説明

自動券売機

【課題】売り上げ情報の更新を正確に、且つ迅速に行うことができる自動発券機を提供する。
【解決手段】この自動券売機1は、複数のアイテムの中から選択された特定のアイテムに係る券を販売する自動券売機であって、特定のアイテムに係る情報を表示するタッチパネル2と、特定のアイテム価格についての決済を行なう金銭処理部20と、金銭処理部20により決済された特定のアイテムに係る情報をコード化して記録した券を発行する券発行部23と、券に記録されたコード情報を読取るリーダ11と、金銭処理部20により決済された特定のアイテムの売り上げ情報を蓄積する売上情報蓄積部22と、売上情報蓄積部22を制御する制御部21と、を備えて構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動券売機に関し、さらに詳しくは、キャンセルされた券に記録されたコード情報を読取ることにより、自動券売機の売り上げ情報から当該券に係る購入価格を減算する自動券売機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から自動券売機により購入されたアイテムの売り上げ情報(例えば、特定のアイテムに係る券の購入日、購入時間、購入価格、及びアイテム名)は、統計情報として自動券売機内、又はオンラインによりセンター管理されている場合はホスト内に蓄積される。そして、蓄積された売り上げ情報に基づいて各自動販売機の管理運営を行なっている。しかし、利用者は券を購入した後に、何らかの事情により券をキャンセルしたいと申し出る場合がある。そのような時は、一旦、店員がその券と引き換えに購入金額に相当する現金を利用者に返金し、後で店員が自動券売機を操作して返金した金額を自動券売機に蓄積されている売上額から減算して、売り上げ情報と実際の金額が一致するように処理を行っていた。
従来技術として特許文献1には、食券の券売機や缶飲料の自動販売機をはじめとする自動販売装置において、販売量等についてのデータを記憶させるメモリーや記憶装置を小型かつ低コストに保ちつつ、販売量等についての定期的な集計と、所定集計期間の中途での中間集計に係るデータ出力を容易に行うことができ自動販売装置について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−168151公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、利用者が購入した券をキャンセルする場合、購入してすぐキャンセルする場合と、時間が経過してからキャンセルする場合とがある。また、管理者がキャンセルされた金額を売り上げ額から減算処理するタイミングは、キャンセル直後に逐一行ったり、キャンセルから長時間経過した暇な時間帯や閉店後にまとめて行う等、様々である。このように、購入した時間とキャンセルした時間と、店員がキャンセルされた券の金額を減算処理する時間が必ずしも同じ日、或いは同じ時間になるとは限らない。即ち、券を発行した日時の売上情報はそのまま維持され、それとは全く無関係の実際に減算処理を行った日時の売り上げ情報が更新されるため、実際の売り上げ情報と異なる情報が記録される虞があった。例えば、繁忙期に発行した券の減算処理を閑散時に行なうと極端な場合は、売り上げ金額よりキャンセル金額が多くなって、結果としてマイナスとなる場合もあった。例えば、外食業界においては、食材のムダ(作りすぎによる廃棄)を削減することが社会モラルとして求められている。そしてこれは同時に収益性の改善にもつながる課題として重要視されている。そこで、券売機の時間帯ごとの売上統計情報に基づいて、月や曜日、時間帯による売上の推移や、注文されるメニューの傾向を捉えて、ムダを生じないに仕込み量を調整するなどの対策が行なわれている。しかしながら、このようにキャンセルによる減算処理によって、時間帯ごとの統計情報が不正確になると、こうした取り組みにも支障がでるという不都合が生じる。更に、キャンセルされた券の情報は、手動により入力するため、入力ミスが多くなり作業に手間がかかるといった問題があった。
