説明

自動消火装置

【課題】 消火薬剤13を確実に火源に到達させ、有効で効果的な消火を行うことができる自動消火設備を提供する。
【解決手段】 消火薬剤13を充填した容器1と、容器1から延長され末端を閉じ、内部が加圧状態である樹脂配管4とを備え、該樹脂配管4を防火対象域6に張り巡らせ、火災発生時に炎12の熱により樹脂配管4が溶け弱くなった部分から消火薬剤13を放射させる自動消火装置において、前記樹脂配管4内の管路の周囲一部分又は全周を覆う網5,15,25を備え、火災発生時に炎12の熱により樹脂配管4が溶け弱くなった部分に穴4aが空き、その穴4aから放射される消火薬剤13を網5,15,25で拡散させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災を感知して自動的に消火を行う自動消火装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、消火薬剤を充填した容器と、容器から延長され末端を閉じ、内部が加圧状態である樹脂配管とを備え、該樹脂配管を防火対象域に張り巡らせ、火災発生時に災の熱により樹脂配管が溶け弱くなった部分から消火薬剤を放射させて消火を行う自動消火装置があった。
【特許文献1】特開2002−282381号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、消火薬剤を線状にしか放射できない上に、放射方向が必ずしも火源に向くとは限らないことにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために本発明は、消火薬剤を充填した容器と、容器から延長され末端を閉じ、内部が加圧状態である樹脂配管とを備え、該樹脂配管を防火対象域に張り巡らせ、火災発生時に災の熱により樹脂配管が溶け弱くなった部分から消火薬剤を放射させる自動消火装置において、前記樹脂配管内の管路の周囲一部分又は全周を覆う網を備えたことを特徴としている。
【0005】
上記構成によれば、火災発生時に災の熱により樹脂配管が溶け弱くなった部分に穴が空き、その穴から放射される消火薬剤を網で拡散させることができる。この網目の大きさは樹脂配管に空く穴より小さく、且つ、その穴から放射される消火薬剤が通過可能な大きさに形成することが望ましい。
【0006】
前記樹脂配管内の管路の周囲一部分を覆う網は、樹脂配管の周囲に存在する壁面とで該樹脂配管を挿通させる筒状の配管収容空間を形成することが望ましい。
【0007】
前記樹脂配管内の管路の周囲全周を覆う網は、樹脂配管を挿通させるように筒状に形成するか、樹脂配管の管壁樹脂内に一体に埋め込み網入りの樹脂配管を構成するように筒状に形成することが望ましい。
【0008】
前記樹脂配管内の管路の周囲一部分又は全周を覆う網は、樹脂配管の成形材料より高い融点を有する金網又は樹脂網からなることが望ましい。
【0009】
前記消火薬剤は水系消火薬剤又は粉末消火薬剤であることが望ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、火災発生時に災の熱により樹脂配管が溶け弱くなった部分に穴が空き、その穴から放射される消火薬剤を網で拡散させることで、消火薬剤を確実に火源に到達させることができ、有効で効果的な消火を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態に係る陳列棚用自動消火装置の全体図であり、該装置は圧力源としてのCO2や窒素ガスと共に水系消火薬剤又は粉末消火薬剤の何れか一方の消火薬剤13を加圧充填する蓄圧式の消火薬剤貯蔵容器1、ポリエチレン等の合成樹脂からなり柔軟性を有する1本の樹脂配管であるチューブ4、図2に示す網5からなり、消火薬剤貯蔵容器1の(容器弁の)消火薬剤放出口にチューブ4を接続している。チューブ4は必要長さに切断し、且つ、その末端をヒートシール加工やプラグにより栓をして確実に閉じた状態で、防火対象域(防火対象物)、本実施の形態ではディスカウントショップ、スーパ、百貨店等の店舗の売場に配置して商品を陳列するための陳列棚6に張り巡らせ、当該陳列棚6で発生した火災を消火するように構成している。チューブ4の切断及び末端封鎖処理は陳列棚6にチューブ4を張り巡らせる配管作業の前後いずれでも行うことができる。
