説明

色覚異常者にも適する指示標識灯

【課題】3色の発色を3灯で行う交通などの管制の指示標識灯を、外形を丸型のまま、色弱者においても認識可能とし、なお1灯として小型軽量にして建設経費を節減し、また風水雪の害、地震の害の影響を小さくし、全ての人に交通などの管制指示を正確に伝え、誤認を防ぎ、交通の安全性を向上させる。
【解決手段】単色LEDの3色を使用し、1枚の基板の上に、各色のLEDが同じ寸法の正三角形が連なって構成される60度で交わる線の升目模様の交点の位置を使って、各々の色を重ねて均質に配置して外形を丸形とし、その中に別の配線系列で別の点滅ができる、定めた形状の集合部分を作り、これを灯の各色が点灯中に点滅して、形と点滅で色弱者にも管制の指示を伝えることを行う。それぞれの色と形が同じ意味を持って点滅することを基本とする。1灯の丸形の中で、色と形と点滅を使って交通等の指示標識灯とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
近来、発光ダイオード(以下LEDという)を使用した指示標識灯が、道路標識の交通信号灯として実用化されている。従来の色のレンズを前面につけた交通信号灯は、夕日などを受けて反射すると、その指示が何色なのか解らなくなり、時には偽の表示を行うことがあり、また電球の寿命が短いという問題もあって、最近はLEDに切り替えられはじめられている。
【0002】
従来の交通信号灯の場合、通常は左から、緑色の進めの信号、黄色の注意の信号、赤色の止まれの信号、の三種類の色の灯が並べられて構成されているが、新しいLEDの交通信号灯も、この従来から普及している交通信号灯の構成を変えずに、交通信号灯の3カ所の発光部のみをLEDに交換して使用されている。
【0003】
LEDの交通信号灯には多くの球で構成するという特徴があり、またLEDは多色の発光も可能である。従って指示標識灯の三種類の発光を1灯で行って3灯分の指示を行うことが可能であるが、色覚異常者(以下色弱者という)への配慮も必要である。
【0004】
色弱者に限らず、人の色に対する識別の感度にはさまざまなレベルがあるが、色弱者と言われるレベル以上の、通常の色覚正常者(以下正常者という)においては、赤色と黄色と緑色の3色を異なる色と知覚してその識別は鮮明なものである。しかし色弱者においては、特に緑色と赤色、或いは赤色と黄色とに対して色の違いを小さく感じるので、交通管制の指示を誤って理解する危険がある。
従って色弱者にとっては色のみによる指示では不十分なのである。
【0005】
しかし現状において、色弱者への配慮は、交通管制の指示標識である交通信号灯においては殆どなされておらず、3色の交通信号灯の配置を左から緑色、黄色、赤色、と定めた位置による指示を行うのみであり、また交通管制の目的以外の指示標識灯においてはその配置まで配慮されているかどうか疑わしい状況である。
【0006】
これに対して、色弱者は位置の外に色の見え方を明暗で判断することも行っているのである。しかし交通信号灯には明暗を指示に使う正確な機能を持たず、これを利用する色弱者は、常に危険にさらされていることになる。
身体機能で差別されない社会を目指す場合、点灯による指示標識において、色による指示の外にさらに配慮が必要である。
【0007】
一方、交通信号灯を考えると、外形が丸型であるという法規に従って丸型が普及していて、人々はこの形に慣れ親しんでいる。色弱者のために、外形を変えて指示することを行うと、それが正常者に違和感を与え、特に高齢者の混乱の元になり、思わぬ誤認識による危険を招くことも考えられる。
【0008】
本発明は、これらの条件の中で、一灯であり、なお丸型でありながら、交通管制などで重要な3種類の指示を、色のほかに、丸形の指示標識灯の内側に各種の形を現す別の配線系列を持ち、この配線系列での消灯或いは減光で表される形や、さらに必要な場合は点灯の明滅を行うことを行い、全ての人に安定した指示を行い得る、正常者には違和感を与ず、なお色弱者には指示の伝わる、交通管制にも適した指示標識灯を提供する技術に関するものである。
【背景技術】
【0009】
発光を使った指示標識は多く、その一つである交通信号灯においては、通常は左から緑色と黄色と赤色の三色の丸形の灯が並び、これが順に点灯して交通管制を行っている。緑色は進め、黄色は注意、赤は止まれ、を意味している。
【0010】
近来LEDの照明が発達してきた。LEDは半導体の中で電流が流れ、電流の移動の途中に電子と正孔がぶつかって結合したときにエネルギーが放出され、これが光のエネルギーに変換されて発光するという原理にもとずくため、発光に伴う発熱は小さく、光へのエネルギー転換効率に優れ、ケースの樹脂の劣化による減光を除いて発光部の寿命は長い。
【0011】
