説明

蒸気養生製品用セメント組成物並びにこれを用いた蒸気養生製品用モルタル及び蒸気養生製品用コンクリート

【課題】蒸気養生後の脱型強度を十分に向上させることができる蒸気養生製品用セメント組成物等を提供すること。
【解決手段】本発明は、セメントおよび塩素バイパスダストを含み、塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンが、セメント100質量部に対して0.02〜0.20質量部の割合で含まれ特徴とする蒸気養生製品用セメント組成物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気養生製品用セメント組成物並びにこれを用いた蒸気養生製品用モルタル及び蒸気養生製品用コンクリートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンクリート二次製品は一般に、コンクリートの成形工程、前養生工程、蒸気養生工程を経て製造され、このコンクリート二次製品は蒸気養生製品と称される。このような蒸気養生製品用コンクリートの製造には、一般にセメント、無水石膏等からなるセメント組成物が使用される(例えば下記特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3584723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述した従来のセメント組成物においては、コンクリート又はモルタルの蒸気養生直後の脱型時における圧縮強度(以下、「脱型強度」という)が十分とは言えなかった。
【0004】
そこで、本発明は、蒸気養生後の脱型強度を十分に向上させることができる蒸気養生製品用セメント組成物、並びにこれを用いた蒸気養生製品用モルタルおよび蒸気養生製品用コンクリートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、モルタル又はコンクリートの蒸気養生後の脱型強度の増加に、従来、その処分に苦慮していた塩素バイパスダストの特定条件下での使用が効果的であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、セメントおよび塩素バイパスダストを含み、塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンが、セメント100質量部に対して0.02〜0.20質量部の割合で含まれていることを特徴とする蒸気養生製品用セメント組成物である。
【0007】
この蒸気養生製品用セメント組成物によれば、当該セメント組成物、細骨材および水を含む蒸気養生製品用モルタル、又は、当該セメント組成物、細骨材、粗骨材、混和剤および水を含む蒸気養生製品用コンクリートの蒸気養生後の脱型強度を十分に向上させることができる。また、従来、その処分に苦慮していた塩素バイパスダストの有効利用も図られる。
【0008】
なお、塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンの割合がセメント100質量部に対して0.02質量部未満である場合、0.20質量部を超える場合には、蒸気養生製品用セメント組成物を用いたコンクリート又はモルタルの蒸気養生後の脱型強度を十分に向上させることができない。
【0009】
また本発明は、セメントおよび塩素バイパスダスト、細骨材および水を含み、前記塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンが、前記セメント100質量部に対して0.02〜0.20質量部の割合で含まれていることを特徴とする蒸気養生製品用モルタルである。
【0010】
この蒸気養生製品用モルタルによれば、当該蒸気養生製品用モルタルの蒸気養生後の脱型強度を十分に向上させることができる。また、従来、その処分に苦慮していた塩素バイパスダストの有効利用も図られる。
【0011】
また本発明は、セメントおよび塩素バイパスダスト、細骨材、粗骨材、混和剤および水を含み、前記塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンが、前記セメント100質量部に対して0.02〜0.20質量部の割合で含まれていることを特徴とする蒸気養生製品用コンクリートである。
【0012】
この蒸気養生製品用コンクリートによれば、当該蒸気養生製品用コンクリートの蒸気養生後の脱型強度を十分に向上させることができる。また、従来、その処分に苦慮していた塩素バイパスダストの有効利用も図られる。
【0013】
本発明の蒸気養生製品用セメント組成物、蒸気養生製品用モルタルおよび蒸気養生製品用コンクリートにおいては、前記塩素バイパスダストに由来する遊離石灰が、セメント100質量部に対して0.02〜0.70質量部の割合で含まれていることが好ましい。
【0014】
この場合、セメント組成物を用いたコンクリート又はモルタルの蒸気養生製品の蒸気養生後の脱型強度をより十分に向上させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のセメント組成物、蒸気養生製品用コンクリートおよび蒸気養生製品用モルタルによれば、モルタルおよびコンクリートの蒸気養生後の脱型強度を十分に向上させることができ、従来、その処分に苦慮していた塩素バイパスダストの有効利用も図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0017】
