説明

舗装材供給装置

【課題】ベルトの磨耗を軽減しながら舗装箇所の幅方向に分散して舗装材を供給可能な舗装材供給装置を提供する。
【解決手段】舗装材供給装置1は、舗装箇所Pの幅方向に架け渡された架橋部材2と、架橋部材2に沿って移動可能に支持された第1ベルトコンベア3と、第1ベルトコンベア3を架橋部材2に沿って移動させる移動機構4と、一端側から舗装材FCを取り込んで他端側から第1ベルトコンベア3に舗装材FCを供給する第2ベルトコンベア5と、を備える。第1ベルトコンベア3は、架橋部材2に沿って移動することにより、舗装箇所Pの幅方向に分散して舗装材FCを供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、舗装箇所に舗装材を供給する舗装材供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スリップフォーム工法等の舗装工事において、舗装箇所に舗装材を分散して供給するための舗装材供給装置が用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、舗装箇所の幅方向の一端から他端へベルトコンベアを水平に差し渡して配置し、ベルトコンベアのベルトの走行方向およびその逆方向へ往復動してベルト上の舗装材を舗装部分の幅方向へ順次掻き落とすスクレーパを備えた舗装材供給装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−144240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の舗装材供給装置は、ベルト上の舗装材をスクレーパで掻き落とす構造であるため、ベルトとスクレーパとが擦れ合ってベルトが磨耗し、ベルトの交換やメンテナンスが煩雑になるという問題があった。
【0006】
本発明は、これらの事情に鑑みてなされたものであり、ベルトの磨耗を軽減しながら舗装箇所の幅方向に分散して舗装材を供給可能な舗装材供給装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、舗装箇所へ舗装材を搬送して供給する舗装材供給装置であって、前記舗装箇所の幅方向に架け渡された架橋部材と、前記架橋部材に沿って移動可能に支持された第1ベルトコンベアと、前記第1ベルトコンベアを前記架橋部材に沿って移動させる移動機構と、一端側から前記舗装材を取り込んで他端側から前記第1ベルトコンベアに前記舗装材を供給する第2ベルトコンベアと、を備え、前記第1ベルトコンベアは、前記架橋部材に沿って移動することにより、前記舗装箇所の幅方向に分散して舗装材を供給することを特徴とする。
【0008】
かかる構成によれば、舗装箇所の幅方向に架け渡された架橋部材に沿って第1ベルトコンベアが移動可能に支持されているので、第1ベルトコンベアを架橋部材に沿って移動させることにより、第1ベルトコンベアの端部の位置(すなわち舗装材の供給位置)を舗装箇所の幅方向で変更することができる。これにより、ベルトに摩擦を生じさせることなく、舗装箇所の幅方向に舗装材を分散して供給することができる。
【0009】
また、前記第2ベルトコンベアは、前記舗装箇所の外部に延出する延出部を一端側に有するとともに、前記延出部を上下方向に折り曲げる折曲機構を有する構成とするのが好ましい。
【0010】
かかる構成によれば、例えばアジテータ車の走行路の上に延出部が延出している場合でも、折曲機構によって延出部を折り曲げて走行路を通行可能な状態にすることができる。そのため、走行路が一車線しかない幅狭な工事現場でも、アジテータ車の入れ替えが容易になり、作業効率が向上する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ベルトの磨耗を軽減しながら舗装箇所の幅方向に分散して舗装材を供給可能な舗装材供給装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態に係る舗装材供給装置を用いたスリップフォーム工法の施工配置図である。
【図2】本実施形態に係る舗装材供給装置の前面図である。
【図3】本実施形態に係る舗装材供給装置の上面図である。
【図4】本実施形態に係る舗装材供給装置の側面図である。
【図5】第1ベルトコンベア及び移動機構付近の拡大前面図である。
