説明

表示装置、及びその制御方法

【課題】マルチパネルシステムにおいて、表示装置が自己の設置位置を容易に認識することを可能にする。
【解決手段】表示装置の上下左右の異なる方向に対して指向性を持つ4つの発光部及び4つの受光部と、前記4つの受光部の受光タイミングと、当該表示装置の上下左右の方向に配置された全表示装置の数及び当該表示装置の位置と、の関係を記憶する記憶部と、他の表示装置の発光部による発光に対する前記4つの受光部の受光タイミングに基づいて前記4つの発光部の発光タイミングを制御する制御部と、前記記憶部に記憶された前記関係と、前記制御部による制御の結果としての前記4つの受光部の受光タイミングとに基づいて、前記水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに前記垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置を検出する検出部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチパネルシステムにおいて使用可能な表示装置、及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の表示装置を縦横のマトリクス状に並べることにより、複数の表示装置を1つの大きな表示装置として利用するマルチパネルシステムが知られている。マルチパネルシステムにおいては、1つの映像を構成する各部分が、マルチパネルシステムを構成する各表示装置に表示される。そのため、1つの映像のどの部分をどの表示装置に表示するかを設定する作業(表示位置設定作業)が必要である。表示位置設定作業は、特に表示装置の数が多い場合に、ユーザにとって煩雑である。
【0003】
これまでに、表示位置設定作業を簡略化する技術として、以下に示すようなものが提案されている。
【0004】
特許文献1によれば、各表示装置の4側面にスイッチが設けられており、各表示装置は自己の設置位置を自動で認識することができる。
【0005】
特許文献2によれば、各表示装置が制御線でカスケードに接続されており、各表示装置は制御線を介して自己の設置位置を認識することができる。
【0006】
特許文献3によれば、システム制御装置が先頭の表示装置に基準アドレスデータを与えることにより、先頭の表示装置が自己の設置位置を認識する。そして、先頭の表示装置は、次段の配列位置データを生成して次段の表示装置に供給する。これにより、各表示装置は自己の設置位置を自動で認識することができる。
【特許文献1】特開2006−261842号公報
【特許文献2】特開平8−32904号公報
【特許文献3】特開平8−223514号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術は、2×2及び3×3以外のマトリクス状に表示装置が配置されたマルチパネルシステムには適用できないため、拡張性が十分ではない。
【0008】
また、特許文献2の技術によれば、マトリクスの縦横比を外部から指定する必要があるため、ユーザにとって煩雑である。
【0009】
また、特許文献3の技術によれば、マルチパネルシステムを構成する表示装置に加えて、先頭の表示装置に基準アドレスデータを供給するためのシステム制御装置が必要であるため、ユーザにとって負担である。
【0010】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、マルチパネルシステムにおいて、表示装置が自己の設置位置を容易に認識することを可能にする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、第1の本発明は、表示部を有する表示装置であって、当該表示装置の上下左右の異なる方向に対して指向性を持つ4つの発光部及び4つの受光部と、前記4つの受光部の受光タイミングと、当該表示装置の左右の方向である水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに当該表示装置の上下の方向である垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置と、の関係を記憶する記憶部と、他の表示装置の発光部による発光に対する前記4つの受光部の受光タイミングに基づいて前記4つの発光部の発光タイミングを制御する制御部と、前記記憶部に記憶された前記関係と、前記制御部による制御の結果としての前記4つの受光部の受光タイミングとに基づいて、前記水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに前記垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置を検出する検出部と、を備えることを特徴とする表示装置を提供する。
【0012】
また、第2の本発明は、表示部を有する表示装置であって、4つの他の表示装置の通信部とそれぞれ通信する4つの通信部と、前記4つの通信部が受信した位置情報と、当該表示装置の左右の方向である水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに当該表示装置の上下の方向である垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置と、の関係を記憶する記憶部と、前記4つの通信部が受信した位置情報に基づいて前記4つの通信部による位置情報の送信を制御する制御部と、前記記憶部に記憶された前記関係と前記4つの通信部が受信した位置情報とに基づいて、前記水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに前記垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置を検出する検出部と、を備えることを特徴とする表示装置を提供する。
