落石防止柵
【課題】法面中腹や急傾斜地などの落石発生箇所に近い場所に比較的容易に施工が可能であり、しかも地山を傷めず、立木の伐採が最小限ですむとともに、施工後の土砂の流出も少なくできる落石防止柵を提供する。
【解決手段】天端にベースを設けたパイプ材からなる杭体を施工域に所定間隔で縦に埋設して基礎とし、このパイプ材からなる杭体に下端部にベースを設けた支柱を、ベース同士を重合固定することで連結した。
【解決手段】天端にベースを設けたパイプ材からなる杭体を施工域に所定間隔で縦に埋設して基礎とし、このパイプ材からなる杭体に下端部にベースを設けた支柱を、ベース同士を重合固定することで連結した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は落石防止柵に関する。
【背景技術】
【0002】
高所からの落石は大きな人身事故、施設の破壊等を引き起こす危険がある。この対策として、従来、図1のように、支柱A,A間に上下で多段状にケーブルBを掛け渡し、あるいはさらに金網Cを張った落石防止柵が用いられており、そして、かかる落石防止柵は、一般に、コンクリートDを用いた基礎となっていた。
【0003】
しかし、かかるコンクリート基礎方式は、設置場所が平坦地である場合はともかく、法面に設置しようとする場合に施工が困難である点、設置域の土砂環境の破壊を誘起させる点、落石発生点から道路までを設計強度に入れることが必要になる点などに問題があった。
すなわち、従来方式では、大きな体積のコンクリート基礎を構築しなければならないので、急峻な斜面の中腹、斜面上方(奥地)に施工しようとすると、コンクリートを多量に輸送して打設なければならず、これが作業上非常に困難であり、法面中腹に設置されても、施工時に法面をいためるので、コンクリート基礎の背面に雨水を溜め込んだり、雨水で洗堀されたりすることにより、基礎の転倒が懸念されていた。
【0004】
また、法面中腹へのコンクリート基礎の施工は地山の大規模な掘削、草木の抜開を必要とするので、土砂の流出、自然破壊の原因となる。さらに、法面中腹へ設置されるコンクリート基礎は、前面土圧を期待できないため基礎サイズが増大する。その結果、土砂崩壊(円弧すべり)等の原因となる問題があった。
【0005】
以上の理由から、従来では落石エネルギーの小さな落石発生地やその近く、たとえば法面上端付近、中腹などへの落石防護柵の設置は困難とされ、結果として落石発生点からの走行距離を増やし、落石エネルギーの増大に繋がるので、導路際の柵の構造も強大化が必要になり、経済性をも損なっていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前記のような問題点を解消するためになされたもので、その目的とするところは、落石発生場所に近い法面中腹や急傾斜地に比較的容易に施工が可能であり、地山を傷めることが少なく、立木の伐採が最小限ですむとともに、施工後の土砂の流出も少ない落石防止柵を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため本発明は、複数本の支柱に落石阻止部材を装架した柵において、天端にベースを設けたパイプ材からなる杭体と下端部にベースを設けた支柱を使用し、前記パイプ材からなる杭体を施工域に所定間隔で縦に埋設して基礎とし、このパイプ材からなる杭体のベースと支柱の下端部のベース同士を重合固定したことを基本的特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
落石防止柵の基礎をパイプ材からなる杭形式にし、パイプ材を法面などに縦埋設して杭を構成したので、法面の掘削をほとんど伴わないため地山を傷めることが抑制され、施工後の土砂の流失が懸念されない。したがって、法面の中腹や急傾斜地など落石発生場所に近い落石エネルギーが小さな部位での容易な施工が可能になり、また、また、立木の伐採を最小限に抑えることができることとあいまって、景観もよいものにすることができる。
しかも、杭体はパイプ材であるため、強度の方向性がなく、パイプ材の中空構造を利用して支柱を連結し建て込むので、支柱との連結形式の自由度が高く、パイプ材が天端にベースを有し、支柱の下端部のベースと重合固定により連結されているので、安定した支柱の立設を簡単に行えるとともに、補強効果を得ることができるなどのすぐれた効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
また、本発明は、複数本の支柱に落石阻止部材を装架した柵において、パイプ材からなる杭体を施工域に所定間隔で縦に埋設するとともに、前記パイプ材よりも断面積が小さく天端にベースが結合されている内挿材を前記パイプ材からなる杭体に挿入させ、パイプ材内に水硬性可塑材を充填してパイプ材からなる杭体と内挿材を結合し、下端にベースを設けた支柱を内挿材上に載置し、支柱のベースを内挿材のベースと重合固定したことを特徴としている。
