説明

自溶炉の冷却構造体、及び自溶炉の冷却方法

【課題】熱負荷により高温化するセットラ天井部を冷却する自溶炉の冷却構造体を提供する。
【解決手段】セットラ天井部60の形状をアーチ状とした自溶炉10において、前記セットラ天井部60のアーチ形状にあわせて、複数の水冷ジャケット71を配置して構成した自溶炉の冷却構造体70で、前記自溶炉の冷却構造体70は、前記セットラ天井部の形状にあわせて、配置される場所ごとにそれぞれの形状が異なる、また前記水冷ジャケットは、冷却水の流れる銅パイプを鋳込んであり、上下方向に稼働可能に吊下げ支持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自溶炉のセットラ天井部の冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
銅製錬の製錬工程では、選鉱により得られた精鉱を酸素富化空気あるいは高温熱風と同時に自溶炉に投入し、瞬間的に化学反応を起こさせてマットとスラグに分離する。このような自溶炉1は、図1に示すように、反応シャフト2、セットラ3、アップテイク4から構成され、反応シャフト2には1〜3本の精鉱バーナ5が備えられている。精鉱は精鉱バーナ5によって炉内に吹き込まれる。
【0003】
このような自溶炉では銅の製錬工程上、熱の発生が避けられない。特に、近年の銅生産量の増加要求に伴い、高負荷での操業が必要となり、自溶炉内で発生する熱量も増加することとなった。このため、自溶炉を構成する耐熱レンガ等の耐火材の劣化進行が早まることとなっていた。これに対し、耐火材の劣化進行を抑制する技術が特許文献1乃至5に開示されている。
【0004】
特許文献1には、自溶炉の反応シャフトの天井部に配置された精鉱バーナ付近の点検孔に装着する水冷ジャケット構造が示されている。特許文献2には、自溶炉本体からマットまたはスラグを抜き出すためのタップホールの冷却構造が示されている。特許文献3には、自溶炉のシャフト近傍に位置するセットラの三角天井部に、冷却水の流れるパイプ部材を鋳込んだ銅製の水冷ジャケットを吊り下げ支持した炉体水冷構造が示されている。特許文献4には、自溶炉のシャフトとセットラとの連結部またはアップテイクとセットラとの連結部に水冷ジャケットを吊り下げ支持した自溶炉の炉体冷却構造が示されている。特許文献5には、自溶炉のシャフト直下のスラグ層が生成する領域の耐火物を冷却する炉体水冷ジャケットが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−162401号公報
【特許文献2】特許第4350119号公報
【特許文献3】特開2008−202923号公報
【特許文献4】特許第4187752号公報
【特許文献5】特許第4064387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、自溶炉内で精鉱が反応し熱が発生すると、セットラ天井部にも熱の影響が現われる。セットラ天井部のレンガは熱負荷による影響で損耗が著しく、レンガが損耗すると、セットラ天井部のレンガが脱落してしまうことが考えられ、レンガが脱落することにより、自溶炉の操業を停止する必要がある。さらには、自溶炉内の排ガスが漏洩することも考えられ、環境汚染に対する配慮も必要となる。このセットラ天井部のレンガの寿命は、一年半と短命であり、レンガの交換作業のために、自溶炉の操業を停止しなければならず、自溶炉の稼働率を低下させる要因となっていた。また、レンガの交換にも材料費、作業費のコストがかかっていた。これに対し、上記の特許文献には反応シャフトのペチコート部や三角天井、反応シャフトとセットラとの連結部を冷却する構成はあるが、セットラ天井部を冷却するものはみられない。
【0007】
そこで、本発明は、熱負荷により高温化するセットラ天井部を冷却することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決する本発明の自溶炉の冷却構造体は、セットラ天井部の形状をアーチ状とした自溶炉において、前記セットラ天井部のアーチ形状にあわせて、複数の水冷ジャケットを配置して構成したことを特徴とする。
【0009】
上記の自溶炉の冷却構造体において、前記水冷ジャケットは、前記セットラ天井部の形状にあわせて、配置される場所ごとにそれぞれの形状が異なる構成とすることができる。
【0010】
