説明

荷物用エレベータの台車停止装置

【課題】荷物用エレベータにおいて、台車が衝突することによる乗場扉およびかご扉の変形、および各扉のガイドシューの変形に伴う扉開閉不良を防止する。
【解決手段】荷物用エレベータの台車停止装置10は、乗場扉16近傍の乗場床18に設けられ、乗場12から乗場扉16に向かっての台車1の移動を阻止する第1停止棒22を床面に対して上下移動可能に有する第1停止装置20と、かご扉24近傍のかご床15に設けられ、かご14内からかご扉24に向かっての台車1の移動を阻止する第2停止棒32を床面に対して上下移動可能に有する第2停止装置30と、各床上に突出する第1および第2停止棒22,32を乗場扉16およびかご扉24の開動作完了後に各床に没入させるよう第1および第2停止装置20,30を制御する制御装置34とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物用エレベータの台車停止装置に関し、より詳しくは、エレベータ扉への台車の衝突を防止する荷物用エレベータの台車停止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オフィスビル等の建物において乗客専用エレベータ以外に荷物用エレベータが設置されている場合があり、台車等で荷物を搬送する際には荷物用エレベータの使用が要求されている。
【0003】
荷物用エレベータでは、台車使用者が乗場押ボタンでかご呼び登録した階床にかごが着床した際に、かごへの荷物搬入またはかごからの荷物搬出を急ぐあまりに乗場扉およびかご扉が開き切る前に台車を進めようとして、台車を乗場扉またはかご扉に衝突させてしまうことがあった。特に重い荷物を積載した台車が衝突するときの衝撃力は大きく、そのために扉がへこみ変形したり、あるいは、扉下部に取り付けられて扉開閉時に敷居溝に沿って移動するガイドシューが上記衝撃力で変形することがある。
【0004】
特にガイドシューが変形して敷居溝内でつかえてしまう状態になるとエレベータ扉の開閉動作不良が発生する。その場合には、エレベータ管理会社の保守員が現場に出動してガイドシューを交換する必要があり、保守員の不定期の出動頻度を増加させる原因になっていた。
【0005】
ここで、特許文献1には、自動車用エレベータにおいて、出入口ドアへの自動車の衝突を防止するために出入口ドア近傍の乗場床に車止めを出没可能に設けた車止め装置が開示されている。また、特許文献2には、かご内での自動車の前後方向への移動をそれぞれ規制する上下移動可能な電動ストッパと、自動車の車輪が電動ストッパ上に位置することを検知する車輪検知手段とを備え、この車輪検知手段の車輪検知出力に基づいて電動ストッパを上昇させない制御を実行する自動車エレベータの制御装置が開示されている。さらに、特許文献3には、かご内で車両の前後方向の適正位置を検知する第1および第2の車両検出装置を備えた車両用エレベータ装置が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開平8−284459号公報
【特許文献2】特開平8−67466号公報
【特許文献3】特開平7−41265号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1〜3はいずれも、乗場とかごとの間に1つの出入口ドアが設けられている自動車用エレベータに関するものであり、オフィスビル等の建物内に設置されていて乗場扉とかご扉とを別個に備える荷物用エレベータとは異なる。したがって、上記特許文献1〜3をそのまま荷物用エレベータに適用したとしても、台車をかごに乗り降りさせる際に台車が乗場扉およびかご扉の両方に衝突するのを防止することはできない。
【0008】
本発明の目的は、台車が衝突することによる乗場扉およびかご扉の変形、および各扉のガイドシューの変形に伴う扉開閉不良を防止する荷物用エレベータの台車停止装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る荷物用エレベータの台車停止装置は、乗場扉近傍の乗場床に設けられ、乗場から乗場扉に向かっての台車の移動を阻止する第1停止部材を床面に対して上下移動可能に有する第1停止装置と、かご扉近傍のかご床に設けられ、かご内からかご扉に向かっての台車の移動を阻止する第2停止部材を床面に対して上下移動可能に有する第2停止装置と、各床上に突出する第1および第2停止部材を乗場扉およびかご扉の開動作完了後に各床に没入させるよう第1および第2停止装置を制御する制御装置とを備える。
