説明

自動車における電池の安全な配置構成

本発明は、自動車(10)における電池(14)の配置構成に関し、これは、自動車(10)内に配置される電池(14)の収容部(12)と、取付け方向に従って取付け位置まで垂直方向に収容部(12)内に挿入される電池(14)と、を含む配置構成であって、水平なすべての方向に電池(14)を動かないように固定するため、取付け位置にある電池(14)の周囲に接触するように収容部(12)に対して固定された少なくとも1つの楔面(32)を、収容部(12)が備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車における蓄電池列の配置構成に関するものである。
【0002】
本発明は、より具体的には、自動車における以下のものを含む電池の配置構成に関する。
‐ 車両内に配置される電池の収容部。
‐ 取付け方向に従って取付け位置まで垂直方向に収容部内に挿入される電池。
【背景技術】
【0003】
電気モータで動く車両は、大量の電力を必要とし、例えば、100から150kmの距離を走行するのに15から20kWhを必要とする。
【0004】
その電源は、一般的に、少なくとも一列の蓄電池列で構成されている。以下、“電池”という用語は、蓄電池列と解釈される。
【0005】
家庭用コンセントのような通常の電源は3から4kWを供給することができ、これにより、そのような蓄電池列を約5時間で充電することができる。この充電の間は、車を動かすことはできない。
【0006】
この問題を解決するため、充電が必要な電池を、充電済みの予備の電池で置き換えることが知られている。この場合、放電した電池は車両から取り外されて、予備の電池と取り替えられる。このようにして、使用済みの電池の充電を待つことなく自動車を使用することができる。このようなサービスは、例えば、内燃エンジンを備える車両のための既存のガソリンスタンドと同様のスタンドで提供することができる。
【0007】
しかしながら、この種の電池は非常に重く、例えば200から300kgの重さがあり、また、非常にかさばるものであり、例えば、高さと幅が800mm、長さが1000mmのブロックである。これらの特徴は、車両の中で電池を固定する簡単で効果的なシステムを設計する上で問題となる。既存の固定装置が複雑であることが、電池の交換作業を長く、厄介なものとしている。
【0008】
また、例えば高速での正面衝突の際などに自動車に急ブレーキがかかると、電池は、水平方向の加速度、一般的には前後方向の加速度を受けやすく、それは重力加速度の50倍に達する。このような状況では、電池がその収容部から抜け出て、車両から切り離される危険性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
既存の配置構成において、電池のロック機構は、電池の水平方向の係止を少なくともいくらか配慮している。そのようなロック機構は、特に事故の際にロック機構が電池から受けやすい水平方向の荷重のために、複雑で製造費がかさむものとなる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これらの問題を解決するため、本発明は、上述のような、車両における電池の配置構成を提案するものであり、これは、水平なすべての方向に電池を動かないように固定するため、取付け位置にある電池の周囲に接触するように収容部に対して固定された少なくとも1つの楔面を、収容部が備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の他の特徴によると、
‐ 楔面は、電池を水平に取り囲む剛性環を成す環状の内面によって構成されており、これは、その全長に渡って、取付け位置にある電池の外周に接触することにより、電池の水平なすべての方向の動きを阻止する。
‐ 弾性変形可能な材料でできた少なくとも1つのパッドが、プレストレスを与えられた状態で、上記環状内面と、取付け位置にある電池との間に水平に介在されており、これにより、電池と環状内面との間の取付け間隙を吸収して、電池を自動車のシャーシに対して水平なすべての方向に動かないように固定している。
‐ 各楔面は、自動車のシャーシに固定された剛性フレームの内面によって構成されている。
‐ 当該配置構成は、垂直当接手段を備え、これに対して、取付け位置において電池が当接する。
‐ 環状楔面は、電池を水平に取り囲む相方部分と協働する円錐台形状を有しており、これによって、電池が取付け位置にあるときに、その垂直な取付け方向の動きを阻止する。
‐ 上記相方部分は、電池と一体に形成されている。
‐ 上記相方部分は、電池の垂直面から外側に水平に突き出しているリムの円錐台形状の外面で構成されている。
‐ 当該配置構成は、電池を取付け位置にロックするロック手段を備え、これにより、電池の取付け方向と反対方向の垂直な動きを阻止する。
