説明

自己免疫疾患治療剤としての5−シアノ−プロスタサイクリン誘導体

本発明は、自己免疫疾患を治療するための治療法としての5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自己免疫疾患治療の治療法としての5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
プロスタグランジンの効果は、細胞表面に位置するそれらのGタンパク質結合受容体によって仲介される。プロスタグランジンE2(PGE2)は、機能的に異なる受容体サブタイプ、すなわちEP1、EP2、EP3及びEP4受容体への結合を介し多種多様な細胞効果を有し、特に興味深い。
【0003】
リンパ節中での成熟抗原運搬樹状細胞(DC)によるサイトカイン生産は、末梢組織中でのそれらの活性化の際にPGE2によって強く影響される。IL-1β及びTNF-α等の炎症性サイトカインは、抗原運搬DCを活性化し、IL-12を分泌してT-ヘルパータイプ1(Th-1)サイトカイン発現に偏った細胞の発達を促進する。その一方でPGE2の存在中で活性化されたDCは、正常に機能しないIL-12生産を示し、そしてT-ヘルパータイプ2(Th-2)サイトカイン発現に偏った細胞の発達を促進する[Hilkens CM等., J Immunol.156:1722-27(1996)]。PGE2に対する応答におけるIL-12の生産能の違いは、末梢組織におけるDC活性化の際に確立され、サイトカインの除去及びPGE2に対して安定である。
【0004】
多発性硬化症(MS)患者から得られた末梢血単核細胞(PBMC)はPGE2に応答するが、健常対照ドナーから得られたPBMCにおいて見られるものと同等である有益な応答を達成するためには高いレベルのプロスタグランジンを必要とする。Dore-Duffy等[E. Clin Immunol Immunopathol. 61.:119-128(1990)]は、MS患者由来の単球の機能的な応答を研究した。彼らは、MS単球がcAMPのPGE2で仲介される増加(EP2またはEP4を介して作用する)に対してより感受性が低いことを見出した。これらの観察は、MS患者が有益な免疫調節応答を引き出すためにはより高いレベルのPGE2を要求することを示唆している。
【0005】
Ruddle等は最初に中枢神経系自己免疫疾患において重要な役割を生み出すTNF-α及びT細胞を示した[Ruddle NH,等., J Exp Med. 172(4):1193-200(1990)]。またIL-2、GM-CSF及びMIP1αの組み合せは強力な免疫刺激特性を有することも示されている[Zilbert A.,等., Hum Gene Ther.15(1):21-34(2004)]。一方、IL-15はT細胞上でIL-2の反対作用を有することが示されている[Lee JM,等., Immunol.173(5):3155-64 (2004)]。さらにIFN-γの投与はMSの悪化を促進することが知られているので[Panitch HS,等., J Neuroimmunol. 46(1-2):155-64(1993)]、IL-4等のTh-2サイトカイン発現を温存しながらのIFN-γ等のTh-1サイトカイン発現の減少は、MS患者にとって有益であることが期待されるだろう。
【0006】
さらにCD8+T細胞は、活性MS病変におけるT細胞浸潤物を支配することが見出され、そしてそれらの細胞は疾病過程において積極的に関与していると推測されてきた[Babbe H等. J Exp Med.192:393-404(2000)]。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがってMS、並びに他の自己免疫疾患の治療において、Th-2サイトカインの発現を温存しながらTh-1サイトカインの放出を阻害し、そしてTh-2応答に向かい、Th-1応答を避けるT細胞動員の極性形成を増強するような治療剤を有することが所望されるだろう。またCD8+細胞毒性T細胞応答を損なう治療剤は、自己免疫疾患を治療するためにも所望されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の概要
本発明は、自己免疫疾患の治療法として有用である薬剤に関する。より詳細には、本発明は、治療的に有効量の5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体を、それらを必要とする患者に投与することによって、自己免疫疾患を治療するための方法に関する。
【0009】
本発明によって治療され得る自己免疫疾患は、制限されずに多発性硬化症(MS)、二次進行型多発性硬化症(SPMS)、乾癬、リウマチ性関節炎、クローン病、及び円形脱毛症を含む。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明の詳細な説明
本発明において有用である5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体は、Th-2サイトカイン(例えばIL-4及びIL-10等)の発現を温存しながら1種以上のTh-1サイトカイン(例えばIL-2、IL-12、IFN-γ、及びGM-CSF等)の放出を阻害するものである。
【0011】
