説明

自動二輪車

【課題】左右の灯火器の間のスペースを確保すると同時に、灯火器における光の放出範囲を拡大できる自動二輪車を提供する。
【解決手段】リフレクタ31は、前方に向かって開くように配置され、バルブ21はリフレクタ31によって保持される基部21aに対して発光部21bが位置する方向が車体前後方向に沿うように配置される。バルブ21の前方には、フロントレンズ24が配置され、バルブ21に対して車幅方向の外方には、車幅方向の外方に向くサイドレンズ28が配置される。フロントレンズ24とサイドレンズ28を覆うレンズカバー27は、サイドレンズ28に沿って前方に伸びフロントレンズ24の前方に至る湾曲面27eを有する。リフレクタ31には、バルブ21の光の一部がサイドレンズ28に向かうのを許容する切り欠き31dが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体の左右に灯火器が配置された自動二輪車に関し、特に、灯火器における光の放出範囲を拡大するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
自動二輪車には、車両の進行方向を示すためのフラッシャなどの灯火器が、車体の左右に設けられたものがある。特許文献1に開示される自動二輪車では、バルブは車幅方向の外方且つ斜め前方に向くように配置され、リフレクタもバルブの向きに合わせて、車幅方向の外方且つ斜め前方に向かって開くように配置されている。さらに、この自動二輪車では、リフレクタには切り欠きが形成されており、バルブの光はリフレクタによって前方に反射されるだけでなく、切り欠きを通過して車幅方向の外方にも放たれる。これによって、光の放出範囲の拡大が図られている。また、特許文献1では、平たいレンズがバルブ及びリフレクタに合わせて斜めに配置されているので、車両の走行時に発生する空気流は、レンズの表面を円滑に後方に向かって流れ、灯火器の表面に円滑な空気流を形成できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−134701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、左右の灯火器の間には、ヘッドパイプに沿って敷設された配線を支持するステーなど、種々の部品が配置されている。そのため、左右の灯火器の間にはある程度のスペースが必要である。しかしながら、特許文献1に開示される自動二輪車では、バルブが斜めに配置されているために、左右の灯火器間に十分なスペースを確保するのが難しかった。つまり、特許文献1のようにバルブが斜めに配置される場合、左右のリフレクタは、その背面が車幅方向の中心に向かって斜め後方に膨らむように配置されるため、リフレクタの後端(奥部)において保持される左右のバルブの間隔が小さくなり、左右の灯火器間に十分なスペースを確保し難くなる。特に、灯火器の大型化を図る場合には、左右のバルブの位置は、車幅方向の中心に向かって斜め後方に移動することとなるので、さらにスペースの確保が難しくなる。また、左右の灯火器間のスペースを確保するために左右の灯火器の位置を車幅方向の外側にずらすことも考えられる。しかしながら、その場合、車幅の増大を招くため、小型の自動二輪車など車幅に制限のある車両においては、そのように灯火器の位置を車幅方向の外方にずらすことも難しい。
【0005】
この点、次のような灯火器の構造によれば、灯火器における光の放出範囲の拡大を図るとともに、左右の灯火器間のスペースを確保し易くなる。
【0006】
すなわち、バルブを車体前方に向くように配置し、バルブの前方に、当該バルブを前方から覆うレンズ(以下、フロントレンズ)を配置する。また、それに加えて、バルブに対して車幅方向の外方に、車幅方向の外方に向いたレンズ(以下、サイドレンズ)を配置する。そして、バルブ光の一部がサイドレンズに向かうように、リフレクタに切り欠きを形成する。
【0007】
このような構造によれば、リフレクタは、その背面が車体後方に膨らむように配置されることとなるので、左右のバルブの間隔が広くなり、左右の灯火器間のスペースを確保し易くなる。また、サイドレンズを透過する光が車幅方向の外方に放たれるので、灯火器における光の放出範囲を拡大できる。
【0008】
しかしながら、このような構造では、フロントレンズの向きとサイドレンズの向きとが大きく異なるので、車両の走行時に灯火器に沿った円滑な空気流が形成され難くなる。つまり、上述した特許文献1のように、平たいレンズが斜めに配置されている場合には、車両の走行時にレンズに当った空気は、レンズの表面上を円滑に後方に向かって流れる。ところが、フロントレンズを前方に向くように配置し、サイドレンズを車幅方向の外方に向くように配置すると、フロントレンズの表面からサイドレンズの表面に至る円滑な空気流が形成され難くなる。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、左右の灯火器の間のスペースを確保すると同時に、灯火器における光の放出範囲を拡大し、さらに、走行時に灯火器の表面に円滑な空気流を形成できる自動二輪車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明に係る自動二輪車は、車幅方向の中心を挟んで左右に配置される左右のバルブを備える。