説明

自動販売機

【課題】自動販売機一台あたりの商品の補充効率を高めることができるだけでなく、さらに、商品の補充効率を改善するための最適な巡回経路を作成せずとも、巡回経路全体での商品の補充効率を高めつつ、メンテナンスや集金のような定期的な作業も商品の補充と併せて行うことで人的作業の効率を改善することができる自動販売機を得ること。
【解決手段】親自販機は、子自販機の機内商品在庫情報を子自販機から取得し、親自販機の機内商品関連情報と子自販機の機内商品関連情報とをサーバから取得し、親自販機および子自販機の機内商品在庫情報並びに親自販機および子自販機の機内商品関連情報に基づいて親自販機および子自販機の販売商品の価格を決定し、親自販機の機内商品価格情報に含まれる商品の現在価格を当該決定した商品の価格に変動し、子自販機の販売商品の識別情報と当該決定した商品の価格とを子自販機に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部と通信可能な自動販売機(以下、自販機と記す場合がある。)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動販売機においては、売れている商品(またはサービス)の補充効率は高くそれ以外の商品の補充効率は低い、というのが現状である。そして、現場では、このような状況を改善すべく、各商品の補充数を経験則に従って予想している。しかし、当該予想は外れることも多々あり、さらに、売れていない商品でも一定期間置いておく必要があるので、結果的に、自動販売機一台あたりの商品の補充効率は約30%と低い状態である。それゆえ、補充率向上や期限切れ商品の破棄防止の観点からすると、品切れを防止しつつカラムを全部売り切ってから補充するのが理想である。そこで、商品の補充効率改善に適用可能と思われる技術として、(特許文献1)や(特許文献2)が挙げられる。
【0003】
(特許文献1)には、各種データをホストコンピュータに送信可能な通信手段を備えた自動販売機と、通信手段および収集したデータから作業者の巡回経路データを作成するデータ処理部を備えたホストコンピュータとを含み、自動販売機が設置してある各所を巡回する作業者が有する携帯端末が、リアルタイムでホストコンピュータから巡回経路データを受信すると共に自動販売機に到着する直前には当該自動販売機から最新データを受信可能とする自動販売機ネットワークシステムが開示されている。これにより、自動販売機の管理を効率的且つ低コストで行うことができる。
【0004】
(特許文献2)には、複数の自動販売機における商品販売情報を収集し(販売情報収集手段)、各自動販売機にそれぞれ補充すべき商品のリストを作成し(商品リスト作成手段)、上記リストに従って自販機位置データベースを参照し、1台の配送車により商品補充可能な複数の自動販売機を選択する(自販機選択手段)と共に地図情報を参照して商品補充するための配送ルートを決定し(配送ルート決定手段)、そして決定した配送ルートと自動販売機の位置とを地図画上に明記して前記配送車に提示する(地図提示手段)機能を備える自動販売機管理システムが開示されている。これにより、複数の自動販売機に対する商品補充サービスを効率的に、しかも的確に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−285921号公報
【特許文献2】特開2002−74479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術では、作成(決定)した巡回(配送)経路に従って巡回することにより物流に関する費用(例えばガソリン代や車両の費用、人件費など)を削減することは可能であるが、自動販売機一台あたりの商品の補充効率が低いという上述した現状を改善することは困難である、という問題点があった。また、メンテナンス(不具合確認や掃除など)や集金(売上金の回収)のような定期的な作業の際の巡回は、商品補充の際の巡回の経路・タイミングとは別の経路・タイミングで行う必要があったので、人的作業の効率について改善の余地が残されていた、という問題点があった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、商品の在庫数を自動販売機内の各商品間で均等に減らすと共に、商品の在庫数を所定の区域内にある各自動販売機間で均等に減らすことが可能となり、その結果、自動販売機一台あたりの商品の補充効率を高めることができるだけでなく、さらに、商品の補充効率を改善するための最適な巡回経路を作成せずとも、当該所定の区域内の各自動販売機を一定経路で巡回すれば、巡回経路全体での商品の補充効率を高めつつ、メンテナンスや集金のような定期的な作業も商品の補充と併せて行うことで人的作業の効率を改善することができる自動販売機を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る自動販売機は、サーバ装置および他の自動販売機と別々の通信網で通信可能に接続されている状態において、以下の動作(1)から(5)を実行するものである。
(1)本自動販売機の設置場所を含む所定の区域内に設置されている他の自動販売機に関する機内商品在庫情報(自動販売機で販売している商品の識別情報と当該商品の在庫数とを含む)を当該他の自動販売機から取得する。
(2)本自動販売機に関する機内商品関連情報(自動販売機で販売している商品の識別情報と、当該商品の賞味期限、当該自動販売機に当該商品を最後に補充した日である最終補充日、当該自動販売機に当該商品を補充した数の合計である合計補充数、当該自動販売機への当該商品の補充を当該最終補充日の次に予定している日である次回補充予定日および当該自動販売機における当該商品の初期価格のうち少なくとも1つとを含む)と他の自動販売機に関する機内商品関連情報とをサーバ装置から取得する。
