説明

船舶運搬システム

【解決手段】船舶運搬システムは、ハルとカーゴデッキを具え、ハルの下に加圧空気容積部を有する大型表面効果船舶を利用する。大型効果船舶は、小型船舶を収容するために水面よりも下の位置に下降している。下降は、ハルの下の加圧空気容積部を減圧することによって行われる。エアクッション船上の可動プロパルサーにより、凹状デッキで収容のための覆い寸法を最小にして、内側位置でブリッジ、ドック等とに間隔が設けられる。外側位置では、プロペラはより一様な流入条件下で動作するので、性能が改善され、ノイズレベルが低下する。また、船舶は船尾側ランプの全幅を利用できるように構成されるので、カーゴの積込み又は積下ろし中の時間節約が達成される。プロペラが高潮状態でグリーンウォータを取り込む可能性は少なくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
2005年12月7日に出願された米国仮特許出願第60/748,449号の優先権を主張し、該特許出願は、引用を以て本願に組み込まれるものとする。
2006年1月5日に出願された米国仮特許出願第60/756,951号の優先権を主張し、該出願は、引用を以て本願に組み込まれるものとする。
米国特許出願第11/567,476号の一部継続出願として、2006年12月6日に出願された米国特許出願第11/567,476号の優先権を主張し、該出願は、引用を以て本願に組み込まれるものとする。
【0002】
<発明の分野>
本発明は、第1の小型船舶又は水陸両用船を、加圧された空気容積部によって走行する表面効果又はエアクッション船である第2の大型船舶に深水移動させるもので、第2船舶の下部のエアクッション部を減圧し、そのカーゴデッキを、水面又はそれに近い位置まで下降させることによって行なうものである。必要に応じて、バラスティングと、第2船舶の下部の空気容積の圧力低下(又は減圧)とを組み合わせて行なうこともできる。
【0003】
本発明は、エアクッション船の改良に関し、複数レーンのローディングランプとデッキを具える構成であり、内側位置と外側位置を動く空気プロパルサーを有しており、大型船舶への移動を可能とし(船内推進位置)、推進効率の向上(船外推進位置)が達成される。
【背景技術】
【0004】
<発明の背景>
従来、小型船舶から大型船舶、又は大型船舶から小型船舶への移送は、典型的には、水でバラスティングすることによって行われていた。通常は、小型船舶が大型船舶のカーゴデッキに移動する際、小型船舶が水面に浮上できるように、大型船舶のカーゴデッキの水中位置が十分に低い高さになるまで大型船舶はバラストされる。
【0005】
エアクッション船つまり“ACV”は知られている(表面効果船又はホバークラフトとしても知られている)。このようなACVの例として、次の表1に記載された米国特許を挙げることができる。次の表1に記載された特許の中には、表面効果船との間で物品(items)の移送を行なうものもある。
【0006】
<表1>
米国特許第1,976,046号「Waterfoil」 1934年10月9日
米国特許第2,405,115号「Floating Structure」 1946年8月6日
米国特許第3,065,723号「Supercavitating Hydrofoils」 1962年11月27日
米国特許第3,077,173号「Base Ventilated Hydrofoil」 1963年2月12日
米国特許第3,141,436号「Hydrofoil Assisted Air Cushion Boat」 1964年7月21日
米国特許第3,458,007号「Captured Air Bubble (CAB) Ground Effect Machine」 1969 年7月29日
米国特許第3,589,058号「Toy Ground Effect Vehicle With Adjustable Stabilizing Weight」 1971年6月29日
米国特許第3,621,932号「Gas-Cushion Vehicles」 1971年11月23日
米国特許第3,817,479号「Helicopter Powered Air Cushioned Platform」 1974年6月18日
米国特許第3,893,538号「Ground Effects Vehicle and An Air Terminal」 1975年7月8日
米国特許第3,917,022号「Twin Cushion Surface Effect Vehicle」 1975年11月4日
米国特許第3,987,865号「Gas-Cushion Vehicle Skirt」 1976年10月26日
米国特許第4,469,334 「Sealing System For The Air Cushion OfAn Air-Cushion Vessel」 1984年9月4日
米国特許第4,489,667号「Surface Effect Ship Seals」 1984年12月25日
米国特許第4,506,618号「Propeller And Keel Arrangement For Surface Effect Ships」 1985年3月26日
米国特許第4,535,712号「Variable Air Cushion Mode Vehicle」 1985年8月20日
米国特許第4,543,901号「Surface Effect Ship Air Cushion Seal System」 1985年10月1日