【0010】
これによれば、前記パイプ材よりも断面積が小さく天端にベースが結合されている内挿材を併用するので、杭体がいわゆる多重管構造や多重構造になるため、強度が非常に高いものとなり、安定した強固な落石防止柵を得ることができる。しかも、それを現場で容易に行える利点がある。パイプ材内に水硬性可塑材が充填されるときにパイプ材が型枠となり、内部に隙間のない中実杭体になるので強度が向上し、パイプ材と内挿材が一体化されるので、強固な基礎を形成することができる。
パイプ材は外面にリブを有しているものを含んでいる。
これによれば、補強効果が大きく、見掛け上のパイプ材径が大きくなるので、杭としての耐力を上げることができる。
【0011】
内挿材は、パイプ材と形鋼材のいずれをも含んでいる。これによれば、強度が非常に高いものとなり、安定した強固な落石防止柵を得ることができる。
【実施例1】
【0012】
以下添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図2ないし図7は本発明による落石防止柵の第1実施例を示しており、Nは落石防止柵を設置した法面、1は所定の間隔を置いて法面Nに鉛直状に埋め込まれた杭体としてのパイプ材であり、鋼管が好適であるが、FRP管、コンクリート管なども用い得る。
2は前記パイプ材1に連結されて建て込まれた端末支柱、2´は前記パイプ材1に連結されて建て込まれた中間支柱であり、それぞれH形鋼などの形鋼材あるいはパイプ材で構成されている。
【0013】
パイプ材1の埋め込み方法は任意であり、法面Nの地盤たとえば礫質層を削孔手段で穿孔し、孔中にパイプ材を配することで行われる。穿孔とパイプ材の埋設は穿孔後にパイプ材を打ち込み等によって設置してもよいが、穿孔と埋設が同時であることも好都合である。これはたとえばビットマシンを使用し、マシンのロッドにパイプ材1を外嵌させ、穿孔と同時にパイプの埋め込みを進行させ、穿孔が所定深さに達したところでマシンを抜き取ることで、パイプ材1を埋設させる方法である。
前記支柱2,2´のパイプ材1に対する連結形態を説明すると、この実施例においては、前記支柱2,2´は、図5と図7のように下部にベースを有している。すなわち、支柱2,2´の下端部側面にブラケットを溶接し、そのブラケットをベース2aに溶接等で結合している。
一方、補強部材としてパイプ材1よりも断面積の小さい内挿材2bが用意され、その内挿材2bの天端にはベース2a´が溶接等で結合されている。内挿材2bはこの例ではパイプ材であるが、鉄筋,異形棒鋼、他の鋼材加工品などでもよい。
【0014】
前記内挿材2bは既に地盤に埋設されているパイプ材1に挿入され、この状態あるいはそれ以前にパイプ材内にモルタル、コンクリートなどの水硬性可塑材2cが流し込み充填されることで、内挿材2bの外面とパイプ材内面間が結合される。内挿材2bがパイプ材である場合には、モルタル類2は内挿材2bの空間内にも充填され、これらにより一体化され、強度向上が図られる。
そして、前記ベースプ2a、2a´は重合され、それらに設けられている穴を用いてボルトナット2dで強固に定着されている。
【0015】
3は前記端末支柱間に端末が連結され、中間が中間支柱2´に支持された多段の柵構成部材であり、バーやL形鋼、帯板などでもよいが、この例ではケーブルが用いられ、端末支柱2にロッドを剛結した索端金具20に連結され、中間支柱2´ではUボルトなどで支持されている。
4は各柵部材3の間隔を一定に保つとともに共動させるために、支柱間に、索延長直角方向に配された間隔保持材であり、断面コ字状にして強度を持たせ、柵部材の間隔と合わせたスリットを設け、柵部材をせん断破断させないように接触面をゴムなどで覆っている。
【0016】
5は比較的小さな遊離物を捕集するため前記柵部材3に張設された金網であり、延長部分5aを支柱下部で反転して山側の法面Nに沿わせ、アンカー50で固定している。
【0017】
6は端末支柱2に対するサポート体であり、帯鋼材などからなり、上端部を端末支柱2の側面にボルトで結合した斜材として構成され、下端部は法面に埋め込んだパイプ材1に連結されている。その連結は任意であるが、この例では、前記支柱とパイプ材1の連結方式と同じにしており、すなわちサポート体3の下部をベース3aに一体化し、内挿材2bの上端のベース2a´と重合一体化している。サポート体6の中間と支柱との間は、補助サポート6´で連結されている。
【0018】
この例では、パイプ材1を埋め込むべき法面部分として平坦な箇所を選んでいるが、そうでない場合には、図8のように、法面から突出するパイプ材上端部100を覆いかつ上面がベースプレート2a´と接触するように吹付けモルタルや圧密土などによる間詰め9を施してもよい。吹付けモルタルは炭などの着色材を混入すると景観上適切である。
【0019】