前記バルブは、その前部に光を発する発光部を有し、当該バルブの基部に対して前記発光部の位置する方向である当該バルブの指向方向が車体の前後方向に沿うように配置される。また、前記自動二輪車は、前記左右のバルブの前記発光部を前方から覆うように配置される左右のフロントレンズと、前記左右のバルブに対して車幅方向の外方に配置され、車幅方向の外方に向くように形成されるとともに、少なくとも一部が前記バルブより後方に位置する左右のサイドレンズとを備える。また、前記自動二輪車は、前記バルブの前記基部を保持し、前記バルブの指向方向に開くように配置された左右のリフレクタであって、前記発光部の光の一部が前記サイドレンズに向かうのを許容する切り欠きが形成された左右のリフレクタと、前記フロントレンズと前記サイドレンズとを覆うレンズカバーであって、前記サイドレンズに沿って前方に伸び前記フロントレンズの前方に至る湾曲面を有する左右のレンズカバーとを備える。
【0011】
本発明によれば、左右のバルブは、その指向方向が車体の前後方向に沿うように配置され、左右のリフレクタはその指向方向に向かって開くように配置されるので、左右のバルブを斜めに配置した場合と異なり、左右のバルブの間隔が狭まることが無く、左右の灯火器間にスペースを確保し易くなる。また、バルブに対して車幅方向の外方にはサイドレンズが配置され、リフレクタにはバルブの光の一部がサイドレンズに向かうのを許容する切り欠きが形成されるので、灯火器における光の放出範囲を拡大できる。さらに、フロントレンズとサイドレンズとを覆うレンズカバーは、サイドレンズに沿って伸びフロントレンズの前方に至る湾曲面を有しているので、灯火器の表面に円滑な空気流を形成できる。
【0012】
なお、ここで前方及び後方は、各部材の相対的な位置関係を示す方向であり、車体の向きを基準にした前方及び後方を示すものではない。例えば、車体の後部に配置される灯火器において、本発明が適用された場合には、前記フロントレンズは車体の後方からバルブの発光部を覆う。同様に、レンズカバーの湾曲面は、サイドレンズに沿って後方に伸び、フロントレンズの前方、すなわちフロントレンズに対して車体後方の位置に至る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る自動二輪車の側面図である。
【図2】上記自動二輪車が有する灯火器及びフロントカバーの分解斜視図である。
【図3】上記自動二輪車において灯火器が設けられた部分の側面図である。
【図4】上記自動二輪車において灯火器が設けられた部分の正面図である。
【図5】上記灯火器の側面図である。
【図6】上記灯火器の正面図である。
【図7】上記灯火器及びフロントカバーの平面図である。
【図8】上記灯火器の分解斜視図である。
【図9】上記灯火器が有するハウジングの斜視図である。
【図10】図6に示すX−X線での断面図である。
【図11】図6に示すXI−XI線での断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態の例である自動二輪車1の側面図であり、図2は自動二輪車1が有する灯火器20及びフロントカバー40の分解斜視図である。図3は自動二輪車1において灯火器20が設けられた部分の側面図であり、図4は自動二輪車1において灯火器20が設けられた部分の正面図である。図5は灯火器20の側面図であり、図6は灯火器20の正面図である。なお、図3乃至図6においては、灯火器20が有するレンズカバー27が取り外された様子が示されている。図7は灯火器20及びフロントカバー40の平面図である。図8は灯火器20の分解斜視図であり、図9は灯火器20が有するハウジング30の斜視図である。図10は図6に示すX−X線での断面図であり、図11は図6に示すXI−XI線での断面図である。
【0015】
図1に示すように、自動二輪車1の車体フレーム2は、その前端にヘッドパイプ2aを有し、当該ヘッドパイプ2aは、斜め上下方向に伸びるように配置されたステアリングシャフト3を支持している。ステアリングシャフト3の上端にはハンドル4が固定され、ハンドル4の両端にはグリップ4aが設けられている。ハンドル4の前方にはヘッドライト13が配置されている。また、ハンドル4の上方には速度計等の計器14が配置されている。
【0016】
ステアリングシャフト3の下方にはフロントフォーク5が配置されている。フロントフォーク5は左右一対のサスペンション5aと、左右のサスペンション5aの上端に掛け渡されたブリッジ5bとを有している。ステアリングシャフト3の下端はブリッジ5bに固定されている。前輪6はサスペンション5aの下端によって回転可能に支持されている。ハンドル4とフロントフォーク5と前輪6は、ステアリングシャフト3を中心にして一体的に回転するよう構成されている。これによって、ハンドル4による自動二輪車1の操舵が可能となっている。
【0017】
