説明

表示装置の汚れを防ぐ方法及び装置

表示画面に関連するグラフィカルユーザインタフェースを利用している間に、ユーザが表示画面の表面に触れないようにさせることにより、ユーザの指による表示画面の汚れを防ぐ方法及び装置は、前記表示画面からの第1の閾値距離を決定するステップを有し、前記第1の閾値距離内でユーザの指が検出され得、前記方法及び装置は更に、前記表示画面からの第2の閾値距離を決定するステップを有し、前記第2の閾値距離内でユーザの指が検出され得、前記第2の閾値距離は前記第1の閾値距離よりも短く、前記方法及び装置は更に、ユーザの指が前記第1の閾値距離内にあることを検出する第1の検出ステップと、前記第1の検出ステップにおける検出に応じて、前記ユーザに、グラフィカルユーザインタフェースとのインタラクションが可能とされる前記画面の近隣の領域に前記ユーザの指が進入したことを前記ユーザに通知する通知ステップと、を有し、前記グラフィカルユーザインタフェースは、前記ユーザの指の移動により種々の表示機能を操作することを可能とし、前記方法及び装置は更に、ユーザの指が前記第2の閾値距離内にあることを検出する第2の検出ステップと、前記第2の検出ステップにおける検出に応じて、前記ユーザに、前記ユーザの指が禁止領域に進入したことを通知する通知ステップと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関し、更に詳細には、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)のための直接操作を可能とする表示装置に関する。本発明は、ディスプレイを指紋で汚すことを防ぐために、ディスプレイに物理的に触れることなく、ユーザが近傍のディスプレイとインタラクトすることを可能とするユーザインタフェースのためのシステム及び方法を記述する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーン技術により可能とされる、グラフィカルユーザインタフェースのための直接操作の手法は、現在最も普通の入力手法となっている。なぜなら、当該手法は、関心のあるオブジェクトを指し操作するという着想に従っているからである。直接操作は、検出ハードウェア即ち所謂タッチスクリーン又はタッチセンサをディスプレイ自体に組み込むという更なる利点を持ち、製品の小型な設計を提供し且つ同時に空間の制限を克服する。このように、直接操作は種々の消費者向け表示装置のための魅力的なインタフェース手法であり、ここではインタラクションの自然さ及び直感的さが重要な用件の1つである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
抵抗型又は音波型のタッチスクリーンのような、殆どの従来のタッチスクリーン技術は、ユーザの指とディスプレイとの間の物理的な接触に依存する。とりわけ自動窓口機(ATM)のように、このような接触が許容可能な多くの状況がある。しかしながら、例えばディスプレイミラー、インタラクティブディスプレイ、インタラクティブテーブル、壁面投射等のような他の多くの装置において、美的又は衛生的理由から、指紋による表示面の汚れは許容可能ではない。製品が環境の一部となっている場合には、美的理由が問題となる。一方、例えばテーブル面として及びインタラクディブディスプレイとして働くインタラクティブテーブル又はディスプレイミラーの場合におけるように、製品が2つの機能を持つ場合には、斯かるディスプレイは、該ディスプレイがスイッチオフされたときに指紋の汚れを呈するべきではない。衛生的理由は、医療の用途において重要な役割を果たす。手術環境において利用される医療器具の無菌状態を保証するため、ディスプレイに物理的に触れることなく、グラフィカルユーザインタフェースとインタラクトすることが非常に望ましい。
【0004】
直接操作を利用し且つ同時に指紋により表面を汚すことを防ぐ表示装置とのインタラクション方式は、表示面の近傍の素手の操作を検出することにより実現され得る。ここでは、検出技術は表示面との物理的な接触に依存しない。技術的には、ディスプレイの近傍の素手を検出する多くの方法がある。
【0005】
国際特許出願公開WO03/010486は(参照により本明細書に組み込まれたものとする)は、クロスキャパシティブ(cross-capacitive)検知を利用したオブジェクト検知を開示している。米国特許出願公開US20010030642は、ユーザが実際に表示画面に触れることを必要とすることなくGUIの操作を可能とする多くの手法を開示している。しかしながら、これらの検出手法は場の乱れに依存しており、場はユーザには見えないため、知覚可能な物理的な障壁が無いためにユーザはディスプレイに触れてしまう傾向がある。
