説明

表示履歴管理システム

【課題】 情報通信機器と書込装置とが無線により通信する環境において、表示保持媒体(電子ペーパ)への表示制御に関する履歴情報を情報通信機器が書込装置から確実に受信することが可能な技術を提案する。
【解決手段】 前回送信したコンテンツ画像のデータに基づく書込装置3による電子ペーパ4の表示制御の結果、及びその後に書込装置3が単独で動作した表示制御の内容を示す動作履歴データが書込装置3に記憶保持されており、情報通信機器3が新たなコンテンツ画像のデータを書込装置3に送信する際(無線通信の接続状態)に、書込装置3から上記の動作履歴データ(前回のデータ送信から今回のデータ送信の間における動作履歴データ)が送信され、その動作履歴データに基づいて情報通信機器3の履歴テーブル(表示状態履歴データ)が更新される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置における表示保持媒体の表示制御に関する履歴情報を収集する表示履歴管理システム、当該システムを構成する表示制御装置および管理装置、並びにこれら装置のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報セキュリティや機密漏洩防止を目的として、例えば、以下の特許文献1〜4に示されるように種々の発明が提案されている。
特許文献1には、複写機、プリンタ、ファクシミリを使った場合の出力文書管理システムが開示されている。特許文献2には、プリンタへデータを送信した時点での印刷履歴ではなく、実際に用紙に印刷され排出された時点での印刷履歴を取得する方法が開示されている。特許文献3には、情報機器からプリンタ装置へのデータ送信を、有線通信ではなく無線の赤外線通信を使用した印刷方法が開示されている。特許文献4には、電子ペーパ表示へのセキュリティ管理の方法として、非接触ICカードや生体認証装置で構成した情報配信システムが開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−190365号公報
【特許文献2】特開2004−90235号公報
【特許文献3】特開2005−329596号公報
【特許文献4】特開2007−172207号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
印刷物は一般に外部からのインクやトナー等の着色材料や現像材料を紙を代表とする媒体上に供給することで固定的な画像表示を行わせるものであるが、このような固定的に画像を表示保持する媒体に代替可能な媒体として、書込外力に応じて書換可能な画像が書込外力により形成され且つ当該書込外力を除去した後も形成された画像を表示状態で保持する表示保持媒体が研究開発されている。
【0005】
このような表示保持媒体は、画像を表示保持する領域としての表示部の内部に画像を構成する表示材料を含有し、この表示材料に書込外力(電気、磁気、熱、所定PHの液体といった化学的作用等)を作用させることで、表示材料が物理的或いは化学的に状態が変化して書込外力に応じた画像が形成され、また、この書込外力を除去した後でも形成された画像が維持され、さらに、異なる書込外力を作用させると先の画像が新たな書込外力に応じた画像へと変化するものである。このように書込外力を無くした状態での表示状態の維持(記憶)が紙のようである点に加えて、着色材料や現像剤を外部から供給することなく表示画像を書き換えられる点が電子デバイス的であることから、電子ペーパと称せられることが多い。
【0006】
近年、上記のような電子ペーパを用いて、図12に示すような電子ペーパシステムを構築することが考えられている。
同図の電子ペーパシステムは、コンテンツ画像の表示媒体としての電子ペーパ9、電子ペーパ9に表示させるコンテンツ画像の選択等の利用者操作を受け付ける情報通信機器7、選択されたコンテンツ画像を電子ペーパ9に書き込んで表示させる書込装置8、を備えている。
【0007】
この電子ペーパシステムによる処理の概略を説明する。
情報通信機器7は、画像記憶手段72にコンテンツ画像を記憶しており、画像表示操作受付手段73によりその一覧情報を情報通信機器7のディスプレイに表示する。そして、画像表示操作受付手段73により利用者から電子ペーパ9に表示させるコンテンツ画像の選択を受け付けると、そのコンテンツ画像のデータを画像送信手段74により書込装置8へ送信すると共に、送信履歴(つまり電子ペーパ9によるコンテンツ画像の表示履歴)を表示状態記憶手段71に記憶させる。書込装置8では、画像受信手段81によりコンテンツ画像のデータを受信すると、画像書込手段82により電子ペーパ9にコンテンツ画像を書き込み表示させる。
【0008】
ここで、情報通信機器7と書込装置8とを、常時通信可能な有線ネットワークにより接続する場合には、情報通信機器7は、書込装置8による電子ペーパ9へのコンテンツ画像の書込処理の都度、書込処理の結果(成功又は失敗)の情報を受信して、表示状態記憶手段71の記憶内容(電子ペーパ9によるコンテンツ画像の表示履歴)に反映させることができる。
【0009】
しかしながら、情報通信機器7と書込装置8とを、接続状態が安定しない無線ネットワーク(例えば、WiFi(登録商標))により接続する場合や、利用の都度接続を確立する近距離無線通信(例えば、IrDA、Bluetooth(登録商標))により接続する場合においては、書込処理の結果を情報通信機器7が受信することができない場合がある。これは、電子ペーパ4への書込処理には一定の時間を要することから、コンテンツ画像の情報の送信時点では無線通信が可能な状態であっても、書込処理の終了時点において無線通信が可能な状態にあるとは限らないためである。
