説明

自動フィルタ清掃装置及び空気調和装置

【課題】集塵フィルタから取り除いた塵埃中でカビや細菌が繁殖することを抑制する。
【解決手段】集塵フィルタ(25)を回転移動させ、フィルタ表面に付着した塵埃を清掃ブラシ(45)で取り除いて保管部(46)に保管しておき、保管部(46)に保管された塵埃に対して、放電ユニット(30)で生成された活性種を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集塵フィルタ(25)に付着した塵埃を自動的に取り除くための自動フィルタ清掃装置及び空気調和装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、一般家庭等の室内空間の空気調和を行う空気調和装置が知られている。この空気調和装置では、長年の使用によりフィルタに塵埃が付着することで空調性能が低下してしまうことから、ユーザーがフィルタを取り外して清掃する必要があった。
【0003】
特許文献1には、フィルタを自動的に清掃するために、ロール回転型フィルタを空気流路内に設置し、集塵後のフィルタをブラシ等による清掃部へ移動させ、清掃部でフィルタ上のホコリを取り除き、取り除かれたホコリは集塵バックに集められることが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、ロール回転型フィルタに、殺菌灯により紫外線を照射し、フィルタで捕捉したカビや細菌を殺菌することが開示されている。
【特許文献1】実開昭62−160221号公報
【特許文献2】特開平3−213919号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のフィルタ清掃装置では、殺菌灯の紫外線で殺菌できるのは紫外線が照射された部分だけであるので、集塵バック等に集められて積層されたゴミは殺菌することができず、集めたゴミの中でカビや細菌が繁殖し、繁殖したカビや細菌等が空気流露内に再飛散し、空気中にカビや細菌をばら撒いてしまうという問題点があった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、集塵バック等に集められたゴミの中でカビや細菌が繁殖することを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するため、本発明では、ストリーマ放電等の放電により発生する高速電子やラジカル等の強力な活性種を、自動フィルタ清掃装置で取り除いて集めたゴミに照射するようにした。
【0008】
すなわち、第1の発明は、空気流路(15)中に配設され、空気流路(15)を流れる空気中の塵埃を捕集する集塵フィルタ(25)と、
前記集塵フィルタ(25)に付着した塵埃を取り除く清掃手段(45)と、
前記清掃手段(45)で取り除いた塵埃を保管する保管手段(46)と、
前記保管手段(46)に保管された塵埃に対して、放電により生成した活性種を供給する放電手段(30)とを備えたことを特徴とする自動フィルタ清掃装置である。
【0009】
第1の発明では、集塵フィルタ(25)に付着した塵埃が清掃手段(45)で取り除かれて保管手段(46)に保管され、放電手段(30)により保管手段(46)内の塵埃に対して放電により生成した活性種が供給される。このため、保管手段(46)の中で積層されたカビや細菌を完全に殺菌することができ、カビや細菌の繁殖を抑制することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、
前記放電手段(30)による活性種の供給方向を、前記保管手段(46)に向かう方向と前記集塵フィルタ(25)に向かう方向とに切り替える切り替え手段(60)を備えたことを特徴とするものである。
【0011】
第2の発明では、放電手段(30)による活性種の供給方向が、保管手段(46)に向かう方向と集塵フィルタ(25)に向かう方向とに切り替え可能となっている。このため、放電手段(30)により保管手段(46)内の塵埃に対して活性種を供給してカビや細菌の繁殖を抑制できるとともに、空気中の臭気成分や有害成分(以下、被処理成分という)を分解することで清浄化された空気を吹出口から室内空間に供給することができる。また、保管手段(46)に活性種を供給する機能と空気中の被処理成分を分解する機能とを1つの放電手段(30)で兼用するようにしたから、装置全体の小型化・薄型化を図る上で有利となる。
【0012】
第3の発明は、第1の発明において、
前記放電手段(30)は、ストリーマ放電を行うように構成されていることを特徴とするものである。
【0013】
第3の発明では、一対の電極の間でストリーマ放電が行われる。このストリーマ放電により空気の絶縁破壊が生じると、空気中で活性種(ラジカル、高速電子、励起分子等)が発生する。ここで、ストリーマ放電は、例えばコロナ放電やグロー放電と比較して活性種の活動領域を高密度且つ広範囲に形成することができる。すなわち、ストリーマ放電は、他の放電と比較して高活性の活性種を多量に生成することができる。従って、放電手段(30)の単位設置スペースあたりの被処理成分の分解効率を向上できる。
【0014】
第4の発明は、第1の発明において、
前記集塵フィルタ(25)を前記清掃手段(45)に対して移動させることにより、該清掃手段(45)において塵埃が取り除かれるようになっていることを特徴とするものである。
