説明

衝撃削岩機からドリルストリングへ衝撃及び回転を伝達する衝撃アダプタ

衝撃削岩機からドリルストリングへ衝撃及び回転を伝達する衝撃アダプタは、第1の端部(5)をドリルストリングに接続し、第2の端部に、回転を伝達する隆起部(7)及びそれら隆起部間の溝(8)が設けられる。衝撃アダプタ(2)の第1の端部(5)から離れた端部(9)における溝(8)が第1の端部(5)から離れる方向に広がっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衝撃削岩機からドリルストリングへ衝撃及び回転を伝達する衝撃アダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来公知の衝撃アダプタにおいては、衝撃アダプタの後端部における隆起部及び溝は、削岩機にジャーナルされた駆動装置からドリルストリングへトルクを伝達するために用いられている。製造上の誤差のために、衝撃アダプタに対する削岩機の衝撃によって軸方向の動きを生じさせるために、衝撃アダプタと駆動装置との間にある一定の遊びを設けている。その結果、衝撃アダプタは駆動装置に多少斜めになる。この斜めの配置は、駆動装置と衝撃アダプタとの間の相対的な軸方向の動きと結合してしばしば衝撃アダプタの後端部に隣接した一つ以上の隆起部を損傷させることになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許請求の範囲に定義される本発明は、衝撃アダプタと駆動装置との間に表面圧力を低減させることにより隆起部の損傷の問題を低減させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的は、衝撃アダプタの後端部における衝撃アダプタにおける隆起部間の溝を広くすることによって達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図示削岩機は機械のハウジング1を有し、このハウジング1は複数の接続した部品から部部成っており、衝撃アダプタ2は駆動装置4に変位可能に配置されている。駆動装置4は図示していないモータによって回転できるようにされている。駆動装置4は、衝撃アダプタ2の第2の端部における隆起部7とそれらの間の溝8とから成るスプライン6を介して衝撃アダプタ2にトルクを伝達する。衝撃アダプタ2は、その前端部すなわち第1の端部に、通常の仕方でドリルストリングに接続するねじ5が設けられている。溝8は、衝撃アダプタ2の第1の端部から離れた端部9において、第1の端部から離れる方向に広がっており、この広がりは角度vで示されている。さらに、隆起部7は後端部9において半径方向の伸びが幾分小さくなっており、この状態は角度uで示されている。これにより、衝撃アダプタ2と駆動装置との間の傾斜で生じる表面圧力は、これらの広がった溝なしで得られる表面圧力より低くなる。図面において、隆起部7は端部9から離れる方向の端部においても同様に形成される。端部に向って広がった溝は適当には、溝8を形成するスライスツールを溝の端部において衝撃アダプタの中心に向って幾分送ることによって形成される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】衝撃削岩機の一部分の断面図。
【図2】本発明による衝撃アダプタの一部分を示す図。
【図3】図2の右側から見た図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部(5)をドリルストリングに接続し、第2の端部に、回転を伝達する隆起部(7)及びそれら隆起部間の溝(8)を設けた、衝撃削岩機からドリルストリングへ衝撃及び回転を伝達する衝撃アダプタにおいて、衝撃アダプタ(2)の第1の端部(5)から離れた端部(9)における溝(8)が第1の端部(5)から離れる方向に広がっていることを特徴とする衝撃アダプタ。
【請求項2】
衝撃アダプタ(2)の第1の端部(5)から離れた端部(9)における隆起部(7)の半径方向の伸びが小さいことを特徴とする請求項1に記載の衝撃アダプタ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−500493(P2006−500493A)
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−539693(P2004−539693)
【出願日】平成15年9月12日(2003.9.12)
【国際出願番号】PCT/SE2003/001423
【国際公開番号】WO2004/029400
【国際公開日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【出願人】(398056193)アトラス コプコ ロツク ドリルス アクチボラグ (66)
【Fターム(参考)】