【0012】
陳列棚6は、複数枚(本実施の形態では4枚)の矩形状の棚板7と、陳列棚6の4角(各棚板7の4角)に立設して各棚板7を上下多段に支持する4本の支柱8とで多段構造(本実施の形態では3段構造)に構成されている。
【0013】
チューブ4は、陳列棚6の何れか1本の支柱8の下端部から陳列棚6に引き込み、その支柱8に這わせて下から2段目の棚板7まで立ち上げ、その立ち上げ部に対応する下から2段目の棚板7の1つの角部からその棚板7の下面側(陳列棚6の最下段の棚部6aの天面)に引き込み、下から2段目の棚板7の4側縁に沿ってその棚板7の下面側縁部(陳列棚6の最下段の棚部6aの天面周側部)に矩形ループ状に這わせ、引き込み部と同じ下から2段目の棚板7の1つの角部から引き出し、その引き込み及び引き出し部に対応する下から2段目の棚板7の1つの角部から前記と同じ支柱8に這わせて陳列棚6の下から3段目の棚板7まで立ち上げ、下から2段目の棚板7と同様に下から3段目の棚板7の4側縁に沿って下から3段目の棚板7の下面側縁部(陳列棚6の下から2段目の棚部6aの天面周側部)に矩形ループ状に這わせ、この配管作業を陳列棚6の最上段の棚部6aの天面となる最上段の棚板(天板)7まで順次行い、陳列棚6全体に張り巡らせて、当該陳列棚6を各段の棚部6aごとにその天面周側部に矩形ループ状に這わせたチューブ4により監視して火災を感知するように構成している。また、チューブ4を上記とは逆に陳列棚6の何れか1本の支柱8の上部から陳列棚6に引き込み、最上段の棚板7の下面側縁部から下から2段目の棚板7の下面側縁部にかけて順次張り巡らせたり、チューブ4を陳列棚6の何れか1本の支柱8の下部(又は上部)から引き込み、先ず下から2段目の棚板7から最上段の棚板7(又は最上段の棚板7から下から2段目の棚板7)にかけて、各棚板7ごとにその下面で、隣接する2側縁部にだけ這わせ、対角方向に位置する2本の支柱8を交互に這わせながら、各棚板7の半分に張り巡らせた後、最上段の棚板7から下から2段目の棚板7(又は2段目の棚板7から最上段の棚板7)にかけて、各棚7ごとにその下面で、隣接する残り2側縁部に這わせ、対角方向に位置する2本の支柱8を交互に這わせながら、各棚板7の残り半分に張り巡らせても良く、このような配管形態は、チューブ4を重複することなく、陳列棚6の各段の棚部6aの天面周側部に矩形ループ状に這わせた状態で、陳列棚6全体に張り巡らせることができて、未監視部分や散水障害をなくし、当該陳列棚6で発生した火災の感知及び消火を有効に、且つ、効果的に行うことができる。
【0014】
消火薬剤貯蔵容器1は、陳列棚6から離れた売場の目立たない箇所や売場以外の場所に設置することもできるが、陳列棚6内の目立たない箇所や陳列棚6付近の目立たないに場所に、定置型や台車付きの可搬型の設置台又はパッケージ箱内に収容して設置することが望ましい。
【0015】
図2は陳列棚の棚板の部分拡大断面図であり、各棚板7は矩形状の商品載置面7aの周側縁から下向きに直角に延出する縁部7bを有し、各棚板7の下面側縁部に矩形ループ状に這わせるチューブ4の周囲で、防火対象域(各棚部6aの空間)と対向する側と反対側には、各棚板7の商品載置面7aの側縁部分と縁部7bからなる直角な壁面が存在している。