自動製パン器
【課題】仕様変更の容易な具材容器を用いて具材を投入することとしつつ、その具材容器の設置を容易にし、また具材容器の存在によりパン容器の内部を確認しにくくなることのない自動製パン器を提供する。
【解決手段】自動製パン器1は本体10と蓋20を備え、本体10の内部には焼成室11が設けられている。焼成室11には製パン原料を入れたパン容器30が入れられる。パン容器30の口縁には具材容器50L、50Rを回動自在に取り付ける。具材容器50L、50Rは具材出し入れ口を上に向ける正立姿勢と、具材出し入れ口をパン容器30の中に向ける転倒姿勢をとり得る。本体10蓋には具材容器50L、50Rの姿勢を変える姿勢変更装置60L、60Rが設けられている。
【解決手段】自動製パン器1は本体10と蓋20を備え、本体10の内部には焼成室11が設けられている。焼成室11には製パン原料を入れたパン容器30が入れられる。パン容器30の口縁には具材容器50L、50Rを回動自在に取り付ける。具材容器50L、50Rは具材出し入れ口を上に向ける正立姿勢と、具材出し入れ口をパン容器30の中に向ける転倒姿勢をとり得る。本体10蓋には具材容器50L、50Rの姿勢を変える姿勢変更装置60L、60Rが設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として一般家庭で使用される自動製パン器に関する。
【背景技術】
【0002】
市販の家庭用自動製パン器は、製パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に入れ、パン容器内の製パン原料を回転羽根で混練して捏ね上げ、発酵工程を経た後、パン容器をそのままパン焼き型としてパンを焼き上げる仕組みのものが一般的である。加えて最近では、製パン原料にレーズンやナッツ等の具材を投入する仕組みを備えたものも多くなっている。そのような自動製パン器の例を特許文献1〜3に見ることができる。
【0003】
特許文献1あるいは特許文献2記載の自動製パン器では、焼成室を開閉する蓋体に内蔵される形で、レーズン、ナッツ類、チーズ等の製パン副材料を投入する副材料投入手段が設けられている。
【0004】
特許文献3記載の自動製パン器では、上蓋部の下面とパン型容器との間に収まるように具材容器を設ける。具材容器は、オーブン室に対して着脱される側枠と、この側枠に回動自在に軸支され、少なくとも底壁部を設けた開閉板とから構成される。
【特許文献1】特許第3191645号公報
【特許文献2】特許第3666452号公報
【特許文献3】特開2006−255071号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1あるいは特許文献2記載の自動製パン器では、副材料投入手段が蓋体に内蔵されているため、副材料投入手段の仕様を変えるとなると蓋体を大幅に設計変更する必要が生じる。また具材セット後は蓋体を上げてパン容器の内部を確認することが難しい。その点特許文献3記載の自動製パン器は、本体からも上蓋部からも独立した具材容器を用いるので、具材容器の仕様変更が容易であり、異なる種類の具材容器の使い分けも容易である。しかしながら、本体に具材容器の支持構造を設ける必要がある上、パン型容器の内部を確認しようとしても具材容器が視界を遮るという問題がある。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、仕様変更の容易な具材容器を用いて具材を投入することとしつつ、その具材容器の設置を容易にし、また具材容器の存在によりパン容器の内部を確認しにくくなることのない自動製パン器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、製パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に受け入れ、前記製パン原料の混練工程、発酵工程、及び焼成工程を順次遂行する自動製パン器において、前記パン容器の口縁に具材容器を回動自在に取り付け、前記具材容器は具材出し入れ口を上に向ける正立姿勢と、前記具材出し入れ口を前記パン容器の中に向ける転倒姿勢をとり得るものであり、前記本体または蓋には、前記具材容器の姿勢を変える姿勢変更装置が設けられていることを特徴としている。
【0008】
この構成によると、具材容器をパン容器の口縁に取り付けるので、具材容器の仕様変更が容易であり、異なる種類の具材容器を使い分けることも容易に行える。具材容器を取り付けた後に蓋を開けてパン容器の中を覗くこともできる。具材容器がパン容器の内部の確認の妨げになることもない。
【0009】
また本発明は、上記構成の自動製パン器において、前記具材容器は、前記正立姿勢または転倒姿勢を重力で維持し続けることを特徴としている。
【0010】
この構成によると、具材容器の姿勢維持の仕組みが簡単になる。
【0011】
また本発明は、上記構成の自動製パン器において、前記具材容器は、前記正立姿勢または転倒姿勢をばね力で維持し続けることを特徴としている。
【0012】
この構成によると、具材容器をがたつかせることなくその姿勢を維持することができる。
【0013】
また本発明は、上記構成の自動製パン器において、前記具材容器はばねにより前記正立姿勢への復元力を与えられ、前記姿勢変更装置は前記復元力に抗して前記具材容器を前記転倒姿勢に姿勢変更させるものであることを特徴としている。
【0014】
この構成によると、姿勢変更装置が具材容器を押す(引く)か、押す(引く)力を緩めるだけで正立姿勢から転倒姿勢へ、またはその逆へと姿勢変更を行わせることができ、姿勢変更装置と具材容器の間の力伝達インターフェースが簡素化される。
【0015】
また本発明は、上記構成の自動製パン器において、複数の前記具材容器を、前記パン容器の口縁の異なる辺に配置するとともに、前記複数の具材容器に対し個別に前記姿勢変更装置が設けられ、前記姿勢変更装置は個別に動作制御されることを特徴としている。
【0016】
この構成によると、複数種類の具材を異なるタイミングで投入することが可能となる。
【0017】
また本発明は、上記構成の自動製パン器において、前記具材容器の具材出し入れ口には、前記正立姿勢で閉じ、前記転倒姿勢で開く蓋が設けられていることを特徴としている。
【0018】
この構成によると、具材投入時機が来るまで具材容器を密閉状態に置くことができ、具材が乾燥したり、逆に具材が水分を吸ったりすることを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、具材容器をパン容器の口縁に取り付けるので、具材容器の仕様変更が容易であり、多種多様な具材に合わせた具材容器を開発できる。パン容器の内部を覗くとき、具材容器が視野の妨げになることもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図7に基づき説明する。図1は自動製パン器の垂直断面図、図2は自動製パン器の垂直断面図で、図1と直角の方向から見たもの、図3はパン容器と具材容器の上面図、図4は自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、パン容器に具材容器を取り付ける状況を示すもの、図5は自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、具材容器を転倒姿勢にした状態を示すもの、図6は自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、転倒姿勢にした具材容器を正立姿勢に戻した状態を示すもの、図7は自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、具材容器を取り外す状況を示すものである。なお、図1において左側が自動製パン器の正面(前面)側、右側が自動製パン器の背面(後面)側である。
