蛍光キューブ,照明切替装置及び蛍光測定装置
【課題】開口間での遮光性が高い蛍光キューブ及び照明切替装置と、その照明切替装置を備えることにより高画質の蛍光像や正確な測定結果が得られる蛍光測定装置を提供する。
【解決手段】蛍光キューブ10は、試料Sを励起光L2で照明して蛍光L3を発生させる蛍光照明装置20において、駆動歯車12により所定位置に交換配置される。蛍光キューブ10の筐体3は、励起光L2と蛍光L3との光路分離を内部で行い、光を通過させる光源側開口A1と、その光源側開口A1を挟んで位置する切り込み部B1と、が形成された光源側面3aを有する。遮光ブロック2は、切り込み部B1の凹凸に対応した凹凸部B3を有する。
【解決手段】蛍光キューブ10は、試料Sを励起光L2で照明して蛍光L3を発生させる蛍光照明装置20において、駆動歯車12により所定位置に交換配置される。蛍光キューブ10の筐体3は、励起光L2と蛍光L3との光路分離を内部で行い、光を通過させる光源側開口A1と、その光源側開口A1を挟んで位置する切り込み部B1と、が形成された光源側面3aを有する。遮光ブロック2は、切り込み部B1の凹凸に対応した凹凸部B3を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は蛍光キューブ,照明切替装置及び蛍光測定装置に関するものであり、例えば、蛍光顕微鏡,蛍光撮影装置,蛍光光度測定装置等の蛍光測定装置、それに搭載される照明切替装置及び蛍光キューブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
励起光による細胞自体からの蛍光発光や蛍光試薬で染色された細胞を観察する蛍光顕微鏡、培養容器全体を撮影する蛍光撮影装置、蛍光強度を測定する蛍光光度測定装置等の蛍光測定装置には、試料を励起光で照明する蛍光照明装置が搭載される。そのなかでも、落射照明(同軸照明)で励起光を照射するタイプの落射蛍光照明装置として、励起フィルタ,ダイクロイックミラー及び吸収フィルタを1つにユニット化した蛍光キューブを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。蛍光キューブは、フィルタカセット,蛍光ミラーユニット等とも呼ばれ、落射蛍光照明装置の重要な構成要素となっている。
【0003】
落射蛍光照明装置には、複数の蛍光キューブを装備したものも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。複数の蛍光キューブのうちの1つを選択して所定位置に配置するために交換機構が用いられ、異なる蛍光波長での観察及び測定を行うことができるように構成されている。
【0004】
また、試料の発する蛍光(観察光)は、励起光(照明光)に比べると遙かに微弱(数万分の1)である。特許文献3では、蛍光像の画質を良くするために、外乱光を除去する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公昭56−19605号公報
【特許文献2】特開平8−94940号公報
【特許文献3】特開2002−207177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の蛍光照明装置はいずれも蛍光キューブの交換機構における遮光に問題がある。蛍光キューブには光源側(照明側)開口、試料側開口及び観察側(撮影側)開口が設けられているが、各開口間での遮光が十分でないため、光源(ハロゲンランプや水銀ランプ等)からの白色光が、蛍光キューブへ入射する際、励起フィルタを経由しないで装置の隙間から漏れて発散し、迷光となってしまう。その迷光が試料側開口や観察側開口に回り込んで励起光や蛍光に混入すると、測定結果や蛍光像の画質に悪影響を及ぼすことになる。
【0007】
特に微弱蛍光試料の場合(例えば、長時間露光でも弱い蛍光しか得られないような蛍光試薬を用いた場合)には、開口部分での遮光が十分でないと、その影響は大きなものとなって、単色励起・単色撮像が困難になる。例えば励起光が青色光の場合、試料側開口に白色光が漏れると、青色光以外の不要波長成分(赤色光,黄色光等)で試薬及び容器等が照明されてしまい、正しい測定結果が得られなくなる。また、観察側開口に白色光が漏れると、白色光が蛍光像に重なってしまい、蛍光像の画質が低下することになる。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、開口間での遮光性が高い蛍光キューブ及び照明切替装置と、その照明切替装置を備えることにより高画質の蛍光像や正確な測定結果が得られる蛍光測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の蛍光キューブは、試料を励起光で照明して蛍光を発生させる蛍光照明装置において交換機構により所定位置に交換配置される蛍光キューブであって、励起光と蛍光との光路分離を内部で行う筐体を有し、光を通過させる複数の開口と、前記開口のうちの少なくとも1つを挟んで位置するとともに前記交換配置の移動方向に平行な切り込み部と、が形成された面を前記筐体に有することを特徴とする。
【0010】
この構成によると、開口を通過せずに蛍光キューブ外に漏れた光が迷光になっても、その迷光は切り込み部によって遮られる。したがって、迷光が励起光や蛍光に混入するのを防止することができる。
【0011】
本発明の蛍光キューブは、複数の溝が前記開口の形成されている面に形成されており、前記溝が、前記交換配置の移動方向への前記溝の移動に併せて前記溝と噛み合った歯車が共に回転するような溝であってもよい。
【0012】
この構成によると、開口を通過せずに蛍光キューブ外に漏れた光が迷光になっても、その迷光は複数の溝及びそれと噛み合う歯車によって遮られる。したがって、迷光が励起光や蛍光に混入するのを防止することができる。
【0013】
本発明の蛍光キューブは、前記開口として、光源からの光を入射させる光源側開口と、励起光を射出する試料側開口と、蛍光を射出する観察側開口と、を有し、前記切り込み部が前記光源側開口を挟んで位置してもよい。
【0014】
光源側開口には試料側開口や観察側開口よりも遙かに強い光が入射するため、光源側開口を通過せずに蛍光キューブ外に漏れた光が迷光になると、それが測定等の結果に及ぼす影響は大きい。この構成によると、光源側開口を挟んで位置する切り込み部で、上記影響の大きい迷光が遮られるため、励起光や蛍光への迷光の混入を効果的に防止することが可能となる。
【0015】
本発明の照明切替装置は、本発明に係る蛍光キューブと、前記切り込み部の凹凸に対応した凹凸部を有する遮光ブロックと、前記複数の溝と噛み合う歯車と、複数の蛍光キューブのうちの1つを所定位置に交換配置する前記交換機構と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
この構成によると、開口を通過せずに蛍光キューブ外に漏れた光が迷光になっても、その迷光は切り込み部及びそれと嵌り合う凹凸部、並びに複数の溝及びそれと噛み合う歯車によって遮られる。したがって、迷光が励起光や蛍光に混入するのを効果的に防止することができる。
【0017】
