船舶の推進制御装置
【課題】船舶の喫水データを検出してかかる喫水データを、舵角を検出データ、船舶の走行時の速力データ、主プロペラを駆動データに加えることにより、横力を確実に低減できる船舶の推進制御装置を提供する。
【解決手段】船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を、予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器を備えたことを特徴とする。
【解決手段】船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を、予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器を備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段と備えた船舶の推進制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
船舶が旋回する場合、一端側のプロペラのトルクが増大するので、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機の回転数が低下する。この場合、船舶には推進力の他に、軸に直角な面内の横力が作用する。
この横力は、図16(A)に示されるように、旋回時の横力は直進時に比べて大幅に増加する。かかる横力が増加すると、図16(B)に示されるように、船舶のプロペラ軸24が曲げられて該プロペラ軸24と船尾管軸受23とが接触して軸の焼き付きを生じて、航行不能になる事故が発生する可能性がある。24´は中間軸受である。
【0003】
かかる横力を軽減するため、特許文献1(特開2006−137334号公報)においては、舵角を検出する舵角指示器と、船舶の走行時の速力を検出する速力検出器と、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機とを備え、前記舵角指示器、速力検出器、主プロペラ駆動主機の各検出手段に基づいて、主プロペラ軸に係る横力を算出し、横力が所望値以内に収まる推進動力を回転指示器に収めるように構成されている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−137334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば前記特許文献1(特開2006−137334号公報)においては、舵角を検出する舵角指示器と、船舶の走行時の速力を検出する速力検出器と、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機とにより、横力が所望値以内に収まるような推進動力で制御しているが、かかる制御のみでは主プロペラ軸に係る横力を確実に低減するのは困難を伴う。
【0006】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、船舶の喫水データを検出して、かかる喫水データを、舵角を検出データ、船舶の走行時の速力データ、主プロペラを駆動データに加えることにより、横力を確実に低減できる船舶の推進制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はかかる目的を達成するもので、船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を、予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器を備えたことを特徴とする(請求項1)。
【0008】
本発明を左舷主機と右舷主機とを備えた船舶に適用すれば、
左舷主機と右舷主機とを備えた船舶の推進制御装置において、船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて前記左舷主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する左舷回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて前記右舷主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する右舷回転指示器を備えたことを特徴とする(請求項2)。
【0009】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器とを備えた船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器とを備えたことを特徴とする(請求項3)。
【0010】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラを備えた船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段とを備えたことを特徴とする(請求項4)。
【0011】
本発明を、前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラとを、左舷及び右舷に備えた船舶に適用すれば、前記と同様な構成で適用できる(請求項5)。
【0012】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラと、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器とを備えた船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器を備えたことを特徴とする(請求項6)。
【0013】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーを備えた船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器を備えたことを特徴とする(請求項7)。
【0014】
本発明を、前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、ギャップセンサーとを左舷及び右舷に備えた、左ギャップセンサー付き左舷主プロペラ駆動主機と右ギャップセンサー付き右舷主プロペラ駆動主機にも適用できる(請求項8)。
【0015】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーと、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器とを備えた船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器を備えたことを特徴とする(請求項9)。
【0016】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーと、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラとを備えた船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、
前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段とを備えたことを特徴とする(請求項10)。
【0017】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーと、可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラとを、左舷及び右舷に備えた、左舷主プロペラ駆動主機と右舷主プロペラ駆動主機、左舷CPP翼角制御手段と左舷CPP翼角制御手段、左舷用ギャップセンサーと右舷用ギャップセンサーに適用できる(請求項11)。
【0018】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と可変ピッチプロペラ(CPP) 翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラと船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーとを備えた翼角制御手段及びギャップセンサー付き主プロペラ回転系と、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器による回転系とを有する船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、
