説明

自動炊飯器

【課題】省スペースで且つ低コストな構成で、炊飯不良を低減させる。
【解決手段】炊飯に必要な量の米を米とぎ部53でといで給米手段56により炊飯部55の鍋66へ供給して炊飯を行う。米とぎ工程および給米工程では、米投入弁59を動作させて給米口58を開き、給米手段56を動作させる。給米手段56は糠吸引経路78および外気吸引経路79から空気を導入するので、米とぎ工程では、給米手段56の吸引力を活用し糠吸引経路78を介して糠75を糠回収部へ回収する。給米工程では、給米手段56は、糠回収部76が糠75で目詰まりしても外気吸引経路79を介して自動炊飯器50外の空気を取り込んで米を米とぎ部53から炊飯部55の鍋66へ供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として米を準備すれば炊飯まで自動で行う自動炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動で米をとぎ、炊飯する炊飯器として、特許第1576510号公報や特開平5−337046号公報のように、図12に示すような自動炊飯器1がある。ここでは図12に示す自動炊飯器1の構成について説明する。
【0003】
図12に示すように、自動炊飯器1は、使用者が米を投入する貯米部2、米を計量する米計量部3、米をとぐ米とぎ部4、米とぎ部4でとがれた米を排出する米排出手段5およびといだ米を炊飯する炊飯部6を備えている。7は炊飯部6へ所定量の水を供給する給水部で、給水弁8と給水経路9を有している。
【0004】
10は米排出手段5により米とぎ部4から排出された米を炊飯部6へ供給するための空気流を生み出す給米手段、11は給米手段10、米とぎ部4および炊飯部6を接続し且つ米が通過する給米経路、12は給米経路11を炊飯部6に接続する給米口、13は弁駆動ユニット14により給米口12を開閉する米投入弁である。そして、弁駆動ユニット14を動作させると米投入弁13が給米口12を開くので、給米手段10を動作させることにより、米排出手段5により米とぎ部4から給米経路11へ排出された米を、給米手段10が生み出す空気流により炊飯部6へ供給することができる。
【0005】
なお、貯米部2、米計量部3、米とぎ部4、米排出手段5、給米手段10、給米経路11および給米口12を給米部と呼ぶ。
【0006】
15は炊飯部6に着脱自在に収納される鍋、16は蒸気筒で、炊飯部6が米を炊飯したり保温したりする際に発生する蒸気を自動炊飯器1外へ排出したり、給米手段10により給米経路11を介して炊飯部6へ米を供給した空気を自動炊飯器1外へ排出したりする。
【0007】
17は給水部7、炊飯部6および給米部等を制御する制御部である。
【0008】
18は鍋15の上方を覆う蓋体で、ヒンジ19を中心として回動し、炊飯部6を開いたり閉じたりする。また、蓋体18は鍋15を密閉する内蓋20を有している。
【0009】
内蓋20は、蒸気筒16と接続されており、鍋15内の蒸気や空気が蒸気筒16から排出されるように内蓋孔21が設けられている。
【0010】
上記構成において動作を説明すると、使用者が貯米部2に米を投入し、炊飯したい米の量を入力した後、運転開始ボタン(図示しない)を押すと、自動炊飯器1の運転が開始する。
【0011】
自動炊飯器1の運転が開始すると、制御部17が米計量部3を動作させて、貯米部2に貯蔵された米から、使用者が入力した所定量だけ米を計量する米計量工程を行う。そして、所定量の米を米とぎ部4へ供給する。
【0012】
所定量の米が米とぎ部4に供給されると、制御部17は米とぎ部4を動作させて米から糊粉層(糠26の一部)を除去する米とぎ工程を行う。
【0013】
米とぎ工程が終了すると、米とぎ部4でとがれた米が米排出手段5により給米経路11へ排出される。そして、制御部17は弁駆動ユニット14を駆動して米投入弁13を動作させ、さらに給米手段10を駆動させる給米工程を行う。この工程では、給米経路11と炊飯部6とを接続する給米口12が開くとともに、給米手段10を駆動することにより、糊粉層が除去され給米経路11に排出された米は、給米手段10が生み出す空気流により給米経路11を介して炊飯部6の鍋15へ供給される。
【0014】
所定量の米が炊飯部6の鍋15へ供給されると、制御部17は給水部7を動作させて、鍋15へ供給された米を炊飯するのに最適な量の水を鍋15へ供給する給水工程を行う。
【0015】
鍋15へ所定量の米と水が供給されると、米を水に漬からせて米に水を吸収させる浸漬工程が行われる。そして、所定時間の浸漬工程が行われ、米が所定量の水を吸収した後、米を炊飯する炊飯工程が行われる。
【0016】
所定時間の炊飯が行われた後、炊飯されたご飯を保温する保温工程が行われ、使用者はいつでもご飯を鍋15から取り出すことができる。
【0017】
こうして、炊飯したい米の量を入力して運転開始ボタンを押すだけで、貯米部2に貯蔵された米から、米の計量、米とぎ、給米、給水、炊飯、保温が自動で行われる。
【0018】
なお、米とぎ部4は、米計量部3で計量された米を収納する米収納容器23と、米収納容器23内に回転自在に配設され駆動手段24により駆動される回転羽根25を備えている。そして、回転羽根25が回転することにより、米の表面を覆っている糠26が除去される。
