説明

苦味の低減したナテグリニド含有製剤

【課題】苦味を感じさせずかつ速効短時間型のナテグリニドの性質を維持した経口固形製剤を提供すること。
【解決手段】ナテグリニド及び水溶性高分子を含有する苦味の低減した経口固形製剤であって、ナテグリニド1重量部に対して水溶性高分子を固形分換算で0.3〜6重量部含有することを特徴とする前記経口固形製剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、糖尿病薬として有用なナテグリニドの経口固形製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ナテグリニド〔化合物名:N−(トランス−4−イソプロピルシクロヘキシルカルボニル)−D−フェニルアラニン〕(特公平4−15221号公報)は食前の経口投与により速やかに血中に吸収され食後の高血糖を改善する(速効短時間型)という優れた作用を示し、糖尿病治療薬として実際に臨床の場で使用されている。
しかし、ナテグリニド原薬そのものは非常に強い苦味を有するため、経口剤として用いる場合、錠剤の表面をコートするなどして苦味を低減させる必要があった。
ところで、医薬品を患者の視点で考えた場合、摂取の容易性が求められている。ナテグリニドは、食後の高血糖を改善するという優れた薬ではあるが、その為に食前の投与が必要であった。しかし、これまでの製剤では投与時、薬剤と同時に水の摂取が必要であり、摂取時に水を必要としないナテグリニド含有製剤が求められていた。
近年経口用の製剤において、服用時に水を必要としない経口用製剤が開発されている。これらの中で、口腔内で薬剤が崩壊しその後消化管において吸収される口腔内(速)崩壊錠と呼ばれる製剤が知られている。
ところが、ナテグリニド原薬は上記の様に非常に強い苦味を有するため、通常の手法で口腔内崩壊錠を製造した場合、服用時に口腔内で苦味を有する為、服用者に不快感を与え実用上問題があった。また、これまでナテグリニドを含有する製剤について幾つか知られているが、上記の課題を解決したものはなかった(特許文献2〜6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平4−15221号公報
【特許文献2】WO98/22105
【特許文献3】WO01/21159
【特許文献4】WO01/47557
【特許文献5】WO02/34254
【特許文献6】WO02/40010
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、苦味を感じさせずかつナテグリニドが有する速効短時間型の性質を維持した、ナテグリニド含有経口固形製剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、水溶性高分子をナテグリニドに対して特定量使用する事により苦味の低減した経口固形製剤を製造する事ができる事を見出し、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は、ナテグリニド及び水溶性高分子を含有する経口固形製剤であって、ナテグリニド1重量部に対して水溶性高分子を固形分換算で0.3〜6重量部含有することを特徴とする前記経口固形製剤を提供する。
本発明はまた、ナテグリニド及び水溶性高分子を含有する苦味の低減した経口固形製剤であって、ナテグリニド1重量部に対して水溶性高分子を固形分換算で0.3〜6重量部含有することを特徴とする前記経口固形製剤を提供する。
本発明はまた、ナテグリニド及び水溶性高分子を有機溶媒に溶解させる工程、及び得られた溶液から粒状物質を形成する工程を含む、ナテグリニド及び水溶性高分子を含有する経口固形製剤ないし苦味の低減した経口固形製剤を製造する方法を提供する。
【発明の効果】
【0006】
糖尿病薬であるナテグリニドを含有する製剤において、苦味感が低減され、かつナテグリニドが有する速効短時間型の性質を併せ持つ製剤の提供が可能となった。口腔内で崩壊させて使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の経口固形製剤に含まれるナテグリニドは、特公平4−15221号公報記載の方法等にしたがって合成することができる。その用いる結晶形は特に限定されないが、H型、もしくはB型が好ましく、特にH型が安定性の観点で特に好ましい。
本発明の経口固形製剤に含まれる水溶性高分子とは、重量平均分子量が好ましくは約1000〜約200万、さらに好ましくは約1万〜約20万の高分子であって、25℃における、水、酸性またはアルカリ性を示す水溶液等のいずれかの水系媒体への溶解度が、0.1g/100mL以上であることが好ましい。