‐ ロック手段は、電池が垂直方向に自由にスライドできる開放位置と、電池が収容部内で取付け位置に拘束されるロック位置との間で枢動可能に取り付けられた少なくとも1つのフック状の係止部を有している。
‐ フック状係止部は、そのロック位置にあるときに、上記リムの自由リップの下側に係合するように構成されている。
‐ フック状係止部は、そのロック位置にあるときに、電池が保持するリングに係合するように構成されている。
‐ 係止部の枢軸は、電池とロック位置にある係止部との間の接触点と、重力の方向に沿って揃った位置に配置されている。
【0012】
その他の特徴および効果は、その理解のために添付の図面を参照して、以下の詳細な説明を読むことでから明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の教示に従って構成された電池収容部を備える自動車を示す平面図である。
【図2】図2は、図1の車両、および取付け前に車両の下に配置された電池を示す側面図である。
【図3】図3は、図2を拡大して、車両内の電池およびその収容部を示す詳細図である。
【図4】図4は、収容部内に取り付けられ、本発明の第1の実施形態により構成された固定手段によって固定された電池を示す、図3と同様の詳細図である。
【図5】図5は、収容部内に取り付けられ、本発明の第2の実施形態により構成された固定手段によって固定された電池を示す、図4と同様の詳細図である。
【図6】図6は、取付け前の電池を示す、図4と同様の図である。
【図7】図7は、図6の側面図である。
【図8】図8は、取付け位置にある電池を示す図6と同様の図である。
【図9】図9は、図8の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の説明において、図面の中で座標系“L,V,T”で示す前後方向、垂直方向、および横方向は、限定することなく用いられる。ここでは、垂直方向は、重力と反対方向を指している。
【0015】
以下の説明において、類似、同一、または同様の機能をもつ要素は、同一の参照符号で示すものとする。
【0016】
図1は、電気モータ(図示せず)で動く、あるいは電気モータを一部使用して作動するハイブリッド推進装置によって動く自動車10を示している。
【0017】
自動車10は、蓄電池列14を収容するように構成された収容部12を備えている。収容部12は、自動車10の下で車両10の重心にほぼ一致した位置に配置されて、下向きに開口している。このように、電池14は、取付け方向に従って取付け位置まで垂直方向上向きに収容部12内に挿入されるようになっている。
【0018】
蓄電池列14は、蓄電池、ウルトラキャパシタ、あるいはそれと同等のものなど、電気エネルギー貯蔵素子(図示せず)を格納しているケースで構成されている。特に規定しない限り、以下の説明において、電池14は電池ケースに収められたものとする。
【0019】
電池14は、直方体形状をしている。それは、水平上面16と水平下面18により垂直方向に画定されており、一対の横方向垂直面20と一対の前後方向垂直面22により水平方向に画定されている。
【0020】
本発明の教示によれば、収容部12は、水平なすべての方向に電池14を動かないように固定するため、取付け位置にある電池14の周囲に接触するように収容部12に対して固定された少なくとも1つの楔面32を備えている。
【0021】
収容部12は、ここでは、自動車10のシャーシ26に固定された剛性の水平フレーム24を備えている。フレーム24は、電池14の水平形状をほぼ補完する長方形状を有している。
【0022】
フレーム24は、例えば4つの金属ビーム、すなわち2つの前後方向部材28と2つの横方向部材30で構成されており、これらは接合して互いに直角に固定されており、その各々がフレーム24の一辺を形成している。
【0023】
図3に示すように、フレーム24は、ここでは、その上面で車両10のシャーシ26にしっかりと固定されている。このようにして、フレーム24とシャーシ26は、車両10が高速での正面衝突の際に受けるような非常に激しい衝撃に耐えることができる一体のユニットを構成している。
【0024】
楔面は、ここでは、フレーム24の環状の内面32によって構成されており、これは、取付け位置にある電池14を水平に取り囲むように構成された剛性環を成している。楔面32は、より具体的には、その全長に渡って、取付け位置にある電池14の垂直外周面20、22に直接または間接的に接触するように構成されており、これにより、電池14の水平なすべての方向の動きをしっかりと阻止する。
【0025】
本発明の図示していない変形例によれば、収容部は、4つの分離された楔面を備えており、これらは、それぞれ電池の4つの垂直面の1つに接触するように構成されている。
【0026】
