説明

表面に1又はそれ以上の材料を付与するために使用されるアプリケーター

1つの例示的実施形態においては、アプリケーターは、第一部分と、第二部分と、第一及び第二部分との間の脆弱部分とを有するベースを含む。アプリケーターは、第一袋及び第二袋を更に含む。第一袋は、第一出口に結合し、第二袋は第二出口に結合する。第一及び第二袋は、第一及び第二袋のいずれもベースの脆弱部分に重ならないように、ベースの1つの側部上に配置される。アプリケーターは、第一袋内に貯蔵される第一材料と、第二袋内に貯蔵される第二材料とを更に含む。ベースが脆弱部分で折り曲げられると、ベースの第一及び第二部分は、第一及び第二袋からそれぞれの第一及び第二出口を通って、材料を押し出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーター、特に表面に1又はそれ以上の材料を付与するために使用されるアプリケーターに関する。
【背景技術】
【0002】
1又はそれ以上の材料が表面に付与されることが必要性になる多くの環境がある。例としては、清浄剤、シール剤、コーキング剤、化粧及び健康ケアー剤などとして使用するために、表面に材料が付与されることがある。
【0003】
材料を貯蔵し、次に表面に該材料を付与するために、一般的に種々異なる型の装置が使用される。多くのこれらの型の装置の欠点の1つは、これらは大きくて扱いにくく、使用後に清浄及び/又は貯蔵することを困難にすることである。
【0004】
材料を貯蔵して、表面に材料を付与するためにしばしば使用される、幾つかの小さい使い棄てパケットがある。しかしながら、最も小さい使い棄てパケットの設計は、典型的には、材料を表面に正確に付与するために使用するのには、不適当である。
【0005】
例としては、このようなパケットに通常貯蔵される比較的高粘性のある材料は、周囲に付着したり、過度に大きい力を使用することなく、パケットから材料を絞り出すことを困難にする。更に、パケットから一度取り除かれると、表面に材料を正確に付与するために、典型的には別の道具が必要となる。
【0006】
【特許文献1】米国特許第6,428,799号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、材料を貯蔵して、表面に該材料を付与することが可能なアプリケーターである。アプリケーターは、材料が比較的高い粘性を有している場合でも、アプリケーターから材料を押し出すことが可能な力を形成することができる。更に、アプリケーターは、別の道具を使用することなく、典型的には、表面に材料を付与することに関連する周囲への付着を減少させる方法で、表面に材料を付与することができる。
【0008】
1つの例示的実施形態においては、アプリケーターは、第一部分と、第二部分と、第一部分と第二部分との間の脆弱部分とを有するベースを含む。アプリケーターは、更にベースの1方の側に配置される袋及び該袋内に貯蔵される材料を含む。アプリケーターは、更にベースの袋とは反対側に配置される投与部材を含み、ベースが脆弱部分において折り曲げられるとき、ベースの第一部分及び第二部分が、材料を袋から投与部材に押し出す。
【0009】
材料が投与部材に押し出されると、投与部材は、表面に材料を付与するために使用することができる。ベースが折り曲げられて、第一及び第二部分を一層近位に置くと、第一及び第二部分は袋に力を加え続け、材料は、袋から投与部材に押し出され続ける。
【0010】
ベースの脆弱部分は、種々異なる形態とすることができることに留意するべきである。アプリケーターの作動は、部分的にベースに含まれる脆弱部分の型による。脆弱部分の形態に応じて、ベースの脆弱部分は、(i)曲がるだけ、(ii)部分的に割れる、(iii)部分的に割れて曲がる、又は(iv)ベースが脆弱部分で折り曲げられた時に完全に割れることができる。
【0011】
アプリケーターは、1又はそれ以上の支持層を更に含むことができ、ベースの1つの側部(又は両側の側部)に取り付けられる。支持層は、ベースが脆弱部分で折り曲げられた時に、ベースを支持することができる。
【0012】
別の例示的実施形態においては、アプリケーターは、第一部分と、第二部分と、第一部分及び第二部分との間の脆弱部分とを有するベースを含む。アプリケーターは、袋と、該袋に接続される出口とを更に含む。袋は、該袋がベースの脆弱部分と重ならないように、ベースの1つの側部上に配置される。アプリケーターは、更に袋内に貯蔵される材料を含み、ベースが脆弱部分で折り曲げられると、ベースの第一及び第二部分は、出口を通って袋から材料を押し出す。
【0013】
アプリケーターの形態に応じて、材料が移動するように出口に開口を与えるために、ベースの脆弱部分が折り曲げられると、出口の一部が割れるようにすることができる。幾つかの実施形態においては、出口及び/又は袋は、ベースの第一及び第二部分が袋に力を付与すると破断するシールを含むことができる。
