表示装置
【課題】位相差AFの合焦位置の補正値がレンズの焦点距離やフォーカス位置によって異なる場合でも、画面に補正する焦点距離やフォーカス位置の情報を表示することで、ユーザーがわかりやすく補正値を設定できる表示装置を提供する。
【解決手段】レンズユニット(1)の焦点距離に関する情報またはフォーカス位置に関する情報を含むレンズ情報を表示するレンズ情報表示手段(510、531)と、位相差AFの合焦位置を補正するための補正値を表す目盛り(503)と、前記焦点距離または前記フォーカス位置に対応した前記補正値を設定するための指標(520a−c、530a−b)とを有することを特徴とする。
【解決手段】レンズユニット(1)の焦点距離に関する情報またはフォーカス位置に関する情報を含むレンズ情報を表示するレンズ情報表示手段(510、531)と、位相差AFの合焦位置を補正するための補正値を表す目盛り(503)と、前記焦点距離または前記フォーカス位置に対応した前記補正値を設定するための指標(520a−c、530a−b)とを有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、特に位相差AFを補正する機能を有する撮像装置の表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、位相差AFで合焦させる一眼レフカメラは、使用していると、レンズやカメラ本体、各々の耐久により合焦位置が変化し、買った当初より合焦精度が落ちることがあった。
【0003】
レンズの場合、正しい合焦位置へレンズ駆動するはずが、耐久によるガタが発生してレンズ停止位置がずれてしまう場合が考えられる。また、カメラ本体の場合、ミラー駆動しているうちにミラーの角度が変化していき、AFセンサへの光の入り方が変化して正しい合焦位置とはずれた位置を合焦位置だと認識してしまう場合が考えられる。
【0004】
このような場合、合焦位置を元の状態に戻すには、ユーザーはカメラをサービスセンターへ持っていき、合焦位置の再調整を依頼するしかなかった。
【0005】
上記の問題を解決するために、例えば特許文献1では、位相差AFの合焦位置を補正する機能が開示されている。
【0006】
また、特許文献2では、位相差AFの合焦位置を補正する機能の表示方法が開示されている。
【0007】
また、特許文献3では、位相差AFの合焦位置を、コントラスト検出方式を用いて自動で補正できる機能が開示されている。この補正値は焦点距離ごとに持つことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−174690号公報
【特許文献2】特開2008−203454号公報
【特許文献3】特開2000−292684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1では、1本のレンズに対して1つの補正値しか持つことができない。
【0010】
また、特許文献2では、1本のレンズに対して1つの補正値を持つための表示しかされていない。
【0011】
また、特許文献3では、ズームレンズの焦点距離に応じた補正値の具体的な取得方法が書かれていない。
【0012】
レンズによっては、焦点距離やフォーカス位置ごとに補正すべき値が異なるものがある。したがって、ユーザーが焦点距離やフォーカス位置に応じて位相差AFの合焦位置を補正したい場合、該補正値をわかりやすく設定することができなかった。
【0013】
そこで、本発明の目的は、位相差AFの合焦位置の補正値がレンズの焦点距離やフォーカス位置によって異なる場合でも、画面に補正する焦点距離やフォーカス位置の情報を表示することで、ユーザーがわかりやすく補正値を設定できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての撮像装置の表示装置は、レンズユニットの焦点距離に関する情報またはフォーカス位置に関する情報を含むレンズ情報を表示するレンズ情報表示手段と、位相差AFの合焦位置を補正するための補正値を表す目盛りと、前記焦点距離または前記フォーカス位置に対応した前記補正値を設定するための指標と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、位相差AFの合焦位置の補正値がレンズの焦点距離やフォーカス位置によって異なる場合でも、画面に補正する焦点距離やフォーカス位置の情報を表示することで、ユーザーがわかりやすく補正値を設定できる表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ミラーダウン時におけるカメラの概略断面図である。
【図2】ミラーアップ時におけるカメラの概略断面図である。
【図3】実施形態1のメインフローを表す図である。
【図4】図4(a)は補正値がない状態における補正値の一覧表示画面の図である。図4(b)は補正値の設定を行うための詳細表示画面の図である。図4(c)は設定した補正値を確認するための確認表示画面の図である。図4(d)は引き続き補正を行うか否かを確認する最終確認画面の図である。
【図5】実施形態1の焦点距離選択方法のフローを表す図である。
【図6】実施形態1の焦点距離選択時の表示画面の図である。
【図7】撮影フローを表す図である。
【図8】実施形態2のメインフローを表す図である。
【図9】図9(a)は補正値が設定された状態における焦点距離に対応する補正値の一覧表示画面の図である。図9(b)エラー処理フロー時における警告表示画面の図である。
【図10】実施形態2の焦点距離選択方法のフローを表す図である。
【図11】図11(a)は複数の焦点距離から補正する焦点距離を選択する画面の図である。図11(b)は現在の焦点距離を調節して設定した焦点距離と一致させる画面の図である。
【図12】キャリブレーションフローを表す図である。
【図13】補正値が設定された状態におけるフォーカス位置に対応する補正値の一覧表示画面の図である。
【図14】図14(a)はスケール表示にした際の目盛りを表す画面の図である。図14(b)はデフォーカス表示にした際の目盛りを表す画面の図である。図14(c)はデフォーカス表示にした際の目盛りをプラス側にシフトしたときの画面の図である。
【図15】図15(a)は現在の焦点距離に対応する補正値が未設定の場合の第1の補正値の一覧表示画面の図である。図15(b)は現在の焦点距離に対応する補正値が設定済みで該補正値が強調表示されているときの第1の補正値の一覧表示画面の図である。図15(c)は現在の焦点距離に対応する補正値が未設定の場合の第2の補正値の一覧表示画面の図である。図15(d)は現在の焦点距離に対応する補正値が設定済みで該補正値が強調表示されているときの第2の補正値の一覧表示画面の図である。図15(e)は現在の焦点距離に対応する補正値が未設定の場合の第3の補正値の一覧表示画面の図である。図15(f)は現在の焦点距離に対応する補正値が設定済みで該補正値が強調表示されているときの第3の補正値の一覧表示画面の図である。
【図16】実施形態6の焦点距離選択方法のフローを表す図である。
【図17】実施形態6の焦点距離選択時の表示画面の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
[実施形態1]
本発明の実施形態1として、レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラシステム(光学機器)について説明する。
【0018】
図1、図2は本実施形態におけるカメラの概略断面図である。
【0019】
レンズ本体(レンズユニット)1内に収容された撮像光学系10は、1つ又は複数のレンズ群から構成され、その全てもしくは一部を移動させることで焦点距離やフォーカス位置を変化させることが可能とされている。
【0020】
レンズ駆動手段11は、撮像光学系10を構成するレンズの全てもしくは一部を移動させて焦点状態を調整する駆動手段である。
【0021】
レンズ状態検出手段12は、撮像光学系10の焦点距離、即ちズーム位置およびフォーカス位置を検出する検出手段である。
【0022】
また、レンズ制御手段13は、ROM等で構成されたレンズ記憶手段14を含むレンズ本体1全体の制御を司る制御手段である。
【0023】
接点15は、レンズ本体1およびカメラ本体(撮像装置)2に具備された接点であり、互いに装着された状態では接点15を介して各種の情報の通信や電源の供給が行われる。
【0024】
主ミラー20は、ハーフミラーで構成され、カメラの動作状態に応じて回動可能となっており、被写体をファインダーで観察する時は撮影光路へ斜設され、レンズ本体1からの光束を折り曲げて後述のファインダー光学系へ導いている(図1参照)。また、撮影時やライブビュー時は撮影光路から退避して、レンズ本体1からの光束を後述の撮像素子24へ導いている(図2参照)。
【0025】
サブミラー21は、主ミラー20とともに回動し、主ミラー20が撮影光路へ斜設されている時に主ミラー20を透過した光束を折り曲げて後述のAFセンサ22へ導いている(図1参照)。また、撮影時やライブビュー時は主ミラー20とともに回動して撮影光路から退避する(図2参照)。
【0026】
AFセンサ22は、2次結像レンズや複数のCCDまたはCMOSからなるエリアセンサ等から構成されており、公知の方法である位相差方式で焦点検出が可能となっている。
【0027】
シャッター23は、レンズ本体1からの光束を後述の撮像素子24に入射制御するためにあり、通常は閉じた状態(図1参照)で、撮影時やライブビュー時に開いた状態(図2参照)となる。
【0028】
撮像素子24は、CMOSイメージセンサとその周辺回路で構成されている。
【0029】
ピント板30は、レンズ本体1の一次結像面に配置され、入射面にはフレネルレンズ(集光レンズ)が設けられ、射出面には被写体像(ファインダー像)が結像している。ペンタプリズム31は、ファインダー光路を変更するもので、ピント板30の射出面に結像した被写体像を正立正像に補正する。
【0030】
接眼レンズ32は、ユーザーがファインダーをのぞいた時、ユーザーの目に合わせて視度を調節できるような構成になっている。
【0031】
ここで、ピント板30、ペンタプリズム31、接眼レンズ32により構成されている光学系を、ファインダー光学系と称する。
【0032】
AEセンサ33は、多分割された撮像領域内の各領域に対応したフォトダイオードから構成されており、ピント板30の射出面に結像した被写体像の輝度を測定する。
【0033】
メカ制御手段40は、カメラ部の制御とカメラ全体の制御を行うマイクロコンピュータ(中央処理装置;MPU)である。
【0034】
