説明

荷電粒子光学系の軸合装置および荷電粒子光学装置

【目的】本発明は、磁界型あるいは静電型の1つあるいは複数のレンズから構成される荷電粒子光学系の軸合装置および荷電粒子光学装置に関し、レンズの軸合わせ時に悪影響を与えることなく簡単かつ正確に軸合わせし、かつ軸合わせ後は摩擦力で強固に自動的に固定して再移動を防止することを目的とする。
【構成】 レンズを一定方向に移動させる、圧電素子および摩擦力で固定すると共に一定方向に運動するロータから少なくとも構成される駆動ユニットと、進行波の電圧を駆動ユニットを構成する圧電素子に印加してレンズを移動させて軸合する手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁界型あるいは静電型の1つあるいは複数のレンズから構成される荷電粒子光学系の軸合装置および荷電粒子光学装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、荷電粒子光学系の軸合わせは、機械的にレンズの全体をネジでX方向およびY方向に移動させて大まかに合わせた後、微細な軸合わせは電磁型あるいは静電型の偏向器で軸合わせを行っていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このため、ネジで機械的にレンズをX方向およびY方向に移動させつつ軸を合わせる必要があり、専門的な技術が必要となってしまうという問題があった。
【0004】
また、工場で一度、精密に軸合わせしても、装置を客先に搬入したときにレンズの軸が大幅に変わって電磁型あるいは静電型の偏向器で十分な軸合わせができなく、再度、機械的な軸合わせが必要となった場合に専門的な知識がないと十分な軸合わせがし難いという問題もあった。
【0005】
また、ネジの変わりにパルスモータと減速器と回転・水平移動変換機構を用いてレンズをX方向およびY方向に移動して調整することも考えられるが、パルスモータでは駆動時に磁界が発生してしまい、レンズの軸合わせ時に電子線ビームなどが偏向されてしまい軸合わせが困難となってしまう問題があった。また、軸合わせ完了した以降、微細な振動などで軸合わが位置が移動してしまい、軸合わせ状態を保持し難いという問題があり、軸合わせ状態でレンズが移動しないように強固に固定する機構が更に必要になってしまうという問題もあった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、これらの問題を解決するため、圧電素子と摩擦力で強固に固定すると共に直進運動するロータからなる駆動ユニットをレンズに装着し、所定の進行波の電圧を圧電素子に印加してレンズを所望の方向に移動して調整すると共に軸合わせ終了後は摩擦力で強固に自動的に固定するようにしている。
【0007】
従って、レンズの軸合わせ時に悪影響を与えることなく簡単かつ正確に軸合わせし、かつ軸合わせ後は摩擦力で強固に自動的に固定して再移動を防止することが可能となる。
【発明の効果】
【0008】
本願発明は、レンズの軸合わせ時に悪影響を与えることなく簡単かつ正確に軸合わせし、かつ軸合わせ後は摩擦力で強固に自動的に固定して再移動を防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、圧電素子と摩擦力で強固に固定すると共に直進運動するロータからなる駆動ユニットをレンズに装着し、所定の進行波の電圧を圧電素子に印加してレンズを所望の方向に移動して調整すると共に軸合わせ終了後は摩擦力で強固に自動的に固定することを実現した。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明のシステム構成図を示す。
図1の(a)は全体のシステム構成図を示す。
【0011】
図1の(a)において、光学系1は、荷電粒子(電子、イオン)の光学系であって、例えば電子(電子線)の光学系であり、ここでは、レンズ2、駆動ユニット3、および試料4などから構成されるものである。以下、荷電粒子のうちの電子線を取り上げて実施例として以下説明する。
【0012】
レンズ2は、電子線を集束するものであって、ここでは、駆動ユニット3によって機械的な軸合を行う対象のレンズである。
【0013】
