説明

表示装置及びこれを備えた画像形成装置

【課題】バックライトに含まれる光源の一部を消灯し、固定的又は変動的に表示領域の一部を非表示状態として、高い省エネ効果を得る。
【解決手段】表示装置は、液晶パネルと、複数の光源を含む液晶パネルのバックライトと、を含み、バックライトが発する光を用いて表示を行い、液晶パネルの表示領域のうち、1/n(nは自然数)の領域を、固定的に光源の光を当てて表示内容を視認できるようにして用いる領域である可視領域、又は、固定的に光源の光を当てないようにして表示に用いない領域である非表示領域とするように、複数の光源のうち、非表示領域を照らす一部の光源は消灯し、液晶パネルは、可視領域で、画面、画像の表示を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶パネルやバックライトを備えた表示装置を含む複写機、複合機、プリンタ、FAX装置等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、複写機、複合機等の画像形成装置などでは、機能の設定入力等のため、表示装置を備えることがある(「操作パネル」と呼ばれることもある)。例えば、表示装置は、設定画面や入力用キーを表示するタッチパネル式の表示部を備える。このような表示装置では、使用者の知りたい情報が見やすく表示されることが望ましい。そこで、見やすく情報を表示しようとする表示装置が特許文献1に記載されている。
【0003】
具体的に、特許文献1には、少なくとも、装置の状態を表示する表示部を具備した画像形成装置の表示装置において、画像形成装置の状態が変化した時に、前記表示部の表示状態を視覚的に判別しやすい状態に変化させる表示制御部を具備する画像形成装置が記載されている。具体的には、表示部の液晶表示によるバックライトの変化や、表示する表示文字を変化させて視覚的変化を得ようとする(特許文献1:請求項1、請求項3、請求項6等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−031987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、環境意識やエネルギー問題に対する意識の高まりがある。そのため、画像形成装置でも消費電力を低減するための技術開発が行われている。又、画像形成装置を導入する際、需要者は、省エネ能力を大きく考慮して商品を選択する場合もある。そのため、画像形成装置の消費電力を低減し、省エネ能力の向上を図る必要があるという問題がある。
【0006】
ここで、特許文献1記載の発明では、装置のアイドル時間やユーザの指示により省エネモードに移行するとバックライトが消灯される(特許文献1:段落[0148]、[0201]、図16等参照)。一方、省エネモードに移行しない限り、背景色の点灯(バックライトの点灯)は続けられる(特許文献1:図16、ステップ308参照)。従って、通常のモードでは、省電力効果はあまり得られないという問題がある。
【0007】
又、特許文献1には、通常のモードで、各処理モード(プリンタモードやコピアモード等)に対応したバックライトの基準色を設定し、1つの処理モードで動作中、用いないバックライトを消灯し、消費電力低減を図る点は記載されている(特許文献1:段落[0228]等参照)。しかし、いずれかの色のバックライトは点灯され、液晶パネル全体に対し光が照射される。そのため、省電力効果を得難いという問題がある。
【0008】
本発明は、上記の問題に鑑みたものであり、バックライトに含まれる光源の一部を消灯し、固定的又は変動的に表示領域の一部を非表示状態として、高い省エネ効果を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題解決のため請求項1に係る表示装置は、液晶パネルと、複数の光源を含む前記液晶パネルのバックライトと、を含み、前記バックライトが発する光を用いて表示を行う表示装置であって、前記液晶パネルの表示領域を、固定的に前記光源の光を当てて表示内容を視認できるようにして用いる領域である可視領域と、前記光源の光を当てないようにして表示に用いない領域である非表示領域とに分けるように、複数の前記光源のうち、前記非表示領域を照らす一部の前記光源は消灯し、前記液晶パネルは、前記可視領域で、画面、画像の表示を行うこととした。
【0010】
この構成によれば、液晶パネルの表示領域は、固定的に、光源の光を当てて表示内容を視認できるようにして用いる領域である可視領域と、光源の光を当てないようにして表示に用いない領域である非表示領域とに分けるように、複数の光源のうち、非表示領域を照らす一部の光源は消灯する。これにより、液晶パネルの表示領域のうち、一部の領域に対応するバックライトは、消灯状態で維持される(固定される)。従って、確実に画像形成装置での消費電力の低減し、高い省エネ効果を得ることができる。
【0011】
又、請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、設定入力を受け付けるための入力部を有し、前記入力部は、前記非表示領域の大きさを指定する入力を受け付け、指定された大きさに応じ、前記光源のうち、前記非表示領域を照らす一部の前記光源は消灯することとした。
【0012】
この構成によれば、指定された大きさに応じ、光源のうち、非表示領域を照らす一部の光源は消灯する。これにより、液晶パネルの表示領域のうち、どれほどの領域に対して、バックライトの光源を点灯させ、表示に使用するかを使用者が定めることができる。従って、使用者が求める表示装置における表示の視認性と省エネ効果の兼ね合いに基づき、画面、画像を表示する領域を定めることができ、自由度が高い。
【0013】
又、請求項3に係る発明は、請求項2の発明において、前記入力部は、前記光源を消灯せず、前記液晶パネルの表示領域全体を前記可視領域とするか、あるいは、一部の前記光源を消灯して前記液晶パネルの表示領域のうち、1/n(nは自然数)の領域を前記可視領域又は前記非表示領域とするかを選択する選択入力を受け付け、それぞれの前記光源は、前記選択入力に応じて、点灯又は消灯することとした。
【0014】
この構成によれば、入力部は、光源を消灯せず、液晶パネルの表示領域全体を可視領域とするか、あるいは、一部の光源を消灯して液晶パネルの表示領域のうち、1/n(nは自然数)の領域を可視領域又は非表示領域とするかを選択する選択入力を受け付ける。これにより、液晶パネルの表示領域全体を活用するか、一部の領域でのみ表示を行わせて省電力効果を得るかを選択することができる。
【0015】
又、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の発明において、前記可視領域では表示内容を表示しきれないとき、複数の前記光源のうち、非表示領域を照らす一部又は全部の前記光源が点灯し、前記液晶パネルは、広げられた前記可視領域で、画面、画像の表示を行うこととした。
【0016】
この構成によれば、可視領域では表示内容を表示しきれないとき、複数の光源のうち、非表示領域を照らす一部又は全部の光源が点灯し、液晶パネルは、広げられた可視領域で画面、画像の表示を行う。これにより、可視領域だけでは表示しきれない場合、自動的に可視領域が広げられて画面、画像の表示が行われる。従って、使用者が設定などの入力を行う上での操作性、わかりやすさの低下を防ぐことができる。
【0017】
又、請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の発明において、前記液晶パネルの表示領域のうち、半分の領域を固定的に前記非表示領域とするように、一部の前記光源は、消灯することとした。
【0018】
この構成によれば、液晶パネルの表示領域のうち、半分の領域を固定的に非表示領域とするように、非表示領域を照らす一部の光源は、消灯する。これにより、バックライトの全光源を点灯させた場合の消費電力に対し、消費電力を50%程度は、低減される。又、液晶パネルのうち、1/2の領域は可視領域として確保できるので、画面、画像を表示も十分に行える。
【0019】
又、請求項6に係る表示装置は、液晶パネルと、複数の光源を含む前記液晶パネルのバックライトと、を含み、前記バックライトが発する光を用いて表示を行う表示装置であって、前記液晶パネルは、設定キーや、設定画面における前記設定キーを含む領域である前記キー表示領域の表示を行い、前記液晶パネルの表示領域のうち、前記設定キーや前記キー表示領域を照らす一部の前記光源は点灯し、前記設定キーや前記キー表示領域以外の領域を照らす一部の前記光源は消灯することとした。