また発光の色は、それぞれの半導体に使用される材料の元素により、それぞれ特定の狭い波長域での発光をする。そのため発光する色が正確であり、また消灯時は無色であり夕日などの反射で偽の表示をする危険がないため、交通信号灯などの色による指示標識灯に適する性質を備えている。
【0012】
この性質を備えているために実用化が進み普及が始まっている。もしも球が切れても全球の消えることはなく、多数の球が埋まっている中の1球が発光しないだけであるので、万が一の誤の表示の危険が全くないことも指示標識灯としての信頼性に寄与している。
【0013】
しかし交通管制の信号灯においては、指示標識が色のみの表示であるということが、色弱者に対して不便を強いているという問題がある。色弱者は自ら選んでなったのではないにも拘わらず、自動車運転免許の取得は原則的に出来ない。このことは色で交通信号灯の指示を行うと決めている社会の中で犠牲を強いられていることになる。身体的な弱者への配慮が十分とは言えない結果となっている。
【0014】
法規によって色弱者は免許の取得が出来ないため、自動車の運転を行う色弱者は居ないはずである。それにより現状システムの中では交通管制の安全が保たれているが、道路利用者には、自転車に乗り、或いは歩行する者もいる。ここには色弱者が存在するので、現状の交通管制システムでも色弱者への配慮は重要である。人々全体の中の3パーセントの人が色弱者であると言う調査データーより考えても、この問題は大きいのである。
【0015】
このため三種類の色の灯の位置は決められていて、色弱者は点灯する灯の位置で表示の意味を理解している。通常は左から緑色と黄色と赤色の3色の丸形の灯が並ぶが、雪国では上下方向に上から赤色と黄色と緑色の3色の丸形の灯が並ぶ。
【0016】
このように位置が定められていることにより、位置により或いは色を明暗として理解して、色弱者も交通標識灯の指示を理解出来るが、夜間の場合、あるいは遠目においては、交通標識灯からの指示を受け取ることに困難があり、色弱者への配慮が十分とは言えない状況であった。
【0017】
さらに、出来得れば、色弱者が安全に自動車の運転の出来る、交通管制の出来る指示標識灯の生まれることが望ましいのである。
【0018】
さらにまた設備の軽量化、小型化のために有効である1灯で三種類の指示の出来る指示標識灯が望ましく、これに対する提案も従来よりあった。しかしこれは色弱者への配慮と矛盾するものだと考えられ実現していなかったのである。
【0019】
この1灯化への願いと、色弱者への指示機能の2つの問題に着眼して対策を考えた発明は多い、それは以下の如くであり、それぞれ優れた特徴を備えている。
【0020】
【特許文献1】特開平8−87696
【特許文献2】特開平10−63994
【特許文献3】特開2001−118192
【特許文献4】特開2002−260175
【特許文献5】特開平6−60294
【特許文献6】特開平8−138192
【特許文献7】特開平10−3596
【特許文献8】特開2001−283382
【特許文献9】特開2006−79390
【特許文献10】特開2006−18625
【0021】
交差点の交通信号灯の3灯をLEDを使用して1灯にして小型化すれば、軽量、コンパクト、寿命、強度、設備費等で有利であるという着眼は、既に特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、に見ることが出来る。しかし交通信号灯を1灯にする利点に着眼しているこれらの発明の中には色弱者への配慮は加えられていない。
【0022】
特許文献5も、交通信号灯を1灯にし、なお灯の部分を軽量にするというために光源を離して交通信号灯の支柱の根元に置き、光ファイバーで指示標識部に光を伝送するというものである、これも優れた発明であり交通信号灯を1灯にすることで軽量化をはかるという目的を持つが、色弱者への配慮には至っていない。
【0023】
特許文献6は色弱者が誤って理解しやすい、特定のスペクトルの使用を避け、その色から離れたスペクトルの2つの色の発光をし、その混色で正常者に対しては法規で定められた色として見えるようにするという考えから成り立っている、正常者には従来と同じ色に見えて、色弱者にも他の指示の色と異なる色に見えるという優れた一つの方法であるが、これは各種のレベルにある色弱者の全てに対して、どのように効果が有るのか判定が難しいという問題を持っている。
【0024】
特許文献7と特許文献8には外形を変えて色と形で色弱者にも識別出来る交通管制の指示を出そうと言うものであるが、1灯にする方策の展開はない。
【0025】
特許文献9は外形を丸形、三角形、バツ形にし、色と形で交通管制の指示を出そうとする、優れたものであるが、1灯での交通管制指示を目標とはするものの、外形の形が変わるため、従来の丸形の交通信号灯による指示と他のルールとの間で混乱する可能性を避け得てはいない。
【0026】