また、上記の自溶炉の冷却構造体は、前記セットラ天井部の熱負荷の高い箇所に前記水冷ジャケットを配置することができる。
【0011】
上記の自溶炉の冷却構造体は、前記セットラ天井部の反応シャフト側に到る傾斜部分を構成することができる。
【0012】
上記の自溶炉の冷却構造体において、前記水冷ジャケットは、冷却水の流れる銅パイプを鋳込んだ構成とすることができる。
【0013】
上記の自溶炉の冷却構造体において、前記水冷ジャケットは上下方向に稼働可能に吊下げ支持された構成とすることができる。
【0014】
上記の自溶炉の冷却構造体において、前記水冷ジャケットの炉側表面は凹凸が形成され、凹部に耐火物が充填された構成とすることができる。
【0015】
また、上記課題を解決する本発明の自溶炉の冷却方法は、セットラ天井部の形状をアーチ状とした自溶炉において、前記セットラ天井部のアーチ形状にあわせて配置した複数の水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却することを特徴とする。
【0016】
上記の自溶炉の冷却方法は、前記セットラ天井部の形状にあわせて、配置される場所ごとにそれぞれの形状が異なる水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却する方法とすることができる。
【0017】
上記の自溶炉の冷却方法は、前記セットラ天井部の熱負荷の高い箇所に配置した水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却する方法とすることができる。
【0018】
上記の自溶炉の冷却方法は、前記セットラ天井部の反応シャフト側に到る傾斜部分に配置した水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却する方法とすることができる。
【0019】
上記の自溶炉の冷却方法は、前記セットラ天井部に配置した冷却水の流れる銅パイプを鋳込んだ水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却する方法とすることができる。
【0020】
上記の自溶炉の冷却方法は、上下方向に稼働可能に吊下げ支持されて、前記セットラ天井部に配置された水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却する方法とすることができる。
【0021】
上記の自溶炉の冷却方法は、炉側表面に凹凸が形成され、凹部に耐火物が充填されている前記セットラ天井部に配置された水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却する方法とすることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の自溶炉の冷却装置は、以下の効果を奏する。
(1)アーチ形状のセットラ天井部に水冷ジャケットを備え冷却水を循環することにより、セットラ天井部を冷却し、熱損耗により、天井部の構造物が炉内へ落下することを抑制できる。これにより、構造物の交換回数が減らせ、自溶炉を停止する回数が減少するため、自溶炉の稼働効率を向上できる。また、落下防止により、排ガスの漏洩を防止できる。
(2)特に、セットラ天井部のうち、熱負荷の高い反応シャフト側に水冷ジャケットを備えることにより、炉内への熱の影響を解消する効果が際立つ。
(3)水冷ジャケットは、熱伝導性の良い銅パイプを鋳込んだ構成としたことにより、冷却効果が向上できる。また、万が一水冷ジャケットに亀裂等が発生しても、銅パイプに亀裂が生じない限り水漏れしないため、冷却水の水漏れが防止できる。
(4)水冷ジャケットを複数に分割できる構成としたことにより、損耗した部分のみを交換することができる。このため、水冷ジャケットの交換にかかる費用と時間を低減し、作業効率を向上できる。また、水冷ジャケットの交換の作業スペースが狭いため、作業効率が向上することにより、作業員の負担を軽減できる。
(5)また、水冷ジャケットは上下方向に稼働可能に吊下げ支持されたことにより、交換作業の負担を軽減することができる。
(6)また、セットラ天井構造に合わせて水冷ジャケットを構成することにより、いかなる構造の天井にも対応できる。また、天井構造に合わせた形状であるため、隙間が生じにくく、排ガスの漏洩を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】従来技術の自溶炉の概略構成の説明図である。
