説明

表示装置の表示内容を実体物との配置関係で動的に切替えるシステム、及びそのシステムに用いられる位置検出画像生成手段

【課題】表示装置に表示する実体物に関する画像(例えば内部構造や内部機構)を実体物に翳す表示装置の位置や高さと連動して切り替えて、実体物に対する位置関係や大きさを把握できるようにする。
【解決手段】三次元測位エリア内に4個の受信機11a〜dを配置する。一方、表示装置13に3個の発信機12a〜cを備える。前記表示装置13の発信機12a〜cからの信号を前記受信機a〜dで受信して、各受信機11a〜dから表示装置13の各発信機12a〜cまでの距離を送信信号の到達時間差でもって算出し、算出した距離を用いた三辺測量法で前記表示装置13の表示画面を三次元測位エリア内に規定する空間座標を算出する。こうして算出した実体物に翳す表示装置13の表示画面の空間座標に基づいて記憶部に記憶するディジタルコンテンツを元データとして表示データを生成して表示装置13に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示装置の表示内容を動的に切替えるシステム及び位置検出画像生成手段に関し、特に、例えば、表示装置の変位量と連動させてその変位量と同一スケールでディジタルコンテンツを表示画面上にスクロール表示させる場合のように、実体物と、実体物に関するディジタルコンテンツとの大きさや位置関係を利用者に直感的に把握させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯型の端末(表示装置)を使用して展示品の情報などを提供するシステムがある。このようなものとして、例えば、(特許文献1)の展示品説明システムがある。
【0003】
このシステムは、RFID(R a d i o F r e q u e n c y I d e n t i f i c a t i o n)タグと無線端末を使用したもので、展示品の近くにRFIDタグを取り付け、そのタグに無線端末が近づくと、前記タグから端末へ位置情報を送信する。すると、位置情報が送信された携帯端末は、受信した位置情報に基づいてネッワーク情報を更新し、近くの基地局から情報サーバに蓄積した前記展示品に関する情報を得るというものである。
【0004】
こうして、このシステムでは、タグからではなく情報サーバから十分なデータを転送することで、映像、音声等を使った質の高い展示品の説明サービスを提供し、さらに、位置情報に基づいて、各エリアにおける展示品情報を確実に視聴することができるようにしたものである。
【0005】
【特許文献1】特開2007−143028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、例えば、実施形態で述べる図1のように、表示装置13を実体物(魚)に翳すと翳した部分の骨格が表示できれば、実際に解剖を行なわなくてもバーチャルで同様の効果が期待できる。また、メカニカルなものなら、内部機構の理解も簡単である。さらに、骨格や内部構造に限らず、実体物に表示装置13を翳した部分の詳しい情報(文字などでも可)が表示できれば、興味を持った部分の情報が動的に得られるので、情報を一方的に提供して説明するよりも優れた効果を期待できる筈である。そのためには、端末を翳した際に表示を切り替えられるようにすること、さらに、表示装置13を翳した位置や高さに応じて大きさや位置関係を直感的に把握できるようにしなければならない。
【0007】
しかしながら、前記のものでは、RFIDタグの位置情報から、その位置に展示したものを特定して、特定した実体物を説明する映像、音声等を使った情報を提供するものである。そのため、提供する情報は、事前に準備した情報を一方的にしか提供できない問題がある。
【0008】
そこで、この発明の課題は、表示装置を実体物に翳した際に、翳した位置や高さに応じて表示内容や表示の大きさや向きなどを変えられるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、少なくとも4個の受信手段又は発信手段が同一直線上に3個以上重ならないように、かつ各受信手段又は発信手段の通信エリアが重なるように配置された三次元測位エリアと、少なくとも3個の発信手段又は受信手段を備え、前記三次元測位エリア内で実体物に翳す携帯式の表示装置と、三次元測位エリアの空間座標で仮想表示位置を定義されたディジタルコンテンツを記憶する記憶部を備え、前記受信手段と前記発信手段間の距離を該受信手段が受信した該発信手段からの信号の到達時間でもって算出する位置検出画像生成手段とで構成され、前記位置検出画像生成手段が、前記表示装置の少なくとも3個の発信手段又は受信手段に対応して定められた各測位点の空間座標を、それぞれ前記距離を用いた測量法で算出し、それら算出した空間座標に基づいて前記ディジタルコンテンツから表示データを生成して前記表示装置に表示させる、表示装置の表示内容を実体物との配置関係で動的に切替えるシステムという構成を採用したのである。