(3)予め記憶している本自動販売機に関する機内商品在庫情報および取得した他の自動販売機に関する機内商品在庫情報並びに取得した本自動販売機に関する機内商品関連情報および他の自動販売機に関する機内商品関連情報に基づいて、本自動販売機で販売している商品および他の自動販売機で販売している商品の価格を決定する。
(4)予め記憶している本自動販売機に関する機内商品価格情報(自動販売機で販売している商品の識別情報と当該商品の現在価格とを含む)に含まれる商品の現在価格を、決定した当該商品の価格に変動する。
(5)他の自動販売機で販売している商品の識別情報と決定した当該商品の価格とを含む他機内商品最新価格情報を当該他の自動販売機に送信する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、商品の在庫数を自動販売機内の各商品間で均等に減らすと共に、商品の在庫数を所定の区域内にある各自動販売機間で均等に減らすことが可能となり、その結果、自動販売機一台あたりの商品の補充効率を高めることができるだけでなく、さらに、商品の補充効率を改善するための最適な巡回経路を作成せずとも、当該所定の区域内の各自動販売機を一定経路で巡回すれば、巡回経路全体での商品の補充効率を高めつつ、メンテナンスや集金のような定期的な作業も商品の補充と併せて行うことで人的作業の効率を改善することができる自動販売機が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施の形態に係る自販機ネットワークシステムの構成例を示す図
【図2】本実施の形態に係る親自動販売機の構成の一例を示すブロック図
【図3】本実施の形態に係る子機内商品在庫テーブルに格納される情報の一例を示す図
【図4】本実施の形態に係る機内関連データ管理テーブルに格納される情報の一例を示す図
【図5】本実施の形態に係る機内商品データ管理テーブルに格納される情報の一例を示す図
【図6】本実施の形態に係る自販機ネットワークシステムで実行されるメイン動作の一例を示すフローチャート
【図7】本実施の形態に係る自動販売機で実行される価格変動アルゴリズムの一例を示すフローチャート
【図8】本実施の形態に係る自動販売機で実行される、共通要因に基づく価格変動アルゴリズムの一例を示すフローチャート
【図9】本実施の形態に係る自動販売機で実行される、個別要因に基づく価格変動アルゴリズムの一例を示すフローチャート
【図10】本実施の形態に係る自動販売機で実行される、関連要因に基づく価格変動アルゴリズムの一例を示すフローチャート
【図11】本実施の形態に係る自販機ネットワークシステムによる広告配信サービスの流れを概念的に示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
第1の発明の自動販売機は、サーバ装置および他の自動販売機と別々の通信網で通信可能に接続されている自動販売機であって、自動販売機で販売している商品の識別情報と当該商品の現在価格とを含む機内商品価格情報であって本自動販売機に関するもの、および自動販売機で販売している前記商品の前記識別情報と当該商品の在庫数とを含む機内商品在庫情報であって本自動販売機に関するものを記憶する記憶手段と、本自動販売機の設置場所を含む所定の区域内に設置されている前記他の自動販売機に関する前記機内商品在庫情報を当該他の自動販売機から取得する在庫情報取得手段と、自動販売機で販売している前記商品の前記識別情報と、当該商品の賞味期限、当該自動販売機に当該商品を最後に補充した日である最終補充日、当該自動販売機に当該商品を補充した数の合計である合計補充数、当該自動販売機への当該商品の補充を当該最終補充日の次に予定している日である次回補充予定日および当該自動販売機における当該商品の初期価格のうち少なくとも1つとを含む機内商品関連情報であって本自動販売機に関するものと前記他の自動販売機に関するものとを前記サーバ装置から取得する関連情報取得手段と、前記記憶手段で記憶している本自動販売機に関する前記機内商品在庫情報および前記在庫情報取得手段で取得した前記他の自動販売機に関する前記機内商品在庫情報並びに前記関連情報取得手段で取得した本自動販売機に関する前記機内商品関連情報および前記他の自動販売機に関する前記機内商品関連情報のうち少なくとも1つに基づいて、本自動販売機で販売している前記商品および/または前記他の自動販売機で販売している前記商品の価格を決定する価格決定手段と、前記記憶手段で記憶している本自動販売機に関する前記機内商品価格情報に含まれる前記商品の前記現在価格を、前記価格決定手段で決定した当該商品の前記価格に変動する価格変動手段と、前記他の自動販売機で販売している前記商品の前記識別情報と前記価格決定手段で決定した当該商品の前記価格とを含む他機内商品最新価格情報を当該他の自動販売機に送信する価格情報送信手段と、を備えたこと、を特徴としたものである。
【0012】
この構成により、商品の在庫数を自動販売機内の各商品間で均等に減らすと共に、商品の在庫数を所定の区域内にある各自動販売機間で均等に減らすことが可能となり、その結果、自動販売機一台あたりの商品の補充効率を高めることができるだけでなく、さらに、商品の補充効率を改善するための最適な巡回経路を作成せずとも、当該所定の区域内の各自動販売機を一定経路で巡回すれば、巡回経路全体での商品の補充効率を高めつつ、メンテナンスや集金のような定期的な作業も商品の補充と併せて行うことで人的作業の効率を改善することができるという作用を有する。