【図2】冷却構造体を備える自溶炉の概略構成を示した説明図であって、(a)は自溶炉の平面図であり、(b)は(a)中のA−A線における断面図である。
【図3】冷却構造体を示した斜視図である。
【図4】(a)は冷却構造体の正面図、(b)は冷却構造体の平面図を示した説明図である。
【図5】水冷ジャケットを示した説明図であって、(a)は水冷ジャケットを自溶炉に設置した際に炉の外側から見た際の水冷ジャケットの正面図、(b)は側面図、(c)は背面図、(d)は(a)のB−B断面図であり、(e)は図5(a)のC−C断面図である。
【図6】自溶炉に設置された水冷ジャケットを断面にして示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための一形態を図面と共に詳細に説明する。
【実施例1】
【0025】
本実施例における冷却構造体70を備える自溶炉10について図面を参照しつつ説明する。図2は本実施例の冷却構造体70を備える自溶炉10の概略構成を示した説明図である。図2(a)は自溶炉10の平面図であって、図2(b)は図2(a)中のA−A線における断面図である。
【0026】
図2に示すように、自溶炉10は、反応シャフト20、セットラ30、アップテイク40を備えている。反応シャフト20の上部には精鉱バーナ50が備えられており、精鉱バーナ50から反応シャフト20内へ精鉱と酸素富化空気が吹き込まれる。吹き込まれた精鉱と酸素富化空気は反応シャフト20内で混合して瞬間的に反応し、セットラ30内において層状のマットとスラグに分離する。
【0027】
セットラ30の天井部60は機械的強度の強いアーチ状に形成されている。また、このアーチ状の天井部60の入口、すなわち、セットラ30の天井部の反応シャフト20側に到る傾斜部分61は、精鉱の酸化反応により高温となったガスが通過するため、セットラ30の天井部60の中でも特に熱負荷が高い。このような熱負荷の高い傾斜部分61に、冷却構造体70が組み込まれている。この冷却構造体70はアーチ状のH鋼80に挟まれるように位置している。
【0028】
図3は冷却構造体70を示した斜視図である。また、図4(a)は冷却構造体70の正面図、図4(b)は冷却構造体70の平面図を示した説明図である。なお、図4(a)では詳細な構成の記載は省略している。冷却構造体70は、内部を冷却水の流れる銅パイプを鋳込んだ水冷ジャケット71を備えている。図3、図4に示すように、冷却構造体70は、セットラ30の天井部60のアーチ構造にあわせ、2列12段24個に小分けした水冷ジャケット71に分割されている。冷却構造体70の配置される傾斜部位61は図2の断面のように傾斜した形状と、図2の断面に直行する方向のアーチ状の形状とにより、複雑な形状をしている。このため、冷却構造体70を構成する水冷ジャケット71のそれぞれは配置される場所ごとに大きさ、角度などの形状が異なる。また、図3、図4(a)、図4(b)中に示す冷却構造体70に示す3つの孔70a、70b、70cは自溶炉10内の圧力を測定する圧力計、または重油バーナの設置や銑鉄の投入口として使用される。
【0029】
図5は水冷ジャケット71のひとつを示した説明図である。図5(a)は水冷ジャケット71を自溶炉10に設置した際に炉の外側から見た際の水冷ジャケット71の正面図、図5(b)は水冷ジャケット71の側面図、図5(c)は水冷ジャケット71の背面図、図5(d)は図5(a)のB−B断面図であり、図5(e)は図5(a)のC−C断面図である。
【0030】
水冷ジャケット71には、冷却水の流れる銅製のパイプ72が2本並べて鋳込まれている。水冷ジャケット71において2本のパイプ72のそれぞれは給水口73と排水口74とを備えている。パイプ72のそれぞれの給水口73が斜向かいに配置され、パイプ72のそれぞれの排水口74が斜向かいに配置され、それぞれのパイプ72の中を流れる冷却水の方向が異なるように構成されている。また、水冷ジャケット71の正面中央付近には、吊り輪用のボルト穴75が3箇所設けられている。また、図5(c)に示すように、自溶炉10に設置した際に炉の内側に向く水冷ジャケット71の背面には凹部76が設けられている。水冷ジャケット71は配置される場所により形状が異なるが、冷却水の通過するパイプ72、給水口73、排水口74、ボルト穴75、背面の凹部76はいずれの水冷ジャケット71も備えている。
