説明

色度計測装置、測色計および色度計測方法

【課題】計測時間を短縮でき、測定誤差も防止できる色度計測装置を提供すること。
【解決手段】色度計測装置9は、光源1の駆動電圧を制御する光源制御手段と、光源からの光の色度を計測する測色計2と、測色計2を制御する測色計制御手段と、測色計の測定結果を処理する測定結果処理手段とを備える。測色計2は、光の色度を計測する分光受光部213と、光の強度を計測する光強度受光部214とを備える。測色計制御手段は、光源1の駆動電圧が複数段階に変更されるごとに、光強度受光部214で計測させる光強度計測制御部と、光源1の駆動電圧が所定の駆動電圧値になった場合に分光受光部213で計測させて、光色度計測回数を前記光強度計測回数よりも少なく制御する分光計測制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色度計測装置、測色計および色度計測方法に関し、例えば、プロジェクタ等の光源から射出される赤色、緑色、青色等の各色の色度を測定する色度計測装置、測色計および色度計測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶プロジェクタは製品内部の光学フィルタにより、独自のRGB色空間を作り出しており、個体毎に異なった特性を有している。このため、製造上、個体バラツキを押さえる為に電子補正を行う必要があり、そのためには正確に製品の色度計測を行う必要がある。また、製造工程ではスピードも重要視されることから、高精度且つ高速な色度計測が望まれている。
【0003】
ところで、色度計測を行う測色計として、分光測色計と、カラーフィルタと、二次元受光部を備えた二次元測色計が知られている(特許文献1参照)。
この二次元測色計では、計測の都度、二次元受光部の特定点計測値とその特定点に対応した領域の分光測色計による計測値から特定点及び特定点以外の点に対して補正係数を求めることで、絶対値計測精度の高い二次元測色系を実現していた。
【0004】
【特許文献1】特開平6−201472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記二次元測色計は、計測の都度、分光測色計の計測を行う必要があり非常に多くの計測時間が必要となるという問題があった。
また、二次元受光部に対して、カラーフィルタを使用することによる照度不足、及び時分割でカラーフィルタを切り替えることによる経時変化誤差が生じるという問題もあった。
【0006】
本発明の目的は、計測時間を短縮でき、かつ、測定誤差も防止できる色度計測装置、測色計および色度計測方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の色度計測装置は、単色光を照射可能とされた光源の色度を計測する色度計測装置であって、前記光源の駆動電圧を複数段階に制御可能に構成されて、単色光を照射させ、かつ、その光の強さを変更可能に制御する光源制御手段と、前記光源から照射される光を受けてその光の色度を計測する測色計と、前記測色計の動作を制御する測色計制御手段と、前記測色計による測定結果を処理する測定結果処理手段とを備え、前記測色計は、前記光源から照射される光を受けてその光の色度を計測する分光受光部と、前記光源から照射される光を受けてその光の強度を計測する光強度受光部とを備え、前記測色計制御手段は、前記光源制御手段によって光源の駆動電圧が複数段階に変更されるごとに、前記光強度受光部によって光の強度を計測させる光強度計測制御部と、前記光源制御手段によって光源の駆動電圧が所定の駆動電圧値になった場合に前記分光受光部によって光の色度を計測させて、この光色度計測回数を前記光強度受光部による光強度計測回数よりも少なく制御する分光計測制御部とを備え、前記測定結果処理手段は、前記光強度受光部の計測結果から光源の駆動電圧階調値に対する光強度値の関係を求める手段と、前記分光受光部の計測結果から前記光強度値に対する色度計測値の関係を求める手段と、前記駆動電圧階調値に対する光強度値の関係と、光強度値に対する色度計測値の関係とから前記光源の駆動電圧階調値に対する色度計測値の関係を求める手段とを備えることを特徴とする。
ここで、単色光を照射可能とされた光源とは、例えば、三板式プロジェクタ光源のように、赤、緑、青の各単色光を個別に照射可能、つまり、赤の光のみを照射したり、緑の光のみ照射したり、青の光のみを照射することができるように構成された光源を意味する。この際、複数の単色光を個別に照射可能な光源に限らず、1つの単色光(例えば青のみ)を照射するような光源も含む。
【0008】
本発明によれば、分光受光部および光強度受光部を備えた測色計を用い、プロジェクタ光源の色度特性計測を行う際に、分光受光部での測定点(測定数)を、光強度受光部での測定点よりも少なくしているので、絶対値計測精度の高い分光測色計と同程度の精度を保ちつつ、計測時間を大幅に短縮することができる。