【0015】
第4の発明では、集塵フィルタ(25)を清掃する際に、清掃手段(45)に対して集塵フィルタ(25)が移動するように形成される。このため、集塵フィルタ(25)上に付着した塵埃が清掃手段(45)において取り除かれる。
【0016】
第5の発明は、第1の発明において、
前記集塵フィルタ(25)は、無端ロール型のベルト状フィルタで構成され、
前記集塵フィルタ(25)の回転移動により該集塵フィルタ(25)に付着した塵埃が前記清掃手段(45)によって取り除かれることを特徴とするものである。
【0017】
第5の発明では、集塵フィルタ(25)が無端ロール型のベルト状フィルタで構成され、清掃手段(45)に対して集塵フィルタ(25)が回転移動するように形成される。このため、集塵フィルタ(25)に付着した塵埃が清掃手段(45)において取り除かれる。
【0018】
第6の発明は、第5の発明において、
前記集塵フィルタ(25)は、空気流れ方向の下流側部の網目が上流側部の網目よりも大きく形成されていることを特徴とするものである。
【0019】
第6の発明では、集塵フィルタ(25)の空気流れ方向の下流側部の網目が上流側部の網目よりも大きく形成される。このため、空気流れ方向の上流側においては集塵能力が適切に確保されるとともに、下流側において空気の流通速度を低下させることがなく好ましい。
【0020】
第7の発明は、第1の発明において、
前記清掃手段(45)は、前記集塵フィルタ(25)上を移動して該集塵フィルタ(25)に付着した塵埃を取り除くように構成されていることを特徴とするものである。
【0021】
第7の発明では、集塵フィルタ(25)を清掃する際に、集塵フィルタ(25)に対して清掃手段(45)が移動するように形成される。このため、集塵フィルタ(25)に付着した塵埃を清掃手段(45)が自ら移動して取り除くことができる。
【0022】
第8の発明は、第1の発明において、
前記放電手段(30)は、放電極(31)と該放電極(31)に対向する対向極(32)とを備え、
前記放電極(31)及び前記対向極(32)は、前記保管手段(46)に向かう方向に放電するように配設されていることを特徴とするものである。
【0023】
第8の発明では、放電手段(30)の放電極(31)及び対向極(32)が、保管手段(46)に向かう方向に放電するように配設される。このため、放電に伴って生じるイオン風が保管手段(46)側に向かって放出されることとなり、放電手段(30)により生成された活性種が保管手段(46)に向かって供給されやすくなる。
【0024】
第9の発明は、第1の発明において、
前記保管手段(46)は、装置本体に着脱自在に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0025】
第9の発明では、保管手段(46)が装置本体に着脱自在に取り付けられる。このため、保管手段(46)に保管された塵埃を廃棄する際に、ユーザーが保管手段(46)を装置本体から取り外して行うことができる。
【0026】
第10の発明は、第1の発明において、
前記清掃手段(45)による清掃を開始してから所定期間が経過したときに、前記保管手段(46)に保管された塵埃の廃棄を促す情報をユーザーに対して通知する通知手段(65)を備えたことを特徴とするものである。
【0027】
第10の発明では、清掃手段(45)による清掃開始から所定期間(例えば、半年等)が経過したときに、保管手段(46)に保管された塵埃の廃棄を促す情報がユーザーに対して通知される。このため、ユーザーは、前回ゴミ掃除をいつ行ったか等を忘れてしまっても、廃棄を促す情報に基づいて定期的に保管手段(46)のゴミ掃除を行うことができる。具体的には、点灯ランプを点灯させる等によりユーザーに通知することが考えられる。
【0028】
第11の発明は、第1の発明において、
前記清掃手段(45)による清掃を行った回数をカウントし所定回数に達したときに、前記保管手段(46)に保管された塵埃の廃棄を促す情報をユーザーに対して通知する通知手段(65)を備えたことを特徴とするものである。
【0029】
第11の発明では、清掃手段(45)による清掃回数をカウントし所定回数(例えば、100回等)に達したときに、保管手段(46)に保管された塵埃の廃棄を促す情報がユーザーに対して通知される。このため、ユーザーは、前回ゴミ掃除をいつ行ったか等を忘れてしまっても、廃棄を促す情報に基づいて定期的に保管手段(46)のゴミ掃除を行うことができる。
【0030】
第12の発明は、第1の発明において、
前記集塵フィルタ(25)は、フィルタ表面が粘着処理されていることを特徴とするものである。
【0031】
第12の発明では、集塵フィルタ(25)のフィルタ表面が粘着処理される。具体的に、集塵フィルタ(25)の材質として、高分子ゲル材、発泡ウレタン、発泡ポリエチレン等の粘着材を用いるようにすれば、空気中の塵埃が粘着によりフィルタ表面に付着しやすくなって集塵性能を向上させることができる。
【0032】
第13の発明は、第1の発明において、
前記集塵フィルタ(25)は、フィルタ表面が帯電処理されていることを特徴とするものである。
【0033】
