説明

自動車用ホイール

【課題】自動車の走行中にタイヤ内空域で発生する空洞共鳴音を低減する効果を発揮し得る自動車用ホイールを提案するものである。
【解決手段】表裏のビードシート部12a,12bの間に、該ビードシート部12a,12bよりも径方向内方に設けられた第一底部13と、該第一底部13よりも径方向内方に設けられた第二底部31とを備え、前記第一底部13と第二底部31とが周方向で交互に設けている自動車用ホイール1である。本構成によれば、第一底部13を設けた部位におけるタイヤ内空域Pの径方向の縦断面積Sbと、第二底部31を設けた部位における径方向の縦断面積Saとの面積差を大きくできることから、空洞共鳴音を低減するという作用効果を向上できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤを装着するホイールリムと、車軸に連結されるホイールディスクとを備えた自動車用ホイールに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用ホイールには、例えば、略円筒形状のホイールリムと略円盤形状のホイールディスクとを嵌合して溶接してなる、いわゆる2ピースタイプのものがある。この2ピースタイプの自動車用ホイールを構成するホイールリムは、タイヤのビードを支持するビードシート部とフランジ部とを表裏に備え、表裏のビードシート部の間に溝状のウエル部を備えた構成が一般的であり、さらに、裏側のビードシート部とウエル部とを連成するレッジ部を備えた構成も知られている。ここで、ウエル部は、タイヤ組付け時にタイヤのビードを落とし込むことによって、その組付け作業を容易に行うことができるようにするためのものである。
【0003】
自動車では、エンジンノイズ低減技術の進歩により、車両走行中に、路面から入力する振動に起因するロードノイズが顕在化してきている。このロードノイズの一因として、タイヤと自動車用ホイールのホイールリムとにより密閉されたタイヤ内空域で発生する空洞共鳴音が指摘されている。この空洞共鳴音は、自動車の走行中に路面から入力した振動により、タイヤ内空域の周長を一波長とする定在波が発生し、この定在波が特定の周波数帯(例えば、180Hz〜240Hz)で気柱共鳴現象を起こすことにより生ずる。
【0004】
上記した空洞共鳴音を低減することを目的として、例えば、特許文献1のように、ホイールリムのレッジ部に、径方向外側に突成された凸部を、周方向に複数備えた構成が提案されている。かかる構成では、レッジ部に凸部が形成された部位と形成されていない部位とで、タイヤ内空域を径方向に沿って縦断した縦断面積が異なることから、該縦断面積が周方向で変化する。これにより、タイヤ内空域で発生する上記定在波の周波数を変化させることができるため、気柱共鳴現象の発生を抑制でき、空洞共鳴音を低減する効果が得られる。
【0005】
また、特許文献2のように、ウエル部の軸方向(表裏方向)の一部に、径方向外側に張り出す凸部を、周方向に複数備えた構成が提案されている。かかる構成の場合も上述した特許文献1と同様に、タイヤ内空域の縦断面積が周方向で変化することにより、空洞共鳴音を低減する効果が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002 −187405号公報
【特許文献2】特開2004 −284495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、リム径の比較的小さい自動車用ホイールの場合には、リム幅が比較的短いことから、ホイールリムがレッジ部を備えていない構成もある。このようにレッジ部を備えていない構成では、上述した特許文献1の構成を適用することが難しい。
【0008】
一方、特許文献2の従来構成では、タイヤ組付け作業を容易に行い得るというウエル部の本来の機能を維持しつつ、該ウエル部に凸部を形成することが必須である。これに伴って、凸部の形状寸法(表裏方向長さ、径方向外側への突出高さ等)が制限される。そのため、上記したタイヤ内空域の縦断面積が変化する割合に限界があり、空洞共鳴音を低減する効果も不充分であった。
【0009】
本発明は、上述した問題点を解消するためのものであり、優れた空洞共鳴音の低減効果を発揮し得る自動車用ホイールを提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、タイヤのビードを支持する表裏のビードシート部を備えたホイールリムと、車軸に連結されるホイールディスクとを備えた自動車用ホイールにおいて、前記ホイールリムは、表裏のビードシート部の間に位置し且つ該ビードシート部よりも径方向内方に設けられた複数の第一底部と、前記表裏のビードシート部の間に位置し且つ前記第一底部よりも径方向内方に設けられた複数の第二底部とを備え、前記第一底部と第二底部とをホイールリムの周方向で交互に設けていることを特徴とする自動車用ホイールである。
【0011】