このため、情報通信機器7において確認可能な電子ペーパ8におけるコンテンツ画像の表示状態と、電子ペーパ8におけるコンテンツ画像の実際の表示状態とにギャップが生じることになる。つまり、電子ペーパ8におけるコンテンツ画像の表示状態を情報通信機器7で正確に管理することができない。
【0010】
本発明は、上記従来の事情に鑑みなされたものであり、情報通信機器と書込装置とが無線により通信する環境において、表示保持媒体(電子ペーパ)への表示制御に関する履歴情報を情報通信機器が書込装置から確実に受信することが可能な技術を提案することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の本発明は、互いに無線により通信する表示制御装置と管理装置を具備し、前記表示制御装置は、書込外力に応じて書換可能な画像が形成され且つ当該書込外力が除去された後も形成された画像を表示状態で保持する表示保持媒体に書込外力を与えて当該表示保持媒体の表示内容を制御する表示制御手段と、前記表示制御手段による表示保持媒体の表示制御に関する履歴情報を記憶する第1記憶手段と、前記第1記憶手段に記憶されている履歴情報を前記管理装置に送信する履歴情報送信手段と、を備え、前記管理装置は、前記表示制御装置から送信された履歴情報を受信する履歴情報受信手段と、前記履歴情報受信手段により受信した履歴情報を記憶する第2記憶手段と、を備えたことを特徴とする表示履歴管理システムである。
【0012】
第2の本発明は、第1の本発明において、前記管理装置は、前記表示制御装置における表示保持媒体の表示制御に用いられる画像情報の送信指示を利用者から受け付ける画像情報送信指示手段と、前記画像情報送信指示手段により画像情報の送信指示を受け付けたことに応じて、前記表示制御装置に履歴要求を送信する履歴要求送信手段と、を備え、前記表示制御装置は、前記管理装置から送信された履歴要求を受信する履歴要求受信手段を備え、前記履歴情報送信手段は、前記履歴要求受信手段により履歴要求を受信したことに応じて、前記第1記憶手段に記憶されている履歴情報を前記管理装置に送信し、前記管理装置は、前記履歴要求に対する履歴情報を前記履歴情報受信手段により受信したことに応じて、前記送信指示された画像情報を前記表示制御装置に送信する画像情報送信手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
第3の本発明は、第1の本発明において、前記管理装置は、履歴要求の送信指示を利用者から受け付ける履歴要求送信指示手段と、前記履歴要求送信指示手段により履歴要求の送信指示を受け付けたことに応じて、前記表示制御装置に履歴要求を送信する履歴要求送信手段と、を備え、前記表示制御装置は、前記管理装置から送信された履歴要求を受信する履歴要求受信手段を備え、前記履歴情報送信手段は、前記履歴要求受信手段により履歴要求を受信したことに応じて、前記第1記憶手段に記憶されている履歴情報を前記管理装置に送信することを特徴とする。
【0014】
第4の本発明は、第1の本発明において、前記管理装置は、前記表示制御装置との無線通信状態が非接続状態から接続状態へ変化したことを検出する検出手段と、前記検出手段により前記表示制御装置との無線通信状態の変化を検出したことに応じて、前記表示制御装置に履歴要求を送信する履歴要求送信手段と、を備え、前記表示制御装置は、前記管理装置から送信された履歴要求を受信する履歴要求受信手段を備え、前記履歴情報送信手段は、前記履歴要求受信手段により履歴要求を受信したことに応じて、前記第1記憶手段に記憶されている履歴情報を前記管理装置に送信することを特徴とする。
【0015】
第5の本発明は、第1乃至第4の本発明において、前記表示制御手段は、前記表示保持媒体に対する表示制御の結果に関する情報を履歴情報に含めることを特徴とする。
【0016】
第6の本発明は、第1乃至第5の本発明において、前記表示制御装置は、前記表示保持媒体に対する所定の表示制御の実行指示を利用者から受け付ける実行指示手段を備え、前記表示制御手段は、前記実行指示手段により受け付けた実行指示に応じた表示制御を行うと共に、その表示制御の内容に関する情報を履歴情報に含めることを特徴とする。
【0017】
第7の本発明は、第1乃至第6の本発明において、前記管理装置は、前記表示制御装置との間で無線通信を行って前記表示制御装置から履歴情報を受信する無線通信装置と、前記無線通信装置により受信された履歴情報を記憶する記憶装置と、を別体に設けて構成されたことを特徴とする。
【0018】
第8の本発明は、管理装置との通信を無線により行う無線通信手段と、書込外力に応じて書換可能な画像が形成され且つ当該書込外力が除去された後も形成された画像を表示状態で保持する表示保持媒体に書込外力を与えて当該表示保持媒体の表示内容を制御する表示制御手段と、前記表示制御手段による表示保持媒体の表示制御に関する履歴情報を記憶する第1記憶手段と、前記第1記憶手段に記憶されている履歴情報を前記無線通信手段により前記管理装置に送信する履歴情報送信手段と、を備えたことを特徴とする表示制御装置である。
【0019】
第9の本発明は、書込外力に応じて書換可能な画像が形成され且つ当該書込外力が除去された後も形成された画像を表示状態で保持する表示保持媒体に書込外力を与えて当該表示保持媒体の表示内容を制御する表示制御装置との通信を無線により行う無線通信手段と、前記表示制御装置に記憶されている表示保持媒体の表示制御に関する履歴情報を前記無線通信手段により前記表示制御装置から受信する履歴情報受信手段と、前記履歴情報受信手段により受信した履歴情報を記憶する第2記憶手段と、を備えたことを特徴とする。