デジタル制御手段41は、画像データの各種制御を行うメモリコントローラ(ICU)である。このデジタル制御手段41は、撮像素子で撮影された画像のコントラスト検出を行い合焦位置を判定するコントラスト方式の焦点検出手段として用いることができる。
【0035】
カメラ記憶手段42は、各種制御を行うための設定、調整データ等を格納している。
【0036】
液晶モニタ43は、撮影した画像や各種の撮影情報を表示する表示装置である。
【0037】
なお、図1、図2には不図示であるが、カメラ本体2にはSETボタンとキャンセルボタンが設けられている。液晶モニタ43にSETボタン表示がされている場合、このSETボタンを押すことで、決定や選択等の操作ができる。また、液晶モニタ43にキャンセルボタン表示がされている場合、このキャンセルボタンを押すことで、一つ前の状態に戻る、特定のモードを終了する等の操作ができる。
【0038】
以下、図3、図4を用いて、手動で位相差AFの補正を行う機能(以下、マイクロアジャストメント)について説明する。図3は、実施形態1のメインフローである。
【0039】
S101ではマイクロアジャストメントを開始する。
【0040】
S102では補正値が一覧表示される。この時の画面は図4(a)の様になる。
【0041】
図4(a)において、501は現在のモードを表示する。
【0042】
502は現在装着されているレンズやエクステンダーの名称を表示するレンズ情報表示手段である。何も装着されていない場合は、警告を表示する。なお、レンズ情報表示手段は、レンズ名称を表示する502に限らず、後述する現在の焦点距離、現在の開放F値、現在のフォーカス位置、補正値を設定する焦点距離、補正値を設定するフォーカス位置を表示するものも含む概念である。
【0043】
503は補正値を表すための目盛りである。この目盛りはレンズの開放F値によって1目盛りの表す補正量が変化する「スケール表示」になっている。
【0044】
504は補正値を表すための指標である。この指標が目盛りのどこにあるかによって、補正値が表される。初期状態の場合は±0の位置に表示される。
【0045】
505はSETボタンの効果を表す表示である。
【0046】
506はSETボタン表示である。
【0047】
507はキャンセルボタン表示である。
【0048】
S103ではSETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押された場合、次のステップへ進む。押されなかった場合はS104でキャンセルボタンが押されたかを判断する。キャンセルボタンが押された場合のフローは後述する。押されなかった場合はS103へ戻り、S103とS104を繰り返す。
【0049】
S105では焦点距離を選択する。焦点距離の選択方法は後述する。
【0050】
S106ではSETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押された場合、次のステップに進む。SETボタンが押されなかった場合、S105を繰り返す。
【0051】
S107では補正値の詳細表示を行う。この時の画面は図4(b)の様になる。
【0052】
図4(b)において、510は補正する焦点距離を表示している。S105で選択された焦点距離がここに表示される。
【0053】
S108では、不図示のダイヤル等の入力装置で、ユーザーが補正値をプラスかマイナスどちらを入力したかを判断する。
【0054】
S109では補正値をプラスにする。この時画面では、指標504が目盛り503上を右(プラス)側へ動く。
【0055】
S110では補正値をマイナスにする。この時画面では、指標504が目盛り503上を左(マイナス)側へ動く。
【0056】
S111ではSETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押された場合、次のステップへ進む。SETボタンが押されなかった場合、S108〜S110を繰り返す。
【0057】
S112ではカメラ記憶手段42に補正値を保存する。
【0058】
S113では補正値の確認表示を行う。この時画面は図4(c)の様になる。
【0059】
図4(c)において、511は補正値の設定が完了した事を伝えるためのメッセージである。ユーザーはこのメッセージと、設定した補正値512を確認する。
【0060】
S114ではSETボタンが押されたかを確認する。SETボタンが押された場合、次のステップに進む。SETボタンが押されなかった場合、S113の確認表示をし続ける。
【0061】
S115では後述する選択肢Aと選択肢Bのどちらを選んだのかを判断する。具体的には、引き続き補正を行うか、終了するかを判断する。この時画面は図4(d)の様に表示される。
【0062】
図4(d)において、513はカメラからユーザーへのメッセージを表示している。ここでは、補正を引き続き行うかをユーザーに尋ねている。
【0063】
514は選択肢を選ぶ枠であり、この枠は不図示のダイヤル等の入力装置によって動かすことができる。
【0064】
選択肢Aは続けて補正する時の選択肢である。選択肢Aを選んだ状態でSETボタンを押すと、一覧表示(S102)に戻り、引き続き補正を行う。
【0065】
選択肢Bはマイクロアジャストメントを終了する時の選択肢である。選択肢Bを選んだ状態でSETボタンを押すと、後述するマイクロアジャストメント終了ステップ(S116)に進む。
【0066】
続いて、S104でキャンセルボタンが押された場合のフローを説明する。S104でキャンセルボタンが押された場合、S116へ進む。
【0067】
S116ではマイクロアジャストメントを終了する。
【0068】
S117ではマイクロアジャストメントで取得した補正値を用いて撮影が行われる。撮影のフローは後述する。
【0069】
以上で、マイクロアジャストメントの一連の流れが終了する。
【0070】
以下、S105の焦点距離の選択方法について、図5、図6を用いて説明する。図5は焦点距離選択方法のフローである。
【0071】
S121では、レンズの全焦点距離から、補正を行う焦点距離を選択する。この時画面は図6の様になる。
【0072】
図6において、515はカメラからの指示である。
【0073】
516は補正する焦点距離であり、ダイヤル等の入力装置で補正したい焦点距離に合わせ、S106へ進む。この時、補正する焦点距離516で表示されている焦点距離で、すでに補正値が設定済みだった場合、補正する焦点距離516の文字や色を変化させて強調し、ユーザーに補正済みの焦点距離を分かるようにする。
【0074】
以上で焦点距離の選択が完了する。
【0075】
以下、S117のマイクロアジャストメントで取得した補正値を用いた撮影方法を、図7を用いて説明する。図7は撮影のフローである。
【0076】
S201ではレリーズボタンを半押しの状態(1stレリーズ)にする。
【0077】
S202ではAFセンサ22により位相差方式で焦点検出が行われる。
【0078】
S203ではレンズ状態検出手段12で、レンズの焦点距離もしくはフォーカス位置などの、レンズ情報を検出する。
【0079】
S204ではこのAFセンサ22の焦点検出結果から、撮像レンズ毎に固有の補正値および上記マイクロアジャストメントで作成した焦点距離に応じた補正値情報をカメラ記憶手段42より取り出し、これを用いて合焦位置情報の補正を行う。
【0080】
S205ではこれらの補正された合焦位置情報を基にレンズ駆動手段11によってレンズを駆動し、合焦動作を完了する。
【0081】
S206ではレリーズボタンを全押しする(2ndレリーズ)。
【0082】
S207では撮影が行われる。
【0083】
以上で撮影のフローが終了する。
【0084】
また、マイクロアジャストメントには、レンズの焦点距離ごとに設定された補正値を全て初期の未設定状態にする「一括リセット」モードが備えられている。
【0085】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[実施形態2]
本発明の実施形態2として、コントラスト検出方式を用いた半自動、もしくは全自動での位相差AFの補正機能(以下、キャリブレーション)を有したレンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。図1、図2は本実施形態におけるカメラの概略断面図である。なお、基本的な構成は実施形態1と同じなので、以下に異なる部分を説明する。
【0086】
デジタル制御手段41は、コントラスト検出方式による出力と、AFセンサ22からの出力を制御するメカ制御手段40との差分による補正値を算出する演算手段が設けられている。該演算手段により算出された差分量は、補正情報としてカメラ記憶手段42に記憶される。
【0087】
また、本実施の形態におけるカメラシステムは、前述した補正情報を算出し、記憶するためのキャリブレーションモードが設定可能に構成されている。
【0088】
以下、図8、図9を用いてキャリブレーションについて、説明する。図8は、実施形態2のメインフローである。
【0089】
S301ではキャリブレーションを開始する。
【0090】
S302では補正値一覧が表示される。補正値がまだ設定されていない場合は、図4(a)の様に表示されるが、いくつかの焦点距離で補正値を設定済みの場合、画面は図9(a)の様になる。
【0091】
図9(a)において、520aは、焦点距離70mmの補正値を表す指標である。
【0092】
520bは、焦点距離100mmの補正値を表す指標である。
【0093】
520cは、焦点距離200mmの補正値を表す指標である。
【0094】
S303ではSETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押された場合、次のステップへ進む。押されなかった場合はS304でキャンセルボタンが押されたかを判断する。キャンセルボタンが押された場合のフローは後述する。押されなかった場合はS303へ戻り、S303とS304を繰り返す。
【0095】
S305では焦点距離を選択する。焦点距離の選択方法は後述する。
【0096】
S306ではキャリブレーションを実行する。キャリブレーションのフローは後述する。
【0097】
S307ではエラーフラグが0かどうかを判断する。エラーフラグは、後述するキャリブレーションのフローの中でエラーになった場合に1になる。もしエラーフラグが1になっていた場合、後述するエラー処理のステップ(S311)に進む。エラーフラグが0のままだった場合は、次のステップへ進む。
【0098】
S308ではキャリブレーションによって取得した補正値の確認表示を行う。この時の画面は図4(c)の様になる。
【0099】
S309ではSETボタンが押されたかどうかを確認する。SETボタンが押された場合、次のステップに進む。SETボタンが押されなかった場合、S308の確認表示をし続ける。
【0100】
