説明

融着接続機及び光ファイバ判別方法

【課題】光ファイバの種類判別の精度を向上させることが可能な融着接続機を提供する。
【解決手段】 対象光ファイバ2の側方から対象光ファイバ2に光を照射して側方透過像を撮像する撮像ユニット12と、側方透過像から対象光ファイバ2の光軸に直交する方向の対象輝度分布を作成し、予め登録された参照光ファイバの参照輝度分布のデータと比較して対象光ファイバの種類を判別する判別部20とを備える。参照輝度分布は、参照光ファイバを回転させながら撮像ユニット12で複数の側方透過像を撮像し、複数の側方透過像から作成した複数の輝度分布を平均化した輝度分布である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバの融着接続機及び光ファイバ判別方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバの融着接続の放電加熱条件は、光ファイバの種類によって異なる。それぞれの光ファイバに対する最適な放電加熱条件は、予め融着接続機のメモリに登録されている。融着接続する光ファイバの種類が既知であれば、操作者は、融着接続作業に際して、光ファイバの種類に応じて登録された放電加熱条件を選択すればよい。
【0003】
しかし、対象となる光ファイバの種類が不明の場合もある。光ファイバの直径は約125μmで、コア径も10μm以下と細い。肉眼で細い光ファイバの種類を特定するのは困難である。通常、融着接続機により対象の光ファイバの種類が自動で判別される。
【0004】
定偏波光ファイバにおいて、対象の光ファイバを回転させながら測定した側方の撮像画像を測定し、回転角に対する光透過量の関係から種類を判別する方法が提案されている(特許文献1参照)。定偏波光ファイバではコアに非軸対称な応力が与えられているため、透過像の輝度特性が光の入射方向に依存することを利用したものである。そのため、特許文献1で提案された方法は、定偏波光ファイバにしか適用できない。
【0005】
一般的な光ファイバにおいて、対象の光ファイバの側方の撮像画像から得られる輝度分布波形を参照波形との間で照合することにより種類を判別する方法が提案されている(特許文献2参照)。参照波形として、予め参照光ファイバで測定された輝度分布波形が融着接続機に内蔵されたメモリに記憶されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−341452号公報
【特許文献2】特許第4367597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、光ファイバは非円形であり、偏心を持つ。したがって、光ファイバの輝度分布波形は測定方向により変化する。融着接続機に記憶された参照波形は、通常、一方向から測定された輝度分布が用いられる。また、対象の光ファイバも、一方向から輝度分布が測定される。測定方向により、側方透過光の輝度分布が異なるため、判別に失敗する虞がある。
【0008】
また、対象の光ファイバが未登録である場合、判別ができないという問題が生じる。あるいは、輝度分布が似ている光ファイバに誤判別される可能性もある。
【0009】
上記問題点を鑑み、本発明の目的は、光ファイバの種類判別の精度を向上させることが可能な融着接続機及び光ファイバ判別方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によれば、対象光ファイバの側方から対象光ファイバに光を照射して側方透過像を撮像する撮像ユニットと、側方透過像から対象光ファイバの光軸に直交する方向の対象輝度分布を作成し、予め登録された参照光ファイバの参照輝度分布のデータと比較して対象光ファイバの種類を判別する判別部と、対象輝度分布が、参照輝度分布のデータの許容範囲内でないと判別された場合、対象光ファイバの輝度分布を新たな参照輝度分布として登録するかを作業者に確認するメッセージを作成する登録部とを備えることを要旨とする融着接続機が提供される。
【0011】
本発明の他の態様によれば、対象光ファイバの側方から対象光ファイバに光を照射して側方透過像を撮像するステップと、側方透過像から対象光ファイバの光軸に直交する方向の輝度分布作成し、予め登録された参照光ファイバの参照輝度分布のデータと比較して対象光ファイバの種類を判定するステップと、対象輝度分布が、参照輝度分布のデータの許容範囲内でないと判定された場合、対象光ファイバの輝度分布を新たな参照輝度分布として登録するかを作業者に確認するメッセージを作成するステップとを含むことを要旨とする光ファイバ判別方法が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、光ファイバの種類判別の精度を向上させることが可能な融着接続機及び光ファイバ判別方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態に係る融着接続機の一例を示す概略図である。