かかる構成は、径方向位置の異なる第一底部と第二底部とを備えていることから、タイヤを装着した際にホイールリムと該タイヤとで画成されるタイヤ内空域で、第一底部を設けた部位における径方向の縦断面積と、第二底部を設けた部位における径方向の縦断面積との間に面積差が生ずる。そして、第一底部と第二底部とが周方向で交互に設けられていることから、タイヤ内空域の径方向の縦断面積が周方向で変化する。したがって、本発明の構成によれば、タイヤ内空域で発生する空洞共鳴音を低減できる。
【0012】
また、第一底部と第二底部とにより周方向で凹凸形状が交互に形成されることから、該凹凸形状によりリブとしての機能を発揮でき、ホイールリムの周方向剛性を向上することができる。
【0013】
上述した本発明の自動車用ホイールにおいて、ホイールリムは、表裏のビードシート部の間に位置し且つ第一底部に表裏方向で隣接するように設けられた第三底部を備え、該第三底部は、表裏のビードシート部に対して径方向で同じか内方に位置し且つ第一底部よりも径方向外方に位置するものである構成が提案される。
【0014】
かかる構成によれば、前記タイヤ内空域で、第一底部および第三底部を設けた部位における径方向の縦断面積と、第二底部を設けた部位における径方向の縦断面積との面積差が一層大きくなる。したがって、本構成によれば、上述した空洞共鳴音を低減するという本発明の作用効果が一層向上する。
【0015】
さらに、第三底部がリブとしての機能を発揮できるため、上述したホイールリムの周方向剛性を一層向上することができる。
【0016】
上述した本発明の自動車用ホイールにおいて、ホイールリムは、表裏のビードシート部の間に位置し且つ第二底部に表裏方向で隣接するように設けられた第四底部を備え、該第四底部は、第一底部よりも径方向内方に位置し且つ第二底部に対して径方向で同じか外方に位置するものである構成が提案される。
【0017】
かかる構成によれば、前記タイヤ内空域で、第一底部および第三底部を設けた部位における径方向の縦断面積と、第二底部および第四底部を設けた部位における径方向の縦断面積との面積差を一層大きくすることができる。これにより、上述した空洞共鳴音の低減効果が一層向上する。
【0018】
上述した本発明の自動車用ホイールにおいて、ホイールリムは、二つの第二底部を備え、該第二底部は、ホイールリムの周方向で互いに対向する位置に設けられている構成が提案される。
【0019】
かかる構成によれば、二つの第二底部を周方向で互いに対向する位置に設けたことによって、上述した空洞共鳴音の低減効果を一層向上することができる。
【0020】
上述した本発明の自動車用ホイールにおいて、ホイールディスクは、ホイールリムに内嵌するディスクフランジ部を備え、該ディスクフランジ部は、ホイールリムの第二底部と接合されたものである構成が提案される。
【0021】
かかる構成は、ホイールリムの第二底部にホイールディスクのディスクフランジ部を内嵌して、該第二底部の内周面とディスクフランジ部の外周面とを嵌合した状態で、両者を接合する2ピースタイプの自動車用ホイールである。ここで、第二底部は、周方向に複数形成されていることから、安定した嵌合状態を形成することができるため、ホイールリムとホイールディスクとの接合状態を良好に保ち得る。
【0022】
上述した本発明の自動車用ホイールにおいて、ホイールディスクは、円環状のディスクフランジ部を備え、該ディスクフランジ部は、ホイールリムの第二底部に内嵌されたものである構成が提案される。
【0023】
かかる構成にあっては、隣り合う第二底部間で第一底部とディスクフランジ部との間に円弧状の空隙が形成され、該空隙が周方向で所定間隔をおいて複数形成される。この空隙により、自動車走行中にブレーキの冷却効果を向上することができる。
【0024】
上述した自動車用ホイールにおいて、ホイールディスクのディスクフランジ部は、ホイールリムの第二底部に内嵌される円弧状のフランジ基部と、該フランジ基部よりも径方向外方へ突成され且つ隣り合う第二底部間に配置されるフランジ凸部とを備えてなるものである構成が提案される。
【0025】
かかる構成は、フランジ凸部がリブとしての機能を発揮することから、ホイールディスクの剛性が向上する。また、ホイールディスクとホイールリムとを接合する製造工程において、フランジ凸部を隣り合う第二底部間に配置することにより、該ホイールディスクとホイールリムとを容易かつ正確に位置決めすることができる。
【0026】
本構成にあって、フランジ凸部は、隣り合う第二底部間の第一底部の内側に嵌合する形状としても良いし、遊嵌する形状としても良い。前者の場合には、フランジ凸部が第一底部の内側に隙間無く嵌合すると、該嵌合によって、上記したホイールディスクの剛性向上効果とホイールリムの剛性向上効果とが一層向上する。
【発明の効果】
【0027】
本発明の自動車用ホイールは、上述したように、表裏のビードシート部の間に、該ビードシート部よりも径方向内方に設けられた第一底部と、該第一底部よりも径方向内方に設けられた第二底部とを備え、前記第一底部と第二底部とを周方向で交互に設けている構成であるから、第一底部を設けた部位におけるタイヤ内空域の径方向の縦断面積と、第二底部を設けた部位における径方向の縦断面積との面積差を大きくできる。したがって、タイヤ内空域で発生する空洞共鳴音を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明にかかる実施例1の自動車用ホイール1の平面図である。