S310では選択肢Aと選択肢Bのどちらを選んだのかを判断する。選択肢Aは引き続き補正を行う、選択肢Bはキャリブレーションを終了する事を表している。この時画面は実施形態1と同様に図4(d)の様に表示される。選択肢Aを選んでSETボタンを押すと一覧表示(S302)へ戻り、選択肢Bを選んでSETボタンを押すと後述するキャリブレーション終了フロー(S314)へ進む。
【0101】
続いて、S307でエラーフラグが1だった場合の、エラー処理フローを説明する。ここで言うエラーの内容は、焦点距離がずれた事によるものである。
【0102】
S311ではエラー表示を行う。この時画面は図9(b)の様になる。
【0103】
図9(b)において、510は、ユーザーが焦点距離選択で選択した補正を行う焦点距離が表示される。
【0104】
521は、現在の焦点距離が表示される。現在の焦点距離521は、レンズ状態検出手段12から得た情報をリアルタイムに表示している。
【0105】
この時、焦点距離がずれてエラーになったので、補正を行う焦点距離510と現在の焦点距離521は違う焦点距離になっている。
【0106】
522には、ユーザーへの警告を表示する。この場合、焦点距離がずれた警告と、焦点距離を合わせるように指示がされる。
【0107】
S312ではSETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押された場合、次のステップへ進む。SETボタンが押されなかった場合、S311のエラーを表示し続ける。
【0108】
S313ではエラーフラグを0に戻す。このステップでエラーは解除され、一覧表示(S302)に戻り、再度キャリブレーションを行う事が出来る。
【0109】
続いて、S304でキャンセルボタンが押された場合のフローを説明する。S304でキャンセルボタンが押されると、S314へ進む。
【0110】
S314ではキャリブレーションを終了する。
【0111】
S315ではキャリブレーションで取得した補正値を用いて撮影が行われる。撮影のフローは図7と同様である。
【0112】
以上でキャリブレーションの一連の流れが終了する。
【0113】
以下、S305の焦点距離選択方法について、図10、図11を用いて説明する。図10は、焦点距離選択方法のフローである。
【0114】
S331では、画面上に選択可能な焦点距離が複数個表示される。この時画面は図11(a)の様に表示される。
【0115】
図11(a)において、523は選択可能な焦点距離である。この焦点距離は、補正を行うレンズの光学特性等によって補正が効果的である焦点距離を、カメラ記憶手段42より読みだして提示している。図11(a)では、70mm、100mm、200mmの3つの焦点距離を例示的に表示しているが、これをワイド端、ミドル端、テレ端と表示してもよいし、表示される焦点距離の数や焦点距離の値をレンズによって異ならせてもよい。
【0116】
S332では、ユーザーが選択可能な焦点距離523の中から1つ焦点距離を選択する。
【0117】
524は焦点距離を選択ためのする枠で、ダイヤル等の入力装置で選択する。
【0118】
S333ではSETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押された場合、次のステップへ進む。SETボタンが押されなかった場合、S332を繰り返す。
【0119】
S334ではレンズ状態検出手段12によって、現在のレンズ情報を取得する。
【0120】
S335では詳細表示を行う。この時画面は図11(b)の様になる。
【0121】
510はS322で選択した補正を行う焦点距離である。
【0122】
521は現在の焦点距離である。
【0123】
525はカメラからの指示である。ここでは、補正を行う焦点距離510と現在の焦点距離521を一致させるように指示している。
【0124】
この時、補正を行う焦点距離510と現在の焦点距離521が一致していないと、SETボタン表示506は押せないような表示になっている。
【0125】
S336では、現在の焦点距離521が補正を行う焦点距離510に一致するようにユーザーが手動でレンズを動かす。
【0126】
S337では補正を行う焦点距離510と、現在の焦点距離521が一致したかを判断する。
【0127】
一致していない場合はS338へ進み、SETボタンが押せない状態(網かけ表示)にし、S334に戻る。S334に戻ると、一致するまでS334〜S338を繰り返す。繰り返すことによって、レンズ情報が逐次更新され、リアルタイム表示が可能となる。また、取得するレンズ情報には、開放F値やフォーカス位置なども含まれているので、これらもリアルタイムに表示することが可能である。
【0128】
一致した場合はS339へ進み、SETボタンが押せる状態(通常の表示)にして、次のステップへ進む。
【0129】
S340ではSETボタンが押されたかどうかを判断する。SETボタンが押された場合、メインフローのS306へ進む。SETボタンが押されない場合、S334へ戻る。
【0130】
一度S337で一致したと判断されても、S340でSETボタンを押す前に何らかの拍子に焦点距離がずれてしまうと、またSETボタンが押せない状態に戻る。
【0131】
以上で焦点距離の選択が完了する。
【0132】
以下、S306のキャリブレーションのフローについて、図12を用いて説明する。
【0133】
フローに入る前に、被写体を決めておく作業が必要である。被写体を決めたところで、キャリブレーションをスタートさせる。
【0134】
S401では、コントラスト検出方式によって被写体に合焦させる。
【0135】
S402では、レンズ状態検出手段12でレンズの焦点距離を確認する。焦点距離がずれていたら、後述のエラー処理に進む。焦点距離がずれていなければ、次のステップに進む。
【0136】
S403では、メカ制御手段40がレンズ制御手段13に信号を送り、レンズ駆動手段11を通じてフォーカスレンズを所定位置に移動させる。
【0137】
S404では、撮像素子24から得られる画像信号のコントラストをデジタル制御手段41に検出させる。
【0138】
S405では、所定回数Nに達するまで、S402での焦点距離ずれのチェックとS403でのフォーカスレンズの微小移動とS404でのコントラスト検出とを繰り返し行わせる。
【0139】
S406では、デジタル制御手段41が、N個のコントラスト検出結果のうち最もコントラストの高い画像信号が得られたフォーカス位置を合焦位置と判定し、メカ制御手段40に信号を送る。メカ制御手段40はそのときのレンズ状態検出手段12からの位置情報を、レンズ制御手段13を通じて得て、合焦位置情報を作成する。
【0140】
S407では、S406で得られた最もコントラストが高いフォーカス位置にレンズ駆動手段11を通じて、フォーカスレンズを移動させる。
【0141】
S408では、メカ制御手段40が、AFセンサ22に位相差AFによる焦点検出を行わせる。また、そのときの検出結果、すなわち焦点ずれ量(デフォーカス量)をフォーカスレンズの合焦方向への駆動量に換算した値を、レンズ状態検出手段12からのフォーカス位置情報に加えて合焦位置情報を作成する。
【0142】
S409では、レンズ状態検出手段12でレンズの焦点距離を確認する。焦点距離がずれていたら、エラー処理に進む。
【0143】
S410では、メカ制御手段40が、デジタル制御手段41により合焦判定されたときの合焦位置情報と、AFセンサ22による検出結果から得られた合焦位置情報との差分である合焦位置補正値を、デジタル制御手段41に算出させる。
【0144】
S411では、ユーザーが好みでその補正値を手動で微調整する。この時の詳細なフローは、実施形態1の図3にあるS107〜S111の様になる。画面は同様に図4(b)の様に表示され、S111の様にSETボタンが押されたと判断されたら次のステップへ進む。また、キャリブレーションを完全に自動化する場合は、このS411は無くなる。
【0145】
S412では、デジタル制御手段41に合焦位置補正値をカメラ記憶手段42に記憶させる。
【0146】
続いて、S402、S409でエラーだった場合のエラー処理フローを説明する。
【0147】
S413では、キャリブレーションの動作を中止させている。
【0148】
S414では、エラーフラグを1にしている。これにより、この後メインフローのエラー処理フローに進むことになる。
【0149】
以上でキャリブレーションが終了する。キャリブレーションが終了したら、メインフローのS307に進む。
【0150】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[実施形態3]
本発明の実施形態3として、フォーカス位置ごとの補正値を得られる機能を有したレンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。なお、基本的な構成は実施形態1と同じなので、以下に異なる部分を説明する。
【0151】
ズームレンズでも単焦点レンズでも、フォーカス位置によって光学特性の変化等の影響により補正が必要なレンズだと判断された場合、各フォーカス位置の補正値を持つことができる。ただし、フォーカス位置で別の補正値を持つ必要がない単焦点レンズと判断された場合、補正値は1つのみとなる。
【0152】
以下、図13を用いて、フォーカス位置毎の補正値の表示方法を説明する。なお、この図13は図3のS107で表示される。ここでは、すでに補正値が設定済みの場合を説明する。
【0153】
図13において、530aは至近端の補正値、530bは無限端の補正値を表している。
【0154】
531は補正するフォーカス位置を表しており、不図示のダイヤル等の入力装置でフォーカス位置を選べる。
【0155】
また、現在のフォーカス位置と補正値530a、530bが一致している場合、指標を色付きで表示する。図13の場合は無限端の補正値530bが一致しているので、無限端の補正値530bが色付きで表示されている。
【0156】
この画面で、不図示のダイヤル等の入力装置によって補正値を設定し、SETボタンを押せば補正が完了となる。
【0157】
この表示方法では各フォーカス位置を、無限端、至近端等の簡易的な表現で表したものであるが、例えば被写体までの距離を表示する(被写体距離1m、3m・・・)など、もっと詳細に表示してもよい。また、各フォーカス位置は、無限端、至近端に限定されず、全フォーカス位置の中から選択可能である。
【0158】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[実施形態4]
