説明

表示装置、通信装置及び制御方法

【課題】映像のシーンについての他のユーザの評価を好適に示すことを可能とする表示装置、通信装置及び制御方法の提供。
【解決手段】実施形態に係る表示装置は、再生手段と、表示手段と、取得手段と、発光制御手段とを備える。再生手段は、映像コンテンツを再生し、表示手段は、再生された映像コンテンツの映像を表示画面に表示する。取得手段は、ネットワークを介して接続された記憶装置に格納された、映像コンテンツの何れかの時間位置に対する評価に関する第1のデータを記憶装置から取得する。そして発光制御手段は、再生手段が映像コンテンツの何れかの時間位置を再生する場合に、取得された第1のデータに応じて、表示画面を照明する装置とは異なる発光装置を発光させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置及び表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク上に公開された映像コンテンツ等に対して、コメントやタグ等の情報を付与する技術がある。当該技術では、あるユーザにより映像コンテンツに付与されたコメントやタグを、当該映像コンテンツにアクセスした他のユーザに対して示すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−278088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ネットワーク上で共有されていないコンテンツの映像を表示装置に表示する場合にも、当該映像を視聴するユーザに対して、映像のシーンについての他のユーザの評価を好適に示せることが好ましい。
【0005】
そこで本発明の実施形態は、映像のシーンについての他のユーザの評価を好適に示すことを可能とする表示装置、通信装置及び制御方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、実施形態に係る表示装置は、再生手段と、表示手段と、取得手段と、発光制御手段とを備える。再生手段は、映像コンテンツを再生し、表示手段は、再生された映像コンテンツの映像を表示画面に表示する。取得手段は、ネットワークを介して接続された記憶装置に格納された、映像コンテンツの何れかの時間位置に対する評価に関する第1のデータを記憶装置から取得する。そして発光制御手段は、再生手段が映像コンテンツの何れかの時間位置を再生する場合に、取得された第1のデータに応じて、表示画面を照明する装置とは異なる発光装置を発光させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態の無線操作端末、表示装置及びサーバ装置の利用形態例を示す図。
【図2】実施形態の無線操作端末、表示装置及びサーバ装置のシステム構成例を示す図。
【図3】実施形態の表示装置が実行する感情データ処理プログラムの機能ブロック例を示す図。
【図4】実施形態のサーバ装置が生成するデータベースのデータ構成例を示す図。
【図5】実施形態の表示装置が表示する画面例を示す図。
【図6】実施形態の表示装置及びサーバ装置による感情データの送受信に係る処理シーケンス例を示す図。
【図7】実施形態の表示装置による感情データ送信に係る処理フロー例を示す図。
【図8】実施形態のサーバ装置による感情データの送受信に係る処理フロー例を示す図。
【図9】実施形態の表示装置による感情データの受信に係る処理フロー例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
図1は本実施形態に係る通信システムの利用形態例を示す図である。ここで、本通信システムは、例えば表示装置200、無線操作端末100、サーバ装置300、表示装置400乃至600等を備えている。そして表示装置200や表示装置400乃至600は、例えばインターネットや家庭内ネットワーク等のネットワークにより、サーバ装置300に対して接続されている。また、表示装置200は、無線操作端末100からの操作入力信号を受信する。
【0009】
ここで無線操作端末100は、操作入力部110及び送信部130等を備える。操作入力部110は、ユーザからの操作入力を受け付ける操作ボタン等であり、例えば表示装置200が表示する映像に対するユーザの評価に関する操作入力を受け付けるためのPositiveボタン111及びNegativeボタン112等を含む。ここでPositiveボタン111は、例えば表示装置200が表示している映像の何れかのシーン、即ち映像コンテンツの何れかの再生位置や再生区間、に対してユーザが好意的な評価を示した場合に当該ユーザからの操作入力を受け付けるボタンである。
