説明

衛星電波腕時計

【課題】取得しようとする基準情報の種類に応じて異なる条件で受信動作を行うこと。
【解決手段】衛星から送信される、複数の基準信号を含む衛星信号に基づいて、時刻及び日付を修正する衛星電波腕時計において、前記衛星信号を受信する受信回路31と、前記各基準情報に関連づけて、該基準情報を取得するための前記受信手段の起動条件を記憶し、前記各基準情報を取得する場合に、該基準情報に関連づけて記憶される前記起動条件が満足されているか否かを判定し、判定結果に応じて、前記受信回路31による前記衛星信号の受信動作を開始させるコントローラ47と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衛星電波腕時計に関し、特に衛星から送信される衛星信号に基づいて時刻及び日付を修正する衛星電波腕時計に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、GPS(Global Positioning System)衛星からの衛星信号に基づいて時刻修正するGPS付き腕時計が開示されている。具体的には、この腕時計は、衛星信号に含まれる週内時刻TOW(Time Of Week)に基づいて時刻修正する。週内時刻TOWは、直近の日曜日の0時からの経過秒を示すものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−039565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、衛星信号に基づいて時刻及び日付を正しく修正するには、実際には週内時刻TOWの他に、週番号WN(Week Number)及び閏秒オフセットΔtLS(Leap Second)を衛星信号から取得する必要がある。週番号WNは、1999年8月22日午前9時に0に再設定された後、毎週1ずつ増加している。閏秒オフセットΔtLSは、GPS衛星の原子時計の出力する時刻とUTC(Universal Time, Coordinated)とのずれを示すものであり、不定期に更新されるものである。ここで、週内時刻TOWは、衛星信号の全てのサブフレーム1〜5に含まれており、各サブフレームにおいて、同期ワードであるTLM(TeLemeTry)の直後に位置するHOW(Hand Over Word)に含まれている。このため、1秒弱で受信完了し、比較的容易に受信できる。しかし、週番号WNは、衛星信号のサブフレーム1のみに含まれており、HOWの後に位置している。このため、その受信には最短でも1秒強掛かる。さらに、閏秒オフセットΔtLSは、衛星信号のサブフレーム4が25回送信されるうち1回のみに含まれており、しかもTLMから4〜5秒経過後に送信されることから、その受信には5〜6秒掛かる。このように、時刻及び日付修正に必要な情報には、受信の難易度に差がある。一方で、週番号WNや閏秒オフセットΔtLSは、当然ながら週内時刻TOWよりも更新間隔が長い。このため、これら週内時刻TOW、週番号WN、閏秒オフセットΔtLSといった基準情報を同一条件で受信するのでは、電力消費に無駄が生じる。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、取得しようとする基準情報の種類に応じて異なる条件で受信動作を行うことができる衛星電波腕時計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る衛星電波腕時計は、衛星から送信される、複数の基準信号を含む衛星信号に基づいて、時刻及び日付を修正する衛星電波腕時計において、前記衛星信号を受信する受信手段と、前記各基準情報に関連づけて、該基準情報を取得するための前記受信手段の起動条件を記憶する起動条件記憶手段と、前記各基準情報を取得する場合に、該基準情報に関連づけて記憶される前記起動条件が満足されているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に応じて、前記受信手段による前記衛星信号の受信動作を開始させる受信制御手段と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、取得しようとする基準情報の種類に応じて異なる条件で受信動作を行うことができ、省電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る衛星電波腕時計の平面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る衛星電波腕時計の回路構成図である。
【図4】コントローラに記憶される基準情報を模式的に示す図である。
【図5】発電量検出部の回路構成例を示す図である。
【図6】受信回路の起動条件を示す図である。
【図7】太陽電池の発電量の変化及び基準情報の受信タイミングを示す図である。
【図8】受信動作の制御フロー図である。
【図9】起動条件判定処理の詳細フロー図である。
【図10】各基準情報の各発電量範囲における受信回路の起動回数を示す図である。
【図11】変更後の受信回路起動条件を示す図である。
【図12】基準情報の受信タイミングの変形例1を説明する図である。
