薬液詰め替え支援具
【課題】 薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業において、薬液が外部に漏らすおそれがなく、液体詰め替え袋体に残っている薬液の移し替えを十分に行うことができる薬液詰め替え支援具を提供する。
【解決手段】 薬液本体容器300に対して液体詰め替え袋体200からの薬液の注入・詰め替えを支援する薬液詰め替え支援具100である。筒状の上部筒体110とラッパ状の下部漏斗部120と上部筒体110の内周壁の一部から延設された開口保持部130を備えている。下部漏斗部120を薬液本体容器300の上面開口から突き立てて薬液本体容器300に取り付ける。液体詰め替え容器200の上面封止を破ぶり開口を開け、上部筒体110内に薬液を注ぎ込みつつ倒立させ、開口保持部130を倒立状態の液体詰め替え袋体200の内部に挿入することにより液体詰め替え袋体200の開口した状態で倒立させる。
【解決手段】 薬液本体容器300に対して液体詰め替え袋体200からの薬液の注入・詰め替えを支援する薬液詰め替え支援具100である。筒状の上部筒体110とラッパ状の下部漏斗部120と上部筒体110の内周壁の一部から延設された開口保持部130を備えている。下部漏斗部120を薬液本体容器300の上面開口から突き立てて薬液本体容器300に取り付ける。液体詰め替え容器200の上面封止を破ぶり開口を開け、上部筒体110内に薬液を注ぎ込みつつ倒立させ、開口保持部130を倒立状態の液体詰め替え袋体200の内部に挿入することにより液体詰め替え袋体200の開口した状態で倒立させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャンプーやリンスや洗剤や柔軟剤などの薬液を収納する薬液本体容器(シャンプーボトルやリンスボトルや洗剤ボトルなど)に対して、詰め替え用薬液を封止した液体詰め替え袋体(パウチなど)から薬液を注入、詰め替える作業を支援するための薬液詰め替え支援具に関する。
【背景技術】
【0002】
シャンプーやリンスや洗剤などの薬液を収納する薬液本体容器の一種類として、液体洗剤、液体柔軟剤等の詰め替え用薬液を封止した液体詰め替え袋体(パウチ)が数々市場に提供されている。その中で、スタンディングパウチ、即ち、立て置き式液体収納容器として、特開2000−177756号がある。
【0003】
これは、プラスチック製フィルム又はシートの上辺部、左右の側辺部および底部を巡る周辺部をシールして内部に下部が膨らみ上部が窄んだ液体収納部を形成し、前記上辺部の一方コーナ部には切断によって注出口部を形成する液体注出用ノズルが斜め上方に向くように形成され、前記ノズルの両側には、前記シールによって前記側辺部及び前記上辺部との間に詰め替え先の容器の口縁に係止するよう窪みの係止部を形成した立て置き式のノズル付き液体収納容器である。
【0004】
このような詰め替え用薬液を封止した液体詰め替え袋体を用いて、シャンプーボトルなどの薬液本体容器へ詰め替える作業は概ね以下のようになる。
(手順1)液体詰め替え袋体の上面付近の封止辺近くに設けられた切り取り線に沿って破り、上面開口を設ける。シャンプーボトルなどの薬液本体容器の薬液吐出ノズルなどを取り外して上面開口を開けておく。
(手順2)液体詰め替え袋体を傾け、上面開口から内部の薬液を注ぎ出し、その薬液をシャンプーボトルなどの薬液本体容器の上面開口に対して注ぎ入れる。
(手順3)液体詰め替え袋体に残っている薬液を利用者が納得するまで絞り出し、その時点で注ぎ入れを終了し、シャンプーボトルなどの薬液本体容器の上面開口に薬液吐出ノズルなどを取り付ける。
【0005】
上記手順は、薬液の違い、パウチのデザインの違いなどにより多少の違いはあるが、概ね共通する作業である。その中で様々な工夫がなされており、例えば、手順2の薬液の注ぎ出し・注ぎ入れの作業において、薬液本体容器の上面開口への注ぎ入れが失敗しないように、液体詰め替え袋体の開口をしっかり開けるように内部に筒体を仕込んだものなどがある(特開2003−160150号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−177756号公報
【特許文献2】特開2003−160150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の液体詰め替え袋体を用いた薬液の詰め替えには以下の問題があった。
【0008】
第1の問題は、薬液の注ぎ出し・注ぎ入れの作業において、失敗をして漏らしてしまうおそれがあり、失敗しないように注意を払いつつ作業に要する間消費者の手が拘束されてしまうという問題である。
薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業は、液体が流体として空中を介して受け渡されるため、狙いが外れると薬液本体容器の上面開口に入らず、薬液本体容器の外に漏れ出してしまう。
慎重に注意を払いつつ薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業を行うと薬液本体容器の上面開口に注ぎ入れることができるが、その分、注意を払う必要があり作業に要する間、消費者の手が拘束されてしまう。
【0009】
第2の問題は、液体詰め替え袋体に残っている薬液の移し替えが十分行うことが難しかった。特にシャンプーのように粘性の高い薬液の場合、液体詰め替え袋体の内部に粘りついて滞留しつつゆっくりと垂れ、直ぐには全量が注ぎ出せるものではなかった。作業時間を短縮するために液体詰め替え袋体をしごくなど無理に絞り出して対応する消費者が多かった。
【0010】
上記問題点に鑑み、本発明は、従来の液体詰め替え袋体を用いつつ、薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業において、失敗して薬液を外部に漏らすおそれがなく、詰め替え作業において消費者の手を拘束せず、かつ、液体詰め替え袋体に残っている薬液の移し替えを十分に行うことができる薬液詰め替え支援具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の薬液詰め替え支援具は、
薬液を収納する薬液本体容器に対して、詰め替え用薬液を封止した液体詰め替え袋体からの前記薬液の注入・詰め替えを支援する薬液詰め替え支援具であって、
前記封止が破られ上面が開口された前記液体詰め替え容器を倒立させた状態で受け入れる筒状の上部筒体と、
前記上部筐体から前記薬液本体容器の上面開口を介して前記薬液本体容器内部まで導通する下部漏斗部と、
前記上部筐体の内周壁面の一部から延設され、前記倒立状態の前記液体詰め替え袋体の内部に挿入することにより、前記液体詰め替え袋体の開口状態を保つ開口保持部を備えたものである。
【0012】
上記構成により、上部筒体と下部漏斗部を備えることにより、薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業において失敗することがなく、液体詰め替え容器を上部筒体内部に投入しておけば消費者の手がかからないため詰め替え作業において消費者の手を拘束せず、さらに開口保持部を備えているため、上部筒体に入れて開口保持部で開口状態に保ったまま放置しておくことにより液体詰め替え袋体に残っている薬液の移し替えを十分に行うことができる。
【0013】
なお、例えば、開口保持部が離れた2片の柱体であり、2片の前記柱体の間隔をもって、前記液体詰め替え袋体の開口状態を保つものであることが好ましい。
このように、開口保持部が間隔の離れた2片の柱体であれば、液体詰め替え袋体を倒立させて当該柱体を液体詰め替え袋体内に挿入することにより開口が当該間隔で開いた状態とでき、かつ、液体詰め替え袋体の姿勢が倒立した状態で安定させることができる。
【0014】
また、例えば、開口保持部が、上部筐体の中で対向する内周壁面間に設けた山型の橋梁であり、前記橋梁の稜線の広がりにより前記液体詰め替え袋体の開口状態を保つものであることが好ましい。
