説明

表示装置用蛍光体および電界放出型表示装置

【課題】加速電圧が15kV以下で1パルス当り0.1〜30μsのパルス状電子線により励起されて、発光輝度が高い赤色発光を生じる蛍光体を提供する。
【解決手段】本発明の表示装置用蛍光体は、Euで付活されたMgとCaの複合硫化物を主体とし、加速電圧が15kV以下で1パルス当りの照射時間が0.1〜30μsのパルス状電子線により励起されて赤色に発光することを特徴とする。Caの含有割合は、MgとCaの含有量の合計に対して20〜60モル%とすることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置用蛍光体とそれを用いた電界放出型表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチメディア時代の到来に伴って、デジタルネットワークのコア機器となるディスプレイ装置には、大画面化や高精細化、コンピュータ等の多様なソースへの対応性などが求められている。
【0003】
ディスプレイ装置の中で、電界放出型冷陰極素子などの電子放出素子を用いた電界放出型表示装置(フィールドエミッションディスプレイ;FED)は、様々な情報を緻密で高精細に表示することのできる大画面で薄型のデジタルデバイスとして、近年盛んに研究・開発が進められている。
【0004】
FEDは、基本的な表示原理が陰極線管(CRT)と同じであり、電子線により蛍光体を励起して発光させているが、電子線の加速電圧(励起電圧)がCRTに比べて低いうえに、電子線による単位時間当りの電流密度が低く、さらに電子線の照射時間が数μs程度と長い。
【0005】
そのため、従来からCRT用として使用されているイットリウム酸硫化物蛍光体を母体とする蛍光体を使用したのでは、十分な発光輝度や寿命が得られなかった。十分な発光輝度を得るには、発光中心である付活剤の量を多くすることが考えられ、発光遷移確率が高く、残光時間の短い蛍光体が要望されている。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開2002−226847公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、発光輝度が高い表示装置用の赤色発光蛍光体を提供することを目的としている。また、現在FED用赤色発光蛍光体として最も優れているイットリウム酸硫化物蛍光体より残光時間の短い蛍光体を提供することを目的としている。さらに、そのような蛍光体を用いることによって、高輝度で色再現性などの表示特性に優れ、かつ応答速度に優れた電界放出型表示装置(FED)を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の表示装置用蛍光体は、ユーロピウム(Eu)で付活されたマグネシウム(Mg)とカルシウム(Ca)の複合硫化物を主体とし、加速電圧が15kV以下で1パルス当りの照射時間が0.1〜30μsのパルス状電子線により励起されて赤色に発光することを特徴とする。
【0008】
本発明の電界放出型表示装置は、青色発光蛍光体層と緑色発光蛍光体層と赤色発光蛍光体層をそれぞれ含む蛍光体層と、前記蛍光体層に加速電圧が15kV以下の電子線を照射して発光させる電子源と、前記電子源と前記蛍光体層を真空封止する外囲器とを具備する電界放出型表示装置であり、前記赤色発光蛍光体層が、前記した本発明の表示装置用蛍光体を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の蛍光体は、ユーロピウム(Eu)で付活されたマグネシウム(Mg)とカルシウム(Ca)の複合硫化物を主体とする蛍光体であり、加速電圧が15kV以下で1パルス当りの照射時間が0.1〜30μsのパルス状電子線により励起されて、従来の赤色発光蛍光体であるイットリウム酸硫化物蛍光体に比べて高輝度で残光時間の短い赤色光を発光する。したがって、この蛍光体を電界放出型表示装置(FED)の発光層として用いることで、発光輝度が高く良好な表示を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0011】
本発明の第1の実施形態は、2価のユーロピウム(Eu)で付活されたマグネシウム(Mg)とカルシウム(Ca)の複合硫化物を主体とする蛍光体であり、より具体的には、化学式:(Mg,Ca)S:Euで実質的に表される組成を有するEu付活マグネシウム・カルシウム硫化物からなる蛍光体である。
【0012】
ここで、高輝度で色度の良好な赤色発光を得るために、カルシウム(Ca)の含有割合は、マグネシウム(Mg)とカルシウム(Ca)の含有量の合計に対して20〜60モル%であることが好ましい。すなわち、蛍光体母体の組成式を、(Mg1−x,Ca)Sとしたとき、xの値を0.2≦x≦0.6の範囲にすることが好ましい。Caのより好ましい含有割合は、40〜50モル%(すなわち上記組成式において0.4≦x≦0.5)の範囲である。
【0013】
