説明

衝突防止機能を有するスイッチ装置

【課題】スイッチ本体と操作キーとの衝突を回避することができるスイッチ装置を提供する。
【解決手段】スイッチ装置11では、スライドドア13が閉鎖位置に向かって勢いよく前進した場合に、操作キー18を有する移動体17は受け止め部24に受け止められる。すなわち、移動体17は、ヘッド部23とは別個のブラケット19の突出部24で受け止められる。その結果、操作キー18の前進は規制される。スイッチ本体16に向かう操作キー18の移動は規制される。操作キー18とスイッチ本体16との衝突を確実に回避することができる。このとき、移動体17と受け止め部24との衝突の衝撃は弾性体34で吸収される。その結果、操作キー18はスイッチ本体16に確実に係合することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば工作機械などを囲む安全柵の安全ドアに用いられるスイッチ装置である。
【背景技術】
【0002】
特許文献1にはキースイッチが開示される。このキースイッチは、例えば射出成形機の型開閉部の安全ドアや工作機械を囲む安全柵の安全ドアに取り付けられる。このキースイッチは、例えば安全柵に取り付けられるスイッチ本体と、安全ドアに取り付けられる操作キーと、を備える。安全ドアが閉められると、操作キーはスイッチ本体のヘッド部内に進入する。操作キーはヘッド部内でロックされる。その結果、安全ドアの誤った開閉を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−216592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、操作キーは、キー本体と、キー本体の先端から突き出るキー部と、を備える。こうした操作キーはばね部材で保持されている。例えば作業者が安全ドアを勢いよく閉じた場合、操作キーのキー部がヘッド部に進入し過ぎる。操作キーのキー本体がヘッド部の外側に衝突する。前述の通り、操作キーがばね部材で保持されていることから、キー本体とヘッド部とが衝突してはじめて衝突の衝撃がばね部材で吸収される。その結果、衝突の衝撃によってヘッド部が破損してしまうことがある。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、スイッチ本体と操作キーとの衝突を回避することができるスイッチ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明によれば、
第1本体に取り付けられるスイッチ本体と、
前記第1本体に対して相対移動可能な第2本体に取り付けられて、前記相対移動の方向に前記第2本体に対して相対移動可能な移動体であって、前記スイッチ本体に係合可能な操作キーを有する移動体と、
前記第2本体が前記第1本体に向かって移動して前記操作キーが前記スイッチ本体に係合する時、前記移動体を受け止めて前記スイッチ本体に向かう前記操作キーの移動を阻止し、前記操作キーと前記スイッチ本体との衝突を回避する受け止め部と、
前記移動体の移動方向において前記移動体と前記第2本体との間に配置される弾性体と、
を備えるスイッチ装置が提供される。
【0007】
また、こうしたスイッチ装置では、前記移動体は、前記操作キーを保持するブラケットを備え、前記スイッチ本体に向かう前記操作キーの移動の阻止にあたって前記ブラケットが前記受け止め部に受け止められる。
【0008】
また、こうしたスイッチ装置では、前記スイッチ本体の位置は前記移動体の移動方向に調節可能である。その一方で、前記操作キーの位置は前記移動体の移動方向に調節可能である。
【発明の効果】
【0009】
以上のように本発明によれば、スイッチ本体と操作キーとの衝突を回避することができるスイッチ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係るスイッチ装置の構造を概略的に示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るスイッチ装置の構造を概略的に示す側面図である。
【図3】図2の3−3線に沿った部分断面図である。
【図4】一具体例に係るスイッチ本体の構造を概略的に示す部分水平断面図である。
【図5】図4の5−5線に沿った部分断面図である。
【図6】第2本体が第1本体に対して閉鎖位置を確立した時のスイッチ装置を示す平面図である。
【図7】第2本体が第1本体に対して閉鎖位置を確立した時のスイッチ装置を示す側面図である。
【図8】第2本体が第1本体に対して初期前進位置を確立した時のスイッチ装置を示す側面図である。