このように、開口保持部が内周壁をまたがる山型の橋梁であれば、液体詰め替え袋体を倒立させて当該橋梁を液体詰め替え袋体内に挿入することにより開口が稜線に沿って開いた状態とでき、かつ、液体詰め替え袋体の姿勢が倒立した状態で安定させることができる。
【0015】
また、下部漏斗部の形状としては、下部漏斗部の上部において外周壁面がラッパ状の広がりを備えたものであれば、前記薬液本体容器の上面開口に差し込むことで、前記薬液本体容器の上面開口の内径にちょうど沿う外周壁面部分にて前記下部漏斗部が嵌合係止され、本発明の薬液詰め替え支援具を安定した状態で、薬液本体容器に差し込んで取り付けることができる。
【0016】
また、前記下部漏斗部の外周側壁面に空気抜き用の溝または突起構造物を設け、前記下部漏斗部を前記薬液本体容器の上面開口に差し込んだ状態で前記空気抜き用の溝により前記薬液本体容器の内部と外気を通じせしめた構成とすることが好ましい。
なぜならば、液体詰め替え容器から流れ込む薬液は薬液詰め替え支援具の内部を通って下方へ流れて薬液本体容器の内部へ入って行き、一方、薬液本体容器から上へ抜け出ようとする空気は空気抜きの溝を通って上方へ抜けて薬液本体容器の外部へ出て行く構成となっており、スムーズに薬液本体容器の内部において薬液と空気との入れ替えが可能となる。
【発明の効果】
【0017】
本発明にかかる本発明の薬液詰め替え支援具用の薬液詰め替え支援具によれば、薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業において失敗することがなく、詰め替え作業において消費者の手を拘束せず、さらに開口保持部を備えているため、上部筒体に入れて開口保持部で開口状態に保ったまま放置しておくことにより液体詰め替え袋体に残っている薬液の移し替えを十分に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その1)
【図2】実施例1の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その2)
【図3】実施例1の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その3)
【図4】実施例1の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その4)
【図5】実施例1の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その1)
【図6】実施例1の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その2)
【図7】実施例1の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その3)
【図8】実施例1の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その4)
【図9】実施例2の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その1)
【図10】実施例2の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その2)
【図11】実施例2の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その3)
【図12】実施例2の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その4)
【図13】実施例2の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その1)
【図14】実施例2の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その2)
【図15】実施例2の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その3)
【図16】実施例2の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その4)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の薬液詰め替え支援具を添付図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0020】
本発明の実施例1に係る薬液詰め替え支援具100について説明する。なお、以下の実施例では、薬液詰め替え支援具100に加え、液体詰め替え袋体200、薬液本体容器300についても併せて説明している。
【0021】
図1から図4は、本発明の実施例1に係る薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図である。図1は斜視図、図2(a)は正面図(背面図は正面図と同様)、図2(b)は右側面図(左側面図は右側面図と同様)、図3(a)は平面図、図3(b)は底面図、図4(a)は図3の平面図におけるA−A線断面図、図4(b)は図3の平面図におけるB−B線断面図、図4(c)は図2におけるC−C線断面図の拡大図となっている。
図1から図4に示すように、本発明の薬液詰め替え支援具100は、上部筒体110、下部漏斗部120、開口保持部130を備えている。
【0022】
上部筒体110は、図1に示すように筒状の筐体であり、この例では上面には上面開口が開いており、底面には後述する下部漏斗部120につながる底面開口が開いている。この例では上部筒体110と後述する下部漏斗部120との境界は厳密には定まらず、上部筒体110と後述する下部漏斗部120一体で一つのいわゆる“ラッパ状”の筐体を形成する例となっている。
【0023】
この上部筐体110は、いわゆる漏斗の上部の液だまり部分としての役割を果たし、かつ、後述する図7および図8に示すように、封止が破られ上面が開口された液体詰め替え容器200を倒立させた状態で受け入れる部分となっている。そのため通常の漏斗の液だまりとは異なり、上部筐体110の壁面の高さは高いものとなっており、想定される液体詰め替え容器200が倒立状態で内部に入った場合に倒れない程度の高さがある。例えば、想定される液体詰め替え容器200の高さの半分以上あることが好ましい。この薬液の詰め替え作業については詳しく後述する。また、断面形状は特に限定されないがこの例では楕円形となっている。
【0024】
下部漏斗部120は、上部筐体110から薬液本体容器300の上面開口を介して薬液本体容器300内部まで導通する部分である。下部漏斗部120の形状としては、外周壁面がラッパ状の広がりを備えたものであり、下部漏斗部120の上部部分の径は後述する薬液本体容器300の上面開口310の径よりも大きく、かつ、下方に延びた足にあたる部分の径は後述する薬液本体容器300の上面開口310の径よりも小さく、後述する図5に示すように、下部漏斗部120を薬液本体容器300の上面開口310に差し込んで取り付ける。
また、図1の構成例では下部漏斗部120の先端が斜めになっている。このように下部漏斗部120の先端が斜めになっていると後述するように薬液の移し替えのときに薬液が尖った先端に向かって流れ出しやすくなり、滴下されやすくなる。
【0025】
下部漏斗部120を薬液本体容器300の上面開口310に差し込んで行くと、図5に示すように、薬液本体容器300の上面開口310の内径にちょうど沿う外周壁面部分にて下部漏斗部120が嵌合係止された状態で取り付けることができる。下部漏斗部120の外周壁が上面開口310の内周壁に嵌り込むことにより本発明の薬液詰め替え支援具100が安定した状態で薬液本体容器300に取り付けることができる。
【0026】