【0020】
この構成によれば、液晶パネルの表示領域のうち、キー表示領域を照らす一部の光源は点灯し、キー表示領域以外の領域を照らす一部の光源は消灯する。これにより、不要部分を照らす光源は消灯され、消費電力の低減を図ることができる。更に、操作を行う上で、必要な部分(キー表示領域)を使用者に視認させることもできる。従って、操作、設定入力のしやすさを損なうことなく省エネ効果を得ることができる。
【0021】
又、請求項7に係る発明は、請求項6の発明において、設定入力を受け付けるための入力部を有し、前記入力部に対する入力により、設定がなされた前記キー表示領域を照らす一部の前記光源は消灯することとした。
【0022】
この構成によれば、入力部に対する入力により、設定がなされたキー表示領域を照らす一部の光源は消灯する。これにより、設定済みのキー表示領域を照らす光源は消灯され、省エネ効果を得ることができる。又、未設定のキー表示領域を照らす光源は点灯し、未設定のキー表示領域は視認されるので設定ができること、設定がなされていないことが示されることになる。言い換えると次の操作、入力に必要なキーや画像を示すことができる。
【0023】
又、請求項8に係る発明は、請求項7の発明において、前記入力部は、前記光源を消灯せず、前記液晶パネルの表示領域全体を前記光源に照らさせるか、あるいは、前記設定キーや前記キー表示領域以外の領域を照射する前記光源を消灯するか、を選択する選択入力を受け付け、複数の前記光源は、前記選択入力に応じて、点灯又は消灯することとした。
【0024】
この構成によれば、入力部は、光源を消灯せず、液晶パネルの表示領域全体を光源に照らさせるか、あるいは、キー表示領域以外の領域を照射する光源を消灯するか、を選択する選択入力を受け付ける。これにより、液晶パネルの表示領域全体を活用するか、一部の領域のみ可視状態として省電力効果を得るかを選択することができる。
【0025】
又、請求項9に係る画像形成装置は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の表示装置を備えることとした。
【0026】
この構成によれば、省エネ効果の高い表示装置を含むので、消費電力が低減された画像形成装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0027】
上述したように、本発明によれば、固定的又は変動的に表示領域の一部を非表示状態として、高い省エネ効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】第1実施形態の複合機の一例を示す正面模型的断面図である。
【図2】第1実施形態に係る操作パネル1の一例を示す平面図である。
【図3】第1実施形態の複合機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態の操作パネルのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態に係るバックライト6の一例を示す説明図であり、(a)は光源に蛍光管を用いる場合の一例を示し、(b)は光源にLEDを用いる場合の一例を示す。
【図6】第1実施形態に係る点消灯設定画面の一例を示す説明図である。
【図7】第1実施形態に係る点消灯設定画面での設定によるバックライトの点消灯状態の一例を示す説明図である。
【図8】第1実施形態に係る全点灯モードの設定画面の表示の一例を示す説明図である。
【図9】第1実施形態に係る一部消灯モードでの設定画面の表示の一例を示す説明図である。
【図10】第1実施形態の操作パネルの表示制御の一例を示すフローチャートである。
【図11】第2実施形態に係る一部消灯モードでの設定画面の表示の一例を示す。
【図12】第2実施形態の操作パネルでの表示制御の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜図10を用いて説明する。ここで、本実施形態では、操作パネル1(表示装置に相当)を含む複合機100(画像形成装置に相当)を例に挙げて説明する。但し、本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
【0030】
(複合機100の概略)
まず、図1を用い、本発明の第1の実施形態に係る複合機100の概略を説明する。図1は、第1の実施形態に係る複合機100の一例を示す正面模型的断面図である。
【0031】
まず、図1に示すように、複合機100の正面前方には、複合機100に関して各種設定を行うための操作パネル1が設けられる(波線で図示、詳細は後述)。そして、上部に画像読取部2Aと原稿搬送装置2Bが設けられる。又、複合機100は、本体内部に給紙部3A、搬送路3B、画像形成部4、中間転写部4B、定着部4C等を含む。
【0032】
原稿搬送装置2Bは、読み取る原稿を載置する原稿トレイ21を有する。そして、原稿搬送装置2Bは、原稿トレイ21から原稿を1枚ずつ、自動的に連続して読取位置(送り読取用コンタクトガラス22)に搬送する。又、原稿搬送装置2Bは、図1の紙面奥側を支点として画像読取部2Aに上下方向に開閉自在に取り付けられ、画像読取部2Aのコンタクトガラス(送り読取用コンタクトガラス22及び載置読取用コンタクトガラス23)を上方から押さえるカバーとして機能する。
【0033】
次に、画像読取部2Aは、図1に示すように、上面に送り読取用コンタクトガラス22と書籍等の原稿を1枚ずつ読み取る際に原稿を載置する載置読取用コンタクトガラス23を含む。画像読取部2A内には、ランプ、ミラー、レンズ、イメージセンサ等(不図示)が配される。イメージセンサは、送り読取用コンタクトガラス22を通過する原稿、あるいは、載置読取用コンタクトガラス23に載置された原稿の反射光を元に、原稿を読み取る。そして、イメージセンサは、反射光を画像濃度に応じたアナログの電気信号に変換し、その後、量子化を行い、その結果、原稿の画像データが得られる。尚、本実施形態の画像読取部2Aは、カラーでも白黒でも読み取り可能である。
【0034】
複合機100本体内の複数の給紙部3Aは、それぞれ、各サイズ(例えば、A4、B4等のA型、B型用紙等)、各種用紙(例えば、コピー用紙、再生紙、厚紙、OHPシート等)を複数枚収容する。各給紙部3Aは、それぞれ回転駆動する給紙ローラ31を備える。印刷時、いずれかの給紙部3Aは、1枚ずつ搬送路3Bに用紙を送り込む。
【0035】
搬送路3Bは、給紙部3Aから画像形成部4等に向けて、装置内で用紙を搬送する通路である。そして、搬送路3Bには、用紙の案内のためのガイド板や、用紙搬送時に回転駆動する搬送ローラ対32、33、34や、搬送される用紙を画像形成部4の手前で待機させ、形成されたトナー像の転写タイミングに合わせ用紙を送り出すレジストローラ対35等が設けられる。
【0036】
画像形成部4は、複数の画像形成ユニット40(ブラック用の40Bk、イエロー用の40Y、シアン用の40C、マゼンタ用の40M)と露光装置41を含む。露光装置41は、画像読取部2Aで読み取られた画像データや後述の記憶装置82に記憶される画像データ等に基づき、レーザ光を点消灯しつつ出力し、各感光体ドラムを走査露光する。画像形成ユニット40は、回転駆動可能に支持された感光体ドラムや、感光体ドラムの周囲に配設された帯電装置、現像装置、清掃装置等を備える。そして、各画像形成ユニット40と露光装置41によって、感光体ドラムの周面上にトナー像が形成される。
【0037】
中間転写部4Bは、各画像形成ユニット40からトナー像の1次転写を受け、シートに2次転写を行う。中間転写部4Bは、各1次転写ローラ42Bk〜42M、中間転写ベルト43、駆動ローラ44、複数の従動ローラ45、2次転写ローラ46、ベルト清掃装置47等で構成される。各1次転写ローラ42Bk〜42Mは、対応する感光体ドラムと無端状の中間転写ベルト43を挟み込む。各1次転写ローラ42Bk〜42Mには、転写用電圧が印加され、トナー像は中間転写ベルト43に転写される。
【0038】