【図6】第2ベルトコンベアの拡大前面図である。
【図7】舗装材供給装置の動作を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。本実施形態では、コンクリート舗装道路のスリップフォーム工法に本発明を適用した場合を例にとって説明する。なお、説明において方向を示すときは、図1に示す前後左右を基準として説明する。また、説明において、「左右方向」は「舗装箇所の幅方向」と同義である。
【0014】
スリップフォーム工法は、図1に示すように、成型機であるスリップフォームペーバSPに鋼製型枠を取り付け、鋼製型枠内に舗装材である生コンクリートFCを打設し、敷き均し・締め固め・成型を行うと同時に、スリップフォームペーバSPを前進させて、同一断面の構造物を連続的に構築する工法である。
本実施形態では、舗装箇所Pの上にスペーサを介して鉄網Sを予め設置し、次に、鉄網Sを設置した舗装箇所Pの上に舗装材供給装置1を用いて全量の半分程度の生コンクリートFCを左右方向に振り分けて荒下ろしし、次に、舗装材供給装置1の後方に配置したスリップフォームペーバSPの直前に残りの生コンクリートFCを供給し、スリップフォームペーバSPで敷き均し・締め固め・表面成型などを行っている。
なお、舗装箇所Pの左側には、アジテータ車Mが走行するための走行路Rが設けられている。
【0015】
図2乃至図4に示すように、本実施形態に係る舗装材供給装置1は、生コンクリートFCをアジテータ車Mから受け取って、地盤G上に設けられた舗装箇所Pに搬送して供給する装置である。
舗装材供給装置1は、架橋部材2と、第1ベルトコンベア3と、移動機構4と、第2ベルトコンベア5と、を主に備えている。
【0016】
架橋部材2は、舗装箇所Pから上方に離間した位置に、舗装箇所Pの幅方向に架け渡された部材である。架橋部材2は、舗装箇所Pの長手方向に互いに離間して配置された2本の橋桁21,21を備えている。各橋桁21,21は、例えばI形鋼で構成されており、その両端部には各橋桁21,21を支持するための脚部22,22が取り付けられている。脚部22,22は、橋桁21,21の高さを調節するための伸縮装置22aを有している。伸縮装置22aは、例えば油圧シリンダなどで構成されている。脚部22,22の下端には、舗装箇所Pの長手方向に沿って舗装材供給装置1を移動させるための走行装置23が設けられている。走行装置23は、例えばクローラ装置などで構成されている。また、橋桁21,21の両端部同士は連結桁24,24で連結されている。
【0017】
図2乃至図5(主に図5)に示すように、第1ベルトコンベア3は、舗装箇所Pの幅方向に分散して舗装材を供給するための装置であり、架橋部材2に沿って移動可能に支持されている。
第1ベルトコンベア3は、一対の本体プレート31,31と、本体プレート31,31の間に回転可能に挟持された一対のローラ32,32と、一対のローラ32,32に掛け回されたベルト33と、ベルト33を回転駆動するための駆動装置34と、架橋部材2に対して第1ベルトコンベア3を吊り下げ支持する吊下装置35と、を備えている。
【0018】
駆動装置34は、例えば油圧モータで構成されており、回転速度を調整可能であり、また、正逆両方向に回転可能になっている。駆動装置34は、一方のローラ32の端部に設けられたスプロケット32aにチェーン34aを介して駆動力を伝達している。この駆動装置34を回転駆動することにより、一方のローラ32の回転に伴ってベルト33が回転し、ベルト33上の生コンクリートFCが舗装箇所Pに供給される。
【0019】
吊下装置35は、各本体プレート31の外側面に固定されたアーム部材35aと、アーム部材35aの上端に設けられた滑車35bと、を有している。滑車35bは、各橋桁21,21の内側に突設されたレール部材21bに係止されており、レール部材21bに沿って移動できるようになっている。
【0020】
図2乃至図5(主に図5)に示すように、移動機構4は、第1ベルトコンベア3をレール部材21bに沿って移動させるための装置である。
移動機構4は、一対のプレート41,41と、駆動装置42と、駆動スプロケット43と、2つのガイドスプロケット44,44と、チェーン45と、を備えている。
【0021】
一対のプレート41,41は、第1ベルトコンベア3の各本体プレート31,31の他端側にそれぞれ固定されている。