このEu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体において、Euは発光中心をなす付活剤であり、高い遷移確率を有しているので高い発光効率が得られる。付活剤である2価のEuは、蛍光体の母体であるマグネシウム・カルシウム硫化物((Mg,Ca)S)に対して、0.001〜1.0モル%の範囲で含有されることが好ましい。より好ましいEuの含有割合は0.01〜0.5モル%である。Euの含有割合がこの範囲を外れた場合には、発光輝度や発光色度が低下するため好ましくない。
【0014】
また、このEu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体は、100μs未満という短い残光時間を有している。なお、この残光時間は、電子線照射を中断した後、発光強度が励起時の発光強度の1/10(10%)に低減するまでの時間をいう。
【0015】
このEu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体は、例えば以下に示す方法で製造することができる。
【0016】
すなわち、蛍光体の母体と付活剤を構成する元素またはその元素を含有する化合物を含む蛍光体原料を、所望の組成((Mg,Ca)S:Eu)となるように秤量し、これらを乾式で混合する。具体的には、硫化マグネシウム(MgS)と硫化カルシウム(CaS)を所定量混合し、付活剤を含む化合物である硫化ユーロピウムを適量添加することで蛍光体の原料とする。付活剤を含む化合物としては、シュウ酸ユーロピウムを使用することもできる。
【0017】
次いで、このような蛍光体原料を、適当量の硫黄とともにアルミナるつぼまたは石英るつぼなどの耐熱容器に充填する。これを、硫化水素雰囲気や硫黄蒸気雰囲気などの硫化性雰囲気、あるいは還元性雰囲気(例えば3〜5%水素−残部窒素の雰囲気)で焼成する。
【0018】
焼成温度は1000〜1250℃の範囲とすることが好ましい。焼成温度が1000℃未満であると、MgSとCaSが個別に残存してしまうため好ましくない。また、焼成温度が1250℃を超えると、石英るつぼなどの容器の耐熱温度を超えるため好ましくない。焼成時間は、設定した焼成温度にもよるが60〜600分とし、焼成後は焼成と同一雰囲気で冷却することが好ましい。
【0019】
その後、得られた焼成物をアルコールなどの非水溶液中で洗浄し乾燥した後、必要に応じて粗大粒子を除去するための篩別などを行うことによって、Eu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体((Mg,Ca)S:Eu)を得ることができる。なお、Eu付活マグネシウム・カルシウム硫化物は、非常に加水分解性が大きく、水洗が極めて困難であるので、イオン交換水などを使用することなくアルコールなどを使用して洗浄・粉砕を行うことが必要である。
【0020】
こうして得られる実施形態のEu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体は、加速電圧が15kV以下より好ましくは7〜13kVで、1パルス当りの照射時間が0.1〜30μsのパルス状の電子線により励起された場合に、発光輝度が高くかつ良好な色純度の赤色発光を生じる。
【0021】
本発明の第1の実施形態のEu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体を使用し、公知の印刷法を用いて蛍光体層を形成することができる。印刷法により蛍光体層を形成するには、Eu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体を、例えばエチルセルロースからなるバインダ液と混合して蛍光体ペーストを調製し、この蛍光体ペーストをスクリーン印刷などの方法で基板上に塗布する。次いで、例えば500℃の温度で1時間加熱してバインダ成分を分解・除去するベーキング処理を行う。なお、前記したように、Eu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体は加水分解性の強い材料なので、ペーストの調製において水は使用してはならない。また、高電流密度の電子線に対する耐性に優れ、経時的な輝度劣化などが抑制されるので、使用寿命が向上している。
【0022】
次に、第1の実施形態のEu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体を有する電界放出型表示装置(FED)について説明する。
【0023】
図1は、本発明の第2の実施形態であるFEDの要部構成を示す断面図である。図1において、符号1はフェイスプレートであり、ガラス基板2などの透明基板上に形成された蛍光体層3を有している。この蛍光体層3は、画素に対応させて形成した青色発光蛍光体層、緑色発光蛍光体層および赤色発光蛍光体層を有し、これらの間を黒色導電材から成る光吸収層4により分離した構造となっている。赤色発光蛍光体層が、前記した第1の実施形態のEu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体により構成されている。青色発光蛍光体層および緑色発光蛍光体層は、それぞれ公知の青色発光の硫化亜鉛蛍光体および緑色発光の硫化物蛍光体などを用いて形成されている。
【0024】