【0031】
図6は自溶炉に設置された冷却構造体70を断面にして示した説明図である。冷却構造体70は2本のH鋼80の間に位置する。また、冷却構造体70を分割した水冷ジャケット71は、吊下部材90により、上下方向に稼働可能に吊下げ支持できる構成となっている。
【0032】
さらに、図6に示すように、水冷ジャケット71の凹部76にはキャスタブル等の耐火物77が充填される。この耐火物77は水冷ジャケット71の炉内側に厚さ100mmとなるように不定形耐火物を突き固めて形成する。このような不定形耐火物としては、スラグより融点が高く、熱膨張性が小さい物質が好ましく、放熱特性、硬度、耐摩耗性、耐食性、高温強度性、耐熱衝撃性など多くの機能特性を備えたアルミナ系のキャスタブル、例えば、アルミナ・クロミア質が好ましい。また、主成分がMgOのもの(例えば:株式会社ヨータイ製:ヨータイスタンプ(R−MP))なども利用することができる。凹部76断面の形状は、三角形、四角形、矩形、台形、U字形、皿型など種々の形状が可能であるが、耐火物脱落防止の観点から、炉内側に向かって窄んだ台形形状が好ましい。また、凹部76の表面は、平坦面、細かい凹凸面などの態様が可能であり、さらに充填される耐火物と凹部76が堅く係合するように、ピン状突起を設けることも可能であるが、充填される耐火物の脱落をタイミングよく行うためには鋳造や切削などで得られる平坦面とするのが好ましい。
【0033】
次に、水冷ジャケット71を通る冷却水について説明する。冷却構造体70は4つの冷却水の経路を備える。水冷ジャケット71は6つで1つの冷却水の経路を形成し、例えば、図4中の右上側の6つの水冷ジャケット71a、71b、71c、71d、71e、71fが1つの経路を形成する。冷却水は端に配置された水冷ジャケット71aへ流入し、水冷ジャケット71aから隣に配置された水冷ジャケット71bへ移動し、順々に隣の水冷ジャケットへ移動する。冷却水は中央の水冷ジャケット71fに到達すると水冷ジャケット71f内を折り返して再び水冷ジャケット71aへ戻るような経路Dを通る。同様に、図4中の他の水冷ジャケットも6つで一つの経路を構成している。このように冷却構造体70内を冷却水が往復する構成となっており、これにより効率よく冷却される。また、水冷ジャケット71内のパイプ72の内部へ流入する冷却水は、流入温度25〜35℃、流入速度23m/sであり、パイプ72から排出される冷却水は排出温度35〜45℃、流出速度23m/sである。また、冷却水の流量は33L/minである。
【0034】
上記において説明した本実施例の冷却構造体70は以下の効果を奏する。
(1)アーチ状のセットラ30の天井部60における熱負荷の高い反応シャフト30側に水冷ジャケット71を備え冷却水を循環することにより、セットラ30の天井部60を冷却し、熱損耗により天井部60の構造物が炉内へ落下することを抑制する。これにより、落下防止のため行われていた天井部60の構造物の交換回数を減少するため、自溶炉10の停止回数が減少し、自溶炉10の操業効率が向上する。また、落下防止により、排ガスの漏洩が防止され、環境事故を未然に防ぐ。
(2)水冷ジャケット71は、パイプ72を鋳込んだ構成としたことにより、万が一水冷ジャケット71に亀裂等が発生しても、パイプ72に亀裂が生じない限り水漏れしないため、冷却水の水漏れが防がれる。また、パイプ72を流れる冷却水が冷却構造体70を往復することにより、効率よく冷却が行われる。また、パイプ72は熱伝導性の良い銅製であるため、冷却効率が高い。
(3)冷却構造体70を複数の水冷ジャケット71に分割することにより、損耗した部分のみを交換することができる。このため、水冷ジャケット71の交換にかかる費用と時間を低減し、作業効率を向上する。また、水冷ジャケット71の交換の作業スペースは狭いが、作業効率が向上することにより、作業員の負担を軽減する。
(4)水冷ジャケット71の背面に凹部を設け、耐火物77を充填したことにより、水冷ジャケット71と耐火物77の熱伝導が効率よく行われ、炉内で発生する高温気流に熱せられる耐火物77を効率よく冷却する。
(5)また、水冷ジャケット71を上下方向に稼働可能に吊下げ支持したことにより、水冷ジャケット71の交換時の作業負担を軽減できる。すなわち、水冷ジャケット71を吊り下げて、配置する部位へ容易に移動ができるため、重量のある水冷ジャケット71を人手でセットラ30の天井部60へ運送する作業負担を軽減することができる。また、水冷ジャケット71を吊り下げて支持することにより、炉内への落下を防止できる。