駆動ユニット3は、レンズ2を移動して軸合するユニット(機構)であって、後述する図1の(b)の構成を持つものである。
【0014】
試料4は、光学系4で電子線を微小プローブにして照射しつつ平面走査(X方向、Y方向に走査)し、そのときに放出された2次電子を検出して画像(公知の2次電子画像)を表示する対象の試料(例えばパターンを形成したウェハ)である。
【0015】
駆動系回路5は、駆動ユニット3を駆動し、レンズ2の軸合を行ったり、駆動ユニット3で駆動した量を検出したりなどするものである(図2から図6を用いて後述する)。
【0016】
像検出回路6は、試料4から放出あるいは透過した信号を検出して増幅するものである。
【0017】
PC(制御コンピュータ)8は、パソコンあるいは制御コンピュータであって、光学系1の軸合、各種走査、画像生成、試料4の移動などの各種制御を行うものであり、ここでは、軸合せソフト9などから構成されるものである。
【0018】
軸合せソフト9は、光学系1を構成する1つあるいは複数のレンズ2の軸を調整するものである(図2から図6を用いて後述する)。
【0019】
表示装置10は、画像や各種データなどを表示するものである。
入力装置11は、各種指示やデータなどを入力するキーボードやマウスなどである。
【0020】
図1の(b)は、図1の駆動ユニット3の詳細構成図を示す。
図1の(b)において、レンズ2は、図1の(a)の光学系1を構成する1つのレンズである。
【0021】
駆動ユニット3は、レンズ2を移動させて軸合わせするものであって、ここでは、圧電素子21、ステータ22、ロータ23、静電容量センサ24などから構成されるものである。
【0022】
圧電素子21は、交流の電圧を印加し伸縮(正確には楕円状に伸縮)させて進行波をステータ22に発生させるものである。
【0023】
ステータ22は、圧電素子21に印加された交流の電圧によって伸縮して進行波を発生するものであって、ここでは、図示のように進行波の方向に直角に波状に凹凸を生成してロータ23に強い接触圧で接するものである。
【0024】
ロータ23は、波状の凹凸を持つステータ22に強い接触圧で接触し、圧電素子21に交流の電圧を印加してステータ22に進行波が発生すると波状の凹凸でロータ23が進行波の方向と逆方向に直線移動するものである。この際、圧電素子21に電圧が印加されないときは、ロータ23はステータ22に強く押し付けられており、通常、1kgから数十kg以上の力で固定されることとなり、ロータ23が直線運動した後、自動的に強い力で固定されることとなる。
【0025】
静電容量センサ24は、ロータ23の動いた量(距離)を静電容量を使って正確に測定するものである。
【0026】
以上の構成を持つ駆動ユニット3を用いてレンズ2を移動させて、光学系1の軸合わせを行うことが可能となると共に、軸合せ後に、レンズ2を強固に固定し振動などで移動しないようにすることが可能となる。以下順次詳細に説明する。
【0027】
図2は、本発明の動作説明フローチャートを示す。
図2において、S1は、レンズ系1に駆動ユニット3および位置センサを組み込む。これは、既述した図1の(b)の駆動ユニット3(この例では、位置センサである静電容量センサ24が既に組み込み済み)を、図1の(a)の駆動ユニット3の位置に組み込み、レンズ2の軸合できるようにする。尚、複数のレンズ2があるときは軸合せする対象の全てのレンズ2に駆動ユニット3を組み込む。この際、図1の(b)の駆動ユニット3は、1つの方向の軸合せのみであるので、通常は、X方向とY方向の軸合せ用に、2組をレンズ2の直角方向に組み込む。
【0028】
S2は、機械的軸合せする。これは、S1で組み込んだ駆動ユニット3を用いてレンズ2の機械的な軸合せを行う(詳細は図3を用いて後述する)。
【0029】
S3は、電磁的軸合せする。これは、レンズ2を、S2で機械的な粗い軸合せ(例えば数十から100μm程度)を行った後、レンズ2に付与されている電磁的(あるいは静電的)な軸合せを行い、画像の撮影に十分な分解能が得られるようにする。ここで、電磁的軸合せでは、十分な軸合ができない場合(即ち、電磁的軸合せでできる範囲を超えていた場合)には、S2に戻り、再度、機械的軸合せした後に、当該S3を繰り返し、撮影に十分な軸合ができたときにS4に進む。
