表示装置およびテレビジョン装置
【課題】バックライト光源の光がコーナー部を介して外部に漏れることを抑制することが可能な表示装置を提供する。
【解決手段】この液晶テレビジョン装置100(表示装置)は、光源4bと、光源4bを覆うリアフレーム5とを含む液晶モジュール2と、リアフレーム5の後面を部分的に覆うとともに、リアフレーム5の後面の少なくとも外周部51の周辺の領域を露出させるように配置されたカバー部材6とを備え、リアフレーム5は、底面部50と側面部51a〜51dとを有するとともに、リアフレーム5の外周部51のコーナー部51e〜51hは、隣接する側面部51a〜51d同士が隙間なく接合された形状を有している。
【解決手段】この液晶テレビジョン装置100(表示装置)は、光源4bと、光源4bを覆うリアフレーム5とを含む液晶モジュール2と、リアフレーム5の後面を部分的に覆うとともに、リアフレーム5の後面の少なくとも外周部51の周辺の領域を露出させるように配置されたカバー部材6とを備え、リアフレーム5は、底面部50と側面部51a〜51dとを有するとともに、リアフレーム5の外周部51のコーナー部51e〜51hは、隣接する側面部51a〜51d同士が隙間なく接合された形状を有している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示装置およびテレビジョン装置に関し、特に、バックライト光源を含む表示パネルを備えた表示装置およびテレビジョン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バックライト光源を含む表示パネルを備えた表示装置およびテレビジョン装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、前側の表キャビネットと、後側の裏キャビネットと、表キャビネットおよび裏キャビネットに挟まれた状態で収納された液晶表示装置とを備えたテレビ受信装置が開示されている。この液晶表示装置は、前側のベゼルと、液晶パネルと、後側のバックライト装置とを含んでいる。また、バックライト装置は、フレームと、前側(表示側)に光を出射する複数のLED光源が配置されたシャーシとを有している。また、ベゼル、フレームおよびシャーシは、共に4つの側面部を有する矩形状に形成されているとともに、LED光源は、ベゼル、フレームおよびシャーシの各々の側面部によって囲まれる領域に配置されている。ここで、上記特許文献1では、ベゼル、フレームおよびシャーシの各々の外周部のコーナー部には隙間が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2009−054177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載のテレビ受信装置では、ベゼル、フレームおよびシャーシの各々の外周部のコーナー部に隙間が形成されているため、LED光源からの光が、液晶表示装置のコーナー部の各々の隙間を介して液晶表示装置の外部に漏れてしまうという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、バックライト光源の光がコーナー部を介して外部に漏れることを抑制することが可能な表示装置およびテレビジョン装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の第1の局面による表示装置は、バックライト光源と、バックライト光源を覆う基板取付部材とを含む表示パネルと、基板取付部材の後面を部分的に覆うとともに、基板取付部材の後面の少なくとも外周部周辺の領域を露出させるように配置されたカバー部材とを備え、基板取付部材は、底面部と側面部とを有するとともに、基板取付部材の外周部のコーナー部は、隣接する側面部同士が隙間なく接合された形状を有している。
【0008】
この発明の第1の局面による表示装置では、上記のように、基板取付部材の外周部のコーナー部が、隣接する側面部同士が隙間なく接合された形状を有することによって、基板取付部材に覆われたバックライト光源からの光が、基板取付部材のコーナー部を介して外部に漏れることを抑制することができる。特に、本発明のように、表示パネルの基板取付部材の外周部周辺を露出させるようにカバー部材が配置される場合にも、基板取付部材の隙間のないコーナー部により、バックライト光源の光が露出された外周部のコーナー部を介して表示装置の外部に漏れることを確実に抑制することができる。また、基板取付部材の外周部のコーナー部から外部への光漏れを抑制することにより、カバー部材から露出される基板取付部材の外周部周辺を容易に後部筐体として使用することができる。
【0009】
上記第1の局面による表示装置において、好ましくは、基板取付部材のコーナー部における側面部の外周面は、隣接する側面部同士が隙間なく接合されて丸形形状を有するように形成されている。このように構成すれば、コーナー部から外部への光漏れを抑制しながら、丸形形状のコーナー部により、コーナー部の外周面が角形形状を有する場合と異なり、基板取付部材以外の部材がコーナー部に接触して損傷することを抑制することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、基板取付部材により後部筐体が構成されており、基板取付部材の側面部の外周面に近接して対向する内周面を有する枠状の前部筐体をさらに備える。このように構成すれば、前部筐体の内周面により後部筐体を兼ねる基板取付部材の側面部の外周面を覆うことができるので、バックライト光源からの光が、基板取付部材の側面部の外周面を介して外部に漏れることをより確実に抑制することができる。また、丸形形状のコーナー部により、コーナー部における側面部の外周面が角形形状を有する場合と異なり、コーナー部に近接して配置される前部筐体の内周面がコーナー部に接触して損傷することを抑制することができる。
【0011】
上記前部筐体を備える表示装置において、好ましくは、前部筐体は、基板取付部材のコーナー部よりも内側の位置に形成され、後面側に突出する遮光部を含む。このように構成すれば、遮光部により、バックライト光源の光が基板取付部材のコーナー部を介して表示装置の外部に漏れることを効果的に抑制することができる。
【0012】
上記第1の局面による表示装置において、好ましくは、基板取付部材は、金属製であり、基板取付部材の底面部のうち、露出された外周部周辺の領域は、後面側に膨らんだ凸形状を有する。このように構成すれば、後面側に膨らんだ凸形状により、金属製の基板取付部材の外周部周辺の機械的強度を向上させることができるので、カバー部材から露出された基板取付部材の外周部周辺を後部筐体として用いる場合にも、後部筐体として必要な機械的強度を十分に確保することができる。
【0013】
上記第1の局面による表示装置において、好ましくは、基板取付部材の底面部のうち、基板取付部材のカバー部材により覆われる領域は、凹形状に形成されており、カバー部材は、凹形状の領域に嵌まり込むように取り付けられている。このように構成すれば、基板取付部材のカバー部材により覆われる領域が平坦面状に形成されている場合と異なり、凹形状に形成されている分、基板取付部材のカバー部材により覆われる領域の高さが小さくなるので、装置全体の厚みを小さくすることができる。
【0014】
上記第1の局面による表示装置において、好ましくは、基板取付部材の後面に取り付けられた回路基板をさらに備え、カバー部材は、基板取付部材の後面に取り付けられた回路基板を覆うとともに、基板取付部材の後面の外周部周辺の領域を露出させるように配置されており、基板取付部材は、金属製であり、基板取付部材の露出された外周部周辺の領域は、少なくとも基板取付部材に取り付けられた回路基板の熱を外部に放熱する放熱部として機能する。このように構成すれば、金属製の基板取付部材に取り付けられた回路基板からの熱を、基板取付部材の露出された外周部周辺の領域から外部に効率的に放熱しつつ、バックライト光源の光が露出された外周部のコーナー部を介して表示装置の外部に漏れることを確実に抑制することができる。
【0015】
この場合、好ましくは、スピーカをさらに備え、カバー部材は、回路基板に加えてスピーカも覆うように配置されている。このように構成すれば、スピーカを覆うための部材を別途設ける必要がないので、部品点数を削減することができる。
【0016】
この発明の第2の局面によるテレビジョン装置は、テレビジョン放送を受信可能な受信部と、バックライト光源と、バックライト光源を覆う基板取付部材とを含むとともに、テレビジョン放送を表示可能な表示パネルと、基板取付部材の後面を部分的に覆うとともに、基板取付部材の後面の少なくとも外周部周辺の領域を露出させるように配置されたカバー部材とを備え、基板取付部材は、底面部と側面部とを有するとともに、基板取付部材の外周部のコーナー部は、隣接する側面部同士が隙間なく接合された形状を有している。
【0017】
