説明

表示装置及び表示制御装置

【課題】 故障が生じた場合であっても表示機能を維持できる表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置1は、画像を表示可能な表示パネル20と、表示パネル20を駆動するためのソースドライバ31〜33と、ソースドライバ31〜33の駆動を制御するスタート信号をソースドライバ31〜33に供給するタイミング制御部12と、タイミング制御部12とソースドライバ31〜33とを並列に接続してタイミング制御部12からソースドライバ31〜33へスタート信号を供給するスタート信号線とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及び表示制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶や有機ELを用いた表示装置が知られている。表示装置は一般的に、表示パネル、複数のソースドライバ、複数のゲートドライバ、各ドライバへスタート信号を出力するタイミング制御部、バックライトなどから構成される。ソースドライバにスタート信号を供給するためのスタート信号線は、複数のソースドライバとタイミング制御部とを直列に接続する。ゲートドライバに関しても同様である。
【0003】
また、バックライトは、複数の発光部、複数の発光部からの出射光を前記表示パネルに導光する導光部、複数の発光部を駆動する駆動ドライバを含む。駆動ドライバと複数の発光部とは、電流線を介して接続されている。一般的に電流線は、駆動ドライバへの入力側で1本又は複数本に束ねられ、前記駆動ドライバからの出力側でも1本又は複数本に束ねられている。但し、有機ELについては、自発光素子のため、独立したバックライトモジュールを用いたものも一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−295842号公報
【特許文献2】特開平8−204207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、直列に接続された複数のソースドライバの一部が故障すると、他のソースドライバも駆動しないことになる。従って、一部のソースドライバの故障により、他のソースドライバまでもが機能せずに、表示装置として本来の機能である表示機能を発揮できない。ゲートドライバについても同様である。
【0006】
また、発光部と駆動ドライバとを接続する電流線が、一本に束ねられた部分で切れた場合には、全ての発光部に電流を供給できないため、全ての発光部が駆動しないことになる。このような場合にも、表示パネルへ導光することができず、表示パネルの視認が困難となり表示機能が発揮されない。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、故障が生じた場合であっても表示機能を維持できる表示装置及び表示制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、画像を表示可能な表示パネルと、前記表示パネルを駆動するための第1及び第2ドライバと、前記第1及び第2ドライバの駆動を制御するスタート信号を前記第1及び第2ドライバにそれぞれ供給するタイミング制御部と、前記タイミング制御部と前記第1ドライバ、及び前記タイミング制御部と前記第2ドライバとをそれぞれ接続し、前記タイミング制御部から前記第1及び第2ドライバへ前記スタート信号を供給するスタート信号線とを備えた表示装置によって実現できる。
【0009】
タイミング制御部と第1ドライバ及び第2ドライバとをそれぞれ接続しているので、第1及び第2ドライバの一方が故障した場合であっても、他方にスタート信号を供給することができる。これにより、故障していない他方のドライバを駆動させることができる。従って、一部の部品の故障した場合であっても、表示機能が完全に失われることを防止でき、表示機能を維持できる。
【0010】
また上記目的は、画像を表示可能な表示パネルと、前記表示パネルを駆動するための第1及び第2ドライバと、前記第1及び第2ドライバの駆動をそれぞれ制御するスタート信号を前記第1及び第2ドライバにそれぞれ供給するタイミング制御部と、前記タイミング制御部と前記第1ドライバと前記第2ドライバとを直列に接続し、前記タイミング制御部から前記第1及び第2ドライバに前記スタート信号を伝送する一方向スタート信号線と、前記第1ドライバと第2ドライバとの間で前記一方向スタート信号線に接続すると共に前記タイミング制御部に接続し、前記タイミング制御部から出力されるスタート信号を前記第1又は第2ドライバに伝送すると共に、前記第1又は第2ドライバから出力されるスタート信号を前記タイミング制御部に伝送する双方向スタート信号線とを備えた表示装置によって実現できる。
【0011】
上記表示装置によれば、第1及び第2ドライバの一方が故障した場合であっても、双方向スタート信号を用いてスタート信号を伝送することにより、故障していない他方のドライバを駆動させることができる。
【0012】
また上記目的は、画像を表示可能な表示パネルと、前記表示パネルを駆動するため、直列に接続された複数のドライバと、前記直列に接続された複数のドライバにスタート信号を供給して、前記複数のドライバの駆動を制御するタイミング制御部と、直列に接続されたドライバ間に配置され、前段のドライバから出力されたスタート信号を後段のドライバに供給するセレクタと、前記前段のドライバからスタート信号が出力されないときに、前記タイミング制御部から出力されるスタート信号が前記後段のドライバに供給されるように前記セレクタを制御する制御部とを備えた表示装置によって実現できる。
【0013】
上記表示装置によれば、、前段のドライバからスタート信号が出力されないときに、タイミング制御部から出力されるスタート信号が後段のドライバに供給されるようにセレクタを制御することで、故障していない後段のドライバを駆動させることができる。
【0014】
また上記目的は、互いに交差するゲート線群とソース線群を有し、各ゲート線と各ソース線間に設けられた画像素子をゲート線信号のタイミングでソース線信号に応じて駆動することにより表示する表示装置であって、ソース線に対するソース信号が順次伝達される表示装置において、前記ソース信号の異常を検出するソース信号異常検出手段と、前記ソース信号異常検出手段により検出された異常位置に応じて、後段に伝達されるべき補正ソース信号を生成する補正ソース信号生成手段と、前記補正ソース信号生成手段により生成された補正ソース信号を、検出された前記異常位置の後段に、伝達されるべきタイミングで供給する補正ソース信号供給手段とを備えた表示装置によって実現される。
なお、ソース線信号は、実施例2では、各ソース線に駆動回路から出力される駆動信号に相当する。また、ソース信号は、ソース線に与える駆動信号を制御するためのソースデータ信号SST、ソースデータSD、データクロックDCLに相当する。
また、異常位置の後段とは、異常位置の直後だけではなく、2段以上後段であってもよい。表示可能となる表示領域は減るものの補正ソース信号を異常位置の後段に供給しない場合と比較して、表示可能領域を増やすことができる。
【0015】
上記表示装置によれば、検出した異常位置に応じて後段に伝達されるべき補正ソース信号を生成し、異常位置の後段に供給するので、異常位置の後段での表示機能を維持させることができる。
【0016】
また上記目的は、互いに交差するゲート線群とソース線群を有し、各ゲート線と各ソース線間に設けられた画像素子をゲート線信号のタイミングでソース線信号に応じて駆動することにより表示する表示装置であって、ゲート線に対するゲート信号が順次伝達される表示装置において、前記ゲート信号の異常を検出するゲート信号異常検出手段と、前記ゲート信号異常検出手段により検出された異常位置に応じて、後段に伝達されるべき補正ゲート信号を生成する補正ゲート信号生成手段と、前記補正ゲート信号生成手段により生成された補正ゲート信号を、検出された前記異常位置の後段に、伝達されるべきタイミングで供給する補正ゲート信号供給手段とを備えた表示装置によって実現できる。
なお、ゲート線信号は、実施例2では、各ゲート線に駆動回路から出力される駆動信号に相当する。また、ゲート信号は、ゲート線に与える駆動信号を制御するためのゲートデータ信号GST、ゲートクロックGCLに相当する。
また、異常位置の後段とは、異常位置の直後だけではなく、2段以上後段であってもよい。表示可能となる表示領域は減るものの補正ゲート信号を異常位置の後段に供給しない場合と比較して、表示可能領域を増やすことができる。
【0017】
上記表示装置によれば、検出した異常位置に応じて後段に伝達されるべき補正ゲート信号を生成し、異常位置の後段に供給するので、異常位置の後段での表示機能を維持させることができる。
【0018】
また上記目的は、互いに交差するゲート線群とソース線群を有し、各ゲート線と各ソース線間に設けられた画像素子をゲート線信号のタイミングでソース線信号に応じて駆動することにより表示する表示装置であって、ソース線に対するソース信号が順次伝達される表示装置を制御する表示制御装置において、前記ソース信号の異常を検出するソース信号異常検出手段と、前記ソース信号異常検出手段により検出された異常位置に応じて、後段に伝達されるべき補正ソース信号を生成する補正ソース信号生成手段と、前記補正ソース信号生成手段により生成された補正ソース信号を、検出された前記異常位置の後段に、伝達されるべきタイミングで供給する補正ソース信号供給手段とを備えた表示制御装置によって実現できる。
なお、ソース線信号は、実施例2では、各ソース線に駆動回路から出力される駆動信号に相当する。また、ソース信号は、ソース線に与える駆動信号を制御するためのソースデータ信号SST、ソースデータSD、データクロックDCLに相当する。
また、異常位置の後段とは、異常位置の直後だけではなく、2段以上後段であってもよい。表示可能となる表示領域は減るものの補正ソース信号を異常位置の後段に供給しない場合と比較して、表示可能領域を増やすことができる。
【0019】
上記表示制御装置によれば、検出した異常位置に応じて後段に伝達されるべき補正ソース信号を生成し、異常位置の後段に供給するので、異常位置の後段での表示機能を維持させることができる。
【0020】
また上記目的は、互いに交差するゲート線群とソース線群を有し、各ゲート線と各ソース線間に設けられた画像素子をゲート線信号のタイミングでソース線信号に応じて駆動することにより表示する表示装置であって、ゲート線に対するゲート信号が順次伝達される表示装置を制御する表示制御装置において、前記ゲート信号の異常を検出するゲート信号異常検出手段と、前記ゲート信号異常検出手段により検出された異常位置に応じて、後段に伝達されるべき補正ゲート信号を生成する補正ゲート信号生成手段と、前記補正ゲート信号生成手段により生成された補正ゲート信号を、検出された前記異常位置の後段に、伝達されるべきタイミングで供給する補正ゲート信号供給手段とを備えた表示制御装置によって実現できる。
なお、ゲート線信号は、実施例2では、各ゲート線に駆動回路から出力される駆動信号に相当する。また、ゲート信号は、ゲート線に与える駆動信号を制御するためのゲートデータ信号GST、ゲートクロックGCLに相当する。
また、異常位置の後段とは、異常位置の直後だけではなく、2段以上後段であってもよい。表示可能となる表示領域は減るものの補正ゲート信号を異常位置の後段に供給しない場合と比較して、表示可能領域を増やすことができる。