また、特許文献1に開示されている従来技術は、手動によるボタン操作で集計モードにしてデータを出力する発明であり、販売途中での食券のキャンセルについては言及されていない。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、発券した券に売り上げ情報(例えば、特定のアイテムに係る券の購入日時、購入価格、及びアイテム名)をコード化して記録しておき、券がキャンセルされた場合は、精算後にその券に記録された売り上げ情報に記録された購入日時の売り上げ情報を更新(売り上げ情報から減算)することにより、売り上げ情報の更新を正確に、且つ迅速に行うことができる自動発券機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、複数のアイテムの中から選択された特定のアイテムに係る券を販売する自動券売機であって、前記特定のアイテム価格についての決済を行なう金銭処理部と、該金銭処理部により決済された特定のアイテムに係る情報を券の発行日時に係る情報と共にコード化したコード情報を記録した券を発行する券発行部と、前記券に記録されたコード情報を読取るリーダと、前記金銭処理部により決済された特定のアイテムの売り上げ情報を券の発行日時と関連付けて蓄積する売上情報蓄積部と、前記売上情報蓄積部を制御する制御部と、を備え、発行済み券をキャンセルするための操作がなされ、当該券に記録されたコード情報が前記リーダにより読み込まれると、前記制御部は、券の購入価格を、前記売上情報蓄積部に蓄積された当該券の発行時間帯中の総売り上げ金額から減算して更新することを特徴とする。
本発明では、各券に特定のアイテムに係る情報をコード化して記録しておき、キャンセルされた券が発生した場合、売り上げ情報を正確に更新するために、その券に記録されている情報を読み取って、当該券が発行された時間帯の総売り上げ金額から当該券の購入金額を減算する。これにより、売り上げ情報の更新を正確に、且つ迅速に行うことができる。
請求項2は、前記自動券売機は、券を販売する通常モードと発行済み券のキャンセルを処理する精算モードの2つのモードを切り替えるモード切替手段を備え、前記制御部は、該モード切替手段によりモードが通常モードから精算モードに切り替えられたときに、通常モードにおいては無効だった前記リーダの動作を有効とすることを特徴とする。
制御部は、リーダから券が読み込まれることにより、売り上げ情報の更新を行なうようにしても構わないが、利用者が購入した券を誤ってリーダに読み込ませてしまうことも考えられる。このような誤操作を防止するために、本発明では、利用者に分からない位置に設けたスイッチを操作したり、或いは利用者に分からない操作方法により、券売機のモードを精算モードに切り替えてリーダの動作を有効とする。これにより、利用者が券をリーダに読み込ませる誤操作を未然に防止することができる。
【0007】
請求項3は、前記コード情報は、少なくとも前記特定のアイテムに係る券の発行日、発行時間、購入価格、及びアイテム名を含むことを特徴とする。
売り上げ情報を遡って更新するためには、少なくともキャンセルされた券の発行日、発行時間、購入価格、及びアイテム名が分かることが望ましい。従って、券が読み込まれた場合、これらの情報と一致する情報が売り上げ情報に存在すれば、正規の券であると認識して売り上げ情報から減算することができる。これにより、売り上げ情報を更新するタイミングによらず、正確に売り上げ情報を更新することができる。
請求項4は、前記制御部は、前記モード切替手段によりモードが通常モードから精算モードに切り替えられた状態において、前記リーダにより読み込まれたコード情報に係るアイテムがキャンセルされたものと見做し、前記売上情報蓄積部に蓄積されている情報から該アイテムに係る情報を消去することを特徴とする。
売り上げ情報からキャンセルされたアイテムの金額を減算した場合、実際の売り上げ金額と売り上げ情報の金額とは一致するが、キャンセルされたアイテムの発券情報が残ってしまい、後日、統計を集計した場合に発券枚数と金額が一致せず、正確な統計情報を収集することができなくなる。そこで本発明では、リーダにより読み込まれたコード情報に係るアイテムはキャンセルされたものと見做し、売上情報蓄積部に蓄積されている情報からこのアイテムに係る情報を消去する。これにより、正確な売り上げ情報を基にした統計情報を収集することができる。
請求項5は、前記コードは、一次元バーコード、二次元バーコード、又は磁気コードにより構成されていることを特徴とする。
券は一般的には紙で構成され、可能な限り安価に製造する必要がある。そこで、券に一次又は二次のバーコードを印刷したり、券の裏面に磁気シートを貼付してそこに磁気コードを記録する。これにより、券のコストを上昇させることなく、券に記録する情報量を可能な限り多くすることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、キャンセルされた券に記録されている情報を読み取って、当該券が発行された時間帯の売り上げ額から当該券の購入金額を減算するので、売り上げ情報の更新を正確に、且つ迅速に行うことができる。