5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体及びいくつかのそれらの薬理学的効果は、米国特許4,219,479及び4,049,582により公知であり、その全開示は、参照によって本明細書に組み込まれている。これらの化合物は、有効なEP2及びEP4アゴニストであることが見出されている。これらの化合物及び医薬的に許容され得るそれらの塩の生産は、上記の米国特許において詳細に発表されている。さらに5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体のシクロデキストリンクラスレートは本発明の範囲内に含まれており;それらは米国特許5,010,065に開示され、且つ特許が請求されており、その全開示は、参照によって本明細書に組み込まれている。上記の5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体は、これまでに多発性硬化症または他の自己免疫疾患の治療または予防において有効であるとして開示されておらず、そしてこの新規の薬理学的特性もまた米国特許において開示された効果と直接的な関連を有さない。
【0012】
本発明の好適な態様における、本発明にかかる自己免疫疾患の治療において有用である5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体は、ニレプロスト(Nileprost)、5-シアノ-15-メチルプロスタサイクリン:
【化1】

ニレプロスト
である。
【0013】
上記の5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体が、Th-2サイトカインの発現を温存しながらTh-1サイトカインの放出を阻害し、そしてTh-2応答に向かい、且つTh-1応答を避けるT細胞動員の極性形成を増強することがここに見出された。これはMS及び他の自己免疫疾患を治療するための医薬として望ましいものにされる。それらは改良された選択性、より長期の有効性及び高い安定性によって天然のプロスタグランジンから区別されるので、特に当てはまる。さらにこれらの化合物は、第I相臨床試験においてヒトで非常に良好な耐性であり、且つ血圧低下作用を有さないことが見出されたので、医薬としてさらに適するようにされた。
【0014】
薬理学的に活性である上記の5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体は、慣用の製剤学的方法に従って処理されて、(制限されずに)多発性硬化症、二次進行型多発性硬化症、乾癬、リウマチ性関節炎、クローン病、及び円形脱毛症等の自己免疫疾患を治療するための医薬製剤に生産され得る。当該医薬組成物は、治療的有効量(すなわち自己免疫疾患を治療するための有効量)の5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体及び一種以上の医薬的に許容され得る賦形剤を含んで成る。適切な賦形剤は、制限されずに活性化合物と有害に反応しないような医薬、腸内、非経口または局所投与に適した有機または無機不活性担体材料を含み得る。適切な医薬的に許容され得る担体は、制限されずに水、食塩水、アルコール類、ゼラチン、アラビアゴム、乳酸塩、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、植物油、ポリアルキレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシル-メチルセルロース、ケイ酸、粘性パラフィン、脂肪酸モノグリセリド及びジグリセリド等を含む。医薬製品は、例えば錠剤、コート錠剤、坐剤またはカプセル剤としての固体形態、或いは例えば液剤、懸濁剤または乳剤のような液体形態であり得る。それらはさらに適宜活性化合物と有害に反応しないような潤滑剤、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧を変化させる塩、緩衝剤、着色剤、香味料、及び/または芳香物質等の助剤を含み得る。適切な医薬組成物の例は以下を含む:
【0015】
経口用途において特に適切なのは、タルク及び/または炭水化物担体または例えばラクトース、トウモロコシデンプンまたはジャガイモデンプン等の結合剤を含む錠剤、コート錠剤またはカプセル剤である。また用途は、例えば適宜甘味料が添加された流体としてなどの液体形態においても可能である。
【0016】
消毒し、注入可能な、水性または油性液剤は、非経口投与、及び坐剤を含む懸濁剤、乳剤またはインプラントに使用される。アンプルは、便利な投与単位である。徐放組成物は、活性化合物が別個に分解可能なコーティングにより、例えばマイクロカプセル化、多重コーティング等によって保護されたものを含んで製剤化され得る。
【0017】
さらに使用され得る担体システムは、胆汁酸の塩または動物もしくは植物リン脂質、さらにまたそれらの混合物、及びリポソームまたはそれらの構成物質等の表面活性賦形剤である。経皮パッチもまた送達手段として使用され得る。
【0018】
5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体の投与量は、自己免疫疾患を治療するための有効量であるだろう。活性成分の有効量は、投与経路、患者の年齢及び体重、治療される疾患の性質及び重症度、及び類似の要因によって変化させてよい。有効量は、当業者に公知の方法によって決定され得る。1日投与量は、ヒト患者に投与する場合は一般的に約0.1〜200 μg/kg/日、好適には約0.5〜10 μg/kg/日であり、単回投与または1日2回以上の反復投与として与えることが可能である。