【0021】
上記表示装置によれば、検出した異常位置に応じて後段に伝達されるべき補正ゲート信号を生成し、異常位置の後段に供給するので、異常位置の後段での表示機能を維持させることができる。
【0022】
また上記目的は、液晶ユニットと、該液晶ユニットの照明する複数の光源からなるバックライトユニットとを有する表示装置において、前記液晶ユニットの表示不良領域を検出する表示不良領域検出手段と、前記表示不良領域検出手段により検出された表示不良領域に対応するバックライトユニットの光源を消灯する消灯制御手段とを備えた表示装置によって実現できる。
【0023】
従って、表示不良領域の光源を消灯することができる。
【0024】
また上記目的は、画像を表示可能な表示パネルと、複数の光源体と、前記複数の光源体からの光源を前記表示パネルへと導光する導光板と、前記複数の光源体に配線接続し、電流を供給する駆動ドライバとを備え、前記複数の光源体は、同一の配線で接続される複数のグループに分割され、隣接する光源体同士は、同一のグループに属さない表示装置によって実現できる。
【0025】
従って、隣接する光源体同士が同一配線で接続されていないので、接続不良等が生じても光源がすべて消灯されてしまうことがない。
【0026】
また上記目的は、画像を表示可能な表示パネルと、複数の光源体と、前記複数の光源体からの光源を前記表示パネルへと導光する導光板と、前記複数の光源体に配線接続し、電流を供給する駆動ドライバとを備え、前記複数の光源体は、同一の配線で接続した複数のグループに分割され、隣接する所定個ずつの光源体が同一のグループに属する表示装置によって実現できる。
【0027】
従って、接続不良等が生じた場合に、一部の光源だけが消灯され、他の光源は点灯状態を維持することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、故障が生じた場合であっても表示機能を維持できる表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施例1に係る表示装置の構成図である。
【図2】実施例1に係る表示装置とは異なる構成を有した表示装置の構成図である。
【図3】制御部が実行する縮小表示処理の一例を示したフローチャートである。
【図4】表示パネルに縮小表示する際の説明図である。
【図5】第1変形例に係る表示装置の構成図である。
【図6】第2変形例に係る表示装置の構成図である。
【図7】実施例2に係る表示装置の構成図である。
【図8】制御部のハードウェア構成を示す図である。
【図9】ソースドライバ回路とゲートドライバ回路の構成を示す図である。
【図10】ソースドライバ回路と制御部との接続配線を示す図である。
【図11】ゲートドライバ回路と制御部との接続配線を示す図である。
【図12】ソースドライバICの構成を示す図である。
【図13】ソースドライバICの故障を検出する回路構成を示す図である。
【図14】制御部からソースドライバ回路に出力される信号波形を示す図である。
【図15】液晶表示部の構成を示す図である。
【図16】TFT基板の回路構成を示す図である。
【図17】ソースドライバICに故障が生じた場合に、制御部からソースドライバ回路に出力される信号と、故障によって液晶表示部の表示領域を制限して情報を表示する様子を示す図である。
【図18】ゲートドライバICに故障が生じた場合に、制御部からソースドライバ回路に出力される信号と、故障によって液晶表示部の表示領域を制限して情報を表示する様子を示す図である。
【図19】ソースドライバ回路と制御部との他の接続構成を示す図である。
【図20】ソースドライバ回路と制御部との他の接続構成を示す図である。
【図21】ソースドライバ回路と制御部との他の接続構成を示す図である。
【図22】黒画像を出力する駆動回路の構成を示す図である。
【図23】バックライトの説明図である。
【図24】本実施例に係るバックライトとは異なる構成を有したバックライトの説明図である。
【図25】変形例1に係るバックライトの構成図である。
【図26】変形例2に係るバックライトの構成図である。
【図27】変形例3に係るバックライトの構成図である。
【図28】変形例4に係るバックライトの構成図である。
【図29】変形例5に係るバックライトの構成図である。
【図30】液晶表示部への画像の表示方向を説明するための図である。
【図31】チップオングラス実装した表示装置の構成を示す図である。
【図32】表示装置の全体構成を示すブロック図である。
【図33】表示装置の車両内での装着位置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例を説明する。
【実施例1】
【0031】
図1は、実施例1に係る表示装置の構成図である。実施例1に係る表示装置1は、制御部10、表示パネル20、複数のソースドライバ31〜33、監視素子41〜43、複数のゲートドライバ51、52、監視素子61、62、導光板70、を含む。
【0032】
制御部10は、表示装置1の動作全体を制御するものであり、タイミング制御部12、映像処理部14を含む。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などから構成され、タイミング制御部12、映像処理部14の機能は、これらハードウェアによって実現されている。なお、制御部10のハードウェアはCPU、ROM、RAMに限定されるものではなく、論理回路や記憶装置を用いることもできる。
【0033】
表示パネル20は、制御部10から供給される各種信号に応じて、画像を表示できる。表示パネル20は、詳細は図示しないが、表示パネル20は、画素パターンが形成された基板を含む。この基板には、互いに交差される多数のゲート線及びデータ線を含む。複数の画素は、各ゲート線とデータ線との交差地点に形成され、画素の画像表示動作は一種のスイッチング素子である薄膜トランジスタによって制御される。
【0034】
ソースドライバ31〜33は、複数のデータ線で制御部10にそれぞれ接続している。同様に、ゲートドライバ51、52も、それぞれ複数のデータ線で制御部10にそれぞれ接続している。
【0035】
ゲートドライバ51、52は、表示パネル20上の各ゲート線を1つの水平走査期間単位で順次に選択する。選択されたゲート線に連結されている各画素の薄膜トランジスタは、該当画素の状態を表示可能な状態に変化させる。
【0036】
ソースドライバ31〜33は、映像処理部14から供給される画像データに相当するソースデータの入力を受けて、前記選択されたゲート線に連結されている画素に画像情報を表示するために、所定のガンマ電圧を該当するデータ線に印加する。
【0037】
タイミング制御部12は、ソーススタート信号SST、ゲートスタート信号GST、ソースクロック信号SC、ゲートクロック信号GC、ソースデータ信号SD、ゲートデータ信号GD等の、ソースドライバ31〜33、ゲートドライバ51、52の駆動を制御するための信号を生成する。ソーススタート信号SSTは、各ソースドライバ31〜33に動作の開始タイミングを通知する信号である。また、ソーススタート信号SSTは、各ソースドライバ31〜33の故障を検知するためにも用いられる。同様に、ゲートスタート信号GSTも各ゲートドライバ51、52に動作の開始タイミングを通知する信号である。また、ゲートスタート信号GSTは、各ゲートドライバ51、52の故障を検知するためにも用いられる。クロック信号とは、各ドライバの動作タイミングを規定する信号である。
【0038】
図1に示すように、タイミング制御部12からソースドライバ31〜33へのソーススタート信号SSTを供給するためのスタート信号線は、タイミング制御部12とソースドライバ31〜33とを並列に接続している。尚、図1において、各信号線のうち、制御部10から出力される信号線を破線で、制御部10に戻る信号線を実線で示している。
【0039】
監視素子41〜43については後述する。
【0040】
導光板70は、不図示のLED(Light Emitting Diode)からの光を表示パネル20へ導光する。導光板70、LEDなどは、表示パネル20の所謂バックライトを構成する。
【0041】
ここで、表示装置1と、表示装置1とは異なる構成の表示装置1xとを比較する。図2は、表示装置1とは異なる構成を有した表示装置1xの構成図である。尚、表示装置1xについて、表示装置1と同一又は類似の構成箇所については、同一又は類似の符号を付している。
【0042】
図2に示すように、表示装置1xにおいて、タイミング制御部12からソースドライバ31〜33へのソーススタート信号SSTを供給するためのスタート信号線は、タイミング制御部12とソースドライバ31〜33とを直列に接続している。従って、表示装置1xにおいては、タイミング制御部12から出力されたソーススタート信号SSTは、最初にソースドライバ31に供給され、順にソースドライバ32、33へと伝送されて、再びタイミング制御部12に伝送されるという経路をたどる。表示装置1xにおいて、例えば、ソースドライバ31が故障した場合には、ソースドライバ31に供給されたソーススタート信号SSTは、ソースドライバ32へ伝送されないことになる。また、ソースドライバ32にソーススタート信号SSTが供給されないため、ソースドライバ33にもソーススタート信号SSTが供給されないことになる。従って、ソースドライバ31が故障すると、ソースドライバ32、33も駆動しないことになる。ソースドライバ31〜33が駆動しない場合、表示パネル20には画像が正常に表示されない状態となる。
【0043】
しかしながら、表示装置1においては、図1に示したように、スタート信号線は、タイミング制御部12とソースドライバ31〜33とを並列に接続する。このため、例えば、ソースドライバ31が故障した場合であっても、ソースドライバ32、33にソーススタート信号SSTを供給することができる。この場合、ソースドライバ31に接続された複数のデータ線に対応する、表示パネル20上の領域では、画像を表示することはできない。しかしながら、ソースドライバ32、33に接続された複数のデータ線に対応する領域においては、画像は表示可能である。
【0044】
このように、一部のソースドライバが故障した場合には、表示パネル20上の一部分では表示できないが、他の部分は表示可能である。従って、一部のソースドライバが故障した場合であっても、表示機能を維持することができる。
【0045】
例えば、表示装置1を車両に搭載して、車両のスピードを表示するために表示装置1を用いた場合、一部のソースドライバが故障した場合であっても、元の画像の一部分を表示することができる。これにより、運転の安全性を確保できる。
【0046】
次に、監視素子41〜43について説明する。監視素子41〜43は、それぞれ、ソースドライバ31〜33から出力されるソーススタート信号SST信号の電圧値又は電流値を検出する。監視素子41〜43の検出結果は、不図示の信号線を介して制御部10へと送られる。制御部10は、監視素子41〜43のそれぞれから送信される検出信号に基づいて、ソースドライバ31〜33の故障の発生を判定する。制御部10は、ドライバ故障検出部に相当する。例えば、ソースドライバ31が故障した場合には、監視素子41は、ソースドライバ31から出力されるSSTの電圧値又は電流値を検出することはできない。従って、制御部10は、所定タイミングとなっても監視素子41から検出信号を入力することがない。これにより、制御部10は、ソースドライバ31が故障していると判定できる。