中間転写ベルト43は、駆動ローラ44等に張架され、モータ等の駆動機構(不図示)に接続される駆動ローラ44の回転駆動により周回する。又、駆動ローラ44は、2次転写ローラ46とで中間転写ベルト43を挟み込む。各画像形成ユニット40で形成されたトナー像(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色)は、順次、ずれなく重畳して中間転写ベルト43に1次転写された後、所定の電圧を印加された2次転写ローラ46により、シートに転写される。
【0039】
定着部4Cは、用紙に転写されたトナー像を定着させる。定着部4Cは、例えば、発熱体を内蔵する加熱ローラ48とこれに圧接する加圧ローラ49で構成される。用紙が、加熱ローラ48と加圧ローラ49のニップを通過すると、トナーが溶融・加熱され、トナー像が用紙に定着する。そして、印刷済み用紙は排出トレイ36に排出される。
【0040】
(操作パネル1の概要)
次に、図1、図2を用い、本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1の一例を説明する。図2は本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1の一例を示す平面図である。
【0041】
操作パネル1(表示装置に相当)は、図1に示すように、複合機100の正面上方に設けられる。操作パネル1は、液晶表示部5を有する。液晶表示部5は、例えば、バックライト6と液晶パネル7からなる(詳細は後述)。液晶表示部5は、複合機100の設定を行うためのメニュー、キー(図5等参照)を表示する。又、液晶表示部5は、複合機100等の状態のメッセージ等の各種画像、画面を表示する。使用者は、液晶表示部5に表示されたキーを押下し、複合機100のコピーにおける各種設定や動作指示を行える。
【0042】
そして、液晶表示部5の上面にタッチパネル部11(入力部に相当)が設けられる。タッチパネル部11は、液晶表示部5のうち、使用者に押下された部分の位置、座標を検出するためのものである。このタッチパネル部11を用いた検出座標と、液晶表示部5に示される各種キーの位置、座標を比較し、使用者が押下したキーが特定される。尚、タッチパネル部11としては、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、静電容量方式等、各方式のものを採用でき特に制限はない。
【0043】
又、操作パネル1には、以下のようなハードとしてのキー(ボタン)が設けられる。例えば、各種設定後、コピー等のジョブ開始指示用のスタートキー12や、数字入力用のテンキー部13等が設けられる。又、コピー機能を利用する際に押下されるコピーキー14、スキャナ機能、FAX機能を利用する際に押下される送信キー15等が設けられる。このように、操作パネル1には、タッチパネル部11や各種ハードキーが備えられる。そして、タッチパネル部11や各種ハードキーは、複合機100の各機能について、各種設定やモード選択等を行う入力部として機能する。
【0044】
(複合機100等のハードウェア構成)
次に、図3を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100のハードウェア構成の一例を説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0045】
まず、複合機100の本体側から説明する。複合機100本体内には、制御部8が設けられる。制御部8は、例えば、原稿搬送装置2B、画像読取部2A、給紙部3A、搬送路3B、画像形成部4、定着部4C等と接続され、これらの制御を行う。
【0046】
又、制御部8は、操作パネル1と接続され、操作パネル1になされた入力内容を認識する。制御部8は、入力された設定内容に沿うように各部の動作を制御する。例えば、操作パネル1で、使用する給紙部3Aを指定してコピーする旨が設定されると、制御部8は、指定された給紙部3Aから給紙を行わせる。又。操作パネル1で指定された送信先に、制御部8は通信部83から画像データを送信させる。
【0047】
制御部8は、例えば、CPU81等の制御、処理用の素子を含む。CPU81は記憶装置82(記憶部に相当)に格納され、展開される制御プログラムに基づき演算等を行い、複合機100の各部を制御する。尚、制御部8は、全体制御や画像処理を行うメイン制御部や、画像形成や各種回転体を回転させるモータ等のON/OFF等を行い、印刷を制御するエンジン制御部等、機能ごとに分割して複数種設けられてもよい。本説明ではこれらを1つとしてまとめた形態を示し、説明する。
【0048】
記憶装置82は、制御部8と接続される。記憶装置82は、ROM、RAM、HDD等の不揮発性と揮発性の記憶装置82を組み合わせて構成される。記憶装置82は、複合機100の制御用プログラム、制御用データ、設定データ、画像データ等の各種データを記憶できる。
【0049】
又、例えば、制御部8には、画像読取部2Aで原稿を読み取って得られた画像データや通信部83を介して複合機100に入力された画像データに対し、画像処理を施す画像処理部84が設けられる。例えば、画像処理部84は、集約印刷の設定がなされてコピーが行われた場合、画像読取部2Aでの原稿読み取りにより得られた画像データの縮小や回転処理を行い、複数の原稿を1ページに落とし込んだ画像データを生成する。画像処理部84が処理した画像データは、例えば、露光装置41に送信され、感光体ドラムの走査・露光に用いられる。又は、通信部83に送信され、外部に発信される。
【0050】
そして、制御部8は、各種コネクタ、ソケットやFAXモデム等を備えた通信インターフェイスとしての通信部83と接続される。通信部83はネットワークや公衆回線等により複数の外部のコンピュータ200(例えば、パーソナルコンピュータ)や相手方FAX装置300(図7では、いずれも便宜上1つのみ図示)と接続される。例えば、画像読取部2Aで得られた画像データを記憶装置82に記憶させることや、外部のコンピュータ200や相手方FAX装置300に送信することができる(スキャナ機能、FAX機能)。又、外部のコンピュータ200や相手方FAX装置300から送信され、複合機100に入力される画像データに基づき印刷、FAX送信等を行うこともできる(プリンタ機能、FAX機能)。
【0051】
(操作パネル1のハードウェア構成)
次に、図4、図5を用いて、本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1のハードウェア構成の一例を説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図5は、本発明の第1の実施形態に係るバックライト6の一例を示す説明図であり、(a)は光源に蛍光管61を用いる場合の一例を示し、(b)は光源にLED63を用いる場合の一例を示す。
【0052】
本実施形態の操作パネル1は、表示制御部9、メモリ91(記憶部に相当)、スタートキー12、テンキー部13、コピーキー14、送信キー15、タッチパネル部11、液晶表示部5、I/F部92を含む。
【0053】
表示制御部9は、CPUやIC等で構成され、液晶表示部5の表示を制御する。又、表示制御部9は、タッチパネル部11の出力を受け、液晶表示部5で押下された座標を特定する。例えば、タッチパネル部11の出力と座標の対応を示すテーブル等のデータはメモリ91に記憶される。表示制御部9は、押下位置の座標と各設定画面の画像データを比較する等により、設定画面上で選択された(押下された)キーを特定、認識する。又、表示制御部9は、スタートキー12、テンキー部13、コピーキー14、送信キー15と接続され、キーが押されたことを認識する。
【0054】
そして、液晶表示部5が表示する画面、画像の画像データは、例えば、操作パネル1内のメモリ91に記憶される。従って、表示制御部9は、設定項目の選択画面や各設定画面中のキーが押下されるごとに、表示制御部9は次に表示すべき画面の画像データをメモリ91から読み出す。
【0055】
具体的に、複合機100の各機能の設定項目を選択し、設定値を設定するには液晶表示部5における最上層の表示から、液晶表示部5に表示されるキーの選択を繰り返す。そして、キー選択ごとに、表示制御部9は、液晶表示部5の表示を切り換えさせ、最終的に、選択、設定しようとする機能の設定値が設定される。表示制御部9は、この機能の選択、設定が行われたことを認識し、その内容を本体の制御部8に送信する。これにより、制御部8は、操作パネル1で選択、設定された機能を反映した動作を画像形成部4等の各部に行わせる。