【0006】
本発明の目的は、表示画面に関連するグラフィカルユーザインタフェースを利用している間に、ユーザが表示画面の表面に触れないようにさせることにより、ユーザの指による表示画面の汚れを防ぐ方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本目的は、ユーザの指による表示画面の汚れを防ぐ方法であって、前記方法は、前記表示画面からの第1の閾値距離を決定するステップを有し、前記第1の閾値距離内でユーザの指が検出され得、前記方法は更に、前記表示画面からの第2の閾値距離を決定するステップを有し、前記第2の閾値距離内でユーザの指が検出され得、前記第2の閾値距離は前記第1の閾値距離よりも短く、前記方法は更に、ユーザの指が前記第1の閾値距離内にあることを検出する第1の検出ステップと、前記第1の検出ステップにおける検出に応じて、前記ユーザに、グラフィカルユーザインタフェースとのインタラクションが可能とされる前記画面の近隣の領域に前記ユーザの指が進入したことを前記ユーザに通知する第1の通知ステップと、を有し、前記グラフィカルユーザインタフェースは、前記ユーザの指の移動により種々の表示機能を操作することを可能とし、前記方法は更に、ユーザの指が前記第2の閾値距離内にあることを検出する第2の検出ステップと、前記第2の検出ステップにおける検出に応じて、前記ユーザに、前記ユーザの指が禁止領域に進入したことを通知する第2の通知ステップと、を有する方法において達成される。
【0008】
以下、意図される上述の及び更なる目的及び利点が示されつつ、本発明が添付図面を参照しながら説明されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、3次元(3−D)ディスプレイ、即ち、ディスプレイの表面に対するポインタ、スタイラス又はユーザの指の水平及び垂直位置と共に、前記ディスプレイの表面からのポインタ、スタイラス又はユーザの指の距離を検出することが可能なディスプレイを利用する。例えば赤外線検知、静電容量検知等を利用する、種々の既知のタイプの3−Dディスプレイがある。3−Dディスプレイの1つのタイプは、米国特許出願公開US2002/0000977A1に開示されており、参照によって本明細書に組み込まれたものとする。
【0010】
図1Aに示されるように、表示画面10は、導電性の透明な導線のグリッドを重畳され、水平の導線12は、垂直な導線14と電気的に絶縁される。接続ブロック18.1及び18.2に接続された電圧源16は、水平及び垂直の導線12及び14の両端に電位差を印加する。この構成は、図1Bに示されるような、ディスプレイ10の表面から離れて延在する検出場20を生じる。ここで、水平及び垂直の導線12及び14は、キャパシタのプレートとして働く。
【0011】
例えば、ユーザの指が検出場20に進入すると、キャパシタンスが影響を受け、垂直の導線14に接続されたX軸検出器22及び水平の導線12に接続されたY軸検出器24により検出される。センサコントローラ26は、X及びY検出器22及び24からの出力信号を受信し、X及びY座標信号及びZ距離信号を生成する。前記X及びY座標信号はカーソル及び表示コントローラ28に供給され、次いで該カーソル及び表示コントローラ28は制御信号を画面上表示コントローラ(OSD)30に供給する。
【0012】
本発明の代替実施例においては、半3−Dディスプレイ、即ち、第1の閾値距離において定義される表示面に平行な面における、ディスプレイの表面に対するポインタ、スタイラス又はユーザの指の水平及び垂直位置を検出することが可能なディスプレイを利用する。加えて、斯かる半3−Dディスプレイは、表示面に非常に近接した第2の閾値距離によって決定される禁止領域に、ユーザの指が進入したか否かを別途検出することが可能である。斯かる半3−Dディスプレイは、前記第1の閾値の距離に配置された第1の仮想タッチスクリーンを利用することにより実現されることができる。一般に、仮想タッチスクリーンは、複数の交差する光経路を生成するように表示画面の周囲に配置された幾つかの赤外線発光源(即ち送信器)と検出器(即ち受信器)とから構成される。ユーザの指が仮想タッチスクリーンの面と交差すると、該ユーザの指は直角に配置された送信器/受信器の対の特定のものの光送信を遮る。該遮られた対の識別に基づき、仮想タッチスクリーンシステムは、交点のX及びY座標を決定することができる。仮想タッチスクリーンはこのとき、ポインタ、スタイラス又はユーザの指が、前記第1の閾値に進入した瞬間及び従ってアクティブ領域Aに進入した瞬間、並びにそのX、Y座標を検出する。前記第2の閾値の平面において、ユーザの指が禁止領域Fの境界と交差したか否かをチェックするため、第2の仮想タッチスクリーンが確立される。該第2の仮想タッチスクリーンは、前記第1の閾値の平面において利用されたものと同一であっても良いし、又はX若しくはY軸のいずれかのみに沿ってユーザの指の位置を検出する単純化された仮想タッチスクリーンであっても良い。なぜなら、ユーザの指が禁止領域に進入したか否かだけが関心のあることであり、前記第1の閾値の平面に配置された第1の仮想タッチスクリーンの読み取り値からX、Y座標は取得可能であるからである。