米国特許第4,646,866号「Surface Effect Type, Side Keel Vessel Fitted With An Improved Forward Buoyancy Cushion Seal Apparatus」 1987年3月3日
米国特許第4,660,492号「Catamaran Air Cushion Water Vehicle」 1987年4月28日
米国特許第4,708,077号「Hull Shapes For Surface Effect Ship With Side Walls And Two Modes Of Operation」 1987年11月24日
米国特許第4,714,041号「Structure of surface effect ship with side walls」 1987年12月22日
米国特許第4,739,719号「Movable bow seal air ride boat hull」 1988年4月26日
米国特許第4,767,367号「Integrated Combination Propeller Drive Shaft Fairing and Water Intake Sea Chest Arrangement, For High Speed Operating Marine Craft」 1988年8月30日
米国特許第4,984,754号「Heli-Hover Amphibious Surface Effect Vehicle」 1991年1月15日
米国特許第5,651,327号「Displacement, Submerged Displacement, Air Cushion Hydrofoil Ferry Boat」 1997年7月29日
米国特許第5,711,494号「Aero-Hydroglider」 1998年1月27日
米国特許第5,860,383号「Displacement, Submerged Displacement, Air Cushion Hydrofoil Ferry Boat」 1999年1月19日
米国特許第5,934,215号「Stabilized Air Cushioned Marine Vehicle」 1999年8月10日
米国特許第6,293,216号「Surface Effect Ship (SES) Hull Configuration Having Improved High Speed Performance and Handling Characteristics」 2001年9月25日
米国特許第6,439,148号「Low-Drag, High-Speed Ship」 2002年8月27日
米国特許公開第2002/0164231号「Craft for Embarking/Landing On Unequipped Shorelines」 2002年11月7日
米国特許第6,487,981号「Air Assisted Landing Craft」 2002年12月3日
米国特許公開第2003/0000440号「Air Assisted Landing Craft」 2003年1月2日
米国特許第6,526,903号「High speed M-shaped boat hull」 2003年3月4日
米国特許第6,609,472号「Stable efficient air lubricated ship」 2003年8月26日
米国特許公開第2005/0211150号「Variable Hybrid Catamaran Air Cushion Ship」 2005年9月29日
米国特許公開第2005/0236200号「Wrapped-cone fingers for skirt systems」 2005年10月27日
米国特許第7,013,826号「Hybrid Catamaran Air Cushion Ship」 2006年3月21日
【0007】
前記米国特許第4,767,367号、米国特許第4,984,754号、米国特許第6,293,216号及び米国特許第6,439,148号は、引用を以て本願に組み込まれるものとする。これらの特許は、概ね、エアクッション船、表面効果船又はホバークラフトに関するものである。
【発明の開示】
【0008】
<発明の要旨>
本発明は、ハル(hull)とカーゴデッキを有する表面効果船であって、ハルの下に加圧される空気容積部を有する大型船舶を利用した船舶運搬システム(vessel transfer system)を含んでいる。大型船舶のカーゴデッキは水面よりも低い位置で小型船舶を収容する。下降動作は、ハルの下にある加圧された空気容積部の圧力を減圧又は低下させることによって行われる。本発明は、エアクッション船又はACVに可動プロパルサーを使用し、航行中、外側位置での作業効率を向上させることができ、凹状デッキでの収容のための覆い寸法(envelope dimensions)を最小にして、内側位置でブリッジ、ドック等とに間隔が設けられる。外側位置では、プロペラはより一様な流入条件下で動作するので、性能が改善され、ノイズレベルが低下する。また、船舶は船尾側のランプ(ramp)の全幅を利用できるように構成されるので、カーゴの積込み又は積下ろしの時間節約が達成され、プロペラが高潮状態でグリーンウォータを取り込む可能性は少なくなる。
【0009】
本発明は、小型船舶を海から搬入及び搬出し、他の船又はドックからカーゴの搬入及び搬出を行なうために、大型船舶のカーゴデッキ高さを変えるためにエアクッションを利用するものである。どの場合も、カーゴの運搬を容易にするために、エアクッションの圧力を変えてカーゴデッキの高さを調節するものである。カーゴデッキを所望高さにするのに、クッションの圧力調節だけで行なうことができるし、バラストと共に行なうこともできる。しかしながら、バラストに関しては、圧力変化は遙かに速いので、定常状態のデッキ高さ調節の他に、水に誘導される運動を補償するめに動的に用いられることができる。