【0021】
自動製パン器1は本体10と本体の蓋20を備える。本体10の内部には上面が開口した焼成室11が設けられ、この上面開口を蓋20が閉ざす。焼成室11にはパン容器30が入れられる。
【0022】
焼成室11は水平断面矩形の周側壁11aと底壁11bを備え、底壁11bの焼成室中央にあたる箇所にはパン容器支持部12が固定されている。パン容器支持部12の内部は、底壁11bに形成された開口部を通じ、焼成室11側に露出する。パン容器支持部12は、パン容器30の底面に固定された筒状の台座31をバヨネット結合で連結してパン容器30を支える役割と、パン容器30内の回転羽根32に動力を伝える回転軸13を支持する役割の両方を担う。パン容器支持部12の下面から突き出した回転軸13の下端にはプーリ14が固定される。プーリ14は底壁11bの下面に固定されたモータ15の出力軸プーリ16にベルト17で連結されている。
【0023】
焼成室11の周側壁11aの前面と本体10の正面側外殻との間の空間には制御部18が配置される。制御部18は、焼成室11の内側に配置した温度センサ19からの信号と、後述する操作パネルから入力される指令を受けて、自動製パン器1の制御を行う。
【0024】
蓋20は自動製パン器1の背面側において本体10に蝶番軸21で連結され、蝶番軸21を中心として垂直面内で回動する。蓋20は自動的に開く仕組みを備えるが、それについては後で説明する。
【0025】
本体10の前部上方の角部には操作パネル22が配置される。操作パネル22には、図示は省略するが、パンの種類(小麦粉パン、米粉パン、具材入りパンなど)の選択キー、調理内容の選択キー、タイマーキー、スタートキー、取り消しキーなどといった操作キー群と、設定された調理内容やタイマー予約時刻などを表示する表示部が設けられている。
【0026】
パン容器30はバケツのような形状をしており、口縁部には手提げ用のハンドル(図示せず)が取り付けられている。パン容器30の水平断面形状は、四隅を丸めた矩形であり、その中心で回転羽根32が回転する。回転羽根32は、台座31の中心に軸支された回転軸33の上端の非円形断面部に単なるはめ込みで取り付けられており、工具を用いることなく着脱することができる。このため、異なる種類の回転羽根32に容易に交換可能である。
【0027】
回転軸33は回転軸13に連結され、回転軸13より動力を伝達されるものであるが、その動力伝達手段としては台座31に囲い込まれるカップリング34が用いられる。すなわち、カップリング34を構成する2部材のうち、一方は回転軸33の下端に固定され、他方は回転軸13の上端に固定される。
【0028】
台座31の外周面には、パン容器支持部12の内周面に形成された突起35aと共に周知のバヨネット結合部を構成する突起35bが形成されている。パン容器30を、突起35aと35bが干渉しない角度に保ちつつ、台座31をパン容器支持部12の中に落とし込み、パン容器30をひねって突起35aの下に突起35bを係合させれば、パン容器30は上方に抜けなくなり、同時にカップリング34の連結も達成される。パン容器30のひねり方向は回転羽根32の回転方向に一致させてあるので、回転羽根32が回転してもパン容器30が外れることはない。ここでは、パン容器30のひねり方向と回転羽根32の回転方向は、共に上から見て時計方向に設定されている。
【0029】
焼成室11の内部に配置された加熱装置40がパン容器30を包囲し、製パン原料を加熱する。加熱装置40はシーズヒータ41により構成される。シーズヒータ41には耐熱ケーブル42を通じて電流が供給される。
【0030】
自動製パン器1における製パン作業の概要は次の通りである。小麦粉、水、バターなどの製パン原料を入れたパン容器30を焼成室11に入れてパン容器支持部12に取り付け、回転軸33を回転軸13に連結した後、蓋20を閉じる。操作パネル22よりパンの種類や調理内容の入力を行い、スタートキーを押すと、製パン作業が開始される。
【0031】
製パン作業の最初は混練工程である。制御部18はモータ15を駆動して回転羽根32を回転させ、また加熱装置40に通電して焼成室11の温度を上げる。回転羽根32が回転するに従い製パン原料は混練され、粘度の高いパン生地(dough)に転じて行く。回転羽根32がパン生地を振り回してパン容器30の内壁にたたきつけることにより、混練に「捏ね」の要素が加わることになる。なお具材入りパンの場合は、制御部18が具材容器の底板を所定のタイミングで開き、具材がパン生地に投入されることになるのであるが、これについては後で述べる。
【0032】
混練工程を終えたら発酵工程に移る。制御部18は加熱装置40の通電を制御して焼成室11を所定の温度に維持し、製パン原料を発酵させる。
【0033】
発酵工程後、制御部18は所定の通電パターンで加熱装置40に通電し、パン生地をパンに焼き上げる。操作パネル22の表示部に製パン完了のサインが出るか、あるいは製パン完了の報知音があった後、使用者は蓋20を開けてパン容器30を取り出す。
【0034】
続いて蓋20を自動的に開く蓋開放装置につき説明する。蝶番軸21にはねじりコイルばね23が巻き付けられている。ねじりコイルばね23の一端は本体10に係合し、他端は蓋20に係合しており、蓋20に図1において時計方向のモーメントを与える。すなわち蓋20はねじりコイルばね23により常時開放方向に付勢される。
【0035】
本体10の内部には、蓋20の前面壁20aに対向する垂直壁10aの内側に、ねじりコイルばね23と組み合わさって蓋開放装置を構成するロック装置24が設けられる。ロック装置24を構成するのは水平方向に進退するプランジャ26を備えるソレノイド25である。プランジャ26は先端が垂直壁10aに形成された貫通穴より外側に突き出す位置に常時付勢されている。プランジャ26の先端は上向きの斜面となっており、開いていた蓋20が閉じられるとき、蓋20の角が斜面に当たってプランジャ26は本体10内へ押し込まれる。蓋20が完全に閉じれば前面壁20aに形成された貫通穴20bとプランジャ26とが合致してプランジャ26は貫通穴20bの中に進入し、蓋20を閉鎖状態に保持する。これが蓋20のロック状態である。ここでソレノイド25に通電するとプランジャ26は引き込まれて貫通穴20bから外れる。すなわちプランジャ26はロック解除位置に移動せしめられ、ロックを解除された蓋20はねじりコイルばね23の力で開くことになる。なお蓋20には、前面壁20aより少し後方に寄った位置に、透明合成樹脂のレンズをはめ込んだ覗き窓20cが設けられている。
【0036】
プランジャ26は、制御部18からの指令でソレノイド25に励磁電流が流れるときの他、使用者の操作でもロック解除位置に移動可能となっている。その仕組みを構成するのがベルクランク27と押釦28である。倒立したL字形状のベルクランク27は支点27aを中心として垂直面内で回動するものであり、垂直方向の辺に形成された長穴27bに、プランジャ26の側面から突き出したピン26aを係合させている。押釦28は本体10の上面に形成された凹部10bに上下可能に収納されるものであり、下面より突き出す垂直軸28aが凹部10bの底面を貫通してベルクランク27の水平方向の辺に届く。垂直軸28aを取り巻く圧縮コイルばね28bが押釦28と垂直軸28aを常時上方に付勢する。
