表示制御装置、方法、及び、プログラム
【課題】画面表示の見易さと情報秘匿性とをバランスさせることができる表示制御装置を提供する。
【解決手段】表示部22は、画面表示を行う。設定記憶部21は、表示部22の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する。表示処理部11は、設定記憶部21を参照し、表示部22の表示領域のうち、覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に覗き見防止対策を施す。
【解決手段】表示部22は、画面表示を行う。設定記憶部21は、表示部22の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する。表示処理部11は、設定記憶部21を参照し、表示部22の表示領域のうち、覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に覗き見防止対策を施す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、方法、及び、プログラムに関し、更に詳しくは、表示画面上に情報表示を行う表示制御装置、方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機などの携帯型情報機器が普及し、使用者は、いつでも、気軽に情報機器を利用できるようになってきている。反面、使用者は、電車内やバスの中などの移動機関や、公共の場所などで情報機器を使用する場合など、周囲にいる他人に情報機器に表示される情報を見られたくないという状況も存在する。このような問題に対し、覗き見防止機能を備えた携帯情報端末装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の携帯情報端末装置は、視野角制御手段を備えている。視野角制御手段は、表示画面を狭視野角で閲覧させる狭視野角モードと、広視野角で閲覧させる広視野角モードとの切り替えを行う。狭視野角モードでは、表示部を正面から見る使用者は表示画面を認識できるが、表示部を斜めから見る周囲の他人は、表示画面を認識しづらくなる。従って、周囲からの覗き見を防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−318239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、視野角制御手段がモードを狭視野角モードとすると、表示画面全体が狭視野角となる。一般に、狭視野角モードの表示は、正面から見る使用者にとっても、広視野角モードの表示に比して見づらい。例えば、画面の一部のエリアに他人に盗み見られたくない表示がある場合、モードが狭視野角モードとなることで、その見られたくないエリアだけでなく、表示画面全体が見づらくなる。このように、特許文献1では、画面表示の見易さと情報秘匿性とをバランスさせることができなかった。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解消し、画面表示の見易さと情報秘匿性とをバランスさせることができる表示制御装置、表示制御方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、画面表示を行う表示部と、前記表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す表示処理部とを備える情報処理装置を提供する。
【0008】
本発明は、画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す表示処理部を備える表示制御装置を提供する。
【0009】
本発明は、画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施すステップを有する表示制御方法を提供する。
【0010】
本発明は、表示制御装置に、画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す処理を実行させるプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の情報制御装置、表示制御装置、表示制御方法、及び、プログラムは、画面表示の見易さと情報秘匿性とをバランスさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の表示制御装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1実施形態の情報処理装置を示すブロック図。
【図3】コントラスト変換で用いる変換テーブルを示す図。
【図4】変換テーブルの数値例を示す図。
【図5】表示用データの元データと変換後のデータとを示すグラフ。
【図6】表示処理部の構成を示すブロック図。
【図7】第1の表示画面構成を示す図。
【図8】第2の表示画面構成を示す図。
【図9】第3の表示画面構成を示す図。
【図10】プライバシーアングルの設定一覧を示す図。
【図11】動作手順を示すフローチャート。
【図12】機能エリア対応情報の具体例を示す図。
【図13】機能別設定情報の具体例を示す図。
【図14】本発明の第2実施形態の情報処理装置における動作手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態の説明に先立って、本発明の概要を説明する。図1は、本発明の表示制御装置を示している。表示制御装置10は、表示処理部11を有する。設定記憶部21は、画面表示を行う表示部22の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する。設定記憶部21は、表示制御装置10内に設けられていても、表示制御装置10の外部に設けられていてもよい。表示処理部11は、設定記憶部21を参照し、表示領域のうち、覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に覗き見防止対策を施す。
【0014】
本発明では、表示処理部11は、設定記憶部21を参照して、覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に覗き見防止対策を施す。表示処理部11は、表示領域全体中の任意の領域を、覗き見防止対策を施した表示とすることができる。このため、本発明では、覗き見防止エリア外の表示は通常の表示としつつ、覗き見防止エリア内だけ覗き見防止対策を施した表示とすることができる。従って、見易さと情報秘匿性との両立を図ることができる。
【0015】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図2は、本発明の第1実施形態の情報処理装置を示している。本実施形態の情報処理装置は、携帯電話機である。携帯電話機100は、制御部101、無線部102、アンテナ部103、電源部104、送話部105、受話部106、スピーカー107、操作部108、記憶装置110、及び、表示処理部111を備える。
【0016】
無線部102は、無線通信を行う。無線部102は、無線信号の送受信に使用されるアンテナ部103に接続される。無線部102は、制御部101との間でデータの送受信を行う。電源部104は、携帯電話機100全体に電力を供給する。送話部105は、使用者の音声信号を相手側に伝える。受話部106は、相手側の音声信号を使用者に伝える。スピーカー107は、音楽や音声、報知音などを出力する。操作部108は、使用者が、携帯電話機100の発着信や各種機能の操作を行う際に、操作内容を制御部101に入力する。
【0017】
表示部109は、画面表示を行う。表示部109は、例えばLCD(Liquid Crystal Device)などの表示装置である。制御部101は、携帯電話機100全体の制御を行う。記憶装置110は、電話機の状態や、電話機の各種設定情報、その他のデータを記憶する。なお、図2に記載の携帯電話機100における無線部と基地局などの無線通信システムに関する接続や構成については、本発明の動作と直接関連しないため、その詳細な説明は省略する。
【0018】
制御部101は、表示処理部111を含む。表示処理部111は、様々な画像を重ね合わせ、或いは、画像を合成して、表示用データを生成する処理を行う。表示処理部111は、表示部109に表示すべき画面の各画素のデータ(表示用データ)を、表示部109に出力する。その際、表示処理部111は、表示部109の表示領域のうちの任意の領域に、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施す処理を行う。
【0019】
記憶装置110は、設定記憶部112を含む。設定記憶部112は、表示領域のうち、覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報や、表示画面に覗き見防止機能を施す際に使用するデータなどを記憶する。覗き見防止エリアの情報は、例えばエリアが矩形であるとすれば、始点(左上)と終点(右下)との組を含む。覗き見防止エリアの形状は矩形には限らず、任意の形状でよい。表示処理部111は、設定記憶部112を参照し、表示部109の表示領域のうち、覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に覗き見防止対策を施す。
【0020】
本実施形態では、覗き見防止対策として、表示画面のコントラスト変換を行う。図3は、コントラスト変換で用いる変換テーブルを示している。各画素の表示用データは、赤(R)、青(B)、緑(G)の3つの階調データから成るとする。RGBそれぞれの階調データは6bitデータであり、各画素の表示用データは計18bitのデータであるとする。変換テーブルは、変換前の表示用データの値と変換後の表示用データの値との対応を定義する。設定記憶部112は、図3に示すような変換テーブルを記憶する。表示処理部111は、表示用データを表示部109へ出力する際に、変換テーブルを用いて、データ変換を行う。
【0021】
表示処理部111は、RGBのそれぞれに対し、変換前のデータをアドレスとし、変換テーブルの該当するアドレスに格納された値を、変換後のデータとして表示部109に出力する。例えば、ある画素の赤色に対応する表示用データの値(階調)が「2」であったとき、表示処理部111は、変換テーブルから、アドレス2に対応する値「R2」を取得し、これを変換後の表示用データとして出力する。なお、実際のデータ変換では、R、G、Bのそれぞれに対してデータ変換を行うが、以後の説明では、便宜上、RGBを特に区分せずに、各画素のデータ変換をまとめて行うものとして説明する。
【0022】
図4は、変換テーブルの具体的数値例を示している。変換テーブルには、RGBのそれぞれに対し、元データの階調0(最低輝度)〜階調63(最高輝度)に対応して、16〜47の値が格納される。このような変換テーブルを用いて表示用データを変換すると、元の表示用データで黒(R,G,B)=(0,0,0)に対応する画素が、黒よりも少し明るい色(R,G,B)=(16,16,16)で表示される。また、白(R,G,B)=(63,63,63)に対応する画素が、白よりも少し暗い色(R,G,B)=(47,47,47)で、表示される。
【0023】