この発明の第2の局面によるテレビジョン装置では、上記のように、基板取付部材の外周部のコーナー部が、隣接する側面部同士が隙間なく接合された形状を有することによって、基板取付部材に覆われたバックライト光源からの光が、基板取付部材のコーナー部を介して外部に漏れることを抑制することができる。特に、本発明のように、表示パネルの基板取付部材の外周部周辺を露出させるようにカバー部材が配置される場合にも、基板取付部材の隙間のないコーナー部により、バックライト光源の光が露出された外周部のコーナー部を介してテレビジョン装置の外部に漏れることを確実に抑制することができる。また、基板取付部材の外周部のコーナー部から外部への光漏れを抑制することにより、カバー部材から露出される基板取付部材の外周部周辺を容易に後部筐体として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置を前側から見た全体斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置を後側から見た全体斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置を後側から見た平面図である。
【図4】本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置の構成を示した分解斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態による回路基板が取り付けられたリアフレームを後側から見た平面図である。
【図6】本発明の一実施形態によるリアフレームを前側から見た斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態によるリアフレームのコーナー部周辺を前側から見た拡大斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態によるリアフレームのコーナー部周辺を前側から見た拡大図である。
【図9】図3の300−300線に沿った液晶テレビジョン装置の断面図である。
【図10】図3の400−400線に沿った液晶テレビジョン装置の断面図である。
【図11】図3の500−500線に沿った液晶テレビジョン装置の断面図である。
【図12】本発明の一実施形態による前部筐体とリアフレームとの嵌合を説明するための拡大斜視図である。
【図13】本発明の一実施形態による前部筐体とリアフレームとの嵌合を後側から見た拡大斜視図である。
【図14】本発明の一実施形態による前部筐体とリアフレームとの嵌合を後側から見た拡大図である。
【図15】図3および図14の600−600線に沿った液晶テレビジョン装置の断面図である。
【図16】本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置の構成を示したブロック図である。
【図17】本発明の一実施形態の変形例による液晶テレビジョン装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図16を参照して、本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置100の構成について説明する。なお、液晶テレビジョン装置100は、本発明の「表示装置」および「テレビジョン装置」の一例である。
【0021】
本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置100は、図1および図2に示すように、矩形形状を有するとともに、枠状の前部筐体1と、前部筐体1に収納された液晶モジュール2と、液晶テレビジョン装置100全体を支持するスタンド部材3(図2参照)とを備えている。なお、液晶モジュール2は、本発明の「表示パネル」の一例である。また、前部筐体1およびスタンド部材3は、共に樹脂製である。
【0022】
また、図2および図3に示すように、前部筐体1の後面側(Y2側、図2参照)には、板金からなる金属製のリアフレーム5が配置されている。なお、リアフレーム5は、本発明の「基板取付部材」の一例である。また、リアフレーム5は、後方(Y2側)から見て、矩形形状を有しているとともに、前部筐体1よりも小さく形成されている。また、図3に示すように、前部筐体1の周縁部1aの内周面101aがリアフレーム5の後述する外周面51iを覆うように構成されている。
【0023】
また、板金製のリアフレーム5の後面側(Y2側、図4参照)には、樹脂製のカバー部材6が取り付けられている。このカバー部材6は、後方(Y2側)から見て、矩形形状を有しているとともに、前部筐体1およびリアフレーム5よりも小さく形成されている。
【0024】
また、図4に示すように、前部筐体1とリアフレーム5との間には、リアフレーム5から前部筐体1の方向(矢印Y1方向)に向かって、光反射シート(図示せず)、導光板(図示せず)、光学シート(図示せず)、枠状の樹脂フレーム4a、液晶セル(図示せず)および枠状のベゼル(図示せず)などが配置されている。また、樹脂フレーム4aのX2側の側方には、複数のLEDから構成される光源4bが配置されている。なお、光源4bは、本発明の「バックライト光源」の一例である。これにより、光学部材2aおよび光源4bを覆うように配置されたリアフレーム5は、前部筐体1によって前側(Y1側)から覆われるように構成されている。なお、液晶モジュール2は、樹脂フレーム4a、上記図示しない構成要素、光源4bおよびリアフレーム5を含んでいる。
【0025】
リアフレーム5は、図5および図6に示すように、略矩形状に形成されている底面部50と、リアフレーム5の外周部51に位置するとともに、底面部50から前側(Y1側、図6参照)に延びる4つの側面部51a、51b、51cおよび51dとを含んでいる。この4つの側面部51a〜51dは、絞りプレス加工によってリアフレーム5を形成する際に、底面部50の外周部51の近傍が底面部50に対して垂直な方向(Y1側)に曲げられることによって形成されている。
【0026】
また、リアフレーム5の側面部51a〜51dは、リアフレーム5の外周部51の全周に渡って延びるように形成されているとともに、外周部51の4隅のコーナー部51e、51f、51gおよび51hは、共に、外部に露出するように構成されている。
【0027】
ここで、本実施形態では、図5に示すように、隣接する一対の側面部51aおよび51bは、外周部51のコーナー部51eにおいて隙間なく接合されている。具体的には、図7および図8に示すように、X方向に直線状に延びる側面部51aのX1側の端部と、Y方向に直線状に延びる側面部51bのZ1側の端部とは、コーナー部51eによって隙間なく一体的に接続されている。また、コーナー部51eでの外周面51iは、所定の曲率半径R(図8参照)の丸形形状(曲面状)を有するように形成されている。なお、コーナー部51eは、絞りプレス加工によってリアフレーム5を形成する際に、一対の側面部51aおよび51bと同時に一体的に形成される。
【0028】
同様に、隣接する一対の側面部51bおよび51cは、コーナー部51fにおいて隙間なく一体的に接続されている。また、隣接する一対の側面部51cおよび51dは、コーナー部51gにおいて隙間なく一体的に接続されている。また、隣接する一対の側面部51dおよび51aは、コーナー部51hにおいて隙間なく一体的に接続されている。また、コーナー部51eと同様に、コーナー部51f〜51hでの外周面51iは、共に所定の曲率半径Rの丸形形状を有するように形成されている。また、コーナー部51f〜51hは、絞りプレス加工によってリアフレーム5を形成する際に、側面部51a〜51dと同時に一体的に形成される。
【0029】
また、図6および図9〜図11に示すように、リアフレーム5の底面部50のうち、外周部51の近傍の領域(リアフレーム5のカバー部材6から露出される領域(非基板取付領域))には、後側(Y2側)に膨らむ凸部50aが形成されている。この凸部50aは、側面部51a、51bおよび51dの近傍から徐々に後側(Y2側)に膨らむように形成されている。
【0030】
また、底面部50の凸部50aが形成されている領域の内側(中央側)の基板取付領域50bには、底面部50が前側(Y1側)に窪むことによって、凹部50cが形成されている。なお、リアフレーム5の底面部50の凸部50aおよび凹部50cは、絞りプレス加工によって一体的に形成される。
【0031】
また、図5に示すように、底面部50の凹部50cからなる基板取付領域50bの後面には、装置全体に電力を供給する機能を有す回路基板7と、信号処理用の回路基板8とがX方向に所定の間隔を隔てて並べて取り付けられている。具体的には、図6に示すように、凹部50cからなる基板取付領域50bには、2つの回路基板7および8の各々を取り付けるための複数の基板取付用ネジ穴50dが形成されている。この基板取付用ネジ穴50dは、凹部50cからなる基板取付領域50bよりも後方(Y2側)に突出する部分に設けられている。
【0032】
また、図4に示すように、回路基板7の外縁部には、ネジ9を挿入するためのネジ挿入穴7aが形成されているとともに、回路基板8の外縁部には、ネジ9を挿入するためのネジ挿入穴8aが形成されている。また、2つの回路基板7および8の各々は、複数のネジ9が回路基板7のネジ挿入穴7aおよび回路基板8のネジ挿入穴8aを介してリアフレーム5の複数の基板取付用ネジ穴50dに取り付けられることにより、リアフレーム5に対して固定されている。