【0010】
本発明に係る荷物用エレベータの台車停止装置において、第1および第2停止部材の上端には台車が上方に位置することを検知する台車検知センサが設けられており、制御装置は台車検知センサからの出力に基づいて台車が通過したと判定したときに乗場扉およびかご扉の閉じ動作を許可してもよい。
【0011】
また、本発明に係る荷物用エレベータの台車停止装置において、制御装置は、台車検知センサからの出力に基づき台車が通過したことを判定できないとき、乗場扉およびかご扉の開放時間を延長する制御を実行してもよい。
【0012】
また、本発明に係る荷物用エレベータの台車停止装置において、制御装置は、台車検知センサからの出力に基づき台車が通過したことを判定できないとき、台車使用者に対して台車または使用者自身の移動を促す音声メッセージを発生させてもよい。
【0013】
さらに、本発明に係る荷物用エレベータの台車停止装置において、乗場天井に設置されたカメラをさらに備え、制御装置は、カメラで撮影された画像を解析して画像中に台車が含まれると判定したときに、通常は床に没入した状態にある第1および第2停止部材を床上に突出した状態にするように第1および第2停止装置を作動させてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る荷物用エレベータの台車停止装置によれば、乗場床およびかご床にそれぞれ設けられている第1および第2停止装置の各停止部材を乗場扉およびかご扉の開動作完了後に各床に没入させるよう制御することで、台車の乗り降りの際に乗場扉およびかご扉への台車の衝突を防止することができ、乗場扉およびかご扉の変形、および各扉のガイドシューの変形に伴う扉開閉不良を防止することができる。その結果、ガイドシュー変形による扉開閉不良の復旧のためにエレベータ管理会社の保守員が出動を要する事態を解消することができ、保守管理コストの低減にもつながる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態である荷物用エレベータの台車停止装置10を組み込んだ荷物用エレベータの乗場12およびかご14を示す概略構成図である。乗場12には、乗場扉16が開閉可能に設けられている。また、乗場扉16近傍の乗場床18には、装置上面が床面と面一となるように第1停止装置20が埋設されている。第1停止装置20は、乗場扉16の開口幅の全幅をほぼカバーするように適宜間隔(例えば数十センチメートル)で複数設けられている。第1停止装置20は、乗場12から乗場扉に向かっての台車1の移動を阻止する第1停止棒22を有する。第1停止棒22は、台車1の荷台2または車輪3と干渉する位置まで床面18から突出した突出位置と、棒上端面が床面18とほぼ面一になる没入位置との間で、上下移動可能になっている。
【0017】
かご14には、乗場扉16に対向してかご扉24が設けられている。かご扉24は、かご上部に固定されたモータ26の駆動力が開閉レバー28を介して伝達されることにより開閉動作を行うようになっている。また、かご扉24側に設けられた図示しない係合部材が乗場扉16またはそれに取り付けられた部材に係合することで、乗場扉16もかご扉24の開閉に連動して開閉動作するようになっている。なお、扉開閉機構26,28は、かご扉側および乗場扉側の少なくとも一方に設けられていればよい。
【0018】
かご扉24近傍のかご床15には、装置上面が床面と面一となるように第2停止装置30が設置されている。第2停止装置30は、かご扉24の開口幅の全幅をほぼカバーするように適宜間隔(例えば数十センチメートル)で複数設けられている。第2停止装置30は、かご14内に乗り込んだ台車がかご14内からかご扉24に向かって移動するのを阻止する第2停止棒32を有する。第2停止棒32は、台車1の荷台2または車輪3と干渉する位置まで床面15から突出した突出位置と、棒上端面が床面15とほぼ面一になる没入位置との間で、上下移動可能になっている。
【0019】