すなわち、分光受光部での測定は、高精度の測定が可能だが測定時間が長くなる。一方、光強度受光部での計測は分光受光部に比べて計測時間は短縮できるが、測定精度は低くなる。
このため、本発明では、光強度受光部の測定の他に、分光受光部による測定も併用し、前記光強度の測定データを分光受光部による測定データを利用して換算しているので、分光測色計と同程度の精度を維持することができる。さらに、分光受光部の測定数は光強度受光部の測定数よりも少なくしているので、すべての測定点を分光受光部で測定する場合に比べて測定時間を短縮できる。
【0009】
本発明の色度計測装置では、前記測色計は、光源から照射される光を2つの光路に分光する分光手段と、分光した一方の光を受けてその光の色度を計測する分光受光部と、分光した他方の光を受けてその光の強度を計測する光強度受光部と、を備えることが好ましい。
【0010】
分光受光部および光強度受光部を並べて配置し、光源からの光を各受光部で直接受光するように構成した場合には、各受光部と光源との位置関係が測定値に影響する可能性がある。これに対し、本発明のように、分光手段を設けていれば、位置関係による誤差を防止できて、より高精度の測定が可能となる。
【0011】
本発明の色度計測装置では、前記分光計測制御部は、前記光源制御手段によって光源の駆動電圧を変更して、前記光強度計測制御部によって光強度の計測が行われている際に、前記光源の駆動電圧が前記所定の駆動電圧値になった場合に光の色度計測を行うことで、前記光強度計測と同時に光色度計測を行うことが好ましい。
光強度計測と分光色度計測を同時に行えば、それらを別々に行う場合に比べて測定時間を短縮することができ、短期の経時変化による計測誤差も抑えることができる。
【0012】
本発明の色度計測装置では、前記分光計測制御部は、前記光源の駆動電圧値が前記駆動電圧階調値の最小値および最大値になった場合と、前記光源の駆動電圧階調値に対する光強度値の関係において変曲点となる駆動電圧階調値になった場合に、分光受光部による光の色度計測を実行させることが好ましい。
本発明では、分光色度計測を行う際に、変曲点となる駆動電圧階調値を選んで測定したので、測定点が少なくても光強度値と色度計測値との関係を高精度に求めることができる。
【0013】
本発明の色度計測装置では、前記光源は、ランプと、ランプからの光のうち赤成分の光を透過し、緑・青成分の光を反射するダイクロイック・ミラーと、青成分の光を透過し、緑成分の光を反射するダイクロイック・ミラーと、赤、緑、青の各光の透過を制御する3枚の液晶パネルと、各液晶パネルを透過した赤、緑、青の各光を合成するダイクロイック・プリズムと、前記ダイクロイック・プリズムで合成された光を投射する投射レンズと、を備えるプロジェクタ光源であることが好ましい。
このようなプロジェクタ光源を測定対象とすれば、液晶パネルの駆動電圧を制御することで赤、緑、青の各単色光を個別に照射させることができ、その光強度(光量)も容易に制御できる。
【0014】
本発明の測色計は、受光部および制御部を備え、前記受光部は、入射した光を集光する光学レンズと、この光学レンズを介して入射された光を2つの光路に分光する分光手段と、分光した一方の光を受けてその光の色度を計測する分光受光部と、分光した他方の光を受けてその光の強度を計測する光強度受光部とを備え、前記制御部は、前記分光受光部で得られた信号をデジタル値に変換する分光受光部用A/D変換部と、前記光強度受光部で得られた信号をデジタル値に変換する光強度受光部用A/D変換部と、前記分光受光部を校正する校正値が保存された校正値保存部と、前記各A/D変換部の制御および各A/D変換部からの出力値の演算処理を行うとともに、外部機器との通信を制御する計測器演算処理部と、を備えることを特徴とする。
【0015】
このような測色計は、特に分光受光部の校正を行うことができるため、分光受光部の個別のバラツキも考慮して正しい計測値を出力することができる。そして、光強度受光部および分光受光部を備えているため、前記色度計測装置の測色計としても好適である。
【0016】
本発明は、単色光を照射可能とされた光源の色度を計測する色度計測方法であって、前記光源の駆動電圧を複数段階に制御して、単色光を照射させ、かつ、その光の強さを変更する光源制御工程と、前記光源の駆動電圧が複数段階に変更されるごとに、光強度受光部によって光の強度を計測する光強度計測工程と、前記光源の駆動電圧が所定の駆動電圧値になった場合に分光受光部によって光の色度を計測して前記光強度の計測回数よりも少ない回数だけ光の色度を計測する光色度計測工程と、前記光強度受光部の計測結果から光源の駆動電圧階調値に対する光強度値の関係を求める工程と、前記分光受光部の計測結果から前記光強度値に対する色度計測値の関係を求める工程と、前記駆動電圧階調値に対する光強度値の関係と、光強度値に対する色度計測値の関係とから前記光源の駆動電圧階調値に対する色度計測値の関係を求める工程とを備えることを特徴とする。