【0019】
米収納容器23には少なくとも米を通過させない孔27が設けられているので、米から除去された糠26は、米収納容器23の孔27を通過して、米収納容器23外へ排出され、米から完全に分離される。
【0020】
28は、米から除去された糠26が回収される糠回収部、29は糠吸引手段で、米とぎ工程で糠吸引手段29を動作させることにより、米から除去された糠26が糠回収部28へ回収されていく。
【特許文献1】特許第1576510号公報
【特許文献2】特開平5−337046号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
このような従来の構成の自動炊飯器1では以下の問題を有している。
【0022】
図12に示すように、米とぎ工程において、回転羽根25を回転させると、米から糠26が除去され、除去された糠26は、糠回収手段29を動作させることにより、米収納容器23の孔27を通過して糠回収部28へ回収され堆積していくが、図12に示す構成では糠吸引手段29を別途設ける必要があるので、糠吸引手段29を設ける分だけ自動炊飯器1の設置面積が大きくなってしまう。そのため、自動炊飯器1を低コストで、且つ省スペースな構成にすることができないという問題がある。
【0023】
また、図13に示すように、給米手段10の吸気口10aを糠回収部28に接続して、米とぎ工程中も給米手段10を動作させることにより、米とぎ工程で発生する糠26を糠回収部28に強制的に移動させる手段、すなわち、糠吸引手段を給米手段10で兼用するという解決手段もあるが、この解決手段では、糠回収部28が糠26で一杯になってしまうと、糠回収部28から給米手段10の吸気口10aへ空気が流れなくなってしまう。
【0024】
給米手段10の吸気口10aへ空気が流れなくなると、給米工程で、給米手段10を動作させても給米経路11に空気が流れなくなるので、図14に示すように、給米経路11や、米とぎ部4と給米経路11との接続部30近傍に米が詰まってしまい、所定量の米を炊飯部6へ供給することができなくなってしまう。その結果、鍋15には所定量の米がないので、所定の炊飯ができず炊飯不良が生じるという問題がある。
【0025】
本発明は上記従来の問題を解決するもので、省スペースで且つ低コストな構成で、炊飯不良を低減させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明は上記目的を達成するために、米とぎ部で発生する糠を回収する糠回収部と、糠を吸引し且つ米を炊飯部へ供給する給米手段と、炊飯部と給米手段を接続する給米経路と、糠回収部と給米手段を接続する糠吸引経路と、給米経路と炊飯部との接続部である給米口を開閉する米投入弁と、糠吸引経路の一部を本体外へ接続する外気吸引経路と、給米経路の一部を本体外へ連通接続する排気経路とを備え、給米手段は米とぎ工程で動作し、米投入弁は、米とぎ工程で給米口を閉じる構成にしたものである。
【0027】
これにより、新たに糠吸引手段を設けることなく1個の給米手段で、米とぎ工程で発生する糠を糠回収部へ回収することができ、且つ、給米工程では、外気を導入して米を炊飯部へ供給することができる。
【0028】
また、米とぎ工程および給米工程で、給米手段で生み出された空気流は、給米経路を移動し、一部は炊飯部の鍋内を介して、残りは排気経路を介して自動炊飯器外へ排出される。それゆえ、排気経路の断面積を給米経路の断面積と略同等にすることにより、給米手段が生み出す空気流が流れる経路の面積を略一定にすることができるので、給米手段が生み出す空気流の流れの損失を低減することができ、米とぎ工程では、給米手段が糠を糠回収部へ移動させる能力や、給米工程では、給米手段が米を炊飯部へ供給する能力が低下するのを低減することができる。また、炊飯部の鍋内に加わる空気圧を低減することができ、炊飯部の蓋体が開かないように蓋体を炊飯部に固定するフックに加わる力を低減することができるので、米を炊飯部へ供給しているときに蓋体が開いてしまって米が自動炊飯器外へ散乱してしまったり、炊飯工程中に炊飯部のシール性が劣化して炊飯性能が低下したりするのを低減することができる。
【0029】
さらに、糠が糠回収部から糠吸引経路および給米経路に侵入してきても、米とぎ工程では、米投入弁は給米口を閉じているので、糠が炊飯部へ供給されることを防止することができる。それゆえ、糠臭くないご飯を炊くことができ、炊飯性能が低下するのをより低減することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、1個の給米手段という省スペースで且つ低コストな構成で、米とぎ工程では、糠吸引経路を介して給米手段の吸引力を活用して糠を糠回収部に回収することができる。さらに、給米工程では、糠吸引経路だけでなく外気吸引経路を介して自動炊飯器外の空気を取り込むことができるので所定量の米を炊飯部へ供給することができる。また、糠回収部が糠で目詰まりして糠吸引経路に空気が流れなくなっても、米を炊飯部へ供給するのに必要な空気の量を給米手段は外気吸引経路から導入することができるので、所定量の米を炊飯部へ供給できないという給米不良および給米不良により生じる炊飯不良を低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明の請求項1に記載の発明は、米とぎ部で発生する糠を回収する糠回収部と、糠を吸引し且つ米を炊飯部へ供給する給米手段と、炊飯部と給米手段を接続する給米経路と、糠回収部と給米手段を接続する糠吸引経路と、給米経路と炊飯部との接続部である給米口を開閉する米投入弁と、糠吸引経路の一部を本体外へ接続する外気吸引経路と、給米経路の一部を本体外へ連通接続する排気経路とを備え、給米手段は米とぎ工程で動作し、米投入弁は、米とぎ工程で給米口を閉じる構成にしたものであり、1個の給米手段という省スペースで且つ低コストな構成で、米とぎ工程では、糠吸引経路を介して給米手段の吸引力を活用して糠を糠回収部に回収することができる。