【図13】変形例1に係る受信動作の制御フロー図である。
【図14】基準情報の受信タイミングの変形例2を説明する図である。
【図15】変形例2に係る受信動作の制御フロー図である。
【図16】基準情報の受信タイミングの変形例3を説明する図である。
【図17】変形例3に係る受信動作の制御フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施形態に係る衛星電波腕時計100を示す平面図である。同図には、衛星電波腕時計の外装(時計ケース)である胴1、胴1内に配置された文字板2と時刻を示す指針である時針3、分針4、秒針5が示されている。また、胴1の3時側の側面にはユーザが種々の操作を行うための竜頭6、ボタン7が配置されている。胴1の12時側及び6時側の側面からは、バンドを固定するためのバンド固定部8が伸びている。
【0011】
なお、同図に示した衛星電波腕時計100のデザインは一例である。ここで示したもの以外にも、例えば、胴1を丸型でなく角型にしてもよいし、竜頭6やボタン7の有無、数、配置は任意である。また、本実施形態では、指針を時針3、分針4、秒針5の3本としているが、これに限定されず、秒針5を省略しても、あるいは、曜日、タイムゾーンやサマータイムの有無、電波の受信状態や電池の残量、各種の表示を行う指針や、日付表示等を追加したりしてもよい。
【0012】
なお、本明細書では、衛星電波腕時計という用語を、腕時計であって、かつ、GPS衛星などの日付や時刻に関する情報を含む衛星信号を送信する衛星から当該衛星信号を受信し、それに含まれる日付や時刻に関する情報、すなわち基準情報に基づき、腕時計内部に保持している時刻の情報である内部時刻を修正する機能を有している腕時計を指すものとして用いる。
【0013】
図2は、図1のA−A線による断面図である。衛星電波腕時計100の文字板2を覆うように風防9が胴1に取り付けられ、また、風防9の反対側では、裏蓋10が胴1に取り付けられる。風防9の材質は、ガラス等の透明な材料であり、非磁性かつ非導電性である。また、胴1及び裏蓋10の材質は、特に限定はされないが、本実施形態では金属である。
【0014】
本明細書では、以降、衛星電波腕時計100の風防9が配置される方向(図2における上方向)を風防側、裏蓋10が配置される方向(図2における下方向)を裏蓋側と呼ぶ。
【0015】
文字板2の裏蓋側には、太陽電池(光起電パネル)11が配置され、風防側から入光した光により発電がなされる。そのため、文字板2はある程度光線を透過する材質で形成される。本実施形態では、文字板2は、太陽電池11を挟むようにして、ベース部材12に固定される。
【0016】
ベース部材12は、合成樹脂等の非磁性かつ非導電性の材質からなり、パッチアンテナ14や指針を駆動するための歯車機構25をはじめとする各種部材を支持する。パッチアンテナ14には、その厚み方向を貫くように給電ピン14bが設けられ、風防側の面が衛星からの電波を受信する受信面14aとなっている。
【0017】
ところで、一般に長波帯を用いて地上局から送信される標準電波を用いて時刻修正を行う電波時計では、フェライトあるいはアモルファス合金等の磁芯にコイルを巻いた形式のいわゆるバーアンテナが用いられることが多い。これに対し、本実施形態に係る衛星電波腕時計100では、はるかに周波数の高いUHF帯を用いて衛星から送信される信号を受信する。そのため、UHF帯の信号の受信に適した小型のアンテナとして、パッチアンテナ14を用いている。
【0018】
ベース部材12の裏蓋側には、回路基板24が配置され、さらにその裏蓋側には電池26が配置される。本実施形態では、電池26は充電可能な二次電池であり、ボタン型のリチウムイオン二次電池を用いている。そして、太陽電池11により発電された電力が蓄積されるようになっている。また、回路基板24には歯車機構25の駆動源であるモータ23も取り付けられている。
【0019】
なお、電池26の形状はボタン型に限定されず、任意である。さらに、二次電池としてリチウムイオン二次電池以外のもの、例えば、リチウムイオンキャパシタやニッケル水素畜電池を用いてもよい。
【0020】
ここで、図2に示されるようにパッチアンテナ14の受信面14aは太陽電池11の受光面と平行に設けられており、いずれも風防側を向いている。また、図1に示されるように太陽電池11は概略円形をなし、その外周の一部が矩形状に切りかかれている。そして、この部分にパッチアンテナ14が配置されている。このため、パッチアンテナ14の受信面14aと太陽電池11の受光面は、いずれも文字板2の裏面に直接対向している。本実施形態では、太陽電池11の発電量を衛星電波腕時計100の受光量としている。この受光量は、パッチアンテナ14の受信面14aが天上方向を向いているか否かの判断基準として用いられる。強い光が文字板2にあたっている状況は、日中の屋外や窓際など、パッチアンテナ14が衛星に向いており、受信に適した環境にある可能性が高い。そこで、本実施形態では、太陽電池11の発電量により、衛星信号の受信タイミングを決定するようにしている。
【0021】
