説明

芳香族アルデヒドの芳香族アシルハライドへの変換方法

本発明は、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルデヒド混合物をキシレンを含まない反応媒体中で芳香族アシルハライドまたは芳香族アシルハライド混合物である反応生成物に変換する方法であって、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルデヒド混合物をハロゲンと接触せしめて反応生成物を得、その際、反応媒体は、場合により芳香族アシルハライドまたはその混合物よりなる群から選ばれる共溶媒を含有する、上記方法。特に、芳香族アルデヒドはテレフタルアルデヒドであり、芳香族アシルハライドはテレフタロイルジクロライドでありそしてハロゲンは塩素である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルデヒド混合物を芳香族アシルハライドまたは芳香族アシルハライド混合物へ変換する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
芳香族アルデヒドを芳香族アシルハライドへ変換する方法は当該技術分野で知られている。例えば特許文献1には、芳香族アルデヒドの気相塩素化による芳香族アシルクロライドの製造が225℃以上の温度で記載されている。この方法は高い温度を用いる必要があり、この方法を高価にすると共にテレフタルアルデヒドについては低収率が得られるだけであるという欠点を有している。
特許文献2には、ニート塩素置換芳香族アルデヒドが温和な温度で塩素ガスと接触せしめられる方法が開示されている。この方法は塩素置換芳香族アルデヒドについてのみ適用されそして約80%の収率を与えた。
【0003】
特許文献3には、ニート液体ベンツアルデヒドを、UV光および/または触媒として過酸化物を用いて塩素化することによってベンゾイルクロライドへ転換することが記載されている。この方法はベンツアルデヒドのベンゾイルクロライドへの転換について請求されている。
特許文献4では、酸化触媒の存在下キシレンを酸化し、次いで酸化生成物を塩素化することでフタロイルクロライドが製造された。芳香族ジカルボン酸クロライドを含む不活性溶媒を用いてもよい。反応混合物は、トルエン酸類、フタル酸類、メチルおよびカルボキシベンツアルデヒド類並びにメチルベンジルトルエート類を含有する。この製造法は幾つかの欠点を有している。生成物の一部が酸化触媒の存在のために環塩素化される。混合物中のメチル基と酸基の等モルを正確に制御することが必須である。これらの官能基の存在下での不均衡はいかなるものであっても反応混合物から取り除くことが困難である副生成物を可成りの量で生成することになる。さらに、塩素化工程で副生成物を形成するのを避けるために、酸化で生成される水を除去することも必要である。最後に、酸化工程、塩素化工程および融解工程を含む複雑な方法もまた不利である。
【0004】
芳香族アルデヒドからテレフタル酸ジクロライドを製造する最良の方法は特許文献5に開示されており、そこには芳香族ジアシルクロライドの製造が芳香族アルデヒドを四塩化炭素または他の完全ハロゲン化脂肪族炭化水素の如き不活性溶媒中で塩素化されることにより記載されている。
テレフタルアルデヒドは溶媒としての四塩化炭素(CTC)中で塩素と温和な温度で反応して高収率で変換された。この方法によれば、TPALは約35℃の温度でCTC中に緩やかに溶解されそしてその溶液やスラリーを塩素ガスにさらすことによって高変換率且つ高選択率で塩素化される。反応の反応速度、変換率および選択率は光の存在によって影響されない。反応は完全な暗闇中で完璧に良く進行する。
しかしながら、四塩化炭素および他のハロゲン化脂肪族炭化水素の使用は、一層厳しい環境要望のために、もはや許容されず、この溶媒を用いる工業的方法はオゾン層への有害な影響のために政府認可は見込めない。それ故、反応時間と反応温度に関する反応条件が同様に望ましい同様の高収率と選択率を持つ新規方法のための研究が求められた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第3,274,242号明細書
【特許文献2】ベルギー特許公開第647037号
【特許文献3】米国特許第3,894,923号明細書