本発明の蛍光測定装置は、本発明に係る照明切替装置と、前記蛍光キューブで光路分離される励起光を構成する白色光を発生させる光源と、前記蛍光キューブで光路分離された蛍光から成る蛍光像の撮影を行う撮像装置と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
この構成によると、照明切替装置における迷光カットにより、迷光が測定結果等に及ぼす影響を低減することができる。なお、蛍光測定装置としては、蛍光顕微鏡,蛍光撮影装置,蛍光光度測定装置等の光学装置が挙げられる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、切り込み部によって迷光が遮られる構成になっているため、光源側,試料側,観察側等に設けられている開口の間での遮光性が高い蛍光キューブ及び照明切替装置を実現することができる。そして、本発明に係る照明切替装置を備えることにより、高画質の蛍光像や正確な測定結果が得られる蛍光測定装置を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る蛍光測定装置の概略構成例を模式的断面で示す図。
【図2】図1の蛍光測定装置を光源側開口の側から示す図。
【図3】第1の実施の形態に係る蛍光測定装置を模式的に示す水平断面図。
【図4】第1の実施の形態に係る蛍光測定装置を模式的に示す垂直断面図。
【図5】第1の実施の形態に係る蛍光キューブを示す斜視図。
【図6】第1の実施の形態に係る照明切替装置を示す分解斜視図。
【図7】第1の実施の形態に係る照明切替装置を示す水平断面図。
【図8】図7の要部を示す水平断面図。
【図9】第1の実施の形態に係る照明切替装置を示す垂直断面図。
【図10】図9の要部を示す垂直断面図。
【図11】第2の実施の形態に係る蛍光キューブを示す斜視図。
【図12】第2の実施の形態に係る照明切替装置の内部構造を示す斜視図。
【図13】第2の実施の形態に係る照明切替装置を示す水平断面図。
【図14】第2の実施の形態に係る照明切替装置を示す垂直断面図。
【図15】ターレット機構の他の具体例を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る蛍光キューブ,照明切替装置及び蛍光測定装置の実施の形態等を、図面を参照しつつ説明する。なお、各実施の形態等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
【0022】
《蛍光キューブ等の概略構成例(図1,図2)》
図1,図2に、本発明に係る蛍光キューブ10、蛍光照明装置20及び蛍光測定装置30の概略構成例を模式的に示す。蛍光測定装置30は、マイクロプレート8上にセットされた試料Sを励起光L2(照明光)で落射照明して蛍光L3(観察光)を発生させるための蛍光照明装置20を備えている。蛍光照明装置20は、試料Sから発せられた蛍光L3を励起光L2から光路分離するための蛍光キューブ10を複数装備しており、駆動歯車12等から成る交換機構により、複数の蛍光キューブ10のうちの1つを選択して所定位置に交換配置することが可能になっている。
【0023】
蛍光キューブ10は、励起光L2と蛍光L3との光路分離を内部で行う筐体3を有しており、その筐体3の内部には、励起フィルタ4,ダイクロイックミラー5,吸収フィルタ6等が設けられている。蛍光照明装置20に装備される複数の蛍光キューブ10は、射出する励起光L2の波長が互いに異なるように、内蔵されている励起フィルタ4等がそれぞれ異なっている。したがって、前記交換機構で蛍光キューブ10を交換配置することにより、励起光L2及び蛍光L3の波長を切り替えることが可能である。
【0024】
また、筐体3には光を通過させる3つの開口A1〜A3が設けられている。第1の開口は光源ユニット1(ハロゲンランプや水銀ランプ等)からの白色光L1を入射させる光源側開口A1であり、第2の開口は励起光L2を射出する試料側開口A2であり、第3の開口は蛍光L3を射出する観察側開口A3である。なお図2は、矢印Mで示す移動により所定位置に交換配置された蛍光キューブ10を、光源側開口A1の側から見た状態で示している。
【0025】
光源ユニット1からの白色光L1が光源側開口A1から励起フィルタ4に照射されると、所定波長の励起光L2(例えば青色光)が励起フィルタ4を透過する。その励起光L2はダイクロイックミラー5で反射した後(光軸AXの折り曲げ角度:90°)、試料側開口A2から射出し、対物光学系7で試料Sに照射される。試料Sには、例えば、青色光の照明光で励起すると緑色光の蛍光が発生するように(短波長励起・長波長発光)、人工骨上に培養した骨芽細胞のカルシウムに結合する蛍光試薬が用いられている。試料Sから発生した蛍光L3(例えば緑色光)は、対物光学系7を再び通過した後、試料側開口A2を通過してダイクロイックミラー5を透過する。そして、S/N比を向上させるための吸収フィルタ6を透過して、観察側開口A3から射出する。蛍光キューブ10を射出した蛍光L3は、蛍光測定用のカメラユニット9に入射して、蛍光像の撮影,測定,観察等に用いられる。
【0026】
筐体3の光源側面3aには、光源側開口A1を挟んで位置する切り込み部B1が、交換配置の移動方向Mに平行に形成されている。切り込み部B1は、階段状,櫛状,爪状,コの字状等の段差(1段以上)のある形状になっている。蛍光照明装置20において、前記交換配置により選択された蛍光キューブ10の光源側開口A1の側には、遮光ブロック2が位置することになる。遮光ブロック2には、切り込み部B1の凹凸に対応した凹凸部B3が形成されており、選択された蛍光キューブ10の切り込み部B1と遮光ブロック2の凹凸部B3とが前記所定位置で嵌り合うようになっている。この構成によると、光源側開口A1を通過せずに蛍光キューブ10外に漏れた光が迷光になっても、その迷光は切り込み部B1によって遮られる。したがって、迷光が励起光や蛍光に混入するのを防止することができる。
【0027】
さらに、筐体3の光源側面3aには、図2に示すように、複数の遮光溝B2が互いに平行に形成されている。この遮光溝B2の両端部側には、前述の切り込み部B1が位置している。また、前記所定位置で光源側面3aに対して作用するように、2本の遮光歯車B4が遮光ブロック2に設けられている。2本の遮光歯車B4は、光源側開口A1を挟んで対向するように位置し、また、凹凸部B3が形成されている遮光ブロック2で支持されている。つまり、遮光溝B2は前記交換配置の際の蛍光キューブ10の移動方向Mと交差する方向(ここでは直交方向)に対して平行に形成されており、交換配置の際に遮光溝B2が対向する遮光歯車B4と噛み合うように形成されている。
【0028】
なお、図2では、遮光歯車B4が駆動歯車12とも噛み合う構成になっており、また、遮光溝B2,遮光歯車B4及び駆動歯車12が等ピッチの構成になっているが、交換機構の構成に応じたものであればこれらに限らない。例えば、遮光歯車B4が遮光溝B2のみと噛み合う構成になっていてもよく、遮光溝B2及び遮光歯車B4と、駆動歯車12との間では歯のピッチや歯の形状が全て一致してなくてもよい。
【0029】
蛍光キューブ10の交換機構を備えた落射蛍光照明装置20においては、光源側,試料側及び観察側の各開口間での遮光性を向上させるために、以下の2つの遮光構造を導入している。