図3は、本実施形態に係る電波腕時計100の回路構成図である。これら回路要素は、主に回路基板24上に配置される。パッチアンテナ14により受信された衛星信号は、高周波回路46によりベースバンド信号に変換され、デコーダ回路53により時刻に関する情報、具体的には時刻や日付を示す情報が抽出され、コントローラ47へと受け渡される。高周波回路46及びデコーダ回路53により受信回路31が構成される。コントローラ47は、モータ23のドライバ、揮発性及び不揮発性メモリ、時計回路、各種AD変換器を内蔵したマイクロコンピュータであり、各種の制御は不揮発性メモリに記憶されたプログラムに従って実行される。
【0022】
ここで、コントローラ47に内蔵される揮発性メモリには、図4に示される日時修正のための基準情報が格納される。これらの基準情報は、衛星信号から抽出されるものである。まず、週内時刻TOWは、直近の日曜日の0時からの経過秒を示すものであり、衛星信号の全てのサブフレーム1〜5に含まれており、各サブフレームにおいて、同期ワードであるTLMの直後に位置するHOWに含まれている。週番号WNは、1999年8月22日午前9時に0に再設定された後、毎週1ずつ増加している。週番号WNは、衛星信号のサブフレーム1のみに含まれており、HOWの後に位置している。閏秒オフセットΔtLSは、GPS衛星の原子時計の出力する時刻とUTCとのずれを示すものであり、不定期に更新されるものである。閏秒オフセットΔtLSは、衛星信号のサブフレーム4が25回(ページ1〜25)送信されるうち1回のみ(サブフレーム4ページ18)に含まれており、TLMから4〜5秒経過後に送信される。サブフレーム1〜5はそれぞれ6秒かけて送信されるので、閏秒オフセットΔtLSは12.5分に一度送信されることになる。閏秒更新週WNLSFは、閏秒オフセットΔtLSの更新が予定される週の週番号であり、閏秒オフセットΔtLSの直後に送信される。閏秒更新日DNは、閏秒オフセットΔtLSの更新が予定される日の、直近の日曜日からの経過日数であり、閏秒更新週WNLSFの直後に送信される。更新後閏秒オフセットΔtLSFは、更新後の閏秒オフセットの値であり、閏秒更新日DNの直後に送信される。コントローラ47では、衛星信号からこれらの基準情報を抽出すると、揮発性メモリに保存するとともに、その保存した基準情報に関連づけて該基準情報の受信日時も記憶する(図4参照)。受信日時は、例えば内蔵時計回路の出力に従って設定される。
【0023】
コントローラ47は、こうして保存される基準情報に基づいて、内部の時計回路が保持する時刻情報である内部時刻(現在の時刻及び日付を含む)を修正し、内部時刻に基づいてモータ23を駆動する。モータ23により発生した回転動力は、輪列を経て指針(時針3、分針4及び秒針5)へと伝達され、時刻表示がなされる。
【0024】
また、太陽電池11はスイッチ29を介して電池26に接続されており、コントローラ47からの指示によりスイッチ29が太陽電池11と電池26とを導通させている状態では、太陽電池11により発電された電力は、電池26に蓄積される。そして、電池26からは、高周波回路46、デコーダ回路53及びコントローラ47に電力が供給される。また、太陽電池11はスイッチ29を介して発電量検出部30にも接続されており、コントローラ47からの指示によりスイッチ29が太陽電池11と発電量検出部30を導通させている状態では、太陽電池11により生じる電流は発電量検出部30に流れる。発電量検出部30はこの電流を電圧に変換するとともに、この電圧をさらにデジタル値に変換し、コントローラ47に供給する。スイッチ56は、受信回路31、すなわち高周波回路46及びデコーダ回路53への電力供給のオン/オフを切り替えるスイッチであり、コントローラ47により制御される。高周波数で動作する高周波回路46とデコーダ回路53はその消費電力が大きいため、コントローラ47は、衛星信号を受信する時のみスイッチ56をオンとして受信回路31、すなわち高周波回路46及びデコーダ回路53を動作させ、それ以外の時はスイッチ56をオフとして、電力消費を低減する。
【0025】
衛星信号の受信は、竜頭6やボタン7等の入力手段によるユーザからの要求がなされた時や、あらかじめ定められた時刻となったときに行ってよく、そのほかにも、前回の時刻修正があった時刻からの経過時間、あるいは太陽電池11の発電量やその他の電波腕時計100の周囲の環境を示す情報等に基づいて行うようにしてよい。なお、コントローラ47は、任意のタイミングでスイッチ29を切り替えて太陽電池11の端子を発電量検出部30に接続し、発電量検出部30に発電量を示すデジタル値を生成させ、このデジタル値をコントローラ47が取得することができるようになっている。図5は、発電量検出部30の回路構成例である。太陽電池11は、該太陽電池11が受ける光の量により電流値が大きく異なる。そこで、同図に示す発電量検出部30は、太陽電池11と並列接続され、太陽電池11の発電電流が流れる抵抗器30aと、該抵抗器30aの両端電圧をデジタル値に変換するAD変換器30bと、を備えるようにしている。AD変換器30bにより生成されるデジタル値は発電量、すなわち太陽電池11が受ける光の量を示しており、このデジタル値はコントローラ47に入力される。