【0017】
このような本発明においても、前記色度計測装置と同様に、測定時間を短縮でき、かつ高精度の測定を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔色度計測装置の構成〕
図1は、色度計測装置9の構成を示すブロック図である。色度計測装置9は、プロジェクタ光源1の色度計測を行う為の装置(システム)である。
色度計測装置9は、プロジェクタ光源1の色度計測を実施する為の測色計2と、プロジェクタ光源1および測色計2の制御を行う統合制御部3(パーソナル・コンピュータなど)と、統合制御部3に対する入力部4(キーボード、マウスなど)と、計測結果を表示する出力部5(モニタ、プリンタなど)とを備える。
【0019】
〔測色計の構成〕
測色計2は、受光部21と制御部22とを備える。
受光部21は、入射した光を集光する光学レンズ211と、その光を二分する分光手段としてのハーフミラー212と、色度計測用の分光受光部213と、光強度計測用の光強度受光部214とを備える。
分光受光部213は、入射された光の分光分布を検出して光源の色度を高精度に検出する分光センサなどで構成されている。
光強度受光部214は、可視光の波長領域に対してブロードな受光感度を有しているフォトダイオードなどの受光素子を用いることが望ましい。
【0020】
制御部22は、分光受光部213により得られた信号をデジタル値へ変換するA/D変換部(分光受光部用A/D変換部)221と、光強度受光部214により得られた信号をデジタル値へ変換するA/D変換部(光強度受光部用A/D変換部)222と、分光受光部213の個体バラツキを補正するための校正値を保存する校正値保存部223と、それらの制御と演算処理をすると共に外部機器との通信を制御する計測器演算処理部224とを備える。
計測器演算処理部224は、統合制御部3からの制御信号などに応じて各A/D変換部221,222を制御して各分光受光部213、光強度受光部214による測定動作を制御すると共に、A/D変換部221から出力されたデジタル値を校正値保存部223に記憶された校正値で校正し、この校正値やA/D変換部222から出力されたデジタル値を演算処理して統合制御部3に出力する処理などを制御する。
【0021】
〔プロジェクタ光源の構成〕
図2はプロジェクタ光源1(三板式液晶プロジェクタ)の光学系の構成を示すブロック図である。
プロジェクタ光源1は、ランプ11と、ランプ11の光の赤成分を透過し緑・青成分を反射するダイクロイック・ミラー12と、このダイクロイック・ミラー12で反射された光の青成分を透過し緑成分を反射するダイクロイック・ミラー13と、3枚の全反射ミラー14A,14B,14Cと、3枚の液晶パネル15,16,17と、ダイクロイック・プリズム18と、投射レンズ19とを備える。
【0022】
プロジェクタ光源1のランプ11から照射された光10は、ダイクロイック・ミラー12により、赤成分の光10Rと緑・青成分の光に分光される。
赤成分の光10Rは、全反射ミラー14Aに反射され、液晶パネル15を経てダイクロイック・プリズム18へ到達する。
ダイクロイック・ミラー12で反射された緑・青成分の光は、ダイクロイック・ミラー13により、緑成分の光10Gと青成分の光10Bに分光される。
緑成分の光10Gは、ダイクロイック・ミラー13で反射され液晶パネル16を経てダイクロイック・プリズム18へ到達する。
青成分の光10Bは、ダイクロイック・ミラー13を透過し、全反射ミラー14B,14Cにより反射され、液晶パネル17を経てダイクロイック・プリズム18へ到達する。
赤・緑・青成分の各光10R,10G,10Bは、ダイクロイック・プリズム18で合成され、投射レンズ19を介して投影される。
【0023】
〔統合制御部の構成〕
図3は統合制御部3の構成を示すブロック図である。
統合制御部3は、光源制御手段30と、測色計制御手段31と、測定結果処理手段32とを備える。
【0024】
光源制御手段30は、前記プロジェクタ光源1の駆動電圧を複数段階に制御可能に構成されて、選択した単色光のみを照射させ、かつ、その光の強さを変更可能に制御する。
具体的には、プロジェクタ光源1の各液晶パネル15,16,17に対し、選択した単色光(赤、緑、青のいずれかの光)を透過させる液晶パネル以外の2つの液晶パネルは光を遮蔽する状態に制御し、選択した単色光を透過させる液晶パネルは、その駆動電圧を段階的に変更させることで液晶パネルを透過する光の強度(光量)を制御する。
本実施形態では、各液晶パネルに加える駆動電圧階調値を10ビットの制御値で制御しているため、駆動電圧階調値は1024段階に制御できる。そして、光源制御手段30は、各液晶パネル15,16,17の駆動電圧制御値を「0」から「1023」まで33段階に変更して制御している。
【0025】