【0030】
第1の遮光構造は、切り込み部B1と凹凸部B3とで構成されるラビリンス構造である。このラビリンス構造により、白色光L1のうち励起フィルタ4を経由しないで隙間から漏れて生じた迷光を遮光することができる。例えば、蛍光キューブ10の3つの開口A1〜A3の光軸AXを含む平面(図1の紙面)と直交する方向に伸びるラビリンス構造を用いれば、蛍光キューブ10の3つの開口A1〜A3の光軸AXを含む平面に対して平行な方向に進む迷光を遮光することができる。つまり、励起フィルタ4を透過しない迷光は、凹凸空間内部で反射を繰り返して試料側開口A2や観察側開口A3には到達不可能となる。したがって、試料側開口A2や観察側開口A3から筐体3内に迷光が入り込んで、励起光L2や蛍光L3に混入するのを防止することができる。
【0031】
第2の遮光構造は、遮光溝B2と遮光歯車B4とで構成される結合構造である。この結合構造により、白色光L1のうち励起フィルタ4を経由しないで隙間から漏れて生じた迷光を遮光することができる。例えば、蛍光キューブ10の交換時の移動方向Mと直交するように遮光溝B2を形成し、蛍光キューブ10の交換機構(ターレット機構,回転機構,直動機構等)の運動と同期して回転する遮光歯車B4で遮光溝B2の全幅と噛み合う結合構造にすれば、蛍光キューブ10の3つの開口A1〜A3の光軸AXを含む平面(図1の紙面)と直交する平面に対して平行な方向に進む迷光を遮光することができる。つまり、励起フィルタ4を透過しない迷光は、装置内部で反射を繰り返して試料側開口A2や観察側開口A3には到達不可能となる。したがって、試料側開口A2や観察側開口A3から筐体3内に迷光が入り込んで、励起光L2や蛍光L3に混入するのを防止することができる。
【0032】
上記のように、切り込み部B1及び凹凸部B3から成るラビリンス構造と、遮光溝B2及び遮光歯車B4から成る結合構造と、によって、光源側開口A1の周囲が遮光状態となるため、光源側,試料側及び観察側の各開口間での遮光性が向上して、高画質(高コントラスト等)の蛍光像や正確な測定結果を得ることが可能となる。例えば、蛍光強度の測定においてはS/N比が大きく向上し、測定精度の向上が可能となる。また、数十秒以上の長時間の撮影ができるようになるので、従来構造の落射蛍光照明装置では不可能だった微弱蛍光を発する試料の撮影及び蛍光強度測定が可能になる。
【0033】
切り込み部B1,凹凸部B3,遮光溝B2,遮光歯車B4のそれぞれを単独で用いた場合でも、上述した遮光効果を得ることは可能であるが、前述した各遮光構造をとることによって、得られる遮光効果は飛躍的に増大する。また、蛍光キューブ10での迷光の発生量は光源側開口A1付近において最も大きいが、上述した遮光構造を他の光が通過する開口(つまり試料側開口A2や観察側開口A3)についても設ければ、各開口間での遮光性を更に向上させることができる。
【0034】
《第1の実施の形態(図3〜図10)》
図3〜図10に、蛍光キューブ10A、照明切替装置18A及び蛍光測定装置30Aのの第1の実施の形態を示す。図3は、蛍光測定装置30Aの水平断面構造を模式的に示しており、図4は蛍光測定装置30Aの垂直断面構造を模式的に示している。図5(A),図5(B)は、蛍光キューブ10Aの外観を互いに異なった方向から示しており、図6(A),図6(B)は、照明切替装置18Aの外観を遮光ブロック2を外した状態で互いに異なった方向から示している。図7は、照明切替装置18Aの水平断面構造を示しており、図8は、図7の要部P1を示している。また図9は、照明切替装置18Aの垂直断面構造を示しており、図10は、図9の要部P2を示している。
【0035】
第1の実施の形態(図3〜図10)は、前述した概略構成例(図1,図2)の構成を更に具体化したものであり、蛍光キューブ10A、蛍光照明装置20A及び蛍光測定装置30Aは、前記蛍光キューブ10、蛍光照明装置20及び蛍光測定装置30にそれぞれ相当している。蛍光測定装置30Aは、図3,図4に示すように、対物光学系7,カメラユニット9,蛍光照明装置20A等を備えている。蛍光照明装置20Aは、光源ユニット1,照明切替装置18A等を備えており、照明切替装置18Aは、蛍光キューブ10A,遮光ブロック2,遮光歯車B4,前記交換機構等を備えている。対物光学系7は、2つの部分から成る対物レンズ7aと、その間に配置された折り返しミラー7bと、で構成されている。
【0036】
蛍光照明装置20Aは、マイクロプレート8上にセットされた試料Sを励起光L2(図1等)で落射照明して蛍光L3(図1等)を発生させるためのものであり、前記交換機構として、ターレット駆動モータ13,駆動歯車12,筐体3を支持する部材等から成るターレット機構11(図6等)を備えている。なお、筐体3は含まれない。つまり、複数の蛍光キューブ10Aを取り付け溝14(アリ溝,図5等)で一体化し、ターレット軸Xを中心とする矢印M(図6,図9等)方向の回転により、選択した1つの蛍光キューブ10Aを、所定位置である遮光ブロック2の位置に交換配置するターレット式を採用している。したがって、ターレット機構11で蛍光キューブ10Aを交換配置することにより、励起光L2及び蛍光L3の波長を切り替えることが可能である。
【0037】
筐体3の光源側面3aは一方向に凸のシリンドリカルな曲面になっており、所定位置で対向する遮光ブロック2の対向面も、光源側面3aの面形状に対応するように一方向に凹のシリンドリカルな曲面になっている。これにより、筐体3と遮光ブロック2との間隔が小さくなるため、隙間から漏れ出た迷光を容易に遮光することが可能となる。
【0038】
筐体3の光源側面3aに形成されている切り込み部B1は、図5等に示すように、1段の段差を有する階段状になっている。なお、この切り込み部B1は、櫛状,爪状,コの字状,2段以上の階段状であってもよい。また、遮光ブロック2には、図6(A)等に示すように、切り込み部B1の凹凸に対応した凹凸部B3が形成されている。そして図8に示すように、選択された蛍光キューブ10Aの切り込み部B1と遮光ブロック2の凹凸部B3とが嵌り合うようになっている。切り込み部B1と凹凸部B3とで構成されるラビリンス構造により、前述したように白色光L1のうち励起フィルタ4を経由しないで隙間から漏れて生じた迷光を遮光することが可能となる。
【0039】
筐体3の光源側面3aに複数形成されている遮光溝B2は、図5(A)等に示すように、2つの切り込み部B1の間に位置している。また、遮光ブロック2には、図6(A)等に示すように、2本の遮光歯車B4が光源側開口A1を挟んで対向するように支持されている。そして図10に示すように、選択された蛍光キューブ10Aの遮光溝B2と遮光ブロック2側の遮光歯車B4とが噛み合うようになっている。遮光溝B2と遮光歯車B4とで構成される結合構造により、前述したように白色光L1のうち励起フィルタ4を経由しないで隙間から漏れて生じた迷光を遮光することが可能となる。遮光歯車B4が遮光溝B2に噛み合うとともに、駆動歯車12とも噛み合うようになっているため、次に所定位置に来る蛍光キューブ10Aとの噛み合わせも正しく行うことが可能となる。
【0040】