前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段とよりなる回転数、翼角指示器と、及び前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器を備えたことを特徴とする(請求項12)。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段との制御に加えて、喫水検出手段によって船舶の喫水データを検出してこの喫水データを加えるので、これらの各検出手段からの検出値に基づき、かかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を制御することができることとなり、従って特に旋回時に大きく変わる喫水データを盛り込んで主機の回転数を制御するので、旋回開始からの時間に対応して主機の回転数を低下させて、プロペラ軸の横力を減少させることができる。
【0020】
かかる効果は、左舷主機と右舷主機とを備えた船舶、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器を備えた船舶、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラを備えた船舶、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーを備えた船舶等の各種の船舶の横力の抑制装置に広く適用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【実施例1】
【0022】
図14は本発明の第1実施例が適用される船舶に後部の概略側面図であり、13は船体、該船体13の下部には切れ上がった船底か下方に突出して設けられたプロペラ軸保持部3aが設けられている。該プロペラ軸保持部3aの後端部には船尾管軸受23が固定され、プロペラ20を備えたプロペラ軸24は前記船尾管軸受23と中間軸受(図示省略)とにより回転自在に支持されている。5は前記プロペラ軸24を駆動する主機である。
また、プロペラ20の後方の船底部には舵21が鉛直軸を中心にして回動可能に取り付けられている。前記舵21の上部に舵21を回動させて舵取りを行う舵取機22が設けられている。
【0023】
図1は本発明の第1実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
図1において、5は主機、2は前記舵取機22から船舶の舵角を検出する舵角指示器、3は船舶が走行する速力を検出する速力計、1は船舶の喫水データを検出する喫水計であり、これらの各検出手段からの検出値は、回転指示器4に入力される。
回転指示器4においては、前記各検出手段からの検出値に基づき、かかる検出値と横力との関係が設定されており、舵角が大きくなるに連れて横力は大きくなり、速力は高速になるほど横力の増加分が大きくなる。また、喫水が大きくなるに連れて速度を落とすように設定されている。
【0024】
そして、前記回転指示器4においては、主機5の回転数を予め設定された回転数に保持し、且つ前記舵角指示器から舵角を検出値、速力計からの速力検出値、及び喫水計1からの喫水データの検出値を、前記舵角の設定値、速力の設定値、及び喫水データの設定値等と対比させて、横力を減少するように制御する。
図2に示すように、Aが前記のような制御を行った横力の図、Bが前記のような制御を行なわない横力の図で、前記制御を行うことにより横力を低減できる。
【0025】
かかる第1実施例によれば、船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3との制御に加えて、喫水計1によって船舶の喫水データを検出してこの喫水データを加えるので、これらの各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機5の回転数を制御することができることとなり、従って特に旋回時に大きく変わる喫水データを盛り込んで主機5の回転数を制御するので、旋回開始からの時間に対応して主機5の回転数を低下させて、プロペラ軸24の横力を減少させることができる。
【0026】
(その他の実施例)
前記第1実施例の作用効果は、左舷主機と右舷主機とを備えた船舶、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器を備えた船舶、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラを備えた船舶、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーを備えた船舶等の各種の船舶の横力の抑制装置に広く適用できる。
以下に各実施例について、本発明の適用態様を説明する。
【実施例2】
【0027】
図3は本発明の第2実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第2実施例においては、次のように構成している。
左舷主機5aと右舷主機5bとを備えた船舶の推進制御装置であって、舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて前記左舷主機5aの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する左舷回転指示器4aと、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて前記右舷主機5bの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する右舷回転指示器4bを備えている。
【実施例3】
【0028】
図4は本発明の第3実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第3実施例においては、次のように構成している。
第3実施例は本発明を、主プロペラ20を駆動する主プロペラ駆動主機5cと、主プロペラに対向して設置されポッドモータ6により船舶に推進力を付与するポッド推進器6aとを備えた船舶に適用している。
図15はポッド推進器6aを備えた船舶の推進制御装置の図14対応図である。図15において、ポッドモータ6により船舶に推進力を付与するポッド推進器6aを前記主プロペラ20に対向して設け、該ポッド推進器6aを主プロペラ20に対して逆回転させて推進力を助長している。7aはポッド(POD)プロペラ回転指示器である。その他の構成は図14と同一であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
【0029】
図4において、舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機5cの回転数を予め設定された回転数に保持し、且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する主プロペラ回転指示器4cと、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器6aのポッドモータ6の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減するポッドプロペラ回転指示器7aを備えている。
【実施例4】
【0030】
図5は本発明の第4実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第4実施例においては、次のように構成している。
第4実施例は本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラを備えた船舶に適用している
【0031】
図5において、舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機5の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する前記翼角制御手段と一体に備えた回転数、翼角指示器9を備えている。
【実施例5】
【0032】
図6は本発明の第5実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第5実施例においては、次のように構成している。
第4実施例は本発明を、前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機を左舷主機5aおよび右舷主機5b,可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される左舷CPP翼角制御器8a及び可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される右舷CPP翼角制御器8bを備えた船舶に適用し、
前記左舷主機5aの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ予め設置された値よりも横力を低減する前記翼角制御手段と一体に備えた左舷回転数、翼角指示器9aと、前記右舷主機5bの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する前記翼角制御手段と一体に備えた右舷回転数、翼角指示器9bとを備えている。
【実施例6】
【0033】