なお、この構成例では下部漏斗部120の外周壁には、少なくとも1つの空気抜き用の溝121が設けられている。この例では2つの空気抜き用の溝121が設けられている。
【0027】
もし、空気抜き用の溝121が設けられていない場合、図5に示す形で下部漏斗部120を薬液本体容器300に取り付けると、下部漏斗部120の外周壁が上面開口310の内周壁に隙間なく嵌り込んでしまい、後述する図6から図8に示すように、薬液を液体詰め替え容器200から本発明の薬液詰め替え支援具100を介して薬液本体容器300に注ぎ入れるときにうまく空気抜きができず、下へ流れようとする薬液と上へ抜けようとする空気がともに交錯し、本発明の薬液詰め替え支援具100の中、特にボトルネックとなる下部漏斗部120の最細径の足部分の内部で流れが遅くなってしまう。
【0028】
そこで、図4(c)の断面図に示すように、下部漏斗部120の外周壁に空気抜きの溝121を設けておくことにより、液体詰め替え容器200から下へ流れようとする薬液は本発明の薬液詰め替え支援具100の内部を通って下方へ流れて薬液本体容器300の内部へ入って行き、一方、薬液本体容器300から上へ抜けようとする空気は下部漏斗部120の外周壁の空気抜きの溝121を通って上方へ流れて薬液本体容器300の外部へ出て行く構成となり、スムーズに薬液本体容器300の内部において薬液と空気との入れ替えが可能となる。
なお、この構成例では溝121が設けられているが、後述する実施例2のように、突起構造物121aであっても同じ働きを奏することができる。突起構造物121aについては実施例2で述べる。
【0029】
次に、開口保持部130は、上部筐体110の内周壁面の一部から延設された構造物であり、液体詰め替え袋体200を倒立したままで開口状態に保つ構造物である。なお、開口保持部130により開口状態に保つ方法は多様である。この構成例では、シンプルに図6から図7に示すように、倒立状態にある液体詰め替え袋体200の内部に当該開口保持部130を突っ込んで挿入することにより、開口状態を保つものとなっている。この構成例では、図4(a)および図4(b)に示すように、開口保持部130は上部筐体110の内周壁面の一部から延設された2片の柱体であり、後述する図8に示すように、倒立状態にある液体詰め替え袋体200の内部に当該開口保持部130を突っ込んで挿入することにより、2片の柱体の間隔をもって、液体詰め替え袋体200の開口状態を保つものであることが好ましい。
【0030】
図4に示すように、開口保持部130が間隔(例えばLcm)の離れた2片の柱体であれば、図8に示すように、液体詰め替え袋体200を倒立させて当該柱体を液体詰め替え袋体200内に挿入することにより、液体詰め替え袋体200の開口が当該間隔(Lcm)で開いた状態とでき、かつ、液体詰め替え袋体の姿勢が倒立した状態で安定させることができる。
【0031】
なお、開口保持部130が内周壁面から延設されている箇所の高さは、特に限定されないが、例えば、液体詰め替え袋体200を薬液詰め替え支援具100の上部筐体110内に立てると液体詰め替え袋体200内の薬液の大部分が一気に上部筐体110内に一時的に溜まるが、その喫水線よりも上に位置するようにすることが好ましい。一時的であれ薬液の喫水線より下に来る場合、開口保持部130の付け根が薬液に浸されるので薬液が付け根に付着すると当該部分から薬液が自然に流れ落ちるのに少し時間がかかる可能性がある。また、液体詰め替え袋体200のフィルム面と上部筐体110の内周壁面との間や開口保持部130との間において薬液が付着するおそれがあり当該部分から薬液が自然に流れ落ちるのに少し時間がかかる可能性がある。しかし、時間をかければ自然に薬液は流れ落ちるため、本発明において開口保持部130が内周壁面から延設されている箇所の高さを制限するものではない。
【0032】
また、図4に示すように、この構成例では、開口保持部130は内周壁面から斜め上方に延設された構造となっている。このように開口保持部130の下部の構造が斜めになっていることにより、液体詰め替え袋体200内部から開口保持部130をつたって落ちてくる薬液が自然と下方に流れ落ちやすくなっている。
【0033】
次に、薬液詰め替え支援具100を用いて液体詰め替え袋体200から薬液本体容器300に対して薬液の注入・詰め替えを行う手順を説明しておく。
【0034】
(手順1)
まず、図5に示すように、薬液詰め替え支援具100の下部漏斗部120を薬液本体容器300の上面開口310に差し込んで薬液詰め替え支援具100を薬液本体容器300に取り付けておく。
【0035】
(手順2)
次に、液体詰め替え袋体200の上部の封止辺を破り、上面に開口210を開け、図6に示すように、薬液本体容器300に取り付けた薬液詰め替え支援具100の上部筐体110に対して注ぎ込みつつ、上部筐体110上で倒立状態まで立てる。
【0036】
(手順3)
次に、図7に示すように、液体詰め替え袋体200を倒立させたまま上部筐体110内へ差し込む。
この例では、図8に示すように、液体詰め替え袋体200を倒立させて当該柱体を液体詰め替え袋体200内に挿入し、液体詰め替え袋体200の袋片を柱体と薬液詰め替え支援具100の内周壁の間に挟み入れることにより、液体詰め替え袋体200の開口が柱体の間隔で開いた状態とする。
【0037】
(手順4)
次に、図8の状態のまま暫く放置し、液体詰め替え袋体200の内部に残っている薬液の垂れがある程度切れるまで液体詰め替え袋体200内部の薬液を薬液本体容器300に詰め替えることができる。
【0038】
上記の4つの手順により、簡単に利用者の手を拘束することなく、液体詰め替え袋体200の内部に残っている薬液のほとんどを薬液本体容器300に詰め替えることができる。
【0039】
なお、従来方法では上記本発明の手順3および手順4に相当するものがなく、従来手法では主に手順2のみであり、手で持って液体詰め替え袋体200を傾けて倒立状態を保ち続けない限り、液体詰め替え袋体200の内部に残っている薬液を薬液本体容器300に詰め替えることができない。
【0040】
一方、本発明の薬液詰め替え支援具100を用いれば、液体詰め替え袋体からの薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業において、薬液を外部に漏らすおそれがなく、消費者の手を拘束せず、かつ、液体詰め替え袋体に残っている薬液の移し替えを十分に行うことができる。
【実施例2】
【0041】
次に、本発明の実施例2にかかる薬液詰め替え支援具100aについて説明する。
【0042】
図9から図12は、本発明の実施例2に係る薬液詰め替え支援具100aの構成例を模式的に示す図である。図9は斜視図、図10(a)は正面図(背面図は正面図と同様)、図10(b)は右側面図(左側面図は右側面図と同様)、図11(a)は平面図、図11(b)は底面図、図12(a)は、図11の平面図におけるD−D線断面図、図12(b)は図11の平面図におけるE−E線断面図、図12(c)は図10(a)におけるF−F線断面図となっている。
図9から図12に示すように、本発明の薬液詰め替え支援具100aは、上部筒体110、下部漏斗部120、開口保持部130aを備えている。
【0043】
上部筒体110aは、実施例1の上部筒体110と同様の働きを奏するものであり、ここでの重複した説明は省略する。図9に示すように上部筐体110aの断面形状は楕円形ではなくいわゆる“マーキス”形状となっている。
下部漏斗部120aは、実施例1の下部漏斗部120と同様の働きを奏するものであり、ここでの重複した説明は省略する。
この構成例では下部漏斗部120aの外周壁には、少なくとも1つの空気抜き用の突起構造物121aが設けられている。この例では2つの空気抜き用の突起構造物121aが設けられている。突起構造物121aは下部漏斗部120aが薬液本体容器300の開口部に挿入された状態において、下部漏斗部120aの外周壁と薬液本体容器300の内周壁との間に隙間を設けるためのスペーサーとなるものである。図12(d)は下部漏斗部120aが薬液本体容器300の開口部に挿入された状態を模式的に横断面において示した図であるが、突起構造物121aの存在により下部漏斗部120aの外周壁と薬液本体容器300の内周壁との間に隙間が設けられる。この隙間がいわゆる空気抜き用の空間として機能するので、薬液の滴下がスムーズになる。
