説明

興行チケット販売の抽選方法と装置

【課題】 販売所や店頭に出向くことなく、発売日制限にとらわれず、確実にイベントに関する情報を入手できて、且つ高い確率でチケットが購入できること。
【解決手段】 複数の顧客がそれぞれの端末20から通信網22を介してインターネット30上のデータセンター10にアクセスし、興行会場50の座席を販売する。興行情報データベース5には各種興行の出演者名を含む情報を予め登録し、会員情報データベース4には予め電子メール番号41と特定の出演者名を登録する。選定された会員に対して、興行の案内状を電子メール12で送信し、これを受信した顧客及び一般顧客の端末20からの予約を受け付ける。これら顧客は予め会員情報データベース4に会員として登録されていることが検出せれた予約についてのみ、所定期間の経過後に抽選装置11が顧客毎について販売を確定する抽選を行う。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、興行チケット販売の抽選方法と装置に関し、詳しくは興行、コンサート、イベント、スポーツ会場等のチケット(入場券)の販売と申し込み及び販売の決定方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来商業ベースの興行、例えば歌手:マラヤアキ等のコンサートでは、日時と会場と、入場券(チケット)の電話予約センターの電話番号と、直接販売所の住所や場所や電話番号とを新聞広告、雑誌広告、専門のイベント誌に掲載して消費者に向けて、広告がなされている。イベント広告を見た一般の顧客は電話予約センターに電話を掛けて予約を行い、予約席が取れたら代金を指定先に振り込み、チケットを郵送により受け取っている。又は、所定の直接販売所に出向き代金引換にチケットを受け取っている。或いは、予約抜きで、直接販売所に出向き、代金引換にチケットを受け取っている
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電話受付による座席の予約と申し込み方法では、多数の顧客からの電話アクセスが同時刻に集中することが多く、予約センターに電話がつながりづらいものである。顧客にとっては回線が混雑している場合、チケット販売業者等が提供できる予定枚数が終了しても、知らずにアクセスし続けてしまい、無駄な労力を費やしストレスになっていた。売れっ子アーチストのチケットの販売枚数が売り切れた時、音声によるアンサーフォン(人間を介さない)により売り切れ告知をもって、問い合わせ客に対応している。
【0004】せっかく電話が通じたのに売り切れとはなんだという等の顧客やユーザーのイベント全般に対する不満が生じていた。クラス会等で幹事を決めて一括してチケットの申し込みをする以外では、あくまで娯楽であるチケットの購入は、仕事中心の毎日では、時として後回しになり、せっかく購入意思のあるコンサート等でも、発売期間が限定されていると見逃してしまうことが多多あった。是非聴きたい好きなアーチストの公演の場合でも、発売開始日が設定されているので、忙しかったり忘れたりすると電話さえ掛けられないことがあり、残念でならないという思いにかられることがあった。
【0005】また、チケット販売業者にとっては、受付終了以降には顧客からのアクセスに対応できなくなり、せっかく購入意思のある顧客を取りこぼしてしまうことがあった。一方インターネット上の広告を見てチケットを予約でも、おもしろ半分のアクセスであって、引き取りにこないと、未引き取り(予約流れ)となり、完売予定の席が、再び空席として残ってしまうことになる。顧客が直接販売所に出向く店頭販売方法では、時間を費やして店舗まで足を運ばなければならなかった。また顧客にとっては、売れ行き状況がわからないので、買えないリスクを覚悟で、長い購入者の列の後に並ばなければならないこともあり、仕事時間との関係で、発売開始日が設定されているという不安もあった。
【0006】宣伝パンフや新聞広告、雑誌広告、イベント誌の案内、広告の方法では、分厚いページから自分で情報を探さなければチケットの発売情報がわからない面倒さがあった。更に詳しいイベント内容を知りたくても、誌面スペースの限界により告知、掲載されている情報量に限界があった。一般に情報入手の方法として、インターネットがあるが安心して買える方法ではなかった、顧客は情報収集のつもりで、購入申し込みはしても、実際には購入しない場合が多い、販売者と購入者の双方にとって安心して販売が確定できる方法が知られていなかった。
