説明

表示機能付きコンセント

【課題】コンセントが自身の電力供給状態を把握し、表示等により、誤操作を防止することを課題とする。
【解決手段】本発明は、コンセントより電力を受けている電化製品の製品名及び定格消費電力をコンセント自体が把握し、表示することで、以上により課題の解決をはかるものである。
さらに、例えば、2口コンセントにおいて、コンセント自体の総定格消費電力を超える電化製品が接続された場合には、コンセント自身が判断して、警告表示及び警告音にて、利用者に危険な利用を防止する機能も搭載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源コンセントに接続されている電化製品の製品名の表示が可能で、かつ、電源コンセントに定格消費電力を超える電化製品の電源プラグが差し込まれた場合には、警告表示及び警告音を発することが可能な表示機能付きコンセントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンセントは、コンセントに差し込まれた電源プラグ及び電源ケーブル等を介して電化製品に電力を供給するために利用されている。
しかし、コンセントは、電源供給から、データ供給へと進化することも検討されている。即ち、普通に使用している電気に情報信号を重畳させて送信することが可能な電力線通信である。この電力線通信の利点の一つは、建物内等での新規通信線工事が不要なことである。
例えば、電力通信対応パーソナルコンピュータでインターネットに接続する際には、電力通信対応パーソナルコンピュータの電源プラグを電力線通信用モデムに差し込み、この電力線通信用モデムの電源ケーブルをコンセントに差し込めば電源の接続とインターネットの接続が完了する。
電力線通信は、電力線を利用するため、新規通信線工事が不要なことが利点の一つとして上げられるが、この利点は、不利益な面を生むことになる。
即ち、前述の電力線通信によりインターネットに接続して電力通信対応パーソナルコンピュータを利用している際に、電力線通信用モデムの電源プラグをコンセントより、誤って引き抜くことが懸念されるのである。
また、一般に普及している多くのコンセントは、2個以上のコンセント口を要している。
このため、例えば、2口コンセントにおいて、PDP(Plasma Display Panel)テレビ等の定格消費電力が大きな電化製品に電力を供給している場合に、他方に定格消費電力が大きな電気掃除機等を接続した場合には、2口コンセント自体の総定格許容消費電力を超えることも想定される。
そこで、コンセントの使用状態を把握することが、潜在的に求めらている。
特許文献1には、近年 物流分野や流通分野にて、普及が確実視されているRF−ID(Radio Freqence−Identification)タグを利用して、無線ネットワーク型電気機器、通信アダプタ及びホームネットワークシステムが紹介されている。
特許文献1の発明は、家電機器と通信アダプタとを別々に構成する。家電機器には、通信アダプタとの間でRF−ID無線通信を行うRF−ID無線部を設ける。
また、通信アダプタには、家電機器との間でRF−ID無線通信を行うRF−ID無線通信部を設ける。そして、家電機器を、通信アダプタを介して、通信網であるホームネットワークと通信可能にネットワーク接続する。RF−ID無線部には、通常の無線タグとしての機能を持たせることも可能である。
特許文献1の発明は、いわば、情報通信をRF−IDタグの情報通信を利用して行うものであるが、コンセントの使用状態を把握できる発明ではない。
【0003】
【特許文献1】特開2005−204412
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明の解決しようとする課題は、コンセントが自身の電力供給状態を把握し、表示等により、誤操作を防止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様は、電力線が接続されたコンセント口を有する電化製品用電源コンセントにおいて、電化製品名及び定格消費電力情報を判読する手段、表示手段、音による警告手段、それぞれの手段を制御する制御手段及びそれぞれの手段に電力を供給する電源供給手段を有し、電化製品名及び定格消費電力情報を電源回路より出力可能な電化製品の電源プラグがコンセントに差し込まれた場合には、前記電化製品名及び定格消費電力情報を判読する手段により判読された後に前記制御手段に送信され、前記制御手段より前記表示手段に前記製品名と定格消費電力情報を表示させることを特徴することを表示装置付きコンセントである。
【0006】