【0020】
第10の本発明は、管理装置との通信を無線により行う無線通信手段を備えたコンピュータに、書込外力に応じて書換可能な画像が形成され且つ当該書込外力が除去された後も形成された画像を表示状態で保持する表示保持媒体に書込外力を与えて当該表示保持媒体の表示内容を制御する処理を行う表示制御処理機能と、前記表示制御処理機能による表示保持媒体の表示制御に関する履歴情報の記憶処理を行う第1記憶処理機能と、前記第1記憶機能によりメモリに記憶されている履歴情報を前記無線通信手段により前記管理装置に送信する処理を行う履歴情報送信処理機能と、を実現させるためのプログラムである。
【0021】
第11の本発明は、書込外力に応じて書換可能な画像が形成され且つ当該書込外力が除去された後も形成された画像を表示状態で保持する表示保持媒体に書込外力を与えて当該表示保持媒体の表示内容を制御する表示制御装置との通信を無線により行う無線通信手段を備えたコンピュータに、前記表示制御装置に記憶されている表示保持媒体の表示制御に関する履歴情報を前記無線通信手段により前記表示制御装置から受信する処理を行う履歴情報受信処理機能と、前記履歴情報受信処理機能により受信した履歴情報の記憶処理を行う第2記憶処理機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0022】
第1の本発明に係る表示履歴管理システムによると、表示保持媒体に対する表示制御に関する履歴情報が書込装置に記憶されるため、書込装置による表示保持媒体の表示制御の際に直ちにその履歴情報を送信できない場合も、事後的に履歴情報を送信させることが可能なため、管理装置(情報通信機器)と書込装置とが無線により通信する環境においても、管理装置は履歴情報を書込装置から確実に受信することができる。これにより、管理装置において、表示保持媒体における実際の表示状態を正確に管理することが可能となる。
【0023】
第2の本発明に係る表示履歴管理システムによると、管理装置が画像情報を書込装置に送信するタイミングで、以前送信した画像情報に係る履歴情報を書込装置から自動的に送信させることができる。
【0024】
第3の本発明に係る表示履歴管理システムによると、利用者の意図したタイミングで履歴情報を書込装置から送信させることができる。
【0025】
第4の本発明に係る表示履歴管理システムによると、無線通信の接続が確立したタイミングで書込装置から履歴情報を自動的に送信させることができる。
【0026】
第5の本発明に係る表示履歴管理システムによると、管理装置は、書込装置による表示保持媒体の表示制御の結果(例えば、書込処理の成功又は失敗、或いは中止、書込処理の日時、書込対象の表示保持媒体の識別情報など)を管理することが可能となる。
【0027】
第6の本発明に係る表示履歴管理システムによると、管理装置は、書込装置が利用者指示により単独で(管理装置とは無関係に)動作した表示制御の内容(例えば、電子ペーパの表示内容の消去、電子ペーパへのテストパターン画像の書き込み)を管理することが可能となる。
【0028】
第7の本発明に係る表示履歴管理システムによると、無線通信装置と記憶装置とを用いて管理装置を構成することができる。
【0029】
第8の本発明に係る表示制御装置および第9の本発明に係る管理装置によると、上記の表示履歴管理システムを構築することができる。
【0030】
第10の本発明に係るプログラムによると、上記の書込装置としてコンピュータを機能させることができる。
【0031】
第11の本発明に係るプログラムによると、上記の管理装置としてコンピュータを機能させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
まず、本発明に係る表示履歴管理システムで用いられる表示保持媒体(電子ペーパ)について説明する。
電子ペーパは、書込外力に応じて書換可能な画像が書込外力により形成され且つ当該書込外力を除去した後も形成された画像を表示状態で保持する媒体であり、その表示原理としては、電気、磁気、熱といった外力を直接印加して素子を駆動するもの、あるいは光照射に伴う電圧変化により素子を駆動するものや、電圧印加に伴う液体のPH変化により呈色状態を変化させる等、連鎖的に素子を駆動する表示原理を用いるもの等がある。
ここでは、電子ペーパの一例として、電子的に画像を書き換える電子書込型の電子ペーパと、光照射により画像を書き換える光書込型の電子ペーパとを説明する。
【0033】
電子書込型の電子ペーパは、例えばA4版の用紙のような大きさのフレキシブルな薄型媒体であり、複写機にトナーとして利用されている微細な着色粒子(例えば、白色粒子と黒色粒子)を少なくとも表面側が透明な表裏一対の電極間に封入し、これを少なくとも表面側が透明な表裏一対のフィルム基板で挟んだ構造となっている。着色粒子が自由に移動できるように電極層間は空気層となっており、また、マトリックス状の電極層には着色粒子との接触を防止する絶縁層が設けられている。なお、カラーフィルターを用いることにより、簡単な構造でカラー表示を実現することも可能である。
【0034】