特許文献10は赤色の灯のみ、LEDが丸く配列された中に、バツ形の形状を、輝度を下げ或いは色調を変えて入れようと言うものであるが、3灯方式を前提としており、また赤色のみを対象としていて他の色への方策がないため、赤色以外の判断が出来ず、色弱者にとって完全な指示とはならない。
【0027】
交通信号灯を改善する場合、当然のことながら全国の交通信号灯を同時に一斉に変えることはできない。順次従来品と交換して行くのであり、そのため新設の交通信号灯或いは他の指示標識灯が順次新しい方式になるその過程において、2種類の指示標識灯が混在する期間があることになる。色弱者への配慮と同時に、この混乱を避けることも重要なことである。外形の丸形を変えずに、色弱者への指示を行いたいという必要はここからも生まれるのである。
【0028】
またさらに、交通信号灯は丸形であることが国際的な法規であるという問題もある。人の社会にとって必要であるならば、国際的な法規も変えれば良いという考えもあるが、法規以上に人の慣習は変えにくいという問題があり、出来れば誤った認識の危険の全く無い変革を考えたいのである。この要求に対して研究して完成したのが本発明である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
LEDは半導体そのものが発光するという性質から、フィラメントが切れて点灯しなくなるということは有りえない。しかしLEDチップやチップを封入している樹脂等の材料劣化は有り得る。この劣化により光の透過率が低下し、明るさの減衰が起こる。
【0030】
発光原理から考えても長寿命であるというLEDではあるが、樹脂の劣化、特に熱劣化による光の透過率の低下は避けられず、電流を増やして出力を上げた場合と、特に連続の点灯時間を長くした場合に劣化は早く発生する。
【0031】
LEDには単色のシングルチップ方式と、多色のマルチチップ方式があり、マルチチップ方式には、3色のLEDを内蔵したものと、2色のLEDを内蔵したものがある。マルチチップを使用すれば、LEDを必要な形に並べるだけで1灯で多色の指示をする標識灯を作ることができるのである。
【0032】
しかし2色のマルチチップの場合は、2色を同時点灯して第3の色を作る方式となり、この場合片方のチップの回路が切れた場合に誤発色が起きるという問題がある。
【0033】
さらに多色のマルチチップを使用した場合は、交通信号灯においては、緑色、黄色、赤色のいずれかが常に点灯しているものであるから、それが3色のLEDを内蔵したものであろうと、2色のLEDを内蔵したものであろうと、マルチチップのLEDの球の中では常時点灯が行われていることになる。即ち発光を休んでいる冷却時間がなく、LEDチップやチップを封入している樹脂等の熱劣化による光の透過率の低下が早いという問題があり、またこのために明るさを得るために電流を増やせないという問題がある。
【0034】
これらの問題から、本発明は単色のLEDを使用することを条件として、鋭意研究を進めたものであり、単色のLEDを使用して形を丸形として外形を変えずに、1灯でありなおかつ色弱者の認識手段を付加することが出来ないかという課題に対して、これの解決を行うことが出来たものである。
【課題を解決するための手段】
【0035】
本発明は3種類の色の単色のLEDを使用する。
即ち1つのLEDの点灯時間を連続ささず、消灯による冷却時間を点灯の間に持つことで、LEDチップやチップを封入している樹脂等の、熱劣化による光の透過率の低下を少なくするために、即ち寿命を長くすることを重視して、単色のLEDを使用することを条件にして研究を進めたものである。
【0036】
単色のLEDを均一の発光面とするために、周辺部を除いた指示標識灯の主指示面において、同じ寸法の正三角形が連なって構成される60度に交わる線の升目模様の交点が成す正三角形の3つの頂点(以下3つの頂点と言う)の各々に、3種の色のLEDを配置する。その一つの色を中心にして、他の色のLEDが互いに120度の方向にある3つの交点にある如くして、これをお互いの色についても行い、3つの頂点に3種の色のLEDが均一な分布と密度である関係を完成させる、その全体を示す図1の如くに構成する。
【0037】
ここにおいて緑色のLEDの位置を符号1のGと符号2のgで示し、黄色のLEDの位置を符号3のEと符号4のe、赤色のLEDの位置を符号5のRと符号6のrで示してある。(黄色の記号はY、gが適しているが、図上での識別が悪いため、E、eとした)
【0038】
ここで大文字と小文字のアルファベットは同じ色のLEDであるが、異なる配線系列であることを示している。
Gは外周に連なる外側の配線系列の緑色のLED、gは外周の配線系列に囲まれた内側の配線系列の緑色のLED、Eは外周に連なる外側の配線系列の黄色のLED、eは外側の配線系列に囲まれた内側の配線系列の黄色のLED、Rは外周に連なる外側の配線系列の赤色のLED、rは外周の配線系列に囲まれた内側の配線系列の赤色のLEDである。