第13の発明では、集塵フィルタ(25)のフィルタ表面が帯電処理される。このため、空気中の塵埃が電荷によりフィルタ表面に付着しやすくなって集塵性能を向上させることができる。
【0034】
第14の発明は、第1乃至13のうち何れか1つの発明である自動フィルタ清掃装置を備えたことを特徴とする空気調和装置である。
【0035】
第14の発明では、第1乃至第13の発明である自動フィルタ清掃装置を備えた空気調和装置が提供される。このため、集塵フィルタ(25)で集塵した塵埃を保管する保管手段(46)に対して放電手段(30)により生成した活性種が供給され、カビや細菌の繁殖を抑制できる空気調和装置が提供できる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、保管手段(46)の中で積層されたカビや細菌を完全に殺菌することができ、カビや細菌の繁殖を抑制することができる。
【0037】
また、前記第2の発明によれば、放電手段(30)により保管手段(46)内の塵埃に対して活性種を供給してカビや細菌の繁殖を抑制できるとともに、空気中の被処理成分を分解することで清浄化された空気を吹出口から室内空間に供給することができる。また、保管手段(46)に活性種を供給する機能と空気中の被処理成分を分解する機能とを1つの放電手段(30)で兼用するようにしたから、装置全体の小型化・薄型化を図る上で有利となる。
【0038】
また、前記第3の発明によれば、ストリーマ放電により空気の絶縁破壊が生じると、空気中で活性種(ラジカル、高速電子、励起分子等)が発生し、他の放電と比較して高活性の活性種を多量に生成することができる。従って、放電手段(30)の単位設置スペースあたりの被処理成分の分解効率を向上できる。
【0039】
また、前記第4の発明によれば、集塵フィルタ(25)を清掃する際に、清掃手段(45)に対して集塵フィルタ(25)が移動するように形成され、集塵フィルタ(25)に付着した塵埃が清掃手段(45)において取り除かれる。
【0040】
また、前記第5の発明によれば、集塵フィルタ(25)が無端ロール型のベルト状フィルタで構成され、清掃手段(45)に対して集塵フィルタ(25)が回転移動するように形成され、集塵フィルタ(25)上に付着した塵埃が清掃手段(45)において取り除かれる。
【0041】
また、前記第6の発明によれば、集塵フィルタ(25)の空気流れ方向の上流側においては集塵能力が適切に確保されるとともに、下流側において空気の流通速度を低下させることがなく好ましい。
【0042】
また、第7の発明によれば、集塵フィルタ(25)を清掃する際に、集塵フィルタ(25)に対して清掃手段(45)が移動するように形成され、集塵フィルタ(25)に付着した塵埃を清掃手段(45)が自ら移動して取り除くことができる。
【0043】
また、第8の発明によれば、放電手段(30)の放電極(31)及び対向極(32)が、保管手段(46)に向かう方向に放電するように配設され、放電に伴って生じるイオン風が保管手段(46)側に向かって放出されることとなり、放電手段(30)により生成された活性種が保管手段(46)に向かって供給されやすくなる。
【0044】
また、前記第9の発明によれば、保管手段(46)が装置本体に着脱自在に取り付けられ、保管手段(46)に保管された塵埃を廃棄する際に、ユーザーが保管手段(46)を装置本体から取り外して行うことができ、作業性が向上する。
【0045】
また、前記第10の発明によれば、清掃手段(45)による清掃開始から所定期間(例えば、半年等)が経過したときに、保管手段(46)に保管された塵埃の廃棄を促す情報がユーザーに対して通知され、ユーザーは、前回ゴミ掃除をいつ行ったか等を忘れてしまっても、廃棄を促す情報(例えば、点灯ランプを点灯させる等)に基づいて定期的に保管手段(46)のゴミ掃除を行うことができる。
【0046】
また、前記第11の発明によれば、清掃手段(45)による清掃回数をカウントし所定回数(例えば、100回等)に達したときに、保管手段(46)に保管された塵埃の廃棄を促す情報がユーザーに対して通知され、ユーザーは、前回ゴミ掃除をいつ行ったか等を忘れてしまっても、廃棄を促す情報に基づいて定期的に保管手段(46)のゴミ掃除を行うことができる。
【0047】
また、前記第12の発明によれば、集塵フィルタ(25)のフィルタ表面が粘着処理され、空気中の塵埃が粘着によりフィルタ表面に付着しやすくなって集塵性能を向上させることができる。
【0048】
また、前記第13の発明によれば、集塵フィルタ(25)のフィルタ表面が帯電処理され、空気中の塵埃が電荷によりフィルタ表面に付着しやすくなって集塵性能を向上させることができる。
【0049】
また、前記第14の発明によれば、集塵フィルタ(25)で集塵した塵埃を保管する保管手段(46)に対して放電手段(30)により生成した活性種が供給され、カビや細菌の繁殖を抑制できる空気調和装置が提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
【0051】
<実施形態>
図1は本発明の実施形態に係る自動フィルタ清掃装置を備えた空気調和装置の内部構成を示す斜視図である。図2は空気調和装置の内部構成を示す側面図である。本実施形態に係る空気調和装置(10)は、室内空間の側壁に取り付けられる、いわゆる壁掛け式のルームエアコンで構成されている。この空気調和装置(10)は、被処理空気としての室内空気の空気調和と清浄とを同時に行う。