【0013】
また、第2の発明の自動販売機は、前記の発明の自動販売機において、前記記憶手段は、自動販売機の前記識別情報と自動販売機の前記設置場所とを含む機設置場所情報であって本自動販売機に関するものをさらに記憶し、前記他の自動販売機に関する前記機設置場所情報および前記機内商品価格情報を当該他の自動販売機から取得する場所・価格情報取得手段と、前記記憶手段で記憶している本自動販売機に関する前記機設置場所情報および本自動販売機に関する前記機内商品価格情報並びに前記場所・価格情報取得手段で取得した前記他の自動販売機に関する前記機設置場所情報および前記機内商品価格情報を前記サーバ装置に送信する場所・価格情報送信手段と、をさらに備えたこと、を特徴としたものである。
【0014】
この構成により、自動販売機の設置場所付近にいるユーザに対して自動販売機の設置位置および販売商品の価格がその上に表示された地図データを提供することが実現可能となり、自動販売機内の商品の販売数の増加を図ることができるという作用を有する。
【0015】
第3の発明の自動販売機は、前記の発明の自動販売機において、前記記憶手段で記憶している本自動販売機に関する前記機内商品在庫情報および前記在庫情報取得手段で取得した前記他の自動販売機に関する前記機内商品在庫情報並びに前記関連情報取得手段で取得した本自動販売機に関する前記機内商品関連情報および前記他の自動販売機に関する前記機内商品関連情報を当該他の自動販売機に送信する商品情報送信手段を、前記価格情報送信手段の替わりに備えたこと、を特徴としたものである。
【0016】
この構成により、他の自動販売機でも、送信されてきた価格決定に必要な情報に基づいて商品価格を決定することが実現可能となるという作用を有する。
【0017】
次に、上述した発明に係る自動販売機を含む自販機ネットワークシステム(以下、本システムと記す場合がある。)の実施の形態(以下、本実施の形態と記す場合がある。)を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態により、上述した発明が限定されるものではない。
[1.構成]
本システムの全体構成について図1を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態に係る自販機ネットワークシステムの構成例を示す図である。本システムは、親機としてモード設定された複数の親自販機100Aと、管理センターに設置されているサーバ装置200と、一般ユーザが所持しているPC(Personal Computer)300と、広告配信センターに設置されているサーバ装置400とが、インターネット等のグローバルネットワーク(広域ネットワーク(WAN(Wide Area Network)))500を介して通信可能に接続されて構成されている。
【0018】
サーバ装置200は、親自販機100AやPC300から送信された各種データ(例えば、安くなった商品および自販機の場所に関する情報、本システムの登録に必要な情報など)を管理したり、販売計画を作成してサーバ装置400へ送信したりする。サーバ装置200のハードウェア構成は、基本的に汎用のサーバと同様である。
【0019】
PC300は、本システムで実現される広告配信サービスを利用するための登録に必要な情報をサーバ装置200または400へ送信したり、サーバ装置400から配信される広告・地図データ(具体的には、地図上に自販機の位置およびその自販機内の商品の価格が表示されたもの)を受信したりする。PC300のハードウェア構成は、基本的に汎用のパーソナルコンピュータと同様である。なお、PC300として、パーソナルコンピュータ以外に、インターネット等に接続可能な携帯端末(携帯電話を含む)が利用されてもよい。
【0020】
サーバ装置400は、親自販機100Aから送信された価格情報・位置データ(具体的には、自販機内の商品の価格およびその自販機の位置に関するもの)を受信したり、当該受信した価格情報・位置データに基づいて広告・地図データを作成し、それをPC300へ配信したり、サーバ装置200から送信された販売計画を受信して管理したりする。サーバ装置400のハードウェア構成は、基本的に汎用のサーバと同様である。
【0021】
親自販機100Aは、子機としてモード設定された複数の子自販機100Bと、有線LAN(Local Area Network)または無線LAN(例えば広域ワイヤレス通信WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などでもよい。)で通信可能に接続されている。なお、無線LANで接続されている場合には、親自販機100Aは、子自販機100Bから発せられる電波強度に基づいて、当該親自販機の近隣に設置されている子自販機100Bを検索し、当該検索した子自販機100Bとローカルネットワーク600を形成する。また、無線LANまたは有線LANで接続されている場合には、本システムの管理者が、親自販機100Aと当該親自販機の近隣に設置されている複数の子自販機100Bとからなるローカルネットワーク600を手動または自動で設定する。
【0022】