【特許文献4】米国特許第2,791,608号明細書
【特許文献5】米国特許第3,950,414号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明によれば、TPALが、有毒なハロゲン化溶媒を用いることなしに、同様の収率と選択率を与える同様の反応条件下でTDCに変換されることが明らかとされた。本発明の方法は他の芳香族アルデヒドに対しても同様に有利に用いることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のために、本発明は芳香族アルデヒドまたは芳香族アルデヒド混合物をキシレンを含まない反応媒体中で芳香族アシルハライドまたは芳香族アシルハライド混合物である反応生成物に変換する方法であって、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルデヒド混合物をハロゲンと接触せしめて反応生成物を得、その際、反応媒体は、場合により芳香族アシルハライドまたはその混合物よりなる群から選ばれる共溶媒を含有する、上記方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
TPALと塩素についての反応は下記反応式によって表わされる。
【0009】
【化1】

【0010】
本方法は、場合により共溶媒の存在下、溶媒として反応生成物を用いる。ここでは、本発明の記載を通して、以下において、用語“化合物”、“反応生成物”、“芳香族アルデヒド”および“芳香族アシルハライド”は、それぞれ、“化合物または化合物類”、“反応生成物または反応生成物類”、“芳香族アルデヒドまたは芳香族アルデヒド混合物”および“芳香族アシルハライドまたは芳香族アシルハライド混合物”という意味を持つ。
【0011】
好ましくは、反応生成物と同じ化合物は共溶媒として選択される。これは反応生成物の単離を非常に簡単にし且つ他の溶媒を単離したり、再生しなくてもよいことを可能とする。他の実施態様において反応生成物以外のものが反応温度をより低くするために共溶媒として選択される。この実施態様では、反応生成物の単離を容易にするために反応生成物と異なる結晶化挙動を持つ化合物を共溶媒として用いることが好ましい。如何なる共溶媒も用いずに、ニート芳香族アルデヒドから開始することも可能である。それによって生成された反応生成物は溶媒として働く。芳香族アルデヒドと任意の共溶媒の反応媒体において、共溶媒の量は0〜95重量%、好ましくは40〜90重量%である。共溶媒は、専らまたは実質的に専ら(すなわち約98〜100%)反応生成物を含有するかまたは結晶化によって容易に分離され得る反応生成物と他の芳香族アシルハライドの混合物であることが好ましい。共溶媒が用いられる場合、これは反応前にまたは反応中に混合物に加えることができる。TPALの塩素による変換について、TDCは、場合により、共溶媒としてのTDCおよび/またはIDCの存在下の、反応生成物である。混合物中のTDC(共溶媒として)の好適な量はTPALに関し約90重量%である。他の芳香族アルデヒドの変換についても好ましくは同様の量の共溶媒が用いられる。共溶媒として同じ化合物を用いることが好ましいが、芳香族アルデヒドを変換することによって同じ生成物が得られるので、他の芳香族アシルハライドまたは芳香族アシルハライド混合物も共溶媒として用いられる。
【0012】
本方法は、パラ−、メタ−またはオルソ−キシレンの如きキシレン類または他のアルキールアーレン類を用いることはなく且つ重合金属触媒も用いない。
必要なことではないが、反応媒体を活性光線で照射することによって反応速度を上げることは有利である。照射は、芳香族アルデヒドがハロゲンと接触せしめられている全反応期間または一部の反応期間中することができる。
【0013】
“共溶媒”という用語は、反応が開始される前に反応媒体中に存在するおよび/または反応中に添加される、反応の反応剤ではない芳香族アシルハライドに関する。反応の終わりにおいて、混合物は、溶媒ではない反応生成物と、場合により共溶媒を含有する。反応生成物は共溶媒と同じ化合物か異なる化合物であることができ、且つしかして芳香族アルデヒド反応剤のための溶媒として作用する。しかしながら、反応生成物は、共溶媒と同じかまたは異なる化合物のどちらでも、用語“共溶媒”の定義には包含されない。
