説明

表示装置およびそれを備えた試料分析装置

【課題】 オペレータが言語切り替えのための操作をすることなく、そのオペレータが所望する言語を自動で表示する表示装置およびそれを備えた試料分析装置を提供する。
【解決手段】 オペレータ情報とそのオペレータが使用する言語の種類に関する情報とを対応付けて記憶するオペレータ情報記憶手段と、文字が第1の言語で記されている第1の表示文字記憶手段と、文字が第2の言語で記されている第2の表示文字記憶手段と、前記オペレータ情報の入力を受け付ける入力部と、入力部で受け付けた前記オペレータ情報と対応する言語の種類に関する情報を前記オペレータ情報記憶手段から読み出し、使用する表示文字記憶手段を選択する表示文字選択手段と、前記文字を表示する表示手段を備える表示装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の言語による表示が可能な表示装置に関する。さらにその装置を備えた試料分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
血液分析装置、尿分析装置、工業用粒子分析装置等の試料分析装置においては、一般に、操作に必要なメッセージ、分析結果等を表示する表示部を有している。オペレータは、この表示部に表示されたメッセージに従って各種の操作をし、分析結果を得ることができる。従って、この表示部に表示される言語はオペレータが理解できるものでなければならない。
【0003】
近年、労働市場のボーダレス化がすすみ、同一の分析装置を異なった国籍のオペレータが使用する頻度が増加してきている。例えば血液分析装置においては、多国籍医療チームが被災地等に赴いて医療にあたる機会が増加してきており、同一の分析装置を異なった国籍のオペレータが使用する頻度の増加が著しい。これに伴って、複数の言語を表示可能な分析装置への要求が高まっている。
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,828,992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の分析装置においては、複数の言語を表示する機能を備えているものはあるものの、どの言語を表示するかは分析装置の出荷時にあらかじめ分析装置のメーカーが設定するのが一般的であり、オペレータによる変更は困難であった。また、最近では、機械の操作盤、プリンター等において、言語切り替えのための表示(例えば、言語切り替えボタン)を表示し、その表示に従ってオペレータが操作することによって言語を切り替えるものもある(例えば、上記特許文献1)。
【0006】
言語切り替えのための表示は、その表示が言語切り替えのための表示であることを示すために、いずれかの言語で表示される必要がある。しかしながら、オペレータによっては表示されている言語を理解できないために、その表示が言語切り替えのための表示であることを理解できない可能性がある。
【0007】
本発明は、上記のような事情を考慮してなされたもので、オペレータが言語切り替えのための操作をすることなく、そのオペレータが所望する言語を自動で表示する表示装置およびそれを備えた試料分析装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、オペレータ情報とそのオペレータが使用する言語の種類に関する情報とを対応付けて記憶するオペレータ情報記憶手段と、文字が第1の言語で記されている第1の表示文字記憶手段と、文字が第2の言語で記されている第2の表示文字記憶手段と、前記オペレータ情報の入力を受け付ける入力部と、入力部で受け付けた前記オペレータ情報と対応する言語の種類に関する情報を前記オペレータ情報記憶手段から読み出し、使用する表示文字記憶手段を選択する表示文字選択手段と、前記文字を表示する表示手段を備える表示装置を提供するものである。
【0009】
本発明の表示装置は、前記文字と組み合わせて表示するための型を記憶する共通型記憶手段と、前記文字と前記型を組み合わせて表示画面を作成する表示画面作成部をさらに備えてもよい。表示文字記憶手段は文字を含む型が記憶されていてもよい。オペレータ情報はログイン名またはパスワードであってもよいし、ログイン名およびパスワードの両方でもよい。ログイン名またはパスワードは言語の種類または国名を示す単語であってもよい。オペレータ情報をバーコードまたはICチップから読み取ってもよい。