そして、本システムにおいて特長的なのは、ローカルネットワーク内の各自販機が自ら商品の販売努力を積極的に行うことである。具体的には、自販機は、自分の自販機内の全商品の在庫状況やローカルネットワーク内の親自販機−子自販機間全体の商品の在庫状況等に基づいて、商品の価格を自動調整する。自販機は、価格が下がらなかった商品の広告を当該自販機の表示パネル上に表示して、商品の販売努力を積極的に行う。自販機は、安くなった商品の価格(価格情報)を当該自販機の場所(位置データ)と共にセンターへ所定のプロトコル(例えばhttp(hypertext transfer protocol)など)で通知(アップデート)し、センターは、本システムの利用ユーザのPCや携帯へ、自販機の位置および当該自販機内の商品価格を表示した広告・地図データを配信することで、当該利用ユーザに商品購入を促す。このような本システムの特長により、ローカルネットワーク内の全自販機の商品補充効率を改善することが可能となる。
【0023】
ここで、親自販機100Aのハードウェア構成について、図2から図5を参照しながら説明する。図2は、本実施の形態に係る親自販機の構成の一例を示すブロック図である。親自販機100Aは、自動販売機が通常備えている機能(例えば、広告や地図を表示可能な液晶表示パネルや、価格を表示可能な各カラムの価格表示パネル、など)以外に、CPU(Central Processing Unit)102とインタフェース(Interface)104と本発明における記憶手段を含むメモリ106と通信部108とを備えている。なお、子自販機100Bのハードウェア構成については、基本的に親自販機100Aと同様であってもよく、また以下で説明する機内関連データ管理テーブル106b、機内商品データ管理テーブル106c、検索部102aおよび価格決定部102cを除いた構成であってもよいので、その説明は省略する。
【0024】
メモリ106は、子機内商品在庫テーブル106aと機内関連データ管理テーブル106bと機内商品データ管理テーブル106cとを格納している。
【0025】
子機内商品在庫テーブル106aは、本発明における“他の自動販売機に関する機内商品在庫情報”を格納するためのものであり、図3に示すように、子自販機100Bの識別情報(自販機名または自販機IDなど)と商品の識別情報(商品名または商品ID)と商品の在庫数とを相互に関連付けて格納する。図3は、子機内商品在庫テーブルに格納される情報の一例を示す図である。
【0026】
機内関連データ管理テーブル106bは、図4に示すように、統計データ、自販機関連および商品関連の3つの種別で構成されている。図4は、機内関連データ管理テーブルに格納される情報の一例を示す図である。
【0027】
統計データの種別では、売上予測(具体的には最初の価格変動の元となる売上予測)に関するサーバ装置200から取得した過去の統計データと、本親自販機100Aで過去の統計データに動的要因を加え更新した現在の統計データと、を管理する。
【0028】
自販機関連の種別では、ローカルネットワーク(ローカルエリア)600内の自販機(本親自販機100Aおよび子自販機100B)の識別情報と、ローカルネットワーク600内の各自販機間(親自販機100Aと子自販機100B間、および互いに異なる子自販機100B間)の距離と、後述する“関連要因に基づく価格変動アルゴリズム”で用いられるサーバ装置200から取得した各種価格変動率と、を管理する。
【0029】
商品関連の種別では、サーバ装置200から取得した、商品の識別情報と廃棄期限(賞味期限を利用してもよい。)と最終補充日と最終合計補充数と次回補充予定日と初期価格とを、商品ごとに管理する。ここで、最終補充日とは、自販機に商品を最後に(最近)補充した日である。最終合計補充数とは、自販機に商品を補充した数の最終的な合計である。次回補充予定日とは、自販機への商品の補充を最終補充日の次に予定している日である。
【0030】
機内商品データ管理テーブル106cは、本発明における“本自動販売機に関する機内商品価格情報”、“本自動販売機に関する機内商品在庫情報”、“本自動販売機に関する機内商品関連情報”、“他の自動販売機に関する機内商品価格情報”、“他の自動販売機に関する機内商品在庫情報”および“他の自動販売機に関する機内商品関連情報”を格納するためのものであり、図5に示すように、自販機(親自販機および子自販機を含む)の識別情報と、商品の識別情報、賞味期限、最終補充日、最終合計補充数、次回補充予定日、次自販機で算出した次回補充予定日までの残り日数、現在の在庫数、初期価格並びに自販機が算出した最新販売価格および価格変動日の変動履歴と、を相互に関連付けて格納する。図5は、機内商品データ管理テーブルに格納される情報の一例を示す図である。
【0031】
図2に戻り、CPU102は、検索部102aと、本発明における在庫情報取得手段、関連情報取得手段および場所・価格情報取得手段を含む収集部102bと、本発明における価格決定手段を含む価格決定部102cと、本発明における価格変動手段を含む価格変動・表示部102dと、本発明における価格情報送信手段、場所・価格情報送信手段および商品情報送信手段を含む配信部102eと、販売データ監視部102fと、広告作成部102gと、広告配信部102hと、本親自販機の時刻およびカレンダーを管理する時刻・カレンダー管理部102iと、を備えている。
【0032】
検索部102aは、子自販機100Bから発せられる電波強度が所定の閾値内にある子自販機100Bを本親自販機100Aの近隣にある子自販機100Bとして判断して、その子自販機100Bとローカルネットワーク600を形成する。
【0033】
収集部102bは、検索部102aによって形成されたローカルネットワーク600内の子自販機100Bに関する機内商品在庫情報を子自販機100Bから取得したり、本親自販機100Aに関する機内商品関連情報と子自販機100Bに関する機内商品関連情報とをサーバ装置200からグローバルネットワーク500を介して取得したり、子自販機100Bに関する機設置場所情報および機内商品価格情報を当該子自販機100Bから取得したりするなど、外部の情報を収集するためのものである。