【0010】
このような構成を採用すれば、三次元測位エリア又は表示装置の発信手段からの信号を、表示装置又は三次元測位エリアの各受信手段で受信して、その各受信手段で受信した信号の到達時間から各受信手段と該発信した発信手段までの距離をそれぞれ算出することができる。この算出は、例えば、TDOA(Time Difference of Arrival)などの演算処理で算出することができる。
この算出した4箇所以上の受信手段からの距離を用いた測量法、例えば三点測量、三辺測量による演算を行なえば、前記表示装置の少なくとも3個の発信手段又は受信手段に対応して定められた各測位点の空間座標を求められる。少なくとも3点の測位点を求めれば、表示装置上の平面を空間座標で規定することができる。
ディジタルコンテンツは、三次元測位エリアの空間座標で仮想表示位置を定義されており、そのディジタルコンテンツの仮想表示位置の空間座標は、実体物との位置関係を考慮して予め定義することができる。
したがって、上記のような処理を行うようにすれば、実体物、ディジタルコンテンツ、表示装置の表示画面との位置関係を考慮した表示データを、算出した空間座標、ディジタルコンテンツの空間座標に基づいて作成することができる。
そのような表示データが表示装置に表示させられるため、表示装置上の測位点の空間座標に応じて表示装置の表示内容を変更させることができ、実体物と、ディジタルコンテンツとの距離感や角度を直感的に視認させることができる。
すなわち、この発明に係る表示装置の表示内容を実体物との配置関係で動的に切替えるシステムは、表示装置を実体物に翳した際に、翳した位置や高さに応じて表示内容や表示の大きさや向きなどを変えられるようにすることができる。
【0011】
なお、表示画面の空間座標を求めるためには、表示装置には3個以上の測定点が必要となるため、表示装置には3個以上の発信手段又は受信手段を備えている。
また、三次元測位エリア内の空間座標を定めるために、同一直線上に3点以上存在しない4点以上の測定点が必要となるため、エリア内には、同一直線上に3個以上存在しない4個以上の受信手段又は発信手段が必要となる。
発信手段と受信手段間の信号到達時間に基づいて距離を求めるため、表示装置側に少なくとも3個の発信手段を備え、三次元測位エリア側に少なくとも4個の受信手段を備える構成、又は表示装置側に少なくとも3個の受信手段を備え、三次元測位エリア側に少なくとも4個の発信手段を備える構成のいずれでもよい。
【0012】
この発明においては、上記のように、三次元測位エリア内で表示装置に設定された少なくとも3点の測位点の空間座標を算出できればよく、測位点に対応する数の発信手段又は受信手段を表示装置に備えた構成に限定されない。
【0013】
例えば、請求項1に記載の前記表示装置に代えて、前記表示装置を2個の発信手段又は受信手段と重力センサを備えたものとし、前記位置検出画像生成手段が、前記表示装置の2個の発信手段又は受信手段に対応して定められた2測位点の空間座標を、前記距離を用いた測量法で算出し、それら2測位点を結ぶ軸線回りの前記表示装置の傾きを前記重力センサで検出し、それら2測位点の空間座標と傾きに基づいて予め定義された他測位点の空間座標を算出し、それら算出した空間座標に基づいて前記ディジタルコンテンツから表示データを生成して前記表示装置に表示させる構成を採用することができる。
2個の発信手段又は受信手段を備えれば、それらに対応する測位点の空間座標により、表示装置上のある直線の空間座標を求めることができる。また、重力センサで重力加速度を検出すれば、前記表示装置を傾けた(又は、引き起こした)角度を算出することができるので、予め定義された他測位点の空間座標を算出することができる。なお、他測位点は、前記発信手段又は受信手段で求められる測位点との位置関係を表示装置上にあるように定義されており、少なくとも1点あればよい。
この構成によっても表示装置上の少なくとも3点の測位点を求めることができる。
【0014】
また、前記表示装置に代えて、前記表示装置を1個の発信手段又は受信手段と重力センサと電子コンパスとを備えたものとし、前記位置検出画像生成手段が、前記表示装置の1個の発信手段又は受信手段に対応して定められた1測位点の空間座標を、前記距離を用いた測量法で算出し、前記重力センサで前記1測位点を原点とする水平直交2軸回りの前記表示装置の傾きを検出し、前記電子コンパスで前記表示装置の方位角を検出し、前記1測位点の空間座標と前記傾きと前記方位角とから予め定義された少なくとも2点の他測位点の空間座標を算出し、それら算出した空間座標に基づいて前記ディジタルコンテンツから表示データを生成して前記表示装置に表示させる構成を採用することもできる。