【0022】
駆動装置42は、例えば油圧モータで構成されており、一方のプレート41(本実施形態では前側のプレート41)の内側に固定されている。
【0023】
駆動スプロケット43は、駆動装置42によって回転駆動されるスプロケットである。駆動スプロケット43は、一対のプレート41,41の中央部付近に架け渡されたシャフト43aと、シャフト43aの両端に取り付けられたスプロケット43b、43bと、を有している。シャフト43aは、図示しないギアなどを介して駆動装置42の出力軸に接続されている。スプロケット43b、43bは、一対のプレート41,41の外側にそれぞれ配置されている。
【0024】
ガイドスプロケット44は、チェーン45を駆動スプロケット43に案内するためのスプロケットであり、駆動スプロケット43の上方に互いに間隔をあけて2つ配置されている。ガイドスプロケット44は、一対のプレート41,41の上端部付近に架け渡されたシャフト44aと、シャフト44aの両端に取り付けられたスプロケット44b、44bと、を有している。スプロケット44b、44bは、一対のプレート41,41の外側にそれぞれ配置されている。
【0025】
チェーン45は、駆動スプロケット43の回転力を第1ベルトコンベア3の推進力に変換する部材である。チェーン45は、架橋部材2の連結桁24,24の間に橋桁21と平行に張り渡されているとともに、駆動スプロケット43及びガイドスプロケット44,44に掛け回されている。チェーン45は、駆動スプロケット43と噛み合っており、駆動スプロケット43を回転させることで、橋桁21に移動可能に吊下げ支持された第1ベルトコンベア3を、舗装箇所Pの幅方向に移動させることができる。
【0026】
図2乃至図4及び図6に示すように、第2ベルトコンベア5は、アジテータ車Mから第1ベルトコンベア3まで生コンクリートFCを運搬する装置である。第2ベルトコンベア5の一端側(図2の右側)は、舗装箇所Pの外側である走行路R上に延出する延出部5aを構成している。第2ベルトコンベア5の他端側(図2の左側)は、架橋部材2の橋桁21,21の間に略水平に支持される水平部5bを構成している。水平部5bの右端部は、第1ベルトコンベア3の上方に位置している。
【0027】
第2ベルトコンベア5は、一対の本体プレート51と、この本体プレート51に挟持された複数のローラ52と、複数のローラ52に掛け回されたベルト53と、ベルト53を回転駆動するための駆動装置54と、第2ベルトコンベア5の延出部5aを折り曲げる折曲機構55と、生コンクリートFCを受けるホッパ56と、を有している。
【0028】
一対の本体プレート51は、ローラ52を挟持するための部材である。本体プレート51は、延出部5aを構成する延出部プレート51aと、水平部5bを構成する水平部プレート51bと、の2つの部材で構成されている。延出部プレート51aの他端側は、水平部プレート51bの一端側に折曲機構55を介して連結されている。
【0029】
ローラ52は、ベルト53を案内するための円筒形状の部材であり、ベルト53の折れ曲がり位置に対応した所定の位置に配置されている。
【0030】
駆動装置54は、例えば油圧モータで構成されており、正逆両方向に回転可能になっている。駆動装置54は、他端側に配置されたローラ52の端部に設けられたスプロケット52aにチェーン54aを介して駆動力を伝達している。この駆動装置54を回転駆動することにより、他端側のローラ52の回転に伴ってベルト53が回転し、ベルト53上の生コンクリートFCが第1ベルトコンベア3に運搬される。
【0031】
折曲機構55は、図6(a),(b)に示すように、延出部5aを上下方向に折り曲げる装置である。折曲機構55は、延出部プレート51aの右端部付近を補強する第1補強プレート55aと、水平部プレート51bの左端部付近を補強する第2補強プレート55bと、第1補強プレート55aの右端部と第2補強プレート55bの左端部とを回動可能に連結するヒンジ部55cと、第1補強プレート55aと第2補強プレート55bの間に設けられた伸縮装置55dと、を備えている。
【0032】
伸縮装置55dは、例えば油圧シリンダで構成されている。伸縮装置55dは、シリンダロッドの先端部が第1補強プレート55aの上端部に固定されており、油圧シリンダの基端部が第2補強プレート55bの上端部に固定されている。図6(b)に示すように、伸縮装置55dを縮退した状態にすると、延出部5aが起立した状態に折り曲げられる。