測色計制御手段31は、測色計2の動作を制御するものであり、光強度計測制御部311と、分光計測制御部312とを備える。
光強度計測制御部311は、光源制御手段30によってプロジェクタ光源1の駆動電圧が複数段階(33段階)の各制御値に変更されるごとに、計測器演算処理部224を介してA/D変換部222を制御し、前記光強度受光部214によって光の強度を計測させる制御を行う。
【0026】
分光計測制御部312は、光源制御手段30によってプロジェクタ光源1の駆動電圧が複数段階(33段階)に変更されているときに、その駆動電圧が予め設定された所定の駆動電圧値になった場合に、計測器演算処理部224を介してA/D変換部221を制御し、前記分光受光部213によって光の色度を計測させる制御を行う。
この際、前記所定の駆動電圧値としては、後述するように33段階の電圧値のうちの3〜4つ程度の電圧値が設定されているため、前記光強度計測が、各色ごとに33回(計99回)行われるのに対し、光色度計測は、各色ごとに3〜4回程度行われ、光強度計測に比べて大幅に少ない測定回数とされている。
【0027】
前記測定結果処理手段32は、駆動電圧階調値−光強度値関係算出手段321と、光強度値−色度計測値関係算出手段322と、駆動電圧階調値−色度計測値関係算出手段323とを備える。
駆動電圧階調値−光強度値関係算出手段321は、光強度受光部214の計測結果からプロジェクタ光源1の駆動電圧階調値に対する光強度値の関係を求める手段である。
光強度値−色度計測値関係算出手段322は、分光受光部213の計測結果から前記光強度値に対する色度計測値の関係を求める手段である。
駆動電圧階調値−色度計測値関係算出手段323は、前記駆動電圧階調値に対する光強度値の関係と、光強度値に対する色度計測値の関係とから前記プロジェクタ光源1の駆動電圧階調値に対する色度計測値の関係を求める手段である。
【0028】
〔色度計測装置における計測方法〕
次に、このような構成の色度計測装置9を用いてプロジェクタ光源1を計測する方法について説明する。
図4は、色度計測装置9にてプロジェクタ光源1の色度計測を実施する方法を示すフローチャートである。
まず、作業者は、プロジェクタ光源1の色度計測作業を開始する旨を入力部4により統合制御部3へ伝える。統合制御部3は、入力部4からの入力に基づき、光源制御手段30および測色計制御手段31によってプロジェクタ光源1と測色計2を制御することにより色度計測を実施する。
【0029】
〔色度計測方法〕
色度計測が指示されると、統合制御部3は、図4に示すように、液晶パネルの特性把握工程(ステップS1)、特定強度の分光測色工程(ステップS2)、光強度値から色度計測値への変換工程(ステップS3)を順次実行する。
【0030】
〔液晶パネルの特性把握工程〕
液晶パネルの特性把握工程(S1)は、対象となる液晶パネル15,16,17の特性を把握するものである。すなわち、統合制御部3は、図5に示すように、プロジェクタ光源1の液晶パネル15,16,17へ印加する駆動電圧値を順次変更し、投影される光を光強度受光部214で計測することにより、駆動電圧階調値と光強度値の関係を得る処理を行う。
【0031】
この特性把握工程S1を、図5に基づいて以下に詳細に説明する。
統合制御部3の光源制御手段30は、まず、対象となる赤成分の光用の液晶パネル(R)15以外の液晶パネル16,17を遮光状態(例えば駆動電圧階調値を「0」)に設定して固定し、対象の液晶パネル(R)15の駆動電圧階調値を所定値に制御する(ステップS11)。これにより、プロジェクタ光源1からは液晶パネル15の駆動電圧に基づいて赤成分の光のみが測色計2に入射される。
統合制御部3の測色計制御手段31は、光強度計測制御部311によって測色計2を制御し、前記赤成分の光の光強度を光強度受光部214にて計測する(ステップS12)。
【0032】
そして、統合制御部3は、予め設定された回数だけ駆動電圧(S11)の制御および光強度受光部214による計測(S12)が終了したかを判断する(ステップS13)。例えば、本実施形態では、各液晶パネルの駆動電圧を33段階に変更するように設定されているため、前記設定回数は33回とされ、S13ではS11,S12の処理が33回繰り返されたか否かを判断する。
【0033】
統合制御部3は、S13において、所定回数の計測が終了していないと判断した場合には、S11に戻って駆動電圧階調値を予め設定されている次の階調値に変更制御する(S11)。
そして、S11において、駆動電圧階調値を変更するごとに、液晶パネル15の光の透過率が変更されて光学レンズ211に入射される光量も変更するため、その光の強度が光強度受光部214によって計測される(S12)。
【0034】