この実施例によれば、法面Nの地盤にパイプ材1を埋め込み、パイプ材1に内挿材2bを挿入してモルタルなどの水硬性可塑材2cを流し込み、内挿材天端のベース2a´に支柱下端のベース2aを重合して連結することで柵の基礎と骨格構造が完成するので工事が簡単であり、しかも基礎はパイプ材1と内挿材2bとの2重構造となるので強度が向上する。
なお、図示しないが、パイプ材1の天端部にベースを溶接などで結合しておき、このベースと内挿材天端のベース2a´と支柱下端のベース2aを3枚重ねて連結してもよい。これによれば、いっそう安定性がよく、強度の高い基礎を形成できる。
【0020】
図9は前記態様の他の例を示しており、単一のベース2aを共通部材とし、上部には支柱2,2の下端部を溶接などで結合し、下部には内挿材2bの天端部を溶接などで結合している。
この構造によれば、図9(b)のようにパイプ材1に内挿材2bを挿入することで支柱が建て込まれるので、ボルト締め作業を省略することができる。
なお、ボルト締めは必要となるが、強度と安定性を高めるため、パイプ材1の天端部にベースを溶接などで結合しておき、これに共通部材のベース2aを重合固定してもよい。
【0021】
図10は本発明におけるパイプ材1の他の例を示しており、この例では、パイプ材1が外面に複数のリブ10を有している。リブ10はプレートなどからなり、パイプ材外面に溶接されている。
この構造によれば、パイプ材の強度が高くなるとともに、見掛け上のパイプ材径が大きくなるので、杭としての耐力を増加できる利点がある。
なお、このパイプ材構造は、第1実施例に示した支柱との連結方式の場合に限らず、後述する各種の支柱との連結方式の場合にも適用されることは勿論である。パイプ材は、内面にリブを有していてもよい。
【0022】
本発明は、前記実施態様に限定されるものではない。
(1)パイプ材1と支柱2,2´との連結は図示するものに限らず、種々の形態をとり得る。いくつかの例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
1)図11(a)のように、パイプ材天端にベース1aを溶接などで結合しておき、第1実施例と同じように、支柱2,2´には下端にベース2aを溶接等で結合しておき、前記ベース1a、2aを重合してボルトナットなどで結合する。ベースとしてはプレートのほか管などを適用できる。
この形態は、パイプ材と支柱の連結を安定化し、またパイプ材を補強できる利点がある。
2)図11(b)のように、2)の形態に加えて、パイプ材内に水硬性可塑材2cを充填する。
この形態は、パイプ材内が中実となるので、杭としての強度が増す利点がある。
【0023】
〈2〉補強形態として、図10のようにパイプ材1に補強を施すのに加え、あるいはこれに代えて、図12のように、支柱2(2´)に対するパイプ材1の近傍すなわち柵延長直角(横断方向)にパイプ材1を前記のように埋設し、連結用ブラケット付のベース1bを、パイプ材1の天端に直接か、または、パイプ材天端のベース1aか内挿材天端のベース2a´と重ねて固定し、連結用ブラケット付のベース1bを支柱2(2´)の下端部を結合したベース2aと連結部材9で連結する。
なお、この場合の支柱とパイプ材の連結形式は、図5、図11(b)(c)などのいずれでもよい。
【0024】
(3)支柱間ないしパイプ材式基礎間はパイプ材頭部をつなぐように水硬性可塑材(たとえば根固めコンクリートないしは均しコンクリート)を打設してもよい。
しかし、簡便には図4のように、金網5の延長部分5aを支柱下部で反転して法面Nに沿わせ、アンカー50で固定してもよい。
あるいは、図13(a)、(b)のように、間伐材などの柱状部材7を適宜の間隔をおいて縦に埋設し、これの背後に柱状部材7´を横架させてもよい。
このような態様とすることで、柵下部からの小石の抜け、雨水の溜め込み,土砂の流出、洗掘による基礎の転倒を避けることができ、また、コンクリート面の露出が抑えられるので景観性を高めることができる。また、間伐材の有効活用も可能になる。
【実施例2】
【0025】
図14は本発明の第2実施例を示している。
この実施例においては、杭体がパイプ材ではなく、H形鋼などの形鋼材1´である。かかる形鋼材1´は法面Nに直接かまたは穿孔してから打ち込まれる。水硬性可塑材を併用することも当然ありえる。たとえば、穿孔穴に水硬性可塑材を充填して形鋼材1´を挿入したり、穿孔穴に形鋼材1´を押し入れた状態で水硬性可塑材を充填するなどしてもよい。
形鋼材1´と支柱2,2´との連結は、当て板などをして支柱と直接溶接などで連結してもよいし、図15で例示するように、形鋼材1´の天端部にベース1aを溶接などで結合し、支柱側は下端部にベース2aを溶接などで結合し、それらベースを重合してボルトナットなどで連結してもよい。
【0026】
他の構成は図2〜図3、図8、図10、図12、図13などに示すところと同様であり、パイプ材を形鋼材と読み替えるほか、説明は援用する。
【実施例3】
【0027】
図16ないし図19は本発明の第3実施例を示している。