【0007】この発明は、顧客は特に関心のある出演者のチケットの予約に際し、販売所や店頭に出向くことなく、発売日制限にとらわれず、確実にイベントに関する情報を入手できて、且つ高い確率でチケットが購入できる無駄のない予約と販売方法とその装置を提供することを目的とする。更に、チケット販売業者にとっては、特定アーチストに関心度の高い顧客には必ず興行案内状を送ることができ、購入意思のある顧客にほぼ確実に販売でき、また、予約を受け付けた予約客との間には必ず販売契約が成立できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題を解決するためになされたもので、第1の発明では、複数の顧客がそれぞれの端末から通信網を介してインターネット上のデータセンターにアクセスし、データセンターのホームページに表示された出演者名を含む興行広告に基づき、チケットを購入する興行チケット販売の抽選方法であって、前記データセンターでは当該興行の出演者について予め特定の出演者名を登録している会員に対して、当該興行の案内状を電子メールで送信し、これを受信した顧客及び一般顧客の端末からの予約を受け付け、これら顧客は予め前記データセンターに会員として登録されていることが検出された予約についてのみ、所定期間の経過後に前記予約について販売を確定する抽選を行い、抽選により確定された当選者に販売の確定を通知する。
【0009】第2の発明では、インターネットに接続可能な複数の端末と、興行情報データベースと会員情報データベースと抽選を行う抽選装置と期限管理装置と検索装置とを備え前記インターネットに接続されたデータセンターとからなる興行チケット販売の抽選装置であって、前記興行情報データベースには各種興行の出演者名を含む情報を予め登録し、前記会員情報データベースには予め会員登録及び特定の出演者名を登録し、前記データセンターでは当該興行の出演者について予め特定の出演者名を登録している会員を前記会員情報データベースから前記検索装置により選定し、選定された会員に対して、当該興行の案内状を電子メールで送信し、これを受信した顧客及び一般顧客の端末からの予約を受け付け、これら顧客は予め前記会員情報データベースに会員として登録されていることが検出された予約についてのみ、前記期限管理装置により所定期間を設定して、所定期間の経過後に前記抽選装置が顧客毎の予約について販売を確定する抽選を行い、抽選により確定された当選者に販売の確定を通知する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明について説明する。装置はインターネットに接続される顧客のパソコンとホストの計算機とで構成される。図1において、インターネット30には、通信回線22を介して多数の端末であるパソコン20が可能であり、またデータセンタである興行用のチケット販売業者例えば“チケットぴあ”等のホームページ、即ちホスト10が接続されている。なお、端末は通信手段を持つ端末なら携帯電話やPHSやゲーム装置やiモード(データ交信可能機)機などでもよい。パソコン20はCPU21や表示部23やモデムやRAM等を備え、またプリンタ24とキーボード25とマウス26と接続され、又インターネットウェブ27と電子メールプログラム28を備えている。
【0011】さて、一方のホスト10はCPU2とアクセスカウンタ3と会員データベース4とイベントデータベース5と時計6とキー7やスキャナー8と表示部9と、抽選装置11と電子メールプログラム12と運用プログラム13と検索プログラム34と通報課金プログラム31とモデムやRAM(メモリ)32と確率設定部33等を備えている。
【0012】時計6は、ホスト10の設置後引き続きCPU2とは独立に日本標準日時を計測しており、日時刻データは随時CPU2により読み出されている。抽選装置11は、多数の会員から少数の会員を抽選して選択し、確率設定部33の設定に従って、会員の申し込みについてファンクラブ会員であるかないかに重みを付けて抽選を行う。一般に有名アーチスト等の公演には販売チケット枚数に対し何倍もの購入申し込みがあるために、公平なくじ引きにより、販売を行うためである。電子メールプログラム12は電子メールの送信を管理し、運用プログラム13はホスト10の全体の情報処理を制御する。