(蒸気養生製品用セメント組成物)
本発明の蒸気養生製品用セメント組成物は、セメントおよび塩素バイパスダストを含み、塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンが、セメント100質量部に対して0.02〜0.20質量部の割合で含まれていることを特徴とする。
【0018】
この蒸気養生製品用セメント組成物によれば、当該セメント組成物、細骨材および水を含む蒸気養生製品用モルタル、又は、当該セメント組成物、細骨材、粗骨材、混和剤および水を含む蒸気養生製品用コンクリートの蒸気養生後の脱型強度を十分に向上させることができる。また、従来、その処分に苦慮していた塩素バイパスダストの有効利用も図ることができる。
【0019】
なお、塩化物イオン量は、セメント100質量部に対して0.2質量部を超過しても、コンクリート及びモルタルの流動性や強度発現に大きな悪影響を及ぼすことはないが、蒸気養生後の脱型に引き続く気中養生後(例えば、材齢14日)の圧縮強度の発現に大幅な支障をきたすと共に、鉄筋や鋼材等の補強材を使用した場合に発錆が生じる。
【0020】
一方、塩化物イオン量は、セメント100質量部に対して0.02質量部未満であると、脱型強度が大きく低下する。
【0021】
「塩素バイパスダスト」とは、セメント製造において、原燃料から持ち込まれる塩素化合物を、クリンカー焼成過程で低減するための設備で発生する粉粒体を言う。より詳しくは、SP方式(多段サイクロン予熱方式)またはNSP方式(仮焼炉付多段サイクロン予熱方式)によるセメント製造方式が適用されるセメント製造装置であって、原燃料を予熱する予熱部及び予熱部で予熱された原燃料を焼成して原燃料中に含まれる塩化物を揮発させて除去するロータリキルンを備えるセメント製造装置において、予熱部から焼成用ロータリーキルンの投入口までの範囲で、主としてそれ以降のキルン内焼成帯までの高温処理で揮発し、その燃焼ガスとともに予熱部又は仮焼部に逆流する塩素化合物を含む高温ガスの一部を抽出し、冷却過程で凝縮する成分をも含む粉粒体を集塵機で捕集して得られるものを言う
【0022】
本発明の蒸気養生製品用セメント組成物においては、塩素バイパスダストに由来する遊離石灰が、セメント100質量部に対して0.02〜0.70質量部の割合で含まれていることが好ましい。塩素バイパスダストに由来する遊離石灰は、モルタルあるいはコンクリートを蒸気養生に先行する前養生段階において、セメントと水とからなるセメントマトリックスによる前駆的な微細組織の早期形成に有効に作用し、結果的に蒸気養生あるいはその後の気中養生後の強度発現性に好ましい効果を奏するなど、塩化物イオンによる強度発現性の向上効果を助長させるが、0.02質量部未満では、この作用が十分に発揮されない傾向があり、0.7質量部を超えると、モルタルやコンクリートの流動性の低下、あるいは蒸気養生後に引き続く気中養生後の強度発現が低下する可能性が高くなる。
【0023】
塩素バイパスダスト中の塩化物イオンの含有率が分かれば、塩素バイパスダストの質量から、塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンの量が決定される。このため、セメント100質量部に対する塩化物イオンの量を0.02〜0.20質量部の範囲にするためには、セメントに対して投入する塩素バイパスダストの量を適宜調整すればよい。
【0024】
なお、塩素バイパスダストの構成成分は、抽気する部位や抽気条件(抽気ガス量、ガス温度、同伴する原料または仮焼原料量)によって大幅に異なる。主要な構成成分としては、揮発成分に由来する塩化カリウム、II型無水石膏、硫酸塩等のほかに、仮焼原料(遊離石灰を含む)を挙げることができる。また、粉粒体の粒度組成も異なる。ちなみに、塩素バイパスダスト中の主要構成成分を例示すると、次の通りである。即ち、塩化物イオンが1〜40質量%、より一般的には5〜35質量%であり、NaOが0.1〜5質量%、より一般的には0.5〜3質量%であり、KOが2〜35質量%、より一般的には5〜30質量%であり、全CaOが5〜60質量%であり、遊離石灰(f.CaO)が2〜40質量%、より一般的には5〜35質量%である。各構成成分の種類によってコンクリートおよびモルタルの物性への影響度が異なる。
【0025】
セメントとしては、例えばポルトランドセメント、高炉セメント等を用いることができる。ポルトランドセメントとしては、JIS R 5210:2003「ポルトランドセメント」に記載されている各種のポルトランドセメントが使用でき、使用するポルトランドセメントの種類は、設計強度および経済性等を考慮して決定される。また、高炉セメントとしては、JIS R 5211:2003「高炉セメント」に記載されているものが問題なく使用できるが、より好ましくは高炉セメントA種またはB種である。
【0026】
(蒸気養生製品用モルタルおよびコンクリート)
本発明の蒸気養生製品用モルタルは、セメント、塩素バイパスダスト、細骨材および水を含み、塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンが、セメント100質量部に対して0.02〜0.20質量部の割合で含まれていることを特徴とする。
【0027】