【0044】
次に、開口保持部130aは、実施例1と同様、上部筐体110aの内周壁面の一部から延設された構造物であり、液体詰め替え袋体200を倒立したままで開口状態に保つ構造物であるが、この構成例では、上部筐体110aの中で対向する内周壁面間に設けた山型の橋梁となっている。
図14から図15に示すように、倒立状態にある液体詰め替え袋体200の内部に当該開口保持部130aの山型の橋梁を突っ込んで挿入することにより、開口状態を保つものとなっている。後述する図16に示すように、倒立状態にある液体詰め替え袋体200の内部に当該開口保持部130aを突っ込んで挿入することにより、橋梁の稜線の広がりにより、液体詰め替え袋体200の開口状態を保つものとなっている。
【0045】
山型の高さは、適度な高さ、例えば、液体詰め替え袋体200の高さの半分以上の高さあれば、図16に示すように、液体詰め替え袋体200を倒立させて当該柱体130aを液体詰め替え袋体200内に挿入することにより、液体詰め替え袋体200の姿勢が倒立した状態で安定させることができる。
【0046】
なお、開口保持部130aが上部筐体110aの内周壁面から延設されている箇所の高さは、特に限定されないが、例えば、実施例1と同様、液体詰め替え袋体200を薬液詰め替え支援具100aの上部筐体110a内に立てたときに上部筐体110a内に一時的に溜まる薬液の喫水線よりも上に位置するようにすることが好ましい。実施例2の橋梁状の構造であっても一時的であれ薬液の喫水線より下に来る場合、開口保持部130aの付け根が薬液に浸されると薬液が付け根に付着したり、液体詰め替え袋体200のフィルム面と上部筐体110aの内周壁面との間や開口保持部130aとの間において薬液が付着したりするおそれがあり当該部分から薬液が自然に流れ落ちるのに少し時間がかかる可能性があるからである。しかし、実施例2においても時間をかければ自然に薬液は流れ落ちるため、開口保持部130aが内周壁面から延設されている箇所の高さを制限するものではない。
【0047】
次に、開口保持部130aが上部筐体110aの内周壁面から延設されている箇所の構造の工夫について説明する。図12に示すように、この構成例では、開口保持部130aの付け根の構造は上部筐体110aの内周壁面から斜め上方に延設された構造となっている。このように開口保持部130aの下部の構造が斜めになっていることにより、液体詰め替え袋体200内部から開口保持部130aをつたって落ちてくる薬液が自然と下方に流れ落ちやすくなっている。
【0048】
また、この構成例では、液体詰め替え袋体200を開口保持部130aにより逆さ向きに立てた状態において、液体詰め替え袋体200のフィルム面と上部筐体110aの内周壁面とが密接しないように開口保持部130aの付け根の立ち上がり形状を工夫している。つまり、付け根付近では緩やかに斜め上方に立ち上がり、その後徐々に角度が大きくなるように斜め上方に立ち上がる形状となっている。この工夫により、図16に示すように、液体詰め替え袋体200を開口保持部130aにより逆さに立てた状態において、液体詰め替え袋体200のフィルム面と上部筐体110aの内周壁面とが密接しないようになっている。液体詰め替え袋体200のフィルム面と上部筐体110aの内周壁面とが密接すると当該密接個所において薬液の流れ落ちるのに時間がかかるおそれがあるからである。しかし、時間をかければ密接個所からも薬液は流れ出るので本発明では開口保持部130aが上部筐体110aの内周壁面から延設されている箇所の構造を制限するものではない。
【0049】
次に、実施例2にかかる薬液詰め替え支援具100aを用いて液体詰め替え袋体200から薬液本体容器300に対して薬液の注入・詰め替えを行う手順を説明しておく。
【0050】
(手順1)
まず、図13に示すように、薬液詰め替え支援具100の下部漏斗部120を薬液本体容器300の上面開口310に差し込んで薬液詰め替え支援具100を薬液本体容器300に取り付けておく。
【0051】
(手順2)
次に、液体詰め替え袋体200の上部の封止辺を破り、上面に開口210を開け、図14に示すように、薬液本体容器300に取り付けた薬液詰め替え支援具100の上部筐体110aに対して注ぎ込みつつ、上部筐体110a上で倒立状態まで立てる。
【0052】
(手順3)
次に、図15に示すように、液体詰め替え袋体200を倒立させたまま上部筐体110a内へ差し込む。
この例では、図16に示すように、液体詰め替え袋体200を倒立させて橋梁である開口保持部130を液体詰め替え袋体200内に挿入し、液体詰め替え袋体200の袋片を橋梁の稜線と上部筐体110aの内周壁面との間に挟み入れることにより、液体詰め替え袋体200の開口が開いた状態で安定する。
【0053】
(手順4)
次に、図16の状態のまま暫く放置し、液体詰め替え袋体200の内部に残っている薬液の垂れがある程度切れるまで液体詰め替え袋体200内部の薬液を薬液本体容器300に詰め替えることができる。
【0054】
上記の4つの手順により、簡単に利用者の手を拘束することなく、液体詰め替え袋体200の内部に残っている薬液のほとんどを薬液本体容器300に詰め替えることができる。
従来方法では上記の手順3および手順4に相当するものがなく、主に手順2に示すように、手で持って液体詰め替え袋体200を傾けて倒立状態を保ち続けない限り、液体詰め替え袋体200の内部に残っている薬液を薬液本体容器300に詰め替えることができない。
【0055】
以上、本発明の薬液詰め替え支援具の構成例における好ましい実施例を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明の薬液詰め替え支援具は、シャンプーやリンスや洗剤や柔軟剤などの薬液を収納する薬液本体容器に対して、液体詰め替え袋体から薬液を注入、詰め替えるものに対して用いることができる。
【符号の説明】
【0057】
100,100a 薬液詰め替え支援具
110,110a 上部筐体
120,120a 下部漏斗部
130,130a 開口保持部
200 薬液詰め替え袋体
300 薬液本体容器
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャンプーやリンスや洗剤や柔軟剤などの薬液を収納する薬液本体容器(シャンプーボトルやリンスボトルや洗剤ボトルなど)に対して、詰め替え用薬液を封止した液体詰め替え袋体(パウチなど)から薬液を注入、詰め替える作業を支援するための薬液詰め替え支援具に関する。
【背景技術】
【0002】
シャンプーやリンスや洗剤などの薬液を収納する薬液本体容器の一種類として、液体洗剤、液体柔軟剤等の詰め替え用薬液を封止した液体詰め替え袋体(パウチ)が数々市場に提供されている。その中で、スタンディングパウチ、即ち、立て置き式液体収納容器として、特開2000−177756号がある。
【0003】
これは、プラスチック製フィルム又はシートの上辺部、左右の側辺部および底部を巡る周辺部をシールして内部に下部が膨らみ上部が窄んだ液体収納部を形成し、前記上辺部の一方コーナ部には切断によって注出口部を形成する液体注出用ノズルが斜め上方に向くように形成され、前記ノズルの両側には、前記シールによって前記側辺部及び前記上辺部との間に詰め替え先の容器の口縁に係止するよう窪みの係止部を形成した立て置き式のノズル付き液体収納容器である。
【0004】
このような詰め替え用薬液を封止した液体詰め替え袋体を用いて、シャンプーボトルなどの薬液本体容器へ詰め替える作業は概ね以下のようになる。