本発明の実施形態4として、詳細表示での表示切り替え機能を有し、補正値を表すための目盛りを、スケール表示とデフォーカス表示で切り替え可能なレンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。なお、基本的な構成は実施形態1と同じなので、以下に異なる部分を説明する。
【0159】
図1、図2には不図示であるが、カメラ本体2はスケール表示とデフォーカス表示の切り替えに対応している切り替えボタンAを備えている。
【0160】
以下、スケール表示とデフォーカス表示の切り替え方法を図14を用いて説明する。
【0161】
ここで、デフォーカス表示とは、実際のピントのずれ量で表示する絶対値表示であり、撮像素子と焦点のずれ量を表す絶対量をデフォーカス量とし、1目盛りが1[μm]になる。
【0162】
まず、図14(a)では目盛り503は1目盛りが開放F値によって変化するスケール表示である。
【0163】
541はスケール表示からデフォーカス表示に切り替えるボタン表示である。この表示がされている状態で切り替えボタンAを押すと、図14(b)に表示が切り替わり、スケール表示の目盛り503は、デフォーカス表示の目盛り540aになり、右端に単位([μm])543が付く。
【0164】
544aはマイナス方向へ移動可能な事を表す矢印で、544bはプラス方向へ移動可能なことを表す矢印である。
【0165】
542はデフォーカス表示からスケール表示に切り替えるボタン表示である。切り替えボタンAを押すことで切り替え可能な場合に表示されている。
【0166】
図14(b)の指標504を、ユーザーの操作によってプラス側に移動させていくと、目盛り540aは図14(c)の目盛り540bの様に目盛り全体がシフトして表示され、±20[μm]以上の広い範囲を表示することが可能になる。
【0167】
以上、詳細表示での表示切り替え方法について説明したが、一覧表示や確認表示の場合も、詳細表示とほぼ同様にスケール表示と詳細表示の切り替えが可能である。
【0168】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[実施形態5]
本発明の実施形態5として、一覧表示の表示方法を複数持ち、さらに切り替えが可能な機能を有するレンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。なお、基本的な構成は実施形態2と同じなので、以下に異なる部分を説明する。
【0169】
図1、図2には不図示であるが、カメラ本体2は一覧表示の表示方法を切り替えるための切り替えボタンBを備えている。
【0170】
まず、図15(a)、図15(b)を用いて、第1の一覧表示方法を説明する。
【0171】
図15(a)、図15(b)の指標550aの上には70mmの補正値、指標550bの上には100mmの補正値、指標550cの上には200mmの補正値と、それぞれ設定済みの補正値を表している。
【0172】
図15(a)の場合、現在の焦点距離521に表示されている焦点距離の補正値が未設定なので、通常の一覧表示のままである。
【0173】
図15(b)の場合、現在の焦点距離521に表示されている焦点距離の補正値が設定済みなので、指標550bは指標551の様に、矢印や文字の色や大きさが変化して強調表示される。
【0174】
次に、図15(c)、図15(d)を用いて、第2の一覧表示方法を説明する。
【0175】
図15(c)は、補正値が密集している、もしくは重なる場合、矢印のすぐ上に焦点距離の表示があると見づらくなってしまうので、引き出し線553によって焦点距離を少し離した位置に表示させている。また、現在の焦点距離521と補正済み焦点距離が一致して、強調して表示する場合、図15(c)の550bは図15(d)の551のように矢印や文字の色や大きさが変化する。
【0176】
次に、図15(e)、図15(f)を用いて、第3の一覧表示方法を説明する。
【0177】
図15(e)は、焦点距離を色で分別して補正値を示す矢印に色を付けて表示する。画面上には、色と焦点距離の関係を表す対応表を表示する。
【0178】
554は色マップで、555は色マップ554に対応した焦点距離表示である。焦点距離表示555は装着されたレンズによって変わる。色マップ554と、焦点距離表示555に対応した色で、指標550a、550b、550cに色が付けられている。また、現在の焦点距離521と補正済み焦点距離(550b)が一致して強調して表示する場合、図15(f)の指標551の様に、矢印の色や大きさを変化させると同時に、焦点距離を矢印の上に表示する。
【0179】
各表示方法への切り替えは、切り替えボタン552が表示されている状態で切り替えボタンBを押すことで、順々に表示が切り替わっていく。
【0180】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[実施形態6]
本発明の実施形態6として、レンズを直接動かすことで補正する焦点距離が選択可能なキャリブレーション機能を有する、レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。なお、基本的な構成は実施形態2と同じなので、以下に異なる部分を説明する。
【0181】
図8の焦点距離の選択ステップ(S305)における表示方法を、図16、図17を用いて説明する。図16は焦点距離選択方法のフローである。
【0182】
S351では現在のレンズ情報を取得する。
【0183】
S352では詳細表示を行う。この時画面は図17の様になる。
【0184】
図17において、521は現在の焦点距離、560は現在の開放F値、532は現在のフォーカス位置である。
【0185】
S353では、ユーザーが手動でレンズを動かす。レンズを動かすと、現在の焦点距離521、現在の開放F値560、現在のフォーカス位置532は逐次更新され、リアルタイムに表示される。ユーザーは、補正したい焦点距離が現在の焦点距離521に表示された時に次のステップS354へ進む。
【0186】
この時、現在の焦点距離521の焦点距離が、すでに補正されている焦点距離だった場合、現在の焦点距離521の表示を文字や色を変化させて強調させたりして、ユーザーに補正済みの焦点距離が分かるようにする。もしくは、指標504がその焦点距離の補正値の位置に飛んで表示されるなど、ユーザーに補正済みの焦点距離が分かるようにする。
【0187】
S354では、SETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押されなかった場合、S351に戻り、S351〜S354を繰り返す。これによりレンズ情報のリアルタイム表示が可能になる。SETボタンが押された場合、図8のS306に進む。
【0188】
以上で焦点距離の選択が完了する。
【0189】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0190】
以上の実施形態により、以下の様な効果が得られる。
【0191】
実施形態1では、焦点距離毎の補正値を設定する際、ユーザーがどの焦点距離で補正を行っているのか分かりやすくなる。
【0192】
実施形態2では、一覧表示により、設定した補正値が一目でわかるようになる。また、補正に効果がある焦点距離を提示する事で、ユーザーのキャリブレーションに費やす時間等の負荷が軽減できる。また、レンズ情報のリアルタイム表示によって、キャリブレーションの設定がより分かりやすくできる。
【0193】
実施形態3では、フォーカス位置によっても補正値を持つことで、より合焦精度の高い撮影が可能となる。
【0194】
実施形態4では、分かりにくかった補正値の表示も、絶対値にする事で補正量のイメージがしやすくなる。
【0195】
実施形態5では、補正済みの焦点距離の有無、補正量等が直感的にわかる。また、誤って補正済みの焦点距離に再度補正を行う事を防止できる。
【0196】
実施形態6では、焦点距離選択と焦点距離合わせが同時に直感的にできる。
【産業上の利用可能性】
【0197】
本発明により、精度良く撮影レンズの焦点状態を検出することが可能な撮像装置を提供することが可能である。
【符号の説明】
【0198】
501 モード名
502 レンズ名称
503 目盛り
504 指標
505 SETボタンの効果の説明
506 SETボタン表示
507 キャンセルボタン表示
510 補正を行う焦点距離
521 現在の焦点距離
531 補正を行うフォーカス位置
532 現在のフォーカス位置
560 現在の開放F値
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、特に位相差AFを補正する機能を有する撮像装置の表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、位相差AFで合焦させる一眼レフカメラは、使用していると、レンズやカメラ本体、各々の耐久により合焦位置が変化し、買った当初より合焦精度が落ちることがあった。
【0003】
レンズの場合、正しい合焦位置へレンズ駆動するはずが、耐久によるガタが発生してレンズ停止位置がずれてしまう場合が考えられる。また、カメラ本体の場合、ミラー駆動しているうちにミラーの角度が変化していき、AFセンサへの光の入り方が変化して正しい合焦位置とはずれた位置を合焦位置だと認識してしまう場合が考えられる。
【0004】
このような場合、合焦位置を元の状態に戻すには、ユーザーはカメラをサービスセンターへ持っていき、合焦位置の再調整を依頼するしかなかった。
【0005】
上記の問題を解決するために、例えば特許文献1では、位相差AFの合焦位置を補正する機能が開示されている。
【0006】
また、特許文献2では、位相差AFの合焦位置を補正する機能の表示方法が開示されている。
【0007】
また、特許文献3では、位相差AFの合焦位置を、コントラスト検出方式を用いて自動で補正できる機能が開示されている。この補正値は焦点距離ごとに持つことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−174690号公報
【特許文献2】特開2008−203454号公報
【特許文献3】特開2000−292684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1では、1本のレンズに対して1つの補正値しか持つことができない。
【0010】
また、特許文献2では、1本のレンズに対して1つの補正値を持つための表示しかされていない。
【0011】
また、特許文献3では、ズームレンズの焦点距離に応じた補正値の具体的な取得方法が書かれていない。
【0012】
レンズによっては、焦点距離やフォーカス位置ごとに補正すべき値が異なるものがある。したがって、ユーザーが焦点距離やフォーカス位置に応じて位相差AFの合焦位置を補正したい場合、該補正値をわかりやすく設定することができなかった。
