苗移植機
【課題】
整地ロータの整地幅を容易に変更可能とし、整地ロータから生じる水流や泥押しにより隣接条の苗を押し倒すことを防止できる整地ロータを苗移植機に搭載する。
【解決手段】
走行車体の後部に昇降リンク装置を介して上下動する圃場に苗を植え付ける苗植装置15を設け、苗植装置15の下方に植付位置の前側の圃場面を均す整地ロータ14を設けた苗移植機において、ロータリム1の外周縁部に所定長さの整地板2を取り付けた単位ロータ3をロータ駆動軸4に複数並べて設け、ロータ駆動軸4の外側端部に延長ロータ11を軸着した延長ロータ軸6を摺動自在に軸着し、整地幅を調節自在な整地ロータ14を構成した。
整地ロータの整地幅を容易に変更可能とし、整地ロータから生じる水流や泥押しにより隣接条の苗を押し倒すことを防止できる整地ロータを苗移植機に搭載する。
【解決手段】
走行車体の後部に昇降リンク装置を介して上下動する圃場に苗を植え付ける苗植装置15を設け、苗植装置15の下方に植付位置の前側の圃場面を均す整地ロータ14を設けた苗移植機において、ロータリム1の外周縁部に所定長さの整地板2を取り付けた単位ロータ3をロータ駆動軸4に複数並べて設け、ロータ駆動軸4の外側端部に延長ロータ11を軸着した延長ロータ軸6を摺動自在に軸着し、整地幅を調節自在な整地ロータ14を構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、フロートの滑走により均した土壌面に苗植装置で苗の植付作業を行う苗移植機において、フロートよりも前方で土壌面を整地する整地ロータの整地幅を変更可能に構成したものである。
【背景技術】
【0002】
苗植装置のフロートの前側に整地ロータを配置し、フロートで均す土壌面をこの整地ロータによって予め整地して均し易くする技術(例えば、特許文献1参照)が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−000083号公報(代5頁、図5)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
整地ロータは、苗植装置の苗植付位置の周辺の土壌面を均すものであるが、土質が柔らかい場合には、整地ロータの回転により生じる水流や、整地ロータの端部に押された泥土が隣接条に植え付けた苗を押し流してしまい、押し流された苗が無駄になってしまうという問題がある。
【0005】
また、土質が硬い場合、整地ロータは整地ロータの幅だけしか均せず、苗植付位置に凹凸が残ってしまい、この凹凸に苗が植え付けられると植付深さが深過ぎたり、或いは浅過ぎたりするため、苗が水流や風で流されて無駄になるという問題や、日照不足により生育不良を起こすという問題がある。
【0006】
そして、苗移植機の運搬時や格納時においては、この整地ロータの幅を狭いと運搬手段(軽トラック等)からはみ出したり、収納場所に収まらなかったりする問題がある。
【0007】
本願発明は、整地ロータの整地幅を容易に変更可能とし、上記の問題の解決を図ろうとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、走行車体の後部に昇降リンク装置を介して上下動する圃場に苗を植え付ける苗植装置(15)を設け、該苗植装置(15)の下方に植付位置の前側の圃場面を均す整地ロータ(14)を設けた苗移植機において、ロータリム(1)の外周縁部に所定長さの整地板(2)を取り付けた単位ロータ(3)をロータ駆動軸(4)に複数並べて設け、該ロータ駆動軸(4)の外側端部に延長ロータ(11)を軸着した延長ロータ軸(6)を摺動自在に軸着し、整地幅を調節自在な整地ロータ(14)を構成したことを特徴とする苗移植機とした。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記ロータ駆動軸(4)と延長ロータ軸(6)とを夫々角軸で構成し、前記延長ロータ(6)をロータ駆動軸(4)から所定角度回転させて延長ロータ(11)が整地ロータ(14)から機体外側に離間する状態と延長ロータ(11)が整地ロータ(14)に近接する状態とを切り換える構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機とした。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記ロータ駆動軸(4)の中空部に張圧部材(10)の一側端部を設け、該張圧部材(10)の他側端部を前記延長ロータ軸(6)に設け、該張圧部材(10)で延長ロータ軸(6)をロータ駆動軸(4)方向に張圧する構成としたことを特徴とする請求項1または2記載の苗移植機とした。
【0011】
請求項4に記載の発明は、前記ロータ駆動軸(4)に軸着して内装する延長ロータ(6)の内側端部を丸軸(6a)としたことを特徴とする前記1から3のいずれかに記載の苗移植機とした。
【0012】
前記端部ロータ11は、このスプリング10によって整地幅方向の張圧移動を行わせるように付勢しているため、ロータ駆動軸4に対する端部ロータ軸6の固定を解除することによって、この端部ロータ11をスプリング10圧により、又は、スプリング10圧に抗して円滑に軸方向へ移動させることができる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明は、整地ロータ14を構成するロータ駆動軸4の外側端部に延長ロータ11を軸着した延長ロータ軸6を摺動自在に設けたことにより、該延長ロータ軸6の摺動、及び延長ロータ6とロータ駆動軸4との着脱操作により、整地ロータ14の整地幅を広くすると苗の植付位置の周囲を確実に均して平坦にすることができるので、苗の植付深さが深過ぎ、日照不足により生育不良や立ち枯れを起こすことや、植付深さが浅過ぎ、水流や風で流されて欠株が生じることが防止され、苗の生育が安定する。
【0014】
そして、整地ロータ14の整地幅を狭くすることにより、整地ロータ14の回転により発生する水流や、整地ロータ14の端部及び延長ロータ11に押しだされた泥土が隣接条に植え付けられた苗を押し流すことを防止できるので、苗の欠株が生じず、苗の生育が安定する。
【0015】
また、軽トラック等の運搬手段に搭載するときや、倉庫等収納場所に移動させる際、延長ロータ11の端部が軽トラックの荷台からはみ出すことや倉庫の壁に引っ掛かることを防止できるので、苗移植機の積載や収納作業の能率が向上する。
【0016】
そして、該延長ロータ11が不要なときは、延長ロータ軸6をロータ駆動軸4から取り外すことができるので、整地ロータ14の整地幅をいっそう短くすることができるので、整地ロータ14の回転により発生する水流や、整地ロータ14の端部に押された泥土により隣接条に植え付けた苗がいっそう押し倒されにくくなり、苗の生育が安定する。
【0017】
加えて、軽トラック等の荷台からはみ出しにくく、且つ収納場所で壁等に引っ掛かることがいっそう防止されるので、積載作業、収納作業の能率がいっそう向上する。
【0018】
請求項2に記載の発明は、ロータ駆動軸4と延長ロータ軸6とを夫々角軸で構成したことにより、ロータ駆動軸4を回転させても延長ロータ6軸が独立して回転しないため、整地中に延長ロータ軸6が回転して外れることを防止できるので、延長ロータ軸6をロータ駆動軸4に嵌め直す作業が不要となり、作業能率が向上する。
【0019】