1個の発信手段又は受信手段に対応する測位点の空間座標は、三次元測位エリア内において測量法で算出することができる。また、重力センサで前記1測位点を原点とする水平直交2軸回りの前記表示装置の傾きを検出し、電子コンパスで表示装置の方位を検出すれば、前記1測位点を通る鉛直軸回りの傾きを検出することができ、少なくとも2点の他の測位点の空間座標を3軸回りの傾きに基づいて算出することができる。なお、少なくとも2点の他の測位点は、測位点との位置関係を表示装置上にあるように定義される。
この構成によっても表示装置上の少なくとも3点の測位点を求めることができる。
【0015】
なお、この発明においては、少なくとも3点の測位点で表示装置上に規定する平面と表示画面とが同一面であれば、測位点に基づいて直接に表示画面の空間座標とすることができる。
通常、表示画面の境界線上に発信手段又は受信手段を配置することは困難であるが、表示装置の表示画面と各測位点の位置関係は予め固定することができるため、少なくとも3点の測位点の空間座標から表示画面を規定する空間座標に変換する演算を位置検出画像生成手段で行うようにすれば、測位点の空間座標に基づいて表示画面を規定する空間座標を求めることができる。
【0016】
より具体的には、前記位置検出画像生成手段が、前記表示装置の表示画面に対する位置を予め定義された視点座標と、前記測位点の空間座標に基づいて特定された前記表示画面の空間座標と、前記ディジタルコンテンツを定義する空間座標とに基づいて表示データを生成して前記表示装置に表示させる構成を採用することができる。
表示画面を視認する視点位置は、予め表示画面との位置関係を定義することができる。表示画面と視点の位置関係が定まっておれば、前記測位点の空間座標に基づいて特定された前記表示画面の空間座標と、前記ディジタルコンテンツを定義する空間座標とに基づいて、表示装置を実体物に遠近させることにより、ディジタルコンテンツの大きさや向きを変えた表示データを生成し、表示画面上に表示させることができる。
【0017】
上記のように、表示装置の表示画面の空間座標に基づいてディジタルコンテンツの大きさや向きを変えた表示データを生成可能とすれば、前記実体物を展示物とし、前記ディジタルコンテンツを前記実体物の内部構造を示す画像データとした構成を採用することにより、展示物の外観と内部構造の位置関係を直感的に視認させることができ、実際に実体物の分解を行なわなくても内部構造を理解させる効果が期待できる。
【0018】
この発明に係るシステムに用いる位置検出画像生成手段としては、前記受信手段と発信手段間の距離を、該受信手段の受信した該発信手段からの信号の到達時間でもって算出し、算出した距離を用いた測量法で前記表示装置の発信手段又は受信手段にして定められた測位点の空間座標を算出する位置演算部と、前記三次元測位エリアの空間座標で仮想表示位置が定義されたディジタルコンテンツを記憶する記憶部と、前記位置演算部で算出した空間座標に基づいて前記記憶部のディジタルコンテンツを前記表示装置に表示する表示データに変換する画像演算部と、前記画像演算部の変換した表示データを前記表示装置へ送る通信部を備えた構成のものを採用することができる。
このような位置検出画像生成手段を用いることにより、例えば、受信手段からの信号を受信すると、受信した信号から位置演算部が3個の発信手段又は受信手段に対応する測位点の空間座標のそれぞれを測量法で算出する。すると、その算出した表示位置に基づいて画像演算部が記憶手段に記憶したディジタルコンテンツを、例えば、表示位置に合わせて拡大あるいは縮小して表示装置に表示させる表示データに変換する。変換したデータは、通信部によって表示装置に送信することで、例えば、表示装置を実体物に翳した際に表示を切り替えられる。さらに、翳した位置や高さに応じて表示の大きさや向きなどに応じて情報を切替えて前記表示装置に表示させることができるので、実体物と実体物に関するディジタルコンテンツの大きさや位置関係を利用者に直感的に視認させることができる。
【発明の効果】
【0019】
この発明は、上記のように構成したことにより、表示装置の位置変位と連動した表示内容の切り替えが行なえる。また、表示装置の位置や高さを変えることで表示を変えられる。その際、実体物と、実体物に関するディジタルコンテンツ(例えば内部構造や内部機構)との大きさや位置関係を直感的に把握させることができる。さらに、実空間上の実体物と表示内容を重ね合わせることができるので、実空間と表示内容を融合させた表現を行なうこともできる。また、前記表示装置を動かすことで表示内容が切り替わるため、操作も簡単である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、この形態の表示装置10は、少なくとも4個の受信手段(図では受信機)11a〜dが同一直線上に3個以上重ならないように、かつ各受信手段11a〜dの通信エリアが重なるように配置された三次元測位エリアと、少なくとも3個の発信手段(図では発信機)12a〜cを備え、前記三次元測位エリア内で実体物(図では魚)に翳す携帯式の表示装置13と、位置検出画像生成装置14とで構成されている。
【0021】
