説明

表示装置、表示方法、表示プログラム

【課題】 複数ページのうちから表示するページを切り換える操作を容易にすること。
【解決手段】 参加者装置は、追従モードにおいて、発表者装置によって表示されているページの画像を表示し(S25)、書込モードにおいて、任意のページの画像を表示する表示制御部と、書込モードにおいて、手書画像を検出する手書画像検出部と、書込モードにおいて追従モードに設定する追従モード設定指示が受け付けられると、表示されているページのページ番号と、検出された手書画像とを関連付けた一時記憶データを記憶する一時記憶部と、追従モードにおいて復帰指示が受け付けられると(S36でYES)、一時記憶データによって特定されるページ番号のページの画像に一時記憶データによって特定される手書画像を重畳した画像を表示する復帰制御部(S39)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示装置、表示方法および表示プログラムに関し、特に文書データを閲覧することが可能な表示装置、その表示装置で実行される表示方法および表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
会議等において、発表者が説明用の資料の画像をプロジェクタでスクリーンに表示させるとともに、会議の参加者の手元に配置されたコンピュータにスクリーンに映し出されたページの画像と同じページの画像を表示させる会議システムが提案されている。さらに、参加者が、手元のコンピュータに説明用の資料の画像を表示させながら手書きの画像を記憶する技術が開発されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
しかしながら、参加者が手書きで画像を入力している最中にスクリーンに表示されるページが変更される場合があり、参加者は手書きで画像を入力する時間を確保することができないといった問題がある。また、手書きで画像を入力している最中は、スクリーンに表示されるページと異なるページの画像を表示するようにすることが考えられるが、手書きの画像を入力した後に、スクリーンに表示されるページと同じページの画像を表示させるために、そのページの画像を探さなければならず、操作が煩雑になるといった問題がある。さらに、手書きで画像を入力している途中で、スクリーンに表示されるページと同じページの画像を表示させた後に、再度元のページの画像に手書きで画像を入力する作業を、途中から継続することを望む場合がある。
【特許文献1】特開2008−242301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は上述した問題を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、複数ページのうちから表示するページを切り換える操作を容易にした表示装置を提供することである。
【0005】
この発明の他の目的の1つは、複数ページのうちから表示するページを切り換える操作を容易にした表示方法を提供することである。
【0006】
この発明のさらに他の目的の1つは、複数ページのうちから表示するページを切り換える操作を容易にした表示プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は上述した問題を解決するためになされたもので、この発明のある局面によれば、表示装置は、複数ページからなる発表用データを表示する表示装置であって、発表用データを発表者装置から受信する発表用データ受信手段と、発表用データに含まれる複数ページのうち発表者装置によって表示されているページのページ番号を発表者装置から受信するページ番号受信手段と、追従モードにおいて、発表用データに含まれる複数ページのうち受信されたページ番号のページの画像を表示し、書込モードにおいて、発表用データに含まれる複数ページのうち任意のページの画像を表示する表示制御手段と、書込モードにおいて、手書画像を検出する手書画像検出手段と、書込モードにおいて追従モードに設定する追従モード設定指示が受け付けられると、発表用データに含まれる複数ページのうち追従モード設定指示が受け付けられた時点で表示制御手段により表示されているページのページ番号と、手書画像検出手段により検出された手書画像とを関連付けた一時記憶データを記憶する一時記憶手段と、追従モードにおいて復帰指示が受け付けられると、発表用データに含まれる複数ページのうち記憶された一時記憶データによって特定されるページ番号のページの画像に一時記憶データによって特定される手書画像を重畳した画像を表示制御手段に表示させる復帰制御手段と、を備える。
【0008】
この局面に従えば、追従モードにおいて、発表者装置によって表示されているページと同じページ番号のページの画像が表示される。書込モードにおいて、発表用データに含まれる複数ページのうち任意のページの画像が表示され、手書画像が検出される。このため、ユーザは、任意のページの画像が表示されているときに、手書画像を入力することができる。追従モード設定指示が受け付けられると、追従モード設定指示が受け付けられた時点で表示されているページのページ番号と、検出された手書画像とを関連付けた一時記憶データが記憶され、その後、復帰指示が受け付けられると、発表用データに含まれる複数ページのうち記憶された一時記憶データによって特定されるページ番号のページの画像に一時記憶データによって特定される手書画像を重畳した画像が表示される。このため、ユーザは、手書画像を入力している最中に、発表者装置によって表示されているページと同じページ番号のページの画像を表示させることができ、その後、復帰指示を入力することにより途中まで入力していた手書画像の入力を継続することができる。したがって、表示されるページを選択する操作を少なくすることができる。その結果、複数ページのうちから表示するページを切り換える操作を容易にした表示装置を提供することができる。
【0009】
好ましくは、表示制御手段は、書込モードにおいて、発表用データに含まれる複数ページのうち表示されているページの画像に手書画像検出手段により検出された手書画像を重畳して表示する。
【0010】
この局面に従えば、ユーザは手書画像を確認することができる。
【0011】
好ましくは、書込モードにおいて書込指示が受け付けられると、発表用データに含まれる複数ページのうち書込指示が受け付けられた時点で表示制御手段により表示されているページのページ番号と、書込モードの間に手書画像検出手段により検出された手書画像とを関連付けた手書画像データを記憶する手書画像データ記憶手段を、さらに備える。
【0012】
この局面に従えば、ユーザにより入力された手書画像を、複数ページのうちユーザにより指定されたページと関連付けることができる。
【0013】
この発明の他の局面によれば、表示方法は、複数ページからなる発表用データを表示する表示装置で実行される表示方法であって、発表用データを発表者装置から受信するステップと、発表用データに含まれる複数ページのうち発表者装置によって表示されているページのページ番号を発表者装置から受信するステップと、追従モードにおいて、発表用データに含まれる複数ページのうち受信されたページ番号のページの画像を表示し、書込モードにおいて、発表用データに含まれる複数ページのうち任意のページの画像を表示するステップと、書込モードにおいて、手書画像を検出する第1表示ステップと、書込モードにおいて追従モードに設定する追従モード設定指示が受け付けられると、発表用データに含まれる複数ページのうち追従モード設定指示が受け付けられた時点で表示制御手段により表示されているページのページ番号と、手書画像検出手段により検出された手書画像とを関連付けた一時記憶データを記憶するステップと、追従モードにおいて復帰指示が受け付けられると、発表用データに含まれる複数ページのうち記憶された一時記憶データによって特定されるページ番号のページの画像に一時記憶データによって特定される手書画像を重畳した画像を表示する第2表示ステップと、を含む。