【0032】
さらに、給米工程では、糠吸引経路だけでなく外気吸引経路を介して自動炊飯器外の空気を取り込むことができるので所定量の米を炊飯部へ供給することができる。
【0033】
また、糠回収部が糠で目詰まりして糠吸引経路に空気が流れなくなっても、米を炊飯部へ供給するのに必要な空気の量を給米手段は外気吸引経路から導入することができるので、所定量の米を炊飯部へ供給できないという給米不良および給米不良により生じる炊飯不良を低減させることができる。
【0034】
また、米とぎ工程および給米工程で、給米手段で生み出された空気流は、給米経路を移動し、一部は炊飯部の鍋内を介して、残りは排気経路を介して自動炊飯器外へ排出される。それゆえ、排気経路の断面積を給米経路の断面積と略同等にすることにより、給米手段が生み出す空気流が流れる経路の面積を略一定にすることができるので、給米手段が生み出す空気流の流れの損失を低減することができ、米とぎ工程では、給米手段が糠を糠回収部へ移動させる能力や、給米工程では、給米手段が米を炊飯部へ供給する能力が低下するのを低減することができる。
【0035】
また、炊飯部の鍋内に加わる空気圧を低減することができ、炊飯部の蓋体が開かないように蓋体を炊飯部に固定するフックに加わる力を低減することができるので、米を炊飯部へ供給しているときに蓋体が開いてしまって米が自動炊飯器外へ散乱してしまったり、炊飯工程中に炊飯部のシール性が劣化して炊飯性能が低下したりするのを低減することができる。
【0036】
さらに、糠が糠回収部から糠吸引経路および給米経路に侵入してきても、米とぎ工程では、米投入弁は給米口を閉じているので、糠が炊飯部へ供給されることを防止することができる。それゆえ、糠臭くないご飯を炊くことができ、炊飯性能が低下するのをより低減することができる。
【0037】
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1に示す自動炊飯器50は、少なくとも炊飯したい量の米を収納することができる貯米部51、米を計量する米計量部52、米計量部52から供給された米をとぐ米とぎ部53、米とぎ部53でとがれた米を排出する米排出手段54、米を炊飯する炊飯部55を備えている。
【0038】
56は米を空気で炊飯部55へ供給するために空気流を生み出す給米手段、57は給米手段56と米とぎ部53と炊飯部55とを接続し、給米手段56が生み出す空気流に従って米が通過する給米経路、58は給米経路57を炊飯部55に接続する給米口、59は給米口58に設けられ弁駆動ユニット60により給米口58を開閉する米投入弁である。
【0039】
そして、貯米部51、米計量部52、米とぎ部53、米排出手段54、給米手段56、給米経路57および給米口58を給米部と呼ぶ。
【0040】
61は炊飯部55へ所定量の水を供給する給水手段で、給水弁62と給水経路63および水投入弁64を備えている。
【0041】
65は蒸気筒で、炊飯部55が米を炊飯したり保温したりする際に発生する蒸気を自動炊飯器50外へ排出したり、給米手段56により給米経路57を介して炊飯部55へ米を供給した空気を自動炊飯器50外へ排出したりする。
【0042】
66は炊飯部55に着脱自在に収納される鍋、67は鍋66の上方を覆う蓋体で、フック68を使用者が押すと回動して炊飯部55を開いたり閉じたりする。また、蓋体67は鍋66を密閉する内蓋69を有している。
【0043】
内蓋69は、蒸気筒65と接続されており、鍋66内の蒸気や空気が蒸気筒65から排出されるように内蓋孔70が設けられている。この内蓋孔70の面積は、給米経路57の断面積よりも小さい(例えば、給米経路57の断面積300mmに対して、内蓋孔70の面積60mm等)形状になっている。
【0044】
71は給米部、給水手段61および炊飯部55等を制御する制御部である。
【0045】
米とぎ部53は、米計量部52が計量した米を収納する米収納容器72と、米収納容器72内に回転自在に配設され駆動手段73により駆動される回転羽根74を備えている。そして、回転羽根74が回転することにより、米の表面を覆っている糠75が除去される。
【0046】
76は、米とぎ工程で米から分離された糠75を回収する糠回収部で、糠フィルタ77を備えている。
【0047】
また、78は糠回収部76と給米手段56の吸気口56aを接続する糠吸引経路、79は糠吸引経路78の一部を自動炊飯器50外に接続する外気吸引経路である。
【0048】
上記構成において、動作を説明する。使用者が貯米部51内に米を投入し、炊飯したい米の量を入力した後、運転開始ボタン(図示しない)を押すと、自動炊飯器50の運転が開始する。