受信手段11a〜dは、この形態では、超音波受信用の受信手段11a〜d(以下、受信機11a〜dという)を使用しており、図1のように、三次元測位エリアに設定したXYZ軸方向に取り付けてある。XZ平面は、水平面とされ、各受信機11a〜dの空間座標は固定されている。
【0022】
表示装置13は、この形態では、表示画面が液晶や有機ELによる表示パネルになっており、例えば、片手で持って翳せる程度の大きさと重量のものである。また、前記表示装置13には、表示画面の上下左右の枠部に超音波発振器を発信手段12a〜c(以下、発信機12a〜cという)として取り付けてある。発信手段12a〜cは、表示画面の境界上にあると見做せるため、発信手段12a〜cに対応する表示装置13上の測位点をもって表示画面を三次元測位エリア内に規定する空間座標として用いられる。発信機12a〜cの配置は実施形態のようなものに限定されず、表示装置13上にある平面を少なくとも3点の測位点で規定することが可能であれば何処にあってもよい。
【0023】
この表示装置13の内部は、図2のように、通信部20、表示部21、位置情報発信部22とそれらを制御する制御部23の回路ブロックから成っている。通信部20は、後述の位置検出画像生成装置14と無線(例えば、電波、赤外線など)による通信をするために設けたもので、表示装置13の表示データや発信機12a〜cへの制御コマンドなどを受信して制御部23へ入力する。表示部21は、制御部23の出力する表示データを表示パネルに表示するためのもので、例えば、通信部20の受信した表示データや表示装置13を操作するためのインフォメーションなどを表示する。位置情報発信部22は、3個の発信機12a〜cの発振を時分割に行なうためのもので、制御部23によってコントロールされている。例えば、制御部23へ位置検出画像生成装置14から通信部20を介して発信機12a〜cを指定するコマンドが送信されると、制御部23は、そのコマンドを解析し、発信機12a〜cを指定して作動信号を位置情報発信部22へ出力する。すると、位置情報発信部22が、前記出力信号に基づいて指定された発信機12a〜cの発振と停止を行なう。このようにして発信機12a〜cを順に発振させて、4個の受信機11a〜dと同期を取り、表示装置13の3個の発信機12a〜cの信号をそれぞれ受信できるようにしてある。
【0024】
一方、図1の位置検出画像生成装置14は、図2のように、通信部25、位置情報受信部26、位置演算部27、画像演算部28、記憶部29、制御部30の回路ブロックで構成されている。
【0025】
通信部25は、表示装置13と電波、赤外線などを使用して無線通信を行なうためのもので、制御部30によってコントロールされている。位置情報受信部26は、先の4個の受信機11a〜dが、受信した表示装置13の発信機12a〜cからの信号を制御部30へ入力するためのものである。位置演算部27は、制御部30を介して出力される表示装置13の発信機12a〜cからの複数の送信信号の時間差を算出し、算出した時間差から各受信機11a〜dと表示装置13の各発信機12a〜c間の距離を算出する。また、その算出した距離から前記表示装置13の各発信機12a〜cの位置、高さや傾きを三辺測量による演算を行なって算出する。算出したデータは制御部30へ出力する。画像演算部28は、制御部30のコマンド命令に基づいて記憶部29に記憶したディジタルコンテンツを表示データに変換(スケール(大きさ)の調整、傾き、回転など)して制御部30へ出力する。記憶部29は、先に述べたように表示用の元データとなるディジタルコンテンツを記憶する。
【0026】
ちなみに、ここでは位置演算部27、画像演算部28を位置検出画像生成装置14に設けて、位置の算出のための演算や表示データの生成を行なうようにしたが、これに限定されるものではない。例えば、前記位置演算部20や画像演算部18の演算を制御部23で行なうようにしても良い。また、記憶部29もサーバを設けて複数の三次元測位エリア用のディジタルコンテンツを管理するようにしてもよい。
【0027】
この形態は、前記のように構成されており、この形態の表示装置13は、例えば、図1のように、三次元測位エリア内の実体物(ここでは魚)に翳すと、画面に魚の骨格や内臓などの内部のものを表示するというものである。そのため、位置検出画像生成装置14の記憶部29に予め魚の骨格や内臓などのディジタル化した画像や説明文等の文字情報のディジタルコンテンツを保存しておく。
【0028】
また、保存した画像データを表示装置13に表示させるための表示データへの変換(スケール(大きさ)の調整、傾き、回転)をするために、ディジタルコンテンツは、三次元測位エリアの空間座標で仮想表示位置を定義された状態で記憶されている。実体物の三次元測位エリア内における固定位置が決まっており、これを考慮してディジタルコンテンツの仮想表示位置が定められる。
なお、実体物も三次元測位エリア内に固定されているため、その各部の位置や高さなどの空間座標(XYZ軸)で定義し、予め画像演算部28に設定しておけば、表示装置13の各測位点の空間座標に基づいてディジタルコンテンツと実体物の空間座標を用いた表示データの作成を可能にすることも勿論可能である。