【0039】
図1の符号7の線で囲んだ部分を拡大して図2に示すが、ここにおいては3種の色のLEDの配置をさらに分かりやすく示すために、升目の線を消さずに残した。LEDの色を示すアルファベットの符号は図1と共通である。
3つの頂点の各々に3種の色のLEDを配置すること、その一つの色を中心にして、他の色が互いに120度の方向に3つ有る形で、3つの頂点に3種の色のLEDが有る関係をこれで示した。
【0040】
各々2系列に配線された3種の色のLEDは、図1の如くに配置されており、この条件により各々の色のLEDについては図2の如く均一な分布と密度に配置される。この配置においてLEDの球は、Gの緑色の符号1、Eの黄色の符号3、Rの赤色の符号5、の各々において、図3、図4、図5の如く、外側の配線系列は外形が概略丸形になるように置かれている。
【0041】
一方この外側の配線系列に囲まれた内側の配線系列の、符号2のgの緑色のLED、符号4のeの黄色のLED、符号6のrの赤色のLEDはそれぞれを異なる形状に配置する。(以下それぞれの外側のLEDをG、E、R、内側のLEDをg、e、r、という)。
【0042】
この均一な密度の、外形が概略丸形に配置された一つの色のLEDの球の集合において、例えばGとgの如くは、入力の配線を2つの別系列にしてあり、その大文字で示す各々の色の系列では、3種類の色は共に概略丸形の外周とそれに連なる面となっている。この場合3種の何れの色においても、Gとg、Eとe、Rとr、の如く2つの配線系列の全ての球は、均一な密度のまま外部形状に境を持たずに隣り合っている。
【0043】
その状況を3色それぞれについて表したものの緑色が図3、黄色が図4、赤色が図5、であり、3色共に外側のLED集合面の外周の形状は同じだが、内側のLED集合面の形状はそれぞれの色に意味のある形を組み込む。
【0044】
即ち、内側の配線系列は、3種の色のそれぞれにおいて、色と同じ意味を伝える特徴のある形状とする。例えば図10の如き形状の中から自由に選び、これに近づける、その中から、最も管制指示において管制の意味に適するものを選ぶのである。
【0045】
図3は緑色の全点灯の場合を例示しているが、この内部の配線系列を消灯したときの形状を示したのが図6であり、黄色、赤色、の場合をそれぞれ図4と図7、図5と図8に示した。
【0046】
このように、2つの配線系列に構成されてはいるものの、全体はLEDの球の均一な集合面であり、3種の色のいずれにおいても、この2つの配線系列を同時に点灯したときは、境のない概略丸形としての指示面が点灯する。
【0047】
この2つの系列が隣接する状況を判り易くするために図1の符号8の線で囲んだ部分を拡大して図9に示すが、このように符号1、符号3、符号5の大文字と符号2、符号4、符号6の小文字で示される一つの色の2つの配線系列が隣接する場所のLEDの配列は外観からは認められない、他と変わらないLEDの球の集合面である。
【0048】
同色のLEDには図3などで解る如く、直線に隣り合って並ぶ方向があって、これは配線を行う上で都合が良いが、同色のLEDの2つの配線系列が隣接する周辺、例えば図1の符号8の如き部分では、その配線が他の配線をまたぐ場所が生まれる。しかしこれら全体の配線に関しては通常に行われることであるので、ここでは説明を省略する。
【0049】
ここにおいて、外周のみを点灯した場合に表れる形状を例示すると。図6、図7、図8の如くであるが、この逆の内部に表れる形状のみを短時間先に点灯することが有効な場合も有り得るのである。
【0050】
2系列の点灯の内容は、内と外の継続、内と外→外のみ→内と外、内と外→内のみ→内と外、内のみ→内と外、外のみ→内と外、内のみ→外のみ、などのいろいろの使用法があり、いずれも自由に行えいずれも有効であるが、その指示標識灯として最も目的に適すると考える方法を選ぶのが望ましい。
【0051】
この消灯状況を回数少なく作っても、点滅で作っても良く、その一例を図11に示す。ここに示すのは1つの交通標識灯の点灯状況であって、Gは緑色、Eは黄色、Rは赤色のLEDの点灯状況を示す。
左から右への横軸は時間経過であり、符号9の細線は全て消灯、符号10の太黒線は全点灯、符号11の太白線は外側の配線系列が点灯で内側の配線系列が消灯又は減光の状態を示している。
【0052】
符号201の図は従来の交通信号灯と同じ点灯を2系列同時点灯のみで行った場合であり、必要により、そのように実施する可能性を示すが、この場合は色弱者への指示が行えない、1灯で出来た指示標識灯の機能だけとなる。符号202〜206の如く内側の配線系列の消灯或いは減光を行うのが本発明の要旨である。
【発明の効果】
【0053】