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の表示装置付きコンセントにおいて、電化製品名及び定格消費電力情報を電源回路より出力可能な電化製品の電源プラグがコンセントに差し込まれ、前記電化製品名及び定格消費電力情報に基づき制御手段がコンセント自体の定格消費電力を超えると判断した場合には、表示手段に警告表示させるとともに音声による警告手段に警告音を発生させることを特徴とする表示装置付きコンセントである。
【0007】
本発明の第3の態様は、電力線が接続されたコンセント口を有する電化製品用電源コンセントにおいて、RF−IDタグ用リーダーライター手段、表示手段、音による警告手段、それぞれの手段を制御する制御手段及びそれぞれの手段に電力を供給する電源供給手段を有し、電化製品名及び定格消費電力情報を記録するRF−IDタグ内蔵電源プラグがコンセントに差し込まれた場合には、前記RF−IDタグ用リーダーライター手段により、前記電化製品名及び定格消費電力情報が読み取られた後に制御手段に送信され、前記制御手段より前記表示手段に前記製品名と定格消費電力情報とを表示させることを特徴とする表示装置付きコンセントである。
【0008】
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載の表示装置付きコンセントにおいて、電化製品名及び定格消費電力情報を記録するRF−IDタグ内蔵電源プラグがコンセントに差し込まれ、前記電化製品名及び定格消費電力情報に基づき制御手段がコンセント自体の定格消費電力を超えると判断した場合には、表示手段に警告表示させるとともに音声による警告手段に警告音を発生させることを特徴とする表示装置付きコンセントである。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、コンセントより電力を受けている電化製品の製品名及び定格消費電力をコンセント自体が把握し、表示することである。そして、必要に応じて、警告音を発することである。
これにより、利用者にはコンセントの接続状況が解るため、例えば、電力線通信によりインターネットに接続して電力通信対応パーソナルコンピュータを利用している際に、電力線通信用モデムの電源プラグを誤って引き抜くことも起こらない。
さらに、2口以上のコンセントにおいて、定格消費電力が大きな電化製品に電源供給している場合に、他方のコンセント口に定格消費電力が大きな電化製品を接続した場合には、コンセント自体の総定格許容消費電力を超えることが想定されが、この様な場合に警告表示と警告音より、利用者に注意を喚起すれば、コンセント自体の総定格許容消費電力を超えた危険な使用を防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に本発明の2つの実施形態について、以下の図とともに説明する。
図1は、本発明の実施例1の表示装置付きコンセントのブロック図である。
図2は、本発明の実施例1の表示装置付きコンセントの外観正面図である。
図3は、本発明の実施例1の製品仕様データを説明する図である。
図4は、本発明の実施例1を表示機能付きテーブルタップに利用したときのブロック図である。
図5は、本発明の実施例2の表示装置付きコンセントのブロック図である。
図6は、本発明の実施例2のコンセントとプラグの関係を説明する断面図である。
図7は、本発明の実施例2を表示機能付きテーブルタップに利用したときのブロック図である。
【0011】
[実施例1]
図1には、本発明の表示機能付きコンセント1の実施形態1の回路構成等を示すブロック図である。
電力線2は、2個のコンセント口3に接続され、さらに、電源回路4及び製品仕様データ判読出力回路5にも接続されている。
電源回路4及び製品仕様データ判読出力回路5は、制御回路等6に接続されている。制御回路等6には、2組の液晶表示装置用ドライバー回路7が接続され、それぞれの液晶装置用ドライバー回路7には液晶表示装置8が接続されている。
さらに、制御回路等6は、音声回路等9にも接続されており、音声回路等9にはスピーカー10が接続されている。
【0012】
図2には、本発明の表示機能付きコンセント1の使用状態を説明する外観正面図である。図2では、2口コンセントで、上段のコンセント口3には電源プラグが差し込まれていない状態を示し、下段のコンセント口3にPDPテレビの電源プラグ11が差し込まれている状態が示されている。
このため、下段の液晶表示装置8には、PDPテレビが接続されている旨と、定格消費電力が500Wであることが示されている。
【0013】