【0010】
第1の言語および第2の言語が、日本語、英語、フランス語、ドイツ語、中国語、ロシア語、スペイン語のいずれかであってもよい。上記表示装置は前記文字を印刷用のフォーマットに変換する印刷画面作成部をさらに備えてもよい。
【0011】
上記表示装置を試料分析装置に備えてもよい。上記試料分析装置は試料を分析して得た測定結果と前記文字とを組み合わせて表示してもよい。上記試料分析装置は、試料が尿または血液であってもよい。
【0012】
また、本発明の別の実施態様においては、オペレータ情報とそのオペレータが使用する言語の種類またはオペレータの居住国に関する情報とを対応付けて記憶するオペレータ情報記憶手段と、測定結果の単位が第1の単位で記されている第1の表示単位記憶手段と、測定結果の単位が第2の単位で記されている第2の表示単位記憶手段と、前記オペレータ情報の入力を受け付ける入力部と、入力部で受け付けた前記オペレータ情報と対応する言語の種類または居住国に関する情報を前記オペレータ情報記憶手段から読み出し、使用する表示単位記憶手段を選択する表示単位選択手段と、試料を分析して分析情報を得る分析手段と、入力部で受け付けた前記オペレータ情報と対応する言語の種類または居住国に関する情報に応じて分析手段で得た分析情報から測定結果を算出する測定結果算出手段と、前記測定結果と前記単位を組み合わせて表示画面を作成する表示画面作成手段と、前記表示画面を表示する表示手段を備える試料分析装置が提供される。
【0013】
本発明の試料分析装置は、文字が第1の言語で記されている第1の表示文字記憶手段と、文字が第2の言語で記されている第2の表示文字記憶手段を備え、前記表示画面作成部は前記測定結果と前記単位と前記第1または第2の文字とを組み合わせて表示画面を作成するよう構成してもよい。表示単位記憶手段には単位を含む型が記憶されていてもよい。
【0014】
また、本発明は、オペレータが所望する言語の表示方法であって、オペレータ情報とそのオペレータが使用する言語の種類とを対応付けて記憶し、文字を第1の言語および第2の言語で記憶し、前記オペレータ情報の入力を受付け、入力された前記オペレータ情報と対応する文字を読み出し、前記文字を表示する表示方法を提供する。
【0015】
また、本発明は、オペレータに情報を提供する表示デバイスと、オペレータの識別情報と各オペレータの識別情報と関連付けられた言語情報を記憶する識別情報記憶手段と、オペレータの操作によりオペレータの識別情報を入力する入力手段と、入力手段からの識別情報の入力に応答して、識別情報記憶手段にアクセスし、入力された識別情報に関連付けられた言語を選択する選択手段と、選択された言語のユーザインターフェースとなるように表示デバイスを制御する制御手段を備えるマルチ言語ユーザインターフェースを提供する。
【0016】
制御手段は、複数言語に対応した複数の型を記憶しており、選択された言語に対応する型を表示デバイスに表示してもよい。制御手段は、複数言語に対応した複数言語フォントを記憶しており、選択された言語に対応するフォントを表示デバイスに表示してもよい。
【0017】
また、本発明は、オペレータ情報とそのオペレータが使用する言語の種類に関する情報とを対応付けて記憶するオペレータ情報記憶手段と、音声が第1の言語で記されている第1の音声記憶手段と、音声が第2の言語で記されている第2の音声記憶手段と、前記オペレータ情報の入力を受け付ける入力部と、入力部で受け付けた前記オペレータ情報と対応する言語の種類に関する情報を前記オペレータ情報記憶手段から読み出し、使用する音声記憶手段を選択する音声選択手段と、音声を発生する音声発生手段を備えるマルチ言語ユーザインターフェースを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明を詳述する。これによってこの発明が限定されるものではない。図1は、試料分析システム1の全体構成図である。このシステムは、試料分析装置2と、空圧源3と、レーザー電源4とから構成されている。試料分析装置2は、尿分析装置(シスメックス株式会社製UF-100)から構成される試料分析部2aと、LCDタッチスクリーンを有する表示部2bから構成され(詳細は後述)、これら試料分析部2aおよび表示部2bは一体化されている。なお、試料分析部2aと表示部2bは別体に構成して、RS232Cなどの通信ケーブルで接続してもよい。その場合、表示部2bにはパーソナルコンピュータが好適に用いられる。