【0033】
ホッパ56は、アジテータ車Mから投下された生コンクリートFCを受ける部材であり、図3に示すように、延出部5aの左端部に設置されている。ホッパ56は、下方に向かうほど幅狭となる漏斗状に形成されている。ホッパ56の下方にはベルト53が配置されており、ホッパ56に投下された生コンクリートFCはベルト53上に載置される。
【0034】
本実施形態に係る舗装材供給装置1は、基本的に以上のように構成されるものであり、次に、図1乃至図7(主に図7)を参照して、本実施形態に係る舗装材供給装置1の動作及びスリップフォーム工法の施工手順について説明する。
図7は、舗装材供給装置の動作を説明するための説明図である。図7においては、説明の便宜のため、第1ベルトコンベア3のベルト33と第2ベルトコンベア5のベルト53以外の構成を省略して描いている。
【0035】
はじめに、図1に示すように、舗装箇所Pの上にスペーサ(図示せず)を介して鉄網Sを設置する。なお、鉄網Sは、鉄筋を格子状に組み合わせた部材である。
【0036】
次に、舗装材供給装置1を用いて、鉄網Sを敷設した舗装箇所Pの幅方向に分散して、生コンクリートFCを荒下ろしする。なお、荒下ろしする生コンクリートFCの量は、鉄網Sが丁度隠れる程度とするのが好ましい。
【0037】
具体的には、まず、図7(a)に示すように、第1ベルトコンベア3を架橋部材2に沿って移動させて、舗装箇所Pの右側寄りに配置する。そして、第2ベルトコンベア5のベルト53を反時計回りに回転させることにより、第2ベルトコンベア5に供給された生コンクリートFCを第1ベルトコンベア3まで運搬する。次に、第1ベルトコンベア3のベルト33を反時計回りに回転駆動して、舗装箇所Pの幅方向の右側に生コンクリートFCを供給する。
【0038】
次に、図7(b)に示すように、移動機構4(図5参照)を駆動することにより、第1ベルトコンベア3を左方向に移動させて、第1ベルトコンベア3の右側の端部を先に投下した生コンクリートFCの端部の上に配置する。そして、第2ベルトコンベア5及び第1ベルトコンベア3を経由して生コンクリートFCを先に投下した生コンクリートFCに隣接した位置に投下する。
【0039】
次に、図7(c)に示すように、第2ベルトコンベア5の下方に生コンクリートFCを供給する場合は、第1ベルトコンベア3を右側に移動して第1ベルトコンベア3の左端部を第2ベルトコンベア5の下方に配置する。そして、第1ベルトコンベア3のベルト33を時計回りに回転させることにより、生コンクリートFCを第2ベルトコンベア5の下方に投下する。
【0040】
次に、図7(d)に示すように、舗装箇所Pの左端部付近に生コンクリートFCを供給する場合は、第1ベルトコンベア3をさらに左に移動して、第1ベルトコンベア3の左端部を舗装箇所Pの左端部付近に配置する。このとき、第1ベルトコンベア3の右側の端部は、第2ベルトコンベア5の右端部の下方に位置しており、第2ベルトコンベア5から生コンクリートFCの供給を受けることができるようになっている。そして、第1ベルトコンベア3のベルト33を時計回りに回転させることにより、生コンクリートFCを舗装箇所Pの左端部付近に投下する。
以上のような舗装材供給装置1の動作により、舗装箇所Pの幅方向に分散して舗装材である生コンクリートFCが供給されることとなる。
【0041】
なお、舗装材供給装置1は、走行装置23を駆動して前方に移動しながら生コンクリートFCの荒下ろしを行っている。これにより、舗装箇所Pの幅方向だけでなく前方向にも生コンクリートFCの荒下ろしが行われる。
【0042】
図1に示すように、舗装材供給装置1の後方には、生コンクリートFCの敷き均し、締め固め及び成型を行うスリップフォームペーバSPが配置されている。スリップフォームペーバSPの直前には、他のアジテータ車Mから舗装に必要な残りの生コンクリートFCが供給される。
【0043】
スリップフォームペーバSPは、前方に移動しながら、搭載されたスクリューオーガ(図示せず)を用いて、生コンクリートFCを所定の施工幅に敷き均す。このとき、スリップフォームペーバSPは、生コンクリートFCを前方に押圧するが、舗装材供給装置1によって鉄網Sがほぼ埋まる程度に生コンクリートFCが荒下ろしされているので、鉄網Sの移動を抑制することができる。