【0030】
S4は、撮影する。これは、S3で撮影するに十分な分解能が得られるように光学系1のレンズ2の軸合せが完了したので、当該軸合せの完了した図1の光学系1を用い、例えば微細な電子線プローブを試料4に照射しつつ平面走査(X方向およびY方向に走査)し、そのときに放出された2次電子を図示外の2次電子検出器で検出して増幅し、画面上に十分な分解能を持った綺麗な2次電子画像を表示すると共に、撮影する。
【0031】
以上のように、本発明に係る図1の(b)の駆動ユニット3を図1の(a)の光学系1を構成するレンズ2に組み込み(X方向およびY方向の軸合せできるように2組を組み込み)、駆動ユニット3を制御して当該レンズ2の機械的な軸合せを行うことが可能となる(図3を用いて後述する)。そして、更に、微細な軸合が必要なときは電磁的な軸合せを行って画像を表示および高分解能の画像を撮影することが可能となる。
【0032】
図3は、本発明の軸合せフローチャートを示す。
図3において、S11は、対物レンズを微小変動させる。これは、例えば図4の(a)に示す対物レンズ(走査型電子顕微鏡の対物レンズ)に同軸に設けた空芯のコイルからなる微小レンズ(フォーカスコイルレンズ)に交流の電流(例えば数ヘルツから50ヘルツの交流の電流)を流し、結果として当該対物レンズの焦点距離を微小変動させる。この際、初期値として、
・機械的位置(X0,Y0)
・像の動きΔR0
とする。ここで、機械的位置(X0、Y0)は初期の機械的中心位置(図4の(a)の対物レンズで電子ビームを試料に照射したときに当該試料から放出された2次電子を図示外の2次電子検出器で検出して表示装置の画面上に表示したときの当該像の中心位置(正確には機械的中心位置に対応する画像の位置である、以下単に機械的中心位置(X0、Y0)という))である。像の動きΔR0は、S11で対物レンズを微小変動させたときの画面上に表示した像の中心間の動きΔR0である(図4を用いて後述する)。。
【0033】
S12は、基準より光学系の部品をΔX動かす。これは、既述した図1の(b)の駆動ユニット3をX方向とY方向に装着した例えば図4の(a)の対物レンズを基準(例えば初期値)よりX方向の駆動ユニットでΔX動かす(駆動ユニットがX方向に一致すれば当該1つの駆動ユニットでΔX動かす、もし、駆動ユニットがX方向に一致しないときは他のY方向の駆動ユニットも動かして結果としてX方向にΔX動かす)。その結果、
・機械的位置(X0+ΔX、Y0)
となる。
【0034】
S13は、その時の像の移動量ΔR1を読む。これは、画面上でS12によってX方向にΔXだけ移動させた時の画面上の像の移動量ΔR1(対物レンズを微小変動させたときの像の中心間の移動量ΔR1、図4参照)を読む(測定する)。
【0035】
S14は、「ΔR0」≧「ΔR1」か判別する。これは、S12でΔX移動させたときのS13で測定した像の動きΔR1が、S11で測定した像の動きΔR0(2回目以降は前回の像の動き)よりも小さいか判別する。YESの場合には、工程S12からS14を繰り返し、ほぼ像の動きが最小(ほぼゼロ)となるまで繰り返し、最小(ほぼゼロ)となったとき(図4の(b)参照)に、S16に進む。一方、S14のNOの場合には、S12でΔX移動させたときのS13で測定した像の動きΔR1が、S11で測定した像の動きΔR0よりも大きくなったと判明(ΔXの移動方向が逆である判明)したので、S15に進む。
【0036】
S15は、(X=X0−ΔX、Y0)として(S12、S13)の如く行う。これにより、対物レンズを駆動ユニット3でS12と逆方向のーΔXだけ順次繰り返し移動させ、像の中心間の移動量が最小(ほぼゼロ)となったときにS16に進む。
【0037】
S16は、像の移動量ΔRが最小(ほぼゼロ)になるようにして、X軸方向の調整を行う。
【0038】
以上によって、光学系(例えば図4の(a)の対物レンズ)について、X方向にΔX(あるいはーΔX)だけ移動させることを繰り返し、そのときの光学系を微小変動させたときの像の中心間の移動量ΔRを最小(ほぼゼロ)となるようにX方向の位置を調整することで、X方向の軸合(いわゆる光学系の電流軸の軸合)が完了したこととなる。
【0039】