【0010】
本発明は、第1の小型船舶又は水陸両用船を、深水環境下で、第2の大型船舶への搬入及び該大型船舶からの搬出を行なう方法を提供するものである。この明細書で用いられる「深水(deep water)」という語は、船舶の搬入・搬出中、船舶が陸又は海底のどちらにも支持されないことを意味する。第1の小型船舶、第2の大型船舶及びこれらの構成部品は、高強度、軽量であるあらゆる材料から作ることができ、その材料として、例えば高強度の鋼、アルミニウム、チタン、コンポジット材料等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0011】
本発明は、広範囲のサイズに拡大縮小されることができる。圧力の範囲は、最も一般的には、50−250lb./sq.ft.(24.41−122.06gf/cm2)、又は1/3psi(23.41gf/cm2)乃至2psi(140.61gf/cm2)、典型的には、5.0psi(351.53gf/cm2)が用いられる。
【0012】
大型船舶の全体長さは、例えば、約500−1000フィート(152.40−304.80メートル)であり、小型エアクッション船の全体長さは、例えば、約50−150フィート(15.24−45.72メートル)である。
【0013】
本発明は、船舶が陸又は海底によって支持されない深水環境下で、第1の船舶を第2の船舶に載せて輸送する方法を提供するものである。
【0014】
本発明の方法は、第1の船舶と、表面効果船である第2の船舶を準備することを含んでいる。第2船舶(表面効果船)は、船首と船尾を有するハルを具えている。ハルは、カーゴデッキと、空気で加圧されることができるアンダーデッキ部を有しており、水面を通る走行中、ハルは主に加圧された空気容積部で支持される。第1船舶と第2船舶は、深水海洋環境下にある選択された所定場所へ輸送される。
【0015】
書体場所に到達した後、第2船舶のハルの下方にある空気容積部(volume of air)の圧力を低下させることにより、第2船舶のハルとカーゴデッキは、周囲の水面よりも下の位置になる。その後、第1船舶は、第2船舶のカーゴデッキから、深水環境下の周囲水面に移動される。
【0016】
回収(recovery)に際して、第2船舶は、ハルの下の空気容積部が減圧されて下降位置にある。第1船舶は、水面上を、周囲水面から第2船舶のカーゴデッキへ進む。このとき、第2船舶のカーゴデッキは下降しており、該カーゴデッキは部分的に海面下にある。下降したカーゴデッキは、少なくとも一部は、海面位置にある。第2船舶は、次に、第1船舶(第2船舶の中にある)を所定場所へ運搬する。このとき、第2船舶のハルの下の空気容積部は加圧されている。この手順は、第1の小型船舶が搬出されるときは逆になる。
【0017】
本発明は、周囲部、船首、船尾、左舷、右舷及びデッキを有するハルを具えたエアクッション船(例えば、小型船舶)を提供するものである。
【0018】
空気式推進システムにより、周囲空気団の中へ空気を押し出すことによってハルの推進が行われる。
【0019】
空気推進システムは、ハルに関して第1位置と第2位置の間を移動させる1又は複数の空気プロペラを含んでおり、1つの位置は、空気プロペラを、少なくとも部分的にはハル周囲の外部に置く位置である。空気プロペラを第1の位置と第2の位置で回動させる機構として、油圧ラム又はリニアモータが可能である。
【0020】
空気プロペラは、使用中、空気と接している。
空気プロペラ位置の1つでは、空気プロペラはハル周囲の内部におかれる。
空気プロペラは2つが好ましく、一方はハルの左舷に置かれ、他方はハルの右舷に置かれることが好ましい。
【0021】
左舷側の空気プロペラは、ハルの左舷側のハル周囲から少なくとも部分的に外部である外側位置と、ハルの左舷に隣接するハル周囲の内部である内側位置との間で可動であることが好ましい。同じように、右舷側の空気プロペラは、ハルの右舷側のハル周囲から少なくとも部分的に外部にある外側位置と、ハルの右舷近傍のハル周囲の内部である内側位置との間で可動である。
【0022】
各空気プロペラは、ハル周囲の内側位置へ最大推進力を与えるためにハル周囲の外側位置へ移動して、他の船舶のデッキへの積込みのために、又は狭い幅が重要である他の用途に用いられる。空気プロペラは、船舶の船尾部に配置されることが好ましい。
【0023】
<発明の詳細な記述>
図1〜図5は、本発明の望ましい方法を示しており、本発明の移送システムは符号(10)で示している。
本発明の方法は、典型的には小型である第1の船舶(11)を使用するもので、該第1船舶(11)を、典型的には大型である第2の船舶のカーゴデッキ(18)への搬入又は該カーゴデッキからの搬出を行なう方法に関する。第2船舶(12)は、第1船舶(11)を収容し、第1船舶を選択された所定場所に輸送する。第1の小型船舶(11)は、所定場所で積み下ろされる。この方法は、第1船舶(11)が第2船舶(12)のカーゴデッキ(18)の上に載せられて、2種類の船舶(11)(12)が移動する。
【0024】
第1船舶(11)はあらゆる浮体(floating vessel)が可能であり、例えば、ホバークラフト、水陸両用船、又は周囲が深水海洋環境(29)の周辺海面(30)を走行可能なあらゆる浮体が挙げられる。本発明の方法の一部として、第1の小型船舶(11)は、水面(30)から、第2船舶(12)のカーゴデッキ(18)の上面(19)へ移動する。