図5は、図4に示す変換テーブルを用いてデータ変換を行ったときの表示用データの元データと変換後の出力データとの関係をグラフで示している。また、図5には、変換テーブルを用いて変換を行わずに、表示用データをそのままスルーしたときの表示用データの元データと出力データとの関係も併せて図示している。図5において、横軸は表示用データの元データを表し、縦軸は表示部109への出力データを表している。
【0024】
データ変換を行わないとき出力データは、表示用データの元データと同じであるので、表示用データは、階調0(黒)から階調63(白)までの64段階の階調を取り、黒と白のコントラスト差は63となる。一方、図5に示す変換テーブルを用いてデータ変換を行うと、階調0は階調16として出力され、階調63は階調47として出力される。この場合、表示用データの表示階調は半分の32段階となり、黒と白のコントラスト差は31となる。
【0025】
上記のように、変換テーブルを用いてデータ変換を行うことで、黒と白のコントラスト差がデータ変換を行わない場合に比して小さくなる。コントラスト差が小さくなると、特に、表示部109を正面以外の角度から見たときに表示が見にくくなり、覗き見防止効果が得られる。なお、上記では、変換テーブルを用いてコントラスト差を元データの半分にしたが、これには限定されない。変換後のコントラスト差は、変換前より小さくなればよく、任意の値でよい。
【0026】
図6は、表示処理部111の構成を示している。表示処理部111は、データ読込み部121、モード判定部122、エリア判定部123、エリア設定部124、データ変換部125、及び、データ出力部126を有する。表示処理部111は、無線情報から判断された電波受信状況や、制御部101が認識する電池残量、その他の様々な情報から、表示画面情報を生成する。データ読込み部121は、表示画面情報における各画素の表示用データを読み込む。
【0027】
ユーザは、覗き見防止機能を働かせるか否かの指示を携帯電話機100に対して与える。覗き見防止機能の有効・無効の設定は、例えば、ユーザが操作部108の特定のキーを操作することで行う。或いは、覗き見防止機能の有効・無効の設定は、ユーザが操作部108を操作し、メニュー画面などから有効・無効を選択することで行ってもよい。制御部101は、覗き見防止機能が有効であるか否かを示す情報を、表示処理部111に与える。
【0028】
モード判定部122は、覗き見防止機能が有効であるか否かを判定する。モード判定部122は、覗き見防止機能が無効であると判定したときは、データ読込み部121が読み込んだ表示用データを、データ出力部126に入力させる。データ出力部126は、表示部109に向けて表示用データを出力する。一方、モード判定部122は、覗き見防止機能が有効であると判定したときは、データ読込み部121が読み込んだ表示用データを、エリア判定部123に入力させる。
【0029】
モード判定部122は、覗き見防止機能が有効のときは、その旨をエリア判定部123、エリア設定部124、及び、データ変換部125に通知する。エリア設定部124は、覗き見防止機能が有効のとき、設定記憶部112を参照して、表示部109の表示領域のうち、どの領域が覗き見防止エリアに該当するかを調べる。エリア判定部123は、覗き見防止機能が有効のとき、エリア設定部124から、覗き見防止エリアの情報を受け取る。エリア判定部123は、データ読込み部121から入力した表示用データが、覗き見防止エリア内のデータであるか否かを判定する。
【0030】
エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア外のデータであると判定すると、表示用データを、データ出力部126に送る。一方、エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア内のデータであると判定したときは、表示用データをデータ変換部125に送る。データ変換部125は、エリア判定部123から、覗き見防止エリア内の表示データを受け取ると、受け取った表示用データに対して、覗き見防止のためのデータ変換を行う。より詳細には、データ変換部125は、覗き見防止機能が有効のとき、設定記憶部112から変換テーブルを取得し、取得した変換テーブルを用いて、覗き見防止エリア内の表示コントラストが、変換前に比して低下するようにデータ変換を行う。データ変換部125は、変換した表示用データを、データ出力部126に送る。
【0031】
ここで、設定記憶部112は、表示部109の表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのそれぞれに対して、覗き見防止機能が有効のときに覗き見防止対策を施して表示するか否かを示すエリア別設定情報を記憶する。設定記憶部112は、例えば、表示領域が表示エリア1〜表示エリア3の3つの表示エリアに分割されるとき、各表示エリアに対して、覗き見防止機能を施した表示するか、或いは、覗き見防止機能を施さずに通常の表示にするかを示すエリア別の設定情報を記憶する。
【0032】
以下では、エリア別設定情報で、覗き見防止機能を施して表示する旨が設定された表示エリアを、プライバシーアングルがオンの表示エリアと呼ぶ。また、覗き見防止機能を施さずに表示する旨が設定された表示エリアをプライバシーアングルがオフの表示エリアと呼ぶ。プライバシーアングルがオンの表示エリアは、覗き見防止エリアに該当する。エリア設定部124は、覗き見防止機能が有効のとき、設定記憶部112を参照して、プライバシーアングルがオンの表示エリア(覗き見防止エリア)を調べる。エリア設定部124は、例えば、表示部109の表示領域におけるどの座標範囲が覗き見防止エリアに該当するかを示す情報を、エリア判定部123に送る。
【0033】
ところで、表示部109に表示される画面の画面構成には、複数の画面構成が考えられる。複数の画面構成としては、例えば、通常の画面構成(1画面)や、上下二分割の画面構成(2画面)などが考えられる。本実施形態では、ユーザは、画面構成ごとに、各表示エリアに対し、プライバシーアングルのオン・オフが設定可能であるとする。設定記憶部112は、複数の画面構成のそれぞれに対応して、複数の画面構成ごとに上記のエリア別設定情報を記憶している。
【0034】
図7は、表示部109における第1の表示画面構成(画面構成A)を示している。表示部109に表示される画面は、表示エリア1、表示エリア2、表示エリア3の3つのエリアから成る。表示エリア1は、電波受信状態や電池残量を示すアイコンが表示される部分である。表示エリア2は、ソフトキーのキーの役割などを表示するエリアである。エリア3は、メインの表示エリアであり、作成中の電子メールや受信した電子メール、或いは、Webページなどが表示されるエリアである。
【0035】
ユーザは、図7に示す表示エリア1〜表示エリア3のそれぞれに対して、プライバシーアングルのオン・オフを設定可能である。例えば、ユーザは、表示エリア3のみプライバシーアングルをオンに設定し、表示エリア1及び表示エリア2は、プライバシーアングルをオフに設定する。各表示エリアのプライバシーアングルのオン・オフの設定は、工場出荷時などにあらかじめ設定されていてもよい。この場合、エリア設定部124は、表示エリア3が覗き見防止エリアに該当する旨を、エリア判定部123に通知する。表示エリア3が、表示部109の表示領域におけるどの座標範囲であるかを示す情報は、設定記憶部112に別途記憶されているとする。
【0036】
エリア判定部123は、表示用データが表示エリア3に表示すべきデータであると判定すると、表示用データをデータ変換部125に送る。データ変換部125は、表示エリア3に表示すべき表示用データに対して変換テーブルに従ったデータ変換を行う。データ変換部125がデータ変換を行うことで、表示エリア3には、通常時よりもコントラストが低い状態の画面が表示される。一方、エリア判定部123は、表示用データが表示エリア1及び表示エリア2に表示すべきデータであるときは、表示用データを変換せずに、データ出力部126を介して表示部109に出力する。従って、表示エリア1及び表示エリア2には、コントラストが高い、通常の状態の画面が表示される。
【0037】
図8は、表示部109における第2の表示画面構成(画面構成B)を示している。第2の表示画面構成は、2画面表示機能等を使用した状態を想定している。表示エリア1と表示エリア2とは、第1の表示画面構成における表示エリア1及び表示エリア2と同様である。表示エリア3及び表示エリア4は、2分割されたメインの表示エリアであり、表示エリア3と、表示エリア4とには、互いに異なる表示内容の画面が表示可能である。ユーザは、表示エリア4のみに対してプライバシーアングルオンを設定し、残りの表示エリア1〜3に対しては、プライバシーアングルオフを設定することができる。この場合、表示処理部111は、表示エリア4内の表示データに対してのみデータ変換を行い、他のエリアよりも表示コントラストを低くする。
【0038】
図9は、表示部109における第3の表示画面構成(画面構成C)を示している。第3の表示画面構成は、マルチ画面表示機能等を使用した状態を想定している。表示エリア1と表示エリア2とは、第1の表示画面構成における表示エリア1及び表示エリア2と同様である。表示エリア3及び表示エリア4は、2分割されたメインの表示エリアであり、表示エリア5は、テロップ表示のエリアである。ユーザは、表示エリア3と表示エリア5とに対してプライバシーアングルオンを設定し、残りのエリアに対してプライバシーアングルオフを設定することができる。この場合、表示処理部111は、表示エリア3と表示エリア5内の表示データに対してのみデータ変換を行い、他のエリアよりも表示コントラストを低くする。
【0039】
図10は、プライバシーアングルの設定一覧を示している。設定記憶部112は、画面構成A〜Cのそれぞれに対し、各画面を構成するエリアごとに、プライバシーアングルのオン・オフを示す情報を記憶する。また、設定記憶部112は、別途、各画面構成における各エリアが、表示部109のどの領域(座標範囲)に対応するかを示す情報を記憶している。ユーザは、各画面構成にて、任意のエリアに対し、プライバシーアングルをオンに設定することができる。表示処理部111は、設定記憶部112が記憶する情報を用いて、各画面構成にて、プライバシーアングルがオンに設定されたエリア内の表示用データ(元データ)を、変換テーブルに従って変換する。
【0040】
図11は、動作手順を示している。モード判定部122は、覗き見防止機能が有効であるか否かを判定する(ステップA1)。モード判定部122が覗き見防止機能が無効であると判定した場合、データ読込み部121は表示用データを読込み、読み込んだ表示用データをデータ出力部126へ出力する(ステップA2)。データ出力部126は、表示用データを、表示部109へ出力する(ステップA3)。
【0041】
モード判定部122が覗き見防止機能が有効であると判定した場合、エリア設定部124は、設定記憶部112を参照して、表示部109の表示領域のうちのどの部分がプライバシーアングルオンの表示エリア(覗き見防止エリア)に該当するかを調べ、覗き見防止エリアの情報をエリア判定部123に通知する(ステップA4)。データ読込み部121は、表示用データを読み込み、読み込んだ表示用データをエリア判定部123に送る(ステップA5)。
【0042】
エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア内の表示データであれば、表示用データをデータ変換部125に送る。データ変換部125は、設定記憶部112が記憶する変換テーブルに基づいてコントラスト変換を行う(ステップA6)。データ変換部125は、変換後の表示用データをデータ出力部126に送る。データ出力部126は、ステップA3で、コントラスト変換後の表示用データを表示部109へ出力する。一方、エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア外の表示用データであれば、表示用データをデータ出力部126に送る。データ出力部126は、ステップA3で、受け取った表示用データを表示部109へ出力する。
【0043】
覗き見防止機能が有効のとき、データ出力部126は、覗き見防止エリア内に対してはコントラスト変換後の表示用データを表示部109へ出力し、覗き見防止エリア外に対しては、コントラスト変換を経ない表示用データを出力する。このようにすることで、表示部109の表示領域のうち、プライバシーアングルがオンの表示エリアのみに対して覗き見防止対策を施して表示を行い、プライバシーアングルがオフの表示エリアに対しては通常通りの表示を行うことが可能である。
【0044】
本実施形態では、表示処理部111は、表示部109のうちの任意の領域に対して覗き見防止対策を施す。本実施形態では、表示領域の全体だけでなく、一部の領域のみを覗き見防止エリアに設定し、その領域のみに覗き見防止対策を施すことができるので、1つの表示部109の表示領域上に、覗き見防止対策を施した表示と、覗き見防止対策を施さない表示とを混在させることができる。このようにすることで、見易さと情報秘匿性とのバランスが向上した表示が可能になり、使い勝手のよい携帯電話機100を提供することができる。また、ユーザが、任意に覗き見防止エリアの設定を行うことができるようにすることで、ユーザの嗜好に応じた表示が可能である。
【0045】
続いて、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態に係る情報処理装置は携帯電話機であり、その構成は、図2に示す構成と同様である。また、表示処理部111の構成は、図6に示す構成と同様である。第1実施形態では、覗き見防止対策を施すか否かは表示部109における表示領域中の場所に依存し、表示領域中のエリアごとに、プライバシーアングルのオン・オフが設定可能であった。本実施形態では、各表示領域に割り当てられている機能と、その機能に対するプライバシーアングルのオン・オフの設定に応じて、表示領域中の任意の領域に対して覗き見防止対策を施す。その他の点は、第1実施形態と同様である。
【0046】
本実施形態では、設定記憶部112は、画面生成元の複数の機能のそれぞれに対して、覗き見防止対策を施して表示するか否かを示す機能別設定情報と、複数の機能の画面のそれぞれが、表示領域のうちの何れに表示されるかを示す機能エリア対応情報とを記憶する。エリア設定部124は、機能別設定情報を参照して、表示中の画面の機能に対して覗き見防止対策を施すか否かを調べる。また、エリア設定部124は、機能エリア対応情報を参照して、覗き見防止対策を施すべき機能が表示する表示エリアを特定し、そのエリアを覗き見防止エリアとする。
【0047】
図12は、機能エリア対応情報の具体例を示している。図12における表示内容Aは、図7に示す画面構成Aに対応する。また、図12における表示内容Bは、図8に示す画面構成Bに対応し、表示内容Cは、図9に示す画面構成Cに対応する。機能エリア対応情報は、表示エリアと、その表示エリアに表示される画面の機能との対応関係を管理する情報である。図12に示す機能エリア対応情報を参照することで、例えば図7の表示エリア3に表示される画面が、メールの機能が生成した画面であることがわかる。機能エリア対応情報は、例えば、あらかじめ工場出荷時などに設定記憶部112に記憶されている。
【0048】
図13は、機能別設定情報の具体例を示している。機能別設定情報は、機能と、その機能の画面に対して覗き見防止対策を施すか否か(プライバシーアングルのオン・オフ)とを対応付けて管理する。ユーザは、各機能に対して、プライバシーアングルのオン・オフを設定可能である。図13に示す機能別設定情報を参照することで、機能「アイコン」及び「ソフトキー」に対応する画面に対しては覗き見対策を施さず、機能「テロップ」、「メール」、及び、「ブラウザ」などの画面に対して覗き見対策を施す旨が指定されていることがわかる。
【0049】
エリア設定部124は、機能別設定情報と、機能エリア対応情報とを組み合わせて、表示中の画面のうち、どの領域が覗き見防止エリアに該当するかを判断する。例えば、表示部109にメールの画面が表示されている場合を考える。エリア設定部124は、設定記憶部112の機能別設定情報(図13)を参照して、メールに対してプライバシーアングルがオンに設定されていることを認識する。エリア設定部124は、機能エリア対応情報(図12)を参照して、メールの画面が表示される表示エリアが表示エリア3であることを特定する。エリア設定部124は、特定した表示エリア3を、覗き見防止エリアとする。図12に示す機能エリア対応情報と図13に示す機能別設定情報とを組み合わせることで、図7〜図9で、それぞれ、表示エリア3、表示エリア4、及び、表示エリア3と表示エリア5に対してプライバシーアングルをオンに設定した場合と同等な覗き見防止エリアの設定が得られる。
【0050】
図14は、第2実施形態における動作手順を示している。覗き見防止対策が無効のときの動作は、図11を用いて説明した第1実施形態における動作と同様である。すなわち、モード判定部122は、覗き見防止機能が有効か無効かを調べ(ステップB1)、無効のとき、データ読込み部は表示用データを読込み、データ出力部126に送る(ステップB2)。データ出力部126は、表示用データを表示部109へ向けて出力する(ステップB3)。
【0051】
モード判定部122が覗き見防止機能が有効と判断した場合、エリア設定部124は、機能エリア対応情報を参照し、現在の表示内容にて、各表示エリアがどの機能の画面表示を行っているかを調べる(ステップB4)。例えば、エリア設定部124は、表示内容が表示内容Cのとき、図12に示す機能エリア対応情報を参照して、表示エリア1に表示する機能はアイコンで、表示エリア2に表示する機能はソフトキーで、表示エリア3に表示する機能はブラウザで、表示エリア4に表示する機能はワンセグで、表示エリア5に表示する機能はテロップであることを調べる。
【0052】
エリア設定部124は、各表示エリアに表示する機能を調べると、機能別設定情報を参照し、各表示エリアの機能に対してプライバシーアングルがオンに設定されているか否かを調べる(ステップB5)。エリア設定部124は、プライバシーアングルがオンに設定されている機能に対応する表示エリアを、覗き見防止エリアとして設定する。エリア設定部124は、覗き見防止エリアの情報をエリア判定部123に通知する。
【0053】
エリア判定部123は、データ変換の必要があるか否かを判断する(ステップB6)。つまり、エリア判定部123は、表示エリアのうちの少なくとも1つがプライバシーアングルがオンに設定されているか否かを判断する。エリア判定部123が、全ての表示エリアがプライバシーアングルオフであると判断した場合の動作は、覗き見防止対策が無効の場合の動作と同様である。すなわち、ステップB2でデータ読込み部121が表示用データを読み込み、ステップB3で、データ出力部126から、表示用データを出力する。
【0054】
表示エリアのうちの少なくとも1つがプライバシーアングルオンに設定されている場合、データ読込み部121は、表示用データを読み込み(ステップB7)、読み込んだ表示用データをエリア判定部123に送る。エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア内の表示データであるか否かを判定する。エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア内の表示データであれば、表示用データをデータ変換部125に送る。データ変換部125は、設定記憶部112が記憶する変換テーブルに基づいてコントラスト変換を行う(ステップB8)。このデータ変換は、第1実施形態におけるデータ変換と同様である。
【0055】
データ変換部125は、変換後の表示用データをデータ出力部126に送る。データ出力部126は、ステップB3で、コントラスト変換後の表示用データを表示部109へ出力する。一方、エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア外の表示用データであれば、表示用データをデータ出力部126に送る。データ出力部126は、ステップB3で、受け取った表示用データを表示部109へ出力する。以上のような動作を行うことで、表示処理部111は、プライバシーアングルがオンに設定された機能に対応する表示エリア内の表示用データにコントラスト変換を行った上で表示部109へ出力し、覗き見防止対策エリア外の表示データは、そのまま表示部109へ出力する。
【0056】
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、1つの表示部109の表示領域上に、覗き見防止対策を施した表示と、覗き見防止対策を施さない表示とを混在させることができる。このようにすることで、見易さと情報秘匿性とのバランスが向上した表示が可能になり、使い勝手のよい携帯電話機100を提供することができる。また、本実施形態では、ユーザは、機能に対してプライバシーアングルのオン・オフを設定する。本実施形態では、機能と表示領域との対応付けを表示処理部111内で行うので、ユーザは、例えばメールがどの表示エリアに表示されることを意識しなくても、メールが表示される表示エリアの画面を覗き見防止対策を施した状態で表示させることができる。
【0057】
なお、図6では、表示処理部111にモード判定部122を設け、覗き見防止対策の有効・無効を判断しているが、モード判定部122を省くことも可能である。その場合、表示処理部111は、常に、設定情報に従って、特定の表示エリアの表示に対し、覗き見防止機能を働かせてもよい。また、上記各実施形態では、データ変換部125が変換テーブルを用いてコントラスト変換を行う例を説明したが、これには限定されない。データ変換部125は、所定の関数を用いてコントラスト変換を行い、データ変換前に比して、表示用データのコントラストを低下させてもよい。
【0058】
上記各実施形態では、情報処理装置が携帯電話機である例を用いて説明したが、本発明の情報処理装置はこれには限定されない。本発明は、携帯電話機以外の携帯型情報端末(携帯型情報処理装置)にも、適用可能である。また、情報処理装置は、携帯型の装置には限定されず、据え置きタイプの情報処理装置でもよい。情報処理装置において、表示部は、情報処理装置と一体である必要はなく、情報処理装置と表示装置とが別の装置として構成されていてもよい。
【0059】
上記各実施形態では、表示処理部111は、いったん通常状態での表示用データを生成し、最終段で覗き見防止対策のためのデータ変換を行うことを想定しているが、これには限定されない。例えば、表示処理部111は、表示用データを生成する段階で、覗き見防止対策を施した状態の表示用データを生成してもよい。また、覗き見防止対策は、ソフトウェア的な処理だけには限定されず、表示部109のハードウェア的な制御を伴っていてもよい。