ここで、光強度受光部214によって計測された計測値は、A/D変換部222および計測器演算処理部224を介して統合制御部3の処理手段32に出力される。従って、以上の駆動電圧階調値の変更(S11)と、その際の光強度測定(S12)を繰り返すことで、駆動電圧階調値−光強度値関係算出手段321は、液晶パネル(R)15に関して、図6に示すような駆動電圧階調値に対する光強度計測値の関係を求めることができる。このとき測定点以外の点は、直線補間、2次曲線補間、3次曲線補間、スプライン補間、もしくは直線近似、2次曲線近似、3次曲線近似などで求めている。
なお、本実施形態では、図6に示すように、10bit分解能の駆動電圧階調値を等間隔に33点変化させて液晶パネル15を制御しており、図6はそのときの光強度計測値との関係を示している。
【0035】
液晶パネル16,17に関しても同様に、S16,S19において測定が終了したと判定されるまで駆動電圧階調値の制御(S14,17)、光強度計測(S15,S18)を実施し、それぞれの液晶パネル16,17に関して駆動電圧階調値に対する光強度計測値の関係を取得する。
【0036】
〔特定強度の分光測色工程〕
特定強度の分光測色工程(S2)は、光強度値と色度計測値の関係を把握する為の工程で、特定の光強度値の色度を分光受光部213により計測するものであり、具体的には図7に示すフローチャートのように処理される。
統合制御部3は、光源制御手段30によって、対象となる液晶パネル(R)15以外の液晶パネル16,17は遮光状態に設定して固定し、対象液晶パネル(R)15の駆動電圧階調値を所定の駆動電圧値となるように設定する(ステップS21)。
そして、統合制御部3は、測色計制御手段31の分光計測制御部312によって測色計2を制御し、前記光を分光受光部213にて受光し、色度計測を行う(ステップS22)。
【0037】
そして、統合制御部3は、予め設定された所定駆動電圧値への(S21)の制御および分光受光部213による計測(S22)がすべて終了したかを判断する(ステップS23)。
統合制御部3は、S23において、所定駆動電圧値での計測がすべて終了していないと判断した場合には、S21に戻って駆動電圧階調値を予め設定されている次の所定駆動電圧値に変更制御する(S21)。
なお、本実施形態では、図6に示すグラフに基づいて、光強度計計測値が最小値(特定強度値1)、最大値(特定強度値4)、変曲点(特定強度値2、特定強度値3)となる駆動電圧階調値を設定して制御している。このため、S23においては、これらの4つの駆動電圧階調値での測定が終了したかを判定している。
【0038】
以上の駆動電圧階調値の変更(S21)と、その際の分光測色工程(S22)を繰り返すことで、液晶パネル15の光強度計測値に対する色度計測値の関係が得られる。
この際、分光受光部213によって計測された計測値は、A/D変換部221によってデジタル値に変換され、計測器演算処理部224において校正値保存部223の校正値に基づいて校正され、統合制御部3の処理手段32に出力される。
そして、光強度値−色度計測値関係算出手段322は、液晶パネル(R)15に関して、図8に示すような光強度計測値に対する色度計測値の関係を求める。このとき測定点以外の点は、直線補間、2次曲線補間、3次曲線補間、スプライン補間、もしくは直線近似、2次曲線近似、3次曲線近似などで求めている。
図8の場合、前記特定強度値1〜4の4点を計測し、直線近似にて特定点以外の計測値を求めている。液晶パネル16,17に関しても同様に、S26,S29で測定終了と判定されるまで色度計測を実施し、それぞれの液晶パネル16,17に関して光強度計測値に対する色度計測値の関係を取得する(S24〜S29)。
【0039】
なお、図4のフローチャートでは、液晶パネルの特性把握工程(S1)の後に、特定強度の分光測色工程(S2)を行うように記載されているが、実際には、この工程(S2)はステップS1と同時に行うことが望ましい。
つまり、S11,S14,S17において設定される駆動電圧階調値が、特定強度値1〜4に対応する駆動電圧階調値以外の場合には、S12,S15,S18の光強度計測のみを行い、特定強度値1〜4に対応する駆動電圧階調値になった場合には、光強度計測(S12,S15,S18)と色度計測(S22,S25,S28)とを同時に行えばよい。そうすることで、短期経時変化による計測誤差も抑えることができる。なお、本実施形態においては、液晶パネルの特性把握工程(S1)の後に、特定強度の分光測色工程(S2)を行っても構わない。
【0040】
なお、図6に示す駆動電圧階調値と光強度計測値との関係を示すグラフにおける変曲点である特定強度値2,3は、特性把握工程S1を実施しないと判明しない。しかしながら、液晶パネルの特性は、通常、図6に示すようにS字カーブであり、変曲点の位置もそれほど大きく変動しないため、例えば、プロジェクタの製造ラインにおいて、所定の製造ロットにおける最初のプロジェクタ光源1の測定時に変曲点の位置となる駆動電圧階調値を求め、それ以降のプロジェクタ光源1の測定では1台目のプロジェクタ光源1の測定で得られた変曲点に対応する駆動電圧階調値で特定強度値2,3を予め設定しておくことで、各工程S1,S2を同時に行うことができる。