図2での例示の如く、液晶表示装置8にコンセント口3に電源プラグが差し込まれている電化製品の製品名及び定格消費電力を表示するためには、電化製品よりの製品仕様データ12をIPv6(Internet Protocol version6)ヘッダーフォーマット等13の前に添付して、電源ケーブル2aに出力する。
このため、図3には、製品仕様データ12とIPv6ヘッダーフォーマット等13の前に添付する製品仕様データ12を示している。
製品仕様データ12は、具体的には、JAN(Japan Article Number)バーコード(JIS−X−0501)のJANメーカーコードとJAN商品アイテムコードを利用する。
即ち、JANメーカーコードは、メーカー名コードとし、JAN商品アイテムコードを製品名コードとする。
さらに、電化製品の定格電源仕様を数字の4桁コード及び電化製品の耐用年数を数字の2桁コードとして格納する。
このため、電化製品の電源プラグ11が、表示機能付きコンセント1に差し込まれた場合には、製品仕様データ12が製品仕様データ判読出力回路5に送信され、判読後に制御回路等6に送信される。
さらに、制御回路等6は、表示装置用ドライバー回路7を介して、液晶表示装置8に製品名と定格消費電力を表示させることが可能になる。
【0014】
なお、図2の接続状態で、例えば、上段のコンセント口3に表示機能付きコンセント1の総定格消費電力を超えることになる消費電力の電化製品の電源プラグ11が差し込まれた場合には、この電化製品の製品仕様データ12が、製品仕様データ判読出力回路5に送信され、製品仕様データ12として判読後に制御回路等6に送信され、制御回路等6で総定格消費電力を超えると判断する。
この場合には、制御回路等6は、上段の表示装置8に警告表示をさせるととに、音声回路等9を介してスピーカー10より、警告音を発する。
【0015】
図4には、実施例1の表示機能機能付きコンセントをテーブルタップに組み込んだ表示機能付きテーブルタップ14のブロック図である。
なお、表示機能付きコンセント1と表示機能付きテーブルタップ14の各構成回路の機能は、同一である。
異なる部分は、表示機能付きコンセント1では、電力線2であるが、表示機能付きテーブルタップ14は、電源フラグ11が接続された電力ケーブル2aである。
表示機能付きテーブルタップ14の電源プラグ11が、表示装置付きコンセント1に差し込まれた状態で、表示機能付きテーブルタップ14のそれぞれのコンセント口3aに電化製品の電源プラグ11が、それぞれ差し込まれると、まず、表示機能付きテーブルタップ14のそれぞれの液晶表示装置8aに接続された電化製品の機器名及び定格消費電力が表示される。
さらに、表示機能付きテーブルタップ14内の制御装置等6aは、電化製品の製品仕様データ12を表示機能付きテーブルタップ14内の製品仕様データ判読出力回路5aに送信後に電源ケーブル2a及び電源プラグ11aを介して、表示装置付きコンセント1の製品仕様データ判定出力回路5に送信する。
表示装置付きコンセント1の制御回路等6では、製品仕様データ判読出力回路5よりの表示機能付きテーブルタップ14aに差し込まれている全ての電化製品の製品名及び定格消費電力を表示するべく、製品仕様データ12を液晶表示ドライバー回路7に送信し、液晶表示装置8に表示させる。
なお、表示機能付きテーブルタップ14に接続された全ての電化製品の総定格消費電力が、表示機能付きテーブルタップ14の総定格消費電力を超えた場合には、表示機能付きテーブルタップ14の自体の制御回路等6aは、表示装置8aに警告表示をさせるととに、音声回路等9aを介してスピーカー10aより、警告音を発する。
いわゆるテーブルタップ使用時のたこ足配線等による総定格消費電力を超えた危険な使用の回避が可能となるものである。
【0016】
[実施例2]
本発明の実施例2の概要は、電源プラグにRF−IDタグを搭載し、RF−IDタグよりの情報に基づき、表示装置に接続状態を表示するものである。
なお、RF−IDタグは、ISO/IEC(International Organization for Standardization/International Electrotechnical Commssion)15693等の規格化されたRF−IDタグ若しくは、独自通信仕様のRF−IDタグでもかまわない。
【0017】
図5には、実施例2の表示機能付きコンセント1aの回路構成等を示すブロック図である。
電力線2は、2個のコンセント口3aに接続され、さらに、電源回路4及びRF−IDタグ用リーダーライター制御回路等15にも接続されている。
電源回路4及びRF−IDタグ用リーダーライター制御回路等15は、制御回路等6に接続されている。制御回路等6には、2組の液晶表示装置用ドライバー回路7が接続され、それぞれの液晶装置用ドライバー回路7には液晶表示装置8が接続されている。