【0014】
出口及び/又はシールは、ある程度の材料がアプリケーターから取り出された後、袋からの材料の流れを少なくとも部分的に制限する可能性を有することができる。例としては、出口及び/又はシールは、ベースが折り曲げられていない位置に戻り、第一及び第二部分が、袋に力を与えていない場合は、閉じることができる。ベースが折り曲げられない位置に戻される時、出口及び/又はシールを閉じる可能性は、後の付与のために袋内に材料を貯蔵したままとさせることができる。
【0015】
更に別の例示的実施形態においては、アプリケーターは、第一部分と、第二部分と、第一及び第二部分との間の脆弱部分とを有するベースを含む。アプリケーターは、第一袋及び第二袋を更に含む。第一袋は第一出口を有し、第二袋は第二出口を有する。第一及び第二袋は、第一及び第二袋のいずれもベースの脆弱部分に重ならないように、ベースの1つの側部上に配置される。
【0016】
アプリケーターは、第一袋内に貯蔵される第一材料と、第二袋内に貯蔵される第二材料とを更に含む。ベースが、脆弱部分で折り曲げられると、ベースの第一及び第二部分は、第一及び第二袋のそれぞれの出口を通って、第一及び第二材料を押し出す。
【0017】
第一材料は、第二材料と同じものとすることもでき、或いは第二材料と異なるものとすることもできる。例としては、第一及び第二材料は、これらが表面に付与されると、互いが化学反応することができる。
【0018】
本発明の付加的特性は、現在認識されているような本発明を実行するのにもっとも良い形態を例示している、図示した実施形態についての以下の詳細な説明を考慮するとき、当業者にとって明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1−3は、アプリケーター10の例示的実施形態を示している。アプリケーター10は、第一部分21と、第二部分22と、第一部分21及び第二部分22との間の脆弱部分23とを有するベースを含む。アプリケーター10は、ベース20の1方の側24に配置される袋30と、該袋30内に貯蔵される材料40とを更に含む。アプリケーター10は、ベース20の袋30とは反対側25に配置される投与部材50を更に含み、ベースが脆弱部分23で折り曲げられる時、第一部分21及び第二部分22は、材料40を袋30から投与部材50に押し出す。(図3参照)
【0020】
材料40が投与部材50内に押し出されると、投与部材50は、材料40を表面(図示されず)に付与するために使用することができる。第一部分21及び第二部分22を一層近位にするようにベースを更に折り曲げると、第一及び第二部分21、22は、袋30に力を加え続け、材料40は、袋30から投与部材50内に押し出され続ける。
【0021】
幾つかの実施形態においては、投与部材50は、比較的可撓性の材料で形成することができ、材料40が表面に付与されるにしたがって、材料40を広げることが可能である。他の実施形態においては、投与部材50は、実質的には、剛性材料で形成することができ、投与部材50は、パターンに幾分似せて材料40を付与する。投与部材50のために使用することができる幾つかの例示的材料は、発泡体(例えば、メラミン発泡体、ポリウレタン発泡体、再生セルロース、ポリオレフィン発泡体、フェノール発泡体)、不織材料(例えば、メルトブローン、メルトスパンウエブ、スパンレースコフォーム材料、ボンデッドカーデッドウエブ、空気堆積材料)、布(例えば、織成布、フェルト、編布、ネット)、ブラシ材料、紙ベースの材料(例えば、カードストック、空気堆積、ティッシュ)を含む。投与部材50は、上記した材料のいずれかの積層体又は複合体とすることができることに留意するべきである。
【0022】
ベース20の脆弱部分23は、種々異なる形態とすることができることに留意するべきである。アプリケーター10の作動は、部分的にベース20に含まれる脆弱部分23の型による。脆弱部分23の形態に応じて、ベース20が脆弱部分23で折り曲げられると、ベース20の脆弱部分23は、(i)曲がるだけ、(ii)部分的に割れる、(iii)部分的に割れて曲がる、又は(iv)完全に割れる(図3参照)ことができる。
【0023】
図1−3に示されている例示的実施形態においては、ベース20の第一部分21及び第二部分22は、実質的には一致した形状を有する。第一部分21及び第二部分22は、異なる形状とすることができ、特定の大きさ、形状及び/又は型を制限するものではないことが理解される。
【0024】