【0034】
ここで、自販機設置場所情報は、自販機の識別情報と自販機の設置場所(例えば住所、緯度経度など)とを相互に関連付けて含むものである。
【0035】
価格決定部102cは、メモリ106の機内関連データ管理テーブル106bや機内商品データ管理テーブル106cに記憶されている情報(具体的には、本親自販機100Aに関する機内商品在庫情報、子自販機100Bに関する機内商品在庫情報、本親自販機100Aに関する機内商品関連情報、子自販機100Bに関する機内商品関連情報、など)に基づいて、本実施の形態の特長である後述する価格変動アルゴリズムに従って、本親自販機100Aで販売している商品および子自販機100Bで販売している商品の価格を決定する。
【0036】
価格変動・表示部102dは、メモリ106の機内商品データ管理テーブル106cに記憶されている本親自販機100Aの商品の価格情報(具体的には、本親自販機100Aに関する機内商品価格情報に含まれる商品の現在価格)を、価格決定部102cで決定した本親自販機100A内の商品の価格に変動し、当該変動後の価格を、本親自販機100Aが備える価格表示パネルに表示する。
【0037】
配信部102eは、(1)子機内商品最新価格情報(子自販機100Bの商品の識別情報と価格決定部102cで決定した子自販機100B内の商品の価格とを含む)を当該子自販機100Bに送信したり、(2)メモリ106に記憶されている本親自販機100Aに関する機設置場所情報および子自販機100Bに関する機設置場所情報並びにメモリ106の機内商品データ管理テーブル106cに記憶されている本親自販機100Aに関する機内商品価格情報および子自販機100Bに関する機内商品価格情報をサーバ装置200に送信したり、(3)メモリ106の機内商品データ管理テーブル106cに記憶されている本親自販機100Aに関する機内商品在庫情報および子自販機100Bに関する機内商品在庫情報並びに本親自販機100Aに関する機内商品関連情報および子自販機100Bに関する機内商品関連情報を当該子自販機100Bに送信したりする。
【0038】
販売データ監視部102fは、本親自販機100A内の各商品の販売データを監視する。広告作成部102gは、本親自販機100Aが備える液晶表示パネル上に表示する商品に関する広告や地図を作成する。広告配信部102hは、広告作成部102gで作成した広告を本親自販機100Aが備える液晶表示パネル上に表示(配信)する。
[2.動作]
次に、上述した構成の本システムで実行される自販機の各動作について、図6から図11を参照しながら説明する。
[2−1.メイン動作]
ここでは、本システムで実行されるメイン動作について図6を参照しながら説明する。図6は、本実施の形態に係る自販機ネットワークシステムで実行されるメイン動作の一例を示すフローチャートである。本メイン動作は、以下のステップS1−1からステップS6−1で構成されている。
[ステップS1−1]
本システムの管理者は、それぞれの自販機100に、親・子のどちらかのモードを設定し、各自販機100を有線LANまたは無線LANでネットワーク接続する。これにより、各自販機が親か子のいずれかに設定される。
[ステップS1−2]
親自販機100Aは、子自販機100Bから発せられる電波強度に基づいて本親自販機100Aの近隣にある子自販機100Bを検索し、当該検索した子自販機100Bとローカル網600を構成する。親自販機100Aは、本親自販機100Aと子自販機100B間の距離および子自販機100B間の距離を自動で算出する、またはサーバ装置200から取得する。ローカル網600内の自販機の識別情報や自販機間の距離に関する情報は、機内関連データ管理テーブル106bに格納される。
[ステップS1−3]
親自販機100Aは、後述する価格決定アルゴリズムにおける価格決定に必要なデータ(次回配送予定日や賞味期限等)を、サーバ装置200から取得する。次回配送予定日や賞味期限等の当該価格決定に必要なデータは、機内関連データ管理テーブル106bに格納される。
[ステップS1−4]
自販機からユーザ所有の端末への広告配信サービスを希望するユーザは、当該ユーザを特定できる識別子(ユーザ名またはユーザIDなど)をサーバ装置200へ送信し、広告配信サービスを利用するための登録を行う。
[ステップS2−1]
親自販機100Aは、ローカル網600内の子自販機100Bに対して、ローカルネットワークを利用して定期的に情報(特に商品在庫情報)の提供依頼を実施する。
[ステップS2−2]
子自販機100Bは、親自販機100Aからの情報提供依頼を受けると、親自販機100Aに対してローカルネットワークを利用して本子自販機100B内の商品在庫情報を送信する。商品在庫情報は、子機内商品在庫テーブル106aで示されるような形式で送信される。
[ステップS3−1]
親自販機100Aは、ローカル網600内の各子自販機100Bから送信された商品在庫情報を収集し、整理する。商品在庫情報は、機内商品データ管理テーブル106cに示されるような形で整理される。
[ステップS3−2]
親自販機100Aは、収集・整理したメモリ106内の各種情報に基づいて、本実施の形態の特長である後述する価格変動アルゴリズムに従って、各商品の価格を決定する。
[ステップS4−1]
親自販機100Aは、ローカル網600内の子自販機100Bに対して、ローカルネットワークを利用して、ステップS3−2で決定した商品の価格に関する情報(子機内商品最新価格情報)を送信する。
[ステップS5−1]
子自販機100Bは、親自販機100Aから送られてきた価格情報に従って、価格表示パネル上の本子自販機100B内の商品の価格を変動させる。