車体フレーム2はヘッドパイプ2aから後方且つ斜め下方に伸びるメインフレーム2bを有している。メインフレーム2bの後部の下方にはエンジン7が配置され、エンジン7はメインフレーム2bに固定されている。エンジン7の後方には、前後方向に伸びるスイングアーム8が配置され、スイングアーム8の前端はメインフレーム2bの後端に設けられたブラケット2cに取り付けられている。後輪9はスイングアーム8の後端によって支持されている。エンジン7から出力される駆動力は、ケース11に収容されたチェーンやベルト等の伝達部材を介して後輪9に伝達される。後輪9の上方にはシート12が配置されている。
【0018】
自動二輪車1は、その前部に、車体の前部を前方から覆うフロントカバー40と、車幅方向の中心Cを挟んで左右に位置する左右の灯火器20を有している(図4参照)。図2に示すように、フロントカバー40は、その上部に、ヘッドパイプ2aの正面に位置するフロントセンターカバー部42を有している。フロントセンターカバー部42は、ヘッドパイプ2aから前方に伸びるステー(不図示)によって支持されている。なお、図2では、フロントセンターカバー部42をステーに固定するためのボルトや螺子が挿通される取付孔42aが示されている。また、フロントセンターカバー部42の前方には、当該フロントセンターカバー部42を前から覆うセンタカバー51が配置されている(図4参照)。
【0019】
また、図2又は図4に示すように、フロントカバー40は、フロントセンターカバー部42から車幅方向の外方(図4においてWoの示す方向)に広がる左右のフロントサイドカバー部41を有している。フロントサイドカバー部41には開口41bが形成され、灯火器20は当該開口41bから前方に露呈している。また、フロントカバー40は、その下部に、フロントサイドカバー部41から下方に伸びる左右の下サイドカバー部43を有している。下サイドカバー部43は、車体を車幅方向の外方から覆うように配置されている。
【0020】
図7に示すように、左右の灯火器20は、その平面視において、それぞれ車幅方向の中心側の端部20aから車幅方向の外方に向かって斜め後方に伸びるように形成されている。そのため、左右の灯火器20の間隔Gは、後方に行くにしたがって大きくなっている。左右の灯火器20の間には、例えば、図3に示すように、ヘッドパイプ2aと当該ヘッドパイプ2aに挿通されるステアリングシャフト3とが配置される。この例では、左右の灯火器20の後端20bの間にヘッドパイプ2aとステアリングシャフト3とが位置している(図7参照)。また、ヘッドパイプ2aから前方に伸びフロントカバー40を支持する上述したステーや、ハンドル4の上方に設けられた計器14やヘッドライト13に接続されるワイヤーハーネス(不図示)を保持するステーも、左右の灯火器20の間に配置される。
【0021】
左右の灯火器20は、それぞれ複数(ここでは2つ)のバルブ21,22と、バルブ21,22を保持するハウジング30とを有している(図8参照)。図6又は図10に示すように、各灯火器20が有する2つのバルブ21、22は車幅方向に並んで配置されている。車幅方向の外側に配置されるバルブ21は、車両の進行方向を示すフラッシャバルブである。車幅方向の中心側に配置されるバルブ22は、例えば、車両の位置を示すポジションバルブである。この例では、バルブ21の位置はバルブ22の位置より僅かに高くなっている(図6参照)。また、車幅方向の中心側に位置するバルブ22は、バルブ21より車体前方(Fの示す方向)に位置している(図10参照)。
【0022】
図10に示すように、バルブ21,22は、その前部に、光を発する発光部(例えば、フィラメントやLED)21b,22bを有している。バルブ21,22は、その基部21a,22aに対して発光部21b,22bの位置する方向(以下、指向方向(この例では車体前方))が車体の前後方向(F−R方向)に沿うように配置されている。すなわち、バルブ21,22は、その中心線C1,C2が車体の前後方向に沿うように配置されている。なお、左右の灯火器20のうち一方の灯火器20に設けられたバルブ21,22と、他方の灯火器20に設けられたバルブ21,22は、車幅方向の中心Cを挟んで左右に位置している(図4参照)。また、左右の灯火器20が有するバルブ21,22は、それらの中心線C1,C2が平行になるように配置されている。
【0023】
ハウジング30は樹脂によって一体的に形成された部材である。図10に示すように、ハウジング30は車体前方に開いた略椀形状のリフレクタ31,32を有している。バルブ21,22はリフレクタ31,32によって保持されている。詳細には、リフレクタ31,32はその後端部に環状のバルブ保持部31a,32aを有している。バルブ保持部31a,32aは、それぞれバルブ21,22の基部21a,22aを保持している。この例では、バルブ保持部31a,32aの内周面に形成された環状の凸部が、基部21a,22aの外周面に引っ掛かっている。
【0024】