また、整地幅が狭くなり、苗の植付位置の周囲に凹凸が残されることを防止できるので、苗の植付深さを安定させられるため、苗の生育が安定する。
【0020】
そして、ロータ駆動軸4と延長ロータ軸6とが夫々角軸であることにより、角軸同士が嵌り合う位置を基準として延長ロータ11が整地ロータ14に近接する状態、または延長ロータ11が整地ロータ14から離間する状態とを容易に切り換えることができるので、整地ロータ14の整地幅を容易に変更可能となるため、整地幅の調節に時間がかからず作業能率が向上する。
【0021】
請求項3に記載の発明は、ロータ駆動軸4の中空部に設けた張圧部材10で延長ロータ軸6をロータ駆動軸4方向に張圧することにより、整地中に圃場との接触抵抗により延長ロータ11がロータ駆動軸4から外側方向に離間し、整地ロータ14の幅が広がることを防止できるので、整地ロータ14の回転により生じる水流や、整地ロータ14の端部及び延長ロータ11が押し出す圃場の泥が隣接条に植え付けられた苗を押し流してしまうことが防止され、苗の生育が安定する。
【0022】
また、張圧部材10をロータ駆動軸4の中空部に内装したことにより、張圧部材10に泥土が付着したり、藁屑や雑草等の夾雑物が絡み付くことを防止できる。
【0023】
請求項4に記載の発明は、延長ロータ軸6の端部を丸軸6aで構成したことにより、延長ロータ軸6をロータ駆動軸4から完全に離脱させず、丸軸6aだけがロータ駆動軸4の内部に位置する状態まで延長ロータ軸6を外側方向に移動させると、延長ロータ軸6を所定角度回転させて延長ロータ11の位相を変更することができるので、整地ロータ14の整地幅の変更が容易となり、作業能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】苗移植機の側面図
【図2】苗移植機の平面図
【図3】整地ロータの平面図
【図4】整地ロータ部の拡大側面図
【図5】整地ロータ部の側面図
【図6】整地ロータ部の正面図
【図7】別実施例の整地ロータ部の側面図
【図8】別実施例の整地ロータ部の正面図
【図9】延長ロータ部の取付状態を示す正面図
【図10】延長ロータ部の操作状態を示す正面図
【図11】別実施例の苗植装置の側面図
【図12】別実施例の苗植装置の平面図
【図13】(a)別実施例のフロート部の側面図 (b)別実施例のフロート部の底面図
【図14】(a)別実施例のフロート部の側面図 (b)別実施例のフロート部の正面図
【図15】別実施例の補助苗受枠部の側面図
【図16】別実施例の補助苗受枠部の作動状態を示す側面図
【図17】別実施例の補助苗受枠部の作動状態を示す側面図
【図18】別実施例の補助苗受枠部の作動状態を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0025】
図面に基づいて、前記整地ロータ14を苗植機の苗植装置15に装着する形態である。苗植機は、ステアリングポスト上のハンドル16によって操向する前輪17と、運転席18下に搭載のエンジン19によって駆動される走行車輪(後輪)20を配置する四輪走行形態のトラクタ車体21を有し、この車体21の後側に平行リンク形態のリフトリンク22を介して苗植装置15を昇降可能に装着する。車体21のサイドフロア23の前部外側部には補助苗受枠24を設けて、マット苗を育苗した苗トレイを載置する。車体21前部の前輪17間には、ミッションケース25、及び油圧無段変速装置26を設けて、エンジン19から油圧無段変速装置26を駆動し、この油圧無段変速装置26からミッションケース25内の副変速装置等を介して、前記前輪17、及び後輪連動軸27を伝動して、この走行車輪20を軸装の後車軸28等を伝動する。又、このミッションケース25からPTO軸を介して、苗植装置15の苗植入力軸29を伝動する構成としている。前記リフトリンク22は、車体21後部のリフトシリンダ30の油圧伸縮により昇降される。
【0026】
苗植装置15は、マット苗の供給を受けて左右横方向へ往復移動しながら、繰出ベルト31の間歇的駆動によって後下端の苗分離口32へ向けて繰出す多条植形態の苗タンク33と、苗植伝動ケース34の後方において側面視楕円形状の苗植軌跡線Dを描いて苗植付作動する苗植爪35とから構成して、この苗植伝動ケース34の下面を支持するフロート36が、この下側中央部のセンタフロート36Aと、この左右両側部のサイドフロート36B、36Cとして配置されて、各後部のフロート軸37の周りに上下揺動自在に支持している。このセンタフロート36Aの上下揺動によって滑走土壌面の深さを検出して、前記リフトシリンダ30の油圧回路の制御弁を作動させて、苗植装置15を上下動して植付深さを一定に維持するように昇降制御することができる。苗植爪35は、各フロート36の左右両側の均平部に対応して作動する多条植形態として、前記苗植軌跡線Dの上端作動位置で苗タンク33の苗分離口32に介入して苗分離しながら、保持した苗を前記フロート36で均平した土壌面に下降して適宜深さに植付ける。
【0027】
このような各フロート36の前側には、整地ロータ14を配置して、前記後車軸28を軸受する後車軸伝動ケース38の伝動機構部からロータ連動軸39を介して駆動する。センタフロート36Aは、サイドフロート36B、36Cに対して前方へ長く突出した形態にあるため、これらの前側に配置の整地ロータ14においても、センタフロート36Aの前側に対向するセンタロータ14Aを、サイドフロート36B、36Cの前側に対向するサイドロータ14B、14Cよりも前方に位置させて配置し、これらセンタフロート36A、及びセンタロータ14Aを、左右走行車輪20間の中央部で、車体21のセンターラインL上に沿って設け、サイドフロート36B、36C、及びサイドロータ14B、14Cを、左右走行車輪20の踏跡後側部に対向させて設け、センターラインLに対して左右対称状の配置構成としている。
【0028】
前記苗植伝動ケース34等の前側に沿って設ける苗植フレーム40に対して、上下一対のリンクアーム41を介して、ロータフレーム42を昇降揺動可能に設ける。このロータフレーム42の下部に各整地ロータ14を配置している。このロータフレーム42の下端部には、前記サイドロータ14B、14Cのロータ駆動軸4を軸受けする軸受ホルダ43の軸受アームを取付ける。このロータフレーム42の下端部に装着される整地ロータ14は、左右一対のロータ伝動ケース45の前端間に、センタロータ14Aのロータ駆動軸4の左右両端部を軸受し、この各ロータ伝動ケース45の後端部に、サイドロータ14B、14Cのロータ駆動軸4の内端部を軸受する。これらロータ伝動ケース45の前、後端部に軸受けする前、後ロータ駆動軸4間には、チエンを掛け渡して連動回転する。このうち左側のサイドロータ14B、14Cのロータ駆動軸4の内端部には、前方から伸縮自在のスプライン軸からなるロータ連動軸39や、ベベルギヤ等を介して噛合連動する。このロータ連動軸39は、前記後車軸伝動ケース38のロータ取出軸46に連結して、このロータ取出軸46に設けられるクラッチの操作によって伝動することができる。このロータ取出軸46から左側のサイドロータ14B、14Cを伝動回転すると、ロータ伝動ケース45内のチエンを介してセンタロータ14Aを回転し、更には右側のロータ伝動ケース45内のチエンを介して、右側のサイドロータ14B、14Cを回転する。又、前記リフトシリンダ30の伸縮によって、リフトリンク22を介して連結される苗植装置15と共に、整地ロータ14をも昇降することができ、この苗植装置15の苗植フレーム40に対して、レバー操作によりリンクアーム41を回動することによって、整地ロータ14を昇降、乃至昇降調節することができる。前記ロータフレーム42の上端部と、ロータ伝動ケース45の前部との間には、バランススプリング47を設けて、センタロータ14Aの重量を軽減している。48は各ロータ14の上周部を覆うロータカバーである。