この配置構成は、取付け位置にある電池14の垂直方向上向きの動きを阻止するための垂直当接手段を備えている。
【0027】
垂直当接手段は、収容部12の固定面によって構成されている。
【0028】
効果的には、フレーム24の環状楔面32は、下部に向かって広がる、ここではピラミッド形である円錐台形状を有し、これは、電池14を水平に取り囲む相方部分34と協働することで、電池が取付け位置にあるときに、水平方向の阻止機能を確保しながら、電池14の垂直な取付け方向の動きを阻止する。
【0029】
その相方部分は、電池14を水平に取り囲むリム36の円錐台形状の外面34で構成されている。ここでは、リム36は、電池14の高さのほぼ真ん中に配置されて、電池14の垂直面20、22から水平に突き出している。
【0030】
リム36は、ここでは、電池14と一体に形成されている。
【0031】
電池の図示していない変形例によれば、リムは、電池の周りに装着されて、いずれかの適当な固定手段により電池に剛固定された第2のフレームで構成される。
【0032】
リム36は、収容部12のフレーム24の楔面32を補完する円錐台形状の外面34を有している。
【0033】
弾性変形可能な材料でできた少なくとも1つのパッド38が、プレストレスを与えられた状態で、フレーム24の環状楔面32と、取付け位置にある電池14との間に水平に介在されており、これにより、電池14と環状楔面32との間の取付け間隙を吸収して、電池14を車両10のシャーシ26に対して水平なすべての方向に動かないように固定している。
【0034】
また、このパッド38は、例えば車両10がでこぼこの路面を走行することによって生じることがある電池14の振動を即座に吸収することができる。
【0035】
この構成配置は、例えば、4つのパッド38を備えており、その各々は、リム36の外面34の関連する側の全長に渡って取り付けられている。
【0036】
図6から9に示す本発明の実施形態の変形例によれば、パッド38はフレーム24の楔面32に取り付けられる。
【0037】
リム36が電池14の重量に耐える能力を向上するため、図3に示すように、縦リブ40が設けられており、これらは、ここではリム36の関連する側の下面と電池14の関連する垂直面20とを接続している。
【0038】
このようにして、電池によって加えられることがある垂直方向上向きまたは水平なすべての方向の荷重が、フレーム24によって完全に吸収される。
【0039】
さらに、電池14の端子(図示せず)との電気接続手段(図示せず)が、収容部12の内部に設けられている。
【0040】
電気接続手段に水が接触することを防止するため、リム36とフレーム24との間に封止ガスケット44が介在される。
【0041】
この目的のため、フレーム24は水平な下面46を有しており、これは、リム36の外面34を取り囲む自由な水平環状リップ48に向き合うように配置されている。ガスケット44は、例えば、この水平リップ48の上面に取り付けられる。このようにして、電池14がその取付け位置にあるときに、封止ガスケット44は、電池14のリップ48の上面とフレーム24の下面46との間で垂直方向に圧迫される。
【0042】
リム36の自由リップ48は、リム36の外面34の下底から環状の自由縁まで水平方向外向きに延出している。
【0043】
さらに、剛性フレーム24は、電池14へ電気接続手段を保持している。電気接続手段は、例えば、フレーム24のいずれかの側面28,30から垂直方向上向きに延びる直立部と、電気コネクタを保持するアームとを含むブラケットにより構成される。
【0044】
電気接続手段はフレーム24に対して固定されて、これにより、収容部12に垂直方向に挿入された電池14が電気的に接続されるようになっている。この目的のため、電気コネクタは、電池14の対応する端子と垂直に向き合うように配置されている。
【0045】
さらに、図4に示すように、この配置構成は、電池14を取付け位置にロックするためのロック手段を備えており、これにより、取付け方向とは反対方向に、すなわち、図示の実施形態では重力と反対方向に、電池14が垂直に動くことを阻止している。ロック手段は、電池14の垂直方向下向きの動きのみを阻止するものである。電池14の水平方向の動きは、実際に固定フレーム24によって既に阻止されている。
【0046】
ロック手段は、少なくとも1つのフック状の係止部50を含んでおり、これは、ここでは前後方向の軸である水平軸“A”の周りに枢動可能に取り付けられて、これにより、電池14が垂直方向に自由にスライドできるように係止部50が外側に引っ込んでいる開放角度位置と、電池14が収容部12内で取付け位置に拘束されるロック角度位置との間で枢動する。係止部50は、ここでは、例えばバネにより形成される弾性戻し手段52によって、そのロック位置に弾性的に付勢されている。
【0047】