上記のように、切り込み部B1及び凹凸部B3から成るラビリンス構造と、遮光溝B2及び遮光歯車B4から成る結合構造と、によって、光源側開口A1の周囲が遮光状態となるため、光源側,試料側及び観察側の各開口間での高い遮光性を得ることができる。また、照明切替装置18A外から光源側開口A1内に入り込もうとする光に対しても高い遮光性を得ることができる。
【0041】
《第2の実施の形態(図11〜図14)》
図11〜図14に、蛍光キューブ10A及び照明切替装置18Bの第2の実施の形態を示す。図11(A),図11(B)は、蛍光キューブ10Bの外観を互いに異なった方向から示しており、図12は、照明切替装置18Bの内部構造を示している。また図13は、照明切替装置18Bの水平断面構造を示しており、図14は、照明切替装置18Bの垂直断面構造を示している。
【0042】
第2の実施の形態(図11〜図14)は、第1の実施の形態(図3〜図10)と同様、前述した概略構成例(図1,図2)の構成を更に具体化したものである。ただし第2の実施の形態は、蛍光キューブ10Bの交換機構として直動機構15を有する点で、ターレット機構11を有する第1の実施の形態とは異なっている。つまり、図12等に示すように、複数の蛍光キューブ10Bを取り付け溝14(アリ溝)で一体化し、矢印M(図12)方向のスライド(直線移動)により、選択した1つの蛍光キューブ10Bを遮光ブロック2の所定位置に交換配置する直動式を採用している。したがって、直動機構15で蛍光キューブ10Bを交換配置することにより、励起光L2及び蛍光L3の波長を切り替えることが可能である。なお、交換機構に関連する部分や切り込み部B1の形状に関連する部分以外は、第1の実施の形態と第2の実施の形態はほぼ同様の構成及び機能を有している。
【0043】
筐体3の光源側面3aは平面になっており、所定位置で対向する遮光ブロック2の対向面も、光源側面3aの面形状に対応するように平面になっている。これにより、筐体3と遮光ブロック2との間隔が小さくなるため、隙間から漏れ出た迷光を容易に遮光することが可能となる。
【0044】
筐体3の光源側面3aに形成されている切り込み部B1は、図11等に示すように、凹凸の段差を有する櫛状になっている。なお、この切り込み部B1は、階段状,爪状,コの字状であってもよい。また、遮光ブロック2には、図14等に示すように、切り込み部B1の凹凸に対応した凹凸部B3が形成されている。そして、選択された蛍光キューブ10Aの切り込み部B1と遮光ブロック2の凹凸部B3とが嵌り合うようになっている。切り込み部B1と凹凸部B3とで構成されるラビリンス構造により、前述したように白色光L1のうち励起フィルタ4を経由しないで隙間から漏れて生じた迷光を遮光することが可能となる。
【0045】
筐体3の光源側面3aに複数形成されている遮光溝B2は、図11(A)等に示すように、2つの切り込み部B1の間に位置している。また、遮光ブロック2には、図12等に示すように、2本の遮光歯車B4が光源側開口A1を挟んで対向するように支持されている。そして図13等に示すように、選択された蛍光キューブ10Aの遮光溝B2と遮光ブロック2側の遮光歯車B4とが噛み合うようになっている。遮光溝B2と遮光歯車B4とで構成される結合構造により、前述したように白色光L1のうち励起フィルタ4を経由しないで隙間から漏れて生じた迷光を遮光することが可能となる。遮光歯車B4が遮光溝B2に噛み合うとともに、駆動歯車12とも噛み合うようになっているため、次に所定位置に来る蛍光キューブ10Aとの噛み合わせも正しく行うことが可能となる。
【0046】
上記のように、切り込み部B1及び凹凸部B3から成るラビリンス構造と、遮光溝B2及び遮光歯車B4から成る結合構造と、によって、光源側開口A1の周囲が遮光状態となるため、光源側,試料側及び観察側の各開口間での高い遮光性を得ることができる。また、照明切替装置18B外から光源側開口A1内に入り込もうとする光に対しても高い遮光性を得ることができる。
【0047】
なお、前述した遮光溝B2、遮光歯車B4(図2,図12等)は、歯車における歯が遮光歯車B4の回転軸に対して平行となるような形状となっているが、これに限られず、歯車における歯が回転軸に対して角度θだけ傾いたような形状となっていてもよい(0<θ<90°)。例えば、歯車の形状としては、はすば歯車、やまば歯車、かさ歯車等の形状であってよい。例えば、かさ歯車は、図15に示すように、観察側開口A3又は試料側開口A2の遮光に使うことができる。また、蛍光キューブ10は、同図のような形状でもよいし、立方体や直方体などの形状を取ることができる。
【0048】
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施の形態は、あくまでも、本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
【符号の説明】
【0049】
1 光源ユニット(光源)
2 遮光ブロック
3 筐体
3a 光源側面(開口の形成されている面)
4 励起フィルタ
5 ダイクロイックミラー
6 吸収フィルタ
7 対物光学系
7a 対物レンズ
7b 折り返しミラー
8 マイクロプレート
9 カメラユニット(撮像装置)
10,10A,10B 蛍光キューブ
11 ターレット機構(交換機構)
12 駆動歯車(交換機構)
13 ターレット駆動モータ(交換機構)
14 取り付け溝
15 直動機構(交換機構)
18A,18B 照明切替装置
20,20A 蛍光照明装置
30,30A 蛍光測定装置
S 試料(測定対象物)
L1 白色光
L2 励起光
L3 蛍光
A1 光源側開口
A2 試料側開口
A3 観察側開口
B1 切り込み部
B2 遮光溝(溝)
B3 凹凸部
B4 遮光歯車(歯車)
X ターレット軸
AX 光軸
【技術分野】
【0001】
本発明は蛍光キューブ,照明切替装置及び蛍光測定装置に関するものであり、例えば、蛍光顕微鏡,蛍光撮影装置,蛍光光度測定装置等の蛍光測定装置、それに搭載される照明切替装置及び蛍光キューブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
励起光による細胞自体からの蛍光発光や蛍光試薬で染色された細胞を観察する蛍光顕微鏡、培養容器全体を撮影する蛍光撮影装置、蛍光強度を測定する蛍光光度測定装置等の蛍光測定装置には、試料を励起光で照明する蛍光照明装置が搭載される。そのなかでも、落射照明(同軸照明)で励起光を照射するタイプの落射蛍光照明装置として、励起フィルタ,ダイクロイックミラー及び吸収フィルタを1つにユニット化した蛍光キューブを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。蛍光キューブは、フィルタカセット,蛍光ミラーユニット等とも呼ばれ、落射蛍光照明装置の重要な構成要素となっている。
【0003】
落射蛍光照明装置には、複数の蛍光キューブを装備したものも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。複数の蛍光キューブのうちの1つを選択して所定位置に配置するために交換機構が用いられ、異なる蛍光波長での観察及び測定を行うことができるように構成されている。
【0004】