更に、図1−3では、脆弱部分23は線状であるが、図4は、脆弱部分23が正弦波形状を有する例示的アプリケーターの一部を示している。脆弱部分23の形態に応じて、第一部分21は縁部を含むことができ、第二部分22は縁部を含むことができ、各々の縁部は、ベース20が折り曲げられる時に形成される(図3参照)。材料40が袋30から押し出されると、縁部は、材料30を表面に付与するために使用することができる。袋30は、材料40が袋30から押し出される領域で狭くなり、材料40を袋30から促進して効率的に排除することに留意するべきである。
【0025】
例としては、第一及び第二部分21、22の縁部は、表面を清浄する、擦る、又は磨耗する及び/又は材料を表面上に広げるための道具として機能することができる。更に、図4の正弦波形状縁部は、材料40を表面に連続する縞状に付与するために使用することができる。
【0026】
脆弱部分23は、ベース20が脆弱部分23で折り曲げられることを可能とする、あらゆる形状とすることができることが考えられる。例として、ベース20の脆弱部分23は、脆弱部分23でベース20が折れ曲がる(割れる場合もある)ことを促進するベベル部26(図5)又は切り欠き27(図6)を含むことができることを、図5及び図6は示している。幾つかの実施形態においては、ベース20の脆弱部分23は、ベース20の残りの部分より薄いものとすることができる。
【0027】
アプリケーター10に含まれる脆弱部分23の形式は、部分的には、(i)ベース20に使用される材料、(ii)袋30により保持される材料40の型、(iii)表面に付与される材料40の量、及び(iv)材料が付与される表面の形態などによって定まる。
【0028】
図7に示されているように、アプリケーター10は、ベース20に取り付けられた支持層60を含むことができる。図7に示された例示的実施形態においては、支持層60は、ベース20の袋30と同じ側24上に配置される。支持層60は、ベース層20が脆弱部分23で折り曲げられる時、ベース20を支えることができる。
【0029】
図8に示されているように、アプリケーター10は、ベース20に取り付けられた支持層70を含むことができる。図7に示された例示的実施形態においては、支持層70は、ベース20と投与部材50との間に存在する。支持層70は、支持層60に加えて、又は支持層60の代わりに、アプリケーター10に含むことができる。支持層60及び/又は支持層70により形成される支持は、ベース20の脆弱部分23が、ベース20が折り曲げられた時に完全に割れるような実施形態の場合に、特に重要とすることができる。
【0030】
図9−11は、アプリケーター110の別の例示的実施形態を示している。アプリケーター110は、第一部分121と、第二部分122と、第一及び第二部分121、122との間にある脆弱部分123とを有するベース120を含む。
【0031】
アプリケーター110は、袋130と、該袋130に結合される出口131とを含む。袋130は、該袋130が、ベース120の脆弱部分123に重ならないように、ベース120の1つの側部上に配置される。アプリケーター110は、袋130内に貯蔵される材料を含み、ベース120が脆弱部分123で折り曲げられた時に、ベース120の第一及び第二部分121、122が、材料140を出口131を通って袋130から押し出す。ベース120は、上記したベース20にいずれかと類似するものとすることができることに留意する。更に、ベース120の第一部分121、第二部分122、及び脆弱部分123は、上記した第一部分21、第二部分22及び脆弱部分23のそれぞれに類似したものとすることができる。
【0032】
アプリケーター110の形態に応じて、材料140が通って移動するように出口131に開口を形成するために、ベース120の脆弱部分123が折り曲げられる時に、出口131の一部は割れることができる。アプリケーター110は、多数の出口(図示されず)を含むことができることに留意するべきである。更に、出口131は、種々異なる断面形状及びサイズ(例えば、高い幅対高さ比を有する形状)の表面に、材料140を付与させることが可能なように、引き伸ばすことができるか、又はあらゆる他の形状とすることができる。
【0033】
幾つかの実施形態においては、出口131及び/又は袋130は、ベース120の第一及び第二部分121、122が袋130に力を与える時に破断する、シール133を含むことができる。シール133は、ベース120が折り曲げられる時、シール133が破断する限り、現在知られている、又は将来発見されるであろう、あらゆる型のシール133とすることができる。
【0034】
