圧部材付き拘束部材4組を一体に形成して、図85の押圧部材付き拘束部材3組の拘束部材と組み合わせて、脚部表面側膝カバー部材と脚部裏面側膝カバー部材とで脚部を包んで、合成体(84)を形成して押圧力を加える実施例9のばね収納部材付き分割型脚部表面側膝カバーばね部材の展開図である。図84は、図83のE―E断面図である。
【0200】
図85は、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)を挿入したばね収納部材(83)を取付けた脚部裏面側膝カバー部材(2)と、押圧部材付き拘束部材3組を一体に形成して、図83の押圧部材付き拘束部材4組の拘束部材と組み合わせて、脚部表面側膝カバー部材と脚部裏面側膝カバー部材とで脚部を包んで、合成体(84)を形成して押圧力を加える実施例9のばね収納部材付き分割型脚部裏面側膝カバーばね部材の展開図である。
【0201】
実施例9は、左右の指を組み合わせて両方の手の平を一体にするように、予め、脚部表面側膝カバー部材(2)の脚部表面側拘束部材(86)と、前記裏面側膝カバー部材(3)の脚部裏面側拘束部材(87)を組み合わせて形成した筒状の合成体(84)に、脚部を挿入して合成体(84)の内側に取付けた押圧部材(37)に立設した押圧部(29)を、脚部のツボに嵌着して、前記脚部表面側拘束部材(86)と前記脚部裏面側拘束部材(87)を再度締め直して、押圧部(29)でツボに押圧力(第1の圧縮力)を加えて最初の装着を終わる。使用に際しては、膝を屈伸して生ずる脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)のばね力と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のばね力を利用して、各窪み部(ツボ)に押圧力(第2の圧縮力と第3の圧縮力)を加えるのである。
【0202】
実施例9は、合成体(84)を脚部に装着して、合成体(84)の内側に取付けた押圧部材(37)に立設した押圧部(29)で、膝を屈伸して生ずる脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)のばね力と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)のばね力を利用して、各窪み部(ツボ)に押圧力を加えるが、押圧部(29)に過大な力が掛る場合には、縫着用小孔を使用することが脱落防止として効果がある。
【0203】
実施例9は、脚部表面側膝カバー部材(2)と脚部表面側拘束部材(86)の右側拘束部材(26)と左側拘束部材(27)を一体に形成し、また脚部裏面側膝カバー部材(3)と脚部裏面側拘束部材(87)の右側拘束部材(26)と左側拘束部材(27)を一体に形成したことにより、一枚の素材から打ち抜き製作ができて有益である。
【0204】
従来の膝サポーターは、拘束部材の締付力が緩むと押圧部の当接するツボに加える圧縮力が弱くなり、指圧作用を消失する欠点があったが、本発明は、拘束部材の締付力が緩んでも着用者の膝痛の症状や好みにより膝の曲げ角度を自由に変えて、拘束部材(85)の締着力を容易に調節できるので、押圧部(29)の当接するツボに繰り返し有効な圧縮力を強弱して加えることができる。
【0205】
実施例9の特徴は、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)を挿入したばね収納材(83)を取付けた脚部表面側拘束部材一体型膝カバー部材(81)と、脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)を挿入したばね収納材(83)を取付けた脚裏表面側拘束部材一体型膝カバー部材(82)により、脚部表面側加圧用ばね作動部材(4)と脚部裏面側加圧用ばね作動部材(17)を、取り換えて使用できるので、年齢、性別、身体の大小、肥満度、脚力の大きさの異なる着用者に対応性が良い。
【0206】
また、ばね収納材(83)は、外包長方形加圧用ばね作動部材(8)、外包菱形加圧用ばね作動部材(9)、外包加圧用金網状ばね作動部材(10)、外包加圧用線状ばね作動部材(13)、外包加圧用短冊状ばね作動部材(15)を用意して使用できるので、膝痛や日常の好みの変化に即応できる。
【符号の説明】
【0207】
1 膝カバーばね部材
2 膝カバー部材
3 加圧用ばね作動部材
4 脚部表面側加圧用ばね作動部材
5 面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材を係止した面フアスナー雌片(輪)材付き脚部加圧用ばね作動部材
6 内側に面フアスナー雌片(輪)材と,外側に表面フアスナー雄片(鍵)材を取付けた脚部加圧用ばね作動部材
7 内側に面フアスナー雌片(輪)材を取付けた長方形脚部加圧用ばね作動部材
8 外包長方形脚部加圧用ばね作動部材
9 外包菱形加圧用ばね作動部材
10 形状記憶合金の金網を配置した外包脚部加圧用金網ばね作動部材
11 形状記憶合金の金網部材
12 外包材
13 形状記憶合金線材を配列した外包脚部加圧用線状ばね作動部材
14 形状記憶合金線部材
15 形状記憶合金短冊材を配列した外包脚部加圧用短冊ばね作動部材
16 形状記憶合金短冊部材
17 脚部裏面側加圧用ばね作動部材