【図2】光ファイバの輝度分布の撮像方向依存性を説明する概略図である。
【図3】図2に示した撮像方向での輝度分布の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る融着接続機により得られる補正輝度分布の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る光ファイバの融着接続方法の一例を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係る光ファイバの判別結果の一例を示す表である。
【図7】比較例による光ファイバの判別結果の一例を示す表である。
【図8】本発明の実施の形態に係る融着接続機の他の例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下図面を参照して、本発明の形態について説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号が付してある。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0015】
又、以下に示す本発明の実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0016】
本発明の実施の形態に係る光ファイバの融着接続機は、図1に示すように、光ファイバ心線1、3、保持機構6a、6b、制御ユニット10、撮像ユニット12、融着ユニット16、データベース30、入力装置32、及び出力装置34を備える。制御ユニット10は、判別部20、条件設定部22、登録部24、及び内部メモリ26を備える。撮像ユニット12は、光源13及び撮像カメラ14を備える。融着ユニット16は、融着制御部17及び放電電極18a、18bを備える。
【0017】
光ファイバ心線1、3は、それぞれの端部の外被を除去して光ファイバ2、4が露出されている。光ファイバ2、4のそれぞれの光軸を同一線上に合わせて端面が互いに対向するように、光ファイバ心線1、3が保持機構6a、6bにそれぞれ保持される。
【0018】
撮像ユニット12の光源13及び撮像カメラ14は、光ファイバ2、4の側方、例えば光軸に直交する方向で光ファイバ2、4の対向する端面を挟んで互いに対向するように配置される。光源13は、光ファイバ2、4の端部の側方から光を照射する。撮像カメラ14は、光ファイバ2、4の側方透過像を撮影する。なお、光源13と撮像カメラ14の配置は、光ファイバ2、4の光軸に直交する方向に限らず、斜め方向であってもよい。撮像ユニット12は、光ファイバ2、4の光軸に垂直に切った断面において互いに直交する方向に二つ設置してもよい。以下において、光ファイバ2を判別の対象光ファイバとして説明する。
【0019】
融着ユニット16の放電電極18a、18bは、光ファイバ2、4の光軸に直交する方向で光ファイバ2、4の対向する端面を挟んで互いに対向するように配置される。融着制御部17は、対向して配置された光ファイバ2、4を融着するために、放電電極18a、18bの放電を制御する。
【0020】
制御ユニット10の判別部20は、撮像ユニット12で撮影された光ファイバ2の側方透過像から光ファイバ2の光軸に直交する方向の輝度分布を作成する。作成した輝度分布を、予め登録された参照光ファイバの参照輝度分布のデータと比較して光ファイバ2の種類が判別される。例えば、比較の結果、光ファイバ2の輝度分布が、参照輝度分布の許容範囲内であれば、光ファイバ2が参照光ファイバと同じ種類と判定される。
【0021】
参照輝度分布は、予め参照光ファイバを回転させながら複数の側方透過像を撮像し、複数の側方透過像から作成した複数の輝度分布を平均化した輝度分布である。作成された参照輝度分布は、データベース30に格納されている。参照輝度分布は、図1に示した融着接続機で作成してもよく、輝度分布が測定可能な装置を用いて作成してもよい。
【0022】
例えば、図2に示すように、撮像ユニット12により撮像方向A、Bから参照光ファイバ2Aの側方透過像が撮像される。撮像方向A、Bのそれぞれの側方透過像から、判別部20により作成された光軸に直交する方向の輝度分布の間には、図3に示すように、参照光ファイバ2Aのコア及びクラッドの偏心に起因する変動が生じる。そこで、参照光ファイバ2Aを回転させ、撮像ユニット12により複数の撮像方向から参照光ファイバ2Aの複数の側方透過像を撮像する。複数の側方透過像から、判別部20で算出された複数の輝度分布に対し、コア及びクラッドの偏心補正及び輝度の平均化処理等を行い、図4に示すように、偏心が補正された参照輝度分布が得られる。
【0023】