リフレクタ31,32はバルブ21,22の指向方向に開くように配置されている。すなわち、この例では、リフレクタ31,32は車両前方に向かって開いている。図10に示すように、リフレクタ31,32はバルブ保持部31a,32aから前方に伸びる、車体前方に開いた筒状の反射面部31c,32cを有している。反射面部31c,32cは、その中心線がバルブ21,22の中心線C1,C2と等しくなるように形成されている。反射面部31c,32cは、バルブ保持部31a,32aから、それらの半径方向に広がる環状の底部31b,32bを有し、当該底部31b,32bからさらに前方に伸びている。そして、反射面部31c,32cの前縁は、ハウジング30の背面に繋がっている。換言すると、リフレクタ31,32は、ハウジング30の背面から車体後方に膨らむように形成されている。
【0025】
反射面部31c,32cの内側に発光部21b,22bが位置している。そして、底部31b,32bの前面を含め、反射面部31c,32cの内面の全体が、発光部21b,22bが発した光を車体前方に反射する反射面となっている。
【0026】
図2及び図9に示すように、ハウジング30の外周縁には複数の取付部30dが形成されている。フロントサイドカバー部41の内面には、開口41bの縁に沿って複数の取付部が形成されており、ハウジング30の各取付部30dはフロントサイドカバー部41の取付部にボルトや螺子によって後方から取り付けられる。
【0027】
図8又は図10に示すように、バルブ21,22の前方にはフロントレンズ24,25が配置されている。フロントレンズ24,25は、その中心が前方に膨らんだ円盤状であり、バルブ21,22の発光部21b,22bを前方から覆うように配置されている。この例では、フロントレンズ24,25は、その内面には配光のためのレンズカットが形成されておらず、平らな表面を有している。リフレクタ31,32の反射面部31c,32cで前方に反射された光はこのフロントレンズ24,25を透過して車体前方に放たれる。
【0028】
図9及び図11に示すように、リフレクタ31の反射面部31cには切り欠き31dが形成されている。切り欠き31dはバルブ21の発光部21bに対して車幅方向の外方(Woの示す方向)に位置している。そのため、バルブ21の発光部21bから放たれた光の一部、すなわち車幅方向の外方に放たれた光は、切り欠き31dを通過して車幅方向の外方に進む。特に、この例では、切り欠き31dは、バルブ21の光の一部がバルブ21から斜め後方に向かうのを許容するように形成されている。詳細には、切り欠き31dの縁において最も深い部分、すなわちバルブ21の基部21aに最も近い部分(以下、縁底部)31eは、バルブ保持部31aにまで達している。そのため、バルブ21の発光部21bから斜め後方に放たれた光は、反射面部31cの内面で反射されることなく、切り欠き31dを通過して斜め後方に進む。なお、ハウジング30には溝33が形成されている。この溝33は、切り欠き31dの縁から車幅方向の外方且つ斜め後方に伸びている。発光部21bから放たれた光は、この溝33内を斜め後方且つ車幅方向の外方に進む。
【0029】
図8及び図11に示すように、灯火器20はフロントレンズ24とは別体に形成されたサイドレンズ28を有している。サイドレンズ28は、バルブ21に対して車幅方向の外方に位置し、車幅方向の外方に向くように配置されている。また、バルブ21の発光部21bから斜め後方に放たれた光が当該サイドレンズ28を透過するように、サイドレンズ28の後部はバルブ21の発光部21bより後方に位置している。サイドレンズ28は細長いレンズであり、発光部21bの位置よりも後方に伸びるように配置されている。この例では、サイドレンズ28の前端は、発光部21bに対して車幅方向の外方に位置している。そして、サイドレンズ28は、その前端から斜め後方に伸び、サイドレンズ28の後端はバルブ21の基部21aの後端より車体後方に位置している。
【0030】
図11に示すように、サイドレンズ28の内面には、サイドレンズ28に入射した光が前方に放たれるのを抑えるレンズカット28cが形成されている。すなわち、レンズカット28cは、サイドレンズ28に入射した光の進行方向が車体後方に屈折するように形成されている。これにより、車体を側面視した場合、或いは車体を斜め後方から臨んだ時に、サイドレンズ28から放たれる光が見え易くなる。その一方で、車体を正面視した場合には、サイドレンズ28の視認性が抑えられ、フロントレンズ24の視認性を相対的に増すことができる。
【0031】
なお、この例では、溝33の内面は光の反射を抑制する色になっている。例えば、ハウジング30が、光を反射しない色の樹脂で形成され、溝33の内面ではその材料が露出している。また、溝33の内面には光の反射を抑える塗装が施されてもよい。こうすることによって、外部からサイドレンズ28を透過して溝33の内面に当った光が当該内面で反射して再びサイドレンズ28から外部に放出されることを抑えることができる。その結果、バルブ21が点灯していない時には、サイドレンズ28からの光の放出が抑えられるので、バルブ21の点灯状態と消灯状態との識別が容易になる。
【0032】