“芳香族アシルハライド”という用語は芳香族アルデヒドから得られる反応生成物を表わしている。“如何なる芳香族アシルハライド”という用語は反応生成物または如何なる他の芳香族アシルハライドを表わしている。IDC(イソフタロイルジクロライド)とTDCは反応生成物として製造されるかまたは共溶媒として用いられる最も慣用の芳香族アシルハライドであるが、それらの相当する臭化物と添加物および置換された類縁化合物、例えばナフトタロイルジクロライドの如き堅固な化合物、も同様に用いられる。
【0014】
IPAL(イソフタルアルデヒド)またはTPALはイソフタロイルジクロライド(IDC)またはTDCまたはそれらの混合物中に容易に溶解されそしてその混合物を塩素ガスにさらすことによってIDCの融点(42〜43℃)またはTDCの融点(79〜81℃)よりも高い温度で塩素化されることが見い出された。溶媒と共溶媒の混合物を用いる場合には、共融点混合物が好ましい。本発明の意図する共融混合物は、融点が、できるだけ低いかあるいは少なくとも最低融点よりも10℃以下で高い、好ましくは5℃以下で高い、ような割合の混合物である。
一般に、芳香族アルデヒドが低温で、好ましくは90℃未満で、最も好ましくは室温で溶解する共溶媒が選ばれる。共溶媒はTDC、IDC、ベンゾイルクロライド等およびそれらの混合物の如き如何なる芳香族アシルクロライドであってもよい。
温和な温度(90℃)では、反応速度は低くそして選択率は高いが商業的に許容される反応時間で限られた変換率が得られる(30〜50%)。中間生成物3−または4−ホルミルベンゾイルクロライド(3−FBCまたは4−FBC)と異なる副生成物は検出されなかった。活性光線による照射は反応速度を可成り促進し、90%以上のTPAL変換を与えることが判った。ハロゲン光は副生成物としてのCl−TDC(クロロテレフタロイルジクロライド)の生成を抑制する点で最も良い結果を与えることも明らかになった。
【0015】
IPALは共溶媒としてのTDC中でIDCに容易に変換される。それで、反応の終点において混合物は反応生成物としてのIDCと共溶媒としてのTDCを含有する。IDCは結晶化によってTDCから容易に分離される。他の実施態様において、IPALは共溶媒としてのIDC中でIDCに変換され、如何なる結晶化も必要としない。最も低い、可能な、変換温度が重要である場合、IDCとTDCの共融混合物が有利に用いられ、そして反応生成物は結晶化によりTDCから分離される。
TDCを製造する実際の方法はIDCとTDCの共融混合物中にTPALを溶解し、塩素を加え、そしてTPALのTDCへの変換が終了した後に共溶媒IDCから結晶化によってTDCを分離する。
反応開始時の反応媒体の量に関して芳香族アルデヒドの好適な量は、反応媒体の重量に基づいて5〜100重量%、好ましくは10〜60重量%である。10重量%より少ない量は経済的に魅力がなく、60重量%より多い量は高い反応温度を必要とする。
明らかに、TPALからTDCを製造する本方法は公知方法を凌賀する主な利点を有する。その理由はそれが簡単な一段法でありそして塩素必要量と塩酸生成とはUS2,791,608の方法よりも33%少ない、ためである。
【実施例】
【0016】
本発明は以下の非限定的実施例により説明される。
【0017】
概要
温度センサーとガス入口スパージャーとを備えた、1lのショット瓶が反応容器として用いられた。混合はマグネティックスターラーで行った。金属フレームに固定された反応器が所望の反応温度を達成するために用いられた、温水を満たした容器皿中に懸垂された。
塩素が小さいサイズのClシリダーから反応容器へ供給された。ガス流は予め校正された質量流れ制御器により制御されそして湿気を除去するためにフィルターを通して導かれた。Clの供給前後において、反応器内容物が窒素ガスで排気された。この反応混合物はN(g)とCl(g)の混合物にさらされた。
【0018】
実験の排気は、N、ClおよびHClの混合物であり、これは水/苛性ソーダ(ボトル1)、水(ボトル2)および水/苛性ソーダ(ボトル3)で充填された直列の3つの吸収瓶の排気“通り”を通して導かれた。この排気はボトル1と2の内を越えてボトル3の内を通して導かれた。Clは好ましくは苛性ソーダに吸収され、HClは苛性ソーダと水の両方に吸収される。