【図9】第2本体が第1本体に対して最大前進位置を確立した時のスイッチ装置を示す側面図である。
【図10】第2本体が第1本体に対して最大前進位置を確立した時のスイッチ装置を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係るスイッチ装置11の構造を概略的に示す平面図であり、図2はその側面図である。このスイッチ装置11は、例えば工作機械を囲む安全柵に組み込まれる。安全柵は、第1本体すなわちカバー12と、カバー12に対してスライド移動することによって相対移動可能な第2本体すなわちスライドドア13と、を備える。スライドドア13の移動方向は所定の方向Dに沿って規定される。カバー12に対するスライドドア13の相対移動によって、カバー12の開口部14が開閉される。
【0012】
図1及び図2では、スライドドア13は、カバー12の開口部14を閉鎖する閉鎖位置から開口部14を開放する開放位置に向かって僅かに後退した位置に配置されている。カバー12には、方向Dに平行なスライドドア13の移動経路上に例えば直方体形状の弾性体15が取り付けられている。弾性体15は例えばゴムなどの弾性材料から形成される。スライドドア13が閉鎖位置に配置されると、弾性体15はスライドドア13の移動を受け止める。このとき、弾性体15は弾性変形によって、スライドドア13から作用する衝撃を吸収することができる。
【0013】
スイッチ装置11は、例えばカバー12の上端面に取り付けられるスイッチ本体16と、スライドドア13に相対移動自在に取り付けられる移動体17と、を備える。移動体17は、スイッチ本体16に係合可能な操作キー18を備える。スイッチ本体16は例えば平たい直方体形状に形成される。後述されるように、操作キー18がスイッチ本体16にロックされると、カバー12に対するスライドドア13の相対移動が規制される。こうしてスライドドア13の開閉が規制されるので、安全柵内への例えば人の進入を防止することができる。
【0014】
スイッチ本体16は例えば平板状のブラケット19に取り付けられる。ブラケット19は、例えば4本のねじ21によって例えばカバー12の上端面に取り付けられる。各ねじ21は、ブラケット19に形成されて前述の方向Dに平行に長尺に延びる長孔22を貫通してカバー12のねじ孔にねじ込まれる。図1の例では、各ねじ21は、長孔22の両端同士の中間位置に規定される中心位置に配置される。各ねじ21は長孔22内を移動することができる。その結果、方向Dに沿って長孔22内でねじ21の位置が調整されれば、方向Dに沿ってブラケット19すなわちスイッチ本体16の位置を調整することができる。
【0015】
図1から明らかなように、スイッチ本体16はその1つの角部にヘッド部23を備える。ヘッド部23は、操作キー18に向き合うスイッチ本体16の正面に配置される。後述のように、ヘッド部23の正面にはスロット(図示せず)が形成される。スライドドア13が、開口部14を閉鎖する閉鎖位置に向かって前進すると、操作キー18は、スライドドア13の前進に応じてヘッド部23のスロット内に進入していく。その結果、ヘッド部23内に配置されるカム部材(図示せず)が操作キー18と係合する。カム部材がロックされることによってヘッド部23内で操作キー18がロックされる。ヘッド部23の詳細は後述される。
【0016】
ブラケット19には、ブラケット19の輪郭から前方に突き出るとともにカバー12の前端から外側に前方に突き出る受け止め部すなわち突出部24が形成される。突出部24は、ブラケット19の輪郭から水平に突き出る平板状の基端部24aと、基端部24aの前端で例えば90°の角度で上方に立ち上がる平板状の先端部24bと、から形成される。先端部24bはヘッド部23の正面で直立する。先端部24bの外向き面は、例えば床面に垂直な仮想平面に沿って広がる。突出部24はブラケット19と一体的に形成される。ブラケット19及び突出部24は例えば金属板から形成される。
【0017】
その一方で、操作キー18は、平板状のキー部18aと、キー部18aの後端に連続する平板状のキー本体部18bと、キー本体部18bの後端に連続する平板状の取付部18cと、から形成される。キー部18a及びキー本体部18bは、例えば床面に平行な仮想平面に沿って広がる。キー部18aには、その前端に形成される切り欠きと、切り欠きよりも後方に形成される開口と、が形成される。この切り欠き及び開口によってキー部18aは後述のカム部材と係合する。キー部18aは、スライドドア13が閉鎖位置に位置決めされた時にヘッド部23内に挿入される。このとき、キー本体部18bはヘッド部23の外側に配置される。取付部18cはキー本体部18bから90°の角度で上方に折り曲がる。操作キー18は例えば金属板から形成される。