また、試料の発する蛍光(観察光)は、励起光(照明光)に比べると遙かに微弱(数万分の1)である。特許文献3では、蛍光像の画質を良くするために、外乱光を除去する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公昭56−19605号公報
【特許文献2】特開平8−94940号公報
【特許文献3】特開2002−207177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の蛍光照明装置はいずれも蛍光キューブの交換機構における遮光に問題がある。蛍光キューブには光源側(照明側)開口、試料側開口及び観察側(撮影側)開口が設けられているが、各開口間での遮光が十分でないため、光源(ハロゲンランプや水銀ランプ等)からの白色光が、蛍光キューブへ入射する際、励起フィルタを経由しないで装置の隙間から漏れて発散し、迷光となってしまう。その迷光が試料側開口や観察側開口に回り込んで励起光や蛍光に混入すると、測定結果や蛍光像の画質に悪影響を及ぼすことになる。
【0007】
特に微弱蛍光試料の場合(例えば、長時間露光でも弱い蛍光しか得られないような蛍光試薬を用いた場合)には、開口部分での遮光が十分でないと、その影響は大きなものとなって、単色励起・単色撮像が困難になる。例えば励起光が青色光の場合、試料側開口に白色光が漏れると、青色光以外の不要波長成分(赤色光,黄色光等)で試薬及び容器等が照明されてしまい、正しい測定結果が得られなくなる。また、観察側開口に白色光が漏れると、白色光が蛍光像に重なってしまい、蛍光像の画質が低下することになる。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、開口間での遮光性が高い蛍光キューブ及び照明切替装置と、その照明切替装置を備えることにより高画質の蛍光像や正確な測定結果が得られる蛍光測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の蛍光キューブは、試料を励起光で照明して蛍光を発生させる蛍光照明装置において交換機構により所定位置に交換配置される蛍光キューブであって、励起光と蛍光との光路分離を内部で行う筐体を有し、光を通過させる複数の開口と、前記開口のうちの少なくとも1つを挟んで位置するとともに前記交換配置の移動方向に平行な切り込み部と、が形成された面を前記筐体に有することを特徴とする。
【0010】
この構成によると、開口を通過せずに蛍光キューブ外に漏れた光が迷光になっても、その迷光は切り込み部によって遮られる。したがって、迷光が励起光や蛍光に混入するのを防止することができる。
【0011】
本発明の蛍光キューブは、複数の溝が前記開口の形成されている面に形成されており、前記溝が、前記交換配置の移動方向への前記溝の移動に併せて前記溝と噛み合った歯車が共に回転するような溝であってもよい。
【0012】
この構成によると、開口を通過せずに蛍光キューブ外に漏れた光が迷光になっても、その迷光は複数の溝及びそれと噛み合う歯車によって遮られる。したがって、迷光が励起光や蛍光に混入するのを防止することができる。
【0013】
本発明の蛍光キューブは、前記開口として、光源からの光を入射させる光源側開口と、励起光を射出する試料側開口と、蛍光を射出する観察側開口と、を有し、前記切り込み部が前記光源側開口を挟んで位置してもよい。
【0014】
光源側開口には試料側開口や観察側開口よりも遙かに強い光が入射するため、光源側開口を通過せずに蛍光キューブ外に漏れた光が迷光になると、それが測定等の結果に及ぼす影響は大きい。この構成によると、光源側開口を挟んで位置する切り込み部で、上記影響の大きい迷光が遮られるため、励起光や蛍光への迷光の混入を効果的に防止することが可能となる。
【0015】
本発明の照明切替装置は、本発明に係る蛍光キューブと、前記切り込み部の凹凸に対応した凹凸部を有する遮光ブロックと、前記複数の溝と噛み合う歯車と、複数の蛍光キューブのうちの1つを所定位置に交換配置する前記交換機構と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
この構成によると、開口を通過せずに蛍光キューブ外に漏れた光が迷光になっても、その迷光は切り込み部及びそれと嵌り合う凹凸部、並びに複数の溝及びそれと噛み合う歯車によって遮られる。したがって、迷光が励起光や蛍光に混入するのを効果的に防止することができる。
【0017】
本発明の蛍光測定装置は、本発明に係る照明切替装置と、前記蛍光キューブで光路分離される励起光を構成する白色光を発生させる光源と、前記蛍光キューブで光路分離された蛍光から成る蛍光像の撮影を行う撮像装置と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
この構成によると、照明切替装置における迷光カットにより、迷光が測定結果等に及ぼす影響を低減することができる。なお、蛍光測定装置としては、蛍光顕微鏡,蛍光撮影装置,蛍光光度測定装置等の光学装置が挙げられる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、切り込み部によって迷光が遮られる構成になっているため、光源側,試料側,観察側等に設けられている開口の間での遮光性が高い蛍光キューブ及び照明切替装置を実現することができる。そして、本発明に係る照明切替装置を備えることにより、高画質の蛍光像や正確な測定結果が得られる蛍光測定装置を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る蛍光測定装置の概略構成例を模式的断面で示す図。
【図2】図1の蛍光測定装置を光源側開口の側から示す図。
【図3】第1の実施の形態に係る蛍光測定装置を模式的に示す水平断面図。
【図4】第1の実施の形態に係る蛍光測定装置を模式的に示す垂直断面図。
【図5】第1の実施の形態に係る蛍光キューブを示す斜視図。
【図6】第1の実施の形態に係る照明切替装置を示す分解斜視図。
【図7】第1の実施の形態に係る照明切替装置を示す水平断面図。
【図8】図7の要部を示す水平断面図。
【図9】第1の実施の形態に係る照明切替装置を示す垂直断面図。
【図10】図9の要部を示す垂直断面図。
【図11】第2の実施の形態に係る蛍光キューブを示す斜視図。
【図12】第2の実施の形態に係る照明切替装置の内部構造を示す斜視図。
【図13】第2の実施の形態に係る照明切替装置を示す水平断面図。
【図14】第2の実施の形態に係る照明切替装置を示す垂直断面図。
【図15】ターレット機構の他の具体例を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る蛍光キューブ,照明切替装置及び蛍光測定装置の実施の形態等を、図面を参照しつつ説明する。なお、各実施の形態等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
【0022】
《蛍光キューブ等の概略構成例(図1,図2)》
図1,図2に、本発明に係る蛍光キューブ10、蛍光照明装置20及び蛍光測定装置30の概略構成例を模式的に示す。蛍光測定装置30は、マイクロプレート8上にセットされた試料Sを励起光L2(照明光)で落射照明して蛍光L3(観察光)を発生させるための蛍光照明装置20を備えている。蛍光照明装置20は、試料Sから発せられた蛍光L3を励起光L2から光路分離するための蛍光キューブ10を複数装備しており、駆動歯車12等から成る交換機構により、複数の蛍光キューブ10のうちの1つを選択して所定位置に交換配置することが可能になっている。