【0014】
この局面に従えば、複数ページのうちから表示するページを切り換える操作を容易にした表示方法を提供することができる。
【0015】
好ましくは、第1表示ステップは、書込モードにおいて、発表用データに含まれる複数ページのうち表示されているページの画像に手書画像を検出するステップにおいて検出された手書画像を重畳して表示するステップを含む。
【0016】
好ましくは、書込モードにおいて書込指示が受け付けられると、発表用データに含まれる複数ページのうち書込指示が受け付けられた時点で第1表示ステップにおいて表示されたページのページ番号と、書込モードの間に手書画像を検出するステップにおいて検出された手書画像とを関連付けた手書画像データを記憶するステップを、さらに含む。
【0017】
この発明のさらに他の局面によれば、コンピュータに実行させる表示プログラムは、複数ページからなる発表用データを表示する表示装置を制御するコンピュータで実行される表示プログラムであって、発表用データを発表者装置から受信するステップと、発表用データに含まれる複数ページのうち発表者装置によって表示されているページのページ番号を発表者装置から受信するステップと、追従モードにおいて、発表用データに含まれる複数ページのうち受信されたページ番号のページの画像を表示し、書込モードにおいて、発表用データに含まれる複数ページのうち任意のページの画像を表示する第1表示ステップと、書込モードにおいて、手書画像を検出するステップと、書込モードにおいて追従モードに設定する追従モード設定指示が受け付けられると、発表用データに含まれる複数ページのうち追従モード設定指示が受け付けられた時点で表示制御手段により表示されているページのページ番号と、手書画像検出手段により検出された手書画像とを関連付けた一時記憶データを記憶するステップと、追従モードにおいて復帰指示が受け付けられると、発表用データに含まれる複数ページのうち記憶された一時記憶データによって特定されるページ番号のページの画像に一時記憶データによって特定される手書画像を重畳した画像を表示する第2表示ステップと、を含む。
【0018】
この局面に従えば、複数ページのうちから表示するページを切り換える操作を容易にした表示プログラムを提供することができる。
【0019】
好ましくは、第1表示ステップは、書込モードにおいて、発表用データに含まれる複数ページのうち表示されているページの画像に手書画像を検出するステップにおいて検出された手書画像を重畳して表示するステップを含む。
【0020】
好ましくは、書込モードにおいて書込指示が受け付けられると、発表用データに含まれる複数ページのうち書込指示が受け付けられた時点で第1表示ステップにおいて表示されたページのページ番号と、書込モードの間に手書画像を検出するステップにおいて検出された手書画像とを関連付けた手書画像データを記憶するステップを、さらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける会議システムの全体概要を示す図である。
【図2】表示装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】発表者装置である表示装置が備えるCPUが有する機能の一例をEEPROMに記憶されるデータとともに示す機能ブロック図である。
【図4】参加者装置である表示装置が備えるCPUが有する機能の一例をEEPROMに記憶されるデータとともに示す機能ブロック図である。
【図5】書込モードに設定されている参加者装置で表示される画像の一例を示す第1の図である。
【図6】書込モードに設定されている参加者装置で表示される画像の一例を示す第2の図である。
【図7】発表者側表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図8】参加者側表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】書込処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける会議システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、会議システム1は、それぞれがネットワーク103に接続された表示装置100,100A〜100Cと、表示装置100に接続されたプロジェクタ105と、ホワイトボード107とを含む。
【0024】
表示装置100,100A,100B,100Cは、表面に液晶表示装置(LCD)と、タッチパネルとを備えている。ユーザは、LCDに表示された画像を閲覧するとともに、ペン101、101A,101B,101Cを用いてタッチパネルに手書きの文字または図形を入力することができる。
【0025】
ここでは、発表者が表示装置100を操作して、プロジェクタ105に資料の画像をホワイトボード107に投影させ、参加者が表示装置100A〜100Cを操作して、資料を閲覧する場合を例に説明する。また、表示装置100,100A〜100Cのうち発表者が操作する表示装置100を発表者装置100といい、参加者が操作する表示装置100A〜100Cを参加者装置100A〜100Cという。
【0026】
ネットワーク103は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク103は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
【0027】
なお、ここでは1つの会議室で発表する場合を例に説明するが、物理的に離れた複数の空間に参加者が存在してもよい。この場合には、別の会議室の参加者は、ホワイトボード107に投影された画像を見ることはできないが、自らが操作する表示装置に表示される画像で、ホワイトボード107に投影された画像と同じ画像を見ることができる。また、発表者の音声は、ネットワーク103または電話回線などを介して伝送し、スピーカから出力するようにすればよい。
【0028】
プロジェクタ105は、表示装置100とシリアル回線で接続されており、表示装置100から受信される画像をホワイトボード107に投影することにより、画像をホワイトボード107に表示する。なお、シリアル回線に代えてネットワーク103を介して接続するようにしてもよい。プロジェクタ105は、液晶表示装置(LCD)、レンズおよび光源を備え、外部から入力されるデータを表示する。光源から発せられる光は、液晶表示装置を透過し、レンズを介して外部に照射される。投影部から照射される光が、ホワイトボード107に照射されると、液晶表示装置に表示された画像を拡大した画像がホワイトボード107に映し出される。なお、反射率の高い面であれば、壁などを利用することができ、その場合にはホワイトボード107を設置する必要はない。なお、ここでは、プロジェクタ105を例に説明するが、LCDまたは有機ELD等のディスプレイであってもよい。
【0029】
表示装置100,100A,100B,100Cのハードウエア構成は同じなので、ここでは表示装置100を例に説明する。なお、以下の説明では、表示装置100A,100B,100Cそれぞれが有する部材には、表示装置100が有する部材に付したのと同じ番号に英文字「A」、「B」および「C」をそれぞれ付加した符号を付して説明する。
【0030】
図2は、表示装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、表示装置100は、表示装置100の全体を制御する中央演算装置(CPU)11と、ROM(Read Only Memory)13と、RAM(Random Access Memory)15と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)17と、画像を表示する液晶表示装置(LCD)19と、表示装置100をネットワーク103に接続するための通信インターフェース(I/F)21と、ユーザの操作を受け付ける操作部23と、外部I/F25と、を含む。