【0013】
そこで、本発明の目的は、位相差AFの合焦位置の補正値がレンズの焦点距離やフォーカス位置によって異なる場合でも、画面に補正する焦点距離やフォーカス位置の情報を表示することで、ユーザーがわかりやすく補正値を設定できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての撮像装置の表示装置は、レンズユニットの焦点距離に関する情報またはフォーカス位置に関する情報を含むレンズ情報を表示するレンズ情報表示手段と、位相差AFの合焦位置を補正するための補正値を表す目盛りと、前記焦点距離または前記フォーカス位置に対応した前記補正値を設定するための指標と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、位相差AFの合焦位置の補正値がレンズの焦点距離やフォーカス位置によって異なる場合でも、画面に補正する焦点距離やフォーカス位置の情報を表示することで、ユーザーがわかりやすく補正値を設定できる表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ミラーダウン時におけるカメラの概略断面図である。
【図2】ミラーアップ時におけるカメラの概略断面図である。
【図3】実施形態1のメインフローを表す図である。
【図4】図4(a)は補正値がない状態における補正値の一覧表示画面の図である。図4(b)は補正値の設定を行うための詳細表示画面の図である。図4(c)は設定した補正値を確認するための確認表示画面の図である。図4(d)は引き続き補正を行うか否かを確認する最終確認画面の図である。
【図5】実施形態1の焦点距離選択方法のフローを表す図である。
【図6】実施形態1の焦点距離選択時の表示画面の図である。
【図7】撮影フローを表す図である。
【図8】実施形態2のメインフローを表す図である。
【図9】図9(a)は補正値が設定された状態における焦点距離に対応する補正値の一覧表示画面の図である。図9(b)エラー処理フロー時における警告表示画面の図である。
【図10】実施形態2の焦点距離選択方法のフローを表す図である。
【図11】図11(a)は複数の焦点距離から補正する焦点距離を選択する画面の図である。図11(b)は現在の焦点距離を調節して設定した焦点距離と一致させる画面の図である。
【図12】キャリブレーションフローを表す図である。
【図13】補正値が設定された状態におけるフォーカス位置に対応する補正値の一覧表示画面の図である。
【図14】図14(a)はスケール表示にした際の目盛りを表す画面の図である。図14(b)はデフォーカス表示にした際の目盛りを表す画面の図である。図14(c)はデフォーカス表示にした際の目盛りをプラス側にシフトしたときの画面の図である。
【図15】図15(a)は現在の焦点距離に対応する補正値が未設定の場合の第1の補正値の一覧表示画面の図である。図15(b)は現在の焦点距離に対応する補正値が設定済みで該補正値が強調表示されているときの第1の補正値の一覧表示画面の図である。図15(c)は現在の焦点距離に対応する補正値が未設定の場合の第2の補正値の一覧表示画面の図である。図15(d)は現在の焦点距離に対応する補正値が設定済みで該補正値が強調表示されているときの第2の補正値の一覧表示画面の図である。図15(e)は現在の焦点距離に対応する補正値が未設定の場合の第3の補正値の一覧表示画面の図である。図15(f)は現在の焦点距離に対応する補正値が設定済みで該補正値が強調表示されているときの第3の補正値の一覧表示画面の図である。
【図16】実施形態6の焦点距離選択方法のフローを表す図である。
【図17】実施形態6の焦点距離選択時の表示画面の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
[実施形態1]
本発明の実施形態1として、レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラシステム(光学機器)について説明する。
【0018】
図1、図2は本実施形態におけるカメラの概略断面図である。
【0019】
レンズ本体(レンズユニット)1内に収容された撮像光学系10は、1つ又は複数のレンズ群から構成され、その全てもしくは一部を移動させることで焦点距離やフォーカス位置を変化させることが可能とされている。
【0020】
レンズ駆動手段11は、撮像光学系10を構成するレンズの全てもしくは一部を移動させて焦点状態を調整する駆動手段である。
【0021】
レンズ状態検出手段12は、撮像光学系10の焦点距離、即ちズーム位置およびフォーカス位置を検出する検出手段である。
【0022】
また、レンズ制御手段13は、ROM等で構成されたレンズ記憶手段14を含むレンズ本体1全体の制御を司る制御手段である。
【0023】
接点15は、レンズ本体1およびカメラ本体(撮像装置)2に具備された接点であり、互いに装着された状態では接点15を介して各種の情報の通信や電源の供給が行われる。
【0024】
主ミラー20は、ハーフミラーで構成され、カメラの動作状態に応じて回動可能となっており、被写体をファインダーで観察する時は撮影光路へ斜設され、レンズ本体1からの光束を折り曲げて後述のファインダー光学系へ導いている(図1参照)。また、撮影時やライブビュー時は撮影光路から退避して、レンズ本体1からの光束を後述の撮像素子24へ導いている(図2参照)。
【0025】
サブミラー21は、主ミラー20とともに回動し、主ミラー20が撮影光路へ斜設されている時に主ミラー20を透過した光束を折り曲げて後述のAFセンサ22へ導いている(図1参照)。また、撮影時やライブビュー時は主ミラー20とともに回動して撮影光路から退避する(図2参照)。
【0026】
AFセンサ22は、2次結像レンズや複数のCCDまたはCMOSからなるエリアセンサ等から構成されており、公知の方法である位相差方式で焦点検出が可能となっている。
【0027】
シャッター23は、レンズ本体1からの光束を後述の撮像素子24に入射制御するためにあり、通常は閉じた状態(図1参照)で、撮影時やライブビュー時に開いた状態(図2参照)となる。
【0028】
撮像素子24は、CMOSイメージセンサとその周辺回路で構成されている。
【0029】
ピント板30は、レンズ本体1の一次結像面に配置され、入射面にはフレネルレンズ(集光レンズ)が設けられ、射出面には被写体像(ファインダー像)が結像している。ペンタプリズム31は、ファインダー光路を変更するもので、ピント板30の射出面に結像した被写体像を正立正像に補正する。
【0030】
接眼レンズ32は、ユーザーがファインダーをのぞいた時、ユーザーの目に合わせて視度を調節できるような構成になっている。
【0031】
ここで、ピント板30、ペンタプリズム31、接眼レンズ32により構成されている光学系を、ファインダー光学系と称する。
【0032】
AEセンサ33は、多分割された撮像領域内の各領域に対応したフォトダイオードから構成されており、ピント板30の射出面に結像した被写体像の輝度を測定する。
【0033】
メカ制御手段40は、カメラ部の制御とカメラ全体の制御を行うマイクロコンピュータ(中央処理装置;MPU)である。
【0034】
デジタル制御手段41は、画像データの各種制御を行うメモリコントローラ(ICU)である。このデジタル制御手段41は、撮像素子で撮影された画像のコントラスト検出を行い合焦位置を判定するコントラスト方式の焦点検出手段として用いることができる。
【0035】
カメラ記憶手段42は、各種制御を行うための設定、調整データ等を格納している。
【0036】
液晶モニタ43は、撮影した画像や各種の撮影情報を表示する表示装置である。
【0037】
なお、図1、図2には不図示であるが、カメラ本体2にはSETボタンとキャンセルボタンが設けられている。液晶モニタ43にSETボタン表示がされている場合、このSETボタンを押すことで、決定や選択等の操作ができる。また、液晶モニタ43にキャンセルボタン表示がされている場合、このキャンセルボタンを押すことで、一つ前の状態に戻る、特定のモードを終了する等の操作ができる。
【0038】
以下、図3、図4を用いて、手動で位相差AFの補正を行う機能(以下、マイクロアジャストメント)について説明する。図3は、実施形態1のメインフローである。
【0039】
S101ではマイクロアジャストメントを開始する。
【0040】
S102では補正値が一覧表示される。この時の画面は図4(a)の様になる。
【0041】
図4(a)において、501は現在のモードを表示する。
【0042】
502は現在装着されているレンズやエクステンダーの名称を表示するレンズ情報表示手段である。何も装着されていない場合は、警告を表示する。なお、レンズ情報表示手段は、レンズ名称を表示する502に限らず、後述する現在の焦点距離、現在の開放F値、現在のフォーカス位置、補正値を設定する焦点距離、補正値を設定するフォーカス位置を表示するものも含む概念である。
【0043】
503は補正値を表すための目盛りである。この目盛りはレンズの開放F値によって1目盛りの表す補正量が変化する「スケール表示」になっている。
【0044】
504は補正値を表すための指標である。この指標が目盛りのどこにあるかによって、補正値が表される。初期状態の場合は±0の位置に表示される。
【0045】
505はSETボタンの効果を表す表示である。
【0046】
506はSETボタン表示である。
【0047】
507はキャンセルボタン表示である。
【0048】
S103ではSETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押された場合、次のステップへ進む。押されなかった場合はS104でキャンセルボタンが押されたかを判断する。キャンセルボタンが押された場合のフローは後述する。押されなかった場合はS103へ戻り、S103とS104を繰り返す。
【0049】
S105では焦点距離を選択する。焦点距離の選択方法は後述する。
【0050】
S106ではSETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押された場合、次のステップに進む。SETボタンが押されなかった場合、S105を繰り返す。
【0051】
S107では補正値の詳細表示を行う。この時の画面は図4(b)の様になる。
【0052】
図4(b)において、510は補正する焦点距離を表示している。S105で選択された焦点距離がここに表示される。
【0053】
S108では、不図示のダイヤル等の入力装置で、ユーザーが補正値をプラスかマイナスどちらを入力したかを判断する。
【0054】
S109では補正値をプラスにする。この時画面では、指標504が目盛り503上を右(プラス)側へ動く。