【0056】
尚、液晶表示部5が表示する画面、画像の画像データは、例えば、本体側の記憶装置82に記憶させてもよい。この場合、操作パネル1は、画像データを制御部8を介し、記憶装置82から受信する。表示制御部9は、画像データを受け、液晶表示部5に表示を行わせる。尚、操作パネル1には、表示制御部9やメモリ91を設けず、表示制御部9、メモリ91の機能を制御部8の構成(CPU81や記憶装置82)に代用させても良い。
【0057】
I/F部92は、操作パネル1の表示制御部9が、本体の制御部8と通信を行うための回路である。例えば、表示制御部9は、本体の制御部8に向けて設定内容を伝える。又、本体の制御部8は、表示制御部9に向けて表示すべき画面、画像を指示する(例えば、エラー発生画面)。
【0058】
次に、液晶表示部5を説明する。液晶表示部5は、液晶パネル7、液晶パネル7を実際に駆動させるドライバ回路70、複数の光源を含むバックライト6、バックライト6に含まれる各光源の点消灯を制御する点灯制御部60を含む。
【0059】
例えば、液晶パネル7は、偏光板、カラーフィルタ、液晶層、透明電極、ガラス基板等が層状に重ね合わされたものである。例えば、本実施形態の液晶パネル7は、バックライト6に含まれる光源の光を部分的に遮ったり透過させたりして表示を行なう。ドライバ回路70は、表示すべき画像、画面の画像データに基づき、液晶パネル7の各画素への電圧印加を制御する。
【0060】
次に、図4及び図5を用いて、バックライト6、点灯制御部60、光源を説明する。図4に示すように、バックライト6には、複数の光源が含まれる。光源としては、図5(a)に示すように、蛍光管61を用いることができる。
【0061】
光源としての蛍光管61は、例えば、冷陰極管であるが、ハロゲンランプ等の他の光源を用いてもよい。そして、本実施形態の操作パネル1では、蛍光管61が4つ、液晶パネル7の直下に置かれる(左側から61A、61B、61C、61Dの符号を付す。)。例えば、蛍光管61は、長手方向と液晶パネル7の上下方向とが一致するように設けられる。又、点灯制御部60は、各蛍光管61を点灯させるためのインバータ62を各蛍光管61に対し1つ含む(左側から62A、62B、62C、62Dの符号を付す)。このように、点灯制御部60には、光源点灯用の回路を含むことができる。
【0062】
1本の蛍光管61は、液晶パネル7の表示領域のうち、短冊状の約1/4の領域について、液晶パネル7の後方から光を照射する。点灯制御部60が、全てのインバータ62に蛍光管61を点灯させれば、液晶パネル7の全面に後方から光が照射され、液晶パネル7の全面を用いて表示を行える。一方、蛍光管61の一部を消灯させ、液晶パネル7の一部分のみを用いて表示を行うこともできる。例えば、点灯制御部60は、蛍光管61A、蛍光管61Bを点灯させ、蛍光管61C、蛍光管61Dを消灯させて、液晶パネル7の左半面のみを用いた表示を行える。
【0063】
又、本実施形態の操作パネル1では、バックライト6には、複数の光源が含まれるところ、光源としては、図5(b)に示すように、LED63を用いることもできる。例えば、LED63は、白色を発光する。
【0064】
光源として、LED63の他、EL(Electroluminescence)を用いることもできる。そして、LED63を用いる場合、液晶パネル7の直下に、m個(mは整数)×n個(nは整数)の各光源としてのLED63が置かれる。液晶パネル7の後方全面に光を照射することができるだけ、m個×n個のLED63が設けられる。又、点灯制御部60は、各LED63と接続され、各LED63の点消灯のスイッチングを行い、1個単位で点消灯を制御できる。
【0065】
点灯制御部60が、全LED63を点灯させれば、液晶パネル7の全面に後方から光が照射され、液晶パネル7の全面を用いて表示を行える。一方、蛍光管61の一部を消灯させ、液晶パネル7の一部分のみを用いて表示を行うこともできる。例えば、点灯制御部60は、液晶パネル7において、左半分を照射するLED63のみを点灯させ(例えば、m×1/2n個のLED63を点灯)液晶パネル7の左半面のみを用いた表示を行える。尚、LED63を用いたバックライト6の方が、光源の大きさや照射範囲との関係上、非表示とする領域の大きさを細かく設定できる。
【0066】
尚、第1の実施形態に係る発明は、LED63を用いたバックライト6でも実現できるが、以下の第1の実施形態の説明では、蛍光管61A〜61Dを含むバックライト6を用いるものとして説明する。尚、後述の第2の実施形態では、LED63を含むバックライト6を用いるものとして説明する。
【0067】
(バックライト6の点消灯設定)
次に、図6及び図7に基づき、本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1でのバックライト6の点消灯設定の一例を説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係るバックライト6の点消灯設定画面S1の一例を示す説明図である。図7は、本発明の第1の実施形態に係る点消灯設定画面S1での設定によるバックライト6の点消灯状態の一例を示す説明図である。
【0068】
使用者は、操作パネル1を操作し(各種ハードキーやタッチパネル部11の押下)、バックライト6の各光源の点消灯設定を行うための点消灯設定画面S1を表示させることができる。この点消灯設定画面S1では、点灯させる光源、消灯させる光源を設定することができる。
【0069】
まず、点消灯設定画面S1には、例えば、設定入力を完了し、以後の操作パネル1(液晶パネル7)での表示に設定を反映させる際に押されるOKキーK1が設けられる。OKキーK1が押下されると、例えば、表示制御部9は、メモリ91に点消灯設定画面S1での設定内容を記憶させ、記憶した内容に応じた表示制御を行う。尚、キャンセルキーK2は設定を取りやめる際に押下される。
【0070】
そして、点消灯設定画面S1には、全点灯キーK3、1/2点灯キーK4、1/4点灯キーK5、1/4消灯キーK6が設けられる。液晶パネル7の表示領域全体を用いて表示を行い、見やすさを優先する場合、全点灯キーK3が押下される。全点灯キーK3が押下され、OKキーK1が押下されると、以後、表示制御部9は、点灯制御部60に指示を与え、蛍光管61A〜61Dの全てを点灯させる。
【0071】
尚、全点灯キーK3が押され、バックライト6の光源の全てを点灯させる設定がなされた状態を以下では、「全点灯モード」と称する。
【0072】
この全点灯モードでの液晶表示部5の表示の一例を図7(a)に示す。バックライト6の光源を全て点灯させる設定がなされると、図7(a)に示すように、液晶パネル7の表示領域全体に対し光が照らされる。従って、液晶パネル7の表示領域全体が可視領域F1として利用される(実際には、可視領域F1に何らかの画像、画面が表示される)。例えば、表示制御部9は、液晶パネル7の表示領域全体を用いた表示を行える画像データをドライバ回路70に与え、液晶パネル7を駆動させる。
【0073】
尚、「可視領域F1」とは、バックライト6の光源からの光が照らされることで、液晶パネル7で表示内容が視認できる領域である。可視領域F1は、表示を行う領域として用い得る領域である。
【0074】
又、バックライト6の光源からの光が照らされず、表示内容が視認できないため、液晶パネル7で使用しない領域を「非表示領域F2」と呼ぶ(図7以下の図において格子状網掛けで図示)。言い換えると、非表示領域F2は、可視領域F1以外の領域である。
【0075】
次に、1/2点灯キーK4は、バックライト6に含まれる蛍光管61のうち、隣り合う2本の蛍光管61を点灯させる設定を行う際に押下される。隣り合う2本の蛍光管61を点灯させる設定がなされると、以後、図7(b)に示すように、表示制御部9は、点灯制御部60に指示を与え、蛍光管61A〜61Dのうち、隣り合う2本の蛍光管61を点灯させる(図7(b)は、蛍光管61Aと蛍光管61Bを点灯)。これにより、図7(b)に示すように、液晶パネル7の表示領域のうち、約半分が可視領域F1として利用される(実際には、可視領域F1に何らかの画像、画面が表示される)。例えば、表示制御部9は、可視領域F1内に収まるように加工された画像データをドライバ回路70に与え、液晶パネル7を駆動させる。
【0076】