また本発明の蒸気養生製品用コンクリートは、セメント、塩素バイパスダスト、細骨材、粗骨材、混和剤および水を含み、塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンが、セメント100質量部に対して0.02〜0.20質量部の割合で含まれていることを特徴とする。
【0028】
セメントおよび塩素バイパスダストとしては、上記と同様のものが用いられる。細骨材としては、例えば海砂が用いられ、粗骨材としては、例えば砕石が用いられる。混和剤としては、JIS R 6204:2000「コンクリート用化学混和剤」に記載されているもの、具体的にはスルフォン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水剤あるいは高性能AE減水剤の何れもが使用できるが、中でも、初期強度(脱型強度)発現性の点から、ポリカルボン酸系の減水剤あるいは高性能AE減水剤が特に好ましい。なお、蒸気養生製品用モルタルにおいては、上記混和剤が含まれていてもよい。
【0029】
本発明の蒸気養生製品用モルタルおよびコンクリートを製造する場合、セメント組成物のうち、塩素バイパスダスト(粉粒体)は、モルタルあるいはコンクリートの練混ぜ時に骨材、化学混和剤等、モルタルまたはコンクリート調製の際に添加される他の材料とともに混合しても良いが、取扱い性(二次製品工場のサイロの数に限りがあることや、セメントとダストの2系統の輸送コストがかかることなど)の点から、セメントの粉砕時にセメントクリンカー、石膏およびセメント混合材(高炉スラグ、石灰石、フライアッシュ)等とともに混合粉砕し、これを骨材、化学混和剤等、モルタルまたはコンクリート調製の際に添加される他の材料とともに混合して用いることがより好ましい。
【0030】
本発明のセメント組成物と、骨材および水とを混練して調製したモルタルまたはコンクリートは、成形、蒸気養生して硬化体となる。本発明のセメント組成物は、使用するセメントの種類(高炉スラグ混入率)にもよるが、通常は20〜60分の前養生時間を取れば、2〜5時間の蒸気養生後に、強度特性に優れた硬化体を与える。
【0031】
本発明のセメント組成物は、流し込み製品、即時脱型製品、セメントボード、遠心成型製品など、二次製品全般に使用できる。また、本発明のセメント組成物は、オートクレーブ養生を行うALC製品などにも使用できる。
【実施例】
【0032】
以下に、実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0033】
<使用材料>
(1)セメント
セメントとして、宇部興産(株)製の普通ポルトランドセメントを用いた。このポルトランドセメント中の塩化物イオン含有率は、0.009質量%および遊離石灰量含有量は0.31質量%である。
(2)塩素バイパスダスト
塩素バイパスダストとしては、表1に示すように、塩化物イオンおよび遊離石灰としての生石灰量が互いに異なる塩素バイパスダストA及び塩素バイパスダストBの2種類を用いた。なお、表1中の塩化物イオンの含有率については、JIS R 5202:1999「ポルトランドセメントの化学分析方法」、その他の成分、即ち酸化ナトリウム、酸化カリウムの含有率については、JIS M 8853:1998「セラミックス用アルミノけい酸塩質原料の化学分析方法」に準じて測定した。
【表1】



(3)細骨材
細骨材としては、海砂(表乾密度2.57g/cm、吸水率 1.97%、粗粒率 2.71)を用いた。
(4)粗骨材
粗骨材としては、砕石2005(表乾密度 2.72g/cm、吸水率 0.57%、粗粒率 6.58)を用いた。
(5)混和剤
混和剤としては、花王(株)製 マイティ21VS(カルボキシル基含有ポリエーテル系化合物)からなる減水剤を用いた。
(6)練混ぜ水
練混ぜ水としては、水道水を用いた。
【0034】
(実施例1〜5)
以下のようにして蒸気養生製品用モルタルを作製した。
【0035】
即ち、ポルトランドセメント及び塩素バイパスダストからなるセメント組成物、細骨材並びに、混和剤を含む水(すなわち、混和剤+水)を、20℃の恒温室においてホバートミキサで3分間混練し、モルタルを調整した。このとき、混練した各成分の組成は、表2に示す通りとし、使用した塩素バイパスダストの種類は表3に示す通りとした。また、モルタルのフローは、JIS R 5201:1997「セメントの物理試験方法」記載のフローコーンを用いた0打でのフローが200mmとなるように、混和剤添加量で調整した。
【表2】

【0036】
上記のようにして得られたモルタルを圧縮強度試験用の供試体とし、50mm×高さ100mmの円筒形鋼製型枠で成形した。この成形体について、混練開始から30分間の前養生時間が経過した後、温度70℃、相対湿度98%に保った恒温恒湿器に入れ4時間の蒸気養生を行い、硬化体を得た。養生終了後、恒温恒湿器から硬化体を取り出し、当該硬化体について、JIS A 1108:1999「コンクリートの圧縮試験方法」に規定されている方法に準じて脱型強度を測定した。結果を表3に示す。また、塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンの含有率と脱型強度との関係を図1に示す。更に、当該硬化体について、蒸気養生終了後、気中養生した場合の材齢14日強度も測定した。結果を表3に示す。
【0037】
(比較例1)