【0013】
また、第3の本発明は、表示部を有する表示装置の制御方法であって、当該表示装置は、当該表示装置の上下左右の異なる方向に対して指向性を持つ4つの発光部及び4つの受光部と、前記4つの受光部の受光タイミングと、当該表示装置の左右の方向である水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに当該表示装置の上下の方向である垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置と、の関係を記憶する記憶部と、を備え、当該制御方法は、他の表示装置の発光部による発光に対する前記4つの受光部の受光タイミングに基づいて前記4つの発光部の発光タイミングを制御する制御工程と、前記記憶部に記憶された前記関係と、前記制御工程による制御の結果としての前記4つの受光部の受光タイミングとに基づいて、前記水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに前記垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置を検出する検出工程と、を備えることを特徴とする制御方法を提供する。
【0014】
また、第4の本発明は、表示部を有する表示装置の制御方法であって、当該表示装置は、4つの他の表示装置の通信部とそれぞれ通信する4つの通信部と、前記4つの通信部が受信した位置情報と、当該表示装置の左右の方向である水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに当該表示装置の上下の方向である垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置と、の関係を記憶する記憶部と、を備え、当該制御方法は、前記4つの通信部が受信した位置情報に基づいて前記4つの通信部による位置情報の送信を制御する制御工程と、前記記憶部に記憶された前記関係と前記4つの通信部が受信した位置情報とに基づいて、前記水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに前記垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置を検出する検出工程と、を備えることを特徴とする制御方法を提供する。
【0015】
なお、その他の本発明の特徴は、添付図面及び以下の発明を実施するための最良の形態における記載によって更に明らかになるものである。
【発明の効果】
【0016】
以上の構成により、本発明によれば、マルチパネルシステムにおいて、表示装置が自己の設置位置を容易に認識することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例を説明する。以下で説明される個別の実施例は、本発明の上位概念から下位概念までの種々の概念を理解するために役立つであろう。
【0018】
なお、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施例によって限定されるわけではない。また、実施例の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが、本発明に必須とは限らない。
【実施例1】
【0019】
図1は、実施例1に係るマルチパネルシステムの一例を示す図である。マルチパネルシステム5は、2×2のマトリクス状に配置された4つの表示装置1乃至4を備える。表示装置1は、マルチパネルシステム5において左上段に配置された表示装置である。同様に、表示装置2は右上段、表示装置3は左下段、表示装置4は右下段に配置された表示装置である。
【0020】
マルチパネルシステム5は、各表示装置が全て同じ映像を表示する通常モードと、複数の表示装置で1つの映像を表示するマルチパネルモードとを備える。リモートコントロール装置6は、通常モードとマルチパネルモードとの切り換えを行う。
【0021】
マルチパネルシステム5において、各表示装置には設置位置を示すアドレス(例えば、左上段を示す(1,1)や右上段を示す(1,2)など)が設定されている。各表示装置に共通の映像信号が入力されると、各表示装置は設定されたアドレスに従い、映像信号の所定部分を拡大して表示する。これにより、複数の表示装置で1つの映像を表示することが実現される。
【0022】
例えば、表示装置1は、1つの映像を2×2の4枚に分割したうちの、左上の映像を拡大して表示を行う。表示装置2は、右上の映像を拡大して表示を行う。本実施例では、すべての表示装置に共通の映像信号が入力されるものとし、共通の映像信号を入力する装置は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)などであるが、これに限られない。
【0023】
図2は、実施例1に係るマルチパネルシステムにおいて使用可能な表示装置100の構成を示すブロック図である。即ち、図1の表示装置1乃至4は、表示装置100と同等のものである。
【0024】
画像処理部101は、入力された映像に対して、必要に応じてアナログ映像信号からデジタル映像信号への変換処理や、インターレース信号をプログレッシブ信号へ変換するIP変換処理を行う。
【0025】
フレームメモリ102は、1フレームの映像情報を記憶しておくためのメモリである。画像拡大部103は、マルチパネルシステムにおける表示装置100の設置位置に応じて、映像信号の所定の位置を拡大する。表示部104は、画像拡大部103によって拡大された画像を表示する。
【0026】