【0029】
このように設定が済むと、表示装置13を実体物に翳せば、翳した部位の骨格や内蔵の画像を、仮想表示位置のディジタルコンテンツからの距離に応じて拡大あるいは縮小して表示する。
【0030】
すなわち、表示装置13の発信機12a〜cからは、位置検出画像生成装置14からの指令でもって順次信号を発信しており、その信号をエリア内の受信機11a〜dが受信して、受信した信号から表示装置13の発信機12a〜cの位置を位置検出画像生成装置14が算出する。
【0031】
この算出は、例えば、図3の模式図に示すように、受信手段(図3ではP1〜Pn)の受信する送信信号T1〜Tnの時間差(TDOA)から立てた連立方程式の解を求めれば算出できる(これ以外にも幾何学的な算出方法も考えられる)。なお、図3の式中のcは光速である。
【0032】
先のような手法によって、各受信機11a〜dから表示装置13の各発信機12a〜cまでの距離を算出すると、次に、表示装置13の発信機12a〜cに対応して定められた測位点の空間座標を算出する。この算出は、例えば、図4に示すように、XYZ軸内に四角形A´B´C´D´を考えて、その四角形A´B´C´D´の各頂点を表示装置13の各発信機12a〜cに対応する測位点A´B´C´D´の空間座標として、それらの空間座標を求めることになる。なお、上記のように各測位点A´B´C´D´の空間座標は、表示装置13の表示画面を規定する空間座標として取り扱われる。
【0033】
図4中の原点は、図1中の受信機11dの位置、図4中の(x,0,0)は図1中の受信機11bのx座標位置、図4中の(0,0,z)は、図1中の受信機11cのz座標位置で特定されており、位置演算部27に予め設定されている。例えば、点A´のZ軸方向の空間座標は、3辺(a、b、c)の長さから、下に示す余弦定理を用いて角度θを算出する。
COSθ=(c+a−b)/2ca
次に、求めたθから点A´のZ座標を
ZA=c*SIN(π/2−θ)
の式から算出する。同様に残りの座標も算出するのである。このように各測位点の空間座標を3辺測量で求めることにより、各発信機12a〜cの空間座標が算出できるので、その空間座標から三次元測位エリア内における表示装置13の表示画面の位置、高さ、姿勢を算出できる。
【0034】
なお、表示装置13の表示画面の上枠部の発信機12aの高さが下枠部の発信機12cよりも低ければ、表示装置13の上枠部が斜め下方に傾斜しているのが分かる。また右枠部の発信機12bの位置を加えることで、上下左右の向きも特定できる。
【0035】
こうして各測位点A´B´C´D´の空間座標を算出すると、算出した空間座標から画像演算部28が、表示データを作成するのである。例えば、図5の破線のように、三次元測位エリア内に表示装置13が配置された状態では、その表示画面を、図6のような表示レイヤとして取り扱うことができる。ディジタルコンテンツは、仮想表示位置の定義に従って仮想のレイヤL1上に描かれているものとして取り扱うことができる。なお、図5、図6の例では、概念を易しく図示するため、表示装置13の表示画面と仮想のレイヤL1は水平になっており、Y軸方向に関し、仮想のレイヤL1が実体物と表示装置13の表示画面(表示レイヤ)との間に存在するように描いたが、ディジタルコンテンツの仮想表示位置は、予め決まっている実体物の位置にディジタルコンテンツが重なるように、また上記表示画面を示す空間座標を用いたディジタルコンテンツの投影演算を可能にする空間座標をもってXZ平面上に定義されている。
すなわち、画像演算部28は、表示装置13の表示画面に対する位置を予め定義された視点Eの位置を示す視点座標(x/2,y,z/2)と、測位点A´B´C´D´の空間座標に基づいて特定された前記表示画面の空間座標(x/2−m,y,z/2−l)、(x/2−m,y,z/2+l)等と、ディジタルコンテンツを定義する空間座標(0,0,z)、(x,0,z)等とに基づいて表示データを生成する。
なお、ディジタルコンテンツは、実体物の内部構造を示す平面画像データ(図では魚の背骨を含む横断面の骨格画像からなる2次元コンテンツ)とされているため、XZ平面上に定義しても実体物とディジタルコンテンツとの位置関係を視認させる支障にならない。
【0036】
視点座標は、表示装置13の表示画面(表示レイヤ)及びディジタルコンテンツと交差する直線上に定義され、画像演算部28に予め設定されている。例えば、画像演算部28は表示画面(表示レイヤ)を示す空間座標が求まれば、その表示画面(表示レイヤ)の重心を通る直線上に設定した視点Eを原点として、表示画面(表示レイヤ)越しに見える仮想のレイヤL1上のディジタルコンテンツの視野範囲を求め、その求めた視野範囲を切り出して表示画面(表示レイヤ)に透視投影することができる。画像演算部28は、透視投影した画像データを生成し、制御部30は表示装置13に送信して表示させる。こうすることで、表示装置13の表示画面を三次元測位エリア内で実体物に翳した高さに応じてディジタルコンテンツの拡大と縮小を行なって表示データを作成するのである。表示装置13の表示画面(表示レイヤ)がXY、XZ、乃至YZ平面に対して傾いているときは、視野範囲が台形状に歪になり、一般的な表示装置13の表示画面の平面形状である矩形状に適合させるため、射影変換処理を行えばよい。射影変換処理は、ディジタルコンテンツが2次元コンテンツの場合、2次元射影変換を採用し、ディジタルコンテンツが3次元コンテンツの場合、3次元射影変換を採用することができる。