幾つかの実施形態においては、出口131及び/又はシール133は、ある材料140がアプリケーター110から取り出された後、袋130からの材料140の流出を、少なくとも部分的に制限する可能性を有することができる。例としては、出口131及び/又はシール133は、ベース120が折り曲げられていない位置に戻されて、第一及び第二部分121、122が袋130に力を与えていない場合には、閉じることができる。ベース120が折り曲げられていない位置に戻された時に、出口131及び/又はシール133を閉じることは、袋130に残っている材料140を、その後の付与のために貯蔵させることができる。
【0035】
図12に示されているように、アプリケーター110は、ベース120に取り付けられる支持層160を含むことができる。図12に示された例示的実施形態においては、支持層160は、ベース120の袋130と同じ側に配置される。支持層160は、ベース120が脆弱部分123で折り曲げられる時、ベース120を支えることができる。
【0036】
図13−14に示されているように、アプリケーター110は、ベース120に取り付けられる支持層170を含むことができる。図13−14に示されている例示的実施形態においては、支持層170は、ベース120が折り曲げられた時、支持層170がベース120を支持するように、ベース120の袋130と反対側125上に配置される。支持層170は、支持層160に加えて、又は支持層160の代わりに、アプリケーター110に含むことができる。
【0037】
図13及び14に示されているように、支持層170は、ベース120が折り曲げられた時、支持層170が伸張するように、幾分かの弛みを備えて形成することができる。支持層170は、開口171を含むことができ、ベース120が折り曲げられたために弛みが減少した時、支持層170の1又はそれ以上の開口171を通って、材料140を押し出すことができる。
【0038】
幾つかの実施形態においては、支持層170の開口171は、アプリケーター110からの材料140の流出を制御する手段として機能することができる。開口171を通って流出する材料140の量は、支持層170の開口171の大きさ及び配置により、部分的に定められる。
【0039】
支持層160、170は、上記した支持層60、70のいずれかと類似するものとすることができる。更に、支持層160、170は、同じ材料又は異なる材料で形成することができる。支持層170と類似している支持層は、ここに示された又は参照した実施形態のいずれかに含むことができることに留意するべきである。
【0040】
ここで示された又は参照した実施形態のいずれかにおいて、支持層として使用することができる幾つかの例示的材料は、マイラーフィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルム、アクリル系フィルム、不織ウエブ、紙ウエブ、ホイル層、エラストマー性層(例えば、ゴム、シリコン、ラテックス、ネオプレン)、布層、発泡体層などを含む。支持層160、170の大きさ、形状及び型は、(i)ベース120の大きさ及び型、(ii)材料140の型、(iii)出口131の図案、及び袋130の大きさ及び型などに部分的によることを認識するべきである。
【0041】
幾つかの実施形態においては、アプリケーター110は、投与部材(図示されず)を含むことができ、ベース120の袋130とは反対側125上に配置される。投与部材は、ベース120が折り曲げられた時、材料140が、出口131を通って投与部材に押し出されるように配置することができる。投与部材は、上記した、又は参照した投与部材50のいずれかと類似したものとすることができる。
【0042】
図15−17は、別の例示的アプリケーター210を示している。アプリケーター210は、第一部分221と、第二部分222と、第一及び第二部分221、222との間にある脆弱部分223とを有するベース220を含む。アプリケーター210は、第一袋230A及び第二袋230Bを含む。第一袋230Aは、第一出口231Aに結合し、第二袋230Bは、第二出口231Bに結合する。第一及び第二袋230A、230Bは、第一及び第二袋230A、230Bのいずれも、ベース220の脆弱部分223と重ならないように、ベース220の1つの側部224上に配置される。
【0043】
アプリケーター210は、第一袋230A内に貯蔵される第一材料240Aを含み、第二材料240Bは、第二袋230B内に貯蔵される第二材料240Bを含む。図17は、ベース220が、脆弱部分223で折り曲げられた時、ベース220の第一及び第二部分221、222が、第一及び第二袋230A、230Bからそれぞれの出口231A、231Bを通って、材料240A、240Bを押し出すことを示している。
【0044】
幾つかの実施形態においては、第一材料240Aは、第二材料240Bと同じものとすることができる。他の実施形態においては、第一材料240Aは、第二材料240Bと異なる材料とすることができる。例としては、第一及び第二材料240A、240Bは、これらが表面に付与された時に、互いが化学反応を起こすことができる。