【0041】
分光測色工程S2が完了すると、測定結果処理手段32の駆動電圧階調値−色度計測値関係算出手段323は、図4に示すように、光強度値から色度計測値への変換工程(ステップS3)を実行する。
変換工程S3は、ステップS1において、駆動電圧階調値−光強度値関係算出手段321で得られた駆動電圧階調値に対する光強度計測値と、ステップS2において、光強度値−色度計測値関係算出手段322で得られた光強度計測値に対する色度計測値を対応付け、図9のように駆動電圧階調値に対する色度計測値の関係を求める工程である。図8のような関係グラフを各液晶パネル15,16,17毎、つまり赤、緑、青の各色毎に求めることにより、プロジェクタ光源1全体の色度特性を得ることができる。
【0042】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)分光受光部213および光強度受光部214を備えた測色計2を用い、プロジェクタ光源1の色度特性計測を行う際に、分光受光部213での測定点(測定数)を、光強度受光部214での測定点よりも少なくしているので、絶対値計測精度の高い分光測色計と同程度の精度を保ちつつ、計測時間を大幅に短縮することができる。
例えば、白100%の照度が3000Lxとなるプロジェクタ光源1を、RGB(赤緑青)それぞれ33点ずつ計測する場合で比較する。
一般的な分光測色計では、1点の測定に約1分もの時間がかかるため、33点×3=99点の測定を行う条件では色度計測に約100分もの時間を要する。
これに対し、本実施形態では、光強度受光部214での光強度計測は1回あたり1秒程度ですむため、99点計測するのに約100秒の計測時間となる。また、分光受光部213での測定は、分光測色計と同じであるから1点の測定に約1分かかるが、その計測点は特定の数点(本実施形態では、各パネル毎に特定強度値2〜4と、いずれかのパネルにおける特定強度値1の計10点)でよいため、分光受光部213による計測時間は約10分となり、合計しても12分以下である。従って、全計測を分光測色計で行う場合と比較すると全体の計測時間を約1/10程度に短縮することが可能となる。
また、図8に示すように、光強度受光部214で計測した光強度計測値を、分光受光部213で計測した色度計測値に換算しているので、光強度計測しか行っていない駆動電圧階調値においても分光受光部213の計測値に基づいて換算した色度計測値を得ることができ、絶対値計測精度の高い分光測色計と同程度の精度を維持することができる。
【0043】
(2)また、フォトダイオードなどの受光素子を用いて色度計測を行う場合、一般的に等色関数に近似したカラーフィルタ3枚を用いて光の波長に対する透過領域を分割し、波長透過領域ごとの光強度を取得する必要がある。一般的には受光素子を3個用いてそれぞれに波長透過領域の異なったカラーフィルタを付けるか、受光素子を1つだけ用いた場合は、特許文献1のように、回転ホイールにカラーフィルタ取り付け、回転させることで受光素子に掛かるフィルタを切り替える必要がある。
これに対し、本実施形態では、プロジェクタ光源1がダイクロイック・ミラー12、13などのカラーフィルタに相当する波長領域分割機構を製品内部に有していることを利用することで、測色計2には、受光素子に対して新たにカラーフィルタを設ける必要がない。したがって、カラーフィルタや回転ホイール機構などを取り付ける必要が無く、測色計2を製作するために掛かるコストを低減できるため、測色計2を安価に提供できる。
【0044】
(3)分光受光部213による測定点は、駆動電圧階調値を0にした際の特定強度値1、および、駆動電圧階調値をMAX(本実施形態では1023)にした際の特定強度値4の他に、図6に示すように、駆動電圧階調値と光強度計測値との関係を示すグラフにおける変曲点となる特定強度値2,3を選んで測定したので、測定点が少なくても高精度の計測が可能となる。すなわち、各測定点を最小値(特定強度値1)および最大値(特定強度値4)と、変曲点(特定強度値2,3)とに設定したので、それらの測定点間は、直線補間などで補間することで、光強度計測値に対する色度計測値の関係を高精度に求めることができる。このため、図6および図8を組み合わせることで求めることができる図9の関係も高精度に得ることができる。
【0045】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図10に基づいて説明する。
第2実施形態は、前記第1実施形態の測色計2を、一般的な分光測色計6と照度計7とに置き換えたものである。この第2実施形態では、2つの計測器6,7でプロジェクタ光源1が照射する光を受光する位置が異なるが、2つの計測器6,7を極力近づけると同時に、プロジェクタ光源1と計測器6,7の距離を十分に離すことで、プロジェクタ光源1の色むらや照度むらの影響を小さくすることができる。