本発明は、多数の赤色、黄色、緑色からなる単色のLEDの球を一つの指示面の中に各々均一に集合させ、この3色を、お互いに影響しない位置に均質に配置して、なお各色において外形が同じ概略丸形になる指示標識灯を構成するものである。さらにこの中に、それぞれの色において、内側に異なる形状になる如くLEDで構成された面を独立した配線系列として、点滅或いは減光できる如く構成するのである。
【0054】
このことにより、全く境のない単色の概略丸形の発光面を作ることがでると共に、その中に色と意味を同じくする形、或いは点滅の指示を短い時間発することが出来る。従来の習慣と変わらない丸い形状の交通信号灯であり、なお色弱者にも色以外の方法で指示を送ることができる。
【0055】
図12と図13から予想される如く、1灯にしてなおLEDにした場合の体積減、表面積減、重量減は目覚ましいものがある。図12の左の機構の符号12は反射板、符号13は白熱電球であり従来の交通信号灯はこれを3色分3台並べて使用していた。これに対して本発明による右の機構の場合は符号14のLED基板をつけた1台の交通信号灯のみで目的を達成出来る。
【0056】
交通信号灯の如く、道路の上に張り出して設置しなければならない機器の場合、特にこの減量と減表面積の効果は大きい。設備の軽量化と体積減、表面積減がはかれて、図13の如く電柱などの建設の簡易化が出来るばかりでなく、強風豪雨による風水害、雪害、地震の害などにも強くて有効であり、地球温暖化に伴って頻発することが予想される異常気象に対しても、実効が発揮される。
【0057】
ネオンサインなど各種の色が道路に氾濫している中で、それが為に誤認識をすることを防ぐ上にも、大きさ、特定の形状、特定の点滅などを使うことで効果がある。
【0058】
また1灯であるということと、LEDの使用により重量減が出来る性能を活用して、指示標識の面積を大きくして、指示効果を高めることもできる。道路交通標識灯に活用した場合は指示機能を格段に向上することが出来るので、道路交通管制の機能を高め、交通事故の防止に役立つ。
【0059】
かくの如く、色弱者への配慮ばかりでなく、軽量化、災害への強化、正常者に対する認知機能の強化など多くの効果があるものであり、全ての人々の便利と安全に貢献することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0060】
以下、本発明のいくつかの実施の内容を図面を参照しながら説明し。本発明のさらなる理解に供する。
【実施例1】
【0061】
図12の右は本発明を適用した道路交通管制用の指示標識灯の一例を示す断面図である。ここで3色のLEDは3つの頂点にあってお互いにお互いの色を3方に囲む形に配置されていてプリント基板で製作することを前提としている。
【0062】
その全てのLEDを製作した状況の配置を正面図を図1に示してある。ここでは赤色をRとr、黄色をEとe、緑色をGとgで表していて、他の図においてもこれの記号は共通である。2つの配線系列の外側はアルファベットの大文字とし、内側の配線系列はアルファベットの小文字で表してある。
【0063】
このような配置にLEDを均一に固定して配線した。この試作品においては被覆コードをプリント基板に代えて使用して配線したが設計はプリント基板によることを前提としている。これにより外形は概略丸形になり、離れた位置からこれを点灯して見た場合は丸形に見える指示標識灯が出来た。
【0064】
この指示標識灯において、一つの色についてLEDの入力配線を2系列にしてある。即ち外側に連なる側の配線系列は概略丸形の外周とそれに連なる面となり、他の内側の配線系列は図10の如き形状の中にある符号103の丸形、符号101にある三角形、符号105にあるバツ形を選び、これに近い形として、図6、図7、図8の形状として、各々の色と同じ意味を示す形状だと考えてLEDの球の集合でこれを作った。この場合、緑色は丸形、黄色は三角形、赤色は四角形に近いバツ形となっている。
【0065】
このように形状は、球の配置と適当な球の数により図10に有るものを原型としながらも、ここでは3つの頂点が持つ球の配置条件の中で製作出来る形状としてこれを選んだのであるが、この形状にこだわるものでは無い。
【0066】
この3色の各々について、分離して表したものを図3、図4、図5に示してあり、内側の配線系列の消灯している状況を図6、図7、図8に示した。
【0067】
2系列が隣接する状況の一例を図1の符号8の線で囲んだ部分を拡大して図9に示してあるが、ここで使用するR、r、E、e、G、gの記号は各図面と共通である。
【0068】
この場合2つの系列の配線は全て被覆コードで行ったため配線は必ずしも隣の球と最短で結ばれてはいない。しかしプリント基板で製作する場合は、図6でも見られる如く、上下方向とこれと交わる120度の方向の3方向に、同じ色のLEDの球が他の色のLEDに妨げられずに直線に並ぶ列が有り、これを利用すると配線は易しく、図9の如き部分で基板のプリント配線をまたぐ必要のある部分では、絶縁して配線を結ぶものとする。この内容については通常行われている方法であるので、説明を省略する。