[ステップS5−2]
親自販機100Aは、自ら決定した価格情報に従って、価格表示パネル上の本親自販機100A内の商品の価格を変動させる。
[ステップS6−1]
親自販機100Aは、ローカル網600内の全自販機(本親自販機100Aおよび子自販機100Bを含む)の場所、商品の識別情報および価格からなる情報を、所定のプロトコル(例えばhttpなど)でサーバ装置200に送信(アップデート)する。
【0039】
ここまで、本システムで実行されるメイン動作の一例について説明したが、親自販機だけでなく子自販機も、自ら価格決定を行ってもよい。具体的には、上述したステップS3−1からステップS5−2に替わって、以下のステップS3´−1からステップS5´−2が実行されてもよい。
[ステップS3´−1]
親自販機100Aは、ローカル網600内の全自販機(本親自販機100Aおよび子自販機100Bを含む)の情報を、機内商品データ管理テーブル106cとして1つのデータにまとめる。
[ステップS4´−1]
親自販機100Aは、まとめたデータ(機内商品データ管理テーブル106c内のデータ)を、ローカル網600内の全ての子自販機100Bに対して、ローカルネットワークを利用して送信する。
[ステップS5´−1]
子自販機100Bは、親自販機100Aから送られてきたデータに基づいて、本実施の形態の特長である後述する価格変動アルゴリズムに従って、本子自販機100B内の商品の価格を決定し、商品の現在価格を当該決定した商品の価格に価格表示パネル上で変動させる。
[ステップS5´−2]
親自販機100Aは、まとめたデータに基づいて、本実施の形態の特長である後述する価格変動アルゴリズムに従って、本親自販機100A内の商品の価格を決定し、商品の現在価格を当該決定した商品の価格に価格表示パネル上で変動させる。
【0040】
以上、[2−1.メイン動作]についての説明を終了する。
[2−2.価格変動アルゴリズム]
次に、本実施の形態の特長である価格変動アルゴリズムについて図7を参照しながら説明する。図7は、本実施の形態に係る自動販売機で実行される価格変動アルゴリズムの一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、主に親自販機100Aが価格変動アルゴリズムを実行するものとして説明する。
[ステップS7−1]
サーバ装置200は、過去の統計データ(静的なもの)から売上予測を算出する。親自販機100Aは、当該売上予測をサーバ装置200から取得する。
[ステップS7−2]
親自販機100Aは、サーバ装置200で算出した売上予測の動的要因による補正を、1.共通要因による補正、2.個別要因による補正、3.関連要因による補正のいずれか1つまたはこれらの組み合わせによって実施する。なお、これら1.から3.の具体的な動作については後述する。
[ステップS7−3]
親自販機100Aは、ステップS7−2で補正した後の各変動価格を合計して、最終変動価格を決定する。
[ステップS7−4]
親自販機100Aは、ステップS7−3で決定した最終変動価格を、必要に応じて、静的な統計データへフィードバックする。
[2−2−1.共通要因による価格変動アルゴリズム]
図8は、共通要因に基づく価格変動アルゴリズムの一例を示すフローチャートである。
【0041】
親自販機100Aは、休日パターン、季節、時間帯、補充日(補充予定日)までの残り日数等の共通要因を、サーバ装置200から取得する(ステップSA1)。
【0042】
次に、親自販機100Aは、ステップSA1で取得した共通要因に基づいて、売上予測の補正を実施する(ステップSA2)。具体的には補正の仕方については、特開平10−241024号公報に記載のものを利用してもよい。
【0043】
そして、親自販機100Aは、ステップSA2で実施した補正後の売上予測と現状の売上を比較し、予定通りであれば現状価格を維持するように変動価格を決定し(ステップSA3)、売上が順調(在庫が少なくなる傾向)であれば価格を上げるように変動価格を決定し(ステップSA4)、売上が伸び悩み(在庫が残る傾向)であれば価格を下げるように変動価格を決定する(ステップSA5)。
[2−2−2.個別要因による価格変動アルゴリズム]
図9は、個別要因に基づく価格変動アルゴリズムの一例を示すフローチャートである。
【0044】
親自販機100Aは、自販機設置場所の天候、温度、周辺行事、補充日(補充予定日)までの残り日数、同自販機内の商品別売上、賞味期限等の個別要因を、サーバ装置200から取得する(ステップSB1)。ここで、個別要因には、自販機ごとに変化する要因と、同一自販機内の商品ごとの要因とがある。
【0045】
次に、親自販機100Aは、ステップSB1で取得した個別要因に基づいて、売上予測の補正を実施する(ステップSB2)。具体的には補正の仕方については、特開平10−241024号公報に記載のものを利用してもよい。
【0046】
そして、親自販機100Aは、ステップSB2で実施した補正後の売上予測と現状の売上を比較し、予定通りであれば現状価格を維持するように変動価格を決定し(ステップSB3)、売上が順調(在庫が少なくなる傾向)であれば価格を上げるように変動価格を決定し(ステップSB4)、売上が伸び悩み(在庫が残る傾向)であれば価格を下げるように変動価格を決定する(ステップSB5)。
[2−2−3.関連要因による価格変動アルゴリズム]
図10は、関連要因に基づく価格変動アルゴリズムの一例を示すフローチャートである。
【0047】
親自販機100Aは、関連する各自販機(同じローカル網600内の自販機)に対し、商品ごとに、以下のステップSC1からステップSC7を実施する。