この実施例は、杭体として、パイプ材1と形鋼材1´を併用した複合タイプを示している。
図16の態様においては、地盤に埋め込まれるパイプ材1と、内挿材2bと支柱2(2´)からなり、内挿材2bは断面寸法がパイプ材1の内径と同等以下のH形鋼で代表される形鋼材が用いられ、天端にベース2a´が溶接などで結合されている。支柱2(2´)は下端部がブラケットを介してベース2aに溶接などで結合されている。
前記内挿材2bは、図17と図18のように予め埋設されているパイプ材1に挿入され、好ましくはパイプ内に充填されている水硬性可塑材2cにより3者が結合される。そして、内挿材2bの天端のベース2a´に支柱のベース2a´が載置され、ボルトナットなどにより連結される。この実施例も、杭体が多重構造となるので強度が高くなる。
【0028】
図19は第3実施例の別例であり、ベース2aを共通部材とし、上部には支柱2,2の下端部を溶接などで結合し、下部には形鋼材からなる内挿材2bの天端部を溶接などで結合している。
この構造によれば、図19(b)のようにパイプ材1に内挿材2bを挿入することで支柱が建て込まれるので、ボルト締め作業を省略することができる。
なお、ボルト締めは必要となるが、強度と安定性を高めるため、パイプ材1の天端部にベースを溶接などで結合しておき、これに共通部材のベース2aを重合固定してもよい。
他の構成は図2〜図3、図8、図10、図12、図13などに示すところと同様であるから、説明は省略する。
【0029】
本発明は法面や傾斜地における落石防止柵として好適であるほか、切土をした平坦地の落石防止柵としても効果的であることはもとよりである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】(a)、(b)、(c)、(d)は従来の落石防止柵の平面図、正面図および左右側面図である。
【図2】本発明による落石防止柵の第1実施例を示す平面図である。
【図3】第1実施例の正面図である。
【図4】(a)(b)は第1実施例の縦断側面図である。
【図5】図4の部分的拡大図である。
【図6】図5のX−X線に沿う断面図である。
【図7】第1実施例の使用部材の斜視図である。
【図8】(a)(b)はパイプ材埋め込み部分の処理形態の別例を示す縦断側面図である。
【図9】(a)は第1実施例の別の例を示す部分的斜視図、(b)は施工状態の断面図である。
【図10】(a)を本発明におけるパイプ材の他の例を示す部分的斜視図、(b)は(a)のパイプ材の使用例を示す正面図である。
【図11】(a)(b)は支柱とパイプ材の結合の他例を示す部分的断面図である。
【図12】本発明における補強例を示す側面図である。
【図13】(a)は支柱間の間詰構造の他例を示す縦断正面図、(b)は(a)のY−Y線に沿う断面図である。
【図14】(a)(b)は本発明の第2実施例を示す側面図、(c)は(a)のZ−Z線に沿う断面図である。
【図15】第2実施例の支柱と杭体の取り合いを例示する断面図である。
【図16】本発明の第3実施例を分解状態で示す斜視図である。
【図17】第3実施例の設置状態を示す断面図である。
【図18】図17の横断面図である。
【図19】(a)第3実施例の他の態様を示す斜視図、(b)は設置状態の断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 パイプ材
2、2´ 支柱
2a、2a´、1a ベース
2b 内挿材
2c 水硬性可塑材
3 柵構成部材
【技術分野】
【0001】
本発明は落石防止柵に関する。
【背景技術】
【0002】
高所からの落石は大きな人身事故、施設の破壊等を引き起こす危険がある。この対策として、従来、図1のように、支柱A,A間に上下で多段状にケーブルBを掛け渡し、あるいはさらに金網Cを張った落石防止柵が用いられており、そして、かかる落石防止柵は、一般に、コンクリートDを用いた基礎となっていた。
【0003】
しかし、かかるコンクリート基礎方式は、設置場所が平坦地である場合はともかく、法面に設置しようとする場合に施工が困難である点、設置域の土砂環境の破壊を誘起させる点、落石発生点から道路までを設計強度に入れることが必要になる点などに問題があった。
すなわち、従来方式では、大きな体積のコンクリート基礎を構築しなければならないので、急峻な斜面の中腹、斜面上方(奥地)に施工しようとすると、コンクリートを多量に輸送して打設なければならず、これが作業上非常に困難であり、法面中腹に設置されても、施工時に法面をいためるので、コンクリート基礎の背面に雨水を溜め込んだり、雨水で洗堀されたりすることにより、基礎の転倒が懸念されていた。
【0004】
また、法面中腹へのコンクリート基礎の施工は地山の大規模な掘削、草木の抜開を必要とするので、土砂の流出、自然破壊の原因となる。さらに、法面中腹へ設置されるコンクリート基礎は、前面土圧を期待できないため基礎サイズが増大する。その結果、土砂崩壊(円弧すべり)等の原因となる問題があった。
【0005】