実験前後の吸収ボトルの重量を測ることによって、排気中のClとHClの全量の表示が得られる。HClとCl間の区別はボトル1が水で満たされるときになされる。
照射実験のために20Wまたは50Wハロゲン光源のいずれかまたは150W高圧水銀光源(主として光スペクトルのUV域を放射する)が用いられた。
IDC(イソフタロイルジクロライド)、IPALおよびTPALは、シグマ アルドリッチ社から購入した(純度>99%);Clは小さいサイズのシリンダー(12.5kg)から純度2.8(>99.8vol%に等しい)で得られた。
TDCはオランダ国デルフザイルのテイジン アラミド社のTDCプラントから得た。
【0019】
実施例1
14.9gのTPAL(111ミリモル)が600mlのTDC中に溶解された。化学量論的必要量の約2倍の量の塩素が混合物を通して泡立てられた。その間の混合物は90℃の一定温度に維持された。最初の53分間の間に346ミリモルのClが混合物に添加され(6.5ミリモル/分の一定速度)次いで2時間17分の間に余分の66ミリモルのClが添加された(0.5ミリモル/分)。最終反応混合物のサンプルのガスクロマトグラフィー分析は、TPALの50%変換を可成りの量の4−ホルミルベンゾイルクロライド(4−FBC)を得ながら示していた。
【0020】
実施例2
実験1が反応器の外部に位置する高圧水銀UV光源(150W)で反応混合物に照射しながら、つづけられた。56分間の間に362ミリモルのClが供給され(6.5ミリモル/分の一定速度で)次いで2時間18分間でさらに66.5ミリモルのClが供給された(0.5ミリモル/分)。
TPALは、少量の還塩素化TDCの生成を伴いつつも、ほぼ完全にTDCに変換された。
【0021】
実施例3
12.6gのTPAL(94ミリモル)が560mlのTDC中に溶解された。化学量論的必要量の約2倍量の塩素が90℃の一定温度で混合物を通して泡立てられた。混合物は50Wハロゲン光源で照射された。最初の59分間の間に382ミリモルのClが混合物に添加され(6.5ミリモル/分の一定速度で)次いで2時間28分間で余分の71ミリモルのClが供給された(0.5ミリモル/分)。最終反応混合物のサンプルのガスクロマトグラフィー分析は、実験2と比較して遥かに良好な選択率を得つつ、TPALのほぼ完全な変換を示していた。
【0022】
実施例4
10gのTPALと10gのIPAL(イソフタルアルデヒド)(両方74.5ミリモル)が150mlのTDCに溶解された。この混合物を20Wハロゲン光源で照射し、実験中90℃に維持した。最初の50分間の間に323.5ミリモルのClが混合物に添加され(6.5ミリモル/分の一定速度で)次いで2時間45分間で余分の79.5ミリモルのClが添加された(0.5ミリモル/分)。
TPALとIPALは完全に且つ高選択的にそれぞれ、TDCとIDC(イソフタロイル ジクロライド)に変換された。
【0023】
実施例5
10gのTPALと10gのIPAL(両方74.5ミリモル)がTDC含量が30質量%のTDC/IDC混合物500ml中に溶解された。この混合物は20Wハロゲン光源で照射され、実験中50〜55℃に維持された。最初の45分間の間に291ミリモルのClが混合物に添加され(6.5ミリモル/分の一定速度で)次いで2時間35分間で余分の75ミリモルのClが添加された(0.5ミリモル/分)。
TPALとIPALは完全に且つ高選択的に、それぞれ、TDCとIDCに変換された。最初の45分後既に、TPALとIPALは、完全に消失した。しかし、中間生成物4−FBCと3−FBCを表わすピークは同定することができた。
【0024】
実施例6
10.29gのTPAL(76.7ミリモル)と5.42gのIPAL(40.4ミリモル)が、TDC含量30質量%のTDC/IDC混合物500ml中に溶解された。この混合物は照射されず且つ実験中45〜50℃に維持された。最初の45分間の間に291ミリモルのClが混合物に添加され(6.5ミリモル/分の一定速度で)次いで3時間45分で余分の128ミリモルのClが添加された(0.56ミリモル/分)。
最終生成物は、TPALおよびIPALのそれぞれTDCおよびIDCへの完全且つ高選択的変換を示していた。
【0025】
実施例7