【0045】
ベース220は、上記したベース20、120のいずれかと類似したものとすることができることに留意するべきである。更に、ベース220の第一部分221、第二部分222、及び脆弱部分223は、上記した第一部分、第二部分、及び脆弱部分と類似したものとすることができる。
【0046】
出口231A、231Bは、上記した出口131のいずれかと類似したものとすることができることに留意するべきである。更に、第一及び第二出口231A、231Bの各々及び/又は第一及び第二袋230A、230Bの各々は、上記したシール133のいずれかと類似したそれぞれのシール233A、233Bを含むことができる。
【0047】
図18は、ベース220に取り付けられた支持層260を更に含むことができるアプリケーター210を示している。支持層260は、ベース220が折り曲げられた時に、ベース220を支持するように、ベース220の第一及び第二袋230A、230Bと同じ側224に配置される。
【0048】
図19は、ベース220に取り付けられた支持層270を更に含むことができるアプリケーター210を示している。支持層270は、ベース220が折り曲げられた時に、ベース220を支持するように、ベース220の第一及び第二袋230A、230Bとは反対側225に配置される。支持層260、270は、上記した支持層60、70、160、170のいずれかと類似したものとすることができる。
【0049】
幾つかの実施形態においては、アプリケーター210は、ベース220の、第一及び第二袋230A、230Bとは反対側225に配置された投与部材(図示されず)を含むことができる。ベース220が折り曲げられた時に、ベース220の第一及び第二部分221、222が、第一及び第二袋230A、230Bから、それぞれの出口231A、231Bを通って、第一及び第二材料240A及び240Bを投与部材に押し出すように、投与部材を配置することができる。投与部材は、上記した又は参照した投与部材50のいずれかと類似したものとすることができる。
【0050】
図20及び21は、それぞれの材料240A、240Bが、袋230A、230Bへの出口に向かって押し出されるにしたがって、第一及び第二袋230A、230Bが狭くなる場合のアプリケーター210の例示的実施形態を示している。第一及び第二袋230A、230Bが狭くなると、第一及び第二袋230A、230Bから材料240A、240Bを一層効率的に排除するように促進することができる。
【0051】
図20及び21は、幾つかの実施形態において、第一及び第二袋230A、230Bは、シール235により分割することができ、シール235が破断された時に、ベース220が曲げられる及び/又は破断する前に、第一及び第二材料240A、240Bが、混合することができることを示している。材料230A、230Bの各々は、それぞれの袋240A、240Bを最初は充填しておらず、袋230A、230Bの各々には、袋230A、230B内の材料240A、240Bと混合することが可能な余地があることに留意するべきである。第一及び第二袋230A、230Bは、第一及び第二材料240A、240Bが、第一及び第二袋230A及び230B内で互いが混合される場合に、各々の第一及び第二袋230A、230Bの大きさを増加させることが可能な弾性材料で形成することができる。材料240A、240Bの混合は、1つの袋230Aを凹ませて、次にもう一方の袋230Bを順次凹ませて、第一及び第二材料240A、240Bを、第一袋230Aと第二袋230Bとの間を前後に移動させて、成すことができる。
【0052】
ここに示された又は参照した例示的アプリケーター10、110、210は、材料を貯蔵し、次に表面に該材料を付与するために使用することができる。アプリケーター10、110、210に組み込むことができる幾つかの例示的材料は、化粧品(顔用クリーム、ファンデーション、ローション、肌健康剤、シャンプー、植物剤、ヘアーコンディショナー、毛染め用化合物)、口腔ケアー化合物(歯磨き剤、呼気清浄剤)、接着剤、生物学的材料(例えば、細菌を生成する乳酸)、シーラント、酸化剤、薬剤、染色剤(一時的なもの、持続性がないもの、及び永久的なもの)、指示溶液(すなわち、pHなどの状態に反応して色変化する溶液)、コルク、清浄剤、洗剤、トイレ用品、食料品(ピーナッツバター、チーズ塗り、ジャム、ゼリー、バター、蜂蜜、ホムス塗り、グアカモーレ)、肌健康剤、肌用シーラント、被膜剤、加熱又は冷却用化合物(すなわち、2つの化合物を付与すると、順次、熱の放出又は吸収を引き起こすようなもの)及び臭気制御化合物などを含む。幾つかの他の例示的材料は、米国特許第6,428,799号に記載されている。袋に貯蔵される材料は、液体、スラリー、粉末、気体及び多相材料(流出可能な材料など)とすることができる。