【0013】
図2に示されるように、カーソル及び表示コントローラ28は、表示画面10の表面からZ方向(両方向矢印32)に延在する2つの領域を確立する。第1の領域Aは、ユーザの指34が第1の閾値距離36を通過したときに、ユーザの指34が検出されインタラクションが可能とされる領域を示す。第2の領域Bは、ユーザの指34が第2の閾値距離38を通過したときに、ユーザの指34が検出されるがインタラクションが可能とされない、禁止領域を示す。第1の閾値距離36は、例えば表示画面10の表面から10cmであり、第2の閾値距離38は、例えば3cmである。このように、許可されるインタラクション領域、即ち第1の領域Aは、3cmから10cmまで延在する。
【0014】
図3A及び3Bは、表示画面10上の表示の例を示す。ここでは、セクション「C」及び「D」を示すアイコン40及び42がユーザによって選択され得る。上述の距離の例を利用すると、ユーザの指34が表示画面10から10cm以上離れている場合には、カーソル及び表示コントローラ28は、ユーザの指34が検出領域内には無いとみなし、アイコン40及び42はアクティブにされない(網掛けにより示される)。ユーザの指34が領域Aに進入すると(図2参照)、カーソル及び表示コントローラ28はこのことを認識し、アイコン40及び42をアクティブにし、ユーザが所望の出力「C」又は「D」を選択することを可能とする(図3Bに示される)。しかしながら、ユーザがユーザの指34を領域Fに進入する点まで進め続けると、カーソル及び表示コントローラ28は当該領域Fへの進入を検知し、アイコン40及び42を非アクティブにする(図3Aに示される)。
【0015】
代替の実施例として(又は上述の実施例に加えて)、ユーザの指34が領域Aに進入した場合、カーソル及び表示コントローラ28は、図1に示されるような報知器44を利用して第1の可聴の音を起動し、システムがアクティブにされることをユーザに通知する。ユーザの指34が次いで領域Fに進入した場合、カーソル及び表示コントローラ28は、報知器44を利用して第2の可聴の音を起動しても良い。前記第2の可聴の音は、前記ユーザの指が領域Fから退出するとすぐに終了する連続的な音として生成されても良いし、又は領域Fへの進入の瞬間に生成される散発的な可聴の音として生成されても良い。後者の場合には、ユーザの指が領域Fにあった後に領域Aに進入した場合、前記第1の可聴の音が生成される。
【0016】
更なる代替実施例においては(又は上述の実施例に加えて)、ユーザの指34が領域Aに進入した場合、カーソル及び表示コントローラ28は、OSD30に、ユーザの指34の座標を追跡するカーソルを表示画面10上に生成させても良い。該カーソルは、物体が水溜りに進入する際に生じるような円形のリプル(ripple)46の形をとっても良い(図4参照)。しかしながら、当業者は、ここで記載されたリプル型の視覚化以外に、利用され得る多くの種類のカーソルの視覚化が存在することを認識するであろう。本発明は、リプル型のカーソルの視覚化の利用のみに限定されるものではないことは認識されるべきである。カーソル及び表示コントローラ28はこのとき、ユーザの指34が領域Aにある間、該リプルカーソル46にユーザの指34の座標位置を追跡させる。ユーザの指34が領域Fに進入した場合(又は領域Aから退出した場合)、カーソル及び表示コントローラ28は、少なくともユーザの指34が領域Aに再進入するまで、OSD30にリプルカーソル46の生成を中止させる。
【0017】
図5A及び5Bに示される更なる代替実施例においては、ユーザの指34が領域Aに進入した場合に、カーソル及び表示コントローラ28が、OSD30に、影48を持つカーソルの形をとるカーソルを表示画面10上に生成させる。センサコントローラ26により検出されたユーザの指のZ座標に依存して、カーソルの影が、該カーソルのより近くに、又はより遠くに表示される。ユーザの指がディスプレイに近い程、前記影がカーソルに近づく。このことは図5A及び5Bにおいて図で示される。図5Aは、ユーザの指が領域Aに最初に進入したときのカーソル46及び影48を示す。図5Bは、ユーザの指34が表示画面に近づいた(より大きなユーザの手の図により示される)ときの、影48に略重なるカーソル46を示す。このことは、ユーザの指とディスプレイとの間の相対距離を該ユーザに視覚的に示し、連続的な可視のフィードバックを提供するという利点を持つ。ユーザが禁止領域Fに進入した後、カーソルの画像が視覚的に変更され、視覚的にユーザに警告しても良い。例えばこの場合、カーソルが赤くなり始めても良い。