リモートコントロール用受光部105は、リモートコントロール装置6から送信された信号(例えば、通常モードからマルチパネルモードへの切り換えを指示する信号)を受信する。システム制御部106は、後述するセンサの発光、及び受光結果の取得をコントロールする。システム制御部106はまた、表示装置100全体の制御を行う。
【0027】
記憶部107は、表示装置100がアドレスを検出するための制御タイミング(センサの受光タイミングと表示装置100の設置位置との関係など)を複数記憶しておく。
【0028】
センサ検出部108は、センサ11、センサ12、センサ13、及びセンサ14による受光を検出する。以下、センサ11、センサ12、センサ13、及びセンサ14をそれぞれ、センサa、センサb、センサc、及びセンサdとも呼ぶ。各センサは受光部及び発光部を含み、受光部は例えばフォトダイオードによって構成され、発光部は例えば発光ダイオードによって構成される(詳細は図4を参照して後述)。本実施例において、「光」は、可視光であってもよいし、不可視光であってもよい。
【0029】
図3は、表示装置100の正面図、及び右斜め上から見た斜視図を示す。正面図に示すように、表示装置の4辺にセンサ11、センサ12、センサ13、及びセンサ14が配置されている。表示装置100を正面から見て、センサ11は上部側面、センサ12は左部側面、センサ13は下部側面、センサ14は右部側面に配置されている。
【0030】
各センサは、図4に示すように、受光部15及び発光部16を含み、表示装置100の各側面から発光及び受光するように取り付けられている。例えばある表示装置のセンサ14の発光部16から発光された光は、右隣に隣接する表示装置のセンサ12の受光部15にて検出される。また、センサ14の受光部15は、センサ14の発光部16から発光されて右隣の表示装置によって反射された反射光を検出することにより、右隣に表示装置が存在するか否かを検知することができる。換言すれば、表示装置100は、上下左右の異なる方向に対して指向性を持つ4つの発光部及び4つの受光部とを備え、発光部及び受光部は、表示装置100の上下左右の側面にそれぞれ1つずつ取り付けられている。
【0031】
図5乃至図9を参照して、実施例1に係るマルチパネルシステムにおいて各表示装置100が自己のアドレス(マルチパネルシステムにおける設置位置。マルチパネルシステムを構成する表示装置の数を含む)を検出する処理を説明する。
【0032】
図5は、表示装置100がアドレス検出を行う検出タイミングを示す。各表示装置100は、図2に示したシステム制御部106にて、検出処理を行うタイミングが一定間隔で制御され、共通の処理が行われる。システム制御部106は図5に示す検出タイミングに従って、センサ11乃至14の発光及び受光のタイミングを制御する。システム制御部106は、記憶部107に記憶されている制御タイミングを参照し、センサ11乃至14において受光が行われたタイミングに応じて、表示装置100のアドレスを検出する。なお、図5の例においてはタイミングT1〜T4が水平アドレス検出期間に対応し、タイミングT5〜T8が垂直アドレス検出期間に対応するが、このタイミングはマルチパネルシステムのマトリクスの形状に応じて変化する。
【0033】
図6は、記憶部107に記憶されている制御タイミングの一例を示す。システム制御部106は、アドレスを決定するタイミングと、この制御タイミングとを比較することにより、表示装置100のアドレスを決定することができる。また、システム制御部106は、パネル数を決定するタイミングと、この制御タイミングとを比較することにより、パネル数を決定することができる。ここで、パネル数とは、表示装置100を含む水平ライン(水平パネル数の場合)又は垂直ライン(垂直パネル数の場合)に連続して配置された全表示装置100の数を意味する。アドレスを決定するタイミング、及びパネル数を決定するタイミングについては、図8及び図9を参照して後述する。
【0034】
図7は、図6を一般化した制御タイミングを示す。表示装置100が水平方向にM台、垂直方向にN台(即ち、M×Nのマトリクス状に)、配置されている場合、システム制御部106は、図7に示す制御タイミングに従って表示装置100のアドレス及びマルチパネルシステムのパネル数を決定することができる。
【0035】
従って、詳細は図8及び図9を参照して後述するが、本実施例によれば、従来の2×2や3×3のマトリクス以外(例えば5×3)のマルチパネルシステムにおいても、各表示装置100はアドレス及びパネル数を検出することができる。
【0036】
図8は、実施例1に係る水平アドレス検出処理の流れを示すフローチャートである。図8に示す各ステップの処理は、システム制御部106がROM(不図示)等に格納されたプログラムを実行することにより、実現される。表示装置100がリモートコントロール装置6からマルチパネルモードへの切替指示を受けると、本フローチャートの処理が開始する。以下、図1に示すような2×2のマトリクスを例にとって説明するが、前述の通り、マトリクスの形状はこれに限られない。
【0037】
S101(タイミングT1)で、システム制御部106は、センサb及びセンサdを発光させる。
【0038】
S102で、システム制御部106は、センサbが応答(受光)したか否かを判定する。応答した場合はS110に進み、応答しない場合はS103に進む。
【0039】
S102においてセンサbが応答しなかった場合、表示装置100はマルチパネルシステムの左端に配置されているということを意味する。そこで、S103で、システム制御部106は、水平アドレス=1を記憶する。図1の例では、表示装置1と表示装置3の2つの表示装置がこのタイミングで水平アドレス=1と決定する。
【0040】
S104で、システム制御部106は、wait期間待機することにより、タイミングをT2に進める。
【0041】
S105(タイミングT2)で、システム制御部106は、センサdを発光させる。
【0042】