【0037】
押釦28を上から押し込めば、垂直軸28aがベルクランク27の水平方向の辺を上から押し、ベルクランク27は時計方向に回動する。この動きに伴い、プランジャ26は付勢力に抗して引き込められ、貫通穴20bから外れる。すなわちプランジャ26はロック解除位置に移動し、ロックを解除された蓋20はねじりコイルばね23の力で開くことになる。
【0038】
ロック装置24には蓋開放動作を検知する検知装置が設けられる。検知装置を構成するのはプランジャ26の端にアクチュエータを対峙させたマイクロスイッチ29である。制御部18からの指令でソレノイド25に励磁電流が流れることにより、あるいは使用者が押釦28を押してベルクランク27が回動することにより、プランジャ26が引き込められると、引き込められたプランジャ26がマイクロスイッチ29のアクチュエータを押し、蓋開放動作が実行されたという信号が発生する。
【0039】
次に、具材容器50の構造と具材投入の仕組みにつき説明する。具材容器50は上面が全面的に開口して具材出し入れ口を構成するほぼ直方体形状の容器であって、パン容器30の口縁の中で、正面から見て左右に位置する辺に1個ずつ配置される。識別のため、左側の具材容器50及びそれに関連する構成要素には「L」の文字を付加した符号を用い、右側の具材容器50及びそれに関連する構成要素には「R」の文字を付加した符号を用いる。
【0040】
具材容器50L、50Rはパン容器30の内部空間の上に張り出さないように設置されていて、パン容器30の内部の確認の妨げとならない。具材容器50L、50Rの長手方向は自動製パン器1の前後方向に一致し、その具材出し入れ口には、長手方向の2辺のうち、パン容器30の中心から見て外側に位置する辺に、蓋51L、51Rが蝶番52L、52Rで回動自在に連結されている。
【0041】
具材容器50L、50Rをパン容器30の口縁に取り付けるにあたっては、パン容器30の口縁に被せられる四辺形の枠53が用いられる。枠53には、正面から見て左右に位置する辺に、具材容器50L、50Rが蝶番54L、54Rを介して回動自在に取り付けられている。蝶番54L、54Rはパン容器30の中心に近い側に設けられており、具材容器50L、50Rは、具材出し入れ口が真上を向く図2の姿勢(これを「正立姿勢」とする)と、具材出し入れ口がパン容器30の内部に向けられる図5の姿勢(これを「転倒姿勢」とする)をとり得る。具材容器50L、50Rは正立姿勢または転倒姿勢を重力で維持し続ける。
【0042】
図1及び図3に示すように、具材容器50L、50Rはパン容器30の後方寄りの位置に配置されている。具材容器50L、50Rの後方側面からは、水平な軸を途中から直角に曲げた形のベルクランク55L、55Rが突き出している。本体10に設けた姿勢変更装置60L、60Rがベルクランク55L、55Rに係合して具材容器50L、50Rを回動させる。
【0043】
姿勢変更装置60L、60Rを構成するのは、焼成室11の周側壁11aと本体10の後面側壁の間に配置されたギヤードモータ61L、61Rと、焼成室11の内部に水平に突き出したギヤードモータ61L、61Rの出力軸に固定されるクランク62L、62Rである。クランク62L、62Rは垂直面内で回動するものであり、その前面からはピン63L、63R、64L、64Rが突き出す。クランク62L、ピン63L、ピン64Lの組み合わせと、クランク62R、ピン63R、ピン64Rの組み合わせとは互いに対称の配置となっている。
【0044】
具材入りパンを焼くときは、パン容器30の口縁に枠53を取り付ける。枠53を焼成室11の外でパン容器30に取り付けると、パン容器支持部12にバヨネット結合するためパン容器30をひねるとき、具材容器50L、50Rが焼成室11の周側壁11aに干渉する。またベルクランク55L、55Rを姿勢変更装置60L、60Rに連結することができない。そのため、先にパン容器30を焼成室11に入れて所定の角度に取り付けておき、その後で枠53をパン容器30の口縁に被せるという手順をとる。これが図4に示す状況である。図4では最初から具材を入れた具材容器50L、50Rをパン容器30の口縁に置きに行っているが、この時点では具材容器50L、50Rを空にしておき、パン容器30に取り付けた後に具材を入れるようにしてもよい。
【0045】
パン容器30の口縁に枠53が正しく設置されると、図1から図3に示す状態になる。ベルクランク55Lはクランク62Lのピン63Lとピン64Lの間に差し込まれ、ベルクランク55Rはクランク62Rのピン63Rとピン64Rの間に差し込まれている。
【0046】
具材容器50L、50Rの中に具材をセットする。この場合、具材容器50Lと具材容器50Rとで具材の種類を変えてもよい。図では、具材容器50Lに具材B1が入れられ、具材容器50Rには具材B2が入れられている。蓋51L、51Rは閉じ、具材容器50L、50Rは密封状態となっている。蓋20を閉じれば自動製パン器1で具材入りパンを焼く準備が整う。
【0047】
混練工程の途中、制御部18は所定のタイミングで姿勢変更装置60L、60Rのギヤードモータ61L、61Rを駆動する。するとクランク62Lが正面から見て時計方向に回動し、クランク62Rが正面から見て反時計方向に回動する。これによりピン63Lがベルクランク55Lを押し、ピン63Rがベルクランク55Rを押して、具材容器50L、50Rの姿勢を正立姿勢から転倒姿勢へと変えて行く。ある角度を越すと、具材容器50L、50Rは重力で自律的に転倒姿勢へと向かう。
【0048】
図5に示す転倒姿勢では、ベルクランク55Lがピン64Lに当たることにより、またベルクランク55Rがピン64Rに当たることにより、具材容器50L、50Rはそれ以上回動するのを阻止されている。具材容器50L、50Rの具材出し入れ口が斜め下を向き、蓋51L、51Rが開くことにより、具材B1、B2は滑落してパン生地Aに投入される。
【0049】
具材B1、B2の滑落が終了する時間を見計らって、制御部18はギヤードモータ61L、61Rを逆転駆動する。今度はピン64Lがベルクランク55Lを押し、ピン64Rがベルクランク55Rを押して、具材容器50L、50Rの姿勢を転倒姿勢から正立姿勢へと変えて行く。ある角度を越すと、具材容器50L、50Rは重力で自律的に正立姿勢へと向かう。
【0050】
具材容器50L、50Rが正立姿勢に復帰した状態を図6に示す。パン生地Aに投入された具材B1、B2は、混練が進行するにつれパン生地A内に練り込まれ、パン生地Aの中に分散して行く。
【0051】
その後、発酵工程から焼成工程を経て図7に示すようにパンCが完成したら、蓋20を開け、枠53を取り外してパン容器30を引き上げる。
【0052】
制御装置18は姿勢変更装置60L、60Rを個別に動作制御する。そのため、姿勢変更装置60L、60Rを異なる時間に動作させ、複数種類の具材を異なるタイミングでパン生地Aに投入することが可能である。
【0053】
具材容器50L、50Rに入れられるのは具材に限られない。具材の代わりにドライイーストを入れておき、所定タイミングで製パン原料にドライイーストを投入するといった使い方も可能である。
【0054】