【0029】
前記のように、左右両端部のサイドロータ14Cは、サイドロータ14Bの外側部においてロータ駆動軸4の延長軸芯周りに回転するように配置される。このサイドロータ14Cは、サイドフロート36Bの外側に位置して配置のサイドフロート36Cの前側に配置されて、このサイドロータ14Cで整地きした土壌面をサイドフロート36Cで均平しながら苗植爪35による苗植作用を行わせる。
【0030】
前記整地ロータ14は、角ボス穴50を形成したロータボス51をロータリム1の中心部に有し、このロータリム1の外周部に所定長さの整地板2を一体として取付配置した所定幅の単位ロータ3から構成される。この単位ロータ3を多数個、ロータ駆動軸4上に沿って配置して取付けるもので、各単位ロータ3のロータボス51を、前記ロータ伝動ケース45に軸受けした角軸筒形態のロータ駆動軸4の外周に嵌合させて取付けて一体的に回転させることができる。これらロータボス51と、この外周部のディスク状のロータリム1とは一体成形して、このロータリム1の外周端にロータリ駆動軸4と平行状の整地板2を配置して一体に取付ける。この整地板2は、軸方向幅長さの中央位置を、ロータリム1に対して溶接等によって一体的に連結してT字形態(図8、図9参照)として構成している。又、一部の単位ロータ3や、端部ロータ11等にあっては、整地板2の横端部をロータリム1に連結してL字形態(図6、図9参照)に形成することもできる。
【0031】
前記ロータリム1の外周に配設する整地板2は、図例(図5、図7)のように6等配に設定して、回転方向イに対して中心側へ入込むように傾斜する傾斜面ロを有する。従って、この整地板2が土壌面に回転接触するときは、この傾斜面ロの向角によって泥土を前側から後側へ押圧するようにして叩き掻き駆動するものであるから、整地ロータ14に浮力を与えながら押圧した泥土を後側へ掻き跳ねて推進し、土壌面を掻き均すものである。そして、各整地板2の回転方向イの前後の配置間隔板部に、ロータ駆動軸4長手方向隣接の単位ロータ3相互間の整地板2が齟齬して位置できる板間隔8を形成している。
【0032】
また、軸長さ方向に相互に隣接する単位ロータ3のロータボス51を同じロータ駆動軸4に嵌合させて装着するとき、ロータボス51に対する整地板2の配置位相が同じである単位ロータ3を軸方向へ連接して取付る場合は、この各整地板2の横端面相互間が接当して整地ロータ幅にわたって連接する一枚板状の整地板形態とすることができるが、ロータボス51に対する整地板2の配置位相を異にした単位ロータ3相互を連接する場合(図5、図6、乃至図7、図8参照)は、整地板2の位相を30度だけずらせていることによって、隣接位置の整地板2の側端部を板間隔部8に入込ませた状態にして設定することができ、従って相隣接の単位ロータ3の軸方向間隔を接近させて取付けることができる。
【0033】
さらに、このような単位ロータ3の取付形態において、整地板2の整地幅方向の長さが大きいため、側端部が隣接のロータリム1に接触して、取付位置の制限を受けるときは、図7、図8のようにこのロータリム1の外周縁部に切欠凹部のリム間隔部9を形成することにより、このリム間隔部9に隣接整地板2の側端部を位置させて、配置位置の制限を解消することができる。
【0034】
このようにして、ロータ軸4に嵌合した各整地ロータ2のロータボス51の位置を、これらロータ駆動軸4とロータボス51とにわたって形成のピン穴52、53にセットピンを挿通して回り止めすることができる。
【0035】
このとき、本願発明に係る整地ロータは、このサイドロータ14C部において実施される(主として、図9、図10参照)。この整地ロータは、ロータリム1の外周に一定長の整地板2を配置してロータ駆動軸4の周りに駆動回転する整地ロータ14の横端部に、この整地ロータ14とは回転方向の位相を異にして配置の端部整地板5を有する端部ロータ11をこの端部ロータ軸6で増幅軸装すると共に、これらロータ駆動軸4に対するこの端部ロータ軸6を抜き差しすることによって、整地幅域を変更することを特徴とする苗植機の整地ロータの構成とする。
【0036】
苗植機の苗植作業においては、この整地ロータ14、及び端部ロータ11が、ロータ駆動軸4の駆動によって回転されて、各整地板2、及び端部整地板5が土壌面に接触回転して掻き均すことができ、この土壌面の大きい凹凸面を平坦化して、この整地跡の土壌面を滑走するフロートによる均平作用が行われ易くなる。ロータ駆動軸4の軸端部に装着される整地ロータ14の横端部には、このロータ駆動軸4に対して嵌合して軸方向へ伸縮できる端部ロータ軸6によって軸装される端部ロータ11が設けられて、この端部ロータ軸6の伸縮移動や、着脱操作によって、前記整地幅域を拡、縮変更することができ、又、この端部ロータ11が不要なときはこの端部ロータ軸6部で引抜いて取外すことができる。
【0037】
また、前記ロータ駆動軸4に対する端部ロータ軸6の連接を角軸嵌合として伸縮可能に設け、この端部ロータ軸6の抜き差しにより各整地板2に対する端部整地板5の回転方向の位相位置を変更して整地幅域を変更可能に構成する。
【0038】
前記ロータ駆動軸4に整地ロータ14、及び端部ロータ11を取付けて作業するとき、この整地ロータ14等による整地幅を変更する場合は、この整地ロータ14の整地板2間の板間隔部8に対向させて齟齬させるように入込ませるようにして端部整地板5を配置した端部ロータ11の端部ロータ軸6を、角軸嵌合によって横方向へ伸縮移動させて、整地幅域を変更、乃至調節する。この整地幅域の変更によっては、各整地板2に対する各端部整地板5の位相位置は変わらない。
【0039】
そして、前記整地ロータ14、又は端部ロータ11には、各対向する整地板2、端部整地板5の内縁を係合して保持するロータリム4、7を設ける。
【0040】
上記のように整地ロータ14の横端部に端部ロータ11を着脱したり、軸方向へ移動調節することによって、整地幅域を拡縮することができるが、このとき整地ロータ14の整地板2と、この整地板2間の板間隔部8に対して交互に食い込む形態にして軸方向へ移動される端部整地板5とは、相互にこれら整地板2、端部整地板5の内縁が、対向側の整地ロータ14、端部ロータ11のロータリム1、7に係合支持させて、これら整地ロータ14の整地板2、又は端部ロータ11の端部整地板5の対向端部を自由端部として長く突出させて、整地幅域の拡縮変更を行い易くする。
【0041】
さらには、前記ロータ駆動軸4の中空部にスプリング10を設けて、このロータ駆動軸4に嵌合する端部ロータ11の端部ロータ軸6を軸方向へ張圧付勢する。
【0042】
前記端部ロータ11は、このスプリング10によって整地幅方向の張圧移動を行わせるように付勢しているため、ロータ駆動軸4に対する端部ロータ軸6の固定を解除することによって、この端部ロータ11をスプリング10圧により、または、スプリング10圧に抗して円滑に軸方向へ移動させてることができる。
【0043】