条件設定部22は、判定された光ファイバ2の種類に応じて、データベース30に予め格納された融着条件を読み出し、融着制御部17に伝達する。融着条件としては、放電電極18a、18b間距離、放電電力、放電時間等が定められる。
【0024】
登録部24は、補正輝度分布の特徴量が、判定部24によりデータベース30に格納された全ての参照特徴量の許容範囲内でないと判定された場合、光ファイバ2を新たな参照光ファイバとして登録するかを作業者に確認するメッセージを作成し、出力装置34に表示させる。表示されたメッセージに従って、作業者が入力装置32を操作して光ファイバ2の登録が選択された場合、登録部24は、光ファイバ2を回転させながら撮像ユニット12で複数の新たな側方透過像を撮像させる。複数の新たな側方透過像から前記判別部で作成させた複数の輝度分布が平均化され、新たな参照輝度分布としてデータベース30に登録される。
【0025】
内部メモリ26は、 制御ユニット10における処理や演算において、処理中や演算途中のデータを一時的に保存する。
【0026】
なお、 制御ユニット10は、通常のコンピュータシステムの中央処理装置(CPU)の一部として構成すればよい。判別部20、条件設定部22、及び登録部24は、それぞれ専用のハードウェアで構成しても良く、通常のコンピュータシステムのCPUを用いて、ソフトウェアで実質的に等価な機能を有していても構わない。
データベース30は、種類が既知の参照光ファイバの参照輝度分布のデータ、及び参照光ファイバに対する融着条件を格納する。参照光ファイバとして、シングルモード(SM)、分散シフト(DSF)、比例分散シフト(NZ−DSF、以下NZと記す)、マルチモード(MM)等の光ファイバが用いられる。
【0027】
入力装置32は、キーボード、マウス等の機器を指す。入力装置32から入力操作が行われると対応するキー情報が制御ユニット10に伝達される。出力装置34は、モニタなどの画面を指し、液晶表示装置(LCD)、発光ダイオード(LED)パネル、エレクトロルミネセンス(EL)パネル等が使用可能である。出力装置34は、制御ユニット10により処理される輝度分布等のデータや判別結果、あるいは未登録光ファイバの登録手順等を表示する。
【0028】
実施の形態に係る融着接続機で用いる参照輝度分布は、複数の方向から参照光ファイバ2Aの側方透過像を撮像し、コア及びクラッドの偏心に起因する輝度分布の変動を補正している。したがって、光ファイバ2の種類を高精度に判定することができる。
【0029】
また、実施の形態に係る融着接続機では、対象の光ファイバ2の輝度分布が、参照輝度分布の許容範囲内ではないと判定された場合、作業者は出力装置34の表示から、光ファイバ2の種類が判別不明であることを確認できる。作業者が異なる種類の光ファイバを間違って設置したと判断した場合は、光ファイバ2を新たな光ファイバと取り替えればよい。また、作業者が、光ファイバ2が未登録で要登録であると判断すれば、新たな参照光ファイバの輝度分布を作成して、データベース30に登録することができる。
【0030】
本発明の実施の形態に係る光ファイバ判別方法及び融着接続方法を、図5に示すフローチャートを用いて説明する。以下においては、判定対象を光ファイバ2として説明するが、光ファイバ4に対しても並列に処理することが可能である。
【0031】
ステップS100で、光ファイバ心線1、3の一端部の被覆を除去して光ファイバ2、4を露出させる。図1に示したように、融着接続機の保持機構6a、6bに光ファイバ心線1、3を、光ファイバ2、4の端面が互いに対向するように設置する。
【0032】
ステップS101で、撮像ユニット12により、光ファイバ2の側方透過像が撮影される。撮影された側方透過像は、制御ユニット10に伝達される。
【0033】
ステップS102で、制御ユニット10の判別部20により、側方透過像から光ファイバ2の光軸に直交する方向の輝度分布が作成される。ステップS103で、判別部20により、作成された輝度分布が、予めデータベース30に登録された参照光ファイバの輝度分布のデータと比較される。ステップS104で、光ファイバ2の輝度分布が、参照輝度分布の許容範囲以内であれば、光ファイバ2が参照光ファイバと同じ種類と判別され、ステップS105に進む。
【0034】
ステップS105で、条件設定部22により、判定された光ファイバ2と光ファイバ4の種類に応じて、データベース30に予め格納された融着条件が読み出される。読み出された融着条件は、融着制御部17に伝達され、ステップS106で、融着ユニット16により光ファイバ2、4の融着接続作業が実施される。
【0035】
ステップS104で、光ファイバ2の輝度分布が、データベース30に格納された全ての参照輝度分布の許容範囲内でないと判定された場合、出力装置34に、例えば、「未登録光ファイバ」と表示させる。
【0036】
ステップS107で、作業者により、登録が必要かどうか判断される。要登録と判断された場合、ステップS108で、光ファイバ2を回転させながら、撮像ユニット12により複数の側方透過像が撮影される。