【0019】
図2は、本発明の試料分析装置2の内部構成を示すブロック図である。試料分析装置2は、オペレータ情報受付部9、表示文字選択部10、測定モード選択部11、検体情報受付部12、測定結果算出部13、表示画面作成部14、印刷画面作成部15、表示画面(ログイン名)データベース(以下データベースをDBと記す)19、オペレータ情報DB20、表示文字(日本語)DB21、表示文字(英語)DB22、検体情報DB23、測定結果DB24、表示文字(フランス語)DB25、表示文字(ドイツ語)DB26、表示文字(中国語)DB27、表示文字(ロシア語)DB28、表示文字選択DB29、共通型DB32を有している。これらは、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等から構成され、BUSで接続されている。試料分析装置2は、さらに検体分析機構30と表示パネル40を備える。検体分析機構30は、検体を吸引するピペット、検体に希釈液、染色液等の試薬を供給する試薬供給部、検体から蛍光量、散乱光量などの分析情報を得るフローサイトメータからなり、測定結果算出部13に分析情報を提供する。表示パネル40はLCDで構成され、タッチパネル方式とすることにより、オペレータからの情報を受け付ける入力部を兼ねる。
次に試料分析装置2における各DBの内容について説明する。表示画面(ログイン名)DB19はログイン名、パスワードを受け付けるための表示画面を格納する。図6は、パスワードを受け付けるための表示画面の一例を示す。
【0020】
オペレータ情報DB20は図3に示すようにログイン名、パスワード、使用言語に関する情報を対応付けて格納する。使用言語に関する情報は記号で表してもよいし、表示文字DB(21、22、25、26、27、28)のデータベース名で表してもよい。ログイン名、パスワードはオペレータに試料分析装置の使用権限があることを認証するために必要な情報であり、オペレータが任意に設定する。使用言語に関する情報には、オペレータの母国語を設定するとよい。
【0021】
ログイン名、パスワードを各オペレータに設定する必要がない場合には、図4に示すように、JAPANESE、ENGLISH等の言語名をログイン名、パスワードとしてもよい。ログイン名「JAPANESE」には、使用言語JAPANESEを、ログイン名「ENGLISH」には使用言語ENGLISHを対応付けて設定する。オペレータは、日本人の場合にはログイン名、パスワードとして「JAPANESE」を入力し、アメリカ人の場合はENGLISHを入力する。また、言語名ではなく、JAPAN、AMERICA等の国名をログイン名、パスワードとしてもよい。
【0022】
表示文字(日本語)DB22は、測定モード受付画面の型(図14)、検体情報受付画面の型(図15)、測定結果画面の型(図16)等の共通の型と組み合わせるための文字であって、日本語で記されたものを格納する。表示文字(英語)DB23は、測定モード受付画面の型、検体情報受付画面の型、測定結果画面の型等の共通の型と組み合わせるための文字であって、英語で記されたものを格納する。
【0023】
表示文字(フランス語)DB25、表示文字(ドイツ語)DB26、表示文字(中国語)DB27、表示文字(ロシア語)DB28も同様の文字であって、それぞれの言語で記されたものを格納する。
【0024】
検体情報DB23は、検体情報受付部12がオペレータから受け付けた検体番号、検体の種類等の情報を格納する。
【0025】
測定結果DB24は、測定結果算出部13で算出された測定結果を格納する。表示文字選択DB29は図13に示すように、使用言語に関する情報と使用する表示文字DB(21、22、25、26、27、28)とを対応付けて格納する。なお、オペレータ情報DB20における使用言語に関する情報として、表示文字DB(21、22、25、26、27、28)のデータベース名を格納すれば、表示文字選択DB29は省略することができる。