(手順1)液体詰め替え袋体の上面付近の封止辺近くに設けられた切り取り線に沿って破り、上面開口を設ける。シャンプーボトルなどの薬液本体容器の薬液吐出ノズルなどを取り外して上面開口を開けておく。
(手順2)液体詰め替え袋体を傾け、上面開口から内部の薬液を注ぎ出し、その薬液をシャンプーボトルなどの薬液本体容器の上面開口に対して注ぎ入れる。
(手順3)液体詰め替え袋体に残っている薬液を利用者が納得するまで絞り出し、その時点で注ぎ入れを終了し、シャンプーボトルなどの薬液本体容器の上面開口に薬液吐出ノズルなどを取り付ける。
【0005】
上記手順は、薬液の違い、パウチのデザインの違いなどにより多少の違いはあるが、概ね共通する作業である。その中で様々な工夫がなされており、例えば、手順2の薬液の注ぎ出し・注ぎ入れの作業において、薬液本体容器の上面開口への注ぎ入れが失敗しないように、液体詰め替え袋体の開口をしっかり開けるように内部に筒体を仕込んだものなどがある(特開2003−160150号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−177756号公報
【特許文献2】特開2003−160150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の液体詰め替え袋体を用いた薬液の詰め替えには以下の問題があった。
【0008】
第1の問題は、薬液の注ぎ出し・注ぎ入れの作業において、失敗をして漏らしてしまうおそれがあり、失敗しないように注意を払いつつ作業に要する間消費者の手が拘束されてしまうという問題である。
薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業は、液体が流体として空中を介して受け渡されるため、狙いが外れると薬液本体容器の上面開口に入らず、薬液本体容器の外に漏れ出してしまう。
慎重に注意を払いつつ薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業を行うと薬液本体容器の上面開口に注ぎ入れることができるが、その分、注意を払う必要があり作業に要する間、消費者の手が拘束されてしまう。
【0009】
第2の問題は、液体詰め替え袋体に残っている薬液の移し替えが十分行うことが難しかった。特にシャンプーのように粘性の高い薬液の場合、液体詰め替え袋体の内部に粘りついて滞留しつつゆっくりと垂れ、直ぐには全量が注ぎ出せるものではなかった。作業時間を短縮するために液体詰め替え袋体をしごくなど無理に絞り出して対応する消費者が多かった。
【0010】
上記問題点に鑑み、本発明は、従来の液体詰め替え袋体を用いつつ、薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業において、失敗して薬液を外部に漏らすおそれがなく、詰め替え作業において消費者の手を拘束せず、かつ、液体詰め替え袋体に残っている薬液の移し替えを十分に行うことができる薬液詰め替え支援具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の薬液詰め替え支援具は、
薬液を収納する薬液本体容器に対して、詰め替え用薬液を封止した液体詰め替え袋体からの前記薬液の注入・詰め替えを支援する薬液詰め替え支援具であって、
前記封止が破られ上面が開口された前記液体詰め替え容器を倒立させた状態で受け入れる筒状の上部筒体と、
前記上部筐体から前記薬液本体容器の上面開口を介して前記薬液本体容器内部まで導通する下部漏斗部と、
前記上部筐体の内周壁面の一部から延設され、前記倒立状態の前記液体詰め替え袋体の内部に挿入することにより、前記液体詰め替え袋体の開口状態を保つ開口保持部を備えたものである。
【0012】
上記構成により、上部筒体と下部漏斗部を備えることにより、薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業において失敗することがなく、液体詰め替え容器を上部筒体内部に投入しておけば消費者の手がかからないため詰め替え作業において消費者の手を拘束せず、さらに開口保持部を備えているため、上部筒体に入れて開口保持部で開口状態に保ったまま放置しておくことにより液体詰め替え袋体に残っている薬液の移し替えを十分に行うことができる。
【0013】
なお、例えば、開口保持部が離れた2片の柱体であり、2片の前記柱体の間隔をもって、前記液体詰め替え袋体の開口状態を保つものであることが好ましい。
このように、開口保持部が間隔の離れた2片の柱体であれば、液体詰め替え袋体を倒立させて当該柱体を液体詰め替え袋体内に挿入することにより開口が当該間隔で開いた状態とでき、かつ、液体詰め替え袋体の姿勢が倒立した状態で安定させることができる。
【0014】
また、例えば、開口保持部が、上部筐体の中で対向する内周壁面間に設けた山型の橋梁であり、前記橋梁の稜線の広がりにより前記液体詰め替え袋体の開口状態を保つものであることが好ましい。
このように、開口保持部が内周壁をまたがる山型の橋梁であれば、液体詰め替え袋体を倒立させて当該橋梁を液体詰め替え袋体内に挿入することにより開口が稜線に沿って開いた状態とでき、かつ、液体詰め替え袋体の姿勢が倒立した状態で安定させることができる。
【0015】
また、下部漏斗部の形状としては、下部漏斗部の上部において外周壁面がラッパ状の広がりを備えたものであれば、前記薬液本体容器の上面開口に差し込むことで、前記薬液本体容器の上面開口の内径にちょうど沿う外周壁面部分にて前記下部漏斗部が嵌合係止され、本発明の薬液詰め替え支援具を安定した状態で、薬液本体容器に差し込んで取り付けることができる。
【0016】
また、前記下部漏斗部の外周側壁面に空気抜き用の溝または突起構造物を設け、前記下部漏斗部を前記薬液本体容器の上面開口に差し込んだ状態で前記空気抜き用の溝により前記薬液本体容器の内部と外気を通じせしめた構成とすることが好ましい。
なぜならば、液体詰め替え容器から流れ込む薬液は薬液詰め替え支援具の内部を通って下方へ流れて薬液本体容器の内部へ入って行き、一方、薬液本体容器から上へ抜け出ようとする空気は空気抜きの溝を通って上方へ抜けて薬液本体容器の外部へ出て行く構成となっており、スムーズに薬液本体容器の内部において薬液と空気との入れ替えが可能となる。
【発明の効果】
【0017】
本発明にかかる本発明の薬液詰め替え支援具用の薬液詰め替え支援具によれば、薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業において失敗することがなく、詰め替え作業において消費者の手を拘束せず、さらに開口保持部を備えているため、上部筒体に入れて開口保持部で開口状態に保ったまま放置しておくことにより液体詰め替え袋体に残っている薬液の移し替えを十分に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その1)
【図2】実施例1の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その2)
【図3】実施例1の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その3)
【図4】実施例1の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その4)
【図5】実施例1の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その1)
【図6】実施例1の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その2)
【図7】実施例1の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その3)
【図8】実施例1の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その4)