S17は、同様に、Y軸方向についての調整を行う。これは、工程S11からS16と同様に、Y軸方向についても光学系を変動させたときの像の中心間の移動量を最小(ほぼゼロ)となるようにY軸方向に駆動ユニット3で機械的に移動して軸合を完了する。
【0040】
S18は、完了する。これは、光学系のX軸方向とY軸方向とについて当該光学系を微小変動させたときの像の中心間の動きをX軸方向とY軸方向とについてそれぞれ最小(ほぼゼロ)となるように2組のX方向およびY方向の駆動ユニット3で軸合することが可能となる。これにより、光学系の変動による各種収差を最小に調整でき、更に、観察時に画像の焦点合わせしたときの画像のシフト量を最小にして操作し易くすることなどが可能となる。
【0041】
尚、図3では、光学系の電流軸の軸合について説明したが、同様に、光学系の電子線ビームを加速する加速電圧を微小変動させ、そのときの画像の中心間の移動量を最小(ほぼゼロ)となるように2組の駆動ユニット3で同様に調整し、対物レンズ31に対する電圧軸を軸合せしてもよい。
【0042】
図4は、本発明の説明図(軸合せ、その1)を示す。
図4の(a)は、光学系の1つである対物レンズの概念図を示す。図示の対物レンズ31は、走査型電子顕微鏡の磁界型の対物レンズ31の概念図であって、電子ビームを試料34上に焦点合わせした状態で、上段に設けた図示外の偏向器でX方向およびY方向に走査し、試料34から放出された2次電子を2次電子検出器33で検出・増幅し、図示外の表示装置の画面上に当該試料34の拡大画像(拡大した2次電子像)を表示するときの概念図である。ここでは、対物レンズ31を微小変動させるために、空芯の微小レンズ(フォーカスコイルレンズ)を設けてこれに微小変動電流を流し、結果として対物レンズ31の焦点距離を微小変動させる(既述した図3のS11)。対物レンズ31の焦点距離を微小変動させると、そのときに画面上に表示されている画像が例えば図4の(b)に示すように、同心円状に変動する場合には当該対物レンズ31の軸は合った状態である。一方、図4の(c)に示すように、画面上に表示されている画像が移動(あるいは画像の大きさが変わりつつその中心が移動)するときは当該画像中心の移動距離ΔR1を測定し、移動距離ΔR1が最小(ほぼゼロ)となるように、対物レンズ31に装着した2組の駆動ユニット3で既述した図3のフローチャートに示す手順で調整し、図4の(b)に示すように移動距離ΔR1=0(最小(ほぼゼロ))となるようにすることで、軸合せ完了したこととなる。
【0043】
図5および図6は、本発明の説明図(軸合せ)を示す。これら図5、図6は、既述した図1の(b)の駆動ユニット3を2組でX方向およびY方向にそれぞれ光学系の軸合を行うときに、当該光学系を構成する部材を移動させる詳細構造例を示す。
【0044】
図5の(1)は、対物レンズの場合の例を示す。
図5の(1−1)は、ポールピースを動かして調整する場合の例を示す。この場合には、対物レンズを構成するポールピースである図示の円筒状の上極と下極のいずれか一方あるいは両方を既述した図1の(b)の2組の駆動ユニット3でX方向およびY方向にそれぞれ移動させ、図3、図4で説明したX方向、Y方向の軸合せを行う。
【0045】
図5の(1−2)は、補助磁極片を動かして調整する場合の例を示す。
(A)は、対物レンズを構成するポールピースである図示の円筒状の上極と下極の対向する面の一方あるいは両方に近接してリング状の補助磁極片を図示のように設け、図1の(b)の2組の駆動ユニット3でX方向およびY方向にそれぞれ移動させ、図3、図4で説明したX方向、Y方向の軸合せを行う。
【0046】
(B)は、対物レンズを構成するポールピースである図示の円筒状の上極と下極のうちの一方(あるいは図示しないが両方)の内側に近接してリング状の補助磁極片を図示のように設け、図1の(b)の2組の駆動ユニット3でX方向およびY方向にそれぞれ移動させ、図3、図4で説明したX方向、Y方向の軸合せを行う。
【0047】
図6の(2)は、その他のレンズの場合の例を示す。図示の例は、静電型レンズ(静電型のシリンドリカルレンズ)の場合であって、この場合には、2組のX方向およびY方向に配置した図示の駆動ユニット3で中心に穴の開いた円板(電極)をX方向およびY方向に移動させ、図3、図4で説明したX方向、Y方向の軸合せを行う。
【0048】