【0025】
図1及び図2において、第1船舶(11)は小型船舶であって、船舶のハルの下の加圧された空気容積部を取り囲む連続膨張可能な壁を具えている。船舶(11)は、船舶(11)の周囲に延在する連続膨張可能なスカート又は壁(57)を有している。連続膨張可能なスカートを有するこのような船舶は、米国特許第4,984,754号に記載されており、この特許は引用を以て本願への記載加入とする。
【0026】
第2船舶(12)は、好ましくは、エアクッション船、ホバークラフト又は表面効果船である。船舶(12)は、離間した2つの剛性ハル(例えば、カタマラン)を有し、前部と後部にシール(sealing)部材又はスカートを具えている。第2船舶(12)は、ハル(13)を具えている。ハル(13)は、単一のハルでもよいし、離間した一対のハル部材が構成するカタマラン(catamaran)型ハルでもよい。ハル(13)は、船首部(14)及び船尾部(15)、左舷(16)及び右舷(17)を有している。
【0027】
このようなカタマラン型剛性ハル(12)では、加圧された空気容積部(28)(図5参照)はハル(13)の下に閉じ込められている(trapped)。加圧された空気容積部(28)は、2つの剛性ハルの間、及びスカート(21)の前シールと後シールの間に閉じ込められている。このような剛性ハルのカタマラン型表面効果船舶は、米国特許第3,987,865号及び第4,714,041号に記載されており、これら特許は引用を以て本願に組み込まれるものとする。図3及び図4において、図示の船舶(12)は、離間した剛性ハルを有する大型船舶であって、左舷ハル(22)と右舷ハル(23)を含んでいる。前部と後部に、可撓性シール(21)を設けることができる。加圧された空気容積部(28)(図5参照)は、ハル(13)の下で、離間した剛性ハル(22)(23)の間に、また、カーゴデッキ(18)の下で、前部及び後部の可撓性シール(21)の間に、並びに水面(30)の上に閉じ込められることができる。
【0028】
ハル(13)は、カーゴデッキ(18)を具えており、上面(19)は本発明の方法に係る第1の小型船舶(11)を受けることができる。カーゴデッキ(18)は傾斜部(20)を具え、該傾斜部は水面(30)に近い(next to)か又は水面(30)に通じている。船舶(11)のカーゴデッキ(18)への移動が行われるとき(図2及び図4参照)、傾斜部(20)又は表面(19)は、水面(30)又は上面(19)は、水面(30)の近傍又は水面(30)の下に位置している。
【0029】
図4において、カーゴデッキ(18)は傾斜部(20)を具えており、該傾斜部は船舶(11)を収容する船舶(12)の部分の近傍にある。図3及び図4において、船舶(11)は、周囲の深水海洋環境(29)から、ハル(13)の船尾部(15)の近傍位置でカーゴデッキ(18)へ移動する。なお、この移動は、船舶(12)の船首部で行なうこともできるし、所望により、他の位置で行なうこともできる。
【0030】
ハル(13)は、船楼(superstructure)(24)を具えることができる。ハル(13)は、例えばプロペラ又はジェットを用いて進むことができる。図1〜図4に示される実施例において、ハル(22)(23)の各々にプロペラ(25)を配備することができる。操舵部には、好ましくは各プロペラ(25)の後ろにラダー(26)が配備される。このように、ラダー(26)は、左舷ハル(22)と右舷ハル(23)の各々に装備される。
【0031】
図1〜図4に示されるように、所望により、ゲート(31)を設けることができる。ゲート(31)は、カーゴデッキ(18)の一部として、図1、2及び4に示される開位置に回動可能に配備されることができる。ゲート(31)は、図3の矢印(33)で示される閉位置に回動可能である。なお、ゲート(31)は、移動作業中に波を減衰させるために、必要に応じて設けられるものであることは理解されるべきである。
【0032】
図1及び図2において、矢印(32)は、第1船舶(11)が第2船舶(12)のカーゴデッキ(18)に向けて前進することを示している。図1、2及び図4において、第2船舶(12)は、低位置つまり搬出入モードの状態を示しており、基準線(36)は船舶のハル(13)の水面位置を表している。図5において、矢印(34)は、水面(30)に関してハル(12)の上昇を示している。図5の基準線(27)は、ハル(13)がエアクッション(28)上で走行状態にあるとき、ハル(13)の水面位置を示している。矢印(34)は、カーゴデッキ(18)の上デッキ(19)が図5の矢印(77)に示される距離、即ち基準線(27)(36)間の距離だけ上昇したことを示している。
【0033】
船舶(11)を船舶(12)のカーゴデッキ(18)へ移動させるために、船舶(12)は、そのハル(13)の下に収容された加圧空気容積部の圧力を低下させる。例えば船舶(12)のようなホバークラフト又は表面効果船の場合は、船舶(12)を走行させる加圧エアクッションを作り出す動力ファンを停止させる。圧力が低下すると、船舶(12)の水中位置は、図5に示される高位置(基準線(36))から、図4に示される低位置(基準線(27))まで下降する。
【0034】
図5において、基準線(27)は、船舶(12)がエアクッションによって支持されるときの水面位置を示す。図5において、エアクッションの加圧つまり空気容積部の加圧によって、船舶(12)は図示の位置まで上昇する。図1、2及び4において、空気容積部の圧力が低下すると、船舶(12)の水中での位置は下降する。船舶(12)の位置が下降すると、カーゴデッキ(18)の上面(19)は、水面(30)位置、又は近傍位置、又は隣接位置におかれる。