【0044】
スリップフォームペーバSPは、敷き均された生コンクリートFCをバイブレータで締め固め、モールド及びスクリードによって所定の幅及び高さに成型する。これにより、舗装体が連続的に形成されることとなる。
【0045】
スリップフォームペーバSPの直前に生コンクリートFCを供給するアジテータ車Mを交換(入れ替え)するときは、図6(b)に示すように、舗装材供給装置1の折曲機構55を作動させることにより、第2ベルトコンベア5の延出部5aを起立状態にする。これにより、走行路Rが開放され、アジテータ車Mの通行が可能となる。
【0046】
本実施形態に係る舗装材供給装置1によれば、舗装箇所Pの幅方向に架け渡された架橋部材2に沿って第1ベルトコンベア3が移動可能に支持されているので、第1ベルトコンベア3を架橋部材2に沿って移動させることにより、第1ベルトコンベア3の端部の位置(すなわち舗装材の供給位置)を舗装箇所Pの幅方向で変更させることができる。これにより、スクレーパが不要となるので、ベルト33,53の磨耗を抑制してメンテナンス性の向上を図りながら、舗装箇所Pの幅方向に舗装材を分散して供給することができる。
【0047】
また、本実施形態に係る舗装材供給装置1によれば、第2ベルトコンベア5の延出部5aが折曲機構55によって折り曲げ可能に構成されているので、走行路Rが狭い場合でも、延出部5aを折り曲げてアジテータ車Mの走行を可能にすることができる。
【0048】
また、本実施形態に係る舗装材供給装置1によれば、第1ベルトコンベア3は、架橋部材2(より詳しくは橋桁21)に吊り下げ支持されており、架橋部材2に沿って移動可能に構成されているので、舗装箇所Pの幅員に合わせて橋桁21の長さを組み替える(橋桁21を交換する)ことで、第1ベルトコンベア3自体を交換することなく、様々な幅員の舗装箇所Pに対応することができる。
【0049】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0050】
例えば、本実施形態では、コンクリート舗装のスリップフォーム工法に舗装材供給装置1を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常のアスファルト舗装におけるアスファルト合材の供給に用いてもよい。
【0051】
また、本実施形態では、スリップフォーム工法において、舗装箇所Pの上に予め鉄網Sを敷設したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1層目のコンクリート層を施工した上に鉄網Sを設置し、その上に舗装材供給装置1を用いて2層目の生コンクリートFCを供給し、スリップフォームペーバSPで敷き均し・締め固めなどを行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 舗装材供給装置
2 架橋部材
3 第1ベルトコンベア
35 吊下装置
4 移動機構
5 第2ベルトコンベア
5a 延出部
55 折曲機構
FC 生コンクリート
P 舗装箇所
S 鉄網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
舗装箇所へ舗装材を搬送して供給する舗装材供給装置であって、
前記舗装箇所の幅方向に架け渡された架橋部材と、
前記架橋部材に沿って移動可能に支持された第1ベルトコンベアと、
前記第1ベルトコンベアを前記架橋部材に沿って移動させる移動機構と、
一端側から前記舗装材を取り込んで他端側から前記第1ベルトコンベアに前記舗装材を供給する第2ベルトコンベアと、を備え、
前記第1ベルトコンベアは、前記架橋部材に沿って移動することにより、前記舗装箇所の幅方向に分散して舗装材を供給することを特徴とする舗装材供給装置。
【請求項2】
前記第2ベルトコンベアは、前記舗装箇所の外部に延出する延出部を一端側に有するとともに、前記延出部を上下方向に折り曲げる折曲機構を有することを特徴とする請求項1に記載の舗装材供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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