【0018】
図1から明らかなように、方向Dに直交する方向に規定されるキー部18aの幅は、方向Dに沿ってキー部18aの前端から後端まで均一の大きさに設定される。このキー部18aの幅は、同様に方向Dに直交する方向に規定されるキー本体部18bの幅よりも小さく設定される。キー部18aの幅方向にキー部18aの外側に規定されるキー本体部18bの前縁は、方向Dに直交する方向に規定される。図1から明らかなように、操作キー18のキー部18aは、スライドドア13の前端よりも前方にスイッチ本体16のヘッド部23に向かって突き出る。
【0019】
移動体17は、操作キー18を保持するブラケット25を備える。操作キー18はブラケット25の前端面に取り付けられる。取付にあたって、例えば2本のねじ26が取付部18cを貫通してブラケット25のねじ孔にねじ込まれる。ブラケット25は、内向き面同士で相互に対向する平板状の前端部25a及び平板状の後端部25bと、前端部25a及び後端部25bを相互に連結する平板状の連結部25cと、から形成される。前述の操作キー18は前端部25aの外向き面に取り付けられる。スライドドア13が開口部14を開放する開放位置に位置決めされると、前端部25aの外向き面は突出部24の先端部24bの外向き面に平行に広がる。
【0020】
図3は図2の3−3線に沿った部分断面図である。図3を併せて参照すると、ブラケット25の前端部25aの内向き面及び後端部25bの内向き面の間には、方向Dに平行に延びる1対のシャフト27、27が配置されている。各シャフト27は例えば円柱状に形成される。各シャフト27は、一端でねじ28によって前端部25aに取り付けられており、他端でねじ29によって後端部25bに取り付けられている。シャフト27、27同士は、方向Dに直交する方向に所定の間隔で離間して配置されている。ここでは、シャフト27、27同士の間で操作キー18がブラケット25の前端部25aに取り付けられている。
【0021】
シャフト27、27は、ブラケット25の前端部25a及び後端部25bの間に配置される例えば直方体形状のブロック31に支持される。ブロック31は、方向Dに平行にブロック31を貫通する1対の貫通孔32、32内にシャフト27、27を受け入れる。方向Dに沿って規定されるブロック31の長さは、同様に方向Dに沿って規定される前端部25a及び25bの間の距離よりも小さく設定される。その結果、ブロック31は前端部25a及び後端部25bの間でシャフト27に沿ってスライド移動することができる。貫通孔32内には例えば無給油ブッシュ33が圧入されている。スライド移動時、無給油ブッシュ33の働きによって貫通孔32内でシャフト27の摺動が許容される。
【0022】
ブラケット25の前端部25a及びブロック31の前端の間で各シャフト27にはシャフト27に同軸に弾性体すなわちコイルばね34が取り付けられる。コイルばね34は、外力を受けていない原形の状態でシャフト27に取り付けられてもよく、又は、外力を受けて収縮した状態でシャフト27に取り付けられてもよい。本実施形態では、コイルばね34は原形の状態でシャフト27に取り付けられている。このコイルばね34の働きで、ブロック31の後端はブラケット25の後端部25bに受け止められる。なお、弾性体にはコイルばね34に代えて例えばゴムのブロックが用いられてもよい。
【0023】
ブロック31は底面で、例えば床面に平行な仮想平面に沿って広がる平板状のブラケット35に取り付けられる。取り付けにあたって、図1から明らかなように、ねじ36、36が用いられる。各ねじ36は、ブロック31に形成される貫通孔を通ってブラケット35のねじ孔にねじ込まれる。ブラケット35は例えばスライドドア13の内壁面に不動に取り付けられる。取付にあたって例えばねじ(図示せず)が用いられる。なお、ブラケット35には、方向Dに沿って複数のねじ孔が形成されてもよい。ねじ36がねじ込まれるねじ孔の位置によって、方向Dに沿ってブロック31すなわち操作キー18の位置を調整することができる。
【0024】
図4は一具体例に係るスイッチ本体16の構造を概略的に示す部分水平断面図であり、図5は図4の5−5線に沿った断面図である。スイッチ本体16は筐体37を備える。筐体37ではヘッド部23の正面に、方向Dに直交するとともに水平方向に延びるスロット38が形成される。スロット38は操作キー18のキー部18aを受け入れる。筐体37内にはスロット38に向き合うカム部材39が配置される。カム部材39は、例えば水平方向に延びる回転軸41回りに回転することができる。カム部材39の回転は、後述のように、操作キー18のキー部18aとの係合によって引き起こされる。カム部材39の回転は所定の回転角位置でロックされることが可能である。