係止部50の自由下端は、係止部50の枢動平面内で、フレーム24の内側に向かってフック状に湾曲している。
【0048】
枢軸“A”は、フレーム24の前後方向部材28の外側垂直面に支持されている。枢軸“A”は、取付け位置にある電池14の対向する自由リップ48の垂直方向上方にあるように配置されている。
【0049】
係止部50は、取付け位置にある電池14の対向する自由リップ48の下側に係合するようになっており、これにより、電池14をその重量に対抗して保持する。
【0050】
車両10は、複数のロック手段、例えば4つのロック手段を備え、これにより、電池14が複数の係止部50に安定して支えられ、電池14の重量が複数の係止部50に分散されるようになっている。
【0051】
効果的には、係止部50の湾曲端部はスロープ状の下面54を有し、これにより、電池14の取り付けの際には、係止部50は電池14のリップ48と接触することで、その開放位置に自動的に押し戻され、電池が挿入されると係合が可能である。
【0052】
ロック手段のこの第1の実施形態では、係止部50の枢軸“A”は、電池14の対向するリップ48から外側に向かって、ここでは横方向である水平方向にオフセットされている。
【0053】
枢軸“A”のこのような配置によって、水平面においてコンパクトなロック手段を得ることが可能である。
【0054】
しかし、この場合、電池14の重量によって、バネ52の弾性復元力に対抗する回転モーメントが係止部50に生じやすい。このため、バネ52は、それに応じた構成のものとする必要がある。
【0055】
電池14を取付け位置にロックするロック手段の第2の実施形態を図5に示している。この実施形態は、先のものと類似しているので、以下で相違点についてのみ述べることとする。
【0056】
この第2の実施形態では、係止部50の枢軸“A”は、その係止部50に関連付けられた電池14のリップ48の垂直方向上方で、その真上の揃った位置に配置されている。より具体的には、枢軸“A”は、係止部50上での電池14の支持点から垂直方向に真っ直ぐの揃った位置に配置されている。この場合、電池14の重量によって生じる荷重は枢軸“A”を通って伝わり、これによって、電池14が取付け位置にロックされているときの係止部における回転モーメントの発生が回避される。
【0057】
図6から9に示す係止手段の第3の実施形態によれば、係止部50は、取付け位置にある電池14のリップ48の上面から垂直方向上向きに延びるリング56に係合するようになっている。
【0058】
この第3の実施形態によると、設計者は、係止部50およびその枢軸“A”を垂直軸に関して自由な向きとすることが可能である。そこで、係止部50の枢軸“A”を、ここでは、電池14の関連付けられた側面に対して垂直な向きとしている。
【0059】
取り付けの際には、電池14が収容部12の下に配置される。そして、電池14を、取付け方向に従って垂直方向上向きに並進移動させて、収容部12内に配置することにより取り付けられる。
【0060】
係止部50は、電池14のリップ48との接触により、その開放位置に押し戻される。そして、電池14の取り付けがその取付け位置に達するまで続けられると、係止部50は、そのロック位置に弾性的に戻されて、電池14のリップ48に係合する。
【0061】
これにより、パッド38および封止ガスケット44は、電池14のリム36の外面34と、収容部12のフレーム24の楔面32との間で圧迫される。
【0062】
このようにして、電池14は、剛性フレーム24により、水平なすべての方向に遊びなくしっかりと保持される。
【0063】
フレーム24は、車両10の激しい衝撃の際に電池14の慣性によって変形することがないように、十分に強い材料で作られている。
【0064】
このように、フレーム24は、電池の非常に大きい重量にもかかわらず、最も厳しい状況であっても電池14をその収容部12内に保持することが可能である。フレーム24は、このようにして、緊急停止状況や事故の際に電池14が水平方向に抜け出ることを防いでいる。
【0065】
また、係止部50は、車両10がでこぼこの路面上を走行しているときに破損することがないように、十分な強度になっている。
【0066】
本発明の配置構成の結果、係止部50は、垂直方向下向きの荷重、すなわち電池の重量のみを支持し、その他の水平方向または垂直方向上向きの荷重は、フレーム24によって吸収される。このため、ロック手段50は設計が簡単である。
【0067】
また、ロック手段は、ほとんどの場合、例えば電池の重量の10倍までの荷重しか受けないのに対して、フレームは、電池の重量の50倍までの荷重を受ける可能性が高い。このため、ロック手段は製造費がそれほどかからない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車(10)における電池(14)の配置構成であって、