プロジェクタ光源1の色度計測方法は、第1実施形態の測色計2によるものと同じで、異なる点は、光強度計測に照度計7を使用し、色度計測に分光測色計6を使用する点だけであるため、説明を省略する。
【0046】
本実施形態でも、前記第1実施形態と同じ作用効果を奏することができる。
さらに、一般的な分光測色計6、照度計7を利用しているので、新たな測色計2を用意する必要が無く、コストも低減できる。
但し、第2実施形態では、分光測色計6、照度計7とプロジェクタ光源1との位置関係が測定値に影響してしまうのに対し、前記第1実施形態では、測色計2内に分光受光部213、光強度受光部214が組み込まれており、かつ、ハーフミラー212で分光して各受光部213,214で受光させているので、位置関係による誤差を防止でき、より一層高精度の測定が可能になる利点がある。
【0047】
なお、本発明は、前記各実施形態に限らない。
例えば、前記第1実施形態では、統合制御部3を測色計2とは別に設けていたが、測色計2内部にCPUおよびメモリなどを組み込んで、統合制御部3の機能を内蔵させてもよい。
また、光強度受光部214による測定は、前記実施形態のように変曲点となる駆動電圧値に限定されず、例えば、駆動電圧階調値の最小値から最大値まで一定間隔で測定してもよいし、図6に示す駆動電圧階調値に対する光強度計測値の関係を考慮し、光強度計測値の変化が大きくなる範囲、例えば、駆動電圧階調値をその最大値の半分(図5では駆動電圧階調値が「512」)から最大値までの範囲内において一定間隔で測定してもよい。
【0048】
前記実施形態では、TFT素子を用いた液晶ライトバルブを有する三板式液晶プロジェクタを検出対象としていたが、本発明によって計測できる対象としては、DMD(ダイレクト・ミラー・デバイス)や、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)などの他の方式のプロジェクタにおける特性測定にも適用できる。
さらに、プロジェクタのような光源色の計測だけではなく、液晶フラットパネルディスプレイやプラズマディスプレイ、リアプロジェクションテレビ等の各種表示装置の色度計測にも利用することができる。要するに、本発明は、赤、緑、青などの単色光を照射可能な機器(光源)の色度計測に広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】第1実施形態における色度計測システムの構成を示すブロック図。
【図2】前記実施形態におけるプロジェクタの光学系の構成を示す模式図。
【図3】前記実施形態における統合制御部の構成を示すブロック図。
【図4】前記実施形態における色度計測工程を示すフローチャート。
【図5】前記実施形態における液晶パネルの特性把握工程を示すフローチャート。
【図6】前記実施形態における駆動電圧階調値に対する光強度計測値の関係を示すグラフ。
【図7】前記実施形態における特定強度の分光測色工程を示すフローチャート。
【図8】前記実施形態における光強度計測値に対する色度計測値の関係を示すグラフ。
【図9】前記実施形態における駆動電圧階調値に対する色度計測値の関係を示すグラフ。
【図10】第2実施形態における色度計測システムの構成を示すブロック図。
【符号の説明】
【0050】
1…プロジェクタ光源、2…測色計、3…統合制御部、6…分光測色計、7…照度計、9…色度計測装置、11…ランプ、12,13…ダイクロイック・ミラー、15,16,17…液晶パネル、21…受光部、22…制御部、30…光源制御手段、31…測色計制御手段、32…測定結果処理手段、211…光学レンズ、212…ハーフミラー、213…分光受光部、214…光強度受光部、221,222…A/D変換部、223…校正値保存部、224…計測器演算処理部、311…光強度計測制御部、312…分光計測制御部、321…駆動電圧階調値−光強度値関係算出手段、322…光強度値−色度計測値関係算出手段、323…駆動電圧階調値−色度計測値関係算出手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単色光を照射可能とされた光源の色度を計測する色度計測装置であって、
前記光源の駆動電圧を複数段階に制御可能に構成されて、単色光を照射させ、かつ、その光の強さを変更可能に制御する光源制御手段と、
前記光源から照射される光を受けてその光の色度を計測する測色計と、
前記測色計の動作を制御する測色計制御手段と、
前記測色計による測定結果を処理する測定結果処理手段とを備え、
前記測色計は、
前記光源から照射される光を受けてその光の色度を計測する分光受光部と、
前記光源から照射される光を受けてその光の強度を計測する光強度受光部とを備え、
前記測色計制御手段は、
前記光源制御手段によって光源の駆動電圧が複数段階に変更されるごとに、前記光強度受光部によって光の強度を計測させる光強度計測制御部と、