【図9】実施例2の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その1)
【図10】実施例2の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その2)
【図11】実施例2の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その3)
【図12】実施例2の本発明の薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図(その4)
【図13】実施例2の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その1)
【図14】実施例2の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その2)
【図15】実施例2の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その3)
【図16】実施例2の薬液詰め替え支援具100を用いて薬液詰め替え支援具を構築する手順を模式的に示した図(その4)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の薬液詰め替え支援具を添付図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0020】
本発明の実施例1に係る薬液詰め替え支援具100について説明する。なお、以下の実施例では、薬液詰め替え支援具100に加え、液体詰め替え袋体200、薬液本体容器300についても併せて説明している。
【0021】
図1から図4は、本発明の実施例1に係る薬液詰め替え支援具100の構成例を模式的に示す図である。図1は斜視図、図2(a)は正面図(背面図は正面図と同様)、図2(b)は右側面図(左側面図は右側面図と同様)、図3(a)は平面図、図3(b)は底面図、図4(a)は図3の平面図におけるA−A線断面図、図4(b)は図3の平面図におけるB−B線断面図、図4(c)は図2におけるC−C線断面図の拡大図となっている。
図1から図4に示すように、本発明の薬液詰め替え支援具100は、上部筒体110、下部漏斗部120、開口保持部130を備えている。
【0022】
上部筒体110は、図1に示すように筒状の筐体であり、この例では上面には上面開口が開いており、底面には後述する下部漏斗部120につながる底面開口が開いている。この例では上部筒体110と後述する下部漏斗部120との境界は厳密には定まらず、上部筒体110と後述する下部漏斗部120一体で一つのいわゆる“ラッパ状”の筐体を形成する例となっている。
【0023】
この上部筐体110は、いわゆる漏斗の上部の液だまり部分としての役割を果たし、かつ、後述する図7および図8に示すように、封止が破られ上面が開口された液体詰め替え容器200を倒立させた状態で受け入れる部分となっている。そのため通常の漏斗の液だまりとは異なり、上部筐体110の壁面の高さは高いものとなっており、想定される液体詰め替え容器200が倒立状態で内部に入った場合に倒れない程度の高さがある。例えば、想定される液体詰め替え容器200の高さの半分以上あることが好ましい。この薬液の詰め替え作業については詳しく後述する。また、断面形状は特に限定されないがこの例では楕円形となっている。
【0024】
下部漏斗部120は、上部筐体110から薬液本体容器300の上面開口を介して薬液本体容器300内部まで導通する部分である。下部漏斗部120の形状としては、外周壁面がラッパ状の広がりを備えたものであり、下部漏斗部120の上部部分の径は後述する薬液本体容器300の上面開口310の径よりも大きく、かつ、下方に延びた足にあたる部分の径は後述する薬液本体容器300の上面開口310の径よりも小さく、後述する図5に示すように、下部漏斗部120を薬液本体容器300の上面開口310に差し込んで取り付ける。
また、図1の構成例では下部漏斗部120の先端が斜めになっている。このように下部漏斗部120の先端が斜めになっていると後述するように薬液の移し替えのときに薬液が尖った先端に向かって流れ出しやすくなり、滴下されやすくなる。
【0025】
下部漏斗部120を薬液本体容器300の上面開口310に差し込んで行くと、図5に示すように、薬液本体容器300の上面開口310の内径にちょうど沿う外周壁面部分にて下部漏斗部120が嵌合係止された状態で取り付けることができる。下部漏斗部120の外周壁が上面開口310の内周壁に嵌り込むことにより本発明の薬液詰め替え支援具100が安定した状態で薬液本体容器300に取り付けることができる。
【0026】
なお、この構成例では下部漏斗部120の外周壁には、少なくとも1つの空気抜き用の溝121が設けられている。この例では2つの空気抜き用の溝121が設けられている。
【0027】
もし、空気抜き用の溝121が設けられていない場合、図5に示す形で下部漏斗部120を薬液本体容器300に取り付けると、下部漏斗部120の外周壁が上面開口310の内周壁に隙間なく嵌り込んでしまい、後述する図6から図8に示すように、薬液を液体詰め替え容器200から本発明の薬液詰め替え支援具100を介して薬液本体容器300に注ぎ入れるときにうまく空気抜きができず、下へ流れようとする薬液と上へ抜けようとする空気がともに交錯し、本発明の薬液詰め替え支援具100の中、特にボトルネックとなる下部漏斗部120の最細径の足部分の内部で流れが遅くなってしまう。
【0028】
そこで、図4(c)の断面図に示すように、下部漏斗部120の外周壁に空気抜きの溝121を設けておくことにより、液体詰め替え容器200から下へ流れようとする薬液は本発明の薬液詰め替え支援具100の内部を通って下方へ流れて薬液本体容器300の内部へ入って行き、一方、薬液本体容器300から上へ抜けようとする空気は下部漏斗部120の外周壁の空気抜きの溝121を通って上方へ流れて薬液本体容器300の外部へ出て行く構成となり、スムーズに薬液本体容器300の内部において薬液と空気との入れ替えが可能となる。
なお、この構成例では溝121が設けられているが、後述する実施例2のように、突起構造物121aであっても同じ働きを奏することができる。突起構造物121aについては実施例2で述べる。
【0029】
次に、開口保持部130は、上部筐体110の内周壁面の一部から延設された構造物であり、液体詰め替え袋体200を倒立したままで開口状態に保つ構造物である。なお、開口保持部130により開口状態に保つ方法は多様である。この構成例では、シンプルに図6から図7に示すように、倒立状態にある液体詰め替え袋体200の内部に当該開口保持部130を突っ込んで挿入することにより、開口状態を保つものとなっている。この構成例では、図4(a)および図4(b)に示すように、開口保持部130は上部筐体110の内周壁面の一部から延設された2片の柱体であり、後述する図8に示すように、倒立状態にある液体詰め替え袋体200の内部に当該開口保持部130を突っ込んで挿入することにより、2片の柱体の間隔をもって、液体詰め替え袋体200の開口状態を保つものであることが好ましい。
【0030】
図4に示すように、開口保持部130が間隔(例えばLcm)の離れた2片の柱体であれば、図8に示すように、液体詰め替え袋体200を倒立させて当該柱体を液体詰め替え袋体200内に挿入することにより、液体詰め替え袋体200の開口が当該間隔(Lcm)で開いた状態とでき、かつ、液体詰め替え袋体の姿勢が倒立した状態で安定させることができる。
【0031】