【0033】
また、図9〜図11に示すように、底面部50の基板取付領域50bを構成する凹部50cの内周縁部は、カバー部材6の外周部に対応するように形成されている。これにより、カバー部材6の外周部がY2側から底面部50の凹部50cの内周縁部に嵌め込まれることによって、凹部50c(基板取付領域50b)を覆った状態のカバー部材6がリアフレーム5の底面部50に取り付けられるように構成されている。
【0034】
また、図5に示すように、リアフレーム5の底面部50の外周部51に沿って、複数のネジ挿入穴50eが形成されている。また、図3に示すように、複数のネジ挿入穴50e(図5参照)に複数のネジ9の各々が取り付けられることにより、リアフレーム5が前部筐体1に対して取り付けられている。この際、図12〜図14に示すように、前部筐体1の内周面101aが、リアフレーム5の外周部51に近接するとともに、外周部51の外周面51iに対向するように、リアフレーム5が前部筐体1に嵌め込まれるように構成されている。また、リアフレーム5のコーナー部51eおよび51f(図3参照)の外周面51iが丸形形状を有することによって、前部筐体1のコーナー部に、リアフレーム5のコーナー部51eおよび51fを容易に配置することが可能である。
【0035】
また、図9〜図11に示すように、前部筐体1の周縁部1aのうち、リアフレーム5の側面部51a、51bおよび51dに対向する部分には、それぞれ、リアフレーム5の側面部51a、51bおよび51dが挟み込まれるレール部1bが形成されている。これにより、レール部1bによって、リアフレーム5が前部筐体1に位置決めされるように構成されている。また、レール部1bでは、外側の内側面(たとえば、図9におけるX1側の内側面)が、前部筐体1の周縁部1aの内周面101aになるように構成されている。
【0036】
また、図3に示すように、前部筐体1の周縁部1aのうち、リアフレーム5の上側(Z1側)のコーナー部51eおよび51hに対向する部分には、レール部1bは形成されていない。一方、コーナー部51eおよび51hに対応する前部筐体1のコーナー部の近傍には、それぞれ、リブ1cが設けられている。この一対のリブ1cは、それぞれ、前側筐体1の周縁部1aおよびリアフレーム5のコーナー部51eおよび51hよりも内側(樹脂フレーム4a側)に形成されている。また、一対のリブ1cは、図15に示すように、周縁部1aの後面側(Y2側)への突出高さよりも若干低い突出高さ位置まで、後面側に突出するように形成されている。さらに、図14に示すように、一対のリブ1cは、それぞれ、コーナー部51eおよび51h(図3参照)に対応するように曲面状に形成されている。これにより、一対のリブ1cは、それぞれ、光源4bからの光がリアフレーム5のコーナー部51eおよび51hに到達することを効果的に抑制するように構成されている。なお、リブ1cは、本発明の「遮光部」の一例である。
【0037】
また、図15に示すように、前部筐体1の周縁部1aと、リアフレーム5のコーナー部51eおよび51h(図3参照)とは接触しないように配置されている。これにより、周縁部1aがコーナー部51eおよび51hに接触して損傷することを抑制することが可能である。
【0038】
また、図4に示すように、リアフレーム5の底面部50の後面(Y2側)には、複数のカバー部材取付用ネジ穴50fが形成されているとともに、カバー部材6には、複数のネジ挿入穴6aおよび61aが形成されている。そして、複数のネジ挿入穴6aおよび61aの各々にネジ9が取り付けられることにより、樹脂製のカバー部材6が金属製のリアフレーム5に対して取り付けられている。具体的には、カバー部材6は、ネジ9がカバー部材6のネジ挿入穴6aを介してリアフレーム5のカバー部材取付用ネジ穴50fに取り付けられることにより、リアフレーム5に対して固定されている。なお、カバー部材6の左上に形成されたネジ挿入穴61aに挿入されたネジ9は、回路基板7の左上に形成されたネジ挿入穴7aを介して、リアフレーム5の左上に形成された基板取付用ネジ穴50dに取り付けられている。
【0039】
また、リアフレーム5の後面に形成されたカバー部材取付用ネジ穴50fのうちの下方(Z2側)に形成されたカバー部材取付用ネジ穴50fには、スピーカ取付部材10を挟み込むようにして、ネジ9によりカバー部材6が取り付けられている。また、スピーカ取付部材10には、2つのスピーカ11が取り付けられている。また、カバー部材6は、2つの回路基板7および8と、2つのスピーカ11が取り付けられたスピーカ取付部材10とを後方(Y2側)から覆うように取り付けられている。
【0040】
また、図4に示すように、カバー部材6は、2つの回路基板7および8が取り付けられたリアフレーム5の底面部50の基板取付領域50bの左右および上部の縁部を後方(Y2側)から覆うように構成されている。これにより、カバー部材6から露出されるリアフレーム5の非基板取付領域(基板取付領域50b以外の領域)は、逆U字形状(図3参照)を有する。また、図3に示すように、リアフレーム5の露出された外周部51の近傍の逆U字形状の非基板取付領域により、液晶テレビジョン装置100の後部筐体が構成されている。また、金属製のリアフレーム5の逆U字形状の非基板取付領域は、基板取付領域50b(図5参照)に取り付けられた回路基板7および8から発生する熱を外部に放熱する放熱部として機能するように構成されている。
【0041】
また、図9〜図11に示すように、カバー部材6は、リアフレーム5の後面に取り付けられた2つの回路基板7および8を収納する凹部6bを有している。2つの回路基板7および8は、カバー部材6の凹部6bに収納された状態でカバー部材6により覆われている。
【0042】
また、図5に示すように、リアフレーム5に取り付けられた2つの回路基板7および8のうちのX1側に配置された回路基板8は、外部接続端子12と、テレビジョン放送を受信可能な受信部(チューナー)13とを有している。また、図16に示すように、受信部13を介して受信したテレビジョン放送信号のうち、映像に関する信号を液晶モジュール2に出力するとともに、音声に関する信号をスピーカ11に出力するように構成されている。
【0043】
本実施形態では、上記のように、隣接する一対の側面部51a〜51dが、コーナー部51e〜51hにおいて隙間なく一体的に接続されるように構成することによって、リアフレーム5に覆われた光源4bからの光が、リアフレーム5のコーナー部51e〜51hを介して外部に漏れることを抑制することができる。特に、本実施形態のように、液晶モジュール2のリアフレーム5の外周部51の周辺を露出させるようにカバー部材6が配置される場合にも、リアフレーム5の隙間のないコーナー部51e〜51hにより、光源4bの光が露出された外周部51のコーナー部51e〜51hを介して液晶テレビジョン装置100の外部に漏れることを確実に抑制することができる。また、リアフレーム5の外周部51のコーナー部51e〜51hから外部への光漏れを抑制することにより、カバー部材6から露出されるリアフレーム5の外周部51の周辺を容易に後部筐体として使用することができる。
【0044】
また、本実施形態では、上記のように、コーナー部51e〜51hでの外周面51iを、各々所定の曲率半径Rの丸形形状を有するように形成する。これにより、コーナー部51e〜51hから外部への光漏れを抑制しながら、丸形形状のコーナー部51e〜51hにより、コーナー部51e〜51hの外周面51iが角形形状を有する場合と異なり、コーナー部51e〜51hに近接して配置される前部筐体1の内周面101aがコーナー部51e〜51hに接触して損傷することを抑制することができる。
【0045】
また、本実施形態では、上記のように、前部筐体1の周縁部1aの内周面101aがリアフレーム5の外周部51に近接するとともに、外周部51の外周面51iに対向するように、リアフレーム5が前部筐体1に嵌め込まれるように構成する。これにより、前部筐体1の内周面101aにより後部筐体を兼ねるリアフレーム5の側面部51a〜51dの外周面51iを覆うことができるので、光源4bからの光が、リアフレーム5の側面部51a〜51dの外周面51iを介して外部に漏れることをより確実に抑制することができる。
【0046】
また、本実施形態では、上記のように、一対のリブ1cを、それぞれ、リアフレーム5のコーナー部51eおよび51hよりも内側(樹脂フレーム4a側)に形成する。また、一対のリブ1cを、後面側(Y2側)に突出するように形成するとともに、それぞれ、コーナー部51eおよび51hに対応するように曲面状に形成する。これにより、一対のリブ1cにより、光源4bの光がリアフレーム5のコーナー部51eおよび51hを介して液晶テレビジョン装置100の外部に漏れることを効果的に抑制することができる。
【0047】