【0023】
蛍光キューブ10は、励起光L2と蛍光L3との光路分離を内部で行う筐体3を有しており、その筐体3の内部には、励起フィルタ4,ダイクロイックミラー5,吸収フィルタ6等が設けられている。蛍光照明装置20に装備される複数の蛍光キューブ10は、射出する励起光L2の波長が互いに異なるように、内蔵されている励起フィルタ4等がそれぞれ異なっている。したがって、前記交換機構で蛍光キューブ10を交換配置することにより、励起光L2及び蛍光L3の波長を切り替えることが可能である。
【0024】
また、筐体3には光を通過させる3つの開口A1〜A3が設けられている。第1の開口は光源ユニット1(ハロゲンランプや水銀ランプ等)からの白色光L1を入射させる光源側開口A1であり、第2の開口は励起光L2を射出する試料側開口A2であり、第3の開口は蛍光L3を射出する観察側開口A3である。なお図2は、矢印Mで示す移動により所定位置に交換配置された蛍光キューブ10を、光源側開口A1の側から見た状態で示している。
【0025】
光源ユニット1からの白色光L1が光源側開口A1から励起フィルタ4に照射されると、所定波長の励起光L2(例えば青色光)が励起フィルタ4を透過する。その励起光L2はダイクロイックミラー5で反射した後(光軸AXの折り曲げ角度:90°)、試料側開口A2から射出し、対物光学系7で試料Sに照射される。試料Sには、例えば、青色光の照明光で励起すると緑色光の蛍光が発生するように(短波長励起・長波長発光)、人工骨上に培養した骨芽細胞のカルシウムに結合する蛍光試薬が用いられている。試料Sから発生した蛍光L3(例えば緑色光)は、対物光学系7を再び通過した後、試料側開口A2を通過してダイクロイックミラー5を透過する。そして、S/N比を向上させるための吸収フィルタ6を透過して、観察側開口A3から射出する。蛍光キューブ10を射出した蛍光L3は、蛍光測定用のカメラユニット9に入射して、蛍光像の撮影,測定,観察等に用いられる。
【0026】
筐体3の光源側面3aには、光源側開口A1を挟んで位置する切り込み部B1が、交換配置の移動方向Mに平行に形成されている。切り込み部B1は、階段状,櫛状,爪状,コの字状等の段差(1段以上)のある形状になっている。蛍光照明装置20において、前記交換配置により選択された蛍光キューブ10の光源側開口A1の側には、遮光ブロック2が位置することになる。遮光ブロック2には、切り込み部B1の凹凸に対応した凹凸部B3が形成されており、選択された蛍光キューブ10の切り込み部B1と遮光ブロック2の凹凸部B3とが前記所定位置で嵌り合うようになっている。この構成によると、光源側開口A1を通過せずに蛍光キューブ10外に漏れた光が迷光になっても、その迷光は切り込み部B1によって遮られる。したがって、迷光が励起光や蛍光に混入するのを防止することができる。
【0027】
さらに、筐体3の光源側面3aには、図2に示すように、複数の遮光溝B2が互いに平行に形成されている。この遮光溝B2の両端部側には、前述の切り込み部B1が位置している。また、前記所定位置で光源側面3aに対して作用するように、2本の遮光歯車B4が遮光ブロック2に設けられている。2本の遮光歯車B4は、光源側開口A1を挟んで対向するように位置し、また、凹凸部B3が形成されている遮光ブロック2で支持されている。つまり、遮光溝B2は前記交換配置の際の蛍光キューブ10の移動方向Mと交差する方向(ここでは直交方向)に対して平行に形成されており、交換配置の際に遮光溝B2が対向する遮光歯車B4と噛み合うように形成されている。
【0028】
なお、図2では、遮光歯車B4が駆動歯車12とも噛み合う構成になっており、また、遮光溝B2,遮光歯車B4及び駆動歯車12が等ピッチの構成になっているが、交換機構の構成に応じたものであればこれらに限らない。例えば、遮光歯車B4が遮光溝B2のみと噛み合う構成になっていてもよく、遮光溝B2及び遮光歯車B4と、駆動歯車12との間では歯のピッチや歯の形状が全て一致してなくてもよい。
【0029】
蛍光キューブ10の交換機構を備えた落射蛍光照明装置20においては、光源側,試料側及び観察側の各開口間での遮光性を向上させるために、以下の2つの遮光構造を導入している。
【0030】
第1の遮光構造は、切り込み部B1と凹凸部B3とで構成されるラビリンス構造である。このラビリンス構造により、白色光L1のうち励起フィルタ4を経由しないで隙間から漏れて生じた迷光を遮光することができる。例えば、蛍光キューブ10の3つの開口A1〜A3の光軸AXを含む平面(図1の紙面)と直交する方向に伸びるラビリンス構造を用いれば、蛍光キューブ10の3つの開口A1〜A3の光軸AXを含む平面に対して平行な方向に進む迷光を遮光することができる。つまり、励起フィルタ4を透過しない迷光は、凹凸空間内部で反射を繰り返して試料側開口A2や観察側開口A3には到達不可能となる。したがって、試料側開口A2や観察側開口A3から筐体3内に迷光が入り込んで、励起光L2や蛍光L3に混入するのを防止することができる。
【0031】
第2の遮光構造は、遮光溝B2と遮光歯車B4とで構成される結合構造である。この結合構造により、白色光L1のうち励起フィルタ4を経由しないで隙間から漏れて生じた迷光を遮光することができる。例えば、蛍光キューブ10の交換時の移動方向Mと直交するように遮光溝B2を形成し、蛍光キューブ10の交換機構(ターレット機構,回転機構,直動機構等)の運動と同期して回転する遮光歯車B4で遮光溝B2の全幅と噛み合う結合構造にすれば、蛍光キューブ10の3つの開口A1〜A3の光軸AXを含む平面(図1の紙面)と直交する平面に対して平行な方向に進む迷光を遮光することができる。つまり、励起フィルタ4を透過しない迷光は、装置内部で反射を繰り返して試料側開口A2や観察側開口A3には到達不可能となる。したがって、試料側開口A2や観察側開口A3から筐体3内に迷光が入り込んで、励起光L2や蛍光L3に混入するのを防止することができる。
【0032】
上記のように、切り込み部B1及び凹凸部B3から成るラビリンス構造と、遮光溝B2及び遮光歯車B4から成る結合構造と、によって、光源側開口A1の周囲が遮光状態となるため、光源側,試料側及び観察側の各開口間での遮光性が向上して、高画質(高コントラスト等)の蛍光像や正確な測定結果を得ることが可能となる。例えば、蛍光強度の測定においてはS/N比が大きく向上し、測定精度の向上が可能となる。また、数十秒以上の長時間の撮影ができるようになるので、従来構造の落射蛍光照明装置では不可能だった微弱蛍光を発する試料の撮影及び蛍光強度測定が可能になる。
【0033】
切り込み部B1,凹凸部B3,遮光溝B2,遮光歯車B4のそれぞれを単独で用いた場合でも、上述した遮光効果を得ることは可能であるが、前述した各遮光構造をとることによって、得られる遮光効果は飛躍的に増大する。また、蛍光キューブ10での迷光の発生量は光源側開口A1付近において最も大きいが、上述した遮光構造を他の光が通過する開口(つまり試料側開口A2や観察側開口A3)についても設ければ、各開口間での遮光性を更に向上させることができる。