【0069】
ここで使用したLEDの数は各色について403球であり。これを外側の配線系列に303球と内側の特定形状の配線系列に100球を使用して配した。
使用したLEDは7mm径、基板上のLEDの球と球の間隔は8mmあり、これにより作られた指示標識部の直径は30cmである。
【0070】
この場合使用したLEDは、赤色において輝度12000マイクロカンデラ(以下mcdで表す)、緑色のものは11600mcd、黄色のものは9500mcdと言われる市販の製品を使用した。
この3色の輝度が異なるのは、LEDの現在の性能からくるもので、将来輝度が高くなりお互いに近い輝度のものを選べる場合は、各色の輝度をそろえることができる。またこの測定値の差は、色に対する人の眼の感性の差から考えると、実用上は問題が無く、むしろ重要なのは感覚的な明るさであり、ここでは適当であった。
【0071】
この指示標識灯の試作品の明るさを測定したところ、2つの配線系列全てが点灯の時に、赤色が600カンデラ、黄色が500カンデラ、緑色が550カンデラ、内部の1つの配線系列を図11の符号203の如く短時間消灯した場合、平均して赤色が500カンデラ、黄色が400カンデラ、緑色が450カンデラで、遠くからの視認においては殆ど短い消灯を意識しなかった。
【0072】
LEDを使用すると小さい球の集合となり、約10m以内の距離で見るとその小さい球が認知されるが、30m以上離れると通常の人には球が意識されず丸形と感じられる。これには個人差があるが。指示標識灯の目的には何ら問題が無い。
【0073】
これを通常の交通信号灯の近くに置いて比較した。簡易輝度計で測ったところ、従来の信号灯の明るさがおおむね1000cdであり、昼の明るい背景の500〜1000cdの中で良く認知出来るのに対し、本試作品は、おおむね500〜600cdの測定値でありながら、視覚的な認知度では劣らないものであった。数値による測定値は小さくても、通常の交通信号灯の如く光源の明るさに差がある場合に比べて、広く面で均一な光を発する場合は、指示の認知にむしろ有利であるのだと推察する。
【0074】
この直交する道路の指示標識灯との相互の点滅と、この1つの標識灯の中でのサイクルをもった点灯と消灯は、各種の条件を試みるために、ここでは制御装置を設けず、全て配線系列に各々のスイッチを設けて手動で行ったが。実機においては自動の制御装置を持つものである。この内容に付いては、本発明の内容ではない上、通常の方法であるので説明を省略する。
【実施例2】
【0075】
実施例1で製作した指示標識灯を使い各種の点灯試験を行い実用に適った条件をもとめたが、いずれの場合も目的に適う結果であた。その一部を述べる。
【0076】
交通管制にこの指示標識灯を使用する場合を想定して実験した。
交通管制が必要な交差点の場合、交通状況により交通信号灯の点灯の時間は変わるが、その一例では、東西方向のGが38秒、Eが2秒、Rが48秒の1サイクルの場合、南北方向の交通を管制する交通信号灯は、東西方向の交通信号灯のGの38秒とEの2秒が終わってRの48秒の点灯が始まって4秒経過した後、即ち通過車が全て通り過ぎてから、Gの点灯が開始し、あと同じ順序の点灯を交互に行つている。
【0077】
この時間の状況は交通の内容により異なるが、図11のG、E、Rの繰り返しで示す1つのサイクルは、前記した一つの交通信号灯の1サイクルに相当するものである。
【0078】
この図11に示される太白線は、内側の配線系列のLEDの消灯時間のあり方を示しているが、その時間は様々の内容である。例えば符号202や符号205の方式において、G、R共に5秒の消灯とする場合、或いは1秒の消灯とする場合などであり、いずれの内容でも形状は認知された。
【0079】
またEの点灯時間は短いため、この中に消灯時間を入れて内側の形状を見せることを行わなくても、十分目的を果たすことができる。この場合はEにおいて、内側の配線系列を設ける必要は無い。即ち図4と図7の内容は不要となる。
【実施例3】
【0080】
さらに色と点滅による指示の外に点滅の回数を加えたのが図11の符号204である、Gは消灯1回、Eは消灯無く、Rは3回の消灯を入れた。これにより形状の外に点滅の回数が指示の意味を持ってくれる。
【0081】
さらに206の如く消灯の時間を短く、またその消灯の間隔と間隔に差を作る、さらに図には示してはいないが、Gにおいては消灯時間は長くして回数を少なくし、Rにおいては消灯時間を短くし回数を多くすることを行うと、さらに管制の指示が行き届くことが判った。
【0082】
消灯時間の実験によれば、0、1秒の短い消灯でも形状の認識ができるのである。
【0083】