以上の理由から、従来では落石エネルギーの小さな落石発生地やその近く、たとえば法面上端付近、中腹などへの落石防護柵の設置は困難とされ、結果として落石発生点からの走行距離を増やし、落石エネルギーの増大に繋がるので、導路際の柵の構造も強大化が必要になり、経済性をも損なっていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前記のような問題点を解消するためになされたもので、その目的とするところは、落石発生場所に近い法面中腹や急傾斜地に比較的容易に施工が可能であり、地山を傷めることが少なく、立木の伐採が最小限ですむとともに、施工後の土砂の流出も少ない落石防止柵を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため本発明は、複数本の支柱に落石阻止部材を装架した柵において、天端にベースを設けたパイプ材からなる杭体と下端部にベースを設けた支柱を使用し、前記パイプ材からなる杭体を施工域に所定間隔で縦に埋設して基礎とし、このパイプ材からなる杭体のベースと支柱の下端部のベース同士を重合固定したことを基本的特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
落石防止柵の基礎をパイプ材からなる杭形式にし、パイプ材を法面などに縦埋設して杭を構成したので、法面の掘削をほとんど伴わないため地山を傷めることが抑制され、施工後の土砂の流失が懸念されない。したがって、法面の中腹や急傾斜地など落石発生場所に近い落石エネルギーが小さな部位での容易な施工が可能になり、また、また、立木の伐採を最小限に抑えることができることとあいまって、景観もよいものにすることができる。
しかも、杭体はパイプ材であるため、強度の方向性がなく、パイプ材の中空構造を利用して支柱を連結し建て込むので、支柱との連結形式の自由度が高く、パイプ材が天端にベースを有し、支柱の下端部のベースと重合固定により連結されているので、安定した支柱の立設を簡単に行えるとともに、補強効果を得ることができるなどのすぐれた効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
また、本発明は、複数本の支柱に落石阻止部材を装架した柵において、パイプ材からなる杭体を施工域に所定間隔で縦に埋設するとともに、前記パイプ材よりも断面積が小さく天端にベースが結合されている内挿材を前記パイプ材からなる杭体に挿入させ、パイプ材内に水硬性可塑材を充填してパイプ材からなる杭体と内挿材を結合し、下端にベースを設けた支柱を内挿材上に載置し、支柱のベースを内挿材のベースと重合固定したことを特徴としている。
【0010】
これによれば、前記パイプ材よりも断面積が小さく天端にベースが結合されている内挿材を併用するので、杭体がいわゆる多重管構造や多重構造になるため、強度が非常に高いものとなり、安定した強固な落石防止柵を得ることができる。しかも、それを現場で容易に行える利点がある。パイプ材内に水硬性可塑材が充填されるときにパイプ材が型枠となり、内部に隙間のない中実杭体になるので強度が向上し、パイプ材と内挿材が一体化されるので、強固な基礎を形成することができる。
パイプ材は外面にリブを有しているものを含んでいる。
これによれば、補強効果が大きく、見掛け上のパイプ材径が大きくなるので、杭としての耐力を上げることができる。
【0011】
内挿材は、パイプ材と形鋼材のいずれをも含んでいる。これによれば、強度が非常に高いものとなり、安定した強固な落石防止柵を得ることができる。
【実施例1】
【0012】
以下添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図2ないし図7は本発明による落石防止柵の第1実施例を示しており、Nは落石防止柵を設置した法面、1は所定の間隔を置いて法面Nに鉛直状に埋め込まれた杭体としてのパイプ材であり、鋼管が好適であるが、FRP管、コンクリート管なども用い得る。
2は前記パイプ材1に連結されて建て込まれた端末支柱、2´は前記パイプ材1に連結されて建て込まれた中間支柱であり、それぞれH形鋼などの形鋼材あるいはパイプ材で構成されている。
【0013】
パイプ材1の埋め込み方法は任意であり、法面Nの地盤たとえば礫質層を削孔手段で穿孔し、孔中にパイプ材を配することで行われる。穿孔とパイプ材の埋設は穿孔後にパイプ材を打ち込み等によって設置してもよいが、穿孔と埋設が同時であることも好都合である。これはたとえばビットマシンを使用し、マシンのロッドにパイプ材1を外嵌させ、穿孔と同時にパイプの埋め込みを進行させ、穿孔が所定深さに達したところでマシンを抜き取ることで、パイプ材1を埋設させる方法である。
前記支柱2,2´のパイプ材1に対する連結形態を説明すると、この実施例においては、前記支柱2,2´は、図5と図7のように下部にベースを有している。すなわち、支柱2,2´の下端部側面にブラケットを溶接し、そのブラケットをベース2aに溶接等で結合している。