前記光源制御手段によって光源の駆動電圧が所定の駆動電圧値になった場合に前記分光受光部によって光の色度を計測させて、この光色度計測回数を前記光強度受光部による光強度計測回数よりも少なく制御する分光計測制御部とを備え、
前記測定結果処理手段は、
前記光強度受光部の計測結果から光源の駆動電圧階調値に対する光強度値の関係を求める手段と、
前記分光受光部の計測結果から前記光強度値に対する色度計測値の関係を求める手段と、
前記駆動電圧階調値に対する光強度値の関係と、光強度値に対する色度計測値の関係とから前記光源の駆動電圧階調値に対する色度計測値の関係を求める手段と
を備えることを特徴とする色度計測装置。
【請求項2】
請求項1に記載の色度計測装置において、
前記測色計は、
光源から照射される光を2つの光路に分光する分光手段と、
分光した一方の光を受けてその光の色度を計測する分光受光部と、
分光した他方の光を受けてその光の強度を計測する光強度受光部と、
を備えることを特徴とする色度計測装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の色度計測装置において、
前記分光計測制御部は、
前記光源制御手段によって光源の駆動電圧を変更して、前記光強度計測制御部によって光強度の計測が行われている際に、前記光源の駆動電圧が前記所定の駆動電圧値になった場合に光の色度計測を行うことで、前記光強度計測と同時に光色度計測を行うことを特徴とする色度計測装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の色度計測装置において、
前記分光計測制御部は、
前記光源の駆動電圧値が前記駆動電圧階調値の最小値および最大値になった場合と、前記光源の駆動電圧階調値に対する光強度値の関係において変曲点となる駆動電圧階調値になった場合に、分光受光部による光の色度計測を実行させることを特徴とする色度計測装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の色度計測装置において、
前記光源は、
ランプと、
ランプからの光のうち赤成分の光を透過し、緑・青成分の光を反射するダイクロイック・ミラーと、
青成分の光を透過し、緑成分の光を反射するダイクロイック・ミラーと、
赤、緑、青の各光の透過を制御する3枚の液晶パネルと、
各液晶パネルを透過した赤、緑、青の各光を合成するダイクロイック・プリズムと、
前記ダイクロイック・プリズムで合成された光を投射する投射レンズと、
を備えるプロジェクタ光源であることを特徴とする色度計測装置。
【請求項6】
受光部および制御部を備え、
前記受光部は、
入射した光を集光する光学レンズと、
この光学レンズを介して入射された光を2つの光路に分光する分光手段と、
分光した一方の光を受けてその光の色度を計測する分光受光部と、
分光した他方の光を受けてその光の強度を計測する光強度受光部とを備え、
前記制御部は、
前記分光受光部で得られた信号をデジタル値に変換する分光受光部用A/D変換部と、
前記光強度受光部で得られた信号をデジタル値に変換する光強度受光部用A/D変換部と、
前記分光受光部を校正する校正値が保存された校正値保存部と、
前記各A/D変換部の制御および各A/D変換部からの出力値の演算処理を行うとともに、外部機器との通信を制御する計測器演算処理部と、
を備えることを特徴とする測色計。
【請求項7】
単色光を照射可能とされた光源の色度を計測する色度計測方法であって、
前記光源の駆動電圧を複数段階に制御して、単色光を照射させ、かつ、その光の強さを変更する光源制御工程と、
前記光源の駆動電圧が複数段階に変更されるごとに、光強度受光部によって光の強度を計測する光強度計測工程と、
前記光源の駆動電圧が所定の駆動電圧値になった場合に分光受光部によって光の色度を計測して前記光強度の計測回数よりも少ない回数だけ光の色度を計測する光色度計測工程と、
前記光強度受光部の計測結果から光源の駆動電圧階調値に対する光強度値の関係を求める工程と、
前記分光受光部の計測結果から前記光強度値に対する色度計測値の関係を求める工程と、
前記駆動電圧階調値に対する光強度値の関係と、光強度値に対する色度計測値の関係とから前記光源の駆動電圧階調値に対する色度計測値の関係を求める工程と
を備えることを特徴とする色度計測方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−107182(P2008−107182A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−289667(P2006−289667)
【出願日】平成18年10月25日(2006.10.25)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】