(6)また、小分けした水冷ジャケット71を組み合わせ、アーチ状の天井構造に合わせて冷却構造体70を構成することにより、複雑な構造の天井にも対応する。また、天井構造に合わせて冷却構造体70が配置されるため、隙間が生じにくく、排ガスの漏洩が防がれる。
【0035】
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
【符号の説明】
【0036】
1、10 自溶炉
2、20 反応シャフト
3、30 セットラ
4、40 アップテイク
5、50 精鉱バーナ
60 天井部
70 冷却構造体
71 水冷ジャケット
72 パイプ
76 凹部
77 耐火物
90 吊下部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セットラ天井部の形状をアーチ状とした自溶炉において、前記セットラ天井部のアーチ形状にあわせて、複数の水冷ジャケットを配置して構成したことを特徴とする自溶炉の冷却構造体。
【請求項2】
前記水冷ジャケットは、前記セットラ天井部の形状にあわせて、配置される場所ごとにそれぞれの形状が異なる請求項1記載の自溶炉の冷却構造体。
【請求項3】
前記セットラ天井部の熱負荷の高い箇所に前記水冷ジャケットを配置した請求項1または2記載の自溶炉の冷却構造体。
【請求項4】
前記セットラ天井部の反応シャフト側に到る傾斜部分を構成した請求項1〜3記載の自溶炉の冷却構造体。
【請求項5】
前記水冷ジャケットは、冷却水の流れる銅パイプを鋳込んだ請求項1〜4記載の自溶炉の冷却構造体。
【請求項6】
前記水冷ジャケットは上下方向に稼働可能に吊下げ支持された請求項1〜5記載の自溶炉の冷却構造体。
【請求項7】
前記水冷ジャケットの炉側表面は凹凸が形成され、凹部に耐火物が充填されている請求項1〜6記載の自溶炉の冷却構造体。
【請求項8】
セットラ天井部の形状をアーチ状とした自溶炉において、前記セットラ天井部のアーチ形状にあわせて配置した複数の水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却することを特徴とする自溶炉の冷却方法。
【請求項9】
前記セットラ天井部の形状にあわせて、配置される場所ごとにそれぞれの形状が異なる水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却する請求項8記載の自溶炉の冷却方法。
【請求項10】
前記セットラ天井部の熱負荷の高い箇所に配置した水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却する請求項8または9記載の自溶炉の冷却方法。
【請求項11】
前記セットラ天井部の反応シャフト側に到る傾斜部分に配置した水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却する請求項8〜10記載の自溶炉の冷却方法。
【請求項12】
前記セットラ天井部に配置した冷却水の流れる銅パイプを鋳込んだ水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却する請求項8から11記載の自溶炉の冷却方法。
【請求項13】
上下方向に稼働可能に吊下げ支持されて、前記セットラ天井部に配置された水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却する請求項8〜12記載の自溶炉の冷却方法。
【請求項14】
炉側表面に凹凸が形成され、凹部に耐火物が充填されている前記セットラ天井部に配置された水冷ジャケットへ冷却水を供給して冷却する請求項8〜13記載の自溶炉の冷却方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−226711(P2011−226711A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−97344(P2010−97344)
【出願日】平成22年4月20日(2010.4.20)
【出願人】(500483219)パンパシフィック・カッパー株式会社 (109)
【出願人】(000142872)株式会社戸畑製作所 (7)
【Fターム(参考)】