【0060】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の情報処理装置、表示制御装置、表示制御方法、及び、プログラムは、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
【0061】
(付記1)
画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施すステップを有する表示制御方法。
【0062】
(付記2)
前記覗き見防止対策を施すステップが、
表示用データを読み込むステップと、
前記設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、どの領域が前記覗き見防止エリアに該当するかを調べるエリア設定ステップと、
前記エリア設定ステップで調べた覗き見防止エリアの情報に基づいて、前記表示用データが、前記覗き見防止エリア内のデータであるか否かを判定するエリア判定ステップと、
前記エリア判定ステップで前記覗き見防止エリア内のデータであると判定した表示用データに対して、覗き見防止対策のためのデータ変換を行うデータ変換ステップとを含む、付記1に記載の表示制御方法。
【0063】
(付記3)
前記データ変換ステップでは、前記覗き見防止エリア内の表示コントラストが、変換前に比して低下するようにデータ変換を行う、付記2に記載の表示制御方法。
【0064】
(付記4)
前記変換データステップでは、変換前の表示用データの値と変換後の表示用データの値と対応付けた変換テーブルに従って、前記データ変換を行う、付記2又は3に記載の表示制御方法。
【0065】
(付記5)
前記設定記憶部は、前記表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのそれぞれに対して、前記覗き見防止対策を施して表示するか否かを示すエリア別設定情報を記憶しており、前記エリア設定ステップでは、前記エリア別設定情報にて、前記覗き見防止対策を施して表示する旨が設定された表示エリアを、前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、付記2乃至付記4の何れか一に記載の表示制御方法。
【0066】
(付記6)
前記設定記憶部は、複数の画面構成のそれぞれに対応して、該複数の画面構成ごとに前記エリア別設定情報を記憶しており、前記エリア設定ステップでは、前記表示部における現在の画面構成に対応する前記エリア別設定情報にて、前記覗き見防止対策を施して表示する旨が設定された表示エリアを前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、付記5に記載の表示制御方法。
【0067】
(付記7)
前記設定記憶部は、画面生成元の複数の機能のそれぞれに対して、前記覗き見防止対策を施して表示するか否かを示す機能別設定情報と、前記複数の機能の画面のそれぞれが、前記表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのうちの何れに表示されるかを示す機能エリア対応情報とを記憶しており、前記エリア設定ステップでは、前記機能別設定情報を参照して、前記表示部に表示すべき画面の生成元の機能に対して前記覗き見対策を施す旨が設定されているか否かを調べ、設定されているとき、前記機能エリア対応情報を参照して、前記表示すべき画面の生成元の機能の画面が表示される表示エリアを特定し、該特定した表示エリアを前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、付記2乃至付記4の何れか一記載の表示制御方法。
【0068】
(付記8)
表示制御装置に、
画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す処理を実行させるプログラム。
【0069】
(付記9)
前記覗き見防止対策を施す処理が、
表示用データを読み込む処理と、
前記設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、どの領域が前記覗き見防止エリアに該当するかを調べるエリア設定処理と、
前記エリア設定処理で調べられた覗き見防止エリアの情報に基づいて、前記表示用データが、前記覗き見防止エリア内のデータであるか否かを判定するエリア判定処理と、
前記エリア判定処理で前記覗き見防止エリア内のデータであると判定された表示用データに対して、覗き見防止対策のためのデータ変換を行うデータ変換処理とを含む、付記8に記載のプログラム。
【0070】
(付記10)
前記データ変換処理では、前記覗き見防止エリア内の表示コントラストが、変換前に比して低下するようにデータ変換を行う、付記9に記載のプログラム。
【0071】
(付記11)
前記データ変換処理では、変換前の表示用データの値と変換後の表示用データの値とを対応付けた変換テーブルに従って、前記データ変換を行う、付記9又は付記10に記載のプログラム。
【0072】
(付記12)
前記設定記憶部は、前記表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのそれぞれに対して、前記覗き見防止対策を施して表示するか否かを示すエリア別設定情報を記憶しており、前記エリア設定処理では、前記エリア別設定情報にて、前記覗き見防止対策を施して表示する旨が設定された表示エリアを、前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、付記9乃至付記11の何れか一に記載のプログラム。
【0073】
(付記13)
前記設定記憶部は、複数の画面構成のそれぞれに対応して、該複数の画面構成ごとに前記エリア別設定情報を記憶しており、前記エリア設定処理では、前記表示部における現在の画面構成に対応する前記エリア別設定情報にて、前記覗き見防止対策を施して表示する旨が設定された表示エリアを前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、付記12に記載のプログラム。
【0074】
(付記14)
前記設定記憶部は、画面生成元の複数の機能のそれぞれに対して、前記覗き見防止対策を施して表示するか否かを示す機能別設定情報と、前記複数の機能の画面のそれぞれが、前記表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのうちの何れに表示されるかを示す機能エリア対応情報とを記憶しており、前記エリア設定処理では、前記機能別設定情報を参照して、前記表示部に表示すべき画面の生成元の機能に対して前記覗き見対策を施す旨が設定されているか否かを調べ、設定されているとき、前記機能エリア対応情報を参照して、前記表示すべき画面の生成元の機能の画面が表示される表示エリアを特定し、該特定した表示エリアを前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、付記9乃至付記11の何れかに記載のプログラム。
【符号の説明】
【0075】
10:表示制御装置
11:表示処理部
21:設定記憶部
22:表示部
100:携帯電話機
101:制御部
102:無線部
103:アンテナ部
104:電源部
105:送話部
106:受話部
107:スピーカー
108:操作部
109:表示部
110:記憶装置
111:表示処理部
112:設定記憶部
121:データ読込み部
122:モード判定部
123:エリア判定部
124:エリア設定部
125:データ変換部
126:データ出力部
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、方法、及び、プログラムに関し、更に詳しくは、表示画面上に情報表示を行う表示制御装置、方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機などの携帯型情報機器が普及し、使用者は、いつでも、気軽に情報機器を利用できるようになってきている。反面、使用者は、電車内やバスの中などの移動機関や、公共の場所などで情報機器を使用する場合など、周囲にいる他人に情報機器に表示される情報を見られたくないという状況も存在する。このような問題に対し、覗き見防止機能を備えた携帯情報端末装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の携帯情報端末装置は、視野角制御手段を備えている。視野角制御手段は、表示画面を狭視野角で閲覧させる狭視野角モードと、広視野角で閲覧させる広視野角モードとの切り替えを行う。狭視野角モードでは、表示部を正面から見る使用者は表示画面を認識できるが、表示部を斜めから見る周囲の他人は、表示画面を認識しづらくなる。従って、周囲からの覗き見を防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−318239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、視野角制御手段がモードを狭視野角モードとすると、表示画面全体が狭視野角となる。一般に、狭視野角モードの表示は、正面から見る使用者にとっても、広視野角モードの表示に比して見づらい。例えば、画面の一部のエリアに他人に盗み見られたくない表示がある場合、モードが狭視野角モードとなることで、その見られたくないエリアだけでなく、表示画面全体が見づらくなる。このように、特許文献1では、画面表示の見易さと情報秘匿性とをバランスさせることができなかった。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解消し、画面表示の見易さと情報秘匿性とをバランスさせることができる表示制御装置、表示制御方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、画面表示を行う表示部と、前記表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す表示処理部とを備える情報処理装置を提供する。
【0008】
本発明は、画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す表示処理部を備える表示制御装置を提供する。
【0009】
本発明は、画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施すステップを有する表示制御方法を提供する。
【0010】
本発明は、表示制御装置に、画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す処理を実行させるプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の情報制御装置、表示制御装置、表示制御方法、及び、プログラムは、画面表示の見易さと情報秘匿性とをバランスさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の表示制御装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1実施形態の情報処理装置を示すブロック図。
【図3】コントラスト変換で用いる変換テーブルを示す図。