また、本実施形態では、上記のように、金属製のリアフレーム5の底面部50のうち、外周部51の側面部51a、51bおよび51dの近傍を除く領域に、他の領域(外周部51の側面部51a、51bおよび51dの近傍の領域)よりも後側(Y2側)に膨らむ凸部50aを形成する。これにより、後面側(Y2側)に膨らんだ凸形状により、金属製のリアフレーム5の外周部51の周辺の機械的強度を向上させることができるので、カバー部材6から露出されたリアフレーム5の外周部51の周辺を後部筐体として用いる場合にも、後部筐体として必要な機械的強度を十分に確保することができる。
【0048】
また、本実施形態では、上記のように、カバー部材6がY2側から底面部50の凹部50cに嵌め込まれることによって、カバー部材6が、凹部50cを覆った状態でリアフレーム5の底面部50に取り付けられるように構成する。これにより、リアフレーム5のカバー部材6により覆われる領域(凹部50c)が平坦面状に形成されている場合と異なり、凹形状に形成されている分、リアフレーム5の凹部50cの高さが小さくなるので、装置全体の厚みを小さくすることができる。また、カバー部材6がY2側から底面部50の凹部50cに嵌め込むことによって、容易に、カバー部材6の位置決めを行うことができる。
【0049】
また、本実施形態では、上記のように、カバー部材6が2つの回路基板7および8が取り付けられたリアフレーム5の底面部50の凹部50cを後方(Y2側)から覆うことにより、リアフレーム5の後面の側面部51a、51bおよび51dが露出されるように構成するとともに、金属製のリアフレーム5の露出された外周部51の近傍の部分が、凹部50cに取り付けられた回路基板7および8から発生する熱を外部に放熱する放熱部として機能するように構成する。これにより、金属製のリアフレーム5に取り付けられた回路基板7および8からの熱を、リアフレーム5の露出された外周部51の周辺の領域から外部に効率的に放熱しつつ、光源4bの光が露出された外周部51のコーナー部51e〜51hを介して液晶テレビジョン装置100の外部に漏れることを確実に抑制することができる。
【0050】
また、本実施形態では、上記のように、カバー部材6を2つの回路基板7および8および2つのスピーカ11を覆うように、リアフレーム5の後面(Y2側)に取り付ける。これにより、スピーカ11を覆うための部材を別途設ける必要がないので、部品点数を削減することができる。
【0051】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0052】
たとえば、上記実施形態では、隣接する側面部51a〜51d同士が隙間なく接続される4つのコーナー部51e〜51hの全てを共に外部に露出させた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、4つのコーナー部51e〜51hのうち、1箇所以上3箇所以下だけ外部に露出させてもよい。この場合、外部に露出されないコーナー部では、隣接する側面部同士が隙間なく接合されていなくてもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、隣接する側面部51a〜51d同士を隙間なく接続するコーナー部51e〜51hが側面部51a〜51dと同時に一体的に形成される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、コーナー部と側面部とは、同時に一体的に形成されなくてもよい。たとえば、プレス加工などによって予め互いに離間した状態の側面部を形成した後に、離間した状態の側面部同士を溶接などの接合方法を用いて接合することによって、隣接する側面部がコーナー部において隙間なく接合されるように構成してもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、リアフレーム5が板金からなる金属製である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、リアフレームが、樹脂などの他の材質からなるように構成してもよい。なお、リアフレームの放熱性を向上させるためには、リアフレームは熱伝導性に優れた金属製であるのが好ましい。
【0055】
また、上記実施形態では、コーナー部51e〜51hの外周面51iが所定の曲率半径Rの丸形形状を有するように形成された例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、隣接する側面部がコーナー部によって隙間なく接合されていれば、コーナー部の外周面の形状は特に限定されない。たとえば、コーナー部の外周面がC面取形状や角形形状を有していてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、コーナー部51eに対応する前部筐体1のコーナー部の近傍に、リブ1cを設ける一方、レール部1bを設けない例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図17に示す変形例のように、コーナー部51eに対応する前部筐体201のコーナー部の近傍に、リブ1cとレール部201bとの両方を設けてもよい。これにより、レール部201bの内側(樹脂フレーム4a側)の突起とリブ1cとの両方によって、光源からの光がリアフレーム5のコーナー部51eを介して液晶テレビジョン装置200の外部に漏れることを効果的に抑制することが可能である。なお、液晶テレビジョン装置200は、本発明の「表示装置」および「テレビジョン装置」の一例である。
【0057】
また、上記実施形態では、本発明の「表示装置」および「テレビジョン装置」を、液晶テレビジョン装置100に適用した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、テレビジョン装置以外のたとえばパーソナルコンピュータのモニタなどの他の表示装置や液晶テレビジョン装置以外のテレビジョン装置にも本発明を適用可能である。
【符号の説明】
【0058】
1、201 前部筐体
1c リブ(遮光部)
2 液晶モジュール(表示パネル)
4b 光源(バックライト光源)
5 リアフレーム(基板取付部材)
6 カバー部材
7、8 回路基板
11 スピーカ
13 受信部
50 底面部
51 外周部
51a、51b、51c、51d 側面部
51e、51f、51g、51h コーナー部
51i 外周面
100、200 液晶テレビジョン装置(表示装置、テレビジョン装置)
101a 内周面
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示装置およびテレビジョン装置に関し、特に、バックライト光源を含む表示パネルを備えた表示装置およびテレビジョン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バックライト光源を含む表示パネルを備えた表示装置およびテレビジョン装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、前側の表キャビネットと、後側の裏キャビネットと、表キャビネットおよび裏キャビネットに挟まれた状態で収納された液晶表示装置とを備えたテレビ受信装置が開示されている。この液晶表示装置は、前側のベゼルと、液晶パネルと、後側のバックライト装置とを含んでいる。また、バックライト装置は、フレームと、前側(表示側)に光を出射する複数のLED光源が配置されたシャーシとを有している。また、ベゼル、フレームおよびシャーシは、共に4つの側面部を有する矩形状に形成されているとともに、LED光源は、ベゼル、フレームおよびシャーシの各々の側面部によって囲まれる領域に配置されている。ここで、上記特許文献1では、ベゼル、フレームおよびシャーシの各々の外周部のコーナー部には隙間が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2009−054177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載のテレビ受信装置では、ベゼル、フレームおよびシャーシの各々の外周部のコーナー部に隙間が形成されているため、LED光源からの光が、液晶表示装置のコーナー部の各々の隙間を介して液晶表示装置の外部に漏れてしまうという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、バックライト光源の光がコーナー部を介して外部に漏れることを抑制することが可能な表示装置およびテレビジョン装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の第1の局面による表示装置は、バックライト光源と、バックライト光源を覆う基板取付部材とを含む表示パネルと、基板取付部材の後面を部分的に覆うとともに、基板取付部材の後面の少なくとも外周部周辺の領域を露出させるように配置されたカバー部材とを備え、基板取付部材は、底面部と側面部とを有するとともに、基板取付部材の外周部のコーナー部は、隣接する側面部同士が隙間なく接合された形状を有している。
【0008】