【0010】
同様に、Negativeボタン112は、表示装置200が再生中の映像コンテンツの何れかの再生位置(再生区間)の映像に対してユーザが否定的な評価を持った場合、当該否定的な評価を受け付けるためのボタンである。なお、ここではユーザからの評価を受け付けるためのボタンの例として、Positiveボタン111及びNegativeボタン112等の、ユーザの感情に関する評価を受け付けるボタンを示しているが、無線操作端末100は上記2種類以外の感情に応じた評価を受け付けるボタンを備えていても良い。
【0011】
そして送信部130は、操作入力部110が、表示装置200で再生中の映像コンテンツの何れかのシーン(再生位置)に対する、例えばPositiveやNegative等の評価についての操作入力を受けると、当該操作入力に基づいた操作入力信号を表示装置200に送信する。
【0012】
表示装置200は、表示部209、受信部210、通信部216及び発光部217等を備える。ここで表示部209は、表示装置200の本体筐体の前面に設けられたLCD等のディスプレイであり、映像コンテンツの映像を表示する機能を有する。受信部210は、無線操作端末100からの各種操作入力信号を受信する。通信部216は、ネットワークを介して接続されたサーバ装置300とのデータ送受信を行う。つまり、例えば表示装置200が無線操作端末100からの、感情等の評価に関する操作入力信号を受けると、通信部216は、当該操作入力信号に基づいた感情データをサーバ装置300に送信する。また、表示装置200が映像コンテンツを再生している際に、サーバ装置300に格納されている感情データを取得する。
【0013】
発光部217は、例えばLED等の発光装置であり、表示装置200の本体筐体の、例えば表示部209の周囲に設けられる。そして発光部217は、サーバ装置300から取得した感情データが示す感情レベルの度合いに応じた発光強度、発光色及び発光パターン等により発光する。なお当該発光部217は、必ずしも表示装置200に設けられなくともよく、例えば表示装置200の外部に接続された発光装置等であっても構わない。
【0014】
サーバ装置300は、表示装置200や、当該表示装置200と同様の機能を有する表示装置400乃至600から、映像コンテンツのシーン毎の感情データを受信する。そしてサーバ装置300は、当該受信した感情データを格納し、複数の感情データを集計した感情データを表示装置200に送信する。
【0015】
次に図2を参照して、表示装置200、無線操作端末100、サーバ装置300のシステム構成例を説明する。
無線操作端末100は、操作入力部110、送信制御部120、送信部130等を備える。操作入力部110は、無線操作端末100に設けられた操作ボタン等であり、例えば図1で前述した、コンテンツのシーンの評価についての操作入力を受け付ける。そして送信制御部120は、操作入力部110が受けた操作入力に応じたリモコンコードを生成し、送信部210は、当該リモコンコードを重畳した操作入力信号を表示装置200に送信する。
【0016】
表示装置200は、チューナ201、復調部202、分離部203、音声デコード部204、映像デコード部205、音声処理部206、表示処理部207、スピーカ部208、表示部209、受信部210、記憶部211、プログラム格納メモリ212、ワークメモリ213、制御部214、通信部216、発光部217等を備える。
【0017】
チューナ201は、例えばBS/CS(Broadcasting Satellite/Communication Satellite)デジタル放送受信用のアンテナ(不図示)が受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号や、地上波放送受信用のアンテナ(不図示)が受信した地上波デジタルテレビジョン放送信号を受信する。
【0018】
そして復調部202は、例えばPSK(Phase Shift Keying)方式やOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式等により、チューナ201が受信した放送信号を、TS(Transport Stream)形式のデータに復調する。
【0019】