なお、ゲートドライバ51、52の故障を監視する監視素子61、62もゲートドライバ51、52から出力されるゲートスタート信号GST信号の電圧値又は電流値をそれぞれ検出する。監視素子61〜62の検出結果は、不図示の信号線を介して制御部10へと送られる。
【0047】
制御部10は、故障の判定結果に基づいて、表示パネル20上で画像が表示可能な領域を判定し、その表示可能な領域の大きさに応じて、画像を縮小して表示する。尚、画像の縮小処理は、制御部10の映像処理部14によって行われる。
【0048】
次に、制御部10が実行する縮小表示処理について説明する。図3は、制御部10が実行する縮小表示処理の一例を示したフローチャートである。
【0049】
制御部10は、ソーススタート信号SSTを、ソースドライバ31〜33へ出力し(ステップS1)、制御部10は、監視素子41〜43からの検出信号に基づいて、ソースドライバ31〜33の少なくとも一つが故障したか否かを判定する(ステップS2)。故障していない場合には、制御部10は通常処理を実行する。故障を検出した場合には、制御部10は、ソースドライバ31〜33のうち、故障が発生したソースドライバを判定して(ステップS3)、表示パネル20上の表示可能な領域を判定する(ステップS4)。尚、表示可能な領域は、ソースドライバ31〜33のうち、故障が検出されていないソースドライバに接続された複数のデータ線に対応する領域である。次に制御部10は、本来表示パネル20全体に表示すべき画像を、表示可能な領域の大きさに合わせて縮小して、表示可能な領域に表示する(ステップS5)。
【0050】
次に、縮小表示の具体例について説明する。図4は、表示パネル20に縮小表示する際の説明図である。例えば、ソースドライバ31が故障した場合には、図4に示すように、表示可能領域Aは、ソースドライバ32、33に接続された複数のデータ線に対応する領域である。また、表示不能領域Bは、ソースドライバ31に接続された複数のデータ線に対応する領域である。制御部10は、本来表示パネル20全体に表示される画像を圧縮して、表示画像Dとして表示可能領域A内に表示する。これにより、画像の大きさは縮小されるものの、利用者は表示内容を視認することができる。
【0051】
尚、ソースドライバ32のみが故障した場合には、表示パネル20上の中央部が表示不能領域となり、表示不能領域が2つに分断される。この場合には、制御部10は、2つの表示可能領域の何れか一方に、元画像が縮小して表示する。または、2つの表示可能領域の大きさに対応するように、元画像を縮小し、縮小した画像を2つに分割して、分断された表示可能領域のそれぞれに、分割された縮小画像をそれぞれ表示するようにしてもよい。
【0052】
ソースドライバ33のみが故障した場合には、表示可能領域は、ソースドライバ31、32に接続されたデータ線に対応する領域となり、表示可能領域の大きさに対応した縮小画像が表示される。
【0053】
尚、制御部10は、ソースドライバ31〜33の何れかの故障を検出した場合に、その旨を利用者に警告するための警告画像を表示パネル20に表示させてもよい。また、スピーカ等の報知部を備えている場合には、制御部10は故障を検出した旨の音声を報知部から出力し、利用者に通知してもよい。
【0054】
また、ゲートドライバ51、52とタイミング制御部12とを、並列接続してもよい。この場合も、ゲートドライバ51、52の何れか一方が故障しても、他方を駆動させることができる。
【0055】
次に、第1変形例に係る表示装置1aについて説明する、図5は、表示装置1aの構成図である。尚、上述した表示装置1と同一部分についていは同一の符号を付することにより重複説明を省略する。尚、図5においては、一部の構成を省略して示してある。
【0056】
図5に示すように、表示装置1aにおいては、スタート信号線は、タイミング制御部12aとソースドライバ31〜33とを直列に接続している。このスタート信号線は、一方向にのみソーススタート信号SSTを伝送できる。表示装置1aの説明において、このスタート信号線を直列スタート信号線と称する。
【0057】
また、ソースドライバ31とソースドライバ32との間の直列スタート信号線には、双方向スタート信号線B1が接続されている。ソースドライバ32とソースドライバ33との間の直列スタート信号線には、双方向スタート信号線B2が接続されている。双方向スタート信号線B1、B2は、タイミング制御部12aによる制御により双方向にソーススタート信号SSTを伝送することができる。
【0058】
ソースドライバ31〜33のいずれにも故障が発生していない場合には、タイミング制御部12aは、直列スタート信号線を介して、ソースドライバ31〜33へと順にソーススタート信号SSTが伝送される。なお、ソースドライバ31〜33のいずれにも故障が発生していない場合、双方向スタート信号線B1、B2によってソーススタート信号SSTは、タイミング制御部12aにも伝送される。タイミング制御部12aは、双方向スタート信号線B1、B2から所定タイミングとなってもソーススタート信号SSTを入力できない場合に、ソースドライバ31〜33の故障と判定する。
【0059】
タイミング制御部12aは、ソースドライバ31〜33のいずれかの故障を検出した場合には、上記の場合と伝送経路を切り替える。例えば、ソースドライバ31の故障が検出された場合には、タイミング制御部12aは、双方向スタート信号線B1を利用して、ソーススタート信号SSTをソースドライバ32へと伝送する。ソースドライバ32に伝送されたソーススタート信号SSTは、ソースドライバ33へと伝送される。ソースドライバ33へ伝送されたソーススタート信号SSTは、直列スタート信号線を介して再びタイミング制御部12aへ戻る。なお、タイミング制御部12aは、ソースドライバ31〜33のいずれかに故障を検出すると、故障を検出したソースドライバ31〜33の動作を停止させる。すなわち、故障を検出したソースドライバ31〜33の電源をオフし、故障したソースドライバ31〜33からのソーススタート信号SSTの出力状態をハイインピーダンスとする。なお、ハイインピーダンスにすることを目的とするものであれば、電源オフ以外の手法を用いてもよい。
【0060】
ソースドライバ32の故障が検出された場合には、タイミング制御部12aは、直列スタート信号線を介して、タイミング制御部12aからソースドライバ31へソーススタート信号SSTを伝送する。ソースドライバ31に伝送されたソーススタート信号SSTは、ソースドライバ31から双方向スタート信号線B1を介してタイミング制御部12aへ戻される。また、タイミング制御部12aは、双方向スタート信号線B2を介して、タイミング制御部12aからソースドライバ33へソーススタート信号SSTを伝送する。ソースドライバ33に伝送されたソーススタート信号SSTは、直列スタート信号線を介してタイミング制御部12aへ戻される。
【0061】
ソースドライバ33の故障が検出された場合には、タイミング制御部12aは、直列スタート信号線を介して、タイミング制御部12aからソーススタート信号SSTがソースドライバ31へと伝送され、ソースドライバ31に伝送されたソーススタート信号SSTは、直列スタート信号を介してソースドライバ32へ伝送され、ソースドライバ32に伝送されたソーススタート信号SSTは、双方向スタート信号線B2を介してタイミング制御部12aへと戻される。
【0062】
以上のように、タイミング制御部12aは、故障の発生箇所に応じてソーススタート信号SSTの経路を切り替える。これにより、一部のソースドライバが故障した場合であっても、他のソースドライバにソーススタート信号SSTを供給できる。
【0063】
尚、ゲートドライバ51、52の間のスタート信号線にも、双方向スタート信号線を接続してもよい。
【0064】
次に、第2変形例に係る表示装置1bについて説明する。図6は、第2変形例に係る表示装置1bの構成図である。
【0065】
図6に示すように、ソースドライバ31〜33のそれぞれには、タイミング制御部12a〜12cが接続している。また、各タイミング制御部12a〜12cがソーススタート信号SSTを出力するタイミングを制御する制御部12dを設けている。これにより、ソースドライバ31〜33へのソーススタート信号SSTは、それぞれ独立したタイミング制御部12a〜12cにより供給される。これにより、ソースドライバ31〜33のうち一部が故障した場合であっても、他のソースドライバを駆動することができる。また、タイミング制御部12a〜12cのいずれかが故障した場合であっても、故障していないタイミング制御部は正常に作動するため、タイミング制御部の故障によるソースドライバへの影響を最小限に抑制できる。
【実施例2】
【0066】
実施例2の表示装置について図7を参照しながら説明する。実施例2の表示装置1000は、表示を制御する制御部100と、情報を表示する液晶表示部200と、制御部100の制御に従ってソース線を選択的に駆動するソースドライバ回路300と、同じく制御部100の制御に従ってゲート線を選択的に駆動するゲートドライバ回路400とを備えている。以下、各構成について詳細に説明する。
【0067】
制御部100は、表示装置1000の動作を制御するものであり、ハードウェアとして図8に示すCPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、入出力部104等を備えている。ROM102には、制御プログラムが記録されており、この制御プログラムとCPU101、ROM102、RAM103等のハードウェア資源との協働によって、図7に示す制御部100の機能ブロックが構成される。制御部100は、機能ブロックとして、図7に示す映像処理部110と、タイミング制御部120と、故障検知部130とを備えている。
なお、RAM102には、CPU101による演算途中のデータ、又は演算後のデータ等が保存される。また、入出力部104は、DTV(デジタルテレビ)、カメラ、ナビゲーション装置等から出力される映像データ、画像データや、外部映像入力端子から入力した映像データ、画像データを入力してCPU101に出力する。また、入出力部104は、CPU101で生成された制御信号を入出力部104を介してソースドライバ回路300やゲートドライバ回路400に出力する。
なお、制御部100のハードウェアはCPU、ROM、RAMに限定されるものではなく、論理回路や記憶装置を用いることもできる。
【0068】
映像処理部110は、液晶表示部200に表示させる画像データの画像サイズの調整や、画質(コントラスト、輝度、色調、ガンマ値)等の画像処理を行う。
タイミング制御部120は、映像処理部110で画質調整やサイズ調整を行った画像データを液晶表示部200に表示する表示タイミングや表示位置を制御する。タイミング制御部120は、ソースドライバ回路300やゲートドライバ回路400を制御することで、表示タイミングや表示位置を制御する。
【0069】
故障検知部130は、ソースドライバ回路300やゲートドライバ回路400の動作を監視し、これらの回路内に故障個所を検出すると、映像処理部110やタイミング制御部120に検出した故障個所を通知する。故障検知部130から異常通知を受けた映像処理部110やタイミング制御部120は、ソースドライバ回路300やゲートドライバ回路400に出力する信号を制御して、液晶表示部200における故障検出回路が検出した故障領域以外の領域の情報を表示させる。
【0070】