そして、電子書込型の電子ペーパは、電極に電圧を印加していない状態では、負に帯電した白色粒子は裏面側に溜まる一方、正に帯電した黒色粒子は表面側に溜まり、表面側から目視すると黒色な状態となる。そして、書込装置の書込手段(ドライバ)が電子データに基づいて動作して、表示するコンテンツ画像に応じたマトリックスの所要部の電極極性を反転させると、白色粒子と黒色粒子との位置関係が入れ替わって、白色粒子と黒色粒子とのコントラストによるコンテンツ画像が表示される。なお、異なる電子データに基づいて書込装置のドライバを動作させることにより、白色粒子と黒色粒子とのコントラストにより表示されるコンテンツ画像を切り換えることができ、幾度も再使用することができる。
【0035】
光書込型の電子ペーパは、例えばA4版の用紙のような大きさのフレキシブルな薄型媒体であり、例えば、書込装置の書込手段(液晶パネル)にコンテンツ画像を表示し、電子ペーパの書込電極に外部の電源から電圧を印加しながら当該電子ペーパを液晶パネルに重ねて光を照射することにより、液晶パネルに表示させたコンテンツ画像を転写して表示記憶させることができ、書込電極に印加した電圧を除去した後も当該コンテンツ画像を表示状態で保持し続ける。
【0036】
光書込型の電子ペーパは、例えば、複写機に利用されている有機光導電性材料の層(有機光導電層)と液晶表示材料の層(マイクロカプセル化したコレステリック液晶層)とを組み合わせ、これら層を表裏一対の透明電極で挟み、この積層体を表裏一対の透明な基材フィルムで挟んだ構造となっている。なお、この構成では、コレステリック液晶層が光を反射する白表示と、光が液晶層を透過しコレステリック液晶層と有機光導電層との間に設けられた黒色層で吸収される黒表示のモノクロ画像表示が可能である。さらにコレステリック液晶には螺旋ピッチに応じたカラー光を干渉反射するという特性があるので、コレステリック液晶層を螺旋ピッチの異なる液晶を積層した構成にすることにより、簡単な構造でカラー表示を実現することも可能である。
【0037】
そして、光書込型の電子ペーパは、例えば、書込装置の液晶パネルに転写するコンテンツ画像を表示して投影し、書込電極に電圧を印加すると、光の強弱を瞬時に反射濃度に変換して当該投影されたコンテンツ画像を保持する。そして、書込電極に消去電圧を印加することにより表示保持されたコンテンツ画像を消去することができる。
【0038】
次に、上記のような電子ペーパにコンテンツ画像を書き込む書込装置について簡単に説明する。
例えば、電子書込型の電子ペーパに適用する形式の書込装置は、電子ペーパに接続されるドライバ(書込手段)を有して、上記のようにして、電子データ(電子ペーパの解像度等に適合した表示用の画像データ)に基づくコンテンツ画像を電子ペーパに書き込む。
【0039】
また、例えば、光書込型の電子ペーパに適用する形式の書込装置は、コンテンツ画像を表示して電子ペーパに投影する液晶パネル等の表示面(書込手段)と、電子ペーパに設けられている書込電極に電圧を印可する機能とを有して、上記のようにして、表示面上に置かれた電子ペーパにコンテンツ画像を投影して書き込む。
【0040】
ここで、電子ペーパと書込装置とは一体の装置として構成してもよく、電子ペーパを書込装置に対して着脱自在に分離可能な別体の装置として構成してもよい。
なお、以下に説明する表示履歴管理システムでは、光書込型の電子ペーパと、当該電子ペーパが着脱自在な書込装置とを用いているが、他の形式の電子ペーパ及び書込装置を用いてもよい。
【0041】
次に、本発明に係る表示履歴管理システムを、以下に示す実施例に基づいて具体的に説明する。
【実施例1】
【0042】
図1には、本発明の第1実施例に係る表示履歴管理システムの概要を例示してある。
本例の表示履歴管理システムは、ネットワークを介して互いに通信可能なコンテンツサーバ1及び携帯端末装置2を備えるほか、上記説明した書込装置3及び電子ペーパ4、を備えており、携帯端末装置2と書込装置3は互いに無線による通信を行う。本例では、携帯端末装置2として携帯電話を用いるが、PDA(Personal Digital Assistants)やモバイルパソコン等の無線通信機能を有する携帯可能な端末であってもよい。また、本例では、本発明に係る記憶装置としてのコンテンツサーバ1と、本発明に係る無線通信装置としての携帯端末装置2とを用いて本発明に係る管理装置(以下の説明では、情報通信機器と記す)を構成しているが、これらを一体の装置として構成してもよい。
ここで、本例におけるコンテンツは、文字、図形、写真などの要素により構成されており、これらを画像化したコンテンツ画像が電子ペーパ4に書き込み表示される。
【0043】
図2は、本例に係る情報通信機器5及び書込装置3の機能ブロック図を示している。
まず、情報通信機器5の各機能手段について説明する。
本例の情報通信機器5は、表示状態記憶手段51、画像記憶手段52、画像表示操作受付手段53、動作履歴受信手段54、画像送信手段55、を備えている。
【0044】
画像記憶手段52は、コンテンツ画像を識別子(コンテンツID)で分類して記憶しており、その縮小画像、ファイル名、タイトルなどと関連付けて記憶している。そして、画像表示操作受付手段53からの要求によりコンテンツリスト(各コンテンツ画像の縮小画像、ファイル名、タイトル)を返送し、また、画像送信手段55からの要求によりコンテンツ画像のデータを返送する。
【0045】
表示状態記憶手段51は、電子ペーパ4に現在表示されているコンテンツ画像の識別子(送信したコンテンツ画像の識別子)や、過去に電子ペーパ4に表示されたコンテンツ画像の識別子とその表示に係る書込装置3や電子ペーパ4の識別子などの対応付け情報を含む表示状態履歴データを記憶している。そして、画像表示操作受付手段53からの要求によりメディアリスト(各電子ペーパ4に関する最新の表示状態履歴データ)を返送する。