9.9gのTPAL(73.8ミリモル)と3.32gのIPAL(ともに24.8ミリモル)がTDC含量30質量%のTDC/IDC混合物500ml中に溶解された。この混合物は20Wハロゲン光源で照射され、そして実験中43℃に維持された。30分間の間に194ミリモルのClが混合物に添加された(6.5ミリモル/分の一定速度で)。
最終生成物は、TPALおよびIPALのそれぞれTDCおよびIDCへの完全且つ高選択的変換を示していた。
【0026】
実施例8
189gのTPAL(1409ミリモル)がTDC含量30質量%のTDC/IDC混合物355ml中に溶解された。この混合物は20Wハロゲン光源で照射され、そして実験中75℃で維持された。3時間6分の間に1522ミリモルのClが混合物に添加された(8.2ミリモル/分の一定速度で)。
TPALは4−FBCとTDCに一部変換されただけであった。
【0027】
実施例9
10.32gのTPAL(76.9ミリモル)が500mlのベンゾイルクロライド中に溶解された。この混合物は20Wハロゲン光源で照射され、そして実験中室温(22℃)で維持された。30分間の間に194ミリモルのClが混合物に添加された(6.5ミリモル/分の一定速度で)。
最終生成物は、TPALのTDCへの完全且つ高選択的変換を示していた。
【0028】
実施例10
34.4gのTPAL(257ミリモル)と46.6gのIPAL(348ミリモル)が溶解された。この粘性混合物(共溶媒なし)は20Wハロゲン光源で照射され、そして実験中90℃で維持された。4時間の間に、1440ミリモルのClが混合物に添加された(6ミリモル/分の一定速度で)。
高粘性のために、変換率は43%にすぎず、選択率は44%であった。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
芳香族アルデヒドまたは芳香族アルデヒド混合物をキシレンを含まない反応媒体中で芳香族アシルハライドまたは芳香族アシルハライド混合物である反応生成物に変換する方法であって、芳香族アルデヒドまたは芳香族アルデヒド混合物をハロゲンと接触せしめて反応生成物を得、その際、反応媒体は、場合により芳香族アシルハライドまたはその混合物よりなる群から選ばれる共溶媒を含有する、上記方法。
【請求項2】
反応媒体が共溶媒を含有する請求項1による方法。
【請求項3】
共溶媒が反応生成物と同じ、一つまたは複数の化合物である請求項2による方法。
【請求項4】
共溶媒が反応生成物と同じ、一つまたは複数の化合物98〜100%を含む請求項3による方法。
【請求項5】
反応媒体がハロゲンと接触せしめられている期間の少なくとも一部期間、反応媒体が活性光線で照射されている請求項1〜4のいずれかによる方法。
【請求項6】
芳香族アルデヒドまたは芳香族アルデヒド混合物が芳香族ジアルデヒドまたは芳香族ジアルデヒド混合物である請求項1〜5のいずれかによる方法。
【請求項7】
芳香族アルデヒドがテレフタルアルデヒドであり、共溶媒がテレフタロイルジクロライドでありそしてハロゲンが塩素である請求項6による方法。
【請求項8】
芳香族アルデヒドがイソフタルアルデヒドであり、共溶媒がイソフタロイルジクロライドでありそしてハロゲンが塩素である請求項6による方法。
【請求項9】
芳香族アルデヒドがテレフタルアルデヒドであり、共溶媒がイソフタロイルジクロライドとテレフタルジクロライドの混合物でありそしてハロゲンが塩素であり、しかもテレフタルアルデヒドのテレフタロイルジクロライドへの変換が終了した後テレフタロイルジクロライドが結晶化により共溶媒から分離される請求項6による方法。
【請求項10】
イソフタロイルジクロライドとテレフタロイルジクロライドの混合物が共融混合物である請求項9による方法。



【公表番号】特表2012−520842(P2012−520842A)
【公表日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500187(P2012−500187)
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【国際出願番号】PCT/EP2010/053022
【国際公開番号】WO2010/105950
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(501469803)テイジン・アラミド・ビー.ブイ. (48)
【Fターム(参考)】