【0037】
こうした表示を行なうことで、図6のように実体物と視点Eの間にある表示装置13の表画面(表示レイヤ)に仮想のレイヤL1を投影し実体物の内部構造を表示したものと見なせるため、実際に実体物の分解を行なわなくてもバーチャルで同様の効果が期待できる。
【0038】
また、このときの表示は、表示画面が透過画面である場合、図7(a)のように、例えば、実体物の上に内部構造を重ね合わせた画像を表示させることにより、実体物の外観と内部構造の位置関係を直感的に視認させることができる。
別例として、表示画面がディジタルコンテンツのサイズに比して小さい場合、図7(b)のように、実体物の内部構造だけを表示させることにより、実体物の外観と内部構造の位置関係を直感的に視認させることもできる。
さらに、表示装置13を移動した後、再度、先のような演算処理を行なって各測位点A´B´C´D´の空間座標が算出されると、表示データを更新させられる。このため、表示装置13を動かすという一種の対話型(インタラクティブ)での情報提供ができる。
【0039】
なお、上記更新は、システムクロックで一定時間ごとに自動的に演算処理を行なうようにする構成、利用者の手動スイッチ操作をトリガとする構成、重力センサのような加速度センサを用いた移動検出をトリガとする構成等を適宜に採用することができる。
【0040】
上記のように、この実施形態によれば、表示装置13の位置変位と連動した表示内容の切り替えが行なえる。また、表示装置13の位置や高さを変えることで表示を変えられる。その際、実体物と、実体物に関するディジタルコンテンツとの大きさや位置関係を直感的に把握させることができる。さらに、実空間上の実体物と表示内容を重ね合わせることができるので、実空間と表示内容を融合させた表現を行なうこともできる。また、前記表示装置を動かすことで表示内容が切り替わるため、操作も簡単である。
【実施例1】
【0041】
この実施例1は、図8(a)のように、表示装置13に重力センサ40を備えることで、傾斜角を検出できるようにしたものを示す。このようにすることにより、表示装置13に設ける発信機12a、bの数を減少させることができるというものである。
【0042】
すなわち、この実施例1の表示装置は、図8(a)に示すように、発信機12a、bを上枠部の両端に左右両側に備えるとともに、それらの反対側に位置する下枠部に重力センサ40を備えたものである。このように重力センサ40を備えることにより、図1の表示装置13の下部の発信機12cを廃し、発信機12a、bに対応する測位点を結ぶ軸線回りの傾きを検出可能としたものである。なお、発信機12a、bの配置は、上枠部に限定されず、それらに対応する2点の測位点で表示装置13上にある直線を規定することが可能であれば何処にあってもよい。
【0043】
この重力センサ40を備えた表示装置13では、図8(a)のように、発信機12a、bに対応する2点の測位点の空間座標を算出することによって、表示装置13上にある直線の三次元測位空間内における位置を検出する。次に、図8(b)のように、この算出した2点の測位点の空間座標を軸線としたときの表示装置13の傾きを重力センサ40で検出する。このとき、重力センサ40は、傾けると重力加速度に反応した出力を出力する。例えば、重力センサ40は、水平状態で出力が+1Gに対応したものであると、任意の方向に90°傾けた出力は0Gとなり、逆さまにしたときの出力は−1Gとなる。そのため、重力加速度=傾き角度(SIN)となり、出力から傾斜角度を検出することができる。
【0044】
したがって、図8(c)のように重力センサ40で取得した出力から、表示装置13を斜めに翳した(傾けた)場合の傾斜角θを算出できる。このように傾斜角θを算出できるので、予め、定義された他測位点の空間座標を算出し、2点の測位点と他測位点の空間座標で表示装置13の表示画面を規定することができる。このデータを位置検出画像生成装置14に送信すれば、例えば、傾斜角θに応じて表示データを加工して表示させることができる。他の構成及び作用効果については、実施形態のものと同じなので説明は省略する。
なお、他測位点は、少なくとも1点あればよく、上記の位置演算部27に予め設定される。
また、他測位点は、論理的に定義されるので、表示画面の境界線上に定めることができる。なお、重力センサ40は、上記更新のトリガを得るために利用することもできる。