また、制御回路等6は、音声回路等9にも接続されており、音声回路等9にはスピーカー10に接続されている。
なお、2個のコンセント口3bには、それぞれのコンセント口3bに密着通信型RF−IDタグ用リーダーライターアンテナ16が内蔵され、それぞれの密着通信型RF−IDタグ用リーダーライターアンテナ16は変復調回路等17に接続され、変復調回路等17はRF−IDタグ用リーダーライター制御回路等15に接続されている。
【0018】
図6には、実施例2のコンセント口3aと電源プラグ11aの関係を説明する断面図である。
電源プラグ11aには、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリー素子が搭載されているRF−IDタグ用チップ20を内蔵する。
電気的書き換え可能な不揮発性メモリー素子としては、EEFROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)、FRAM(Ferroelectric Random Access Memory)等である。
この電気的書き換え可能な不揮発性メモリー素子には、図2に示す製品仕様データ12のデータが記録されている。
なお、RF−IDタグ用チップ20には、密着通信型RF−IDタグ用アンテナコイル19を接続し、フェライト18の凹状の窪み部に装着させた後に電源プラグ11aに内蔵する。
これは、RF−IDタグシステムは、電磁誘導により、非接触にてデータ交信等を実施するが、非接触データ交信等の範囲に金属部があると金属表面に電磁誘導によるうず電流が発生し、非接触データ交信等が不能になるため、金属表面近傍にフェライト等の軟磁性体を配置し、電磁誘導による電磁波自体が、フェライト18の中を通過させることにより回避するものである。
即ち、本発明では、電源プラグ11aの金属部影響を排除するために利用するものである。
電源プラグ11aが、コンセント口3bに差し込まれると、コンセント口3bに内蔵される密着通信型RF−IDタグリーダーライターアンテナ16より、RF−IDタグ用チップ20の不揮発性メモリーに記録されている製品仕様データ12が非接触にて読み取られる。
なお、コンセント口3aに内蔵されている密着通信型RF−IDタグリーダーライターアンテナ16の背面にもフェライトを配置して、コンセント口3a内部の金属影響を排除するために利用する。
また、製品仕様データ12は、変復調回路等16を介して、密着通信型RF−IDタグ用リーダーライター制御回路17に送信後に制御回路等6に送信される。
制御回路等6では、液晶表示装置用ドライバー回路7に送り、液晶表示装置8に製品名及び定格消費電力を表示させる。
【0019】
なお、例えば、2口コンセントで、下段のコンセント口3bにPDPテレビ等の定格消費電力の大きな電化製品が接続されている状態で、上段のコンセント口3bに表示機能付きコンセント1aの総定格消費電力を超えることになる消費電力の電化製品の電源プラグ11aが差し込まれた場合には、電源プラグ11aに内蔵されるRF−IDタグ用ICチップ20内の不揮発メモリーに記録される当該電化製品の製品仕様データ12が、密着通信型RF−IDタグ用リーダーライターアンテナ16により読み取られ、変復調回路等17よりRF−IDタグ用リーダーライター制御回路等15より、制御回路等6に送られる。制御回路等6は、上段の表示装置8に警告表示をさせるととに、音声回路等9を介してスピーカー10より、警告音を発する。
【0020】
また、本実施例2では、電源プラグ11aとコンセント口3bに小さなアンテナコイルを配置し、密着通信型RF−IDタグシステムを活用した。小さなアンテナコイルを大きなアンテナコイルに変更すれば、近接、近傍領域と通信距離が拡大する。
【0021】
図7には、実施例2の表示機能付きコンセントをテーブルタップに組み込んだ表示機能付きテーブルタップ14aのブロック図である。
なお、表示機能付きコンセント1aと表示機能付きテーブルタップ14aの各構成回路の機能は、同一である。
異なる部分は、表示機能付きコンセント1aでは、電力線2であるが、表示機能付きテーブルタップ14aは、電源フラグ11bが接続された電力ケーブル2aである。
表示機能付きテーブルタップ14aの電源プラグ11bが、表示装置付きコンセント1aに差し込まれた状態で、表示機能付きテーブルタップ14aのそれぞれのコンセント口3bに電化製品の電源プラグ11aが差し込まれると、それぞれの液晶表示装置8cに接続された電化製品の機器名及び定格消費電力が表示される。