分離部203は、復調部202が復調したTSから、映像データ、音声データ、EPGデータ等のデータを分離させる。また分離部203は、後述する記憶部211に記憶されたコンテンツのTSや、通信部216が受信したIPテレビのコンテンツのTS等から、映像データと音声データとを分離させる機能も有する。そして分離部203は、音声データを音声デコード部204に、映像データを映像デコード部205に出力する。
【0020】
音声デコード部204は、分離部203から入力された音声データを復号して当該復号した音声データを音声処理部110に出力する。また映像デコード部205は、分離部203から入力された映像データをデコードし、デコードした映像データを表示処理部111に出力する。
【0021】
音声処理部206は、音声デコード部204がデコードした音声データを、スピーカ等の音声出力装置が出力可能な形式の音声信号に変換する。そして音声処理部206は、変換した当該音声信号をスピーカ部208に出力する。
【0022】
表示処理部207は、映像デコード部205がデコードした映像データ、及び後述する制御部214が実行する感情データ処理プログラム250が生成した画面の映像データを、ディスプレイ等の表示装置が表示可能な形式の映像信号に変換して、当該映像信号を表示部209に出力する。
【0023】
受信部210は、無線操作端末100から送信された操作入力信号を受信することにより、表示装置200に対するユーザからの操作入力を受け付ける。そして受信部210は、受け付けた操作入力の情報を制御部214に出力する。
【0024】
記憶部211は、表示装置100による録画処理により録画された映像コンテンツのデータを記憶する。ここで記憶部211は、放送コンテンツのデータを記憶する場合、当該放送コンテンツについてのEPGデータ等に基づいてコンテンツ名やコンテンツID、コンテンツのジャンル等の情報を記憶しても良い。そして記憶部211は、記憶した録画コンテンツを分離部203に出力する機能も有する。なお記憶部211は、必ずしも表示装置200に備えられている必要は無く、例えばUSB等のデジタルインタフェースにより表示装置200に接続された外部記憶装置であってもよい。
【0025】
制御部214は、CPU(Central Processing Unit)215を備える。そして制御部214は、プログラム格納メモリ212に格納された各種の制御プログラム(不図示)を読み込み、ワークメモリ213を作業領域として用いて、表示装置200の各モジュールを制御する。また制御部214は、プログラム格納メモリ212に格納された感情データ処理プログラム250を実行する。当該感情データ処理プログラム250の詳細は図3を参照して後述する。
【0026】
通信部216は、受信部210が受け付けた感情データをサーバ装置300に送信する機能、及びサーバ装置300に格納された感情データを受信する機能を有する。当該機能の詳細については図7及び図9を参照して後述する。
【0027】
発光部217は、通信部216がサーバ装置300から受信した感情データに基づいた発光色、発光強度、発光パターン等により発光する機能を有する。なお発光部217は、例えば発光装置を覆う液晶パネルを設け、当該液晶を制御することにより、発光色、発光強度、発光パターンを制御するものであっても構わない。
【0028】
次にサーバ装置300を説明する。サーバ装置300は、通信部310、データ管理部320、記憶部330等を備える。通信部310は、表示装置200や、表示装置400乃至600(図2には不図示)から送信された感情データを受信し、当該受信した感情データをデータ管理部に出力する。また通信部310は、表示装置200及び表示装置400乃至600に対して、記憶部330に格納されたコンテンツ/感情データベース3301に基づいた感情データを送信する機能も有する。
【0029】
データ管理部320は、通信部310が受信した感情データ、及び通信部310が送信する感情データを管理する。ここでデータ管理部320は、通信部310が受信した感情データを、例えばコンテンツ毎に集計する機能等を有する。
【0030】
記憶部330は、各種のデータを格納する記憶装置であり、例えば通信部310が受信した感情データに基づいたコンテンツ/感情データベース3301を格納する。なお当該コンテンツ/感情データベース3301については図4を参照して後述する。
【0031】
次に図3を参照して、感情データ処理プログラム250の機能ブロック例を説明する。
感情データ処理プログラム250は、感情データ入力部251、感情データ送信部252、グループ判別部153、再生情報取得部254、感情データ取得部255、GUI処理部256、発光制御部257等を備える。