次に、図9を参照しながらソースドライバ回路300と、ゲートドライバ回路400とについて説明する。ソースドライバ回路300内には、複数のソースドライバIC305a、305b、305c、・・・、305n(nは任意の自然数)が設けられている。同様に、ゲートドライバ回路400内にも、複数のゲートドライバIC405a、405b、・・・、400m(mは任意の自然数)が設けられている。なお、図9には、3つのソースドライバIC305a、305b、305cを備えるソースドライバ回路300を示す。また、2つのゲートドライバIC405a、405bを備えるゲートドライバ回路400を示す。また、ソースドライバIC305a、305b、305cはほぼ同一の構成を備えているため、ソースドライバIC305a、305b、305cを区別する必要がない場合には、ソースドライバIC305と表記する。同様に、ゲートドライバIC405a、405bもほぼ同一の構成を備えているため、ゲートドライバIC405a、405bを区別する必要がない場合には、ゲートドライバIC405と表記する。
【0071】
次に、図10を参照しながら制御部100と、各ソースドライバIC305a、305b、305cとを接続する信号の配線について説明する。
各ソースドライバIC305a、305b、305cと、映像処理部110とは、データ線311で接続されている。一方の端部で映像処理部110に接続したデータ線311は、途中で3分岐し他方の端部を各ソースドライバIC305a、305b、305cにそれぞれ接続している。なお、映像処理部110と各ソースドライバIC305a、305b、305cとを3本のデータ線でパラレルに接続してもよい。映像処理部110から各ソースドライバIC305a、305b、305cには、映像処理部110で映像処理された画像信号に応じた信号(以下、ソースデータ信号(SD信号と略記する場合もある)と呼ぶ)が出力される。
【0072】
また、各ソースドライバIC305a、305b、305cと、タイミング制御部120とは、それぞれ3本の制御線312、313、314で接続されている。一方の端部でタイミング制御部120に接続した制御線312、313は、途中で3分岐し他方の端部を各ソースドライバIC305a、305b、305cにそれぞれ接続している。また、制御線314は、タイミング制御部120と各ソースドライバIC305a、305b、305cとを3本の線314a、314b、314cでパラレルに接続している。
タイミング制御部120から各ソースドライバIC305a、305b、305cには、制御線312を介して制御信号が送信される。制御信号は、ソースドライバIC305a、305b、305cから各ソース線にTFT((Thin Film Transistor)素子の駆動信号を出力するタイミングを制御する信号である。
また、タイミング制御部120から各ソースドライバIC305a、305b、305cには、制御線313を介してドットクロック信号(DCL信号と略記する場合もある)が送信される。ドットクロック信号は、ソースドライバIC305の動作タイミングを規定する信号である。
また、タイミング制御部120から各ソースドライバIC305a、305b、305cに制御線314a、314b、314cを介してソーススタート信号(SST信号と略記する場合もある)が送信される。ソーススタート信号SSTは、各ソースドライバIC305a、305b、305cに動作の開始タイミングを通知する信号である。また、ソーススタート信号は、各ソースドライバICIC305a、305b、305cの故障を検知するための信号でもある。
【0073】
また、故障検知部130とソースドライバIC305a、305b、305cとは、データ線315a、315b、315cでそれぞれ接続されている。各ソースドライバIC305a、305b、305cは、ソーススタート信号を入力することで動作を開始し、各ソースドライバIC305a、305b、305c内での動作を完了すると、動作の正常完了を通知するソーススタートリターン信号(以下、SSTR信号と略記する場合もある)を故障検知部130に出力する。
故障検知部130は、タイミング制御部120からソーススタート信号を出力したソースドライバIC305と、ソーススタート信号の出力タイミングとの通知を受けている。故障検知部130は、ソーススタート信号を出力してから所定時間を経過してもタイミング制御部120がソーススタート信号を送信したソースドライバIC305からソーススタートリターン信号の送信がない場合、又はソーススタートリターン信号をタイミング制御部120で受信するタイミングに異常が生じている場合、このソースドライバIC305には故障が生じていると判定する。なお、誤検知を防止するため、異常状態を数回連続して検出した場合に異常と判定する等、誤検知防止のために判断に冗長性を持たせることが望ましい(以降に記載の判断処理においても同様である)。
故障検知部130は、ソースドライバIC305の故障を検出すると、故障を検出したソースドライバIC305をタイミング制御部120と映像処理部110に通知する。通知を受けたタイミング制御部120は、故障の発生したソースドライバIC305にはソーススタート信号を出力しないようにする。例えば、ソースドライバIC305aに故障を検出した場合、ソースドライバIC305bとソースドライバIC305cにソーススタート信号を出力する。
【0074】
次に、図11を参照しながら制御部100と、各ゲートドライバIC405a、405bとを接続する信号配線について説明する。
各ゲートドライバIC405a、405bと、タイミング制御部120とは、それぞれ3本の制御線411、412、413で接続している。一方の端部でタイミング制御部120に接続した制御線411、412は、途中で2分岐し他方の端部で各ゲートドライバIC405a、405bにそれぞれ接続している。また、制御線413は、制御線413aと制御線413bとを有し、タイミング制御部120と各ゲートドライバIC405a、405bとをパラレルで接続している。
タイミング制御部120から各ゲートドライバIC405a、405bには、制御線411を介してゲートクロック信号(以下、GCL信号とも略記する)が送信される。ゲートクロック信号は、各ゲートドライバIC405a、405bの動作タイミングを規定する信号である。
また、タイミング制御部120から各ゲートドライバIC405a、405bには、制御線412を介して制御信号が送信される。制御信号は、ゲートドライバIC405a、405bから各ゲート線にTFT素子を駆動する駆動信号を出力するタイミングを制御する信号である。
また、タイミング制御部120から各ゲートドライバIC405a、405bに制御線413a、413bを介してゲートスタート信号(GST信号と略記する場合もある)が送信される。ゲートスタート信号は、各ゲートドライバIC405a、405bに動作の開始を通知する信号である。また、ゲートスタート信号は、各ゲートドライバIC405a、405bの故障を検知するための信号でもある。
【0075】
また、故障検知部130とゲートドライバIC405a、405bとは、制御線414a、414bでそれぞれ接続している。ゲートドライバIC405a、405bは、ゲートスタート信号を入力して動作を開始し、各ゲートドライバIC405a、405bでの動作を完了すると、動作の正常完了を通知するゲートスタートリターン信号(以下、GSTR信号と略記することもある)を故障検知部130に出力する。
ソースドライバIC305の場合と同様に、故障検知部130は、タイミング制御部120からゲートスタート信号を出力したゲートドライバIC405と、ゲートスタート信号の出力タイミングとの通知を受けている。故障検知部130は、ゲートスタート信号を出力してから所定時間を経過してもタイミング制御部120がゲートスタート信号を送信したゲートドライバIC405からゲートススタートリターン信号の送信がない場合に、このゲートドライバIC405には故障が生じていると判定する。
故障検知部130は、ゲートドライバIC405の故障を検出すると、故障を検出したゲートドライバIC405をタイミング制御部120と映像処理部110に通知する。通知を受けたタイミング制御部120は、故障の発生したゲートドライバIC405にはゲートスタート信号を出力しないようにする。尚、故障の発生していない残りのゲートドライバIC405にはゲートスタート信号を正常時のタイミングで出力する。
【0076】
次に、図12を参照しながらソースドライバIC305の構成について説明する。
ソースドライバIC305は、デジタル回路321a〜321k(kは任意の自然数)、AND(論理積)回路322a〜322k、ホールド回路323a〜323k、バッファ回路324a〜324kを備えている。
これらの各回路は、液晶表示部200の各ソース線に対応して設けられている。1本のソース線に対応して、デジタル回路321a〜321kと、AND(論理積)回路322a〜322kと、ホールド回路323a〜323kと、バッファ回路324a〜324kとがそれぞれ1つ設けられている。なお、以下では、1本のソース線に対応して設けられたデジタル回路321a〜321kと、AND(論理積)回路322a〜322kと、ホールド回路323a〜323kと、バッファ回路324a〜324kとの1組を総称して駆動回路320と呼ぶ。また、図12では、同一のソース線に対応して設けられた回路を小文字のアルファベットで表記している。例えば、駆動回路320aでは、デジタル回路321aと、AND回路322aと、ホールド回路323aと、バッファ回路324aとが1セットで同一のソース線に対応して設けられている。また、以下の説明では、デジタル回路321a〜321kはほぼ同一の構成を備えているため、デジタル回路321a〜321kを区別する必要がない場合には、簡単にデジタル回路321と表記する。AND回路322a〜322k、ホールド回路323a〜323k、バッファ回路324a〜324kについても同様である。
【0077】
デジタル回路321は、ドットクロック信号と、ソーススタート信号とを入力する。また、各デジタル回路321には、デジタル回路321の動作用の第1電源が供給されている。
デジタル回路321は、フリップフロップとして動作する。すなわち、デジタル回路321は、ドットクロック信号の立ち上がりタイミングに同期して、このときのソーススタート信号の信号レベル(ハイレベル又はローレベル)を保持する。デジタル回路321からAND回路322と、後段のデジタル回路321には、デジタル回路321の保持する信号レベルに応じた信号が出力される。後段のデジタル回路321は、次のドットクロック信号の立ち上がりタイミングに同期して、前段のデジタル回路321の出力信号の信号レベル(ハイレベル又はローレベル)を取り込んで保持する。この動作を繰り返し、最終段のデジタル回路321から故障検知部130に信号がソーススタートリターン信号(SSTR)として出力される。
【0078】
AND回路322は、ソースデータ信号と、デジタル回路321の出力信号とを入力する。また、AND回路322の出力側は、ホールド回路323に接続されている。AND回路322は、デジタル回路321の出力信号がハイレベルの場合に、ソースデータ信号をホールド回路323に出力する。なお、AND回路322はハイレベル又はローレベルの信号を出力するゲートして働くだけでなく、AND回路322の入力信号(ソースデータ信号の電圧)に応じた信号がホールド回路323に出力される。
【0079】