【0026】
以下では、受信回路31を起動させて衛星信号を受信する制御について具体的に説明する。本衛星電波腕時計100では、図4に示されるようにして保存されている、衛星信号から抽出される各種基準情報の有効期限を調べ、有効期限が切れている基準情報は再取得するようにしている。例えば、週内時刻TOWは、前回受信日時から48時間が経過した場合に有効期限切れであると判断する。内部時計の精度を15秒/月とすると、48時間(2日)では1秒程度のずれが生じる可能性がある。48時間で週内時刻TOWを有効期限切れと判断し、再取得することで、内部時計のずれを継続的に1秒程度内に抑えることができる。週番号WNは、前回受信日時から例えば1週間が経過した場合に有効期限切れであると判断する。閏秒オフセットΔtLS、閏秒更新週WNLSF、閏秒更新日DN、更新後閏秒オフセットΔtLSFは、前回受信日時から半年が経過した場合や、既に記憶されている閏秒更新週WNLSF及び閏秒更新日DNにより特定される日付の翌月に入った場合に、有効期限切れであると判断する。いずれかの情報が有効期限切れであれば、受信環境に応じて受信回路31を起動し、当該情報を取得する。
【0027】
また、上述のように内部時刻を修正するには週内時刻TOW、週番号WN及び閏秒オフセットΔtLSが必要である。本実施形態では、内蔵時計回路の出力する内部時刻に従って、上述のように12.5分に1回到来するサブフレーム4ページ18の送信タイミングで受信回路31を起動する。そして、サブフレーム4ページ18に含まれるHOWから週内時刻TOWを取得する。また、必要に応じて、同サブフレーム4ページ18に含まれる閏秒オフセットΔtLS、閏秒更新週WNLSF、閏秒更新日DN、更新後閏秒オフセットΔtLSFを取得する。さらに、必要に応じて後続のサブフレーム1ページ19に含まれる週番号WNを取得する。上述のように週内時刻TOWは比較的受信が容易である。また、週番号WNは、週内時刻TOW及び閏秒オフセットΔtLSが更新される限り、正確性を維持できる。一方、閏秒オフセットΔtLSは、上述のように受信が難しい。そこで、本実施形態では、サブフレーム4ページ18の送信タイミングで受信回路31を起動するようにして、閏秒オフセットΔtLSを正常受信できる可能性を優先的に高めるようにしている。
【0028】
また、図6に示すように、週内時刻TOWを取得する場合と、閏秒オフセットΔtLS、閏秒更新週WNLSF、閏秒更新日DN、更新後閏秒オフセットΔtLSF(以下、閏秒情報という。)を取得する場合と、週番号WNを取得する場合とで、受信回路31を起動する発電量条件、すなわち太陽電池11の発電量の下限と、回数条件、すなわち所定時間(例えば24時間)内に受信回路31を起動する回数と、が別々に定められている。なお、同図に示す起動条件はコントローラ47に記憶されるものであり、取得すべき基準情報の種類(週内時刻TOWか閏秒情報か週番号WNか)に関連づけて発電量条件(発電量の下限)と回数条件(一日あたりの起動回数の上限)を記したものである。同図に示す起動条件は、週内時刻TOWを取得する場合は、太陽電池11の発電量が「小」でも受信回路31を起動するが、閏秒情報や週番号WNを取得する場合は、太陽電池11の発電量が「大」でなければ受信回路31を起動しないことが示されている。これは、週内時刻TOW、閏秒情報、週番号WNの受信の困難性の違いを考慮したものである。すなわち週内時刻TOWは、HOWの最初の17ビットに含まれ、TLMと併せてもわずか47ビットしかない。このため、わずか1秒弱で受信できる(50bpsの場合)。HOWの全体を受信するとしてもTLMと併せて60ビットしかなく、わずか1.2秒で受信できる。一方、一連の閏秒情報はサブフレーム4ページ18の後半部分に含まれており、閏秒オフセットΔtLSだけを受信するに場合でも5秒程度、閏秒情報全体を取得する場合には6秒程度が必要である。また、週番号WNはサブフレーム1の先頭部分に含まれており、サブフレーム4の全体、サブフレーム5の全体、及びサブフレーム1の先頭70ビットを受信することで週番号WNを取得することができる。このため、週番号WNの取得には合計で670ビットのデータの受信が必要であり(1サブフレームは300ビット)、13秒強が掛かる。このように、週内時刻TOW、閏秒情報、週番号WNの受信の困難性は大きく異なり、正常受信に必要な受信環境は大きく異なる。そこで、本実施形態では基準情報の種類毎に発電量条件を記憶しておき、取得しようとする基準情報に対応する発電量条件が充足されているか否かにより受信回路31を実際に起動するかどうかを判断している。なお、本実施形態では、発電量を、その大きさにより、順に「大」、「中」、「小」及び「不可」に分類して制御に用いている。
【0029】