【0018】
上述の実施例に加えて、ユーザの指34が領域Aに進入し、X、Y座標がボタン(例えばボタン「C」又は他のGUIコントロール)の「目標領域」内である場合、該ボタンが該ボタンの状態の変化を示し、「押下」状態を表示し(又は強調され)、ユーザがアクティブなGUIコントロールの上にいることを該ユーザに示しても良い。ユーザは次いで、該ユーザの指をGUIコントロールの目標エリアの外に移動させ得るが、このことは該GUIコントロールを初期状態に戻す。又はユーザは、例えば出力「C」を選択するため、前記ボタンをアクティブにし得る。アクティブ化は、多くの方法により実行され得る。例えば、ユーザは、所定の時間よりも長く、該ボタンの上に該ユーザの指を維持し、その後に該ボタンがアクティブにされ対応する出力が生成されても良い。代替として、ユーザは該ユーザの指を、ディスプレイに垂直な方向に該ボタンから離れる方向に移動させ、ユーザの指が当該ボタンについて定義されたアクティブ化領域内に留まった状態で前記第1の閾値と交差したときに、該ボタンがアクティブにされても良い。本発明は、ボタンをアクティブにするためのこれら2つの例示されたメカニズムのみに限定されるものではないことは認識されるべきである。本発明の範囲内である他の多くの代替例が可能である。
【0019】
本発明は特定の実施例を参照しながら説明されたが、添付された請求項に記載された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、多くの変更が為され得ることは認識されるであろう。本明細書及び図面は従って例示的なものであり、添付される請求の範囲を制限することを意図したものではない。
【0020】
添付される請求項の解釈において、以下のことが理解されるべきである。
a)「有する(comprising)」なる語は、請求項に列記されたもの以外の要素又は処理の存在を除外するものではない。
b)要素に先行する「1つの(a又はan)」なる語は、複数の斯かる要素の存在を除外するものではない。
c)請求項におけるいずれの参照記号も当該請求項の範囲を限定するものではない。
d)幾つかの「手段(means)」は、同一のハードウェアのアイテム又はソフトウェアを実装された構造若しくは機能により表され得る。
e)いずれの開示される要素も、ハードウェア部分(例えば別個の及び組み込まれた電子回路を含む)、ソフトウェア部分(例えばコンピュータプログラム)及びこれらのいずれかの組み合わせを有しても良い。
f)ハードウェア部分は、アナログ部分及びディジタル部分の一方又は両方を有しても良い。
g)いずれの開示される要素又はその部分も、明示的に記されていない限り、組み合わせられても良く又は更なる部分に分離されても良い。
h)明示的に示されていない限り、特定の処理のシーケンスが必要とされることは意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1(A)】静電センサアレイが内蔵された表示装置のブロック図である。
【図1(B)】図1(A)のセンサアレイの検出線を示す図である。
【図2】表示画面の表面から延在する許可領域及び禁止領域を示す図である。
【図3(A)】非アクティブ状態における表示画面上のアイコンを示す。
【図3(B)】アクティブ状態における表示画面上のアイコンを示す。
【図4】許可領域におけるユーザの指の存在によりアクティブにされるリプルカーソルを示す。
【図5(A)】許可領域におけるユーザの指の存在によりアクティブにされるリプルカーソルを、該リプルカーソルの影と共に示す。
【図5(B)】許可領域におけるユーザの指の存在によりアクティブにされるリプルカーソルを、該リプルカーソルの影と共に示す。
【図1A】

【図1B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの指による表示画面の汚れを防ぐ方法であって、前記方法は、
前記表示画面からの第1の閾値距離を決定するステップを有し、前記第1の閾値距離内でユーザの指が検出され得、前記方法は更に、
前記表示画面からの第2の閾値距離を決定するステップを有し、前記第2の閾値距離内でユーザの指が検出され得、前記第2の閾値距離は前記第1の閾値距離よりも短く、前記方法は更に、
ユーザの指が前記第1の閾値距離内にあることを検出する第1の検出ステップと、