【0031】
ROM13は、CPU11が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM15は、CPU11がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。EEPROM17は、プログラムまたはデータ等を不揮発的に記憶する。
【0032】
LCD19は、表示装置100の上面に設けられ、CPU11に制御されて、画像を表示する。また、画像を表示する装置であれば、LCD19に代えて、有機ELD(Electroluminescence Display)、電子ペーパ等を用いるようにしてもよいし、それらを組み合わせるようにしてもよい。
【0033】
操作部23は、複数のキーと、LCD19の上面に設けられたタッチパネルを含み、LCD19とタッチパネルとを組み合わせることにより、種々の操作を受け付けることが可能である。タッチパネルは、ユーザが操作部23を指示した位置を検出する。通信I/F21は、表示装置100をネットワーク103に接続するためのインターフェースである。CPU11は、通信I/F21を介して別の表示装置100A,100B,100Cと通信し、データを送受信する。また、通信I/F21は、ネットワーク103を介してインターネットに接続されたコンピュータと通信が可能である。
【0034】
外部I/F25は、外部の装置と通信するためのインターフェースである。ここでは、外部I/F25は、接続された外部の装置とシリアル通信する。外部I/F25には、プロジェクタ105が接続され、CPU11は、外部I/F25を介してプロジェクタ105を制御し、プロジェクタ105に画像を送信し、画像を投影させる。また、外部I/F25にCD−ROMドライバが接続される場合、CPU11は、外部I/F25を介してCD(Compact Disk)−ROM25Aにアクセス可能である。CD−ROM27には、発表用データまたはプログラムが記憶される場合があり、CPU11は、CD−ROM27に記録された発表用データを読出し、表示することが可能であり、また、CD−ROM27に記録されたプログラムをRAM15にロードして実行することが可能である。
【0035】
なお、CPU11が実行するプログラムは、CD−ROM27に記録されたプログラムに限られず、EEPROM17に記憶されたプログラムをRAM15にロードして実行するようにしても良い。この場合、ネットワーク103に接続された他のコンピュータが、表示装置100のEEPROM17に記憶されたプログラムを書き換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、表示装置100が、ネットワーク103に接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをEEPROM17に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU11が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0036】
図3は、発表者装置である表示装置が備えるCPUが有する機能の一例をEEPROMに記憶されるデータとともに示す機能ブロック図である。図3に示すCPU11の機能は、CPU11がROM13、EEPROM17、または、CD−ROM27に記憶された表示プログラムを実行することにより実現される。図3を参照して、発表者装置100が備えるCPU11は、ユーザの操作を受け付ける操作受付部111と、発表用データを送信する発表用データ送信部115と、LCD19の表示を制御する表示制御部117と、プロジェクタ105を制御する外部表示制御部119と、表示中のページのページ番号を送信するページ番号送信部121と、を含む。
【0037】
EEPROM17は、発表用データ123を記憶する。ここでは、発表用データは、複数のページからなる画像データであり、例えば、TIFF(Tagged Image File Format)、GIF(Graphic Interchange Format)、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、PDF(Portable Document Format)等のファイル形式である。また、CPU11が、文書作成プログラム、表計算プログラム等のアプリケーションプログラムを実行する場合には、発表用データは、CPU11がアプリケーションプログラムを実行して生成したデータであってもよい。要するに、発表用データは、発表者装置100のユーザが、予めEEPROM17に記憶させることによりEEPROM17に記憶されたデータである。
【0038】
操作受付部111は、ユーザが操作部23に入力する操作を受け付ける。操作受付部111は、ユーザがファイル一覧を表示する指示を操作部23に入力するとファイル一覧を表示する。ファイル一覧は、EEPROM17に記憶されたデータを識別するためのファイル名を含み、EEPROM17に複数のデータが記憶されている場合、複数のデータをそれぞれ識別するための複数のファイル名を含む。操作受付部111は、ユーザがファイル一覧に含まれるファイル名を選択する操作を操作部23に入力すると、選択指示を発表用データ送信部115および表示制御部117に出力する。ここでは、ユーザが発表用データ123のファイル名を選択する操作を入力した場合を例に説明する。選択指示は、ユーザにより選択されたファイル名を含む。
【0039】
操作受付部111は、ページ選択受付部113を含む。ページ選択受付部113は、操作部23が備えるページ送りボタンがユーザにより指示されると、ページ送り信号を表示制御部117に出力する。一方、ページ選択受付部113は、操作部23が備えるページ戻しボタンがユーザにより指示されると、ページ戻し信号を表示制御部117に出力する。
【0040】
発表用データ送信部115は、EEPROM17に記憶されている複数の発表用データ123のうちから操作受付部111から入力される選択指示に含まれるファイル名で特定される発表用データ123をEEPRROM17から読み出し、読み出された発表用データを通信I/F部21を介して参加者装置100A〜100Cにそれぞれ送信する。
【0041】
表示制御部117は、操作受付部111から選択指示が入力されると、入力された選択指示に含まれるファイル名で特定される発表用データをEEPROM17から読み出し、読出された発表用データに含まれる複数ページのうち最初のページ番号のページの画像をLCD19に表示する。そして、表示制御部117は、ページ選択受付部113からページ送り信号が入力されると、ページ送り信号が入力された時点に表示されているページのページ番号より1つ後の(大きい)ページ番号のページの画像をLCD19に表示する。一方、表示制御部117は、ページ選択受付部113からページ戻し信号が入力されると、ページ戻り信号が入力された時点に表示されているページのページ番号より1つ前の(小さい)ページ番号のページの画像をLCD19に表示する。
【0042】
表示制御部117は、LCD19に表示しているページの画像を切り換えるごとに、切換後にLCD19に表示しているページの画像を外部表示制御部119に出力するとともに、切換後にLCD19に表示しているページのページ番号をページ番号送信部121に出力する。
【0043】
ページ番号送信部121は、表示制御部117からページ番号が入力されると、表示制御部117から入力されるページ番号を通信I/F部21を介して参加者装置100A〜100Cそれぞれに送信する。換言すれば、ページ番号送信部121は、表示制御部117がLCD19に表示しているページの画像を切り換えるごとに、切換後にLCD19に表示しているページのページ番号を、参加者装置100A〜100Cそれぞれに送信する。