赤色発光蛍光体層の厚さは1〜10μmとすることが望ましく、より好ましくは6〜10μmとする。赤色発光蛍光体層の厚さを1μm以上に限定したのは、厚さが1μm未満で蛍光体粒子が均一に並んだ蛍光体層を形成することが難しいためである。また、赤色発光蛍光体層の厚さが10μmを超えると、発光輝度が低下し実用に供し得ない。各色の蛍光体層3の間に段差が生じないように、青色発光蛍光体層および緑色発光蛍光体層の厚さも、赤色発光蛍光体層と同じにすることが望ましい。
【0025】
上述した緑色発光蛍光体層、青色発光蛍光体層、赤色発光蛍光体層、およびそれらの間を分離する光吸収層4は、それぞれ水平方向に順次繰り返し形成されており、これらの蛍光体層3および光吸収層4が存在する部分が画像表示領域となる。この蛍光体層3と光吸収層4との配置パターンには、ドット状またはストライプ状など、種々のパターンが適用可能である。
【0026】
蛍光体層3上にはメタルバック層5が形成されている。メタルバック層5は、Al膜などの金属膜からなり、蛍光体層3で発生した光のうち、後述するリアプレート方向に進む光を反射して輝度を向上させるものである。また、メタルバック層5は、フェイスプレート1の画像表示領域に導電性を与えて電荷が蓄積されるのを防ぐ機能を有し、リアプレートの電子源に対してアノード電極の役割を果たす。また、メタルバック層5は、フェイスプレート1や真空容器(外囲器)内に残留するガスが電子線で電離して生成するイオンにより、蛍光体層3が損傷することを防ぐ機能を有する。さらに、使用時に蛍光体層3から発生したガスが真空容器(外囲器)内に放出されることを防ぎ、真空度の低下を防止するなどの効果も有している。
【0027】
メタルバック層5上には、Baなどからなる蒸発型ゲッタ材により形成されたゲッタ膜6が形成されている。このゲッタ膜6によって、使用時に発生したガスが効率的に吸着される。そして、このようなフェイスプレート1とリアプレート7とが対向配置され、これらの間の空間が支持枠8を介して気密に封止されている。支持枠8は、フェイスプレート1およびリアプレート7に対して、フリットガラス、あるいはInやその合金などからなる接合材9により接合され、これらフェイスプレート1、リアプレート7および支持枠8によって、外囲器としての真空容器が構成されている。
【0028】
リアプレート7は、ガラス基板やセラミックス基板などの絶縁性基板、あるいはSi基板などからなる基板10と、この基板10上に形成された多数の電子放出素子11とを有している。これら電子放出素子11は、例えば電界放出型冷陰極や表面伝導型電子放出素子などを備え、リアプレート7の電子放出素子11の形成面には、図示を省略した配線が施されている。すなわち、多数の電子放出素子11は、各画素の蛍光体に応じてマトリックス状に形成されており、このマトリックス状の電子放出素子11を一行ずつ駆動する、互いに交差する配線(X−Y配線)を有している。なお、支持枠8には、図示を省略した信号入力端子および行選択用端子が設けられている。これらの端子は、前記したリアプレート7の交差配線(X−Y配線)に対応する。また、平板型のFEDを大型化させる場合、薄い平板状であるためにたわみなどが生じるおそれがある。このようなたわみを防止し、また大気圧に対して強度を付与するために、フェイスプレート1とリアプレート7との間に、大気圧支持部材(スペーサ)12を適宜配置してもよい。
【0029】
このような第2の実施形態のFEDにおいては、赤色発光蛍光体層が前記した第1の実施形態のEu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体により構成されているので、加速電圧が5〜15kVで1パルス当りの照射時間が0.1〜30μsのパルス状の電子線照射による発光の輝度や色純度が高く、良好な表示特性が得られる。
【0030】
また、この実施形態のFEDにおいては、Eu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体が、加速電圧が5〜15kVのパルス状電子線による励起において、100μs未満という短い残光時間を有し、かつ付活剤濃度が高いために、高エネルギー密度領域のパルス状電子線励起においても投入エネルギーに対する光電変換のロスが少ない。そのため、特に優れた表示特性が発揮される。
【実施例】
【0031】
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。
【0032】
実施例1〜5
硫化カルシウム(CaS)と硫化マグネシウム(MgS)および硫化ユーロピウム(EuS)を、表1に示すMg:Caのモル比を有し、かつEuが蛍光体母体に対して表1に示す含有割合は有するように配合し、十分に混合した。次いで、得られた蛍光体原料を石英るつぼ内に充填し、これを硫化水素雰囲気で焼成した。焼成条件は1200℃×240分とした。その後、焼成物をエタノールで洗浄し篩別することによって、Eu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体を得た。
【0033】
次いで、こうして得られた蛍光体を用いてペーストを調製し、スクリーン印刷により塗布層を形成した後、ベーキングによりペースト中の樹脂を分解させ、厚さ10μmの蛍光体層を形成した。その後、蛍光体層の上にラッカー法によりアルミニウムのメタルバック層を形成し、発光素子とした。