前記機体横端のサイドロータ14Cは、ロータ駆動軸4をこの内側に位置するサイドロータ14Bの領域に設けて、このロータ駆動軸4の横外側端部の中空部に、このサイドロータ14Cの内側端に位置する端部ロータ軸6を差し込み嵌合させて連設する。
【0044】
このサイドロータ14Cの整地幅が広いために、複数個の単位ロータ3幅分のロータ幅となるときは、この端部ロータ11の内側に適数個の単位ロータ3を介在させて、最外側端部に端部ロータ11を取り付ける。
【0045】
前記端部ロータ11の端部ロータ軸6をロータ駆動軸4の中空部に嵌挿する形態は、これらロータ駆動軸4のピン54と、端部ロータ軸6の先端部との間に引き用スプリング10を掛けわたして、この端部ロータ軸6、及び端部ロータ11をロータ駆動軸4側へ張圧している。前記サイドロータ14Cの整地幅に対応する単位ロータ3をロータ駆動軸4の横端部に嵌合して、この先端部に端部ロータ11の端部ロータ軸6嵌合する。
【0046】
上記のように単位ロータ3のロータボス51には角ボス穴50を形成して、この角ボス穴50を四角形断面の角チューブ形態に形成されたロータ駆動軸4の外周部に嵌合する。しかも、このロータ駆動軸4の中空部も四角形断面の中空部を形成して、この中空部に嵌合する端部ロータ軸6も四角形断面に形成されているため、この端部ロータ軸6部で軸方向へ摺動する端部ロータ11の端部整地板5の、整地ロータ14の整地板2に対する関係位相位置は同じ位置に維持されていて変わらない。端部ロータ11はスプリング10の弾発によって内側へ弾発付勢されるが、この内側のサイドロータ14Cの各単位ロータ3をもサイドロータ14B側へ弾発して所定の整地幅を維持するものである。
【0047】
また、前記のようにして端部ロータ11の配置位置が決まれば、この位置を固定するためにこの端部ロータ11の端部ロータ軸6とロータ駆動軸4と間にわたって形成するピン穴にセットピンを差し込んで位置決めすることができる。前記のようにロータ駆動軸4の端部に整地板2の配置位相のことなる単位ロータ3を付替たり、単位ロータ3を着脱するときは、この端部ロータ軸6に連結しているスプリング10を一旦取り外して、この端部ロータ軸6をロータ駆動軸4から抜き外した状態にして行う。
【0048】
次に、主として図11、図12に基づいて、前記苗植爪35を取付て回転駆動する植付アームロータ60にウエイトディスク61を取付て、苗植駆動軸62の周りに一体として回転する構成として、植付爪35の駆動バランスを図るものである。前記植付アームロータ60は、苗植伝動ケース34の後端部において、苗植駆動軸62の左右両側部に取り付けられ回転される。
【0049】
この苗植伝動ケース34の内部には不等速伝動ギヤ等の植付伝動機構が収容されていて、各植付爪35の開閉作動や、苗押出爪の押出作動、乃至これらの作動タイミングの維持等を行わせるものであり、この苗植付作動には駆動回転による振動を発生するが、この植付アームロータ60にウエイトディスク61を取付て、一体的回転することによって振動、挙動を吸収して、正確な苗植付作動を、安定させて行わせるものである。
【0050】
また、前記サイドロータ14B、14Cのロータカバー48の前側に、ゴム板からなり、前下縁の内端部側を高くし外端部側を低くするように傾斜させたカバー縁64を形成したフロントカバー63を設け、このフロントカバー63のカバー縁64を、前記サイドロータ14B、14Cによって整地しようとする土壌面域に摺接させて掻き進んで、土壌面上の泥土や、水を整地幅域の内側域に流動案内させて、外側に植え付けられている隣接条の既植付苗の乱れを防止する。
【0051】
図13に示す発明は、苗植装置15のフロート36の底面に鱗状の鱗片65を形成して、土壌面を滑走するときの泥押しや、滑走抵抗を少なくするものである。
【0052】
図14に示す発明は、前記フロート36の底面に適宜厚さ、高さのフィン66を突出させて形成したもので、フロート36滑走のぶれや、泥押しを少なくし、安定した滑走を維持させるものである。
【0053】
図15〜図18に示す発明は、車体21に立設の支柱67に、複数段の棚枠68、69、70を適宜の高さ間隔を形成して設ける。最下段の棚枠68は前後水平状にして個定し、この上側の中段部の棚枠69と、最上段の棚枠70を前側へ引き出し(図16、図17参照)、又、後側へ引き戻すことができる(図15参照)形態である。各棚枠68、69、70はマット苗Nを育苗した苗トレイを載せることのできる棚板71を有し、この棚板71の上面に苗トレイを載せたり、又は、この苗トレイを取り出すことができるようにする。
【0054】
前記中段部と、上段部の棚枠69、70は、側面視かぎ形、乃至L字形状の支持アーム72を設けて、この支持アーム72の前端部に各棚枠69、70の前端部を支持ピン73部で支持させる。この支持アーム72の後端部にはガイドピン74を有して、このガイドピン74を下段部の棚枠68、69の底部、乃至内側に前後方向にわたって形成するガイド溝75に嵌合させて、前後方向へスライド案内させる。
【0055】
上側の各棚枠69、70には、後端底部にフック76を設けて、このフック76を前記支柱67の棚桟78に係合操作することによって、この上側の各棚枠69、70を、下段の棚枠68と平行状に支持することができる。また、これら棚枠69、70の後端部のフック76は、これらの棚枠69、70を前側へ引き出したとき、この棚枠69、70を支持する支持アーム72の後端部縁部に支持係合する形態であり、棚枠69、70の移動を規制している。
【0056】
そして、各棚枠68、69の前端下部にはストッパ79を設けて、引き出された棚枠69、70の前下り回動を係止して(図17参照)、できるだけ水平状の姿勢に維持させて、苗トレイの搭載を行わせ易くするものである。
【符号の説明】
【0057】
1 ロータリム
2 整地板
3 単位ロータ
4 ロータ駆動軸
5 端部整地板
6 端部ロータ軸(延長ロータ軸)
7 ロータリム
8 板間隔部
9 リム間隔部
10 スプリング(張圧部材)
11 端部ロータ(延長ロータ)
14 整地ロータ
14A センタロータ
14B サイドロータ
14C サイドロータ
【技術分野】
【0001】
この発明は、フロートの滑走により均した土壌面に苗植装置で苗の植付作業を行う苗移植機において、フロートよりも前方で土壌面を整地する整地ロータの整地幅を変更可能に構成したものである。
【背景技術】
【0002】
苗植装置のフロートの前側に整地ロータを配置し、フロートで均す土壌面をこの整地ロータによって予め整地して均し易くする技術(例えば、特許文献1参照)が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−000083号公報(代5頁、図5)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
整地ロータは、苗植装置の苗植付位置の周辺の土壌面を均すものであるが、土質が柔らかい場合には、整地ロータの回転により生じる水流や、整地ロータの端部に押された泥土が隣接条に植え付けた苗を押し流してしまい、押し流された苗が無駄になってしまうという問題がある。
【0005】
また、土質が硬い場合、整地ロータは整地ロータの幅だけしか均せず、苗植付位置に凹凸が残ってしまい、この凹凸に苗が植え付けられると植付深さが深過ぎたり、或いは浅過ぎたりするため、苗が水流や風で流されて無駄になるという問題や、日照不足により生育不良を起こすという問題がある。