【0044】
外部表示制御部119は、プロジェクタ105を制御し、プロジェクタ105に画像を表示させる。外部表示制御部119は、表示制御部117からページの画像が入力されると、入力されたページの画像をプロジェクタ105に送信し、入力されたページの画像をプロジェクタ105に表示させる。換言すれば、外部表示制御部119は、表示制御部117がLCD19に表示しているページの画像を切り換えるごとに、切換後にLCD19に表示しているページの画像をプロジェクタ105に表示させる。このため、LCD19に表示される画像と、プロジェクタ105により表示される画像は、同じ画像が表示される。
【0045】
図4は、参加者装置である表示装置が備えるCPUが有する機能の一例をEEPROMに記憶されるデータとともに示す機能ブロック図である。ここでは、参加者装置100A、100B,100Cそれぞれが有する機能は同じなので、参加者装置100Aが有するCPU11Aについて説明する。図4に示すCPU11Aの機能は、CPU11がROM13A、EEPROM17A、または、CD−ROM27に記憶された表示プログラムを実行することにより実現される。
【0046】
図4を参照して、参加者装置である表示装置100Aが備えるCPU11Aは、ユーザの操作を受け付ける操作受付部151と、LCD19Aを制御する表示制御部135と、発表用データを受信する発表用データ受信部131と、ページ番号を受信するページ番号受信部133と、手書画像を検出する手書画像検出部143と、手書画像データを生成する手書画像データ生成部137と、一時記憶データを生成する一時記憶データ生成部139と、表示制御部135を制御する復帰制御部141と、を含む。
【0047】
操作受付部151は、追従モードおよび書込モードのうちいずれか一方にモードを設定する。追従モードは、発表用データに含まれる複数ページのうち発表者装置100によって表示されるページと同じページ番号のページの画像を表示する動作モードであり、書込モードは、ユーザが手書きした画像を受け付け、受け付けられた手書画像と、発表用データに含まれる複数ページのうち任意のページとを関連付ける動作モードである。
【0048】
操作受付部151は、書込指示受付部151と、書込モード設定受付部153と、追従モード設定受付部155と、ページ選択受付部113Aと、復帰指示受付部157と、を含む。
【0049】
追従モード設定受付部155は、書込モードに設定されているときに、ユーザが操作部23Aに予め設けられた追従モード設定ボタンを指示すると、操作部23Aから追従モード設定指示を受け付ける。追従モード設定受付部155は、追従モード設定指示を受け付けると、追従モードに設定するとともに、追従モード設定信号を表示制御部135および一時記憶データ生成部139に出力する。
【0050】
書込モード設定受付部153は、追従モードに設定されているときに、ユーザが操作部23Aに予め設けられた書込モード設定ボタンを指示すると、操作部23Aから書込モード設定指示を受け付ける。書込モード設定受付部153は、書込モード設定指示を受け付けると、書込モードに設定するとともに、書込モード設定信号を表示制御部135に出力する。
【0051】
書込指示受付部151は、書込モードに設定されているときに、ユーザが操作部23Aに予め設けられた書込ボタンを指示すると、操作部23Aから書込指示を受け付ける。書込指示受付部151は、書込指示を受け付けると、書込信号を手書画像データ生成部137に出力する。
【0052】
復帰指示受付部157は、追従モードに設定されているときにユーザが操作部23Aに予め設けられた復帰ボタンを指示すると、操作部23Aから復帰指示を受け付ける。復帰ボタンは、EEPROM17Aに後述する一時記憶データ165が記憶されていることを条件に有効になる。ここでは、復帰指示受付部157は、追従モードに設定されているときに、EEPROM17Aに一時記憶データ165が記憶されている場合に、復帰ボタンをLCD19に表示するが、一時記憶データ165が記憶されていない場合は、復帰ボタンをLCD19に表示しない。復帰指示受付部157は、操作部23から復帰指示を受け付けると、書込モードに設定するとともに、復帰制御部141に復帰信号を出力する。
【0053】
発表用データ受信部131は、通信I/F部21Aを制御して、発表者装置100により送信された発表用データを受信する。発表用データ受信部131は、受信された発表用データをEEPROM17Aに記憶する。これにより、EEPROM17Aに発表用データ161が記憶される。
【0054】
ページ番号受信部133は、通信I/F部21Aを制御して、発表者装置100が送信するページ番号を受信する。ページ番号受信部133は、受信されたページ番号を表示制御部135に出力する。
【0055】
以下、CPU11Aの動作を、追従モードおよび書込モードに分けて説明する。
【0056】
<追従モードにおける動作>
表示制御部135は、EEPROM161に記憶されている発表用データ161をEEPROM17Aから読出し、読み出された発表用データに含まれる複数のページのうち、ページ番号受信部133から入力されたページ番号で特定されるページの画像をLCD19Aに表示する。換言すれば、表示制御部135は、発表者装置100Aから受信される発表用データに含まれる複数ページのうち発表者装置100Aにより表示されているページの画像と同じ画像を表示する。
【0057】
<書込モードにおける動作>
ページ選択受付部113Aは、操作部23が備えるページ送りボタンがユーザにより指示されると、ページ送り信号を表示制御部117および手書画像検出部143に出力する。また、ページ選択受付部113は、操作部23が備えるページ戻しボタンがユーザにより指示されるごとに、ページ戻し信号を表示制御部117および手書画像検出部143に出力する。
【0058】
表示制御部135は、EEPROM161に記憶されている発表用データ161をEEPROM17Aから読出し、読み出された発表用データ161に含まれる複数のページのうちユーザにより指示されたページの画像をLCD19Aに表示する。追従モードから書込モードに設定が切り換えられる場合、切り換え前の追従モードにおいて表示されていたページの画像を継続して表示する。なお、追従モードから書込モードに設定が切り換えられる場合、任意のページの画像を表示するようにしてもよい。
【0059】
表示制御部135は、ページ選択受付部113Aからページ送り信号が入力されると、ページ送り信号が入力された時点に表示されているページのページ番号より1つ後のページ番号のページの画像をLCD19Aに表示する。一方、表示制御部135は、ページ選択受付部113からページ戻し信号が入力されると、ページ戻り信号が入力された時点に表示されているページのページ番号より1つ前のページ番号のページの画像をLCD19Aに表示する。表示制御部135は、発表用データ161に含まれる複数のページのうち表示しているページのページ番号を、手書画像データ生成部137、一時記憶データ生成部139に出力する。
【0060】
手書画像検出部143は、ユーザが操作部23の備えるタッチパネルに手書きした手書画像を検出する。具体的には、手書画像検出部143は、ユーザが操作部23の備えるタッチパネルを指示すると、指示された位置を示す位置情報が操作部23から入力される。手書画像検出部143は、すべての画素の値を「0」とする手書画像の操作部23から入力された位置情報で特定される画素の値を「1」とすることにより手書画像を検出する。手書画像検出部143は、操作部23から位置情報が入力されるごとに、手書画像を更新する。手書画像検出部143は、検出された手書画像を手書画像データ生成部137、表示制御部135および一時記憶データ生成部139に出力する。