サイドレンズ28は、発光部21bから車幅方向の外方に放たれる光がサイドレンズ28に入射し、その内部を進んでサイドレンズ28の後端にまで達するように形成されている。詳細には、図8又は図11に示すように、サイドレンズ28は、その前端に光導入部28aを有している。光導入部28aはバルブ21側から車幅方向の外方に伸びている。光導入部28aの端面28bは発光部21bに対して車幅方向の外方に位置し、発光部21bに向くように形成されている。サイドレンズ28は光導入部28aから湾曲して後方に伸びている。発光部21bから車幅方向の外方に放たれた光は、端面28bからサイドレンズ28に入射する。そして、その光は、サイドレンズ28の内部で反射を繰り返しながら、サイドレンズ28の後端に向かって進む。サイドレンズ28内を進む過程でサイドレンズ28の外面に達した光の一部は、当該外面を透過して外部に放たれる。他の光は外面で反射してさらにサイドレンズ28の後端に向かって進む。そのため、サイドレンズ28におけるバルブ21から離れた部分、すなわちサイドレンズ28の後端に近い部分から外部に放たれる光量を増すことができる。特に、この例では、サイドレンズ28は、光導入部28aからの距離が大きくなるにしたがって漸次細くなるように形成されている(図5及び図8参照)。そのため、サイドレンズ28の後端に近づくにしたがってサイドレンズ28内を進む光の密度が低下することを抑えることができる。
【0033】
図8又は図10に示すように、灯火器20は、フロントレンズ24,25及びサイドレンズ28を覆う、透光性を有するレンズカバー27を有している。また、灯火器20は、レンズカバー27の内側に配置されフロントレンズ24,25及びサイドレンズ28に装着されるレンズフレーム26を有している。レンズフレーム26は車幅方向に並ぶフロントフレーム部26a,26bを有している。フロントフレーム部26a,26bは環状に形成され、それぞれフロントレンズ24,25を囲んでいる。この例では、フロントフレーム部26a,26bは筒状であり、フロントレンズ24,25の外周縁から前方に立つように配置されている。
【0034】
レンズフレーム26は、さらにサイドフレーム部26cを有している。図4又は図5に示すように、サイドフレーム部26cはフロントレンズ24を囲むフロントフレーム部26aから車幅方向の外方且つ後方に伸びている。このサイドフレーム部26cはサイドレンズ28を囲んでいる。サイドレンズ28はサイドフレーム部26cの内側で車幅方向の外方に膨らむように形成された光透過部28eを有している。この光透過部28eは後方に伸びるように形成されている。また、サイドレンズ28は、光透過部28eの外周縁にフランジ部28dを有している(図8参照)。サイドフレーム部26cはこのフランジ部28d上に位置し、光透過部28eを囲んでいる。そのため、バルブ21の発光部21bから斜め後方に放たれる光は、この光透過部28eを透過して外部に放出される。なお、上述したレンズカット28cはこの光透過部28eの内面に形成されている。
【0035】
レンズフレーム26はサイドフレーム部26cの基部(フロントフレーム部26a寄りの位置)に仕切部26fを有している(図8参照)。図11に示すように、仕切部26fはフロントレンズ24とサイドレンズ28との間に位置している。詳細には、サイドレンズ28の前端に設けられた光導入部28aは、フロントレンズ24の外周縁に形成されたフランジ部24aから後方に離れて位置し、仕切部26fはフランジ部24aと光透過部28eとの間に位置している。
【0036】
図5に示すように、仕切部26fは、サイドフレーム部26cの外周面から光透過部28eの外面に向けて伸びている。そして、図11に示すように、仕切部26fは光導入部28aを車幅方向の外方から覆っている。また、仕切部26fは、サイドフレーム部26cとともに、フランジ部24aと光導入部28aとの間の隙間を、車幅方向の外方から覆っている。
【0037】
図11に示すように、仕切部26fは発光部21bに対して車幅方向の外方に位置し、フロントフレーム部26aの前縁26gは発光部21bより前方に位置している。そのため、車体の側面視では、反射面部31cによって前方に反射されフロントレンズ24を透過した光は見えにくくなり、サイドレンズ28の光透過部28eを透過した光が相対的に目立つようになる。
【0038】
レンズフレーム26は、図8に示すように、左右のフロントフレーム部26a,26bの間に、それらを連結する連結部26dを有している。また、レンズフレーム26は突出部26eを有し、当該突出部26eは、フロントフレーム部26bの外周面から突出している。この連結部26d及び突出部26eの背面には取付孔が形成されている。一方、図9に示すように、ハウジング30には複数の取付孔30e,30fが形成されている。取付孔30eは、リフレクタ31,32の間に位置し、取付孔30fはリフレクタ32より車幅方向の中心側に位置している。そして、取付孔30eと連結部26dの取付孔にハウジング30の後方から嵌められるネジ等と、取付孔30fと突出部26eの取付孔とに嵌められるネジ等とによって、レンズフレーム26はハウジング30に固定される。
【0039】
また、レンズフレーム26はフロントレンズ24,25を保持している。詳細には、図8に示すように、フロントフレーム部26a,26bの後縁に複数の爪部26iが形成されており、爪部26iによってフロントレンズ24,25の縁が保持されている。そして、レンズフレーム26がハウジング30に固定されることによって、フロントレンズ24,25の位置はバルブ21,22の前方にて維持される。なお、フロントレンズ24,25の外周縁に形成されたフランジ部24a,25aは、リフレクタ31,32の前縁とフロントフレーム部26a,26bとによって挟まれる。