【0013】検索プログラム34は、購入申し込み者を会員データベース4から選定し、更にその中で後述する希望アーチスト欄45に当該申し込みに関するアーチスト名が有るファンクラブ会員を選定する。課金プログラム31は後述する電子メールアドレス41宛てに、特定の例えばマラヤアキのコンサートの案内状を送る時の課金を管理する。確率設定部33は後述する希望アーチスト欄45にある特定アーチストに関する登録会員(そのファンクラブ会員)には高い確率を、希望アーチスト欄45に該当しない会員(一般会員)には一定の低い確率を設定する。
【0014】次ぎに会員データベース4とイベントデータベース5について説明する。図2において、会員データベース4は、チケット販売業者のホームページに、一般的な会員申し込みで登録され、個人情報40が完成され、その他の欄が同時に作成される。個人情報40は例えば氏名、住所、電話番号、連絡先、FAX番号と、電子メールアドレス41、取引データ42、申し込みデータ43と会員ID番号44の各欄と希望アーチスト欄45とを備えている。取引データ42欄と申し込みデータ43欄のデータは随時追加更可能であり、チケットの申し込みデータ43欄には確定フラグ欄Fがある。なお、会員はクレジットカードでなく引き落とし銀行口座を登録してもよく、インターネット上の決済手段があればよい、この場合は決済上の会員ID番号を登録することができる。
【0015】希望アーチスト欄45には登録会員が希望するアーチストやスポーツ団やオーケストラについて、固有名称を例えば、マラヤアキとかヤンキ−スとかウィ−ンオーケストラ等と予め登録できる。この登録は一般会員への登録時でも、登録後の追加登録でもインターネットのウェブ上でも電子メールでもできる。
【0016】希望アーチスト欄45に例えば、マラヤアキの登録があると、この会員は、マラヤアキのファンクラブ員であり、マラヤアキのコンサートの予定がイベントデータベース5にあれば、電子メールアドレス41宛てにマラヤアキのコンサートの案内状を送る契約となっている。この案内状にはチケット購入申し込みフォーマットを含めることができ、この電子メールへの送信料はID番号44に対して課金できる契約とし、希望アーチスト欄45は追加、若しくは所定の手続きと処理により削除可能に設計する。
【0017】図3でイベントデータベース5について説明する。イベントデータベース5はタイトル欄50のイベント名と日時と場所とチケット種と席数とを備え、受信用の電子アドレス51と申し込み期限52と抽選日53と受け付けカウンタ54と記録エリア55と受け付けフォーム56等から構成される。タイトル欄50の内容は、興行名と出演者名例えばマラヤアキのコンサートとなっており、チケット種には観覧条件によるS席100とやN席300とか等席毎に席(販売枚数)数と価格が取り決められている。イベント内容と販売内容は興行主との契約に基き、例えばキー7や時にはスキャナー8を使用して、表示部9を見ながらホスト10の管理者がイベント毎に入力する。
【0018】次ぎに図4のフロー図に従ってまず顧客側のパソコン20の動作について説明する。ファンクラブの顧客がインターネット端末のパソコン20、またはゲーム機、通信カラオケ装置、携帯電話等の電源をオンにすると、フローは開始する。以下説明上パソコン20を端末とする。ステップS1では公衆回線22を介して電話を掛けるなどして、インターネットの電子メールに接続する。又は図示しないが、またはパソコン20を企業や大学や研究所の構内のインターネットサーバーにLANを介して接続する。
【0019】接続後パソコン20の画面には、一般的な電子メール画面には受信メール一覧が表示される。ステップS2では顧客がマウス26等を使用して、受信メール:発信人チケット販売業者”ぴあ”等を選択する。するとパソコン20の画面に例えば、チケット販売業者”ぴあ”等からのメール、即ち歌手:マラヤアキ等の興行(コンサート)案内状が表示される。
【0020】図3のコンサート50が予定される日時と会場と、入場券(チケット)の席種別の料金と、申し込み期間と、図3の受け付けフォーム56と電子アドレス51が表示される。チケットの価格と日時とを勘案した顧客は購入枚数を決めて、ステップS3の申し込み(応募)操作に移る。ここでは、受け付けフォーム56の申し込み画面に必要事項を記入する。
【0021】ステップS4ではフォーマットの申し込み画面上で、“確認”文字をクリックし、更に電子アドレス51を押すと、記入済み申込書(データ)を電子メール51宛てにホスト10に送信する。同様に、一般の会員はチケット販売業者”ぴあ”のイベント画面からウェブ上で予約できる。そこで全国の多くのパソコン20からインターネット30を介して図3のホスト10に申込データが送られる。ファンクラブの電子メール上の受け付けフォーム56の記入内容と、一般の会員のウェブ上の申し込み画面と、送信処理はインターネット30上の通常の方法を使用する。