ここで、液晶パネル7の表示領域全体のうち、約半分が可視領域F1として利用する場合、点灯させる蛍光管61の組み合わせとしては、3通りある。そこで、例えば、点灯させる蛍光管61の組み合わせを決めるための3つのキーが、点消灯設定画面S1に設けられる。具体的に、例えば、右キーK7(蛍光管61Cと蛍光管61Dのみ点灯)、左キーK8(蛍光管61Aと蛍光管61Bのみ点灯)、中央キーK9(蛍光管61Bと蛍光管61Cのみ点灯)の3つのキーが1/2点灯キーK4に関連するキーとして設けられる。尚、一部の蛍光管61(蛍光管61Aや蛍光管61D)が点灯しなくなっても、設定画面を表示できる利点もある。
【0077】
OKキーK1が押されると、右キーK7、左キーK8、中央キーK9のうち、押されたキーに対応する蛍光管61のみを点灯させる設定がメモリ91に記憶される。そして、以後の表示では、表示制御部9は、点灯制御部60に蛍光管61A〜61Dのうち、いずれかの隣り合う2本の蛍光管61を点灯する指示を与える。
【0078】
尚、点消灯設定画面S1で全点灯キーK3以外のキーが押され、バックライト6の光源のうち一部の光源を消灯させる設定がなされた状態を以下では、「一部消灯モード」と称する。
【0079】
次に、1/4点灯キーK5は、バックライト6に含まれる蛍光管61のうち、1本の蛍光管61を点灯させる際に押下される。1/4点灯キーK5により、1本の蛍光管61を点灯させる設定がなされると、以後、図7(c)に示すように、表示制御部9は、点灯制御部60に指示を与え、蛍光管61A〜61Dのうち、1本のみ蛍光管61を点灯させる(図7(c)の場合は、蛍光管61Aのみ点灯)。これにより、図7(c)に示すように、液晶パネル7の表示領域のうち、約1/4が可視領域F1として利用される。例えば、表示制御部9は、可視領域F1内に収まるように加工された画像データをドライバ回路70に与え、液晶パネル7を駆動させる。
【0080】
ここで、表示領域全体のうち、約1/4を可視領域F1として利用する場合、点灯させる蛍光管61のパターンは、4通りある。そこで、例えば、点灯させる蛍光管61を決めるための4つのキーが、点消灯設定画面S1に設けられる。具体的に、例えば、左端キーK10(蛍光管61Aに対応)、左中キーK11(蛍光管61Bに対応)、右中キーK12(蛍光管61Cに対応)、右端キーK13(蛍光管61Dに対応)の4つのキーが1/4点灯キーK5に関連するキーとして設けられる。
【0081】
そして、左端キーK10、左中キーK11、右中キーK12、右端キーK13のうち、いずれかのキーが押されてOKキーK1が押されると、押されたキーに対応する蛍光管61のみを点灯させる設定がメモリ91に記憶される。この場合、表示制御部9は、点灯制御部60に蛍光管61A〜61Dのいずれかの蛍光管61を点灯する指示を与える。
【0082】
次に、1/4消灯キーK6は、バックライト6に含まれる蛍光管61のうち、1本の蛍光管61を消灯させる際に押下される。1/4消灯キーK6により、1本の蛍光管61を消灯させる設定がなされると、以後、図7(d)に示すように、表示制御部9は、点灯制御部60に指示を与え、蛍光管61A〜61Dのうち、1本のみ蛍光管61を消灯させる(図7(d)の場合は、蛍光管61Dのみ消灯)。これにより、図7(d)に示すように、液晶パネル7の表示領域のうち、約1/4が非表示領域F2となる。例えば、表示制御部9は、可視領域F1内に収まるように加工された画像データをドライバ回路70に与え、液晶パネル7を駆動させる。
【0083】
ここで、液晶パネル7の表示領域全体のうち、約1/4を非表示領域F2とする場合、消灯可能な蛍光管61の位置は、右端(蛍光管61D)又は左端(蛍光管61A)の2通りとされる。そこで、例えば、点灯させる蛍光管61を決めるための2つのキーが、点消灯設定画面S1に設けられる。具体的に、例えば、左端キーK14(蛍光管61Aに対応)、右端キーK15(蛍光管61Dに対応)の2つのキーが1/4消灯キーK6に関連するキーとして設けられる。
【0084】
そして、左端キーK14、右端キーK15のうち、いずれかのキーが押された状態でOKキーK1が押されると、押されたキーに対応する蛍光管61のみを消灯させる設定がメモリ91に記憶される。この場合、表示制御部9は、点灯制御部60に蛍光管61Aと蛍光管61Dのうち、いずれかの蛍光管61を消灯させる指示を与える。
【0085】
即ち、表示装置(操作パネル1)は、設定入力を受け付けるための入力部(タッチパネル部11等)を有し、入力部は、非表示領域F2の大きさを指定する入力を受け付け、指定された大きさに応じ、光源のうち、非表示領域F2を照らす一部の光源は消灯する。又、入力部は、光源を消灯せず、液晶パネル7の表示領域全体を可視領域F1とするか、あるいは、一部の光源を消灯して液晶パネル7の表示領域のうち、1/n(nは自然数)の領域を可視領域F1又は非表示領域F2とするかを選択する選択入力を受け付け、それぞれの光源は、選択入力に応じて、点灯又は消灯する。
【0086】
(設定画面の表示)
次に、図8及び図9を用い、本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1での設定画面の表示の一例を説明する。図8は、本発明の第1の実施形態に係るバックライト6の全点灯モードでの設定画面の表示の一例を示す説明図である。図9は、本発明の第1の実施形態のバックライト6の一部消灯モードでの設定画面の表示の一例を示す説明図である。
【0087】
尚、本例では、コピー機能における集約機能の設定項目の設定を行う際に表示される設定画面を例に挙げて説明する。尚、集約機能は、複数枚の原稿を1ページに集約させて印刷する機能である。
【0088】
まず、図8は、点消灯設定画面S1で、バックライト6の全てを点灯させる設定がなされた場合(全点灯モードの設定がなされた場合)の集約機能の設定画面の遷移を示している。言い換えると、従来どおりの表示である。
【0089】
図8のうち、最上段に示す画面は、設定項目を選択するためのメニュー画面S2である。表示制御部9は、例えば、コピーキー14が押されると、メニュー画面S2を液晶パネル7に表示させる。例えば、メニュー画面S2には、集約の設定項目の設定開始を指示するための集約キーK16が設けられる。尚、コピーに関し、設定可能な設定項目(機能)は、多数に及ぶので、上矢印キーK161や下矢印キーK162を押すことにより、異なる設定項目(機能)を示すキーを表示させることができる。
【0090】
集約キーK16が押下されると、表示制御部9は、図8における上から2段目の集約設定画面S3を液晶パネル7に表示させる。集約設定画面S3では、まず、設定キーとして、ONキーK17とOFFキーK18が表示される。ONキーK17は、集約機能を用いる場合に押される。OFFキーK18は集約機能を用いない場合に押される。尚、OFFキーK18が押されると、その他に設定する内容はないので、例えば、メニュー画面S2に戻る。
【0091】
ONキーK17が押されると、表示制御部9は、図8における上から3段目に示すように、集約数設定領域F3を液晶パネル7に表示させる。この集約数設定領域F3は、集約させる原稿の枚数を設定するための設定キーを含むキー表示領域である。集約数設定領域F3内には、設定キーとして、「2in1キーK19」と「4in1キーK20」が配される。2in1キーK19は、2枚の原稿をそれぞれ縮小して1枚の用紙にコピーする際に押される。4in1キーK20は、4枚の原稿をそれぞれ縮小して1枚の用紙にコピーする際に押される。
【0092】
尚、キー表示領域は、1つ又は複数の設定キーを含む領域である。本実施形態の操作パネル1では、1つのキー表示領域内で設定キーが押されるごとに、次のキー表示領域が順番に表示される(例えば、集約機能の設定では、集約数設定領域F3→レイアウト設定領域F4)。
【0093】
そして、例えば、2in1キーK19が押されると、表示制御部9は、図8における最下段の図に示すように、レイアウト設定領域F4(キー表示領域に相当)を液晶パネル7に表示させる。このレイアウト設定領域F4は、印刷物でのページの配置の設定用キーを含むキー表示領域である(左→右キーK21と右→左キーK22の設定キーを含む)。レイアウト設定領域F4内の左→右キーK21は、2枚の原稿のうち、前のページを印刷物の左側に配する際に押される。右→左キーK22は、2枚の原稿のうち、後のページを印刷物の左側に配する際に押される。尚、4in1キーK20が押されたときは、異なるレイアウト設定領域F4が表示される。レイアウトの設定がなされると、例えば、メニュー画面S2に戻ってもよいし、ページの境界等を定めるため、更に別の設定領域が表示されてもよい。