一方、補強部材としてパイプ材1よりも断面積の小さい内挿材2bが用意され、その内挿材2bの天端にはベース2a´が溶接等で結合されている。内挿材2bはこの例ではパイプ材であるが、鉄筋,異形棒鋼、他の鋼材加工品などでもよい。
【0014】
前記内挿材2bは既に地盤に埋設されているパイプ材1に挿入され、この状態あるいはそれ以前にパイプ材内にモルタル、コンクリートなどの水硬性可塑材2cが流し込み充填されることで、内挿材2bの外面とパイプ材内面間が結合される。内挿材2bがパイプ材である場合には、モルタル類2は内挿材2bの空間内にも充填され、これらにより一体化され、強度向上が図られる。
そして、前記ベースプ2a、2a´は重合され、それらに設けられている穴を用いてボルトナット2dで強固に定着されている。
【0015】
3は前記端末支柱間に端末が連結され、中間が中間支柱2´に支持された多段の柵構成部材であり、バーやL形鋼、帯板などでもよいが、この例ではケーブルが用いられ、端末支柱2にロッドを剛結した索端金具20に連結され、中間支柱2´ではUボルトなどで支持されている。
4は各柵部材3の間隔を一定に保つとともに共動させるために、支柱間に、索延長直角方向に配された間隔保持材であり、断面コ字状にして強度を持たせ、柵部材の間隔と合わせたスリットを設け、柵部材をせん断破断させないように接触面をゴムなどで覆っている。
【0016】
5は比較的小さな遊離物を捕集するため前記柵部材3に張設された金網であり、延長部分5aを支柱下部で反転して山側の法面Nに沿わせ、アンカー50で固定している。
【0017】
6は端末支柱2に対するサポート体であり、帯鋼材などからなり、上端部を端末支柱2の側面にボルトで結合した斜材として構成され、下端部は法面に埋め込んだパイプ材1に連結されている。その連結は任意であるが、この例では、前記支柱とパイプ材1の連結方式と同じにしており、すなわちサポート体3の下部をベース3aに一体化し、内挿材2bの上端のベース2a´と重合一体化している。サポート体6の中間と支柱との間は、補助サポート6´で連結されている。
【0018】
この例では、パイプ材1を埋め込むべき法面部分として平坦な箇所を選んでいるが、そうでない場合には、図8のように、法面から突出するパイプ材上端部100を覆いかつ上面がベースプレート2a´と接触するように吹付けモルタルや圧密土などによる間詰め9を施してもよい。吹付けモルタルは炭などの着色材を混入すると景観上適切である。
【0019】
この実施例によれば、法面Nの地盤にパイプ材1を埋め込み、パイプ材1に内挿材2bを挿入してモルタルなどの水硬性可塑材2cを流し込み、内挿材天端のベース2a´に支柱下端のベース2aを重合して連結することで柵の基礎と骨格構造が完成するので工事が簡単であり、しかも基礎はパイプ材1と内挿材2bとの2重構造となるので強度が向上する。
なお、図示しないが、パイプ材1の天端部にベースを溶接などで結合しておき、このベースと内挿材天端のベース2a´と支柱下端のベース2aを3枚重ねて連結してもよい。これによれば、いっそう安定性がよく、強度の高い基礎を形成できる。
【0020】
図9は前記態様の他の例を示しており、単一のベース2aを共通部材とし、上部には支柱2,2の下端部を溶接などで結合し、下部には内挿材2bの天端部を溶接などで結合している。
この構造によれば、図9(b)のようにパイプ材1に内挿材2bを挿入することで支柱が建て込まれるので、ボルト締め作業を省略することができる。
なお、ボルト締めは必要となるが、強度と安定性を高めるため、パイプ材1の天端部にベースを溶接などで結合しておき、これに共通部材のベース2aを重合固定してもよい。
【0021】
図10は本発明におけるパイプ材1の他の例を示しており、この例では、パイプ材1が外面に複数のリブ10を有している。リブ10はプレートなどからなり、パイプ材外面に溶接されている。
この構造によれば、パイプ材の強度が高くなるとともに、見掛け上のパイプ材径が大きくなるので、杭としての耐力を増加できる利点がある。
なお、このパイプ材構造は、第1実施例に示した支柱との連結方式の場合に限らず、後述する各種の支柱との連結方式の場合にも適用されることは勿論である。パイプ材は、内面にリブを有していてもよい。
【0022】
本発明は、前記実施態様に限定されるものではない。
(1)パイプ材1と支柱2,2´との連結は図示するものに限らず、種々の形態をとり得る。いくつかの例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
1)図11(a)のように、パイプ材天端にベース1aを溶接などで結合しておき、第1実施例と同じように、支柱2,2´には下端にベース2aを溶接等で結合しておき、前記ベース1a、2aを重合してボルトナットなどで結合する。ベースとしてはプレートのほか管などを適用できる。