【0040】
サイドレンズ28はハウジング30に取り付けられるとともに、サイドフレーム部26cによって挟まれている。詳細には、サイドレンズ28は、図8に示すように、その縁から突出する突出部28fを有している。一方、ハウジング30の溝33の縁33bに複数の穴33dが形成されている(図9参照)。突出部28fは各穴33dに嵌っている。また、レンズフレーム26がハウジング30に固定されると、サイドレンズ28の縁に形成されたフランジ部28dは、サイドフレーム部26cとハウジング30の溝33の縁33bとに挟まれる。これによって、サイドレンズ28の位置はバルブ21に対して車幅方向の外方で維持される。
【0041】
上述したように、灯火器20は、その前面に、フロントレンズ24,25とサイドレンズ28とを覆うレンズカバー27を有している。この例では、図8に示すように、レンズカバー27はハウジング30の形状に対応して細長い椀形状に形成されており、レンズカバー27の縁27cはハウジング30の外周縁に沿うように形成されている。すなわち、レンズカバー27はハウジング30全体を前から覆うように形成されている。
【0042】
図10に示すように、ハウジング30の外枠部34にはハウジング30の外周に沿って伸びる溝34aが形成されている。レンズカバー27の縁27cは、この溝34aに嵌められている。図9に示すように、外枠部34には、複数の取付孔34bが互いに間隔を空けて形成されている。一方、レンズカバー27の縁27cには、図8に示すように、爪部27dが形成されており、縁27cが溝34aに嵌められると、爪部27dが取付孔34bに引っ掛かる。これによって、レンズカバー27はハウジング30の外枠部34に固定される。
【0043】
図8、図10及び図11に示すように、レンズカバー27は、サイドレンズ28に沿って前方に伸び、フロントレンズ24,25の前方に至るように湾曲した湾曲面27eを有している。すなわち、湾曲面27eの後部27aは、サイドレンズ28と平行に前方に伸びている。そして、湾曲面27eは、後部27aから緩やかに車幅方向の中心側に湾曲し、湾曲面27eの前部27bは、フロントレンズ24,25の前方に位置している。そのため、フロントレンズ24,25からレンズカバー27の前部27bまでの距離D1,D2は、サイドレンズ28とレンズカバー27の後部27aとの間隔より大きくなっている。これによって、車両の走行時に生じる空気流は、レンズカバー27の表面に沿って後方に円滑に流れ得る。特にこの例では、フロントレンズ25はフロントレンズ24よりも前方に位置しており、湾曲面27eの前部27bも、それに合わせて傾斜している。その結果、レンズカバー27の表面にさらに円滑な空気流が形成され得る。
【0044】
上述したように、ハウジング30には、車幅方向に並ぶ2つのバルブ21,22と、バルブ21の車幅方向の外方に位置し、後方に伸びるサイドレンズ28とが設けられている。そのため、図7に示すように、ハウジング30は、その平面視では、車幅方向の中心側の端部(灯火器20の車幅方向の中心側の端部)20aから車幅方向の外方に向かって斜め後方に伸びた後、後方に湾曲してさらに伸びている。すなわち、ハウジング30は、端部20aから車幅方向の外方に向かって斜め後方に伸びる中心側部30bと、中心側部30bから後方に湾曲してさらに伸びる外側部30cとを有している。そして、中心側部30bに、上述したリフレクタ31,32が形成され、外側部30cに溝33が形成されている。
【0045】
また、レンズカバー27も、ハウジング30に合わせた形状を有しており、図7に示すように、レンズカバー27の平面視では、レンズカバー27の前面は、車幅方向の中心側の端部20aから車幅方向の外方に向かって斜め後方に伸びた後、後方に湾曲してさらに伸びている。
【0046】
上述したように、フロントカバー40には灯火器20を露出させるための開口41bが形成されている。開口41bの縁はレンズカバー27の前面に沿うように形成されている。すなわち、開口41bの縁は、図10に示すように、レンズカバー27の前面との間に一定の距離を保って、レンズカバー27を囲むように形成されている。
【0047】
図7に示すように、フロントカバー40の平面視では、フロントカバー40の開口41bの縁も、車幅方向の中心側の端部41aから車幅方向の外方且つ斜め後方に伸びた後に、後方に湾曲している。すなわち、開口41bの縁は、車幅方向の外方且つ斜め後方に伸びる中心側縁部41d,41eと、中心側縁部41d,41eから湾曲して後方に伸びる外側縁部41f,41gとを有している(図2参照)。
【0048】
そして、図4に示すように、中心側縁部41d,41eの間からフロントレンズ24,25が前方に露呈し、図3に示すように、外側縁部41f,41gの間からサイドレンズ28が露呈している。なお、外側縁部41f,41gの間隔は、中心側縁部41d,41eの間隔より小さくなっており、外側縁部41f,41gはサイドレンズ28の光透過部28eに沿って後方に伸びている。