【0032】
感情データ入力部251には、受信部210が受信した操作入力信号に重畳された感情データが入力される。そして感情データ入力部251は、当該入力された感情データを、感情データ送信部252及び嗜好判別部253に出力する。
【0033】
そして感情データ送信部252は、入力された感情データを通信部216からサーバ装置300に送信する。また、ここで感情データ送信部252は、感情データと、当該感情データが入力された再生コンテンツのコンテンツIDと、当該コンテンツにおける当該感情データの入力対象となったシーンについての再生位置情報(時間位置情報)と、ユーザの嗜好についての情報とを含めてサーバ装置300に送信する。なお、コンテンツID及び再生位置情報(時間位置情報)は再生情報取得部254から、嗜好情報は嗜好情報判別部153から入力される。
【0034】
嗜好判別部253には、感情データ入力部251から感情データが入力される。また嗜好判別部253には、再生情報取得部254から、表示装置200が再生中のコンテンツに関する情報が入力される。そして嗜好判別部253は、表示装置200が再生したコンテンツの履歴等を解析することにより、当該表示装置200を使用するユーザの嗜好を判別する。つまり、例えば表示装置200でスポーツに関するコンテンツが他のコンテンツよりも多く再生されている場合、当該表示装置200のユーザはスポーツを好む嗜好を有するとして判別する。
【0035】
また嗜好判別部253は、感情データ入力部251から入力された感情データに基づいて、表示装置200のユーザの嗜好を判別してもよい。つまり、表示装置200が再生したコンテンツにおいて、ユーザが何れのシーン(再生区間)に対してどのような評価をしているかにより、ユーザの嗜好を判別する。つまり、例えば球団Aと球団Bとの試合についての映像コンテンツにおいて、球団Aが得点した場合にユーザがポジティブな感情データを入力している場合、嗜好判別部253は、表示装置200のユーザが球団Aを好む嗜好を有するとして判別する。
【0036】
また嗜好判別部253は、受信部210からユーザの嗜好を設定する操作入力が入力されても良い。つまり、例えば表示装置200の表示画面に、ユーザの嗜好を設定するための画面を表示し、当該画面に対する操作入力を受け付けてもよい。そしてこのとき嗜好判別部253は、当該操作入力に基づいてユーザの嗜好を判別する。
【0037】
そして嗜好判別部253は、判別した嗜好に関する嗜好情報を感情データ送信部252及び感情データ取得部255に出力する。なお嗜好判別部253は、表示装置200を使用する複数のユーザ夫々について別々に嗜好を判別し、表示装置200が表示している映像を視聴するユーザに応じた嗜好情報を感情データ送信部252及び感情データ取得部255に出力してもよい。
【0038】
再生情報取得部254は、表示装置200が再生(デコード)している映像コンテンツについての情報を取得する。ここで再生情報取得部254は、例えば再生中のコンテンツの再生位置(時間位置)、コンテンツID、コンテンツ名、当該コンテンツのジャンル情報等の情報を取得する。
【0039】
つまり再生情報取得部254は、映像デコード部205がデコードしている映像コンテンツの再生位置を当該映像デコード部205から取得し、当該コンテンツのID、コンテンツ名、ジャンル情報等を、例えば分離部203が分離したEPG情報等から抽出する。また再生情報取得部254は、記憶部115に記憶した録画コンテンツを再生する場合は、当該コンテンツに関連付けられて記憶したコンテンツ情報から当該コンテンツのID、コンテンツ名、ジャンル情報等を抽出してもよい。
【0040】
そして再生情報取得部254は、再生位置情報を感情データ送信部252に、コンテンツID、コンテンツ名、ジャンル情報を嗜好判別部253に、コンテンツID及びコンテンツ名を感情データ取得部255に出力する。
【0041】
感情データ取得部255は、サーバ装置300に格納された感情データを取得する機能を有する。ここで感情データ取得部255は、サーバ装置300に対し、再生情報取得部254から入力されたコンテンツIDを指定した感情データ要求を送信する。そして感情データ取得部255は、当該感情データ要求に対してサーバ装置300から送信された感情データを受信し、当該受信した感情データをGUI処理部256及び発光制御部257に出力する。なお、ここで感情データ取得部255は、嗜好判別部253から入力される嗜好情報を含む感情データ要求を送信しても良い。そしてこの場合に感情データ取得部255は、当該嗜好情報が示す嗜好に応じた感情データをサーバ装置300から受信する。