【0061】
手書画像検出部143は、ページ選択受付部113Aからページ送り信号またはページ戻し信号が入力されると、換言すれば、表示制御部135により表示される画像が切り換えられると、手書画像を初期化する。手書画像の初期化は、例えば、手書画像のすべての画素の値を「0」にする。
【0062】
表示制御部135は、手書画像検出部143から手書画像が入力されると、入力された手書画像を、手書画像検出部143から手書画像が入力された時点で表示されているページの画像に重畳して表示する。
【0063】
手書画像データ生成部137は、書込指示受付部151から書込信号が入力されることに応じて、手書画像データを生成し、生成された手書画像データをEEPROM17Aに記憶する。これにより、EEPROM17Aに手書画像データ163が記憶される。手書画像データは、書込信号が入力された時点で表示制御部135により表示されているページのページ番号と、手書画像検出部143から入力される手書画像とを関連付けたデータである。
【0064】
なお、表示制御部135は、表示するページの画像を切り換えるごとに、EEPROM17Aに記憶された手書画像データ163を参照して、切り換え後のページのページ番号と関連付けられた手書画像が存在すれば、その手書画像を、切り換え後のページの画像に重畳して表示するようにしてもよい。これにより、過去に書き込まれた手書画像を表示されるページに対応して表示することができる。
【0065】
一時記憶データ生成部139は、追従モード設定受付部155から追従モード設定信号が入力されることに応じて、手書画像検出部143から入力された手書画像と表示制御部135により表示されているページのページ番号とを関連付けた一時記憶データを生成し、生成された一時記憶データをEEPROM17Aに記憶する。これにより、EEPROM17Aに一時記憶データ165が記憶される。
【0066】
復帰制御部141は、復帰指示受付部157から復帰信号が入力されると、EEPROM17Aに記憶された一時記憶データ165を読み出し、読み出された一時記憶データ165に含まれる手書画像およびページ番号を表示制御部135に出力する。復帰制御部141は、一時記憶データ165に含まれる手書画像およびページ番号を表示制御部135に出力した後に、一時記憶データ165をEEPROM17Aから消去する。
【0067】
表示制御部135は、復帰制御部141からページ番号および手書画像が入力されると、発表用データに含まれる複数のページのうち入力されたページ番号で特定されるページの画像をLCD19Aに表示し、入力された手書画像を表示したページの画像に重畳して表示する。このため、表示制御部135は、追従モードに設定される直前の書込モードに設定されていたときに、LCD19Aに表示されていた画像と同じ画像を表示する。このため、ユーザは、書込モードに設定して手書きしていた途中に、追従モードに設定して発表者が発表しているページと同じページの画像を表示させた後、復帰指示を入力するだけで、書込モードにおいて手書きしていたページの画像と手書画像とが表示される。このように、ユーザは、操作部23に予め設けられた復帰ボタンを指示する簡単な操作で、手書画像を継続して入力することができる。
【0068】
図5は、書込モードに設定されている参加者装置で表示される画像の一例を示す第1の図である。図5を参照して、参加者装置100Aで表示される画像は、発表用データの第Nページ目(Nは正の整数)の画像に、手書画像171を重畳した画像である。手書画像171は、「デフレ」の文字列の画像を含む。なお、図中の点線は、説明のために付したもので、実際には存在しない。図5に示した画像が表示されている状態で、操作部23が備える追従モード設定ボタンが指示されると、手書画像171とページ番号「N」とを関連付けた一時記憶データ165がEEPROM17Aに記憶され、参加者装置100Aには、発表者装置100で表示されているページの画像が表示される。その後、参加者装置において、操作部23が備える復帰ボタンが指示されると、再度図5に示した画像と同じ画像が表示される。
【0069】
図6は、書込モードに設定されている参加者装置で表示される画像の一例を示す第2の図である。図6に示す画像は、参加者装置100Aにおいて、操作部23が備える復帰ボタンが指示されて図5に示した画像が表示された後に、手書き文字を継続して入力した状態を示している。ここでは、図5に示した画像に含まれる手書画像171が「デフレ」を含んでいたが、手書画像171に追加して「が原因」の文字列を追加した場合を示している。図6に示す画像は、図5に示した画像に含まれていたのと同じページに画像と、手書画像173を含む。手書画像は、「デフレが原因」の文字列の画像を含む。図6に示した画像が表示されている状態で、参加者が操作部23Aの備える書込ボタンを指示すると、手書画像173とページ番号「N」とを関連付けた手書画像データ163がEEPROM17Aに記憶される。
【0070】
図7は、発表者側表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。発表者側表示処理は、発表者装置100が備えるCPU11が、ROM13またはEEPROM17に記憶された発表者側表示プログラムを実行することにより、CPU11により実行される処理である。発表者側表示プログラムは、表示プログラムの一部である。
【0071】
図7を参照して、CPU11は、発表用データの選択を受け付ける(ステップS01)。次のステップS02においては、ステップS01において選択された発表用データ123をEEPROM17から読み出し、処理をステップS03に進める。ステップS03においては、ステップS02において読み出された発表用データ123を参加者装置100A〜100Cそれぞれに送信し、処理をステップS04に進める。具体的には、CPU11は、発表用データを通信I/F21を介して参加者装置100A〜100Cそれぞれに送信する。
【0072】
ステップS04においては、ステップS02において読み出された発表用データの最初のページの画像をLCD19に表示し、処理をステップS05に進める。ステップS05においては、LCD19に表示されているページのページ番号を参加者装置100A〜100Cそれぞれに送信する。ステップS04において表示された発表用データの最初のページのページ番号が参加者装置100A〜100Cそれぞれに送信される。
【0073】
ステップS06においては、ページを送る操作を受け付けたか否かを判断する。ページを送る操作を受け付けたならば処理をステップS07に進めるが、そうでなければ処理をステップS09に進める。
【0074】
ステップS07においては、表示されているページが最後のページか否かを判断する。表示されているページが最後のページならば処理をステップS13に進めるが、そうでなければ処理をステップS08に進める。ステップS08においては、表示されているページよりもページ番号が1つ後のページの画像をLCD19に表示し、処理をステップS12に進める。ステップS12においては、ステップS08から処理が進む場合、ステップS08において表示されたページのページ番号を参加者装置100A〜100Cそれぞれに送信する。
【0075】
一方、ステップS09においては、ページを戻す操作を受け付けたか否かを判断する。ページを戻す操作を受け付けたならば処理をステップS10に進めるが、そうでなければ処理をステップS13に進める。ステップS10においては、表示されているページが最初のページか否かを判断する。表示されているページが最初のページならば処理をステップS13に進めるが、そうでなければ処理をステップS11に進める。ステップS11においては、表示されているページよりもページ番号が1つ前のページの画像をLCD19に表示し、処理をステップS12に進める。ステップS12においては、ステップS11から処理が進む場合、ステップS11において表示されたページのページ番号を参加者装置100A〜100Cそれぞれに送信する。