さらに、表示機能付きテーブルタップ14a内の制御装置6cは、電化製品の製品仕様データ12を表示機能付きテーブルタップ14a内の密着通信型RF−IDタグ用リーダーライター制御部15に送信後に変復調回路17に送信され、変調して、電源プラグ11b内の密着通信型RF−IDタグ用リーダーライターアンテナコイル16に送信する。
これを、表示装置付きコンセント1aのコンセント口3bの密着通信型RF−IDタグ用リーダーライターアンテナ16が受信後に変復調回路17に送信し、復調後にRF−IDタグ用リーダーライター制御回路15に送信後、制御回路等6に送信する。
表示装置付きコンセント1aの制御回路等6は、表示機能付きテーブルタップ14aに差し込まれている全ての電化製品の製品名及び定格消費電力を表示するべく、製品仕様データ12を液晶表示ドライバー回路7に送信し、液晶表示装置8に表示させる。
なお、電源プラグ11bにもフェライト18を内蔵し、電源プラグ11bの金属部影響を排除するため利用する。
なお、表示機能付きテーブルタップ14aに接続された全ての電化製品の総定格消費電力が、表示機能付きテーブルタップ14aの総定格消費電力を超えた場合には、表示機能付きテーブルタップ14aの自体の制御回路等6bは、表示装置8bに警告表示をさせるととに、音声回路等9bを介してスピーカー10bより、警告音を発する。
いわゆるテーブルタップ使用時のたこ足配線等による総定格消費電力を超えた危険な使用の回避が可能となるものである。
【0022】
本発明の表示機能付きコンセントは、前記2つの実施の形態に拘泥されるものではない。
例えば、いずれの実施例も表示機能付きコンセントの表示装置は、液晶表示装置で説明したが、電気泳動方式の電子ペーパーや有機EL(ElectoLuminesence)デスプレー等の表示装置であってもかまわない。
また、表示機能付きコンセントの総定格消費電力を超えた場合の警告は、警告表示と警告音で説明したが、警告音は、警告合成音声でもかまわない。
さらに、実施例2では、表示機能付きコンセント1aのRF−IDタグ用リーダーライターの通信距離を密着型で説明したが、密接型に拘泥されることなく、アンテナコイルを大きくして近接型を採用することもかまわない。
なお、近接型であれば、近接通信型RF−IDタグ用アンテナコイルを内蔵する電源プラグが、近接型通信型RF−IDタグ用リーダーライターアンテナを内蔵する表示機能付きコンセントに近接させるのみで製品仕様データを読み取り、表示することや音声を発することも可能になるため、盲人の方などに好適である。
【0023】
また、実施例2において、デスクトップパーソナルコンピュータの如く、本体と電源ケーブルが分離する機器の場合は、本体専用の純正の電源ケーブルを使用しない限り、実施例2の表示装置付きコンセント1aの表示装置8には異なる製品の製品名及び定格消費電力を表示することになる。
このような場合には、実施例1と実施例2の発明を合わせ利用することで、回避が可能である。
具体的には、本体自体より製品仕様データを電源プラグに流し、表示装置付きコンセントでは、製品仕様データ判定出力回路より製品仕様データを抽出し、制御回路に送信される。
RF−IDタグ用リーダーライター制御回路よりの電源ケーブルに内蔵されたRF−IDタグ用チップ内の不揮発性メモリーに記録されていた製品仕様データも制御回路に送信される。
制御回路内で両方の製品仕様データを比較照合し、比較照合結果が異なる場合には、制御回路は、製品仕様判定回路部よりの製品仕様データを正として、RF−IDタグ用リーダーライター制御回路に送り、さらに、変復調等回路を介して、RF−IDタグ用アンテナコイルより、電源プラグ内のRF−IDタグ用アンテナに送り、RF―IDタグ用チップの不揮発性メモリー内の製品仕様データを書き換えることで、不整合の回避をはかるのである。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明の表示装置付きコンセントは、家庭用及び業務用を問わず利用可能である。さらに、新築のみならず既設の建築物のコンセントに利用可能である。即ち、コンセントボックス内のコンセント部分及びコンセントパネルを変更するのみで対応できるためである。
このため、本発明の表示装置付きコンセントが、普及すれば、その生産量は膨大なものとなり、我が国の産業の発達に多大に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施例1の表示装置付きコンセントのブロック図
【図2】実施例1の表示装置付きコンセントの外観正面図
【図3】実施例1の製品仕様データの説明図
【図4】実施例1を表示機能付きテーブルタップに利用したときのブロック図
【図5】実施例2の表示装置付きコンセントのブロック図
【図6】実施例2のコンセントとプラグの関係を説明する断面図
【図7】実施例2を表示機能付きテーブルタップに利用したときのブロック図