【0042】
GUI処理部256は、感情データ取得部255から入力された感情データに基づいた画面を生成し、当該画面を表示処理部207に出力する。なお当該画面の詳細については図5を参照して後述する。
【0043】
発光制御部257は、感情データ取得部255から入力された感情データに基づいて発光部217の発光強度、発光色、発光パターン等を制御する。
次に図4を参照して、サーバ装置300が格納する感情データのデータ構成例を説明する。
サーバ装置300は、ネットワークを介して接続された表示装置200等の機器から、感情データと、当該感情データが入力された対象のコンテンツのIDと、当該感情データが対応する再生位置についての情報と、ユーザIDと、ユーザの嗜好情報とを受信すると、これらに基づいてコンテンツ/感情データベース3301を生成する。
【0044】
ここで、データベース3301a及び3301cは、サーバ装置300にネットワークを介して接続された何れかの機器から受信した情報に基づいてサーバ装置300が生成するコンテンツ/感情データベース3301のデータ構成例である。データベース3301aには、例えばコンテンツID40、再生時間(再生位置)41、Positive度42、Negative度43、ユーザID44、嗜好情報45等が格納される。
【0045】
コンテンツID40は、当該データベース3301aの対象となるコンテンツの識別子である。なお当該コンテンツIDは、例えばコンテンツ名等であっても構わないが、一意の識別子であることが好ましい。再生時間41は、コンテンツの再生時間(時間位置)や再生区間(時間区間)を示すデータである。なお図4において、再生時間41は1秒毎に区切られているが、当該再生時間41は、所定の区間毎に区切られていればよい。
【0046】
Positive度42及びNegative度43は、夫々の再生時間(時間区間)毎に入力された感情データの度合いを示すデータである。ここで、Positive度42の数値は、例えば無線操作端末100がPositiveボタン111に対する操作入力を受けた場合に格納される。同様にNegative度43の数値は、例えば無線操作端末100がNegativeボタン112に対する操作入力を受けた場合に格納される。なお、データベース3301に格納される感情データの種類はPositiveとNegativeの2種類に限るものではなく、他の評価に関する感情データであってもよい。
【0047】
ユーザID44は、感情データを送信した表示装置のユーザを示す識別子である。嗜好情報は感情データを送信した表示装置のユーザの嗜好に関する情報である。
そしてサーバ装置300は、夫々の機器から送信された感情データ等の情報に基づいてデータベース3301aのようなデータベースを生成すると、更に複数のデータベースを集計して1のデータベースを生成する。そしてこの場合にサーバ装置300は、複数のデータベースのうちの一部のデータベースに基づいたデータベースを生成しても良い。
【0048】
つまり、例えばユーザIDに基づいて、特定の知り合い同士のデータベースをグループ化し、当該グループ内に含まれるデータベースを用いて1のデータベースを生成してもよい。また、嗜好情報に基づいて、類似する嗜好を持つ複数のユーザのデータベースをグループ化し、当該グループ内のデータベースを集計したデータベースを生成してもよい。
【0049】
データベース3301cは、グループ化されたデータベースを用いて生成したデータベースのデータ構成例である。当該データベース3301cには、データベース3301aと同様に、コンテンツID50、再生時間(再生位置)51、Positive度52、Negative度53等が格納され、また、グループID54及びグループ情報55が格納される。ここでコンテンツID50は、当該データベース3301cの対象のコンテンツの識別子であり、再生時間51は、コンテンツの再生時間(時間位置)や再生区間(時間区間)を示すデータである。
【0050】