【0055】
S110では補正値をマイナスにする。この時画面では、指標504が目盛り503上を左(マイナス)側へ動く。
【0056】
S111ではSETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押された場合、次のステップへ進む。SETボタンが押されなかった場合、S108〜S110を繰り返す。
【0057】
S112ではカメラ記憶手段42に補正値を保存する。
【0058】
S113では補正値の確認表示を行う。この時画面は図4(c)の様になる。
【0059】
図4(c)において、511は補正値の設定が完了した事を伝えるためのメッセージである。ユーザーはこのメッセージと、設定した補正値512を確認する。
【0060】
S114ではSETボタンが押されたかを確認する。SETボタンが押された場合、次のステップに進む。SETボタンが押されなかった場合、S113の確認表示をし続ける。
【0061】
S115では後述する選択肢Aと選択肢Bのどちらを選んだのかを判断する。具体的には、引き続き補正を行うか、終了するかを判断する。この時画面は図4(d)の様に表示される。
【0062】
図4(d)において、513はカメラからユーザーへのメッセージを表示している。ここでは、補正を引き続き行うかをユーザーに尋ねている。
【0063】
514は選択肢を選ぶ枠であり、この枠は不図示のダイヤル等の入力装置によって動かすことができる。
【0064】
選択肢Aは続けて補正する時の選択肢である。選択肢Aを選んだ状態でSETボタンを押すと、一覧表示(S102)に戻り、引き続き補正を行う。
【0065】
選択肢Bはマイクロアジャストメントを終了する時の選択肢である。選択肢Bを選んだ状態でSETボタンを押すと、後述するマイクロアジャストメント終了ステップ(S116)に進む。
【0066】
続いて、S104でキャンセルボタンが押された場合のフローを説明する。S104でキャンセルボタンが押された場合、S116へ進む。
【0067】
S116ではマイクロアジャストメントを終了する。
【0068】
S117ではマイクロアジャストメントで取得した補正値を用いて撮影が行われる。撮影のフローは後述する。
【0069】
以上で、マイクロアジャストメントの一連の流れが終了する。
【0070】
以下、S105の焦点距離の選択方法について、図5、図6を用いて説明する。図5は焦点距離選択方法のフローである。
【0071】
S121では、レンズの全焦点距離から、補正を行う焦点距離を選択する。この時画面は図6の様になる。
【0072】
図6において、515はカメラからの指示である。
【0073】
516は補正する焦点距離であり、ダイヤル等の入力装置で補正したい焦点距離に合わせ、S106へ進む。この時、補正する焦点距離516で表示されている焦点距離で、すでに補正値が設定済みだった場合、補正する焦点距離516の文字や色を変化させて強調し、ユーザーに補正済みの焦点距離を分かるようにする。
【0074】
以上で焦点距離の選択が完了する。
【0075】
以下、S117のマイクロアジャストメントで取得した補正値を用いた撮影方法を、図7を用いて説明する。図7は撮影のフローである。
【0076】
S201ではレリーズボタンを半押しの状態(1stレリーズ)にする。
【0077】
S202ではAFセンサ22により位相差方式で焦点検出が行われる。
【0078】
S203ではレンズ状態検出手段12で、レンズの焦点距離もしくはフォーカス位置などの、レンズ情報を検出する。
【0079】
S204ではこのAFセンサ22の焦点検出結果から、撮像レンズ毎に固有の補正値および上記マイクロアジャストメントで作成した焦点距離に応じた補正値情報をカメラ記憶手段42より取り出し、これを用いて合焦位置情報の補正を行う。
【0080】
S205ではこれらの補正された合焦位置情報を基にレンズ駆動手段11によってレンズを駆動し、合焦動作を完了する。
【0081】
S206ではレリーズボタンを全押しする(2ndレリーズ)。
【0082】
S207では撮影が行われる。
【0083】
以上で撮影のフローが終了する。
【0084】
また、マイクロアジャストメントには、レンズの焦点距離ごとに設定された補正値を全て初期の未設定状態にする「一括リセット」モードが備えられている。
【0085】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[実施形態2]
本発明の実施形態2として、コントラスト検出方式を用いた半自動、もしくは全自動での位相差AFの補正機能(以下、キャリブレーション)を有したレンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。図1、図2は本実施形態におけるカメラの概略断面図である。なお、基本的な構成は実施形態1と同じなので、以下に異なる部分を説明する。
【0086】
デジタル制御手段41は、コントラスト検出方式による出力と、AFセンサ22からの出力を制御するメカ制御手段40との差分による補正値を算出する演算手段が設けられている。該演算手段により算出された差分量は、補正情報としてカメラ記憶手段42に記憶される。
【0087】
また、本実施の形態におけるカメラシステムは、前述した補正情報を算出し、記憶するためのキャリブレーションモードが設定可能に構成されている。
【0088】
以下、図8、図9を用いてキャリブレーションについて、説明する。図8は、実施形態2のメインフローである。
【0089】
S301ではキャリブレーションを開始する。
【0090】
S302では補正値一覧が表示される。補正値がまだ設定されていない場合は、図4(a)の様に表示されるが、いくつかの焦点距離で補正値を設定済みの場合、画面は図9(a)の様になる。
【0091】
図9(a)において、520aは、焦点距離70mmの補正値を表す指標である。
【0092】
520bは、焦点距離100mmの補正値を表す指標である。
【0093】
520cは、焦点距離200mmの補正値を表す指標である。
【0094】
S303ではSETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押された場合、次のステップへ進む。押されなかった場合はS304でキャンセルボタンが押されたかを判断する。キャンセルボタンが押された場合のフローは後述する。押されなかった場合はS303へ戻り、S303とS304を繰り返す。
【0095】
S305では焦点距離を選択する。焦点距離の選択方法は後述する。
【0096】
S306ではキャリブレーションを実行する。キャリブレーションのフローは後述する。
【0097】
S307ではエラーフラグが0かどうかを判断する。エラーフラグは、後述するキャリブレーションのフローの中でエラーになった場合に1になる。もしエラーフラグが1になっていた場合、後述するエラー処理のステップ(S311)に進む。エラーフラグが0のままだった場合は、次のステップへ進む。
【0098】
S308ではキャリブレーションによって取得した補正値の確認表示を行う。この時の画面は図4(c)の様になる。
【0099】
S309ではSETボタンが押されたかどうかを確認する。SETボタンが押された場合、次のステップに進む。SETボタンが押されなかった場合、S308の確認表示をし続ける。
【0100】
S310では選択肢Aと選択肢Bのどちらを選んだのかを判断する。選択肢Aは引き続き補正を行う、選択肢Bはキャリブレーションを終了する事を表している。この時画面は実施形態1と同様に図4(d)の様に表示される。選択肢Aを選んでSETボタンを押すと一覧表示(S302)へ戻り、選択肢Bを選んでSETボタンを押すと後述するキャリブレーション終了フロー(S314)へ進む。
【0101】
続いて、S307でエラーフラグが1だった場合の、エラー処理フローを説明する。ここで言うエラーの内容は、焦点距離がずれた事によるものである。
【0102】
S311ではエラー表示を行う。この時画面は図9(b)の様になる。
【0103】
図9(b)において、510は、ユーザーが焦点距離選択で選択した補正を行う焦点距離が表示される。
【0104】
521は、現在の焦点距離が表示される。現在の焦点距離521は、レンズ状態検出手段12から得た情報をリアルタイムに表示している。
【0105】
この時、焦点距離がずれてエラーになったので、補正を行う焦点距離510と現在の焦点距離521は違う焦点距離になっている。
【0106】
522には、ユーザーへの警告を表示する。この場合、焦点距離がずれた警告と、焦点距離を合わせるように指示がされる。
【0107】
S312ではSETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押された場合、次のステップへ進む。SETボタンが押されなかった場合、S311のエラーを表示し続ける。
【0108】
S313ではエラーフラグを0に戻す。このステップでエラーは解除され、一覧表示(S302)に戻り、再度キャリブレーションを行う事が出来る。
【0109】
続いて、S304でキャンセルボタンが押された場合のフローを説明する。S304でキャンセルボタンが押されると、S314へ進む。
【0110】
S314ではキャリブレーションを終了する。
【0111】
S315ではキャリブレーションで取得した補正値を用いて撮影が行われる。撮影のフローは図7と同様である。
【0112】
以上でキャリブレーションの一連の流れが終了する。
【0113】
以下、S305の焦点距離選択方法について、図10、図11を用いて説明する。図10は、焦点距離選択方法のフローである。
【0114】
S331では、画面上に選択可能な焦点距離が複数個表示される。この時画面は図11(a)の様に表示される。
【0115】
図11(a)において、523は選択可能な焦点距離である。この焦点距離は、補正を行うレンズの光学特性等によって補正が効果的である焦点距離を、カメラ記憶手段42より読みだして提示している。図11(a)では、70mm、100mm、200mmの3つの焦点距離を例示的に表示しているが、これをワイド端、ミドル端、テレ端と表示してもよいし、表示される焦点距離の数や焦点距離の値をレンズによって異ならせてもよい。
【0116】
S332では、ユーザーが選択可能な焦点距離523の中から1つ焦点距離を選択する。
【0117】
524は焦点距離を選択ためのする枠で、ダイヤル等の入力装置で選択する。
【0118】
S333ではSETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押された場合、次のステップへ進む。SETボタンが押されなかった場合、S332を繰り返す。
【0119】