また、発電量が十分であったとしても、12.5分ごとに受信回路31を常に起動し、その度に各種基準情報の取得に失敗したのでは、電池26の残量が急速に減ってしまう。そこで、図6に示すように回数条件も設定して、1日あたりの受信回路31の起動回数も制限している。このとき、閏秒情報や週番号WNの受信には週内時刻TOWの受信に比して、受信回路31を長い時間動作させておく必要があり、消費電力が大きい。そこで、週内時刻TOW、閏秒情報、週番号WNとで、回数条件を別々に設定している。また、同じ電力消費するならば、発電量が「小」よりも「大」のときに受信回路31を起動させる方が、基準情報を正しく取得できる可能性が高い。つまり、受信環境によって受信回路31を起動させる回数を異ならせることが望ましい。そこで、回数条件を、発電量の範囲毎に設定している。具体的には、図6に示す回数条件によれば、週内時刻TOWを取得すべく発電量「大」のときに受信回路31を起動する1日あたりの上限回数、「中」のときに起動する上限回数、「小」のときに起動する上限回数が、それぞれ定められている。同様に、閏秒情報や週番号WNを取得すべく発電量「大」のときに受信回路31を起動する1日あたりの上限回数が定められている。
【0030】
また、受信環境が変化しないのに何度も連続して受信回路31を起動しても、基準情報の取得に失敗し続ける可能性が高い。そこで、本実施形態では、受信環境が変化した場合、すなわち太陽電池11の発電量が増加した場合に受信回路31を起動するようにして、省電力化を図るようにしている。図7は、太陽電池11の発電量の推移、発電量の取得タイミング、受信回路31の起動タイミングを概念的に示している。発電量の取得タイミングは丸で示され、受信回路31の起動タイミングは二重丸で示されている。本実施形態では、同図に示すように、12.5分ごとに太陽電池11の発電量がサンプリングされているが、発電量が起動条件を満足していたとしても、必ずしも受信回路31は起動されない。本実施形態では、発電量が増加し、且つ発電量が、取得しようとする基準情報に応じた下限以上である場合にのみ、受信回路31が起動されるようにしている。こうして、無駄に何度も受信回路31を起動して電池26の残量が急速に減ることを防止している。
【0031】
図8は、コントローラ47で実行される受信回路31の起動処理を示すフロー図である。また、図9は起動条件判定処理の詳細フロー図である。図8に示すように、コントローラ47は、まず内部時刻に従って、サブフレーム4ページ18の受信タイミングを待機する(S101)。そして、サブフレーム4ページ18の受信タイミング(サブフレーム4ページ18の先頭タイミングから所定時間(例えば2〜3秒)前)が到来すると、週内時刻TOWが有効であるかどうかを判断し(S102)、週内時刻TOWが有効期限切れであれば、TOW受信モードを設定する(S105)。一方、週内時刻TOWが有効期限切れでなければ、閏秒情報及び週番号WNの両方ともが有効であるかどうかを判断する(S103)。そして、閏秒情報及び週番号WNのいずれか少なくとも1つでも有効期限切れであれば、全受信モードを設定する(S104)。一方、閏秒情報及び週番号WNの両方が有効であれば、S101の処理に戻る。
【0032】
次に、コントローラ47は起動条件が充足されているか否かを判断する(S106)。具体的には、図9に示すように、コントローラ47は、スイッチ29を切り替えて太陽電池11の発電量(大、中、小、不可のいずれか)を取得するとともに、有効期限切れの基準情報に応じた発電量条件を取得する(S1061)。有効期限切れの基準情報が複数の場合、各基準情報に対応する発電量条件を取得する。次に、S1061で取得した発電量が、取得した各発電量条件を充足しているか否かを判断する(S1062)。S1061で取得した発電量が、取得した、いずれの発電量条件も充足しなければ、起動条件が充足されていないと判定する(S1066)。この場合、S101の処理に戻る(S107)。
【0033】
一方、S1061で取得した発電量が、いずれかの発電量条件を充足していれば、充足された発電量条件に対応する基準情報を仮受信対象基準情報とする。そして、仮受信対象基準情報に対応する起動実績回数及び回数条件を読み出す(S1063)。図10に示すように、コントローラ47は、1日の間(所定時刻から翌日の同時刻まで)に、週内時刻TOWと閏秒情報と週番号WNのそれぞれを取得するために、発電量が「大」、「中」、「小」のそれぞれの状態で受信回路31を起動した回数、つまり起動実績回数を記憶している。起動実績回数は、基準情報の種類数及び発電量「大」、「中」、「小」に応じて、全部で9つの数を含む。これら9つの数は、毎日所定時刻に零にリセットされる。S1063の処理では、仮受信対象基準情報及びS1061で取得した発電量に関連づけて記憶された起動実績回数が読み出される。仮受信対象基準情報が複数の場合、それらすべての仮受信対象基準情報に関連づけられた起動実績回数が読み出される。さらに、仮受信対象基準情報及びS1061で取得した発電量に関連づけられた回数条件も読み出される。そして、読み出された起動実績回数が、読み出された対応する回数条件を充足しているか否か、すなわち起動実績回数が上限回数以下であるか否かを判断する(S1064)。ここで、読み出された起動実績回数が複数である場合、いずれかの起動実績回数が、それに対応する回数条件を充足する場合に、S1064において“Y”(イエス)と判断してよい。この場合、起動実績回数が回数条件を充足する仮受信対象基準情報を、確定受信対象基準情報とする。一方、いずれの起動実績回数も、それに対応する回数条件を充足しない場合に、S1064において“N”(ノー)と判断してよい。この場合、起動条件が充足されていないと判定し(S1066)、S101の処理に戻る(S107)。なお、各回数条件が充足されているか否かを、該回数条件に対応する発電量以上の発電量に関連づけられた起動実績回数の合計値が、該回数条件(上限回数)以下であるか否かにより判断してもよい。こうすれば、より良い環境で該当基準情報を受信した実績の全てを考慮して、十分な回数だけ受信したかを判断できる。一方、S1064において“Y”と判断されると、起動条件が充足されていると判定し(S1065)、S108の処理に進む(S107)。