そして、図2に示す網5は、各棚板7の下面側縁部に矩形ループ状に這わせるチューブ4の周囲に存在する直角な壁面の内側に取り付け、各棚板7の下面側縁部に矩形ループ状に這わせるチューブ4の防火対象域と対向する側を覆い、各棚板7の下面側縁部に矩形ループ状に這わせるチューブ4の防火対象域と対向する側と反対側の周囲に存在する直角な壁面とで、各棚板7の下面側縁部、即ち各棚部6aにおけるチューブ4の配管経路に筒状のチューブ(配管)収容空間9を形成するもので、このチューブ収容空間9にチューブ4を挿通させることによって、各棚板7の下面側縁部にチューブ4を矩形ループ状に這わせている。したがって、図2に示す網5は、チューブ4の周囲に存在する壁面とで当該チューブ4を挿通させる筒状のチューブ収容空間9を形成し、このチューブ収容空間9に挿通させるチューブ4内の管路の周囲一部分を覆っている。また、この網5は、チューブ4の成形材料より高い融点を有し、且つ、後述する所定の大きさの網目を有する金網又は樹脂網からなっている。
【0016】
また、図2に示す網5は、各棚板7における商品載置面7aの側縁部分下面と縁部7bの端部内面に接合させる平坦な接合部5bをそれぞれ板状の網押さえ10とボルト・ナット11で着脱自在に締め付ける方法で取り付けているが、各棚板7における商品載置面7aの側縁部分下面と縁部7bの端部内面にこれら各面との間に網5の接合部5を着脱自在に嵌合する嵌合部を形成するための網取り付け金具を複数個固着しておき、嵌合方式で着脱自在に取り付けたり、各棚板7における商品載置面7aの側縁部分下面と縁部7bの端部内面にチューブ4の成形材料の融点より高い温度耐熱の接着剤によって直接接着固定しても良い。さらに、網5は、各棚板7の下面側縁部の1側縁に対し1本ずつ設け、4本の網5によって各棚板7の角部を除く下面側縁部にチューブ収容空間9を形成したり、各棚板7の下面側縁部に沿うように1本の長い網5を矩形ループ状に曲げ加工し、各棚板7の下面側縁部に連続してチューブ収容空間9を形成しても良い。チューブ収容空間9に対するチューブ4の引き込み及び引き出しは、チューブ収容空間9が各棚板7の各角部で途切れる前者の場合はその途切れ部分で行うことができ、連続する後者の場合はチューブ収容空間9が各棚板7の1つの角部で途切れるように、1本の長い網5を矩形ループ状に曲げ加工することにより、その途切れ部分で行うことができる。またさらに、図2に示す網5は、平坦な両接合部5b間の網主部5aを幅方向に湾曲し、断面形状が扇形のチューブ収容空間9を形成しているが、網主部5aを平坦に形成することで、断面形状が三角形のチューブ収容空間9を形成することができ、これ以外でもL字状等に折り曲げることによって、断面形状が四角形以上の多角形のチューブ収容空間9を形成することができる。本実施の形態では、網5がチューブ4の周囲に存在する直角な壁面とで当該チューブ4を挿通させる筒状のチューブ収容空間9を形成しているが、例えばチューブ4を店舗等の壁面や天井面に直接張り巡らせる場合等、チューブ4の周囲に平坦な1壁面しか存在しない場合には、幅方向に半円状に曲げたり、VやL字状、コ字状等に折り曲げた網主部5aを有する網5によって平坦な壁面や天井面とでチューブ4を挿通させる筒状のチューブ収容空間9を形成することができる。
【0017】
なお、陳列棚6の支柱8に這わせるチューブ4に対しても、各棚板7の下面側縁部に矩形ループ状に這わせるチューブ4と同様に、図示しない網によってチューブ4の周囲に存在する壁面とで当該チューブ4を挿通させる筒状のチューブ収容空間を形成し、このチューブ収容空間に挿通させるチューブ4内の管路の周囲一部分を覆うことが望ましい。
【0018】