S334ではレンズ状態検出手段12によって、現在のレンズ情報を取得する。
【0120】
S335では詳細表示を行う。この時画面は図11(b)の様になる。
【0121】
510はS322で選択した補正を行う焦点距離である。
【0122】
521は現在の焦点距離である。
【0123】
525はカメラからの指示である。ここでは、補正を行う焦点距離510と現在の焦点距離521を一致させるように指示している。
【0124】
この時、補正を行う焦点距離510と現在の焦点距離521が一致していないと、SETボタン表示506は押せないような表示になっている。
【0125】
S336では、現在の焦点距離521が補正を行う焦点距離510に一致するようにユーザーが手動でレンズを動かす。
【0126】
S337では補正を行う焦点距離510と、現在の焦点距離521が一致したかを判断する。
【0127】
一致していない場合はS338へ進み、SETボタンが押せない状態(網かけ表示)にし、S334に戻る。S334に戻ると、一致するまでS334〜S338を繰り返す。繰り返すことによって、レンズ情報が逐次更新され、リアルタイム表示が可能となる。また、取得するレンズ情報には、開放F値やフォーカス位置なども含まれているので、これらもリアルタイムに表示することが可能である。
【0128】
一致した場合はS339へ進み、SETボタンが押せる状態(通常の表示)にして、次のステップへ進む。
【0129】
S340ではSETボタンが押されたかどうかを判断する。SETボタンが押された場合、メインフローのS306へ進む。SETボタンが押されない場合、S334へ戻る。
【0130】
一度S337で一致したと判断されても、S340でSETボタンを押す前に何らかの拍子に焦点距離がずれてしまうと、またSETボタンが押せない状態に戻る。
【0131】
以上で焦点距離の選択が完了する。
【0132】
以下、S306のキャリブレーションのフローについて、図12を用いて説明する。
【0133】
フローに入る前に、被写体を決めておく作業が必要である。被写体を決めたところで、キャリブレーションをスタートさせる。
【0134】
S401では、コントラスト検出方式によって被写体に合焦させる。
【0135】
S402では、レンズ状態検出手段12でレンズの焦点距離を確認する。焦点距離がずれていたら、後述のエラー処理に進む。焦点距離がずれていなければ、次のステップに進む。
【0136】
S403では、メカ制御手段40がレンズ制御手段13に信号を送り、レンズ駆動手段11を通じてフォーカスレンズを所定位置に移動させる。
【0137】
S404では、撮像素子24から得られる画像信号のコントラストをデジタル制御手段41に検出させる。
【0138】
S405では、所定回数Nに達するまで、S402での焦点距離ずれのチェックとS403でのフォーカスレンズの微小移動とS404でのコントラスト検出とを繰り返し行わせる。
【0139】
S406では、デジタル制御手段41が、N個のコントラスト検出結果のうち最もコントラストの高い画像信号が得られたフォーカス位置を合焦位置と判定し、メカ制御手段40に信号を送る。メカ制御手段40はそのときのレンズ状態検出手段12からの位置情報を、レンズ制御手段13を通じて得て、合焦位置情報を作成する。
【0140】
S407では、S406で得られた最もコントラストが高いフォーカス位置にレンズ駆動手段11を通じて、フォーカスレンズを移動させる。
【0141】
S408では、メカ制御手段40が、AFセンサ22に位相差AFによる焦点検出を行わせる。また、そのときの検出結果、すなわち焦点ずれ量(デフォーカス量)をフォーカスレンズの合焦方向への駆動量に換算した値を、レンズ状態検出手段12からのフォーカス位置情報に加えて合焦位置情報を作成する。
【0142】
S409では、レンズ状態検出手段12でレンズの焦点距離を確認する。焦点距離がずれていたら、エラー処理に進む。
【0143】
S410では、メカ制御手段40が、デジタル制御手段41により合焦判定されたときの合焦位置情報と、AFセンサ22による検出結果から得られた合焦位置情報との差分である合焦位置補正値を、デジタル制御手段41に算出させる。
【0144】
S411では、ユーザーが好みでその補正値を手動で微調整する。この時の詳細なフローは、実施形態1の図3にあるS107〜S111の様になる。画面は同様に図4(b)の様に表示され、S111の様にSETボタンが押されたと判断されたら次のステップへ進む。また、キャリブレーションを完全に自動化する場合は、このS411は無くなる。
【0145】
S412では、デジタル制御手段41に合焦位置補正値をカメラ記憶手段42に記憶させる。
【0146】
続いて、S402、S409でエラーだった場合のエラー処理フローを説明する。
【0147】
S413では、キャリブレーションの動作を中止させている。
【0148】
S414では、エラーフラグを1にしている。これにより、この後メインフローのエラー処理フローに進むことになる。
【0149】
以上でキャリブレーションが終了する。キャリブレーションが終了したら、メインフローのS307に進む。
【0150】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[実施形態3]
本発明の実施形態3として、フォーカス位置ごとの補正値を得られる機能を有したレンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。なお、基本的な構成は実施形態1と同じなので、以下に異なる部分を説明する。
【0151】
ズームレンズでも単焦点レンズでも、フォーカス位置によって光学特性の変化等の影響により補正が必要なレンズだと判断された場合、各フォーカス位置の補正値を持つことができる。ただし、フォーカス位置で別の補正値を持つ必要がない単焦点レンズと判断された場合、補正値は1つのみとなる。
【0152】
以下、図13を用いて、フォーカス位置毎の補正値の表示方法を説明する。なお、この図13は図3のS107で表示される。ここでは、すでに補正値が設定済みの場合を説明する。
【0153】
図13において、530aは至近端の補正値、530bは無限端の補正値を表している。
【0154】
531は補正するフォーカス位置を表しており、不図示のダイヤル等の入力装置でフォーカス位置を選べる。
【0155】
また、現在のフォーカス位置と補正値530a、530bが一致している場合、指標を色付きで表示する。図13の場合は無限端の補正値530bが一致しているので、無限端の補正値530bが色付きで表示されている。
【0156】
この画面で、不図示のダイヤル等の入力装置によって補正値を設定し、SETボタンを押せば補正が完了となる。
【0157】
この表示方法では各フォーカス位置を、無限端、至近端等の簡易的な表現で表したものであるが、例えば被写体までの距離を表示する(被写体距離1m、3m・・・)など、もっと詳細に表示してもよい。また、各フォーカス位置は、無限端、至近端に限定されず、全フォーカス位置の中から選択可能である。
【0158】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[実施形態4]
本発明の実施形態4として、詳細表示での表示切り替え機能を有し、補正値を表すための目盛りを、スケール表示とデフォーカス表示で切り替え可能なレンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。なお、基本的な構成は実施形態1と同じなので、以下に異なる部分を説明する。
【0159】
図1、図2には不図示であるが、カメラ本体2はスケール表示とデフォーカス表示の切り替えに対応している切り替えボタンAを備えている。
【0160】
以下、スケール表示とデフォーカス表示の切り替え方法を図14を用いて説明する。
【0161】
ここで、デフォーカス表示とは、実際のピントのずれ量で表示する絶対値表示であり、撮像素子と焦点のずれ量を表す絶対量をデフォーカス量とし、1目盛りが1[μm]になる。
【0162】
まず、図14(a)では目盛り503は1目盛りが開放F値によって変化するスケール表示である。
【0163】
541はスケール表示からデフォーカス表示に切り替えるボタン表示である。この表示がされている状態で切り替えボタンAを押すと、図14(b)に表示が切り替わり、スケール表示の目盛り503は、デフォーカス表示の目盛り540aになり、右端に単位([μm])543が付く。
【0164】
544aはマイナス方向へ移動可能な事を表す矢印で、544bはプラス方向へ移動可能なことを表す矢印である。
【0165】
542はデフォーカス表示からスケール表示に切り替えるボタン表示である。切り替えボタンAを押すことで切り替え可能な場合に表示されている。
【0166】
図14(b)の指標504を、ユーザーの操作によってプラス側に移動させていくと、目盛り540aは図14(c)の目盛り540bの様に目盛り全体がシフトして表示され、±20[μm]以上の広い範囲を表示することが可能になる。
【0167】
以上、詳細表示での表示切り替え方法について説明したが、一覧表示や確認表示の場合も、詳細表示とほぼ同様にスケール表示と詳細表示の切り替えが可能である。
【0168】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[実施形態5]
本発明の実施形態5として、一覧表示の表示方法を複数持ち、さらに切り替えが可能な機能を有するレンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。なお、基本的な構成は実施形態2と同じなので、以下に異なる部分を説明する。
【0169】
図1、図2には不図示であるが、カメラ本体2は一覧表示の表示方法を切り替えるための切り替えボタンBを備えている。
【0170】
まず、図15(a)、図15(b)を用いて、第1の一覧表示方法を説明する。
【0171】
図15(a)、図15(b)の指標550aの上には70mmの補正値、指標550bの上には100mmの補正値、指標550cの上には200mmの補正値と、それぞれ設定済みの補正値を表している。
【0172】
図15(a)の場合、現在の焦点距離521に表示されている焦点距離の補正値が未設定なので、通常の一覧表示のままである。
【0173】
図15(b)の場合、現在の焦点距離521に表示されている焦点距離の補正値が設定済みなので、指標550bは指標551の様に、矢印や文字の色や大きさが変化して強調表示される。
【0174】
次に、図15(c)、図15(d)を用いて、第2の一覧表示方法を説明する。
【0175】