【0049】
運転が開始されると、制御部71が米計量部52を動作させることにより、貯米部51に貯蔵された米から、米計量部52が所定量の米を計量し、米収納容器72へ供給する。
【0050】
所定量の米が米収納容器72に供給されると、制御部71は米とぎ工程プログラムに従って駆動手段73を動作させる。駆動手段73が動作することにより回転羽根74が回転し、米収納容器72内に収納された米をとぐ米とぎ工程が行われる。
【0051】
この米とぎ工程において、まず、制御部71は弁駆動ユニット60を介して米投入弁59を動作させ、給米口58を開く。そして、給米手段56を動作させる。
【0052】
給米手段56を動作させると、空気が図1の矢印で示すように、糠吸引経路78および外気吸引経路79から給米手段56へと流れていき、さらに、給米経路57、給米口58、鍋66、内蓋孔70および蒸気筒65へと流れていき、自動炊飯器50外へ排出される。
【0053】
このとき、糠吸引経路78を介して、給米手段56へと空気が流れていくので、図1に示すように、米から分離された糠75は空気の流れに従い糠回収部76へ回収されていく。
【0054】
米とぎ工程が終了すると、制御部71は米排出手段54を動作させることにより、米とぎ部53でとがれた米が給米経路57へ排出される。
【0055】
米が米とぎ部53から給米経路57へ排出される間は、制御部71は、給米手段56を動作させてもよいし、停止させてもよい。また、米投入弁59は給米口58を開いていてもよいし閉じていてもよい。
【0056】
次に、制御部71は、給米工程プログラムに従い、弁駆動ユニット60を介して米投入弁59を動作させ、給米口58を開く。そして、給米手段56を動作させることにより、給米手段56は糠吸引経路78からだけでなく外気吸引経路79を介して自動炊飯器50外の空気を取り込み、空気流を生み出す。
【0057】
こうして、図2に示すように、米とぎ部53から給米経路57へ排出された米は空気流により鍋66へ供給される。
【0058】
所定量の米が炊飯部55の鍋66へ供給されると、制御部71は給水弁62および水投入弁64を動作させて、使用者が設定した炊飯量に最適な量の水を、給水経路63を介して鍋66へ供給する給水工程を行う。
【0059】
所定量の水と米が鍋66へ供給されると、制御部71は米に水を吸収させる浸漬工程プログラムおよび炊飯工程プログラムに従って炊飯部55を動作させる。炊飯部55が動作することにより、使用者が炊飯したい量の米が炊飯されることになる。
【0060】
所定量の米が炊飯されると、制御部71は、ご飯を保温する保温工程に入る。
【0061】
こうして、使用者は炊飯したい米の量を入力して運転開始ボタンを押すだけで、貯米部51に貯蔵された米から、米の計量、米とぎ、給米、給水、炊飯、保温が自動で行われ、ご飯が炊きあがる。
【0062】
なお、炊飯工程または保温工程中に発生する蒸気は、蒸気筒65を介して、自動炊飯器50外へ排出される。
【0063】
このように本実施の形態によれば、米とぎ工程では、制御部71は、米投入弁59を動作させて給米口58を開き、給米手段56を動作させると、図1の矢印に示すように、空気が糠吸引経路78および外気吸引経路79から給米手段56へと流れていき、さらに、給米経路57、給米口58、鍋66、内蓋孔70および蒸気筒65へと流れていき、自動炊飯器50外へ排出される。
【0064】
それゆえ、米とぎ工程では、回転羽根74を回転させることにより米から糠75を分離するだけでなく、糠吸引経路78を介して給米手段56の吸引力を活用して米から糠75を吸引分離することができ、分離した糠75を糠回収部76に回収することができる。
【0065】
また、給米工程では、制御部71は、米投入弁59を動作させ、給米口58を開き、給米手段56を動作させると、給米手段56は糠吸引経路78からだけでなく、外気吸引経路79を介して自動炊飯器50外の空気を取り込むので、図2の矢印に示すような空気流が生み出される。そして、図2に示すように、米とぎ部53から給米経路57へ排出された米は空気流により鍋66へ供給される。
【0066】
それゆえ、給米工程において、糠フィルタ77が糠75で目詰まりしていて、糠吸引経路78に空気が流れなくなっても、米を鍋66へ供給するのに必要な空気の量(空気の量とは、給米手段が生み出す風量、風圧等を指す)を給米手段56は外気吸引経路79から導入することができるので、米を給米経路57内で滞留させることなく確実に鍋66へ供給することができる。
【0067】
したがって、新たに糠吸引手段を設けることなく1個の給米手段56で、米とぎ工程では、米から分離された糠75を糠回収部76へ回収することができる。
【0068】
さらに、給米工程では、外気吸引経路79から外気を導入することができるので、糠フィルタ77が目詰まりしていて糠吸引経路78に空気が流れなくなっても、米を鍋66へ供給するのに必要な空気の量を給米手段56へ導入し、米を炊飯部55の鍋66へ供給することができる。
【0069】
それゆえ、省スペースで且つ低コストな構成で、米とぎ工程では、糠75を糠回収部76へ回収することができるとともに、給米工程では、所定量の米を鍋66へ供給でき、所定量の米を鍋66へ供給できないという給米不良および給米不良により生じる炊飯不良を低減させることができる。