【図2】図1のM−M縦断面図である。
【図3】実施例1の自動車用ホイール1の平面図である。
【図4】実施例1の自動車用ホイール1の斜視図である。
【図5】実施例1のホイールリム2における、第一底部〜第四底部を説明する縦断面図である。
【図6】実施例1におけるタイヤ内空域Tの縦断面積Sa,Sbの面積変化率と、実施例2におけるタイヤ内空域Tの縦断面積Sc,Sdの面積変化率とを示す図表である。
【図7】実施例2の自動車用ホイール51の、図2と同様の縦断面図である。
【図8】実施例3の自動車用ホイール61の、図2と同様の縦断面図である。
【図9】実施例4の自動車用ホイール71の、図2と同様の縦断面図である。
【図10】実施例5の自動車用ホイール81の、図2と同様の縦断面図である。
【図11】実施例6の自動車用ホイール91の、図2と同様の縦断面図である。
【図12】実施例7の自動車用ホイール101の平面図である。
【図13】図12のN−N縦断面図である。
【図14】実施例7の自動車用ホイール101の平面図である。
【図15】実施例7の自動車用ホイール101の斜視図である。
【図16】実施例8の自動車用ホイール111の、図2と同様の縦断面図である。
【図17】実施例9の自動車用ホイール131の、図2と同様の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施例1〜9を、添付図面を用いて詳述する。
【実施例1】
【0030】
本実施例1の自動車用ホイール1は、図1〜4のように、ホイールリム2にホイールディスク3を内嵌して、両者を隅肉溶接することにより一体化してなる構成である。そして、ホイールリム2とホイールディスク3とは、それぞれスチール製平板を成形加工してなるものであり、本実施例1の自動車用ホイール1は、2ピースタイプのスチール製ホイールである。この自動車用ホイール1は、そのホイールリム2にタイヤTを組み付けて、ホイールディスク3のハブ取付部21を車軸に連結することにより、自動車に取り付けられる。ここで、ホイールリム2とタイヤTとによりタイヤ内空域Pが画成される。尚、前記ホイールリム2は、本発明の要部に係り、詳しくは後述する。
【0031】
本実施例1にあって、ホイールディスク3の背面側から意匠面側へ向かう方向を表方とし、逆向きを裏方としている。また、自動車用ホイール1の中心軸線Lと直交するホイール径方向に沿って、該中心軸線Lへ向かう方向を内方とし、逆向きを外方としている。
【0032】
上記したホイールディスク3は、略円盤状を成し、中央にハブ孔22が開口されたハブ取付部21が設けられており、該ハブ取付部21の外周縁から表方へ隆起する環状のハット部24が設けられている。そして、このハット部24の外周縁から裏方へ延成されたディスクフランジ部25が設けられている。ここで、ハブ取付部21には、ハブ孔22の周囲にナット座を備えた複数のボルト孔23が同一円周上に等間隔で穿設されている。また、ハット部24には、複数の飾り孔27が同一円周上に等間隔で穿設されている。このハブ取付部21とハット部24とディスクフランジ部25とは、ホイールディスク3の中心軸線Lを中心とする同心状に設けられている。
【0033】
このホイールディスク3は、スチール製平板を、プレス加工することにより得る。詳述すると、略正方形状のスチール製平板を、その中央を円形凹部とする受け皿状に形成した後、絞り加工によりハブ取付部21やハット部24の形状を形成し、ボルト孔23や飾り孔27を穿設する加工を行う。さらに、リストライク加工によりディスクフランジ部25を形成し、ホイールディスク3を成形する。このようにホイールディスク3を成形する工程にあっては、従来と同様の工程により行うことができるため、その詳細については省略する。
【0034】
次に、本発明の要部について説明する。
上記したホイールリム2は、図2,4のように、異形断面の円筒形状を成し、その表裏両側の開口縁にタイヤTのビードW,Wを支持するリムフランジ部11a,11bとビードシート部12a,12bとが設けられている。表裏のビードシート部12a,12b間には、該ビードシート部12a,12bよりも径方向内方に位置する第一底部13と、該第一底部13よりも径方向内方に位置する第二底部31とが、ホイールリム2の周方向に交互に二つ毎設けられている。そして、第一底部13と第二底部31とは、互いに同心状に形成されている。この第一底部13と第二底部31とにより、いわゆるウエル部としての機能を有する。すなわち、タイヤの組付け作業時にタイヤTのビードWを第一底部13と第二底部31とに落とし込むことによって、その組付け作業を容易に行い得るようにしている。
【0035】