図15(c)は、補正値が密集している、もしくは重なる場合、矢印のすぐ上に焦点距離の表示があると見づらくなってしまうので、引き出し線553によって焦点距離を少し離した位置に表示させている。また、現在の焦点距離521と補正済み焦点距離が一致して、強調して表示する場合、図15(c)の550bは図15(d)の551のように矢印や文字の色や大きさが変化する。
【0176】
次に、図15(e)、図15(f)を用いて、第3の一覧表示方法を説明する。
【0177】
図15(e)は、焦点距離を色で分別して補正値を示す矢印に色を付けて表示する。画面上には、色と焦点距離の関係を表す対応表を表示する。
【0178】
554は色マップで、555は色マップ554に対応した焦点距離表示である。焦点距離表示555は装着されたレンズによって変わる。色マップ554と、焦点距離表示555に対応した色で、指標550a、550b、550cに色が付けられている。また、現在の焦点距離521と補正済み焦点距離(550b)が一致して強調して表示する場合、図15(f)の指標551の様に、矢印の色や大きさを変化させると同時に、焦点距離を矢印の上に表示する。
【0179】
各表示方法への切り替えは、切り替えボタン552が表示されている状態で切り替えボタンBを押すことで、順々に表示が切り替わっていく。
【0180】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[実施形態6]
本発明の実施形態6として、レンズを直接動かすことで補正する焦点距離が選択可能なキャリブレーション機能を有する、レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。なお、基本的な構成は実施形態2と同じなので、以下に異なる部分を説明する。
【0181】
図8の焦点距離の選択ステップ(S305)における表示方法を、図16、図17を用いて説明する。図16は焦点距離選択方法のフローである。
【0182】
S351では現在のレンズ情報を取得する。
【0183】
S352では詳細表示を行う。この時画面は図17の様になる。
【0184】
図17において、521は現在の焦点距離、560は現在の開放F値、532は現在のフォーカス位置である。
【0185】
S353では、ユーザーが手動でレンズを動かす。レンズを動かすと、現在の焦点距離521、現在の開放F値560、現在のフォーカス位置532は逐次更新され、リアルタイムに表示される。ユーザーは、補正したい焦点距離が現在の焦点距離521に表示された時に次のステップS354へ進む。
【0186】
この時、現在の焦点距離521の焦点距離が、すでに補正されている焦点距離だった場合、現在の焦点距離521の表示を文字や色を変化させて強調させたりして、ユーザーに補正済みの焦点距離が分かるようにする。もしくは、指標504がその焦点距離の補正値の位置に飛んで表示されるなど、ユーザーに補正済みの焦点距離が分かるようにする。
【0187】
S354では、SETボタンが押されたかを判断する。SETボタンが押されなかった場合、S351に戻り、S351〜S354を繰り返す。これによりレンズ情報のリアルタイム表示が可能になる。SETボタンが押された場合、図8のS306に進む。
【0188】
以上で焦点距離の選択が完了する。
【0189】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0190】
以上の実施形態により、以下の様な効果が得られる。
【0191】
実施形態1では、焦点距離毎の補正値を設定する際、ユーザーがどの焦点距離で補正を行っているのか分かりやすくなる。
【0192】
実施形態2では、一覧表示により、設定した補正値が一目でわかるようになる。また、補正に効果がある焦点距離を提示する事で、ユーザーのキャリブレーションに費やす時間等の負荷が軽減できる。また、レンズ情報のリアルタイム表示によって、キャリブレーションの設定がより分かりやすくできる。
【0193】
実施形態3では、フォーカス位置によっても補正値を持つことで、より合焦精度の高い撮影が可能となる。
【0194】
実施形態4では、分かりにくかった補正値の表示も、絶対値にする事で補正量のイメージがしやすくなる。
【0195】
実施形態5では、補正済みの焦点距離の有無、補正量等が直感的にわかる。また、誤って補正済みの焦点距離に再度補正を行う事を防止できる。
【0196】
実施形態6では、焦点距離選択と焦点距離合わせが同時に直感的にできる。
【産業上の利用可能性】
【0197】
本発明により、精度良く撮影レンズの焦点状態を検出することが可能な撮像装置を提供することが可能である。
【符号の説明】
【0198】
501 モード名
502 レンズ名称
503 目盛り
504 指標
505 SETボタンの効果の説明
506 SETボタン表示
507 キャンセルボタン表示
510 補正を行う焦点距離
521 現在の焦点距離
531 補正を行うフォーカス位置
532 現在のフォーカス位置
560 現在の開放F値
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズユニットの焦点距離に関する情報またはフォーカス位置に関する情報を含むレンズ情報を表示するレンズ情報表示手段と、
位相差AFの合焦位置を補正するための補正値を表す目盛りと、
前記焦点距離または前記フォーカス位置に対応した前記補正値を設定するための指標と、
を有することを特徴とする撮像装置の表示装置。
【請求項2】
前記レンズ情報は、現在の焦点距離、前記補正値を設定する焦点距離、現在の開放F値、現在のフォーカス位置、前記補正値を設定するフォーカス位置のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記目盛りに対し、複数の前記指標が表示され、各焦点距離または各フォーカス位置の補正値が一覧で表示されることを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記補正値を設定する焦点距離またはフォーカス位置は、前記レンズユニットの全焦点距離または全フォーカス位置の中から選択可能であることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれかに記載の表示装置。
【請求項5】
前記補正値を設定する焦点距離またはフォーカス位置は、リアルタイムに表示された現在の焦点距離または現在のフォーカス位置を選択可能であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれかに記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示装置は、前記目盛りの表示方法を切り替え可能であることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれかに記載の表示装置。
【請求項7】
前記目盛りは、1目盛りが開放F値によって変化するスケール表示であることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記目盛りは、実際のピントのずれ量で表示する絶対値表示であることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項9】
前記表示装置は、前記補正値を一覧で表示する際の表示方法を切り換え可能であることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項10】
交換可能なレンズユニットと、
請求項1〜9のうちいずれかに記載の表示装置を有する撮像装置と、を有することを特徴とする光学機器。
【請求項1】
レンズユニットの焦点距離に関する情報またはフォーカス位置に関する情報を含むレンズ情報を表示するレンズ情報表示手段と、
位相差AFの合焦位置を補正するための補正値を表す目盛りと、
前記焦点距離または前記フォーカス位置に対応した前記補正値を設定するための指標と、
を有することを特徴とする撮像装置の表示装置。
【請求項2】
前記レンズ情報は、現在の焦点距離、前記補正値を設定する焦点距離、現在の開放F値、現在のフォーカス位置、前記補正値を設定するフォーカス位置のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記目盛りに対し、複数の前記指標が表示され、各焦点距離または各フォーカス位置の補正値が一覧で表示されることを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記補正値を設定する焦点距離またはフォーカス位置は、前記レンズユニットの全焦点距離または全フォーカス位置の中から選択可能であることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれかに記載の表示装置。
【請求項5】
前記補正値を設定する焦点距離またはフォーカス位置は、リアルタイムに表示された現在の焦点距離または現在のフォーカス位置を選択可能であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれかに記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示装置は、前記目盛りの表示方法を切り替え可能であることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれかに記載の表示装置。
【請求項7】
前記目盛りは、1目盛りが開放F値によって変化するスケール表示であることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記目盛りは、実際のピントのずれ量で表示する絶対値表示であることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項9】
前記表示装置は、前記補正値を一覧で表示する際の表示方法を切り換え可能であることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項10】
交換可能なレンズユニットと、
請求項1〜9のうちいずれかに記載の表示装置を有する撮像装置と、を有することを特徴とする光学機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−203053(P2012−203053A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65102(P2011−65102)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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