【0034】
図8に戻り、S108の処理では、予め記憶されている前回発電量(大、中、小、不可のいずれか)を読み出す。なお、前回発電量は、受信回路31を起動する度にS111でコントローラ47に記憶されるものである。そして、S1061で取得した発電量が前回発電量よりも大きいかどうかを判断する(S109)。そして、S1061で取得された発電量が前回発電量以下であれば、S101に戻る。一方、S1061で取得された発電量が前回発電量よりも大きければ、次に、スイッチ56を接続して、受信回路31を起動する(S110)。
【0035】
受信回路31を起動すると、受信モード及び確定受信対象基準情報の数及び種類に応じた期間だけスイッチ56をオンにしておき、その後にスイッチ56をオフにし、その期間の衛星データを受信する。具体的には、TOW受信モードで確定受信対象基準情報が週内時刻TOWの場合、サブフレーム4ページ18の頭から週内時刻TOWの部分までを受信する。全受信モードで、確定受信対象基準情報に週番号WNが含まれていれば、サブフレーム4ページ18の頭からサブフレーム1ページ19における週番号WNの部分までを受信する。全受信モードで、確定受信対象基準情報に週番号WNが含まれておらず、閏秒情報が含まれていれば、サブフレーム4ページ18の頭から閏秒情報の部分までを受信する。その後、各種の受信後処理を実施する(S111)。すなわち、S1061で取得した発電量を上述した前回発電量としてコントローラ47に記憶する。また、図10に示される起動実績回数を更新する。具体的には、S1061で取得した発電量及び確定受信対象基準情報に関連づけられた起動実績回数を1だけ増加させる。また、いずれかの基準情報の取得に成功していれば、図4に示すテーブルにおける前回受信値及び前回受信日時を更新する。また、更新後の基準情報に従って内部時刻を修正する。このとき、確定受信対象基準情報以外にも基準情報が正常取得されていれば、その基準情報についても更新してよい。その後、S101以降の処理を再度実行する。
【0036】
以上説明した実施形態によると、週内時刻TOWを取得する場合と、閏秒情報や週番号WNを取得する場合とで、太陽電池11の発電量の条件が異なる。すなわち、基準情報の種類による受信難易度の差を踏まえて、受信回路31の起動条件に差を設けている。こうすることで、電力が無駄に消費されることを防止している。また、受信回路31の起動回数の1日あたりの上限を設けており、また、太陽電池11の発電量が増加した場合にのみ、受信回路31を起動させている。このため、何度も連続して基準情報の取得に失敗するという無駄を抑制できる。
【0037】
なお、基準情報の有効期限が切れた場合において、所定時間にわたり同基準情報の再取得ができない場合、図11に示すように、同基準情報の発電量条件及び回数条件を緩和してもよい。この場合、コントローラ47に記憶される発電量条件及び回数条件が更新される。例えば、閏秒情報が所定日数にわたり再取得できない場合、発電量の下限を「中」に変更してよい。また、受信回路31の起動回数の上限を増やしてよい。
【0038】
[変形例1]
以上の説明では発電量の取得間隔を12.5分で固定したが、取得間隔を12.5×n分とし、nを発電量に応じて変化させてよい。図12は、発電量の推移と発電量の取得間隔を示している。同図に示すように、発電量が大きくなるほど取得間隔が短くなるようにnを小さくし、逆に発電量が小さくなるほど取得間隔が長くなるようにnを大きくしてもよい。
【0039】
図13は、コントローラ47で実行される受信回路31の起動処理の変形例1を示すフロー図である。同図に示すように、コントローラ47は、まず、発電量の取得間隔を定める変数nを1に初期化する(S201)。次に、内部時刻に従って、前回の受信タイミングを起点にしてn回目のサブフレーム4ページ18の受信タイミングが到来したか否かを判断する(S202)。そして、n回目のサブフレーム4ページ18の受信タイミング(サブフレーム4ページ18の先頭タイミングから所定時間(例えば2〜3秒)前)が到来すると、次に、週内時刻TOWが有効であるかどうかを判断する(S203)。そして、週内時刻TOWが有効期限切れであれば、TOW受信モードを設定する(S206)。一方、週内時刻TOWが有効であれば、閏秒情報及び週番号WNの両方ともが有効であるかどうかを判断し(S204)、有効であればS202の処理に戻る。一方、閏秒情報及び週番号WNのいずれか少なくとも1つが有効期限切れであれば、全受信モードを設定する(S205)。
【0040】