【0025】
スイッチ本体16にはいわゆるメカニカルロックタイプ又はソレノイドロックタイプのいずれかが用いられる。いずれのタイプでも、スイッチ本体16の筐体37内には、電流の供給によってオンオフされるソレノイド(図示せず)が組み込まれる。ソレノイドのオンオフに応じてプランジャ(図示せず)がカム部材39の回転をロックして、操作キー18のキー部18aとカム部材39との係合が維持される。周知の通り、ソレノイドのオフ時にカム部材39の回転がロックされるタイプがメカニカルロックタイプに相当する。ソレノイドのオン時にカム部材39の回転がロックされるタイプがソレノイドロックタイプに相当する。
【0026】
次に、スライドドア13の開閉動作を説明する。スライドドア13が方向Dに沿って閉鎖位置に向かって閉じ方向に前進すると、図6に示されるように、スライドドア13はその前端で弾性体15に受け止められる。弾性体15は弾性変形によってスライドドア13からの衝撃を吸収する。スライドドア13はカバー12に対して第1位置すなわち閉鎖位置を確立する。このとき、操作キー18のキー部18aは、ヘッド部23のスロット38からヘッド部23内に挿入される。所定の位置まで挿入されたキー部18aはカム部材39と係合する。このとき、コイルばね34によって、スライドドア13に対する操作キー18の相対位置は維持される。
【0027】
図7に示されるように、キー部18aとの係合に応じてカム部材39は回転軸41回りで所定の回転角位置まで回転する。このとき、操作キー18のブラケット25の前端部25aは、突出部24の先端部24bに所定の隙間で向き合う。すなわち、前端部25aの外向き面と先端部24bの外向き面とは相互に平行に広がる。所定の回転角位置でカム部材39がロックされると、操作キー18のキー部18aとカム部材39との係合がロックされる。ヘッド部23からキー部18aの脱落は規制される。その結果、カバー12に対するスライドドア13の相対移動は規制される。こうしてスライドドア13の開閉が規制されるので、安全柵内への例えば人の進入を防止することができる。
【0028】
その一方で、スライドドア13が通常よりも勢いよく閉じられた場合、スライドドア13は大きな力で弾性体15に衝突する。その結果、弾性体15は前述に比べて大きく弾性変形する。スライドドア13は、前述の閉鎖位置よりもカバー12に接近する第2位置すなわち初期前進位置を確立する。その結果、図8に示されるように、ブラケット25の前端部25aは突出部24の先端部24bに受け止められる。こうしてヘッド部23に対する操作キー18のそれ以上の接近は阻止される。このとき、キー本体部18bの前縁はヘッド部23の筐体37との間に所定の隙間を規定する。この時点では、ブラケット25の前端部25aとブロック31との間の距離すなわちコイルばね34の長さに変化は生じない。
【0029】
図9に示されるように、スライドドア13の勢いによってスライドドア13が初期前進位置からさらにカバー12に向かって接近すると、スライドドア13はカバー12に最大限に接近する第3位置すなわち最大前進位置を確立する。弾性体15は最大限に弾性変形する。スライドドア13のスライド移動は停止する。前述のように、先端部24bは前端部25aを受け止めることから、ヘッド部23に対する操作キー18の接近は阻止される。従って、スライドドア13が初期前進位置から最大前進位置に移動するにつれて、ブラケット25はブロック31に対してスライド移動していく。ブロック31は前端部25aに向かってブラケット25に対して相対移動していく。コイルばね34には弾性復元力が蓄積されていく。こうして前端部25aと先端部24bとの衝突の衝撃が吸収される。
【0030】
先端部24bは前端部25aを受け止めることから、図10から明らかなように、操作キー18のキー本体部18bの前縁とヘッド部23との間の隙間の大きさは変化しない。こうして操作キー18のキー本体部18bとヘッド部23の筐体37との衝突を確実に回避することができる。その結果、ヘッド部23の破損を確実に回避することができる。その後、弾性体15の弾性復元力によってスライドドア13は閉鎖位置に向かって押し戻される。このとき、コイルばね34の弾性復元力によって、ブロック31すなわちスライドドア13に対して操作キー18の位置は維持される。キー部25のキー部18aとカム部材39との係合は維持される。
【0031】