かご14の上部には、制御装置34が配置されている。制御装置34は、モータ26、第1および第2停止装置20,30に電気的に接続されるとともに、機械室またはピット内に設置されて荷物用エレベータ全体の制御を司るエレベータ制御盤36に電気的に接続されている。制御装置34は、制御プログラムを格納するメモリおよび制御プログラムを実行するCPUで構成されることができる。ただし、制御装置34は、ソフトウェア制御によるものに限らず、停止装置20,30についてオンオフ制御するハードウェア回路で構成されてもよい。
【0020】
図2に第1停止装置20の概略構成を示す。なお、第2停止装置30も全く同一構成を有しているので、第1停止装置20についてのみ説明する。第1停止装置20は、ケース21内に電磁石となる円筒状のコイル体38とその筒内に可動プランジャに相当する第1停止棒22とが配置されたソレノイド構造を有する。第1停止棒22は、円板状の支持板40を介してコイルばね42によって上方に付勢されている。これにより、コイル体38に通電されていない通常時には、第1停止棒22が乗場床18から突出した突出位置に保持されている。一方、制御装置34からコイル体38に電力供給されることで電磁石となったコイル体38の磁力によって第1停止棒22がコイルばね42の付勢力に抗して点線位置まで下方移動する。これにより第1停止棒22は、その上端面22aが床面18とほぼ面一となる没入位置となる。
【0021】
第1停止棒22の上端面22aには、台車検知センサ44が検出面を上方に向けて埋設されている。台車検知センサ44は、その上方に台車1が在るか否かを検知するためのものであり、静電容量型等の近接センサや発光・受素子を併せ持つ光学式センサ等で構成されることができる。台車検知センサ44の検知信号は、制御装置34へ出力されるようになっている。
【0022】
続いて、上記構成からなる荷物用エレベータの台車停止装置10の動作について図3,4も併せて参照しつつ説明する。図3は制御装置34で実行される制御の流れを示すフローチャート、図4は台車1が乗場12からかご14内へ乗り込んだ状態を示す図である。
【0023】
図1に示すように、作業者4が台車1をエレベータ乗場12まで押して来たとき、第1停止装置20の第1停止棒22は床面18から突出した突出位置にある。そのため、台車1の乗場扉16へ向かっての移動が第1停止棒22によって阻止され、台車1の乗場扉16への衝突を防止できる。また、このときかご14内の第2停止装置30でも同様に、第2停止棒32が床面15から突出した突出位置にある。
【0024】
図3に示すように、制御装置34では、まず、エレベータ制御盤36から扉開指示の有無を判定し(ステップS10)、扉開指示があるまで待機する。そして、扉閉指示があったと判定されると(ステップS10でYES)、モータ26に電力供給して作動させ、扉開動作を行う(ステップS12)。
【0025】
ついで、かご扉24および乗場扉16の開放が完了したか否かを判定する(ステップS14)。この判定は、扉開動作完了を示すモータ26の動作停止信号によって判定可能である。そして、各扉24,16の開放が完了したと判定されると(ステップS14でYES)、第1停止装置20および第2停止装置30にそれぞれ電力供給されて、第1停止棒22および第2停止棒32が突出位置から没入位置に下方移動して床内に収納される(ステップS16)。これにより、図4に示すように、台車使用者である作業者4は、台車1を押して乗場12からかご14内に乗り込むことができる。このとき、各扉16,24の開放完了後に各停止棒22,32が収納されて台車1の乗り込みが可能になるので、開き切る前の扉16,24に台車1が衝突するのを防止できる。
【0026】
それから、制御装置34は、台車1が通過したか否かを判定する(ステップS18)。これは、乗場12側の第1停止棒22の台車検知センサ44からの出力信号と、かご14内の第2停止棒32の台車検知センサ44からの出力信号とに基づいて判定される。具体的には、第1停止棒22の台車検知センサ44によって台車1の通過を検知した後、第2停止棒32の台車検知センサ44によって台車1の通過が検知されたか否かで判定される。このとき、所定の扉開時間内に台車通過を検知できないとき、扉開時間を通常よりも例えば数秒間延長する制御を実行してもよい。
【0027】
台車1が通過したと判定されると(ステップS18でYES)、制御装置34は、第1および第2停止装置20,30への電力供給を停止する。これにより、各停止装置20,30の停止棒22,32がコイルばね42の付勢力によって上方移動して床面18,15から突出した突出位置に復帰する(ステップS20)。その結果、かご14内では、突出位置にある第2停止棒32によって台車1がかご扉24へ向かって移動するのが阻止されるので、かご扉24への台車1の衝突を防止できる。