Positive度52及びNegative度53は、夫々の再生時間(時間区間)毎に入力された感情データの度合いを示すデータであり、例えばグループに含まれるデータベースにおけるPositive度の合計及びNegative度の合計の数値である。そして、表示装置200は、当該データベース3301に基づいた感情データを受信すると、映像コンテンツの夫々の再生位置(再生区間)において、当該再生位置(区間)に対応するPositive度52やNegative度53の数値レベルに応じた発光強度、発光色、発光パターンにより、発光部117を発光させる。つまり表示装置100は、例えばPositive度52の数値レベルに応じて赤色の発光強度を、Negative度53の数値レベルに応じて青色の発光強度を制御してもよい。
【0051】
なお、当該データベース3301cにおけるPositive度52及びNegative度53は、グループ内のデータベースにおける数値の合計でなく、例えば平均値であっても良いし、また、ユーザ毎に重み付けをした数値の合計や平均であってもよい。グループID54は、グループ化されたデータベースを示す識別子である。また、データベース3301a乃至cは、映像コンテンツの全ての再生位置(区間)の夫々に対して感情レベル等の評価データが格納されている必要はなく、少なくとも当該映像コンテンツの何れかの再生位置(区間)に対する感情レベルが格納されていればよい。
【0052】
次に図5を参照して、表示装置200が表示する画面の例を説明する。当該画面には、サムネイル領域60及び感情レベル表示領域70が配置される。ここで、顔サムネイル領域60は、映像コンテンツの一定の時間区間内におけるサムネイル画像やサムネイル動画が配置される領域である。そして図5に示す例では、4つの時間区間にサムネイル画像61乃至64が1つずつ配置されている。
【0053】
また感情レベル表示領域70は、サーバ装置300から受信した感情データに基づいて、映像コンテンツの所定の再生位置(時間区間)毎における感情の度合いを示す領域である。また、当該感情レベル表示領域70には、感情レベルの項目71及び72が配置され、当該項目の夫々について、感情レベルの変化を示すグラフが表示される。そして当該領域70には、再生位置76が配置される。
【0054】
なお、サムネイル領域に表示されるサムネイル画像は、例えば所定の区間における感情レベルに応じて選択されてもよい。つまり、ある区間において例えば最も感情レベルが高い再生位置での画像をサムネイル画像としてもよい。あるいは、映像コンテンツのデータをインデクシングし、当該インデクシング結果に基づいた画像をサムネイル画像としても良い。
【0055】
次に図6を参照して、表示装置200による映像コンテンツの再生に係る、当該表示装置200及びサーバ装置300の処理シーケンス例を説明する。なお、ここでは表示装置200と同様の機能を有する表示装置400の処理についても併せて説明する。また、当該処理シーケンスにおいて、表示装置200と表示装置400とは、例えば放送中の同一コンテンツを同一の時間に表示しているとする。
【0056】
まず表示装置200及び表示装置400がコンテンツを再生し(S601、S602)、夫々の装置が無線操作端末からの感情データ入力操作を受け付けると(S603,604)、夫々の装置はサーバ装置300に対して感情データを送信する(S605、S606)。そしてサーバ装置300は、感情データを受信すると(S607)、受信した複数の感情データに基づいてデータベースを生成し、当該データベースを格納する(S608)。続いて表示装置200及び400は、サーバ装置300に格納されたデータベースから、集計された感情データを取得し(S609、S610)、当該感情データに応じた発光強度、発光色、発光パターン等により、発光装置を発光させる(S611、S612)。なお、表示装置200はS609において、現在再生している位置(区間)についての感情データを取得し、当該取得した感情データが示す感情レベルに応じて発光部117を制御する。
【0057】
なお図6においては、表示装置200と表示装置400とが、放送中の同一のコンテンツ等を再生している場合について説明したが、例えば表示装置200は、録画されたコンテンツやIPテレビ等のコンテンツを再生する場合にも同様の処理を行う。つまり、表示装置200は、録画コンテンツを再生している際に当該コンテンツに対する感情データ入力操作を受けると、入力された感情データをサーバ装置300に送信する。また、録画コンテンツの再生中においては、サーバ装置300から、当該サーバ装置に格納されているコンテンツ/感情データベース3301のうち、現在表示装置200が再生しているコンテンツに対応するデータベースに含まれる感情データを取得して、当該感情データに応じた発光制御を行う。
【0058】
次に図7を参照して、表示装置200による、感情データの送信に係る処理フロー例を説明する。