18 面フアスナー雌片(輪)材付き脚部加圧用重ね板ばね作動部材
19 第1リーフ作動部材
20 第2リーフ作動部材
21 第3リーフ作動部材
22 第4リーフ作動部材
23 面フアスナー雌片(輪)材付き脚部加圧用平等強さばり作動部材
24 平等強さばり材
25 内側に面フアスナー雌片(輪)材と,外側に表面フアスナー雄片(鍵)材を取付けた脚部裏面側加圧用複数ばね作動部材
26 右側拘束部材
27 左側拘束部材
28 基端部取付型拘束部材
29 押圧部
30 押圧部材
31 表面押圧部
32 裏面押圧部
33 側面押圧部
34 仮想断面脚部
35 楕円形押圧部材
36 円形押圧部材
37 面フアスナー雄片(鍵)材付き押圧部材
38 面フアスナー雌片(輪)材
39 面フアスナー雄片(鍵)材
40 ガゼットプレート
41 接着・粘着剤
42 剥離紙
43 縫着用小孔
44 大腿部
45 大腿下部
46 膝蓋部
47 脛上部
48 脛部
49 大腿四頭筋
50 膝屈筋群
51 膝蓋骨
52 膝蓋靭帯
53 大腿骨
54 脛骨
55 関節軟骨
56 面フアスナー雄片(鍵)材付き接縁型単数円形押圧部付き楕円形押圧部材
57 面フアスナー雄片(鍵)材付き接縁型単数円形押圧部付き円形押圧部材
58 面フアスナー雄片(鍵)材付き中央型単数円形押圧部付き円形押圧部材
59 面フアスナー雄片(鍵)材付き中央型単数円形押圧部付き楕円形押圧部材
60 接着・粘着剤付き接縁型単数押圧部付き楕円形押圧部材
61 接着・粘着剤付き接縁型単数円形押圧部付き円形押圧部材
62 接着・粘着剤付き中央型単数円形押圧部付き円形押圧部材
63 接着・粘着剤付き中央型単数円形押圧部付き楕円形押圧部材
64 接着・粘着剤付き中央型単数楕円形押圧部付き楕円形押圧部材
65 6本拘束部材付き片持ばり式膝カバーばね部材
66 5本拘束部材付き片持ばり式膝カバーばね部材
67 4本拘束部材付き両端支持ばり式膝カバーばね部材
68 3本拘束部材付き両端支持ばり式膝カバーばね部材
69 ばね作動部材に拘束部材の中央部を直結した脚部表面側分割型膝カバーばね部材
70 ばね作動部材に拘束部材の中央部を直結した脚部裏面側分割型膝カバーばね部材
71 脚部表面側加圧用ばね作動部材と拘束部材の基端部をガゼットプレートで接合した脚部表面側分割型膝カバーばね部材
72 脚部裏面側加圧用ばね作動部材と拘束部材の基端部をガゼットプレートで接合した脚部裏面側分割型膝カバーばね部材
73 脚部表面側加圧用ばね作動部材をばね収納材に挿入した膝カバー部材に、左右拘束部材の基端部を取付けた脚部表面側分割型膝カバーばね部材
74 脚部表面側拘束部材取付型膝カバー部材
75 脚部裏面側拘束部材部取付型膝カバー部材
76 脚部裏面側加圧用ばね作動部材をばね収納材に挿入した膝カバー部材に、左右拘束部材の基端部を取付けた脚部裏面側分割型膝カバーばね部材
77 脚部表面側拘束部材別体型膝カバー部材
78脚部裏面側拘束部材別体型膝カバー部材
79 脚部表面側加圧用ばね作動部材をばね収納材に挿入した膝カバー部材と左右拘束部材を一体に形成した脚部表面側分割型膝カバーばね部材
80 脚部裏面側加圧用ばね作動部材をばね収納材に挿入した膝カバー部材と左右拘束部材を一体に形成した脚部裏面側分割型膝カバーばね部材
81 脚部表面側拘束部材一体型膝カバー部材
82 脚部裏面側拘束部材一体型膝カバー部材
83 ばね収納材
84 合成体
85 拘束部材
86 脚部表面側拘束部材
87 脚部裏面側拘束部材
88 7本拘束部材付き片持ばり式膝カバーばね部材
89 7−1拘束部材
90 7−2拘束部材
91 7−3拘束部材
92 7−4拘束部材
93 7−5拘束部材
94 7−6拘束部材
95 7−7拘束部材
96 6−1拘束部材
97 6−2拘束部材
98 6−3拘束部材
99 6−4拘束部材
100 6−5拘束部材
101 6−6拘束部材






















【特許請求の範囲】
【請求項1】
ばね材を使用した加圧用ばね作動部材(3)と、
前記加圧用ばね作動部材(3)と交差して複数の汎用ゴム材料、汎用エンプラ、汎用樹脂のすくなくとも一種以上からなる拘束部材(85)を固着し、
該拘束部材(85)はその長手方向の任意の位置で前記加圧用ばね作動部材(3)と交差させて膝カバー部材(2)とし、
前記複数の拘束部材(85)の一方の端面に面フアスナー雄片(鍵)(39)を設け、更に、拘束部材(85)の他方の端に前記面フアスナー雄片(鍵)(39)と逆の面に面フアスナー雌片(輪)(38)を設け、
前記膝カバー部材(2)の拘束部材(85)と固着していない加圧用ばね作動部材(3)の面を脚部対面側とし、この脚部対面側の加圧用ばね作動部材(3)と複数の拘束部材(85)のそれぞれの面に複数の押圧部(29)を設けたことを特徴とする膝カバーばね部材(1)。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【公開番号】特開2012−55414(P2012−55414A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−199780(P2010−199780)
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【出願人】(592178587)
【Fターム(参考)】