前記第1の検出ステップにおける検出に応じて、前記ユーザに、グラフィカルユーザインタフェースとのインタラクションが可能とされる前記画面の近隣の領域に前記ユーザの指が進入したことを前記ユーザに通知する第1の通知ステップと、を有し、前記グラフィカルユーザインタフェースは、前記ユーザの指の移動により種々の表示機能を操作することを可能とし、前記方法は更に、
ユーザの指が前記第2の閾値距離内にあることを検出する第2の検出ステップと、
前記第2の検出ステップにおける検出に応じて、前記ユーザに、前記ユーザの指が禁止領域に進入したことを通知する第2の通知ステップと、
を有する方法。
【請求項2】
前記第2の検出ステップにおける検出の後、ユーザの指が前記第2の閾値を超え、それにより前記ユーザの指が前記禁止領域内に無くなったことを検出する第3の検出ステップと、
前記第3の検出ステップにおける検出に応じて、前記ユーザの指が前記禁止領域を退出したことをユーザに通知する第3の通知ステップと、
を更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記通知ステップは、前記グラフィカルユーザインタフェースをアクティブ又は非アクティブにするステップを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記通知ステップは、可聴の音を生成するステップを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記可聴の音は、一定の所定の継続時間を持つ、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の通知ステップは、前記グラフィカルユーザインタフェースを非アクティブにするステップと、連続的な可聴の音を生成するステップとを有し、前記第3の通知ステップは、前記前記グラフィカルユーザインタフェースを再びアクティブにするステップと、前記連続的な可聴の音を終了させるステップとを有する、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の通知ステップは更に、前記ユーザの指の座標を追跡するカーソルを生成するステップを有し、前記第2の通知ステップは、前記カーソルを生成することを停止するステップを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の通知ステップは更に、前記ユーザの指の座標を追跡するカーソルを生成するステップと、前記カーソルの仮想的な影を生成するステップとを有し、前記仮想的な影は、前記カーソルの動きを追跡し、前記ユーザの指が前記画面の近傍の領域に進入したときに前記カーソルの座標から所定の量だけシフトされ、前記シフトの量は、前記ユーザの指が前記第2の閾値距離に近づくにつれて減少する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の通知ステップは、前記カーソルの外観を変更するステップを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記グラフィカルユーザインタフェースは、前記ユーザによる選択的なアクティブ化のための実行可能な機能を表す少なくとも1つのアイコンを含み、前記方法は更に、
前記ユーザの指が前記少なくとも1つのアイコンの上に重なっていることを検出するステップと、
前記ユーザの指が所定の時間よりも長く前記少なくとも1つのアイコンの上に重なっていることが検出された場合に前記アイコンをアクティブにするステップと、
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記グラフィカルユーザインタフェースは、前記ユーザによる選択的なアクティブ化のための実行可能な機能を表す少なくとも1つのアイコンを含み、前記方法は更に、
前記ユーザの指が前記少なくとも1つのアイコンの上に重なっていることを検出するステップと、
前記ユーザの指が前記表示画面から離れる方向に垂直に移動した場合に前記アイコンをアクティブにするステップと、
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ユーザの指による表示画面の汚れを防ぐ装置であって、前記装置は、
前記表示画面に対するユーザの指の水平及び垂直座標及び前記表示画面からの前記ユーザの指の距離を検出する3次元センサアレイと、
前記表示画面からの第1の閾値距離を決定する手段と、を有し、前記第1の閾値距離内でユーザの指が検出され得、前記装置は更に、
前記表示画面からの第2の閾値距離を決定する手段を有し、前記第2の閾値距離内でユーザの指が検出され得、前記第2の閾値距離は前記第1の閾値距離よりも短く、前記装置は更に、