【0052】
図1,図2に示すように、空気調和装置(10)は、横長で略直方体形状のケーシング(11)を備えている。ケーシング(11)には、吸込口(12)と吹出口(13)とが形成されている。前記吸込口(12)は、室内空気をケーシング(11)内に取り込むための空気の導入口であり、ケーシング(11)の前面側及び上面側にそれぞれ形成されている。
【0053】
前記吹出口(13)は、空気調和装置(10)で処理した空気をケーシング(11)内から室内空間へ供給する空気の供給口であり、ケーシング(11)の前面側下部から室内に斜め下向きに空気を供給するように形成されている。
【0054】
前記ケーシング(11)の内部には、前記吸込口(12)から前記吹出口(13)までの間に被処理空気の流れる空気流路(15)が形成されている。この空気流路(15)には、空気の流れの上流側から下流側に向かって順に、放電ユニット(30)、触媒ユニット(40)、集塵フィルタ(25)、熱交換器(20)、及びファン(14)が配置されている。
【0055】
前記集塵フィルタ(25)は、空気中の塵埃を捕集するものであり、無端ロール型のベルト状フィルタで構成されている。この集塵フィルタ(25)は、ケーシング(11)の背面側上部と前面側下部とにそれぞれ配設された回転ローラ(26),(26)、及び前面側上部に配設された方向変換ローラ(27)に巻き掛けられて回転自在に保持されるとともに、吸込口(12)の全域にわたって配置される。
【0056】
ここで、図3に示すように、前記集塵フィルタ(25)は、空気流れ方向の下流側部の網目が上流側部の網目よりも大きく形成されていても構わない。このように形成すれば、集塵フィルタ(25)の空気流れ方向の上流側においては集塵能力が適切に確保されるとともに、下流側において空気の流通速度を低下させることがなく好ましい。また、下流側の網目を大きくする代わりに、該当部分のフィルタを削除するようにすれば、さらに通風抵抗が低減されるため好ましい。
【0057】
なお、集塵フィルタ(25)のフィルタ表面を粘着処理するようにすれば、空気中の塵埃が粘着によりフィルタ表面に付着しやすくなって集塵性能を向上させることができる。具体的には、集塵フィルタ(25)の材質として、高分子ゲル材、発泡ウレタン、発泡ポリエチレン等の粘着材を用いることが好ましい。
【0058】
また、集塵フィルタ(25)のフィルタ表面を帯電処理するようにすれば、空気中の塵埃が電荷によりフィルタ表面に付着しやすくなって集塵性能を向上させることができる。
【0059】
前記集塵フィルタ(25)の下側ロール端部には、清掃ブラシ(45)がフィルタ表面に接触した状態で配設されている。
【0060】
前記清掃ブラシ(45)は、集塵フィルタ(25)に付着した塵埃をかき取って清掃するものであり、具体的には、回転ローラ(26)を回転させることで集塵フィルタ(25)が回転移動し、集塵フィルタ(25)上に付着した塵埃が清掃ブラシ(45)側に搬送され、清掃ブラシ(45)で清掃されるようになっている。取り除かれた塵埃は、清掃ブラシ(45)の下方に配設された保管部(46)に保管される。
【0061】
前記保管部(46)は、ケーシング(11)に対して着脱自在に取り付けられており、保管部(46)にたまった塵埃をユーザーが容易に廃棄できるようになっている。
【0062】
前記集塵フィルタ(25)よりも空気流れ方向の上流側には、放電により活性種を生成する放電ユニット(30)が配設されている。この放電ユニット(30)は、空気中の被処理成分を分解するためにストリーマ放電を行う放電手段(30)を構成している。
【0063】
図4は、放電ユニット(30)の構成を示す概略図である。図4に示すように、放電ユニット(30)は、絶縁カバー(35)及び放電基材(34)を備えている。
【0064】
前記絶縁カバー(35)は、垂直断面がコの字型の長尺部材で構成されており、その開放部が保管部(46)を向くように配置されている。この絶縁カバー(35)は、絶縁性の樹脂や硝子などを材料として構成されている。また、絶縁カバー(35)の壁面には、空気の流通孔(図示せず)が複数箇所に形成されている。
【0065】
前記放電基材(34)は、絶縁カバー(35)の内部に配置されている。放電基材(34)は、板状の長尺部材で構成され、平面が空気流れ方向と平行で且つ長手方向が空気流入面に沿うように配置されている。放電基材(34)の下側面には、複数の支持板(33)が形成されている。各支持板(33)は、放電基材(34)の所定箇所を空気の流れ方向と垂直にそれぞれ屈曲させて形成される。そして、各支持板(33)の下端部は、逆方向に折り返されている。そして、各支持板(33)の折り返し部分には、放電極(31)がそれぞれ支持されている。
【0066】
前記放電極(31)は、線状又は棒状に形成され、空気の流れと直交する左右方向に延びている。この放電極(31)は、その線径が約0.2mmのタングステン線で構成されている。そして、放電極(31)の先端が、ストリーマ放電の基端を構成している。
【0067】
さらに、放電ユニット(30)には、前記放電極(31)と対向する対向極(32)が設けられている。対向極(32)は、流入空気及びストリーマ放電により生成した活性種が流通可能なメッシュ状に形成されている。そして、対向極(32)は、前記放電極(31)と略平行に配置されている。