ホールド回路323は、AND回路322の出力信号と、制御部100から出力される制御信号とを入力する。ホールド回路323は、AND回路322の出力信号、つまりソースデータ信号を保持する。ソーススタート信号が最終段のデジタル回路321kまで伝達され、上述の動作が各駆動回路320で行われ、水平1ライン分のデータがホールド回路323に蓄えられると、タイミング制御部120から制御信号が出力され、各ホールド回路323a〜323kは、それぞれ各バッファ回路324a〜324kに保持したソースデータ信号を出力する。
なお、図12には、AND回路322を設けた構成を図示するが、AND回路322のない構成であってもよい。この構成の場合、ホールド回路323の入力信号は、デジタル回路321の出力信号と、ソースデータ信号となる。この他に、ホールド回路323には制御信号も入力される。ホールド回路323は、デジタル回路321の信号出力タイミングに合わせてソースデータ信号を保持するように動作する。
【0080】
バッファ回路324には、ホールド回路323の出力電圧の他に、基準電圧が供給される。また、バッファ回路324には、第2電源が供給されている。バッファ回路324は、D/Aコンバータを備え、ホールド回路323に保持されたソースデータ信号(デジタル)に応じた駆動信号(アナログの電圧信号)をソース線に出力する。
【0081】
なお、図12に示すように、制御線313で制御部100から送信されたドットクロック信号は、ソースドライバIC305内の配線で分岐して、各デジタル回路321a〜321kにそれぞれ供給されている。また、制御線314で制御部100から送信されたソーススタート信号は、ソースドライバIC305内のデジタル回路321aにだけ供給されている。各デジタル回路321が正常に動作する場合には、デジタル回路321の出力がドットクロック信号に同期して順次後段のデジタル回路に送られて、最終段のデジタル回路321kから出力されたソーススタートリターン信号がソースドライバIC305に接続したデータ線315を介して制御部100に送信される。
また、ソースドライバIC305内でソースデータ信号をAND回路322に送信する配線は、本線331と本線331から分岐した複数の支線332a〜332kとを有し、分岐した支線332a〜332kを各AND回路322に接続している。
同様に、ソースドライバIC305内で制御信号をホールド回路323に送信する配線も、本線333と本線333から分岐した複数の支線334a〜334kとを有し、分岐した支線334a〜334kを各ホールド回路323に接続している。
【0082】
なお、図10には示していないが、図12に示すようにソースデータ信号と、制御信号の送信に使用した配線(本線331、333)をソースドライバIC305の出力ポートまで引き出し、ソースデータ信号と、制御信号とを故障検知部130に送信するようにしてもよい。この構成について図13を参照しながら説明する。図13には、ソースデータ信号の異常を検出するためのソースドライバIC305内の信号配線と、ソースドライバIC305と制御部100との接続構成を示す。なお、図13では、図10に示す他のデータ線は省略している。
図13には、ソースドライバIC305として6つのソースドライバIC305a、305b、305c、305d、305e、305fを示す。
ソースドライバIC305a、305bは、共通のデータ線311aでソースデータ信号の供給を受けている。また、ソースドライバIC305c、305dも、共通のデータ線311bでソースデータ信号の供給を受けている。同様に、ソースドライバIC305e、305fも、共通のデータ線311cでソースデータ信号の供給を受けている。なお、データ線311a〜311cで各ソースドライバIC305a〜305fに供給されるソースデータ信号自体は同一の信号である。
例えば、ソースドライバIC305aでは、データ線311aを介して送られるソースデータ信号を入力ポート351で入力すると、この信号をソースドライバIC305a内の回路素子(ここでは、図12に示すAND回路322)に出力すると共に、別途設けた入力側の出力ポート352に出力するように配線がなされている。出力ポート352に出力されたソースデータ信号は、制御部100に返送される。制御部100でソースデータ信号を取得してデータにエラーがあるか否かを判定することで、ソースデータ信号がソースドライバIC305に正常に送られているか否かを判定することができる。なお、ソースドライバIC305aと、ソースドライバIC305bとは共通のデータ線311aでソースデータ信号の供給を受けている。このため、制御部100は、ソースドライバIC305aの出力ポート352から出力された信号に異常を検出した場合、データ線311aに異常ありと判定し、ソースドライバIC305aとソースドライバIC305bの動作を停止させる。同様に、ソースドライバIC305c又は305dの入力側で信号異常を検出した場合には、制御部100は、共通のデータ線に接続したソースドライバIC305cとソースドライバIC305dの動作を停止させる。ソースドライバIC305eとソースドライバIC305fについても同様である。
また、制御信号や、制御信号を伝送する経路に異常があるか否かも図13と同様な配線構造をとることで判定することができる。
【0083】
また、ソースドライバIC305aの出力側には、回路素子内を通過したソースデータ信号を制御部100に返送する出力ポート353が設けられている。回路素子内を通過したソースデータ信号を制御部100に送信することで、ソースデータ信号が各回路素子に供給されているか否かを判定することができる。
なお、図13に示す例では、2組のソースドライバIC305を共通のデータ線311で接続しているが、各ソースドライバIC305をデータ線311でそれぞれ接続する構成であってもよい。
【0084】
次に、ソースドライバIC305の動作タイミングについて図14を参照しながら説明する。図14には、制御部100から各ソースドライバ回路305a〜305cに出力される水平1ライン分の信号波形を示す。
制御部100から各ソースドライバIC305a、ソースドライバIC305b、ソースドライバIC305cには、ドットクロック信号(DCL信号)が制御線312を介して供給されている。本実施例では、図9に示す画面の左側から画像を表示させる場合を例に説明する。このため、制御部100は、まず、ソースドライバIC305aにソーススタート信号(図14に示すSST信号a)を供給する。
【0085】
ソーススタート信号(SST信号a)の供給を受けたソースドライバIC305aは、まず、ソースドライバIC305a内のデジタル回路321aがソーススタート信号(SST信号a)とドットクロック信号との立ち上がりタイミングに同期してハイレベルの出力信号をAND回路322aと後段のデジタル回路321bに出力する。また、デジタル回路321aの出力信号がハイレベルとなると、AND回路322aからホールド回路323aにソースデータ信号が出力され、ソースデータ信号の信号レベルがホールド回路323aに保持される。 なお、ソーススタート信号(SST)がローレベルのときには、デジタル回路321aの出力信号もローレベルとなる。従って、ソースデータ信号のホールド回路323への取り込みはない。
また、デジタル回路321bは、次のドットクロック信号の立ち上がりタイミングに同期して出力信号をハイレベルに変化させる。これによって、駆動回路320bのホールド回路323bにソースデータ信号の信号レベルが保持される。以下、同様にして駆動回路320は、ドットクロック信号の立ち上がりタイミングに順次同期して、ソースデータ信号の信号レベルを順次ホールド回路323に保持していく。
【0086】
ソースドライバIC305aへのソースデータの書き込みが終了すると、制御部100は、ソーススタート信号(図14に示すSST信号b)をソースドライバIC305bに出力する。
ソーススタート信号(SST信号b)を入力したソースドライバIC305bは、ソースドライバIC305aと同様に、ドットクロック信号の立ち上がりタイミングに順次同期して、ソースデータ信号をホールド回路33a〜33kに順次保持していく。
【0087】
水平方向の1ライン分のデータが各ソースドライバIC305a〜305cのホールド回路323a〜323kに保持されると、制御部100は、制御信号の信号レベルをハイレベルに切り替える。制御信号がハイレベルとなることで各ホールド回路323a〜323kは、保持した信号レベルをバッファ回路324a〜324kに出力する。ホールド回路324a〜324kは、ホールド回路323a〜323kの出力信号レベルと、基準電圧との差分に応じた駆動信号を各ソース線に出力する。
【0088】
その後、制御部100は、ゲート線を駆動するゲートドライバIC405にゲートスタート信号を出力する。ゲートスタート信号を入力したゲートドライバIC405は、入力するゲートクロック信号の信号レベルがハイレベルとなるタイミングに合わせて、ゲート線に駆動信号を出力する。
【0089】
次に、図15、16を参照しながら液晶表示部200について説明する。
液晶表示部200は、図15に示すように液晶ユニット500と、この液晶ユニット500を照明するためのバックライトユニット600とを備えている。液晶ユニット500はバックライトユニット600の表面側、即ち光が出射される出射面と対向して配設される。
液晶ユニット500は、例えば、図15に示すように、バックライトユニット600側から順に、偏光板511、TFT基板512、液晶層513、RGBの3原色の画素を持つカラーフィルタ基板514、ガラス基板515、偏光板516等を備えている。
また、バックライトユニット600は、例えば、LEDの如き光源611と、光を導くための導光板613と、光源611からの照射光を導光板613に向けて反射する反射板612と、導光板613からの出射光を拡散するための光学フィルム614等を備えている。
【0090】
また、TFT基板512は、図16に示すように、ソースドライバ回路300、ゲートドライバ回路400、垂直方向に配列されたゲート線SCL、水平方向に配列されたソース線DTL、ゲート線SCLとソース線DTLとの交差する領域毎に形成されたTFT素子EL、TFT素子ELに対応して形成された画素電極EP等を備え、ゲート線SCL及びソース線DTLで囲まれた各領域がサブピクセルSBPを構成している。
【0091】
本実施例は、ソーススタート信号を入力したソースドライバIC305が、正常に動作を完了して、ソーススタートリターン信号を出力するか否かを故障検知部130で監視する。
故障検知部130は、ソーススタートリターン信号を検出できなかった場合に、ソーススタートリターン信号を出力する予定であったソースドライバIC305に故障が発生していると判定する。
【0092】
ソースドライバIC305a〜IC305cにソーススタート信号を入力して、ソースドライバIC305a〜305cからソーススタートリターン信号が出力されるか否かを監視することで、デジタル回路321a〜321kが正常に動作しているか否かを判定することができる。すなわち、ソーススタート信号をソースドライバIC305a〜IC305cに供給する制御線314aに断線が生じていないか、デジタル回路321同士を接続する配線に断線がないか、、各デジタル回路321a〜321kに第1電源が正常に供給され、各デジタル回路321a〜321kが正常に動作しているか否かを判定することができる。
なお、ゲートドライバIC405a、IC405bについても同様に処理することができる。