【0076】
ステップS13においては、終了指示を受け付けたか否かを判断する。終了指示を受け付けたならば発表者側表示処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS06に戻す。ステップS06〜ステップS13の処理は、ステップS13において終了指示を受け付けるまで繰り返され、表示されるページが切り換えられるごとに、切換後に表示されるページのページ番号が参加者装置100A、100B,100Cそれぞれに送信される。
【0077】
図8は、参加者側表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。参加者側表示処理は、参加者装置100A、100B,100Cが備えるCPU11A、11B,101Cそれぞれが、ROM13A,13B,13CまたはEEPROM17A、17B,17Cに記憶された参加者側表示プログラムを実行することにより、CPU11A、11B,101Cにより実行される処理である。参加者側表示プログラムは、表示プログラムの一部である。ここでは、参加者装置100Aが備えるCPU11Aが参加者側表示プログラムを実行する場合を例に説明する。
【0078】
図8を参照して、CPU11Aは、追従モードに設定し(ステップS21)、処理をステップS22に進める。ステップS22においては、発表用データを受信したか否かを判断する。通信I/F21が発表者装置100から発表用データを受信したならば発表用データを受信したと判断する。発表用データを受信するまで待機状態となり(ステップS02でNO)、発表用データを受信したならば処理をステップS23に進める。ステップS23においては、ステップS22において受信された発表用データをEEPROM17Aに記憶し、処理をステップS23に進める。これにより、EEPROM17Aに発表用データ163が記憶される。
【0079】
ステップS24においては、ページ番号を受信したか否かを判断する。通信I/F21が発表者装置100からページ番号を受信したならばページ番号を受信したと判断する。ページ番号は、発表者装置100が表示しているページのページ番号である。ページ番号を受信したならば処理をステップS25に進めるが、そうでなければステップS25をスキップして処理をステップS26に進める。
【0080】
ステップS25においては、EEPROM17Aに記憶された発表用データ161に含まれる複数ページのうち、受信されたページ番号のページの画像をLCD19Aに表示し、処理をステップS26に進める。
【0081】
ステップS26においては、書込モード設定指示を受け付けたか否かを判断する。操作部23が備える書込モード設定ボタンの押下を検出したならば書込モード設定指示を受け付ける。書込モード設定指示を受け付けたならば処理をステップS27に進めるが、そうでなければ処理をステップS36に進める。
【0082】
ステップS27においては、書込処理を実行し、処理をステップS28に進める。書込処理の詳細は後述する。ステップS28においては、追従モード設定指示を受け付けたか否かを判断する。操作部23が備える追従モード設定ボタンの押下を検出したならば追従モード設定指示を受け付ける。追従モード設定指示を受け付けたならば処理をステップS29に進めるが、そうでなければ処理をステップS27に戻す。したがって、書込処理は、書込モード設定指示が受け付けられてから次に追従モード設定指示が受け付けられるまで実行される。
【0083】
ステップS29においては、手書画像が存在するか否かを判断する。ステップS27において実行される書込処理において、手書画像が検出されているならば手書画像が存在すると判断する。手書画像が存在するならば処理をステップS30に進めるが、手書画像が存在しなければ処理をステップS32に進める。
【0084】
ステップS30においては、一時記憶データを生成する。具体的には、ステップS29において検出された手書画像とLCD19Aに表示されているページのページ番号とを含む一時記憶データを生成する。LCD19Aに表示されているページは、ステップS27で実行される書込処理において決定され、参加者装置100Aを操作する参加者により任意に決定されるページである。
【0085】
次のステップS31においては、ステップS30において生成された一時記憶データをEEPROM17Aに記憶し、処理をステップS32に進める。ステップS32においては、手書画像を消去し、処理をステップS33に進める。手書画像をステップS27において実行される書込処理が実行されている間だけ有効にするためである。ステップS33においては、追従モードに設定し、処理をステップS34に進める。
【0086】
ステップS34においては、発表者装置100から送信されるページ番号を取得する。そして、ステップS34において取得されたページ番号のページの画像をLCD19Aに表示し(ステップS35)、処理をステップS26に戻す。具体的には、ステップS23においてEEPROM17Aに記憶された発表用データ161を読み出し、読み出された発表用データ161に含まれる複数ページのうち、ステップS34において取得されたページ番号で特定されるページの画像を表示する。
【0087】
一方、ステップS36においては、復帰指示を受け付けたか否かを判断する。操作部23が備える復帰ボタンの押下を検出したならば復帰指示を受け付ける。復帰指示を受け付けたならば処理をステップS37に進めるが、そうでなければ処理をステップS24に戻す。
【0088】
ステップS37においては、一時記憶データ165がEEPROM17Aに記憶されているか否かを判断する。一時記憶データ165がEEPROM17Aに記憶されているならば処理をステップS38に進めるが、そうでなければ処理をステップS27に進める。すなわち、一時記憶データ165がEEPROM17Aに記憶されていることを条件に、ステップS38〜ステップS40の処理が実行される。
【0089】
ステップS38においては、EEPROM17Aに記憶された発表用データに含まれる複数ページのうちから、一時記憶データ165に含まれるページ番号で特定されるページの画像をLCD19Aに表示する。次のステップS39においては、EEPROM17Aに記憶されている一時記憶データ165に含まれる手書画像を、LCD19Aに表示されているページの画像に重畳して表示する。次のステップS40においては、EEPROM17Aに記憶されている一時記憶データ165を消去し、処理をステップS27に進める。復帰指示が受け付けられた後、1回に限って一時記憶データ165を有効にするためである。一時記憶データ165は、復帰指示が受け付けられなければEEPROM17Aから消去されないので、書込モードに設定されている場合に、復帰指示が受け付けられる場合であっても、EEPROM17Aに一時記憶データ165が記憶されていれば、ステップS38〜ステップS40の処理が実行される。
【0090】
なお、図8に示した参加者側表示処理においては、ユーザが終了指示を入力することにより、割り込みを発生させ、参加者側表示処理を終了する。終了指示は、発表者装置100から送信されるようにしてもよいし、参加者装置100Aを操作する参加者が参加者装置100Aに入力するようにしてもよい。
【0091】
図9は、書込処理の流れの一例を示すフローチャートである。書込処理は、図8に示したステップS27において実行される処理である。図9を参照して、CPU11Aは、手書画像を検出したか否かを判断する(ステップS41)。手書画像を検出したならば処理をステップS41に進めるが、そうでなければ処理をステップS43に進める。
【0092】
ステップS42においては、ステップS41において検出された手書画像を、LCD19Aに表示されている画像に重畳して表示する。