S106で、システム制御部106は、センサdが応答したか否かを判定する。応答した場合はS107に進み、応答しない場合はS109に進む。
【0043】
S106においてセンサdが応答した場合、表示装置100の右隣に別の表示装置100が配置されているということを意味する。そこで、S107で、システム制御部106は、wait期間待機することにより、タイミングを1つ進め、S108で、センサdが応答したか否かを判定する。ここでのセンサdの応答は、後述するS118又はS123におけるセンサbの発光に対応するものである。センサdが応答した場合はS109に進み、応答しない場合はS107に戻る。
【0044】
S109(パネル数決定タイミング)で、システム制御部106は記憶部107の制御タイミングを参照して、現在のタイミングから水平パネル数を取得する。図1の例では、タイミングT4の時にS108でセンサdが応答するため、水平パネル数M=2が取得される(図7参照)。また、S106においてセンサdが応答しなかった場合、表示装置100はマルチパネルシステムの右端に配置されているということを意味する。この時点でのタイミングはT2である。そこで、記憶部107の制御タイミングを参照すると、水平パネル数M=1が取得される。
【0045】
S102においてセンサbが応答した場合、表示装置100はマルチパネルシステムにおいて左端以外に配置されているということを意味する。そこで、S110で、システム制御部106はwait期間待機することにより、タイミングをT2に進める。
【0046】
S111で、システム制御部106は、センサbが応答したか否かを判定する。ここでのセンサbの応答は、前述のS105又は後述するS114におけるセンサdの発光に対応するものである。センサbが応答した場合はS112に進み、応答しない場合はS110に戻る。
【0047】
S112(アドレス決定タイミング)で、システム制御部106は記憶部107の制御タイミングを参照して、現在のタイミングから水平アドレスを取得する。例えば、水平アドレス=1の表示装置100のセンサdがタイミングT2で発光するので(S105参照)、このタイミングでセンサbが応答した表示装置100の水平アドレスは2である(図7参照)。
【0048】
S113で、システム制御部106は、wait期間待機することにより、タイミングを1つ進める(水平アドレス=2であった場合、タイミングはT3に移行する)。
【0049】
S114で、システム制御部106は、センサdを発光させる。
【0050】
S115で、システム制御部106は、センサdが応答したか否かを判定する。応答した場合はS120に進み、応答しない場合はS116に進む。
【0051】
S115においてセンサdが応答しなかった場合、表示装置100はマルチパネルシステムの右端に配置されているということを意味する。S116(パネル数決定タイミング)で、システム制御部106は記憶部107の制御タイミングを参照して、現在のタイミングから水平パネル数を取得する。例えば、この時点でのタイミングがT3であれば、水平パネル数M=2が取得される。
【0052】
S117で、システム制御部106は、wait期間待機することにより、タイミングを1つ進める(水平アドレス=2であった場合、タイミングはT4に移行する)。
【0053】
S118で、システム制御部106は、センサbを発光させる。ここでの発光は、前述のS108又は後述するS121におけるセンサdの応答に対応する。
【0054】
S119で、システム制御部106は、(水平パネル数−2)回分のwait期間待機することにより、タイミングを(水平パネル数−2)だけ進める。ここでの処理は、各表示装置100において垂直アドレス検出処理の開始タイミングを揃えるために行われる。
【0055】
S115においてセンサdが応答した場合、表示装置100の右隣に別の表示装置100が更に配置されているということを意味する。そこで、S120で、システム制御部106は、wait期間待機することにより、タイミングを1つ進め、S121で、センサdが応答したか否かを判定する。ここでのセンサdの応答は、前述のS118又は後述するS123におけるセンサbの発光に対応するものである。センサdが応答した場合はS122に進み、応答しない場合はS120に戻る。
【0056】
S122(パネル数決定タイミング)で、システム制御部106は記憶部107の制御タイミングを参照して、現在のタイミングから水平パネル数を取得する。
【0057】
S123で、システム制御部106は、センサbを発光させる。ここでの発光は、前述のS108又はS121におけるセンサdの応答に対応する。
【0058】
S124で、システム制御部106は、(水平パネル数−3)回分のwait期間待機することにより、タイミングを(水平パネル数−3)だけ進める。ここでの処理は、各表示装置100において垂直アドレス検出処理の開始タイミングを揃えるために行われる。
【0059】
S125で、システム制御部106は、取得した水平アドレス及び水平パネル数を記憶部107に書き込む。次いで、図9の垂直アドレス検出処理へ進む。
【0060】
次に、図9を参照して、垂直アドレス検出処理を説明する。垂直アドレス検出処理は、水平アドレス検出処理と基本的に同様である。即ち、図8の100番台のステップを200番台に変更し、センサbをセンサaに、センサdをセンサcに、「水平」を「垂直」にそれぞれ変更すると、図9のフローチャートが得られる。また、垂直アドレス検出処理の開始時のタイミングは、T1ではなく、T((2M)+1)である。しかし、基本的な考え方は水平アドレス検出処理と同じであり、図8の説明から明らかであるため、ここではこれ以上説明しない。
【0061】