その後、スライドドア13が閉鎖位置に復帰すると、前述と同様に、ブラケット25の前端部25aと突出部24の先端部24bとの間に隙間が形成される。ここで、この隙間の大きさは、操作キー18がこの隙間の距離をヘッド部23に向かって移動しても、キー部18aとカム部材39との間の係合が維持される大きさに設定される。同様に、この隙間の大きさは、操作キー18がこの隙間の距離をヘッド部23に向かって移動しても、キー本体部18bの前縁とヘッド部23との間に所的の隙間が維持される大きさに設定される。こうした隙間の大きさが維持される限り、操作キー18とヘッド部23との衝突を確実に回避することができる。
【0032】
以上のようなスイッチ装置11では、スライドドア13が閉鎖位置に向かって勢いよく前進した場合に、操作キー18を有する移動体17のブラケット25の前端部25aが、スイッチ本体16を支持するブラケット19の突出部24の先端部24bに受け止められる。すなわち、移動体17は、ヘッド部23とは別個のブラケット19の突出部24で受け止められる。その結果、ブラケット25すなわち操作キー18の前進は規制される。スイッチ本体16に向かう操作キー18の移動は規制される。操作キー18とスイッチ本体16すなわちヘッド部23との衝突を確実に回避することができる。このとき、前端部23bと先端部24bとの衝突の衝撃はコイルばね34で吸収される。その結果、操作キー18はヘッド部23に確実に係合することができる。
【0033】
また、スイッチ装置11では、長孔22内でねじ21の位置が調節されれば、方向Dにおけるブラケット19すなわちスイッチ本体19の位置を調節することができる。同様に、ブラケット35に対するねじ36の位置が調節されれば、方向Dにおけるブロック31すなわち操作キー18の位置を調節することができる。これらの調節によって、突出部24の先端部24bとブラケット25の前端部25aとの間の隙間の量を調節することができる。こうしてスイッチ本体19と操作キー18との間の距離を簡単に調節することができる。なお、突出部24の先端部24bは、前述のブラケット25の前端部25aに代えて、操作キー18の取付部18cを受け止めてもよい。このとき、取付部18cは、キー本体部25cから90°の角度で下方に折り曲がる。
【符号の説明】
【0034】
11 スイッチ装置
12 第1本体(カバー)
13 第2本体(スライドドア)
16 スイッチ本体
17 移動体
18 操作キー
24 受け止め部(突出部)
25 ブラケット
34 弾性体(コイルばね)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1本体に取り付けられるスイッチ本体と、
前記第1本体に対して相対移動可能な第2本体に取り付けられて、前記相対移動の方向に前記第2本体に対して相対移動可能な移動体であって、前記スイッチ本体に係合可能な操作キーを有する移動体と、
前記第2本体が前記第1本体に向かって移動して前記操作キーが前記スイッチ本体に係合する時、前記移動体を受け止めて前記スイッチ本体に向かう前記操作キーの移動を阻止し、前記操作キーと前記スイッチ本体との衝突を回避する受け止め部と、
前記移動体の移動方向において前記移動体と前記第2本体との間に配置される弾性体と、
を備えることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチ装置において、前記移動体は、前記操作キーを保持するブラケットを備え、前記スイッチ本体に向かう前記操作キーの移動の阻止にあたって前記ブラケットが前記受け止め部に受け止められることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のスイッチ装置において、前記スイッチ本体の位置は前記移動体の移動方向に調節可能であることを特徴とするスイッチ装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のスイッチ装置において、前記操作キーの位置は前記移動体の移動方向に調節可能であることを特徴とするスイッチ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−221880(P2012−221880A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−89263(P2011−89263)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(390008235)ファナック株式会社 (1,110)
【Fターム(参考)】