【0035】
図6〜図14は、好ましい第1の小型船舶(11)の詳細を示している。第1船舶(11)は、船首部(42)と船尾部(43)を有するハル(41)を具えている。ハル(41)は、左舷部(44)と右舷部(45)を具えている。ハルの周囲(46)は、図9のインボード(inboard)位置と図8のアウトボード(outboard)位置の間でエアプロパルサー又はプロペラの動きを説明する参考目的のために示したものである。
【0036】
船尾側ランプ(47)の位置は、船尾部のプロパルサー(48)の間にある。ランプ(47)の幅は、プロパルサー(48)が図7及び図8に示されるインボード位置にあるときに3レーンの乗物を搭載するのに十分なものであることが好ましい。
【0037】
ハル(41)は、乗物(50)を収容するデッキ領域(49)を提供する。図7に示されるように、複数レーンの乗物(50)が用意されており、3レーン用船首側ランプ(47)を用いて、一度に3台の乗物をデッキ領域(49)へ搭載可能である。船首側ランプ(55)も同様に、3レーンの乗物を一度に積み下ろすことが可能である。
【0038】
図8〜図14には、エアプロパルサー又はプロペラ(48)が、内側つまりインボード位置(51)(図9及び図11)と、外側つまりアウトボード位置(52)(図8及び図10)との間で移動することを示している。プロペラ(48)の各々は、形状可変性のメインプロパルサー(48)であり、効率をより向上させるために図8及び図10の位置へ移動させ、図9及び図11の位置へ移動させて、第1船舶(11)は、プロパルサー(48)に損傷を与えることなく第2の大型船舶(12)へ搭載されることができる。
【0039】
図8及び図9において、ハル(41)の左舷側に符号(53)、ハル(41)の右舷側に符号(54)が付されている。垂直方向の基準線(53)は、ハル(41)の周囲(46)から上向きに延びている。垂直方向の基準線(54)は、プロパルサー(48)の内縁部から上向きに延びている。図8の位置において、各プロパルサー(48)の少なくとも一部は、ハルの周囲(46)から外側、即ち基準線(53)(54)の外側にあることが示されている。プロパルサー(48)が図8の位置にあるとき、矢印(56)で示される距離は、複数レーン(例えば3レーン)の船尾側ランプ(47)の幅に等しいか又はそれ以上である。図9の位置では、各プロパルサー(48)の少なくとも一部はハルの周囲(46)の内側にあり、基準線(53)(54)の内側である。
【0040】
プロパルサー(48)は図8の位置では、乗物(50)のデッキ領域(49)へ乗入れを行なう際、複数レーンの船尾側ランプ(47)の全幅を用いて一度に複数レーンへ乗り入れる場合を含めて、全く干渉しない。図10〜図14は、プロペラ(48)とハル(41)との可動接続をより詳細に示している。図10及び図11において、ハル(41)に接続(例えば、ボルトによる締結又は溶接)された支持構造体(62)にプロペラ(48)を連結するのに、枢軸接続(pivotal connection)を用いることができる。図9及び図11の矢印(58)で示されるように、プロペラ(48)を船のハル(41)に関して回転させるために、油圧シリンダー(60)等のモータを用いることができる。油圧シリンダー(60)は、構造体(62)を支持するのにピン留め接続(61)で接続することができる。油圧シリンダー(60)をプロペラ(48)に取り付けるのに、ピン留め接続(74)を用いることができる。
【0041】
図12〜図14には、プロペラのブレード(66)を駆動させる他の方法が示されている。図12において、モータドライブ(63)は、トランスミッション(64)を用いてプロペラシャフト(65)に接続する。矢印(67)は、トランスミッション(64)がモータドライブ(63)と共に回転することを示している。また、ファン(48)は矢印(67)によって示される弓形経路を移動するので、シャフト(65)とファン(48)と共に回転する。同様に、図13のモータドライブ(63)は、トランスミッション(68)を用いてドライブシャフト(69)に接続する。直角ドライブ(70)は、ギアボックス(71)を用いて、シャフト(69)をプロペラシャフト(72)に接続する。
【0042】
図14において、電力発生器(73)は電気を発生し、発生した電気はトランスミッションライン(75)を経て電気モータ(76)へ送られ、ブレード(66)が取り付けられたプロペラシャフト(72)を回転させる。
【0043】
本発明の望ましい実施例の様々な要素に関する適当な部品及び材料のリストを以下に示す。
(10) 船舶運搬システム
(11) 第1船舶
(12) 第2船舶
(13) ハル
(14) 船首部
(15) 船尾部
(16) 左舷
(17) 右舷
(18) カーゴデッキ
(19) デッキ上面
(20) カーゴデッキの傾斜部
(21) 可撓性シール又はスカート
(22) 左舷ハル
(23) 右舷ハル
(24) 船楼
(25) プロペラ
(26) ラダー
(27) 基準線
(28) 加圧される空気容積部
(29) 深水環境
(30) 水面
(31) カーゴデッキのゲート部
(32) 矢印(船舶1:搭載/回収)
(33) 矢印(ゲートの移動)
(34) 矢印(船舶2:クッションオン/オフ)
(35) 矢印
(36) 基準線
(41) ハル
(42) 船首
(43) 船尾
(44) 左舷側
(45) 右舷側
(46) ハル周囲部
(47) 船尾側ランプ