前記自動車(10)内に配置される電池(14)の収容部(12)と、
取付け方向に従って取付け位置まで垂直方向に前記収容部(12)内に挿入される電池(14)と、を含み、
水平なすべての方向に前記電池(14)を動かないように固定するため、前記取付け位置にある前記電池(14)の周囲に接触するように前記収容部(12)に対して固定された少なくとも1つの楔面(32)を、前記収容部(12)が備えることを特徴とする、配置構成。
【請求項2】
前記楔面は前記電池(14)を水平に取り囲む剛性環を成す環状の内面(32)によって構成されており、これは、その全長に渡って、前記取付け位置にある前記電池(14)の外周に接触することにより、前記電池(14)の水平なすべての方向の動きを阻止することを特徴とする、請求項1に記載の配置構成。
【請求項3】
弾性変形可能な材料でできた少なくとも1つのパッド(38)が、プレストレスを与えられた状態で、前記環状内面(32)と、前記取付け位置にある前記電池(14)との間に水平に介在し、これにより、前記電池(14)と前記環状内面(32)との間の取付け間隙を吸収して、前記電池(14)を前記自動車(10)のシャーシ(26)に対して水平なすべての方向に動かないように固定していることを特徴とする、請求項2に記載の配置構成。
【請求項4】
前記楔面(32)は、前記自動車(10)のシャーシ(26)に固定された剛性フレーム(24)の内面によって構成されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の配置構成。
【請求項5】
垂直当接手段(32,34)を備え、これに対して、前記取付け位置において前記電池(14)が当接することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の配置構成。
【請求項6】
前記環状楔面(32)は、前記電池(14)を水平に取り囲む相方部分(34)と協働する円錐台形状を有しており、これによって、前記電池(14)が前記取付け位置にあるときに、その垂直な取付け方向の動きを阻止することを特徴とする、請求項2ないし4のいずれか1項との組み合わせによる請求項5に記載の配置構成。
【請求項7】
前記相方部分(34)は、前記電池(14)と一体に形成されていることを特徴とする、請求項6に記載の配置構成。
【請求項8】
前記相方部分(34)は、前記電池(14)の垂直面(20,22)から外側に水平に突き出しているリム(36)の円錐台形状の外面で構成されていることを特徴とする、請求項6および7のいずれか1項に記載の配置構成。
【請求項9】
前記電池(14)を前記取付け位置にロックするロック手段(50)を備え、これにより、前記取付け方向と反対方向の垂直な前記電池(14)の動きを阻止することを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の配置構成。
【請求項10】
前記ロック手段は、前記電池(14)が垂直方向に自由にスライドできる開放位置と、前記電池(14)が前記収容部(12)内で前記取付け位置に拘束されるロック位置との間で枢動可能に取り付けられた少なくとも1つのフック状の係止部(50)を有していることを特徴とする、請求項9に記載の配置構成。
【請求項11】
前記フック状係止部(50)は、そのロック位置にあるときに、前記リム(36)の自由リップ(48)の下側に係合するように構成されていることを特徴とする、請求項8との組み合わせによる請求項10に記載の配置構成。
【請求項12】
前記フック状係止部(50)は、そのロック位置にあるときに、前記電池(14)が保持するリング(56)に係合するように構成されていることを特徴とする、請求項10に記載の配置構成。
【請求項13】
前記係止部(50)の枢軸(A)は、前記電池(14)と前記ロック位置にある前記係止部(50)との間の接触点と、重力の方向に沿って揃った位置に配置されていることを特徴とする、請求項10ないし12のいずれか1項に記載の配置構成。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−530018(P2012−530018A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−515539(P2012−515539)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【国際出願番号】PCT/FR2010/051044
【国際公開番号】WO2010/146269
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(507308902)ルノー・エス・アー・エス (281)
【Fターム(参考)】