また、垂直アドレス検出処理は、垂直アドレス検出処理と並行して行われてもよい。この場合、図7において、水平アドレスのアドレス決定タイミング及びパネル数決定タイミングと、垂直アドレスのアドレス決定タイミング及びパネル数決定タイミングは同じになる。また、図8のS119及びS124でタイミングを合わせるための待機を行う必要がなくなる。
【0062】
以上の処理(アドレス検出処理)が完了すると、各表示装置100のシステム制御部106は、決定したアドレスに従い、映像を拡大する位置を示す情報(拡大位置情報)を画像拡大部103に供給する。画像拡大部103は、入力映像のうち拡大位置情報が示す部分(領域)を拡大して表示部104に表示する。これにより、1つの映像がマルチパネルシステム全体に表示される。
【0063】
なお、本実施例では、マルチパネルシステムの左上をアドレス(1,1)としたが、当業者が理解できるように、図8及び図9の処理を変更すれば、左下、右上、或いは右下をアドレス(1,1)とすることも可能である。
【0064】
以上説明したように、本実施例によれば、発光部と受光部とを備えるセンサが表示装置の4辺に配置される。この表示装置がマルチパネルシステムにおいて使用される場合、各表示装置は、図8及び図9を参照して説明した手順でセンサを制御することにより、マルチパネルシステムにおける自己のアドレス、及びマルチパネルシステムを構成する表示装置の数を検出する。
【0065】
これにより、マルチパネルシステムにおいて、表示装置が自己の設置位置を容易に認識することが可能となる。
【実施例2】
【0066】
実施例1に係る表示装置はセンサを用いて自己の設置位置を認識したが、実施例2では、センサの代わりに位置情報を通信する送受信部(通信部)を利用する。
【0067】
図10は、実施例2に係るマルチパネルシステムの一例を示す図である。
【0068】
マルチパネルシステム30は、各表示装置が全て同じ映像を表示する通常モードと、複数の表示装置で1つの映像を表示するマルチパネルモードとを備える。リモートコントロール装置6は、通常モードとマルチパネルモードとの切り換えを行う。
【0069】
表示装置31は、マルチパネルシステム30において左上段に配置された表示装置である。同様に、表示装置32は右上段、表示装置33は左下段、表示装置34は右下段に配置された表示装置である。
【0070】
各表示装置は、例えば背面に制御端子20、21、22、及び23(接続端子)を備え、隣接する制御端子同士が制御ケーブル35(通信ケーブル)を用いて接続されている。即ち、制御ケーブル35の一端がある表示装置の制御端子に接続され、他端が隣接する他の表示装置の制御端子に接続されている。
【0071】
図11は、実施例2に係るマルチパネルシステムにおいて使用可能な表示装置200の構成を示すブロック図である。即ち、図10の表示装置31乃至34は、表示装置200と同等のものである。図11において、図2に示すブロックと同一又は同等のブロックについては同一の符号を付し、説明を省略する。
【0072】
記憶部207は、表示装置200がアドレスを検出するためのアドレス情報(送受信部208が受信したアドレスと表示装置200の設置位置との関係など)を複数記憶しておく。
【0073】
送受信部208は、各表示装置間で制御データ(アドレスなど)を送受信(通信)する。制御端子20、21、22、23は、各表示装置間を制御ケーブル35で接続するための端子である。但し、送受信部208は、制御ケーブル35を用いずに無線での通信を行ってもよい。
【0074】
図12乃至図15を参照して、実施例2に係るマルチパネルシステムにおいて各表示装置200が自己のアドレス(マルチパネルシステムにおける設置位置。マルチパネルシステムを構成する表示装置の数を含む)を検出する処理を説明する。
【0075】
図12は、記憶部207に記憶されているアドレス情報の一例を示す。システム制御部106は、制御ケーブル35を介して取得したアドレスと、このアドレス情報とを比較することにより、パネル数(水平方向又は垂直方向の表示装置200の数)、及び表示装置200のアドレスを決定することができる。
【0076】
図13は、図12を一般化したアドレス情報を示す。表示装置200が水平方向にM台、垂直方向にN台(即ち、M×Nのマトリクス状に)、配置されている場合、システム制御部106は、図13に示すアドレス情報に従って表示装置200のアドレス及びマルチパネルシステムのパネル数を決定することができる。
【0077】
図14は、水平アドレス検出処理の流れを示すフローチャートであり、図15は、垂直アドレス検出処理の流れを示すフローチャートである。図14及び図15に示す各ステップの処理は、システム制御部106がROM(不図示)等に格納されたプログラムを実行することにより、実現される。表示装置200がリモートコントロール装置6からマルチパネルモードへの切替指示を受けると、これらのフローチャートの処理が開始する(これらのフローチャートの処理は並行して実行可能である)。以下、図10に示すような2×2のマトリクスを例にとって説明するが、実施例1と同様、マトリクスの形状はこれに限られない。
【0078】
また、前述の通り、隣接する表示装置200の隣接する制御端子同士は、制御ケーブル35によって接続されているものとする。
【0079】
まず、水平アドレス検出処理について説明する。
【0080】
S302で、システム制御部106は、制御端子21がOPEN(制御ケーブル35が接続されていない)であるか否かを判定する。OPENであればS303に進み、OPENでなければS307に進む。
【0081】
S303で、システム制御部106は、水平アドレスX=1を取得する。図10の例では、2つの表示装置31及び表示装置33が水平アドレスX=1を取得する。
【0082】
S304で、システム制御部106は、制御端子23がOPENであるか否かを判定する。OPENであればS313に進み、OPENでなければS305に進む。
【0083】