この発明の第1の局面による表示装置では、上記のように、基板取付部材の外周部のコーナー部が、隣接する側面部同士が隙間なく接合された形状を有することによって、基板取付部材に覆われたバックライト光源からの光が、基板取付部材のコーナー部を介して外部に漏れることを抑制することができる。特に、本発明のように、表示パネルの基板取付部材の外周部周辺を露出させるようにカバー部材が配置される場合にも、基板取付部材の隙間のないコーナー部により、バックライト光源の光が露出された外周部のコーナー部を介して表示装置の外部に漏れることを確実に抑制することができる。また、基板取付部材の外周部のコーナー部から外部への光漏れを抑制することにより、カバー部材から露出される基板取付部材の外周部周辺を容易に後部筐体として使用することができる。
【0009】
上記第1の局面による表示装置において、好ましくは、基板取付部材のコーナー部における側面部の外周面は、隣接する側面部同士が隙間なく接合されて丸形形状を有するように形成されている。このように構成すれば、コーナー部から外部への光漏れを抑制しながら、丸形形状のコーナー部により、コーナー部の外周面が角形形状を有する場合と異なり、基板取付部材以外の部材がコーナー部に接触して損傷することを抑制することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、基板取付部材により後部筐体が構成されており、基板取付部材の側面部の外周面に近接して対向する内周面を有する枠状の前部筐体をさらに備える。このように構成すれば、前部筐体の内周面により後部筐体を兼ねる基板取付部材の側面部の外周面を覆うことができるので、バックライト光源からの光が、基板取付部材の側面部の外周面を介して外部に漏れることをより確実に抑制することができる。また、丸形形状のコーナー部により、コーナー部における側面部の外周面が角形形状を有する場合と異なり、コーナー部に近接して配置される前部筐体の内周面がコーナー部に接触して損傷することを抑制することができる。
【0011】
上記前部筐体を備える表示装置において、好ましくは、前部筐体は、基板取付部材のコーナー部よりも内側の位置に形成され、後面側に突出する遮光部を含む。このように構成すれば、遮光部により、バックライト光源の光が基板取付部材のコーナー部を介して表示装置の外部に漏れることを効果的に抑制することができる。
【0012】
上記第1の局面による表示装置において、好ましくは、基板取付部材は、金属製であり、基板取付部材の底面部のうち、露出された外周部周辺の領域は、後面側に膨らんだ凸形状を有する。このように構成すれば、後面側に膨らんだ凸形状により、金属製の基板取付部材の外周部周辺の機械的強度を向上させることができるので、カバー部材から露出された基板取付部材の外周部周辺を後部筐体として用いる場合にも、後部筐体として必要な機械的強度を十分に確保することができる。
【0013】
上記第1の局面による表示装置において、好ましくは、基板取付部材の底面部のうち、基板取付部材のカバー部材により覆われる領域は、凹形状に形成されており、カバー部材は、凹形状の領域に嵌まり込むように取り付けられている。このように構成すれば、基板取付部材のカバー部材により覆われる領域が平坦面状に形成されている場合と異なり、凹形状に形成されている分、基板取付部材のカバー部材により覆われる領域の高さが小さくなるので、装置全体の厚みを小さくすることができる。
【0014】
上記第1の局面による表示装置において、好ましくは、基板取付部材の後面に取り付けられた回路基板をさらに備え、カバー部材は、基板取付部材の後面に取り付けられた回路基板を覆うとともに、基板取付部材の後面の外周部周辺の領域を露出させるように配置されており、基板取付部材は、金属製であり、基板取付部材の露出された外周部周辺の領域は、少なくとも基板取付部材に取り付けられた回路基板の熱を外部に放熱する放熱部として機能する。このように構成すれば、金属製の基板取付部材に取り付けられた回路基板からの熱を、基板取付部材の露出された外周部周辺の領域から外部に効率的に放熱しつつ、バックライト光源の光が露出された外周部のコーナー部を介して表示装置の外部に漏れることを確実に抑制することができる。
【0015】
この場合、好ましくは、スピーカをさらに備え、カバー部材は、回路基板に加えてスピーカも覆うように配置されている。このように構成すれば、スピーカを覆うための部材を別途設ける必要がないので、部品点数を削減することができる。
【0016】
この発明の第2の局面によるテレビジョン装置は、テレビジョン放送を受信可能な受信部と、バックライト光源と、バックライト光源を覆う基板取付部材とを含むとともに、テレビジョン放送を表示可能な表示パネルと、基板取付部材の後面を部分的に覆うとともに、基板取付部材の後面の少なくとも外周部周辺の領域を露出させるように配置されたカバー部材とを備え、基板取付部材は、底面部と側面部とを有するとともに、基板取付部材の外周部のコーナー部は、隣接する側面部同士が隙間なく接合された形状を有している。
【0017】
この発明の第2の局面によるテレビジョン装置では、上記のように、基板取付部材の外周部のコーナー部が、隣接する側面部同士が隙間なく接合された形状を有することによって、基板取付部材に覆われたバックライト光源からの光が、基板取付部材のコーナー部を介して外部に漏れることを抑制することができる。特に、本発明のように、表示パネルの基板取付部材の外周部周辺を露出させるようにカバー部材が配置される場合にも、基板取付部材の隙間のないコーナー部により、バックライト光源の光が露出された外周部のコーナー部を介してテレビジョン装置の外部に漏れることを確実に抑制することができる。また、基板取付部材の外周部のコーナー部から外部への光漏れを抑制することにより、カバー部材から露出される基板取付部材の外周部周辺を容易に後部筐体として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置を前側から見た全体斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置を後側から見た全体斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置を後側から見た平面図である。
【図4】本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置の構成を示した分解斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態による回路基板が取り付けられたリアフレームを後側から見た平面図である。
【図6】本発明の一実施形態によるリアフレームを前側から見た斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態によるリアフレームのコーナー部周辺を前側から見た拡大斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態によるリアフレームのコーナー部周辺を前側から見た拡大図である。
【図9】図3の300−300線に沿った液晶テレビジョン装置の断面図である。
【図10】図3の400−400線に沿った液晶テレビジョン装置の断面図である。
【図11】図3の500−500線に沿った液晶テレビジョン装置の断面図である。
【図12】本発明の一実施形態による前部筐体とリアフレームとの嵌合を説明するための拡大斜視図である。
【図13】本発明の一実施形態による前部筐体とリアフレームとの嵌合を後側から見た拡大斜視図である。
【図14】本発明の一実施形態による前部筐体とリアフレームとの嵌合を後側から見た拡大図である。
【図15】図3および図14の600−600線に沿った液晶テレビジョン装置の断面図である。
【図16】本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置の構成を示したブロック図である。
【図17】本発明の一実施形態の変形例による液晶テレビジョン装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図16を参照して、本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置100の構成について説明する。なお、液晶テレビジョン装置100は、本発明の「表示装置」および「テレビジョン装置」の一例である。
【0021】
本発明の一実施形態による液晶テレビジョン装置100は、図1および図2に示すように、矩形形状を有するとともに、枠状の前部筐体1と、前部筐体1に収納された液晶モジュール2と、液晶テレビジョン装置100全体を支持するスタンド部材3(図2参照)とを備えている。なお、液晶モジュール2は、本発明の「表示パネル」の一例である。また、前部筐体1およびスタンド部材3は、共に樹脂製である。
【0022】
また、図2および図3に示すように、前部筐体1の後面側(Y2側、図2参照)には、板金からなる金属製のリアフレーム5が配置されている。なお、リアフレーム5は、本発明の「基板取付部材」の一例である。また、リアフレーム5は、後方(Y2側)から見て、矩形形状を有しているとともに、前部筐体1よりも小さく形成されている。また、図3に示すように、前部筐体1の周縁部1aの内周面101aがリアフレーム5の後述する外周面51iを覆うように構成されている。
【0023】