【0094】
次に、図9を用いて、点消灯設定画面S1で、バックライト6の一部を消灯する設定がなされた場合(一部消灯モードの設定がなされた場合)の集約機能の設定画面の遷移を説明する。尚、本説明では、蛍光管61Cと蛍光管61Dを消灯して、液晶パネル7の表示領域のうち、右半分の領域を非表示領域F2とし、左半分(右半分でもよい)を可視領域F1とする設定がなされた場合を説明する。即ち、この場合、液晶パネル7の表示領域のうち、半分の領域を固定的に非表示領域F2とするように、一部の光源は、消灯する。
【0095】
図9のうち、最上段に示す画面は、設定項目を選択するためのメニュー画面S2である。表示制御部9は、全点灯モードと同様に、例えば、コピーキー14が押されると、メニュー画面S2を液晶パネル7に表示させる。メニュー画面S2には、全点灯モードと同様に、集約の設定項目の設定開始を指示するための集約キーK16等が設けられる。ただし、表示制御部9は、全点灯モードとは、各キーの表示位置をずらし、可視領域F1に収まるようにキーを表示させる
【0096】
集約キーK16が押下されると、表示制御部9は、図9における上から2段目の集約設定画面S3を液晶パネル7に表示させる。集約設定画面S3では、全点灯モードと同様に、一部消灯モードでも、まず、ONキーK17とOFFキーK18が表示される。
【0097】
ONキーK17が押されると、表示制御部9は、全点灯モードと同様に、図9における上から3段目に示すように、集約数設定領域F3を液晶パネル7に表示させる。しかし、表示制御部9は、可視領域F1内にONキーK17とOFFキーK18と集約数設定領域F3が収まるように表示させる。具体的に、表示制御部9は、全点灯モードとは位置を若干ずらしてONキーK17とOFFキーK18と集約数設定領域F3を液晶パネル7に表示させる。
【0098】
即ち、表示装置(操作パネル1)は、液晶パネル7と、複数の光源を含む液晶パネル7のバックライト6と、を含み、バックライト6が発する光を用いて表示を行い、液晶パネル7の表示領域を、固定的に、光源の光を当てて表示内容を視認できるようにして用いる領域である可視領域F1と、光源の光を当てないようにして表示に用いない領域である非表示領域F2とに分けるように、複数の光源のうち、非表示領域F2を照らす一部の光源は消灯し、液晶パネル7は、可視領域F1で、画面、画像の表示を行う。
【0099】
そして、例えば、図9における最下段の図に示すように、2in1キーK19が押されると、表示制御部9は、一部消灯モードでもレイアウト設定領域F4を液晶パネル7に表示させる。一方で、レイアウト設定領域F4を可視領域F1内に表示するため、表示制御部9は、既に設定がなされた集約数設定領域F3(キー表示領域)を消す。これにより、表示スペースを稼ぐ。
【0100】
しかし、設定済みの設定キー(2in1キーK19と4in1キーK20)の表示を消し、レイアウト設定領域F4の表示位置をずらしても、可視領域F1内にレイアウト設定領域F4(キー表示領域)は表示しきれない。言い換えると、レイアウト設定領域F4全体を表示するには、液晶パネル7の左右方向における中心線を越える。このように、各種機能の設定画面を表示する上で、可視領域F1内に、設定キーを含むキー表示領域を表示しきれない場合がある。
【0101】
このような場合、表示制御部9は、臨時的に、点灯制御部60に指示して、蛍光管61Cを点灯させ、可視領域F1を広げる。即ち、可視領域F1では表示内容を表示しきれないとき、複数の光源のうち、非表示領域F2を照らす一部又は全部の光源が点灯し、液晶パネル7は、広げられた可視領域F1で、画面、画像の表示を行う。これにより、表示すべき内容(画像)は、欠けることなく表示される。尚、例えば、左→右キーK21や右→左キーK22が押され、メニュー画面S2に戻る場合、表示制御部9は、点灯制御部60に指示を与え、蛍光管61Cを消灯させ、可視領域F1を元に戻す。このように、一部消灯モードでも、全点灯モードと同様のキーやキー表示領域が表示される。従って、使用者は液晶パネル7の表示領域の一部が非表示でも、違和感なく操作、設定を行える。
【0102】
(表示制御)
次に、図10を用いて、本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1での表示制御の一例を説明する。図10は、本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1での表示制御の一例を示すフローチャートである。尚、本説明では、1つの設定項目(機能)を選択し、1つの設定項目(機能)の設定を終えるまでの流れの一例を説明する。
【0103】
まず、図10のスタートは、設定を行うため、使用者がコピーキー14や送信キー15などが押されたことをトリガとして、メニュー画面S2を表示しようとする時点である。例えば、コピーキー14が押されると、表示制御部9は、コピーに関する設定項目を示すキーをメニュー画面S2に表示させる。例えば、送信キー15が押されると、表示制御部9は、スキャンやFAXに関する設定項目を示すキーをメニュー画面S2に表示させる。
【0104】
そして、メニュー画面S2を表示するとき、点消灯設定画面S1でなされた設定どおりに各光源を点消灯させるため、表示制御部9は、メモリ91の記憶内容を確認し、光源の点消灯設定が、一部消灯モード(一部の光源を消灯)で表示を行う設定と成っているかを確認する(ステップ♯1)。
【0105】
もし、全点灯モードで表示を行う設定であれば(ステップ♯1のNo)、表示制御部9は、点灯制御部60に指示を与え、光源を全点灯状態とし、通常のメニュー画面S2を液晶パネル7に表示させる(ステップ♯2)。一方、一部消灯モードで表示を行う設定であれば(ステップ♯1のYes)、表示制御部9は、点灯制御部60に指示を与え、光源の一部を消灯させた状態とし、一部消灯モードでメニュー画面S2を液晶パネル7に表示させる(ステップ♯3)。
【0106】
そして、使用者により設定を行う設定項目(機能)が選択される(押される)ことにより、表示制御部9は、設定されたモードにあわせ、選択された設定項目の設定画面を液晶パネル7に表示させる(ステップ♯4、ステップ♯5)。
【0107】
全点灯モードの場合(ステップ♯4)、液晶パネル7の全領域に光が照射されるので、押されたキーに従い、設定キーやキー表示領域の表示を行えばよい(ステップ♯6)。そして、最終的に、表示制御部9は、選択された設定項目(機能)に設定完了を認識する(ステップ♯7。例えば、スタートキー12が押されたことや、選択した設定項目に関する設定値を全て設定し終えたことを認識。以下、同様)。
【0108】
一方、一部消灯モードの場合(ステップ♯5)、液晶パネル7の全領域では表示を行えないので、表示制御部9は、キー表示領域が可視領域F1に収まるかを確認する(ステップ♯8)。もし、可視領域F1に収まらない場合(ステップ♯8のNo)、表示制御部9は、点灯制御部60に指示を与え、キー表示領域(キー群)を表示できるように、可視領域F1を拡大させる(ステップ♯9)。そして、表示制御部9は、各種キーや、キー表示領域を表示させる(ステップ♯10)。一方、可視領域F1に収まれば(ステップ♯8のYes)、可視領域F1を拡大することなくキー表示領域を表示させる(ステップ♯10)。
【0109】
そして、表示制御部9は、選択された設定項目(機能)の設定が完了したかを確認する(ステップ♯11)。もし、設定が完了していなければ(ステップ♯11のNo)、表示制御部9は、可視領域F1を設定通りに戻すとともに、設定済みのキー表示領域の表示を消させ、次のキー表示領域を表示させる(ステップ♯12)。そして、ステップ♯8に戻る。一方、設定完了ならば(ステップ♯11のYes)、1つの設定項目(機能)の設定における表示制御は終了する(エンド)。
【0110】
この後、使用者により、必要に応じて他の設定項目(機能)の設定がなされる(本フローの再実行)。又、スタートキー12が押されると、例えば、操作パネル1から本体の制御部8に向けて送信された設定内容に基づき、制御部8は、コピーや送信を制御する。
【0111】