【0093】
故障を検出した故障検知部130は、タイミング制御部120と映像処理部110に故障の発生したソースドライバIC305又はソースドライバIC405を通知する。故障の通知を受けたタイミング制御部120は、故障を検出したソースドライバIC305へのソーススタート信号の出力を停止する。同様に、タイミング制御部120は、故障を検出したゲートドライバIC405へのゲートスタート信号の出力を停止する。また、映像処理部110は、故障を検出したソースドライバIC305やゲートドライバIC405には黒画像を表示させるように処理を行う。すなわち、映像処理部110は、液晶表示部200に表示予定の元画像を縮小し、故障したソースドライバIC305やゲートドライバIC405の表示領域に表示させる黒画像と合成する。故障したソースドライバIC305やゲートドライバIC405に黒画像を出力させる装置構成については、図22を参照しながら後述する。
【0094】
故障検出部130で故障を検出した後の制御部100の動作を図17を参照しながら説明する。図17には、ソースドライバIC305aに故障が生じた場合に、制御部100から出力される信号と、液晶表示部200のソース線の駆動の様子とを示す。図10に示すソースドライバIC305aで故障が検出されたとする。ソースドライバIC305aの故障が検出されると、制御部100はソースドライバIC305aを動作させるタイミングとなってもソースドライバIC305aにソーススタート信号(SST信号a)を出力しない(図17中にSST信号aを点線で示す)。ソースドライバIC305aはソーススタート信号SST信号aが入力されないため、動作を開始しない。このため、図17に示すようにソースドライバIC305aが表示を担当する領域のソース線には、駆動信号が出力されない。なお、図17には、各ソースドライバIC305a〜IC305cと、これらの各ソースドライバIC305a〜IC305cに設けられた駆動回路320a〜320kとを示す。
また、制御部100は、ドットクロック信号のカウントによりソースドライバIC305bの動作開始タイミングになったと判定すると、制御線314bを介してソースドライバIC305bにソーススタート信号(図17に示すSST信号b)を出力する。ソーススタート信号SST信号bを入力したソースドライバIC305b内の駆動回路320a〜320kは、ドットクロック信号に同期して順次ソースデータ信号をホールド回路323a〜323kに保持する。同様にして、制御部100は、ソースドライバIC305cにソーススタート信号(SST信号c)を出力する。ソーススタート信号SST信号cを入力したソースドライバIC305c内の駆動回路320a〜320kは、ドットクロック信号に同期して順次ソースデータ信号をホールド回路323a〜323kに保持する。
そして、制御部100から出力される制御信号がハイレベルになると、ソースドライバIC305b及びソースドライバIC305c内のホールド回路323a〜323kに保持された信号レベルがバッファ回路324a〜324kに出力され、バッファ回路324a〜324kによって各ソース線に駆動信号が出力される。
【0095】
図18には、ゲートドライバIC405aに故障が生じた場合に、制御部100から出力される信号と、液晶表示部200のゲート線の駆動の様子とを示す。制御部100は、ゲートドライバIC405に故障を検出した場合にも、上述したように故障を検出したゲートドライバIC405にはゲートスタート信号を出力しない。これによって、液晶表示部200の表示領域が制限されることになる。
【0096】
なお、制御部100と各ソースドライバIC305a〜305cとを接続する配線の構成は、図19〜図21に示す構成であってもよい。以下、これらの構成について説明する。
図19に示す例では、ソースドライバIC305aとソースドライバIC305bとの間に、セレクタ371aを設けている。同じくソースドライバIC305bとソースドライバIC305cとの間にセレクタ371bを設けている。
なお、図19、図20に示す構成では、ソースドライバIC305aから出力されるソーススタートリターン信号(SSTR)を制御部100に返送するのではなく、後段のソースドライバIC305bにソーススタート信号として入力させる。同様にソースドライバIC305bから出力されるソーススタートリターン信号(SSTR)を、後段のソースドライバIC305cにソーススタート信号として入力させる。
【0097】
セレクタ371aは、データ線375aでソースドライバIC305aと接続している。また、セレクタ371aは、データ線376aでソースドライバIC305bに接続している。またセレクタ371aは、制御線373aと、データ線372aで制御部100に接続している。
同様に、セレクタ371bは、データ線375bでソースドライバIC305bと接続している。また、セレクタ371bは、データ線376bでソースドライバIC305cに接続している。またセレクタ371bは、制御線373bと、データ線372bで制御部100に接続している。
【0098】
ソースドライバIC305aからセレクタ371aには、ソーススタート信号(SST)が出力される。ソースドライバIC305aとセレクタ371aとを接続するデータ線375aには、データ線374aが接続されている。制御部100は、データ線374aを介して、ソースドライバIC305aから出力されるソーススタート信号をモニタする。制御部100は、ソースドライバIC305aからソーススタート信号が出力されていないと判定すると、セレクタ371aに切替信号を出力してセレクタ371aの信号入力先を切り替える。セレクタ371aは、制御部100からの切替信号により、データ線375aではなく、制御部100に接続したデータ線372aからの信号を入力する。制御部100は、セレクタ371aに切替信号を出力すると、データ線372aにソーススタート信号を出力する。セレクタ371aは、データ線372aから供給されるソーススタート信号をソースドライバIC305bに出力する。
なお、セレクタ371bの切り替えもセレクタ371aと同様に行われるので、説明は省略する。
【0099】
また、図20に示す配線例では、ソースドライバIC305aからソースドライバIC305bにソーススタート信号を送信するデータ線381aに、データ線382aの一方の端部を接続している。データ線382aの他方の端部は、制御部100に接続している。同様に、ソースドライバIC305bからソースドライバIC305cにソーススタート信号を送信するデータ線381bに、データ線382bの一方の端部を接続している。データ線382bの他方の端部を制御部100に接続している。
また、ソーススタート信号をデータ線381aに出力するソースドライバIC305aのドライバ384aには、制御部100に接続した制御線383aが接続している。同様に、ソーススタート信号をデータ線381bに出力するソースドライバIC305bのドライバ384bには、制御部100に接続した制御線383bが接続している。
【0100】
制御部100は、ソースドライバIC305aからソースドライバIC305bに出力されるソーススタート信号をデータ線382aを介して入力し、モニタする。制御部100は、ソースドライバIC305aからソースドライバIC305bにソーススタート信号が出力されていないと判定すると、ドライバ384aの出力を禁止に設定する信号を制御線383aを介して出力する。制御部100から信号を入力したドライバ384aは、ソーススタート信号のデータ線381aへの出力を停止する。また、制御部100は、ソースドライバIC305aからソースドライバIC305bへのソーススタート信号の出力を禁止に設定すると、データ線382aを介してソースドライバIC305bにソーススタート信号を出力する。すなわち、データ線382a,382bは双方向のデータ線であって、ソースドライバIC305から出力されたソーススタート信号のモニタ信号を制御部100に送信する。また、逆に制御部100から出力されたソーススタート信号をソースドライバIC305に送信する。
なお、ソースドライバIC305bからソースドライバIC305cにソーススタート信号が出力されないときも制御部100は前述した処理と同様の処理を行う。
【0101】
また、図21に示す配線の接続例では、各ソースドライバIC305a、305b、305cの出力側を同一のデータ線386で接続している。データ線386のもう一方の端部は、制御部100に接続している。各ソースドライバIC305a〜IC305cから出力されるソーススタートリターン信号(SSTR)は、共通のデータ線386によって制御部100に返送される。
なお、ソースドライバIC305がソーススタートリターン信号(SSTR)を出力すべきタイミングは決まっているので、制御部100はソーススタートリターン信号(SSTR)の入力タイミングによりどのソースドライバIC305から出力された信号であるのかを判定することができる。
なお、制御部100と各ゲートドライバIC405a〜405bとを接続する配線の構成を、図19〜図21に示す制御部100と各ソースドライバIC305a〜305cとを接続する配線の構成と同様の構成(SST信号に対応する部分がGST信号に対応する部分に置き換わった構成)とすることも可能である。
【0102】
次に、図22を参照しながら、故障が発生したソースドライバIC305a〜305cに黒画を出力させる構成について説明する。
故障と判定したソースドライバIC305の出力状態を不定としてしまうと、故障したソースドライバIC305が担当する液晶表示部200の表示に乱れが生じる。例えば、黒画像に白画像が混ざった表示が表示されてしまう。そこで、図22に示すように制御部100は、ソースドライバIC305に故障を検出すると、故障を検出したソースドライバIC305のホールド回路323とデジタル回路とにリセット信号を出力する。
ホールド回路323は、リセット信号を制御部100から入力すると、AND回路322の出力信号の入力を停止し、制御部100から出力される黒画像出力用の信号を入力する。バッファ回路324は、ホールド回路323から出力される信号をアナログ信号に変換して駆動信号としてソース線に出力することで、液晶表示部200に黒画像が表示される。
【0103】
また、制御部100は、リセット信号をデジタル回路321に出力してデジタル回路321の動作を停止させる。デジタル回路321の動作を停止させることで、装置の消費電力を削減することができる。また、制御部100はデジタル回路321にリセット信号を出力した後に、ソーススタート信号をソースドライバIC305に出力して、ソーススタートリターン信号がソースドライバIC305から返ってくるか否かを判定する。これにより、リターン信号をデジタル回路321に送信する経路に異常があるか否かを判定することができる。
【0104】
以上の説明より明らかなように、本実施例の制御部100は、ソースドライバIC305a〜305cにソーススタート信号を出力すると、ソーススタート信号を入力したソースドライバIC305a〜305cからソーススタートリターン信号が出力されるか否かを判定することで、各ソースドライバIC305a〜305cの故障を判定している。
また、各ソースドライバIC305a〜305cを動作させるソーススタート信号を制御部100から各ソースドライバIC305a〜305cにそれぞれ個別に別出力するようにしたことで、1つのソースドライバIC305が故障しても他のソースドライバIC305を動作させて表示を継続させることができる。