【0070】
なお、自動炊飯器50は、図1および図2に示すように、炊飯部55を米とぎ部53または貯米部51の略上部に設けた構成のものであってもよいし、炊飯部55を米とぎ部53または貯米部51の略横部に設けた構成のものであってもよい。
【0071】
また、貯米部51は、大量の米を貯蔵(例えば10kg)できてもよいし、毎回炊飯する量だけ(例えば3合分)貯蔵できるものであってもよい。
【0072】
また、自動炊飯器50の動作の説明では、炊飯部55に米を供給してから水を供給するようにしたが、水を供給してから米を供給してもよいし、水と米を同時にまたは交互に供給してもよい。
【0073】
また、給水手段61は水道栓に直結する構成であってもよいし、水タンクを備えて、水タンクから水を炊飯部55へ供給する構成であってもよい。水タンクを備える場合は、使用者が水を水タンクに供給するようにすれば、自動炊飯器50を任意の場所に設置できる。
【0074】
また、自動炊飯器50は、給水手段61を持たず、給米部のみを備えた構成であってもよい。
【0075】
それから、図3に示すように、糠吸引経路78に、糠吸引経路78を開閉する第一の開閉弁80、外気吸引経路79に、外気吸引経路79を開閉する第二の開閉弁81を設けるとともに、第一の開閉弁80および第二の開閉弁81を動作させて、米とぎ工程では糠吸引経路78を開いて外気吸引経路79を閉じ、給米工程では糠吸引経路78を閉じて外気吸引経路79を開くことにより、米とぎ工程では、図3の矢印に示すように、給米手段56の吸引力を全て米から糠75を分離することに活用することができ、給米工程では、図4に示すように、米を米とぎ部53から鍋66へ供給するのに必要な空気の量を外気吸引経路79からのみ導入することができる。
【0076】
それゆえ、米とぎ工程で、米から分離された糠75を糠回収部76へより効率的に回収することができるとともに、給米工程では、所定量の米を鍋66へ供給することができ、給米不良および給米不良により生じる炊飯不良を低減することができる。
【0077】
それから、米とぎ工程では、図5(a)に示すように、糠吸引経路78を開いて外気吸引経路79を閉じ、給米工程では、図5(b)に示すように、糠吸引経路78を閉じて外気吸引経路79を開くように動作する吸引切替弁82を設けることにより、1個の弁という低コストな構成で、米とぎ工程では給米手段56は糠吸引経路78から空気を取り入れ、給米工程では外気吸引経路79から空気を取り入れるように、糠吸引経路78と外気吸引経路79を開閉することができる。
【0078】
また、吸引切替弁82が動作不良になった場合でも、糠吸引経路78か外気吸引経路79のどちらかまたは両方が開いているので、少なくとも給米工程では、給米手段56は糠吸引経路78から、または外気吸引経路79から、または糠吸引経路78および外気吸引経路79の両方から空気を導入することができるので、吸引切替弁82が動作不良の場合でも米を炊飯部55の鍋66へ供給するのに必要な空気の量を給米経路57へ供給することができる。
【0079】
したがって、より低コストな構成で、米とぎ工程および給米工程に応じて糠吸引経路78と外気吸引経路79の開閉を行うことができるとともに、所定量の米が鍋66へ供給できないという給米不良をより低減することができる。
【0080】
それから、図6(a)に示すように、吸引切替弁82を外気吸引経路79に設け、図6(a)に示す米とぎ工程では吸引切替弁82は外気吸引経路79を閉じ、図6(b)に示す給米工程では吸引切替弁82は外気吸引経路79を開くように、制御部71は吸引切替弁82を動作させることにより、米とぎ工程では糠吸引経路78を開いて外気吸引経路79を閉じ、給米工程では、糠吸引経路78と外気吸引経路79の両方を開くことができる。
【0081】
それゆえ、1個の開閉弁という低コストな構成で、給米工程では、米を鍋66へ供給するのに必要な空気を糠吸引経路78と外気吸引経路79の両方から取り入れることができるので、給米経路57を流れる空気の量をより多くすることができ、所定量の米が炊飯部55の鍋66へ供給できないという給米不良をより一層低減することができる。
【0082】
さらに、吸気切替弁82が壊れて動作しなくなっても、例えば吸引切替弁82が常に外気吸引経路79が閉じた状態になってしまっても、少なくとも糠吸引経路78は常に開いており、給米手段56を動作させると糠回収部76から糠吸引経路78を介して給米手段56へと空気が流れるので、米とぎ工程では、給米手段56が米から糠75を吸引分離する吸引力が低下するのを低減することができるとともに、給米工程では、糠フィルタ77が目詰まりしない限りは米を鍋66へ供給するのに必要な空気を少なくとも糠吸引経路78から取り入れることができる。
【0083】
それゆえ、米とぎ工程で、糠75が米から分離できずに米とぎ性能が低下することを低減することができるとともに、給米工程で、所定量の米が鍋66へ供給できないという給米不良を低減することができる。
【0084】
以上より、給米工程では、糠吸引経路78と外気吸引経路79の両方を開いて、米を鍋66へ供給するのに必要な空気の量をより多くすることができるとともに、吸引切替弁82の動作不良時でも、糠フィルタ77が目詰まりしない限りは、米を鍋66へ供給するのに必要な空気の量を供給することができ、給米工程での給米不良をさらに一層低減することができる。