S305で、システム制御部106は、制御端子23から右隣の表示装置200の制御端子21に対して、水平アドレスX=X+1(即ち、2)を制御ケーブル35を通じて送信する。ここで送信される水平アドレスは、後述するS307において受信される水平アドレスに対応する。
【0084】
S306で、システム制御部106は、制御端子23から水平アドレスXを受信するまで待ち、受信するとS313に進む。ここで受信される水平アドレスXは、後述するS311又はS312において送信される水平アドレスに対応する。
【0085】
S302において制御端子21がOPENでなかった場合、S307で、システム制御部106は、制御端子23から水平アドレスXを受信するまで待ち、受信するとS308に進む。ここで受信される水平アドレスXは、前述のS305又は後述するS309において送信される水平アドレスに対応する。
【0086】
S308で、システム制御部106は、制御端子23がOPENであるか否かを判定する。OPENであればS312に進み、OPENでなければS309に進む。
【0087】
S309で、システム制御部106は、制御端子23から右隣の表示装置200の制御端子21に対して、水平アドレスX=X+1(S307で2が受信された場合、3)を制御ケーブル35を通じて送信する。ここで送信される水平アドレスは、前述のS307において受信される水平アドレスに対応する。
【0088】
S310で、システム制御部106は、制御端子23から水平アドレスXを受信するまで待ち、受信するとS313に進む。ここで受信される水平アドレスXは、後述するS311又はS312において送信される水平アドレスに対応する。
【0089】
S311で、システム制御部106は、制御端子21から左隣の表示装置200の制御端子23に対して、受信した水平アドレスX+1(S310で4が受信された場合、5)を制御ケーブル35を通じて送信する。
【0090】
S308において制御端子21がOPENでなかった場合、S312で、システム制御部106は、制御端子21から左隣の表示装置200の制御端子23に対して、水平アドレスX=X+1(S307で2が受信された場合、3)を送信する。ここで送信される水平アドレスXは、前述のS306又はS310において受信される水平アドレスに対応する。
【0091】
S313で、システム制御部106は、記憶部207のアドレス情報を参照し、これまでに取得又は受信したアドレスに基づいて水平アドレス及び水平パネル数を決定し、記憶部207に書き込む。
【0092】
図10の例では、表示装置31は、S303において水平アドレスX=1を、S306において水平アドレスX=3を、それぞれ取得する。そして、S313で、表示装置31のシステム制御部106は、記憶部207のアドレス情報を参照し、水平アドレスX=1、パネル数M=2を決定し、記憶部207に書き込む。また、表示装置32は、S307において水平アドレスX=2を取得する。そして、S313で、表示装置32のシステム制御部106は、記憶部207のアドレス情報を参照し、水平アドレスX=2、パネル数M=2を決定し、記憶部207に書き込む。
【0093】
次に、図15を参照して、垂直アドレス検出処理を説明する。垂直アドレス検出処理は、水平アドレス検出処理と基本的に同様である。即ち、図14の300番台のステップを400番台に変更し、制御端子21を制御端子20に、制御端子23を制御端子22に、「水平」を「垂直」にそれぞれ変更すると、図15のフローチャートが得られる。基本的な考え方は水平アドレス検出処理と同じであり、図14の説明から明らかであるため、ここではこれ以上説明しない。
【0094】
以上の処理(アドレス検出処理)が完了すると、各表示装置200のシステム制御部106は、決定したアドレスに従い、映像を拡大する位置を示す情報(拡大位置情報)を画像拡大部103に供給する。画像拡大部103は、入力映像のうち拡大位置情報が示す部分を拡大して表示部104に表示する。これにより、1つの映像がマルチパネルシステム全体に表示される。
【0095】
なお、本実施例では、マルチパネルシステムの左上をアドレス(1,1)としたが、当業者が理解できるように、図14及び図15の処理を変更すれば、左下、右上、或いは右下をアドレス(1,1)とすることも可能である。
【0096】
以上説明したように、本実施例によれば、制御ケーブルを接続可能な制御端子が表示装置の4辺に配置される。この表示装置がマルチパネルシステムにおいて使用される場合、隣接する制御端子同士は制御ケーブルによって接続される。各表示装置は、図14及び図15を参照して説明した手順で水平アドレス及び垂直アドレスを送受信することにより、マルチパネルシステムにおける自己のアドレス、及びマルチパネルシステムを構成する表示装置の数を検出する。
【0097】
これにより、マルチパネルシステムにおいて、表示装置が自己の設置位置を容易に認識することが可能となる。
【実施例3】
【0098】
実施例3では、実施例1で説明したマルチパネルシステムにおけるアドレス検出処理の際に異常が発生した場合について説明する。
【0099】
図16は、実施例3に係る表示装置の構成を示すブロック図である。図16において、図2に示すブロックと同一又は同等のブロックについては同一の符号を付し、説明を省略する。
【0100】
異常検出部309は、アドレス検出時の異常(即ち、アドレス検出の失敗)を検出する。警告部310(通知部)は、異常が検知された場合にエラー表示を行うことにより、ユーザに通知する。
【0101】
例えば、3×3のマルチパネルシステムを考えると、水平アドレスX=1が決定するタイミングがT1とT6、水平アドレスX=2が決定するタイミングがT2とT5であり、水平アドレスX=3が決定するタイミングがT3とT4である(図6参照)。しかしながら、記憶部107に記憶された制御タイミング(図6及び図7参照)以外のタイミングでセンサが応答すると(或いは、センサが全く応答しないと)、アドレス検出が正常に行われない。