ここで、本実施例1の場合には、図1のように、二つの第二底部31が周方向で互いに対向する位置に夫々形成されている。これに伴って、二つの第一底部13も周方向で互いに対向する位置に夫々形成されている。そして、第二底部31は、その周方向長さが全周長さの約25%(1/4)となるように設定している。
【0036】
上記の第二底部31としては、その周方向長さを全周長さの10%以上かつ40%以下とすることが好適である。そして、第二底部31は、その周方向長さの設定値に基づいて、二個以上且つ五個以下で設けることが好適である。また、第二底部31の径方向深さは、ホイール内側に配されるブレーキに干渉しないように設定される。すなわち、ブレーキサイズを小さくすることにより、第二底部31の径方向深さを大きくすることが可能となるが、ブレーキ性能を考慮して定めることを要する。具体的には、第二底部31の径方向深さを、ウエル部としての機能を有する第一底部13の径方向深さに対して約1.1倍以上かつ3倍以下とすることが好適である。ここで、第一底部13および第二底部31の径方向深さは、ビードシート部12a,12bに対する深さである。
【0037】
さらに、ホイールリム2は、第一底部13と隣接するように裏側に設けられた第三底部32を備えている。この第三底部32は、第一底部13よりも径方向外方に突出し、かつ裏側ビードシート部12bと径方向で同じ高さ位置とするように形成されている。また、ホイールリム2は、第二底部31と隣接するように裏側に設けられた第四底部33を備えている。この第四底部33は、第二底部31と径方向で同じ高さ位置となるように形成されている。すなわち、径方向で同じ高さ位置となる第二底部31と第四底部33とが、表裏のビードシート部12a,12b間に亘って形成されている。
【0038】
ここで、本実施例1のホイールリム2について、第一底部13、第二底部31、第三底部32、および第四底部33の位置関係を、図5に示す。
【0039】
上記の第一底部13は、図2のように、表側の壁部13aを介して表側ビードシート部12aと連成されており、裏側の壁部13bを介して第三底部32と連成されている。そして、第三底部32は、裏側ビードシート部12bと連成されている。また、第二底部31は、その裏端で第四底部33の表端と連成されていると共に、表側の壁部31aを介して表側ビードシート部12aと連成されている。そして、第四底部33は、裏側の壁部33aを介して裏側ビードシート部12bと連成されている。
【0040】
尚、このようなホイールリム2は、所定寸法とした長方形状のスチール製平板を成形加工することにより得ることができる。詳述すると、長方形状のスチール製平板を、その短辺同士を突き当てるように湾曲させ、短辺同士をアプセットバット溶接により突き合わせ接合して円筒体(図示省略)とする。その後、この円筒体をその内外両側から所定の金型により挟み込むロール加工を行うことによって、所望のホイールリム形状に成形する。そして、周方向の所定位置に、バルブ孔19を穿設する加工を行う。尚、この長方形平板からホイールリム2を成形する手段は、従来から公知の方法を用いることができ、詳細については省略する。
【0041】
上述した実施例1の自動車用ホイール1は、ホイールリム2に第一底部13、第二底部31、第三底部32、および第四底部33を備えていることにより、タイヤ内空域Pで、第二底部31および第四底部33を設けた部位における径方向の縦断面積Saと、第一底部13および第三底部32を設けた部位における径方向の縦断面積Sbとの面積差が大きくなる。ここで、第二底部31および第四底部33が、上述したように、表裏のビードシート部12a,12b間の表裏方向全長に亘って形成されていることから、前記した面積差を大きくする効果が高い。
【0042】
このようにタイヤ内空域Pで、径方向の縦断面積が大きく異なる領域を有することにより、自動車の走行中にタイヤ内空域Pで発生する定在波の周波数を大きく変化させることができ、空洞共鳴音を低減できる。
【0043】
上記した径方向の縦断面積について、具体例に従って説明する。ここで、ホイールサイズを15インチとし、タイヤサイズを175/65とした場合について例示する。本実施例1の自動車用ホイール1は、第一底部13の表裏方向長さを約35mm、該第一底部13の径方向深さを約17mm、第二底部31および第四底部33の径方向深さを約31mmとしている(各径方向深さは、ビードシート部12a,12bに対する深さ寸法である)。さらに、第三底部32を、裏側ビードシート部12bとほぼ同じ高さまで径方向外側に隆起した構成とすると共に、第三底部32の表裏方向長さを約30mmとしている。この自動車用ホイール1について、上述したように、第二底部31および第四底部33を設けた部位におけるタイヤ内空域の径方向の縦断面積Saと、第一底部13および第三底部32を設けた部位における径方向の縦断面積Sbとの面積変化率(=(Sa−Sb)/Sb)を求めた。この面積変化率が大きくなるに従って、縦断面積Saと縦断面積Sbとの面積差が大きくなることから、上記した空洞共鳴音の低減効果も向上する。
【0044】