【0046】
表示状態記憶手段51の記憶内容を、図3〜図5を参照して具体的に説明する。
図3は、各電子ペーパ4に関する情報であるメディアデータを記憶するメディアテーブルを示している。
同図に示すように、メディアデータは、各電子ペーパ4を一意に識別するメディアID、電子ペーパ4の大きさや表示能力(カラー表示可能、白黒表示のみ)などを分類するクラスID、電子ペーパ4にコンテンツ画像が書き込みまれた回数(プリント回数)、電子ペーパ4のコンテンツ画像がクリアされた回数(クリア回数)、などの情報を組にして構成されている。
【0047】
図4は、各書込装置3に関するアプライアンスデータを記憶するアプライアンステーブルを示している。
アプライアンスデータは、各書込装置3を一意に識別するメディアID、書込装置3が対応する電子ペーパ4の大きさや表示能力などを分類するクラスID、電子ペーパ4にコンテンツ画像を書き込んだ回数(プリント回数)、電子ペーパ4のコンテンツ画像をクリアした回数(クリア回数)、などの情報を組にして構成されている。
【0048】
図5は、各書込装置3による電子ペーパ4に対する表示制御の結果や内容を示す表示状態履歴データを記憶する履歴テーブルを示している。
表示状態履歴データは、書込装置3による電子ペーパ4に対してなされた表示制御の結果や内容を示すものであり、各表示状態履歴データを一意に識別する連番、電子ペーパ4のメディアID、当該電子ペーパ4に対する表示制御を行った書込装置3のアプライアンスID、当該書込装置3が表示制御に用いたコンテンツ画像のコンテンツID、表示制御の結果や内容を表す事象、表示制御がなされた日時、などの情報を組にして構成されている。
【0049】
ここで、本例では、事象を示す情報として、コンテンツ画像の書込処理が成功したことを表す“SUCCESS”、コンテンツ画像の書込処理が失敗したことを表す“FAIL”、コンテンツ画像の書込処理が利用者の指示により中止されたことを表す“STOP”、コンテンツ画像の消去処理がなされたことを表す“CLEAR”を用いているが、これらに限定するものではなく、例えば、失敗した原因を表す情報や、テストパターン画像を電子ペーパ4に書き込んだことを表す情報などを用いることもできる。
なお、表示状態履歴データは、電子ペーパ4に表示させるコンテンツ画像のデータを書込装置3に送信した際に生成されて履歴テーブルに格納されるが、その時点では事象及び日時は空欄となっており、後述する更新処理によって設定される。
【0050】
画像表示操作受付手段53は、画像記憶手段52からコンテンツリストを取得して、各コンテンツ画像の縮小画像、ファイル名、タイトルを情報通信機器5のディスプレイ画面に一覧表示する。また、表示状態記憶手段51からメディアリストを取得して、各電子ペーパ4の最新の表示状態を一覧表示する。そして、情報通信機器5に設けられたボタン等の操作により、電子ペーパ4に表示させるコンテンツ画像の選択を利用者から受け付けると、動作履歴受信手段54を起動する。
【0051】
動作履歴受信手段54は、書込装置3に対して履歴要求を送信し、書込装置3から動作履歴データが送信されるまで待ち状態となる。そして、書込装置3から動作履歴データを受信すると、当該受信した動作履歴データに基づいて表示状態記憶手段51の履歴テーブルを更新する。ここで、書込装置3から送信される動作履歴データは、前回のコンテンツ画像のデータの送信後に書込装置3により生成されたものであり、図6に示すように、メディアID、事象、日時を組にして構成されている。なお、受信した動作履歴データの事象が“SUCCESS”(成功)、“FAIL”(失敗)、“STOP”(中止)といった表示制御の結果の場合には、履歴テーブル中の該当する表示状態履歴データの事象及び日時が当該動作履歴データの内容に更新され、動作履歴データの事象が“CLEAR”(消去)といった(書込装置3単独の)表示制御の内容の場合には、当該動作履歴データに基づいて表示状態履歴データが生成されて履歴テーブルに格納される。そして、動作履歴受信手段54は、上記の更新処理後に画像送信手段55を起動する。
なお、本例では、情報通信機器5と書込装置3との通信を利用者に許可されたこと(再確認)を条件に動作履歴受信手段54の起動を行っているが、コンテンツ画像の選択により直ちに起動するようにしてもよい。
【0052】
画像送信手段55は、画像表示操作受付手段53によって利用者に選択されたコンテンツ画像を示すコンテンツIDにより、該当するコンテンツ画像のデータを画像記憶手段52に要求し、取得したデータを書込装置3に送信する。また、その送信内容に基づく表示状態履歴データを生成して表示状態記憶手段51の履歴テーブルに格納する。
【0053】
次に、書込装置3の各機能手段について説明する。
本例の書込装置3は、図2に示したように、動作履歴送信手段31、画像受信手段32、動作履歴記憶手段33、画像書込手段34、表示操作受付手段35、を備えている。
【0054】
動作履歴記憶手段33は、図6に示したような動作履歴データを履歴テーブルに格納して記憶している。この動作履歴データは、電子ペーパ4に対して画像書込手段34により行った表示制御の結果や内容を示すものである。
【0055】
動作履歴送信手段31は、情報通信機器5から履歴要求を受信すると、動作履歴記憶手段33から動作履歴データを取得して情報通信機器5に送信する。また、本例では、送信した動作履歴データは動作履歴記憶手段33から消去することで、同じ動作履歴データを複数回送信しないようにしているが、例えば、各動作履歴データの送信状況(送信済み又は未送信)をフラグ等により管理し、未送信の動作履歴データのみを送信するようにしてもよい。