【0085】
なお、米とぎ工程および給米工程で糠吸引経路78を流れる空気の量は、糠フィルタ77が目詰まりしない状態では、少なくとも米を鍋66へ供給することができる空気の量であることは言うまでもない。
【0086】
それから、図7に示すように、給米経路57の一部に連通接続され且つ自動炊飯器50外と通気する排気経路83を備えることにより、米とぎ工程および給米工程で、給米手段56で生み出された空気流は、図7の矢印に示すように、給米経路57を移動し、一部は鍋66内へ移動して内蓋69に設けられた内蓋孔70および蒸気筒65を介し自動炊飯器50外へ排出されるとともに、残りは、排気経路83を介して自動炊飯器50外へ排出される。
【0087】
それゆえ、排気経路83の断面積を給米経路57の断面積と略同等にすることにより、給米手段56が生み出す空気流が流れる経路の面積を略一定にすることができるので、鍋66内に送り込まれた空気が通過する内蓋孔70の面積が給米経路57の断面積よりも小さくても、給米手段56が生み出す空気流の流れの損失を低減することができ、米とぎ工程では、給米手段56が糠75を吸引分離して糠回収部76へ糠75を移動させる能力や、給米工程では、給米手段56が米を鍋66へ供給する能力が低下するのを低減することができる。
【0088】
また、図8に示すように、給米経路57に排気経路83を設けない場合は、内蓋孔70の面積が給米経路57の断面積より小さいので、米とぎ工程および給米工程で、内蓋69に空気圧が加わってしまうのを、図7に示すように、給米経路57の一部に排気経路83を設けることにより、空気流が流れる面積を略一定にすることができるので、内蓋69に加わる空気圧を低減することができ、蓋体67が開かないように蓋体67を炊飯部55に固定するフック68に加わる力を低減することができる。
【0089】
それゆえ、米を鍋66へ供給しているときに蓋体67が回動して開いてしまって米が自動炊飯器50外へ散乱してしまったり、炊飯工程中に鍋66と内蓋69とのシール性が劣化して炊飯性能が低下したりするのを低減することができる。
【0090】
なお、上記実施の形態では、排気経路83の断面積と給米経路57の断面積が略同等(例えば300mm)と記載したが、排気経路83の断面積と内蓋69の内蓋孔70の面積との和が給米経路57の断面積と略同等であってもよく、給米手段56が生み出す空気流の流れの損失を低減する面積構成であればよい。
【0091】
それから、図9に示すように、排気経路83を設け、且つ米とぎ工程で、制御部71は、米投入弁59を動作させずに給米口58を閉じた状態で米とぎを行っても、給米経路57と排気経路83の断面積は略同等であり、且つ給米手段56が生み出す空気流は全て排気経路83を通過することができるので、米とぎ工程で給米手段56が米から糠75を吸引分離し、分離された糠75を糠回収部76で回収させる能力を維持することができる。
【0092】
さらに、使用者が、糠回収部76に糠フィルタ77を付け忘れてしまったり、糠フィルタ77に孔が存在したり、糠フィルタ77が破れてしまったりして、糠75が糠吸引経路78および給米経路57に侵入してきても、米とぎ工程では、米投入弁59は給米口58を閉じているので、米から分離された糠75が炊飯部55の鍋66へ供給されることを防止することができる。それゆえ、糠臭くないご飯を炊くことができ、炊飯性能が低下するのをより低減することができる。
【0093】
また、米とぎ工程で、給米手段56が生み出す空気流は全て、鍋66内へ供給されずに排気経路83を介して自動炊飯器50外へ排出されるので、図8に示すような内蓋69に加わる空気圧をなくすことができ、フック68に加わる力をより低減することができる。
【0094】
以上より、米とぎ工程で、給米手段56が生み出す空気流の流れの損失を低減することができるとともに、糠フィルタ77の付け忘れや糠フィルタ77の異常により、炊飯部55の鍋66に糠75が供給されてしまって炊飯性能が低下するのをより低減することができ、且つ蓋体67が回動して開いてしまうことにより生じる給米不良や炊飯不良をさらに一層低減することができる。
【0095】
それから、図10に示すように、排気経路83に糠回収フィルタ84を設けることにより、使用者が、糠回収部76に糠フィルタ77を付け忘れてしまったり、糠フィルタ77に孔が存在したり糠フィルタ77が破れてしまったりして、米とぎ工程で米から分離された糠75が給米経路57に侵入してしまった場合でも、米とぎ工程では、米投入弁59は給米口58を閉じているので、糠75を糠回収フィルタ84で回収することができる。
【0096】
それゆえ、糠75を排気経路83から自動炊飯器50外へ排出するのを低減することができ、自動炊飯器50周辺が不衛生になるのを低減することができる。
【0097】
なお、糠回収フィルタ84を自動炊飯器50から容易に着脱できるように構成すれば、使用者が自動炊飯器50のメンテナンスを行うのを簡単にすることができる。
【0098】