【図4】変換テーブルの数値例を示す図。
【図5】表示用データの元データと変換後のデータとを示すグラフ。
【図6】表示処理部の構成を示すブロック図。
【図7】第1の表示画面構成を示す図。
【図8】第2の表示画面構成を示す図。
【図9】第3の表示画面構成を示す図。
【図10】プライバシーアングルの設定一覧を示す図。
【図11】動作手順を示すフローチャート。
【図12】機能エリア対応情報の具体例を示す図。
【図13】機能別設定情報の具体例を示す図。
【図14】本発明の第2実施形態の情報処理装置における動作手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態の説明に先立って、本発明の概要を説明する。図1は、本発明の表示制御装置を示している。表示制御装置10は、表示処理部11を有する。設定記憶部21は、画面表示を行う表示部22の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する。設定記憶部21は、表示制御装置10内に設けられていても、表示制御装置10の外部に設けられていてもよい。表示処理部11は、設定記憶部21を参照し、表示領域のうち、覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に覗き見防止対策を施す。
【0014】
本発明では、表示処理部11は、設定記憶部21を参照して、覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に覗き見防止対策を施す。表示処理部11は、表示領域全体中の任意の領域を、覗き見防止対策を施した表示とすることができる。このため、本発明では、覗き見防止エリア外の表示は通常の表示としつつ、覗き見防止エリア内だけ覗き見防止対策を施した表示とすることができる。従って、見易さと情報秘匿性との両立を図ることができる。
【0015】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図2は、本発明の第1実施形態の情報処理装置を示している。本実施形態の情報処理装置は、携帯電話機である。携帯電話機100は、制御部101、無線部102、アンテナ部103、電源部104、送話部105、受話部106、スピーカー107、操作部108、記憶装置110、及び、表示処理部111を備える。
【0016】
無線部102は、無線通信を行う。無線部102は、無線信号の送受信に使用されるアンテナ部103に接続される。無線部102は、制御部101との間でデータの送受信を行う。電源部104は、携帯電話機100全体に電力を供給する。送話部105は、使用者の音声信号を相手側に伝える。受話部106は、相手側の音声信号を使用者に伝える。スピーカー107は、音楽や音声、報知音などを出力する。操作部108は、使用者が、携帯電話機100の発着信や各種機能の操作を行う際に、操作内容を制御部101に入力する。
【0017】
表示部109は、画面表示を行う。表示部109は、例えばLCD(Liquid Crystal Device)などの表示装置である。制御部101は、携帯電話機100全体の制御を行う。記憶装置110は、電話機の状態や、電話機の各種設定情報、その他のデータを記憶する。なお、図2に記載の携帯電話機100における無線部と基地局などの無線通信システムに関する接続や構成については、本発明の動作と直接関連しないため、その詳細な説明は省略する。
【0018】
制御部101は、表示処理部111を含む。表示処理部111は、様々な画像を重ね合わせ、或いは、画像を合成して、表示用データを生成する処理を行う。表示処理部111は、表示部109に表示すべき画面の各画素のデータ(表示用データ)を、表示部109に出力する。その際、表示処理部111は、表示部109の表示領域のうちの任意の領域に、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施す処理を行う。
【0019】
記憶装置110は、設定記憶部112を含む。設定記憶部112は、表示領域のうち、覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報や、表示画面に覗き見防止機能を施す際に使用するデータなどを記憶する。覗き見防止エリアの情報は、例えばエリアが矩形であるとすれば、始点(左上)と終点(右下)との組を含む。覗き見防止エリアの形状は矩形には限らず、任意の形状でよい。表示処理部111は、設定記憶部112を参照し、表示部109の表示領域のうち、覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に覗き見防止対策を施す。
【0020】
本実施形態では、覗き見防止対策として、表示画面のコントラスト変換を行う。図3は、コントラスト変換で用いる変換テーブルを示している。各画素の表示用データは、赤(R)、青(B)、緑(G)の3つの階調データから成るとする。RGBそれぞれの階調データは6bitデータであり、各画素の表示用データは計18bitのデータであるとする。変換テーブルは、変換前の表示用データの値と変換後の表示用データの値との対応を定義する。設定記憶部112は、図3に示すような変換テーブルを記憶する。表示処理部111は、表示用データを表示部109へ出力する際に、変換テーブルを用いて、データ変換を行う。
【0021】
表示処理部111は、RGBのそれぞれに対し、変換前のデータをアドレスとし、変換テーブルの該当するアドレスに格納された値を、変換後のデータとして表示部109に出力する。例えば、ある画素の赤色に対応する表示用データの値(階調)が「2」であったとき、表示処理部111は、変換テーブルから、アドレス2に対応する値「R2」を取得し、これを変換後の表示用データとして出力する。なお、実際のデータ変換では、R、G、Bのそれぞれに対してデータ変換を行うが、以後の説明では、便宜上、RGBを特に区分せずに、各画素のデータ変換をまとめて行うものとして説明する。
【0022】
図4は、変換テーブルの具体的数値例を示している。変換テーブルには、RGBのそれぞれに対し、元データの階調0(最低輝度)〜階調63(最高輝度)に対応して、16〜47の値が格納される。このような変換テーブルを用いて表示用データを変換すると、元の表示用データで黒(R,G,B)=(0,0,0)に対応する画素が、黒よりも少し明るい色(R,G,B)=(16,16,16)で表示される。また、白(R,G,B)=(63,63,63)に対応する画素が、白よりも少し暗い色(R,G,B)=(47,47,47)で、表示される。
【0023】
図5は、図4に示す変換テーブルを用いてデータ変換を行ったときの表示用データの元データと変換後の出力データとの関係をグラフで示している。また、図5には、変換テーブルを用いて変換を行わずに、表示用データをそのままスルーしたときの表示用データの元データと出力データとの関係も併せて図示している。図5において、横軸は表示用データの元データを表し、縦軸は表示部109への出力データを表している。
【0024】
データ変換を行わないとき出力データは、表示用データの元データと同じであるので、表示用データは、階調0(黒)から階調63(白)までの64段階の階調を取り、黒と白のコントラスト差は63となる。一方、図5に示す変換テーブルを用いてデータ変換を行うと、階調0は階調16として出力され、階調63は階調47として出力される。この場合、表示用データの表示階調は半分の32段階となり、黒と白のコントラスト差は31となる。
【0025】
上記のように、変換テーブルを用いてデータ変換を行うことで、黒と白のコントラスト差がデータ変換を行わない場合に比して小さくなる。コントラスト差が小さくなると、特に、表示部109を正面以外の角度から見たときに表示が見にくくなり、覗き見防止効果が得られる。なお、上記では、変換テーブルを用いてコントラスト差を元データの半分にしたが、これには限定されない。変換後のコントラスト差は、変換前より小さくなればよく、任意の値でよい。
【0026】
図6は、表示処理部111の構成を示している。表示処理部111は、データ読込み部121、モード判定部122、エリア判定部123、エリア設定部124、データ変換部125、及び、データ出力部126を有する。表示処理部111は、無線情報から判断された電波受信状況や、制御部101が認識する電池残量、その他の様々な情報から、表示画面情報を生成する。データ読込み部121は、表示画面情報における各画素の表示用データを読み込む。
【0027】
ユーザは、覗き見防止機能を働かせるか否かの指示を携帯電話機100に対して与える。覗き見防止機能の有効・無効の設定は、例えば、ユーザが操作部108の特定のキーを操作することで行う。或いは、覗き見防止機能の有効・無効の設定は、ユーザが操作部108を操作し、メニュー画面などから有効・無効を選択することで行ってもよい。制御部101は、覗き見防止機能が有効であるか否かを示す情報を、表示処理部111に与える。
【0028】
モード判定部122は、覗き見防止機能が有効であるか否かを判定する。モード判定部122は、覗き見防止機能が無効であると判定したときは、データ読込み部121が読み込んだ表示用データを、データ出力部126に入力させる。データ出力部126は、表示部109に向けて表示用データを出力する。一方、モード判定部122は、覗き見防止機能が有効であると判定したときは、データ読込み部121が読み込んだ表示用データを、エリア判定部123に入力させる。
【0029】
モード判定部122は、覗き見防止機能が有効のときは、その旨をエリア判定部123、エリア設定部124、及び、データ変換部125に通知する。エリア設定部124は、覗き見防止機能が有効のとき、設定記憶部112を参照して、表示部109の表示領域のうち、どの領域が覗き見防止エリアに該当するかを調べる。エリア判定部123は、覗き見防止機能が有効のとき、エリア設定部124から、覗き見防止エリアの情報を受け取る。エリア判定部123は、データ読込み部121から入力した表示用データが、覗き見防止エリア内のデータであるか否かを判定する。
【0030】
エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア外のデータであると判定すると、表示用データを、データ出力部126に送る。一方、エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア内のデータであると判定したときは、表示用データをデータ変換部125に送る。データ変換部125は、エリア判定部123から、覗き見防止エリア内の表示データを受け取ると、受け取った表示用データに対して、覗き見防止のためのデータ変換を行う。より詳細には、データ変換部125は、覗き見防止機能が有効のとき、設定記憶部112から変換テーブルを取得し、取得した変換テーブルを用いて、覗き見防止エリア内の表示コントラストが、変換前に比して低下するようにデータ変換を行う。データ変換部125は、変換した表示用データを、データ出力部126に送る。
【0031】
ここで、設定記憶部112は、表示部109の表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのそれぞれに対して、覗き見防止機能が有効のときに覗き見防止対策を施して表示するか否かを示すエリア別設定情報を記憶する。設定記憶部112は、例えば、表示領域が表示エリア1〜表示エリア3の3つの表示エリアに分割されるとき、各表示エリアに対して、覗き見防止機能を施した表示するか、或いは、覗き見防止機能を施さずに通常の表示にするかを示すエリア別の設定情報を記憶する。