【0068】
このように、放電ユニット(30)の放電極(31)及び対向極(32)を、保管部(46)に向かう方向に放電するように配設することで、放電に伴って生じるイオン風が保管部(46)側に向かって放出されることとなり、放電ユニット(30)により生成された活性種が保管部(46)に向かって供給されやすくなる。
【0069】
ここで、放電ユニット(30)は高圧の直流電源(50)を備えている。直流電源(50)の正極側は、前記放電基材(34)を介して放電極(31)と電気的に接続されている。一方、直流電源(50)の負極側(アース側)は、前記対向極(32)と電気的に接続されている。
【0070】
以上のような構成の放電ユニット(30)では、両電極(31,32)に電圧が印加されると、前記放電極(31)の先端から対向極(32)に向かってストリーマ放電が行われる。その結果、空気中では、被処理成分を分解するための活性種(ラジカル、高速電子、励起分子等)が生成される。
【0071】
図5は、放電ユニット(30)の活性種の供給方向を切り替える切り替え部(60)の構成を示す斜視図である。図5に示すように、切り替え部(60)は、絶縁カバー(35)の空気流れ方向の下流側の開口部を閉塞する第1のダンパ部材(61)と、対向極(32)よりも下流側に設けられた第2のダンパ部材(62)とで構成される。
【0072】
前記第1のダンパ部材(61)は、絶縁カバー(35)の長手方向に延びる回転軸を中心に回動して、放電ユニット(30)で生成した活性種を空気流れ方向の下流側に供給するか否かを切り替えるものである。
【0073】
また、前記第2のダンパ部材(62)は、対向極(32)の長手方向に延びる回転軸を中心に回動して、放電ユニット(30)で生成した活性種を保管部(46)に供給するか否かを切り替えるものである。
【0074】
具体的に、通常の空調運転時には、放電ユニット(30)で生成した活性種により空気中の被処理成分を分解して空気を清浄化すべく、第1のダンパ部材(61)を開位置に回動させ、第2のダンパ部材(62)を閉位置に回動させる。
【0075】
これにより、放電ユニット(30)で生成された活性種は、集塵フィルタ(25)側にのみ供給され、空気の清浄化を図ることができる。
【0076】
一方、保管部(46)に塵埃が保管されたままの状態を長期間放置しておくと、保管部(46)内でカビや細菌が繁殖するおそれがあり衛生上好ましくない。従って、空調運転停止毎や、ユーザーがリモコン操作により清掃モードを選択したときに、集塵フィルタ(25)を回転移動させて清掃ブラシ(45)で塵埃を取り除いた場合、第1のダンパ部材(61)を閉位置に回動させ、第2のダンパ部材(62)を開位置に回動させることで、放電ユニット(30)で生成された活性種が保管部(46)に対して供給される。
【0077】
これにより、保管部(46)で保管された塵埃に対して活性種を供給して塵埃中でカビや細菌が繁殖することを抑制する上で有利となる。
【0078】
なお、本実施形態では、切り替え部(60)として、第1及び第2のダンパ部材(62)の回動を制御して活性種の供給方向を切り替えるように構成したが、この形態に限定するものではなく、例えば、図6に示すように、1つのダンパ部材を用いて、空気流れ方向の下流側開口部と保管部(46)側の開口部とを交互に閉塞するように移動させることで、供給方向を切り替えるようにしても構わない。
【0079】
また、本実施形態では、放電ユニット(30)を空気調和装置(10)の左側部に配置するようにしたが、この形態に限定するものではなく、中央部に配置してもよいし、空気流入面全体にわたって配置可能な長さであってもよい。
【0080】
このように、本実施形態では、空気調和装置(10)の空気流路(15)にストリーマ放電を行う放電ユニット(30)を配置するようにしている。このため、例えばグロー放電やコロナ放電と比較して活性種を多量に生成することができ、この空気調和装置(10)における被処理成分の分解性能を向上できる。その結果、放電ユニット(30)の小型化、ひいては空気調和装置(10)の小型化・薄型化を図りながら安定した空気浄化効率を得ることができる。
【0081】
また、本実施形態では、棒状の放電極(31)を空気の流れと直交するようにしながら熱交換器(20)の空気流入面に沿うように配置している。このため、放電極(31)を空気流路(15)にコンパクトに配置することができ、この空気調和装置(10)の薄型化を一層図ることができる。
【0082】
さらに、本実施形態では、棒状の放電極(31)の先端から対向極(32)に向かってストリーマ放電を進展させている。このようにすると、放電領域の電界密度が増し、活性種の生成量を増大させることができる。このため、この空気調和装置(10)における被処理成分の分解性能をさらに向上できる。また、放電極(31)と対向極(32)とは略平行に配置されている。このため、放電ユニット(30)での長期に亘る放電によって、放電極(31)の先端が消耗して次第に後退しても、放電極(31)と対向極(32)との間の距離を一定間隔に維持することができる。したがって、長期にわたって放電ユニット(30)で安定的なストリーマ放電を継続することができる。
【0083】