この形態は、パイプ材と支柱の連結を安定化し、またパイプ材を補強できる利点がある。
2)図11(b)のように、2)の形態に加えて、パイプ材内に水硬性可塑材2cを充填する。
この形態は、パイプ材内が中実となるので、杭としての強度が増す利点がある。
【0023】
〈2〉補強形態として、図10のようにパイプ材1に補強を施すのに加え、あるいはこれに代えて、図12のように、支柱2(2´)に対するパイプ材1の近傍すなわち柵延長直角(横断方向)にパイプ材1を前記のように埋設し、連結用ブラケット付のベース1bを、パイプ材1の天端に直接か、または、パイプ材天端のベース1aか内挿材天端のベース2a´と重ねて固定し、連結用ブラケット付のベース1bを支柱2(2´)の下端部を結合したベース2aと連結部材9で連結する。
なお、この場合の支柱とパイプ材の連結形式は、図5、図11(b)(c)などのいずれでもよい。
【0024】
(3)支柱間ないしパイプ材式基礎間はパイプ材頭部をつなぐように水硬性可塑材(たとえば根固めコンクリートないしは均しコンクリート)を打設してもよい。
しかし、簡便には図4のように、金網5の延長部分5aを支柱下部で反転して法面Nに沿わせ、アンカー50で固定してもよい。
あるいは、図13(a)、(b)のように、間伐材などの柱状部材7を適宜の間隔をおいて縦に埋設し、これの背後に柱状部材7´を横架させてもよい。
このような態様とすることで、柵下部からの小石の抜け、雨水の溜め込み,土砂の流出、洗掘による基礎の転倒を避けることができ、また、コンクリート面の露出が抑えられるので景観性を高めることができる。また、間伐材の有効活用も可能になる。
【実施例2】
【0025】
図14は本発明の第2実施例を示している。
この実施例においては、杭体がパイプ材ではなく、H形鋼などの形鋼材1´である。かかる形鋼材1´は法面Nに直接かまたは穿孔してから打ち込まれる。水硬性可塑材を併用することも当然ありえる。たとえば、穿孔穴に水硬性可塑材を充填して形鋼材1´を挿入したり、穿孔穴に形鋼材1´を押し入れた状態で水硬性可塑材を充填するなどしてもよい。
形鋼材1´と支柱2,2´との連結は、当て板などをして支柱と直接溶接などで連結してもよいし、図15で例示するように、形鋼材1´の天端部にベース1aを溶接などで結合し、支柱側は下端部にベース2aを溶接などで結合し、それらベースを重合してボルトナットなどで連結してもよい。
【0026】
他の構成は図2〜図3、図8、図10、図12、図13などに示すところと同様であり、パイプ材を形鋼材と読み替えるほか、説明は援用する。
【実施例3】
【0027】
図16ないし図19は本発明の第3実施例を示している。
この実施例は、杭体として、パイプ材1と形鋼材1´を併用した複合タイプを示している。
図16の態様においては、地盤に埋め込まれるパイプ材1と、内挿材2bと支柱2(2´)からなり、内挿材2bは断面寸法がパイプ材1の内径と同等以下のH形鋼で代表される形鋼材が用いられ、天端にベース2a´が溶接などで結合されている。支柱2(2´)は下端部がブラケットを介してベース2aに溶接などで結合されている。
前記内挿材2bは、図17と図18のように予め埋設されているパイプ材1に挿入され、好ましくはパイプ内に充填されている水硬性可塑材2cにより3者が結合される。そして、内挿材2bの天端のベース2a´に支柱のベース2a´が載置され、ボルトナットなどにより連結される。この実施例も、杭体が多重構造となるので強度が高くなる。
【0028】
図19は第3実施例の別例であり、ベース2aを共通部材とし、上部には支柱2,2の下端部を溶接などで結合し、下部には形鋼材からなる内挿材2bの天端部を溶接などで結合している。
この構造によれば、図19(b)のようにパイプ材1に内挿材2bを挿入することで支柱が建て込まれるので、ボルト締め作業を省略することができる。
なお、ボルト締めは必要となるが、強度と安定性を高めるため、パイプ材1の天端部にベースを溶接などで結合しておき、これに共通部材のベース2aを重合固定してもよい。
他の構成は図2〜図3、図8、図10、図12、図13などに示すところと同様であるから、説明は省略する。
【0029】
本発明は法面や傾斜地における落石防止柵として好適であるほか、切土をした平坦地の落石防止柵としても効果的であることはもとよりである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】(a)、(b)、(c)、(d)は従来の落石防止柵の平面図、正面図および左右側面図である。
【図2】本発明による落石防止柵の第1実施例を示す平面図である。
【図3】第1実施例の正面図である。
【図4】(a)(b)は第1実施例の縦断側面図である。
【図5】図4の部分的拡大図である。
【図6】図5のX−X線に沿う断面図である。
【図7】第1実施例の使用部材の斜視図である。
【図8】(a)(b)はパイプ材埋め込み部分の処理形態の別例を示す縦断側面図である。