【0032】
以下では、エリア別設定情報で、覗き見防止機能を施して表示する旨が設定された表示エリアを、プライバシーアングルがオンの表示エリアと呼ぶ。また、覗き見防止機能を施さずに表示する旨が設定された表示エリアをプライバシーアングルがオフの表示エリアと呼ぶ。プライバシーアングルがオンの表示エリアは、覗き見防止エリアに該当する。エリア設定部124は、覗き見防止機能が有効のとき、設定記憶部112を参照して、プライバシーアングルがオンの表示エリア(覗き見防止エリア)を調べる。エリア設定部124は、例えば、表示部109の表示領域におけるどの座標範囲が覗き見防止エリアに該当するかを示す情報を、エリア判定部123に送る。
【0033】
ところで、表示部109に表示される画面の画面構成には、複数の画面構成が考えられる。複数の画面構成としては、例えば、通常の画面構成(1画面)や、上下二分割の画面構成(2画面)などが考えられる。本実施形態では、ユーザは、画面構成ごとに、各表示エリアに対し、プライバシーアングルのオン・オフが設定可能であるとする。設定記憶部112は、複数の画面構成のそれぞれに対応して、複数の画面構成ごとに上記のエリア別設定情報を記憶している。
【0034】
図7は、表示部109における第1の表示画面構成(画面構成A)を示している。表示部109に表示される画面は、表示エリア1、表示エリア2、表示エリア3の3つのエリアから成る。表示エリア1は、電波受信状態や電池残量を示すアイコンが表示される部分である。表示エリア2は、ソフトキーのキーの役割などを表示するエリアである。エリア3は、メインの表示エリアであり、作成中の電子メールや受信した電子メール、或いは、Webページなどが表示されるエリアである。
【0035】
ユーザは、図7に示す表示エリア1〜表示エリア3のそれぞれに対して、プライバシーアングルのオン・オフを設定可能である。例えば、ユーザは、表示エリア3のみプライバシーアングルをオンに設定し、表示エリア1及び表示エリア2は、プライバシーアングルをオフに設定する。各表示エリアのプライバシーアングルのオン・オフの設定は、工場出荷時などにあらかじめ設定されていてもよい。この場合、エリア設定部124は、表示エリア3が覗き見防止エリアに該当する旨を、エリア判定部123に通知する。表示エリア3が、表示部109の表示領域におけるどの座標範囲であるかを示す情報は、設定記憶部112に別途記憶されているとする。
【0036】
エリア判定部123は、表示用データが表示エリア3に表示すべきデータであると判定すると、表示用データをデータ変換部125に送る。データ変換部125は、表示エリア3に表示すべき表示用データに対して変換テーブルに従ったデータ変換を行う。データ変換部125がデータ変換を行うことで、表示エリア3には、通常時よりもコントラストが低い状態の画面が表示される。一方、エリア判定部123は、表示用データが表示エリア1及び表示エリア2に表示すべきデータであるときは、表示用データを変換せずに、データ出力部126を介して表示部109に出力する。従って、表示エリア1及び表示エリア2には、コントラストが高い、通常の状態の画面が表示される。
【0037】
図8は、表示部109における第2の表示画面構成(画面構成B)を示している。第2の表示画面構成は、2画面表示機能等を使用した状態を想定している。表示エリア1と表示エリア2とは、第1の表示画面構成における表示エリア1及び表示エリア2と同様である。表示エリア3及び表示エリア4は、2分割されたメインの表示エリアであり、表示エリア3と、表示エリア4とには、互いに異なる表示内容の画面が表示可能である。ユーザは、表示エリア4のみに対してプライバシーアングルオンを設定し、残りの表示エリア1〜3に対しては、プライバシーアングルオフを設定することができる。この場合、表示処理部111は、表示エリア4内の表示データに対してのみデータ変換を行い、他のエリアよりも表示コントラストを低くする。
【0038】
図9は、表示部109における第3の表示画面構成(画面構成C)を示している。第3の表示画面構成は、マルチ画面表示機能等を使用した状態を想定している。表示エリア1と表示エリア2とは、第1の表示画面構成における表示エリア1及び表示エリア2と同様である。表示エリア3及び表示エリア4は、2分割されたメインの表示エリアであり、表示エリア5は、テロップ表示のエリアである。ユーザは、表示エリア3と表示エリア5とに対してプライバシーアングルオンを設定し、残りのエリアに対してプライバシーアングルオフを設定することができる。この場合、表示処理部111は、表示エリア3と表示エリア5内の表示データに対してのみデータ変換を行い、他のエリアよりも表示コントラストを低くする。
【0039】
図10は、プライバシーアングルの設定一覧を示している。設定記憶部112は、画面構成A〜Cのそれぞれに対し、各画面を構成するエリアごとに、プライバシーアングルのオン・オフを示す情報を記憶する。また、設定記憶部112は、別途、各画面構成における各エリアが、表示部109のどの領域(座標範囲)に対応するかを示す情報を記憶している。ユーザは、各画面構成にて、任意のエリアに対し、プライバシーアングルをオンに設定することができる。表示処理部111は、設定記憶部112が記憶する情報を用いて、各画面構成にて、プライバシーアングルがオンに設定されたエリア内の表示用データ(元データ)を、変換テーブルに従って変換する。
【0040】
図11は、動作手順を示している。モード判定部122は、覗き見防止機能が有効であるか否かを判定する(ステップA1)。モード判定部122が覗き見防止機能が無効であると判定した場合、データ読込み部121は表示用データを読込み、読み込んだ表示用データをデータ出力部126へ出力する(ステップA2)。データ出力部126は、表示用データを、表示部109へ出力する(ステップA3)。
【0041】
モード判定部122が覗き見防止機能が有効であると判定した場合、エリア設定部124は、設定記憶部112を参照して、表示部109の表示領域のうちのどの部分がプライバシーアングルオンの表示エリア(覗き見防止エリア)に該当するかを調べ、覗き見防止エリアの情報をエリア判定部123に通知する(ステップA4)。データ読込み部121は、表示用データを読み込み、読み込んだ表示用データをエリア判定部123に送る(ステップA5)。
【0042】
エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア内の表示データであれば、表示用データをデータ変換部125に送る。データ変換部125は、設定記憶部112が記憶する変換テーブルに基づいてコントラスト変換を行う(ステップA6)。データ変換部125は、変換後の表示用データをデータ出力部126に送る。データ出力部126は、ステップA3で、コントラスト変換後の表示用データを表示部109へ出力する。一方、エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア外の表示用データであれば、表示用データをデータ出力部126に送る。データ出力部126は、ステップA3で、受け取った表示用データを表示部109へ出力する。
【0043】
覗き見防止機能が有効のとき、データ出力部126は、覗き見防止エリア内に対してはコントラスト変換後の表示用データを表示部109へ出力し、覗き見防止エリア外に対しては、コントラスト変換を経ない表示用データを出力する。このようにすることで、表示部109の表示領域のうち、プライバシーアングルがオンの表示エリアのみに対して覗き見防止対策を施して表示を行い、プライバシーアングルがオフの表示エリアに対しては通常通りの表示を行うことが可能である。
【0044】
本実施形態では、表示処理部111は、表示部109のうちの任意の領域に対して覗き見防止対策を施す。本実施形態では、表示領域の全体だけでなく、一部の領域のみを覗き見防止エリアに設定し、その領域のみに覗き見防止対策を施すことができるので、1つの表示部109の表示領域上に、覗き見防止対策を施した表示と、覗き見防止対策を施さない表示とを混在させることができる。このようにすることで、見易さと情報秘匿性とのバランスが向上した表示が可能になり、使い勝手のよい携帯電話機100を提供することができる。また、ユーザが、任意に覗き見防止エリアの設定を行うことができるようにすることで、ユーザの嗜好に応じた表示が可能である。
【0045】
続いて、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態に係る情報処理装置は携帯電話機であり、その構成は、図2に示す構成と同様である。また、表示処理部111の構成は、図6に示す構成と同様である。第1実施形態では、覗き見防止対策を施すか否かは表示部109における表示領域中の場所に依存し、表示領域中のエリアごとに、プライバシーアングルのオン・オフが設定可能であった。本実施形態では、各表示領域に割り当てられている機能と、その機能に対するプライバシーアングルのオン・オフの設定に応じて、表示領域中の任意の領域に対して覗き見防止対策を施す。その他の点は、第1実施形態と同様である。
【0046】
本実施形態では、設定記憶部112は、画面生成元の複数の機能のそれぞれに対して、覗き見防止対策を施して表示するか否かを示す機能別設定情報と、複数の機能の画面のそれぞれが、表示領域のうちの何れに表示されるかを示す機能エリア対応情報とを記憶する。エリア設定部124は、機能別設定情報を参照して、表示中の画面の機能に対して覗き見防止対策を施すか否かを調べる。また、エリア設定部124は、機能エリア対応情報を参照して、覗き見防止対策を施すべき機能が表示する表示エリアを特定し、そのエリアを覗き見防止エリアとする。
【0047】
図12は、機能エリア対応情報の具体例を示している。図12における表示内容Aは、図7に示す画面構成Aに対応する。また、図12における表示内容Bは、図8に示す画面構成Bに対応し、表示内容Cは、図9に示す画面構成Cに対応する。機能エリア対応情報は、表示エリアと、その表示エリアに表示される画面の機能との対応関係を管理する情報である。図12に示す機能エリア対応情報を参照することで、例えば図7の表示エリア3に表示される画面が、メールの機能が生成した画面であることがわかる。機能エリア対応情報は、例えば、あらかじめ工場出荷時などに設定記憶部112に記憶されている。
【0048】
図13は、機能別設定情報の具体例を示している。機能別設定情報は、機能と、その機能の画面に対して覗き見防止対策を施すか否か(プライバシーアングルのオン・オフ)とを対応付けて管理する。ユーザは、各機能に対して、プライバシーアングルのオン・オフを設定可能である。図13に示す機能別設定情報を参照することで、機能「アイコン」及び「ソフトキー」に対応する画面に対しては覗き見対策を施さず、機能「テロップ」、「メール」、及び、「ブラウザ」などの画面に対して覗き見対策を施す旨が指定されていることがわかる。
【0049】