次に、図1,図2に示すように、放電ユニット(30)の下流側には、放電ユニット(30)のストリーマ放電で生成した活性種で活性化されて被処理成分の分解を促進する触媒ユニット(40)が配設されている。
【0084】
前記触媒ユニット(40)は、ハニカム構造の基材の表面にプラズマ触媒を担持したものである。前記プラズマ触媒には、マンガン系触媒や、いわゆる光触媒(二酸化チタンや酸化亜鉛、あるいはタングステン酸化物や硫化カドミウム)などが用いられる。この触媒ユニット(40)は、放電ユニット(30)のストリーマ放電で生成した活性種で活性化されて被処理成分の分解を促進する触媒手段を構成している。また、触媒ユニット(40)の基材の表面には、被処理成分を吸着する吸着剤が担持されている。この吸着剤には、例えばゼオライトや活性炭などが用いられる。
【0085】
このように、本実施形態では、放電ユニット(30)と熱交換器(20)との間に触媒ユニット(40)を配置している。このため、活性種で触媒ユニット(40)を活性化させて被処理成分の分解性能をさらに向上できる。また、触媒ユニット(40)には、吸着剤を担持させているため、空気中に残存する低濃度の被処理成分を、この吸着剤に吸着させて除去することができる。
【0086】
前記熱交換器(20)は、図示しない室外機と接続されており、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路の一部を構成している。この熱交換器(20)は、いわゆるフィンアンドチューブ式の空気熱交換器を構成している。図2に示すように、空気流路(15)には、3台の熱交換器(21,22,23)が配置されている。第1熱交換器(21)は、空気流路(15)の上面寄りで、吸込口(12)の上端部近傍に配置されている。第2熱交換器(22)は、空気流路(15)の前面寄りで、吸込口(12)の下端部近傍に配置されている。第3熱交換器(23)は、空気流路(15)の後面寄りで、吸込口(12)の上端部近傍に配置されている。
【0087】
また、図1に示すように、空気調和装置(10)の前面側右下部には、点灯ランプ等でユーザーに所定の情報を通知する通知部(65)が設けられている。
【0088】
前記通知部(65)は、保管部(46)に塵埃が所定量以上たまったことをユーザーに知らせて、塵埃の廃棄を促すように点灯するようになっている。
【0089】
具体的に、集塵フィルタ(25)を回転移動させて清掃ブラシ(45)でフィルタ表面に付着している塵埃を取り除く自動清掃作業を開始してから所定期間(例えば、半年等)が経過したときに、通知部(65)によって保管部(46)に保管された塵埃の廃棄を促す情報(ランプの点灯や警告音等)がユーザーに対して通知されるようになっている。
【0090】
これにより、ユーザーは、前回ゴミ掃除をいつ行ったか等を忘れてしまっても、廃棄を促す情報に基づいて定期的に保管手段(46)のゴミ掃除を行うことができる。
【0091】
また、集塵フィルタ(25)を回転移動させて清掃ブラシ(45)でフィルタ表面に付着している塵埃を取り除く自動清掃作業を行った回数をカウントし、所定回数(例えば、100回等)に達したときに、通知部(65)によって保管部(46)に保管された塵埃の廃棄を促す情報がユーザーに対して通知されるようにしてもよい。
【0092】
−運転動作−
次に、本実施形態の空気調和装置(10)の運転動作について説明する。なお、以下には空気調和装置(10)の冷房運転動作を例示して説明する。
【0093】
図2に示すように、空気調和装置(10)の運転時には、ファン(14)が運転状態となる。また、直流電源(50)から放電ユニット(30)に直流電圧が印加され、放電ユニット(30)でストリーマ放電が行われる。さらに、熱交換器(20)の内部には低圧の液冷媒が流通し、この熱交換器(20)が蒸発器として機能する。
【0094】
室内空気が吸込口(12)からケーシング(11)内に導入されると、この空気は放電ユニット(30)及び触媒ユニット(40)の近傍を流通する。
【0095】
図4に示すように、放電ユニット(30)では、放電極(31)の先端から対向極(32)に向かってストリーマ放電が行われる。そして、放電ユニット(30)の近傍では、このストリーマ放電によって上述の活性種が生成されている。このため、空気中の被処理成分は、前記活性種によって酸化分解される。
【0096】
ここで、図5に示す第1のダンパ部材(61)が開位置に回動され、第2のダンパ部材(62)が閉位置に回動されて、放電ユニット(30)で生成された活性種の供給方向が、集塵フィルタ(25)に向かう方向に制御される。
【0097】
さらに、活性種は、触媒ユニット(40)のプラズマ触媒を活性化させる。その結果、空気中の被処理成分がさらに分解される。
【0098】
また、このような被処理成分と活性種との反応後に、なお空気中に被処理成分が残存する場合、これらの残存した被処理成分が触媒ユニット(40)の吸着剤に吸着される。また、前記活性種と被処理成分との反応後に、新たな副生成物が生じる場合にも、これらの副生成物も触媒ユニット(40)の吸着剤に吸着される。
【0099】
放電ユニット(30)、触媒ユニット(40)、及び集塵フィルタ(25)を経て清浄化された空気は、熱交換器(20)を流通する。熱交換器(20)では、空気から冷媒の蒸発熱が奪われ、被処理空気の冷却が行われる。以上のようにして清浄化及び温調された空気は、吹出口(13)から室内空間へ供給される。