本発明は色弱者を対象に行ったものであるが、実施した結果によると、この内側配線部分の形状の点滅の効果は、色弱者に限らず、正常者に対しても有効であることが解った。即ち色弱者には有効で正常者には意識されないことを目的とする必要が無いことも考えられる。指示標識灯の発光の中に、色と形と点滅が指示する意味として含まれることも好ましいことであり、消灯時間を短くするならば、明るさにはほとんど影響の無い内容となる。この内容で指示標識灯を作ることも出来るのである。
【実施例4】
【0084】
一方、正常者の意識を色のみに集中させるための方策として、点滅を消灯で行わず、減灯で行う方法も考えられる。それの試みのため内側の配線系列を消灯ささず、電圧を下げるなどの方法で輝度を下げることを行った。
【0085】
この実験によると、内側の配線系列のみの輝度を1/2にした場合は、意識していて注意しているときに形状を判別でき、意識しないと気が付かない。輝度を1/4にした場合は、意識しなくても形状の判別ができることが解った。
【0086】
色弱者は正常者よりも必要により、明るさに対する感度が鋭いものである。従ってこのような性質を利用して、点滅を消灯で行わず、減光で行うことも、正常者には意識さずに色弱者のみに判別させることを目的にした場合、有効である。わずかな減光の場合。図11の符号202〜206の如き短い点滅は行わず、符号201の如く点滅のない状況に近づけ、太線のほとんどが太白線となる内容でも良いのである。
【実施例5】
【0087】
交通管制の指示内容に、さらに意味を持たせるために、交通信号灯の内側の配線系列の消灯サイクルを変える方法も考えられる、即ち交通管制指示の中で最も重要な問題が発生した場合、一つの交通信号灯の1サイクルの中で、内側の配線系列の点滅サイクルを変えたり、或いは外側の配線系列も異なるサイクルでの点滅を行ったり、或いは内側の点滅を行わず外側の配線系列の点滅を行い、交通管制指示を強める方法もある。
【実施例6】
【0088】
本発明は、同じ寸法の正三角形が連なって構成される60度で交わる線の升目模様の交点が成す正三角形の3つの頂点に配することで3色のLEDを均一な密度に配置することを基本としている。そのため外周の形状を正確な丸型にすることは行い得ない。この形状を通常は丸型と認識するが、正確に言うならば概略の丸型である。
【0089】
その必要はあまり無いが、さらに丸型に近づけたい場合、外周の近くにおいて、3つの色の配置を正三角形の頂点からずらすことを行ってもよい。その一例を図14に示した。この図14は、図1の符号15の線で囲まれた部分の拡大図であり、3つの頂点の位置からLEDの中心を点線で示す位置にずらせてある。
【0090】
この方法はLEDの直径が小さくLED同士の間隔が広いときに行い易く、丸形に近いことを望む場合は実施する有効な手段である。
【0091】
以上のように本発明は、通常は丸形に見えていて、その中に色以外の形と点滅の指示が現れるものである。その内容は、上記の各実施例のごとくであり、3色或いは2色の各色に2つの配線系列を持っており、その内側の点滅の方法に対して、各種の応用があるものである。その内容の選択は、管制の指示を利用する者の反応と、管制を行う者の目的により共通のルールを定めて実施することが望ましいものである。
【0092】
以上のことにより、丸形でありながら、進め、注意、止まれ、の指示を、緑色、黄色、赤色の発色のみに頼らずに行うことが出来る。また道路交通管制においては、法規が定めた従来よりある丸形で行う傍ら、指示点灯の短かい時間内に、丸形、三角形、四角形、バツ形、横線、などの形状を消灯、点灯或いは減光灯で示し、またさらには点滅にも意味を持たせて色弱者に対して交通管制の実を上げることが出来るものである。
【0093】
またさらに、正常者に対しては指示標識の色ばかりでなく、色と形、或いは色と形と点滅により、管制指示を強く伝えることも可能になる。
【0094】
即ち、色弱者には形或いは形と点滅で、指示標識の指示することを伝達することができるため、道路交通管制においては、自動車の運転者の如くに、遠目から高速で近づく場合には、丸形の色として早く指示を認知することが出来、交通信号灯に近く居る自転車に乗る人や歩行者にとっては、色以外の形と点滅による指示も受けることができるのである。
【0095】
試みに、5名の眼科医の意見を聞いたところ、いずれの試みも評価してくれて、早期に実施する希望があった。正常者約50人に実際の体験を与えて意見を聞いたところ昼夜共に、交通管制が指示する意味の理解が良いと評価し、80パーセントの人がこれの使用に賛同した。色弱者10名の解答は、100%の人が本発明の方を良しとした。
全ての交通管制も交通信号灯がこれに換わった時には、色弱者にも自動車運転の可能性が開けるとの希望を持った人も居た。
【0096】
さらに細かく言えば、点滅、明暗、時間差、回数の手段を、さらに別の指示に活用する可能性も秘めているのである。