また、板金製のリアフレーム5の後面側(Y2側、図4参照)には、樹脂製のカバー部材6が取り付けられている。このカバー部材6は、後方(Y2側)から見て、矩形形状を有しているとともに、前部筐体1およびリアフレーム5よりも小さく形成されている。
【0024】
また、図4に示すように、前部筐体1とリアフレーム5との間には、リアフレーム5から前部筐体1の方向(矢印Y1方向)に向かって、光反射シート(図示せず)、導光板(図示せず)、光学シート(図示せず)、枠状の樹脂フレーム4a、液晶セル(図示せず)および枠状のベゼル(図示せず)などが配置されている。また、樹脂フレーム4aのX2側の側方には、複数のLEDから構成される光源4bが配置されている。なお、光源4bは、本発明の「バックライト光源」の一例である。これにより、光学部材2aおよび光源4bを覆うように配置されたリアフレーム5は、前部筐体1によって前側(Y1側)から覆われるように構成されている。なお、液晶モジュール2は、樹脂フレーム4a、上記図示しない構成要素、光源4bおよびリアフレーム5を含んでいる。
【0025】
リアフレーム5は、図5および図6に示すように、略矩形状に形成されている底面部50と、リアフレーム5の外周部51に位置するとともに、底面部50から前側(Y1側、図6参照)に延びる4つの側面部51a、51b、51cおよび51dとを含んでいる。この4つの側面部51a〜51dは、絞りプレス加工によってリアフレーム5を形成する際に、底面部50の外周部51の近傍が底面部50に対して垂直な方向(Y1側)に曲げられることによって形成されている。
【0026】
また、リアフレーム5の側面部51a〜51dは、リアフレーム5の外周部51の全周に渡って延びるように形成されているとともに、外周部51の4隅のコーナー部51e、51f、51gおよび51hは、共に、外部に露出するように構成されている。
【0027】
ここで、本実施形態では、図5に示すように、隣接する一対の側面部51aおよび51bは、外周部51のコーナー部51eにおいて隙間なく接合されている。具体的には、図7および図8に示すように、X方向に直線状に延びる側面部51aのX1側の端部と、Y方向に直線状に延びる側面部51bのZ1側の端部とは、コーナー部51eによって隙間なく一体的に接続されている。また、コーナー部51eでの外周面51iは、所定の曲率半径R(図8参照)の丸形形状(曲面状)を有するように形成されている。なお、コーナー部51eは、絞りプレス加工によってリアフレーム5を形成する際に、一対の側面部51aおよび51bと同時に一体的に形成される。
【0028】
同様に、隣接する一対の側面部51bおよび51cは、コーナー部51fにおいて隙間なく一体的に接続されている。また、隣接する一対の側面部51cおよび51dは、コーナー部51gにおいて隙間なく一体的に接続されている。また、隣接する一対の側面部51dおよび51aは、コーナー部51hにおいて隙間なく一体的に接続されている。また、コーナー部51eと同様に、コーナー部51f〜51hでの外周面51iは、共に所定の曲率半径Rの丸形形状を有するように形成されている。また、コーナー部51f〜51hは、絞りプレス加工によってリアフレーム5を形成する際に、側面部51a〜51dと同時に一体的に形成される。
【0029】
また、図6および図9〜図11に示すように、リアフレーム5の底面部50のうち、外周部51の近傍の領域(リアフレーム5のカバー部材6から露出される領域(非基板取付領域))には、後側(Y2側)に膨らむ凸部50aが形成されている。この凸部50aは、側面部51a、51bおよび51dの近傍から徐々に後側(Y2側)に膨らむように形成されている。
【0030】
また、底面部50の凸部50aが形成されている領域の内側(中央側)の基板取付領域50bには、底面部50が前側(Y1側)に窪むことによって、凹部50cが形成されている。なお、リアフレーム5の底面部50の凸部50aおよび凹部50cは、絞りプレス加工によって一体的に形成される。
【0031】
また、図5に示すように、底面部50の凹部50cからなる基板取付領域50bの後面には、装置全体に電力を供給する機能を有す回路基板7と、信号処理用の回路基板8とがX方向に所定の間隔を隔てて並べて取り付けられている。具体的には、図6に示すように、凹部50cからなる基板取付領域50bには、2つの回路基板7および8の各々を取り付けるための複数の基板取付用ネジ穴50dが形成されている。この基板取付用ネジ穴50dは、凹部50cからなる基板取付領域50bよりも後方(Y2側)に突出する部分に設けられている。
【0032】
また、図4に示すように、回路基板7の外縁部には、ネジ9を挿入するためのネジ挿入穴7aが形成されているとともに、回路基板8の外縁部には、ネジ9を挿入するためのネジ挿入穴8aが形成されている。また、2つの回路基板7および8の各々は、複数のネジ9が回路基板7のネジ挿入穴7aおよび回路基板8のネジ挿入穴8aを介してリアフレーム5の複数の基板取付用ネジ穴50dに取り付けられることにより、リアフレーム5に対して固定されている。
【0033】
また、図9〜図11に示すように、底面部50の基板取付領域50bを構成する凹部50cの内周縁部は、カバー部材6の外周部に対応するように形成されている。これにより、カバー部材6の外周部がY2側から底面部50の凹部50cの内周縁部に嵌め込まれることによって、凹部50c(基板取付領域50b)を覆った状態のカバー部材6がリアフレーム5の底面部50に取り付けられるように構成されている。
【0034】
また、図5に示すように、リアフレーム5の底面部50の外周部51に沿って、複数のネジ挿入穴50eが形成されている。また、図3に示すように、複数のネジ挿入穴50e(図5参照)に複数のネジ9の各々が取り付けられることにより、リアフレーム5が前部筐体1に対して取り付けられている。この際、図12〜図14に示すように、前部筐体1の内周面101aが、リアフレーム5の外周部51に近接するとともに、外周部51の外周面51iに対向するように、リアフレーム5が前部筐体1に嵌め込まれるように構成されている。また、リアフレーム5のコーナー部51eおよび51f(図3参照)の外周面51iが丸形形状を有することによって、前部筐体1のコーナー部に、リアフレーム5のコーナー部51eおよび51fを容易に配置することが可能である。
【0035】
また、図9〜図11に示すように、前部筐体1の周縁部1aのうち、リアフレーム5の側面部51a、51bおよび51dに対向する部分には、それぞれ、リアフレーム5の側面部51a、51bおよび51dが挟み込まれるレール部1bが形成されている。これにより、レール部1bによって、リアフレーム5が前部筐体1に位置決めされるように構成されている。また、レール部1bでは、外側の内側面(たとえば、図9におけるX1側の内側面)が、前部筐体1の周縁部1aの内周面101aになるように構成されている。
【0036】
また、図3に示すように、前部筐体1の周縁部1aのうち、リアフレーム5の上側(Z1側)のコーナー部51eおよび51hに対向する部分には、レール部1bは形成されていない。一方、コーナー部51eおよび51hに対応する前部筐体1のコーナー部の近傍には、それぞれ、リブ1cが設けられている。この一対のリブ1cは、それぞれ、前側筐体1の周縁部1aおよびリアフレーム5のコーナー部51eおよび51hよりも内側(樹脂フレーム4a側)に形成されている。また、一対のリブ1cは、図15に示すように、周縁部1aの後面側(Y2側)への突出高さよりも若干低い突出高さ位置まで、後面側に突出するように形成されている。さらに、図14に示すように、一対のリブ1cは、それぞれ、コーナー部51eおよび51h(図3参照)に対応するように曲面状に形成されている。これにより、一対のリブ1cは、それぞれ、光源4bからの光がリアフレーム5のコーナー部51eおよび51hに到達することを効果的に抑制するように構成されている。なお、リブ1cは、本発明の「遮光部」の一例である。
【0037】
また、図15に示すように、前部筐体1の周縁部1aと、リアフレーム5のコーナー部51eおよび51h(図3参照)とは接触しないように配置されている。これにより、周縁部1aがコーナー部51eおよび51hに接触して損傷することを抑制することが可能である。
【0038】
また、図4に示すように、リアフレーム5の底面部50の後面(Y2側)には、複数のカバー部材取付用ネジ穴50fが形成されているとともに、カバー部材6には、複数のネジ挿入穴6aおよび61aが形成されている。そして、複数のネジ挿入穴6aおよび61aの各々にネジ9が取り付けられることにより、樹脂製のカバー部材6が金属製のリアフレーム5に対して取り付けられている。具体的には、カバー部材6は、ネジ9がカバー部材6のネジ挿入穴6aを介してリアフレーム5のカバー部材取付用ネジ穴50fに取り付けられることにより、リアフレーム5に対して固定されている。なお、カバー部材6の左上に形成されたネジ挿入穴61aに挿入されたネジ9は、回路基板7の左上に形成されたネジ挿入穴7aを介して、リアフレーム5の左上に形成された基板取付用ネジ穴50dに取り付けられている。
【0039】