【0006】
そして、苗移植機の運搬時や格納時においては、この整地ロータの幅を狭いと運搬手段(軽トラック等)からはみ出したり、収納場所に収まらなかったりする問題がある。
【0007】
本願発明は、整地ロータの整地幅を容易に変更可能とし、上記の問題の解決を図ろうとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、走行車体の後部に昇降リンク装置を介して上下動する圃場に苗を植え付ける苗植装置(15)を設け、該苗植装置(15)の下方に植付位置の前側の圃場面を均す整地ロータ(14)を設けた苗移植機において、ロータリム(1)の外周縁部に所定長さの整地板(2)を取り付けた単位ロータ(3)をロータ駆動軸(4)に複数並べて設け、該ロータ駆動軸(4)の外側端部に延長ロータ(11)を軸着した延長ロータ軸(6)を摺動自在に軸着し、整地幅を調節自在な整地ロータ(14)を構成したことを特徴とする苗移植機とした。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記ロータ駆動軸(4)と延長ロータ軸(6)とを夫々角軸で構成し、前記延長ロータ(6)をロータ駆動軸(4)から所定角度回転させて延長ロータ(11)が整地ロータ(14)から機体外側に離間する状態と延長ロータ(11)が整地ロータ(14)に近接する状態とを切り換える構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機とした。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記ロータ駆動軸(4)の中空部に張圧部材(10)の一側端部を設け、該張圧部材(10)の他側端部を前記延長ロータ軸(6)に設け、該張圧部材(10)で延長ロータ軸(6)をロータ駆動軸(4)方向に張圧する構成としたことを特徴とする請求項1または2記載の苗移植機とした。
【0011】
請求項4に記載の発明は、前記ロータ駆動軸(4)に軸着して内装する延長ロータ(6)の内側端部を丸軸(6a)としたことを特徴とする前記1から3のいずれかに記載の苗移植機とした。
【0012】
前記端部ロータ11は、このスプリング10によって整地幅方向の張圧移動を行わせるように付勢しているため、ロータ駆動軸4に対する端部ロータ軸6の固定を解除することによって、この端部ロータ11をスプリング10圧により、又は、スプリング10圧に抗して円滑に軸方向へ移動させることができる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明は、整地ロータ14を構成するロータ駆動軸4の外側端部に延長ロータ11を軸着した延長ロータ軸6を摺動自在に設けたことにより、該延長ロータ軸6の摺動、及び延長ロータ6とロータ駆動軸4との着脱操作により、整地ロータ14の整地幅を広くすると苗の植付位置の周囲を確実に均して平坦にすることができるので、苗の植付深さが深過ぎ、日照不足により生育不良や立ち枯れを起こすことや、植付深さが浅過ぎ、水流や風で流されて欠株が生じることが防止され、苗の生育が安定する。
【0014】
そして、整地ロータ14の整地幅を狭くすることにより、整地ロータ14の回転により発生する水流や、整地ロータ14の端部及び延長ロータ11に押しだされた泥土が隣接条に植え付けられた苗を押し流すことを防止できるので、苗の欠株が生じず、苗の生育が安定する。
【0015】
また、軽トラック等の運搬手段に搭載するときや、倉庫等収納場所に移動させる際、延長ロータ11の端部が軽トラックの荷台からはみ出すことや倉庫の壁に引っ掛かることを防止できるので、苗移植機の積載や収納作業の能率が向上する。
【0016】
そして、該延長ロータ11が不要なときは、延長ロータ軸6をロータ駆動軸4から取り外すことができるので、整地ロータ14の整地幅をいっそう短くすることができるので、整地ロータ14の回転により発生する水流や、整地ロータ14の端部に押された泥土により隣接条に植え付けた苗がいっそう押し倒されにくくなり、苗の生育が安定する。
【0017】
加えて、軽トラック等の荷台からはみ出しにくく、且つ収納場所で壁等に引っ掛かることがいっそう防止されるので、積載作業、収納作業の能率がいっそう向上する。
【0018】
請求項2に記載の発明は、ロータ駆動軸4と延長ロータ軸6とを夫々角軸で構成したことにより、ロータ駆動軸4を回転させても延長ロータ6軸が独立して回転しないため、整地中に延長ロータ軸6が回転して外れることを防止できるので、延長ロータ軸6をロータ駆動軸4に嵌め直す作業が不要となり、作業能率が向上する。
【0019】
また、整地幅が狭くなり、苗の植付位置の周囲に凹凸が残されることを防止できるので、苗の植付深さを安定させられるため、苗の生育が安定する。
【0020】
そして、ロータ駆動軸4と延長ロータ軸6とが夫々角軸であることにより、角軸同士が嵌り合う位置を基準として延長ロータ11が整地ロータ14に近接する状態、または延長ロータ11が整地ロータ14から離間する状態とを容易に切り換えることができるので、整地ロータ14の整地幅を容易に変更可能となるため、整地幅の調節に時間がかからず作業能率が向上する。
【0021】
請求項3に記載の発明は、ロータ駆動軸4の中空部に設けた張圧部材10で延長ロータ軸6をロータ駆動軸4方向に張圧することにより、整地中に圃場との接触抵抗により延長ロータ11がロータ駆動軸4から外側方向に離間し、整地ロータ14の幅が広がることを防止できるので、整地ロータ14の回転により生じる水流や、整地ロータ14の端部及び延長ロータ11が押し出す圃場の泥が隣接条に植え付けられた苗を押し流してしまうことが防止され、苗の生育が安定する。
【0022】
また、張圧部材10をロータ駆動軸4の中空部に内装したことにより、張圧部材10に泥土が付着したり、藁屑や雑草等の夾雑物が絡み付くことを防止できる。
【0023】
請求項4に記載の発明は、延長ロータ軸6の端部を丸軸6aで構成したことにより、延長ロータ軸6をロータ駆動軸4から完全に離脱させず、丸軸6aだけがロータ駆動軸4の内部に位置する状態まで延長ロータ軸6を外側方向に移動させると、延長ロータ軸6を所定角度回転させて延長ロータ11の位相を変更することができるので、整地ロータ14の整地幅の変更が容易となり、作業能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】苗移植機の側面図
【図2】苗移植機の平面図
【図3】整地ロータの平面図
【図4】整地ロータ部の拡大側面図
【図5】整地ロータ部の側面図
【図6】整地ロータ部の正面図
【図7】別実施例の整地ロータ部の側面図
【図8】別実施例の整地ロータ部の正面図
【図9】延長ロータ部の取付状態を示す正面図
【図10】延長ロータ部の操作状態を示す正面図
【図11】別実施例の苗植装置の側面図
【図12】別実施例の苗植装置の平面図
【図13】(a)別実施例のフロート部の側面図 (b)別実施例のフロート部の底面図
【図14】(a)別実施例のフロート部の側面図 (b)別実施例のフロート部の正面図
【図15】別実施例の補助苗受枠部の側面図
【図16】別実施例の補助苗受枠部の作動状態を示す側面図
【図17】別実施例の補助苗受枠部の作動状態を示す側面図