姿勢変更装置60L、60Rの動力源はモータでなくソレノイドであってもよい。また第1実施例では姿勢変更装置60L、60Rを本体10に配置したが、蓋20の方に配置する構成も可能である。
【0055】
続いて本発明の第2実施形態を図8〜図10に基づき説明する。図8〜図10は一連の動作を示す具材容器の側面図である。
【0056】
第2実施形態は、具材容器50L、50Rが重力でなくばね力で正立姿勢または転倒姿勢を維持するようにしたものである。図に示したのは具材容器50Rであるが、具材容器50Lにも同じ構造が適用される。
【0057】
具材容器50Rを正立姿勢または転倒姿勢に維持するのは、トグルばねとして用いられるねじりばね70である。ねじりばね70は、具材容器50Rの側面に設けられたピン71に一端をからみつかせ、枠53に固定された図示しないステーに設けられたピン72に他端をからみつかせて、ピン71、72に互いの間隔を広げる方向の力を及ぼしている。このため図8の状態では、具材容器50Rは正立姿勢を強制される。具材容器50Rを正立姿勢から転倒姿勢に変えるときは、ピン71、72の間隔が狭まって行くのでねじりばね70は抵抗を示す。なおも具材容器50Rの姿勢を変えて行くと、図9に示すように、蝶番54Rの軸とピン72を結ぶ直線をピン71が越えようとする瞬間、いわゆる「思案点」を迎える。ピン71が思案点を越えると、ねじりばね70の力で具材容器50Rは図10に示す転倒姿勢へと一気に傾きを変える。転倒姿勢から正立姿勢に復帰させるときも、ピン71が思案点を越えることにより具材容器50Rは一気に傾きを変える。このように、トグルばねであるねじりばね70を付加することにより、具材容器50Rを歯切れ良く姿勢変換させることができる。具材容器50Lの動きも同様のものとなる。
【0058】
続いて本発明の第3実施形態を図11〜図13に基づき説明する。図11〜図13は一連の動作を示す自動製パン器の垂直断面図である。
【0059】
第3実施形態は第1実施形態に次のような改変を加えたものである。すなわち、図示しないばねが具材容器50L、50Rに正立姿勢への復元力を与えている。ばねは蝶番54L、54Rに組み込んでおくのが便利である。クランク62L、62Rには、具材容器50L、50Rを正立姿勢から転倒姿勢に押すピン63L、63Rのみが設けられ、具材容器50L、50Rを転倒姿勢から正立姿勢に押すピンは設けられていない。
【0060】
混練工程の途中、制御部18は所定のタイミングで姿勢変更装置60L、60Rのギヤードモータ61L、61Rを駆動する。するとクランク62Lが正面から見て時計方向に回動し、クランク62Rが正面から見て反時計方向に回動する。ピン63Lがベルクランク55Lを押し、ピン63Rがベルクランク55Rを押すことにより、具材容器50L、50Rはばねによる復元力に抗して正立姿勢から転倒姿勢へと姿勢を変えて行く。
【0061】
具材容器50L、50Rが図12に示す転倒姿勢になると、蓋51L、51Rが開き、具材B1、B2は滑落してパン生地Aに投入される。
【0062】
具材B1、B2の滑落が終了する時間を見計らって、制御部18はギヤードモータ61L、61Rを逆転駆動する。ばねによる復元力で具材容器50L、50Rはピン63L、63Rにぴったり追随し、図13に示す正立姿勢に復帰する。
【0063】
このように第3実施形態では、姿勢変更装置60L、60Rが具材容器50L、50Rを押す(引く)か、押す(引く)力を緩めるだけで、正立姿勢から転倒姿勢へ、またはその逆へと具材容器50L、50Rの姿勢変更を行わせることができ、姿勢変更装置60L、60Rと具材容器50L、50Rの間の力伝達インターフェースが簡素化される。
【0064】
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、主として一般家庭で使用される自動製パン器に広く利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】第1実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図
【図2】第1実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、図1と直角の方向から見たもの
【図3】第1実施形態に係る自動製パン器のパン容器と具材容器の上面図
【図4】第1実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、パン容器に具材容器を取り付ける状況を示すもの
【図5】第1実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、具材容器を転倒姿勢にした状態を示すもの
【図6】第1実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、転倒姿勢にした具材容器を正立姿勢に戻した状態を示すもの
【図7】第1実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、具材容器を取り外す状況を示すもの
【図8】第2実施形態に係る自動製パン器の具材容器の側面図
【図9】第2実施形態に係る自動製パン器の具材容器の側面図で、異なる状態を示すもの
【図10】第2実施形態に係る自動製パン器の具材容器の側面図で、さらに異なる状態を示すもの
【図11】第3実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図
【図12】第3実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、異なる状態を示すもの
【図13】第3実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、さらに異なる状態を示すもの
【符号の説明】
【0067】
1 自動製パン器
10 本体
11 焼成室
18 制御部
20 蓋
30 パン容器
40 加熱装置
50L、50R 具材容器
51L、51R 蓋
60L、60R 姿勢変更装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として一般家庭で使用される自動製パン器に関する。
【背景技術】
【0002】
市販の家庭用自動製パン器は、製パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に入れ、パン容器内の製パン原料を回転羽根で混練して捏ね上げ、発酵工程を経た後、パン容器をそのままパン焼き型としてパンを焼き上げる仕組みのものが一般的である。加えて最近では、製パン原料にレーズンやナッツ等の具材を投入する仕組みを備えたものも多くなっている。そのような自動製パン器の例を特許文献1〜3に見ることができる。
【0003】
特許文献1あるいは特許文献2記載の自動製パン器では、焼成室を開閉する蓋体に内蔵される形で、レーズン、ナッツ類、チーズ等の製パン副材料を投入する副材料投入手段が設けられている。
【0004】
特許文献3記載の自動製パン器では、上蓋部の下面とパン型容器との間に収まるように具材容器を設ける。具材容器は、オーブン室に対して着脱される側枠と、この側枠に回動自在に軸支され、少なくとも底壁部を設けた開閉板とから構成される。
【特許文献1】特許第3191645号公報
【特許文献2】特許第3666452号公報