なお、開口保持部130が内周壁面から延設されている箇所の高さは、特に限定されないが、例えば、液体詰め替え袋体200を薬液詰め替え支援具100の上部筐体110内に立てると液体詰め替え袋体200内の薬液の大部分が一気に上部筐体110内に一時的に溜まるが、その喫水線よりも上に位置するようにすることが好ましい。一時的であれ薬液の喫水線より下に来る場合、開口保持部130の付け根が薬液に浸されるので薬液が付け根に付着すると当該部分から薬液が自然に流れ落ちるのに少し時間がかかる可能性がある。また、液体詰め替え袋体200のフィルム面と上部筐体110の内周壁面との間や開口保持部130との間において薬液が付着するおそれがあり当該部分から薬液が自然に流れ落ちるのに少し時間がかかる可能性がある。しかし、時間をかければ自然に薬液は流れ落ちるため、本発明において開口保持部130が内周壁面から延設されている箇所の高さを制限するものではない。
【0032】
また、図4に示すように、この構成例では、開口保持部130は内周壁面から斜め上方に延設された構造となっている。このように開口保持部130の下部の構造が斜めになっていることにより、液体詰め替え袋体200内部から開口保持部130をつたって落ちてくる薬液が自然と下方に流れ落ちやすくなっている。
【0033】
次に、薬液詰め替え支援具100を用いて液体詰め替え袋体200から薬液本体容器300に対して薬液の注入・詰め替えを行う手順を説明しておく。
【0034】
(手順1)
まず、図5に示すように、薬液詰め替え支援具100の下部漏斗部120を薬液本体容器300の上面開口310に差し込んで薬液詰め替え支援具100を薬液本体容器300に取り付けておく。
【0035】
(手順2)
次に、液体詰め替え袋体200の上部の封止辺を破り、上面に開口210を開け、図6に示すように、薬液本体容器300に取り付けた薬液詰め替え支援具100の上部筐体110に対して注ぎ込みつつ、上部筐体110上で倒立状態まで立てる。
【0036】
(手順3)
次に、図7に示すように、液体詰め替え袋体200を倒立させたまま上部筐体110内へ差し込む。
この例では、図8に示すように、液体詰め替え袋体200を倒立させて当該柱体を液体詰め替え袋体200内に挿入し、液体詰め替え袋体200の袋片を柱体と薬液詰め替え支援具100の内周壁の間に挟み入れることにより、液体詰め替え袋体200の開口が柱体の間隔で開いた状態とする。
【0037】
(手順4)
次に、図8の状態のまま暫く放置し、液体詰め替え袋体200の内部に残っている薬液の垂れがある程度切れるまで液体詰め替え袋体200内部の薬液を薬液本体容器300に詰め替えることができる。
【0038】
上記の4つの手順により、簡単に利用者の手を拘束することなく、液体詰め替え袋体200の内部に残っている薬液のほとんどを薬液本体容器300に詰め替えることができる。
【0039】
なお、従来方法では上記本発明の手順3および手順4に相当するものがなく、従来手法では主に手順2のみであり、手で持って液体詰め替え袋体200を傾けて倒立状態を保ち続けない限り、液体詰め替え袋体200の内部に残っている薬液を薬液本体容器300に詰め替えることができない。
【0040】
一方、本発明の薬液詰め替え支援具100を用いれば、液体詰め替え袋体からの薬液の注ぎ出し・注ぎ入れ作業において、薬液を外部に漏らすおそれがなく、消費者の手を拘束せず、かつ、液体詰め替え袋体に残っている薬液の移し替えを十分に行うことができる。
【実施例2】
【0041】
次に、本発明の実施例2にかかる薬液詰め替え支援具100aについて説明する。
【0042】
図9から図12は、本発明の実施例2に係る薬液詰め替え支援具100aの構成例を模式的に示す図である。図9は斜視図、図10(a)は正面図(背面図は正面図と同様)、図10(b)は右側面図(左側面図は右側面図と同様)、図11(a)は平面図、図11(b)は底面図、図12(a)は、図11の平面図におけるD−D線断面図、図12(b)は図11の平面図におけるE−E線断面図、図12(c)は図10(a)におけるF−F線断面図となっている。
図9から図12に示すように、本発明の薬液詰め替え支援具100aは、上部筒体110、下部漏斗部120、開口保持部130aを備えている。
【0043】
上部筒体110aは、実施例1の上部筒体110と同様の働きを奏するものであり、ここでの重複した説明は省略する。図9に示すように上部筐体110aの断面形状は楕円形ではなくいわゆる“マーキス”形状となっている。
下部漏斗部120aは、実施例1の下部漏斗部120と同様の働きを奏するものであり、ここでの重複した説明は省略する。
この構成例では下部漏斗部120aの外周壁には、少なくとも1つの空気抜き用の突起構造物121aが設けられている。この例では2つの空気抜き用の突起構造物121aが設けられている。突起構造物121aは下部漏斗部120aが薬液本体容器300の開口部に挿入された状態において、下部漏斗部120aの外周壁と薬液本体容器300の内周壁との間に隙間を設けるためのスペーサーとなるものである。図12(d)は下部漏斗部120aが薬液本体容器300の開口部に挿入された状態を模式的に横断面において示した図であるが、突起構造物121aの存在により下部漏斗部120aの外周壁と薬液本体容器300の内周壁との間に隙間が設けられる。この隙間がいわゆる空気抜き用の空間として機能するので、薬液の滴下がスムーズになる。
【0044】
次に、開口保持部130aは、実施例1と同様、上部筐体110aの内周壁面の一部から延設された構造物であり、液体詰め替え袋体200を倒立したままで開口状態に保つ構造物であるが、この構成例では、上部筐体110aの中で対向する内周壁面間に設けた山型の橋梁となっている。
図14から図15に示すように、倒立状態にある液体詰め替え袋体200の内部に当該開口保持部130aの山型の橋梁を突っ込んで挿入することにより、開口状態を保つものとなっている。後述する図16に示すように、倒立状態にある液体詰め替え袋体200の内部に当該開口保持部130aを突っ込んで挿入することにより、橋梁の稜線の広がりにより、液体詰め替え袋体200の開口状態を保つものとなっている。
【0045】
山型の高さは、適度な高さ、例えば、液体詰め替え袋体200の高さの半分以上の高さあれば、図16に示すように、液体詰め替え袋体200を倒立させて当該柱体130aを液体詰め替え袋体200内に挿入することにより、液体詰め替え袋体200の姿勢が倒立した状態で安定させることができる。
【0046】
なお、開口保持部130aが上部筐体110aの内周壁面から延設されている箇所の高さは、特に限定されないが、例えば、実施例1と同様、液体詰め替え袋体200を薬液詰め替え支援具100aの上部筐体110a内に立てたときに上部筐体110a内に一時的に溜まる薬液の喫水線よりも上に位置するようにすることが好ましい。実施例2の橋梁状の構造であっても一時的であれ薬液の喫水線より下に来る場合、開口保持部130aの付け根が薬液に浸されると薬液が付け根に付着したり、液体詰め替え袋体200のフィルム面と上部筐体110aの内周壁面との間や開口保持部130aとの間において薬液が付着したりするおそれがあり当該部分から薬液が自然に流れ落ちるのに少し時間がかかる可能性があるからである。しかし、実施例2においても時間をかければ自然に薬液は流れ落ちるため、開口保持部130aが内周壁面から延設されている箇所の高さを制限するものではない。
【0047】
次に、開口保持部130aが上部筐体110aの内周壁面から延設されている箇所の構造の工夫について説明する。図12に示すように、この構成例では、開口保持部130aの付け根の構造は上部筐体110aの内周壁面から斜め上方に延設された構造となっている。このように開口保持部130aの下部の構造が斜めになっていることにより、液体詰め替え袋体200内部から開口保持部130aをつたって落ちてくる薬液が自然と下方に流れ落ちやすくなっている。
【0048】