図7は本発明の第6実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第6実施例においては、次のように構成している。
第6実施例においては、本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機5cと、CPP翼角制御手段10により制御される可変ピッチプロペラと、主プロペラに対向して設置されポッドモータ6により船舶に推進力を付与するポッド推進器6aとを備えた船舶に適用している。
【0034】
図7において、舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づき、かかる検出値と横力との関係を用いて、前記主プロペラ駆動主機5cの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減するCPP翼角制御手段10とを一体に備えた回転数、翼角指示器9と、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器6aのポッドモータ6の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減するポッドプロペラ回転指示器7aを備えている。
【実施例7】
【0035】
図8は本発明の第7実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第7実施例においては、次のように構成している。
第7実施例においては、本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動の主機5と、船尾管軸受23に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサー11を備えた船舶に適用している。
【0036】
図8において、舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記ギャップセンサー11から入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づき、かかる検出値と横力との関係を用いて主機5の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する回転指示器4を備えている。
【実施例8】
【0037】
図9は本発明の第8実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第8実施例においては、次のように構成している。
第8実施例においては、前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機を左舷主機5a及び右舷主機5bとし、ギャップセンサーを左舷ギャップセンサー11a及び右舷ギャップセンサー11bとしている。
そして前記舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備え、前記各検出手段1,2,3からの検出値を、左舷回転指示器4a及び右舷回転指示器4bに入力し、前記検出値と横力との関係を用いて左舷主機5a及び右舷主機5bの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減している。
【実施例9】
【0038】
図10は本発明の第9実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第9実施例においては、次のように構成している。
第9実施例においては、本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機5cと、船尾管軸受23に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサー11と、主プロペラに対向して設置されポッドモータ6により船舶に推進力を付与するポッド推進器6aとを備えた船舶に適用している。
【0039】
図10において、前記舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記ギャップセンサー11から入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を設定値まで低減する主プロペラ回転指示器4aと、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器6a用ポッドモータ6の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を設定値まで低減するポッドプロペラ回転指示器7aを備えている。
【実施例10】
【0040】
図11は本発明の第10実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第10実施例においては、次のように構成している。
第10実施例においては、本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動の主機5と、船尾管軸受23軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサー11と、CPP翼角制御手段8により制御される可変ピッチプロペラとを備えた船舶に適用している。
【0041】
図11において、前記舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記ギャップセンサー11から入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を設定値以下に低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を設定値以下に低減する前記翼角制御手段とを一体に備えた回転数、翼角指示器7とを備えている。
【実施例11】
【0042】
図12は本発明の第11実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第11実施例においては、次のように構成している。
第11実施例においては、本発明を、前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機として左舷主機5aおよび右舷主機5b,可変ピッチプロペラ(CPP)の翼角制御手段として左舷CPP翼角制御器8a及び右舷CPP翼角制御器8b、ギャップセンサー1として左舷ギャップセンサー11a及び右舷ギャップセンサー11bをそれぞれ備えた船舶に適用している。
【0043】
そして、前記左舷主機5aの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記左舷CPP翼角制御器8aと左舷ギャップセンサー11から入力されるギャップセンサー出力に対応して作動する機能を備えこれらを一体にした左舷回転数、翼角指示器9aと、
前記右舷主機5bの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する前記右舷CPP翼角制御器8bと右舷ギャップセンサー11から入力されるギャップセンサー出力に対応して作動する機能を備えこれらを一体にした右舷回転数、翼角指示器9bと、を備えている。
【実施例12】
【0044】
図13は本発明の第12実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第12実施例においては、次のように構成している。
第12実施例においては、本発明を、主プロペラ20を駆動する主プロペラ駆動主機5cと可変ピッチプロペラ(CPP) 翼角制御手段10により制御される可変ピッチプロペラと船尾管軸受23に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサー11とを備えた翼角制御手段及びギャップセンサー付き主プロペラ回転系と、主プロペラ20に対向して設置されポッドモータ6により船舶に推進力を付与するポッド推進器6aによる回転系とを有する船舶に適用している。
【0045】
図13において、前記舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記ギャップセンサー11から入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を設定値以内に低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を設定値以内に低減する主プロペラ翼角を制御手段とよりなる回転数、翼角指示器9と、