【特許文献3】特開2006−255071号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1あるいは特許文献2記載の自動製パン器では、副材料投入手段が蓋体に内蔵されているため、副材料投入手段の仕様を変えるとなると蓋体を大幅に設計変更する必要が生じる。また具材セット後は蓋体を上げてパン容器の内部を確認することが難しい。その点特許文献3記載の自動製パン器は、本体からも上蓋部からも独立した具材容器を用いるので、具材容器の仕様変更が容易であり、異なる種類の具材容器の使い分けも容易である。しかしながら、本体に具材容器の支持構造を設ける必要がある上、パン型容器の内部を確認しようとしても具材容器が視界を遮るという問題がある。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、仕様変更の容易な具材容器を用いて具材を投入することとしつつ、その具材容器の設置を容易にし、また具材容器の存在によりパン容器の内部を確認しにくくなることのない自動製パン器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、製パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に受け入れ、前記製パン原料の混練工程、発酵工程、及び焼成工程を順次遂行する自動製パン器において、前記パン容器の口縁に具材容器を回動自在に取り付け、前記具材容器は具材出し入れ口を上に向ける正立姿勢と、前記具材出し入れ口を前記パン容器の中に向ける転倒姿勢をとり得るものであり、前記本体または蓋には、前記具材容器の姿勢を変える姿勢変更装置が設けられていることを特徴としている。
【0008】
この構成によると、具材容器をパン容器の口縁に取り付けるので、具材容器の仕様変更が容易であり、異なる種類の具材容器を使い分けることも容易に行える。具材容器を取り付けた後に蓋を開けてパン容器の中を覗くこともできる。具材容器がパン容器の内部の確認の妨げになることもない。
【0009】
また本発明は、上記構成の自動製パン器において、前記具材容器は、前記正立姿勢または転倒姿勢を重力で維持し続けることを特徴としている。
【0010】
この構成によると、具材容器の姿勢維持の仕組みが簡単になる。
【0011】
また本発明は、上記構成の自動製パン器において、前記具材容器は、前記正立姿勢または転倒姿勢をばね力で維持し続けることを特徴としている。
【0012】
この構成によると、具材容器をがたつかせることなくその姿勢を維持することができる。
【0013】
また本発明は、上記構成の自動製パン器において、前記具材容器はばねにより前記正立姿勢への復元力を与えられ、前記姿勢変更装置は前記復元力に抗して前記具材容器を前記転倒姿勢に姿勢変更させるものであることを特徴としている。
【0014】
この構成によると、姿勢変更装置が具材容器を押す(引く)か、押す(引く)力を緩めるだけで正立姿勢から転倒姿勢へ、またはその逆へと姿勢変更を行わせることができ、姿勢変更装置と具材容器の間の力伝達インターフェースが簡素化される。
【0015】
また本発明は、上記構成の自動製パン器において、複数の前記具材容器を、前記パン容器の口縁の異なる辺に配置するとともに、前記複数の具材容器に対し個別に前記姿勢変更装置が設けられ、前記姿勢変更装置は個別に動作制御されることを特徴としている。
【0016】
この構成によると、複数種類の具材を異なるタイミングで投入することが可能となる。
【0017】
また本発明は、上記構成の自動製パン器において、前記具材容器の具材出し入れ口には、前記正立姿勢で閉じ、前記転倒姿勢で開く蓋が設けられていることを特徴としている。
【0018】
この構成によると、具材投入時機が来るまで具材容器を密閉状態に置くことができ、具材が乾燥したり、逆に具材が水分を吸ったりすることを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、具材容器をパン容器の口縁に取り付けるので、具材容器の仕様変更が容易であり、多種多様な具材に合わせた具材容器を開発できる。パン容器の内部を覗くとき、具材容器が視野の妨げになることもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図7に基づき説明する。図1は自動製パン器の垂直断面図、図2は自動製パン器の垂直断面図で、図1と直角の方向から見たもの、図3はパン容器と具材容器の上面図、図4は自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、パン容器に具材容器を取り付ける状況を示すもの、図5は自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、具材容器を転倒姿勢にした状態を示すもの、図6は自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、転倒姿勢にした具材容器を正立姿勢に戻した状態を示すもの、図7は自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、具材容器を取り外す状況を示すものである。なお、図1において左側が自動製パン器の正面(前面)側、右側が自動製パン器の背面(後面)側である。
【0021】
自動製パン器1は本体10と本体の蓋20を備える。本体10の内部には上面が開口した焼成室11が設けられ、この上面開口を蓋20が閉ざす。焼成室11にはパン容器30が入れられる。
【0022】
焼成室11は水平断面矩形の周側壁11aと底壁11bを備え、底壁11bの焼成室中央にあたる箇所にはパン容器支持部12が固定されている。パン容器支持部12の内部は、底壁11bに形成された開口部を通じ、焼成室11側に露出する。パン容器支持部12は、パン容器30の底面に固定された筒状の台座31をバヨネット結合で連結してパン容器30を支える役割と、パン容器30内の回転羽根32に動力を伝える回転軸13を支持する役割の両方を担う。パン容器支持部12の下面から突き出した回転軸13の下端にはプーリ14が固定される。プーリ14は底壁11bの下面に固定されたモータ15の出力軸プーリ16にベルト17で連結されている。
【0023】
焼成室11の周側壁11aの前面と本体10の正面側外殻との間の空間には制御部18が配置される。制御部18は、焼成室11の内側に配置した温度センサ19からの信号と、後述する操作パネルから入力される指令を受けて、自動製パン器1の制御を行う。
【0024】
蓋20は自動製パン器1の背面側において本体10に蝶番軸21で連結され、蝶番軸21を中心として垂直面内で回動する。蓋20は自動的に開く仕組みを備えるが、それについては後で説明する。
【0025】
本体10の前部上方の角部には操作パネル22が配置される。操作パネル22には、図示は省略するが、パンの種類(小麦粉パン、米粉パン、具材入りパンなど)の選択キー、調理内容の選択キー、タイマーキー、スタートキー、取り消しキーなどといった操作キー群と、設定された調理内容やタイマー予約時刻などを表示する表示部が設けられている。
【0026】
パン容器30はバケツのような形状をしており、口縁部には手提げ用のハンドル(図示せず)が取り付けられている。パン容器30の水平断面形状は、四隅を丸めた矩形であり、その中心で回転羽根32が回転する。回転羽根32は、台座31の中心に軸支された回転軸33の上端の非円形断面部に単なるはめ込みで取り付けられており、工具を用いることなく着脱することができる。このため、異なる種類の回転羽根32に容易に交換可能である。