【0100】
ここで、空気調和装置(10)を使用し続けると、集塵フィルタ(25)に塵埃が付着して空調性能が低下するおそれがある。そのため、集塵フィルタ(25)を定期的に清掃しなければならない。以下、集塵フィルタ(25)の清掃動作について説明する。なお、集塵フィルタ(25)の清掃動作は、空調運転停止時や、ユーザーがリモコン等で所定の操作を行うことにより開始されるものとする。
【0101】
清掃動作が開始されると、まず、集塵フィルタ(25)のローラ両端部に配設された回転ローラ(26)が回転する。集塵フィルタ(25)のローラ下端部には清掃ブラシ(45)が接触した状態で配設されているため、集塵フィルタ(25)の回転移動に伴って清掃ブラシ(45)によりフィルタ表面に付着した塵埃が払い落とされる。清掃ブラシ(45)で取り除かれた塵埃は、保管部(46)に保管される。
【0102】
次に、放電ユニット(30)に設けられた第1のダンパ部材(61)が閉位置に回動され、第2のダンパ部材(62)が開位置に回動される。これにより、放電ユニット(30)で生成された活性種が保管部(46)に供給される。
【0103】
このように、保管部(46)に活性種が供給されることにより、保管部(46)内でカビや細菌が繁殖することを抑制する上で有利となる。
【0104】
<その他の実施形態>
前記実施形態については、以下のような構成としても構わない。
【0105】
前記実施形態では、清掃手段(45)として、清掃用のブラシをフィルタ表面に接触させて塵埃をかき取るようにしたが、この形態に限定するものではなく、例えば、図7に示すように、フィルタ表面を振動させる振動装置を当接させ、振動によりフィルタに付着した塵埃をふるい落とすようにしてもよい。
【0106】
また、図8に示すように、集塵フィルタ(25)に正の電荷を与え、保管部(46)側に負の電荷を与えるようにし、フィルタに付着した塵埃をクーロン力で剥ぎ取るようにしてもよい。
【0107】
また、図9に示すように、清掃ブラシ(45)の代わりにファンやポンプからなる電気集塵装置を用い、フィルタに付着した塵埃を吸引力により取り除くようにしてもよい。
【0108】
また、前記実施形態では、集塵フィルタ(25)として無端ロール型のベルト状フィルタを用いたが、この形態に限定するものではなく、例えば、図10に示すように、二端ロール型の往復ベルト状フィルタを用いても構わない。この場合には、ロール型に比べて空気流れ方向の下流側の通風抵抗がなくなり、熱交換器(20)に対してスムーズに空気を供給することができる。
【0109】
また、図11に示すように、二端蛇腹型のベルト状フィルタを用いても構わない。この場合、フィルタ両面を送り出しローラ(28)で挟み込んで回転させることで、集塵フィルタ(25)を下方に移動させることができるようになっている。ここで、清掃ブラシ(45)は、集塵フィルタ(25)表面の上流側に接触するように、空気流れ方向と平行に配設されている。また、保管部(46)は、清掃ブラシ(45)の下方に配設されている。
【0110】
なお、このような清掃ブラシ(45)の配置では、集塵フィルタ(25)を片側から押さえつけることになるため、集塵フィルタ(25)における清掃ブラシ(45)の接触部分を反対面からローラで支持するように構成することが好ましい。
【0111】
また、図12に示すように、一端ロール型の往復ベルト状フィルタを用いても構わない。この場合の清掃ブラシ(45)及び保管部(46)の配置は、図12の場合と同様である。
【0112】
また、本実施形態では、集塵フィルタ(25)側を移動させることにより清掃ブラシ(45)において塵埃を取り除く構成としたが、この形態に限定するものではなく、清掃ブラシ(45)及び保管部(46)側を集塵フィルタ(25)上で移動させて、自主的に塵埃を回収するような構成にしても構わない。
【0113】
この場合、放電ユニット(30)を清掃ブラシ(45)及び保管部(46)とともにフィルタ上を移動させて、その移動中に集塵フィルタ(25)全体及び保管部(46)に対して活性種を供給したり、又は放電ユニット(30)を所定の位置で待機させておき、塵埃を回収し終えた清掃ブラシ(45)及び保管部(46)を放電ユニット(30)の待機位置まで移動させた後、保管部(46)に対して活性種を供給するようにする等、その他にも様々な形態が考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0114】
以上説明したように、本発明は、集塵バック等に集められたゴミの中でカビや細菌が繁殖することを抑制することができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本実施形態に係る自動フィルタ清掃装置を備えた空気調和装置の内部構成を示す斜視図である。
【図2】本実施形態に係る空気調和装置の内部構成を示す側面断面図である。
【図3】本実施形態における集塵フィルタの構成を示す正面図及び側面図である。
【図4】本実施形態における放電ユニットの構成を示す斜視図である。
【図5】本実施形態における切り替え部の構成を示す斜視図である。
【図6】切り替え部の別の構成を示す斜視図である。
【図7】清掃手段の別の構成を示す概略図である。