また、利用者に分からない位置に設けたスイッチを操作したり、或いは利用者に分からない操作方法により、券売機のモードを精算モードに切り替えてリーダの動作を有効とするので、利用者が券をリーダに挿入する誤操作を未然に防止することができる。
また、キャンセルされた券が読み込まれた場合、少なくともキャンセルされた券の発行日、発行時間、購入価格、及びアイテム名と一致する情報が売り上げ情報に存在すれば、正規の券であると認識して売り上げ情報から減算することができるので、売り上げ情報を更新するタイミングによらず、正確に売り上げ情報を更新することができる。
また、リーダにより読み込まれたコード情報に係るアイテムはキャンセルされたものと見做し、売上情報蓄積部に蓄積されている情報からこのアイテムに係る情報を消去するので、正確な売り上げ情報を基にした統計情報を収集することができる。
また、券に一次、又は二次のバーコードを印刷したり、券の裏面に磁気シートを貼付してそこに磁気コードを記録するので、券を安価に構成すると共に、券に記録する情報量を可能な限り多くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る自動券売機の外観を示す図である。
【図2】本発明の自動券売機の機能を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る自動券売機の精算モード時の動作を説明するフローチャートである。
【図4】売上情報蓄積部に蓄積された情報の一例を示す図である。
【図5】食券に表示された内容の一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態に係る自動券売機の外観を示す図である。この自動券売機1は、複数のアイテムに係る情報を表示するタッチパネルディスプレイ(以下、単にタッチパネルと呼ぶ)2と、選択された特定アイテムの価格に相当する金銭を投入するコイン投入口8及び紙幣挿入口5と、コイン投入と紙幣の挿入を解除するリジェクトボタン4と、つり銭がある場合に押すつり銭ボタン6と、つり銭を払出すつり銭口7と、決済された特定のアイテムに係る情報をコード化して記録した券を取り出す券取出口9と、券に記録されたコード情報を読取るリーダ11と、制御ボードや電源装置等を収納する収納部10と、を備えて構成されている。尚、本実施形態では、コイン投入口8、リジェクトボタン4、紙幣挿入口5、つり銭ボタン6、及びつり銭口7を含めて金銭処理部20と呼ぶ。
【0011】
次に本発明の自動券売機の概略動作について説明する。まず、通常モードでは、利用者が券を購入するために、紙幣挿入口23、又はコイン投入口24から金銭を投入することにより、タッチパネル2にアイテムが表示される。このとき、利用者が近接したことを検知する人感センサにより、タッチパネル2が表示されるようにしてもよい。利用者は、表示されたアイテムの中から特定のアイテムを選択して確定ボタンにタッチする。このときタッチパネル2には、合計金額が表示されているので、投入された金銭がそれ以上であれば、券取出口9から券が払い出される。また、つり銭があれば、つり銭口7からつり銭が放出される。ここで、利用者は券を購入した後に、何らかの事情により券をキャンセルしたいと申し出る場合がある。そのような時は、一旦、購入金額を利用者に返金してその券を戻してもらい、後で利用者に分からない位置に設けたスイッチを操作したり、或いは利用者に分からない操作方法により、自動券売機1のモードを精算モードに切り替えてリーダ11の動作を有効とする。そして、リーダ11により戻された券を読み込ませて、当該券が発行された時間帯の売り上げ額から当該券の購入金額を減算する。
【0012】
図2は本発明の自動券売機の機能を示すブロック図である。この自動券売機1は、複数のアイテムの中から選択された特定のアイテムに係る券を販売する自動券売機であって、特定のアイテムに係る情報を表示するタッチパネル2と、特定のアイテム価格についての決済を行なう金銭処理部20と、金銭処理部20により決済された特定のアイテムに係る情報をコード化して記録した券を発行する券発行部23と、券に記録されたコード情報を読取るリーダ11と、金銭処理部20により決済された特定のアイテムの売り上げ情報を蓄積する売上情報蓄積部22と、売上情報蓄積部22を制御する制御部21と、を備えて構成されている。