【実施例2】
【0045】
この実施例2は、図9(a)に示すように、表示装置13に重力センサ40に加え、2軸式の電子コンパス50を備えたもので、そのため、発信機12aは1つで済むようになっている(複数備えても可)。ここで、2軸式の電子コンパス50とは、X方向とY方向の地磁気の大きさの比から方位角θを求めるというものである。
【0046】
そのため、実施例2の表示装置13は、図9(a)に示すように、発信機12aを上枠部に設けたもので、この発信機12aによって対応する1点の測位点の空間座標を3辺測量で算出する。なお、発信機12aの配置は、上枠部に限定されず、1点の測位点を原点とした水平直交軸(X軸方向とZ軸方向)を表示装置13上に規定することが可能であれば何処にあってもよい。少なくとも2点の他測位点を表示装置13上に規定するためである。
次に、図9(b)のように、算出した発信機12aの位置(座標)を原点として、X軸方向及びY軸方向の傾きを重力センサ40で、図9(d)のように検出する。さらに、図9(e)のように、表示装置13の鉛直方向の向きを検出するために、電子コンパス50で方位を測定する。この検出データは、例えば、位置検出画像生成装置14に送信し、回転角度を検出する。そして、図9(e)のように、図9(d)で算出した位置に、図9(c)で検出した回転角を考慮し再計算することで、1点の測位点と2点の他測位点とで表示装置13の表示画面を規定する空間座標を算出することができる。こうして、算出した表示画面を規定する空間座標や傾斜角に応じて表示データを加工して表示させることができる。他の構成及び作用効果については、実施形態のものと同じなので説明は省略する。
【実施例3】
【0047】
図10、図11に示すように、実施例3は、表示装置13に画像演算部28を設けたものである。このため、画像演算部28が除かれた位置検出画像生成装置14は、位置検出装置14´となっている。
【実施例4】
【0048】
また、図12に示す実施例4は、発信機12a〜dを三次元測位エリア側に備え、受信機11a〜cを表示装置13に備え、表示装置13には、図13のように、位置演算部27と、画像演算部28と、記憶部29とを備える、すなわち、上記位置検出画像生成装置14に相当する機能を備え、表示装置13側で全ての処理を行なうようにしたものである。このようにすれば、エリア側には受信機11a〜cを備えるだけで良く、設置が簡単に行なえるので、使用できる場所が広がるメリットがある。
【実施例5】
【0049】
また、図14、図15に示す実施例5は、表示装置13に位置演算部27を備えることにより、位置検出を表示装置13側で行なうようにしたものである。そのため、位置検出画像生成装置14は、画像生成装置14´´となっている。
実施例5は、発信機12a〜dに超音波タグを採用し、受信機に超音波リーダ11a〜cを採用したものである。
この場合、超音波タグ12a〜dには、受信機(超音波、赤外線、電波)を備え、同期信号(同期信号は、例えば、位置検出画像生成装置14´´から出力しても良いし、位置検出画像生成装置14´´と別に設けることもできる)に応じて発信するようになっている。このようにすれば、図15に示された表示装置13の位置情報受信部26を図16に示すように表示装置13から省き、表示装置13と別体の位置検出画像生成装置14に位置情報受信部26を設けることができる。他の構成及び作用効果については、実施形態のものと同じなので説明は省略する。
【0050】
なお、実施形態及び実施例1〜5では、位置の検出に超音波を使用したものを示したが、これに限定されるものではない。これ以外にも超音波に替えて、例えば、RSSI(RReceived Signal Strength Indication)などの無線を使用したり、併用したりするようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
この発明は、実体物に表示装置を翳した部分の詳しい情報(文字などでも可)が表示できる。また、表示装置を翳した際に表示をインタラクティブに切り替えられるので、情報を一方的に提供して説明するよりも優れた効果を期待できる。そのため、教育施設、展示会、発表会、プレゼンテーションなどでの利用が考えられる。その際、携帯電話などの携帯式の端末に本願発明に適用すれば、専用の表示装置を準備しなくても簡単に利用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】実施形態の模式図
【図2】実施形態のブロック図
【図3】実施形態の作用説明図
【図4】実施形態の作用説明図
【図5】実施形態の作用説明図
【図6】実施形態の作用説明図
【図7】(a)、(b)実施形態の作用説明図
【図8】(a)、(b)、(c)実施例1の作用説明図
【図9】(a)、(b)、(c)、(d)、(e)実施例2の作用説明図
【図10】実施例3の模式図
【図11】図10のブロック図
【図12】実施例4を示す模式図
【図13】図12のブロック図