【0034】
《第1の実施の形態(図3〜図10)》
図3〜図10に、蛍光キューブ10A、照明切替装置18A及び蛍光測定装置30Aのの第1の実施の形態を示す。図3は、蛍光測定装置30Aの水平断面構造を模式的に示しており、図4は蛍光測定装置30Aの垂直断面構造を模式的に示している。図5(A),図5(B)は、蛍光キューブ10Aの外観を互いに異なった方向から示しており、図6(A),図6(B)は、照明切替装置18Aの外観を遮光ブロック2を外した状態で互いに異なった方向から示している。図7は、照明切替装置18Aの水平断面構造を示しており、図8は、図7の要部P1を示している。また図9は、照明切替装置18Aの垂直断面構造を示しており、図10は、図9の要部P2を示している。
【0035】
第1の実施の形態(図3〜図10)は、前述した概略構成例(図1,図2)の構成を更に具体化したものであり、蛍光キューブ10A、蛍光照明装置20A及び蛍光測定装置30Aは、前記蛍光キューブ10、蛍光照明装置20及び蛍光測定装置30にそれぞれ相当している。蛍光測定装置30Aは、図3,図4に示すように、対物光学系7,カメラユニット9,蛍光照明装置20A等を備えている。蛍光照明装置20Aは、光源ユニット1,照明切替装置18A等を備えており、照明切替装置18Aは、蛍光キューブ10A,遮光ブロック2,遮光歯車B4,前記交換機構等を備えている。対物光学系7は、2つの部分から成る対物レンズ7aと、その間に配置された折り返しミラー7bと、で構成されている。
【0036】
蛍光照明装置20Aは、マイクロプレート8上にセットされた試料Sを励起光L2(図1等)で落射照明して蛍光L3(図1等)を発生させるためのものであり、前記交換機構として、ターレット駆動モータ13,駆動歯車12,筐体3を支持する部材等から成るターレット機構11(図6等)を備えている。なお、筐体3は含まれない。つまり、複数の蛍光キューブ10Aを取り付け溝14(アリ溝,図5等)で一体化し、ターレット軸Xを中心とする矢印M(図6,図9等)方向の回転により、選択した1つの蛍光キューブ10Aを、所定位置である遮光ブロック2の位置に交換配置するターレット式を採用している。したがって、ターレット機構11で蛍光キューブ10Aを交換配置することにより、励起光L2及び蛍光L3の波長を切り替えることが可能である。
【0037】
筐体3の光源側面3aは一方向に凸のシリンドリカルな曲面になっており、所定位置で対向する遮光ブロック2の対向面も、光源側面3aの面形状に対応するように一方向に凹のシリンドリカルな曲面になっている。これにより、筐体3と遮光ブロック2との間隔が小さくなるため、隙間から漏れ出た迷光を容易に遮光することが可能となる。
【0038】
筐体3の光源側面3aに形成されている切り込み部B1は、図5等に示すように、1段の段差を有する階段状になっている。なお、この切り込み部B1は、櫛状,爪状,コの字状,2段以上の階段状であってもよい。また、遮光ブロック2には、図6(A)等に示すように、切り込み部B1の凹凸に対応した凹凸部B3が形成されている。そして図8に示すように、選択された蛍光キューブ10Aの切り込み部B1と遮光ブロック2の凹凸部B3とが嵌り合うようになっている。切り込み部B1と凹凸部B3とで構成されるラビリンス構造により、前述したように白色光L1のうち励起フィルタ4を経由しないで隙間から漏れて生じた迷光を遮光することが可能となる。
【0039】
筐体3の光源側面3aに複数形成されている遮光溝B2は、図5(A)等に示すように、2つの切り込み部B1の間に位置している。また、遮光ブロック2には、図6(A)等に示すように、2本の遮光歯車B4が光源側開口A1を挟んで対向するように支持されている。そして図10に示すように、選択された蛍光キューブ10Aの遮光溝B2と遮光ブロック2側の遮光歯車B4とが噛み合うようになっている。遮光溝B2と遮光歯車B4とで構成される結合構造により、前述したように白色光L1のうち励起フィルタ4を経由しないで隙間から漏れて生じた迷光を遮光することが可能となる。遮光歯車B4が遮光溝B2に噛み合うとともに、駆動歯車12とも噛み合うようになっているため、次に所定位置に来る蛍光キューブ10Aとの噛み合わせも正しく行うことが可能となる。
【0040】
上記のように、切り込み部B1及び凹凸部B3から成るラビリンス構造と、遮光溝B2及び遮光歯車B4から成る結合構造と、によって、光源側開口A1の周囲が遮光状態となるため、光源側,試料側及び観察側の各開口間での高い遮光性を得ることができる。また、照明切替装置18A外から光源側開口A1内に入り込もうとする光に対しても高い遮光性を得ることができる。
【0041】
《第2の実施の形態(図11〜図14)》
図11〜図14に、蛍光キューブ10A及び照明切替装置18Bの第2の実施の形態を示す。図11(A),図11(B)は、蛍光キューブ10Bの外観を互いに異なった方向から示しており、図12は、照明切替装置18Bの内部構造を示している。また図13は、照明切替装置18Bの水平断面構造を示しており、図14は、照明切替装置18Bの垂直断面構造を示している。
【0042】
第2の実施の形態(図11〜図14)は、第1の実施の形態(図3〜図10)と同様、前述した概略構成例(図1,図2)の構成を更に具体化したものである。ただし第2の実施の形態は、蛍光キューブ10Bの交換機構として直動機構15を有する点で、ターレット機構11を有する第1の実施の形態とは異なっている。つまり、図12等に示すように、複数の蛍光キューブ10Bを取り付け溝14(アリ溝)で一体化し、矢印M(図12)方向のスライド(直線移動)により、選択した1つの蛍光キューブ10Bを遮光ブロック2の所定位置に交換配置する直動式を採用している。したがって、直動機構15で蛍光キューブ10Bを交換配置することにより、励起光L2及び蛍光L3の波長を切り替えることが可能である。なお、交換機構に関連する部分や切り込み部B1の形状に関連する部分以外は、第1の実施の形態と第2の実施の形態はほぼ同様の構成及び機能を有している。
【0043】
筐体3の光源側面3aは平面になっており、所定位置で対向する遮光ブロック2の対向面も、光源側面3aの面形状に対応するように平面になっている。これにより、筐体3と遮光ブロック2との間隔が小さくなるため、隙間から漏れ出た迷光を容易に遮光することが可能となる。
【0044】
筐体3の光源側面3aに形成されている切り込み部B1は、図11等に示すように、凹凸の段差を有する櫛状になっている。なお、この切り込み部B1は、階段状,爪状,コの字状であってもよい。また、遮光ブロック2には、図14等に示すように、切り込み部B1の凹凸に対応した凹凸部B3が形成されている。そして、選択された蛍光キューブ10Aの切り込み部B1と遮光ブロック2の凹凸部B3とが嵌り合うようになっている。切り込み部B1と凹凸部B3とで構成されるラビリンス構造により、前述したように白色光L1のうち励起フィルタ4を経由しないで隙間から漏れて生じた迷光を遮光することが可能となる。
【0045】