具体的には、日本薬局方又は米国薬局方に記載のメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(乾燥品を定量するとき、ヒドロキシプロポキシル基を53.4〜77.5%含む)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース類(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース2208、2906、2910)、ポリビニルピロリドン(例えばポリビニルピロリドンK25、K30、K90等)、コポリドン、ポリビニルアルコール、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート等があげられ、好ましくは、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910である。
水溶性高分子の添加量は、ナテグリニド1重量部に対して、固形分換算で0.3重量部〜6重量部であり、好ましくは0.5重量部〜3重量部である。
【0008】
本発明の経口固形製剤には、ナテグリニドが有する速効短時間型の性質を維持するために崩壊剤をさらに添加することが好ましい。崩壊剤としては、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(乾燥品を定量するとき、ヒドロキシプロポキシル基を5.0〜16.0%含む。日本薬局方第13改正D−885〜D−888参照)、部分アルファー化デンプン等が挙げられ、特にクロスポビドン、カルメロース、クロスカルメロースナトリウムが好ましい。
崩壊剤の添加量は、ナテグリニド1重量部に対して、好ましくは0.01重量部〜16重量部であり、好ましくは0.1重量部〜4重量部である。
本発明の経口固形製剤は、口腔内崩壊錠の形態であるのが好ましい。
本発明の経口固形製剤には、その他の配合成分として、通常の経口製剤に用いられる添加剤を使用することができ、特に限定されないが、糖類、澱粉類、結晶セルロース等の賦形剤;結合剤;ステアリン酸マグネシウム、タルク等の滑沢剤;pH調整剤;着色剤;糖類、メントール等の矯味剤等を配合することができる。
本発明の苦味の低減した経口固形製剤を製造するには、通常の手法を用いる事により製造する事ができるが、例えばナテグリニドと水溶性高分子との混合物または造粒物を錠剤、カプセル剤や顆粒剤、または散剤のような製剤として提供できる。
【0009】
本発明の経口固形製剤を錠剤として提供する場合、ナテグリニドと水溶性高分子との混合物または造粒物に、場合により崩壊剤、またはその他の添加物を添加して打錠することにより錠剤として提供できる。具体的には、組成物を適当な混合機で混合した粉末を、打錠して製造する事もできるし、乾式造粒法(圧扁造粒法等)または湿式造粒法(流動層造粒法、攪拌造粒法、押出造粒法等)またはスプレードライ製法などの通常の造粒方法により造粒物を調製し、場合により崩壊剤、またはその他の添加物を添加して打錠して製造することができる。
湿式造粒法による場合、通常、ナテグリニド及び本発明で用いる水溶性高分子を、適当な有機溶媒に溶解させる。使用できる有機溶媒としては、エタノール、エタノール含量が10〜90%のエタノール水、ジクロロメタンとエタノールとの混合溶媒(混合比(体積比)=例えば、1:9〜9:1)等が挙げられる。
湿式造粒法では、崩壊剤等から構成されるコア粒子を、必要によりその他の成分と共にナテグリニドと水溶性高分子とを有機溶媒に溶解させた溶液で被覆することにより層を形成して、粒状物質を造粒物として得ることができる。
湿式造粒法ではまた、結晶セルロース等の賦形剤等を含有するコア粒子を、ナテグリニドで被覆してナテグリニドの内層を形成し、得られた粒状物質をさらに、必要によりその他の成分と共に本発明で用いることができる水溶性高分子で被覆して外層を形成し、最終的に粒状物質を造粒物として得ることができる。
スプレードライ法による場合もまた、通常、ナテグリニド及び本発明で用いる水溶性高分子を、適当な有機溶媒に溶解させる。有機溶媒としては、湿式造粒法について記載したのと同様のものを使用できる。
打錠に関して、口腔内崩壊錠を製造する場合には、低圧、好ましくは50N/m2以下で打錠するのが好ましい。
さらに錠剤は必要に応じてフィルムコーティングを施すことも可能である。フィルムコーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910を使用することができる。
【0010】
本発明の経口固形製剤を顆粒剤又は散剤として提供する場合もまた、乾式造粒法(圧扁造粒法等)または湿式造粒法(流動層造粒法、攪拌造粒法、押出造粒法等)またはスプレードライ製法などの通常の造粒方法により製造することができる。