上記の面積変化率を図6に示す。比較例1として、表裏のビードシート部12a,12b間に第一底部を備え且つ第二〜第四底部を備えない構成(図示せず)についても、その面積変化率を同様に求めている。尚、比較例1の場合、タイヤ内空域Pの径方向の縦断面積が周方向に亘って一定であることから、前記面積変化率は0%である。一方、比較例2として、上述した特許文献2にかかる従来構成(図示せず)について、同様に面積変化率を求めた。すなわち、比較例2は、ホイールリムの周方向に亘って第一底部を備え、かつ周方向に沿って互いに対向する位置に第三底部を二つ備えた構成(図示せず)である。ここで、第一底部は、第三底部が設けられていない周方向部位で、表裏のビードシート部間の表裏方向全長に亘って形成されている。この比較例2の構成では、第三底部の表裏方向長さおよび周方向長さと、該第三底部が形成された部位における第一底部の表裏方向長さとについては、実施例1と同じ形状寸法としている。この比較例2の場合、第三底部を設けた部位と設けていない部位との面積変化率は約2.2%であった。
【0045】
これら比較例1,2に対して、本実施例1の場合、第二底部31および第四底部33を設けた部位における縦断面積Saと、第一底部13および第三底部32を設けた部位における縦断面積Sbとの面積変化率が約7.5%となる。これは、上述した従来構成の比較例2に比して、面積変化率を極めて大きくできることを示している。このように、実施例1の構成では、ホイールリム2の縦断面形状によって、前記面積変化率が大きくなることから、従来構成(特許文献2の構成)に比して空洞共鳴音の低減効果を向上できる。
【0046】
一方、上記したホイールリム2は、第一底部13、第二底部31、第三底部32および第四底部33の形状効果によってリブとしての機能を発揮できるため、周方向剛性が向上する。
【0047】
本実施例1の構成では、上記したホイールディスク3が、ホイールリム2の第二底部31に内嵌する円環状のディスクフランジ部25を備えている。そして、第二底部31にディスクフランジ部25を内嵌して両者を溶接することにより、ホイールディスク3とホイールリム2とを一体化してなる本発明の自動車用ホイール1を得る。ここで、前記ディスクフランジ部25が円環状であることから、図1〜4のように、該ディスクフランジ部25と第一底部13(および第三底部32)との間に円弧状の空隙38,38が形成される。この空隙38,38は、自動車の走行中にブレーキの冷却効果を向上するという作用効果を発揮する。
【実施例2】
【0048】
実施例2の自動車用ホイール51は、図7のように、ホイールリム52の表裏のビードシート部12a,12bの間に、第一底部53と第二底部56とを周方向で交互に設けたものである。そして、二つの第一底部53が周方向で互いに対向する位置に設けられ、かつ二つの第二底部56が周方向で互いに対向する位置に設けられている。尚、本実施例2の構成は、上記した実施例1の第三底部および第四底部を設けないとした以外は該実施例1と同じ構成であり、同じ構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0049】
実施例2の場合には、第一底部53および第二底部56がそれぞれ、表裏のビードシート部12a,12b間の表裏方向全長に亘って形成されており、該第一底部53と第二底部56とが互いに同心状に形成されている。そして、第一底部53は、表裏の壁部53a、53bを介して表裏のビードシート部12a,12bと連成されており、同様に、第二底部56は、表裏の壁部56a,56bを介して表裏のビードシート部12a,12bと連成されている。
【0050】
本実施例2の構成によれば、第二底部56を設けた部位におけるタイヤ内空域Pの縦断面積Scと、第一底部53を設けた部位における縦断面積Sdとの面積差が大きくなる。そして、本実施例2の場合には、第一底部53および第二底部56が表裏のビードシート部12a,12b間の表裏方向全長に亘って形成されていることから、前記面積差を大きくすることができる。これにより、上述した実施例1と同様に、自動車の走行中に発生する空洞共鳴音の低減効果が向上する。
【0051】
本実施例2の構成について、上述した実施例1の場合と同様に、第二底部56を設けた部位における縦断面積Scと、第一底部53を設けた部位における縦断面積Sdとの面積変化率(=(Sc−Sd)/Sd)を求めた。ここで、実施例2の第一底部53の表裏方向長さは、実施例1における第一底部13の表裏方向長さと第三底部32の表裏方向長さとの和に設定している。実施例2の第一底部53の径方向深さは、実施例1の第一底部13の径方向深さと同じに設定している。実施例2の第二底部56の表裏方向長さは、実施例1における第二底部31の表裏方向長さと第四底部33の表裏方向長さとの和に設定している。実施例2の第二底部56の径方向深さは、実施例1の第二底部31の径方向深さと同じに設定している。この面積変化率を図6に並記した。実施例2の場合には、その面積変化率が約4.7%であり、比較例1,2に比して該面積変化率が大きくなる。これにより、実施例2の構成の場合にも、従来構成(特許文献2の構成)に比して、空洞共鳴音の低減効果を向上できる。