前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器6aの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を設定値以内に低減するポッドプロペラ回転指示器7gを備えている。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明によれば、船舶の喫水データを検出してかかる喫水データを、舵角を検出データ、船舶の走行時の速力データ、主プロペラを駆動データに加えることにより、横力を確実に低減できる船舶の推進制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図2】第1実施例に係る横力の線図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図4】本発明の第3実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図5】本発明の第4実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図6】本発明の第5実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図7】本発明の第6実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図8】本発明の第7実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図9】本発明の第8実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図10】本発明の第9実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図11】本発明の第10実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図12】本発明の第11実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図13】本発明の第12実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図14】本発明の第1実施例が適用される船舶に後部の概略側面図である。
【図15】ポッド推進器を備えた船舶の推進制御装置の図14対応図である。
【図16】従来技術の作用を示す線図である。
【符号の説明】
【0048】
1 喫水計
2 舵角指示器
3 速力計
4 回転指示器
4a 左舷回転指示器
4b 右舷回転指示器
5 主機
5a 左舷主機
5b 右舷主機
6 ポッドモータ
6a ポッド推進器
7a ポッド(POD)プロペラ回転指示器
9 回転数、翼角指示器
11 ギャップセンサー
11a 左舷ギャップセンサー
11b 右舷ギャップセンサー
20 プロペラ
22 舵取機
23 船尾管軸受
24 プロペラ軸
【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段と備えた船舶の推進制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
船舶が旋回する場合、一端側のプロペラのトルクが増大するので、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機の回転数が低下する。この場合、船舶には推進力の他に、軸に直角な面内の横力が作用する。
この横力は、図16(A)に示されるように、旋回時の横力は直進時に比べて大幅に増加する。かかる横力が増加すると、図16(B)に示されるように、船舶のプロペラ軸24が曲げられて該プロペラ軸24と船尾管軸受23とが接触して軸の焼き付きを生じて、航行不能になる事故が発生する可能性がある。24´は中間軸受である。
【0003】
かかる横力を軽減するため、特許文献1(特開2006−137334号公報)においては、舵角を検出する舵角指示器と、船舶の走行時の速力を検出する速力検出器と、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機とを備え、前記舵角指示器、速力検出器、主プロペラ駆動主機の各検出手段に基づいて、主プロペラ軸に係る横力を算出し、横力が所望値以内に収まる推進動力を回転指示器に収めるように構成されている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−137334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば前記特許文献1(特開2006−137334号公報)においては、舵角を検出する舵角指示器と、船舶の走行時の速力を検出する速力検出器と、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機とにより、横力が所望値以内に収まるような推進動力で制御しているが、かかる制御のみでは主プロペラ軸に係る横力を確実に低減するのは困難を伴う。
【0006】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、船舶の喫水データを検出して、かかる喫水データを、舵角を検出データ、船舶の走行時の速力データ、主プロペラを駆動データに加えることにより、横力を確実に低減できる船舶の推進制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はかかる目的を達成するもので、船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を、予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器を備えたことを特徴とする(請求項1)。
【0008】
本発明を左舷主機と右舷主機とを備えた船舶に適用すれば、
左舷主機と右舷主機とを備えた船舶の推進制御装置において、船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて前記左舷主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する左舷回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて前記右舷主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する右舷回転指示器を備えたことを特徴とする(請求項2)。
【0009】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器とを備えた船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器とを備えたことを特徴とする(請求項3)。
【0010】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラを備えた船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段とを備えたことを特徴とする(請求項4)。
【0011】
本発明を、前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラとを、左舷及び右舷に備えた船舶に適用すれば、前記と同様な構成で適用できる(請求項5)。
【0012】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラと、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器とを備えた船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器を備えたことを特徴とする(請求項6)。
【0013】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーを備えた船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器を備えたことを特徴とする(請求項7)。
【0014】
本発明を、前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、ギャップセンサーとを左舷及び右舷に備えた、左ギャップセンサー付き左舷主プロペラ駆動主機と右ギャップセンサー付き右舷主プロペラ駆動主機にも適用できる(請求項8)。
【0015】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーと、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器とを備えた船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器を備えたことを特徴とする(請求項9)。
【0016】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーと、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラとを備えた船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、