また、この構成例では、液体詰め替え袋体200を開口保持部130aにより逆さ向きに立てた状態において、液体詰め替え袋体200のフィルム面と上部筐体110aの内周壁面とが密接しないように開口保持部130aの付け根の立ち上がり形状を工夫している。つまり、付け根付近では緩やかに斜め上方に立ち上がり、その後徐々に角度が大きくなるように斜め上方に立ち上がる形状となっている。この工夫により、図16に示すように、液体詰め替え袋体200を開口保持部130aにより逆さに立てた状態において、液体詰め替え袋体200のフィルム面と上部筐体110aの内周壁面とが密接しないようになっている。液体詰め替え袋体200のフィルム面と上部筐体110aの内周壁面とが密接すると当該密接個所において薬液の流れ落ちるのに時間がかかるおそれがあるからである。しかし、時間をかければ密接個所からも薬液は流れ出るので本発明では開口保持部130aが上部筐体110aの内周壁面から延設されている箇所の構造を制限するものではない。
【0049】
次に、実施例2にかかる薬液詰め替え支援具100aを用いて液体詰め替え袋体200から薬液本体容器300に対して薬液の注入・詰め替えを行う手順を説明しておく。
【0050】
(手順1)
まず、図13に示すように、薬液詰め替え支援具100の下部漏斗部120を薬液本体容器300の上面開口310に差し込んで薬液詰め替え支援具100を薬液本体容器300に取り付けておく。
【0051】
(手順2)
次に、液体詰め替え袋体200の上部の封止辺を破り、上面に開口210を開け、図14に示すように、薬液本体容器300に取り付けた薬液詰め替え支援具100の上部筐体110aに対して注ぎ込みつつ、上部筐体110a上で倒立状態まで立てる。
【0052】
(手順3)
次に、図15に示すように、液体詰め替え袋体200を倒立させたまま上部筐体110a内へ差し込む。
この例では、図16に示すように、液体詰め替え袋体200を倒立させて橋梁である開口保持部130を液体詰め替え袋体200内に挿入し、液体詰め替え袋体200の袋片を橋梁の稜線と上部筐体110aの内周壁面との間に挟み入れることにより、液体詰め替え袋体200の開口が開いた状態で安定する。
【0053】
(手順4)
次に、図16の状態のまま暫く放置し、液体詰め替え袋体200の内部に残っている薬液の垂れがある程度切れるまで液体詰め替え袋体200内部の薬液を薬液本体容器300に詰め替えることができる。
【0054】
上記の4つの手順により、簡単に利用者の手を拘束することなく、液体詰め替え袋体200の内部に残っている薬液のほとんどを薬液本体容器300に詰め替えることができる。
従来方法では上記の手順3および手順4に相当するものがなく、主に手順2に示すように、手で持って液体詰め替え袋体200を傾けて倒立状態を保ち続けない限り、液体詰め替え袋体200の内部に残っている薬液を薬液本体容器300に詰め替えることができない。
【0055】
以上、本発明の薬液詰め替え支援具の構成例における好ましい実施例を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明の薬液詰め替え支援具は、シャンプーやリンスや洗剤や柔軟剤などの薬液を収納する薬液本体容器に対して、液体詰め替え袋体から薬液を注入、詰め替えるものに対して用いることができる。
【符号の説明】
【0057】
100,100a 薬液詰め替え支援具
110,110a 上部筐体
120,120a 下部漏斗部
130,130a 開口保持部
200 薬液詰め替え袋体
300 薬液本体容器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液を収納する薬液本体容器に対して、詰め替え用薬液を封止した液体詰め替え袋体からの前記薬液の注入・詰め替えを支援する薬液詰め替え支援具であって、
前記封止が破られ上面が開口された前記液体詰め替え容器を倒立させた状態で受け入れる筒状の上部筒体と、
前記上部筐体から前記薬液本体容器の上面開口を介して前記薬液本体容器内部まで導通する下部漏斗部と、
前記上部筐体の内周壁面の一部から延設され、前記倒立状態の前記液体詰め替え袋体の内部に挿入することにより、前記液体詰め替え袋体の開口状態を保つ開口保持部を備えた薬液詰め替え支援具。
【請求項2】
前記開口保持部が離れた2片の柱体であり、2片の前記柱体の間隔をもって、前記液体詰め替え袋体の開口状態を保つものである請求項1に記載の薬液詰め替え支援具。
【請求項3】
前記開口保持部が、前記上部筐体の中で対向する内周壁面間に設けた山型の橋梁であり、前記橋梁の稜線の広がりにより前記液体詰め替え袋体の開口状態を保つものである請求項1に記載の薬液詰め替え支援具。
【請求項4】
前記下部漏斗部の上部において外周壁面がラッパ状の広がりを備え、前記薬液本体容器の上面開口に差し込むことで、前記薬液本体容器の上面開口の内径にちょうど沿う外周壁面部分にて前記下部漏斗部が嵌合係止されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の薬液詰め替え支援具。
【請求項5】
前記下部漏斗部の外周側壁面に空気抜き用の溝を設け、前記下部漏斗部を前記薬液本体容器の上面開口に差し込んだ状態で前記空気抜き用の溝により前記薬液本体容器の内部と外気を通じせしめたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の薬液詰め替え支援具。
【請求項1】
薬液を収納する薬液本体容器に対して、詰め替え用薬液を封止した液体詰め替え袋体からの前記薬液の注入・詰め替えを支援する薬液詰め替え支援具であって、
前記封止が破られ上面が開口された前記液体詰め替え容器を倒立させた状態で受け入れる筒状の上部筒体と、
前記上部筐体から前記薬液本体容器の上面開口を介して前記薬液本体容器内部まで導通する下部漏斗部と、
前記上部筐体の内周壁面の一部から延設され、前記倒立状態の前記液体詰め替え袋体の内部に挿入することにより、前記液体詰め替え袋体の開口状態を保つ開口保持部を備えた薬液詰め替え支援具。
【請求項2】
前記開口保持部が離れた2片の柱体であり、2片の前記柱体の間隔をもって、前記液体詰め替え袋体の開口状態を保つものである請求項1に記載の薬液詰め替え支援具。
【請求項3】
前記開口保持部が、前記上部筐体の中で対向する内周壁面間に設けた山型の橋梁であり、前記橋梁の稜線の広がりにより前記液体詰め替え袋体の開口状態を保つものである請求項1に記載の薬液詰め替え支援具。
【請求項4】
前記下部漏斗部の上部において外周壁面がラッパ状の広がりを備え、前記薬液本体容器の上面開口に差し込むことで、前記薬液本体容器の上面開口の内径にちょうど沿う外周壁面部分にて前記下部漏斗部が嵌合係止されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の薬液詰め替え支援具。
【請求項5】
前記下部漏斗部の外周側壁面に空気抜き用の溝を設け、前記下部漏斗部を前記薬液本体容器の上面開口に差し込んだ状態で前記空気抜き用の溝により前記薬液本体容器の内部と外気を通じせしめたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の薬液詰め替え支援具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−163195(P2010−163195A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−8329(P2009−8329)
【出願日】平成21年1月18日(2009.1.18)
【特許番号】特許第4328830号(P4328830)
【特許公報発行日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【出願人】(509019152)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月18日(2009.1.18)
【特許番号】特許第4328830号(P4328830)
【特許公報発行日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【出願人】(509019152)
【Fターム(参考)】
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