ユーザの指が前記第1の閾値距離内にあることを検出する、前記3次元センサアレイに結合された第1の検出手段と、
前記第1の検出手段による検出に応じて前記表示画面のグラフィカルユーザインタフェースをアクティブにする手段と、を有し、前記グラフィカルユーザインタフェースは、前記ユーザの指の動きにより種々の表示機能を操作することを可能とし、前記装置は更に、
ユーザの指が前記第2の閾値距離内にあることを検出する、前記3次元センサアレイに結合された第2の検出手段と、
前記第2の検出手段による検出に応じて、前記ユーザに、前記ユーザの指が禁止領域に進入したことを通知する手段と、
を有する装置。
【請求項13】
前記3次元センサアレイは静電容量検知アレイである、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記アクティブにする手段は、前記グラフィカルユーザインタフェースに、前記表示画面に対する前記ユーザの指の位置を追跡する視覚的なカーソルを生成させる、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記通知する手段は、前記グラフィカルユーザインタフェースに、前記視覚的なカーソルの生成を停止させる、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記3次元センサアレイは、
複数の交差する光経路を形成し第1の仮想的なタッチスクリーンを確立する、前記表示画面の周囲に配置された第1の複数の発光源及び検出器と、
複数の交差する光経路を形成し第2の仮想的なタッチスクリーンを確立する、前記表示画面の周囲に配置された第2の複数の発光源及び検出器と、
を有し、前記第1の閾値距離を決定する手段は、前記第1の仮想的なタッチスクリーンが前記第1の閾値距離に配置されるように、前記第1の複数の発光源及び検出器を配置し、
前記第2の閾値距離を決定する手段は、前記第2の仮想的なタッチスクリーンが前記第2の閾値距離に配置されるように、前記第2の複数の発光源及び検出器を配置する、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記アクティブにする手段は、前記グラフィカルユーザインタフェースに、前記ユーザの指の座標を追跡するカーソルを生成させ、及び前記カーソルの仮想的な影を生成させ、前記仮想的な影は前記カーソルの動きを追跡し、前記ユーザの指が前記画面の近傍の領域に進入したときに、前記カーソルの座標から所定量だけシフトされ、前記シフトの量は、前記ユーザの指が前記第2の閾値距離に近づくにつれて減少する、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記通知する手段は、前記グラフィカルユーザインタフェースに、前記カーソルの外観を変更させる、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記グラフィカルユーザインタフェースは、前記ユーザによる選択的なアクティブ化のための実行可能な機能を表す少なくとも1つのアイコンを含み、前記装置は更に、
前記ユーザの指が前記少なくとも1つのアイコンの上に重なっていることを検出する手段と、
前記ユーザの指が所定の時間よりも長く前記少なくとも1つのアイコンの上に重なっていることが検出された場合に前記アイコンをアクティブにする手段と、
を有する、請求項12に記載の装置。
【請求項20】
前記グラフィカルユーザインタフェースは、前記ユーザによる選択的なアクティブ化のための実行可能な機能を表す少なくとも1つのアイコンを含み、前記装置は更に、
前記ユーザの指が前記少なくとも1つのアイコンの上に重なっていることを検出する手段と、
前記ユーザの指のX及びY座標が前記アイコンによって定義されるXY平面におけるアクティブ化領域内にある状態で、前記第1の閾値距離に交差する瞬間に、前記ユーザの指が前記表示画面から離れる方向に垂直に移動した場合に、前記アイコンをアクティブにする手段と、
を有する、請求項12に記載の装置。

【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2008−505381(P2008−505381A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518772(P2007−518772)
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【国際出願番号】PCT/IB2005/052107
【国際公開番号】WO2006/003590
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】