それから、制御部71が、給米手段56を非通電にしても、給米手段56は数秒間(例えば、2〜4秒)は慣性で回転してしまうので、給米手段56は空気を給米経路57へ送風してしまうことになる。また、この空気流は、給米手段56を非通電にしてから時間が経つにつれて徐々に風量、風圧とも少なくなっていくので、米を米とぎ部53から鍋66まで供給できるほどの能力はないものである。
【0099】
一方で、米とぎ工程が終了し、米を米収納容器72から給米経路57へ排出する時に、給米手段56を通電して動作させると、給米手段56が生み出す空気流は、給米経路57を流れるだけでなく、米排出手段54を介して米収納容器72内にも流れていってしまう。それゆえ、米を米収納容器72から給米経路57へ排出する時に、給米手段56が動作していると、米収納容器72から米を排出するのに多くの時間を有してしまう。
【0100】
そのため、図11(a)に示すように、米排出部85を備え且つ給米手段56から空気流が全く供給されずに米収納容器72から米を給米経路57へ排出しただけの場合は、給米経路57に米が少ししか存在しないが、米とぎ工程が終了すると制御部71は給米手段56を非通電にして停止させ、その後米排出手段54を動作させて米収納容器72内の米を給米経路57へ排出するが、米とぎ工程終了後直ちに米排出手段54により米収納容器72から米を給米経路57へ排出する、すなわち、給米手段56が非通電になっても慣性で回転して給米経路57へ空気を送風している状態で、給米経路57へ米を排出すると、図11(b)に示すように、給米手段56を非通電にしてから、給米手段56が完全に停止するまでの間、給米経路57に空気が流れている分だけ、すなわち、長さAの分だけ、多くの米が給米経路57へ供給されることになる。
【0101】
この図11(b)に示す状態で、給米工程に進行して、給米手段56を動作させて空気を給米経路57へ送風しても、給米経路57には、長さAの分だけ存在する米が抵抗体となるので、給米手段56が生み出す空気の量をもっと多くしないと米排出部85および給米経路57に存在する米を鍋66へ供給することができなかったり、給米経路57に存在する米が密に詰まっている場合は、給米手段56が生み出す空気の量を多くしても米を鍋66へ供給することができなかったりする。
【0102】
そのため、給米手段56をより高回転で回転させたり、給米手段56をより大きくしたりする必要があるが、給米手段56をより高回転で回転させると、自動炊飯器50の騒音が大きくなってしまったり、また、給米手段56をより大きくすると、自動炊飯器50の設置面積がより大きくなってしまい、自動炊飯器50をコンパクトな構成にすることができないということがある。
【0103】
そこで、米とぎ工程が終了し、給米手段56の回転が完全に停止した後に米排出手段54を動作させて米収納容器72から米を給米経路57へ排出することにより、米を米収納容器72から給米経路57へ排出している間は、給米手段56から空気が全く供給されないので、図11(a)に示すように、給米経路57に米が少ししか存在しない状態にすることができる。この図11(a)に示す状態であれば、給米経路57内に米という抵抗体がほとんどないので、給米手段56を高回転型にしたり、大型化したりすることなく、給米手段56が生み出す空気により米を鍋66へ供給することができる。
【0104】
したがって、米が給米経路57に詰まってしまい、所定量の米が鍋66へ供給できないという給米不良をさらに一段と低減することができる。
【0105】
なお、給米手段56が生み出す空気流が鍋66まで供給できる量以下の米が給米経路57に存在するようにできるのであれば(この実施の形態では、図11(b)に示す長さAよりも短い場合である)、給米手段56が完全に停止しなくても、米を米収納容器72から排出してもよい。
【0106】
それから、制御手段71は、米とぎ工程が終了する前に給米手段56を非通電にすることにより、給米手段56が完全に停止した後、または、給米手段56が非通電になって慣性で回転して生み出す空気流が給米経路57内の米をほとんど移動させない程度になってから、すなわち、図11(b)に示す長さAよりも短い量の米しか給米経路57へ供給できないようになってから、米を米収納容器72から給米経路57へ排出することができる。
【0107】
それゆえ、米とぎ工程後直ちに米を米とぎ部53から米排出部84へ排出することができるので、米とぎ工程時間を延長することなく、図11(b)に示すように、給米手段56が生み出す空気が米を鍋66へ供給することができる量よりも多い量の米が給米経路57に存在することを防止することができ、米が給米経路57に詰まってしまい、所定量の米が鍋66へ供給できないという給米不良を低減することができる。
【0108】
それから、米とぎ工程が終了し、米排出手段54により米が米とぎ部53から給米経路57へ米を排出する間は、図3および図4に示す第一の開閉弁80および第二の開閉弁81の両方を閉じ、米とぎ部53から米を排出し終わってから第二の開閉弁81を開くようにすれば、米を米とぎ部53から排出している間は、第一の開閉弁80および第二の開閉弁81は閉じているので、給米手段56を動作させていても空気が給米経路57に流れないので、図11(b)に示すように、所定量よりも多くの米が給米経路57に存在することを低減することができる。
【0109】