その後、スイッチ29を切り替えて太陽電池11の発電量を取得し、取得した発電量に応じて変数nを設定する(S207)。例えば、発電量が「大」であれば変数nを1とし、「中」であれば3とし、「小」であれば5とする。これらの値は例示であり、他の適切な値を設定してよいのはもちろんである。さらに、上述のS106の処理と同様にして、受信回路31の起動条件(発電量条件及び回数条件)が満足されているか否かを判断する(S208)。そして、起動条件が満足されていれば(S209)、スイッチ56を接続して、受信回路31を起動する(S210)。一方、満足されていなければ(S209)、S202に戻る。
【0041】
受信回路31を起動すると、受信モード及び確定受信対象基準情報の数及び種類に応じた期間だけスイッチ56をオンにしておき、その後にスイッチ56をオフにし、その期間の衛星データを受信する。その後、S109の処理と同様にして各種の受信後処理を行ってから(S211)、S202以降の処理を再度実行する。
【0042】
以上のようにすれば、発電量の大きさによって発電量の取得間隔を変えることができる。発電量が小さなときには受信に適した環境がすぐに実現する可能性は高くない。発電量を取得する際にはスイッチ29により、太陽電池11と電池26とが切り離され、充電が中断する。そこで、発電量が小さなときには発電量の取得間隔を長くすることで、電池26への充電機会が増え、充電効率を上げることができる。
【0043】
[変形例2]
基準情報の取得に失敗した場合には、一定時間だけ発電量の取得を禁止してもよい。図14は、発電量の推移と発電量の取得タイミングを示している。同図に示すように、本変形例2では、基準情報の取得に失敗した場合に発電量の取得を一定時間だけ禁止される。
【0044】
図15は、コントローラ47で実行される受信回路31の起動処理の変形例2を示すフロー図である。同図に示すように、コントローラ47は、まず、内部時刻に従って、サブフレーム4ページ18の受信タイミングを待機する(S301)。そして、同タイミングが到来すると、次に、週内時刻TOWが有効であるかどうかを判断する(S302)。そして、週内時刻TOWが有効期限切れであれば、TOW受信モードを設定する(S305)。一方、週内時刻TOWが有効であれば、閏秒情報及び週番号WNの両方ともが有効であるかどうかを判断し(S303)、有効であればS301の処理に戻る。一方、閏秒情報及び週番号WNのいずれか少なくとも1つが有効期限切れであれば、全受信モードを設定する(S304)。
【0045】
次に、上述のS106の処理と同様にして、受信回路31の起動条件(発電量条件及び回数条件)が満足されているか否かを判断する(S306)。そして、起動条件が満足されていれば(S307)、スイッチ56を接続して、受信回路31を起動する(S308)。一方、満足されていなければ(S307)、S301に戻る。受信回路31を起動すると、受信モード及び確定受信対象基準情報の数及び種類に応じた期間だけスイッチ56をオンにしておき、その後にスイッチ56をオフにし、その期間の衛星データを受信する。
【0046】
その後、S109の処理と同様にして、各種の受信後処理を行う(S309)。さらに、なんらかの基準情報の取得に成功したか否かを判断する(S310)。S308においてなんらかの基準情報の取得に成功していれば、S301に戻る。一方、失敗していれば所定時間だけ待機してからS301に戻る(S311)。
【0047】
以上のようにすれば、基準情報の取得に失敗すれば所定時間だけ発電量の取得がされず、また受信回路31も起動されない。このため、電池26への充電機会が増え、また基準情報の取得可能性が低いのに無駄に受信回路31の起動が連続起動されずに済む。
【0048】
[変形例3]
図16に示すように、基準情報の取得に失敗した場合、所定時間だけ発電量の取得をせずに待機するとともに、所定時間経過後、サブフレーム4ページ18の受信タイミングを待って、発電量が増加しているか、或いは発電量が「大」である場合にのみ、受信回路31を起動して受信動作を開始させてもよい。
【0049】
図17は、コントローラ47で実行される受信回路31の起動処理の変形例3を示すフロー図である。同図に示すように、コントローラ47は、まず、内部時刻に従って、サブフレーム4ページ18の受信タイミングを待機する(S401)。そして、同タイミングが到来すると、週内時刻TOWが有効であるかどうかを判断する(S402)。そして、閏秒情報及び週番号WNのいずれか少なくとも1つ週内時刻TOWが有効期限切れであれば、TOW受信モードを設定する(S405)。一方、週内時刻TOWが有効であれば、閏秒情報及び週番号WNの両方ともが有効であるかどうかを判断し(S403)、有効であればS401の処理に戻る。一方、閏秒情報及び週番号WNのいずれか少なくとも1つが有効期限切れであれば、全受信モードを設定する(S404)。
【0050】
次に、スイッチ29を切り替えて太陽電池11の発電量を取得し、発電量が前回取得したものから増えているか否かを判断する(S406)。増えていなければS401に戻る。一方、発電量が増えていれば、次に、上述のS106の処理と同様にして、受信回路31の起動条件(発電量条件及び回数条件)が満足されているか否かを判断する(S407)。そして、起動条件が満足されていれば(S408)、スイッチ56を接続して、受信回路31を起動する(S409)。一方、満足されていなければ(S408)、S401に戻る。