また、リアフレーム5の後面に形成されたカバー部材取付用ネジ穴50fのうちの下方(Z2側)に形成されたカバー部材取付用ネジ穴50fには、スピーカ取付部材10を挟み込むようにして、ネジ9によりカバー部材6が取り付けられている。また、スピーカ取付部材10には、2つのスピーカ11が取り付けられている。また、カバー部材6は、2つの回路基板7および8と、2つのスピーカ11が取り付けられたスピーカ取付部材10とを後方(Y2側)から覆うように取り付けられている。
【0040】
また、図4に示すように、カバー部材6は、2つの回路基板7および8が取り付けられたリアフレーム5の底面部50の基板取付領域50bの左右および上部の縁部を後方(Y2側)から覆うように構成されている。これにより、カバー部材6から露出されるリアフレーム5の非基板取付領域(基板取付領域50b以外の領域)は、逆U字形状(図3参照)を有する。また、図3に示すように、リアフレーム5の露出された外周部51の近傍の逆U字形状の非基板取付領域により、液晶テレビジョン装置100の後部筐体が構成されている。また、金属製のリアフレーム5の逆U字形状の非基板取付領域は、基板取付領域50b(図5参照)に取り付けられた回路基板7および8から発生する熱を外部に放熱する放熱部として機能するように構成されている。
【0041】
また、図9〜図11に示すように、カバー部材6は、リアフレーム5の後面に取り付けられた2つの回路基板7および8を収納する凹部6bを有している。2つの回路基板7および8は、カバー部材6の凹部6bに収納された状態でカバー部材6により覆われている。
【0042】
また、図5に示すように、リアフレーム5に取り付けられた2つの回路基板7および8のうちのX1側に配置された回路基板8は、外部接続端子12と、テレビジョン放送を受信可能な受信部(チューナー)13とを有している。また、図16に示すように、受信部13を介して受信したテレビジョン放送信号のうち、映像に関する信号を液晶モジュール2に出力するとともに、音声に関する信号をスピーカ11に出力するように構成されている。
【0043】
本実施形態では、上記のように、隣接する一対の側面部51a〜51dが、コーナー部51e〜51hにおいて隙間なく一体的に接続されるように構成することによって、リアフレーム5に覆われた光源4bからの光が、リアフレーム5のコーナー部51e〜51hを介して外部に漏れることを抑制することができる。特に、本実施形態のように、液晶モジュール2のリアフレーム5の外周部51の周辺を露出させるようにカバー部材6が配置される場合にも、リアフレーム5の隙間のないコーナー部51e〜51hにより、光源4bの光が露出された外周部51のコーナー部51e〜51hを介して液晶テレビジョン装置100の外部に漏れることを確実に抑制することができる。また、リアフレーム5の外周部51のコーナー部51e〜51hから外部への光漏れを抑制することにより、カバー部材6から露出されるリアフレーム5の外周部51の周辺を容易に後部筐体として使用することができる。
【0044】
また、本実施形態では、上記のように、コーナー部51e〜51hでの外周面51iを、各々所定の曲率半径Rの丸形形状を有するように形成する。これにより、コーナー部51e〜51hから外部への光漏れを抑制しながら、丸形形状のコーナー部51e〜51hにより、コーナー部51e〜51hの外周面51iが角形形状を有する場合と異なり、コーナー部51e〜51hに近接して配置される前部筐体1の内周面101aがコーナー部51e〜51hに接触して損傷することを抑制することができる。
【0045】
また、本実施形態では、上記のように、前部筐体1の周縁部1aの内周面101aがリアフレーム5の外周部51に近接するとともに、外周部51の外周面51iに対向するように、リアフレーム5が前部筐体1に嵌め込まれるように構成する。これにより、前部筐体1の内周面101aにより後部筐体を兼ねるリアフレーム5の側面部51a〜51dの外周面51iを覆うことができるので、光源4bからの光が、リアフレーム5の側面部51a〜51dの外周面51iを介して外部に漏れることをより確実に抑制することができる。
【0046】
また、本実施形態では、上記のように、一対のリブ1cを、それぞれ、リアフレーム5のコーナー部51eおよび51hよりも内側(樹脂フレーム4a側)に形成する。また、一対のリブ1cを、後面側(Y2側)に突出するように形成するとともに、それぞれ、コーナー部51eおよび51hに対応するように曲面状に形成する。これにより、一対のリブ1cにより、光源4bの光がリアフレーム5のコーナー部51eおよび51hを介して液晶テレビジョン装置100の外部に漏れることを効果的に抑制することができる。
【0047】
また、本実施形態では、上記のように、金属製のリアフレーム5の底面部50のうち、外周部51の側面部51a、51bおよび51dの近傍を除く領域に、他の領域(外周部51の側面部51a、51bおよび51dの近傍の領域)よりも後側(Y2側)に膨らむ凸部50aを形成する。これにより、後面側(Y2側)に膨らんだ凸形状により、金属製のリアフレーム5の外周部51の周辺の機械的強度を向上させることができるので、カバー部材6から露出されたリアフレーム5の外周部51の周辺を後部筐体として用いる場合にも、後部筐体として必要な機械的強度を十分に確保することができる。
【0048】
また、本実施形態では、上記のように、カバー部材6がY2側から底面部50の凹部50cに嵌め込まれることによって、カバー部材6が、凹部50cを覆った状態でリアフレーム5の底面部50に取り付けられるように構成する。これにより、リアフレーム5のカバー部材6により覆われる領域(凹部50c)が平坦面状に形成されている場合と異なり、凹形状に形成されている分、リアフレーム5の凹部50cの高さが小さくなるので、装置全体の厚みを小さくすることができる。また、カバー部材6がY2側から底面部50の凹部50cに嵌め込むことによって、容易に、カバー部材6の位置決めを行うことができる。
【0049】
また、本実施形態では、上記のように、カバー部材6が2つの回路基板7および8が取り付けられたリアフレーム5の底面部50の凹部50cを後方(Y2側)から覆うことにより、リアフレーム5の後面の側面部51a、51bおよび51dが露出されるように構成するとともに、金属製のリアフレーム5の露出された外周部51の近傍の部分が、凹部50cに取り付けられた回路基板7および8から発生する熱を外部に放熱する放熱部として機能するように構成する。これにより、金属製のリアフレーム5に取り付けられた回路基板7および8からの熱を、リアフレーム5の露出された外周部51の周辺の領域から外部に効率的に放熱しつつ、光源4bの光が露出された外周部51のコーナー部51e〜51hを介して液晶テレビジョン装置100の外部に漏れることを確実に抑制することができる。
【0050】
また、本実施形態では、上記のように、カバー部材6を2つの回路基板7および8および2つのスピーカ11を覆うように、リアフレーム5の後面(Y2側)に取り付ける。これにより、スピーカ11を覆うための部材を別途設ける必要がないので、部品点数を削減することができる。
【0051】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0052】
たとえば、上記実施形態では、隣接する側面部51a〜51d同士が隙間なく接続される4つのコーナー部51e〜51hの全てを共に外部に露出させた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、4つのコーナー部51e〜51hのうち、1箇所以上3箇所以下だけ外部に露出させてもよい。この場合、外部に露出されないコーナー部では、隣接する側面部同士が隙間なく接合されていなくてもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、隣接する側面部51a〜51d同士を隙間なく接続するコーナー部51e〜51hが側面部51a〜51dと同時に一体的に形成される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、コーナー部と側面部とは、同時に一体的に形成されなくてもよい。たとえば、プレス加工などによって予め互いに離間した状態の側面部を形成した後に、離間した状態の側面部同士を溶接などの接合方法を用いて接合することによって、隣接する側面部がコーナー部において隙間なく接合されるように構成してもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、リアフレーム5が板金からなる金属製である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、リアフレームが、樹脂などの他の材質からなるように構成してもよい。なお、リアフレームの放熱性を向上させるためには、リアフレームは熱伝導性に優れた金属製であるのが好ましい。
【0055】