【産業上の利用の可能性】
【0097】
本発明は、まず通常の交通信号灯の問題を契機に生まれた、しかしこの技術は、交通管制における指示標識灯に限らず、工場の構内、遊園地の園内、家庭の門、さらには訓練したイルカや犬による交通教育デモにも使える可能性も秘めている、また機械の運転状況を示す指示標識灯にも使える等あらゆる分野に活用が可能であり、その側面より見ても産業上の利用価値の大きいものである。
【0098】
単色のLEDを指示標識灯の同一面に均質に配置して使用することにより、1灯で3種類の指示を出し、丸形の交通信号灯の中で色の外に形状、或いは形状と点滅を同時に示す指示標識灯は道路管制の交通信号灯に活用出来る。ここでは軽量化と表面積減少の特徴が生かされて設備の強化と経費節減がはかれる。また色弱者も含めた人に対する交通管制の指示の向上が得られる。
【0099】
またLEDの寿命は長く、また夕日による誤表示が無く、色弱者の活動への進出、道路管理の経費節減、事故の減少につながる。さらにまた現在使用の交通信号灯と時間をかけて順次切り変えていくことが可能で、無理なく交換して普及させていけるものであり、産業上の利用に便な特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】3色全部のLEDが配置された図
【図2】3色のLEDの配列を示す図
【図3】緑色のLEDのみを抜き出した配置図
【図4】黄色のLEDのみを抜き出した配置図
【図5】赤色のLEDのみを抜き出した配置図
【図6】緑色のLEDの外周のみを抜き出した配置図
【図7】黄色のLEDの外周のみを抜き出した配置図
【図8】赤色のLEDの外周のみを抜き出した配置図
【図9】3色2配線系列のLEDが集まった部分の配置図
【図10】形状例の図
【図11】3色2配線系列の点灯のタイミング例の図
【図12】3灯の従来信号灯と1灯のLEDの信号灯の断面図
【図13】3灯の信号灯と1灯LEDの信号灯の設置例の図
【図14】外周のLEDの位置をずらした図
【符号の説明】
【0101】
1 緑色の外側のLED
2 緑色の内側のLED
3 黄色の外側のLED
4 黄色の内側のLED
5 赤色の外側のLED
6 赤色の内側のLED
12 反射板
13 電球
14 LEDの発光基板
101 内側の配線系列の形状例
102 内側の配線系列の形状例
103 内側の配線系列の形状例
104 内側の配線系列の形状例
105 内側の配線系列の形状例
106 内側の配線系列の形状例
107 内側の配線系列の形状例
108 内側の配線系列の形状例
109 内側の配線系列の形状例
201 点滅のタイミング
202 点滅のタイミング
203 点滅のタイミング
204 点滅のタイミング
205 点滅のタイミング
206 点滅のタイミング
G 緑色の外側のLED
E 黄色の外側のLED
R 赤色の外側のLED
g 緑色の内側のLED
e 黄色の内側のLED
r 赤色の内側のLED

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3種類の色の、単色の発光ダイオードによる発光源を、指示標識灯の周辺部を除いた少なくとも主指示面に、同じ寸法の正三角形が連なって構成される60度で交わる線の升目模様の交点が成す正三角形の3つの頂点に配し、その中の一つの色の発光ダイオードを中心にして、他の色の発光ダイオードが120度の方向にある3つの正三角形の頂点にある如く連続して並べ、その3種類の色の発光ダイオードを各々の色において均一な密度に配置することを基本とした、外形が概略丸形の指示標識灯において、各色ごとの発光ダイオードの配線を2系列にして、概略丸形の外周とそれに連なる発光ダイオードの球の集合面を外側の配線系列とし、外周に連なる発光ダイオードの球の集合面に回りを囲まれた、意味を持った形状の発光ダイオードの球の集合面を内側の配線系列とし、一つの色において2系列を同時に点灯したときは、3種の色のいずれにおいても、境のない概略丸形をした指示面が点灯し、その色の点灯時間の中で内側の配線系列のみの発光を変化させることで、概略丸形の指示標識灯の指示面の内側に、定めた時間、定めた形状を現わすことを特徴とする、1灯で2種或いは3種の管制指示を色と形或いは色と形と時間で行う指示標識灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−123025(P2008−123025A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−302767(P2006−302767)
【出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【出願人】(598008341)
【Fターム(参考)】