【0093】
ステップS43においては、書込指示を受け付けたか否かを判断する。操作部23Aが備える書込ボタンの押下を検出したならば書込モード設定指示を受け付ける。書込指示を受け付けたならば処理をステップS44に進めるが、そうでなければ処理をステップS46に進める。
【0094】
ステップS44においては、手書画像データを生成する。ステップS41において検出された手書画像とLCD19Aに表示されているページのページ番号とを含む手書画像データを生成する。LCD19Aに表示されている画像は、追従モードから書込モードに切り換えられた直後は、追従モードにおいて表示されていたページの画像、換言すれば、発表者装置100で表示されているページと同じページの画像であり、書込モードに設定された後は、後述するステップS46において、操作者である参加者により指示されたページの画像である。次のステップS45においては、ステップS44において生成された手書画像データをEEPROM17Aに記憶し、処理を参加者側表示処理に戻す。
【0095】
一方、ステップS46においては、ページ切換指示を受け付けたか否かを判断する。ページ切換指示を受け付けたならば処理をステップS47に進めるが、そうでなければ処理をステップS53に進める。操作部23Aが備えるページ送りボタンまたはページ戻しボタンの押下を検出したならばページ切換指示を受け付ける。
【0096】
ステップS47においては、切換後のページの画像を読み出す。EEPROM17Aに記憶されている発表用データ161に含まれる複数ページのうち、ページ切換指示により特定されるページの画像を読み出す。具体的には、ページ送りボタンの押下を検出した場合は、それまで表示されているページより後のページ番号のページを特定し、ページ戻しボタンが指示される場合は、それまで表示されているページより前のページ番号のページを特定する。次のステップS48においては、LCD19Aに表示されている手書画像を消去し、処理をステップS49に進める。1ページに1つの手書画像を対応付けるためである。LCD19Aに表示されるページの画像が切り換えられるタイミングで、手書画像を消去する。
【0097】
ステップS49においては、ステップS47において読み出されたページの画像をLCD19Aに表示し、処理をステップS50に進める。ステップS50においては、表示されているページのベー時番号を含む手書画像データがEEPROM17Aに記憶されているか否かを判断する。手書画像データがEEPROM17Aに記憶されているならば処理をステップS51に進めるが、記憶されていなければ処理を参加者側表示処理に戻す。具体的には、ステップS47において表示されたページのページ番号を含む手書画像データ163がEEPROM17Aに記憶されているか否かを判断する。
【0098】
ステップS51においては、ステップS47において表示されたページのページ番号を含む手書画像データ163をEEPROM17Aから読出す。次のステップS51においては、ステップS51において読出された手書画像データ163に含まれる手書画像を、LCD19Aに表示されているページの画像に重畳して表示し、処理を参加者側表示処理に戻す。
【0099】
ステップS53においては、復帰指示を受け付けたか否かを判断する。操作部23Aが備える復帰ボタンの押下を検出したならば復帰指示を受け付ける。復帰指示を受け付けたならば処理をステップS54に進めるが、そうでなければ処理を参加者側表示処理に戻す。
【0100】
ステップS54〜ステップS57の処理は、図8のステップS37〜ステップS40の処理とそれぞれ同じである。したがって、ここでは説明を繰り返さない。
【0101】
以上説明したように本実施の形態における参加者装置100Aは、発表用データを発表者装置100から受信し、追従モードにおいて、発表者装置100によって表示されているページと同じページ番号のページの画像を表示する。また、参加者装置100Aは、書込モードにおいて、発表用データに含まれる複数ページのうち任意のページの画像を表示し、手書画像を検出する。このため、ユーザは、発表用データの任意のページの画像を表示させているときに、手書画像を入力することができる。また、参加者装置100は、追従モード設定指示が受け付けると、追従モード設定指示を受け付けた時点で表示されているページのページ番号と、検出された手書画像とを関連付けた一時記憶データ165をEEPROM17Aに記憶し、その後、復帰指示を受け付けると、発表用データ161に含まれる複数ページのうち記憶された一時記憶データによって特定されるページ番号のページの画像に一時記憶データ165によって特定される手書画像を重畳した画像を表示する。このため、ユーザは、手書画像を入力している最中に、発表者装置100によって表示されているページと同じページ番号のページの画像を表示させることができるとともに、その後、復帰指示を入力することにより途中まで入力していた手書画像の入力を継続することができる。したがって、表示されるページを選択する操作を少なくすることができる。
【0102】
また、参加者装置100Aは、書込モードにおいて、発表用データ161に含まれる複数ページのうち表示されているページの画像に手書画像を重畳して表示するので、ユーザは手書画像を確認することができる。
【0103】
さらに、参加者装置100Aは、書込モードにおいて書込指示を受け付けると、発表用データに含まれる複数ページのうち書込指示が受け付けられた時点で表示されているページのページ番号と、書込モードの間に検出された手書画像とを関連付けた手書画像データ163をEEPROM17Aに記憶する。このため、ユーザにより入力された手書画像を、複数ページのうちユーザにより指定されたページと関連付けることができる。
【0104】
なお、上述した実施の形態においては、書込みモードおよび追従モードのいずれかにモードを設定するユーザによる操作は、書込モード設定ボタン、追従モード設定ボタンおよび復帰ボタンのいずれかを押下する操作に限定されるものではない。例えば、操作部23に含まれるタッチパネルをペン等で触れる操作であってもよい。特に、追従モードに設定されている場合、ユーザがペン101A等で書き込みしようとしたときに自動的に書込モードに設定するようにしてもよい。ユーザがペン101A等で書き込みしようとしたときは、操作部23に含まれるタッチパネルがペン101A等による指示を検出したときとすればよい。
【0105】
また、表示装置の一例として参加者装置100Aを例に説明したが、図8および図9に示した処理を参加者装置100Aに実行させる表示方法、およびその表示方法を参加者装置100Aを制御するCPU11Aに実行させる表示プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0106】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0107】
1 会議システム、11 CPU、13 ROM、15 RAM、17 EEPROM、19 LCD、21 通信I/F、23 操作部、25 外部I/F、27 CD−ROM、100,100A,100B,100C 表示装置、101,101A,101B,101C ペン、103 ネットワーク、105 プロジェクタ、107 ホワイトボード、111 操作受付部、113,113A ページ選択受付部、115 発表用データ送信部、117 表示制御部、119 外部表示制御部、121 ページ番号送信部、123,161 発表用データ、131 発表用データ受信部、133 ページ番号受信部、135 追従モード設定受付部、137 書込モード設定受付部、139 書込指示受付部、141 復帰指示受付部、143 手書画像検出部、145 手書画像データ生成部、147 一時記憶データ生成部、149 復帰制御部、151 操作受付部、153 表示制御部、163 手書画像データ、165 一時記憶データ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数ページからなる発表用データを表示する表示装置であって、