それゆえ、給米手段56が生み出す空気が米を鍋66へ供給することができる量よりも多い量の米が給米経路57に存在することをより確実に防止することができ、所定量の米が鍋66へ供給できないという給米不良をより低減することができる。
【0110】
それから、鍋66に水を供給してから米をといで鍋66に米を供給することにより、図7に示すように、糠回収部76に糠フィルタ77を付け忘れたり、糠フィルタ77に孔が存在したり糠フィルタ77が破れてしまったりして、糠75が給米経路57に侵入し、且つ排気経路83に設けた糠回収フィルタ84が糠75で満杯になってしまった状態で、米投入弁59を動作させて給米口58を開いて米とぎ工程を行うと、米とぎ部53で発生した糠75が糠吸引経路78、給米経路57および給米口58を介して鍋66に侵入してくるが、鍋66には水が存在するので、鍋66に供給された水に糠75を溶かすことができる。
【0111】
それゆえ、糠75が鍋66の側壁や内蓋、蒸気筒65、給米口58および給水口64等に付着して、炊飯工程や保温工程で蒸気筒65が糠75で目詰まりして蒸気筒65から蒸気が排出できなくなったり、米とぎ工程で蒸気筒65から糠75が自動炊飯器50外へ排出されてしまったり、給米口58または給水口64のシール性が低下して給米経路57や給水経路63に蒸気が浸入して給米経路57や給水経路63が汚れてしまったり、給米経路57や給水経路63に菌が繁殖してしまったりして、給米経路57や給水経路63が不衛生になってしまうのを低減することができる。
【0112】
したがって、自動炊飯器50および自動炊飯器50周辺を糠75が原因で汚れてしまったり、不衛生になってしまうのを低減することができる。
【0113】
なお、図1に示すように、排気経路83がなくても、鍋66内に侵入してきた糠75を水に溶かすことができるのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の実施の形態の自動炊飯器の米とぎ工程における動作断面図
【図2】同自動炊飯器の給米工程における動作断面図
【図3】同自動炊飯器の第一の開閉弁および第二の開閉弁を設けた場合の米とぎ工程における動作断面図
【図4】同自動炊飯器の第一の開閉弁および第二の開閉弁を設けた場合の給米工程における動作断面図
【図5】(a)同自動炊飯器の吸引切替弁を備えた場合の米とぎ工程における給米手段近傍の部分拡大図(b)同自動炊飯器の吸引切替弁を備えた場合の給米工程における給米手段近傍の部分拡大図
【図6】(a)同自動炊飯器の外気吸引経路に吸引切替弁を備えた場合の米とぎ工程における給米手段近傍の部分拡大図(b)同自動炊飯器の外気吸引経路に吸引切替弁を備えた場合の給米工程における給米手段近傍の部分拡大図
【図7】同自動炊飯器の給米経路に排気経路を接続した場合の米とぎ工程における動作断面図
【図8】同自動炊飯器の給米経路に排気経路を接続しない場合の米とぎ工程における炊飯部の部分断面図
【図9】同自動炊飯器の給米経路に排気経路を接続し、且つ給米口を米投入弁で閉じた場合の米とぎ工程における動作断面図
【図10】同自動炊飯器の排気経路に糠回収フィルタを備えた場合の米投入弁近傍の部分拡大図
【図11】(a)同自動炊飯器の給米手段が停止してから米を米とぎ部から米排出部および給米経路に排出した場合の米排出部近傍の部分拡大図(b)同自動炊飯器の給米手段が完全に停止する前に米を米とぎ部から米排出部および給米経路に排出した場合の米排出部近傍の部分拡大図
【図12】従来の自動炊飯器の断面図
【図13】同自動炊飯器の給米手段と糠回収部を接続した場合の断面図
【図14】同自動炊飯器の米とぎ部と給米経路との接続部近傍に米が詰まってしまった場合の断面図
【符号の説明】
【0115】
50 自動炊飯器
53 米とぎ部
55 炊飯部
56 給米手段
56a 吸気口
57 給米経路
58 給米口
59 米投入弁
61 給水手段
76 糠回収部
78 糠吸引経路
79 外気吸引経路
80 第一の開閉弁
81 第二の開閉弁
82 吸引切替弁
83 排気経路
84 糠回収フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
米とぎ部で発生する糠を回収する糠回収部と、糠を吸引し且つ米を炊飯部へ供給する給米手段と、前記炊飯部と前記給米手段を接続する給米経路と、前記糠回収部と前記給米手段を接続する糠吸引経路と、前記給米経路と前記炊飯部との接続部である給米口を開閉する米投入弁と、前記糠吸引経路の一部を本体外へ接続する外気吸引経路と、前記給米経路の一部を本体外へ連通接続する排気経路とを備え、前記給米手段は米とぎ工程で動作し、前記米投入弁は、米とぎ工程で給米口を閉じる自動炊飯器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−75641(P2007−75641A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−336851(P2006−336851)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【分割の表示】特願2002−228849(P2002−228849)の分割
【原出願日】平成14年8月6日(2002.8.6)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】