前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段とを備えたことを特徴とする(請求項10)。
【0017】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーと、可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラとを、左舷及び右舷に備えた、左舷主プロペラ駆動主機と右舷主プロペラ駆動主機、左舷CPP翼角制御手段と左舷CPP翼角制御手段、左舷用ギャップセンサーと右舷用ギャップセンサーに適用できる(請求項11)。
【0018】
本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と可変ピッチプロペラ(CPP) 翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラと船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーとを備えた翼角制御手段及びギャップセンサー付き主プロペラ回転系と、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器による回転系とを有する船舶に適用すれば、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、
前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段とよりなる回転数、翼角指示器と、及び前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器を備えたことを特徴とする(請求項12)。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段との制御に加えて、喫水検出手段によって船舶の喫水データを検出してこの喫水データを加えるので、これらの各検出手段からの検出値に基づき、かかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を制御することができることとなり、従って特に旋回時に大きく変わる喫水データを盛り込んで主機の回転数を制御するので、旋回開始からの時間に対応して主機の回転数を低下させて、プロペラ軸の横力を減少させることができる。
【0020】
かかる効果は、左舷主機と右舷主機とを備えた船舶、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器を備えた船舶、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラを備えた船舶、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーを備えた船舶等の各種の船舶の横力の抑制装置に広く適用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【実施例1】
【0022】
図14は本発明の第1実施例が適用される船舶に後部の概略側面図であり、13は船体、該船体13の下部には切れ上がった船底か下方に突出して設けられたプロペラ軸保持部3aが設けられている。該プロペラ軸保持部3aの後端部には船尾管軸受23が固定され、プロペラ20を備えたプロペラ軸24は前記船尾管軸受23と中間軸受(図示省略)とにより回転自在に支持されている。5は前記プロペラ軸24を駆動する主機である。
また、プロペラ20の後方の船底部には舵21が鉛直軸を中心にして回動可能に取り付けられている。前記舵21の上部に舵21を回動させて舵取りを行う舵取機22が設けられている。
【0023】
図1は本発明の第1実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
図1において、5は主機、2は前記舵取機22から船舶の舵角を検出する舵角指示器、3は船舶が走行する速力を検出する速力計、1は船舶の喫水データを検出する喫水計であり、これらの各検出手段からの検出値は、回転指示器4に入力される。
回転指示器4においては、前記各検出手段からの検出値に基づき、かかる検出値と横力との関係が設定されており、舵角が大きくなるに連れて横力は大きくなり、速力は高速になるほど横力の増加分が大きくなる。また、喫水が大きくなるに連れて速度を落とすように設定されている。
【0024】
そして、前記回転指示器4においては、主機5の回転数を予め設定された回転数に保持し、且つ前記舵角指示器から舵角を検出値、速力計からの速力検出値、及び喫水計1からの喫水データの検出値を、前記舵角の設定値、速力の設定値、及び喫水データの設定値等と対比させて、横力を減少するように制御する。
図2に示すように、Aが前記のような制御を行った横力の図、Bが前記のような制御を行なわない横力の図で、前記制御を行うことにより横力を低減できる。
【0025】
かかる第1実施例によれば、船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3との制御に加えて、喫水計1によって船舶の喫水データを検出してこの喫水データを加えるので、これらの各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機5の回転数を制御することができることとなり、従って特に旋回時に大きく変わる喫水データを盛り込んで主機5の回転数を制御するので、旋回開始からの時間に対応して主機5の回転数を低下させて、プロペラ軸24の横力を減少させることができる。
【0026】
(その他の実施例)
前記第1実施例の作用効果は、左舷主機と右舷主機とを備えた船舶、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器を備えた船舶、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラを備えた船舶、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーを備えた船舶等の各種の船舶の横力の抑制装置に広く適用できる。
以下に各実施例について、本発明の適用態様を説明する。
【実施例2】
【0027】
図3は本発明の第2実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第2実施例においては、次のように構成している。
左舷主機5aと右舷主機5bとを備えた船舶の推進制御装置であって、舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて前記左舷主機5aの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する左舷回転指示器4aと、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて前記右舷主機5bの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する右舷回転指示器4bを備えている。
【実施例3】
【0028】
図4は本発明の第3実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第3実施例においては、次のように構成している。
第3実施例は本発明を、主プロペラ20を駆動する主プロペラ駆動主機5cと、主プロペラに対向して設置されポッドモータ6により船舶に推進力を付与するポッド推進器6aとを備えた船舶に適用している。
図15はポッド推進器6aを備えた船舶の推進制御装置の図14対応図である。図15において、ポッドモータ6により船舶に推進力を付与するポッド推進器6aを前記主プロペラ20に対向して設け、該ポッド推進器6aを主プロペラ20に対して逆回転させて推進力を助長している。7aはポッド(POD)プロペラ回転指示器である。その他の構成は図14と同一であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
【0029】
図4において、舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機5cの回転数を予め設定された回転数に保持し、且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する主プロペラ回転指示器4cと、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器6aのポッドモータ6の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減するポッドプロペラ回転指示器7aを備えている。
【実施例4】
【0030】
図5は本発明の第4実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第4実施例においては、次のように構成している。
第4実施例は本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラを備えた船舶に適用している