【0053】
ベース(例えば上記したようなベース20、120、220)は、多くの異なる型の材料、又は材料の組み合わせで形成することができることが留意される。ベースのために選択される材料の型は、部分的に、ベースの脆弱部分が、(i)曲がるだけ、(ii)部分的に割れる、(iii)部分的に割れて曲がる、又は(iv)ベースが脆弱部分で完全に折り曲げられる場合のどの場合となるのが望ましいかによる。ここに示した又は参照したベースに使用することができる幾つかの例示的材料は、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレン、天然材料(例えば、木質及び金属)、PVC及び積層体、又は様々な材料(他の材料)の複合体を含む。
【0054】
本発明は、ある種の示した実施形態を参照して詳細に述べているが、以下の特許請求の範囲に定めているように、修正及び変更が本発明の範囲及び思想内に存在する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】例示的アプリケーターの平面図である。
【図2】図1に示した例示的アプリケーターの側面図である。
【図3】図2におけるアプリケーターが、材料を取り出しているところの側面図である。
【図4】アプリケーターのベースの脆弱部分が正弦波形状を有する場合の、例示的アプリケーターの一部の平面図である。
【図5】アプリケーターのベースの脆弱部分がベベル部を含む場合の、例示的アプリケーターの一部の側面図である。
【図6】ベースの脆弱部分が切り欠きを含む場合の、図5に類似した側面図である。
【図7】別の例示的アプリケーターを示した図3に類似した側面図である。
【図8】別の例示的アプリケーターを示した図3及び7に類似した側面図である。
【図9】別の例示的アプリケーターの平面図である。
【図10】図9に示した例示的アプリケーターの側面図である。
【図11】図10に示したアプリケーターが材料を取り出しているところの側面図である。
【図12】別の例示的アプリケーターを示した図11に類似した側面図である。
【図13】別の例示的アプリケーターを示した図10に類似した側面図である。
【図14】図13に示した例示的アプリケーターが折り曲げられた場合を示した側面図である。
【図15】別の例示的アプリケーターの平面図である。
【図16】図15に示した例示的アプリケーターの側面図である。
【図17】図15で示したアプリケーターが材料を取り出しているところの側面図である。
【図18】別の例示的アプリケーターを示した図17に類似した側面図である。
【図19】別の例示的アプリケーターを示した図17に類似した側面図である。
【図20】別の例示的アプリケーターの平面図である。
【図21】図20で示した例示的アプリケーターの側面図である。
【符号の説明】
【0056】
10 アプリケーター
20 ベース
21 第一部分
22 第二部分
23 脆弱部分
26 ベベル部
27 切り欠き
30 袋
40 材料
50 投与部材
60 支持層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一部分と、第二部分と、前記第一及び第二部分との間の脆弱部分とを含むベースと、
前記ベースの1方の側に配置された袋と、
前記袋内に貯蔵された材料と、
前記ベースの前記袋とは反対側に配置された投与部材と、
を含み、前記ベースが前記脆弱部分で折り曲げられた時、前記ベースの前記第一及び第二部分が、前記袋から前記投与部材に前記材料を押し出すことを特徴とするアプリケーター。
【請求項2】
前記アプリケーターは、発泡体で形成されることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項3】
前記ベースの前記脆弱部分の少なくとも一部は、前記ベースが折り曲げられる時に割れることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項4】
前記ベースの前記脆弱部分は、正弦波形状を有することを特徴とする請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項5】
前記ベースに取り付けられた支持層を更に含み、該支持層は、前記ベースの前記袋と同じ側に配置されて、前記ベースが折り曲げられた時に前記ベースを支持することを特徴とする請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項6】