まず映像デコード部205が映像コンテンツをデコード(再生)し(S701)、受信部210が当該再生中のコンテンツに対する感情データの入力操作信号を無線操作端末100から受け付けると(S702)、再生情報取得部254は再生中の映像コンテンツの再生位置情報と、当該映像コンテンツのコンテンツIDとを取得する(S703)。そして感情データ送信部252は、感情データと、映像コンテンツにおいて当該感情データが入力された際に再生されていた位置や区間に関する再生位置(区間)情報と、コンテンツIDとをサーバ装置300に送信する(S704)。なお、S704において感情データ送信部252は、嗜好判別部253が判別したユーザの嗜好に関する嗜好情報を送信してもよい。
【0059】
次に図8を参照して、サーバ装置300による、感情データの送受信に係る処理フロー例を説明する。
まず通信部310は、ネットワークを介して接続された表示装置200等の機器から感情データを受信する(S801)。次にデータ管理部320は、受信した感情データに基づいてコンテンツ/感情データベース3301を生成し、当該データベース3301を記憶部330に格納する(S802)。そして通信部310は、表示装置200からの感情データ要求を受けると(S803)、記憶部330に格納されたデータベースの感情データを表示装置200に送信する(S804)。なお、ここで通信部310は、例えばコンテンツの時間区間毎に感情の度合いが対応付けられた感情データを送信する。
【0060】
次に図9を参照して、表示装置200による感情データの取得に係る処理フローを説明する。
まず映像デコード部205が映像コンテンツをデコード(再生)すると(S901)、再生情報取得部254は当該再生中のコンテンツのIDと再生位置情報とを取得する(S902)。そして感情データ取得部255は、当該コンテンツIDを指定した感情データ要求をサーバ装置300に送信し、当該要求に対してサーバ装置300から送信された感情データを受信する(S903)。そして発光制御部257は、受信した感情データのうち、表示装置200が現在再生している位置に対応する感情データに応じて発光部217を発光させる(S904)。
【0061】
なおS903において感情データ取得部255は、サーバ装置300に対してコンテンツのIDとともにユーザの嗜好に関する嗜好情報やユーザIDを送信してもよい。そして
【0062】
感情データ取得部255は、サーバ装置300が格納しているデータベースのうち、当該嗜好情報やユーザIDに応じたグループのデータベースの感情データを取得してもよい。
【0063】
なお本実施形態では、映像コンテンツの評価に関するデータとして、映像コンテンツに対するPositive度合いとNegative度合い等の感情データを例に挙げて説明したが、表示装置200、無線操作端末100及びサーバ装置300が扱うデータは、少なくともコンテンツの評価に関するデータであればよい。つまり表示装置200は、例えばネットワーク上に公開された映像コンテンツに付与されたタグやコメント等の、映像コンテンツの評価に関する情報を取得して、当該取得した情報に応じて発光を制御してもよい。このとき表示装置200は、例えば一定の時間区間内におけるコメントやタグの数に応じて発光部217を制御してもよい。また、コメントやタグの文等の内容を解析して、当該コメントやタグの内容に応じた制御をしてもよい。
【0064】
また、表示装置200は、感情データに応じて必ずしも発光装置を制御しなくともよい。例えば、発光装置に液晶パネルを重ねた装置を設け、当該液晶パネルを感情データに応じて制御することにより、ユーザに対して異なる発光色や発光パターンを認識させるものであっても良い。
【0065】
また本実施形態において、表示装置200は、表示部209の表示画面を照明するバックライトとは異なる発光装置である発光部117を制御するとしたが、表示装置200は、表示装置の表示画面の、映像を表示する領域とは異なる一部の領域に、感情データに応じて画像が変化する領域を設けても良い。
【0066】
そして上記の実施形態によれば、表示装置200は、映像のシーンについての他のユーザの評価を好適に示すことが可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0067】