また、図19、図20に示す構成では、故障が検出された場合にだけ、故障したソースドライバIC305よりも後段のソースドライバIC305に制御部100からソーススタート信号を供給することで、制御部100の処理負荷を軽減させることができる。
【0105】
なお、上述した実施例では、ソーススタート信号SSTの異常に対処する例を示したが、ソース線信号(実施例の駆動信号)の生成に関与する信号、例えば、ビットクロック信号やソースデータ信号の異常を検出して、ソーススタート信号の場合と同様、後段の回路(実施例の駆動回路)に本来伝達されるべき補正信号を供給する構成でも同様の効果を生じる。
【実施例3】
【0106】
次に、バックライト2について説明する。
図23は、バックライト2の説明図であり、図23(A)は、バックライトの模式的な正面図、図23(B)は、LED80の電気的な接続状態を示した図である。尚、図23(A)、図23(B)において、説明に不要な箇所は省略してある。
【0107】
バックライト2は、導光板70、複数のLED80、を含む。図23(A)に示すように、複数のLED80は、導光板70の一側面に並設されている。この複数のLED80は、図23(B)に示すように、複数のLED81、複数のLED82から構成される。尚、図23(A)、図23(B)において、LED80の個数と、LED81、82の合計の個数とは、図示を簡略化するために一致させていない。なお、以下では、複数のLED80を、導光板70の一側面に並設した場合を説明するが、このような構成に限定されるものではない。例えば、図29に示すような複数のLED80を導光板70の一面にLEDを格子状に面配置したものであってもよい。また、図23(C)に示すように直列接続された複数のLED81とLED82の数をさらに増やすことで導光板70の一面にLEDを配置することもできる。
【0108】
LED81、82は、駆動ドライバ90によって駆動される。駆動ドライバ90には、電流線91、92が接続されている。電流線91、92は、互いに独立している。また、駆動ドライバ90は、電流線91、92へ独立して電流を供給する。電流線91には、複数のLED81が直列に接続されている。電流線92には、複数のLED82が直列に接続されている。
【0109】
尚、発光部としてLED以外の光源を用いてもよい。
【0110】
ここで、本実施例に係るバックライト2とは異なる構成のバックライト2xについて説明する。図24は、本実施例に係るバックライト2とは異なる構成のバックライト2xの構成図である。
【0111】
図24に示すように、駆動ドライバ90xと、複数のLED80とは電流線を介して接続されているが、駆動ドライバ90xの入力側及び出力側では、電流線が一本に束ねられている。このため、例えば、この一本に束ねられている箇所で電流線が断線したような場合には、LED80の全てに電流が供給されないことになる。このため、全てのLED80が駆動しないことになる。これにより、表示パネル20へ導光することができず、表示パネル20の視認性が悪化する。
【0112】
しかしながら、上述したバックライト2においては、例えば、電流線91が断線した場合には、複数のLED81は駆動しないが、LED82は駆動できる。従って、表示パネル20の輝度は本来よりも低下するものの、表示パネル20へ導光することができる。これにより、表示装置1の表示機能を維持できる。
【0113】
また、断線が生じなくとも、複数のLED81のうち、一部が故障した場合であっても、電流線92、LED82が正常であれば、複数のLED82により表示パネル20へ導光することができる。
【0114】
次に、変形例に係るバックライトについて説明する。図25は、変形例1に係るバックライトの構成図である。
【0115】
図25に示すように、LED81は、電流線91に並列に接続されている。換言すれば、複数のLED81は、電流線91によって駆動ドライバ90aと並列に接続している。同様に、電流線92とLED82との接続についても同様である。
【0116】
例えば、LED81の一部が故障した場合であっても、LED81は電流線91を介して駆動ドライバ90aと並列に接続されているので、故障していない他のLED81を駆動させることができる。従って、故障が生じたLEDのみが、駆動せず、故障が生じていないLEDは駆動される。これにより、表示パネル20の輝度の低下をできる限り抑制でき、故障が発生した場合であっても表示機能を維持できる。なお、複数のLED81、82を導光板70の一面にLEDを格子状に面配置したものであってもよい。
【0117】
次に、図26を参照しながら変形例2に係るバックライトの構成を説明する。
変形例2のバックライトも、図23(A)に示すように複数のLEDを導光板70の一側面に並設したものである。図26に示す変形例2では、並設したLEDの隣接するLED同士を接続するのではなく、LED同士を間隔を開けて接続する。図26に示す例では、LED83とLED86とが同一の配線で接続されたグループに属し、LED83のカソードがLED86のアノードに接続している。同様に、LED84とLED87とが同一の配線で接続されたグループに属し、LED84のカソードがLED87のアノードに接続している。また、LED85とLED88とが同一の配線で接続されたグループに属し、LED85のカソードがLED88のアノードに接続している。このようにLEDを接続することで、例えば、ある1つのグループの配線が切れても、他のグループのLEDは点灯しているので、全体の輝度は落ちるが液晶表示部200の特定の領域だけが暗くなることがない。
なお、この変形例2でも複数のLED83、84、85を導光板70の一面にLEDを格子状に面配置したものであってもよい。
【0118】
次に、図27を参照しながら変形例3に係るバックライトの構成を説明する。
変形例3のバックライトも、図23(A)に示すように複数のLEDを導光板70の一側面に並設したものである。図27に示す変形例3では、並設したLEDの隣接するLED同士を接続している。すなわち、図27に示すように複数個の近接するLED同士を接続した第1グループ93と、第2グループ94と、第3グループ95とを設けている。各グループ93、94、95のLEDは、ソースドライバIC305a〜305cの動作範囲に対応付けて配置している。また、各グループのLEDは、同一の配線で接続されている。例えば、駆動ドライバ90は、図7に示す制御部100からの指示信号を入力して、故障したソースドライバIC305やゲートドライバIC405に応じて第1グループ93、第2グループ94、第3グループ95のいずれかを消灯させる。例えば、図9に示す左端のソースドライバIC305aに故障が検出された場合には、駆動ドライバ90は、制御部100からの通知により対応する左端の第1グループ93のLEDを消灯させる。また、制御部100は、LEDやその配線の故障を検出して、該当するエリアのソースドライバIC305やゲートドライバIC405の動作を停止させてもよい。また、制御部100の制御により対応するグループのLEDを停止させるのではなく、駆動ドライバ90の制御により対応するグループのLEDを停止させてもよい。
制御部100からの指示に応じて駆動ドライバ90がLEDのグループを選択的に消灯させることにより、情報の表示されない領域がLEDで照明されることがなく、消費電力を削減することができる。
なお、この変形例3でも複数のLED80を導光板70の一面にLEDを格子状に面配置したものであってもよい。
【0119】
次に、図28を参照しながら変形例4に係るバックライトの構成を説明する。
変形例4のバックライトも、図23(A)に示すように複数のLEDを導光板70の一側面に並設したものである。図28に示す変形例4では、各LED80と駆動ドライバ90とをそれぞれ単独で接続し、駆動ドライバ90が制御部100からの指示に応じてLEDの点灯と消灯を制御する。すなわち、駆動ドライバ90と各LED80とは個別配線で接続されている。このような構成であっても変形例3と同様に情報の表示されない領域がLEDで照明されることがなく、消費電力を削減することができる。
なお、この変形例4でも、複数のLED80を導光板70の一面にLEDを格子状に面配置したものであってもよい。
【0120】
次に、図29を参照しながら変形例5に係るバックライトの構成を説明する。
変形例5のバックライトは、複数のLEDを導光板70の一側面に並設したものではなく、導光板70の一面(液晶層513の反対側の面)にLEDを格子状に配置したものである。
複数個ずつのLED80のアノード側を同一の配線で接続し、接続した配線に流れる電流を検知する電流検知部96a〜96s(sは任意の自然数))を設けている。同様に複数個ずつのLED80のカソード側を同一の配線で接続し、接続した配線に流れる電流を検知する電流検知部97a〜97t(tは任意の自然数)を設けている。
電流検知部96a〜96sと電流検知部97a〜97tの測定値を比較することで、点灯していないLED80を検出することができる。従って、点灯していないLED80への電流供給を停止させることで、消費電力を削減することができる。
図32に、表示装置1(1000)の全体構成を示す。いわゆるAudio Visual Navigation 複合機への適用例である。図32中、1040は表示部、2000は制御部、2010はCD(Compact Disk)/MD(Mini Disk)再生部、2020はラジオ受信部、2030はTV受信部、2040はDVD再生、2050はHD(Hard Disk)再生部、2060はナビゲーション部、100(10)は画像制御部(上述した実施例1及び2の制御部10(100)に該当する)、2100は音声調整回路、2210は画像出力部、2120はVICS(Vehicle Information and Communication System)情報受信部、2130はGPS(Global Positioning System)情報受信部、2140はアンテナを選択するセレクタ、2150は操作部、2160はリモコン2170からの情報を送受信するリモコン送受信部、2180はメモリ、2190は外部音声/映像入力部、2200はカメラ、2221は明るさ検知手段、2220は乗員検知手段、2230はリア表示部、2240はETC(Electronic Toll Collection)車載器、2250は通信ユニットである。なお、多くの製品例では画像出力部2210と表示部1040とがユニット化され表示パネルが構成されており、本実施例もその構成例としている。
【0121】
表示部1040は、タッチパネル1030、液晶パネル(ユニット)500及びバックライト(ユニット)600から構成される。表示部1040には、液晶パネル(ユニット)500以外のマトリクス駆動のフラットパネルディスレイ、例えば有機ELディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、冷陰極フラットパネルディスプレイ等も用いることもできる。
【0122】
各種ソース(CD/MD再生部2010、ラジオ受信部2020、TV受信部2030、DVD再生部2040、HD再生部2050及びナビゲーション部2060)からの画像は、画像制御部100(10)で画像合成処理、画像拡縮処理、輝度や色調、コントラストなどの調整処理が施され、処理・調整された各画像が画像出力部2210を介して、表示部1040に表示される。また音声調整回路2100では各スピーカ1160への分配や音量、音声が調整され、調整された音声が、スピーカ1160から出力される。