図6の(3)は、電子銃の場合の例を示す。図示の電子銃は、電子を所定高圧で加速して集束し放出するものであって、ここでは、冷陰極または熱陰極を2組の図1の(b)の駆動ユニット3でX方向、Y方向について、図3、図4で説明したと同様にして軸合せ(電子ビームの軸合せ)を行う。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、圧電素子と摩擦力で強固に固定すると共に直進運動するロータからなる駆動ユニットをレンズに装着し、所定の進行波の電圧を圧電素子に印加してレンズを所望の方向に移動して調整すると共に軸合わせ終了後は摩擦力で強固に自動的に固定する荷電粒子光学系の軸合装置に関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明のシステム構成図である。
【図2】本発明の動作説明フローチャートである。
【図3】本発明の軸合せフローチャートである。
【図4】本発明の説明図(軸合せ、その1)である。
【図5】本発明の説明図(軸合せ、その2)である。
【図6】本発明の説明図(軸合せ、その3)である。
【符号の説明】
【0051】
1:光学系
2:レンズ
3:駆動ユニット
4:試料
5:駆動系回路
6:像検出回路
8:PC(制御コンピュータ)
9:軸合せソフト
10:表示装置
11:入力装置
21:圧電素子
22:ステータ
23:ロータ
24:静電容量センサ
31:対物レンズ
32:微小レンズ(フォーカスコイルレンズ)
33:2次電子検出器
34:試料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁界型あるいは静電型の1つあるいは複数のレンズから構成される荷電粒子光学系の軸合装置において、
前記レンズを一定方向に移動させる、圧電素子および摩擦力で固定すると共に一定方向に運動するロータから少なくとも構成される駆動ユニットと、
進行波の電圧を前記駆動ユニットを構成する圧電素子に印加してレンズを移動させて軸合する手段と
を備えたことを特徴とする荷電粒子光学系の軸合装置。
【請求項2】
前記駆動ユニットを構成するロータとステータとの間を波状に接触させ、前記圧電素子に供給した進行波の電圧で当該圧電素子に接触した前記ステータを振動させて前記ロータを直進運動させ、当該ロータに固定した前記レンズを移動させることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子光学系の軸合装置。
【請求項3】
前記レンズを移動させるとして、レンズの全体、あるいはレンズを構成する上極、下極のいずれか一方、あるいは円筒状のレンズの上極と下極との間に挿入した円板状の補助磁極片、あるいは円筒状のレンズの上極または下極のいずれか1方または両方の内側に挿入した円筒状の補助磁極片を移動させることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の荷電粒子光学系の軸合装置。
【請求項4】
前記レンズを移動させるとして、電子銃あるいはイオン銃を構成する陰極チップあるいは陽極チップを移動させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の荷電粒子光学系の軸合装置。
【請求項5】
前記軸合として、前記レンズあるいは当該レンズと別に設けた微小レンズに、微小変動を供給して当該レンズの焦点距離を微小変動させたときに得られる画像がほぼ同心円状に変化するように、前記駆動ユニットで前記レンズを移動して軸合せすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の荷電粒子光学系の軸合装置。
【請求項6】
前記駆動ユニットでレンズをX方向およびY方向にそれぞれ移動させて軸合することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の荷電粒子光学系の軸合装置。
【請求項7】
前記荷電粒子光学系の軸合装置を具備した荷電粒子光学装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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