【0028】
各停止棒22,32の突出位置復帰が完了すると、扉閉指示があるのを待って(ステップS22)、扉閉動作を実行する(ステップS24)。
【0029】
一方、かご14が行き先階に着床したときの動作も図3に示す制御フローと全く同様である。すなわち、扉開指示に基づいて扉開動作が行われ、扉開動作が完了した後に乗場12およびかご内の各停止棒22,32が床内に収納され、これにより台車1をかご14から乗場12へと降ろすことができる。そして、かご14内および乗場12の各停止棒22,32の台車検知センサ44で台車通過を検知した後に、扉閉動作を許可および開始する。
【0030】
上述したように、本実施形態の荷物用エレベータの台車停止装置10によれば、乗場12の床18およびかご14の床15にそれぞれ設けられている第1および第2停止装置20,30の各停止棒22,32を乗場扉16およびかご扉24の扉開動作完了後に各床に没入させるよう制御することで、台車1の乗り降りの際に乗場扉16およびかご扉24への台車1の衝突を防止することができ、乗場扉16およびかご扉24の変形、および各扉16,24のガイドシューの変形に伴う扉開閉不良を防止することができる。その結果、ガイドシュー変形による扉開閉不良の復旧のためにエレベータ管理会社の保守員が出動を要する事態を解消することができ、保守管理コストの低減にもつながる。
【0031】
また、台車検知センサ44を停止棒22,32の上端に設けていることで、台車停止部材とは別に乗場壁面やかご側壁面にセンサを設置するのに比べて構成が簡単になるとともにコストを抑えられる利点がある。
【0032】
次に、図5を参照して上記実施形態の変形例である荷物用エレベータの台車停止装置11について説明するが、上記荷物用エレベータの台車停止装置10とほぼ同様の構成を有するため同一構成に同一符号を付して重複説明を省略し、ここでは異なる構成についてのみ説明する。
【0033】
荷物用エレベータの台車停止装置11は、さらに、乗場12の様子を上方から撮影するためのカメラ50が乗場天井13に設置されている。カメラ50で撮影された画像は、エレベータ制御盤36を介して制御装置34へ送信される。また、制御装置34は、かご操作盤52に電気的に接続されており、メモリに予め登録されている音声メッセージを非常用インターホン54のスピーカから発することができるようになっている。この音声メッセージは、例えばかご14に乗り込むときはかご14内のさらに奥へ台車1を進めるよう作業者に促したり、あるいは、台車検知センサ44の上方に台車1または作業者4自身がかからないように停止棒22,32から離れることを促す内容であることが好ましい。
【0034】
続いて、上記荷物用エレベータの台車停止装置11の動作について説明する。図3に示す制御フローにおいて、第1停止棒22および第2停止棒32を床内に収納した後、所定の扉開時間内に台車1が通過したと判定できないとき、上記音声メッセージを非常用インターホン54から発することで作業者4に注意喚起することができる。
【0035】
また、荷物用エレベータの台車停止装置11では、通常時は、第1および第2停止装置20,30の各停止棒22,32は没入位置または床内収納状態になっている。制御装置34は、カメラ50で撮影された画像を解析することで画像中に所定面積以上の矩形状の物体が含まれるときに台車1が来たと判定して、各停止装置20,30の停止棒22,32を図5に示すような突出位置に突出させる。このようにすることで、台車を使用せずに荷物を手で持った人が荷物用エレベータを利用するときは、停止棒22,32が床内に収納されているためつまずくことがなく、台車を使用しないときの荷物用エレベータの利便性および安全性が向上する。
【0036】
なお、本発明に係る荷物用エレベータの台車停止装置は、上述した構成のものに限定されるものではなく、本発明の技術的範囲内において種々の改良や変更が可能である。
【0037】
例えば、上記においては、第1および第2停止棒22,32を電磁式で駆動するようにしたが、他の駆動機構、例えばモータとラックアンドピニオン、レバー、カム等の機械要素とを利用した上下移動機構や、流体シリンダを用いた上下移動機構を用いてもよい。
【0038】