【符号の説明】
【0026】
1 :実施例1の表示装置付きコンセント
1a:実施例2の表示装置付きコンセント
2 :電力線
2a:電源ケーブル
3 :コンセント口
3a:実施例1のテーブルタップ内コンセント口
3b:実施例2のコンセント口
3c:実施例2のテーブルタップ内コンセント口
4 :電源回路
5 :製品仕様データ判読出力回路
5a:実施例1のテーブルタップ内製品仕様データ判読出力回路
6 :制御回路等
6a:実施例1のテーブルタップ内制御回路等
6b:実施例2のテーブルタップ内制御回路等
7 :液晶表示装置用ドライバー回路
8 :液晶表示装置
8a:実施例1のテーブルタップ内液晶表示装置
8b:実施例2のテーブルタップ内液晶表示装置
9 :音声回路等
9a:実施例1のテーブルタップ内音声回路等
9b:実施例2のテーブルタップ内音声回路等
10 :スピーカー
10a:実施例1のテーブルタップ内スピーカー
10b:実施例2のテーブルタップ内スピーカー
11 :電源プラグ
11a:実施例2の電源プラグ
11b:実施例2の表示機能付きテーブルタップ用電源プラグ
12 :製品仕様データ
13 :IPv6ヘッダーフォーマット等
14 :実施例1の表示装置付き表示機能付きテーブルタップ
14a:実施例2の表示装置付き表示機能付きテーブルタップ
15 :RF−IDタグ用リーダーライター制御回路等
16 :密着通信型RF−IDタグ用リーダーライターアンテナ
17 :変復調回路等
18 :フェライト
19 :密着型通信用RF−IDタグ用アンテナコイル
20 :RF−IDタグ用チップ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力線が接続されたコンセント口を有する電化製品用電源コンセントにおいて、電化製品名及び定格消費電力情報を判読する手段、表示手段、音による警告手段、それぞれの手段を制御する制御手段及びそれぞれの手段に電力を供給する電源供給手段を有し、電化製品名及び定格消費電力情報を電源回路より出力可能な電化製品の電源プラグがコンセントに差し込まれた場合には、前記電化製品名及び定格消費電力情報を判読する手段により判読された後に前記制御手段に送信され、前記制御手段より前記表示手段に前記製品名と定格消費電力情報を表示させることを特徴することを表示装置付きコンセント。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置付きコンセントにおいて、電化製品名及び定格消費電力情報を電源回路より出力可能な電化製品の電源プラグがコンセントに差し込まれ、前記電化製品名及び定格消費電力情報に基づき制御手段がコンセント自体の定格消費電力を超えると判断した場合には、表示手段に警告表示させるとともに音声による警告手段に警告音を発生させることを特徴とする表示装置付きコンセント。
【請求項3】
電力線が接続されたコンセント口を有する電化製品用電源コンセントにおいて、RF−IDタグ用リーダーライター手段、表示手段、音による警告手段、それぞれの手段を制御する制御手段及びそれぞれの手段に電力を供給する電源供給手段を有し、電化製品名及び定格消費電力情報を記録するRF−IDタグ内蔵電源プラグがコンセントに差し込まれた場合には、前記RF−IDタグ用リーダーライター手段により、前記電化製品名及び定格消費電力情報が読み取られた後に制御手段に送信され、前記制御手段より前記表示手段に前記製品名と定格消費電力情報とを表示させることを特徴とする表示装置付きコンセント。
【請求項4】
請求項3に記載の表示装置付きコンセントにおいて、電化製品名及び定格消費電力情報を記録するRF−IDタグ内蔵電源プラグがコンセントに差し込まれ、前記電化製品名及び定格消費電力情報に基づき制御手段がコンセント自体の定格消費電力を超えると判断した場合には、表示手段に警告表示させるとともに音声による警告手段に警告音を発生させることを特徴とする表示装置付きコンセント。


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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−123191(P2007−123191A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−317227(P2005−317227)
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FRAM
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】