【0027】
回転軸33は回転軸13に連結され、回転軸13より動力を伝達されるものであるが、その動力伝達手段としては台座31に囲い込まれるカップリング34が用いられる。すなわち、カップリング34を構成する2部材のうち、一方は回転軸33の下端に固定され、他方は回転軸13の上端に固定される。
【0028】
台座31の外周面には、パン容器支持部12の内周面に形成された突起35aと共に周知のバヨネット結合部を構成する突起35bが形成されている。パン容器30を、突起35aと35bが干渉しない角度に保ちつつ、台座31をパン容器支持部12の中に落とし込み、パン容器30をひねって突起35aの下に突起35bを係合させれば、パン容器30は上方に抜けなくなり、同時にカップリング34の連結も達成される。パン容器30のひねり方向は回転羽根32の回転方向に一致させてあるので、回転羽根32が回転してもパン容器30が外れることはない。ここでは、パン容器30のひねり方向と回転羽根32の回転方向は、共に上から見て時計方向に設定されている。
【0029】
焼成室11の内部に配置された加熱装置40がパン容器30を包囲し、製パン原料を加熱する。加熱装置40はシーズヒータ41により構成される。シーズヒータ41には耐熱ケーブル42を通じて電流が供給される。
【0030】
自動製パン器1における製パン作業の概要は次の通りである。小麦粉、水、バターなどの製パン原料を入れたパン容器30を焼成室11に入れてパン容器支持部12に取り付け、回転軸33を回転軸13に連結した後、蓋20を閉じる。操作パネル22よりパンの種類や調理内容の入力を行い、スタートキーを押すと、製パン作業が開始される。
【0031】
製パン作業の最初は混練工程である。制御部18はモータ15を駆動して回転羽根32を回転させ、また加熱装置40に通電して焼成室11の温度を上げる。回転羽根32が回転するに従い製パン原料は混練され、粘度の高いパン生地(dough)に転じて行く。回転羽根32がパン生地を振り回してパン容器30の内壁にたたきつけることにより、混練に「捏ね」の要素が加わることになる。なお具材入りパンの場合は、制御部18が具材容器の底板を所定のタイミングで開き、具材がパン生地に投入されることになるのであるが、これについては後で述べる。
【0032】
混練工程を終えたら発酵工程に移る。制御部18は加熱装置40の通電を制御して焼成室11を所定の温度に維持し、製パン原料を発酵させる。
【0033】
発酵工程後、制御部18は所定の通電パターンで加熱装置40に通電し、パン生地をパンに焼き上げる。操作パネル22の表示部に製パン完了のサインが出るか、あるいは製パン完了の報知音があった後、使用者は蓋20を開けてパン容器30を取り出す。
【0034】
続いて蓋20を自動的に開く蓋開放装置につき説明する。蝶番軸21にはねじりコイルばね23が巻き付けられている。ねじりコイルばね23の一端は本体10に係合し、他端は蓋20に係合しており、蓋20に図1において時計方向のモーメントを与える。すなわち蓋20はねじりコイルばね23により常時開放方向に付勢される。
【0035】
本体10の内部には、蓋20の前面壁20aに対向する垂直壁10aの内側に、ねじりコイルばね23と組み合わさって蓋開放装置を構成するロック装置24が設けられる。ロック装置24を構成するのは水平方向に進退するプランジャ26を備えるソレノイド25である。プランジャ26は先端が垂直壁10aに形成された貫通穴より外側に突き出す位置に常時付勢されている。プランジャ26の先端は上向きの斜面となっており、開いていた蓋20が閉じられるとき、蓋20の角が斜面に当たってプランジャ26は本体10内へ押し込まれる。蓋20が完全に閉じれば前面壁20aに形成された貫通穴20bとプランジャ26とが合致してプランジャ26は貫通穴20bの中に進入し、蓋20を閉鎖状態に保持する。これが蓋20のロック状態である。ここでソレノイド25に通電するとプランジャ26は引き込まれて貫通穴20bから外れる。すなわちプランジャ26はロック解除位置に移動せしめられ、ロックを解除された蓋20はねじりコイルばね23の力で開くことになる。なお蓋20には、前面壁20aより少し後方に寄った位置に、透明合成樹脂のレンズをはめ込んだ覗き窓20cが設けられている。
【0036】
プランジャ26は、制御部18からの指令でソレノイド25に励磁電流が流れるときの他、使用者の操作でもロック解除位置に移動可能となっている。その仕組みを構成するのがベルクランク27と押釦28である。倒立したL字形状のベルクランク27は支点27aを中心として垂直面内で回動するものであり、垂直方向の辺に形成された長穴27bに、プランジャ26の側面から突き出したピン26aを係合させている。押釦28は本体10の上面に形成された凹部10bに上下可能に収納されるものであり、下面より突き出す垂直軸28aが凹部10bの底面を貫通してベルクランク27の水平方向の辺に届く。垂直軸28aを取り巻く圧縮コイルばね28bが押釦28と垂直軸28aを常時上方に付勢する。
【0037】
押釦28を上から押し込めば、垂直軸28aがベルクランク27の水平方向の辺を上から押し、ベルクランク27は時計方向に回動する。この動きに伴い、プランジャ26は付勢力に抗して引き込められ、貫通穴20bから外れる。すなわちプランジャ26はロック解除位置に移動し、ロックを解除された蓋20はねじりコイルばね23の力で開くことになる。
【0038】
ロック装置24には蓋開放動作を検知する検知装置が設けられる。検知装置を構成するのはプランジャ26の端にアクチュエータを対峙させたマイクロスイッチ29である。制御部18からの指令でソレノイド25に励磁電流が流れることにより、あるいは使用者が押釦28を押してベルクランク27が回動することにより、プランジャ26が引き込められると、引き込められたプランジャ26がマイクロスイッチ29のアクチュエータを押し、蓋開放動作が実行されたという信号が発生する。
【0039】
次に、具材容器50の構造と具材投入の仕組みにつき説明する。具材容器50は上面が全面的に開口して具材出し入れ口を構成するほぼ直方体形状の容器であって、パン容器30の口縁の中で、正面から見て左右に位置する辺に1個ずつ配置される。識別のため、左側の具材容器50及びそれに関連する構成要素には「L」の文字を付加した符号を用い、右側の具材容器50及びそれに関連する構成要素には「R」の文字を付加した符号を用いる。
【0040】
具材容器50L、50Rはパン容器30の内部空間の上に張り出さないように設置されていて、パン容器30の内部の確認の妨げとならない。具材容器50L、50Rの長手方向は自動製パン器1の前後方向に一致し、その具材出し入れ口には、長手方向の2辺のうち、パン容器30の中心から見て外側に位置する辺に、蓋51L、51Rが蝶番52L、52Rで回動自在に連結されている。
【0041】
具材容器50L、50Rをパン容器30の口縁に取り付けるにあたっては、パン容器30の口縁に被せられる四辺形の枠53が用いられる。枠53には、正面から見て左右に位置する辺に、具材容器50L、50Rが蝶番54L、54Rを介して回動自在に取り付けられている。蝶番54L、54Rはパン容器30の中心に近い側に設けられており、具材容器50L、50Rは、具材出し入れ口が真上を向く図2の姿勢(これを「正立姿勢」とする)と、具材出し入れ口がパン容器30の内部に向けられる図5の姿勢(これを「転倒姿勢」とする)をとり得る。具材容器50L、50Rは正立姿勢または転倒姿勢を重力で維持し続ける。