【0037】
ステップS109で、判別部20により、撮影された複数の側方透過像から、それぞれ複数の輝度分布が作成される。複数の輝度分布の間で平均化処理を行って、新たな参照輝度分布が作成される。
【0038】
ステップS110で、判別部20により作成された新たな参照輝度分布は、入力装置32の走査により、データベース30に登録される。
【0039】
ステップS107で、作業者が、光ファイバ2が誤って設置されたもので登録不要と判断した場合、一旦作業を終了し、新たな光ファイバと取り替える。
【0040】
なお、上述の説明では、光ファイバ2の種類判別に際して、光ファイバ2は一方向から側方透過像が撮影されている。しかし、光ファイバ2を複数の方向から撮影した側方透過像を用いて種類判別を行ってもよい。例えば、光ファイバ2を回転させながら、撮像ユニット12により複数の側方透過像を撮影する。判別部20により、撮影した複数の側方透過像から複数の輝度分布を作成し、複数の輝度分布の間で平均化処理を行って、参照輝度分布と比較するための光ファイバ2の対象輝度分布を作成する。したがって、対象輝度分布は、参照輝度分布と同様に、光ファイバ2のコアやクラッドの偏心に起因する変動が補正されている。その結果、光ファイバ2の種類を更に高精度に判定することができる。
【0041】
実施の形態に係る光ファイバの判定方法による実施例として、図6に各種類の光ファイバの判定結果を示す。判別対象の光ファイバ(対象光ファイバ)は、回転させずに一方向から側方透過像が撮影されている。図6の表に示したSM1及びSM2は、異なる仕様のSM光ファイバである。同様に、NZ1、NZ2及びNZ3は、異なる仕様のNZ光ファイバである。また、図7には、比較例として、図6に示した同じ光ファイバに対して、参照光ファイバ及び対象光ファイバ両方とも回転させずに一方向からの側方透過像を用いて作成した輝度分布を用いて判別した結果が示されている。
【0042】
図6の表に示すように、実施例においては、SM及びNZ光ファイバに関しては正解判別率が91%〜94%であり、高精度で判定されている。また、MM光ファイバでは、正解判別率が100%と正確に判定されている。
【0043】
一方、図7の表に示すように、比較例においては、SM光ファイバに関して正解判別率が69%〜70%で、NZ光ファイバに関しては正解判別率が49%〜55%であり、精度が低減する。MM光ファイバに関しても、正解判別率が71%であり、誤判別されることが多いことがわかる。
【0044】
このように、実施の形態に係る光ファイバの判別方法では、参照光ファイバの参照輝度分布は、複数の方向から撮像された側方透過像を用いてコア及びクラッドの偏心に起因する輝度分布の変動が補正されている。したがって、光ファイバの種類を高精度に判定することができる
また、実施の形態では、対象光ファイバが未登録と判別された場合、作業者が要登録と判断すれば、複数方向からの輝度分布から平均化された対象光ファイバの輝度分布を、新たな参照光ファイバとしてデータベース30に登録することができる。
【0045】
上述の説明に用いた融着接続機では、光ファイバ2、4は作業者が直接手動で回転させている。しかし、図8に示すように、保持機構6a、6bに設置された回転機構8a、8bにより光ファイバ2、4を回転させてもよい。例えば、回転機構8a、8bにより、光ファイバ2、4を自動で回転させながら、側方透過像を撮影することが可能である。あるいは、入力装置32の操作により、作業者が被からファイバ2、4を任意の回転各で回転させることもできる。したがって、参照光ファイバや対象光ファイバを複数の方向から側方透過像を撮影する時間を低減することができる。
【0046】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者にはさまざまな代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係わる発明特定事項によってのみ定められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、光ファイバの種類を判定して融直接族を行う融着接続機に適用することができる。
【符号の説明】
【0048】
1、3…光ファイバ心線
2、4…光ファイバ
8a、8b…回転機構
10…制御ユニット
12…撮像ユニット
13…光源
14…撮像カメラ
16…融着ユニット
17…融着制御部
18a、18b…放電電極
20…判別部
22…条件設定部
24…登録部
26…内部メモリ
30…データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象光ファイバの側方から前記対象光ファイバに光を照射して側方透過像を撮像する撮像ユニットと、