また、上記実施形態では、コーナー部51e〜51hの外周面51iが所定の曲率半径Rの丸形形状を有するように形成された例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、隣接する側面部がコーナー部によって隙間なく接合されていれば、コーナー部の外周面の形状は特に限定されない。たとえば、コーナー部の外周面がC面取形状や角形形状を有していてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、コーナー部51eに対応する前部筐体1のコーナー部の近傍に、リブ1cを設ける一方、レール部1bを設けない例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図17に示す変形例のように、コーナー部51eに対応する前部筐体201のコーナー部の近傍に、リブ1cとレール部201bとの両方を設けてもよい。これにより、レール部201bの内側(樹脂フレーム4a側)の突起とリブ1cとの両方によって、光源からの光がリアフレーム5のコーナー部51eを介して液晶テレビジョン装置200の外部に漏れることを効果的に抑制することが可能である。なお、液晶テレビジョン装置200は、本発明の「表示装置」および「テレビジョン装置」の一例である。
【0057】
また、上記実施形態では、本発明の「表示装置」および「テレビジョン装置」を、液晶テレビジョン装置100に適用した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、テレビジョン装置以外のたとえばパーソナルコンピュータのモニタなどの他の表示装置や液晶テレビジョン装置以外のテレビジョン装置にも本発明を適用可能である。
【符号の説明】
【0058】
1、201 前部筐体
1c リブ(遮光部)
2 液晶モジュール(表示パネル)
4b 光源(バックライト光源)
5 リアフレーム(基板取付部材)
6 カバー部材
7、8 回路基板
11 スピーカ
13 受信部
50 底面部
51 外周部
51a、51b、51c、51d 側面部
51e、51f、51g、51h コーナー部
51i 外周面
100、200 液晶テレビジョン装置(表示装置、テレビジョン装置)
101a 内周面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックライト光源と、前記バックライト光源を覆う基板取付部材とを含む表示パネルと、
前記基板取付部材の後面を部分的に覆うとともに、前記基板取付部材の後面の少なくとも外周部周辺の領域を露出させるように配置されたカバー部材とを備え、
前記基板取付部材は、底面部と側面部とを有するとともに、前記基板取付部材の外周部のコーナー部は、隣接する前記側面部同士が隙間なく接合された形状を有している、表示装置。
【請求項2】
前記基板取付部材のコーナー部における前記側面部の外周面は、隣接する前記側面部同士が隙間なく接合されて丸形形状を有するように形成されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記基板取付部材により後部筐体が構成されており、
前記基板取付部材の側面部の外周面に近接して対向する内周面を有する枠状の前部筐体をさらに備える、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記前部筐体は、前記基板取付部材のコーナー部よりも内側の位置に形成され、後面側に突出する遮光部を含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記基板取付部材は、金属製であり、
前記基板取付部材の前記底面部のうち、露出された前記外周部周辺の領域は、後面側に膨らんだ凸形状を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記基板取付部材の前記底面部のうち、前記基板取付部材の前記カバー部材により覆われる領域は、凹形状に形成されており、
前記カバー部材は、前記凹形状の領域に嵌まり込むように取り付けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記基板取付部材の後面に取り付けられた回路基板をさらに備え、
前記カバー部材は、前記基板取付部材の後面に取り付けられた前記回路基板を覆うとともに、前記基板取付部材の後面の外周部周辺の領域を露出させるように配置されており、
前記基板取付部材は、金属製であり、
前記基板取付部材の露出された前記外周部周辺の領域は、少なくとも前記基板取付部材に取り付けられた前記回路基板の熱を外部に放熱する放熱部として機能する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
スピーカをさらに備え、
前記カバー部材は、前記回路基板に加えて前記スピーカも覆うように配置されている、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
テレビジョン放送を受信可能な受信部と、
バックライト光源と、前記バックライト光源を覆う基板取付部材とを含むとともに、テレビジョン放送を表示可能な表示パネルと、
前記基板取付部材の後面を部分的に覆うとともに、前記基板取付部材の後面の少なくとも外周部周辺の領域を露出させるように配置されたカバー部材とを備え、
前記基板取付部材は、底面部と側面部とを有するとともに、前記基板取付部材の外周部のコーナー部は、隣接する前記側面部同士が隙間なく接合された形状を有している、テレビジョン装置。
【請求項1】
バックライト光源と、前記バックライト光源を覆う基板取付部材とを含む表示パネルと、
前記基板取付部材の後面を部分的に覆うとともに、前記基板取付部材の後面の少なくとも外周部周辺の領域を露出させるように配置されたカバー部材とを備え、
前記基板取付部材は、底面部と側面部とを有するとともに、前記基板取付部材の外周部のコーナー部は、隣接する前記側面部同士が隙間なく接合された形状を有している、表示装置。
【請求項2】
前記基板取付部材のコーナー部における前記側面部の外周面は、隣接する前記側面部同士が隙間なく接合されて丸形形状を有するように形成されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記基板取付部材により後部筐体が構成されており、
前記基板取付部材の側面部の外周面に近接して対向する内周面を有する枠状の前部筐体をさらに備える、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記前部筐体は、前記基板取付部材のコーナー部よりも内側の位置に形成され、後面側に突出する遮光部を含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記基板取付部材は、金属製であり、
前記基板取付部材の前記底面部のうち、露出された前記外周部周辺の領域は、後面側に膨らんだ凸形状を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記基板取付部材の前記底面部のうち、前記基板取付部材の前記カバー部材により覆われる領域は、凹形状に形成されており、
前記カバー部材は、前記凹形状の領域に嵌まり込むように取り付けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記基板取付部材の後面に取り付けられた回路基板をさらに備え、
前記カバー部材は、前記基板取付部材の後面に取り付けられた前記回路基板を覆うとともに、前記基板取付部材の後面の外周部周辺の領域を露出させるように配置されており、
前記基板取付部材は、金属製であり、
前記基板取付部材の露出された前記外周部周辺の領域は、少なくとも前記基板取付部材に取り付けられた前記回路基板の熱を外部に放熱する放熱部として機能する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
スピーカをさらに備え、
前記カバー部材は、前記回路基板に加えて前記スピーカも覆うように配置されている、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
テレビジョン放送を受信可能な受信部と、
バックライト光源と、前記バックライト光源を覆う基板取付部材とを含むとともに、テレビジョン放送を表示可能な表示パネルと、
前記基板取付部材の後面を部分的に覆うとともに、前記基板取付部材の後面の少なくとも外周部周辺の領域を露出させるように配置されたカバー部材とを備え、
前記基板取付部材は、底面部と側面部とを有するとともに、前記基板取付部材の外周部のコーナー部は、隣接する前記側面部同士が隙間なく接合された形状を有している、テレビジョン装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2013−64990(P2013−64990A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−177040(P2012−177040)
【出願日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
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