以上のように構成した陳列棚用自動消火装置は、消火薬剤貯蔵容器1の内圧によってチューブ4内の管路を常時加圧した状態で待機している。この待機状態で、例えば陳列棚6の下から2段目の棚部6aに陳列している商品から出火すると(火災発生)、図2に示すように、陳列棚6の下から2段目の棚部6aを監視している陳列棚6の下から3段目の棚板7の下面側縁部に矩形ループ状に這わせたチューブ4の、炎12の熱により最も高温になった部分(溶けて弱くなった部分)に穴4aが空き、消火薬剤貯蔵容器1の内圧によって容器1に充填されている消火薬剤13をチューブ11に空いた穴4aから放射させて消火を行う。このように、チューブ4は消火薬剤13を運ぶ配管と、火炎12を感知する感知器と、消火薬剤13を放射するヘッド(ノズル)の3つの役目を果たしている。なお、チューブ4に穴4aが空く温度、即ち火災感知温度は、チューブ4の成形材料や管壁の厚み等によって適宜設定でき、105℃〜115℃の範囲で設定することが望ましい。
【0019】
また、図2に示すように、当該自動消火装置においてはチューブ4の穴4aから放射される消火薬剤13を、チューブ4内の管路の周囲一部分を覆っている前記網5によって、広範囲に拡散させる。これによって、チューブ4に空いた穴4aからでは消火薬剤13を線状にしか放射できず、放射方向が必ずしも火源に向いていなくても、網5の消火薬剤拡散機能によって消火薬剤13を確実に火源に到達させることができ、有効で効果的な消火を行うことができる。また、消火薬剤13として泡水溶液等の泡消火薬剤を使用した場合、前記網5を通すことにより発泡させることができ、前記網5を発泡機構としても機能させることができる。さらに、チューブ4の穴4aから放射される消火薬剤13の一部が網5に衝突して拡散する際に、消火薬剤13を微細化拡散放射することもできる。
【0020】
ここで、前記網5は、チューブ4の成形材料より高い融点を有する金網又は樹脂網からなるために、チューブ4に穴4aが空き、消火薬剤13が放射される時点で熱変形したり、溶けることなく確実に消火薬剤拡散機能を発揮することができる。また、前記網5は網目の大きさは、上記のような消火薬剤拡散機能を確実に得るために、チューブ4に空く穴4aより小さく、その穴4aから放射される消火薬剤13が通過可能な大きさに形成することが望ましい。
【0021】
図3は網の変形例を示す説明図であり、図3に示す網15は、チューブ4内の管路の周囲全周を覆うもので、チューブ4を挿通させるように筒状に形成している。この網15も前記網5と同様にチューブ4の成形材料より高い融点を有し、且つ、チューブ4に空く穴4aより小さく、その穴4aから放射される消火薬剤13が通過可能な大きさの網目を有する筒状の金網又は樹脂網からなっている。この筒状の網15を前記網5に代えて当該自動消火装置に採用する場合には、陳列棚6全体に張り巡らせるチューブ長に相当する長さを用意し、チューブ4を筒状の網15に挿通させ、チューブ4内の管路の周囲全周を筒状の網15で覆った状態で、上記のように陳列棚6全体に張り巡らせる。このチューブ4と筒状の網15からなる二重構造の配管は、図示しない周知の止め金具や金属バンドによって陳列棚6の各棚板7や支柱8に止着することができる。而して、図3に示す網15は、図2に示す網5と同様の消火薬剤拡散機能を発揮する一方、図2に示す網5と比べて、網自体の取り付け作業が容易になり、チューブ4の配管作業も簡単に行うとができる。
【0022】
図4は網の他の変形例を示す説明図であり、図4に示す網25も、チューブ14内の管路の周囲全周を覆うもので、チューブ14の管壁樹脂内に一体に埋め込み網25入りのチューブ14を構成するように筒状に形成している。この網25も前記網5,15と同様にチューブ14の成形材料より高い融点を有し、且つ、チューブ14に空く穴14aより小さく、その穴14aから放射される消火薬剤13が通過可能な大きさの網目を有する筒状の金網又は樹脂網からなっている。この網25入りのチューブ14を当該自動消火装置に採用する場合、上記チューブ4に代えて消火薬剤貯蔵容器1の(容器弁の)消火薬剤放出口に接続すると共に、必要長さに切断し、且つ、その末端をヒートシール加工やプラグにより栓をして確実に閉じた状態で、陳列棚6全体に張り巡らせる。この網25入りのチューブ14は、図示しない周知の止め金具や金属バンドによって陳列棚6の各棚板7や支柱8に止着することができる。また、チューブ14の切断及び末端封鎖処理は陳列棚6にチューブ14を張り巡らせる配管作業の前後いずれでも行うことができる。而して、図4に示す網25は、チューブ14における網25を内蔵している樹脂の管壁で、炎12の熱により最も高温になった部分(溶けて弱くなった部分)に穴14aが空き、その穴14aを覆っている網25が図2,図3に示す網5,15と同様の消火薬剤拡散機能を発揮する一方、図3に示す網5と比べて、チューブ14の配管作業をより簡単に行うとができる。