前記側方透過像から前記対象光ファイバの光軸に直交する方向の対象輝度分布を作成し、予め登録された参照光ファイバの参照輝度分布のデータと比較して前記対象光ファイバの種類を判別する判別部と、
前記対象輝度分布が、前記参照輝度分布のデータの許容範囲内でないと判別された場合、前記対象光ファイバの輝度分布を新たな参照輝度分布として登録するかを作業者に確認するメッセージを作成する登録部
とを備えることを特徴とする融着接続機。
【請求項2】
対象光ファイバの光軸に直交する側方から前記対象光ファイバに光を照射して側方透過像を撮像する撮像ユニットと、
前記側方透過像から前記光軸に直交する方向の対象輝度分布を作成し、予め登録された参照光ファイバの参照輝度分布のデータと比較して前記対象光ファイバの種類を判別する判別部とを備え、
前記参照輝度分布は、前記参照光ファイバを回転させながら前記撮像ユニットで複数の側方透過像を撮像し、前記複数の側方透過像から作成した複数の輝度分布を平均化した輝度分布であることを特徴とする融着接続機。
【請求項3】
前記対象輝度分布が、前記参照輝度分布のデータの許容範囲内でないと判別された場合、前記対象光ファイバの輝度分布を新たな参照輝度分布として登録するかを作業者に確認するメッセージを作成する登録部を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の融着接続機。
【請求項4】
前記メッセージに従って前記対象光ファイバの登録が選択された場合、前記登録部は、前記対象光ファイバを回転させながら前記撮像ユニットで複数の新たな側方透過像を撮像させ、前記複数の新たな側方透過像から前記判別部で作成させた複数の輝度分布を平均化して前記新たな参照輝度分布として登録することを特徴とする請求項1又は3に記載の融着接続機。
【請求項5】
前記対象輝度分布が、前記対象光ファイバを回転させて撮像された複数の側方透過像から作成された複数の輝度分布を平均化して作成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の融着接続機。
【請求項6】
前記光軸まわりに前記対象光ファイバを回転させる回転機構を更に備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の融着接続機。
【請求項7】
対象光ファイバの光軸に直交する側方から前記対象光ファイバに光を照射して側方透過像を撮像するステップと、
前記側方透過像から前記対象光ファイバの光軸に直交する方向の輝度分布作成し、予め登録された参照光ファイバの参照輝度分布のデータと比較して前記対象光ファイバの種類を判定するステップと、
前記対象輝度分布が、前記参照輝度分布のデータの許容範囲内でないと判定された場合、前記対象光ファイバの輝度分布を新たな参照輝度分布として登録するかを作業者に確認するメッセージを作成するステップ
とを含むことを特徴とする光ファイバ判別方法。
【請求項8】
対象光ファイバの光軸に直交する側方から前記対象光ファイバに光を照射して側方透過像を撮像するステップと、
前記側方透過像から前記光軸に直交する方向の輝度分布作成し、予め登録された参照光ファイバの参照輝度分布のデータと比較して前記対象光ファイバの種類を判定するステップとを含み、
前記参照輝度分布は、前記参照光ファイバを回転させながら複数の側方透過像を撮像し、前記複数の側方透過像から作成した複数の輝度分布を平均化した輝度分布であることを特徴とする光ファイバ判別方法。
【請求項9】
前記対象輝度分布が、前記参照輝度分布のデータの許容範囲内でないと判定された場合、前記対象光ファイバの輝度分布を新たな参照輝度分布として登録するかを作業者に確認するメッセージを作成するステップを更に備えることを特徴とする請求項8に記載の光ファイバ判別方法。
【請求項10】
前記メッセージに従って前記対象光ファイバの登録が選択された場合、前記対象光ファイバを回転させながら複数の新たな側方透過像を撮像し、前記新たな複数の側方透過像から作成された複数の輝度分布を平均化して前記新たな参照輝度分布として登録することを特徴とする請求項7又は9に記載の光ファイバ判別方法。
【請求項11】
前記対象輝度分布が、前記対象光ファイバを回転させて撮像された複数の側方透過像から作成された複数の輝度分布を平均化して作成されることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の光ファイバ判別方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−54192(P2013−54192A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191908(P2011−191908)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】