エリア設定部124は、機能別設定情報と、機能エリア対応情報とを組み合わせて、表示中の画面のうち、どの領域が覗き見防止エリアに該当するかを判断する。例えば、表示部109にメールの画面が表示されている場合を考える。エリア設定部124は、設定記憶部112の機能別設定情報(図13)を参照して、メールに対してプライバシーアングルがオンに設定されていることを認識する。エリア設定部124は、機能エリア対応情報(図12)を参照して、メールの画面が表示される表示エリアが表示エリア3であることを特定する。エリア設定部124は、特定した表示エリア3を、覗き見防止エリアとする。図12に示す機能エリア対応情報と図13に示す機能別設定情報とを組み合わせることで、図7〜図9で、それぞれ、表示エリア3、表示エリア4、及び、表示エリア3と表示エリア5に対してプライバシーアングルをオンに設定した場合と同等な覗き見防止エリアの設定が得られる。
【0050】
図14は、第2実施形態における動作手順を示している。覗き見防止対策が無効のときの動作は、図11を用いて説明した第1実施形態における動作と同様である。すなわち、モード判定部122は、覗き見防止機能が有効か無効かを調べ(ステップB1)、無効のとき、データ読込み部は表示用データを読込み、データ出力部126に送る(ステップB2)。データ出力部126は、表示用データを表示部109へ向けて出力する(ステップB3)。
【0051】
モード判定部122が覗き見防止機能が有効と判断した場合、エリア設定部124は、機能エリア対応情報を参照し、現在の表示内容にて、各表示エリアがどの機能の画面表示を行っているかを調べる(ステップB4)。例えば、エリア設定部124は、表示内容が表示内容Cのとき、図12に示す機能エリア対応情報を参照して、表示エリア1に表示する機能はアイコンで、表示エリア2に表示する機能はソフトキーで、表示エリア3に表示する機能はブラウザで、表示エリア4に表示する機能はワンセグで、表示エリア5に表示する機能はテロップであることを調べる。
【0052】
エリア設定部124は、各表示エリアに表示する機能を調べると、機能別設定情報を参照し、各表示エリアの機能に対してプライバシーアングルがオンに設定されているか否かを調べる(ステップB5)。エリア設定部124は、プライバシーアングルがオンに設定されている機能に対応する表示エリアを、覗き見防止エリアとして設定する。エリア設定部124は、覗き見防止エリアの情報をエリア判定部123に通知する。
【0053】
エリア判定部123は、データ変換の必要があるか否かを判断する(ステップB6)。つまり、エリア判定部123は、表示エリアのうちの少なくとも1つがプライバシーアングルがオンに設定されているか否かを判断する。エリア判定部123が、全ての表示エリアがプライバシーアングルオフであると判断した場合の動作は、覗き見防止対策が無効の場合の動作と同様である。すなわち、ステップB2でデータ読込み部121が表示用データを読み込み、ステップB3で、データ出力部126から、表示用データを出力する。
【0054】
表示エリアのうちの少なくとも1つがプライバシーアングルオンに設定されている場合、データ読込み部121は、表示用データを読み込み(ステップB7)、読み込んだ表示用データをエリア判定部123に送る。エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア内の表示データであるか否かを判定する。エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア内の表示データであれば、表示用データをデータ変換部125に送る。データ変換部125は、設定記憶部112が記憶する変換テーブルに基づいてコントラスト変換を行う(ステップB8)。このデータ変換は、第1実施形態におけるデータ変換と同様である。
【0055】
データ変換部125は、変換後の表示用データをデータ出力部126に送る。データ出力部126は、ステップB3で、コントラスト変換後の表示用データを表示部109へ出力する。一方、エリア判定部123は、表示用データが覗き見防止エリア外の表示用データであれば、表示用データをデータ出力部126に送る。データ出力部126は、ステップB3で、受け取った表示用データを表示部109へ出力する。以上のような動作を行うことで、表示処理部111は、プライバシーアングルがオンに設定された機能に対応する表示エリア内の表示用データにコントラスト変換を行った上で表示部109へ出力し、覗き見防止対策エリア外の表示データは、そのまま表示部109へ出力する。
【0056】
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、1つの表示部109の表示領域上に、覗き見防止対策を施した表示と、覗き見防止対策を施さない表示とを混在させることができる。このようにすることで、見易さと情報秘匿性とのバランスが向上した表示が可能になり、使い勝手のよい携帯電話機100を提供することができる。また、本実施形態では、ユーザは、機能に対してプライバシーアングルのオン・オフを設定する。本実施形態では、機能と表示領域との対応付けを表示処理部111内で行うので、ユーザは、例えばメールがどの表示エリアに表示されることを意識しなくても、メールが表示される表示エリアの画面を覗き見防止対策を施した状態で表示させることができる。
【0057】
なお、図6では、表示処理部111にモード判定部122を設け、覗き見防止対策の有効・無効を判断しているが、モード判定部122を省くことも可能である。その場合、表示処理部111は、常に、設定情報に従って、特定の表示エリアの表示に対し、覗き見防止機能を働かせてもよい。また、上記各実施形態では、データ変換部125が変換テーブルを用いてコントラスト変換を行う例を説明したが、これには限定されない。データ変換部125は、所定の関数を用いてコントラスト変換を行い、データ変換前に比して、表示用データのコントラストを低下させてもよい。
【0058】
上記各実施形態では、情報処理装置が携帯電話機である例を用いて説明したが、本発明の情報処理装置はこれには限定されない。本発明は、携帯電話機以外の携帯型情報端末(携帯型情報処理装置)にも、適用可能である。また、情報処理装置は、携帯型の装置には限定されず、据え置きタイプの情報処理装置でもよい。情報処理装置において、表示部は、情報処理装置と一体である必要はなく、情報処理装置と表示装置とが別の装置として構成されていてもよい。
【0059】
上記各実施形態では、表示処理部111は、いったん通常状態での表示用データを生成し、最終段で覗き見防止対策のためのデータ変換を行うことを想定しているが、これには限定されない。例えば、表示処理部111は、表示用データを生成する段階で、覗き見防止対策を施した状態の表示用データを生成してもよい。また、覗き見防止対策は、ソフトウェア的な処理だけには限定されず、表示部109のハードウェア的な制御を伴っていてもよい。
【0060】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の情報処理装置、表示制御装置、表示制御方法、及び、プログラムは、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
【0061】
(付記1)
画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施すステップを有する表示制御方法。
【0062】
(付記2)
前記覗き見防止対策を施すステップが、
表示用データを読み込むステップと、
前記設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、どの領域が前記覗き見防止エリアに該当するかを調べるエリア設定ステップと、
前記エリア設定ステップで調べた覗き見防止エリアの情報に基づいて、前記表示用データが、前記覗き見防止エリア内のデータであるか否かを判定するエリア判定ステップと、
前記エリア判定ステップで前記覗き見防止エリア内のデータであると判定した表示用データに対して、覗き見防止対策のためのデータ変換を行うデータ変換ステップとを含む、付記1に記載の表示制御方法。
【0063】
(付記3)
前記データ変換ステップでは、前記覗き見防止エリア内の表示コントラストが、変換前に比して低下するようにデータ変換を行う、付記2に記載の表示制御方法。
【0064】
(付記4)
前記変換データステップでは、変換前の表示用データの値と変換後の表示用データの値と対応付けた変換テーブルに従って、前記データ変換を行う、付記2又は3に記載の表示制御方法。
【0065】
(付記5)
前記設定記憶部は、前記表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのそれぞれに対して、前記覗き見防止対策を施して表示するか否かを示すエリア別設定情報を記憶しており、前記エリア設定ステップでは、前記エリア別設定情報にて、前記覗き見防止対策を施して表示する旨が設定された表示エリアを、前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、付記2乃至付記4の何れか一に記載の表示制御方法。
【0066】
(付記6)
前記設定記憶部は、複数の画面構成のそれぞれに対応して、該複数の画面構成ごとに前記エリア別設定情報を記憶しており、前記エリア設定ステップでは、前記表示部における現在の画面構成に対応する前記エリア別設定情報にて、前記覗き見防止対策を施して表示する旨が設定された表示エリアを前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、付記5に記載の表示制御方法。
【0067】
(付記7)
前記設定記憶部は、画面生成元の複数の機能のそれぞれに対して、前記覗き見防止対策を施して表示するか否かを示す機能別設定情報と、前記複数の機能の画面のそれぞれが、前記表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのうちの何れに表示されるかを示す機能エリア対応情報とを記憶しており、前記エリア設定ステップでは、前記機能別設定情報を参照して、前記表示部に表示すべき画面の生成元の機能に対して前記覗き見対策を施す旨が設定されているか否かを調べ、設定されているとき、前記機能エリア対応情報を参照して、前記表示すべき画面の生成元の機能の画面が表示される表示エリアを特定し、該特定した表示エリアを前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、付記2乃至付記4の何れか一記載の表示制御方法。
【0068】
(付記8)
表示制御装置に、
画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す処理を実行させるプログラム。
【0069】
(付記9)
前記覗き見防止対策を施す処理が、
表示用データを読み込む処理と、
前記設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、どの領域が前記覗き見防止エリアに該当するかを調べるエリア設定処理と、
前記エリア設定処理で調べられた覗き見防止エリアの情報に基づいて、前記表示用データが、前記覗き見防止エリア内のデータであるか否かを判定するエリア判定処理と、
前記エリア判定処理で前記覗き見防止エリア内のデータであると判定された表示用データに対して、覗き見防止対策のためのデータ変換を行うデータ変換処理とを含む、付記8に記載のプログラム。
【0070】
(付記10)
前記データ変換処理では、前記覗き見防止エリア内の表示コントラストが、変換前に比して低下するようにデータ変換を行う、付記9に記載のプログラム。