【0019】
当業者はさらなる詳述を必要せずに、上記を用いて本発明を最大限に利用することができるものと考えられる。したがって以下の具体的な態様は、単に実例として解釈され、且つ任意のいかなる手段における開示に渡り制限的なものではない。
【実施例1】
【0020】
ニレプロストのTリンパ球Th-1サイトカイン放出阻害の実証。
原理:
T細胞受容体を介する抗原提示細胞及び抗原によるヒトTリンパ球の活性化は、実験条件において、レクチンコンカナバリンA(ConA)によって模倣される。ConAは、T細胞受容体に結合し、そして当該細胞を刺激して多様なサイトカインを放出することが知られている。ニレプロストのEP受容体への結合は、多様なサイトカイン放出を阻害する。Th-1放出サイトカインの一つは、IFN-γである。IFN-γの生化学及び生物学的活性は、文献において広く検討されている。
【0021】
検出方法:
ヒトIFN-γは、発現した143個のアミノ酸タンパク質の二量体である。IFN-γに特異的である抗体に基づく酵素免疫吸着測定(ELISA)は、商業的に入手可能である。標準及びサンプルをマイクロプレートのウェル中にピペット注入する。ヒトIFN-γに特異的である抗体を当該ウェル中に添加する。基質を当該ウェルに添加し、そして結合したIFN-γの量に比例して着色が進む。色の強度を測定する。
【0022】
手順:
末梢血リンパ球は、Ficoll密度勾配を用いてヒトドナーから単離し、そして残りの赤血球を選択的溶解によって除去した。リンパ球をおよそ1 mLあたり106個の細胞で、さらに10 %のウシ胎仔血清を有するRPMI1640中で培養した。当該細胞培養物を上記の2μg/mlのConAで活性化した。ニレプロストをConA活性化の間に多様な希釈で添加した。細胞をおよそ18時間、37℃で培養した。活性化の間に放出されたIFN-γをELISAで測定した。
【0023】
ニレプロスト阻害(パーセント)
ヒトT細胞
ConA 刺激
IFN-γ (pg/mL)
ニレプロスト (nM) 0 0.5 1.25 2.5 5 10 20
ドナー1 0% 17% 23% 45% 56% 50% 67%
標準偏差 21% 21% 3% 11% 10% 10% 5%
ドナー2 0% 2% 11% 17% 35% 43% 41%
標準偏差 17% 29% 21% 19% 6% 10% 7%
ドナー3 0% 26% 36% 43% 54% 64% 68%
標準偏差 12% 9% 2% 3% 2% 7% 10%
ドナー4 0% 21% 29% 31% 48% 55% 56%
標準偏差 13% 6% 12% 8% 8% 5% 6%
【0024】
ニレプロストは、Tリンパ球Th-1サイトカイン放出において用量依存的に非常に高い阻害活性を示した。
【実施例2】
【0025】
ニレプロストの細胞毒性CD8+リンパ球サイトカイン放出の阻害の実証。
原理:
T細胞受容体を介する抗原提示細胞及び抗原によるヒトTリンパ球の活性化は、実験条件において、T細胞受容体のCD3サブユニットに対する抗体及びCD28共刺激受容体に対する抗体の添加によって模倣される。Tリンパ球に対する抗-CD3 抗-CD28結合は、細胞を刺激して多様なサイトカインを放出することが知られている。これらのサイトカインのいくつかは、IL-2、IFN-γ及びGM-CSFである。これらのサイトカインの生化学及び生物学的活性は、文献において広く検討されている。ニレプロストのEP受容体に対する結合は、多様なCD8+サイトカインの放出を阻害する。
【0026】
検出方法:
ヒトサイトカインに特異的な抗体に基づくマルチ-サイトカイン免疫吸着測定は、商業的に入手可能である。標準及びサンプルをサンプル管の中にピペット注入する。サイトカインに対して特異的なモノクローナル抗体を、当該サイトカインを捕捉する蛍光ビーズセットに共有結合的に連結させる。そして相補的にビオチン化されたモノクローナルサイトカイン抗体は免疫学的サンドウィッチを完成し、そして当該反応物はストレプトアビジン-フィコエリトリンで検出される。
【0027】
手順:
CD14-陰性群は、Miltenyi CD14ビーズによって4人のドナーから単離した。当該4群は、RPMI 1640、10% ウシ胎仔血清中で、個々のフラスコにおいて残り5×106/mLになるまで一晩放置した。それと同時に、抗-CD3抗体(OKT3、機能的抗体、eBioscience)を炭酸ナトリウム結合バッファー中、5 μg/mLで、4℃で10 cmプレートに結合させた。翌日、当該細胞を混合し、そして1×109個の細胞をCD8単離のためにMilenyi CD8単離キット(陰性選択)を用いて採取した。得られた3.9×108個のCD8細胞を4×106/mLで培地中に再懸濁し、そして10cmのCD3-結合プレートに添加した。溶解性の抗-CD28 (2〜5μg/ml)及び1 μMのニレプロストまたはビヒクル単独を当該CD8細胞に添加した。培養を一晩かけて継続し、そしてサイトカインを上記のように検出した。結果を以下に示す。
【0028】
ニレプロスト阻害(パーセント)
ヒトCD8細胞
抗-CD3/CD28刺激
IFN-γ (pg/mL)
ニレプロスト 標準偏差
ドナー1 79% 1%
ドナー2 59% 1%
ドナー3 79% 2%
ドナー4 80% 1%
【0029】
ヒトCD8細胞
抗-CD3/CD28刺激
GM-CSF (pg/mL)
ニレプロスト 標準偏差