【0031】
図5において、舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機5の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する前記翼角制御手段と一体に備えた回転数、翼角指示器9を備えている。
【実施例5】
【0032】
図6は本発明の第5実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第5実施例においては、次のように構成している。
第4実施例は本発明を、前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機を左舷主機5aおよび右舷主機5b,可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される左舷CPP翼角制御器8a及び可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される右舷CPP翼角制御器8bを備えた船舶に適用し、
前記左舷主機5aの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ予め設置された値よりも横力を低減する前記翼角制御手段と一体に備えた左舷回転数、翼角指示器9aと、前記右舷主機5bの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する前記翼角制御手段と一体に備えた右舷回転数、翼角指示器9bとを備えている。
【実施例6】
【0033】
図7は本発明の第6実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第6実施例においては、次のように構成している。
第6実施例においては、本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機5cと、CPP翼角制御手段10により制御される可変ピッチプロペラと、主プロペラに対向して設置されポッドモータ6により船舶に推進力を付与するポッド推進器6aとを備えた船舶に適用している。
【0034】
図7において、舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づき、かかる検出値と横力との関係を用いて、前記主プロペラ駆動主機5cの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減するCPP翼角制御手段10とを一体に備えた回転数、翼角指示器9と、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器6aのポッドモータ6の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減するポッドプロペラ回転指示器7aを備えている。
【実施例7】
【0035】
図8は本発明の第7実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第7実施例においては、次のように構成している。
第7実施例においては、本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動の主機5と、船尾管軸受23に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサー11を備えた船舶に適用している。
【0036】
図8において、舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記ギャップセンサー11から入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づき、かかる検出値と横力との関係を用いて主機5の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する回転指示器4を備えている。
【実施例8】
【0037】
図9は本発明の第8実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第8実施例においては、次のように構成している。
第8実施例においては、前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機を左舷主機5a及び右舷主機5bとし、ギャップセンサーを左舷ギャップセンサー11a及び右舷ギャップセンサー11bとしている。
そして前記舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備え、前記各検出手段1,2,3からの検出値を、左舷回転指示器4a及び右舷回転指示器4bに入力し、前記検出値と横力との関係を用いて左舷主機5a及び右舷主機5bの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減している。
【実施例9】
【0038】
図10は本発明の第9実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第9実施例においては、次のように構成している。
第9実施例においては、本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機5cと、船尾管軸受23に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサー11と、主プロペラに対向して設置されポッドモータ6により船舶に推進力を付与するポッド推進器6aとを備えた船舶に適用している。
【0039】
図10において、前記舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記ギャップセンサー11から入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を設定値まで低減する主プロペラ回転指示器4aと、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器6a用ポッドモータ6の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を設定値まで低減するポッドプロペラ回転指示器7aを備えている。
【実施例10】
【0040】
図11は本発明の第10実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第10実施例においては、次のように構成している。
第10実施例においては、本発明を、主プロペラを駆動する主プロペラ駆動の主機5と、船尾管軸受23軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサー11と、CPP翼角制御手段8により制御される可変ピッチプロペラとを備えた船舶に適用している。
【0041】
図11において、前記舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記ギャップセンサー11から入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を設定値以下に低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を設定値以下に低減する前記翼角制御手段とを一体に備えた回転数、翼角指示器7とを備えている。
【実施例11】
【0042】
図12は本発明の第11実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第11実施例においては、次のように構成している。
第11実施例においては、本発明を、前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機として左舷主機5aおよび右舷主機5b,可変ピッチプロペラ(CPP)の翼角制御手段として左舷CPP翼角制御器8a及び右舷CPP翼角制御器8b、ギャップセンサー1として左舷ギャップセンサー11a及び右舷ギャップセンサー11bをそれぞれ備えた船舶に適用している。
【0043】
そして、前記左舷主機5aの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記左舷CPP翼角制御器8aと左舷ギャップセンサー11から入力されるギャップセンサー出力に対応して作動する機能を備えこれらを一体にした左舷回転数、翼角指示器9aと、
前記右舷主機5bの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を予め設置された値よりも低減する前記右舷CPP翼角制御器8bと右舷ギャップセンサー11から入力されるギャップセンサー出力に対応して作動する機能を備えこれらを一体にした右舷回転数、翼角指示器9bと、を備えている。
【実施例12】
【0044】