(48) プロパルサー
(49) デッキ領域
(50) 船舶
(51) 内側部
(52) 外側部
(53) 基準線
(54) 基準線
(55) 船首側ランプ
(56) 矢印、ランプ幅
(57) 膨張可能なスカート
(58) 矢印
(59) 旋回軸
(60) 油圧シリンダー
(61) ピン留め接続
(62) 支持構造体
(63) モータドライブ
(64) トランスミッション
(65) プロペラシャフト
(66) プロペラブレード
(67) 矢印
(68) トランスミッション
(69) ドライブシャフト
(70) 直角ドライブ
(71) ギアボックス
(72) プロペラシャフト
(73) 電力発生器
(74) ピン留め接続
(75) トランスミッション
(76) 電気モータ
【0044】
この明細書に記載した全ての測定値は、特に指定しない限り、標準の温度及び圧力並びに海面上での値である。
前記の実施例は、単なる例示であって、本発明の範囲は特許請求の範囲によって規定される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の方法を説明する斜視図である。
【図2】本発明の方法を説明する追加の斜視図である。
【図3】本発明の装置の望ましい実施例の部分斜視図であり、第1船舶が搭載又は回収された状態における第1船舶と第2船舶の位置を示す図である。
【図4】本発明の方法を説明する側部正面図であって、周囲水面から大型船舶に移動した小型船舶を示しており、大型船舶が、搬出入モードの低位置にある状態を示す図である。
【図5】本発明の方法を説明する側部正面図であって、周囲水面から大型船舶に移動した小型船舶を示しており、大型船舶が、走行モードの加圧された高位置にある状態を示す図である。
【図6】本発明の装置の望ましい実施例の斜視図であって、第1の小型船舶を示す図である。
【図7】本発明の装置の望ましい実施例の斜視図であって、複数(3)レーンに複数の乗物が搭載されたデッキをより詳細に示す図である。
【図8】本発明の装置の望ましい実施例の前側正面図であって、推進力、効率及び全幅船尾ランプの能力を高めるために外方に向けて回転した主プロパルサーを示す図である。
【図9】本発明の装置の望ましい実施例の前側正面図であって、凹状デッキに適合させるために内方に向けて回転した主プロパルサーを示す図である。
【図10】本発明の装置の望ましい実施例の部分正面図であって、船外動作位置にあるプロパルサーファンを示す図である。
【図11】本発明の装置の望ましい実施例の部分正面図であって、船内搭載位置にあるプロパルサーファンを示す図である。
【図12】本発明の装置の望ましい実施例の部分正面図であって、船内位置と船外位置の間でプロパルサーファンを移動させる機構を示す図である。
【図13】本発明の装置の望ましい実施例の部分正面図であって、船内位置と船外位置の間でプロパルサーファンを移動させる機構を示す図である。
【図14】本発明の装置の望ましい実施例の部分正面図であって、船内位置と船外位置の間でプロパルサーファンを移動させる機構を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小型船舶を、表面効果船である大型船舶に載せて輸送する方法であって、
a)ハルと推進システムを有する表面効果船である大型船舶であって、カーゴデッキを有し、ハルの下にある空気容積部を加圧することによって作られる第1の高いハル位置で走行する大型船舶を準備するステップ、
b)水面領域が大型船舶に近接する状態で、大型船舶のハルが陸又は海底から負荷作用を受けない深水にある所定場所へ、大型船舶が移動するステップ、
c)大型船舶のハルの下にある空気容積部を減圧して、大型船舶のハルを第2の低いハル位置まで下降させるステップ、
d)ステップ“c”において、カーゴデッキの少なくとも一部を水面に近い位置に位置づけして、入口位置を画定し、
e)小型船舶が所定場所まで移動するステップ、
f)小型船舶のハルが陸又は海底から負荷作用を受けない深水にある小型船舶を、大型船舶の隣りに配置するステップ、
g)大型船舶が低いハル位置にある状態で、小型船舶が、大型船舶を取り囲む水面領域から、前記入口位置を経て、大型船舶のカーゴデッキに移動するステップ、
h)大型船舶のハルの下にある空気容積部を加圧して、大型船舶のハル、カーゴデッキ、及びステップ“f”にてカーゴデッキに載せられた小型船舶を、高いハル位置まで上昇させるステップ、
を有している方法。
【請求項2】
小型船舶は表面効果船である請求項1の方法。
【請求項3】
小型船舶は水陸両用船である請求項1の方法。
【請求項4】
小型船舶はホバークラフトである請求項1の方法。
【請求項5】
大型船舶は、間隔をあけて設けられた一対の剛性ハル、前スカート及び後スカートを有している請求項1の方法。
【請求項6】
ステップ“d”は、カーゴデッキの少なくとも一部を水面の近傍に配置することを含んでいる請求項1の方法。
【請求項7】
カーゴデッキは大型船舶の船尾部に繋がっており、ステップ“f”において、移動は大型船舶の船尾部で行われる請求項6の方法。
【請求項8】
カーゴデッキは大型船舶の船首部に繋がっており、ステップ“f”において、移動は大型船舶の船首部で行われる請求項6の方法。
【請求項9】
ステップ“f”において、カーゴデッキの位置は、大型船舶の船尾部で水面の近傍にある請求項7の方法。
【請求項10】
カーゴデッキは大型船舶の船尾部に繋がっている請求項7の方法。
【請求項11】
カーゴデッキは傾斜部を有し、ステップ“f”において、小型船舶は傾斜部を通って入口位置へ移動する請求項6の方法。