筐体3の光源側面3aに複数形成されている遮光溝B2は、図11(A)等に示すように、2つの切り込み部B1の間に位置している。また、遮光ブロック2には、図12等に示すように、2本の遮光歯車B4が光源側開口A1を挟んで対向するように支持されている。そして図13等に示すように、選択された蛍光キューブ10Aの遮光溝B2と遮光ブロック2側の遮光歯車B4とが噛み合うようになっている。遮光溝B2と遮光歯車B4とで構成される結合構造により、前述したように白色光L1のうち励起フィルタ4を経由しないで隙間から漏れて生じた迷光を遮光することが可能となる。遮光歯車B4が遮光溝B2に噛み合うとともに、駆動歯車12とも噛み合うようになっているため、次に所定位置に来る蛍光キューブ10Aとの噛み合わせも正しく行うことが可能となる。
【0046】
上記のように、切り込み部B1及び凹凸部B3から成るラビリンス構造と、遮光溝B2及び遮光歯車B4から成る結合構造と、によって、光源側開口A1の周囲が遮光状態となるため、光源側,試料側及び観察側の各開口間での高い遮光性を得ることができる。また、照明切替装置18B外から光源側開口A1内に入り込もうとする光に対しても高い遮光性を得ることができる。
【0047】
なお、前述した遮光溝B2、遮光歯車B4(図2,図12等)は、歯車における歯が遮光歯車B4の回転軸に対して平行となるような形状となっているが、これに限られず、歯車における歯が回転軸に対して角度θだけ傾いたような形状となっていてもよい(0<θ<90°)。例えば、歯車の形状としては、はすば歯車、やまば歯車、かさ歯車等の形状であってよい。例えば、かさ歯車は、図15に示すように、観察側開口A3又は試料側開口A2の遮光に使うことができる。また、蛍光キューブ10は、同図のような形状でもよいし、立方体や直方体などの形状を取ることができる。
【0048】
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施の形態は、あくまでも、本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
【符号の説明】
【0049】
1 光源ユニット(光源)
2 遮光ブロック
3 筐体
3a 光源側面(開口の形成されている面)
4 励起フィルタ
5 ダイクロイックミラー
6 吸収フィルタ
7 対物光学系
7a 対物レンズ
7b 折り返しミラー
8 マイクロプレート
9 カメラユニット(撮像装置)
10,10A,10B 蛍光キューブ
11 ターレット機構(交換機構)
12 駆動歯車(交換機構)
13 ターレット駆動モータ(交換機構)
14 取り付け溝
15 直動機構(交換機構)
18A,18B 照明切替装置
20,20A 蛍光照明装置
30,30A 蛍光測定装置
S 試料(測定対象物)
L1 白色光
L2 励起光
L3 蛍光
A1 光源側開口
A2 試料側開口
A3 観察側開口
B1 切り込み部
B2 遮光溝(溝)
B3 凹凸部
B4 遮光歯車(歯車)
X ターレット軸
AX 光軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を励起光で照明して蛍光を発生させる蛍光照明装置において交換機構により所定位置に交換配置される蛍光キューブであって、励起光と蛍光との光路分離を内部で行う筐体を有し、光を通過させる複数の開口と、前記開口のうちの少なくとも1つを挟んで位置するとともに前記交換配置の移動方向に平行な切り込み部と、が形成された面を前記筐体に有することを特徴とする蛍光キューブ。
【請求項2】
複数の溝が前記開口の形成されている面に形成されており、前記溝が、前記交換配置の移動方向への前記溝の移動に併せて前記溝と噛み合った歯車が共に回転するような溝であることを特徴とする請求項1記載の蛍光キューブ。
【請求項3】
前記開口として、光源からの光を入射させる光源側開口と、励起光を射出する試料側開口と、蛍光を射出する観察側開口と、を有し、前記切り込み部が前記光源側開口を挟んで位置することを特徴とする請求項1又は2記載の蛍光キューブ。
【請求項4】
請求項2記載の蛍光キューブと、前記切り込み部の凹凸に対応した凹凸部を有する遮光ブロックと、前記複数の溝と噛み合う歯車と、複数の蛍光キューブのうちの1つを所定位置に交換配置する前記交換機構と、を備えたことを特徴とする照明切替装置。
【請求項5】
請求項4記載の照明切替装置と、前記蛍光キューブで光路分離される励起光を構成する白色光を発生させる光源と、前記蛍光キューブで光路分離された蛍光から成る蛍光像の撮影を行う撮像装置と、を備えたことを特徴とする蛍光測定装置。
【請求項1】
試料を励起光で照明して蛍光を発生させる蛍光照明装置において交換機構により所定位置に交換配置される蛍光キューブであって、励起光と蛍光との光路分離を内部で行う筐体を有し、光を通過させる複数の開口と、前記開口のうちの少なくとも1つを挟んで位置するとともに前記交換配置の移動方向に平行な切り込み部と、が形成された面を前記筐体に有することを特徴とする蛍光キューブ。
【請求項2】
複数の溝が前記開口の形成されている面に形成されており、前記溝が、前記交換配置の移動方向への前記溝の移動に併せて前記溝と噛み合った歯車が共に回転するような溝であることを特徴とする請求項1記載の蛍光キューブ。
【請求項3】
前記開口として、光源からの光を入射させる光源側開口と、励起光を射出する試料側開口と、蛍光を射出する観察側開口と、を有し、前記切り込み部が前記光源側開口を挟んで位置することを特徴とする請求項1又は2記載の蛍光キューブ。
【請求項4】
請求項2記載の蛍光キューブと、前記切り込み部の凹凸に対応した凹凸部を有する遮光ブロックと、前記複数の溝と噛み合う歯車と、複数の蛍光キューブのうちの1つを所定位置に交換配置する前記交換機構と、を備えたことを特徴とする照明切替装置。
【請求項5】
請求項4記載の照明切替装置と、前記蛍光キューブで光路分離される励起光を構成する白色光を発生させる光源と、前記蛍光キューブで光路分離された蛍光から成る蛍光像の撮影を行う撮像装置と、を備えたことを特徴とする蛍光測定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−164409(P2011−164409A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−27903(P2010−27903)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成21年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構健康安心イノベーションプログラム/再生医療評価研究開発事業/再生医療の早期実用化を目指した再生評価技術開発委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成21年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構健康安心イノベーションプログラム/再生医療評価研究開発事業/再生医療の早期実用化を目指した再生評価技術開発委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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