即ち、本実施形態では、各券に特定のアイテムに係る情報をコード化して記録しておき、キャンセルされた券が発生した場合、売り上げ情報を正確に更新するために、その券に記録されている情報をリーダ11で読み取って、当該券が発行された時間帯の売り上げ額から当該券の購入金額を減算する。これにより、売り上げ情報の更新を正確に、且つ迅速に行うことができる。
また、制御部21は、リーダ11から券が読み込まれることにより、売り上げ情報の更新を行なうようにしても構わないが、利用者が誤って購入した券をリーダ11に読み込ませてしまうことも考えられる。このような誤操作を防止するために、本実施形態では、利用者に分からない位置に設けたスイッチを操作したり、或いは利用者に分からない操作方法により、自動券売機1のモードを精算モードに切り替えてリーダ11の動作を有効とする。これにより、利用者が券をリーダ11に挿入する誤操作を未然に防止することができる。
【0013】
図3は、本発明に係る自動券売機の精算モード時の動作を説明するフローチャートである。まず、自動券売機の所有者が、利用者に分からない位置に設けたスイッチを操作したり、或いは利用者に分からない操作方法により、自動券売機1のモードを精算モードに切り替えて(S1でYES)、リーダ11の動作を有効とする(S2)。そして、事前に回収したキャンセルされた券に記録されているコード情報を読み込む(S3)。このコード情報には少なくともキャンセルされた券の発行日、発行時間、購入価格、及びアイテム名が記録されているので、それらを読み込んでメモリに記憶する(S4)。そして、全てのキャンセルされた券のコード情報を読み込むと(S5でYES)、各券に記憶されている発行日、発行時間、購入価格、及びアイテム名を売上情報蓄積部22に蓄積されている情報から検索して(S6)、存在する場合は、そのアイテムの価格を同じ時間帯の総売り上げ額から減算する(S7)。そしてキャンセルされた券に関する情報を売上情報蓄積部22に蓄積されている情報の中から消去する(S8)。そして全ての減算が終了すると(S9でYES)、精算モードを終了する(S10)。また、ステップS1で精算モードに設定されない場合は(S1でNO)、自動券売機1を通常モードに設定して(S11)、券が発行されると(S12でYES)、発行日、発行時間、購入価格、及びアイテム名をコード化して記録して(S13)、その券を発行する(S14)。
即ち、売り上げ情報を遡って更新するためには、券ごとに付与したID情報を照合する手法もあるが、より正確な統計情報を得るためには、券に記録したコードから少なくともキャンセルされた券の発行日、発行時間、購入価格、及びアイテム名が分かることが望ましい。従って、券が読み込まれた場合、これらの情報と一致する情報が売り上げ情報に存在すれば、正規の券であると認識して売り上げ情報から減算することができる。これにより、売り上げ情報を更新するタイミングによらず、正確に売り上げ情報を更新することができる。
【0014】
また、売り上げ情報からキャンセルされたアイテムの金額を減算した場合、実際の売り上げ金額と売り上げ情報の金額とは一致するが、キャンセルされたアイテムの発券情報が残ってしまい、後日、統計を集計した場合に発券枚数と金額が一致しない。キャンセルされたアイテムの情報にフラグを立てるなどの目印をつけるのが一般的であるが、集計時のミスを招いて正確な統計情報を収集することができなくなる。そこで本実施形態を、リーダ11により読み込まれたコード情報に係るアイテムはキャンセルされたものと見做し、売上情報蓄積部22に蓄積されている情報からこのアイテムに係る情報を消去できるように変形してもよい。これにより、正確な売り上げ情報を基にした統計情報を収集することができる。
【0015】
図4は売上情報蓄積部に蓄積された情報の一例を示す図である。図4(a)は、1日の売上記録を表す図であり、図4(b)は、各アイテムごとの時間別売上額の一覧を表す図である。例えば、食堂等に設置された食券販売機の場合、図4(a)のように販売した順に番号を付し、「品名」、「単価」、「販売時間」がそれぞれ記録される。例えば、No.52には、「品名」がラーメン、「単価」が650円、「販売時間」が12:05と記録されている。以下同様に食券販売機で買われた順にそれぞれ記録される。図4(b)には、別の記憶領域に時間帯別(1時間単位)に集計したアイテムごとの売上合計を記憶している。例えば、「時間帯」10:00〜11:00では、「ラーメン」が9750円、「タンメン」が6000円、「チャーハン」が3850円売り上げたことを表している。以下同様にして、22:00までの1日の時間帯別売上合計が記録されている。
【0016】