【0056】
画像受信手段32は、情報通信機器5からコンテンツ画像のデータを受信すると、電子ペーパ4に対する書込処理に用いるデータ形式へ変換して画像書込手段34に送信する。
【0057】
画像書込手段34は、画像受信手段32から書込データを受信して、当該書込データに基づくコンテンツ画像を電子ペーパ4に書き込む。また、表示操作受付手段35によって利用者から受け付けた中止指示によりコンテンツ画像の書き込みを中止したり、消去指示により電子ペーパ4の表示を消去したり(或いは、電子ペーパ4の全面を白表示や黒表示に書き換えたり)、テストパターン表示指示により所定のテストパターン画像を電子ペーパ4に書き込んだりする。
そして、上記のような電子ペーパ4の表示内容を制御する表示制御の結果や内容に応じた動作履歴データを生成して動作履歴記憶手段33に記憶させる。
【0058】
表示操作受付手段35は、書込装置3に設けられたボタン等により、中止指示や消去指示やテストパターン表示指示などを利用者から受け付け、その指示内容を画像書込手段34に送信する。
【0059】
次に、本実施例に係る表示履歴管理システムによる処理の流れを、図7を参照して説明する。
情報通信機器5の画像表示操作受付手段53は、画像記憶手段52からコンテンツリストを取得して各コンテンツ画像の縮小画像、ファイル名、タイトルを一覧表示し(ステップS11)、また、表示状態記憶手段51からメディアリストを取得して各電子ペーパ4の最新の表示状態を一覧表示する(ステップS12)。そして、電子ペーパ4に表示させるコンテンツ画像の選択を利用者から受け付けると、動作履歴受信手段54を起動する(ステップS13)。
情報通信機器5の動作履歴受信手段54は、書込装置3に対して履歴要求を送信し、書込装置3から動作履歴データが送信されるまで待ち状態となる(ステップS14)。
【0060】
書込装置3の動作履歴送信手段31は、情報通信機器5から履歴要求を受信すると、動作履歴記憶手段33から動作履歴データを取得し(ステップS15)、当該取得した動作履歴データを情報通信機器5に送信する(ステップS16)。また、送信した動作履歴データは動作履歴記憶手段33から消去する。
【0061】
情報通信機器5の動作履歴受信手段54は、書込装置3から動作履歴データを受信すると、受信した動作履歴データに基づいて表示状態記憶手段51の履歴テーブルを更新し(ステップS17)、画像送信手段55を起動する(ステップS18)。
情報通信機器5の画像送信手段55は、利用者に選択されたコンテンツ画像のデータを画像記憶手段52から取得し(ステップS19)、書込装置3に送信するとともに、その送信内容を示す表示状態履歴データを表示状態記憶手段51の履歴テーブルに格納する(ステップS20、S21)。
【0062】
書込装置3の画像受信手段32は、情報通信機器5からコンテンツ画像のデータを受信すると、電子ペーパ4に対する書込処理に用いるデータ形式へ変換して画像書込手段34に送信する(ステップS22)。
書込装置3の画像書込手段34は、画像受信手段32から書込データを受信して、当該書込みデータに基づくコンテンツ画像を電子ペーパ4へ書き込み(ステップS23)、その表示制御の結果に応じた動作履歴データを動作履歴記憶手段33に記憶させる(ステップS24)。
【0063】
また、本例に係る表示履歴管理システムの書込装置3が、情報通信機器5との通信が確立されていない非接続状態で動作する場合について、図8を参照して説明する。
書込装置3の表示操作受付手段35が消去指示やテストパターン表示指示を利用者から受け付けると、その指示が画像書込手段34に送信され(ステップS31)、画像書込手段34は、前記受け付けた指示に従った表示制御(電子ペーパ4の表示の消去やテストパターン画像の書き込み)を行って(ステップS32)、その表示制御の内容に応じた動作履歴データを動作履歴記憶手段33に記憶させる(ステップS33)。
【0064】
つまり、本例では、前回送信したコンテンツ画像のデータに基づく書込装置3による電子ペーパ4の表示制御の結果、及びその後に書込装置3が単独で動作した表示制御の内容を示す動作履歴データが書込装置3に記憶保持されており、情報通信機器3が新たなコンテンツ画像のデータを書込装置3に送信する際(無線通信状態が接続状態)に、書込装置3から上記の動作履歴データ(前回のデータ送信から今回のデータ送信の間における動作履歴データ)が送信され、その動作履歴データに基づいて情報通信機器3の履歴テーブル(表示状態履歴データ)が更新される。
【0065】
図11は、本例の情報通信機器5の構成要素である携帯通信端末2の主要なハードウェア構成を示している。
すなわち、本例の携帯通信端末2は、各種演算処理を行うCPU61、CPU61の作業領域となるRAM62、基本的な制御プログラムや本発明に係る各機能を実現するためのプログラム等を記憶するROM63、利用者に対する情報を表示出力するディスプレイ画面や利用者からの情報の入力を受け付ける操作ボタン等の機器とのインターフェースである入出力I/F64、コンテンツサーバ1との間で通信を行うインターフェースである第1通信I/F65、書込装置3との間で通信を行うインターフェースである第2通信I/F66等のハードウェア資源を有するコンピュータで構成されている。
そして、本発明に係るプログラムをROM63から読み出してRAM62に展開し、これをCPU61により実行させることで、本発明に係る各機能手段を実現している。