【0102】
そこで、センサの受光部の受光タイミングが記憶部107に記憶されている制御タイミングと異なる時には、異常検出部309でその旨が検知され、警告部310がエラー表示を行う。警告部310は、例えば発光ダイオードを点灯させるなどして、ユーザに異常状態を知らせる。
【0103】
図17は、2×2のマルチパネルシステムにおける正常時のタイミングを示す。図18は、2×2のマルチパネルシステムにおける異常時のタイミングの一例を示す。正常時は、水平、垂直のアドレス決定タイミングが、記憶部107に記憶されている値と一致しているので、警告表示は全てOKとなる。異常時は、表示装置1の水平パネル数決定タイミングが、本来T4のはずが、センサ発光タイミングのズレ等により、T5になってしまっている。そのため、記憶部107に記憶されている値と一致せず、その後の垂直アドレス検出処理が行われずに、表示装置1の警告表示はNGとなる。
【0104】
このような警告表示を行うことで、ユーザに異常状態を知らせることができ、再度マルチパネルシステムの設定を行うことが可能となる。
【0105】
以上、実施例1に係る表示装置100を例に説明したが、実施例3は、実施例2に係る表示装置200に対しても同様に適用可能である。
【0106】
[その他の実施例]
上述した各実施例の機能を実現するためには、各機能を具現化したソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体をシステム或は装置に提供してもよい。そして、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによって、上述した各実施例の機能が実現される。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した各実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどを用いることができる。或いは、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることもできる。
【0107】
また、上述した各実施例の機能を実現するための構成は、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することだけには限られない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した各実施例の機能が実現される場合も含まれている。
【0108】
更に、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれてもよい。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した各実施例の機能が実現される場合も含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】実施例1に係るマルチパネルシステムの一例を示す図である。
【図2】実施例1に係るマルチパネルシステムにおいて使用可能な表示装置の構成を示すブロック図である。
【図3】実施例1に係る表示装置の正面図、及び右斜め上から見た斜視図を示す。
【図4】実施例1に係る表示装置が備えるセンサの構成を示す図である。
【図5】実施例1に係る表示装置がアドレス検出を行う検出タイミングを示す図である。
【図6】実施例1に係る表示装置の記憶部に記憶されている制御タイミングの一例を示す図である。
【図7】図6を一般化した制御タイミングを示す図である。
【図8】実施例1に係る水平アドレス検出処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】実施例1に係る垂直アドレス検出処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】実施例2に係るマルチパネルシステムの一例を示す図である。
【図11】実施例2に係るマルチパネルシステムにおいて使用可能な表示装置の構成を示すブロック図である。
【図12】実施例1に係る表示装置の記憶部に記憶されているアドレス情報の一例を示す図である。
【図13】図12を一般化したアドレス情報を示す図である。
【図14】実施例2に係る水平アドレス検出処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】実施例2に係る垂直アドレス検出処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】実施例3に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
【図17】2×2のマルチパネルシステムにおける正常時のタイミングを示す図である。
【図18】2×2のマルチパネルシステムにおける異常時のタイミングの一例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を有する表示装置であって、
当該表示装置の上下左右の異なる方向に対して指向性を持つ4つの発光部及び4つの受光部と、
前記4つの受光部の受光タイミングと、当該表示装置の左右の方向である水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに当該表示装置の上下の方向である垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置と、の関係を記憶する記憶部と、
他の表示装置の発光部による発光に対する前記4つの受光部の受光タイミングに基づいて前記4つの発光部の発光タイミングを制御する制御部と、