【0052】
また、ホイールディスク3は実施例1と同じ構成であることから、当該自動車用ホイール51は、第一底部53とディスクフランジ部25との間に空隙58が形成されている。この空隙58により、実施例1と同様、ブレーキの冷却効果を奏する。
【実施例3】
【0053】
実施例3の自動車用ホイール61は、上述した実施例1の別例として、図8のように、ホイールリム62の第三底部67が裏側ビードシート部12bよりも径方向内方に位置しかつ第一底部13よりも径方向外方に位置するように形成された構成である。そして、第三底部67は、壁部67aを介して裏側ビードシート部12bに連成されている。尚、第三底部67以外は、実施例1と同じ構成であることから、重複する構成要素および符号の説明を省略する。
【0054】
本実施例3の構成にあっても、上述した実施例1と同様に、タイヤ内空域Pで径方向の縦断面積が大きく異なる領域を有することから、空洞共鳴音の低減効果を奏し得る。これにより、上述した従来構成(特許文献2の構成)に比して、空洞共鳴音の低減効果を向上することができる。また、ホイールディスク3は実施例1と同じ構成であることから、当該自動車用ホイール61は、第一底部13および第三底部67とディスクフランジ部25との間に空隙68が形成されている。この空隙68により、実施例1と同様、ブレーキの冷却効果を奏する。
【実施例4】
【0055】
実施例4の自動車用ホイール71は、上述した実施例1の別例として、図9のように、ホイールリム72の第三底部76が、その裏端を裏側ビードシート部12bに連成し且つ表方向に向かって径方向内方へ傾斜する形状に形成された構成である。ここで、この第三底部76は、裏側ビードシート部12bよりも径方向内方に位置しかつ第一底部13よりも径方向外方に位置している。尚、第三底部76以外は、実施例1と同じ構成であることから、重複する構成要素および符号の説明を省略する。
【0056】
本実施例4の構成にあっても、上述した実施例1と同様に、タイヤ内空域Pで径方向の縦断面積が大きく異なる領域を有することから、空洞共鳴音の低減効果を奏し得る。これにより、上述した特許文献2の従来構成に比して、空洞共鳴音の低減効果を向上することができる。また、ホイールディスク3は実施例1と同じ構成であることから、当該自動車用ホイール71は、第一底部13および第三底部76とディスクフランジ部25との間に空隙78が形成されている。この空隙78により、実施例1と同様、ブレーキの冷却効果を奏する。
【実施例5】
【0057】
実施例5の自動車用ホイール81は、上述した実施例1の別例として、図10のように、ホイールリム82の第四底部87が第二底部31よりも径方向外方に位置し且つ第一底部13よりも径方向内方に位置するように形成された構成である。そして、第二底部31は、壁部31bを介して第四底部87に連成されている。そして、第四底部87は、壁部87aを介して裏側ビードシート部12bに連成されている。尚、第四底部87以外は、実施例1と同じ構成であることから、重複する構成要素および符号の説明を省略する。
【0058】
本実施例5の構成にあっても、上述した実施例1と同様に、従来構成(特許文献2の構成)に比して空洞共鳴音の低減効果を向上することができる。当該自動車用ホイール81は、第一底部13および第三底部32とディスクフランジ部25との間に空隙88が形成されている。この空隙88により、実施例1と同様、ブレーキの冷却効果を奏する。
【実施例6】
【0059】
実施例6の自動車用ホイール91は、上述した実施例1の別例として、図11のように、ホイールリム92の第三底部96が裏側ビードシート部12bよりも径方向内方に位置しかつ第一底部13よりも径方向外方に位置すると共に、第四底部97が第二底部31よりも径方向外方に位置し且つ第一底部13よりも径方向内方に位置するように形成された構成である。そして、第三底部96が壁部96aを介して裏側ビードシート部12bに連成されており、第二底部31が壁部31bを介して第四底部97に連成されている。そして、第四底部97は、壁部97aを介して裏側ビードシート部12bに連成されている。尚、第三底部96および第四底部97以外は、実施例1と同じ構成であることから、重複する構成要素および符号の説明を省略する。
【0060】
本実施例6の構成にあっても、上述した実施例1と同様に、従来構成(特許文献2の構成)に比して空洞共鳴音の低減効果を向上することができる。当該自動車用ホイール91は、第一底部13および第三底部96とディスクフランジ部25との間に空隙98が形成されている。この空隙98により、実施例1と同様、ブレーキの冷却効果を奏する。
【実施例7】
【0061】
実施例7の自動車用ホイール101は、図12〜15のように、ホイールディスク103のディスクフランジ部105が、ホイールリム2の第一底部13の内側に嵌入するフランジ凸部107を備えた構成である。尚、本実施例7は、ホイールディスク103のディスクフランジ部105以外は、上述した実施例1と同じ構成であり、重複する構成要素および符号の説明を省略する。