【0051】
受信回路31を起動すると、受信モード及び確定受信対象基準情報の数及び種類に応じた期間だけスイッチ56をオンにしておき、その後にスイッチ56をオフにし、その期間の衛星データを受信する。その後、S109の処理と同様にして、各種の受信後処理を行う(S410)。さらに、なんらかの基準情報の取得に成功したか否かを判断する(S411)。S409においてなんらかの基準情報の取得に成功していれば、S401に戻る。
【0052】
一方、失敗していれば所定時間だけ待機してから(S412)、サブフレーム4ページ18の受信タイミングを待機する(S413)。そして、同タイミングが到来すると、太陽電池11の発電量を取得し、前回取得した発電量よりも増えているか、或いは発電量が「大」であるかを判断する(S414)。そして、いずれかがイエスであれば、S409の処理に戻る。一方、いずれもノーであれば、S401の処理に戻る。
【0053】
以上のようにすれば、基準情報の取得に失敗すれば所定時間だけ発電量の取得がされず、また受信回路31も起動されない。このため、電池26への充電機会が増え、また基準情報の取得可能性が低いのに無駄に受信回路31の起動が連続起動されずに済む。さらに、太陽電池11の発電量が増加し、又は発電量が「大」である場合にのみ、受信回路31を起動させるので、何度も連続して基準情報の取得に失敗するという無駄を抑制できる。
【符号の説明】
【0054】
1 胴、2 文字板、3 時針、4 分針、5 秒針、6 竜頭、7 ボタン、8 バンド固定部、9 風防、10 裏蓋、11 太陽電池、12 ベース部材、14 パッチアンテナ、14a 受信面、14b 給電ピン、23 モータ、24 回路基板、26 電池、100 衛星電波腕時計。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
衛星から送信される、複数の基準信号を含む衛星信号に基づいて、時刻及び日付を修正する衛星電波腕時計において、
前記衛星信号を受信する受信手段と、
前記各基準情報に関連づけて、該基準情報を取得するための前記受信手段の起動条件を記憶する起動条件記憶手段と、
前記各基準情報を取得する場合に、該基準情報に関連づけて記憶される前記起動条件が満足されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて、前記受信手段による前記衛星信号の受信動作を開始させる受信制御手段と、
を含むことを特徴とする衛星電波腕時計。
【請求項2】
請求項1に記載の衛星電波腕時計において、
前記各基準情報の取得の成否に応じて前記各起動条件を変更する条件変更手段をさらに含む、
ことを特徴とする衛星電波腕時計。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の衛星電波腕時計において、
前記衛星信号の受信環境を取得する受信環境取得手段をさらに含み、
前記起動条件は、前記受信環境の下限を示す、
ことを特徴とする衛星電波腕時計。
【請求項4】
請求項3に記載の衛星電波腕時計において、
前記受信環境は、前記衛星電波腕時計の受光量である、
ことを特徴とする衛星電波腕時計。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の衛星電波腕時計において、
前記衛星信号の受信環境の変化に応じて前記判定手段による判定タイミングを決定する、
ことを特徴とする衛星電波腕時計。
【請求項6】
請求項3又は4に記載の衛星電波腕時計において、
前記衛星信号の受信環境に応じて前記判定手段による判定間隔を変更する、
ことを特徴とする衛星電波腕時計。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれかに記載の衛星電波腕時計において、
前記各基準情報の取得の成否に応じて前記受信手段による前記衛星信号の受信動作を制限する、
ことを特徴とする衛星電波腕時計。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の衛星電波腕時計において、
前記各基準情報に関連づけて、該基準情報を取得するために前記受信手段を起動した回数を記憶する起動回数記憶手段をさらに含み、
前記起動条件は、前記回数の上限を含む、
ことを特徴とする衛星電波腕時計。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の衛星電波腕時計において、
前記各基準情報が有効であるか否かを判断する有効性判断手段と、
前記有効性判断手段による判断結果に応じて前記起動条件を選択する条件選択手段と、
をさらに含むことを特徴とする衛星電波腕時計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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