【0048】
まず、親自販機100Aは、対象商品を販売している同一ローカル網600内の自販機間(親自販機−子自販機間または子自販機−子自販機間)の距離およびそれぞれの自販機における対象商品の現在の在庫数を、サーバ装置200から取得する(ステップSC1)。
【0049】
次に、親自販機100Aは、ステップSC1で取得した距離が例えば10m以下と短い場合、主とする自販機(主自販機)の在庫数と従とする自販機(従自販機)の在庫数との差分がないときは主自販機について価格を維持するように価格変動率を決定し(ステップSC2)、主自販機の在庫数が従自販機の在庫数より多かったときは主自販機について価格UP(増加)を小さくするように価格変動率を決定し(ステップSC3)、主自販機の在庫数が従自販機の在庫数より少なかったときは主自販機について価格DOWN(減少)を小さくするように価格変動率を決定する(ステップSC4)。
【0050】
一方、親自販機100Aは、ステップSC1で取得した距離が例えば11m以上と長い場合、主自販機の在庫数と従自販機の在庫数との差分がないときは主自販機について価格を維持するように価格変動率を決定し(ステップSC5)、主自販機の在庫数が従自販機の在庫数より多かったときは主自販機について価格UPを大きくするように価格変動率を決定し(ステップSC6)、主自販機の在庫数が従自販機の在庫数より少なかったときは主自販機について価格DOWNを大きくするように価格変動率を決定する(ステップSC7)。
【0051】
このように、自販機間の距離が近いと、価格差が小では、ユーザは安いほうの自販機へわざわざ買いに行かないので、価格変動を遠い自販機よりも大きく設定している。また、自販機間の距離が遠いと、価格差が大でない限り、ユーザは安いほうの自販機へわざわざ買いに行かないので、価格変動を近い自販機よりも大きく設定している。なお、どのような価格変動をさせるかは、趣旨を逸脱しない範囲であれば、これに限定されるものではない。また、図10の右下にはループBで実施される内容の具体例を示しているが、自販機の同一の組み合わせに関しては価格変動がUPとDOWNで相乗されてしまうため、当該同一の組み合わせは一回のみ実施するようにしてもよく、また、当該相乗を見越した価格変動率を設定して(例えば価格UPを現状維持として)全ての組み合わせについて実施してもよい。また、価格変動率に関しては、図10の右上に示したような距離と在庫数との関係テーブルから価格変動率を決定してもよく、また、価格変動率を予め自由に設定可能としてもよい。
【0052】
そして、親自販機100Aは、ステップSC1からステップSC7で決定した価格変動率の合計から、商品の価格(変動価格)を決定する(ステップSC8)。
【0053】
これにて、[2−2−1.共通要因による価格変動アルゴリズム]、[2−2−2.個別要因による価格変動アルゴリズム]および[2−2−3.関連要因による価格変動アルゴリズム]についての説明を終了する。
【0054】
以上、[2−2.価格変動アルゴリズム]についての説明を終了する。
[2−3.広告配信サービス]
次に、本システムで実施される広告配信サービスについて図11を参照しながら説明する。図11は、本実施の形態に係る自販機ネットワークシステムによる広告配信サービスの流れを概念的に示す図である。
【0055】
親自販機100Aは、サーバ装置400に、例えばhttpのプロトコルで、ローカル網600内の各自販機内の商品の価格および各自販機の位置に関する価格情報・位置データをアップデートする。
【0056】
そして、サーバ装置400は、当該アップデートされた価格情報・位置データと既存の無料Web地図サービスとを融合して、自販機位置および商品価格が視認可能に表示された地図をユーザの携帯端末からのWeb検索で当該携帯端末の画面に表示する広告配信サービスを実現する。これにより、自販機で商品購入するためのインセンティブを高め、販売本数の増加を図る。
【0057】
以上、[2−3.広告配信サービス]についての説明を終了する。
[3.本実施の形態のまとめ、および他の実施の形態]
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係る自販機ネットワークシステムによれば、近隣の自販機間で特定のローカル網を自動的に構成し、そのローカル網内で自販機間の親子関係が設定され、親自販機が中心となってローカル網内の商品の価格を人的労力をかけることなく自動的に決定する。換言すると、従来のように最小コストのルートを探索するのではなく、経路をある程度一定にして、拠点(自販機)がルートでの補充率を高めるように、価格変動や広告配信を行って自発的に商品の需要を変動する。
【0058】
これにより、自動販売機一台あたりの商品の補充効率を高めることができるだけでなく、さらに、商品の補充効率を改善するための最適な巡回経路を作成せずとも、巡回経路全体での商品の補充効率を高めつつ、メンテナンスや集金のような定期的な作業も商品の補充と併せて行うことで人的作業の効率を改善することができる。換言すると、比較的狭いエリア内の各自販機の商品在庫数を均等に減らすことができ、その結果、既存の静的なルートで定期的な巡回を行いながら、一回での補充効率が高い最適な配送を実現することができる。また、商品の販売機会の損失を防ぐことができる。また、商品の補充率を上げることで、物流コストを削減することができる。
【0059】