【0062】
ホイールディスク103のディスクフランジ部105は、ホイールリム2の第二底部31に内嵌される円弧状のフランジ基部106と、該フランジ基部106よりも径方向外方へ突成され且つ隣り合う第二底部31間に配置されるフランジ凸部107とを備えている。ここで、フランジ凸部107は、隣り合う第二底部31間の第一底部13の内側に嵌入されるように、その寸法形状が設定されている。本実施例7のホイールリム2は、上述したように、二つの第二底部31,31が周方向で互いに対向するように形成されていることから、ディスクフランジ部105は、二つのフランジ凸部107,107が周方向で互いに対向する位置に形成され、かつ二つのフランジ基部106,106が周方向で互いに対向する位置に形成されている。
【0063】
このホイールディスク103をホイールリム2に嵌入すると、フランジ基部106,106が第二底部31,31に内嵌し、且つフランジ凸部107,107が、第二底部31,31間の第一底部13の内側に内嵌する。ここで、フランジ凸部107によって、ホイールディスク103とホイールリム2とを容易に位置決めすることができる。そして、フランジ基部106と第二底部31とを隅肉溶接により接合することにより、本実施例7の自動車用ホイール101を得る。この自動車用ホイール101は、フランジ凸部107,107によって、ディスクフランジ部105と第一底部13との間に空隙が形成されていない。そのため、意匠面側からの見栄えが良く、所望の意匠性を維持できる。また、フランジ凸部107がその形状効果によりリブとしての機能を発揮することから、ホイールディスク103の剛性と強度とが向上する。そして、このフランジ凸部107が第一底部13の内側に嵌入されていることにより、両者のリブ機能(形状効果)に相乗作用を生じ易く、ホイールディスク103の剛性向上効果と上記したホイールリム2の剛性向上効果とが一層高く発揮され得る。
【0064】
本実施例7の自動車用ホイール101は、上述した実施例1と同様に、第二底部31を設けた部位におけるタイヤ内空域Pの径方向の縦断面積と、第一底部13を設けた部位における径方向の縦断面積との面積差を大きくすることができるため、タイヤ内空域Pで生ずる空洞共鳴音の低減効果を向上できる。
【実施例8】
【0065】
実施例8の自動車用ホイール111は、図16のように、いわゆるビード嵌合タイプの構成である。すなわち、ホイールリム2の表側ビードシート部12aに、ホイールディスク113のディスクフランジ部125を内嵌し、該表側ビードシート部12aとディスクフランジ部125とを溶接したものである。
【0066】
ここで、ホイールリム2は、上述した実施例1と同様の構成である。また、ホイールディスク113は、ハブ孔122を備えたハブ取付部121と、該ハブ取付部121の外周縁から径方向外方へ放射状に延成された複数のスポーク部123と、該スポーク部123の外端部に連成される円環状のディスクフランジ部125とを備え、隣り合うスポーク部123の間に飾り孔127が形成されている。
【0067】
本実施例8の自動車用ホイール111は、そのホイールリム2が実施例1と同様の構成であることから、実施例1と同様に空洞共鳴音の低減効果を向上できる。このように、本発明は、ビード嵌合タイプの自動車用ホイール111にも適用できる。
【実施例9】
【0068】
実施例9の自動車用ホイール131は、図17のように、いわゆるフルフェイスタイプの構成である。すなわち、ホイールリム132の表側ビードシート部137の開口端縁を、ホイールディスク133の外周縁部の裏面に突き当てて溶接したものである。
【0069】
ここで、ホイールリム132は、表側のリムフランジ部を備えていない構成とした以外は、実施例1と同じ構成であり、重複する符号の説明を省略する。また、ホイールディスク133は、その外周縁に周成された表側フランジ部145と、ハブ孔142を備えたハブ取付部141と、該ハブ取付部141の外周縁から放射状に延成された複数のスポーク部143とを備え、隣り合うスポーク部143の間に飾り孔147が形成されている。
【0070】
本実施例9の自動車用ホイール131は、そのホイールリム132が実施例1と同様の第一底部13、第二底部31、第三底部32および第四底部33を備えていることから、実施例1と同様に空洞共鳴音の低減効果を向上できる。このように、本発明は、フルフェイスタイプの自動車用ホイール131にも適用できる。
【0071】
一方、上述した実施例の別例として、実施例1〜6の各ホイールリムと実施例7のホイールディスク103とを溶接した構成も提案される。これらいずれの構成にあっても、実施例7と同様の作用効果を奏する。また、上述した実施例の別例として、実施例2〜6の各ホイールリムと実施例8のホイールディスク113とを溶接した構成も提案される。これらいずれの構成にあっても、実施例8と同様の作用効果を奏する。また、上述した実施例の別例として、表側のリムフランジ部を備えていない構成とした実施例2〜6の各ホイールリムと、実施例9のホイールディスク133とを溶接した構成も提案される。これらいずれの構成にあっても、実施例9と同様の作用効果を奏する。