【0034】
比較例
Eu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体の代わりに、イットリウム酸硫化物(YS:Eu)蛍光体を使用し、実施例1と同様にして発光素子を形成した。
【0035】
次に、実施例1〜5および比較例で得られた発光素子に、加速電圧10kVで1パルス当りの照射時間が15μsのパルス状の電子線を照射した。そして、比較例の発光素子の輝度を100としたときの相対値として、発光輝度を求めた。また、トプコン社製SR−3を使用して発光色度を測定した。発光色度の測定は、発光時の色度が外部から影響を受けない暗室内で行った。発光輝度および発光色度の測定結果を表1に示す。
【0036】
さらに、実施例1〜5および比較例で得られた発光素子に、加速電圧10kV、電流密度36μA/cm2のパルス状電子線を連続的に照射し、電子線照射により投入された電荷の総量と発光輝度との関係を調べた。そして、発光輝度が初期の70%になるまでに投入された電荷量(C/cm)を求め、比較例の発光素子の投入電荷量を1としたときの相対値として、輝度寿命を求めた。
【0037】
またさらに、各発光素子の残光時間を測定した。なお、残光時間は、電子線を遮断した後の輝度が、遮断直前の輝度の1/10になるまでの時間とした。輝度寿命および残光時間の測定結果も表1に示す。
【0038】
【表1】

【0039】
表1から明らかなように、実施例1〜5で得られた蛍光体層は比較例のものに比べて、高輝度で良好な発光色度を有し、さらに優れた輝度寿命を有している。また、著しく短縮された残光時間を有している。
【0040】
実施例6
実施例1で得られたEu付活マグネシウム・カルシウム硫化物蛍光体と、公知の青色発光蛍光体(ZnS:Ag,Al)および緑色発光蛍光体(ZnS:Cu,Al)をそれぞれ用い、ガラス基板上に蛍光体層を形成してフェイスプレートとした。このフェイスプレートと多数の電子放出素子を有するリアプレートとを支持枠を介して組立てるとともに、これらの間隙を真空排気しつつ気密封止した。このようにして作製されたFEDは、発光輝度をはじめとする色再現性に優れ、さらに常温、定格動作で1000時間駆動させた後においても良好な輝度特性を示すことが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の蛍光体によれば、加速電圧が15kV以下で1パルス当りの照射時間が0.1〜30μsのパルス状の電子線を照射した場合に、高輝度で色純度が良好でありかつ残光時間が短い赤色発光を得ることができる。また、赤色発光蛍光体は従来からのイットリウム酸硫化物系の蛍光体に比べて輝度寿命が大幅に向上している。したがって、このような赤色発光蛍光体を使用することにより、高輝度で色再現性などの表示特性に優れたFEDを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第2の実施形態であるFEDを概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
【0043】
1…フェイスプレート、2…ガラス基板、3…蛍光体層、4…光吸収層、5…メタルバック層、6…ゲッタ膜、7…リアプレート、8…支持枠、11…電子放出素子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーロピウム(Eu)で付活されたマグネシウム(Mg)とカルシウム(Ca)の複合硫化物を主体とし、加速電圧が15kV以下で1パルス当りの照射時間が0.1〜30μsのパルス状電子線により励起されて赤色に発光することを特徴とする表示装置用蛍光体。
【請求項2】
前記複合硫化物において、カルシウム(Ca)の含有割合が、マグネシウム(Mg)とカルシウム(Ca)の合計に対して20〜60モル%であることを特徴とする請求項1記載の表示装置用蛍光体。
【請求項3】
前記ユーロピウム付活複合硫化物において、ユーロピウム(Eu)の含有割合が0.001〜1.0モル%であることを特徴とする請求項1または2記載の表示装置用蛍光体。
【請求項4】
前記電子線の照射による発光の残光時間が、100μsより小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の表示装置用蛍光体。
【請求項5】
青色発光蛍光体層と緑色発光蛍光体層と赤色発光蛍光体層をそれぞれ含む蛍光体層と、前記蛍光体層に加速電圧が15kV以下の電子線を照射して発光させる電子源と、前記電子源と前記蛍光体層を真空封止する外囲器とを具備する電界放出型表示装置であり、
前記赤色発光蛍光体層が、請求項1乃至4のいずれか1項記載の表示装置用蛍光体を含むことを特徴とする電界放出型表示装置。

【図1】
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【公開番号】特開2008−156581(P2008−156581A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−350283(P2006−350283)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】