また、上記実施形態では、台車の移動を阻止する停止部材として停止棒を用いるものとして説明したが、乗場およびかごに各1枚の板状の停止部材を設けてもよい。
【0039】
さらに、上記実施形態では、非接触検知型のセンサで台車の通過を検知するようにしたが、没入位置で停止部材の上端が床面よりも少し突出した状態で弾性部材によって支持されており、停止部材上を台車の車輪が通るときに弾性部材の付勢力に抗して停止部材が下方に押し込まれるのを停止装置内に設けた接触式センサで検知するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態である荷物用エレベータの台車停止装置を組み込んだ荷物用エレベータの概略構成図である。
【図2】図1の停止装置の概略構成図である。
【図3】図1の制御装置で実行される制御を示すフローチャートである。
【図4】作業者が台車を乗場からかご内に押して乗り込んだ状態を示す図である。
【図5】図1の荷物用エレベータの台車停止装置の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
1 台車、2 荷台、3 車輪、4 作業者または台車使用者、10,11 荷物用エレベータの台車停止装置、12 乗場、13 乗場天井、14 かご、15 床または床面、16 乗場扉、18 乗場床または床面、20 第1停止装置、21 ケース、22 第1停止棒、22a 停止棒上端面、24 かご扉、26 モータ、28 開閉レバー、30 第2停止装置、32 第2停止棒、34 制御装置、36 エレベータ制御盤、38 コイル体、40 支持板、42 コイルばね、44 台車検知センサ、50 カメラ、52 かご操作盤、54 非常用インターホン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗場扉近傍の乗場床に設けられ、乗場から乗場扉に向かっての台車の移動を阻止する第1停止部材を床面に対して上下移動可能に有する第1停止装置と、かご扉近傍のかご床に設けられ、かご内からかご扉に向かっての台車の移動を阻止する第2停止部材を床面に対して上下移動可能に有する第2停止装置と、各床上に突出する第1および第2停止部材を乗場扉およびかご扉の開動作完了後に各床に没入させるよう第1および第2停止装置を制御する制御装置と、を備える荷物用エレベータの台車停止装置。
【請求項2】
請求項1に記載の荷物用エレベータの台車停止装置において、
第1よび第2停止部材の上端には台車が上方に位置することを検知する台車検知センサが設けられており、制御装置は台車検知センサからの出力に基づいて台車が通過したと判定したときに乗場扉およびかご扉の閉じ動作を許可することを特徴とする荷物用エレベータの台車停止装置。
【請求項3】
請求項2に記載の荷物用エレベータの台車停止装置において、
制御装置は、台車検知センサからの出力に基づき台車が通過したことを判定できないとき、乗場扉およびかご扉の開放時間を延長する制御を実行することを特徴とする荷物用エレベータの台車停止装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の荷物用エレベータの台車停止装置において、
制御装置は、台車検知センサからの出力に基づき台車が通過したことを判定できないとき、台車使用者に対して台車または使用者自身の移動を促す音声メッセージを発生させることを特徴とする荷物用エレベータの台車停止装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載の荷物用エレベータの台車停止装置において、
乗場天井に設置されたカメラをさらに備え、制御装置は、カメラで撮影された画像を解析して画像中に台車が含まれると判定したときに、通常は床に没入した状態にある第1および第2停止部材を床上に突出した状態にするように第1および第2停止装置を作動させることを特徴とする荷物用エレベータの台車停止装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−202996(P2009−202996A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−46277(P2008−46277)
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】