図13は本発明の第12実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
この第12実施例においては、次のように構成している。
第12実施例においては、本発明を、主プロペラ20を駆動する主プロペラ駆動主機5cと可変ピッチプロペラ(CPP) 翼角制御手段10により制御される可変ピッチプロペラと船尾管軸受23に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサー11とを備えた翼角制御手段及びギャップセンサー付き主プロペラ回転系と、主プロペラ20に対向して設置されポッドモータ6により船舶に推進力を付与するポッド推進器6aによる回転系とを有する船舶に適用している。
【0045】
図13において、前記舵取機22からの信号により船舶の舵角を検出する舵角指示器2と、船舶が走行する速力を検出する速力計3と、船舶の喫水データを検出する喫水計1とを備えるとともに、前記ギャップセンサー11から入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を設定値以内に低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を設定値以内に低減する主プロペラ翼角を制御手段とよりなる回転数、翼角指示器9と、
前記各検出手段1,2,3からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器6aの回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を設定値以内に低減するポッドプロペラ回転指示器7gを備えている。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明によれば、船舶の喫水データを検出してかかる喫水データを、舵角を検出データ、船舶の走行時の速力データ、主プロペラを駆動データに加えることにより、横力を確実に低減できる船舶の推進制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図2】第1実施例に係る横力の線図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図4】本発明の第3実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図5】本発明の第4実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図6】本発明の第5実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図7】本発明の第6実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図8】本発明の第7実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図9】本発明の第8実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図10】本発明の第9実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図11】本発明の第10実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図12】本発明の第11実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図13】本発明の第12実施例に係る船舶の推進制御装置の制御ブロック図である。
【図14】本発明の第1実施例が適用される船舶に後部の概略側面図である。
【図15】ポッド推進器を備えた船舶の推進制御装置の図14対応図である。
【図16】従来技術の作用を示す線図である。
【符号の説明】
【0048】
1 喫水計
2 舵角指示器
3 速力計
4 回転指示器
4a 左舷回転指示器
4b 右舷回転指示器
5 主機
5a 左舷主機
5b 右舷主機
6 ポッドモータ
6a ポッド推進器
7a ポッド(POD)プロペラ回転指示器
9 回転数、翼角指示器
11 ギャップセンサー
11a 左舷ギャップセンサー
11b 右舷ギャップセンサー
20 プロペラ
22 舵取機
23 船尾管軸受
24 プロペラ軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を、予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器を備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項2】
左舷主機と右舷主機とを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて前記左舷主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する左舷回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて前記右舷主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する右舷回転指示器を備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項3】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器とを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器とを備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項4】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段とを備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項5】
前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラとを、左舷及び右舷に備えた、左舷主プロペラ駆動主機と右舷主プロペラ駆動主機並びに左舷CPP翼角制御手段と左舷CPP翼角制御手段に適用したことを特徴とする請求項4記載の船舶の推進制御装置。
【請求項6】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラと、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器とを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器を備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項7】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器を備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項8】
前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、ギャップセンサーとを左舷及び右舷に備えた、左ギャップセンサー付き左舷主プロペラ駆動主機と右ギャップセンサー付き右舷主プロペラ駆動主機に適用したことを特徴とする請求項7記載の船舶の推進制御装置。
【請求項9】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーと、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器とを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器を備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項10】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーと、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラとを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、
前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段とを備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項11】
前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーと、可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラとを、左舷及び右舷に備えた、左舷主プロペラ駆動主機と右舷主プロペラ駆動主機、左舷CPP翼角制御手段と左舷CPP翼角制御手段、左舷用ギャップセンサーと右舷用ギャップセンサーに適用したことを特徴とする請求項10記載の船舶の推進制御装置。