なお、本例のようなソフトウェア構成により各機能手段を実現する態様の他、専用のハードウエアモジュールにより各機能手段を実現してもよい。
【実施例2】
【0066】
図9には、本発明の第2実施例に係る表示履歴管理システムの概要を例示してある。
なお、第1実施例と重複する構成部分については、その説明を割愛する。
本例の表示履歴管理システムに係る情報通信機器5は、第1実施例にて説明した情報通信機器5に、履歴要求の送信指示を利用者から受け付ける履歴要求操作受付手段56を更に備えた構成となっており、履歴要求操作受付手段56により履歴要求の送信指示を受け付たことに応じて動作履歴受信手段54が起動される。
つまり、本例では、利用者の意図したタイミングで書込装置3から動作履歴データが送信され、その動作履歴データに基づいて情報通信機器3の履歴テーブル(表示状態履歴データ)が更新される。
【実施例3】
【0067】
図10には、本発明の第3実施例に係る表示履歴管理システムの概要を例示してある。
なお、第1実施例と重複する構成部分については、その説明を割愛する。
本例の表示履歴管理システムに係る情報通信機器5は、第1実施例にて説明した情報通信機器5に、書込装置3との無線通信状態が非接続状態から接続状態に変化したことを検出する通信状態検出手段57を更に備えた構成となっており、通信状態検出手段57により書込装置3との無線通信状態の変化を検出したことに応じて動作履歴受信手段54が起動される。
つまり、本例では、無線通信の接続が確立したタイミングで書込装置3から動作履歴データが送信され、その動作履歴データに基づいて情報通信機器3の履歴テーブル(表示状態履歴データ)が更新される。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の第1実施例に係る表示履歴管理システムの概要を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る情報通信機器及び書込装置の機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る情報通信機器のメディアテーブルを示す図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る情報通信機器のアプライアンステーブルを示す図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る情報通信機器の履歴テーブルを示す図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る書込装置の履歴テーブルを示す図である。
【図7】本発明の第1実施例に係る処理の流れを示す図である。
【図8】本発明の第1実施例に係る処理の流れを示す図である。
【図9】本発明の第2実施例に係る情報通信機器及び書込装置の機能ブロック図である。
【図10】本発明の第3実施例に係る情報通信機器及び書込装置の機能ブロック図である。
【図11】本発明の第1実施例に係る携帯通信端末のハードウェア構成図である。
【図12】情報通信機器及び書込装置の機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0069】
1:コンテンツサーバ、 2:携帯端末装置、 3:書込装置、 4:電子ペーパ、 5:情報通信機器、 31:動作履歴送信手段、 32:動作履歴記憶手段、 33:画像受信手段、 34:画像書込手段、 35:表示操作受付手段、 51:表示状態記憶手段、 52:画像記憶手段、 53:画像表示操作受付手段、 54:動作履歴受信手段、 55:画像送信手段、 56:履歴要求操作受付手段、 57:通信状態検出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに無線により通信する表示制御装置と管理装置を具備し、
前記表示制御装置は、書込外力に応じて書換可能な画像が形成され且つ当該書込外力が除去された後も形成された画像を表示状態で保持する表示保持媒体に書込外力を与えて当該表示保持媒体の表示内容を制御する表示制御手段と、前記表示制御手段による表示保持媒体の表示制御に関する履歴情報を記憶する第1記憶手段と、前記第1記憶手段に記憶されている履歴情報を前記管理装置に送信する履歴情報送信手段と、を備え、
前記管理装置は、前記表示制御装置から送信された履歴情報を受信する履歴情報受信手段と、前記履歴情報受信手段により受信した履歴情報を記憶する第2記憶手段と、を備えたことを特徴とする表示履歴管理システム。
【請求項2】
前記管理装置は、前記表示制御装置における表示保持媒体の表示制御に用いられる画像情報の送信指示を利用者から受け付ける画像情報送信指示手段と、前記画像情報送信指示手段により画像情報の送信指示を受け付けたことに応じて、前記表示制御装置に履歴要求を送信する履歴要求送信手段と、を備え、
前記表示制御装置は、前記管理装置から送信された履歴要求を受信する履歴要求受信手段を備え、
前記履歴情報送信手段は、前記履歴要求受信手段により履歴要求を受信したことに応じて、前記第1記憶手段に記憶されている履歴情報を前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、前記履歴要求に対する履歴情報を前記履歴情報受信手段により受信したことに応じて、前記送信指示された画像情報を前記表示制御装置に送信する画像情報送信手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の表示履歴管理システム。