ドナー1 77% 0%
ドナー2 65% 2%
ドナー3 87% 1%
ドナー4 61% 6%
【0030】
ヒトCD8細胞
抗-CD3/CD28刺激
IL-2 (pg/mL)
ニレプロスト 標準偏差
ドナー1 71% 0%
ドナー2 68% 4%
ドナー3 88% 0%
ドナー4 70% 5%
【0031】
ニレプロストは、細胞毒性CD8+リンパ球サイトカイン放出において非常に高い阻害活性を示した。
【実施例3】
【0032】
ニレプロストのヒト単球由来樹状細胞(DC)サイトカイン放出の阻害の実証。
原理:
樹状細胞(DC)は、最も強力な抗原提示細胞であり、且つ免疫応答において中心的役割を果たす。Toll様受容体TLRを介する刺激に伴って、DCは炎症性サイトカイン及びケモカインを発現及び放出し、そして未感作T細胞の活性化及び増殖を誘導し得る。ニレプロストのEP受容体への結合は、TLR4リガンド(LPS)-刺激IL-12放出を阻害する。したがってニレプロストは、CD4 T細胞分化をTh-2系統に歪める。
【0033】
検出方法:
IL-12は、ジスルフィド結合によって連結した2つの遺伝的に関連のないサブユニットから成る75 kDaの糖タンパク質ヘテロダイマーである(p70)。IL-12 p70に対して特異的である抗体に基づく酵素免疫吸着測定は商業的に入手可能である。標準及びサンプルをマイクロプレートのウェル中にピペット注入する。ヒトIL-12に特異的である抗体を当該ウェル中に添加する。基質を当該ウェルに添加し、そして結合したIL-12の量に比例して着色が進む。色の強度を測定する。
【0034】
手順:
ヒト単球由来樹状細胞は、Ficoll密度勾配を用いてヒトドナーから単離し、そして残りの赤血球を選択的溶解によって除去した。CD14マイクロビーズは、CD14抗原の発現に基づくヒト細胞の分離のために用いた。樹状細胞をおよそ1 mLあたり1.5×106個の細胞で、ウシ胎仔血清、200 ng/mLのGM-CSF (Leukine)及び10 ng/mLのIL-4を有するRPMI1640中で培養した。当該細胞を3日間成長させ、その後に培地を変えた。10 ng/mLのLPSは、細胞を活性化するために使用した。LPS刺激の間に1 μMのニレプロスト及び1μMのPGE2を添加した。細胞をおよそ18時間、37℃で培養した。活性化の間に放出されたIL-12をELISAによって測定した。結果を以下に示す。
【0035】
ニレプロスト阻害(パーセント)
ヒト単球由来樹状細胞
LPS刺激
IL-12(pg/mL)
ニレプロスト PGE2
ドナー1 84% 80%
ドナー2 51% 33%
ドナー3 69% 83%
ドナー4 66% 72%
【0036】
ニレプロストは、ヒト単球由来樹状細胞(DC)サイトカイン放出において非常に高い活性を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己免疫疾患の治療が必要とされる患者においてかかる疾患を治療するための方法であって、治療的に有効量の5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体または医薬的に許容され得るそれらの塩もしくはシクロデキストリンクラスレートを該患者に投与することを含んで成る方法。
【請求項2】
前記5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体がニレプロストである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記自己免疫疾患が多発性硬化症、二次進行型多発性硬化症、乾癬、リウマチ性関節炎、クローン病、及び円形脱毛症から成る群から選定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記自己免疫疾患が多発性硬化症である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記自己免疫疾患が多発性硬化症、二次進行型多発性硬化症、乾癬、リウマチ性関節炎、クローン病、及び円形脱毛症から成る群から選定される、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記自己免疫疾患が多発性硬化症である、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記5-シアノ-プロスタサイクリン誘導体が塩またはシクロデキストリンクラスレートとして投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ニレプロストが塩またはシクロデキストリンクラスレートとして投与される、請求項2に記載の方法。

【公表番号】特表2009−543826(P2009−543826A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519866(P2009−519866)
【出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際出願番号】PCT/EP2007/006355
【国際公開番号】WO2008/009426
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(300049958)バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】