このようにして、本発明の第1の実施形態の構成によれば、液晶パネル7の表示領域を固定的に光源の光を当てて表示内容を視認できるようにして用いる領域である可視領域F1と、固定的に光源の光を当てないようにして表示に用いない領域である非表示領域F2に分けるように、複数の光源のうち、非表示領域F2を照らす一部の光源は消灯する。これにより、液晶パネル7の表示領域のうち、一部の領域に対応するバックライト6は、消灯状態で維持される(固定される)。従って、確実に画像形成装置での消費電力の低減し、高い省エネ効果を得ることができる。
【0112】
又、指定された大きさに応じ、光源のうち、非表示領域F2を照らす一部の光源は消灯する。これにより、液晶パネル7の表示領域のうち、どれほどの領域に対して、バックライト6の光源を点灯させ、表示に使用するかを使用者が定めることができる。従って、使用者が求める表示装置(操作パネル1)における表示の視認性と省エネ効果の兼ね合いに基づき、画面、画像を表示する領域を定めることができ、自由度が高い。又、入力部(タッチパネル部11等)は、光源を消灯せず、液晶パネル7の表示領域全体を可視領域F1とするか、あるいは、一部の光源を消灯して液晶パネル7の表示領域のうち、1/n(nは自然数)の領域を可視領域F1又は非表示領域F2とするかを選択する選択入力を受け付ける。これにより、液晶パネル7の表示領域全体を活用するか、一部の領域でのみ表示を行わせて省電力効果を得るかを選択することができる。
【0113】
又、可視領域F1では表示内容を表示しきれないとき、複数の光源のうち、非表示領域F2を照らす一部又は全部の光源が点灯し、液晶パネル7は、広げられた可視領域F1で画面、画像の表示を行う。これにより、可視領域F1だけでは表示しきれない場合、自動的に可視領域F1が広げられて画面、画像の表示が行われる。従って、使用者が設定などの入力を行う上での操作性、わかりやすさの低下を防ぐことができる。又、液晶パネル7の表示領域のうち、半分の領域を固定的に非表示領域F2とするように、非表示領域F2を照らす一部の光源は、消灯する。これにより、バックライト6の全光源を点灯させた場合の消費電力に対し、消費電力を50%程度は、低減される。又、液晶パネル7のうち、1/2の領域は可視領域F1として確保できるので、画面、画像を表示も十分に行える。又、省エネ効果の高い表示装置(操作パネル1)を含むので、消費電力が低減された画像形成装置を提供することができる。
【0114】
(第2の実施形態)
次に、図11及び図12を用いて、本発明の実施形態に係る操作パネル1を説明する。図11は、本発明の第2の実施形態に係る一部消灯モードでの設定画面の表示の一例を示す。図12は、本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1での表示制御の一例を示すフローチャートである。
【0115】
第1の実施形態では、一部の光源を消灯状態で維持し、一部の表示領域を固定的に非表示領域F2とする例を説明した。第2の実施形態では、バックライト6に含まれる光源のうち、設定キーや、設定キーを含むキー表示領域に光を照射する光源のみ点灯させる例を説明する。尚、蛍光管61を用いて実現することは不可能ではないが、第2の実施形態では、図5(b)に示すような、液晶パネル7直下に複数のLED63を配したバックライト6を用いるものとして説明する。
【0116】
尚、以下に述べる差異点以外の点に関しては、第1の実施形態と同様でよく、第1の実施形態と共通する点については、説明、図示を省略する。
【0117】
例えば、本実施形態の操作パネル1でも、従来のようにバックライト6に含まれるLED63を全て点灯させる全点灯モードと、設定キーや、キー表示領域に光を照射する光源のみ点灯させる一部消灯モードを選択する入力が行える。即ち、表示装置(操作パネル1)は、設定入力を受け付けるための入力部(タッチパネル部11等)を有し、入力部に対する入力により、設定がなされたキー表示領域を照らす一部の光源は消灯する。具体的には、入力部は、光源を消灯せず、液晶パネル7の表示領域全体を光源に照らさせるか、あるいは、設定キーやキー表示領域以外の領域を照射する光源を消灯するか、を選択する選択入力を受け付け、複数の光源は、選択入力に応じて、点灯又は消灯する。そして、選択されたモードは、例えば、メモリ91に記憶され、表示制御部9は、選択されたモードに応じ、点灯制御部60に指示して、各光源の点消灯を制御する。
【0118】
例えば、バックライト6に含まれるそれぞれのLED63と、各LED63が照射する画素群の位置(座標)との対応関係を示すデータをメモリ91に記憶しておく。そして、表示制御部9は、液晶パネル7に表示させる画像、画面の画像データにおける設定キーや、キー表示領域の範囲を把握する。そして、表示制御部9は、設定キーやキー表示領域を照らすLED63を特定し、特定したLED63を点灯させるように点灯制御部60に指示を与える。
【0119】
あるいは、点灯させるLED63を示すデータを、各種設定画面やメニュー画面S2の画像データに予め付しておき、付されたデータに基づき、表示制御部9は、点灯制御部60に指示を与えてもよい。
【0120】
次に、図11を用い、本発明の第2の実施形態に係る操作パネル1での設定画面の表示の一例を説明する。尚、本説明でも、第1の実施形態と同様に、コピー機能における集約機能の設定項目の設定画面を例に挙げて説明する。又、第2の実施形態での全点灯モードでの表示は、図8を用いて説明したものと同様であり、説明を省略する。
【0121】
図11は、光源(LED63)の一部を消灯する設定がなされた場合(一部消灯モードの設定がなされた場合)の集約機能の設定画面の遷移を示す。図11のうち、最上段に示す画面は、設定項目を選択するメニュー画面S2である。例えば、コピーキー14が押されると、表示制御部9は、全点灯モードと同様、メニュー画面S2を液晶パネル7に表示させる。メニュー画面S2には、全点灯モードと同様、集約の設定項目の設定開始を指示するための集約キーK16や上矢印キーK161や下矢印キーK162等の設定キーが設けられる。ただし、全点灯モードとは異なり、表示制御部9は、設定キー部分を照射する光源(LED63)のみを点灯させる点で異なる。これにより、キー部分は使用者に視認される。
【0122】
メニュー画面S2で集約キーK16が押下されると、表示制御部9は、図11における上から2段目の集約設定画面S3を液晶パネル7に表示させる。集約設定画面S3では、全点灯モードと同様に、一部消灯モードでも、設定キーとしてのONキーK17とOFFキーK18が表示される。ただし、全点灯モードとは異なり、表示制御部9は、ONキーK17とOFFキーK18部分を照射する光源(LED63)のみを点灯させる。
【0123】
ONキーK17が押されると、表示制御部9は、図11における上から3段目に示すように、キー表示領域としての集約数設定領域F3を液晶パネル7に表示させる。この集約数設定領域F3は、複数の設定キー(2in1キーK19と4in1キーK20)を含む。一部消灯モードでは、表示制御部9は、集約数設定領域F3を照射する光源(LED63)を点灯させ、他の部分は、消灯する点で異なる。
【0124】
そして、例えば、2in1キーK19が押されると、図11における最下段の図に示すように、表示制御部9は、キー表示領域としてのレイアウト設定領域F4を液晶パネル7に表示させる。一部消灯モードでは、表示制御部9は、レイアウト設定領域F4を照射する光源(LED63)を点灯させる。しかし、既に設定がなされた集約数設定領域F3を照射する光源(LED63)を消灯させる。これにより、操作に不要な部分(領域)を照らす光源は消され、省電力を図ることができる。
【0125】
即ち、表示装置(操作パネル1)は、液晶パネル7と、複数の光源を含む液晶パネル7のバックライト6と、を含み、バックライト6が発する光を用いて表示を行うものであって、液晶パネル7は、設定キーや、設定画面における設定キーを含む領域であるキー表示領域の表示を行い、液晶パネル7の表示領域のうち、設定キーやキー表示領域を照らす一部の光源は点灯し、設定キーやキー表示領域以外の領域を照らす一部の光源は消灯する。
【0126】
(表示制御)
次に、図12を用いて、本発明の第2の実施形態に係る操作パネル1での表示制御の一例を説明する。図12は、本発明の第2の実施形態に係る操作パネル1での表示制御の一例を示すフローチャートである。尚、本実施形態の説明でも、1つの設定項目(機能)を選択し、1つの設定項目(機能)の設定を終えるまでの流れの一例を説明する。