【請求項3】
前記管理装置は、履歴要求の送信指示を利用者から受け付ける履歴要求送信指示手段と、前記履歴要求送信指示手段により履歴要求の送信指示を受け付けたことに応じて、前記表示制御装置に履歴要求を送信する履歴要求送信手段と、を備え、
前記表示制御装置は、前記管理装置から送信された履歴要求を受信する履歴要求受信手段を備え、
前記履歴情報送信手段は、前記履歴要求受信手段により履歴要求を受信したことに応じて、前記第1記憶手段に記憶されている履歴情報を前記管理装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の表示履歴管理システム。
【請求項4】
前記管理装置は、前記表示制御装置との無線通信状態が非接続状態から接続状態へ変化したことを検出する検出手段と、前記検出手段により前記表示制御装置との無線通信状態の変化を検出したことに応じて、前記表示制御装置に履歴要求を送信する履歴要求送信手段と、を備え、
前記表示制御装置は、前記管理装置から送信された履歴要求を受信する履歴要求受信手段を備え、
前記履歴情報送信手段は、前記履歴要求受信手段により履歴要求を受信したことに応じて、前記第1記憶手段に記憶されている履歴情報を前記管理装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の表示履歴管理システム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記表示保持媒体に対する表示制御の結果に関する情報を履歴情報に含めることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の表示履歴管理システム。
【請求項6】
前記表示制御装置は、前記表示保持媒体に対する所定の表示制御の実行指示を利用者から受け付ける実行指示手段を備え、
前記表示制御手段は、前記実行指示手段により受け付けた実行指示に応じた表示制御を行うと共に、その表示制御の内容に関する情報を履歴情報に含めることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の表示履歴管理システム。
【請求項7】
前記管理装置は、前記表示制御装置との間で無線通信を行って前記表示制御装置から履歴情報を受信する無線通信装置と、前記無線通信装置により受信された履歴情報を記憶する記憶装置と、を別体に設けて構成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の表示履歴管理システム。
【請求項8】
管理装置との通信を無線により行う無線通信手段と、
書込外力に応じて書換可能な画像が形成され且つ当該書込外力が除去された後も形成された画像を表示状態で保持する表示保持媒体に書込外力を与えて当該表示保持媒体の表示内容を制御する表示制御手段と、
前記表示制御手段による表示保持媒体の表示制御に関する履歴情報を記憶する第1記憶手段と、
前記第1記憶手段に記憶されている履歴情報を前記無線通信手段により前記管理装置に送信する履歴情報送信手段と、
を備えたことを特徴とする表示制御装置。
【請求項9】
書込外力に応じて書換可能な画像が形成され且つ当該書込外力が除去された後も形成された画像を表示状態で保持する表示保持媒体に書込外力を与えて当該表示保持媒体の表示内容を制御する表示制御装置との通信を無線により行う無線通信手段と、
前記表示制御装置に記憶されている表示保持媒体の表示制御に関する履歴情報を前記無線通信手段により前記表示制御装置から受信する履歴情報受信手段と、
前記履歴情報受信手段により受信した履歴情報を記憶する第2記憶手段と、
を備えたことを特徴とする管理装置。
【請求項10】
管理装置との通信を無線により行う無線通信手段を備えたコンピュータに、
書込外力に応じて書換可能な画像が形成され且つ当該書込外力が除去された後も形成された画像を表示状態で保持する表示保持媒体に書込外力を与えて当該表示保持媒体の表示内容を制御する処理を行う表示制御処理機能と、
前記表示制御処理機能による表示保持媒体の表示制御に関する履歴情報の記憶処理を行う第1記憶処理機能と、
前記第1記憶機能によりメモリに記憶されている履歴情報を前記無線通信手段により前記管理装置に送信する処理を行う履歴情報送信処理機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項11】
書込外力に応じて書換可能な画像が形成され且つ当該書込外力が除去された後も形成された画像を表示状態で保持する表示保持媒体に書込外力を与えて当該表示保持媒体の表示内容を制御する表示制御装置との通信を無線により行う無線通信手段を備えたコンピュータに、
前記表示制御装置に記憶されている表示保持媒体の表示制御に関する履歴情報を前記無線通信手段により前記表示制御装置から受信する処理を行う履歴情報受信処理機能と、
前記履歴情報受信処理機能により受信した履歴情報の記憶処理を行う第2記憶処理機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−175246(P2009−175246A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−11550(P2008−11550)
【出願日】平成20年1月22日(2008.1.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】