【図18】別実施例の補助苗受枠部の作動状態を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0025】
図面に基づいて、前記整地ロータ14を苗植機の苗植装置15に装着する形態である。苗植機は、ステアリングポスト上のハンドル16によって操向する前輪17と、運転席18下に搭載のエンジン19によって駆動される走行車輪(後輪)20を配置する四輪走行形態のトラクタ車体21を有し、この車体21の後側に平行リンク形態のリフトリンク22を介して苗植装置15を昇降可能に装着する。車体21のサイドフロア23の前部外側部には補助苗受枠24を設けて、マット苗を育苗した苗トレイを載置する。車体21前部の前輪17間には、ミッションケース25、及び油圧無段変速装置26を設けて、エンジン19から油圧無段変速装置26を駆動し、この油圧無段変速装置26からミッションケース25内の副変速装置等を介して、前記前輪17、及び後輪連動軸27を伝動して、この走行車輪20を軸装の後車軸28等を伝動する。又、このミッションケース25からPTO軸を介して、苗植装置15の苗植入力軸29を伝動する構成としている。前記リフトリンク22は、車体21後部のリフトシリンダ30の油圧伸縮により昇降される。
【0026】
苗植装置15は、マット苗の供給を受けて左右横方向へ往復移動しながら、繰出ベルト31の間歇的駆動によって後下端の苗分離口32へ向けて繰出す多条植形態の苗タンク33と、苗植伝動ケース34の後方において側面視楕円形状の苗植軌跡線Dを描いて苗植付作動する苗植爪35とから構成して、この苗植伝動ケース34の下面を支持するフロート36が、この下側中央部のセンタフロート36Aと、この左右両側部のサイドフロート36B、36Cとして配置されて、各後部のフロート軸37の周りに上下揺動自在に支持している。このセンタフロート36Aの上下揺動によって滑走土壌面の深さを検出して、前記リフトシリンダ30の油圧回路の制御弁を作動させて、苗植装置15を上下動して植付深さを一定に維持するように昇降制御することができる。苗植爪35は、各フロート36の左右両側の均平部に対応して作動する多条植形態として、前記苗植軌跡線Dの上端作動位置で苗タンク33の苗分離口32に介入して苗分離しながら、保持した苗を前記フロート36で均平した土壌面に下降して適宜深さに植付ける。
【0027】
このような各フロート36の前側には、整地ロータ14を配置して、前記後車軸28を軸受する後車軸伝動ケース38の伝動機構部からロータ連動軸39を介して駆動する。センタフロート36Aは、サイドフロート36B、36Cに対して前方へ長く突出した形態にあるため、これらの前側に配置の整地ロータ14においても、センタフロート36Aの前側に対向するセンタロータ14Aを、サイドフロート36B、36Cの前側に対向するサイドロータ14B、14Cよりも前方に位置させて配置し、これらセンタフロート36A、及びセンタロータ14Aを、左右走行車輪20間の中央部で、車体21のセンターラインL上に沿って設け、サイドフロート36B、36C、及びサイドロータ14B、14Cを、左右走行車輪20の踏跡後側部に対向させて設け、センターラインLに対して左右対称状の配置構成としている。
【0028】
前記苗植伝動ケース34等の前側に沿って設ける苗植フレーム40に対して、上下一対のリンクアーム41を介して、ロータフレーム42を昇降揺動可能に設ける。このロータフレーム42の下部に各整地ロータ14を配置している。このロータフレーム42の下端部には、前記サイドロータ14B、14Cのロータ駆動軸4を軸受けする軸受ホルダ43の軸受アームを取付ける。このロータフレーム42の下端部に装着される整地ロータ14は、左右一対のロータ伝動ケース45の前端間に、センタロータ14Aのロータ駆動軸4の左右両端部を軸受し、この各ロータ伝動ケース45の後端部に、サイドロータ14B、14Cのロータ駆動軸4の内端部を軸受する。これらロータ伝動ケース45の前、後端部に軸受けする前、後ロータ駆動軸4間には、チエンを掛け渡して連動回転する。このうち左側のサイドロータ14B、14Cのロータ駆動軸4の内端部には、前方から伸縮自在のスプライン軸からなるロータ連動軸39や、ベベルギヤ等を介して噛合連動する。このロータ連動軸39は、前記後車軸伝動ケース38のロータ取出軸46に連結して、このロータ取出軸46に設けられるクラッチの操作によって伝動することができる。このロータ取出軸46から左側のサイドロータ14B、14Cを伝動回転すると、ロータ伝動ケース45内のチエンを介してセンタロータ14Aを回転し、更には右側のロータ伝動ケース45内のチエンを介して、右側のサイドロータ14B、14Cを回転する。又、前記リフトシリンダ30の伸縮によって、リフトリンク22を介して連結される苗植装置15と共に、整地ロータ14をも昇降することができ、この苗植装置15の苗植フレーム40に対して、レバー操作によりリンクアーム41を回動することによって、整地ロータ14を昇降、乃至昇降調節することができる。前記ロータフレーム42の上端部と、ロータ伝動ケース45の前部との間には、バランススプリング47を設けて、センタロータ14Aの重量を軽減している。48は各ロータ14の上周部を覆うロータカバーである。
【0029】
前記のように、左右両端部のサイドロータ14Cは、サイドロータ14Bの外側部においてロータ駆動軸4の延長軸芯周りに回転するように配置される。このサイドロータ14Cは、サイドフロート36Bの外側に位置して配置のサイドフロート36Cの前側に配置されて、このサイドロータ14Cで整地きした土壌面をサイドフロート36Cで均平しながら苗植爪35による苗植作用を行わせる。
【0030】
前記整地ロータ14は、角ボス穴50を形成したロータボス51をロータリム1の中心部に有し、このロータリム1の外周部に所定長さの整地板2を一体として取付配置した所定幅の単位ロータ3から構成される。この単位ロータ3を多数個、ロータ駆動軸4上に沿って配置して取付けるもので、各単位ロータ3のロータボス51を、前記ロータ伝動ケース45に軸受けした角軸筒形態のロータ駆動軸4の外周に嵌合させて取付けて一体的に回転させることができる。これらロータボス51と、この外周部のディスク状のロータリム1とは一体成形して、このロータリム1の外周端にロータリ駆動軸4と平行状の整地板2を配置して一体に取付ける。この整地板2は、軸方向幅長さの中央位置を、ロータリム1に対して溶接等によって一体的に連結してT字形態(図8、図9参照)として構成している。又、一部の単位ロータ3や、端部ロータ11等にあっては、整地板2の横端部をロータリム1に連結してL字形態(図6、図9参照)に形成することもできる。
【0031】
前記ロータリム1の外周に配設する整地板2は、図例(図5、図7)のように6等配に設定して、回転方向イに対して中心側へ入込むように傾斜する傾斜面ロを有する。従って、この整地板2が土壌面に回転接触するときは、この傾斜面ロの向角によって泥土を前側から後側へ押圧するようにして叩き掻き駆動するものであるから、整地ロータ14に浮力を与えながら押圧した泥土を後側へ掻き跳ねて推進し、土壌面を掻き均すものである。そして、各整地板2の回転方向イの前後の配置間隔板部に、ロータ駆動軸4長手方向隣接の単位ロータ3相互間の整地板2が齟齬して位置できる板間隔8を形成している。
【0032】