【0023】
なお、前記の各網5,15,25は、チューブ4,14自体の柔軟性を阻害したり、喪失させることがないように、チューブ4,14と同様の柔軟性を有することが望ましい。
【0024】
以上、本実施の形態は本発明の好適な実施の形態の一例を示したが、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において他の防火対象物にも変形実施することができる。
【0025】
例えば、本実施の形態では、蓄圧式の消火薬剤貯蔵容器1を示したが、これに代えて加圧式の消火薬剤貯蔵容器を用いても良い。加圧式の場合、炎12の熱により内部が加圧状態のチューブ4,14に穴4a,14aが空き、チューブ4,14の内圧低下を感知して図示しない起動装置が働き、図示しない加圧用ガス容器の封板を開封して加圧用ガス(CO2や窒素ガス)を消火薬剤貯蔵容器1内に導入し、その消火薬剤貯蔵容器1内圧によって、消火薬剤13はチューブ4,14を通じて穴4a,14aから放射される。また、本実施の形態では陳列棚用自動消火設備を示したが、チューブ4,14はその柔軟性により防火対象域(防火対象物)の形状に関係なくあらゆるところに設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態に係る陳列棚用自動消火装置の全体図である。
【図2】陳列棚の棚板の部分拡大断面図である。
【図3】網の変形例を示す説明図である。
【図4】網の他の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0027】
1 消火薬剤貯蔵容器
4,14 チューブ(樹脂配管)
4,14a 穴
5,15,25 網
6 陳列棚(防火区域)
9 チューブ収容空間(配管収容空間)
12 炎
13 消火薬剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消火薬剤を充填した容器と、容器から延長され末端を閉じ、内部が加圧状態である樹脂配管とを備え、該樹脂配管を防火対象域に張り巡らせ、火災発生時に災の熱により樹脂配管が溶け弱くなった部分から消火薬剤を放射させる自動消火装置において、前記樹脂配管内の管路の周囲一部分又は全周を覆う網を備えたことを特徴とする自動消火装置。
【請求項2】
前記樹脂配管内の管路の周囲一部分を覆う網は、樹脂配管の周囲に存在する壁面とで該樹脂配管を挿通させる筒状の配管収容空間を形成する請求項1に記載の自動消火装置。
【請求項3】
前記樹脂配管内の管路の周囲全周を覆う網は、樹脂配管を挿通させるように筒状に形成する請求項1に記載の自動消火装置。
【請求項4】
前記樹脂配管内の管路の周囲全周を覆う網は、樹脂配管の管壁樹脂内に一体に埋め込み網入りの樹脂配管を構成するように筒状に形成する請求項1に記載の自動消火装置。
【請求項5】
前記樹脂配管内の管路の周囲一部分又は全周を覆う網は、樹脂配管の成形材料より高い融点を有する金網又は樹脂網からなる請求項1乃至4の何れかに記載の自動消火装置。
【請求項6】
前記消火薬剤は、水系消火薬剤又は粉末消火薬剤である請求項1乃至5の何れかに記載の自動消火装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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