次に、図4(a)のようにNo.71の「ラーメン」とNo.73の「ラーメン」が食券を販売後にキャンセルされたと仮定する。この時点では、既に代金は返金されているので、自動販売機に集金された金額より650円+650円=1300円が不足している筈である。そして回収した2枚の食券には、図5(a)、(b)に示すように、食券No.71には、発行日「2009.2.18」、アイテム「ラーメン」、単価「650円」、発行時刻「12:55」と記録され、同じく食券No.73には、発行日「2009.2.18」、アイテム「ラーメン」、単価「650円」、発行時刻「13:10」と記録されている。尚、図5では図示を省略するが、各食券の裏面に磁気データとして同じデータが記録されている。そして、食券販売機のモードを精算モードに切り替えて、図5の食券をリーダに読み込ませる。すると、図4(a)に示す食券No.71と73(×印)はキャンセルされたものと見做される。これにより、制御部21は図4(b)に示すように、食券No.71の「ラーメン」の発行時間は12:55であるので、時間帯「12:00〜13:00」の「ラーメン」の売上額2600円から650円を減算して25350円と更新する。同じく食券No.73の「ラーメン」の発行時間は13:10であるので、時間帯「13:00〜14:00」の「ラーメン」の売上額19500円から650円を減算して18850円と更新する。
尚、食券は一般的には紙で構成され、可能な限り安価に製造する必要がある。そこで、食券に一次又は二次のバーコードを印刷したり、食券の裏面に磁気シートを貼付してそこに磁気コードを記録する。これにより、食券を安価に構成すると共に、食券に記録する情報量を可能な限り多くすることができる。
【符号の説明】
【0017】
1 自動券売機、2 タッチパネル、4 リジェクトボタン、5 紙幣挿入口、6 つり銭ボタン、7 つり銭口、8 コイン投入口、9 券取出口、10 収納部、11 リーダ、20 金銭処理部、21 制御部、22 売上情報蓄積部、23 券発行部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアイテムの中から選択された特定のアイテムに係る券を販売する自動券売機であって、
前記特定のアイテム価格についての決済を行なう金銭処理部と、
該金銭処理部により決済された特定のアイテムに係る情報を券の発行日時に係る情報と共にコード化したコード情報を記録した券を発行する券発行部と、
前記券に記録されたコード情報を読取るリーダと、
前記金銭処理部により決済された特定のアイテムの売り上げ情報を券の発行日時と関連付けて蓄積する売上情報蓄積部と、
前記売上情報蓄積部を制御する制御部と、を備え、
発行済み券をキャンセルするための操作がなされ、当該券に記録されたコード情報が前記リーダにより読み込まれると、前記制御部は、券の購入価格を、前記売上情報蓄積部に蓄積された当該券の発行時間帯中の総売り上げ金額から減算して更新することを特徴とする自動券売機。
【請求項2】
前記自動券売機は、券を販売する通常モードと発行済み券のキャンセルを処理する精算モードの2つのモードを切り替えるモード切替手段を備え、前記制御部は、該モード切替手段によりモードが通常モードから精算モードに切り替えられたときに、通常モードにおいては無効だった前記リーダの動作を有効とすることを特徴とする請求項1に記載の自動券売機。
【請求項3】
前記コード情報は、少なくとも前記特定のアイテムに係る券の発行日、発行時間、購入価格、及びアイテム名を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動券売機。
【請求項4】
前記制御部は、前記モード切替手段によりモードが通常モードから精算モードに切り替えられた状態において、前記リーダにより読み込まれたコード情報に係るアイテムがキャンセルされたものと見做し、前記売上情報蓄積部に蓄積されている情報から該アイテムに係る情報を消去することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の自動券売機。
【請求項5】
前記コードは、一次元バーコード、二次元バーコード、又は磁気コードにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の自動券売機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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