また、軸長さ方向に相互に隣接する単位ロータ3のロータボス51を同じロータ駆動軸4に嵌合させて装着するとき、ロータボス51に対する整地板2の配置位相が同じである単位ロータ3を軸方向へ連接して取付る場合は、この各整地板2の横端面相互間が接当して整地ロータ幅にわたって連接する一枚板状の整地板形態とすることができるが、ロータボス51に対する整地板2の配置位相を異にした単位ロータ3相互を連接する場合(図5、図6、乃至図7、図8参照)は、整地板2の位相を30度だけずらせていることによって、隣接位置の整地板2の側端部を板間隔部8に入込ませた状態にして設定することができ、従って相隣接の単位ロータ3の軸方向間隔を接近させて取付けることができる。
【0033】
さらに、このような単位ロータ3の取付形態において、整地板2の整地幅方向の長さが大きいため、側端部が隣接のロータリム1に接触して、取付位置の制限を受けるときは、図7、図8のようにこのロータリム1の外周縁部に切欠凹部のリム間隔部9を形成することにより、このリム間隔部9に隣接整地板2の側端部を位置させて、配置位置の制限を解消することができる。
【0034】
このようにして、ロータ軸4に嵌合した各整地ロータ2のロータボス51の位置を、これらロータ駆動軸4とロータボス51とにわたって形成のピン穴52、53にセットピンを挿通して回り止めすることができる。
【0035】
このとき、本願発明に係る整地ロータは、このサイドロータ14C部において実施される(主として、図9、図10参照)。この整地ロータは、ロータリム1の外周に一定長の整地板2を配置してロータ駆動軸4の周りに駆動回転する整地ロータ14の横端部に、この整地ロータ14とは回転方向の位相を異にして配置の端部整地板5を有する端部ロータ11をこの端部ロータ軸6で増幅軸装すると共に、これらロータ駆動軸4に対するこの端部ロータ軸6を抜き差しすることによって、整地幅域を変更することを特徴とする苗植機の整地ロータの構成とする。
【0036】
苗植機の苗植作業においては、この整地ロータ14、及び端部ロータ11が、ロータ駆動軸4の駆動によって回転されて、各整地板2、及び端部整地板5が土壌面に接触回転して掻き均すことができ、この土壌面の大きい凹凸面を平坦化して、この整地跡の土壌面を滑走するフロートによる均平作用が行われ易くなる。ロータ駆動軸4の軸端部に装着される整地ロータ14の横端部には、このロータ駆動軸4に対して嵌合して軸方向へ伸縮できる端部ロータ軸6によって軸装される端部ロータ11が設けられて、この端部ロータ軸6の伸縮移動や、着脱操作によって、前記整地幅域を拡、縮変更することができ、又、この端部ロータ11が不要なときはこの端部ロータ軸6部で引抜いて取外すことができる。
【0037】
また、前記ロータ駆動軸4に対する端部ロータ軸6の連接を角軸嵌合として伸縮可能に設け、この端部ロータ軸6の抜き差しにより各整地板2に対する端部整地板5の回転方向の位相位置を変更して整地幅域を変更可能に構成する。
【0038】
前記ロータ駆動軸4に整地ロータ14、及び端部ロータ11を取付けて作業するとき、この整地ロータ14等による整地幅を変更する場合は、この整地ロータ14の整地板2間の板間隔部8に対向させて齟齬させるように入込ませるようにして端部整地板5を配置した端部ロータ11の端部ロータ軸6を、角軸嵌合によって横方向へ伸縮移動させて、整地幅域を変更、乃至調節する。この整地幅域の変更によっては、各整地板2に対する各端部整地板5の位相位置は変わらない。
【0039】
そして、前記整地ロータ14、又は端部ロータ11には、各対向する整地板2、端部整地板5の内縁を係合して保持するロータリム4、7を設ける。
【0040】
上記のように整地ロータ14の横端部に端部ロータ11を着脱したり、軸方向へ移動調節することによって、整地幅域を拡縮することができるが、このとき整地ロータ14の整地板2と、この整地板2間の板間隔部8に対して交互に食い込む形態にして軸方向へ移動される端部整地板5とは、相互にこれら整地板2、端部整地板5の内縁が、対向側の整地ロータ14、端部ロータ11のロータリム1、7に係合支持させて、これら整地ロータ14の整地板2、又は端部ロータ11の端部整地板5の対向端部を自由端部として長く突出させて、整地幅域の拡縮変更を行い易くする。
【0041】
さらには、前記ロータ駆動軸4の中空部にスプリング10を設けて、このロータ駆動軸4に嵌合する端部ロータ11の端部ロータ軸6を軸方向へ張圧付勢する。
【0042】
前記端部ロータ11は、このスプリング10によって整地幅方向の張圧移動を行わせるように付勢しているため、ロータ駆動軸4に対する端部ロータ軸6の固定を解除することによって、この端部ロータ11をスプリング10圧により、または、スプリング10圧に抗して円滑に軸方向へ移動させてることができる。
【0043】
前記機体横端のサイドロータ14Cは、ロータ駆動軸4をこの内側に位置するサイドロータ14Bの領域に設けて、このロータ駆動軸4の横外側端部の中空部に、このサイドロータ14Cの内側端に位置する端部ロータ軸6を差し込み嵌合させて連設する。
【0044】
このサイドロータ14Cの整地幅が広いために、複数個の単位ロータ3幅分のロータ幅となるときは、この端部ロータ11の内側に適数個の単位ロータ3を介在させて、最外側端部に端部ロータ11を取り付ける。
【0045】
前記端部ロータ11の端部ロータ軸6をロータ駆動軸4の中空部に嵌挿する形態は、これらロータ駆動軸4のピン54と、端部ロータ軸6の先端部との間に引き用スプリング10を掛けわたして、この端部ロータ軸6、及び端部ロータ11をロータ駆動軸4側へ張圧している。前記サイドロータ14Cの整地幅に対応する単位ロータ3をロータ駆動軸4の横端部に嵌合して、この先端部に端部ロータ11の端部ロータ軸6嵌合する。
【0046】
上記のように単位ロータ3のロータボス51には角ボス穴50を形成して、この角ボス穴50を四角形断面の角チューブ形態に形成されたロータ駆動軸4の外周部に嵌合する。しかも、このロータ駆動軸4の中空部も四角形断面の中空部を形成して、この中空部に嵌合する端部ロータ軸6も四角形断面に形成されているため、この端部ロータ軸6部で軸方向へ摺動する端部ロータ11の端部整地板5の、整地ロータ14の整地板2に対する関係位相位置は同じ位置に維持されていて変わらない。端部ロータ11はスプリング10の弾発によって内側へ弾発付勢されるが、この内側のサイドロータ14Cの各単位ロータ3をもサイドロータ14B側へ弾発して所定の整地幅を維持するものである。
【0047】
また、前記のようにして端部ロータ11の配置位置が決まれば、この位置を固定するためにこの端部ロータ11の端部ロータ軸6とロータ駆動軸4と間にわたって形成するピン穴にセットピンを差し込んで位置決めすることができる。前記のようにロータ駆動軸4の端部に整地板2の配置位相のことなる単位ロータ3を付替たり、単位ロータ3を着脱するときは、この端部ロータ軸6に連結しているスプリング10を一旦取り外して、この端部ロータ軸6をロータ駆動軸4から抜き外した状態にして行う。
【0048】
次に、主として図11、図12に基づいて、前記苗植爪35を取付て回転駆動する植付アームロータ60にウエイトディスク61を取付て、苗植駆動軸62の周りに一体として回転する構成として、植付爪35の駆動バランスを図るものである。前記植付アームロータ60は、苗植伝動ケース34の後端部において、苗植駆動軸62の左右両側部に取り付けられ回転される。
【0049】