【0022】次ぎに図5、図6のフロー図に従ってチケット販売業者のホスト10側の動作について説明する。例えばマラヤアキの公演が決定するとフローは開始する。ステップS10ではマラヤアキの公演内容をイベントデータベース5に図3のように登録する。ステップS11では検索プログラム34は、会員データベース4内を検索して、マラヤアキを登録しているファン会員を電子メール番号41を含む会員の属性データ40と共にリストアップしメモリ32に記憶する。
【0023】ステップS12では電子メールプログラム12はマラヤアキの公演内容と購入抽選受け付けフォーム56を、ファン会員の電子メール番号41に送信する。購入抽選受け付けフォーム56では、ファン会員1名で申し込み可能なチケット枚数上限を、アーチストの人気性に応じて、希望者に平等に販売できることとチケット販売業者の利益とのバランスの上で設定する。ステップS13では、当該ファン会員の会員データベース4の取引データ欄42にこの電子メール送信の料金を課金する。
【0024】以下はファンクラブ会員以外の受け付けであり、ステップS14では、ホスト10は24時間インターネット30上に開放されており、一般顧客、ユーザーのパソコン20からのアクセスを待つ。ステップS15で、ホスト10がアクセスを受けると、パソコン20に、インターネット30を介してチケット販売業者のホームページの画面データを送信する。
【0025】ステップS16では、顧客のパソコン20の要求に従い、CPU2はホームページの次ぎにイベントデータベース5から案内画面データを送信する。例えば、歌手:マラヤアキ等の興行(コンサート)案内が送信される。タイトル50と出演者名を含むコンサート名と、予定される日時と会場と、入場券(チケット)の席種別に料金と販売枚数と、申し込み期間52と、抽選日53と申し込み画面のデータが送信される。その後顧客のパソコン20ではこの案内にウェブ上で申し込み等の応答を行う。
【0026】ステップS17ではCPU2はパソコン20から申し込みデータが有るか否か調べて、無ければステップS14に戻り次ぎのアクセスを待つ。申し込みデータが有れば、ステップS18に進み、会員であるかないかをウェブ上で問い、会員から受信したID番号、氏名、住所等について、申し込みのパソコン20が登録会員であるかどうか会員データベース4を参照して識別する。登録会員でなければステップS14に戻り、引き続きイベント情報の要求にのみ応じる。登録会員でなくとも、ホームページの閲覧は可能であり、イベント案内は自由に広く公開する。
【0027】登録会員であればステップS19に進み、購入抽選受け付けフォーム56をウェブ上に送信し、記入を待ちチケット予約をウェブ上で受け付けて、申し込みデータ欄43に申し込みデータを追加記録する。申し込みデータ欄43には以前の申し込み記録が残っており、今回のイベント名のタイトル50と時計6から得た日時とチケット種と枚数とが申し込みデータ欄43に追加記録される。なお、データ欄43から申し込み数を検出できる。
【0028】ステップS20では、申し込み期限日(受け付け期限)を過ぎているかどうかを調べ、期限日以内なら(過ぎていなければ)ステップS14に戻り、次ぎのアクセスを待ちまだ受け付ける。ステップS14からステップS20までの間はチケット販売業者がホームページ上で歌手:マラヤアキ等の興行(コンサート)案内:タイトル50を掲示し、且つ申し込み期限52欄内の日まで上限なく会員から申し込みを受け付ける。
【0029】さて、申し込み期間は、営業上例えば1ヶ月あり、会員には50万人いるとすると、その間には提供可能300席に対してマラヤアキに関心のある多数の800会員から申し込みを受信する場合がある。図6のフローにおいて、期限日を過ぎていたらステップS21に進み、当該コンサートでは、イベントデータベース5内に記録エリア55に予約締め切り欄を発生させ、かつ公演データのうち入場券(チケット)の席種別や料金と空席状況と、申し込み期限52と、申し込み画面(受け付けフォーム)と、抽選日53とを送信不可に設定する。
【0030】しかし、タイトル50のコンサートが予定される日時と会場と出演者名を含む案内文等は残し、コンサートの案内は暫く掲示する。ステップS22ではCPU2は、メモリ32内の購入申し込み者(選定した会員データベース4の該当ページ)について、希望アーチスト45を見てマラヤアキが登録されているのか、ファン会員かどうか調べる。