【請求項12】
ステップ“c”において、大型船舶の下降は、減圧とバラスティングによって行われる請求項1の方法。
【請求項13】
ステップ“a”において、大型船舶は、間隔をあけて設けられた一対の剛性ハルを有している請求項1の方法。
【請求項14】
ステップ“a”において、大型船舶は、膨張可能な周囲部材を有している請求項1の方法。
【請求項15】
大型船舶は、アンダーデッキ領域を取り囲む前カーテン及び後カーテンを有している請求項13の方法。
【請求項16】
ステップ“d”において、入口位置はハルの船尾部にある請求項1の方法。
【請求項17】
ステップ“d”において、入口位置はハルの船首部にある請求項1の方法。
【請求項18】
ハルは、カーゴデッキの両側に側壁を有している請求項1の方法。
【請求項19】
ステップ“d”は、カーゴデッキの少なくとも一部分を水面の近傍に配置することを含んでいる請求項18の方法。
【請求項20】
ステップ“g”において、2以上の小型船舶は大型船舶のカーゴデッキへ一度に移動する請求項1の方法。
【請求項21】
ステップ“g”において、複数の小型船舶が大型船舶のカーゴデッキへ略同時に移動する請求項1の方法。
【請求項22】
第1の船舶を、水面を有する深水環境下で第2船舶へ移動させる方法であって、どちらの船舶も海底で支持されておらず、
a)第1の船舶を準備するステップ、
b)船首及び船尾を有するハル、カーゴデッキ並びに空気で加圧されることができるアンダーデッキ領域を有する表面効果船であって、ハルは主として加圧された空気容積部で支持される第2の船舶を準備するステップ、
c)第1及び第2の船舶を、深水海洋環境下の水面上を所定場所まで輸送するステップ、
d)少なくともステップ“c”の間、第2の船舶のハルの下にある空気容積部を加圧するステップ、
e)第2の船舶のハルの下にある空気容積部の圧力を低下させて、第2の船舶のハル及びカーゴデッキを水面よりも低い位置に下降させるステップ、
f)第1の船舶は、深水海洋環境の水面から、第2の船舶の下降したカーゴデッキまで移動するステップ、
を有している方法。
【請求項23】
ステップ“f”は、ステップ“e”が完了した後に完了する請求項22の方法。
【請求項24】
ステップ“e”において、圧力は、周囲大気圧(Pa)近傍の圧力範囲まで下降する請求項22の方法。
【請求項25】
ステップ“d”において、加圧空気の容積部は、周囲大気圧(Pa)よりも高い圧力である請求項22の方法。
【請求項26】
ステップ“e”において、圧力は、5.0psiより低い圧力まで降下する請求項25の方法。
【請求項27】
第1の船舶はホバークラフトである請求項22の方法。
【請求項28】
第1の船舶は表面効果船である請求項22の方法。
【請求項29】
カーゴデッキは少なくとも部分的に傾斜しており、ステップ“f”において、第1の船舶は水面からカーゴデッキの傾斜部へ移動する船舶22の方法。
【請求項30】
カーゴデッキの傾斜部は、ハルの船尾部に近接している請求項29の方法。
【請求項31】
カーゴデッキの傾斜部は、ハルの船首部の近接している請求項29の方法。
【請求項32】
第1の船舶は水陸両用船である請求項22の方法。
【請求項33】
ステップ“e”は、第2の船舶のハルを、カーゴデッキの一部が水面に近接する位置になるまで下降させることを含んでいる請求項22の方法。
【請求項34】
ステップ“e”は、第2の船舶のハルを、カーゴデッキの一部が水面の位置になるまで下降させることを含んでいる請求項22の方法。
【請求項35】
ステップ“e”は、第2の船舶のハルを、カーゴデッキの一部が水面より下の位置になるまで下降させることを含んでいる請求項22の方法。
【請求項36】
ステップ“e”は、第2の船舶のハルを、カーゴデッキの一部が水面の近傍である高さになるまで下降させることを含んでいる請求項22の方法。
【請求項37】
ステップ“f”において、2以上の第1の船舶は、第2の船舶のカーゴデッキに一度に移動する請求項22の方法。
【請求項38】
ステップ“f”において、複数の第1の船舶は第2船舶のカーゴデッキへ略同時に移動する請求項22の方法。
【請求項39】
一対の船舶を水面上を移動させる方法であって、
a)第1の船舶と第2の船舶で対の船舶を構成し、第1の船舶と、第1の船舶を搭載して輸送する第2の船舶を準備するステップ、
b)ステップ“a”において、第2の船舶は、ハル、1又は複数の動力ブロワー、ハルを自己推進する推進システム及びカーゴデッキを有する表面効果船であり、第2の船舶は、少なくとも第1のモードと第2のモードの2つのモードで走行できるように構成され、第1のモードは、第1の高いハル位置であって、この位置は、動力ブロワーを用いて空気容積部の圧力を第2の船舶のハルの下の周囲大気圧よりも大きくするこによってもたらされ、第2のモードは、第2の船舶のハルが低いハル位置であり、
c)第2の船舶が、少なくとも第1のモードにある間、所定場所に向かって移動するステップ、
d)大型船舶のハルの下にある空気容積部を減圧して、大型船舶を、低いハル位置まで下降させるステップ、
e)ステップ“d”において、カーゴデッキの少なくとも一部を水面の近傍に位置づけして、入口位置を画定し、
f)第1の船舶のハルが陸又は海底から負荷作用を受けない深水にある第1の船舶が、所定場所であって第2の船舶の隣りである位置へ移動するステップ、
g)第1の船舶は、大型船舶を取り囲む水面領域から、前記入口位置を経て、第2の船舶のハルが陸又は海底から負荷作用を受けない深水にある第2の船舶のカーゴデッキに移動するステップ、