これらの方法で製造される本発明経口固形製剤は、これまでの製剤と比べ水を必要としないで摂取でき、口腔内で崩壊させた際の苦味が低減されており、かつ現行ナテグリニド錠剤とのvitro評価における生物学同等性をも確保されうる製剤である。
【0011】
本発明の経口固形製剤において、特に、ナテグリニド1重量部に対し固形分換算で1重量部のアミノアルキルメタクリレートコポリマーEを含有するものであって、粉末状の形態である経口固形製剤は好ましい。
特に、カルメロース及びクロスポビドンを含有するコアと、ナテグリニド1重量部に対し固形分換算で1から2重量部のヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース又はポリビニルピロリドンから構成される外層とを含有する粉末状の形態である経口固形製剤もまた好ましい。ここで外層がナテグリニド1重量部に対し、固形分換算で2重量部のヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース又はポリビニルピロリドンから構成される経口固形製剤は特に好ましく、また固形分換算で1重量部のヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース又はポリビニルピロリドンから構成される経口固形製剤も特に好ましい。
特に、結晶セルロースのコアと、ナテグリニドの内層と、ナテグリニド1重量部に対し固形分換算で0.7重量部のアミノアルキルメタクリレートコポリマーEの外層とを含有する顆粒形態の経口固形製剤であるのもまた好ましい。
特に、ナテグリニドと、ナテグリニド1重量部に対し固形分換算で1.1重量部のメチルセルロースとクロスカルメロースナトリウムを含有し、硬度が20〜30N/m2である、錠剤の形態である経口固形製剤もまた好ましく、ここで、メチルセルロースが1重量部であり、クロスカルメロースナトリウムが0.1重量部である経口固形製剤がより好ましい。
中でも、ナテグリニドを水溶性高分子に分散させてなる経口固形製剤が好ましい。このような経口固形製剤の製造方法として、例えば、ナテグリニドと水溶性高分子とを有機溶媒に溶解させた後、溶媒を除去する溶媒除去法を用いることが好ましい。
ナテグリニド及び水溶性高分子を有機溶媒に溶解させる工程、及び得られた溶液から粒状物質を形成する工程(例えば噴霧乾燥)を含む、ナテグリニド及び水溶性高分子を含有する苦味の低減した経口固形製剤を製造する方法は好ましい。
【0012】
本発明の経口固形製剤が顆粒形態であるとき、粒子の平均粒径は0.05〜0.85mmであるのが好ましい。
本発明の経口固形製剤が口腔内崩壊錠の形態であるとき、その硬度は50N/m2以下であるのが好ましく、さらに20〜30N/m2であるのが好ましい。
本発明の経口固形製剤は、好ましくは、口腔内で、唾液により速やかに崩壊し、そのまま唾液とともに嚥下可能な製剤である。しかし、もちろん水と共に服用することも可能である。本発明の製剤は、口腔内に入れたとき、60秒以内に崩壊するのが望ましい。
【実施例】
【0013】
実施例1〜6
ナテグリニドと表1に示す水溶性高分子を1:1で十分に混合し、圧扁造粒機(ローラーコンパクター、ターボ工業)により圧扁化することによりナテグリニド含有粉末製剤を得た。後述の味評価と同じようにしてこの粉末製剤の味評価を実施したところ、苦味が軽減していた。
実施例7〜12
ナテグリニドと表2に示す水溶性高分子を有機溶媒(エタノール、または50%エタノール水、またはジクロロメタン/エタノール=6:4)に固形分の重量%が10%となるように溶解させて、スプレードライヤー(GS310、ヤマト科学)にて噴霧し、噴霧乾燥されたナテグリニド含有粉末製剤を得た。
実施例13〜16
ナテグリニドと表3に示す水溶性高分子を有機溶媒(ジクロロメタン/エタノール=6:4)に溶解させた溶液を、流動層造粒機(FLO−1型、フロイント産業)を用いて、表3中の造粒時添加部記載の粉体に流動層内で噴き付け、造粒物を得た。得られた造粒物に、後添加部記載の添加物を添加し、ナテグリニド含有粉末製剤を得た。
実施例17
ナテグリニドのエタノール水溶液を結晶セルロースの球形核粒子(セルフィアCP507、旭化成(株))に噴霧することによりレイアリングした核粒子に表4記載の水溶性高分子を流動層造粒機(FLO−1型、フロイント産業)を用いてコーティングし、ナテグリニド含有フィルムコート顆粒を得た。
味評価
上記実施例1から17で得た粉末製剤について官能評価による味評価を実施した。評価はナテグリニドとして10mgに相当する製剤を口腔内で溶解させて味評価を実施した。また、評価は5段階で行った。表5に評価基準を、表2〜4に味評価結果を示す。
【0014】
【表1】