【0031】ファン会員ならステップS23に進み、購入申し込み者の確率設定部33の当選確率を高く設定し、ファン会員でない一般会員ならステップS24に進み、確率設定部33の当選確率を一定(低く)に設定する。その後共にステップS25に進み、抽選装置11はメモリ32内の応募者(両会員)について抽選を行う。抽選結果により当選者の該当ページには当選フラグ欄Fに1をセットし、契約に基き販売成立とするとともに、外れた者のページには当選フラグ欄Fに0を申し込みデータ43欄にセットする。メモリ32内の最新データが会員データベース4に上書きされる。
【0032】ステップS26では、CPU2は選定された会員データベース4から当選者名簿を作成し、席番等と枚数と乱数による販売確定番号の付与を行う。電子メールプログラム12は当選者について電子アドレス41宛てに当選の通知を送信する。申し込み者のうち当選者の電子メール41宛てにのみ送信する。
【0033】ステップS27では、CPU2は会員データベース4内の当該ファンクラブ会員の取引データ欄42に当選通知の電子メール送信の料金を、且つ取引データ42の欄に販売したチケット種と価格を記録し、課金処理を行う。ファンクラブ会員と一般会員との相違は出演者が異なるイベント毎に入れ替わる可能性があり、特にサービス面で差別するものではない。チケットは後日の郵送でも指定店での引き取りでもよい。
【0034】会員は後日、自由な時間にパソコン20をインターネット30に接続し、自己の電子メールの受信箱を開くことにより、ホスト10から届いた当選通知の有無で所望のチケットが取れたかを確認できる。例えばマラヤアキのファンであり、来日したら是非行きたいと思っていたら、希望登録さえしていたら必ず前もって案内が届くという安心感が得られる。
【0035】多人数のクラス会等で多くの枚数のチケットをまとめて注文する場合、特に人気の高いイベントでは、何枚でも上限はあるものの会員1人で複数のチケットでも、1単位の抽選対象となり且つ高い確率でくじ引きが受けられるので、いっしょに鑑賞できるチャンスが大きくなり、楽しみが増大する。万一外れてもクラス会全員で、別のイベントに切り替えることになり、別々に購入できた者と、外れた者が発生するなどの心配がない。
【0036】
【発明の効果】この発明によれば、チケット販売業者や主催者が、特定のイベントやコンサートに関し顧客やユーザー消費者に何らかの急な広告、訴え、有用な情報の提供、興行自体の何らかの理由によるやむを得ない変更等の通知をインターネットメールを使用して即刻実行できる。興行案内の電子メール代を電車賃程度に設定すれば、ユーザーにとっては、わざわざチケット販売所まで、出かける手間と費用と時間が節約できる。
【0037】希望アーチスト名を2、3登録しておくと、季節毎にコンサート等の案内が自動的に届くので、年間を通じて芸術や文化に接することができる、満足感が得られる。インターネット上の電子メールは、必ずしもイベント探索のために見るのではないが、仕事やその他の連絡のため、毎日見るユーザーが多いので、何かのついでに見られるという気楽さと安心感が得られる。
【0038】コンサート鑑賞等はあくまで娯楽であり、日常の生活では仕事中心になり、好きなアーチストのコンサートはできたら行きたい、知りたいと思ってもつい忘れてしまうことが多いが、後でしまったと思っていた顧客を繋ぎ止めるものとなる。また人気コンサートでは購入者が多く、チケットの入手が困難なことが予想されるが、抽選では比較的に高い確率でくじ引きが受けられるので、チャンスが大きくなり、楽しみが増大する。
【0039】苦労の後にせっかく電話が通じたのに売り切れとは何だという等の顧客やユーザーのイベント全般に対する不満を、吸収できるので、不満の解消となる。売れないアーチストのチケットなら何時でもゆっくり買えるという安心感を顧客やユーザーに与えて、急にコンサートや歌謡ショウに行きたくなったときの要望が叶えられるようになる。これはユーザー及び主催者から受け入れられるサービスとなる。
【0040】アーティスト、チーム、劇団などのイベントのアイテムリストが予めウエブ上に設定され、顧客のユーザーは、情報配信を希望するアイテムにエントリーして満足の行くまで情報を入手できる。情報の収集において、人気の高いイベントほど電話が繋がらない失望感に嫌気がさして、掛からない電話に代わりインターネットを利用する顧客が増加しており、ユーザーにとっては、欲しいチケットの抽選受付情報が、インターネット上ですぐ見つかる。一般発売前の抽選で、チケット入手のチャンスが拡大する。チケット販売業者にとっては、圧倒的な情報量と、優れた検索機能により、販売を促進でき、売り残し(在庫)チケットの販売促進が図れる。	