前記発表用データを発表者装置から受信する発表用データ受信手段と、
前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記発表者装置によって表示されているページのページ番号を前記発表者装置から受信するページ番号受信手段と、
追従モードにおいて、前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記受信されたページ番号のページの画像を表示し、書込モードにおいて、前記発表用データに含まれる複数ページのうち任意のページの画像を表示する表示制御手段と、
書込モードにおいて、手書画像を検出する手書画像検出手段と、
書込モードにおいて追従モードに設定する追従モード設定指示が受け付けられると、前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記追従モード設定指示が受け付けられた時点で前記表示制御手段により表示されているページのページ番号と、前記手書画像検出手段により検出された手書画像とを関連付けた一時記憶データを記憶する一時記憶手段と、
追従モードにおいて復帰指示が受け付けられると、前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記記憶された一時記憶データによって特定されるページ番号のページの画像に前記一時記憶データによって特定される手書画像を重畳した画像を前記表示制御手段に表示させる復帰制御手段と、を備えた表示装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、書込モードにおいて、前記発表用データに含まれる複数ページのうち表示されているページの画像に前記手書画像検出手段により検出された手書画像を重畳して表示する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
書込モードにおいて書込指示が受け付けられると、前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記書込指示が受け付けられた時点で前記表示制御手段により表示されているページのページ番号と、書込モードの間に前記手書画像検出手段により検出された手書画像とを関連付けた手書画像データを記憶する手書画像データ記憶手段を、さらに備えた請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
複数ページからなる発表用データを表示する表示装置で実行される表示方法であって、
前記発表用データを発表者装置から受信するステップと、
前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記発表者装置によって表示されているページのページ番号を前記発表者装置から受信するステップと、
追従モードにおいて、前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記受信されたページ番号のページの画像を表示し、書込モードにおいて、前記発表用データに含まれる複数ページのうち任意のページの画像を表示するステップと、
書込モードにおいて、手書画像を検出する第1表示ステップと、
書込モードにおいて追従モードに設定する追従モード設定指示が受け付けられると、前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記追従モード設定指示が受け付けられた時点で前記表示制御手段により表示されているページのページ番号と、前記手書画像検出手段により検出された手書画像とを関連付けた一時記憶データを記憶するステップと、
追従モードにおいて復帰指示が受け付けられると、前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記記憶された一時記憶データによって特定されるページ番号のページの画像に前記一時記憶データによって特定される手書画像を重畳した画像を表示する第2表示ステップと、を含む表示方法。
【請求項5】
前記第1表示ステップは、書込モードにおいて、前記発表用データに含まれる複数ページのうち表示されているページの画像に前記手書画像を検出するステップにおいて検出された手書画像を重畳して表示するステップを含む、請求項4に記載の表示方法。
【請求項6】
書込モードにおいて書込指示が受け付けられると、前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記書込指示が受け付けられた時点で前記第1表示ステップにおいて表示されたページのページ番号と、書込モードの間に前記手書画像を検出するステップにおいて検出された手書画像とを関連付けた手書画像データを記憶するステップを、さらに含む請求項4または5に記載の表示方法。
【請求項7】
複数ページからなる発表用データを表示する表示装置を制御するコンピュータで実行される表示プログラムであって、
前記発表用データを発表者装置から受信するステップと、
前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記発表者装置によって表示されているページのページ番号を前記発表者装置から受信するステップと、
追従モードにおいて、前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記受信されたページ番号のページの画像を表示し、書込モードにおいて、前記発表用データに含まれる複数ページのうち任意のページの画像を表示する第1表示ステップと、
書込モードにおいて、手書画像を検出するステップと、
書込モードにおいて追従モードに設定する追従モード設定指示が受け付けられると、前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記追従モード設定指示が受け付けられた時点で前記表示制御手段により表示されているページのページ番号と、前記手書画像検出手段により検出された手書画像とを関連付けた一時記憶データを記憶するステップと、
追従モードにおいて復帰指示が受け付けられると、前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記記憶された一時記憶データによって特定されるページ番号のページの画像に前記一時記憶データによって特定される手書画像を重畳した画像を表示する第2表示ステップと、を前記コンピュータに実行させる表示プログラム。
【請求項8】
前記第1表示ステップは、書込モードにおいて、前記発表用データに含まれる複数ページのうち表示されているページの画像に前記手書画像を検出するステップにおいて検出された手書画像を重畳して表示するステップを含む、請求項7に記載の表示プログラム。
【請求項9】
書込モードにおいて書込指示が受け付けられると、前記発表用データに含まれる複数ページのうち前記書込指示が受け付けられた時点で前記第1表示ステップにおいて表示されたページのページ番号と、書込モードの間に前記手書画像を検出するステップにおいて検出された手書画像とを関連付けた手書画像データを記憶するステップを、さらに含む請求項7または8に記載の表示プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−248283(P2011−248283A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−124132(P2010−124132)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】