この苗植伝動ケース34の内部には不等速伝動ギヤ等の植付伝動機構が収容されていて、各植付爪35の開閉作動や、苗押出爪の押出作動、乃至これらの作動タイミングの維持等を行わせるものであり、この苗植付作動には駆動回転による振動を発生するが、この植付アームロータ60にウエイトディスク61を取付て、一体的回転することによって振動、挙動を吸収して、正確な苗植付作動を、安定させて行わせるものである。
【0050】
また、前記サイドロータ14B、14Cのロータカバー48の前側に、ゴム板からなり、前下縁の内端部側を高くし外端部側を低くするように傾斜させたカバー縁64を形成したフロントカバー63を設け、このフロントカバー63のカバー縁64を、前記サイドロータ14B、14Cによって整地しようとする土壌面域に摺接させて掻き進んで、土壌面上の泥土や、水を整地幅域の内側域に流動案内させて、外側に植え付けられている隣接条の既植付苗の乱れを防止する。
【0051】
図13に示す発明は、苗植装置15のフロート36の底面に鱗状の鱗片65を形成して、土壌面を滑走するときの泥押しや、滑走抵抗を少なくするものである。
【0052】
図14に示す発明は、前記フロート36の底面に適宜厚さ、高さのフィン66を突出させて形成したもので、フロート36滑走のぶれや、泥押しを少なくし、安定した滑走を維持させるものである。
【0053】
図15〜図18に示す発明は、車体21に立設の支柱67に、複数段の棚枠68、69、70を適宜の高さ間隔を形成して設ける。最下段の棚枠68は前後水平状にして個定し、この上側の中段部の棚枠69と、最上段の棚枠70を前側へ引き出し(図16、図17参照)、又、後側へ引き戻すことができる(図15参照)形態である。各棚枠68、69、70はマット苗Nを育苗した苗トレイを載せることのできる棚板71を有し、この棚板71の上面に苗トレイを載せたり、又は、この苗トレイを取り出すことができるようにする。
【0054】
前記中段部と、上段部の棚枠69、70は、側面視かぎ形、乃至L字形状の支持アーム72を設けて、この支持アーム72の前端部に各棚枠69、70の前端部を支持ピン73部で支持させる。この支持アーム72の後端部にはガイドピン74を有して、このガイドピン74を下段部の棚枠68、69の底部、乃至内側に前後方向にわたって形成するガイド溝75に嵌合させて、前後方向へスライド案内させる。
【0055】
上側の各棚枠69、70には、後端底部にフック76を設けて、このフック76を前記支柱67の棚桟78に係合操作することによって、この上側の各棚枠69、70を、下段の棚枠68と平行状に支持することができる。また、これら棚枠69、70の後端部のフック76は、これらの棚枠69、70を前側へ引き出したとき、この棚枠69、70を支持する支持アーム72の後端部縁部に支持係合する形態であり、棚枠69、70の移動を規制している。
【0056】
そして、各棚枠68、69の前端下部にはストッパ79を設けて、引き出された棚枠69、70の前下り回動を係止して(図17参照)、できるだけ水平状の姿勢に維持させて、苗トレイの搭載を行わせ易くするものである。
【符号の説明】
【0057】
1 ロータリム
2 整地板
3 単位ロータ
4 ロータ駆動軸
5 端部整地板
6 端部ロータ軸(延長ロータ軸)
7 ロータリム
8 板間隔部
9 リム間隔部
10 スプリング(張圧部材)
11 端部ロータ(延長ロータ)
14 整地ロータ
14A センタロータ
14B サイドロータ
14C サイドロータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体の後部に昇降リンク装置を介して上下動する圃場に苗を植え付ける苗植装置(15)を設け、該苗植装置(15)の下方に植付位置の前側の圃場面を均す整地ロータ(14)を設けた苗移植機において、
ロータリム(1)の外周縁部に所定長さの整地板(2)を取り付けた単位ロータ(3)をロータ駆動軸(4)に複数並べて設け、該ロータ駆動軸(4)の外側端部に延長ロータ(11)を軸着した延長ロータ軸(6)を摺動自在に軸着し、整地幅を調節自在な整地ロータ(14)を構成したことを特徴とする苗移植機。
【請求項2】
前記ロータ駆動軸(4)と延長ロータ軸(6)とを夫々角軸で構成し、前記延長ロータ(6)をロータ駆動軸(4)から所定角度回転させて延長ロータ(11)が整地ロータ(14)から機体外側に離間する状態と延長ロータ(11)が整地ロータ(14)に近接する状態とを切り換える構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
【請求項3】
前記ロータ駆動軸(4)の中空部に張圧部材(10)の一側端部を設け、該張圧部材(10)の他側端部を前記延長ロータ軸(6)に設け、該張圧部材(10)で延長ロータ軸(6)をロータ駆動軸(4)方向に張圧する構成としたことを特徴とする請求項1または2記載の苗移植機。
【請求項4】
前記ロータ駆動軸(4)に軸着して内装する延長ロータ(6)の内側端部を丸軸(6a)としたことを特徴とする前記1から3のいずれかに記載の苗移植機。
【請求項1】
走行車体の後部に昇降リンク装置を介して上下動する圃場に苗を植え付ける苗植装置(15)を設け、該苗植装置(15)の下方に植付位置の前側の圃場面を均す整地ロータ(14)を設けた苗移植機において、
ロータリム(1)の外周縁部に所定長さの整地板(2)を取り付けた単位ロータ(3)をロータ駆動軸(4)に複数並べて設け、該ロータ駆動軸(4)の外側端部に延長ロータ(11)を軸着した延長ロータ軸(6)を摺動自在に軸着し、整地幅を調節自在な整地ロータ(14)を構成したことを特徴とする苗移植機。
【請求項2】
前記ロータ駆動軸(4)と延長ロータ軸(6)とを夫々角軸で構成し、前記延長ロータ(6)をロータ駆動軸(4)から所定角度回転させて延長ロータ(11)が整地ロータ(14)から機体外側に離間する状態と延長ロータ(11)が整地ロータ(14)に近接する状態とを切り換える構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
【請求項3】
前記ロータ駆動軸(4)の中空部に張圧部材(10)の一側端部を設け、該張圧部材(10)の他側端部を前記延長ロータ軸(6)に設け、該張圧部材(10)で延長ロータ軸(6)をロータ駆動軸(4)方向に張圧する構成としたことを特徴とする請求項1または2記載の苗移植機。
【請求項4】
前記ロータ駆動軸(4)に軸着して内装する延長ロータ(6)の内側端部を丸軸(6a)としたことを特徴とする前記1から3のいずれかに記載の苗移植機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
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【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2011−229461(P2011−229461A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−102731(P2010−102731)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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