前記記憶部に記憶された前記関係と、前記制御部による制御の結果としての前記4つの受光部の受光タイミングとに基づいて、前記水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに前記垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置を検出する検出部と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記4つの発光部及び前記4つの受光部は、当該表示装置の上下左右の側面にそれぞれ1つずつ取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、ユーザの指示に従って前記4つの発光部のうち当該表示装置の左右に対して指向性を持つ2つの発光部を発光させることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
表示部を有する表示装置であって、
4つの他の表示装置の通信部とそれぞれ通信する4つの通信部と、
前記4つの通信部が受信した位置情報と、当該表示装置の左右の方向である水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに当該表示装置の上下の方向である垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置と、の関係を記憶する記憶部と、
前記4つの通信部が受信した位置情報に基づいて前記4つの通信部による位置情報の送信を制御する制御部と、
前記記憶部に記憶された前記関係と前記4つの通信部が受信した位置情報とに基づいて、前記水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに前記垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置を検出する検出部と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項5】
通信ケーブルをそれぞれ接続する4つの接続端子を更に備え、
前記4つの通信部は、一端が前記4つの接続端子それぞれに接続され他端が前記4つの他の表示装置の接続端子にそれぞれ接続された通信ケーブルを介して、前記4つの表示装置の通信部とそれぞれ通信する
ことを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
映像信号を受信する受信部と、
前記映像信号が示す映像のうち前記検出部が検出した位置に対応する領域を拡大して前記表示部に表示させる拡大部と、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記検出部が検出に失敗した場合にその旨を通知する通知部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
表示部を有する表示装置の制御方法であって、
当該表示装置は、
当該表示装置の上下左右の異なる方向に対して指向性を持つ4つの発光部及び4つの受光部と、
前記4つの受光部の受光タイミングと、当該表示装置の左右の方向である水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに当該表示装置の上下の方向である垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置と、の関係を記憶する記憶部と、
を備え、
当該制御方法は、
他の表示装置の発光部による発光に対する前記4つの受光部の受光タイミングに基づいて前記4つの発光部の発光タイミングを制御する制御工程と、
前記記憶部に記憶された前記関係と、前記制御工程による制御の結果としての前記4つの受光部の受光タイミングとに基づいて、前記水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに前記垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置を検出する検出工程と、
を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項9】
表示部を有する表示装置の制御方法であって、
当該表示装置は、
4つの他の表示装置の通信部とそれぞれ通信する4つの通信部と、
前記4つの通信部が受信した位置情報と、当該表示装置の左右の方向である水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに当該表示装置の上下の方向である垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置と、の関係を記憶する記憶部と、
を備え、
当該制御方法は、
前記4つの通信部が受信した位置情報に基づいて前記4つの通信部による位置情報の送信を制御する制御工程と、
前記記憶部に記憶された前記関係と前記4つの通信部が受信した位置情報とに基づいて、前記水平ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置、並びに前記垂直ラインに連続して配置された全表示装置の数及び当該全表示装置の中での当該表示装置の位置を検出する検出工程と、
を備えることを特徴とする制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−2862(P2010−2862A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−163705(P2008−163705)
【出願日】平成20年6月23日(2008.6.23)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】