【0071】
(付記11)
前記データ変換処理では、変換前の表示用データの値と変換後の表示用データの値とを対応付けた変換テーブルに従って、前記データ変換を行う、付記9又は付記10に記載のプログラム。
【0072】
(付記12)
前記設定記憶部は、前記表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのそれぞれに対して、前記覗き見防止対策を施して表示するか否かを示すエリア別設定情報を記憶しており、前記エリア設定処理では、前記エリア別設定情報にて、前記覗き見防止対策を施して表示する旨が設定された表示エリアを、前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、付記9乃至付記11の何れか一に記載のプログラム。
【0073】
(付記13)
前記設定記憶部は、複数の画面構成のそれぞれに対応して、該複数の画面構成ごとに前記エリア別設定情報を記憶しており、前記エリア設定処理では、前記表示部における現在の画面構成に対応する前記エリア別設定情報にて、前記覗き見防止対策を施して表示する旨が設定された表示エリアを前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、付記12に記載のプログラム。
【0074】
(付記14)
前記設定記憶部は、画面生成元の複数の機能のそれぞれに対して、前記覗き見防止対策を施して表示するか否かを示す機能別設定情報と、前記複数の機能の画面のそれぞれが、前記表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのうちの何れに表示されるかを示す機能エリア対応情報とを記憶しており、前記エリア設定処理では、前記機能別設定情報を参照して、前記表示部に表示すべき画面の生成元の機能に対して前記覗き見対策を施す旨が設定されているか否かを調べ、設定されているとき、前記機能エリア対応情報を参照して、前記表示すべき画面の生成元の機能の画面が表示される表示エリアを特定し、該特定した表示エリアを前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、付記9乃至付記11の何れかに記載のプログラム。
【符号の説明】
【0075】
10:表示制御装置
11:表示処理部
21:設定記憶部
22:表示部
100:携帯電話機
101:制御部
102:無線部
103:アンテナ部
104:電源部
105:送話部
106:受話部
107:スピーカー
108:操作部
109:表示部
110:記憶装置
111:表示処理部
112:設定記憶部
121:データ読込み部
122:モード判定部
123:エリア判定部
124:エリア設定部
125:データ変換部
126:データ出力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面表示を行う表示部と、
前記表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す表示処理部とを備える情報処理装置。
【請求項2】
前記表示処理部が、
表示用データを読み込むデータ読込み部と、
前記設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、どの領域が前記覗き見防止エリアに該当するかを調べるエリア設定部と、
前記エリア設定部から覗き見防止エリアの情報を受け取り、前記表示用データが、前記覗き見防止エリア内のデータであるか否かを判定するエリア判定部と、
前記エリア判定部で前記覗き見防止エリア内のデータであると判定された表示用データに対して覗き見防止対策のためのデータ変換を行って出力するデータ変換部とを有する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記データ変換部は、前記覗き見防止エリア内の表示コントラストが、変換前に比して低下するようにデータ変換を行う、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記データ変換部は、変換前の表示用データの値と変換後の表示用データの値とを対応付けた変換テーブルに従って、前記データ変換を行う、請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定記憶部は、前記表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのそれぞれに対して、前記覗き見防止対策を施して表示するか否かを示すエリア別設定情報を記憶しており、前記エリア設定部は、前記エリア別設定情報にて、前記覗き見防止対策を施して表示する旨が設定された表示エリアを、前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、請求項2乃至4の何れか一に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定記憶部は、複数の画面構成のそれぞれに対応して、該複数の画面構成ごとに前記エリア別設定情報を記憶しており、前記エリア設定部は、前記表示部における現在の画面構成に対応する前記エリア別設定情報にて、前記覗き見防止対策を施して表示する旨が設定された表示エリアを前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記設定記憶部は、画面生成元の複数の機能のそれぞれに対して、前記覗き見防止対策を施して表示するか否かを示す機能別設定情報と、前記複数の機能の画面のそれぞれが、前記表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのうちの何れに表示されるかを示す機能エリア対応情報とを記憶しており、前記エリア設定部は、前記機能別設定情報を参照して、前記表示部に表示すべき画面の生成元の機能に対して前記覗き見対策を施す旨が設定されているか否かを調べ、設定されているとき、前記機能エリア対応情報を参照して、前記表示すべき画面の生成元の機能の画面が表示される表示エリアを特定し、該特定した表示エリアを前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、請求項2乃至4の何れか一に記載の情報処理装置。
【請求項8】
画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す表示処理部を備える表示制御装置。
【請求項9】
画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施すステップを有する表示制御方法。
【請求項10】
表示制御装置に、
画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す処理を実行させるプログラム。
【請求項1】
画面表示を行う表示部と、
前記表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す表示処理部とを備える情報処理装置。
【請求項2】
前記表示処理部が、
表示用データを読み込むデータ読込み部と、
前記設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、どの領域が前記覗き見防止エリアに該当するかを調べるエリア設定部と、
前記エリア設定部から覗き見防止エリアの情報を受け取り、前記表示用データが、前記覗き見防止エリア内のデータであるか否かを判定するエリア判定部と、
前記エリア判定部で前記覗き見防止エリア内のデータであると判定された表示用データに対して覗き見防止対策のためのデータ変換を行って出力するデータ変換部とを有する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記データ変換部は、前記覗き見防止エリア内の表示コントラストが、変換前に比して低下するようにデータ変換を行う、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記データ変換部は、変換前の表示用データの値と変換後の表示用データの値とを対応付けた変換テーブルに従って、前記データ変換を行う、請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定記憶部は、前記表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのそれぞれに対して、前記覗き見防止対策を施して表示するか否かを示すエリア別設定情報を記憶しており、前記エリア設定部は、前記エリア別設定情報にて、前記覗き見防止対策を施して表示する旨が設定された表示エリアを、前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、請求項2乃至4の何れか一に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定記憶部は、複数の画面構成のそれぞれに対応して、該複数の画面構成ごとに前記エリア別設定情報を記憶しており、前記エリア設定部は、前記表示部における現在の画面構成に対応する前記エリア別設定情報にて、前記覗き見防止対策を施して表示する旨が設定された表示エリアを前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記設定記憶部は、画面生成元の複数の機能のそれぞれに対して、前記覗き見防止対策を施して表示するか否かを示す機能別設定情報と、前記複数の機能の画面のそれぞれが、前記表示領域を複数の領域に分割して得られる複数の表示エリアのうちの何れに表示されるかを示す機能エリア対応情報とを記憶しており、前記エリア設定部は、前記機能別設定情報を参照して、前記表示部に表示すべき画面の生成元の機能に対して前記覗き見対策を施す旨が設定されているか否かを調べ、設定されているとき、前記機能エリア対応情報を参照して、前記表示すべき画面の生成元の機能の画面が表示される表示エリアを特定し、該特定した表示エリアを前記覗き見防止エリアに該当する領域とする、請求項2乃至4の何れか一に記載の情報処理装置。
【請求項8】
画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す表示処理部を備える表示制御装置。
【請求項9】
画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施すステップを有する表示制御方法。
【請求項10】
表示制御装置に、
画面表示を行う表示部の表示領域のうちで、情報の秘匿性を高めるための覗き見防止対策を施して表示すべき領域を示す覗き見防止エリアの情報を記憶する設定記憶部を参照し、前記表示領域のうち、前記覗き見防止エリアに該当する領域内の表示に前記覗き見防止対策を施す処理を実行させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−133641(P2011−133641A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−292501(P2009−292501)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]