また、本システムによれば、過去の販売情報を各自販機で蓄積し、販売情報と配送予定(配送日等)からローカルネットワーク内で配送効率を最大化する価格を自販機自らが設定するので、販売の効率化を図ることや通信ランニングコストを抑制することが可能となる。また、本システムによれば、既存の無料Web地図サービス(無償地図サービス)と融合して、地図上に自販機位置と価格を表示させ、地図システムに価格検索機能などを追加することによって、自販機で商品を購入するためのインセンティブを高めて販売本数の増加を図ることが可能となる。
【0060】
なお、ネットワークを介した通信は暗号化して行ってもよい。これにより、通信内容を改ざんされることなく適正な価格設定を実現することができる。また、親自販機が故障したときは、当該故障した親自販機と同じローカル網内の子自販機が他のローカル網(セル)内の親自販機に属するようにしてもよい。これにより、商品の販売機会ロスを最小限に食い止めることができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
以上のように、本発明に係る自動販売機は、特に、複数の自動販売機が近距離で設置されている場所(例えばショッピングモールや駅構内など)における商品の補充率改善に適している。
【符号の説明】
【0062】
100(100A,100B) 自動販売機
102 CPU
102a 検索部
102b 収集部
102c 価格決定部
102d 価格変動・表示部
102e 配信部
102f 販売データ監視部
102g 広告作成部
102h 広告配信部
102i 時刻・カレンダー管理部
104 インタフェース
106 メモリ
106a 子機内商品在庫テーブル
106b 機内関連データ管理テーブル
106c 機内商品データ管理テーブル
108 通信部
200 サーバ装置(管理センター)
300 PC(一般ユーザ)
400 サーバ装置(広告配信センター)
500 グローバルネットワーク
600 ローカルネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置および他の自動販売機と別々の通信網で通信可能に接続されている自動販売機であって、
自動販売機で販売している商品の識別情報と当該商品の現在価格とを含む機内商品価格情報であって本自動販売機に関するもの、および自動販売機で販売している前記商品の前記識別情報と当該商品の在庫数とを含む機内商品在庫情報であって本自動販売機に関するものを記憶する記憶手段と、
本自動販売機の設置場所を含む所定の区域内に設置されている前記他の自動販売機に関する前記機内商品在庫情報を当該他の自動販売機から取得する在庫情報取得手段と、
自動販売機で販売している前記商品の前記識別情報と、当該商品の有効期限、当該自動販売機に当該商品を最後に補充した日である最終補充日、当該自動販売機に当該商品を補充した数の合計である合計補充数、当該自動販売機への当該商品の補充を当該最終補充日の次に予定している日である次回補充予定日および当該自動販売機における当該商品の初期価格のうち少なくとも1つとを含む機内商品関連情報であって本自動販売機に関するものと前記他の自動販売機に関するものとを前記サーバ装置から取得する関連情報取得手段と、
前記記憶手段で記憶している本自動販売機に関する前記機内商品在庫情報および前記在庫情報取得手段で取得した前記他の自動販売機に関する前記機内商品在庫情報並びに前記関連情報取得手段で取得した本自動販売機に関する前記機内商品関連情報および前記他の自動販売機に関する前記機内商品関連情報のうち少なくとも1つに基づいて、本自動販売機で販売している前記商品および/または前記他の自動販売機で販売している前記商品の価格を決定する価格決定手段と、
前記記憶手段で記憶している本自動販売機に関する前記機内商品価格情報に含まれる前記商品の前記現在価格を、前記価格決定手段で決定した当該商品の前記価格に変動する価格変動手段と、
前記他の自動販売機で販売している前記商品の前記識別情報と前記価格決定手段で決定した当該商品の前記価格とを含む他機内商品最新価格情報を当該他の自動販売機に送信する価格情報送信手段と、
を備えたことを特徴とする自動販売機。
【請求項2】
前記記憶手段は、自動販売機の前記識別情報と自動販売機の前記設置場所とを含む機設置場所情報であって本自動販売機に関するものをさらに記憶し、
前記他の自動販売機に関する前記機設置場所情報および前記機内商品価格情報を当該他の自動販売機から取得する場所・価格情報取得手段と、
前記記憶手段で記憶している本自動販売機に関する前記機設置場所情報および本自動販売機に関する前記機内商品価格情報並びに前記場所・価格情報取得手段で取得した前記他の自動販売機に関する前記機設置場所情報および前記機内商品価格情報を前記サーバ装置に送信する場所・価格情報送信手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
前記記憶手段で記憶している本自動販売機に関する前記機内商品在庫情報および前記在庫情報取得手段で取得した前記他の自動販売機に関する前記機内商品在庫情報並びに前記関連情報取得手段で取得した本自動販売機に関する前記機内商品関連情報および前記他の自動販売機に関する前記機内商品関連情報を当該他の自動販売機に送信する商品情報送信手段を、前記価格情報送信手段の替わりに備えたこと、
を特徴とする請求項1または2に記載の自動販売機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−76162(P2011−76162A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−223990(P2009−223990)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】