【0049】
以上説明したように、自動二輪車1では、左右のバルブ21は、車幅方向の中心Cを挟んで左右に配置されている。そして、バルブ21は、その前部に光を発する発光部21bを有し、当該バルブ21の基部21aに対して前記発光部21bの位置する方向である当該バルブ21の指向方向(ここで車体前方)が車体の前後方向に沿うように配置されている。また、左右のバルブ21の前方には、当該バルブ21の発光部21bを前方から覆うフロントレンズ24が配置され、左右のバルブ21の車幅方向の外方には、車幅方向の外方に向くように形成されるとともに、その後部がバルブ21より後方に位置するように配置されている。さらに、バルブ21の基部21aを保持するリフレクタ31は、バルブ21の指向方向に開くように配置され、当該リフレクタ31には、発光部21bの光の一部がサイドレンズ28に向かうのを許容する切り欠き31dが形成されている。さらに、レンズカバー27は、サイドレンズ28に沿って前方に伸びフロントレンズ24の前方に至る湾曲面27eを有している。
【0050】
自動二輪車1によれば、左右のバルブ21は、その指向方向が車体の前後方向に沿うように配置され、左右のリフレクタ31は当該バルブ21の指向方向に向かって開くように配置されるので、バルブが斜めに配置されている場合と異なって、左右のバルブ21の間隔が狭まることが無く、左右の灯火器20間にスペースを確保し易くなる。また、バルブ21に対して車幅方向の外方にはサイドレンズ28が配置され、リフレクタ31にはバルブ21の光の一部がサイドレンズ28に向かうのを許容する切り欠き31dが形成される。そのため、灯火器20における光の放出範囲を拡大できる。さらに、フロントレンズ24とサイドレンズ28とを覆うレンズカバー27は、サイドレンズ28に沿って前方に伸びフロントレンズ24の前方に至る湾曲面27eを有しているので、灯火器20の表面に円滑な空気流を形成できる。
【0051】
また、自動二輪車1によれば、切り欠き31dを深くすることよって、車体前方に放たれる光量の低下を抑えると同時に、車体側面視における灯火器20の視認性を向上できる。つまり、特開2006−134701号公報に開示された自動二輪車では、バルブやリフレクタが斜めに配置されており、リフレクタにおいてバルブの発光部の後方に位置する部分(上記文献において反射面45a(以下、後側反射面))で反射された光のみが、車体前方に向かう光となっている。そのため、車体側面視での灯火器の視認性を向上するために、リフレクタの後側反射面に形成された切り欠きを深くして、光の放出範囲を拡げようとすると、車体前方に照射される光量が大きく低下してしまうため、後側反射面に深い切り欠きを形成することは難しかった。
【0052】
自動二輪車1では、基部21aに対して発光部21bが位置する方向が車両前後方向に沿うようにバルブが配置され、リフレクタ31が前方に開くように配置されているので、切り欠き31dを深くした場合であっても、切り欠き31d以外の全域でバルブ21の光が前方に反射され得る。そのため、光の放出範囲を拡げるために切り欠きを深くした場合であっても、車体前方に照射される光量の低減を抑えることができる。
【0053】
また、自動二輪車1は、レンズカバー27の内側に配置されフロントレンズ24とサイドレンズ28とに装着されるレンズフレーム26を有している。このレンズフレーム26は、フロントレンズ24とサイドレンズ28との間に位置する仕切部26fを有している。これによって、少ない部品数で、すなわち1つのバルブで、互いに区画された2つの位置から光を放出できる。
【0054】
自動二輪車1では、サイドレンズ28には、当該サイドレンズ28に入射したバルブ21の光が前方に放出されるのを抑えるレンズカット28cが形成されている。前方へ放たれる光が抑えられることによって、車幅方向の外方に放たれる光を相対的に増すことができ、車体の側面視での灯火器20の視認性を向上できる。
【0055】
自動二輪車1では、フロントレンズ24とサイドレンズ28は別体に構成されている。これによって、フロントレンズ24とサイドレンズ28とが一体的に成型されている場合に比べて、サイドレンズ28に形成するレンズカット28cの形態の自由度を増すことができる。
【0056】
自動二輪車1では、サイドレンズ28は車幅方向の外方からバルブ21に向かって伸びる光導入部28aを有し、サイドレンズ28は光導入部28aから後方に伸びるように形成されている。これによって、光導入部28aに入射したバルブ21の光がサイドレンズ28内を、その後端に向かって進むのでサイドレンズ28の広い範囲から光を放出でき、車体側面視での灯火器20の視認性をさらに向上できる。
【0057】
自動二輪車1では、レンズフレーム26の仕切部26fは光導入部28aを車幅方向の外方から覆っている。光導入部28aは、車幅方向の外方からバルブ21に向かって伸びる一方で、サイドレンズ28は光導入部28aから後方に伸びている。そのため、光導入部28aと、サイドレンズ28の後部とでは発光の態様が大きく異なる場合がある。自動二輪車1では、光導入部28aを仕切部26fで覆うことによって、発光の態様の不均一が露呈することを抑制できる。
【0058】