前記ベースに取り付けられた支持層を更に含み、該支持層は、前記ベースと前記投与部材との間に配置されて、前記ベースが折り曲げられた時に前記ベースを支持する投与ことを特徴とする請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項7】
前記袋は、前記袋から前記材料を効率的に排出するのを促進するために、前記材料が前記袋から押し出される領域で、狭くなっていることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーター。
【請求項8】
第一部分と、第二部分と、前記第一及び第二部分との間の脆弱部分とを含むベースと、
前記ベースの前記脆弱部分に重ならないように、前記ベースの1方の側に配置される袋と、
前記袋に結合された出口と、
前記袋内に貯蔵された材料と、
を含み、前記ベースが、前記脆弱部分で折り曲げられた時、前記ベースの前記第一及び第二部分が、前記出口を通って前記袋から前記材料を押し出すことを特徴とするアプリケーター。
【請求項9】
少なくとも1つの前記出口及び前記袋は、前記ベースの前記第一及び第二部分が、前記袋に力を付与した時に破断するシールを含むことを特徴とする請求項8に記載のアプリケーター。
【請求項10】
前記第一及び第二部分が、前記袋に力を付与することを停止した時、前記出口は、前記袋からの前記材料の流出を、少なくとも部分的に制限することを特徴とする請求項9に記載のアプリケーター。
【請求項11】
前記ベース上の前記脆弱部分の少なくとも一部は、前記ベースが折り曲げられると割れることを特徴とする請求項8に記載のアプリケーター、
【請求項12】
前記出口の一部は、前記ベースの前記脆弱部分が割れたときに割れて、前記材料が移動するための前記出口に開口を形成することを特徴とする請求項8に記載のアプリケーター。
【請求項13】
前記袋は、前記材料が前記袋から効率的に排出するのを促進するために、前記出口で狭くなっていることを特徴とする請求項8に記載のアプリケーター。
【請求項14】
第一部分と、第二部分と、前記第一及び第二部分との間の脆弱部分とを含むベースと、
前記ベースの1方の側に配置され、前記ベースの前記第一部分上にあって、前記ベースの前記脆弱部分に重ならない第一袋と、
前記第一袋と接続された第一出口と、
前記ベースの前記第一袋と同じ側に配置され、前記ベースの前記第二部分上にあって、前記ベースの前記脆弱部分と重ならない第二袋と、
前記第二袋に接続された第二出口と、
前記第一袋内に貯蔵された第一材料と、
前記第二袋内に貯蔵される第二材料と、
を含み、前記ベースが、前記脆弱部分で折り曲げられた時に、前記ベースの前記第一及び第二部分が、前記第一及び第二袋のそれぞれの前記第一及び第二出口を通して前記材料を押し出すようになった、
ことを特徴とするアプリケーター。
【請求項15】
前記第一及び第二出口の少なくとも1つと、前記第一及び第二袋の各々は、前記ベースの前記第一及び第二部分が、前記第一及び第二袋のそれぞれの前記第一及び第二出口を通して前記材料を押し出す時に破断するシールを含むことを特徴とする請求項14に記載のアプリケーター。
【請求項16】
前記ベースの前記脆弱部分は、前記ベースが折り曲げられる時に完全に割れることを特徴とする請求項14に記載のアプリケーター。
【請求項17】
前記ベースの前記脆弱部分は、正弦波形状を有することを特徴とする請求項14に記載のアプリケーター。
【請求項18】
前記第一及び第二出口の各々の一部は前記ベースが折り曲げられる時に割れて、前記第一及び第二材料が移動するための開口を前記第一及び第二出口の各々に形成することを特徴とする請求項14に記載のアプリケーター。
【請求項19】
前記ベースに取り付けられた支持層を更に含み、該支持層は、前記ベースの前記袋と同じ側に配置されて、前記ベースが折り曲げられた時に前記ベースを支持することを特徴とする請求項14に記載のアプリケーター。
【請求項20】
前記第一出口及び第二出口との間にシールを更に含み、該シールは、前記シールを破断するために前記第一及び第二袋の1つに力が付与された時、前記第一及び第二材料の1つが、前記第一及び第二袋の他方に押し出されるように配置されたことを特徴とする請求項14に記載のアプリケーター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2009−519868(P2009−519868A)
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545660(P2008−545660)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/046695
【国際公開番号】WO2007/078559
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】