【0127】
まず、図12のスタートは、コピーキー14や送信キー15などが押されたことにより、表示制御部9が設定項目を選択するためのメニュー画面S2を表示させようとする時点である。メニュー画面S2を表示するとき、設定に従いバックライト6の各光源を点消灯させるため、表示制御部9は、メモリ91の記憶内容を確認し、光源の点消灯設定が、一部消灯モードで表示を行う設定となっているかを確認する(ステップ♯21)。
【0128】
もし、全点灯モードで表示を行う設定であれば(ステップ♯21のNo)、表示制御部9は、点灯制御部60に指示を与え、光源を全点灯状態とし、通常表示のメニュー画面S2を液晶パネル7に表示させる(ステップ♯22)。一方、一部消灯モードで表示を行う設定であれば(ステップ♯21のYes)、表示制御部9は、点灯制御部60に指示を与え、光源の一部を消灯させた状態とし、一部消灯モードのメニュー画面S2を表示させる(ステップ♯23)。このとき、本実施形態では、キー表示領域を照射するLED63のみが点灯する。
【0129】
そして、使用者により設定を行う設定項目(機能)が選択される(押される)ことにより、表示制御部9は、設定されたモードにあわせ、選択された設定項目の設定画面(例えば、集約設定画面S3)を液晶パネル7に表示させる(ステップ♯24、ステップ♯25)。
【0130】
全点灯モードの場合(ステップ♯24)、液晶パネル7の全領域に光が照射されるので、押されたキーに従い、設定キーやキー表示領域の表示を行えばよい(ステップ♯26)。そして、最終的に、表示制御部9は、選択された設定項目(機能)の設定完了を認識する(ステップ♯27)。
【0131】
一方、一部消灯モードの場合(ステップ♯25)、まず、表示制御部9は、設定キーやキー表示領域を照らす光源を点灯させる(ステップ♯28)。次に、表示制御部9は、選択された設定項目(機能)の設定が完了したかを確認する(ステップ♯29)。もし、設定が完了していなければ(ステップ♯29のNo)、表示制御部9は、設定済みのキー表示領域を照らす光源を消灯させ、次に表示されるキー表示領域を照らす光源を点灯させる(ステップ♯30)。そして、ステップ♯29に戻る。一方、設定完了ならば(ステップ♯29のYes)、1つの設定項目(機能)の設定における表示制御は終了する(エンド)。
【0132】
このようにして、本発明の第2の実施形態の構成によれば、液晶パネル7の表示領域のうち、設定キーやキー表示領域を照らす一部の光源は点灯し、設定キーやキー表示領域以外の領域を照らす一部の光源は消灯する。これにより、不要部分を照らす光源は消灯され、消費電力の低減を図ることができる。更に、操作を行う上で、必要な部分(キー表示領域)を使用者に視認させることもできる。従って、操作、設定入力のしやすさを損なうことなく省エネ効果を得ることができる。
【0133】
又、入力部(タッチパネル部11等)に対する入力により、設定がなされたキー表示領域を照らす一部の光源は消灯する。これにより、設定済みのキー表示領域を照らす光源は消灯され、省エネ効果を得ることができる。又、未設定のキー表示領域を照らす光源は点灯し、未設定のキー表示領域は視認されるので設定ができること、設定がなされていないことが示されることになる。言い換えると次の操作、入力に必要なキーや画像を示すことができる。又、入力部(タッチパネル部11等)は、光源を消灯せず、液晶パネル7の表示領域全体を光源に照らさせるか、あるいは、キー表示領域以外の領域を照射する光源を消灯するか、を選択する選択入力を受け付ける。これにより、液晶パネル7の表示領域全体を活用するか、一部の領域のみ可視状態として省電力効果を得るかを選択することができる。
【0134】
本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0135】
本発明は、バックライト6や液晶パネル7を含む表示装置や、表示装置を含む画像形成装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0136】
1 操作パネル(表示装置) 11 タッチパネル部(入力部)
5 液晶表示部 6 バックライト
61 蛍光管(光源) 61A 蛍光管(光源)
61B 蛍光管(光源) 61C 蛍光管(光源)
61D 蛍光管(光源) 63 LED
7 液晶パネル 100 複合機(画像形成装置)
F1 可視領域 F2 非表示領域
F2 集約数設定領域(キー表示領域)
F4 レイアウト設定領域(キー表示領域)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶パネルと、複数の光源を含む前記液晶パネルのバックライトと、を含み、前記バックライトが発する光を用いて表示を行う表示装置であって、
前記液晶パネルの表示領域を、固定的に前記光源の光を当てて表示内容を視認できるようにして用いる領域である可視領域と、前記光源の光を当てないようにして表示に用いない領域である非表示領域とに分けるように、複数の前記光源のうち、前記非表示領域を照らす一部の前記光源は消灯し、
前記液晶パネルは、前記可視領域で、画面、画像の表示を行うことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
設定入力を受け付けるための入力部を有し、
前記入力部は、前記非表示領域の大きさを指定する入力を受け付け、
指定された大きさに応じ、前記光源のうち、前記非表示領域を照らす一部の前記光源は消灯することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記入力部は、前記光源を消灯せず、前記液晶パネルの表示領域全体を前記可視領域とするか、あるいは、一部の前記光源を消灯して前記液晶パネルの表示領域のうち、1/n(nは自然数)の領域を前記可視領域又は前記非表示領域とするかを選択する選択入力を受け付け、
それぞれの前記光源は、前記選択入力に応じて、点灯又は消灯することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記可視領域では表示内容を表示しきれないとき、複数の前記光源のうち、非表示領域を照らす一部又は全部の前記光源が点灯し、
前記液晶パネルは、広げられた前記可視領域で、画面、画像の表示を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記液晶パネルの表示領域のうち、半分の領域を固定的に前記非表示領域とするように、一部の前記光源は、消灯することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
液晶パネルと、複数の光源を含む前記液晶パネルのバックライトと、を含み、前記バックライトが発する光を用いて表示を行う表示装置であって、
前記液晶パネルは、設定キーや、設定画面における前記設定キーを含む領域である前記キー表示領域の表示を行い、
前記液晶パネルの表示領域のうち、前記設定キーや前記キー表示領域を照らす一部の前記光源は点灯し、前記設定キーや前記キー表示領域以外の領域を照らす一部の前記光源は消灯することを特徴とする表示装置。
【請求項7】
設定入力を受け付けるための入力部を有し、
前記入力部に対する入力により、設定がなされた前記キー表示領域を照らす一部の前記光源は消灯することを特徴とする請求項6記載の表示装置
【請求項8】
前記入力部は、前記光源を消灯せず、前記液晶パネルの表示領域全体を前記光源に照らさせるか、あるいは、前記設定キーや前記キー表示領域以外の領域を照射する前記光源を消灯するか、を選択する選択入力を受け付け、
複数の前記光源は、前記選択入力に応じて、点灯又は消灯することを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の表示装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−48074(P2012−48074A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−191541(P2010−191541)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】