【0123】
制御部2000は、ユーザ操作に基づく操作信号、各装置および車両からの指示信号(車両信号)、車速やエンジン回転数、各種警告等の各種信号等を入力し、それら信号に基づいて各部の動作制御、例えば画像処理内容の設定等の処理を行う。また、画像制御部100(10)には、表示部1040から表示部1040の異常を知らせる情報が入力される。
【0124】
メモリ2180は不揮発性メモリと揮発性メモリにより構成され、不揮発性メモリには後述の各種処理を行うためのデータ、例えば優先度決定のためのデータ、故障表示用の画像データ、音声制御用のデータ、画像処理用の各種パラメータ等が記憶され、揮発性メモリは各種演算処理等で使用される。なお、画像制御部100(10)が使用する画像処理用の各種プログラム、データについては、画像制御部100(10)内のメモリに記憶しておく方法(不揮発性メモリを利用)、メモリ2180のデータを直接利用する方法、起動時にメモリ2180のデータを画像制御部100(10)内のメモリ(揮発性)に転送して使用する方法、およびこれらの併用が可能である。
【0125】
図33には、表示装置1(1000)の車両内での装着位置を示す図である。表示装置1(1000)は、カーナビゲーション画像等に加えスピードメータ等の車両制御用画像を表示するため、ダッシュボード3000から運転席3100にかけて配置される。スピードメータ等の車両制御用画像を表示しない場合、ダッシュボード3000のみに配置されてもよい。表示装置1(1000)の装着位置は、ユーザが視認できる位置であれば、上記に限定されない。例えば、表示装置1(1000)はサンバイザー付近に装着されてもよい。
【0126】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。
【0127】
タイミング制御部12と映像処理部14とを別体のCPU等により構成してもよい。ソースドライバ、ゲートドライバ、タイミング制御部、LEDは、上記実施例で示したように複数あってもよく、更に多くてもよい。
【0128】
また、上述した実施例では、図30(A)に示すように画像データの液晶表示部200への表示方向を画面の左から右に表示させるとして説明した。これ以外に、例えば、図30(B)に示すように液晶表示部200の中央部分にソースドライバIC305の故障が検出された場合に、その左右の表示領域を比較して、面積の大きい方の表領域から画像データを表示させてもよい。また、図30(C)に示すように、表示方向を画面の右から左に表示させてもよい。
【0129】
また、上述した実施例では、ソースドライバ回路300や、ゲートドライバ回路400内に複数のソースドライバIC305やゲートドライバIC405を設けて、表示を担当する領域を分割していた。これ以外に、1つのソースドライバIC305やゲートドライバIC405で液晶表示部200のすべての表示領域に情報を表示させるようにしてもよい。この場合、例えば、ソースドライバIC305に設けられた複数の駆動回路320(図12参照)の中から任意の駆動回路320を選択し、選択した駆動回路320の出力する信号(例えば、ソーススタートリターン信号、制御信号、ソースデータ信号)を制御部100に出力するように構成する必要がある。ゲートドライバIC405についても同様である。
また、上述した制御部100、ソースドライバ回路300、ゲートドライバ回路400の機能を備える駆動用のLSIチップをパネル基板の周辺部にチップオングラスにより実装してもよい。
【0130】
また、ソーススタートリターン信号又はソーススタート信号によりソースドライバ又はソースドライバICの故障を検出する場合、ノイズ等の影響により誤判定してしまう場合がある。このため、誤判定を防止するためのしきい値(時間的なしきい値や、ソーススタートリターン信号又はソーススタート信号の信号電圧を規定したしきい値を設けて、しきい値との比較でソースドライバ又はソースドライバICの故障を判定するとよい。例えば、設定された時間しきい値を超えてもソーススタートリターン信号又はソーススタート信号を受信できない場合に、該当のソースドライバ又はソースドライバICの故障と判定する。また、設定された電圧しきい値よりも大きいソーススタートリターン信号又はソーススタート信号を受信できなかった場合に、該当のソースドライバ又はソースドライバICの故障と判定する。
【符号の説明】
【0131】
1、1a、1b 表示装置
2、2a バックライト
10 制御部
12、12a、121〜123 タイミング制御部
14 映像処理部
20 表示パネル
31〜33 ソースドライバ
41〜43 監視素子
51、52 ゲートドライバ
70 導光板
80、81、82 LED(発光部)
90 駆動ドライバ
91、92 電流線
100 制御部
110 映像処理部
120 タイミング制御部
130 故障検知部
200 液晶表示部
300 ソースドライバ回路
400 ゲートドライバ回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示可能な表示パネルと、
前記表示パネルを駆動するための第1及び第2ドライバと、
前記第1及び第2ドライバの駆動を制御するスタート信号を前記第1及び第2ドライバにそれぞれ供給するタイミング制御部と、
前記タイミング制御部と前記第1ドライバ、及び前記タイミング制御部と前記第2ドライバとをそれぞれ接続し、前記タイミング制御部から前記第1及び第2ドライバへ前記スタート信号を供給するスタート信号線とを備えた、表示装置。
【請求項2】
画像を表示可能な表示パネルと、
前記表示パネルを駆動するための第1及び第2ドライバと、
前記第1及び第2ドライバの駆動をそれぞれ制御するスタート信号を前記第1及び第2ドライバにそれぞれ供給するタイミング制御部と、
前記タイミング制御部と前記第1ドライバと前記第2ドライバとを直列に接続し、前記タイミング制御部から前記第1及び第2ドライバに前記スタート信号を伝送する一方向スタート信号線と、
前記第1ドライバと第2ドライバとの間で前記一方向スタート信号線に接続すると共に前記タイミング制御部に接続し、前記タイミング制御部から出力されるスタート信号を前記第1又は第2ドライバに伝送すると共に、前記第1又は第2ドライバから出力されるスタート信号を前記タイミング制御部に伝送する双方向スタート信号線とを備えた、表示装置。
【請求項3】
画像を表示可能な表示パネルと、
前記表示パネルを駆動するため、直列に接続された複数のドライバと、
前記直列に接続された複数のドライバにスタート信号を供給して、前記複数のドライバの駆動を制御するタイミング制御部と、
直列に接続されたドライバ間に配置され、前段のドライバから出力されたスタート信号を後段のドライバに供給するセレクタと、
前記前段のドライバからスタート信号が出力されないときに、前記タイミング制御部から出力されるスタート信号が前記後段のドライバに供給されるように前記セレクタを制御する制御部とを備えた、表示装置。
【請求項4】
互いに交差するゲート線群とソース線群を有し、各ゲート線と各ソース線間に設けられた画像素子をゲート線信号のタイミングでソース線信号に応じて駆動することにより表示する表示装置であって、ソース線に対するソース信号が順次伝達される表示装置において、
前記ソース信号の異常を検出するソース信号異常検出手段と、
前記ソース信号異常検出手段により検出された異常位置に応じて、後段に伝達されるべき補正ソース信号を生成する補正ソース信号生成手段と、
前記補正ソース信号生成手段により生成された補正ソース信号を、検出された前記異常位置の後段に、伝達されるべきタイミングで供給する補正ソース信号供給手段とを備えた、表示装置。
【請求項5】
互いに交差するゲート線群とソース線群を有し、各ゲート線と各ソース線間に設けられた画像素子をゲート線信号のタイミングでソース線信号に応じて駆動することにより表示する表示装置であって、ゲート線に対するゲート信号が順次伝達される表示装置において、
前記ゲート信号の異常を検出するゲート信号異常検出手段と、
前記ゲート信号異常検出手段により検出された異常位置に応じて、後段に伝達されるべき補正ゲート信号を生成する補正ゲート信号生成手段と、
前記補正ゲート信号生成手段により生成された補正ゲート信号を、検出された前記異常位置の後段に、伝達されるべきタイミングで供給する補正ゲート信号供給手段とを備えた、表示装置。
【請求項6】
互いに交差するゲート線群とソース線群を有し、各ゲート線と各ソース線間に設けられた画像素子をゲート線信号のタイミングでソース線信号に応じて駆動することにより表示する表示装置であって、ソース線に対するソース信号が順次伝達される表示装置を制御する表示制御装置において、
前記ソース信号の異常を検出するソース信号異常検出手段と、
前記ソース信号異常検出手段により検出された異常位置に応じて、後段に伝達されるべき補正ソース信号を生成する補正ソース信号生成手段と、
前記補正ソース信号生成手段により生成された補正ソース信号を、検出された前記異常位置の後段に、伝達されるべきタイミングで供給する補正ソース信号供給手段とを備えた、表示制御装置。
【請求項7】
互いに交差するゲート線群とソース線群を有し、各ゲート線と各ソース線間に設けられた画像素子をゲート線信号のタイミングでソース線信号に応じて駆動することにより表示する表示装置であって、ゲート線に対するゲート信号が順次伝達される表示装置を制御する表示制御装置において、
前記ゲート信号の異常を検出するゲート信号異常検出手段と、
前記ゲート信号異常検出手段により検出された異常位置に応じて、後段に伝達されるべき補正ゲート信号を生成する補正ゲート信号生成手段と、
前記補正ゲート信号生成手段により生成された補正ゲート信号を、検出された前記異常位置の後段に、伝達されるべきタイミングで供給する補正ゲート信号供給手段とを備えた、表示制御装置。
【請求項8】
液晶ユニットと、該液晶ユニットの照明する複数の光源からなるバックライトユニットとを有する表示装置において、
前記液晶ユニットの表示不良領域を検出する表示不良領域検出手段と、
前記表示不良領域検出手段により検出された表示不良領域に対応するバックライトユニットの光源を消灯する消灯制御手段とを備えた、表示装置。
【請求項9】
画像を表示可能な表示パネルと、
複数の光源体と、
前記複数の光源体からの光源を前記表示パネルへと導光する導光板と、
前記複数の光源体に配線接続し、電流を供給する駆動ドライバとを備え、
前記複数の光源体は、同一の配線で接続される複数のグループに分割され、隣接する光源体同士は、同一のグループに属さない、表示装置。
【請求項10】
画像を表示可能な表示パネルと、
複数の光源体と、
前記複数の光源体からの光源を前記表示パネルへと導光する導光板と、
前記複数の光源体に配線接続し、電流を供給する駆動ドライバとを備え、
前記複数の光源体は、同一の配線で接続した複数のグループに分割され、隣接する所定個ずつの光源体が同一のグループに属する、表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2010−107933(P2010−107933A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−23116(P2009−23116)
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】