【図14】実施例5を示す模式図
【図15】図14のブロック図
【図16】実施例5の変形例を示すブロック図
【符号の説明】
【0053】
11a〜d 受信機
12a〜c 発信機
13 表示装置
14 位置検出画像生成装置
25 通信部
26 位置情報受信部
27 位置演算部
28 画像演算部
29 記憶部
40 重力センサ
50 電子コンパス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも4個の受信手段又は発信手段が同一直線上に3個以上重ならないように、かつ各受信手段又は発信手段の通信エリアが重なるように配置された三次元測位エリアと、
少なくとも3個の発信手段又は受信手段を備え、前記三次元測位エリア内で実体物に翳す携帯式の表示装置と、
前記三次元測位エリアの空間座標で仮想表示位置を定義されたディジタルコンテンツを記憶する記憶部を備え、前記受信手段と前記発信手段間の距離を該受信手段が受信した該発信手段からの信号の到達時間でもって算出する位置検出画像生成手段とで構成され、
前記位置検出画像生成手段が、前記表示装置の少なくとも3個の発信手段又は受信手段に対応して定められた測位点の空間座標を、それぞれ前記距離を用いた測量法で算出し、それら算出した空間座標に基づいて前記ディジタルコンテンツから表示データを生成して前記表示装置に表示させる、表示装置の表示内容を実体物との配置関係で動的に切替えるシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の前記表示装置に代えて、前記表示装置を2個の発信手段又は受信手段と重力センサを備えたものとし、
前記位置検出画像生成手段が、前記表示装置の2個の発信手段又は受信手段に対応して定められた2測位点の空間座標を、前記距離を用いた測量法で算出し、それら2測位点を結ぶ軸線回りの前記表示装置の傾きを前記重力センサで検出し、それら2測位点の空間座標と傾きに基づいて予め定義された他測位点の空間座標を算出し、それら算出した空間座標に基づいて前記ディジタルコンテンツから表示データを生成して前記表示装置に表示させる、表示装置の表示内容を実体物との配置関係で動的に切替えるシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の前記表示装置に代えて、前記表示装置を1個の発信手段又は受信手段と重力センサと電子コンパスとを備えたものとし、
前記位置検出画像生成手段が、前記表示装置の1個の発信手段又は受信手段に対応して定められた1測位点の空間座標を、前記距離を用いた測量法で算出し、前記重力センサで前記1測位点を原点とする水平直交2軸回りの前記表示装置の傾きを検出し、前記電子コンパスで前記表示装置の方位角を検出し、前記1測位点の空間座標と前記傾きと前記方位角とから予め定義された少なくとも2点の他測位点の空間座標を算出し、それら算出した空間座標に基づいて前記ディジタルコンテンツから表示データを生成して前記表示装置に表示させる、表示装置の表示内容を実体物との配置関係で動的に切替えるシステム。
【請求項4】
前記位置検出画像生成手段が、前記表示装置の表示画面に対する位置を予め定義された視点座標と、前記測位点の空間座標に基づいて特定された前記表示画面の空間座標と、前記ディジタルコンテンツを定義する空間座標とに基づいて表示データを生成して前記表示装置に表示させる請求項1乃至3のいずれか1つに記載の、表示装置の表示内容を実体物との配置関係で動的に切替えるシステム。
【請求項5】
前記実体物を展示物とし、前記ディジタルコンテンツを前記実体物の内部構造を示す画像データとした請求項1乃至4のいずれか1つに記載の、表示装置の表示内容を実体物との配置関係で動的に切替えるシステム。
【請求項6】
請求項1に記載の位置検出画像生成装置であって、前記受信手段と発信手段間の距離を、該受信手段の受信した該発信手段からの信号の到達時間でもって算出し、算出した距離を用いた測量法で前記表示装置の発信手段又は受信手段にして定められた測位点の空間座標を算出する位置演算部と、前記三次元測位エリアの空間座標で仮想表示位置が定義されたディジタルコンテンツを記憶する記憶部と、前記位置演算部で算出した空間座標に基づいて前記記憶部のディジタルコンテンツを前記表示装置に表示する表示データに変換する画像演算部と、前記画像演算部の変換した表示データを前記表示装置へ送る通信部を備えた位置検出画像生成手段。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−211530(P2009−211530A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−55241(P2008−55241)
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【出願人】(399041158)西日本電信電話株式会社 (215)
【Fターム(参考)】