【図9】(a)は第1実施例の別の例を示す部分的斜視図、(b)は施工状態の断面図である。
【図10】(a)を本発明におけるパイプ材の他の例を示す部分的斜視図、(b)は(a)のパイプ材の使用例を示す正面図である。
【図11】(a)(b)は支柱とパイプ材の結合の他例を示す部分的断面図である。
【図12】本発明における補強例を示す側面図である。
【図13】(a)は支柱間の間詰構造の他例を示す縦断正面図、(b)は(a)のY−Y線に沿う断面図である。
【図14】(a)(b)は本発明の第2実施例を示す側面図、(c)は(a)のZ−Z線に沿う断面図である。
【図15】第2実施例の支柱と杭体の取り合いを例示する断面図である。
【図16】本発明の第3実施例を分解状態で示す斜視図である。
【図17】第3実施例の設置状態を示す断面図である。
【図18】図17の横断面図である。
【図19】(a)第3実施例の他の態様を示す斜視図、(b)は設置状態の断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 パイプ材
2、2´ 支柱
2a、2a´、1a ベース
2b 内挿材
2c 水硬性可塑材
3 柵構成部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の支柱に落石阻止部材を装架した柵において、天端にベースを設けたパイプ材からなる杭体と下端部にベースを設けた支柱を使用し、
前記パイプ材からなる杭体を施工域に所定間隔で縦に埋設して基礎とし、このパイプ材からなる杭体のベースと支柱の下端部のベース同士を重合固定したことを特徴とする落石防止柵。
【請求項2】
複数本の支柱に落石阻止部材を装架した柵において、パイプ材からなる杭体を施工域に所定間隔で縦に埋設するとともに、前記パイプ材よりも断面積が小さく天端にベースが結合されている内挿材を前記パイプ材からなる杭体に挿入させ、パイプ材内に水硬性可塑材を充填してパイプ材からなる杭体と内挿材を結合し、下端にベースを設けた支柱を内挿材上に載置し、支柱のベースを内挿材のベースと重合固定したことを特徴とする落石防止柵。
【請求項3】
内挿材がパイプ材からなる杭体よりも断面積が小さいパイプ材からなり天端にベースが結合されている請求項2に記載の落石防止柵。
【請求項4】
内挿材がパイプ材からなる杭体よりも断面積が小さい形鋼材からなり、天端にベースが結合されている請求項2に記載の落石防止柵。
【請求項5】
パイプ材からなる杭体が外側にリブを有しているものを含む請求項1または2に記載の落石防止柵。
【請求項1】
複数本の支柱に落石阻止部材を装架した柵において、天端にベースを設けたパイプ材からなる杭体と下端部にベースを設けた支柱を使用し、
前記パイプ材からなる杭体を施工域に所定間隔で縦に埋設して基礎とし、このパイプ材からなる杭体のベースと支柱の下端部のベース同士を重合固定したことを特徴とする落石防止柵。
【請求項2】
複数本の支柱に落石阻止部材を装架した柵において、パイプ材からなる杭体を施工域に所定間隔で縦に埋設するとともに、前記パイプ材よりも断面積が小さく天端にベースが結合されている内挿材を前記パイプ材からなる杭体に挿入させ、パイプ材内に水硬性可塑材を充填してパイプ材からなる杭体と内挿材を結合し、下端にベースを設けた支柱を内挿材上に載置し、支柱のベースを内挿材のベースと重合固定したことを特徴とする落石防止柵。
【請求項3】
内挿材がパイプ材からなる杭体よりも断面積が小さいパイプ材からなり天端にベースが結合されている請求項2に記載の落石防止柵。
【請求項4】
内挿材がパイプ材からなる杭体よりも断面積が小さい形鋼材からなり、天端にベースが結合されている請求項2に記載の落石防止柵。
【請求項5】
パイプ材からなる杭体が外側にリブを有しているものを含む請求項1または2に記載の落石防止柵。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2008−101467(P2008−101467A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−9933(P2008−9933)
【出願日】平成20年1月19日(2008.1.19)
【分割の表示】特願2005−166223(P2005−166223)の分割
【原出願日】平成17年6月6日(2005.6.6)
【出願人】(000003528)東京製綱株式会社 (139)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月19日(2008.1.19)
【分割の表示】特願2005−166223(P2005−166223)の分割
【原出願日】平成17年6月6日(2005.6.6)
【出願人】(000003528)東京製綱株式会社 (139)
【Fターム(参考)】
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