塩素バイパスダストを水に投入しなかったこと以外は実施例1と同様にしてモルタルを調整し、このモルタルから、実施例1と同様にして硬化体を得た。そして、この硬化体について、実施例1と同様にして脱型強度及び材齢14日強度を測定した。結果を表3に示す。
【0038】
(実施例6)
以下のようにして蒸気養生製品用コンクリートを作製した。即ち、まずポルトランドセメント及び塩素バイパスダストBからなるセメント組成物、細骨材、粗骨材、並びに、混和剤を含む水を、20℃の恒温室において強制2軸ミキサで2分間混練し、コンクリートを調整した。このとき、混練した各成分の組成は、表2に示す通りとし、コンクリートのスランプは、JIS A 1101:2005「コンクリートのスランプ試験方法」に準拠して測定した。目標スランプは8cmとし、スランプの調整は、混和剤の添加量を調整することにより行った。
【0039】
上記のようにして得られたコンクリートを圧縮強度試験用の供試体とし、径100mm×高さ200mmの円筒形鋼製型枠で成形した。この成形体について、混練開始から30分間の前養生時間が経過した後、湿度98%に保った恒温恒湿器に入れ、最高温度70℃まで55℃/hで昇温し、昇温時間を含めて4時間の蒸気養生を行い、硬化体を得た。養生終了後、恒温恒湿器から硬化体を取り出し、この硬化体について、実施例1と同様にして脱型強度を測定した。結果を表3に示す。また、当該硬化体について、実施例1と同様にして材齢14日強度も測定した。これらの結果を表3に示す。
【0040】
(比較例2)
塩素バイパスダストを水に投入しなかったこと以外は実施例6と同様にしてコンクリートを調製し、このコンクリートから、実施例6と同様にして硬化体を得た。そして、この硬化体について、実施例1と同様にして脱型強度及び材齢14日強度を測定した。結果を表3に示す。
【表3】

【0041】
実施例1〜5及び比較例1の結果より、セメントと組合せて使用する塩素バイパスダストに由来する塩化物イオン量がセメント100質量部に対して0.02質量部〜0.20質量部の範囲にあれば、比較例1(N単味)に比べて脱型強度に優れていることがわかる。
【0042】
また、実施例6及び比較例2の結果からも、セメントと組合せて使用する塩素バイパスダストに由来する塩化物イオン量がセメント100質量部に対して0.02質量部〜0.20質量部の範囲にあれば、比較例2(N単味)に比べて脱型強度に優れていることがわかる。
【0043】
なお、実施例1〜6に係るセメント組成物を使用した場合の混和剤添加率は、塩素バイパスダストを使用しない比較例1,2(BB単味)とほぼ同等であり、流動性に大きな悪影響を及ぼすこともない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】実施例1〜6に係るモルタル及びコンクリートの脱型強度と、塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンの含有率との関係を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セメントおよび塩素バイパスダストを含み、
前記塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンが、
前記セメント100質量部に対して0.02〜0.20質量部の割合で含まれていること、
を特徴とする蒸気養生製品用セメント組成物。
【請求項2】
前記塩素バイパスダストに由来する遊離石灰が、セメント100質量部に対して0.02〜0.70質量部の割合で含まれていることを特徴とする請求項1に記載の蒸気養生製品用セメント組成物。
【請求項3】
セメントおよび塩素バイパスダスト、細骨材および水を含み、
前記塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンが、
前記セメント100質量部に対して0.02〜0.20質量部の割合で含まれていること、
を特徴とする蒸気養生製品用モルタル。
【請求項4】
前記塩素バイパスダストに由来する遊離石灰が、前記セメント100質量部に対して0.02〜0.70質量部の割合で含まれていることを特徴とする請求項3に記載の蒸気養生製品用モルタル。
【請求項5】
セメントおよび塩素バイパスダスト、細骨材、粗骨材、混和剤および水を含み、
前記塩素バイパスダストに由来する塩化物イオンが、
前記セメント100質量部に対して0.02〜0.20質量部の割合で含まれていること、
を特徴とする蒸気養生製品用コンクリート。
【請求項6】
前記塩素バイパスダストに由来する遊離石灰が、前記セメント100質量部に対して0.02〜0.70質量部の割合で含まれていることを特徴とする請求項5に記載の蒸気養生製品用コンクリート。


【図1】
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【公開番号】特開2007−176774(P2007−176774A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−379829(P2005−379829)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(000000206)宇部興産株式会社 (2,022)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【Fターム(参考)】