【0026】
共通型DB32は図14に示す測定モード受付画面の型、図15に示す検体情報受付画面の型、図16に示す測定結果画面の型等のすべての言語に共通して使用される型を格納する。型としては、図14〜16に示すような外枠のほか、背景色や模様などの種々のものが挙げられる。また、型にあらかじめ文字を含めておいてもよい。
【0027】
次に、試料分析システム1の動作を電源投入から測定結果の表示までを例にとり、図5に示すフローチャートおよび図6〜図12に示す表示画面等を参照して説明する。
1.オペレータにより、試料分析システム1の電源が投入される(S1)。
2.オペレータ情報受付部9は、表示画面(ログイン名)DB19からログイン名受付画面、パスワード受付画面(図6)を読み出して表示パネル40に表示させる。
3.オペレータ情報受付部9は、オペレータからログイン名、パスワードをログイン名受付画面、パスワード受付画面で受け付ける(S2,S3)。なお、ログイン名、パスワードの受付は、画面での受付の他、バーコードやICチップ等のオペレータ識別媒体を読み取ることによって受け付けてもよい。
4.オペレータ情報受付部9は、受け付けたログイン名、パスワードがオペレータ情報DB20(図3又は図4)に格納されているかを判断する。格納されていなければログイン名受付画面を再び表示させる(S4)。
5.受け付けたログイン名、パスワードがオペレータ情報DB20に格納されていれば、表示文字選択部10は、そのログイン名、パスワードに対応して格納されている使用言語に関する情報をオペレータ情報DB20から読み出す。そして、表示文字選択DB29(このDBの内容は図13に示されている)を参照して、使用する表示文字DB(21、22、25、26、27、28)を決定する(S5)。
【0028】
以下、読み出された言語に関する情報が英語の場合について説明する。
1.測定モード選択部11および表示画面作成部14は、共通型DB32から図14に示す測定モード受付画面の型を、表示文字(英語)DB22から文字(英語)を読み出し、読み出した型と文字を組み合わせて測定モード受付画面(図7)を作成し、表示パネル40に表示させる(S6)。マニュアルモードとは、検体を1つ1つ吸引ピペットから吸引させるモードであり、サンプラモードとは、検体の攪拌、吸引、測定を自動で行うモードである。測定モード受付画面には2つの指令ボタンが表示されており、このボタンをオペレータが選択するとマニュアルモードまたはサンプラモードへと移行するように構成されている。
2.例えば、オペレータによってマニュアルモードが選択されると、検体情報受付部12および表示画面作成部14は、共通型DB32から図15に示す検体情報受付画面の型を、表示文字(英語)DB22から文字(英語)を読み出し、読み出した型と文字を組み合わせて検体情報受付画面(図8)を作成し、表示パネル40に表示させる(S7)。
3.オペレータによって検体番号、被験者の性別、採尿時刻、尿の種類、尿の色、尿の濁度などの検体情報が検体情報受付画面から入力されると、検体情報受付部12は、それらの情報を検体情報DB23に格納する(S8)。
4.検体分析機構30は、検体をピペットから吸引し、検体を希釈、染色し、フローサイトメータで蛍光量、散乱光量などの分析情報を取得し、デジタル変換し、測定結果算出部13に分析情報を提供する(S9)。
5.測定結果算出部13は、検体分析機構30から提供された分析情報と検体情報DB23に格納されている検体情報から測定結果を算出し、測定結果DB24に格納する(S10)。
6.表示画面作成部14は、共通型DB32から図16に示す測定結果画面の型を、表示文字(英語)DB22から文字(英語)を、測定結果DB24から測定結果を読み出し、読み出した型と文字と測定結果を組み合わせて測定結果画面(図9)を作成し、表示パネル40に表示させる(S11)。
7.測定結果画面の印刷が必要な場合には、印刷画面作成部15が共通型DB32に格納されている測定結果画面の型と表示文字(英語)DB22に格納されている文字(英語)と測定結果DB24に格納されている測定結果を組み合わせて印刷画面を作成する(S12)。
【0029】