【図8】清掃手段の別の構成を示す概略図である。
【図9】清掃手段の別の構成を示す概略図である。
【図10】集塵フィルタの別の構成を示す正面図及び側面図である。
【図11】集塵フィルタの別の構成を示す正面図及び側面図である。
【図12】集塵フィルタの別の構成を示す正面図及び側面図である。
【符号の説明】
【0116】
10 空気調和装置
15 空気通路
20 熱交換器
25 集塵フィルタ
30 放電ユニット(放電手段)
31 放電極
32 対向極
40 触媒ユニット
45 清掃ブラシ(清掃手段)
46 保管部(保管手段)
60 切り替え部(切り替え手段)
65 通知部(通知手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気流路(15)中に配設され、空気流路(15)を流れる空気中の塵埃を捕集する集塵フィルタ(25)と、
前記集塵フィルタ(25)に付着した塵埃を取り除く清掃手段(45)と、
前記清掃手段(45)で取り除いた塵埃を保管する保管手段(46)と、
前記保管手段(46)に保管された塵埃に対して、放電により生成した活性種を供給する放電手段(30)とを備えたことを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記放電手段(30)による活性種の供給方向を、前記保管手段(46)に向かう方向と前記集塵フィルタ(25)に向かう方向とに切り替える切り替え手段(60)を備えたことを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記放電手段(30)は、ストリーマ放電を行うように構成されていることを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記集塵フィルタ(25)を前記清掃手段(45)に対して移動させることにより、該清掃手段(45)において塵埃が取り除かれるようになっていることを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項5】
請求項1において、
前記集塵フィルタ(25)は、無端ロール型のベルト状フィルタで構成され、
前記集塵フィルタ(25)の回転移動により該集塵フィルタ(25)に付着した塵埃が前記清掃手段(45)によって取り除かれることを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記集塵フィルタ(25)は、空気流れ方向の下流側部の網目が上流側部の網目よりも大きく形成されていることを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項7】
請求項1において、
前記清掃手段(45)は、前記集塵フィルタ(25)上を移動して該集塵フィルタ(25)に付着した塵埃を取り除くように構成されていることを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項8】
請求項1において、
前記放電手段(30)は、放電極(31)と該放電極(31)に対向する対向極(32)とを備え、
前記放電極(31)及び前記対向極(32)は、前記保管手段(46)に向かう方向に放電するように配設されていることを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項9】
請求項1において、
前記保管手段(46)は、装置本体に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項10】
請求項1において、
前記清掃手段(45)による清掃を開始してから所定期間が経過したときに、前記保管手段(46)に保管された塵埃の廃棄を促す情報をユーザーに対して通知する通知手段(65)を備えたことを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項11】
請求項1において、
前記清掃手段(45)による清掃を行った回数をカウントし所定回数に達したときに、前記保管手段(46)に保管された塵埃の廃棄を促す情報をユーザーに対して通知する通知手段(65)を備えたことを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項12】
請求項1において、
前記集塵フィルタ(25)は、フィルタ表面が粘着処理されていることを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項13】
請求項1において、
前記集塵フィルタ(25)は、フィルタ表面が帯電処理されていることを特徴とする自動フィルタ清掃装置。
【請求項14】
請求項1乃至13のうち何れか1項に記載の自動フィルタ清掃装置を備えたことを特徴とする空気調和装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−170782(P2007−170782A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−372649(P2005−372649)
【出願日】平成17年12月26日(2005.12.26)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】