【0042】
図1及び図3に示すように、具材容器50L、50Rはパン容器30の後方寄りの位置に配置されている。具材容器50L、50Rの後方側面からは、水平な軸を途中から直角に曲げた形のベルクランク55L、55Rが突き出している。本体10に設けた姿勢変更装置60L、60Rがベルクランク55L、55Rに係合して具材容器50L、50Rを回動させる。
【0043】
姿勢変更装置60L、60Rを構成するのは、焼成室11の周側壁11aと本体10の後面側壁の間に配置されたギヤードモータ61L、61Rと、焼成室11の内部に水平に突き出したギヤードモータ61L、61Rの出力軸に固定されるクランク62L、62Rである。クランク62L、62Rは垂直面内で回動するものであり、その前面からはピン63L、63R、64L、64Rが突き出す。クランク62L、ピン63L、ピン64Lの組み合わせと、クランク62R、ピン63R、ピン64Rの組み合わせとは互いに対称の配置となっている。
【0044】
具材入りパンを焼くときは、パン容器30の口縁に枠53を取り付ける。枠53を焼成室11の外でパン容器30に取り付けると、パン容器支持部12にバヨネット結合するためパン容器30をひねるとき、具材容器50L、50Rが焼成室11の周側壁11aに干渉する。またベルクランク55L、55Rを姿勢変更装置60L、60Rに連結することができない。そのため、先にパン容器30を焼成室11に入れて所定の角度に取り付けておき、その後で枠53をパン容器30の口縁に被せるという手順をとる。これが図4に示す状況である。図4では最初から具材を入れた具材容器50L、50Rをパン容器30の口縁に置きに行っているが、この時点では具材容器50L、50Rを空にしておき、パン容器30に取り付けた後に具材を入れるようにしてもよい。
【0045】
パン容器30の口縁に枠53が正しく設置されると、図1から図3に示す状態になる。ベルクランク55Lはクランク62Lのピン63Lとピン64Lの間に差し込まれ、ベルクランク55Rはクランク62Rのピン63Rとピン64Rの間に差し込まれている。
【0046】
具材容器50L、50Rの中に具材をセットする。この場合、具材容器50Lと具材容器50Rとで具材の種類を変えてもよい。図では、具材容器50Lに具材B1が入れられ、具材容器50Rには具材B2が入れられている。蓋51L、51Rは閉じ、具材容器50L、50Rは密封状態となっている。蓋20を閉じれば自動製パン器1で具材入りパンを焼く準備が整う。
【0047】
混練工程の途中、制御部18は所定のタイミングで姿勢変更装置60L、60Rのギヤードモータ61L、61Rを駆動する。するとクランク62Lが正面から見て時計方向に回動し、クランク62Rが正面から見て反時計方向に回動する。これによりピン63Lがベルクランク55Lを押し、ピン63Rがベルクランク55Rを押して、具材容器50L、50Rの姿勢を正立姿勢から転倒姿勢へと変えて行く。ある角度を越すと、具材容器50L、50Rは重力で自律的に転倒姿勢へと向かう。
【0048】
図5に示す転倒姿勢では、ベルクランク55Lがピン64Lに当たることにより、またベルクランク55Rがピン64Rに当たることにより、具材容器50L、50Rはそれ以上回動するのを阻止されている。具材容器50L、50Rの具材出し入れ口が斜め下を向き、蓋51L、51Rが開くことにより、具材B1、B2は滑落してパン生地Aに投入される。
【0049】
具材B1、B2の滑落が終了する時間を見計らって、制御部18はギヤードモータ61L、61Rを逆転駆動する。今度はピン64Lがベルクランク55Lを押し、ピン64Rがベルクランク55Rを押して、具材容器50L、50Rの姿勢を転倒姿勢から正立姿勢へと変えて行く。ある角度を越すと、具材容器50L、50Rは重力で自律的に正立姿勢へと向かう。
【0050】
具材容器50L、50Rが正立姿勢に復帰した状態を図6に示す。パン生地Aに投入された具材B1、B2は、混練が進行するにつれパン生地A内に練り込まれ、パン生地Aの中に分散して行く。
【0051】
その後、発酵工程から焼成工程を経て図7に示すようにパンCが完成したら、蓋20を開け、枠53を取り外してパン容器30を引き上げる。
【0052】
制御装置18は姿勢変更装置60L、60Rを個別に動作制御する。そのため、姿勢変更装置60L、60Rを異なる時間に動作させ、複数種類の具材を異なるタイミングでパン生地Aに投入することが可能である。
【0053】
具材容器50L、50Rに入れられるのは具材に限られない。具材の代わりにドライイーストを入れておき、所定タイミングで製パン原料にドライイーストを投入するといった使い方も可能である。
【0054】
姿勢変更装置60L、60Rの動力源はモータでなくソレノイドであってもよい。また第1実施例では姿勢変更装置60L、60Rを本体10に配置したが、蓋20の方に配置する構成も可能である。
【0055】
続いて本発明の第2実施形態を図8〜図10に基づき説明する。図8〜図10は一連の動作を示す具材容器の側面図である。
【0056】
第2実施形態は、具材容器50L、50Rが重力でなくばね力で正立姿勢または転倒姿勢を維持するようにしたものである。図に示したのは具材容器50Rであるが、具材容器50Lにも同じ構造が適用される。
【0057】
具材容器50Rを正立姿勢または転倒姿勢に維持するのは、トグルばねとして用いられるねじりばね70である。ねじりばね70は、具材容器50Rの側面に設けられたピン71に一端をからみつかせ、枠53に固定された図示しないステーに設けられたピン72に他端をからみつかせて、ピン71、72に互いの間隔を広げる方向の力を及ぼしている。このため図8の状態では、具材容器50Rは正立姿勢を強制される。具材容器50Rを正立姿勢から転倒姿勢に変えるときは、ピン71、72の間隔が狭まって行くのでねじりばね70は抵抗を示す。なおも具材容器50Rの姿勢を変えて行くと、図9に示すように、蝶番54Rの軸とピン72を結ぶ直線をピン71が越えようとする瞬間、いわゆる「思案点」を迎える。ピン71が思案点を越えると、ねじりばね70の力で具材容器50Rは図10に示す転倒姿勢へと一気に傾きを変える。転倒姿勢から正立姿勢に復帰させるときも、ピン71が思案点を越えることにより具材容器50Rは一気に傾きを変える。このように、トグルばねであるねじりばね70を付加することにより、具材容器50Rを歯切れ良く姿勢変換させることができる。具材容器50Lの動きも同様のものとなる。
【0058】
続いて本発明の第3実施形態を図11〜図13に基づき説明する。図11〜図13は一連の動作を示す自動製パン器の垂直断面図である。
【0059】
第3実施形態は第1実施形態に次のような改変を加えたものである。すなわち、図示しないばねが具材容器50L、50Rに正立姿勢への復元力を与えている。ばねは蝶番54L、54Rに組み込んでおくのが便利である。クランク62L、62Rには、具材容器50L、50Rを正立姿勢から転倒姿勢に押すピン63L、63Rのみが設けられ、具材容器50L、50Rを転倒姿勢から正立姿勢に押すピンは設けられていない。
【0060】
混練工程の途中、制御部18は所定のタイミングで姿勢変更装置60L、60Rのギヤードモータ61L、61Rを駆動する。するとクランク62Lが正面から見て時計方向に回動し、クランク62Rが正面から見て反時計方向に回動する。ピン63Lがベルクランク55Lを押し、ピン63Rがベルクランク55Rを押すことにより、具材容器50L、50Rはばねによる復元力に抗して正立姿勢から転倒姿勢へと姿勢を変えて行く。