【請求項12】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラと船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーとを備えた翼角制御手段及びギャップセンサー付き主プロペラ回転系と、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器による回転系とを有する船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、
前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段とよりなる回転数、翼角指示器と、及び前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器を備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項1】
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を、予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器を備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項2】
左舷主機と右舷主機とを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて前記左舷主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する左舷回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて前記右舷主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する右舷回転指示器を備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項3】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器とを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器とを備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項4】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段とを備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項5】
前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラとを、左舷及び右舷に備えた、左舷主プロペラ駆動主機と右舷主プロペラ駆動主機並びに左舷CPP翼角制御手段と左舷CPP翼角制御手段に適用したことを特徴とする請求項4記載の船舶の推進制御装置。
【請求項6】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラと、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器とを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器を備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項7】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器を備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項8】
前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、ギャップセンサーとを左舷及び右舷に備えた、左ギャップセンサー付き左舷主プロペラ駆動主機と右ギャップセンサー付き右舷主プロペラ駆動主機に適用したことを特徴とする請求項7記載の船舶の推進制御装置。
【請求項9】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーと、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器とを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主機回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器を備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項10】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーと、CPP翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラとを備えた船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、
前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段とを備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【請求項11】
前記主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と、船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーと、可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラとを、左舷及び右舷に備えた、左舷主プロペラ駆動主機と右舷主プロペラ駆動主機、左舷CPP翼角制御手段と左舷CPP翼角制御手段、左舷用ギャップセンサーと右舷用ギャップセンサーに適用したことを特徴とする請求項10記載の船舶の推進制御装置。
【請求項12】
主プロペラを駆動する主プロペラ駆動主機と可変ピッチプロペラ(CPP)翼角制御手段により制御される可変ピッチプロペラと船尾管軸受に軸受と軸との間隙を計測するギャップセンサーとを備えた翼角制御手段及びギャップセンサー付き主プロペラ回転系と、主プロペラに対向して設置されポッドモータにより船舶に推進力を付与するポッド推進器による回転系とを有する船舶の推進制御装置において、
船舶の舵角を検出する舵角指示手段と、船舶が走行する速力を検出する速力検出手段と、船舶の喫水データを検出する喫水検出手段とを備えるとともに、
前記ギャップセンサーから入力されるギャップセンサー出力に対応して作動し、前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記主機の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減する主プロペラ回転指示器と前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、翼角を制御し且つ前記横力を低減する前記翼角制御手段とよりなる回転数、翼角指示器と、及び前記各検出手段からの検出値に基づきかかる検出値と横力との関係を用いて、前記ポッド推進器の回転数を予め設定された回転数に保持し且つ前記横力を低減するポッドプロペラ回転指示器を備えたことを特徴とする船舶の推進制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
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【図4】
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【図10】
【図11】
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【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−202644(P2009−202644A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−44531(P2008−44531)
【出願日】平成20年2月26日(2008.2.26)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月26日(2008.2.26)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
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