100…無線操作端末、110…操作入力部、111…Positiveボタン、112…Negativeボタン、120…送信制御部、130…送信部、201…チューナ、202…復調部、203…分離部、204…音声デコード部、205…映像デコード部、206…音声処理部、207…表示処理部、208…スピーカ部、209…表示部、210…受信部、211…記憶部、212…プログラム格納メモリ、213…ワークメモリ、214…制御部、215…CPU、216…通信部、217…発光部、250…感情データ処理プログラム、251…感情データ入力部、252…感情データ送信部、253…嗜好判別部、254…再生情報取得部、255…感情データ取得部、256…GUI処理部、257…発光制御部、300…サーバ装置、310…通信部、320…データ管理部、330…記憶部、3301…コンテンツ/感情データベース、400…表示装置、500…表示装置、600…表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像コンテンツを再生する再生手段と、
再生された前記映像コンテンツの映像を表示画面に表示する表示手段と、
ネットワークを介して接続された記憶装置に格納された、前記映像コンテンツの何れかの時間位置に対する評価に関する第1のデータを前記記憶装置から取得する取得手段と、
前記再生手段が前記映像コンテンツの何れかの時間位置を再生する場合に、取得された前記第1のデータに応じて、前記表示画面を照明する装置とは異なる発光装置を発光させる発光制御手段と
を備える表示装置。
【請求項2】
前記第1のデータは、前記映像コンテンツの何れかの時間位置に対する評価の度合いに関するデータを含み、
前記発光制御手段は、前記第1のデータに含まれる前記度合いに応じて前記発光装置を発光させる、請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記取得手段は、
ユーザの嗜好に関する嗜好情報を前記記憶装置に送信する手段と、
当該記憶装置から、送信された前記嗜好情報に応じた前記第1のデータを受信する手段とを備える、請求項1記載の表示装置。
【請求項4】
前記再生手段が再生した映像コンテンツの履歴を格納する格納手段と、
前記履歴に基づいてユーザの嗜好を判別する判別手段とを更に備え、
前記取得手段は、前記判別手段が判別したユーザの嗜好に基づいた前記嗜好情報を前記記憶装置に送信する、請求項3記載の表示装置。
【請求項5】
ユーザの嗜好に関する操作入力を受け付ける受付手段を更に備え、
前記取得手段は、前記受付手段が受け付けたユーザの嗜好に基づいた前記嗜好情報を前記記憶装置に送信する、請求項3記載の表示装置。
【請求項6】
前記再生手段が前記映像コンテンツを再生する場合に、当該再生中の映像コンテンツの何れかの時間位置に関する操作入力を受け付ける受付手段と、
受け付けられた前記操作入力に基づいて、前記記憶装置に第2のデータを送信する送信手段とを更に備える、請求項1記載の表示装置。
【請求項7】
ネットワークを介して接続された1以上の外部機器から、映像コンテンツの何れかの時間位置に対する評価に関する第2のデータを受信する受信手段と、
ネットワークを介して接続された外部機器に、格納された前記第2のデータに基づいた、前記映像コンテンツの何れかの時間位置に対する評価に関する第1のデータを送信する送信手段と
を備える通信装置。
【請求項8】
前記受信手段は、ネットワークを介して接続された外部機器から、ユーザの嗜好に関する嗜好情報を受信し、
前記送信手段は、前記嗜好情報を受信した場合、受信された前記第2のデータのうち、前記嗜好情報に応じた一部のデータに基づいた前記第1のデータを送信する、請求項7記載の通信装置。
【請求項9】
ネットワークを介して記憶装置に接続された表示装置における制御方法であって、
映像コンテンツを再生することと、
再生された前記映像コンテンツの映像を表示画面に表示することと、
前記記憶装置に格納された、前記映像コンテンツの何れかの時間位置に対する評価に関する第1のデータを取得することと、
前記映像コンテンツの何れかの時間位置が再生される場合に、取得された前記第1のデータに応じて、前記表示画面を照明する装置とは異なる発光装置を発光させることと
を備える制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−99969(P2012−99969A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−244652(P2010−244652)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】