以下、S5で読み出された言語に関する情報が日本の場合について説明する。
1.測定モード選択部11および表示画面作成部14は、共通型DB32から図14に示す測定モード受付画面の型を、表示文字(日本語)DB21から文字(日本語)を読み出し、読み出した型と文字を組み合わせて測定モード受付画面(図10)を作成し、表示パネル40に表示させる(S20)。
2.例えば、オペレータによってマニュアルモードが選択されると、検体情報受付部12および表示画面作成部14は、共通型DB32から図15に示す検体情報受付画面の型を、表示文字(日本語)DB21から文字(日本語)を読み出し、読み出した型と文字を組み合わせて検体情報受付画面(図11)を作成し、表示パネル40に表示させる(S21)。
3.オペレータによって検体番号、被験者の性別、採尿時刻、尿の種類、尿の色、尿の濁度などの検体情報が検体情報受付画面から入力されると、検体情報受付部12は、それらの情報を検体情報DB23に格納する(S22)。
4.検体分析機構30は、検体をピペットから吸引し、検体を希釈、染色し、フローサイトメータで蛍光量、散乱光量などの分析情報を取得し、デジタル変換し、測定結果算出部13に分析情報を提供する(S23)。
5.測定結果算出部13は、検体分析機構30から提供された分析情報と検体情報DB23に格納されている検体情報から測定結果を算出し、測定結果DB24に格納する(S24)。
6.表示画面作成部14は、共通型DB32から図16に示す測定結果画面の型を、表示文字(日本語)DB21から文字(日本語)を、測定結果DB24から測定結果を読み出し、読み出した型と文字と測定結果を組み合わせて測定結果画面(図12)を作成し、表示パネル40に表示させる(S25)。
7.測定結果画面の印刷が必要な場合には、印刷画面作成部15が共通型DB32に格納されている測定結果画面の型と表示文字(日本語)DB21に格納されている文字(日本語)と測定結果DB24に格納されている測定結果を組み合わせて印刷画面を作成する(S26)。
【0030】
S5で読み出された言語に関する情報がフランス語、ドイツ語等の場合も表示文字(フランス語)DB25、表示文字(ドイツ語)DB26等を使用することにより英語、日本語の場合と同様に実現できる。
【0031】
ところで、測定結果の単位は、国によって異なって表示されることがある。例えばヘモグロビンの測定結果は、日本では通常g/dLで表示されるが、英語圏ではg/Lで表示されることが多い。これに対応するため、表示文字DB(21、22、25、26、27、28)に格納されている文字のうち単位を示すものを表示文字DB(21、22、25、26、27、28)ごとに設定してもよい。この場合、測定結果算出部13での測定結果算出方法を選択した表示文字DB(21、22、25、26、27、28)に応じて変更する。
【0032】
上記の試料分析システムによれば、オペレータが言語切り替えのための操作をすることなく、そのオペレータが所望する言語が自動で表示される。
【0033】
上記の実施例においては、ユーザーインターフェースとして、表示パネル40に可視的に情報表示し、それに触れることによりコマンドを入力するものを示したが、本発明は、これに限定されるものではない。たとえば、音声による情報表示と、音声認識によるコマンド入力を行うようなユーザーインターフェースにおいても応用可能である。音声形式のユーザーインターフェースの場合には、表示文字DB(21,22,25,26,27,28)には、各言語の音声認識ユニットと、音声発生ユニットが含まれる。さらにまた、本発明は、可視的な表示と音声による表示の両方を備えるユーザーインターフェースにも適用できる。
【0034】
上記の例においては、本発明の適用される一実施例として、試料分析システムを例示したが、これに限定されるものではなく、複数の言語に対応する機能を備えた機械装置に適用可能である。たとえば、工作機械の操作盤、プリンター、複写機、パーソナルコンピュータ、ATM等にも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明によれば、オペレータが言語切り替えのための操作をすることなく、そのオペレータが所望する言語を自動で表示する表示装置およびそれを備えた試料分析装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の表示装置を備える試料分析装置の全体構成図。