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の興行チケット販売の抽選方法が実施される装置の全体ブロック回路図である。
【図2】この発明の興行チケット販売の抽選方法が実施される装置の要部の詳細図である。
【図3】この発明の興行チケット販売の抽選方法が実施される装置の他の要部の詳細図である。
【図4】この発明の興行チケット販売の抽選方法の端末側の動作を説明するフロー図である。
【図5】この発明の興行チケット販売の抽選方法のホスト側の動作の前半を説明するフロー図である。
【図6】この発明の興行チケット販売の抽選方法のホスト側の動作の後半を説明するフロー図である。
【符号の説明】
2、21 CPU
3 アクセスカウンタ
4 会員データベース
5 イベントデータベース
6 時計
7、25 キー
8 スキャナー
9、23 表示部
10 ホスト
11 抽選装置
12、28 電子メールプログラム
13 運用プログラム
20 パソコン
22 通信回線
24 プリンタ
26 マウス
27 インターネットウェブ
30 インターネット
31 通報課金プログラム
32 RAM(メモリ)
33 確率設定部
34 検索プログラム
40 個人情報
41 電子メールアドレス
42 取引データ
43 申し込みデータ
44 ID番号
45 希望アーチスト欄
50 タイトル欄
51 電子アドレス
52 期限
53 抽選日
54 受け付けカウンタ
55 記録エリア
56 受け付けフォーム
F 確定フラグ欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の顧客がそれぞれの端末から通信網を介してインターネット上のデータセンターにアクセスし、データセンターのホームページに表示された出演者名を含む興行広告に基づき、チケットを購入する興行チケット販売の抽選方法であって、前記データセンターでは当該興行の出演者について予め特定の出演者名を登録している会員に対して、当該興行の案内状を電子メールで送信し、これを受信した顧客及び一般顧客の端末からの予約を受け付け、これら顧客は予め前記データセンターに会員として登録されていることが検出された予約についてのみ、所定期間の経過後に前記予約について販売を確定する抽選を行い、抽選により確定された当選者に販売の確定を通知することを特徴とする興行チケット販売の抽選方法。
【請求項2】 前記通知はインターネット上の電子メールにより行うことを特徴とする請求項1記載の興行チケット販売の抽選方法。
【請求項3】 前期抽選では当選確率を、前記特定の出演者名を登録している会員には、単に登録されている会員より高く設定して行われることを特徴とする請求項1記載の興行チケット販売の抽選方法。
【請求項4】 インターネットに接続可能な複数の端末と、興行情報データベースと会員情報データベースと抽選を行う抽選装置と期限管理装置と検索装置とを備え前記インターネットに接続されたデータセンターとからなる興行チケット販売の抽選装置であって、前記興行情報データベースには各種興行の出演者名を含む情報を予め登録し、前記会員情報データベースには予め会員登録及び特定の出演者名を登録し、前記データセンターでは当該興行の出演者について予め特定の出演者名を登録している会員を前記会員情報データベースから前記検索装置により選定し、選定された会員に対して、当該興行の案内状を電子メールで送信し、これを受信した顧客及び一般顧客の端末からの予約を受け付け、これら顧客は予め前記会員情報データベースに会員として登録されていることが検出された予約についてのみ、前記期限管理装置により所定期間を設定して、所定期間の経過後に前記抽選装置が顧客毎の予約について販売を確定する抽選を行い、抽選により確定された当選者に販売の確定を通知することを特徴とする興行チケット販売の抽選装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2001−155203(P2001−155203A)
【公開日】平成13年6月8日(2001.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−338400
【出願日】平成11年11月29日(1999.11.29)
【出願人】(398002617)ぴあ株式会社 (19)
【Fターム(参考)】