【0072】
また、実施例7の構成は、フランジ凸部を、第二底部間の第一底部の内側に嵌入するようにした構成であるが、その他の構成として、前記第二底部間に配置されかつ第一底部の内側に遊嵌するフランジ凸部を備えた構成としても良い。この場合には、第一底部とフランジ凸部との間に空隙が形成されることから、実施例1と同様に、ブレーキ冷却効果が向上する。
【0073】
また、実施例1〜7の構成は、ホイールディスクとホイールリムとを溶接により接合した構成であるが、これに限らず、リベットや接着剤により接合した構成であっても良い。
【0074】
また、上述した実施例1〜9の各構成は、スチール製平板を成形加工したホイールリムとホイールディスクとを接合した構成であるが、アルミニウム合金製平板を用いてホイールリムとホイールディスクとを成形加工した構成としても良い。同様に、マグネシウム合金やチタン合金等の平板を用いて成形加工することもできる。さらにまた、ホイールリムとホイールディスクとを異なる種類の金属製平板から成形加工するものであっても良い。
【0075】
本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、実施例以外の構成についても本発明の趣旨の範囲内で適宜実施可能である。例えば、第一底部および第二底部をそれぞれ三個、四個等のように複数形成した構成としても良い。
【符号の説明】
【0076】
1,51,61,71,81,91,101,111,131 自動車用ホイール
2,52,62,72,82,92,132 ホイールリム
3,103,113,133 ホイールディスク
12a,137 表側ビードシート部
12b 裏側ビードシート部
13,53 第一底部
25,105 ディスクフランジ部
31,56 第二底部
32,67,76,96 第三底部
33,87,97 第四底部
106 フランジ基部
107 フランジ凸部
T タイヤ
W ビード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤのビードを支持する表裏のビードシート部を備えたホイールリムと、車軸に連結されるホイールディスクとを備えた自動車用ホイールにおいて、
前記ホイールリムは、表裏のビードシート部の間に位置し且つ該ビードシート部よりも径方向内方に設けられた複数の第一底部と、前記表裏のビードシート部の間に位置し且つ前記第一底部よりも径方向内方に設けられた複数の第二底部とを備え、
前記第一底部と第二底部とをホイールリムの周方向で交互に設けていることを特徴とする自動車用ホイール。
【請求項2】
ホイールリムは、表裏のビードシート部の間に位置し且つ第一底部に表裏方向で隣接するように設けられた第三底部を備え、
該第三底部は、表裏のビードシート部に対して径方向で同じか内方に位置し且つ第一底部よりも径方向外方に位置することを特徴とする請求項1に記載の自動車用ホイール。
【請求項3】
ホイールリムは、表裏のビードシート部の間に位置し且つ第二底部に表裏方向で隣接するように設けられた第四底部を備え、
該第四底部は、第一底部よりも径方向内方に位置し且つ第二底部に対して径方向で同じか外方に位置することを特徴とする請求項2に記載の自動車用ホイール。
【請求項4】
ホイールリムは、二つの第二底部を備え、
該第二底部は、ホイールリムの周方向で互いに対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の自動車用ホイール。
【請求項5】
ホイールディスクは、ホイールリムに内嵌するディスクフランジ部を備え、
該ディスクフランジ部は、ホイールリムの第二底部と接合されたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の自動車用ホイール。
【請求項6】
ホイールディスクは、円環状のディスクフランジ部を備え、
該ディスクフランジ部は、ホイールリムの第二底部に内嵌されたものであることを特徴とする請求項5に記載の自動車用ホイール。
【請求項7】
ホイールディスクのディスクフランジ部は、
ホイールリムの第二底部に内嵌される円弧状のフランジ基部と、
該フランジ基部よりも径方向外方へ突成され且つ隣り合う第二底部間に配置されるフランジ凸部と
を備えてなるものであることを特徴とする請求項5に記載の自動車用ホイール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−232605(P2012−232605A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100347(P2011−100347)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(391006430)中央精機株式会社 (128)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)