【0061】
具材容器50L、50Rが図12に示す転倒姿勢になると、蓋51L、51Rが開き、具材B1、B2は滑落してパン生地Aに投入される。
【0062】
具材B1、B2の滑落が終了する時間を見計らって、制御部18はギヤードモータ61L、61Rを逆転駆動する。ばねによる復元力で具材容器50L、50Rはピン63L、63Rにぴったり追随し、図13に示す正立姿勢に復帰する。
【0063】
このように第3実施形態では、姿勢変更装置60L、60Rが具材容器50L、50Rを押す(引く)か、押す(引く)力を緩めるだけで、正立姿勢から転倒姿勢へ、またはその逆へと具材容器50L、50Rの姿勢変更を行わせることができ、姿勢変更装置60L、60Rと具材容器50L、50Rの間の力伝達インターフェースが簡素化される。
【0064】
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、主として一般家庭で使用される自動製パン器に広く利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】第1実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図
【図2】第1実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、図1と直角の方向から見たもの
【図3】第1実施形態に係る自動製パン器のパン容器と具材容器の上面図
【図4】第1実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、パン容器に具材容器を取り付ける状況を示すもの
【図5】第1実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、具材容器を転倒姿勢にした状態を示すもの
【図6】第1実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、転倒姿勢にした具材容器を正立姿勢に戻した状態を示すもの
【図7】第1実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、見る方向が図2と同じであり、具材容器を取り外す状況を示すもの
【図8】第2実施形態に係る自動製パン器の具材容器の側面図
【図9】第2実施形態に係る自動製パン器の具材容器の側面図で、異なる状態を示すもの
【図10】第2実施形態に係る自動製パン器の具材容器の側面図で、さらに異なる状態を示すもの
【図11】第3実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図
【図12】第3実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、異なる状態を示すもの
【図13】第3実施形態に係る自動製パン器の垂直断面図で、さらに異なる状態を示すもの
【符号の説明】
【0067】
1 自動製パン器
10 本体
11 焼成室
18 制御部
20 蓋
30 パン容器
40 加熱装置
50L、50R 具材容器
51L、51R 蓋
60L、60R 姿勢変更装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に受け入れ、前記製パン原料の混練工程、発酵工程、及び焼成工程を順次遂行する自動製パン器において、
前記パン容器の口縁に具材容器を回動自在に取り付け、前記具材容器は具材出し入れ口を上に向ける正立姿勢と、前記具材出し入れ口を前記パン容器の中に向ける転倒姿勢をとり得るものであり、前記本体または蓋には、前記具材容器の姿勢を変える姿勢変更装置が設けられていることを特徴とする自動製パン器。
【請求項2】
前記具材容器は、前記正立姿勢または転倒姿勢を重力で維持し続けることを特徴とする請求項1に記載の自動製パン器。
【請求項3】
前記具材容器は、前記正立姿勢または転倒姿勢をばね力で維持し続けることを特徴とする請求項1に記載の自動製パン器。
【請求項4】
前記具材容器はばねにより前記正立姿勢への復元力を与えられ、前記姿勢変更装置は前記復元力に抗して前記具材容器を前記転倒姿勢に姿勢変更させるものであることを特徴とする請求項1に記載の自動製パン器。
【請求項5】
複数の前記具材容器を、前記パン容器の口縁の異なる辺に配置するとともに、前記複数の具材容器に対し個別に前記姿勢変更装置が設けられ、前記姿勢変更装置は個別に動作制御されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の自動製パン器。
【請求項6】
前記具材容器の具材出し入れ口には、前記正立姿勢で閉じ、前記転倒姿勢で開く蓋が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の自動製パン器。
【請求項1】
製パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に受け入れ、前記製パン原料の混練工程、発酵工程、及び焼成工程を順次遂行する自動製パン器において、
前記パン容器の口縁に具材容器を回動自在に取り付け、前記具材容器は具材出し入れ口を上に向ける正立姿勢と、前記具材出し入れ口を前記パン容器の中に向ける転倒姿勢をとり得るものであり、前記本体または蓋には、前記具材容器の姿勢を変える姿勢変更装置が設けられていることを特徴とする自動製パン器。
【請求項2】
前記具材容器は、前記正立姿勢または転倒姿勢を重力で維持し続けることを特徴とする請求項1に記載の自動製パン器。
【請求項3】
前記具材容器は、前記正立姿勢または転倒姿勢をばね力で維持し続けることを特徴とする請求項1に記載の自動製パン器。
【請求項4】
前記具材容器はばねにより前記正立姿勢への復元力を与えられ、前記姿勢変更装置は前記復元力に抗して前記具材容器を前記転倒姿勢に姿勢変更させるものであることを特徴とする請求項1に記載の自動製パン器。
【請求項5】
複数の前記具材容器を、前記パン容器の口縁の異なる辺に配置するとともに、前記複数の具材容器に対し個別に前記姿勢変更装置が設けられ、前記姿勢変更装置は個別に動作制御されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の自動製パン器。
【請求項6】
前記具材容器の具材出し入れ口には、前記正立姿勢で閉じ、前記転倒姿勢で開く蓋が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の自動製パン器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−94419(P2010−94419A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−269786(P2008−269786)
【出願日】平成20年10月20日(2008.10.20)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月20日(2008.10.20)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】
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