【0015】
【表2】

【0016】
【表3】

【0017】
【表4】

【0018】
【表5】

【0019】
上記官能評価結果から分かるように、本発明製剤は、苦味の低いナテグリニド含有経口固形製剤を提供するものである。
官能評価結果から分かるように、ナテグリニドを水溶性高分子中に分散することにより、ナテグリニド特有の強い苦味を低減することが出来た。
実施例18
ナテグリニドと表6に示す高分子を有機溶媒(ジクロロメタン/エタノール=6:4)に溶解させた溶液を、流動層造粒機(FLO−1型、フロイント産業)を用いて、表6中の造粒時添加部記載の粉体に流動層内で噴き付け、造粒物を得た。得られた造粒物に、後添加部記載の添加物を添加し、低圧打錠によりナテグリニド含有口腔内崩壊錠製剤を得た。
上記実施例で得た口腔内崩壊錠について、官能評価による味評価(1錠を口腔内で溶解させた)及びvitro評価による生物学的同等性評価(溶出試験、対「ファスティック」90mg錠)を実施した。表6に評価結果を示す。
【0020】
【表6】

【0021】
表6から分かるように、ナテグリニド特有の強い苦味が低減されており、かつVitro評価において、溶出性が同等であることが確認された。このことから、ナテグリニドの苦味が低減され、かつ現行ナテグリニド錠剤との生物学的同等性を確保できた口腔内崩壊錠を開発することが出来たことが理解される。
【0022】
比較例1
現在市販されているナテグリニド製剤(「ファスティック」90mg錠)1錠を口腔内で溶解させて、味評価を実施した。評価の結果、苦味が非常に強かったため、途中で錠剤を吐き出した。後味も数時間残る結果となった。
【0023】
【表7】

比較例2
ナテグリニド原薬のトウモロコシデンプンによる10倍散品10mg(ナテグリニド1mg含有)を口腔内で溶解させて、前述の味評価に従い評価した。
結果、苦味:1、後味の有無:3、後味:1、合計:5、であった。
苦味が強く後味も数時間残る結果となった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナテグリニド及び水溶性高分子を含有する経口固形製剤であって、ナテグリニド1重量部に対して水溶性高分子を固形分換算で0.3〜6重量部含有することを特徴とする前記経口固形製剤。
【請求項2】
ナテグリニド及び水溶性高分子を含有する苦味の低減した経口固形製剤であって、ナテグリニド1重量部に対して水溶性高分子を固形分換算で0.3〜6重量部含有することを特徴とする前記経口固形製剤。
【請求項3】
ナテグリニド1重量部に対して水溶性高分子を固形分換算で0.5〜3重量部含有する請求項1又は2記載の経口固形製剤。
【請求項4】
水溶性高分子が、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース類、ポリビニルピロリドン、コポリドン、ポリビニルアルコール、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーEからなる群から選ばれる、請求項1〜3のいずれか1項記載の経口固形製剤。
【請求項5】
水溶性高分子がメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース2910からなる群から選ばれる請求項1〜3のいずれか1項記載の経口固形製剤。
【請求項6】
さらに崩壊剤を含む請求項1〜5のいずれか1項記載の経口固形製剤。
【請求項7】
崩壊剤が、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及び部分アルファー化デンプンからなる群から選ばれる請求項6記載の経口固形製剤。
【請求項8】
製剤が、口腔内崩壊錠の形態である請求項1〜7のいずれか1項記載の経口固形製剤。
【請求項9】
口腔内で唾液により60秒以内に崩壊する請求項8記載の経口固形製剤。
【請求項10】
ナテグリニド1重量部に対し固形分換算で1重量部のアミノアルキルメタクリレートコポリマーEを含有するものであって、粉末状の形態である請求項9記載の経口固形製剤。
【請求項11】
カルメロース及びクロスポビドンを含有するコアと、ナテグリニド1重量部に対し固形分換算で1重量部のヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース又はポリビニルピロリドンから構成される外層とを含有する粉末状の形態である請求項10記載の経口固形製剤。
【請求項12】
結晶セルロースのコアと、ナテグリニドの内層と、ナテグリニド1重量部に対し固形分換算で0.7重量部のアミノアルキルメタクリレートコポリマーEの外層とを含有する顆粒形態である請求項11記載の経口固形製剤。
【請求項13】
ナテグリニドと、ナテグリニド1重量部に対し固形分換算で1重量部のメチルセルロースと0.1重量部のクロスカルメロースナトリウムを含有し、硬度が20〜30N/m2である、錠剤の形態である請求項12記載の経口固形製剤。
【請求項14】
ナテグリニド及び水溶性高分子を有機溶媒に溶解させる工程、及び得られた溶液から粒状物質を形成する工程を含む、ナテグリニド及び水溶性高分子を含有する経口固形製剤を製造する方法。
【請求項15】
有機溶媒が、エタノール、エタノール含量が10〜90%のエタノール水、又はジクロロメタンとエタノールとの混合溶媒である請求項14記載の製造方法。

【公開番号】特開2012−121911(P2012−121911A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−48419(P2012−48419)
【出願日】平成24年3月5日(2012.3.5)
【分割の表示】特願2006−531680(P2006−531680)の分割
【原出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(000000066)味の素株式会社 (887)
【Fターム(参考)】