また、サイドレンズ28は、光導入部28aからの距離が大きくなるにしたがって漸次細くなるように形成されている。これによって、サイドレンズ28の後端に近づくにしたがって、サイドレンズ28内を進む光の密度の低下を抑えることができる。
【0059】
なお、本発明は以上説明した自動二輪車1に限られず、種々の変更が可能である。例えば、以上の説明では、1の灯火器20には2つのバルブ21,22が設けられていた。しかしながら、車幅方向の中心側に位置するバルブ22は設けられていなくてもよい。
【0060】
また、以上の説明では、フロントレンズ24とサイドレンズ28は別体に構成されていた。しかしながら、フロントレンズ24とサイドレンズ28は一体的に形成されてもよい。
【0061】
また、本発明は車体前部に設けられる灯火器20を例にして説明したが、本発明はテールランプに適用されてもよい。すなわち、テールライトのバルブを、その基部に対して発光部の位置する方向が車体前後方向に沿うように配置してもよい。そして、当該バルブに対して前方(車両の前後方向においては後方)にフロントレンズを配置し、当該バルブの車幅方向の外方にサイドレンズを設けてもよい。そして、リフレクタにバルブの光の一部がサイドレンズに向かうように切り欠きを形成してもよい。さらに、サイドレンズに沿ってフロントレンズの前方(車両の前後方向における後方)の位置まで伸びるレンズカバーが設けられてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1 自動二輪車、2 車体フレーム、4 ハンドル、5 フロントフォーク、6 前輪、7 エンジン、8 スイングアーム、9 後輪、12 シート、13 ヘッドライト、14 計器、20 灯火器、21,22 バルブ、21a,22a 基部、21b,22b 発光部、24,25 フロントレンズ、26 レンズフレーム、26a,26b フロントフレーム部、26c サイドフレーム部、26f 仕切部、27 レンズカバー、28 サイドレンズ、30 ハウジング、31,32 リフレクタ、31a,32a バルブ保持部、31b,32b 底部、31c,32c 反射面部、31d 切り欠き、33 溝、34 外枠部、40 フロントカバー、41 フロントサイドカバー部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車幅方向の中心を挟んで左右に配置される左右のバルブであって、その前部に光を発する発光部を有し、当該バルブの基部に対して前記発光部の位置する方向である当該バルブの指向方向が車体の前後方向に沿うように配置される左右のバルブと、
前記左右のバルブの前記発光部を前方から覆うように配置される左右のフロントレンズと、
前記左右のバルブに対して車幅方向の外方に配置され、車幅方向の外方に向くように形成されるとともに、少なくとも一部が前記バルブより後方に位置する左右のサイドレンズと、
前記バルブの前記基部を保持し、前記バルブの指向方向に開くように配置された左右のリフレクタであって、前記発光部の光の一部が前記サイドレンズに向かうのを許容する切り欠きが形成された左右のリフレクタと、
前記フロントレンズと前記サイドレンズとを覆うレンズカバーであって、前記サイドレンズに沿って前方に伸び前記フロントレンズの前方に至る湾曲面を有する左右のレンズカバーと、
を備えることを特徴とする自動二輪車。
【請求項2】
請求項1に記載の自動二輪車において、
前記レンズカバーの内側に配置され、前記フロントレンズと前記サイドレンズとに装着されるレンズフレームであって、前記フロントレンズと前記サイドレンズとの間に位置する仕切部を有するレンズフレームをさらに備える、
ことを特徴とする自動二輪車。
【請求項3】
請求項1に記載の自動二輪車において、
前記サイドレンズには、当該サイドレンズに入射した前記バルブの光が前方に放出されるのを抑えるレンズカットが形成されている、
ことを特徴とする自動二輪車。
【請求項4】
請求項3に記載の自動二輪車において、
前記フロントレンズと前記サイドレンズは、別体に構成されている、
ことを特徴とする自動二輪車。
【請求項5】
請求項1に記載の自動二輪車において、
前記フロントレンズと前記サイドレンズは、別体に構成され、
前記サイドレンズは車幅方向の外方から前記バルブに向かって伸びる光導入部を有し、
前記サイドレンズは前記光導入部から後方に伸びるように形成されている、
ことを特徴とする自動二輪車。
【請求項6】
請求項5に記載の自動二輪車において、
前記レンズカバーの内側に配置され、前記フロントレンズと前記サイドレンズとに装着されるレンズフレームであって、前記光導入部を車幅方向の外方から覆う仕切部を有するレンズフレームをさらに備えている、
ことを特徴とする自動二輪車。
【請求項7】
請求項5に記載の自動二輪車において、
前記サイドレンズは、前記光導入部からの距離が大きくなるにしたがって漸次細くなるように形成されている、
ことを特徴とする自動二輪車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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