【図2】本発明の試料分析装置2の内部構成を示すブロック図。
【図3】本発明の試料分析装置に格納される情報を示す説明図。
【図4】本発明の試料分析装置に格納される情報を示す説明図。
【図5】本発明の試料分析システム1の動作を示すフローチャート。
【図6】本発明の試料分析装置が表示するパスワード受付画面。
【図7】本発明の試料分析装置が表示する測定モード受付画面(英語)。
【図8】本発明の試料分析装置が表示する検体情報受付画面(英語)。
【図9】本発明の試料分析装置が表示する測定結果画面(英語)。
【図10】本発明の試料分析装置が表示する測定モード受付画面(日本語)。
【図11】本発明の試料分析装置が表示する検体情報受付画面(日本語)。
【図12】本発明の試料分析装置が表示する測定結果画面(日本語)。
【図13】本発明の試料分析装置に格納される情報を示す説明図。
【図14】本発明の試料分析装置に格納される情報を示す説明図。
【図15】本発明の試料分析装置に格納される情報を示す説明図。
【図16】本発明の試料分析装置に格納される情報を示す説明図。
【符号の説明】
【0037】
1 試料分析システム
2 試料分析装置
3 空圧源
4 レーザ電源
9 オペレータ情報受付部
10 表示文字選択部
11 測定モード選択部
12 検体情報受付部
13 測定結果算出部
14 表示画面作成部
15 印刷画面作成部
19 表示画面(ログイン名)DB
20 オペレータ情報DB
21 表示文字(日本語)DB
22 表示文字(英語)DB
23 検体情報DB
24 測定結果DB
25 表示文字(フランス語)DB
26 表示文字(ドイツ語)DB
27 表示文字(中国語)DB
28 表示文字(ロシア語)DB
29 表示文字選択DB
30 共通型DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オペレータ情報とそのオペレータが使用する言語の種類またはオペレータの居住国に関する情報とを対応付けて記憶するオペレータ情報記憶手段と、
測定結果の単位が第1の単位で記されている第1の表示単位記憶手段と、
測定結果の単位が第2の単位で記されている第2の表示単位記憶手段と、
前記オペレータ情報の入力を受け付ける入力部と、
入力部で受け付けた前記オペレータ情報と対応する言語の種類または居住国に関する情報を前記オペレータ情報記憶手段から読み出し、使用する表示単位記憶手段を選択する表示単位選択手段と、
試料を分析して分析情報を得る分析手段と、
入力部で受け付けた前記オペレータ情報と対応する言語の種類または居住国に関する情報に応じて分析手段で得た分析情報から測定結果を算出する測定結果算出手段と、
前記測定結果と前記単位を組み合わせて表示画面を作成する表示画面作成手段と、
前記表示画面を表示する表示手段を備える試料分析装置。
【請求項2】
前記表示単位選択手段は、入力部で受け付けた前記オペレータ情報と対応するオペレータの居住国に関する情報を前記オペレータ情報記憶手段から読み出し、使用する表示単位記憶手段を選択し、
前記測定結果算出手段は、入力部で受け付けた前記オペレータ情報と対応するオペレータの居住国に関する情報に応じて分析手段で得た分析情報から測定結果を算出する、請求項1記載の試料分析装置。
【請求項3】
前記第1の単位は、g/dLであり、前記第2の単位は、g/Lである、請求項1または2に記載の試料分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−292784(P2007−292784A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−183192(P2007−183192)
【出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【分割の表示】特願2002−17994(P2002−17994)の分割
【原出願日】平成14年1月28日(2002.1.28)
【出願人】(390014960)シスメックス株式会社 (810)
【Fターム(参考)】