h)第2の船舶が所定場所から離れるステップであって、第1の船舶は第2の船舶のカーゴデッキに支持されて、第2の船舶は、少なくとも第1のモードである間、移動するステップ、
を有している方法。
【請求項40】
ステップ“d”において、減圧とバラスティングを行なうことにより、第2の船舶を、低いハル位置に下降させる請求項39の方法。
【請求項41】
ステップ“d”及び“e”において、カーゴデッキは少なくとも部分的に水面より下に位置している請求項39の方法。
【請求項42】
ステップ“b”において、第2の船舶のハルは、一対の離間された剛性ハル、前側シール、後側シールを含み、ステップ“b”及び“c”において、ハルの間並びに前側シール及び後側シールの間に加圧された空気容積部を配置することを含んでいる請求項39の方法。
【請求項43】
ステップ“d”において、圧力はほぼ周囲大気圧力まで降下する請求項39の方法。
【請求項44】
第2の船舶は、1又は複数の膨張可能な周囲部材を有する表面効果船であり、ステップ“c”及び“d”は周囲部材の内側に加圧された空気容積部を配置することを含んでいる請求項39の方法。
【請求項45】
請求項1乃至請求項44の何れかの方法を実施するための装置。
【請求項46】
a)周囲部、船首部、船尾部、右舷部、左舷部及びデッキ部を有するハルと、
b)周囲空気団の中へ空気を押し出すことによってハルを推進させる空気式推進システムと、を含み、
c)空気式推進システムは、ハルに関して第1位置と第2位置の間を移動させる1又は複数の空気プロペラを含み、1つの位置は、空気プロペラが、少なくとも部分的にハル周囲の外側の位置である、エアクッション船。
【請求項47】
油圧ラム又はリニアモータは、空気プロペラを第1位置と第2位置で回動させる機構である請求項46のエアクッション船。
【請求項48】
空気プロペラは、使用中、空気と接する請求項46又は47のエアクッション船。
【請求項49】
空気プロペラ位置の1つは、ハル周囲の内部に配置される請求項46乃至48の何れかのエアクッション船。
【請求項50】
空気プロペラは2つである請求項46乃至49の何れかのエアクッション船。
【請求項51】
空気プロペラの一方はハルの左舷部に隣接した位置にある請求項50のエアクッション船。
【請求項52】
空気プロペラの1つはハルの右舷部の近傍に配置される請求項50のエアクッション船。
【請求項53】
左舷側の空気プロペラは、ハルの左舷側のハル周囲部から少なくとも部分的に外部である外側位置と、ハルの左舷部近傍のハル周囲部の内部である内側位置との間を移動可能である請求項51のエアクッション船。
【請求項54】
右舷側の空気プロペラは、ハルの右舷側のハル周囲部から少なくとも部分的に外部である外側位置と、ハルの右舷部近傍のハル周囲部の内部である内側位置との間を移動可能である請求項51のエアクッション船。
【請求項55】
各空気プロペラは、ハルの船尾部の夫々の左舷及び右舷側に配備され、ハル周囲の外側位置とハル周囲部の内側位置の間を移動する請求項50のエアクッション船。
【請求項56】
小型船舶を、表面効果船である大型船舶に載せて輸送する方法であって、
a)ハルと推進システムを有する表面効果船である大型船舶であって、カーゴデッキを有し、ハルの下に設けられた空気容積部を加圧することによって作られる第1の高いハル位置で走行する大型船舶を準備するステップ、
b)水面領域が大型船舶に近接する状態で、大型船舶のハルが陸又は海底から負荷作用を受けない深水にある所定場所へ、大型船舶が移動するステップ、
c)大型船舶のハルの下にある空気容積部を減圧して、大型船舶のハルを第2の低いハル位置まで下降させるステップ、
d)ステップ“c”において、カーゴデッキの少なくとも一部を水面に近い位置に位置づけして、入口位置を画定し、
e)請求項46乃至55の何れかの船舶である小型船舶が所定場所まで移動するステップ、
f)小型船舶のハルが陸又は海底から負荷作用を受けない深水にある小型船舶を、大型船舶の隣りに配置するステップ、
g)大型船舶が低いハル位置にある状態で、小型船舶が、大型船舶を取り囲む水面領域から、前記入口位置を経て、大型船舶のカーゴデッキに移動するステップ、
h)大型船舶のハルの下にある空気容積部を加圧して、大型船舶のハル、カーゴデッキ、及びステップ“f”にてカーゴデッキに載せられた小型船舶を、高いハル位置まで上昇させるステップ、
を有している方法。
【請求項57】
小型船舶は、
a)周囲部、船首部、船尾部、右舷部、左舷部及びデッキ部を有するハルと、
b)周囲空気団の中へ空気を押し出すことによってハルを推進させる空気式推進システムと、を含み、
c)空気式推進システムは、ハルに関して第1位置と第2位置の間を移動させる1又は複数の空気プロペラを含み、1つの位置は、空気プロペラが、少なくとも部分的にハル周囲の外側の位置である、請求項45の装置。
【請求項58】
実質的に図面に示され及び/又は明細書に記載された発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2009−518236(P2009−518236A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−544655(P2008−544655)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/061746
【国際公開番号】WO2008/039219
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(591136285)テクストロン インコーポレイテッド (2)